JPH08173316A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

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JPH08173316A
JPH08173316A JP32598194A JP32598194A JPH08173316A JP H08173316 A JPH08173316 A JP H08173316A JP 32598194 A JP32598194 A JP 32598194A JP 32598194 A JP32598194 A JP 32598194A JP H08173316 A JPH08173316 A JP H08173316A
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JP
Japan
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heating
lid
pot
boiling
rice
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JP32598194A
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English (en)
Inventor
Kazuya Miyake
一也 三宅
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Original Assignee
Toshiba Home Technology Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蓋開時における内蓋の上面からの露の滴下量
を減らす。 【構成】 鍋加熱制御手段は、鍋5内の全てが沸騰した
ら、沸騰継続加熱を行なう。この場合、蒸気通過用の孔
26a,26bからおねば水が内蓋26の上面に噴出しない程
度に、鍋5の加熱量を減らす。また、沸騰継続加熱時
に、内蓋26を沸騰温度以上の温度に加熱する。 【効果】 沸騰継続加熱時の鍋5の加熱量を減らしてい
るため、炊飯量が少ない場合などでも、露の滴下量はば
らつかず少ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蓋加熱手段により内蓋
を加熱することで露受けを無くした構造の炊飯器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の露受けを無くした構造
の炊飯器は、炊飯中に蓋ヒータなどの蓋加熱手段を介し
て内蓋を含めた蓋体を加熱することにより、蓋開時にお
いて蓋体内面から鍋を収容する器本体上部の枠部への露
の滴下を少なくして、この枠部の汚れを防止するように
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術におい
て、例えば炊飯量が多い場合を考えると、鍋内部の加熱
ムラにより、発熱部に近い部分では、早い加熱により糊
化が促進して米の吸水が早く進むのに対し、発熱部に遠
い鍋の中心部などでは、加熱遅れにより糊化が促進され
ず米の吸水が遅れ、結果的に鍋内の全ての部分が沸騰し
た時点における米に吸収されていない水の量は少なくな
るが、炊飯量が少ない場合には、鍋内全体が完全に沸騰
するまでの時間が早く、沸騰時点における米に吸収され
ていない水の量が多くなる。また、米に対する水の量が
多い玄米やおかゆなどの炊飯コースの場合にも、沸騰時
点における米に吸収されていない水の量が多くなる。こ
のように、沸騰後に米に吸収されていない水の量が多い
と、内蓋に形成された蒸気通過用の孔から水が噴出し
て、内蓋の上面に粘度の高いおねば水が多く溜まるよう
になる。内蓋の上面に溜まったおねば水は、本来むらし
中に蒸気通過用の孔から鍋内に略完全に回収されるべき
ものであるが、おねば水の量が多くなると、鍋内に回収
されずに内蓋の上面に残るおねば水も多くなり、また、
粘度の高いおねばにておねばを鍋内に回収する孔が塞が
り、スムーズにおねばが完全に回収されず、蓋を開けた
時に内蓋の上面から枠部に露が流れ落ちて、枠部への露
の滴下量が多くなる。こうした原因から、炊飯量が少な
い場合、あるいは、米に対する水の量が多い場合には、
内蓋から枠部への露の滴下量がばらついて多くなり、枠
部が著しく汚れるとともに、内蓋もおねばにより著しく
汚れるといった問題が発生する。
【0004】そこで本発明は上記問題点に鑑み、蓋開時
に内蓋の上面からの露の滴下量が多くなる原因を取り除
いて、器本体を汚れにくくするようにした炊飯器を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の炊飯器は、被炊
飯物を収容する鍋と、この鍋を加熱する鍋加熱手段と、
前記鍋の上面開口を覆う内蓋と、この内蓋を加熱する蓋
加熱手段と、前記鍋加熱手段による前記鍋の加熱量を調
節する鍋加熱制御手段と、前記蓋加熱手段による前記内
蓋の加熱量を調節する蓋加熱制御手段とを備え、炊飯開
始後に被炊飯物の温度が60℃から沸騰に達するまでの
時間を10分以内となる加熱量で沸騰加熱を行ない、前
記鍋内の全てが沸騰したら、前記内蓋に設けられた蒸気
通過用の孔からおねば水が該内蓋の上面に噴出しない程
度の加熱量に減じて沸騰継続加熱を行なうように前記鍋
加熱制御手段を構成するとともに、少なくとも沸騰継続
加熱時に前記内蓋が沸騰温度以上の温度に加熱されるよ
うに前記蓋加熱制御手段を構成したものである。
【0006】
【作用】上記構成により、沸騰継続加熱時における鍋の
加熱量を、蒸気通過用の孔からおねば水が内蓋の上面に
噴出しない程度に設定しているため、炊飯量が少ない場
合や、米に対する水の量が多い炊飯コースの場合でも、
蓋開時における内蓋の上面からの露の滴下量はばらつか
ず少なくなる。また、鍋内の全てが沸騰状態に達してか
ら、鍋加熱制御手段により鍋の加熱量を減じて沸騰継続
加熱を行なうようにしているから、炊飯量が多くても炊
きムラを起こさない。しかも、最適な糊化のために必要
となる被炊飯物の温度が60℃から沸騰に達するまでの
時間が1〜10分になるような加熱量で、鍋加熱制御手
段により沸騰加熱を行なうので、沸騰継続加熱時に鍋の
加熱量をある程度減じても、食味の良い状態のご飯が得
られる。さらに、沸騰継続加熱時に、蓋加熱制御手段に
より内蓋を沸騰温度以上に加熱することで、蓋開時にお
ける内蓋からの露の滴下量を、一層ばらつきなく少なく
できる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図5に基
づいて説明する。先ず、炊飯器の全体断面図を示す図1
において、1は上面を開口した器本体であり、これは、
鍋収容部としての内枠2と、この内枠2の外部を囲むプ
ラスチック製の外枠3とにより構成され、器本体1の上
部には、断面凹状の露溜め部を有する枠部4が形成され
る。5は、被炊飯物たる米と水とを収容するアルミニウ
ム材料を主体にした容器としての鍋である。この鍋5
は、内枠2の収容時において、枠部4の上端に吊設状態
で支持される。鍋5の外面底部と側面下部には、鍋5を
加熱するための磁性金属材料からなる発熱層6が設けら
れる。
【0008】7は、鍋5を加熱する鍋加熱手段として、
発熱層6に対し所定の間隔を隔てて内枠2の外面底部お
よび側面下部に設けられた鍋加熱手段たる発熱層5の誘
導加熱用の誘導コイルである。誘導コイル7の外側に
は、コイルカバー8が取付け固定されるととに、酸化鉄
を主原料とした高透磁率材料を焼結して得られたフェラ
イトコア9が、誘導コイル7の巻き方向に直交して複数
設けられる。また、フェライトコア9の外側には、磁束
の漏れを防止するためのアルミニウム材料からなる防磁
板10が、誘導コイル7の外側に対向するようにして設け
られる。
【0009】11は、鍋5の外面温度を検出する鍋温度検
出手段に相当する鍋温度センサである。この鍋温度セン
サ11は、負特性サーミスタからなる感熱部11aと、この
感熱部11aを上方に付勢するスプリング11bとを組合わ
せたものであり、鍋5を内枠2に収容すると、鍋5の底
面に感熱部11aが当接して、感熱部11aがスプリング11
bの付勢に抗して下方に押動するようになっている。ま
た、12は感熱部11aに連動するL字形のスイッチレバー
12aを備えた鍋5の有無を検出する鍋検出スイッチであ
り、感熱部11aが下方に押し下げられると、スイッチレ
バー12aにより鍋検出スイッチ12の接点のオン,オフ状
態が切換わって、鍋有り信号を出力するようになってい
る。13は内枠2の内部に設けられた温度ヒューズ、14は
器本体1の下部に設けられた制御基板であり、この制御
基板14は、鍋検出スイッチ12の他に、後述する制御用の
マイクロコンピュータ41や、電源電圧調整装置(図示せ
ず)および停電検知回路57などを搭載している。
【0010】器本体1の背面には、内枠2と外枠3との
空間に位置して、加熱基板15が設けられる。この加熱基
板15は、誘導コイル7に所定の高周波電流を供給するイ
ンバータ回路(図示せず)や、誘導コイル7の通断電駆
動手段であるスイッチング素子16などを備え、スイッチ
ング素子16には、熱的に結合した熱伝導性に優れた部材
からなる放熱器17が設けられる。なお、18は外枠3の背
面上部に設けられた排気口、19は外枠3の背面下部に設
けられた吸気口である。
【0011】21は、器本体1の上面開口を開閉自在に覆
う蓋体である。蓋体21は、例えばポリプロピレン樹脂な
どからなる外蓋22と、この外蓋22の下側外周に沿って設
けられる外蓋カバー23と、外蓋22の下側に空間を形成し
つつ取付けられたアルミニウム部材からなる放熱板24
と、内蓋押え25を介して放熱板24の下部に着脱自在に設
けられる鍋5の上面開口を覆う内蓋26とにより構成され
る。また、27は外蓋カバー23と放熱板24との間に嵌入し
た円環状の蓋パッキンであり、蓋体21の閉塞時に、蓋パ
ッキン27の下端が鍋5の上端のフランジ部分に密着す
る。蓋体21の前側にはクランプボタン28が設けられ、こ
のクランプボタン28を押動操作することにより、蓋体21
の後側に設けられたヒンジ30を回転中心として蓋体21を
開くことができる。一方、蓋体下面を形成する放熱板24
の上面には、炊飯中および保温中に放熱板24ひいては内
蓋26を加熱する蓋加熱手段として、コードヒータからな
る蓋ヒータ31が設けられる。また、この放熱板24の上面
には、放熱板24の温度を検出して鍋5からの蒸気の発生
を検出する蒸気発生検出手段として、負特性サーミスタ
からなる蓋温度センサ32が設けられる。蓋ヒータ31は、
主に保温用として内枠2の外側面上部に設けられたコー
ドヒータからなる胴ヒータ33とともに並列回路を構成し
ている。
【0012】前記内蓋26には、中央部寄りの底面部と外
周部寄りの上面部に、各々蒸気通過用の孔26a,26bが
設けられており、炊飯時に鍋5内から発生する蒸気を内
蓋26の上面に放出する構成になっている。この孔26a,
26bから放出した蒸気は、蓋体21に設けられた蒸気口34
より器本体1の外部に放出されるようになっており、鍋
5内の蒸気圧が沸騰温度よりも僅かに高くなる程度に蒸
気口34を予め調節している。鍋5内の被炊飯物が沸騰す
ると、蒸気の発生により鍋5内の気圧が上昇するため、
被炊飯物は激しく沸騰して、米に吸収されない水が蒸気
通過用の孔26a,26bから内蓋26の上面に押し出される
ようになる。この場合、沸騰した後に鍋5内に残ってい
る水が多いほど、蒸気通過用の孔26a,26bから内蓋26
の上面に押し出される水は多くなる。内蓋26の上面に押
し出された水は、米の溶出物たるデンプンを含んだ粘度
の高いいわゆるおねば水となっており、炊き上げ後のむ
らし中に内蓋26の底面部側の孔26aより回収される構成
となっている。なお、35は外蓋22の上部および外枠3の
前面に設けられた操作パネル、36は巻取可能なコードリ
ール37を備えた電源コードである。
【0013】次に、炊飯器の回路構成を図2に基づいて
説明する。同図において、41は制御基板14に搭載された
マイクロコンピュータであり、これは周知のように、マ
イクロプロセッサを構成する制御装置42および演算装置
43の他に、計時装置44と、ROMおよびRAMなどから
なる記憶装置45を備えている。マイクロコンピュータ41
の入力側には、A/D変換器からなる入力装置が接続さ
れ、この入力装置46を介して、前述の鍋温度センサ11,
蓋温度センサ32および鍋検出スイッチ12とともに、操作
パネルに設けられる操作手段としての操作スイッチ47が
接続される。これに対して。マイクロコンピュータ41の
出力側には出力装置48が接続され、この出力装置48を介
して鍋5を電磁誘導加熱する誘導加熱手段49と、胴ヒー
タ33および蓋ヒータ31を同時に通断電制御するヒータ駆
動手段50などが接続される。出力装置48には、これらの
他に、炊飯や保温などの動作状態を表示する複数のLE
DからなるLED表示手段51と、時刻などを表示する液
晶表示器たるLCD表示手段52が、各々表示駆動手段5
3,54を介して接続される。また、炊飯の終了などを報
知するブザー55も、ブザー駆動手段56を介して出力装置
48に接続される。マイクロコンピュータ41は、炊飯や保
温などの開始を行なう操作スイッチ47の操作信号と、鍋
温度センサ11および蓋温度センサ32からの温度データ
と、鍋検出スイッチ12からの鍋検出信号と、マイクロコ
ンピュータ41に内蔵した計時装置44からの時間情報など
により、予め記憶装置45に設定した制御シーケンスにし
たがって、誘導加熱手段49,胴ヒータ33および蓋ヒータ
31,LED表示手段51およびLCD表示手段52,ブザー
55を制御する。
【0014】57は入力装置46に接続される電源供給の有
無により停電を検知する停電検知回路、58は出力装置48
に接続されるリチウム電池などのバックアップ電源を備
えた停電バックアップ手段であり、停電検知回路57が停
電を検知すると、停電バックアップ手段58はマイクロコ
ンピュータ41の記憶装置45に記憶された内容を、マイコ
ン駆動手段59により保持するようになっている。
【0015】前記誘導加熱手段49には、高周波電流を発
生するための高周波電流発生装置61と、高周波電流発
生装置61からの高周波電流値を可変しつつ、誘導コイ
ル7に対する通断電を制御する出力調節回路62が設けら
れる。そして、誘導コイル7に交番磁界が発生して、誘
導コイル7に対向した発熱層6に各々渦電流が発生し、
この渦電流がジュール熱に変換されることで、発熱層6
が発熱して鍋5を加熱する構成となっている。
【0016】次に、図3のブロック図に基づいて、マイ
クロコンピュータ41の記憶装置45に記憶される制御シー
ケンスの処理手順の構成を説明する。同図において、71
は炊飯から保温に至る一連の動作を、制御シーケンスに
したがい処理実行する加熱制御手段である。加熱制御手
段71は、誘導コイル7を制御して鍋5の加熱量を調節す
る鍋加熱制御手段72と、蓋ヒータ31を制御して内蓋26を
含む蓋体21の加熱量を制御する蓋加熱制御手段73とを各
々備えている。また、74は鍋温度センサ11からの温度デ
ータに基づき、鍋5内の沸騰状態を検知する沸騰検知手
段であり、具体的には、鍋温度センサ11の検出温度すな
わち鍋5の温度が所定の90℃に達したら沸騰検知を開
始し、その後、鍋5の温度上昇率が所定以下(例えば、
300秒間に温度上昇が5℃以下)になったら、鍋5内
の全てが沸騰したと判断して、沸騰検知を終了するもの
である。この沸騰検知の基準となる鍋5の温度上昇率
は、鍋5内の被炊飯物が全て沸騰するタイミング、つま
り、図1のように鍋5を平面から見た場合、鍋5から離
れた中央部と鍋5に近い側部のそれぞれついて、その高
さ方向の上部,中心部および下部の全てが沸騰するタイ
ミングに一致させて設定する。これにより、沸騰検知手
段74は、鍋5内の被炊飯物が全て沸騰した時点で沸騰検
知を終了するようになっている。
【0017】なお、本実施例では、鍋温度センサ11から
の温度データのみにより沸騰検知を行うように構成して
いるが、蓋温度センサ32の温度データによりさらに蒸気
の発生を検出し、蒸気が発生し確実に鍋5内が沸騰して
いることを前記鍋温度センサ11による温度上昇率の条件
と合わせて検出したら、沸騰検知を終了するように沸騰
検知手段74を構成してもよい。この場合、蓋温度センサ
32が所定の温度上昇率以下(例えば、60秒間に温度上
昇が2℃以下)に安定したら、鍋5内が全て沸騰したも
のと判断する。
【0018】こうして沸騰検知手段74が鍋5内の全ての
沸騰を検知すると、加熱制御手段71は、それまでの強加
熱により鍋5内の水を沸騰させる沸騰加熱から、鍋5内
を炊き上げ状態に加熱する沸騰継続加熱に移行する。鍋
加熱制御手段72は、炊飯開始後の沸騰加熱時において、
例えば炊飯器の炊飯容量が1.8リットルの場合に、最
大炊飯量である1.8リットルから最小炊飯量である
0.36リットルの範囲内の炊飯量で、鍋5内の被炊飯
物の各箇所の温度が60℃に達した時点から沸騰に達す
るまでの時間が、1〜10分好ましくは2〜8分となる
ように、鍋5の加熱量すなわち鍋5の電磁誘導加熱の出
力(例えば、1,200ワット)を予め設定する。ま
た、蓋加熱制御手段73は、少なくとも鍋加熱制御手段72
の沸騰継続加熱時に内蓋26が沸騰温度以上になるよう
に、蓋ヒータ31を通電して加熱を行なう。この場合、沸
騰継続加熱の前から内蓋26を予め加熱するように、蓋加
熱制御手段73を構成してもよい。
【0019】一方、沸騰継続加熱時における鍋5の加熱
量を設定する手段として、加熱量設定手段75が加熱制御
手段71に設けられる。この加熱量設定手段75は、鍋温度
センサ11からの温度データからの炊飯量判定結果と、操
作スイッチ47を構成する炊飯コーススイッチ76からの操
作信号とに基づいて、沸騰後における鍋5内の米に吸収
していない水の量を予めテストしておいたデータに基づ
き推定して判断し、誘導コイル7の通断電および出力を
設定するものである。特に本実施例では、鍋5内の米に
吸収していない水の量に応じて、蒸気通過用の孔26a,
26bから内蓋26の上面に、粘度の高いおねば水が多量に
噴出しない程度に加熱量を減らして設定する点が着目さ
れる。この沸騰継続時における鍋5の加熱量は、実験的
に求めることができるが、蒸気通過用の孔26a,26bか
ら噴出し、内蓋26の上面に溜まるおねば水が20ml以
下、好ましくは10ml以下になるように設定すること
が望ましい。
【0020】次に、上記構成に付き、その作用を図4お
よび図5のフローチャートに基づき説明する。炊飯コー
ススイッチ76により、予め好みの炊飯コースを設定した
状態で(ステップS1)、操作スイッチ47の炊飯開始ス
イッチ(図示せず)を操作すると、ステップS2に移行
して、加熱制御手段71による炊飯動作が開始する。前記
ステップS1において、玄米やおかゆなどの米に対する
水の量が多い炊飯コースを設定すると、加熱量設定手段
75はそれ以外の例えば白米などの炊飯コースに比べて、
沸騰時における鍋5内の米に吸収していない水の量が多
くなるものと判断し、沸騰継続加熱時の鍋5に対する加
熱量を少なく設定する。
【0021】その後、加熱制御手段71は、鍋加熱制御手
段72により誘導コイル7を介して鍋5を所定時間加熱す
ると同時に、加熱量設定手段75により、鍋5の温度が6
0℃に達する前に、鍋温度センサ11の温度上昇率に基づ
いて鍋5内の炊飯量の検知を行なう(ステップS3)。
これは、鍋5内の炊飯量が少なければ、それだけ鍋温度
センサ11の温度上昇率が大きくなることを利用して行な
う。加熱量設定手段75は、鍋温度センサ11の温度上昇率
が大きく、鍋5内の炊飯量が少ない場合ほど、沸騰時に
おける鍋5内の米に吸収していない水の量が多くなるも
のと判断し、沸騰継続加熱時の鍋5に対する加熱量を少
なく設定する。
【0022】こうして加熱量設定手段75による炊飯量の
検知が終了すると、ステップS4に移行し、鍋加熱制御
手段72は強加熱で鍋5内の水を沸騰させる沸騰加熱を行
なう。このときの鍋5に対する加熱量は、最適な糊化の
ために必要な、被炊飯物の温度が60℃に達した時点か
ら沸騰に達するまでの時間が2〜8分となるように設定
されている。その後、ステップS5において、鍋温度セ
ンサ11により鍋5の温度が90℃に達したことを検知す
ると、ステップS6に移行して、沸騰検知手段74による
鍋5内の沸騰検知を開始する。この鍋5の沸騰検知は、
前述のように鍋温度センサ11の温度上昇率の低下に基づ
いて判断され、ステップS7において、鍋5内の被炊飯
物が全て沸騰した時点で沸騰検知を終了する。
【0023】沸騰検知手段74が沸騰検知を終了すると、
加熱制御手段71は沸騰加熱に代わって沸騰継続加熱を行
なう(ステップS8)。鍋加熱制御手段72は、加熱量設
定手段75により設定された鍋5内の米に吸収していない
水の量に応じた加熱量で、誘導コイル7を介して鍋5を
加熱するが、このときの鍋5の加熱量は従来よりも少な
く、蒸気通過用の孔26a,26bからおねば水が内蓋26の
上面に噴出しない程度に減じて設定される。また、次の
ステップS9において、蓋加熱制御手段73は内蓋26が沸
騰温度以上になるように、蓋ヒータ31を通電して加熱を
行なう。この沸騰継続加熱において、鍋温度センサ11に
より鍋5の温度が120℃に達したことを検知すると
(ステップS10)、加熱制御手段71は鍋5内がドライ
アップ状態に達したものと判断して、次のステップS1
1におけるむらしに移行する。このむらしは炊飯量に関
わらず、ステップS12において15分間行なわれ、誘
導コイル7,蓋ヒータ31および胴ヒータ33は、所定のタ
イミングで通断電制御される。そして、このむらしが1
5分間行なわれると、全ての炊飯動作は終了し(ステッ
プS13)、次のステップS14において、鍋5内の炊
き上がったご飯を所定の温度に保温する保温動作が開始
する。
【0024】以上のように本実施例では、沸騰加熱後の
沸騰継続加熱時における鍋5の加熱量を、従来よりも少
なく、蒸気通過用の孔26a,26bからおねば水が内蓋26
の上面に噴出しない程度に設定しているため、炊飯量が
少ない場合や、米に対する水の量が多い炊飯コースの場
合でも、蓋開時における内蓋26の上面から枠部4への露
の滴下量はばらつかず少なくすることができる。
【0025】ところが、逆に炊飯量が多い場合、鍋5内
の被炊飯物の全てが沸騰していない状態で、早めに鍋5
に対する加熱量を同様に減ずると、特に鍋5内の中心部
などの加熱の遅い部分に対する加熱量が不足し、この部
分の米の糊化が充分に進まず硬めに炊き上がって、いわ
ゆる炊きムラになる欠点が生じる。そこで、本実施例で
はこの点を考慮して、鍋温度センサ11の温度上昇率に基
づき、鍋5内の全てが沸騰状態に達してから、鍋5の加
熱量を蒸気通過用の孔26a,26bからおねば水が内蓋26
の上面に噴出しない程度に減じて、鍋加熱制御手段72に
より沸騰継続加熱を行なうようにしているため、炊飯量
が多くても炊きムラを起こさず、しかも、内蓋26の上面
から枠部4への露の滴下量をばらつきなく減じることが
できる。
【0026】ところで、粘りがあり、かつ適度な硬さの
食味の良い状態にご飯を炊き上げるためには、最適な糊
化のために遅すぎずに沸騰に達するように沸騰加熱を行
なうことが必要不可欠であり、沸騰加熱にある程度時間
を費やしてしまった場合には、沸騰加熱後の沸騰継続加
熱時に鍋5の加熱量を強めにして加熱を補う必要があ
る。しかし、沸騰継続加熱時における鍋5の加熱量に上
記のような制約が有ると、沸騰加熱の時間が長くなって
も糊化を補うための鍋5の加熱量を強めにした沸騰継続
加熱を行なうことができなくなる。そこで、本実施例で
は、この点にも考慮して、最適な糊化のために必要とな
る被炊飯物の温度が60℃から沸騰に達するまでの時間
が2〜8分になるような加熱量で、予め鍋加熱制御手段
72により沸騰加熱を行なうので、上述の条件で沸騰継続
加熱時における鍋5の加熱量をある程度減じても、食味
の良い状態のご飯を確実に得ることができる。
【0027】しかも、本実施例では、沸騰継続加熱時
に、蓋加熱制御手段73により蓋ヒータ31を介して内蓋26
を沸騰温度以上に加熱しているので、内蓋26の上面に溜
まったおねば水を蒸発させることができ、この蒸発した
おねば水の量が、蒸気通過孔26,26bから噴出するおね
ば水の許容量となる。したがって、蓋開時における内蓋
26から枠部4への露の滴下量を一層ばらつきなく減らす
ことができる。
【0028】このように、本実施例の炊飯器は、被炊飯
物を収容する鍋5と、鍋5を加熱する誘導コイル7と、
鍋5の上面開口を覆う内蓋26と、内蓋26を加熱する蓋ヒ
ータ31と、誘導コイル7による鍋5の加熱量を調節する
鍋加熱制御手段72と、蓋ヒータ31による内蓋26の加熱量
を調節する蓋加熱制御手段73とを備え、炊飯開始後に被
炊飯物の温度が60℃から沸騰に達するまでの時間を1
0分以内となる加熱量で沸騰加熱を行ない、鍋5内の全
てが沸騰したら、内蓋26に設けられた蒸気通過用の孔26
a,26bからおねば水が内蓋26の上面に噴出しない程度
の加熱量に減じて沸騰継続加熱を行なうように鍋加熱制
御手段72を構成するとともに、少なくとも沸騰継続加熱
時に内蓋26が沸騰温度以上の温度に加熱されるように蓋
加熱制御手段73を構成したものであるから、蓋開時に内
蓋26の上面から器本体1の枠部4への露の滴下量が多く
なる原因を取り除いて、この枠部4を汚れにくくするこ
とができる。しかも、このような構成により、炊飯量が
多くても炊きムラを起こさず、食味の良い状態のご飯を
確実に得ることができるとともに、蓋開時における内蓋
26から枠部4への露の滴下量を、一層ばらつきなく減ず
ることができる。
【0029】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形
実施が可能であり、実施例に示す誘導加熱方式以外の炊
飯器に対しても、本発明を適用できることは勿論であ
る。
【0030】
【発明の効果】本発明の炊飯器は、被炊飯物を収容する
鍋と、この鍋を加熱する鍋加熱手段と、前記鍋の上面開
口を覆う内蓋と、この内蓋を加熱する蓋加熱手段と、前
記鍋加熱手段による前記鍋の加熱量を調節する鍋加熱制
御手段と、前記蓋加熱手段による前記内蓋の加熱量を調
節する蓋加熱制御手段とを備え、炊飯開始後に被炊飯物
の温度が60℃から沸騰に達するまでの時間を10分以
内となる加熱量で沸騰加熱を行ない、前記鍋内の全てが
沸騰したら、前記内蓋に設けられた蒸気通過用の孔から
おねば水が該内蓋の上面に噴出しない程度の加熱量に減
じて沸騰継続加熱を行なうように前記鍋加熱制御手段を
構成するとともに、少なくとも沸騰継続加熱時に前記内
蓋が沸騰温度以上の温度に加熱されるように前記蓋加熱
制御手段を構成したものであり、蓋開時に内蓋の上面か
らの露の滴下量が多くなる原因を取り除いて、器本体を
汚れにくくすることができ、加えて、炊飯量が多くても
炊きムラを起こさず、食味の良い状態のご飯を確実に得
ることができるとともに、蓋開時における内蓋からの露
の滴下量を、一層ばらつきなく減ずることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す炊飯器の断面図であ
る。
【図2】同上電気的構成を示すブロック図である。
【図3】同上制御シーケンスの処理手順を示すブロック
図である。
【図4】同上炊飯コース設定から沸騰検知終了に至る各
手順を示すフローチャートである。
【図5】同上沸騰継続加熱から保温に至る各手順を示す
フローチャートである。
【符号の説明】
5 鍋 7 誘導コイル(鍋加熱手段) 26 内蓋 26a,26b 孔 31 蓋ヒータ(蓋加熱手段) 72 鍋加熱制御手段 73 蓋加熱制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被炊飯物を収容する鍋と、この鍋を加熱
    する鍋加熱手段と、前記鍋の上面開口を覆う内蓋と、こ
    の内蓋を加熱する蓋加熱手段と、前記鍋加熱手段による
    前記鍋の加熱量を調節する鍋加熱制御手段と、前記蓋加
    熱手段による前記内蓋の加熱量を調節する蓋加熱制御手
    段とを備え、炊飯開始後に被炊飯物の温度が60℃から
    沸騰に達するまでの時間を10分以内となる加熱量で沸
    騰加熱を行ない、前記鍋内の全てが沸騰したら、前記内
    蓋に設けられた蒸気通過用の孔からおねば水が該内蓋の
    上面に噴出しない程度の加熱量に減じて沸騰継続加熱を
    行なうように前記鍋加熱制御手段を構成するとともに、
    少なくとも沸騰継続加熱時に前記内蓋が沸騰温度以上の
    温度に加熱されるように前記蓋加熱制御手段を構成した
    ことを特徴とする炊飯器。
JP32598194A 1994-12-27 1994-12-27 炊飯器 Pending JPH08173316A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015097573A (ja) * 2013-11-18 2015-05-28 象印マホービン株式会社 調理器
JP2020058705A (ja) * 2018-10-12 2020-04-16 タイガー魔法瓶株式会社 加熱調理器
EP3996469A1 (en) * 2020-11-10 2022-05-11 Shenzhen Eigate Technology Co., Ltd. High-frequency electromagnetic induction control circuit

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JP2020058705A (ja) * 2018-10-12 2020-04-16 タイガー魔法瓶株式会社 加熱調理器
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