JP2004018510A - 化合物、並びに該化合物を用いた光デバイス、電子デバイス、エレクトロルミネッセンス素子、トランジスタ、表示デバイス、及び表示装置 - Google Patents

化合物、並びに該化合物を用いた光デバイス、電子デバイス、エレクトロルミネッセンス素子、トランジスタ、表示デバイス、及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】可視光を発光し得ると共に導電性を有する化合物、並びに該化合物を用いた光デバイス、電子デバイス、エレクトロルミネッセンス素子、トランジスタ、表示デバイス、及び表示装置を提供する。
【解決手段】単数の置換又は非置換の2,6−ナフタレンジイル基、又は、複数の置換基又は非置換の2,6−ナフタレンジイル基が連結した二価基に、二つの置換又は非置換の2−ナフチル基が結合した化合物とする。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、化合物に係り、特に、該化合物を用いた光デバイス、電子デバイス、エレクトロルミネッセンス素子、トランジスタ、表示デバイス、及び表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、有機化合物を半導体材料として活用するための研究開発が活発化してきている。このような有機化合物を半導体材料として使用するデバイスの代表例が有機電界発光(エレクトロルミネッセンス、EL)素子である。有機EL素子は、蛍光有機化合物又は燐光有機化合物を含む有機薄膜を陰極と陽極とではさんだ構造を有する。有機EL素子においては、この有機薄膜に陰極からの電子と陽極からのホール(正孔)を注入して電子とホールとを再結合させ、有機薄膜を構成する有機分子の励起子を生成する。有機EL素子は、この励起子がエネルギーを失活する際に、光(蛍光・燐光)を放出するデバイスである。
【0003】
有機EL素子は、10V程度の低い印加電圧で1000cd/m程度の高輝度を実現でき、かつ有機薄膜に含まれる有機化合物を選択することで、青色から赤色までの可視光の発光を実現することができることを特徴とする。また、有機EL素子は、自発光型の素子であるため、EL素子の輝度は、角度依存性がなく、視認性に優れる。そのため、EL素子は、次世代のフルカラーディスプレイへの応用が期待されている。
【0004】
一般的な有機EL素子の構成を図1に示す。代表的な有機EL素子は、ガラス基板1上に酸化スズインジウム(ITO)の透明な陽極2、ホール輸送層3、発光層4、電子輸送層5の三層の有機化合物層、金属の陰極6で構成され、必要に応じて発光層は、ホスト材料と10%以下の色素などのドーパント材料からなる。発光層がドーパントを含む場合は、ホスト材料の有機分子で電子とホールが再結合し、ホスト材料の有機分子からドーパント分子へエネルギーが移動してドーパント分子が発光するか、あるいは、ドーパント分子への直接的なキャリアトラップによってドーパント分子上で電子とホールが再結合し発光することが推測されている。
【0005】
また、ロジックやスイッチング素子として多用されている薄膜トランジスタ(TFT)の分野においても、最近では、従来のシリコンベースのデバイスに代えて有機材料を活用しようとする研究も注目されている。活性層の有機材料としてペンタセンを用いた有機TFTは、1cm/Vs以上の移動度と、10程度のオン/オフ比(有機TFTのオン/オフ時に流れる電流の比)が得られている。有機材料はシリコンに比べて加工性に優れており、活性層に有機材料を用いることで低コストなデバイスを実現できると期待されている。また、有機TFTは、100℃以下の温度で作製することが可能であるため、プラスチック基板などの多種多用な基板を用いることができる。さらに有機材料は機械的に柔軟であるので、プラスチック基板と有機材料を組み合わせることでフレキシブルなデバイスを実現できると期待されている。
【0006】
図2は、代表的な有機薄膜トランジスタ(有機TFT)の断面図である。有機TFTは、基板11上にゲート電極12、ゲート絶繰膜13を形成した後に、ゲー卜絶縁膜上に有機半導体膜16を形成し、わずかな間隙で離したドレイン電極14とソース電極15を配置した構造を有する。ゲート電極12に印加する電圧に依存して有機半導体16の導電率が変化する。従ってゲート電圧によりドレイン電極14とソース電極15の間に流れる電流を制御することができる。有機TFTに使用される半導体材料として、様々な有機材料が提案されている。例えば、ペンタセンなどの低分子材料、n=3〜8のn−チオフェンなどのオリゴマー材料、ポリアルキルチオフェンなどのポリマー材料が報告されている。活性層に低分子材料のペンタセンを使用した薄膜トランジスタは、室温で1cm/Vs以上の電界効果移動度を有することが知られている。また、Garnier(Science,265,1684(1994))等は、オリゴマー材料のα−ω−ジヘキシルへキサチオフェンを用いた有機TFTが、室温で0.06cm/Vsの電界効果移動度を有することを報告している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ここで有機ELは、次世代フラットパネルとして注目されており、すでにフルカラーパネルの試作も実現しているが、実用化のためには、発光効率の改善、色純度の改善、素子寿命の向上が必要不可欠である。特に、青色の発光素子に関しては、色純度が高く発光効率の高い材料の開発が望まれている。
【0008】
また、有機TFTでは、キャリア移動度が高い有機材料が必要とされており、広がったπ電子系を有し分子が互いに積層する材料が求められている。有機半導体の多くは、分子の配向方向に対してキャリア移動度の異方性を有するため、有機分子の配向方向は、有機薄膜中のキャリア伝導に大きく影響する。π共役系を有する有機材料であるペンタセンは、π電子軌道が有機分子の積層方向に重なり合う構造を取ることにより、有機分子の積層方向に高いキャリア移動度を示すことが報告されている。ペンタセン以外の有機材料についても有機TFTの電界効果移動度を改善するために、活性層に用いる有機半導体の結晶性と配向性の良好な薄膜が必要である。
【0009】
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、可視光を発光し得ると共に導電性を有する化合物、並びに該化合物を用いた光デバイス、電子デバイス、エレクトロルミネッセンス素子、トランジスタ、表示デバイス、及び表示装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、単数の置換又は非置換の2,6−ナフタレンジイル基、又は、複数の置換基又は非置換の2,6−ナフタレンジイル基が連結した二価基に、二つの置換又は非置換の2−ナフチル基が結合した化合物であることを特徴とする。
【0011】
請求項1記載の発明によれば、単数の置換又は非置換の2,6−ナフタレンジイル基、又は、複数の置換基又は非置換の2,6−ナフタレンジイル基が連結した二価基に、二つの置換又は非置換の2−ナフチル基が結合した化合物であるので、可視光を発光し得ると共に導電性を有する化合物を提供することができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の化合物において、前記2,6−ナフタレンジイル基及び前記2−ナフチル基の少なくとも一つが置換基を有する場合、前記置換基の少なくとも一つは、ハロゲン基であることを特徴とする。
【0013】
請求項2記載の発明によれば、前記2,6−ナフタレンジイル基及び前記2−ナフチル基の少なくとも一つが置換基を有する場合、前記置換基の少なくとも一つは、ハロゲン基であるので、可視光を発光し得ると共に電子の導電性の高い化合物を提供するできる。
【0014】
請求項3記載の発明は、基板に、少なくとも第一の電極、第二の電極、並びに前記第一の電極及び前記第二の電極との間にある発光層を有し、前記第一の電極及び第二の電極の間に電圧を印加することで前記発光層を発光させる光デバイスにおいて、前記発光層は、請求項1又は2記載の化合物を含むことを特徴とする。
【0015】
請求項3記載の発明によれば、前記発光層は、請求項1又は2記載の化合物を含むので、可視光を発光し得ると共に導電性を有する化合物を用いた光デバイスを提供することができる。
【0016】
請求項4記載の発明は、基板に、少なくとも第一の電極、第二の電極、並びに前記第一の電極及び前記第二の電極との間にある有機層を有し、前記第一の電極及び第二の電極の間に電圧を印加することで前記有機層に電流を流す電子デバイスにおいて、前記有機層は、請求項1又は2記載の化合物を含むことを特徴とする。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、前記有機層は、請求項1又は2記載の化合物を含むので、可視光を発光し得ると共に導電性を有する化合物を用いた電子デバイスを提供することができる。
【0018】
請求項5記載の発明は、基板に、陽極、陰極、前記陽極及び前記陰極の間にある発光層、前記陽極及び前記発光層の間にあるホール輸送層、並びに前記陰極及び前記発光層の間にある電子輸送層を有するエレクトロルミネッセンス素子において、前記発光層、前記ホール輸送層、及び前記電子輸送層の少なくとも一つは、請求項1又は2記載の化合物を含むことを特徴とする。
【0019】
請求項5記載の発明によれば、前記発光層、前記ホール輸送層、及び前記電子輸送層の少なくとも一つは、請求項1又は2記載の化合物を含むので、可視光を発光し得ると共に導電性を有する化合物を用いたエレクトロルミネッセンス素子を提供することができる。
【0020】
請求項6記載の発明は、基板に、ゲート電極、該ゲート電極に形成されたゲート絶縁膜、該ゲート絶縁膜に接する有機層、並びに該有機層に接するソース電極及びドレイン電極を有するトランジスタにおいて、前記有機層は、請求項1又は2記載の化合物を含むことを特徴とする。
【0021】
請求項6記載の発明によれば、前記有機層は、請求項1又は2記載の化合物を含むので、可視光を発光し得ると共に導電性を有する化合物を用いたトランジスタを提供することができる。
【0022】
請求項7記載の発明は、表示デバイスにおいて、基板に、少なくとも第一の電極、第二の電極、並びに前記第一の電極及び前記第二の電極との間にある発光層を有し、前記第一の電極及び第二の電極の間に電圧を印加することで前記発光層を発光させる光デバイスの前記第一の電極及び第二の電極の少なくとも一方は、請求項6記載のトランジスタの前記ソース電極又は前記ドレイン電極と接続されたことを特徴とする表示デバイス。
【0023】
請求項7記載の発明によれば、基板に、少なくとも第一の電極、第二の電極、並びに前記第一の電極及び前記第二の電極との間にある発光層を有し、前記第一の電極及び第二の電極の間に電圧を印加することで前記発光層を発光させる光デバイスの前記第一の電極及び第二の電極の少なくとも一方は、請求項6記載のトランジスタの前記ソース電極又は前記ドレイン電極と接続されるので、可視光を発光し得ると共に導電性を有する化合物を用いたトランジスタによって、光デバイスを駆動及び点灯させる表示デバイスを提供することができる。
【0024】
請求項8記載の発明は、表示デバイスにおいて、請求項5記載のエレクトロルミネッセンス素子の前記陽極及び前記陰極の少なくとも一方は、請求項6記載のトランジスタの前記ソース電極又は前記ドレイン電極と接続されたことを特徴とする。
【0025】
請求項8記載の発明によれば、請求項5記載のエレクトロルミネッセンス素子の前記陽極及び前記陰極の少なくとも一方は、請求項6記載のトランジスタの前記ソース電極又は前記ドレイン電極と接続されるので、可視光を発光し得ると共に導電性を有する化合物を用いたトランジスタによって、可視光を発光し得ると共に導電性を有する化合物を用いたエレクトロルミネッセンス素子を駆動及び点灯させる表示装置を提供することができる。
【0026】
請求項9記載の発明は、表示装置において、複数の請求項7及び/又は8記載の表示デバイスが配置されたことを特徴とする。
【0027】
請求項9記載の発明によれば、複数の請求項7及び/又は8記載の表示デバイスが配置されるので、可視光を発光し得ると共に導電性を有する化合物用いた表示デバイスを複数個配置した表示装置を提供することができる。
【0028】
請求項10記載の発明は、請求項9記載の表示装置において、前記基板の材料は、樹脂であることを特徴とする。
【0029】
請求項10記載の発明によれば、前記基板の材料は、樹脂であるので、可撓性を有する表示装置を提供することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
【0031】
本発明の化合物は、単数の置換又は非置換の2,6−ナフタレンジイル基に二つの置換又は非置換の2−ナフチル基が結合した化合物、又は複数の置換基又は非置換の2,6−ナフタレンジイル基が連結した二価基に二つの置換又は非置換の2−ナフチル基が結合した化合物である。
【0032】
ここで、2,6−ナフタレンジイル基は、化学式
【0033】
【化1】
Figure 2004018510
で表され、2−ナフチル基は、化学式
【0034】
【化2】
Figure 2004018510
で表される。本発明の化合物において、全ての2,6−ナフタレンジイル基及び2−ナフチル基が置換基を有さない場合には、本発明の化合物は、化学式
【0035】
【化3】
Figure 2004018510
で表される。ここで、nは、1以上の整数である。ただし、nが、大きくなりすぎると、発光波長が長くなりすぎるので、nは、1から10までの整数であることが好ましい。
【0036】
本発明の全ての2,6−ナフタレンジイル基及び2−ナフチル基は、それぞれ独立に置換基を有してもよい。2,6−ナフタレンジイル基及び/又は2−ナフチル基の少なくとも一つが置換基を有する場合には、2,6−ナフタレンジイル基又は2−ナフチル基の置換基は、ハロゲン基、置換又は非置換のアルキル基、置換又は非置換のアミノ基、置換又は非置換のアリール基、置換又は非置換のフェノキシ基、置換又は非置換の複素環基から選択される。2,6−ナフタレンジイル基は、1位、3位、4位、5位、7位、8位の全ての炭素原子について置換基を有し得る。また、2−ナフチル基は、1位、3位、4位、5位、6位、7位、8位の全ての炭素原子について置換基を有し得る。2,6−ナフタレンジイル基及び2−ナフチル基は、それぞれ、置換し得る限り、複数の置換基を有してもよい。
【0037】
ここで、上記ハロゲン基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードである。上記アルキル基は、炭素数が1乃至10である直鎖又は分岐のアルキル基であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−へプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシルなどである。上記アリール基は、好ましくは炭素数が5乃至14である単環又は縮合多環のアリール基であり、例えばフェニル、1,3−シクロペンタジエン−1−イル、2−インデニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−アントリル、2−フェナントリル、4−ビフェニリルなどである。上記複素環基は、炭素及びヘテロ原子数の和が5乃至14であり、好ましくは窒素原子、酸素原子、硫黄原子の少なくとも一つを含む芳香族複素環基、例えば、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、フリル、チエニル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、キノリル、インドリル、カルバゾリル、アクリジニルなどである。
【0038】
上記ハロゲン基、アルキル基、アミノ基、アリール基、フェノキシ基、複素環基は、独立に置換基を有してもよく、置換基の位置及び数は、可能な限り任意である。この置換基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードなどのハロゲン基、又は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−へプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシルなどの炭素数が1乃至10である直鎖又は分岐のアルキル基である。
【0039】
また、本発明の化合物において、2,6−ナフタレンジイル基及び前記2−ナフチル基の少なくとも一つが置換基を有する場合、置換基の少なくとも一つは、ハロゲン基であることが望ましい。ハロゲン基は、水素原子と比較して電気陰性度が高く、ハロゲン基が結合している,6−ナフタレンジイル基及び/又は前記2−ナフチル基のナフタレン環のπ電子密度を下げる。よって、電子が外部からそのナフタレン環に注入されやすく、電子の導電性が高い、即ちn型の伝導性を示す。2,6−ナフタレンジイル基及び/又は前記2−ナフチル基の置換基は、ハロゲン基の中でも電気陰性度が最も高いフルオロ基が最も好ましい。本発明の化合物において、2,6−ナフタレンジイル基及び前記2−ナフチル基の全ての水素原子が、フルオロ基で置換された化合物
【0040】
【化4】
Figure 2004018510
が特に好ましい。
【0041】
本発明の化合物は、置換又は非置換の2−ナフチルボロン酸、及び置換又は非置換の2,6−ブロモナフタレンの鈴木カップリング反応、及び置換又は非置換の2−ブロモナフタレンと置換又は非置換のホウ酸アリールとのカップリング反応などの方法で合成することができる。
【0042】
本発明の化合物は、可視光を発光し得ると共に導電性を有する。本発明の化合物は、置換又は非置換の2,6−ナフタレンジイル基及び置換又は非置換の2−ナフチル基で構成されている芳香族化合物であるので、化学的安定性に優れている。ナフタレンは、可視域に発光を示さないが、本発明の化合物は、ナフタレンよりも共役系が広くなっているので可視域に発光を示す。また、本発明の化合物において、置換又は非置換の2,6−ナフタレンジイル基の数が多いほど、発光波長は、長波長側にシフトする。さらに、また、本発明の化合物において、置換又は非置換の2,6−ナフタレンジイル基の数が多いほど、分子量が大きく、融点が高くなり、従って薄膜などの固体状態において熱的な安定性が高くなる。
【0043】
本発明の化合物の例を、以下に示す。
【0044】
【化5】
Figure 2004018510
ここで、簡単のために、上記の[2,2’;6’,2’’]テルナフタレン、 [2,2’;6’,2’’;6’’,2’’’]クアテルナフタレン、[2,2’;6’,2’’;6’’,2’’’;6’’’,2’’’’]キンクエナフタレンを、それぞれ、3N、4N、5Nと表すことにする。
【0045】
3Nは、440nm付近に強い蛍光を示し、青色発光材料として有望な材料である。4N、5Nは、緑色の蛍光を示す。
【0046】
本発明の化合物は、可視光を発光し得ると共に導電性を有するので、基板に、少なくとも第一の電極、第二の電極、並びに第一の電極及び第二の電極との間にある発光層を有し、第一の電極及び第二の電極の間に電圧を印加することで発光層を発光させる光デバイスに使用することができる。また、本発明の化合物の導電性に注目して、基板に、少なくとも第一の電極、第二の電極、並びに第一の電極及び第二の電極との間にある有機層を有し、第一の電極及び第二の電極の間に電圧を印加することで有機層に電流を流す電子デバイスにも使用することができる。
【0047】
より具体的には、光デバイスは、基板に、陽極、陰極、陽極及び陰極の間にある発光層、陽極及び発光層の間にあるホール輸送層、並びに陰極及び発光層の間にある電子輸送層を有する(有機)エレクトロルミネッセンス(電界発光、EL)素子、及びその(有機)EL素子とトランジスタを組み合わせた発光素子である。なお、ホール輸送層は、陽極から注入されるホールを発光層へ輸送し、電子輸送層は、陰極から注入される電子を発光層へ輸送する。これらのホール及び電子は、発光層において再結合し、可視光を発光する。
【0048】
ここで、本発明の化合物は、発光層、ホール輸送層、及び電子輸送層の少なくとも一つに含まれる。すなわち、本発明の化合物は、可視光を発光し得るので、発光層の材料として用いることができると共に、本発明の化合物は、電子、ホールなどのキャリア輸送性にも優れているので、キャリア輸送層や注入層の材料として用いることもできる。また、本発明の化合物を、発光層、ホール輸送層、電子輸送層を形成する材料として使用することもできるが、発光層、ホール輸送層、電子輸送層などを形成する有機材料にドーピングすることが好ましい。
【0049】
本発明の化合物を有機EL素子の発光層に用いると、強い可視光を発光し、高いキャリア移動度を示し、高効率で耐久性に優れた有機EL素子を提供することができる。特に、強い青色の発光を示す色純度の優れた高性能な有機EL素子を実現することができる。
【0050】
また、電子デバイスは、基板に、ゲート電極、ゲート電極に形成されたゲート絶縁膜、ゲート絶縁膜に接する有機層、並びに有機層に接するソース電極及びドレイン電極を有するトランジスタ及びそのトランジスタを組み合わせた回路である。ここで本発明の化合物は、有機層に含まれる。
【0051】
また、本発明の化合物は、少なくとも3個のナフタレン環を含むため、広いπ電子系を有する。また本発明の化合物は、平面型の分子であるため、これら分子は、互いに積層し易く、これら分子がある特定の方向に配向する傾向がある。本発明の化合物の分子が、互いに積層することによって、分子のπ電子軌道が重なり合い、高いキャリア移動度を示すことが期待できる。したがって、本発明の化合物を、有機薄膜トランジスタ(有機TFT)の有機層(活性層)に用いることで、高いキャリア移動度特性を有する有機TFTを実現することができる。
【0052】
次に、本発明の化合物を発光層の材料として用いた有機EL素子について詳細に説明する。本発明の有機EL素子は、陽極と陰極の間に一層もしくは複数の有機化合物層を形成した素子である。典型的には(陽極/ホール輸送層/発光膚/陰極)、(陽極/発光層/電子輸送層/陰極)、(陽極/ホール輸送層/発光層/電子輸送層/陰極)の構造がある。
【0053】
本発明の有機化合物を発光層の材料として用いて有機EL素子を作製することが通常であるが、発光層に本発明の化合物をドーピングして作製してもよい。この場合には、発光層のホスト材料としては、本発明の化合物よりもバンドギャップの大きな有機化合物を用いる。本発明の化合物のバンドギャップよりも小さいバンドギャップをもつホスト材料を使用すると、ホスト材料から本発明の化合物へのエネルギー移動が起こらず、有機EL素子が発光しない。また、第三級アミン誘導体などのホール輸送層にドーピングすることでも発光を得ることができる。このようにホール輸送層が発光層を兼ねる場合には、有機EL素子の発光は、発光層からの発光とホール輸送層の発光との重ね合わせとなる。
【0054】
次に、本発明の化合物を用いた有機EL素子の作製方法を説明する。
【0055】
陽極は、一般にガラス基板上に形成され、陽極の材料には、光を透過させる材料を用いる。陽極の材料としては、酸化スズインジウム(ITO)、酸化インジウム、酸化スズ、酸化インジウム酸化亜鉛合金が好ましいが、金、白金、銀マグネシウム合金等の金属の薄膜を用いてもよい。また、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、それらの誘導体等の有機材料も使用することができる。陰極の材料には、仕事関数の低いLi、K、Na等のアルカリ金属やMg、Ca等のアルカリ土類金属を用いることが、電子注入性の観点から好ましい。また、安定なAl等を用いることも好ましい。陰極の安定性と電子注入性を両立させるために2種以上の材料を含む層として陰極を形成してもよく、それらの材料については特開平2−15595、特開平5−121172等に記載されている。
【0056】
陽極と陰極は、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法等の公知の方法で形成できる。また、電極(特にEL透過電極)のパターニングは、フォトリソグラフイー等による化学的エッチング、レーザー等を用いた物理的エッチング等により行うことが好ましい。また、マスクを使用した真空蒸着やスパッタリング等を行なってパターニングしてもよい。
【0057】
次に、本発明の化合物を用いた(有機)トランジスタについて詳細に説明する。図2に示す逆スタガー型構造を例にして、有機トランジスタの作製方法について説明する。まず、基板11としてガラス、石英、シリコン又はセラミック基板を用い、その上に金、白金、クロム、タングステン、タンクル、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、マグネシウム、カルシウムなどの金属又はそれらの合金、及びポリシリコン、アモルファスシリコン、グラファイト、酸化スズインジウム、酸化亜鉛、導電性ポリマーで、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、RFスパッタ法、又は印刷法など公知の方法により、ゲート電極12を形成する。次に、この上にSiO、Si、SiON、Al、Ta、アモルファスシリコン、ポリイミド樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、ポリパラキシリレン樹脂、ポリメチルメタクリレー卜樹脂からなるゲート絶縁層13を、RFスパッタ法など公知の方法により作製する。次に、真空蒸着法により本発明の化合物からなる有機半導体層16を形成する。次に、金、白金、クロム、タングステン、タンタル、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、マグネシウム、カルシウムなどの金属又はそれらの合金、及びポリシリコン、アモルファスシリコン、グラファイト、酸化スズインジウム、酸化亜鉛、導電性ポリマーで、公知の方法によりドレイン電極14及びソース電極15を形成する。
【0058】
本発明においては、EL素子などの光デバイス、トランジスタなどの電気デバイスの基板として、通常のガラス基板の他に樹脂(プラスチック)基板を使用することができる。基板の材料として用いる樹脂は、耐熱性、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、加工性、低通気性及び低吸湿性に優れていることが必要である。このような樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリイミド等が挙げられる。
【0059】
なお、本発明の化合物を用いた光デバイスや電子デバイスの水分による劣化を防止するため、基板の電極側の面、基板の電極と反対側の面、又はその両方に、透湿防止層(ガスバリア層)を設置するのが好ましい。透湿防止層の材料としては、窒化ケイ素や酸化ケイ素等の無機物が好ましい。透湿防止層は、高周波スパッタリング法等により成膜することができる。また、必要に応じてハードコート層やアンダーコート層を設けてもよい。
【0060】
図3は、本発明による有機トランジスタにより駆動及び点灯を制御する有機EL素子で形成した表示デバイスの断面図である。有機EL素子120は、陰極101、電子輸送層102、発光層103、正孔輸送層104、及び陽極105から構成されており、また、有機トランジスタ121は、ゲート電極106、ゲー卜絶縁層107、有機活性層108、ドレイン電極109、及びソース電極層110から構成されている。111、112、113は、それぞれプラスチック基板、ガスバリア層、保護膜を示す。有機EL素子の陽極又は陰極の一方と、有機TFTのドレイン電極とは、電気的に接続された構造となっている。ゲート電極106に電圧を印加することにより、ソース電極とドレイン電極との間に電流が流れ、有機EL素子121が発光する。本発明において、有機トランジスタにより駆動される有機EL素子は、公知の材料及び構成のものでもよい。しかしながら、本発明の化合物を用いた有機EL素子を用いることが好ましい。
【0061】
さらに、図3に示すような表示デバイスにスイッチング用の有機トランジスタを組み合わせた素子を、マトリックス状に配置することで、アクティブマトリックス有機ELディスプレイのような表示装置を作製することができる。
【0062】
また、本発明の化合物に電圧を印加しながら光を照射すると電流が流れるため、太陽電池や光センサーなどにも使用することができる。
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
【0063】
まず、本実施例で使用した[2,2’;6’,2’’]テルナフタレン(3N)、及び[2,2’;6’,2’’;6’’,2’’’]クアテルナフタレン(4N)の合成方法及び同定結果を示す。
【0064】
(A)6−ブロモ−[2,2’]ビナフタレニル(1)及び[2,2’;6’,2’’]テルナフタレン(3N)の合成
トルエン(200ml)中の2−ナフチルホウ酸(3.00g、17.5mmol)及び2,6−ジブロモナフタレン(5.00g、17.5mol)の懸濁液に1M NaCO(35ml)を加えた。混合物を脱気し、Arで5分間パージした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(607mg、0.525mmol)を加え、系を再度脱気した。混合物を24時間還流し、室温まで冷却することを許容した(鈴木カップリング反応)。
【0065】
【化6】
Figure 2004018510
3Nを含む白色沈殿を、水及びエタノールで沈殿し、乾燥させた。有機相を分離し、水相をトルエンで抽出した。組み合わせた有機相をMgSOで乾燥させ濾過した。濾液、減圧下で乾燥するまで蒸発させた。残留物を、昇華によって精製して、874mg(回収率17%)の2,6−ジブロモナフタレン(0.1torr、150℃)及び1.61gの化合物(1)(0.1torr、180℃)を得た。粗製の化合物(1)をEtOHから再結晶して純粋な化合物(1)(1.35g、23%)を得た。
【0066】
化合物(1)の同定結果は、融点l77−178℃;H NMR(CDCl) δ 7.49−7.55(m,2H),7.59(dd,J=1.95及び8.75Hz,1H),7.80(d,J=8.55Hz,1H),7.85−7.94(m,5H),7.96 (d,J=8.55Hz,1H),8.05(d,J=I.70Hz,1H),8.14(dd,J=1.50及び11.0Hz,2H);MS(EI) m/z 332,334(M,100,96.6),253(M−Br,26.5),252(M−HBr,54.0)元素分析 C2013Brに対する計算値: C,72.09;H,3.93 実測値: C,72.55; H,4.03である。
【0067】
3Nを含む白色沈殿を昇華(0.1torr、250℃)によって精製し、700mg(11%)の3Nを得た。連続昇華(主ヒーター:290℃、副ヒーター270℃)によるさらなる精製によって純粋な3Nを得た。
【0068】
3Nの同定結果は、融点287−288℃、MS(EI) m/z 380(M、100) 元素分析 C3020に対する計算値:C,94.70;H,5.30 実測値:C,94.77; H,5.24である。
【0069】
(B)2−[2,2’]ビナフタレニル−6−イル−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(2)の合成
Arインレット及びゴム栓が合う100mlの三口丸底フラスコに、1(950mg、2.85mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(797mg、3.13mmol)、PdCl(dppf)(CHCl)(70mg、0.086mmol)、及び酢酸カリウム(882mg、9.00mmol)を入れた。乾燥DMSO(20ml)をシリンジでフラスコに導入した後、混合物を80℃で24時間攪拌した(ホウ酸アリール合成)。
【0070】
【化7】
Figure 2004018510
その溶液に水を加え、混合物をCHClで抽出した。有機相を食塩水で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で乾燥するまで蒸発させた。残留物を、シリカゲル上でn−ヘキサン/CHCl(4:1)を用いてクロマトグラフにかけ、化合物(2)を得た(790mg、73%)。
【0071】
化合物(2)の同定結果は、融点134−135℃;H NMR(CDCl) δ 1.42(s,12H),7.51(m,6H),7.87−8.01(m,8H),8.17(d,J=9.50Hz,2H),8.41(s,1H);MS(EI)m/z380(M,100) 元素分析 C2625BOに対する計算値:C,82.12;H,6.63 実測値:C,82.24;H,6.90である。
【0072】
(C)[2,2’;6’,2”;6”,2’’’]クアテルナフタレン(4N)の合成
上述の鈴木カップリング反応に対する一般的操作を、化合物(1)(600mg、1.80mmol)、化合物(2)(684mg、1.80mmol)、及びトルエン中のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(62mg、0.05mmol)、1M NaCO(4ml)を使用して続けた。混合物を2日間還流した。
【0073】
【化8】
Figure 2004018510
灰色沈殿を濾過し、水及びエタノールで洗浄し、乾燥させた。連続昇華による精製(主ヒーター:380℃、副ヒーター:350℃)によって4N(200mg、22%)を得た。
【0074】
4Nの同定結果は、融点351−352℃:MS(EI) m/z 506,507,508(M,100,40.9,7.5)、253(M2+,63.8) 元素分析 C4026に対する計算値:C,94.83;H,5.l7
実測値:C,94.76;H,5.l3である。
【0075】
[実施例1]
膜厚が160nmのITOが付いたガラス基板を、有機溶媒で洗浄した後、紫外線照射によるオゾン処理を行い、真空蒸着装置内に取り付け、10−6Torr程度まで減圧した。まず、ホール輸送層として
【0076】
【化9】
Figure 2004018510
に示すN、N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(α−NPD)を蒸着速度約5nm/分で約50mm形成した。その上に発光層として[2,2’;6’,2’’]テルナフタレン(3N)を約20mm形成し、ホールブロック層としてバソクプロイン(BCP)
【0077】
【化10】
Figure 2004018510
を10nm形成した。その上にキノリノールアルミ錯体(Alq3)
【0078】
【化11】
Figure 2004018510
を40nm形成した。最後にMgとAgを10:1の比率で蒸着したMgAg合金により陰極を形成した。
【0079】
この素子のITO側にプラス、MgAg陰極側にマイナスの直流電圧を印加した結果、3V以上の電圧で発光し、外部発光量子効率として1.5%を達成することができた。この素子は、乾燥窒素下の連続駆動でも比較的安定に発光が維持されることを確認することができた。
【0080】
[実施例2]
実施例1と同様に洗浄したITO基板を真空蒸着装置内に取り付け、まず、ホール輸送層としてN,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−1’−ビフェニル−4、4’−ジアミン(α−NPD)を蒸着速度約5nm/分で約30nm形成した。次に、[2,2’;6’,2’’]テルナフタレン(3N)との共蒸着でさらに20nm成膜した。3Nのα−NPDに対する濃度は約1重量%とした。ホールブロック層としてバソクプロイン(BCP)を10nm形成した。最後にキノリノールアルミ錆体(Alq3)を40nm形成した。電極にはLiFを1nm、Alを150nm蒸著し陰極とした。
【0081】
図4に、[2,2’;6’,2’’]テルナフタレンの発光スペクトルを実線で示す。図4の横軸は、波長(nm)であり、縦軸は、ピーク強度で規格化した発光強度である。この素子は3V以上の電圧で発光し、図4に示すような425nmにピークを有する青色発光を示した。外部発光量子効率として2.0%を達成することができた。
[実施例3]
実施例1と同様に洗浄したITO基板を真空蒸着装置内に取り付け、まず、ホール輸送層としてN,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(α−NPD)を蒸着速度約1nm/分で約30nm形成した。次に、[2,2’;6’,2’’;6’’,2’’’]クアテルナフタレン(4N)との共蒸着でさらに20nm成膜した。4Nのα−NPDに対する濃度は、1重量%とした。ホールブロック層としてバソクプロイン(BCP)を10nm形成した。最後にキノリノールアルミ錯体(Alq3)を40nm形成した。電極にはLiFを1nm、Alを150nm蒸着し陰極とした。
【0082】
この素子は3V以上の電圧で発光し、図4の点線に示すように430nmと460nmにピークを有する純度の高い緑色発光を示した。外部発光量子効率として2.5%を達成することができた。
【0083】
[実施例4]
有機トランジスタの基板として、表面に膜厚400nmの熱酸化シリコンを形成したシリコンウェハを用いる。ここで、シリコンウェハには低抵抗の物質を用いており、有機トランジスタのゲート電極としても機能する。酸化シリコン膜をゲート絶縁膜として用い、その上に [2,2’;6’,2’’]テルナフタレン(3N)の有機半導体層を真空蒸着法により形成する。この有機半導体層の作製条件は、以下の通りである。蒸着装置チェンバー内の真空度は、1×10−4パスカル以下とした。基板温度は、室温である。昇華精製した[2,2’;6’,2’’]テルナフタレンをカーボンルツボに入れ、ルツボ周囲に巻いたタンクル線フィラメントにより加熱を行なった。蒸者速度は、1オングストローム/秒、膜厚を約50nmとした。
【0084】
次に、金属マスクを用いて金を真空蒸者法で成膜することにより、ソース電極とドレイン電極を形成した。有機トランジスタのチャネル幅とチャネル長はそれぞれ100μm及び1000μmとした。
【0085】
作製した[2,2’;6’,2’’]テルナフタレンの膜のX線回折パターンを図5に示す。図5の横軸は、基板に対して水平な方向の角度を0°としたときのX線の回折角度(2θ)(ここで、θは、基板に対するX線の入射角)、縦軸は、回折されたX線の強度である。X線回折パターンの測定に使用したX線は、波長5.14ÅのCu−Kα線である。非常に強く鋭い第1次ピークが4.5°にあり、第2次ピークは9.0°に、第3次ピークは13.5°に、第4次ピークは18.1°に観測された。これは、19.6Åの分子の長軸方向の長さに対応しており、[2,2’;6’,2’’]テルナフタレンの分子の長軸方向が基板に対して垂直方向に向いていることがわかる。このような分子配向は、π電子軌道が基板と平行方向に広がるため好ましい。そのため、有機半導体層に誘起されたキャリアは、横方向への移動が容易になっていると推測される。作製した[2,2’;6’,2’’]テルナフタレンを用いた有機トランジスタのキャリア(ホール)移動度は、1〜8×10−2cm/Vsであった。
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、可視光を発光し得ると共に導電性を有する化合物、並びに該化合物を用いた光デバイス、電子デバイス、エレクトロルミネッセンス素子、トランジスタ、表示デバイス、及び表示装置を提供することができる。
【0087】
【図面の簡単な説明】
【図1】典型的な有機EL素子の断面図である。
【図2】典型的な有機トランジスタの断面図である。
【図3】有機EL素子を有機トランジスタで駆動する表示デバイスの断面図である。
【図4】[2,2’;6’,2’’]テルナフタレン及び[2,2’;6’,2’’;6’’,2’’’]クアテルナフタレンの発光スペクトルを示す図である。
【図5】[2,2’;6’,2’’]テルナフタレンの膜のX線回折パターンを示す図である。
【符号の説明】
1、11、111  基板
2、105  陽極
3、104  ホール輸送層
4、103  発光層
5、102  電子輸送層
8、101  陰極
12、106  ゲート電極
13、107  ゲート絶縁膜
14、110  ドレイン電極
15、109  ソース電極
16、108  有機半導体層
112  ガスバリア層
113  保護膜
120  有機EL素子
121  有機トランジスタ

Claims (10)

  1. 単数の置換又は非置換の2,6−ナフタレンジイル基、又は、複数の置換基又は非置換の2,6−ナフタレンジイル基が連結した二価基に、二つの置換又は非置換の2−ナフチル基が結合したことを特徴とする化合物。
  2. 前記2,6−ナフタレンジイル基及び前記2−ナフチル基の少なくとも一つが置換基を有する場合、
    前記置換基の少なくとも一つは、ハロゲン基であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
  3. 基板に、少なくとも第一の電極、第二の電極、並びに前記第一の電極及び前記第二の電極との間にある発光層を有し、
    前記第一の電極及び第二の電極の間に電圧を印加することで前記発光層を発光させる光デバイスにおいて、
    前記発光層は、請求項1又は2記載の化合物を含むことを特徴とする光デバイス。
  4. 基板に、少なくとも第一の電極、第二の電極、並びに前記第一の電極及び前記第二の電極との間にある有機層を有し、
    前記第一の電極及び第二の電極の間に電圧を印加することで前記有機層に電流を流す電子デバイスにおいて、
    前記有機層は、請求項1又は2記載の化合物を含むことを特徴とする電子デバイス。
  5. 基板に、陽極、陰極、前記陽極及び前記陰極の間にある発光層、前記陽極及び前記発光層の間にあるホール輸送層、並びに前記陰極及び前記発光層の間にある電子輸送層を有するエレクトロルミネッセンス素子において、
    前記発光層、前記ホール輸送層、及び前記電子輸送層の少なくとも一つは、請求項1又は2記載の化合物を含むことを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子。
  6. 基板に、ゲート電極、該ゲート電極に形成されたゲート絶縁膜、該ゲート絶縁膜に接する有機層、並びに該有機層に接するソース電極及びドレイン電極を有するトランジスタにおいて、
    前記有機層は、請求項1又は2記載の化合物を含むことを特徴とするトランジスタ。
  7. 基板に、少なくとも第一の電極、第二の電極、並びに前記第一の電極及び前記第二の電極との間にある発光層を有し、前記第一の電極及び第二の電極の間に電圧を印加することで前記発光層を発光させる光デバイスの前記第一の電極及び第二の電極の少なくとも一方は、請求項6記載のトランジスタの前記ソース電極又は前記ドレイン電極と接続されたことを特徴とする表示デバイス。
  8. 請求項5記載のエレクトロルミネッセンス素子の前記陽極及び前記陰極の少なくとも一方は、請求項6記載のトランジスタの前記ソース電極又は前記ドレイン電極と接続されたことを特徴とする表示デバイス。
  9. 複数の請求項7及び/又は8記載の表示デバイスが配置されたことを特徴とする表示装置。
  10. 前記基板の材料は、樹脂であることを特徴とする請求項9記載の表示装置。
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