JP2004012596A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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横山 雅人
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Abstract

【課題】光源及び光源からの光を被走査面へ導く光学手段を具備した光走査装置であって、前記光学手段の一つが前記被走査面上での走査線の位置を副走査方向に補正する光学特性を有する補正用光学素子である光走査装置において、簡易な構成からなり調整作業も容易な、走査線の傾き、走査線の曲がりの各調整手段を具備した光走査装置及びこの光走査装置を備えた画像形成装置を提供すること。
【解決手段】補正用光学素子71の主走査対応方向Xでの中央側の部位を、当該補正用光学素子71の主走査対応方向Xでの両端部に対して、主走査対応方向Xと直交する仮想平面TFI内で捻るように変形させる走査線曲がり調整手段10と、補正用光学素子71の主走査対応方向Xでの一端側で当該補正用光学素子71の光軸方向O3と平行な支点を中心にして他端側を回動させる走査線傾き調整手段11とを具備する構成とした。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被走査面を走査する光走査装置および、かかる光走査装置を光書き込み手段として用いる複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
像担持体の被走査面上に光ビームを照射して潜像を書き込む光走査装置を搭載した画像形成装置として、画像を形成する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ等がある。
【0003】
その構成としては、次の4つのタイプを挙げることができる。
1のタイプ:
1つの光源から出射される光ビームを、1つの像担持体(例えば、感光体ドラム)に照射して潜像の書き込みを行い、像担持体上に形成された潜像を現像剤(例えば、ブラックのトナー)で現像して可視像化した後、転写手段にてシート状媒体(たとえば、紙)に転写した後、定着手段によって、定着するモノカラー、例えばモノクロの画像形成装置。
【0004】
2のタイプ:
1つの光源から出射される光ビームを、1つの像担持体(例えば、感光体ドラム)に照射して潜像の書き込みを行い、像担持体上に形成された潜像を異なる色の複数の現像剤(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー)で現像し可視像化した後、1次転写手段により中間転写体上に各色の可視化像を重ね合わせ、この重ね合わせ像をさらに2次転写手段にてシート状媒体(たとえば、紙)に転写した後、定着手段によって、定着して多色画像を得るカラーの画像形成装置。
【0005】
3のタイプ:複数の光源から出射される光ビームを、並設された複数の像担持体(例えば、感光体ドラム)に照射して潜像の書き込みを行い、各像担持体上に形成された潜像を異なる色の現像剤(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー)でそれぞれ現像して可視像化した後、転写搬送ベルト等に担持された記録用紙等のシート状媒体を各像担持体の転写部に順次搬送し、各像担持体上に形成された各色の可視像を該シート状媒体上に重ね合わせて転写した後、該シート状媒体上に転写された重ね合わせ画像を定着して多色画像を得るカラーの画像形成装置。
【0006】
4のタイプ:複数の光源から出射される光ビームを、並設された複数の像担持体(例えば、感光体ドラム)に照射して潜像の書き込みを行い、各像担持体上に形成された潜像を異なる色の現像剤(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー)でそれぞれ現像して可視像化した後、1次転写手段により中間転写体上に各色の可視化像を重ね合わせ、この重ね合わせ像をさらに2次転写手段にて転写搬送ベルト等に担持された記録用紙等のシート状媒体上に一括転写した後、この一括転写画像を定着手段によって、定着して多色画像を得るカラーの画像形成装置。
【0007】
これら、画像形成装置に搭載される光走査装置としては、被走査面上における所定の走査領域での走査線の位置関連特性を良好な状態とすることが望まれる。好ましくない走査線の位置関連特性を特徴別に例示すると、図9に示すパターンに類別することができる。なお、図9の各図において、主走査方向に平行で所定の位置に書き込み開始、書き込み終了位置が位置している理想的な走査線を実線で、実際の走査線を破線で示す。また、図9(a)以外は、表現上、破線を実線から離間した位置に示している。
【0008】
A.副走査方向レジストずれ
図9(a)において、実線で示す理想的な走査線に対し、破線で示す実際の走査線が、理想的な走査線に対して平行に副走査方向にずれる現象である。光学素子自身の副走査対応方向性能、光走査装置内における各光学素子の幾何学的配置精度、および、熱膨張によるそれぞれの変化等に起因して生ずる。
【0009】
B.副走査方向への走査線の傾き
図9(b)において、実線で示す理想的な走査線に対し、破線で示す実際の走査線が、副走査方向に傾斜する現象である。光学素子自身の副走査対応方向性能、光走査装置内における各光学素子の幾何学的配置精度等に起因して生ずる。
【0010】
C.副走査方向への走査線の曲がり
図9(c)において、実線で示す理想的な走査線に対し、破線で示す実際の走査線が副走査方向に湾曲する現象である。光学素子自身の副走査対応方向性能、光走査装置内における各光学素子の幾何学的形状精度、変形等に起因して生ずる。
【0011】
D.主走査方向へのレジストずれ
図9(d)において、実線で示す理想的な走査線に対し、破線で示す実際の走査線が走査する毎に書き込み開始位置、書き込み終了位置がずれる現象である。走査手段であるポリゴンスキャナーの複数の偏向面が各々異なること、画像形成のモードで光量が異なること、マルチビーム走査(1回の走査で、m個(mは2以上の整数)の半導体レーザー(LD)の使用により副走査対応方向にm本の走査線を形成する方法)において各半導体レーザー(LD)の波長が微妙に異なる等に起因して生ずる。
【0012】
E.主走査方向での倍率ずれ
図9(e)において、実線で示す理想的な走査線に対し、破線で示す実際の走査線の主走査方向での走査線長さが異なる現象である。光学素子自身の副走査対応方向性能、各光学素子の幾何学的配置精度、および、熱膨張によるそれぞれの変化に起因する。また、マルチビーム走査(1回の走査で、N個(Nは2以上の整数)のLD使用によって副走査対応方向にN本の走査線を形成する方法)においてLD波長が微妙に異なる等に起因して生ずる。
【0013】
F.主走査方向での像の伸縮
図9(f)において、主走査対応方向の走査速度が微視的に異なるために、実線で示す理想的な走査線に対応する位置に、破線で示す実際の走査線が対応しない現象である。光学素子自身の主走査対応方向性能、各光学素子の幾何学的配置精度、および、熱膨張によるそれぞれの変化等に起因して生ずる。
【0014】
上記Aの不具合に対しては、副走査対応方向に関する走査光の発光タイミングを合わせることにより最終転写媒体であるシート状媒体上での位置関係を合わせる対応を行うため、光走査装置側の対応としては、熱変形等によって、本体側構成部材との干渉を起こさない範囲であればよく、光走査装置を構成する光学手段については高精度な調整の必要はない。但し、前記した3のタイプ、4のタイプのようなカラ−の画像形成装置においては、各色の走査光について光走査装置の本体側に、発光タイミングを設定するための検知手段が必要となる。
【0015】
上記Bの不具合に対しては、前記1のタイプのようなモノカラーの画像形成装置のうち、位置精度をそれほど要求されない画像形成装置では、光走査装置構成部品の精度によって、必要な走査線傾き特性を得ている。また、比較的高い位置精度を要求される画像形成装置では、本体との取り付け部にて平行度調整を実施して、最終画像の傾き特性を達成しているものもある。さらに、前記タイプ3、タイプ4の画像形成装置に搭載される光走査装置の場合、走査線の位置を副走査対応方向に補正する光学特性を有する光学素子を、主走査対応方向と直角、かつ、副走査対応方向と直角な軸まわりに回転させて、光走査装置内での傾き調整や、本体との平行度調整を実施しているものがある。
【0016】
上記Cの不具合に対しては、前記タイプ1、タイプ2のように走査光が1つの光路を辿るように形成されている画像形成装置のうち、位置精度をそれほど要求されない画像形成装置では、光走査装置構成部品の精度によって、必要な走査線曲がり特性を得ている。比較的高い位置精度を要求される画像形成装置、例えば、前記タイプ3、タイプ4のように走査光が複数の光路を辿るように形成された光走査装置を搭載したカラーの画像形成装置では、走査線の位置を副走査対応方向に補正する光学特性を持つ光学素子を主走査方向の回転軸を中心に全体を回動させて走査線曲がりを調整しているものがある。
【0017】
上記Dの不具合に対しては、基本的には、フォトダイオード等の素子によって構成される光検知手段を画像形成域外の光走査装置内、もしくは光走査装置の本体側に設置し、走査光がこの光検知手段を通過したタイミングを基準に、光走査によって画像情報を含ませて画像形成することによって、主走査方向の書き出し位置を調整できる。ポリゴンスキャナーの複数の偏向面の面傾斜が各々異なることによる書き出し位置ずれに対しては、部品精度を画像に現れないレベルまで向上させて対応できる。
【0018】
また、画像形成のモードで光量が異なること、マルチビーム走査において半導体レーザーの波長が微妙に異なる等に起因する場合に対しては、それぞれのモードの光量に応じたタイミングで書き出しを行うように制御することで対応できる。
【0019】
上記Eの不具合に対しては、前記タイプ1のようなモノカラーの画像形成装置のうち、位置精度をそれほど要求されない画像形成装置では、光走査装置構成部品の熱膨張を含んだ精度によって、必要な倍率特性を得ている。また、比較的高い位置精度を要求される画像形成装置では、フォトダイオード等の素子によって構成される光検知手段を画像形成域外で書き出し側と書き終わり側の2箇所の光走査装置内、もしくは光装置本体側に設置し、これら2つの光検知手段を通過した時間と基準時間との比から倍率を演算し、画周波数を変化させて基準時間に合致させるようにすることで、主走査対応方向の倍率を調整する等を実施しているものがある。
【0020】
前記タイプ3やタイプ4のようなカラ−の画像形成装置では、それぞれの光路間の倍率の偏差が色ずれ等の画像劣化に直結するため、走査線の位置を主走査対応方向に補正するパワーを持った光学素子が、合成樹脂のように温度による屈折率変化が大きい材料で形成されている場合等には、前述の2つの光検知手段は必須の構成となっている。
【0021】
上記Fの不具合に対しては、前記タイプ1のようなモノカラー画像形成装置のうち、位置精度をそれほど要求されない画像形成装置では、光走査装置構成部品の熱膨張を含んだ精度によって、必要な走査速度均一性を得ている。また、さほど高い絶対位置精度を要求されない前記タイプ2のようなカラーの画像形成装置においては、各色用の走査光として同一光路を辿る走査光を使用するため、走査速度均一性の差はなく、従って、前記タイプ1と同様な対応としている。上記タイプ1、タイプ2の画像形成装置のうち、絶対位置精度を要求される高精度プロッターや、前記タイプ3、タイプ4のようにそれぞれの色に対して異なる光路を用いる光走査装置を用いるカラー画像形成装置では、折り返しミラーを、主走査対応方向と直角、かつ、反射面と直角な軸まわりに回動させて走査速度均一性を調整するもの等がある。
【0022】
上記B(副走査方向への走査線の傾き)、上記C(副走査方向への走査線の曲がり)に関する調整は、同一の走査線の位置を副走査対応方向に補正する光学特性を有する光学素子(以下、補正用光学素子という。)に対して実施するものであり、片方の調整例えば上記Bに関する調整を実施した後に、別の調整例えば、上記Cに関する調整を実施した場合、前に調整した状態が変化し、再調整を実施するといったように、収束性が悪く、調整に時間を要する。
【0023】
この点、上記B、Cに関する調整が相互に影響を及ぼさないようにした技術として特開2000−147405公報に開示された技術がある。しかし、この開示技術では、補正用光学素子及びその保持部材を交差する2つの軸で光学ハウジングに直接、間接に支持して回転させる構成であるため、回転軸による支持機構、補正用光学素子を調整後の状態に保持するための保持手段、調整手段など多数の構成要素を必要とし、複雑な構成とならざるを得ない。また、開示例では光学ハウジング面と平行な方向からの調整となるので、補正用光学素子の配置によっては調整用工具が調整部位まで届き難い場合も考えられる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、簡易な構成からなり調整作業も容易な、走査線の傾き、走査線の曲がりの各調整手段を具備した光走査装置及びこの光走査装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0025】
回転軸による支持というのでなく変形を利用するので、構成簡易。光学ハウジングの面に垂直な方向からの工具の挿入が可能。
【0026】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を達成するため以下の構成とした。
(1).光源及び光源からの光を被走査面へ導く光学手段を具備した光走査装置であって、前記光学手段の一つが前記被走査面上での走査線の位置を副走査方向に補正する光学特性を有する補正用光学素子である光走査装置において、前記補正用光学素子の主走査対応方向での中央側の部位を、当該補正用光学素子の前記主走査対応方向での両端部に対して、前記主走査対応方向と直交する仮想平面内で捻るように変形させる走査線曲がり調整手段と、前記補正用光学素子の主走査対応方向での一端側で当該補正用光学素子の光軸方向と平行な支点を中心にして他端側を回動させる走査線傾き調整手段と、を具備していることとした(請求項1)。
(2).(1)記載の光走査装置において、前記補正用光学素子は、当該補正用光学素子よりも剛性の高いホルダに長手方向両端部を一体的に保持された上で、光走査装置の本体部を構成する光学ハウジングに保持されていることとした(請求項2)。
(3).(2)記載の光走査装置において、前記ホルダは補正用光学素子の主走査対応方向の一端側について、前記補正用光学素子の光軸方向に直交する第1座面(一端側)とこの第1座面(一端側)と交わる面に形成した第2座部(一端側)とを有し、他端側について前記補正用光学素子の光軸方向に直交する第1座面(他端側)とこの第1座面(他端側)と交わる面に形成した第2座部(他端側)とを有していて、前記走査線傾き調整手段は、当該補正用光学素子の主走査対応方向の前記一端側について、前記光学ハウジングと一体をなし前記第1座面(一端側)に摺接可能に当接する第1摺接座面(一端側)と、この第1摺接座面(一端側)の近傍位置で前記第2座部(一端側)に当接する走査線傾き調整ねじと、前記第1座面(一端側)を前記第1摺接座面(一端側)に押し当てかつ前記第2座部(一端側)を前記走査線傾き調整ねじに押し当てる第1押圧手段(一端側)を有し、当該補正用光学素子の主走査対応方向の前記他端側について、前記光学ハウジングと一体をなし前記第1座面(他端側)に摺接可能に当接する第1摺接座面(他端側)と、この第1摺接座面(他端側)の近傍位置で前記第2座部(他端側)に当接するように前記光学ハウジングに当該補正用光学素子の光軸方向に平行な支点軸に沿って突設された支点と、前記第1座面(他端側)を前記第1摺接座面(他端側)に押し当てかつ前記第2座部(他端側)を前記支点に押し当てる第2押圧手段(他端側)を有する構成からなり、前記走査線曲がり調整手段は、前記補正用光学素子を前記ホルダに押圧する第3押圧手段と、前記補正用光学素子の主走査対応方向での中央側の部位であって、当該補正用光学素子の光軸方向での一端側を前記第3押圧手段の押圧力に抗して押圧するように前記ホルダに螺合された走査線曲がり調整ねじを有する構成からなることとした(請求項3)。
(4).(3)記載の光走査装置において、前記走査線傾き調整ねじ又は、前記走査線曲がり調整ねじの少なくとも一方を電気的に駆動制御可能なアクチュエータで構成した(請求項4)。
(5).(n)個(nは0を除く自然数)の像担持体に光走査して潜像を形成するために、n個の基本光路が設定された光走査装置において、(n−1)個の各基本光路に対応した前記補正用光学素子について、請求項1乃至4の何れか一つに記載の構成及び走査線曲がり調整手段、走査線傾き調整手段を具備した(請求項5)。
(6).複数の光を用いた光走査により像担持体に静電潜像を担持し、形成された静電潜像をトナー画像として顕像化し、得られるトナー画像を直接もしくは中間転写媒体を介して記録媒体であるシート状媒体に転写し、転写されたトナー画像をシート状媒体に定着するプロセスを行なう画像形成装置であって、均一帯電された像担持体に静電潜像を書き込むための光走査装置として、請求項1乃至5に記載の光走査装置を用いることとした(請求項6)。
【0027】
【発明の実施の形態】
[1]光走査装置の概要
図5、図6は光走査装置5を示していて、図5は図6のA―A’矢視断面に相当する。図5において、光走査装置5は平たい箱型をした密閉状の光学ハウジング50内に収められている。光学ハウジング50の左右方向及び紙面を貫く前後方向の略中央位置に偏向手段としてのポリゴンスキャナー62が設けられている。
【0028】
この例では、ポリゴンスキャナー62を構成する回転ミラーは上下にの2段構成となっていて、回転軸O1上に下側の第2ミラー62bと、上側の第1ミラー62aとが重ねられた如き状態で一体的に高速回転するようになっている。
【0029】
光学ハウジング50と対向するようにしてその下方には、画像形成装置の一部たる像担持体としてのドラム状をした感光体が4つ左右方向に並んで配置されている。
【0030】
これらの感光体は被走査面を構成し、右側からマゼンタ用の感光体1M(第1ステーション:1ST)、シアン用の感光体1C(第2ステーション:2ST)、イエロー用の感光体1Y(第3ステーション:3ST)、ブラック用の感光体1BK(第4ステーション:4ST)である。
【0031】
これら4つの感光体に対して光(以下、走査光という。)を照射して走査するため、光学ハウジング50の内には、ポリゴンスキャナー62のまわりに、光学手段が配置されている。
ポリゴンスキャナー62を間にして、右側の光学手段のグループは感光体1Mと感光体1Cとを走査するための光学手段であり、左側の光学手段のグループは感光体1Yと感光体1BKとを走査するための光学手段である。
【0032】
右側の光学手段のグループは、感光体1Mに対して走査光L1を導くための光学手段と、感光体1Cに対して走査光L2を導くための光学手段とからなる。
ポリゴンスキャナー62以後に感光体1Mに対して走査光L1を導くための光学手段は、fθレンズ63、ミラー67、長尺のトロイダルレンズ69、ミラー73、74等であり、走査光L1はこの順に進行して防塵ガラス83を経て感光体1Mに達する。
【0033】
ポリゴンスキャナー62以後に感光体1Cに対して走査光L2を導くための光学手段は、fθレンズ63、ミラー65、長尺のトロイダルレンズ70、ミラー75、76等であり、走査光L2はこの順に進行して防塵ガラス84を経て感光体1Cに達する。これらミラー、レンズなどの光学手段は図5の紙面を貫く方向に長さを有する長尺の形状を有する。fθレンズ63は、走査光L1、L2共用である。
【0034】
ポリゴンスキャナー62を間にして、左側の光学手段のグループは、前記右側の光学手段のグループと略対称に構成されていて、感光体1Yに対して走査光L3を導くための光学手段と、感光体1BKに対して走査光L4を導くための光学手段とからなる。
【0035】
ポリゴンスキャナー62以後に感光体1Yに対して走査光L3Lを導くための光学手段は、fθレンズ64、ミラー66、長尺のトロイダルレンズ71、ミラー77、78等であり、走査光L3はこの順に進行して防塵ガラス85を経て感光体1Yに達する。
【0036】
ポリゴンスキャナー62以後に感光体1BKに対して走査光L4を導くための光学手段は、fθレンズ64、ミラー68、長尺のトロイダルレンズ72、ミラー79、80であり、走査光L4はこの順に進行して防塵ガラス86を経て感光体1BKに達する。
【0037】
これらミラー、レンズなどの光学手段は図5における紙面の奥行き方向(前後方向)に長さを有する長尺の形状を有する。fθレンズ64は、走査光L3、L4共用であり、走査線の位置を主走査対応方向に補正する光学特性を有し、また、長尺のこれらトロイダルレンズ69、70、71、72は走査線の位置を副走査対応方向に補正する光学特性を有する。
【0038】
なお、感光体1M、1C、1Y、1BKに対する各走査光L1、L2、L3、L4の書込み開始のタイミングを定めるためにこれらの走査光路上にはこれらの光束を取り出すための図示しない同期検知ミラーが設けられており、同期検知ミラーで反射された光束は同期検知器81、82(図5参照)で受光されて走査開始の同期信号が出力される。
【0039】
図5において、光学ハウジング50は上下方向で板状の基盤50Aにより仕切られていて、その上側にポリゴンスキャナー62、fθレンズ63、64、ミラー65、67、64、66、下側にトロイダルレンズ69、70、71、72、ミラー73、74、75、76、77、78、79、80などが配置されている。
【0040】
なお、各走査光L1〜L4を基盤50Aの下方に導くため、基盤50Aの要所には開口が形成されている。また、光学ハウジング50の下部と上部にはカバー87、88が設けられていて、下のカバー87には前記した防塵ガラス83、84、85、86が設けられている。
【0041】
かかる光走査装置5をカバー88を外した状態で上から見たのが図6であり、基盤50A上には上記の光学手段が配置されているのが見える。また、図5には示されていないが、光源部からポリゴンスキャナー62に入射されるまでの走査光L1〜L4の光路が示されている。
【0042】
図6において、光学ハウジング50の前後方向の略中央部にポリゴンスキャナー62が位置している。光学ハウジング50は平面図上では矩形をしていて、外縁部は基盤50Aに対して直角に立ち上がる側壁を形成している。
【0043】
この側壁のうち、ポリゴンスキャナー62よりも後側の側壁を符号50Bで示す。この側壁50Bの左右方向での中央部には右から順に、第2ステーション2ST用の走査光L2を出射する光源としての光源ユニット52、第1ステーション1ST用の走査光1Lを出射する光源としての光源ユニット53、第4ステーション4ST用の走査光L4を出射する光源としての光源ユニット54、第3ステーション3ST用の走査光L3を出射する光源としての光源ユニット55がそれぞれ設けられている。
【0044】
図6及び図7(a)、(c)において、光源ユニット53から出射された走査光L1は、ビーム整形用のアパーチュアAP、シリンドリカルレンズ57を順に通り、さらにミラー60で偏向されることにより第2ミラー62bの右側反射面に入射した後、図5で説明した光路を辿り、第1ステーション1STの感光体1M上に結像されて、該感光体1Mの軸方向である主走査方向に走査される。ここで、ミラー60は直進する走査光L2の光路の下方に位置し、その進路を妨げないようにしてある。
【0045】
光源ユニット52から出射された走査光L2は、ビーム整形用のアパーチュアAP、シリンドリカルレンズ56を順に通り、第1ミラー62aの右側反射面に入射し、図5で説明した光路を辿り、第2ステーション2STの感光体1C上に結像されて、該感光体1Cの軸方向である主走査方向に走査される。
【0046】
光源ユニット55から出射された走査光L3は、ビーム整形用のアパーチュアAP、シリンドリカルレンズ58を順に通り、第1ミラー62aの左側反射面に入射し、図5で説明した光路を辿り、第3ステーション3STの感光体1Y上に結像されて、該感光体1Yの軸方向である主走査方向に走査される。
【0047】
光源ユニット54から出射された光L4は、ビーム整形用のアパーチュアAP、シリンドリカルレンズ59を順に通り、さらにミラー61で偏向されることにより第2ミラー62bの左側反射面に入射し、図5で説明した光路を辿り、第4ステーション4STの感光体1BK上に結像されて、該感光体1BKの軸方向である主走査方向に走査される。ここで、ミラー61は直進する走査光L3の光路の下方に位置し、その進路を妨げないようにしてある。
【0048】
ポリゴンミラー62は走査光L1、L4用と走査光L2、L3用で上下2段に分けた構成で示しているが、1つの厚めの偏向面で4つの走査光を偏向走査する構成としてもよい。また、アパーチュアAPは、各光源ユニット52、53、54、55内に組込まれた構成とされる場合もある。
【0049】
光源ユニット52、53、55からは、それぞれ一つの走査光L2、L1、L3が出射される。なお、図5、図6ではブラック用の書き込み用である光源ユニット54からは、一つの走査光L4が出射されるように示してあるが、これは図の繁雑化を避けるための便宜上の表現であり、実際には一度に複数の光を同時に走査することで記録速度を上げるため、図7(a)、(b)、(c)に示したように、、複数の走査光▲1▼、▲2▼が出射されるように構成されることが多い。黒画像については、高速画像に必要性が高いからである。
【0050】
その構成の詳細を図7により説明する。図7(a)において、光源ユニット54からは前記した通り走査光L4が出射される。この走査光L4に限り、光源ユニット54から出射される光L4は走査光▲1▼と走査光▲2▼から成っている。
【0051】
光源ユニット54に着目すると、この光源ユニット54は2つの光源を備えていて、その中の一つの光源からは走査光▲1▼が、他の光源からは光▲2▼が出射される。
【0052】
これら2つの走査光▲1▼、▲2▼の間隔は被走査面上では走査のライン間隔に相当するので、間隔を調整する必要がある。この間隔調整は、次のようして行なわれる。今、仮に光源ユニット54の光源から出射される走査光▲1▼、走査光▲2▼が図7(b)に示す直交座標のx軸上に原点Oから等距離の位置に結像したとする。ここで、x軸方向が主走査方向、y軸方向が副走査方向にそれぞれ対応するものとする。
【0053】
図7(b)に示した状態では、副走査方向に対応する方向(以下、副走査対応方向という。)上で走査光▲1▼と走査光▲2▼とが重なっていて、ライン間隔はゼロであり、書き込みラインが重なるため、記録速度を高速化できない。所要のライン間隔を得るためには、走査光▲1▼と走査光▲2▼とを副走査対応方向上でずらしてやる必要がある。
【0054】
この必要を満たすため、光源ユニット54は、走査光▲1▼と走査光▲2▼との中点を通る回転中心O2を中心として必要な量だけ回転可能に構成してある。そこで、図7(b)において、光源ユニット54の回転中心O2を支点とする梃子の腕部30に矢印21で示す向きに外力を作用させて光源ユニット54を回転中心O2を中心に僅かに時計回りの向きに回転させることで、走査光▲1▼をx軸上から第2象限に、走査光▲2▼をX軸上から第4象限にそれぞれ移動させることができ、これにより、走査光▲1▼と走査光▲2▼の副走査方向での間隔を調整できる。
【0055】
このように、光源ユニット54の回転により、例えば、図7(c)に示すように第1ミラー62a上において走査光▲1▼と走査光▲2▼とで回転軸O1方向に相当する副走査対応方向上でΔのずれ量を生ずるようにすれば、同様に感光体1BK上でも走査光▲1▼の結像点と走査光▲2▼の結像点とは副走査方向上でずれ量Δに対応してずれる。よって、感光体1BK上で複数ラインによる同時書き込みが可能となる。ここでは、光源ユニット54を例にして説明したが、必要に応じて他の光源ユニット(52,53,55)についても同様の構成にすることは可能である。
【0056】
さらに、各走査光L1、L2、L3、L4の光路には、主走査方向の走査開始位置の光束を取り出すための図示しない同期検知用ミラーが設けられており、同期検知用ミラーで反射された光束は、同期検知器81、82で受光されて走査開始の同期信号が出力される。
【0057】
ここで、ポリゴンスキャナー62によって連続的に偏向して走査される走査光の被走査面における走査方向が主走査方向であり、また、被走査面における主走査方向に直交する方向が副走査方向である。
【0058】
[2]請求項1に対応する例
前記した例において、光学装置5は複数の光源及びこれらの光源からの光を感光体1C、1M、1Y、1BK等の周面を以って構成される被走査面へそれぞれ導く光学手段を具備している。これらの光学手段は、被走査面上での走査線の位置を副走査方向に補正する光学特性を有する補正用光学素子を含んでいる。この補正用光学素子の一例として、トロイダルレンズ69乃至72を挙げることができる。
【0059】
これらトロイダルレンズ69乃至72に外力を作用させることにより、被走査面上での走査線の傾き、走査線の曲がり等を調節することができる。本例では、各トロイダルレンズ69乃至72について、走査線の傾きに関しては走査線傾き調整手段、走査線の曲がりについては走査線曲がり調整手段をそれぞれ具備した構成としている。
【0060】
各トロイダルレンズに対応して設けられた各走査線傾き調整手段は基本的な構成が共通であり、また、各トロイダルレンズに対応して設けられた各走査線曲がり調整手段も基本的な構成が共通である。そこで、以下では、任意のトロイダルレンズとして、トロイダルレンズ71を例にとり、このレンズに対応する走査線傾き調整手段、走査線曲がり調整手段の具体例を説明する。
【0061】
図1において、直交座標軸の一つをトロイダルレンズ71の中心を通る光軸方向O3とすると、X軸方向がトロイダルレンズ71の長手方向であり主走査対応方向、Y軸方向がトロイダルレンズ71副走査対応方向にそれぞれ対応する。
【0062】
本例では、走査線曲がり調整手段10はトロイダルレンズ71の主走査対応方向(X軸方向)での中央側の部位を、当該トロイダルレンズ71の長手方向両端部に対して、主走査対応方向(X軸方向)と直交する仮想平面TFI内で捻るように変形させる調整手段として構成されている。ここで、仮想平面TFIは、光軸方向O3と副走査対応方向(Y軸方向)とを共通に含む面である。
【0063】
走査線傾き調整手段11は、トロイダルレンズ71の主走査対応方向(X軸方向)での一端側でトロイダルレンズ71の光軸方向O3と平行な支点軸O3’上に設けられた支点(図2(d)、(e)に符号12で示す。)を中心にして他端側を回動させる調整手段として構成されている。
【0064】
走査線曲がり調整手段10では、走査線曲がり調整ねじ13を回転させることによりトロイダルレンズ71の長手方向中央部が両端部に対して捻るように変形させられて走査線の曲がり調整が行なわれ、走査線傾き調整手段11では走査線傾き調整ねじ14を回転させることによりトロイダルレンズ71の一端側が他端側に対して変位して走査線の傾き調整が行なわれる。
【0065】
走査線曲がり調整ねじ13は図5に示すように、基盤50Aを貫く態様に設けられていて、該基盤50Aに形成された開口を介して回転可能であり、カバー88を外すだけで走査線曲がり調整ねじ13が露出するので、調整作業を容易に行なうことができる。図5には図示してないが走査線傾き調整ねじ14についても同様のことがいえる。
【0066】
[2]請求項2、3に対応する例
図1、図2、図3に示すように、トロイダルレンズ71は、その長手方向である主走査対応方向(X軸方向)の両端部が板状に形成された板状部71a、71bを構成しており、これらの板状部71a、71bがトロイダルレンズ71よりも剛性の高いホルダ110に固定されている。これにより、ホルダ110に対してトロイダルレンズ71を撓ませて走査線の曲がり調整を行なうことができる。また、ホルダに対する外力の影響がトロイダルレンズ71に及ばない。
【0067】
この固定手段は本例では、接着にて一体的に固定されているものとするが、接着に限らず、固定手段は、ねじ止め、バネ等による加圧方式により一体的に固定してもよい。
【0068】
トロイダルレンズ71の長手方向(主走査対応方向)の両端部を、当該トロイダルレンズ71よりも剛性の高いホルダ110と一体的に保持した構成とすることにより、保持されていない前記長手方向中央部をホルダ110に対して調整ねじ13で押圧して変形させることができる。これにより、図9(c)により説明した実線で示す理想的な走査線に対し、破線で示す実際の走査線が副走査方向に湾曲する現象を調整する走査線の曲がり調整を行なうことができる。
【0069】
ここで、ホルダ110は主走査対応方向に長い部材でトロイダルレンズ71とほぼ等しい又は少し大きい投影面積を有し、トロイダルレンズ71を載置する平坦な面を有していて、トロイダルレンズ71を受ける座部110Aを構成している。この座部110Aの主走査対応方向の一端側は座部110Aに対して90°に折曲した折曲部110Bが形成されている。他端側にも同様に折曲部110Cが形成されている。
【0070】
ホルダ110はトロイダルレンズ71の主走査対応方向の一端側について、折曲部110Bの外側の面であってトロイダルレンズ71の光軸方向O3に直交する外側の面である第1座面(一端側)110B1とこの第1座面(一端側)110B1と交わる外側の面(座部110Aの反対側の面)に形成した第2座部(一端側)110B2とを有する。
【0071】
同様に、トロイダルレンズ71の主走査方向の他端側について、折曲部110Cの外側の面であってトロイダルレンズ71の光軸方向O3に直交する第1座面(他端側)110C1とこの第1座面(他端側)110C1と交わる外側の面に形成した第2座部(他端側)110C2とを有している。
【0072】
走査線傾き調整手段11は、トロイダルレンズ71の主走査対応方向の一端側に設けた走査線曲がり調整ねじ14及びその付帯部材と、トロイダルレンズ71の他端側に設けた支点12及びその付帯部材からなる。
【0073】
走査線傾き調整手段11のうち、トロイダルレンズ71の一端側に構成された部分について、図2(c)に示すように、基盤50Aの一部として設けたトロイダルレンズ保持用の保持台50A’があり、この保持台50A’には、第1座面(一端側)110B1に摺接可能に当接する第1摺接座面(一端側)50A1が形成され、また、この第1摺接座面(一端側)50A1の近傍位置でその先端部を第2座部(一端側)110B2に当接させている走査線傾き調整ねじ14を螺入する部位が形成されている。また、第1座面(一端側)110B1を第1摺接座面(一端側)50A1に押し当てかつ第2座部(一端側)110B2を走査線傾き調整ねじ14に押し当てる第1押圧手段(一端側)としての板ばね120が設けられている。
【0074】
板ばね120は、図1、図2(c)に示すように、一端部をねじ122により基盤50Aの一部として形成された保持台50A’に固定されている。板ばね120は途中で分岐した2つの弾性片120a、120bを有していて、弾性片120aがトロイダルレンズ71の上面を押圧することで、走査線傾き調整ねじ14の先端部に第2座部(一端側)110B2を弾性力で当接させ、かつ、弾性片120bがトロイダルレンズ71の折曲部71bを押圧することで、ホルダ110の第1座面(一端側)110B1を第1摺接座面(一端側)50A1に弾性力で当接させている。
【0075】
板ばね121は、図1、図2(c)に示すように、一端部をねじ123により基盤50Aに形成した台座に固定されている。板ばね121は途中で分岐した2つの弾性片121a、121bを有していて、弾性片121aがトロイダルレンズ71の上面を押圧することで、支点12に第2座部(他端側)110C2を弾性力で当接させ、かつ、弾性片121bがトロイダルレンズ71の折曲部71aを押圧することで、ホルダ110の第1座面(他端側)110C1を第1摺接座面(他端側)50A2に弾性力で当接させている。
【0076】
かかる板ばね120及び板ばね121による弾性力による保持であるから、走査線傾き調整ねじ14を回転することにより、ホルダ110はトロイダルレンズ71と共に支点12を中心にして基盤50Aに対して変位可能であり、走査線の傾き調整が可能である。
【0077】
トロイダルレンズ71の他端側に構成された走査線傾き調整手段11について、図2(a)に示すように、第1座面(他端側)110C1に摺接可能に当接する第1摺接座面(他端側)50A2と、この第1摺接座面(他端側)50A2の近傍位置で第2座部(他端側)110C2に当接するように基盤50A上に光軸方向O3に平行な支点軸O3’に沿って突設された支点12と、第1座面(他端側)110C1を第1摺接座面(他端側)50A2に押し当てかつ第2座部(他端側)110C2を支点12に押し当てる第2押圧手段(他端側)としての板ばね121を有する構成からなる。
【0078】
走査線曲がり調整手段は、トロイダルレンズ71の主走査対応方向での中央部であって、当該トロイダルレンズ71の光軸方向O3での一端側寄りの底面部を押圧するようにホルダ110を貫通螺合された走査線曲がり調整ねじ13を有する構成からなる。
【0079】
ホルダ110は、主走査対応方向の中央部であって光軸方向O3での一端側の部位が部分的に段状に下降した凹部110Dを形成している。トロイダルレンズ71の下面はホルダ110の平坦な座面上に接しているが、この凹部110Dに対応する部位だけは凹部110Dに露出している。この露出部に、走査線曲がり調整ねじ13を回転することで、このねじの先端部をトロイダルレンズ71の下面に当接させさらに押し上げて変形させることができる。
【0080】
一方、図1、図2(b)に示すように、トロイダルレンズ71の下面部であって、主走査対応方向の中央部には光軸方向に部分的に突き出た突片部71cが形成されている。また、前記凹部110Dの光軸方向O3の手前側の端部には副走査対応方向に直立した前面板部110Eが形成されている。この前面板部110Eの外側面には三角柱状のばね止め110E1が形成されている。
【0081】
板ばね124に形成された開口124aはばね止め110E1と嵌合可能な大きさ形状をしている。開口124aをばね止め110E1に嵌合したとき、この板ばね124の弾性片124bは突片部71cを上から押圧する。つまり、長尺のトロイダルレンズ71の長手方向の略中央部をホルダ110の基盤110A側に加圧する手段である。
【0082】
走査線曲がり調整ねじ13は、凹部110Dの部でホルダ110を貫通状態で螺合されており、調整ねじ13を回転することでこのねじの先端部は前記初期設定位置にあるトロイダルレンズ71の下面に当たり、さらに押圧することで中央部は、接着固定された両端部に対して、主走査対応方向と直交する仮想平面TFI内で捻るように変形させられる。これにより、被走査面上での走査線の湾曲度が変化するので、走査線の曲がりを調整することができる。
【0083】
このように、走査線曲がり調整ねじ13は、板ばね124の加圧力に抗して長尺のトロイダルレンズ71の長手方向での略中央部かつ、光軸方向の一端側を板ばね124の押圧方向と反対方向に押し上げ、移動調整する手段である。
【0084】
本例に係る走査線の曲がり調整手段10では、板ばね124のばね力により長尺トロイダルレンズ71の長手方向(主走査対応方向)の略中央部を基盤110A側に加圧して長尺トロイダルレンズ71を一旦基盤側に湾曲させた(撓ませた)状態とした後、走査線曲がり調整ねじ13により、板ばね124の加圧力に抗してトロイダルレンズ71の略中央部を反対方向に加圧し、トロイダルレンズ71の湾曲量(撓み量)を調整するので、長尺トロイダルレンズ71の湾曲(母線の曲り)を殆ど無くすことができ、被走査面での走査線の曲りを最小限に補正することが可能である。
【0085】
トロイダルレンズ71を前述のように保持しているホルダ110は、ハウジング50Aの配置箇所に、板ばね120、121を介して加圧固定されている。具体的には、光軸方向O3に対しては弾性片120b、121bにより第1摺接座面(一端側)50A1、第1摺接座面(他端側)50A2に押し付けられて位置出しがなされている。
【0086】
光軸方向O3と直角な主走査対応方向Xでの他端側では、図2(a)に示したようにハウジング50Aの一部を以って構成された保持台50A”の直交する第1摺接座面(他端側)A2及び支点12に押し付けられて位置出しがなされており、一端側では図2(b)に示したようにハウジング50Aの一部を以って構成された保持台50A’の第1摺接座面(一端側)50A1と走査線傾き調整ねじ14に押し当てられた状態となっている。走査線傾き調整ねじ14はハウジング保持台50A’に螺合されている。
【0087】
走査線傾き調整ねじ14を回転することにより、トロイダルレンズ71を支点12を中心に回動させて主走査対応方向と略直角でかつ、副走査対応方向と略直角な軸まわりに偏心させ、走査線傾きを良好な状態に調整することができる。
【0088】
尚、図2ではトロイダルレンズ71の取付け部の構成例を示したが、図示の構成に限るものではなく、ハウジングの基盤形状や取付け位置等によって種々の変更がなされるものである。
【0089】
すなわち、基本的には長尺のトロイダルレンズ71は、その長手方向の両端部を折曲部110B、110Cが形成されたホルダ110のレンズ支持部に固定され、また、走査線曲がり調整手段は、例えば、長尺のトロイダルレンズの長手方向の略中央部をハウジングの基盤側に加圧する弾性部材と、該弾性部材の加圧力に抗してトロイダルレンズ71の略中央部を反対方向に移動調整する走査線曲がり調整ねじ13を有するような構成であればよい。
【0090】
さらに、トロイダルレンズ71を固定しているホルダが、ハウジングの基盤に設けた保持台などの配置部に弾性部材を用いて加圧支持される構成とし、光軸方向と直角な方向に関しては、弾性部材の加圧力に抗して反対方向に移動調整する(主走査対応方向と略直角、かつ、副走査対応方向と略直角な支点軸方向O3’まわりに傾ける走査線傾き調整ねじを有するような構成であればよい。
【0091】
本例では、走査線曲がり調整手段及び、走査線傾き調整手段の調整対象が特定されその手段が独立、分離されているので、走査線曲がり調整手段の調整と走査線傾き調整手段による調整とが相互に影響を受けず、調整の収束性を向上させた光走査装置を提供することができる。
【0092】
[3]請求項4に対応する例
本例は走査線傾き調整手段の変形例である。図4(a)は、その内容の概略を示したもので、図2(c)に相当し、トロイダルレンズ71、ホルダ110及びこれらの保持手段については図2(c)に示した構成と同じである。
【0093】
ここで、図2(c)に示した構成では、走査線傾き調整手段としての走査線傾き調整ねじ14はドライバーなどにより手動で回転させて調整することとしていた。これに対して、本例では、図4(a)、(b)に示すように、図2(c)における走査線傾き調整ねじ14を、ステッピングモータ40により駆動される雄ねじ41とこの雄ねじ41に螺合されているナットに相当するアジャスタ42の構成におき換えたような構成となっている。
【0094】
図4(b)の下に示すように、アジャスタ42は、先端側が円錐状をしていてその頂部は球面状にしてあり、また、図4(b)の上に示すように、雄ねじ41を螺合する部位に相当する外径部は軸方向にわたりD形(半月形)の同一形状寸法の軸状をなしている。
【0095】
一方、図4(a)に示すように、保持台50A’の一部には、第1摺接座面(一端側)50A1に直交する板状のアジャスタ回り止め部材50A2を形成されていて、このアジャスタ回り止め部材50A2には、アジャスタ42の上記D形(半月形)部に摺動可能に嵌合することのできる穴が形成されていて、この穴にアジャスタ42が嵌合されている。
【0096】
アジャスタ42には雄ねじ41が螺合されていて、雄ねじ41はステッピングモータ40の回転軸と一体的に構成されている。ステッピングモータ40は基盤50Aと一体の図示省略のブラケットに固定されている。
【0097】
これら、ステッピングモータ40、雄ねじ41、アジャスタ42などの構成は究極にはトロイダルレンズ71に作用してこれを変位、させるものであり、アクチュエータを構成する。
【0098】
ステッピングモータ40にパルスを送ることにより雄ねじ41は正逆駆動自在であり、この駆動により雄ねじ41が回転することにより、アジャスタ42はその外径部がアジャスタ回り止め部材50A2により回り止めされているので、副走査対応方向(Y)に往復動させることができる。
【0099】
従って、調整作業が容易となり、自動調整への展開ができる。本例では、走査線傾き調整手段11における走査線傾き調整ねじ14に対する適用具体例を示したが、走査線曲がり調整手段10における走査線曲がり調整ねじ12に対しても、同様な構成が可能なことは言うまでもない。
【0100】
このように、本例では、走査線傾き調整ねじ又は、前記走査線曲がり調整ねじの少なくとも一方を電気的に駆動制御可能なアクチュエータで構成することで、調整時間の短縮、調整の自動化などを図ることができる。
【0101】
[4]請求項5に対応する例
以上説明した例では4個の感光体1C、1M、1Y、1BKに光走査して潜像を形成するために、走査光L1乃至L4を導くための4つの基本光路が設定された光走査装置であった。
【0102】
かかる構成では、4つの走査光L1乃至L4による被走査面上での各走査ラインが1つに合致すればよいのであるから、基準となる任意の走査ラインに対して他の走査ラインの傾きや曲がりが調整できれば、目的は達成される。従って、4つの走査光L1乃至L4に係る4つのトロイダルレンズ69乃至71の中の任意の一つについては、走査線曲がり調整手段、走査線傾き調整手段は不要であり、他の3つについて、走査線曲がり調整手段、走査線傾き調整手段を備えていれば十分である。
【0103】
従って、例えば、図5に示した構成の光走査装置5において、走査光L4を基準とした場合には、この走査光L4に対応するトロイダルレンズ72については走査線曲がり調整手段及び走査線傾き調整手段は機構を持たない構成とし、走査光L1乃至L3に対応するトロイダルレンズ69、70、71のそれぞれについて走査線曲がり調整手段及び走査線傾き調整手段をもつ構成とする。
【0104】
かかる構成にでは、走査光L4の絶対的な走査線曲がり、走査線傾きは機械の配置精度レベルとしてこれを操作することはせずに、残る他の走査光L1乃至L3に係る走査線曲がり、走査線傾きを走査光L4にそれぞれに合わせる調整のみを実施する構成とし、L1〜L4の相対的走査線ずれを最低限に調整する。
【0105】
これを、一般化して表現すれば、(n)個(nは0を除く自然数)の像担持体に光走査して潜像を形成するために、n個の基本光路が設定された光走査装置において、(n−1)個の各基本光路に対応した前記補正用光学素子について、走査線曲がり調整手段、走査線傾き調整手段を具備する光走査装置となる。
【0106】
[3]請求項6に対応する例
これまで説明した光走査装置を具備した画像形成装置の例を以下に説明する。
【0107】
図8において、最終記録媒体であるシート状媒体を担持する搬送転写ベルト500は無端状のベルトであって、水平方向に対向して配置された2つの支持部材としての支持ローラ500a、500bに支持されている。
【0108】
この搬送転写ベルト500の上側ベルトに沿って矢印で示す回転方向順に、上流側から、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、C(シアン)、BK(ブラック)の各トナー画像を担持する潜像担持体としてのドラム状の感光体1M、1C、1Y、1BKがベルトに接するようにして並んでいる。
【0109】
これらの各感光体1M、1C、1Y、1BKの各まわりには、各回転方向順に、コロナ放電ワイヤを使用した非接触型の帯電装置510M、510C、510Y、510BK、現像装置520M、520Y、520C、520BK、搬送転写ベルト500を介して放電ワイヤを使用した非接触型の転写手段530M、530Y、530C、530BK、クリーニング手段540M、540Y、540C、540BKなどが配置されている。各現像装置520M、520Y、520C、520BKに設けられた各現像ローラ520aはそれぞれ対応する感光体に近接するように配置されている。
【0110】
これらの各感光体1M、1Y、1C、1BKの上方には上記した光走査装置5が配置されている。この光走査装置5は、図5乃至図7で説明した構成を具備し、図1乃至図4で説明した走査線曲がり調整手段、走査線傾き調整手段などを適宜具備している。
【0111】
この光走査装置5は、後で述べるように、複数の光を含む各走査光L1、L2、L3、L4を用いた光走査により均一帯電された各感光体1M、1Y、1C、1BKを、帯電装置(510M、510Y、510C、510BK)と現像装置(520M、520Y、520C、520BK)との間の露光部に照射走査して静電潜像を書き込み担持する。
【0112】
搬送転写ベルト500は矢印で示すように反時計回りの向きに回転駆動されるようになっている。該搬送転写ベルト500の上側ベルトの上流端のさらに上流側の位置には一対のレジストローラ550が設けられている。
【0113】
このレジストローラ550に向けて、図示しない搬送ガイドに案内されてトレイ560に収納された転写材としてのシート状媒体Sが給紙コロ570から送り出されるようになっている。搬送転写ベルト500の上側ベルトの下流端のさらに下流の位置には、定着装置580が配置されている。
【0114】
搬送転写ベルト500の上側ベルトの上流端部において該搬送転写ベルト500を支持している支持ローラ500aの上方には、該搬送転写ベルト500に当接するようにして転写材吸着手段とてのコロナ放電ワイヤを使用した非接触型の帯電器610が設けられている。
【0115】
また、搬送転写ベルト500の上側ベルトの上流端部であって支持ローラ500bと対向する部位にはシート状媒体Sを除電して搬送転写ベルト500から容易に離脱させるべく、除電手段590が設けられている。
【0116】
さらに、搬送転写ベルト500の下側ベルトには、搬送転写ベルト500の除電を行なうコロナ放電ワイヤを使用した非接触型の除電手段600が設けられ、さらに下流の位置には該搬送転写ベルト500のクリーニングを行なうクリーニング手段630が設けられている。
【0117】
この画像形成装置において、画像形成は次のようにして行われる。各感光体1M、1C、1Y、1BKが回転を始め、この回転中に暗中において帯電装置510M、510C、510Y、510BKにより均一に帯電され、同一のシート状媒体S上に重ね転写されるように、書込みのタイミングをずらして走査光L1、L2、L3、L4が露光部に照射、走査されて作成すべき画像に対応した静電潜像が形成され、それぞれ現像装置510M、510C、510Y、510BKによりトナー画像として顕像化する。
【0118】
一方、トレイ560から給紙コロ570によりシート状媒体Sが送り出され、破線で示す搬送経路を経て一対のレジストローラ550の位置で一旦停止し、感光体1M上のトナー画像と転写手段530Mが転写部で合致するように送り出しのタイミングを待ち、かかる好適なタイミングが到来するとレジストローラ550に停止していたシート状媒体Sはレジストローラ550から送り出され、帯電器610によって搬送転写ベルト500に吸着されて搬送され、各感光体1M、1C、1Y、1BKのそれぞれのトナー画像が、各感光体との当接位置である転写部において該転写紙S上に順次転写され、色重ねされフルカラートナー画像が形成される。
【0119】
こうしてフルカラートナー画像が転写されたシート状媒体Sは除電手段590で除電されてから搬送転写ベルト500より分離され、そのまま定着装置580に搬送され、定着されて排紙トレイ620に排出される。
【0120】
一方、感光体1M、1C、1Y、1BK上に残った残留トナーは感光体の回転と共にクリーニング手段54M、54C、54Y、54BKに至り、該クリーニング手段を通過する間に清掃されて次の画像形成に備えられる。また、シート状媒体Sを分離した後の搬送転写ベルト500についても、除電手段600で除電されてからクリーニング手段630に至り、クリーニングされて次のシート状媒体の搬送に備えられる。
【0121】
かかる画像形成装置において、光走査装置5には本発明に係る走査線曲がり調整手段と、走査線傾き調整手段が備えられており、簡単な構成により容易に走査線の曲がりと傾きを調整することができる。
【0122】
上記例では、各感光体上に得られたトナー画像を直接シート状の記録媒体Sに重ね転写してフルカラー画像を得たが、このようなプロセスではなく、シート状媒体Sに代えて、中間転写媒体に一旦重ねトナー画像を形成した上で、この中間転写体上のトナー画像をシート状媒体に転写し、定着する画像形成プロセスの画像形成装置においても同様の利益を得る。
【0123】
以上の例では、偏向手段の片側に2つの光源ユニット、反対側に2つの光源ユニットの合計4つの光源ユニットを設ける4色によるフルカラー書き込みを可能にする光走査装置について説明したが、これに限らず、全て同色で書き込むことで書き込み速度を上げるケース、偏向手段の片側に2つの光源ユニットを設けた構成により2色合成画像を構成する場合、同色の2つの光源ユニットによる場合などの画像形成装置においても本発明を実施し、同様の利益を得る。
【0124】
基準光路に対する、他の走査線曲がり及び走査線傾きを調整することで、各色走査線の相対的な位置ずれはゼロに近づけることができるため、カラー画像としての品質を落とすことがなく、かつ、基準光路分の調整手段構成を削除できるため、コストを抑制した画像形成装置を提供することができる。
【0125】
【発明の効果】
請求項1記載の発明では、簡易な構成からなり調整作業も容易な、走査線の傾き、走査線の曲がりの各調整手段を具備した光走査装置を提供することができる。
【0126】
請求項2記載の発明では、ホルダに対して補正用光学素子を撓ませて各種の調整を行なうことができ、また、調整時にホルダに対する外力の影響が補正用光学素子に及ばない。
【0127】
請求項3記載の発明では、走査線曲がり調整手段及び、走査線傾き調整手段の調整対象が特定されその手段が独立、分離されているので、走査線曲がり調整手段の調整と走査線傾き調整手段による調整とが相互に影響を受けず、調整の収束性を向上させた光走査装置を提供することができる。
【0128】
請求項4記載の発明では、走査線傾き調整ねじ又は、前記走査線曲がり調整ねじの少なくとも一方を電気的に駆動制御可能なアクチュエータで構成することで、調整時間の短縮、調整の自動化などを図ることができる。
【0129】
請求項5記載の発明では、基準光路に対する、他の走査線曲がり及び走査線傾きを調整することで、各色走査線の相対的な位置ずれはゼロに近づけることができるため、カラー画像としての品質を落とすことがなく、かつ、基準光路分の調整手段構成を削除できるため、コストを抑制した画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トロイダルレンズ及び走査線曲がり調整手段、走査線傾き調整手段の概要を説明した斜視図である。
【図2】図2(a)はトロイダルレンズの他端側について該レンズの調整機構を説明した断面図、図2(b)はトロイダルレンズ及びホルダの分解斜視図、図2(c)はトロイダルレンズの一端側について該レンズの調整機構を説明した断面図、図2(d)、(e)はそれぞれ支点の一形態を示した斜視図である。
【図3】走査線曲がり調整手段及び走査線傾き調整手段をトロイダルレンズ、ホルダと共に説明した平面図である。
【図4】図4(a)はトロイダルレンズの一端側での走査線傾き調整手段の要部断面図、図4(b)はアジャスタを軸方向から見た図、及びアクチュエータの要部断面図である。
【図5】光走査装置の断面図である。
【図6】光走査装置のカバーを外した状態での平面図である。
【図7】図7(a)は光源ユニットからポリゴンスキャナー62までの走査光の光路を説明した図、図7(b)は2つの走査光の調整法を説明した図、図7(c)は第1ミラーへの光の入射状態を説明した図である。
【図8】画像形成装置の構成図である。
【図9】図9(a)乃至図9(c)はそれぞれ、被走査面上での走査線のずれの態様を説明した図である。
【符号の説明】
10 走査線曲がり調整手段
11 走査線傾き調整手段

Claims (6)

  1. 光源及び光源からの光を被走査面へ導く光学手段を具備した光走査装置であって、前記光学手段の一つが前記被走査面上での走査線の位置を副走査方向に補正する光学特性を有する補正用光学素子である光走査装置において、
    前記補正用光学素子の主走査対応方向での中央側の部位を、当該補正用光学素子の前記主走査対応方向での両端部に対して、前記主走査対応方向と直交する仮想平面内で捻るように変形させる走査線曲がり調整手段と、
    前記補正用光学素子の主走査対応方向での一端側で当該補正用光学素子の光軸方向と平行な支点を中心にして他端側を回動させる走査線傾き調整手段と、を具備していることを特徴とする光走査装置。
  2. 請求項1記載の光走査装置において、
    前記補正用光学素子は、当該補正用光学素子よりも剛性の高いホルダに長手方向両端部を一体的に保持された上で、光走査装置の本体部を構成する光学ハウジングに保持されていることを特徴とする光走査装置。
  3. 請求項2記載の光走査装置において、前記ホルダは補正用光学素子の主走査対応方向の一端側について、前記補正用光学素子の光軸方向に直交する第1座面(一端側)とこの第1座面(一端側)と交わる面に形成した第2座部(一端側)とを有し、他端側について前記補正用光学素子の光軸方向に直交する第1座面(他端側)とこの第1座面(他端側)と交わる面に形成した第2座部(他端側)とを有していて、
    前記走査線傾き調整手段は、当該補正用光学素子の主走査対応方向の前記一端側について、前記光学ハウジングと一体をなし前記第1座面(一端側)に摺接可能に当接する第1摺接座面(一端側)と、この第1摺接座面(一端側)の近傍位置で前記第2座部(一端側)に当接する走査線傾き調整ねじと、前記第1座面(一端側)を前記第1摺接座面(一端側)に押し当てかつ前記第2座部(一端側)を前記走査線傾き調整ねじに押し当てる第1押圧手段(一端側)を有し、
    当該補正用光学素子の主走査対応方向の前記他端側について、前記光学ハウジングと一体をなし前記第1座面(他端側)に摺接可能に当接する第1摺接座面(他端側)と、この第1摺接座面(他端側)の近傍位置で前記第2座部(他端側)に当接するように前記光学ハウジングに当該補正用光学素子の光軸方向に平行な支点軸に沿って突設された支点と、前記第1座面(他端側)を前記第1摺接座面(他端側)に押し当てかつ前記第2座部(他端側)を前記支点に押し当てる第2押圧手段(他端側)を有する構成からなり、
    前記走査線曲がり調整手段は、前記補正用光学素子を前記ホルダに押圧する第3押圧手段と、前記補正用光学素子の主走査対応方向での中央側の部位であって、当該補正用光学素子の光軸方向での一端側を前記第3押圧手段の押圧力に抗して押圧するように前記ホルダに螺合された走査線曲がり調整ねじを有する構成からなることを特徴とする光走査装置。
  4. 請求項3記載の光走査装置において、
    前記走査線傾き調整ねじ又は、前記走査線曲がり調整ねじの少なくとも一方を電気的に駆動制御可能なアクチュエータで構成したことを特徴とする光走査装置。
  5. (n)個(nは0を除く自然数)の像担持体に光走査して潜像を形成するために、n個の基本光路が設定された光走査装置において、(n−1)個の各基本光路に対応した前記補正用光学素子について、請求項1乃至4の何れか一つに記載の構成及び走査線曲がり調整手段、走査線傾き調整手段を具備したことを特徴とする光走査装置。
  6. 複数の光を用いた光走査により像担持体に静電潜像を担持し、形成された静電潜像をトナー画像として顕像化し、得られるトナー画像を直接もしくは中間転写媒体を介して記録媒体であるシート状媒体に転写し、転写されたトナー画像をシート状媒体に定着するプロセスを行なう画像形成装置であって、
    均一帯電された像担持体に静電潜像を書き込むための光走査装置として、請求項1乃至5に記載の光走査装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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