JP2004058270A - 切削工具インサート - Google Patents
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Abstract
【課題】MAX被覆された超硬合金から成る、切り屑排除機械加工用の切削工具インサートを提供する。
【解決手段】基材と皮膜とを備えた切削工具インサートにおいて、
該皮膜は1層または2層以上の耐熱性化合物の層から成り、その内の少なくとも1層はMn+1AXnで定義されるMAX相から成り、ここでnは1、2または3、MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、CrまたはMoのいずれか1種、AはAl、SiまたはS、XはC、N、Bのいずれか1種以上であることを特徴とする切削工具インサート。
【選択図】 なし
【解決手段】基材と皮膜とを備えた切削工具インサートにおいて、
該皮膜は1層または2層以上の耐熱性化合物の層から成り、その内の少なくとも1層はMn+1AXnで定義されるMAX相から成り、ここでnは1、2または3、MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、CrまたはMoのいずれか1種、AはAl、SiまたはS、XはC、N、Bのいずれか1種以上であることを特徴とする切削工具インサート。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超硬合金、サーメット、セラミックス、立方晶窒化硼素基材料、または高速度鋼から成る基材と、硬質で耐摩耗性のある耐熱性皮膜とから成り、切り屑排除をする機械加工用の切削工具に関する。この皮膜は、耐熱化合物Mn+1AXnから成る少なくとも1層から成り、ここでnは1、2または3、MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、CrまたはMoのいずれか1種、AはAl、SiまたはS、Xは窒素および炭素のいずれか1種以上である。
【0002】
【従来の技術】
セラミックス材料のうち、Mn+1AXnで表され、nが1、2または3、Mが遷移金属、AはSi、Al、GeまたはGa、XがC、N、またはBであるものは、「MAX相」と呼ばれている。XがN単独の場合、すなわちMn+1ANnの場合は、MAN相と呼ばれる。この一群の材料は六方晶構造を有し、大きなユニットセル(単位格子)から成るナノラミネート構造(微細積層構造)を持っている。MAX相およびMAN相の特徴は、金属元素よりも非金属元素の含有量が少ないことであって、n=1で25at%、n=2で33at%、n=3で37.5at%である。
【0003】
MAX相をTi3SiC2のバルク材として作成した最初の報告は、1967年に非特許文献1(Nowotny, Monatsh fuer Chem. 98:329−337 (1967))によってなされている。
【0004】
1972年には、非特許文献2(Nickl et al., J. Less−Common Metals 26:335 (1972))の報告があり、反応性ガスとしてSiCl4、TiCl4、CCl4、H2を用いた化学蒸着(CVD)によってTi3SiC2を成長させている。その後、非特許文献3(Goto et al., Mat. Res. Bull. 22:1195−1201 (1987))の報告によると、非特許文献2(Nickl et al.)と同じ反応性ガスを用いたCVDにより生成温度1300〜1600℃でTi3SiC2を成長させている。
【0005】
純粋な単相の単結晶Ti3SiC2をPVD法によって単結晶MgO(111)基板上にエピタキシャル成長させることが可能であることが、非特許文献4(Seppaenen et al. (Proc. Scandinavian Electron Microscopy Society, Tamere, Finland, 11−15 June, 2002, s 142−143 ISSN 1455−4518))に報告されている。3種類の方法すなわち(i)元素ターゲットを用いた非平衡DCマグネトロン・スパッタリングによる方法、(ii)元素ターゲットとC60の蒸発とを用いた非平衡マグネトロン・スパッタリングによる方法、(iii)化学量論ターゲットを用いた非平衡マグネトロン・スパッタリングによる方法が報告されている。
【0006】
MAX相Ti3SiC2単結晶の硬さ異方性についての最初の報告は非特許文献5(Nickl et al., J. Less−Common Metals 26:283(1972))であった。
【0007】
種々のMAX相の機械特性のレビューは非特許文献6(N.W.Barsoum, Solid St. Chem. Vol. 28 (2000) 201−281)により行なわれた。Ti3SiC2バルク材について、高靭性、高曲げ強度、耐割れ性、耐繰り返し割れ性等の実用上好ましい特異な性質が幾つか報告されている。
【0008】
特許文献1(アメリカ合衆国特許第5,942,455号)には、単層もしくは固溶体のM3X1Z2のバルク材を製造する方法が開示されており、Mは遷移金属、XはSi、Al、またはGe、ZはB、CまたはNであって、M、X、Zを含む混合粉末を約1000℃〜約1800℃の温度に加熱する。これにより得られた生成物は、耐衝撃性、耐酸化性、被削性が優れている。
【0009】
特許文献2(アメリカ合衆国特許第6,013,322号)には、「312化合物」(例えばTi3SiC2)三元セラミックス材料の表面処理が開示されており、炭化剤、珪化剤、窒化剤、硼化剤から選択した表面改質剤に約600℃以上の高温で十分な時間接触させることにより、厚さ約1μm以上の表面反応層を形成する。
【0010】
Ti―Al系その他の遷移金属の窒化物、炭化物、酸化物に関しては多くの特許があり、例えば単層構造の例としては特許文献3(アメリカ合衆国特許第5,549,975号)、多層構造の例としては特許文献4(アメリカ合衆国特許第5,330,853号)、成分組成の例としては特許文献5(欧州特許第448,720号)、これらを組み合わせた例としては特許文献6(アメリカ合衆国特許第5,208,102号)がある。しかしいずれも化学量論組成すなわち50at%に近いものであり、NaCl型の立方晶である。
【0011】
【非特許文献1】
Nowotny, Monatsh fuer Chem. 98:329−337 (1967)
【非特許文献2】
Nickl et al., J. Less−Common Metals 26:335 (1972)
【非特許文献3】
Goto et al., Mat. Res. Bull. 22:1195−1201 (1987)
【非特許文献4】
Seppaenen et al. (Proc. Scandinavian Electron Microscopy Society, Tamere, Finland, 11−15 June, 2002, s 142−143 ISSN 1455−4518)
【非特許文献5】
Nickl et al., J. Less−Common Metals 26:283(1972)
【非特許文献6】
N.W.Barsoum, Solid St. Chem. Vol. 28 (2000) 201−281
【特許文献1】
アメリカ合衆国特許第5,942,455号
【特許文献2】
アメリカ合衆国特許第6,013,322号
【特許文献3】
アメリカ合衆国特許第5,549,975号
【特許文献4】
アメリカ合衆国特許第5,330,853号
【特許文献5】
欧州特許第448,720号
【特許文献6】
アメリカ合衆国特許第5,208,102号
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、MAX被覆された超硬合金から成る、切り屑排除機械加工用の切削工具インサートを提供することを目的の一つとする。
【0013】
本発明は、PVD法により高靭性のMAX層を形成する方法を提供することをもう一つの目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、切り屑を排除する機械加工用の切削工具であって、超硬合金、サーメット、セラミックス、立方晶窒化硼素基材料または高速度鋼から成る基体の表面に、少なくとも1層が結晶質MAX相から成る1層または2層以上の耐熱化合物の層から成る耐摩耗性皮膜を備えている。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の皮膜は、1層または2層以上の耐熱化合物から成り、そのうち少なくとも1層はMn+1AXnで定義される、いわゆるMAX相から成り、ここでnは1、2または3、MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、CrまたはMoのいずれか1種であって望ましくはTi、AはAl、SiまたはSであって望ましくはAl、XはC、N、Bのいずれか1種以上、望ましくは40at%以上のN、更に望ましくは(N1−x,Cx)でxが0〜0.6、最も望ましくはNである。結晶質MAX層は切削工具基体の表面に直接形成するが、工具基体とMAX層との間および/またはMAX層の上に、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、SiおよびAlから選択した金属の窒化物、炭化物、酸化物のうちの1種以上から成る付加的な層を備えていてもよい。望ましくは、MAX層は最外層または外から2番目の層である。
【0016】
MAX層の厚さは0.1〜20μm、望ましくは0.5〜10μmである。本発明の皮膜の総厚さは0.5〜25μm、望ましくは1〜15μmであり、MAX層以外の層の合計厚さは0.1〜10μmである。
【0017】
別の実施形態においては、前述の付加的な層を備えまたは無しで、厚さ0.5〜20μmのMAX層より外側に、MoS2またはMeC/C(ただしMeはCr、W、TiまたはTa)を基質とする低摩擦固体材料から成る外層を、皮膜の最外層として形成しても良い。
【0018】
更に別の実施形態においては、厚さ0.1〜2μmのMAX層は、2層〜500層から成る多層皮膜中の1〜5種の材料の一つである。
【0019】
更に別の実施形態においては、厚さ0.5〜20μmのMAN層を、結晶質Al2O3の1層または数層から成るCVD皮膜の上に形成しても良い。
【0020】
更に別の実施形態においては、MAX層の上および/または下にMAN層を形成しても良い。
【0021】
本発明のMAX層を形成する方法は、合金または複合材のターゲットを用いたマグネトロン・スパッタリング法によるもの、またはアーク蒸着法と合金または複合材のターゲット/カソードを用いたマグネトロン・スパッタリングとの併合法によるものがあり、Ti/Al系について説明した下記の条件で行なう。
【0022】
MAN層のマグネトロン・スパッタリングは下記のデータを用いて行なう。
【0023】
マグネトロン出力密度:2〜40W/cm2、望ましくは5〜15W/cm2。
【0024】
用いる雰囲気はArとN2との混合雰囲気である。N2の分圧は1〜30mPa、望ましくは2〜15mPaである。
【0025】
全圧は0.05〜2Pa,望ましくは0.02〜1Paである。
【0026】
バイアス電圧VS:<0V、望ましくは−5〜100V。
【0027】
TiAlターゲットを用いる。その組成は形成したい相に応じて、例えばTi3AlN2を形成したい場合には75at%Ti+25at%Al、Ti2AlNには67at%Ti+33at%Al、Ti4AlN3には80at%Ti+20at%Alとする。
【0028】
形成温度は600〜1000℃、望ましくは700〜900℃である。
【0029】
MAN相は恐らくN2分圧を非常に低くしたことで得られる。
【0030】
Ti3AlC2のようなMAX層のマグネトロン・スパッタリングは、Ti3AlN2と同様のデータを用いて行なうが、純Ar雰囲気とCのスパッタリング用にもう一つターゲットを用いる。
【0031】
ここまで、MAN相とアーク蒸着した(Ti,Al)N層とから成る層について本発明を説明してきた。しかし、MAX層を含む皮膜は、化学蒸着(CVD)やプラズマ活性化化学蒸着(PACVD)等の他の方法で成長した層と組み合わせても同様に有効であり、また、他の材料の層例えばTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、SiおよびAlから選択した金属の窒化物および/または炭化物および/または酸化物の層と組み合わせても同様に有効である。
【0032】
MAN/MAX相が金属の炭窒化物となる場合もあり、PVDを用いてMAN層を形成すれば、形成過程で炭素含有ガス(例えばC2H2やCH4)を雰囲気中に添加するだけで、炭素を含有するMAN相を得ることができる。例えば、Ti/Alターゲットを用いたスパッタリングを行なう場合、Ti2Al(N1−x,Cx)、Ti3Al(N1−x,Cx)2、Ti4Al(N1−x,Cx)3でxが0〜0.6であるものが得られる。
【0033】
皮膜中のMAX/MAN相はX線回折(XRD)により同定できる。図2はその一例であり、Ti/Al系でMAN相としてTi2AlN、Ti3AlN2が現われている。(a)における(Ti0.33Al0.67)Nの第1層とMAN層とが共存する場合と、(b)における(a)に示した第1層すなわち(Ti0.33Al0.67)Nのみの場合とを比較している。MAN層を形成した場合には新たなピークが多数表れており、例えば37.5°〜41.5°(CuKα線)の間に出現しているピークは、格子間隔0.217nm〜0.240nmに対応するものである。これらのピークはTiNのようなNaCl型の相には対応しておらず、(Ti、Al)Nの同定は対応するNaCl相の(111)ピークまたは(200)ピークあるいはほぼ同じ格子定数のピークの有無によって行なえる(皮膜の集合組織や応力状態によっては若干のズレは生じ得る)。
【0034】
【実施例】
〔実施例1〕
組成が6wt%Co、94wt%WCである超硬合金基体を用いた。WC粒径は約1μm、硬さは1650HV10であった。
【0035】
皮膜形成を開始する前に、基体をアルカリ溶液浴とアルコール浴で超音波洗浄した。
【0036】
アーク蒸着により、Ti/Al(33at%Ti+67at%Al)カソード(直径63mm)を6個用いて、Ar/N2雰囲気中で全圧2.0Paにて、基体バイアス電圧−130Vの条件で、(Ti0.33Al0.67)Nの第1層を形成した。蒸着を40分間行なって、厚さ約2μmの皮膜を得た。蒸着温度は約550℃であった。
【0037】
(Ti0.33Al0.67)N層の上にMAN層を形成した。これは、DCマグネトロン・スパッタリング源を備えた薄膜形成用の市販の製膜装置を用い、75at%Ti+25at%Alのターゲット(直径63mm)を用いて行なった。
【0038】
MAN層のマグネトロン・スパッタリング中、基体はマグネトロンから30cmの位置に固定し、輻射加熱により約870℃に60分加熱し、基体ホルダーに取り付けた熱電対で測温した。加熱完了後直ちに、基体に−1000Vのバイアス電圧を印加した状態でArイオンエッチングにより10分間エッチングした。引き続きMAN相の形成を書き3種類の窒素分圧で行なった。すなわち、PN2=12.0、6.7、5.3mPaとし、残部はArで、全圧は0.5Paで一定とした。基体バイアス電圧VS=−25V、マグネトロン出力450W(一定電流0.65A)で、ターゲット電圧は約670Vに調整し、これらの条件は全ての層の形成中一定に維持した。このようにして製膜を30分間行い、厚さ約1μmのMAN層を形成した。
【0039】
X線回折の結果は図2に示すとおりであり、基体のWC相によるピークと共に、立方晶(Ti0.33Al0.67)N層によるピークが出現している。しかし、その他にTi2AlNおよびTi3AlN2と同定される六方晶MAN相による多数のピークが出現しており、2θ=37.5°〜41.5°のピークはTi3AlN2、2θ=54°のピークはTi2AlNによる。一番高いPN2(12.0mPa)で形成した薄膜の場合は更に、恐らくTi3AlNによる小さいピークが2θ=22°(CuKα線)に出現している。表1に示すように、低いPN2 で形成した層はいずれもTi3AlN2の(104)方位および(0010)方位に対応するピーク強度が高い。一番高いPN2 で形成した層はこれらの方位に対応するピークは小さく、Ti3AlN2の(105)方位に対応するピークが大きい。Ti3AlN2の(106)方位に対応する小さいピークは、中間のPN2 で形成した薄膜のみに現われている。どの薄膜にも、Ti2AlNの(106)方位に対応する小さいピークが現われている。
【0040】
破壊して現出させた横断面をSEM観察すると、形成したどの薄膜も柱状組織をしており、立方晶(Ti,Al)N層と六方晶MAN層とを簡単に識別できるようなコントラストや形態上の相違はない。しかし、高倍率で観察すると、PN2=6.7mPaで形成したMAN層は柱状形態が観察される(図1)。このMAN層の粒径は1μm未満である。
【0041】
スクラッチテスト(引き掻き試験)の結果、いずれの層も密着性は良好であった。異なるPN2で形成した層同士で限界荷重FN,Cに明瞭な差異はなかった。いずれも40〜50Nの範囲内であった。しかし、最上層が純粋の六方晶MAN層である場合と、最上層に少量の立方晶Ti3AlNを含む場合(PN2=12.0mPa)とでは、変形の形態に差があった。最上層が純粋なMAN層である皮膜は破壊の開始がスポーリングを伴わない塑性変形であるのに対して、少量の立方晶Ti3AlNを含む皮膜は若干の剥離破壊も生じていた。MAN層含有皮膜のスクラッチ部と、最上部MAN層の無い皮膜のスクラッチ部とを比較すると明瞭な違いが認められ、後者にはスクラッチ部の周りに多数の剥離破壊が認められる。このようにスクラッチテストの結果から、MAN含有層を備えた本発明の皮膜は、MAN含有層無しに形成した層に比べて靭性が大幅に向上していることが分かる。
【0042】
【表1】
【0043】
〔実施例2〕
超硬合金切削工具インサートSNGN120408(WC−6wt%Co)に、第1層としての厚さ2μmの(Ti0.33Al0.67)N層と、実施例1の試料Bによる厚さ1μmのMAN層とを被覆した。比較として、同様の形状のインサートで、MAN被覆した試料の第1層と同様の単層を被覆した試料Dを作成した。
【0044】
断続切削を伴う正面フライス試験を、SS2541( 幅20mmのプレート3枚を10mm間隔でパッケージとして載置)により、vc=200m/分、f=0.1mm/rev、切り込み=2.5mmにて行なった。
【0045】
【表2】
【0046】
この試験の結果、最上部MAN層を備えた試料は標準的な被覆の試料に比べて靭性が向上することが分かった。
【0047】
〔実施例3〕
実施例2の各試料についてSS2343による側面フライス試験を行なった。この試験は、インサートへのワーク材の付着性が低い状態で靭性を評価するものである。
【0048】
側面フライス試験条件は、SS2343により、一体ワークを用い、vc=200m/分、f=0.1mm/rev、切り込み=2.5mmにて行なった。
【0049】
【表3】
【0050】
この試験の結果でも、最上部にMAN層を備えたことにより、靭性が向上しかつ切り屑付着性が低減することが分かった。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、MAX被覆された超硬合金から成る、切り屑排除機械加工用の切削工具インサートが提供される。
【0052】
更に本発明によれば、PVD法により高靭性のMAX層を形成する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による皮膜付き切削工具インサートの走査電子顕微鏡(SEM)像(6000倍)であり、Aは6.7mPaのN2を用いて成長させたMAN層(約1μm)、Bは(Ti0.33Al0.67)Nの第1層(約2μm)、Sは基材である。
【図2】図2は、(a)図1の皮膜付きインサートのX線回折パターン、(b)最上部MAN層が無い場合の第1層のX線回折パターンである。
【発明の属する技術分野】
本発明は、超硬合金、サーメット、セラミックス、立方晶窒化硼素基材料、または高速度鋼から成る基材と、硬質で耐摩耗性のある耐熱性皮膜とから成り、切り屑排除をする機械加工用の切削工具に関する。この皮膜は、耐熱化合物Mn+1AXnから成る少なくとも1層から成り、ここでnは1、2または3、MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、CrまたはMoのいずれか1種、AはAl、SiまたはS、Xは窒素および炭素のいずれか1種以上である。
【0002】
【従来の技術】
セラミックス材料のうち、Mn+1AXnで表され、nが1、2または3、Mが遷移金属、AはSi、Al、GeまたはGa、XがC、N、またはBであるものは、「MAX相」と呼ばれている。XがN単独の場合、すなわちMn+1ANnの場合は、MAN相と呼ばれる。この一群の材料は六方晶構造を有し、大きなユニットセル(単位格子)から成るナノラミネート構造(微細積層構造)を持っている。MAX相およびMAN相の特徴は、金属元素よりも非金属元素の含有量が少ないことであって、n=1で25at%、n=2で33at%、n=3で37.5at%である。
【0003】
MAX相をTi3SiC2のバルク材として作成した最初の報告は、1967年に非特許文献1(Nowotny, Monatsh fuer Chem. 98:329−337 (1967))によってなされている。
【0004】
1972年には、非特許文献2(Nickl et al., J. Less−Common Metals 26:335 (1972))の報告があり、反応性ガスとしてSiCl4、TiCl4、CCl4、H2を用いた化学蒸着(CVD)によってTi3SiC2を成長させている。その後、非特許文献3(Goto et al., Mat. Res. Bull. 22:1195−1201 (1987))の報告によると、非特許文献2(Nickl et al.)と同じ反応性ガスを用いたCVDにより生成温度1300〜1600℃でTi3SiC2を成長させている。
【0005】
純粋な単相の単結晶Ti3SiC2をPVD法によって単結晶MgO(111)基板上にエピタキシャル成長させることが可能であることが、非特許文献4(Seppaenen et al. (Proc. Scandinavian Electron Microscopy Society, Tamere, Finland, 11−15 June, 2002, s 142−143 ISSN 1455−4518))に報告されている。3種類の方法すなわち(i)元素ターゲットを用いた非平衡DCマグネトロン・スパッタリングによる方法、(ii)元素ターゲットとC60の蒸発とを用いた非平衡マグネトロン・スパッタリングによる方法、(iii)化学量論ターゲットを用いた非平衡マグネトロン・スパッタリングによる方法が報告されている。
【0006】
MAX相Ti3SiC2単結晶の硬さ異方性についての最初の報告は非特許文献5(Nickl et al., J. Less−Common Metals 26:283(1972))であった。
【0007】
種々のMAX相の機械特性のレビューは非特許文献6(N.W.Barsoum, Solid St. Chem. Vol. 28 (2000) 201−281)により行なわれた。Ti3SiC2バルク材について、高靭性、高曲げ強度、耐割れ性、耐繰り返し割れ性等の実用上好ましい特異な性質が幾つか報告されている。
【0008】
特許文献1(アメリカ合衆国特許第5,942,455号)には、単層もしくは固溶体のM3X1Z2のバルク材を製造する方法が開示されており、Mは遷移金属、XはSi、Al、またはGe、ZはB、CまたはNであって、M、X、Zを含む混合粉末を約1000℃〜約1800℃の温度に加熱する。これにより得られた生成物は、耐衝撃性、耐酸化性、被削性が優れている。
【0009】
特許文献2(アメリカ合衆国特許第6,013,322号)には、「312化合物」(例えばTi3SiC2)三元セラミックス材料の表面処理が開示されており、炭化剤、珪化剤、窒化剤、硼化剤から選択した表面改質剤に約600℃以上の高温で十分な時間接触させることにより、厚さ約1μm以上の表面反応層を形成する。
【0010】
Ti―Al系その他の遷移金属の窒化物、炭化物、酸化物に関しては多くの特許があり、例えば単層構造の例としては特許文献3(アメリカ合衆国特許第5,549,975号)、多層構造の例としては特許文献4(アメリカ合衆国特許第5,330,853号)、成分組成の例としては特許文献5(欧州特許第448,720号)、これらを組み合わせた例としては特許文献6(アメリカ合衆国特許第5,208,102号)がある。しかしいずれも化学量論組成すなわち50at%に近いものであり、NaCl型の立方晶である。
【0011】
【非特許文献1】
Nowotny, Monatsh fuer Chem. 98:329−337 (1967)
【非特許文献2】
Nickl et al., J. Less−Common Metals 26:335 (1972)
【非特許文献3】
Goto et al., Mat. Res. Bull. 22:1195−1201 (1987)
【非特許文献4】
Seppaenen et al. (Proc. Scandinavian Electron Microscopy Society, Tamere, Finland, 11−15 June, 2002, s 142−143 ISSN 1455−4518)
【非特許文献5】
Nickl et al., J. Less−Common Metals 26:283(1972)
【非特許文献6】
N.W.Barsoum, Solid St. Chem. Vol. 28 (2000) 201−281
【特許文献1】
アメリカ合衆国特許第5,942,455号
【特許文献2】
アメリカ合衆国特許第6,013,322号
【特許文献3】
アメリカ合衆国特許第5,549,975号
【特許文献4】
アメリカ合衆国特許第5,330,853号
【特許文献5】
欧州特許第448,720号
【特許文献6】
アメリカ合衆国特許第5,208,102号
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、MAX被覆された超硬合金から成る、切り屑排除機械加工用の切削工具インサートを提供することを目的の一つとする。
【0013】
本発明は、PVD法により高靭性のMAX層を形成する方法を提供することをもう一つの目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、切り屑を排除する機械加工用の切削工具であって、超硬合金、サーメット、セラミックス、立方晶窒化硼素基材料または高速度鋼から成る基体の表面に、少なくとも1層が結晶質MAX相から成る1層または2層以上の耐熱化合物の層から成る耐摩耗性皮膜を備えている。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の皮膜は、1層または2層以上の耐熱化合物から成り、そのうち少なくとも1層はMn+1AXnで定義される、いわゆるMAX相から成り、ここでnは1、2または3、MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、CrまたはMoのいずれか1種であって望ましくはTi、AはAl、SiまたはSであって望ましくはAl、XはC、N、Bのいずれか1種以上、望ましくは40at%以上のN、更に望ましくは(N1−x,Cx)でxが0〜0.6、最も望ましくはNである。結晶質MAX層は切削工具基体の表面に直接形成するが、工具基体とMAX層との間および/またはMAX層の上に、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、SiおよびAlから選択した金属の窒化物、炭化物、酸化物のうちの1種以上から成る付加的な層を備えていてもよい。望ましくは、MAX層は最外層または外から2番目の層である。
【0016】
MAX層の厚さは0.1〜20μm、望ましくは0.5〜10μmである。本発明の皮膜の総厚さは0.5〜25μm、望ましくは1〜15μmであり、MAX層以外の層の合計厚さは0.1〜10μmである。
【0017】
別の実施形態においては、前述の付加的な層を備えまたは無しで、厚さ0.5〜20μmのMAX層より外側に、MoS2またはMeC/C(ただしMeはCr、W、TiまたはTa)を基質とする低摩擦固体材料から成る外層を、皮膜の最外層として形成しても良い。
【0018】
更に別の実施形態においては、厚さ0.1〜2μmのMAX層は、2層〜500層から成る多層皮膜中の1〜5種の材料の一つである。
【0019】
更に別の実施形態においては、厚さ0.5〜20μmのMAN層を、結晶質Al2O3の1層または数層から成るCVD皮膜の上に形成しても良い。
【0020】
更に別の実施形態においては、MAX層の上および/または下にMAN層を形成しても良い。
【0021】
本発明のMAX層を形成する方法は、合金または複合材のターゲットを用いたマグネトロン・スパッタリング法によるもの、またはアーク蒸着法と合金または複合材のターゲット/カソードを用いたマグネトロン・スパッタリングとの併合法によるものがあり、Ti/Al系について説明した下記の条件で行なう。
【0022】
MAN層のマグネトロン・スパッタリングは下記のデータを用いて行なう。
【0023】
マグネトロン出力密度:2〜40W/cm2、望ましくは5〜15W/cm2。
【0024】
用いる雰囲気はArとN2との混合雰囲気である。N2の分圧は1〜30mPa、望ましくは2〜15mPaである。
【0025】
全圧は0.05〜2Pa,望ましくは0.02〜1Paである。
【0026】
バイアス電圧VS:<0V、望ましくは−5〜100V。
【0027】
TiAlターゲットを用いる。その組成は形成したい相に応じて、例えばTi3AlN2を形成したい場合には75at%Ti+25at%Al、Ti2AlNには67at%Ti+33at%Al、Ti4AlN3には80at%Ti+20at%Alとする。
【0028】
形成温度は600〜1000℃、望ましくは700〜900℃である。
【0029】
MAN相は恐らくN2分圧を非常に低くしたことで得られる。
【0030】
Ti3AlC2のようなMAX層のマグネトロン・スパッタリングは、Ti3AlN2と同様のデータを用いて行なうが、純Ar雰囲気とCのスパッタリング用にもう一つターゲットを用いる。
【0031】
ここまで、MAN相とアーク蒸着した(Ti,Al)N層とから成る層について本発明を説明してきた。しかし、MAX層を含む皮膜は、化学蒸着(CVD)やプラズマ活性化化学蒸着(PACVD)等の他の方法で成長した層と組み合わせても同様に有効であり、また、他の材料の層例えばTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、SiおよびAlから選択した金属の窒化物および/または炭化物および/または酸化物の層と組み合わせても同様に有効である。
【0032】
MAN/MAX相が金属の炭窒化物となる場合もあり、PVDを用いてMAN層を形成すれば、形成過程で炭素含有ガス(例えばC2H2やCH4)を雰囲気中に添加するだけで、炭素を含有するMAN相を得ることができる。例えば、Ti/Alターゲットを用いたスパッタリングを行なう場合、Ti2Al(N1−x,Cx)、Ti3Al(N1−x,Cx)2、Ti4Al(N1−x,Cx)3でxが0〜0.6であるものが得られる。
【0033】
皮膜中のMAX/MAN相はX線回折(XRD)により同定できる。図2はその一例であり、Ti/Al系でMAN相としてTi2AlN、Ti3AlN2が現われている。(a)における(Ti0.33Al0.67)Nの第1層とMAN層とが共存する場合と、(b)における(a)に示した第1層すなわち(Ti0.33Al0.67)Nのみの場合とを比較している。MAN層を形成した場合には新たなピークが多数表れており、例えば37.5°〜41.5°(CuKα線)の間に出現しているピークは、格子間隔0.217nm〜0.240nmに対応するものである。これらのピークはTiNのようなNaCl型の相には対応しておらず、(Ti、Al)Nの同定は対応するNaCl相の(111)ピークまたは(200)ピークあるいはほぼ同じ格子定数のピークの有無によって行なえる(皮膜の集合組織や応力状態によっては若干のズレは生じ得る)。
【0034】
【実施例】
〔実施例1〕
組成が6wt%Co、94wt%WCである超硬合金基体を用いた。WC粒径は約1μm、硬さは1650HV10であった。
【0035】
皮膜形成を開始する前に、基体をアルカリ溶液浴とアルコール浴で超音波洗浄した。
【0036】
アーク蒸着により、Ti/Al(33at%Ti+67at%Al)カソード(直径63mm)を6個用いて、Ar/N2雰囲気中で全圧2.0Paにて、基体バイアス電圧−130Vの条件で、(Ti0.33Al0.67)Nの第1層を形成した。蒸着を40分間行なって、厚さ約2μmの皮膜を得た。蒸着温度は約550℃であった。
【0037】
(Ti0.33Al0.67)N層の上にMAN層を形成した。これは、DCマグネトロン・スパッタリング源を備えた薄膜形成用の市販の製膜装置を用い、75at%Ti+25at%Alのターゲット(直径63mm)を用いて行なった。
【0038】
MAN層のマグネトロン・スパッタリング中、基体はマグネトロンから30cmの位置に固定し、輻射加熱により約870℃に60分加熱し、基体ホルダーに取り付けた熱電対で測温した。加熱完了後直ちに、基体に−1000Vのバイアス電圧を印加した状態でArイオンエッチングにより10分間エッチングした。引き続きMAN相の形成を書き3種類の窒素分圧で行なった。すなわち、PN2=12.0、6.7、5.3mPaとし、残部はArで、全圧は0.5Paで一定とした。基体バイアス電圧VS=−25V、マグネトロン出力450W(一定電流0.65A)で、ターゲット電圧は約670Vに調整し、これらの条件は全ての層の形成中一定に維持した。このようにして製膜を30分間行い、厚さ約1μmのMAN層を形成した。
【0039】
X線回折の結果は図2に示すとおりであり、基体のWC相によるピークと共に、立方晶(Ti0.33Al0.67)N層によるピークが出現している。しかし、その他にTi2AlNおよびTi3AlN2と同定される六方晶MAN相による多数のピークが出現しており、2θ=37.5°〜41.5°のピークはTi3AlN2、2θ=54°のピークはTi2AlNによる。一番高いPN2(12.0mPa)で形成した薄膜の場合は更に、恐らくTi3AlNによる小さいピークが2θ=22°(CuKα線)に出現している。表1に示すように、低いPN2 で形成した層はいずれもTi3AlN2の(104)方位および(0010)方位に対応するピーク強度が高い。一番高いPN2 で形成した層はこれらの方位に対応するピークは小さく、Ti3AlN2の(105)方位に対応するピークが大きい。Ti3AlN2の(106)方位に対応する小さいピークは、中間のPN2 で形成した薄膜のみに現われている。どの薄膜にも、Ti2AlNの(106)方位に対応する小さいピークが現われている。
【0040】
破壊して現出させた横断面をSEM観察すると、形成したどの薄膜も柱状組織をしており、立方晶(Ti,Al)N層と六方晶MAN層とを簡単に識別できるようなコントラストや形態上の相違はない。しかし、高倍率で観察すると、PN2=6.7mPaで形成したMAN層は柱状形態が観察される(図1)。このMAN層の粒径は1μm未満である。
【0041】
スクラッチテスト(引き掻き試験)の結果、いずれの層も密着性は良好であった。異なるPN2で形成した層同士で限界荷重FN,Cに明瞭な差異はなかった。いずれも40〜50Nの範囲内であった。しかし、最上層が純粋の六方晶MAN層である場合と、最上層に少量の立方晶Ti3AlNを含む場合(PN2=12.0mPa)とでは、変形の形態に差があった。最上層が純粋なMAN層である皮膜は破壊の開始がスポーリングを伴わない塑性変形であるのに対して、少量の立方晶Ti3AlNを含む皮膜は若干の剥離破壊も生じていた。MAN層含有皮膜のスクラッチ部と、最上部MAN層の無い皮膜のスクラッチ部とを比較すると明瞭な違いが認められ、後者にはスクラッチ部の周りに多数の剥離破壊が認められる。このようにスクラッチテストの結果から、MAN含有層を備えた本発明の皮膜は、MAN含有層無しに形成した層に比べて靭性が大幅に向上していることが分かる。
【0042】
【表1】
【0043】
〔実施例2〕
超硬合金切削工具インサートSNGN120408(WC−6wt%Co)に、第1層としての厚さ2μmの(Ti0.33Al0.67)N層と、実施例1の試料Bによる厚さ1μmのMAN層とを被覆した。比較として、同様の形状のインサートで、MAN被覆した試料の第1層と同様の単層を被覆した試料Dを作成した。
【0044】
断続切削を伴う正面フライス試験を、SS2541( 幅20mmのプレート3枚を10mm間隔でパッケージとして載置)により、vc=200m/分、f=0.1mm/rev、切り込み=2.5mmにて行なった。
【0045】
【表2】
【0046】
この試験の結果、最上部MAN層を備えた試料は標準的な被覆の試料に比べて靭性が向上することが分かった。
【0047】
〔実施例3〕
実施例2の各試料についてSS2343による側面フライス試験を行なった。この試験は、インサートへのワーク材の付着性が低い状態で靭性を評価するものである。
【0048】
側面フライス試験条件は、SS2343により、一体ワークを用い、vc=200m/分、f=0.1mm/rev、切り込み=2.5mmにて行なった。
【0049】
【表3】
【0050】
この試験の結果でも、最上部にMAN層を備えたことにより、靭性が向上しかつ切り屑付着性が低減することが分かった。
【0051】
【発明の効果】
本発明によれば、MAX被覆された超硬合金から成る、切り屑排除機械加工用の切削工具インサートが提供される。
【0052】
更に本発明によれば、PVD法により高靭性のMAX層を形成する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による皮膜付き切削工具インサートの走査電子顕微鏡(SEM)像(6000倍)であり、Aは6.7mPaのN2を用いて成長させたMAN層(約1μm)、Bは(Ti0.33Al0.67)Nの第1層(約2μm)、Sは基材である。
【図2】図2は、(a)図1の皮膜付きインサートのX線回折パターン、(b)最上部MAN層が無い場合の第1層のX線回折パターンである。
Claims (9)
- 基材と皮膜とを備えた切削工具インサートにおいて、
該皮膜は1層または2層以上の耐熱性化合物の層から成り、その内の少なくとも1層はMn+1AXnで定義されるMAX相から成り、ここでnは1、2または3、MはTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta、CrまたはMoのいずれか1種、AはAl、SiまたはS、XはC、N、Bのいずれか1種以上であることを特徴とする切削工具インサート。 - 請求項1において、Xが少なくとも40at%のNであることを特徴とする切削工具インサート。
- 請求項2において、MがTi、AがAl、Xが(N1−x,Cx)でありxは0〜0.6であることを特徴とする切削工具インサート。
- 請求項3において、XがNであることを特徴とする切削工具インサート。
- 請求項1から4までのいずれか1項において、上記MAX相から成る層が上記皮膜の最外層または外から二番目の層であることを特徴とする切削工具インサート。
- 請求項1から5までのいずれか1項において、上記MAX相から成る層が、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、SiおよびAlから選択された金属の窒化物、炭化物および酸化物のいずれか1種以上から成る少なくとも1層の付加的な硬質耐摩耗層と組み合わせられていることを特徴とする切削工具インサート。
- 請求項1から6までのいずれか1項において、上記MAX相から成る層が厚さ0.5〜20μmであることを特徴とする切削工具インサート。
- 請求項7において、上記MAX相から成る層が厚さ0.5〜10μmであることを特徴とする切削工具インサート。
- 請求項1から8までのいずれか1項において、上記MAX相から成る層がPVD法により形成されていることを特徴とする切削工具インサート。
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