JP2003325331A - 誘導加熱式電気炊飯器 - Google Patents

誘導加熱式電気炊飯器

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JP2003325331A
JP2003325331A JP2002139389A JP2002139389A JP2003325331A JP 2003325331 A JP2003325331 A JP 2003325331A JP 2002139389 A JP2002139389 A JP 2002139389A JP 2002139389 A JP2002139389 A JP 2002139389A JP 2003325331 A JP2003325331 A JP 2003325331A
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rice
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inner pot
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 保護枠等炊飯器本体の温度の上昇を避けなが
ら、高温度での効果的な内鍋の加熱を行って良好な焦げ
めの形成を可能とする。 【解決手段】内鍋を誘導加熱する誘導加熱手段と、おこ
げ加熱制御モード設定手段と、上記内鍋の加熱温度が、
通常の炊飯加熱制御モードにおける加熱温度よりも高い
おこげ加熱温度とするおこげ加熱制御手段とを備えてな
る誘導加熱式電気炊飯器において、上記おこげ加熱制御
手段は、所定の加熱停止制御時間を含んで上記おこげ加
熱工程におけるおこげ加熱制御を実行するように構成さ
れており、同加熱停止制御によって内鍋の加熱温度を上
げすぎることなく、余熱を含めたトータルの加熱時間を
長くすることによって、安全に、しかし確実な焦げめの
形成を可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、おこげ加熱を行
えるようにした誘導加熱式電気炊飯器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】最近のマイコン制御型電気炊飯器では、
その加熱方式がヒータ加熱式、誘導加熱式の何れである
かに関係なく、例えばおこげ炊飯キーその他の何らかの
おこげ加熱制御モード設定手段によっておこげ加熱制御
モードの設定を可能とし、同おこげ加熱制御モードの設
定時におこげ加熱制御手段を作動させることによって、
例えば吸水から保温までの炊飯工程中における炊き上
げ工程終了時の検知温度を通常炊飯時の検知温度よりも
高くする、また同炊き上げ工程終了検知以降のむらし
工程におけるむらし温度を通常炊飯時のむらし温度より
も高くする、また同むらし工程における加圧制御終了
後に再加熱を行う、また保温工程において通常の再加
熱温度よりも高い温度で再加熱を行う、また同保温工
程における再加熱時間を通常の再加熱時よりも長くす
る、などの各種の方法により、適切な色の焦げめを付け
ることができるおこげ加熱機能を実現しようとする試み
がなされてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これまでの誘
導加熱式の電気炊飯器の場合、ヒータ式の電気炊飯器の
場合と異ってヒータプレートを有しないために、余熱作
用が小さく、一般に加熱効果が不十分で、上記何れの方
法によっても、必ずしも有効に焦げめを付けることがで
きていないのが実情である。
【0004】このため、例えば上記各おこげ加熱工程に
おける目標加熱温度を更に高くし、かつ同加熱時間を長
くすることが考えられる。そして、そのようにすると、
確かに焦げめ自体のレベルは向上する。
【0005】しかし、そのような構成を採用すると、ヒ
ータ式の電気炊飯器に比べて遥かに加熱効率、加熱出力
が高い誘導加熱式電気炊飯器の場合には、内鍋の温度が
高くなりすぎるので、内鍋を保持している保護枠(ワー
クコイル等の誘導加熱手段から内鍋に作用する磁束の障
害にならないように一般に合成樹脂が採用されている)
に対する特別な加熱防止対策が必要となり、実際には採
用が難しい。
【0006】本願発明は、このような課題を解決するた
めになされたもので、炊き上げ終了等所定のおこげ加熱
工程において、加熱停止時間を含めた間欠的なおこげ加
熱制御を行わせることにより、保護枠に対する熱影響を
所定レベル以下に抑制しながら、しかも効果的な焦げめ
の形成を可能とした誘導加熱式電気炊飯器を提供するこ
とを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1〜4の発
明は、以上のような課題を解決するためになされたもの
であり、それぞれ次のような課題解決手段を備えて構成
されている。
【0008】(1) 請求項1の発明 この発明では、内鍋と、該内鍋を保持する保護枠と、該
保護枠を介して上記内鍋を誘導加熱する誘導加熱手段
と、炊飯工程中の所定のおこげ加熱工程におけるおこげ
加熱制御モードを設定するおこげ加熱制御モード設定手
段と、該おこげ加熱制御モード設定手段によっておこげ
加熱制御モードが設定された時に、上記内鍋の加熱温度
が、通常の炊飯加熱制御モードにおける加熱温度よりも
高いおこげ加熱温度となるように、上記誘導加熱手段の
加熱出力を制御するおこげ加熱制御手段とを備えてなる
誘導加熱式電気炊飯器において、上記おこげ加熱制御手
段は、所定の加熱停止制御時間を含んで上記おこげ加熱
工程におけるおこげ加熱制御を実行するように構成され
ていることを特徴としている。
【0009】このような構成によると、炊飯工程中の所
定のおこげ加熱工程において、所定の加熱停止状態を挟
みながら通常炊飯時よりも高いおこげ加熱温度での安定
したおこげ加熱制御が行われるようになるから、内鍋の
加熱温度を上げすぎることなく、余熱時間、余熱量を含
めて実質的にトータルの加熱量、加熱時間を増大させる
ことができ、効果的に、かつ確実な焦げめの形成を可能
とすることができる。
【0010】(2) 請求項2の発明 この発明では、上記請求項1の発明の構成における所定
のおこげ加熱工程が、炊き上げ工程の終了検知後、むら
し工程に到る間に設けられていることを特徴としてい
る。
【0011】上記のように炊き上げ工程終了検知後、む
らし工程に到るまでの間におこげ加熱工程を設けると、
吸水工程終了後、フルパワー又はフルパワーに近い高出
力での昇温工程、フルパワーに近い高出力での炊き上げ
工程を経て、高発熱・高温状態に維持されている内鍋の
温度が、さらに内鍋内部の水の減少によって一層大きく
上昇するようになり、きわめて加熱効率良く、焦げめ加
熱を実行することができ、有効に焦げめを形成すること
ができるようになる。
【0012】一方、同おこげ加熱工程では、そのように
内鍋温度が上昇しやすい状態であるために、余り長い時
間内上記高いおこげ加熱温度で内鍋の加熱状態を継続す
ると、今度は当該内鍋を保持した保護枠への熱の影響が
問題になってくる。
【0013】ところが、この発明の構成では、上述のよ
うに所定の加熱停止状態を挟みながら、その余熱を活か
した間欠的な焦げめ加熱制御が行われるから、内鍋温度
のコントロールが可能となり、内鍋の温度が上がりすぎ
ることもなく、適切な温度レベル以下に抑制される。
【0014】(3) 請求項3の発明 この発明では、上記請求項1又は2の発明の構成におい
て、上記加熱停止制御は、所定の時間毎に複数回行われ
るように構成されていることを特徴としている。
【0015】もちろん、上記おこげ加熱制御中の加熱停
止制御は1回でも足りるが、要は有効なおこげ加熱を実
現できる範囲内において、温度の上りすぎを抑制すれば
よいので、1回で長い時間内加熱を停止して内鍋の温度
を下げすぎるよりも、短時間の加熱停止を必要な回数繰
り返すようにした方が、内鍋の温度が下がりすぎず、焦
げめ形成効果を高く維持することができる。
【0016】(4) 請求項4の発明 この発明では、上記請求項3の発明の構成において、一
旦加熱が停止される毎に次からの目標となるおこげ加熱
温度は、所定温度ずつ低くなるように構成されているこ
とを特徴としている。
【0017】上述のように加熱停止時間を挟んで、間欠
的なおこげ加熱を行うようにした場合にあっても、その
目標加熱温度は一定である方がプログラムがシンプルに
なり、ソフト面でのコストは有利である。
【0018】しかし、おこげ加熱工程に入っておこげ加
熱を継続して行くと、上述のような事情もあり、次第に
内鍋の温度は上昇して行く。したがって、その間におい
て仮に加熱停止時間を挟んだとしても余熱の関係もあっ
て余り大きくは内鍋温度が下がらない。したがって、も
し次の加熱開始時からの目標とするおこげ加熱温度がそ
れまでの温度と同じであると、実際には加熱後に内鍋温
度が当該目標加熱温度よりも高くなる可能性も生じ、そ
のような場合には必要以上の電力を消費することにもな
る。
【0019】しかし、上記のように次第に目標加熱温度
を下げるようにすると、そのような意味での余分な電力
消費を避けながら、余熱の活用により実質的に本来の目
標加熱温度と略同等の有効な加熱温度でのおこげ加熱作
用を確保することができる。
【0020】
【発明の効果】以上の結果、本願発明によると、保護枠
等炊飯器本体側への熱影響の問題を確実にクリアしなが
ら、より効果的な焦げめの形成が可能な高品質高性能の
誘導加熱式電気炊飯器を提供することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1〜図7は、
本願発明の実施の形態1に係る誘導加熱式電気炊飯器の
炊飯器本体の全体的な構成および同炊飯器本体の要部の
構成、並びに白米炊飯、おこげ加熱制御の内容をそれぞ
れ示している。
【0022】(全体の特徴:図1〜図3,図6参照)先
ず本実施の形態の電気炊飯器は、その炊飯器本体側にお
いて例えば内鍋3として電磁誘導の可能な磁性金属板よ
りなるものが採用されている一方、当該内鍋3に対する
炊飯時の加熱手段として、例えば合成樹脂製の保護枠
(内ケース)4を介して当該内鍋3の底壁部3aから側
壁部3bの略全体を包み込むように当該内鍋3の底壁部
3aの中央部側と側方部側、および側壁部3bの下方側
の3ケ所の全周に対応する3組のワークコイルC1
2,C3より誘導加熱手段が設けられ、また当該内鍋3
に対する保温時の加熱手段として、当該内鍋3の側壁部
3bの上方側全周に対応する保温ヒータH1が設けられ
ている。そして、それらをマイコン制御ユニット32に
よって適切に駆動制御することによって適切な炊飯機能
と保温機能とを実現できるようになっている。なお、上
記ワークコイルは、例えば内鍋3の底壁部3aの中央部
側のものC1と側方部のものC2のみでもよい。
【0023】一方、それらの各機能に対するタイマー予
約や各種炊飯および蒸し、保温等の各メニューの選択、
それら各メニューに対応した加熱出力、加熱パターンの
操作設定は、当該電気炊飯器本体の前面側操作パネル部
20に設けられた各種入力スイッチ群(操作キー群)2
2a〜22iを介してユーザーにより行われ、その設定
内容に応じて最終的に上記ワークコイルC1〜C3および
保温ヒータH1が制御されるようになっている。
【0024】また、上記操作パネル部20の中央部に
は、各種炊飯、蒸し、保温等の各メニュー、並びに現在
時刻および炊飯(おこげ炊飯を含む)完了までの残時間
その他の必要事項を表示する液晶表示部21が設けられ
ている。この液晶表示部21は、上記操作パネル部20
の内側にあるマイコン基板6B上に設けられている液晶
ディスプレイ31のディスプレイ面によって構成されて
いる。
【0025】そして、上記マイコン制御ユニット32内
には、特に炊飯工程中の所定のおこげ加熱工程における
おこげ加熱制御モードを設定するおこげ加熱制御モード
設定手段と、該おこげ加熱制御モード設定手段によって
おこげ加熱制御モードが設定された時に、上記内鍋の加
熱温度が、通常の炊飯加熱制御モードにおける加熱温度
よりも高いおこげ加熱温度となるように、上記誘導加熱
手段の加熱出力を制御するおこげ加熱制御手段とが設け
られており、上記おこげ加熱制御手段は、所定の加熱停
止制御時間を含んで間欠的に上記おこげ加熱工程におけ
るおこげ加熱制御を実行するように構成されている。
【0026】(炊飯器本体部分の構成:図1および図2
参照)すなわち、先ず該電気炊飯器の炊飯器本体は、例
えば図1に示すように、内部に誘起されるうず電流によ
って自己発熱が可能な例えばステンレス鋼板等の磁性金
属板よりなる内鍋(飯器ないし保温容器)3と、該内鍋3
を任意にセットし得るように形成された可及的に耐熱性
の高い合成樹脂製の有底筒状の保護枠(内ケース)4
と、該保護枠(内ケース)4を保持する外部筺体である
有底筒状の外ケース1と、該外ケース1と上記保護枠
(内ケース)4とを一体化して形成された炊飯器器体A
の上部に開閉可能に設けられた蓋ユニット(蓋)2とか
ら構成されている。
【0027】上記保護枠(内ケース)4の底壁部(底
部)4aの下方側にはコイル台7が設けられ、その上部
には、フェライトコアを介し、上記内鍋3の底壁部(底
部)3aの中央部と側方部および内鍋3の側壁部3bの
各位置に対応して各々リッツ線が同心状に巻成された3
組のワークコイルC1,C2,C3が、それぞれ内鍋3の
底壁部3aから側壁部3bに到る略全体を包み込むよう
に設けられており、それらにより通電時には内鍋3の略
全体に均一にうず電流を誘起して、その全体を略均一に
加熱するようになっている。該ワークコイルC1,C2
3は、それぞれ相互に直列に接続されている。そし
て、その一端は、後述するように整流回路および平滑回
路を介したワークコイル駆動回路の電源ラインに、また
他端は同回路中のIGBT(パワートランジスタ)にそ
れぞれ接続されている。
【0028】また、上記側壁部側ワークコイルC3の上
方部には、保温時において加熱手段として機能する保温
ヒータH1が設けられており、保温時において上記内鍋
3の全体を有効かつ均一に加熱するようになっている。
【0029】また、上記保護枠(内ケース)4およびコ
イル台7の前方部側には、上記ワークコイルC1,C2
3、保温ヒータH1、肩ヒータH2等を駆動制御する上
記IGBTやヒータ駆動回路、マイコン制御ユニット、
電源電圧整流用のダイオードブリッジよりなる整流回
路、平滑回路などを備えた制御基板6Aおよび制御基板
収納ボックス5Aが上下立設状態で設けられている。
【0030】また上記外ケース1は、例えば耐熱性の合
成樹脂材で形成された上下方向に筒状のカバー部材1a
と、該カバー部材1aの上端部に結合された耐熱合成樹
脂製の肩部材11と、上記カバー部材1aの下端部に一
体化された耐熱合成樹脂製の底部材1bとからなり、か
つ上記保護枠(内ケース)4の底壁部4aとの間に所定
の広さの断熱および通風空間部を形成した全体として有
底の筒状体に構成されている。そして、該外ケース1の
前面部上方には、例えば図2に示すような略V字面形状
の操作パネル部20が設けられている。該操作パネル部
20面には、十分に広く大きな表示面積をもつ液晶表示
部21と炊飯スイッチ22a、タイマー予約スイッチ2
2b、取消スイッチ22c、保温スイッチ22d、再加
熱スイッチ22e、メニュー選択スイッチ22f、時ス
イッチ22g、分スイッチ22h、おこげ加熱選択スイ
ッチ22i等の各種入力スイッチ(タッチキースイッチ
のタッチキー部)が設けられている。また、必要に応
じ、上記肩部材11の肩部内周側には、肩ヒータH2
設けられている。
【0031】また、上記外ケース1内の上記操作パネル
部20の内側部分(裏側空間)には、上記制御基板6A
の上端側位置から斜め前方に下降する格好で、例えばマ
イコン基板6Bが傾斜設置されている。このマイコン基
板6Bは、液晶ディスプレイ31、液晶ディスプレイ支
持部材30、炊飯スイッチ22a、タイマー予約スイッ
チ22b、取消スイッチ22c、保温スイッチ22d、
再加熱スイッチ22e、メニュー選択スイッチ22f、
時スイッチ22g、分スイッチ22h、おこげ加熱選択
スイッチ22i等の各種入力スイッチ(タッチキースイ
ッチのON,OFF動作機構部)が設けられた操作基板
部と、その下方側にあって、マイコンのバックアップ用
電源電池の設置部(ランド部)、ワークコイルの定格出
力(定格加熱出力)調節設定用の可変抵抗等を有するマ
イコン用電源基板部とからなっている。
【0032】さらに、図示はしないが、上記保護枠(内
ケース)4下方側のコイル台7の中央部には、上下方向
に同心状に貫通したセンタセンサ収納空間部が形成され
ており、該センタセンサ収納空間部中に上下方向に昇降
自在な状態で、かつ常時コイルスプリングにより上方に
上昇付勢された状態で内鍋温度検知センサおよび内鍋検
知スイッチを備えたセンタセンサが設けられている。
【0033】一方、符号2は蓋ユニットであり、該蓋ユ
ニット2は、その外周面を構成する合成樹脂製の外カバ
ー12と、該外カバー12と内枠14との間に設けられ
た金属製の断熱構造体13と、該断熱構造体13の内側
にパッキン17を介して設けられた金属製の内カバー1
5と、該内カバー15の下方に設けられた金属製の放熱
板16とによって内側が中空の断熱構造体に形成されて
いる。また、上記断熱構造体13は上下2枚の金属板1
3a,13bを閉断面構造に対向させて一体化すること
により形成されている。
【0034】この蓋ユニット2は、上記外ケース1上部
の肩部材11に対してヒンジ機構を介して回動自在に取
付けられており、その開放端側には、該蓋ユニット2の
所定位置に係合して該蓋ユニット2の上下方向への開閉
を行うロック機構18が設けられている。
【0035】したがって、該構成では、先ず炊飯時に
は、上記内鍋3は、上記3組のワークコイルC1,C2
3の駆動によりその底壁部3aから側壁部3b側にか
けて略全体が均一に発熱し、例えば内鍋3内の水に浸さ
れた飯米が断熱部として作用する吸水工程などにおいて
も内鍋3の上部側をもムラなく加熱して略全体に均一な
吸水性能を可能にするとともに、炊飯量が多い時などに
も内鍋3の全体を略均一に加熱して加熱ムラなく効率良
く炊き上げることができる。また、沸騰工程以降の水分
がなくなった状態における内鍋3の底壁部3aの局部的
な熱の集中を防止して焦げ付きの発生を防止することが
できる。次に、保温時には、上記内鍋3の側壁部3bに
対応して設けられた上記保温ヒータH1および肩ヒータ
2の駆動により、内鍋3の底壁部3aから側壁部3b
および上方部の全体が適切な加熱量で均一に加熱されて
加熱ムラのない保温が実現される。
【0036】一方、上記制御基板6Aのマイコン制御ユ
ニット32には、上記各入力スイッチ22a〜22iを
介して入力されたユーザーの指示内容を判断する所望の
認識手段が設けられており、該認識手段で認識されたユ
ーザーの指示内容に応じて、所望の炊飯およびおこげ炊
飯、保温等各メニュー、それら炊飯およびおこげ炊飯、
保温等各メニューに対応した所定の加熱出力、加熱パタ
ーンを設定して、当該マイコン制御ユニット32内の炊
飯加熱制御手段又は保温加熱制御手段を適切に作動させ
て、対応する所望の炊飯およびおこげ炊飯、保温加熱制
御を行うようになっている。
【0037】したがって、ユーザーは、上記各入力スイ
ッチ22a〜22iを使って炊飯およびおこげ炊飯、保
温、タイマー予約、予約時刻設定、白米、早炊、玄米、
おかゆ、炊き込み、おこわ、無洗米、雑炊、ピラフ、等
各種メニューの炊き分け、通常保温又は低温保温、その
他の各種の炊飯および保温機能の選択設定内容を入力す
れば、それに対応した機能内容が当該マイコン制御ユニ
ット32内の上記認識手段を介して炊飯および保温加熱
パターン等設定部に自動的に設定入力され、対応する炊
飯又は保温加熱制御が所望の制御パターンで適切になさ
れるようになる。
【0038】特に本実施の形態のおこげ炊飯制御は、図
2に示すように、専用のおこげ加熱選択スイッチ22i
が設けられており、例えばメニュースイッチ22fによ
り、白米又は無洗米、炊き込みの何れかの炊飯メニュー
を選択し、その上で上記おこげ加熱選択スイッチ22i
を押すことによりおこげ加熱制御モードが選択設定さ
れ、その後炊飯スイッチ22a押せば同おこげ炊飯制御
が開始されるようになっており、同制御では、例えば図
6のタイムチャートに示すように、炊き上げ工程終了検
知後、むらし工程に到るまでの間におこげ加熱工程を設
けるとともに、同おこげ加熱工程における目標加熱温度
を十分に高く設定し、しかも同加熱工程の途中に複数回
のOFF時間を挟んで間欠的な加熱を行うことにより、
保護枠4の温度の上昇度合をゆるやかにして、その耐熱
安全限界温度を超えることがないようにしながら、確実
な焦げめ炊飯を実行するようになっている。
【0039】(炊飯器本体側制御回路部分の構成:図3
参照)次に、図3は、上述のように構成された炊飯器本
体側の炊飯および保温制御用のマイコン制御ユニット3
2を中心とする制御回路部分の構成を示す。
【0040】図中、符号32が上述のような炊飯加熱制
御手段および蒸し、保温加熱制御手段、残時間設定表示
手段に加え、内鍋温度判定手段、内鍋検知手段、ブザー
報知手段等を備えた炊飯・保温制御用のマイコン制御ユ
ニット(CPU)であり、該マイコン制御ユニット32
はマイクロコンピュータを中心として構成され、例えば
内鍋3の温度検知回路部、ワークコイル駆動制御回路
部、内鍋3の検知回路部、発振回路部、リセット回路
部、保温ヒータおよび肩ヒータ等駆動制御回路部、残時
間設定表示制御回路部、ブザー報知部、電源回路部等を
各々有して構成されている。
【0041】そして、先ず上記内鍋3の底壁部3a側セ
ンタセンサ部の内鍋温度検知センサS、内鍋検知スイッ
チLSに対応して設けられた温度検知回路43および鍋
検知回路44には、例えば上記内鍋温度検知センサSに
よる内鍋3の底壁部3aの温度検知信号、内鍋検知スイ
ッチLSによる鍋検知信号がそれぞれ入力されるように
なっている。
【0042】また、上記ワークコイル駆動制御回路部
は、例えばパルス幅変調回路41、同期トリガー回路4
0、IGBT駆動回路42、IGBT37、共振コンデ
ンサ38によって形成されている。そして、上記マイコ
ン制御ユニット32のワークコイル駆動制御回路部によ
り、上記パルス幅変調回路41を制御することにより、
例えば炊飯工程に応じて上記ワークコイルC1,C2,C
3の出力値(%)および同出力値でのONデューティー
比(n秒/16秒)をそれぞれ適切に変えることによっ
て、炊飯およびおこげ炊飯加熱工程の各工程における内
鍋3の加熱温度と加熱パターンを炊飯量を考慮して適切
に可変コントロールし、均一な吸水作用と加熱ムラのな
い御飯の炊き上げおよびおこげ炊飯加熱を実現するため
の適切な出力制御が行われるようになっている。
【0043】また同マイコン制御ユニット32の保温ヒ
ータ駆動制御回路部および肩ヒータ駆動制御回路部によ
り、それぞれ保温ヒータ駆動回路33および肩ヒータ駆
動回路34を制御することにより、例えば保温又は炊
飯、蒸し加熱工程に応じて上記保温ヒータH1、肩ヒー
タH2の出力値(%)および同出力値でのONデューテ
ィー比(n秒/16秒)をそれぞれ適切に変えることに
よって、保温又は炊飯、蒸し加熱工程の各工程における
内鍋3の加熱温度と加熱パターンとを実際の炊飯量を考
慮して適切に可変コントロールするための適切な出力制
御が行われるようになっている。
【0044】また、符号22a〜22iは上述した各種
入力スイッチ部であり、同スイッチの必要なものが適切
に操作されると、上記マイコン制御ユニット32側の認
識手段によってユーザーの指示内容が認識され、その認
識内容に応じて所望の炊飯又は保温加熱パターンを設定
して上記炊飯加熱制御手段およびおこげ保温加熱制御手
段を適切に作動させて所望の炊飯又は保温を行うように
なっている。
【0045】したがって、ユーザーは、同入力スイッチ
22a〜22iを使用して通常炊飯、おこげ炊飯、タイ
マー予約、予約時刻設定、白米又は玄米、早炊、おか
ゆ、かため又はやわらかめ、すしめし、炊き込み等の炊
き分け、蒸し、通常保温又は低温保温等の各種の炊飯お
よび保温機能の選択設定内容を入力すれば、それに対応
した機能内容が当該マイコン制御ユニット32の上述し
た認識手段を介して炊飯および保温加熱パターン設定部
に自動的に設定入力され、対応する炊飯およびおこげ炊
飯、保温加熱制御が適切になされる。
【0046】さらに、符号17は炊飯完了を知らせるブ
ザー報知部、16はリセット回路、21は液晶表示部で
ある。この実施の形態の場合、上記液晶表示部21に
は、上記入力スイッチ22a〜22iのON操作に対応
して所望のメニューや時刻等の必要事項が表示され、以
後設定内容に応じた必要な表示がなされて行くようにな
っている。
【0047】(炊飯加熱およびおこげ加熱制御:図4〜
図6参照)次に図4のメインフローチャート、図5のサ
ブルーチンのフローチャートおよび図6のタイムチャー
トは、それぞれ本実施の形態の基本となる炊飯加熱制御
およびおこげ加熱制御の内容を示すものである。
【0048】すなわち、該制御では、先ず上述のメニュ
ースイッチ22fにより「白米」、「無洗米」、「炊き
込み」の何れかの焦げめ可能メニューが選択され(図示
の例では、白米メニューが選択されている)、さらに、
その上で上述のおこげ加熱選択スイッチ22iが押され
ることによって、当該選択されたメニューに対応した焦
げめ加熱制御プログラムが設定されるようになってい
る。
【0049】(炊飯制御)次に、図4のフローチャート
は、メニュースイッチにより白米メニューが選択された
場合におけるおこげ加熱工程を含む本願発明の実施の形
態に係る炊飯加熱制御の内容を示している。
【0050】すなわち、該炊飯加熱制御は、先ずメニュ
ースイッチにより「白米炊飯メニュー」が選択されたこ
とを前提としてスタートする。
【0051】そして、同制御開始後、先ずステップS1
で、例えばIGBT、ダイオードブリッジ等を冷却する
冷却ファンを駆動し、さらに白米メニュー選択後、ステ
ップS2で無洗米コース(例えば白米メニューが選択さ
れた状態において、上述の炊飯スイッチ22aを2度押
しすることにより選択される)が選択されるのを待つ無
洗米選択可能時間内にあるか否かを判定し、YESの場
合には必要に応じステップS3で無洗米コースを選択設
定した後にステップS4に、他方NOの場合にはそのま
まステップS3の操作をジャンプしてステップS4にそれ
ぞれ進み、さらに連続炊飯の場合に上記内鍋3の温度が
60℃以下になるのを待っている60℃待ち状態である
か否かを判定する。
【0052】その結果、連続炊飯時ではなく、60℃待
ち状態でないNOの時は、そのままステップS6に移っ
て、吸水工程の開始を前提とした初期水温測定中か否か
の判定動作に進む。他方、YESの連続炊飯時であって
内鍋部温度が60℃以下に下がるのを待っている60℃
待ち状態である時には、ステップS7に進んで60℃以
下への低下待ち処理(冷却ファンON継続)を行なっ
て、内鍋部の温度を速かに60℃以下に低下させた上
で、ステップS6に進む。
【0053】ステップS6では、内鍋部の温度が60℃
以下の状態にあって、適正に吸水工程に入ることを前提
として初期水温を測定している状態であるか否かを判定
する。その結果、YESの初期水温測定中の時は、ステ
ップS7を経て初期水温の測定を継続する一方、NOの
初期水温の測定が完了している時は、ステップS8に進
んで、現在の工程が図6の吸水工程であるか否かを判定
し、YESの時はステップS9を経て同吸水工程を継続
する一方、NOの吸水工程が完了している時は、そのま
まステップS10に進み吸水工程完了後、合数判定を目的
として最初にフルパワー(ワークコイル出力100%、
デューティー比16/16)で炊き上げ加熱を実行する
図6の昇温1工程であるか否かを判定する。そして、そ
の結果、同昇温1工程であるYESの場合には、さらに
ステップS11で、それが初回のものであるか否かを順次
判定する。
【0054】それらの結果、それぞれYESの時は、ス
テップS12に進んで、最大炊飯量での炊き上げ終了検知
までの所要時間に対応した設定所要炊飯時間(30分)
の経過をカウントする安全用炊飯タイマーのカウント動
作をスタートさせた上で、ステップS13で上記フルパワ
ー(100%、16/16)の昇温1加熱を実行し、さ
らにステップS14で合数判定中であるか否かを判定す
る。
【0055】他方、上記ステップS10でNOの昇温1工
程(100%、16/16)中でない昇温1工程が終了
している時は、そのままステップS14に進んで、合数判
定中であるか否かの判定を行う。また、上記ステップS
11でNOの昇温1工程ではあるが、初回の判定ではない
時には、そのままステップS13に進んで、昇温1工程を
実行する。
【0056】そして、その後、ステップS14に進む。
【0057】ステップS14では、現在合数判定中である
か否かを判定し、YESの時は、ステップS15を経て合
数判定処理を継続する一方、NOの合数判定が終了して
いる時は、ステップS16に進んで、現在の工程がワーク
コイル出力80%、デューティー比16/16の図6の
昇温2工程(合数判定後、沸とう状態までの加熱工程)
にあるか否かを判定する。
【0058】その結果、YESの昇温2工程中の場合に
は、ステップS17を経て同ワークコイル出力80%、デ
ューティー比16/16の昇温2工程を継続する一方、
NOの昇温2工程が終了している時は、そのままステッ
プS18に進んで、上記安全用炊飯タイマーの設定時間
(30分)が経過(タイムアップ)したか否かを判定す
る。その結果、NOの未だ炊飯タイマーの設定時間が経
過していない時は、さらにステップS19に進んで現在の
炊飯工程が炊き上げ中であるか否かを判定する一方、同
設定時間が経過している時は、直ちにステップS20に進
んでワークコイル出力をOFFにし、通常炊飯を前提し
たむらし1工程にセットした上で、ステップS19の炊き
上げ中か否かの判定に進む。
【0059】そして、ステップS19の炊き上げ中か否か
の判定において、YESの場合にはステップS21を経て
炊き上げ加熱を継続する一方、NOの炊き上げ工程が終
了している場合(ステップS20のむらし1工程を含む)
には、次にステップS22のおこげ加熱の選択判定動作に
進む。同おこげ加熱の選択判定では、前述のおこげ加熱
選択スイッチ22iがON操作されているか否かに基い
て、おこげ炊飯コース(おこげ加熱制御モード)の選択
設定状態を判定し、おこげ炊飯コースが選択設定されて
いるYESの時には、ステップS23を経て異物検知を行
うとともに先ず図6のタイムチャートに示す最初の「お
こげ1」段階のおこげ加熱制御を実行した上で、ステッ
プS24,S25,S26,S27の通常炊飯のむらし1,2の
各工程およびその判定動作を各々ジャンプしてステップ
28のむらし3工程中か否かの判定動作に進む一方、N
Oのおこげ炊飯コースが選択されていない時は、そのま
ま同ステップS24,S26,S28の通常炊飯時のむらし
1,2,3工程の判定に進む。
【0060】そして、上記ステップS22でYESと判定
され、ステップS23で「おこげ加熱制御」を行った後、
ステップS28でYESと判定された時はむらし3工程
(図6のおこげ加熱終了後のむらし工程)を実行する。
また上記ステップS22でNOと判定され、かつステップ
24,S26,S28の判定でそれぞれYESの時は、それ
ぞれステップS25,S27,S29で順次むらし1,2,3
の3段階の各工程を全て実行して行く。
【0061】そして、それら「むらし3工程」のみ、又
は「むらし1〜3」の全ての工程がそれぞれ終了する
と、何れの場合にも、さらにステップS30に進んで、炊
飯器本体内に内鍋があるか否かを判断し、YESの内鍋
がある時にはステップS31に進んで最終的に保温工程に
移行する一方、他方、NOの内鍋が取り出されていると
きには、ステップS32に進んで上記ワークコイル等をそ
れぞれOFFにして炊飯制御を終える。
【0062】(おこげ炊飯制御:図5および図6参照)
次に図5のフローチャートは、上記ステップS23の「お
こげ炊飯制御」の具体的な内容を示すサブルーチンのフ
ローチャートである。
【0063】本実施の形態における「おこげ炊飯制御」
では、例えば図6のタイムチャートに示すように、炊き
上げ工程の終了検知後、むらし工程(図4のフローチャ
ートのむらし3工程に相当)までの間において「おこげ
加熱工程」を設けるとともに、該おこげ加熱工程におけ
る目標加熱温度T(T1〜T3)を十分に高くし、かつ所
定の休止時間tbを挟みながら余熱を利用して間欠的に
加熱することによって、前述した炊飯器本体の保護枠部
の温度を耐熱レベル以上に上げることなく有効に焦げめ
を形成できるようにしたことを特徴としている。
【0064】該「おこげ炊飯制御」では、先ずステップ
1で、おこげ加熱休止判定、すなわち、現在の制御タ
イミングが図6のタイムチャートに示す「おこげ加熱」
工程中の休止(OFF)期間中であるか否かの判定を行
う。その結果、NOの時はステップS2に進んで、図6
のおこげ1〜3各工程の「おこげ加熱時間ta」を設定
してある「おこげタイマ」の計時動作(タイマカウント
動作)をスタートさせた上で、さらにステップS3に進
んで、現在の内鍋温度が実際に図6に示す「おこげ加熱
温度(目標とするおこげ加熱温度)T(T1,T2
3)」以上となっているか否かを判断する。
【0065】その結果、未だ同おこげ加熱温度T
(T1,T2,T3)に達していない時には、ステップS4
に進んで、上記ワークコイルを出力80%、デューティ
ー比14/16、保温ヒータのデューティー比を(0/
16)に制御して同おこげ加熱温度まで上げる。他方、
すでに同目標とするおこげ加熱温度以上に達しているY
ESの時は、ステップS5で上記ワークコイルおよび保
温ヒータをそれぞれOFFに制御する。
【0066】そして、それら何れの場合にも続いてステ
ップS6に進み、肩ヒータをゼロ出力(0/16)に維
持した後に、ステップS7に進んで上記おこげタイマの
加熱設定時間taが経過したか否かを判定する。その結
果、、YESの時は、おこげ加熱回数(ワークコイルを
ta時間内ON制御した回数)を判定し、同回数が1回
目か、2回目か、3回目かによって、ステップS9,S
10,S11の「おこげ休止1セット」、「おこげ休止2セ
ット」、「おこげ休止3セット」の何れかを選択して、
対応した休止時間tb内おこげ加熱を休止し、再びステ
ップS1にリターンして上述の「おこげ加熱休止」判定
を行う。
【0067】そして、先の最初の休止判定の場合を含め
て、同休止判定でYES(休止タイミング)と判定され
た場合には、上記の場合と異なり、ステップS12の方に
移って当該おこげ加熱休止タイミングの到来が初回(第
1回目)のものであるか否かを判定し、初回(第1回
目)であるYESの時には、ステップS13に進んで、図
6のおこげ加熱休止時間tbの経過を計時する「おこげ
加熱休止タイマ」の計時動作をスタートさせた上で次の
ステップS14の動作に進む一方、初回でないNOの時に
は、そのままステップS14の動作に進む。
【0068】ステップS14では、上述のワークコイル、
保温ヒータ、肩ヒータをそれぞれ出力ゼロに制御して
「おこげ加熱」を休止する。そして、その上で、ステッ
プS15に進み、上記おこげ加熱休止タイマのタイムアッ
プ、すなわち設定された加熱休止時間tbが経過したか
否かを判定し、YESの時は、さらにステップS16に進
んで、当該おこげ加熱休止回数が何回目であるかを判定
し、その判定回数1回又は2回に応じてステップS17
はステップS18に進んで、「おこげ加熱2セット」又は
「おこげ加熱1セット」を行って上述のステップS1
リターンする。他方、おこげ加熱休止タイマがタイムア
ップしていない上記ステップS15の判定でNOの時は、
そのまま上記ステップS1にリターンし、上述の制御を
繰り返す。
【0069】以上のように、本実施の形態のおこげ加熱
制御では、内鍋と、該内鍋を保持する保護枠と、該保護
枠を介して上記内鍋を誘導加熱する誘導加熱手段と、炊
飯工程中の所定のおこげ加熱工程におけるおこげ加熱制
御モードを設定するおこげ加熱制御モード設定手段と、
該おこげ加熱制御モード設定手段によっておこげ加熱制
御モードが設定された時に、上記内鍋の加熱温度が、通
常の炊飯加熱制御モードにおける加熱温度よりも高いお
こげ加熱温度となるように、上記誘導加熱手段の加熱出
力を制御するおこげ加熱制御手段とを備えてなる誘導加
熱式電気炊飯器において、上記おこげ加熱制御手段は、
所定の加熱停止制御時間を含んで上記おこげ加熱工程に
おけるおこげ加熱制御を実行するように構成されてい
る。
【0070】このような構成によると、炊飯工程中の所
定のおこげ加熱工程において、所定の加熱停止状態を挟
みながら通常炊飯時よりも高いおこげ加熱温度での安定
したおこげ加熱制御が行われるようになるから、内鍋の
加熱温度を上げすぎることなく、余熱時間、余熱量を含
めて実質的にトータルの加熱量、加熱時間を増大させる
ことができ、効果的に、かつ確実な焦げめの形成を可能
とすることができる。
【0071】そして、上記のように、同おこげ加熱工程
を炊き上げ工程終了検知後、むらし工程に到るまでの間
に設けるようにすると、吸水工程終了後、フルパワーの
高出力での昇温1工程、フルパワーに近い高出力での昇
温2工程、フルパワーに近い高出力での炊き上げ工程を
経て、高発熱・高温状態に維持されている内鍋の温度
が、さらに内鍋内部の水の減少によって一層大きく上昇
するようになり、きわめて加熱効率良く、おこげ加熱を
実行することができ、有効に焦げめを形成することがで
きるようになる。
【0072】一方、同おこげ加熱工程では、そのように
内鍋温度が上昇しやすい状態であるために、余り長い時
間内上記高いおこげ加熱温度で内鍋の加熱状態を継続す
ると、今度は当該内鍋を保持した保護枠への熱の影響が
問題になってくる。
【0073】ところが、以上の構成では、上述のように
所定の加熱停止状態を挟みながら、その余熱を活かした
間欠的な焦げめ加熱制御が行われるから、内鍋および保
護枠温度のコントロールが可能となり、例えば図6のタ
イムチャートから明らかなように、特に内鍋の温度を目
標とするおこげ加熱温度T1〜T3に維持しながら、保護
枠の温度を適切な耐熱安全限界温度以下に抑制すること
が可能となる。
【0074】また、以上の構成では、上記加熱停止制御
は、所定の時間毎に複数回(例えば2回)行われるよう
に構成されている。
【0075】もちろん、上記焦げめ加熱制御中の加熱停
止制御は1回でも足りるが、要は有効なおこげ加熱を実
現できる範囲内において、内鍋、なかんづく保護枠の温
度の上りすぎを抑制すればよいので、1回で長い時間内
加熱を停止して内鍋の温度を下げすぎるよりも、短時間
の加熱停止を必要な回数繰り返すようにした方が、内鍋
の温度が下がりすぎず、余熱により焦げめ形成効果を高
く維持することができる。
【0076】さらに、以上の構成では、上記の構成にお
いて、例えば図6のタイムチャートから理解されるよう
に、一旦加熱が休止される毎に次からの目標となるおこ
げ加熱温度Tは、T1〜T2〜T3と所定温度ΔT1,ΔT
2ずつ低くなるように構成されている。
【0077】上述のように加熱休止時間を挟んで、間欠
的なおこげ加熱を行うようにした場合にあっても、その
目標加熱温度は一定である方が制御プログラムがシンプ
ルになり、ソフト面でのコストは有利である。
【0078】しかし、おこげ加熱工程に入っておこげ加
熱を継続して行くと、内鍋内の水分の減少と余熱の蓄積
により、次第に内鍋の温度は上昇して行く。したがっ
て、その間において仮に加熱休止時間を挟んだとしても
同蓄積された余熱の関係もあって余り大きくは内鍋温度
が下がらない。したがって、もし次の加熱開始時からの
目標とするおこげ加熱温度がそれまでの温度と同じであ
ると、実際には加熱後に内鍋温度が当該目標加熱温度よ
りも高くなる可能性も生じ、必要以上の電力を消費する
ことにもなる。
【0079】しかし、次第に目標加熱温度Tを図6のT
1,T2,T3と次第に少しづつ下げるようにすると、そ
のような意味での余分な電力消費を避けながら余熱の活
用により実質的に本来の目標加熱温度と略同等の有効な
加熱温度でのおこげ加熱作用を確保することができるよ
うになる。
【0080】以上の結果、上記のおこげ加熱制御による
と、保護枠等炊飯器本体側への熱影響の問題をクリアし
ながら、ヒータ式の電気炊飯器と同様の効果的な焦げめ
の形成が可能な高品質の誘導加熱式電気炊飯器を提供す
ることができる。
【0081】(変形例)なお、もちろん上記目標とする
「おこげ加熱温度T℃」は、例えば制御プログラムのシ
ンプル化、低コスト化の見地から、上述のようにT1
2,T3℃と次第に低くすることなく、例えば図7のタ
イムチャートに示すように、T=T℃(一定)に設定し
てもよいことはいうまでもない。
【0082】そして、その場合にも上記実施の形態のも
のと同様の作用効果を実現することができる。
【0083】(実施の形態2)次に図8は、本願発明の
実施の形態2に係る誘導加熱式電気炊飯器の操作パネル
部の構成を示している。
【0084】上述の実施の形態1の構成では、炊飯に際
して「おこげ加熱制御モード」を選択設定するのに、全
く新しく別に専用のおこげ加熱選択スイッチ(おこげ加
熱制御モード設定専用操作キー)22iを設け、同スイ
ッチ22iを1回押すと「おこげ加熱制御モードが選択
設定されるように構成した。
【0085】しかし、これは例えば図8に示すように、
再加熱スイッチ22eを兼用して構成するようにしても
よい。
【0086】そして、その場合にも、上記実施の形態1
の場合と全く同様のおこげ加熱制御を実現することがで
きる。
【0087】(実施の形態3)次に図9は、本願発明の
実施の形態3に係る誘導加熱式電気炊飯器の操作パネル
部の構成を示している。
【0088】この実施の形態の構成では、炊飯に際して
「おこげ加熱制御モード」を選択設定するのに、例えば
図9に示すように、炊飯スイッチ(通常炊飯時の炊飯開
始操作キー)22aを兼用し、同炊飯スイッチ22aを
1回押すと通常の白米炊飯加熱制御モードが選択設定さ
れ、同スイッチ22aを続けて2回押すと無洗米メニュ
ーが、さらに同スイッチ22aを続けて3回押すと「お
こげ加熱制御モード」が選択設定されるようにした。
【0089】もちろん、この場合、上述した無洗米メニ
ューがない場合には、同炊飯スイッチ22aの続けて2
回のON操作で「おこげ加熱制御モード」となるように
構成してもよい。
【0090】そして、その何れの場合にも、上記実施の
形態1の場合と略同様のおこげ加熱制御を実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態1に係る電気炊飯器本体
の全体的な構成を示す一部切欠側面図である。
【図2】同電気炊飯器本体の要部である操作パネル部分
の拡大正面図である。
【図3】同電気炊飯器本体内の要部であるマイコン制御
ユニットを中心とする制御回路部分のブロック図であ
る。
【図4】同電気炊飯器の炊飯制御の内容を示すフローチ
ャートである。
【図5】同電気炊飯器の「おこげ炊飯」制御の内容を示
すフローチャートである。
【図6】同おこげ炊飯制御の内容を示すタイムチャート
である。
【図7】同電気炊飯器の変形例に係る図6と同様のタイ
ムチャートである。
【図8】本願発明の実施の形態2に係る誘導加熱式電気
炊飯器の操作パネル部の構成を示す図である。
【図9】本願発明の実施の形態3に係る誘導加熱式電気
炊飯器の操作パネル部の構成を示す図である。
【符号の説明】
1は外ケース、2は蓋ユニット、3は内鍋、4は内ケー
ス、6Aは制御基板、6Bはマイコン基板、21は液晶
表示部、31は液晶ディスプレイ、32はマイコン制御
ユニット、C1〜C3はワークコイル、H1は保温ヒー
タ、H2は肩ヒータである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内鍋と、該内鍋を保持する保護枠と、該
    保護枠を介して上記内鍋を誘導加熱する誘導加熱手段
    と、炊飯工程中の所定のおこげ加熱工程におけるおこげ
    加熱制御モードを設定するおこげ加熱制御モード設定手
    段と、該おこげ加熱制御モード設定手段によっておこげ
    加熱制御モードが設定された時に、上記内鍋の加熱温度
    が、通常の炊飯加熱制御モードにおける加熱温度よりも
    高いおこげ加熱温度となるように、上記誘導加熱手段の
    加熱出力を制御するおこげ加熱制御手段とを備えてなる
    誘導加熱式電気炊飯器において、上記おこげ加熱制御手
    段は、所定の加熱停止制御時間を含んで上記おこげ加熱
    工程におけるおこげ加熱制御を実行するように構成され
    ていることを特徴とする誘導加熱式電気炊飯器。
  2. 【請求項2】 所定のおこげ加熱工程が、炊き上げ工程
    の終了検知後、むらし工程に到る間に設けられているこ
    とを特徴とする請求項1記載の誘導加熱式電気炊飯器。
  3. 【請求項3】 加熱停止制御は、所定の時間毎に複数回
    行われるように構成されていることを特徴とする請求項
    1又は2記載の誘導加熱式電気炊飯器。
  4. 【請求項4】 一旦加熱が停止される毎に次からの目標
    となるおこげ加熱温度は、所定温度ずつ低くなるように
    構成されていることを特徴とする請求項3記載の誘導加
    熱式電気炊飯器。
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