JP2003339849A - モノフィラメント縫合糸及びその製造方法 - Google Patents
モノフィラメント縫合糸及びその製造方法Info
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Abstract
紡糸して製造されるモノフィラメント縫合糸及びその製
造方法に関する。 【解決手段】 ヤング率の高いポリマー(第1ポリマー
12,15)がヤング率の低いポリマー(第2ポリマー
11,14)を取り囲む形態に第1ポリマーと第2ポリ
マーを複合紡糸させて製造する。本発明のモノフィラメ
ント縫合糸は結節安定性及び柔軟性に優れ、且つ縫合糸
として使用するに適した結節強さをもっているので、縫
合糸を始めとした様々な医療用具に応用できる。
Description
security)と柔軟性に優れたモノフィラメント縫合糸及
びその製造方法に関する。
が滑らかなので縫合糸による組織損傷が少なく、マルチ
フィラメントで見られる糸間の孔隙がなく、毛細管現象
等による細菌感染が少ない。しかし、モノフィラメント
縫合糸は単繊維からなっているので、マルチフィラメン
ト縫合糸に比べて柔軟性が落ち、結び目が作りにくく、
結節安全性がないので、結び目が解け易い短所がある。
軟性により手術時の操作性が悪いので結び目の形成が難
しい。しかも、結び目の形成後、体内に存在する縫合糸
の耳部分(Knot's ear)が縫合糸周辺の生体組織を刺激
し、患者らから痛みを訴えられる場合が多い。
合糸は、相対的に柔軟な縫合糸であっても結び目を作っ
た時、結び目が解け易いため、結び目が解けないように
するために数多くの結び目を作る必要がある。結び目を
数多く作ると、体内に残存する縫合糸の量が増加して炎
症を誘発する可能性が大きくなる。これは生体適合性を
有する生体吸収性(以下、単に吸収性ということがあ
る)縫合糸であっても、生体内に存在する場合、異物
(foreign body)として作用して、周辺生体組織の炎症
を誘発することがあるためである。また、形成された結
び目は患者に異物感または刺激を感じさせ、結び目が大
きくなるほどその症状も増加するようになる(非特許文
献1〜3;Van Rijssel EJC, et al., Mechanical perf
ormance of square knots and sliding knots in surge
ry: A comparative study, Am J Obstet Gynecol 1990;
v162:p93-97, Van Rijssel EJC, et al., Tissue react
ion and surgical knots: the effect of suture size,
knot configuration, and knot volume, Obstet Gynec
ol 1989;v74:p64-68, Trimbos, J. B., Security of va
rious knots of commonly used in surgical practice,
Obstet Gynecol., 1984;v64:p274-280)。
所を改善するために、柔軟性を向上させようとする多様
な方法が開発された。これはホモポリマーを変性して利
用する(例えば、特許文献1)か、コポリマーを利用す
る(非特許文献4;Monocryl(登録商標) suture, a n
ew ultra-pliable absorbable monofilament suture,Bi
omaterials, 1995;v16:p1141-1148)製造方法であった
が、これらの方法は縫合糸の柔軟性を向上させるのには
限界があるだけでなく、柔軟性が向上しても結節安定性
は改善されない問題がある。
持っているので、単独で使用した時より2つ以上のポリ
マーを組み合わせて使用すれば、それぞれのポリマーが
持っている短所を改善できるだけでなく、新しく発現さ
れる長所も得ることができる。
る特許としては、特許文献2〜5などがあるが、これら
は主に吸収性縫合糸が体内で分解される期間を調節する
ためのものである。特許文献2及び3は、2種類のポリ
マーを物理的に混合して製造する縫合糸に関するもので
ある。2つのポリマーを物理的に混合して紡糸すると、
溶融された2つのポリマー間に相分離が起きやすいため
紡糸しにくく、2つのポリマーを均一に分布させるべき
問題があって、製造した縫合糸が均一した物性を示し難
い。特許文献4では、縫合糸の分解速度を調節するため
にシース・コア形態に複合紡糸して製造される縫合糸に
関するものであり、シース又はコアに使用されたポリマ
ーそれぞれの分解速度に応じて分解期間を調節する方法
に関するものである。特許文献5は、非生体吸収性ポリ
マーの生体反応を改善するために、非生体吸収性ポリマ
ーと吸収性ポリマーを複合紡糸する方法に関するもので
ある。
及び強度の向上、分解期間を調節する技術に対しては多
くの研究が遂行されてきたが、縫合糸の使用において重
要な指標のひとつである結節安定性向上に関する研究は
十分ではなかった。
ブステリック ジャイナコロジー(Am J Obstet Gyneco
l)」1990年;162巻:p.93-97
(Obstet Gynecol)」1989年;74巻:p.64-68
(Obstet Gynecol)」1984年;64巻:p.274-280
s)」1995年;16号:p.1141-1148
在市販中のモノフィラメント縫合糸の短所を克服した、
結節安定性及び柔軟性が向上した縫合糸を得ることにそ
の目的がある。本発明の目的は、結節安定性、柔軟性及
び/または結節強さに優れたモノフィラメント縫合糸を
提供することである。
とが出来る複合紡糸による縫合糸の製造方法を提供する
ことである。
なるポリマーを複合紡糸して製造されるモノフィラメン
ト縫合糸及びその製造方法に関するものであり、本発明
の縫合糸は結節安定性及び柔軟性に優れ、且つ縫合糸と
して使用するに適した結節強さを有しているところに特
徴がある。
する条件で紡糸して、延伸比を3〜12で延伸して製造
した糸の引張強度を測定するとき得られる値を意味す
る。
“(生体)吸収性ポリマー”とは“生体内で無毒性成分
に分解/崩壊され得るポリマー”を意味する。また、
“ポリマー”とは、特に断らない限り、ホモポリマー、
コポリマー、三元以上の多元共重合体を意味する。
グ率の高いポリマー(第1ポリマー)がヤング率の低い
ポリマー(第2ポリマー)を取り囲む形態に第1ポリマ
ーと第2ポリマーを複合紡糸させて製造する。
低い第2ポリマーを取り囲む形態の例としては、ヤング
率の高い第1ポリマーを海成分として、ヤング率の低い
第2ポリマーを島成分として製造した海島型(sea/isla
nd type)と、ヤング率の高い第1ポリマーをシース(s
heath)成分として、ヤング率の低い第2ポリマーをコ
ア(core)成分として製造したシース・コア型(sheath
/core type)が挙げられる。
れるポリマーは、ヤング率の高い第1ポリマーがヤング
率の低い第2ポリマーを取り囲む形態でありさえすれ
ば、その種類には制限がない。“第1ポリマー”または
“第2ポリマー”は、ホモポリマーまたはコポリマー以
上の多元共重合体であってもよく、好ましくは、吸収性
ポリマーを使用することが好ましい。例えば、グリコリ
ド、グリコール酸、ラクチド(lactide)、乳酸(lactic a
cid)、カプロラクトン(caprolactone)、ジオキサノン(d
ioxanone)、トリメチレンカーボネート(tri-methylene
carbonate)およびエチレングリコール等からなる群より
選択される1種以上のモノマーから製造されるホモポリ
マーまたはコポリマー以上の多元共重合体やこれらを含
む誘導体を用いることが出来る。特に、第2ポリマーと
しては、ポリカプロラクトン及びその共重合体、ポリジ
オキサノン及びその共重合体、ポリラクチドの共重合
体、ポリグリコール酸の共重合体、トリメチレンカーボ
ネートの共重合体などを使用することができる。
リコール酸、ポリジオキサノン、ポリラクチドなどのホ
モポリマーか、これらのコポリマー以上の多元共重合体
などを使用し、第2ポリマーとしては、ポリカプロラク
トン、トリメチレンカーボネート、DL−ポリラクチド
などのホモポリマーか、これらのコポリマー以上の多元
共重合体などを使用することが好ましい。他の実施例と
しては、第2ポリマーとしてジオキサノン、トリメチレ
ンカーボネート、カプロラクトンからなるターポリマー
が使用され得る。
ポリマーとして使用しても、第2ポリマーとして使用し
てもよい。すなわち、ある所定のポリマーが第1ポリマ
ーとして使用されるか、第2ポリマーとして使用される
かは、複合紡糸時に、一緒に使用される他のポリマーの
ヤング率によって決まり、第1ポリマーまたは第2ポリ
マーとして複合糸の中での位置を異にして利用され得
る。
サノンとポリカプロラクトンを使用して海島型縫合糸を
製造する場合、ポリジオキサノンはポリカプロラクトン
に比べてヤング率が高いので、ポリジオキサノンを海成
分として使用し、ポリカプロラクトンを島成分として使
用する。しかし、ポリジオキサノンとポリラクチドを海
島型に複合紡糸する場合は、ポリジオキサノンのヤング
率がポリラクチドに比べて低いので、ポリジオキサノン
を島成分として、ポリラクチドを海成分として使用しな
ければならない。
は、海島型に複合紡糸した場合が、シース・コア型に複
合紡糸した場合より好ましい。シース・コア型よりは海
島型複合紡糸の場合が結節安定性、柔軟性及び結節強さ
に優れた縫合糸が得られる。使用した2つのポリマーの
成分比が同じ比率で製造されたとしても、海島型に複合
紡糸された縫合糸の方が、結び目の形成による縫合糸の
断面形態の変形が大きく、表面摩擦力が大きくなり、結
節安定性に優れた性質を示すからである。
ess)が小さいほど柔軟であるが、曲げ剛性は、同じ断
面積であってもその断面形態によってその値が異なる。
海島型縫合糸の場合がシース・コア型に比べて柔軟であ
るが、これは第2ポリマーの断面形態の差があるためで
ある。これは、海島型の曲げ剛性が小さいことが考えら
れる。しかし、海島型においても、同一成分比を有する
としても島成分の個数やその配置によって物性の差が発
生し得る。
2ポリマーの融点より大きいのがさらに好ましい。第2
ポリマーよりヤング率が低く、融点が低いポリマーを第
1ポリマーとして使用して製造した縫合糸は、縫合糸物
性の中で断面の真元率(roundness)が落ちるか(図4
b、参照)、結節強さが低いため、縫合糸として使用す
るに適しない。断面の真円率が低下すると、縫合糸が細
胞組織に損傷を与えやすくなる(tissue dragging)の
で、縫合糸として好適に使用出来ず、縫合糸を針に付着
させるのが難しいという問題点がある。
0〜90体積%、第2ポリマーの含量は10〜90体積
%のものが好ましい。各ポリマーの含量が10体積%未
満の場合には、複合紡糸した時に得られる縫合糸の断面
が第1ポリマーと第2ポリマーに、即ち、シース・コア
または海・島に明確に区分されないため、それぞれのポ
リマーは10体積%以上使用することが好ましい。さら
に好ましくは、第1ポリマーが50〜90体積%、第2
ポリマーが10〜50体積%である。第2ポリマーの含
量が50%以上の場合には、第1ポリマーの厚さが薄く
なりすぎて第2ポリマーが縫合糸表面に非常に近づき、
延伸する時糸が切れる等の作業性が難しい問題が発生し
やすい。また、縫合糸の物性を向上させるために熱処理
などの工程を経るが、第2ポリマーの含量が多すぎた場
合、第2ポリマーが第1ポリマー外側へ露出して表面が
粗くなりやすい。縫合糸の表面が粗くなった場合、創傷
部位を縫合する時、縫合糸が細胞組織を損傷させる問題
が発生する。
マーとして使用するポリマーは、ヤング率が3.0GP
a以下のものが好ましく使われる。ポリマーのヤング率
が3.0GPaを超える場合には、複合紡糸しても柔軟
性が落ちるので、モノフィラメント縫合糸として使用す
るに適していない。
2.0GPa以下のものを使用する。第1ポリマーのヤ
ング率が高すぎると、結節安定性が向上しやすいという
長所があるが、モノフィラメントの形態変形や、表面む
ら、さらには結び目の形成時の割れ(crack)などが発
生しやすい。第1ポリマーのヤング率が2.0GPa以
上でも、複合紡糸してモノフィラメントを製造してもあ
まり柔軟性が高くないことがある。
が1.5GPa以下のものを使用することが好ましい。
第2ポリマーのヤング率は、1.2GPa以下がより好
ましい。第2ポリマーのヤング率が小さいほど、縫合糸
の柔軟性が向上する。
5GPaのポリマーを第1ポリマーとして使用し、第2
ポリマーのヤング率が第1ポリマーのヤング率より0.
3GPa以上の小さなものを使用するのが良い。第1ポ
リマーと第2ポリマーのヤング率との差が大きいほど、
結び目の形成時、2つのポリマー間における物性差によ
り表面むらが大きくなる。従って、ヤング率が0.4〜
1.2GPaのポリマーを第2ポリマーとして使用する
のが最も好ましい。
定性及び柔軟性に優れ、且つ縫合糸としての用途だけで
なく、軟組織パッチ、外科用メッシュ、薄膜型ドレッシ
ング、外科用フェルト、人工血管、神経治療補助材、人
工皮膚、胸骨膜(sternum tape)などで使用可能であ
る。
1ポリマーや第2ポリマーに少量の薬物を添加するか、
結節安定性及び柔軟性を向上させるために少量のポリマ
ー及び添加剤を入れて複合紡糸する場合も本発明の趣旨
に含まれる。
する。本発明は、それぞれ相違したヤング率を持つ二つ
の生分解性ポリマーを複合紡糸してモノフィラメント縫
合糸に製造することに関するものであり、図面に基づい
て説明すれば、次の通りである。
る最終フィラメント形態を示すものであり、モノフィラ
メント10は海島糸形態に複合紡糸したもので、島成分
11を海成分12が取り囲んでいる。モノフィラメント
13はシース・コア形態に複合紡糸したもので、コア成
分14をシース成分15が取り囲んでいる。それぞれの
フィラメント10,13はそれぞれがなす成分及びその
構造が全体物性に影響を与えるので、通常のコーティン
グとはその性格が異なる。
トを製造する複合紡糸工程を概略的に示したものであ
り、通常の複合紡糸機の構造を有する。これを詳細に見
ると、複合紡糸は2台の押出機21を利用してそれぞれ
のポリマーを溶融する。溶融されたポリマーは定量ポン
プ22を通じて所望の量のみを流出させる。この流出量
を調節することによって複合紡糸時の各ポリマーの成分
比を調節できる。
リマーは、図3aと3bに示されたように、紡糸ブロッ
ク23を介して結合され、糸(フィラメント)24に複
合紡糸される。図2では、単純化のため単一フィラメン
トとして示したが、紡糸口金は意図された数のオリフィ
スを有していることが理解される。複合紡糸された糸2
4は冷却槽25で固化される。紡糸口金と冷却槽との間
には空冷区間(air gap)が存在する。上記空冷区間(a
ir gap)の距離は0.5〜100cmが好ましく、より
好ましくは約1〜30cmである。
得るために、通常の延伸装置26で延伸された後、巻取
機27に巻き取られる。縫合糸の物性向上のために、選
択的に、固化された糸24を直ちに延伸せずに、未延伸
糸(UDY)の形態で巻き取った後、適切な条件で熟成
(aging)させた後、延伸装置26で延伸して延伸糸を
製造することができる。延伸工程を経た縫合糸の物性改
善のために、モノフィラメント24に対し、さらに、適
切な条件で熱処理を施してもよい。
3に用いられるノズルと分配板で構成された紡糸パック
の一例を示したものであり、各押出機により溶融された
それぞれの第1ポリマー及び第2ポリマーは、分配板3
1,36を通ってノズル32内にそれぞれ流れて入り、
合流して連続溶融ポリマーとなる。
糸を得るための紡糸パックの一例であり、島成分を作る
ために多数のピン33で構成された分配板31を通じて
第2ポリマーが流れ、分配板31の海成分用流路34を
通じて流れ出した溶融第1ポリマーが第2ポリマーを取
り囲む形態を取る。分配板31の多孔ピン33の数は得
ようとする最終フィラメントの物性によって異なること
もある。もし、ピンの数が1個ならば、図3bと同様の
シース・コア型の複合紡糸したフィラメントとなる。図
3bはシース・コア型縫合糸を作る方法であり、中心部
にコア用の第2ポリマーが分配板36のコアピン37を
通じて流れ、その周囲を第1ポリマーが分配板36を通
じて流れて、ノズル32で単繊維に組み合わせられる。
糸は、ヤング率、強さまたは融点などが互いに相違する
ポリマーを使用し、各ポリマーの成分比を調節すること
によって、結節安定性、結節強さ及び柔軟性を調節する
ことが出来る。
いてより詳細に説明するが、これらは本発明を説明する
ためのものであって、これらは本発明の請求範囲を何ら
制限するものではない。また、以下の実施例で用いた各
ポリマーは、当業者が当該分野で公知の方法(加熱脱水
重合)で重合したものを用いた。
o)で評価したが、これは外科医結び(surgeon's knot
(2=1=1))方法で結び目を形成した後、引張強度試験
機に試料をセットし、引張って測定した。試料(130
mm)を引っ張ったときに、結び目が切れずに、結び目
が解けるまで300mm/minで引っ張った。各10
回測定をして、結び目が解ける割合で結節滑り性を評価
した。従って、結節滑り性が小さいほど結節安全性に優
れた縫合糸を示す。
グ率(Young's modulus)を測定する方法もあるが、ヤ
ング率はポリマーの固有物性で縫合糸の直径にほとんど
影響を受けず、繊維の長手方向に引張荷重を受けた時の
抵抗の程度を示すので、柔軟性の指標として用いるには
適しない。従って、本発明では、柔軟性の指標として、
縫合糸を曲げた時の抵抗の程度を示す曲げ剛性(Bendin
g stiffness)を測定した。曲げ剛性は、曲げ剛性測定
機(Gurley社製:モデル名:「4171DT」)で10
個の試料(長さ1インチ)を測定し、平均値を直径で割
って求めた。この値が小さいほど柔軟であることを示
す。
めた。
ヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)溶液で測
定)であるポリジオキサノンを第1ポリマーとして、相
対粘度が1.7dl/g(25℃ 0.2g/dlのク
ロロホルム溶液で測定)であるポリカプロラクトンを第
2ポリマーとして使用し、下記表2の方法で複合紡糸し
て海島型モノフィラメント縫合糸を製造した。製造され
た縫合糸は上記に説明した物性評価方法によって、直
径、結節強さ、曲げ剛性及び結節滑り性を測定した(表
11)。
HFIP溶液で測定)であるポリグリコール酸−カプロ
ラクトン 75/25共重合体を第1ポリマーとして、
相対粘度が1.5dl/g(25℃ 0.2g/dlの
クロロホルム溶液で測定)であるポリカプロラクトンを
第2ポリマーとして使用し、下記表3の方法で複合紡糸
して海島型モノフィラメント縫合糸を製造した。製造さ
れた縫合糸は上記に説明した物性評価方法によって、直
径、結節強さ、曲げ剛性及び結節滑り性を測定した(表
11)。
HFIP溶液で測定)であるポリジオキサノンを第1ポ
リマーとして、分子量(Mw)が約200,000(G
PCで測定)であるポリラクチド−カプロラクトン 9
0/10共重合体を第2ポリマーとして使用し、下記表
4の方法で複合紡糸して海島型モノフィラメント縫合糸
を製造した。製造された縫合糸は上記に説明した物性評
価方法によって、直径、結節強さ、曲げ剛性及び結節滑
り性を測定した(表11)。
HFIP溶液で測定)であるポリジオキサノンを第1ポ
リマーとして、相対粘度が2.2dl/g(25℃
0.1g/dlのHFIP溶液で測定)であるジオキサ
ノン、トリメチレンカーボネート、カプロラクトンで構
成されたブロックターポリマーを第2ポリマーとして使
用し、下記表5の方法で複合紡糸して海島型モノフィラ
メント縫合糸を製造した。製造された縫合糸は上記に説
明した物性評価方法によって、直径、結節強さ、曲げ剛
性及び結節滑り性を測定した(表11)。
HFIP溶液で測定)であるポリジオキサノンを第1ポ
リマーとして、相対粘度が1.7dl/g(25℃
0.2g/dlのクロロホルム溶液で測定)であるポリ
カプロラクトンを第2ポリマーとして使用し、下記表6
の方法で複合紡糸してシース・コア型モノフィラメント
縫合糸を製造した。製造された縫合糸は上記に説明した
物性評価方法によって、直径、結節強さ、曲げ剛性及び
結節滑り性を測定した(表11)。
クロロホルム溶液で測定)であるポリカプロラクトンを
海成分として、相対粘度が2.3dl/g(25℃
0.1g/dlのクロロホルム溶液で測定)であるポリ
ジオキサノンを島成分として使用し、下記表7の方法で
海島型モノフィラメント縫合糸を製造した。製造された
縫合糸は上記に説明した物性評価方法によって、直径、
結節強さ、曲げ剛性及び結節滑り性を測定した(表1
1)。
クロロホルム溶液で測定)であるポリカプロラクトンを
海成分として、相対粘度が1.5dl/g(25℃
0.5g/dlのクロロホルム溶液で測定)であるポリ
グリコール酸−カプロラクトン 75/25共重合体を
島成分として使用し、下記表8の方法で海島型モノフィ
ラメント縫合糸を製造した。製造された縫合糸は上記に
説明した物性評価方法によって、直径、結節強度、曲げ
剛性及び結節滑り性を測定した(表11)。
あるポリラクチド−カプロラクトンコポリマーを海成分
として、相対粘度が2.3dl/g(25℃0.1g/
dlのHFIP溶液で測定)であるポリジオキサノンを
島成分として使用し、下記表9の方法で海島型モノフィ
ラメント縫合糸を製造した。製造された縫合糸は上記に
説明した物性評価方法によって、直径、結節強さ、曲げ
剛性及び結節滑り性を測定した(表11)。
HFIP溶液で測定)であるジオキサノン、トリメチレ
ンカーボネート、カプロラクトンで構成された90/9
/1ブロックターポリマーを海成分として、相対粘度が
2.6dl/g(25℃ 0.1g/dlのHFIP溶
液で測定)であるポリジオキサノンを島成分として使用
し、下記表10の方法で海島型モノフィラメント縫合糸
を製造した。製造された縫合糸は上記に説明した物性評
価方法によって、直径、結節強さ、曲げ剛性及び結節滑
り性を測定した(表11)。
造した縫合糸の物性を下記表11に整理した。
例による物性を比較すると、同じポリマーを使用して
も、本発明の趣旨によってヤング率の高いポリマーを第
1ポリマーとして使用してモノフィラメント縫合糸を製
造した場合、結節安定性に優れ、柔軟、且つ結節強さに
優れたモノフィラメント縫合糸を製造することが出来
る。これを詳細に説明すると、実施例1と比較例1は、
ポリジオキサノンとポリカプロラクトンを使用して複合
紡糸した縫合糸であり、2つの縫合糸のいずれもEP4
サイズ(size)で直径が類似している。しかし、類似な
直径であってもヤング率の高いポリジオキサノンを第1
ポリマーとして使用した実施例1の場合、曲げ剛性が比
較例1より低い値を示している。これは本発明によって
製造する場合、さらに柔軟な縫合糸を得ることができる
ことを示す。また、本発明によってモノフィラメント縫
合糸を製造した場合、結節滑り性が0%であり、形成さ
れた結び目部分で全く滑らないが、比較例の場合のよう
に、ヤング率の低いポリマーがヤング率の高いポリマー
を取り囲む形態に複合紡糸して製造した場合、結節安定
性が落ちる結果が示された。また、ヤング率の低いポリ
マーがヤング率の高いポリマーを取り囲む形態に製造す
れば、比較例1でのように結節強さがかなり落ちる。結
節強さを高めるために延伸比を大きくすれば、図4bで
示されるように縫合糸として使用するに適しない真円率
を示し易い。これは、取り囲むポリマーとして使用した
ヤング率の低いポリマーが延伸工程中に力を受けた場
合、容易に変形してしまうためであると考えられる。
めに第1ポリマーとしてポリジオキサノンを使用し、第
2ポリマーとしてポリカプロラクトンを使用して紡糸/
延伸して縫合糸を製造し、これらの物性を確認した。こ
の時、海島型の場合は島成分の孔(hole)数を7個とし
た。
糸した場合は、シース・コア型に紡糸した場合より、結
節強さに優れ、曲げ剛性も小さく柔軟性に優れた結果を
示した。
融点の高いポリマーを取り囲む形態に製造すれば、延伸
工程を経る間、真円率が大きく落ちやすい。図4aの場
合、実施例1の条件でヤング率が高く融点が高いポリジ
オキサノンを海成分として、ヤング率が小さく融点が低
いポリカプロラクトンを島成分として使用した場合であ
り、断面の真円率が良好で、その形態が安定しているこ
とを示している。図4bは本発明の趣旨と反対の場合で
あって、比較例1と同様にポリカプロラクトンを海成分
として、ポリジオキサノンを島成分として使用した時の
断面写真を示しているが、断面の真円率が顕著に落ち、
縫合糸として使用するに適しない形態を示している。縫
合糸が図4bのような断面を持つ場合、縫合糸として使
用するための針付着が難しく、実際使用時、断面の形態
が平面に近くなるので、このような形態の縫合糸を使用
すると、創傷部位を縫合する時、縫合糸が生体組織を損
傷しやすい。
リカプロラクトンをそれぞれ単独で使用して紡糸した場
合と、「モノクリル」(グリコリドとカプロラクトンの
コポリマー;MONOCRYL(登録商標))を使用して柔軟性
を改善させた試料と本発明とを比較評価して下記表13
に示した。
ンの単独紡糸に比べて、ポリカプロラクトンと一緒に複
合紡糸するか、モノクリルを利用する場合、柔軟性が相
当向上して曲げ剛性が低くなる。しかし、曲げ剛性が類
似していてもその製造方法によって結節安定性の指標で
ある結節滑り性が異なる。ポリジオキサノンとポリカプ
ロラクトンを複合紡糸した場合、結び目が全く滑らず、
結節滑り性が0%を示した反面、ポリジオキサノン単独
ポリマー、ポリカプロラクトン単独ポリマー、ポリグリ
コリド−カプロラクトンコポリマーの場合は、結節滑り
性が50%以上で結節安定性が相当落ちた。
直交する方向に垂直力(normal force)が加えられる。
従って、本発明によってヤング率の大きいポリマーを第
1ポリマーとして使用すれば、図5aと5bと同様に、
結び目の形成時、力が加えられる結び目部分で割れ(cr
ack)等が発生し、表面むらのような形態変形が容易に
生じ、フィラメントの表面摩擦係数が大きくなることに
よって結節安定性が向上する。
糸と既存の縫合糸の結び目の特性を比較するためのSE
M写真を示したものであり、図6aは本発明の実施例1
で得られた海島型モノフィラメント縫合糸の結び目の状
態を示し、図6bは本発明の比較実験例5で得られたポ
リラクチドとポリカプロラクトンを使用した海島型モノ
フィラメントの結び目の状態を示す。図6cは既存の縫
合糸を製造する方法でポリジオキサノンだけを使用して
製造したモノフィラメント縫合糸の結び目の状態を示し
たものである。図6aと図6bと同様に、本発明を通じ
て得た縫合糸の場合、結び目の形成時に形態変形が起き
て縫合糸間に空間がほとんどない程度に結び目が堅固に
結ばれる。これに反して、図6cの場合、結び目を形成
する時に縫合糸間の空間が多く生じ、形成された結び目
が解けやすくなっている。
の関係を確かめるために、島成分の孔数を7個としたこ
とを除いては実施例2と同じ条件で紡糸及び延伸を遂行
した。この時の断面形状を示したものが図7である。図
7aは第1ポリマーの含量が70%、図7bは第1ポリ
マーの含量が50%、図7cは第1ポリマーの含量が2
0%である。
含量が20%程度で小さな場合には、第2ポリマーが占
める領域が大きくなるので第2ポリマーを取り囲んでい
る第1ポリマーの厚みが薄くなり縫合糸製造時、延伸性
が落ちやすく、縫合糸を製造しても熱処理工程等によっ
てその形態が変形され、縫合糸の表面が粗くなりやす
い。従って、本発明の趣旨に好適な縫合糸を製造するた
めには第1ポリマーの含量が20%以上にすることが好
ましく、さらに好ましくは、第1ポリマーの含量は50
%以上である。
0,000(GPCで測定)のポリラクチドを第1ポリ
マーとして、ポリカプロラクトンは第2ポリマーとして
使用し、下記表14の方法で複合紡糸して海島型モノフ
ィラメント縫合糸を製造した。
のポリジオキサノンを第1ポリマーとして、ポリカプロ
ラクトンを第2ポリマーとして使用し、実施例1と同じ
条件で巻取速度と延伸温度だけを異にして紡糸した。
価方法によって直径、結節強さ、曲げ剛性(stiffnes
s)及び結節滑り性を測定した。
よって複合紡糸してモノフィラメント縫合糸を製造した
場合、2つの組成のいずれの場合も、結節滑り性が0%
で結節安定性に優れた。しかし、ポリジオキサノンを第
1ポリマーとして使用した場合の方が曲げ剛性が小さ
く、柔軟で結節安定性に優れていた。ポリラクチドを第
1ポリマーとして使用した場合には、ポリラクチドのヤ
ング率が大きく、柔軟性が落ちた。従って、結節安定
性、柔軟性に非常に優れたモノフィラメント縫合糸を製
造するためには、ヤング率が2GPa以下のポリマーを
使用するのが好ましい。
複合紡糸してヤング率の高いポリマーでヤング率の低い
ポリマーを取り囲む形態のモノフィラメント縫合糸を製
造することによって、縫合糸の結節安定性及び柔軟性を
向上させることができる。
としての用途だけでなく、人工腱(tendon)、軟組織パ
ッチ、外科用メッシュ、薄膜型ドレッシング、外科用フ
ェルト、人工血管、人工皮膚、胸骨膜(sternum tape)
などの医療用具への応用が可能である。
終フィラメント形態を示した概略斜視図である(1a:
海島型(sea-island type)縫合糸、1b:シース・コ
ア型(sheath/core type)縫合糸)。
紡糸工程の概略図である。
(ノズルパック)の概略図である(3a:海島型縫合糸
製造用紡糸パック、3b:シース・コア型縫合糸製造用
紡糸パック)。
低いポリマーを取り囲む形態の縫合糸の断面を示したS
EM写真であり、図4bはヤング率の低いポリマーでヤ
ング率の高いポリマーを取り囲む形態の縫合糸の断面形
態を示したSEM写真である。
形成した結び目の断面を示したSEM写真である。
写真であり、図6aはポリジオキサノンとポリカプロラ
クトンを使用して海島型に複合紡糸させたものの結び目
形態を示しものであり、図6bはポリラクチドとポリカ
プロラクトンを使用して海島型に複合紡糸させたもので
ある。図6cはポリジオキサノンを単独で製造した縫合
糸の結び目の形態を示したSEM写真である。
ラメント縫合糸の成分比による断面形態を示した光学顕
微鏡写真である。第1ポリマーである海(sea)領域の成
分比が、図7aは70%、図7bは50%、図7cは2
0%である。
Claims (38)
- 【請求項1】 生体吸収性の第1ポリマーと、ヤング率
が第1ポリマーより低い生体吸収性の第2ポリマーを複
合紡糸してなり、上記第1ポリマーが第2ポリマーを取
り囲む形態を有することを特徴とするモノフィラメント
縫合糸。 - 【請求項2】 第1ポリマーが10〜90体積%、第2
ポリマーが10〜90体積%である請求項1に記載のモ
ノフィラメント縫合糸。 - 【請求項3】 第1ポリマーが50〜90体積%、第2
ポリマーが10〜50体積%である請求項2に記載のモ
ノフィラメント縫合糸。 - 【請求項4】 第1ポリマー及び第2ポリマーは、グリ
コリド、グリコール酸、ラクチド、乳酸、カプロラクト
ン、ジオキサノン、トリメチレンカーボネート及びエチ
レングリコールからなる群より選択される1種以上のモ
ノマーから合成されたポリマーである請求項1に記載の
モノフィラメント縫合糸。 - 【請求項5】 第1ポリマーは、グリコリド、グリコー
ル酸、ジオキサノン及びラクチドからなる群より選択さ
れる1種以上のモノマーから合成されたポリマーである
請求項4に記載のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項6】 第2ポリマーは、カプロラクトン、トリ
メチレンカーボネート、DL−ラクチド及びエチレング
リコールからなる群より選択される1種以上のモノマー
から合成されたポリマーである請求項4に記載のモノフ
ィラメント縫合糸。 - 【請求項7】 第2ポリマーは、ジオキサノン、トリメ
チレンカーボネート及びカプロラクトンからなる群より
選択される2種以上のモノマーから合成されたポリマー
である請求項6に記載のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項8】 第1ポリマーの融点が第2ポリマーの融
点より高いものである請求項1に記載のモノフィラメン
ト縫合糸。 - 【請求項9】 第1ポリマーと第2ポリマーのヤング率
は3.0GPa以下で、第1ポリマーと第2ポリマーの
ヤング率の差は0.3GPa以上である請求項1に記載
のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項10】 第1ポリマーのヤング率は2.0GP
a以下で、第2ポリマーのヤング率は1.5GPa以下
である請求項9に記載のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項11】 第1ポリマーのヤング率は1.0〜
1.5GPaで、第2ポリマーのヤング率は1.2GP
a以下である請求項10に記載のモノフィラメント縫合
糸。 - 【請求項12】 第2ポリマーのヤング率は0.4〜
1.2GPaである請求項11に記載のモノフィラメン
ト縫合糸。 - 【請求項13】 生体吸収性の第1ポリマーと、ヤング
率が第1ポリマーより低い生体吸収性の第2ポリマーを
複合紡糸してなり、第1ポリマーを海成分、第2ポリマ
ーを島成分とする海島型構造であることを特徴とするモ
ノフィラメント縫合糸。 - 【請求項14】 第1ポリマーが10〜90体積%、第
2ポリマーが10〜90体積%である請求項13に記載
のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項15】 第1ポリマーが50〜90体積%、第
2ポリマーが10〜50体積%である請求項14に記載
のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項16】 第1ポリマー及び第2ポリマーは、グ
リコリド、グリコール酸、ラクチド、乳酸、カプロラク
トン、ジオキサノン、トリメチレンカーボネート及びエ
チレングリコールからなる群より選択される1種以上の
モノマーから合成されたポリマーである請求項13に記
載のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項17】 第1ポリマーは、グリコリド、グリコ
ール酸、ジオキサノン及びラクチドからなる群より選択
される1種以上のモノマーから合成されたポリマーであ
る請求項16に記載のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項18】 第2ポリマーは、カプロラクトン、ト
リメチレンカーボネート、DL−ラクチド及びエチレン
グリコールからなる群より選択される1種以上のモノマ
ーから合成されたポリマーである請求項16に記載のモ
ノフィラメント縫合糸。 - 【請求項19】 第2ポリマーは、ジオキサノン、トリ
メチレンカーボネート及びカプロラクトンからなる群よ
り選択される2種以上のモノマーから合成されたポリマ
ーである請求項18に記載のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項20】 第1ポリマーの融点が第2ポリマーの
融点より高いものである請求項13に記載のモノフィラ
メント縫合糸。 - 【請求項21】 第1ポリマーと第2ポリマーのヤング
率は3.0GPa以下で、第1ポリマーと第2ポリマー
のヤング率の差は0.3GPa以上である請求項13に
記載のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項22】 第1ポリマーのヤング率は2.0GP
a以下で、第2ポリマーのヤング率は1.5GPa以下
である請求項21に記載のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項23】 第1ポリマーのヤング率は1.0〜
1.5GPaで、第2ポリマーのヤング率は1.2GP
a以下である請求項22に記載のモノフィラメント縫合
糸。 - 【請求項24】 第2ポリマーのヤング率は0.4〜
1.2GPaである請求項23に記載のモノフィラメン
ト縫合糸。 - 【請求項25】 生体吸収性の第1ポリマーと、ヤング
率が第1ポリマーより低い生体吸収性の第2ポリマーを
複合紡糸してなり、第1ポリマーをシース成分、第2ポ
リマーをコア成分としたシース・コア型構造を有するこ
とを特徴とするモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項26】 第1ポリマーが10〜90体積%、第
2ポリマーが10〜90体積%である請求項25に記載
のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項27】 第1ポリマーが50〜90体積%、第
2ポリマーが10〜50体積%である請求項26に記載
のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項28】 第1ポリマー及び第2ポリマーは、グ
リコリド、グリコール酸、ラクチド、乳酸、カプロラク
トン、ジオキサノン、トリメチレンカーボネート及びエ
チレングリコールからなる群より選択される1種以上の
モノマーから合成されたポリマーである請求項25に記
載のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項29】 第1ポリマーは、グリコリド、グリコ
ール酸、ジオキサノン及びラクチドからなる群より選択
される1種以上のモノマーから合成されたポリマーであ
る請求項28に記載のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項30】 第2ポリマーは、カプロラクトン、ト
リメチレンカーボネート、DL−ラクチド及びエチレン
グリコールからなる群より選択される1種以上のモノマ
ーから合成されたポリマーである請求項28に記載のモ
ノフィラメント縫合糸。 - 【請求項31】 第2ポリマーは、ジオキサノン、トリ
メチレンカーボネート及びカプロラクトンからなる群よ
り選択される2種以上のモノマーから合成されたポリマ
ーである請求項30に記載のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項32】 第1ポリマーの融点が第2ポリマーの
融点より高いものである請求項25に記載のモノフィラ
メント縫合糸。 - 【請求項33】 第1ポリマーと第2ポリマーのヤング
率は3.0GPa以下で、第1ポリマーと第2ポリマー
のヤング率の差は0.3GPa以上である請求項25に
記載のモノフィラメント縫合糸. - 【請求項34】 第1ポリマーのヤング率は2.0GP
a以下で、第2ポリマーのヤング率は1.5GPa以下
である請求項33に記載のモノフィラメント縫合糸。 - 【請求項35】 第1ポリマーのヤング率は1.0〜
1.5GPaで、第2ポリマーのヤング率は1.2GP
a以下である請求項34に記載のモノフィラメント縫合
糸。 - 【請求項36】 第2ポリマーのヤング率は0.4〜
1.2GPaである請求項35に記載のモノフィラメン
ト縫合糸。 - 【請求項37】 ヤング率の異なる生体吸収性ポリマー
をそれぞれ溶融させ、ヤング率の高い第1ポリマーを海
成分またはシース成分として、ヤング率の低い第2ポリ
マーを島成分またはコア成分として複合紡糸した後、得
られた糸を固化結晶化させ、延伸させることを含むこと
を特徴とするモノフィラメント縫合糸の製造方法。 - 【請求項38】 第1ポリマーとして、その融点が第2
ポリマーの融点より高いポリマーを使用するものである
請求項37に記載のモノフィラメント縫合糸の製造方
法。
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