JP3298095B2 - 電気調理器 - Google Patents

電気調理器

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JP3298095B2
JP3298095B2 JP00144895A JP144895A JP3298095B2 JP 3298095 B2 JP3298095 B2 JP 3298095B2 JP 00144895 A JP00144895 A JP 00144895A JP 144895 A JP144895 A JP 144895A JP 3298095 B2 JP3298095 B2 JP 3298095B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保温手段を備えた炊飯
器などの電気調理器に係わり、特に、保温中の停電から
の電源復帰時の動作処理の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】電気調理器、例えば炊飯器の動作中に停
電があった場合、その後の電源復帰時に、動作停止状態
のままにしておくのではなく、何らかの動作を再開させ
ることが従来より提案されている。特に保温中の停電か
らの電源復帰時の動作処理は、従来、例えば特公平4-72
05号公報に記載されているように電源復帰時の容器温度
で決めるか、あるいは、保温加熱の開始時の容器温度に
よって決めるようにしている。例えば特公平4-7205号公
報に記載のものは、電源復帰後、その時点の容器温度が
所定温度よりも高ければ保温加熱を再開し、低ければ保
温加熱を停止して加熱停止状態にするようにしている。
【0003】このような炊飯器によれば、停電発生前の
状態を電源復帰後に継続できるとともに、使用者が保温
中に故意に電源プラグを抜いて保温を停止したつもりに
なっていて、その後、容器を洗い、この容器に新たな調
理物を入れて再度電源プラグを差し込み放置したとき
に、容器が常温付近の冷たい温度になっていることか
ら、使用者の意図に反して保温動作が再開してしまうこ
とがなく、保温加熱による調理物の劣化や腐敗のおそれ
を防止できる効果も得られる。
【0004】しかし、前記従来の炊飯器では、電源復帰
時の容器温度が固定したある所定温度よりも高いか低い
かに応じて、保温加熱を再開するか加熱停止状態にする
かを判定するものであるため、次のような欠点があっ
た。
【0005】炊飯直後はほぼ 100℃すなわち水の沸騰温
度以上の高温になっており、例えば70℃の保温温度に低
下するまでには、調理物や容器または調理器本体の熱容
量のために、かなりの時間がかかる。また、通常、前記
判定のための所定温度は、保温温度以下かつ常温以上の
温度、例えば45℃以上に設定される。これらのことよ
り、使用者が炊飯直後に保温を停止するつもりで電源プ
ラグを抜き、十分に調理物や容器または調理器本体が冷
えていないとき、例えばまだ45℃以上のときに、次回の
炊飯などのために電源プラグをコンセントに差し込む
と、使用者は保温が停止していると思っているにもかか
わらず、その意図に反して保温状態になってしまうこと
がある。
【0006】また、例えば20℃程度の冷たい調理物を保
温加熱しようとしたとき、温度が十分に上昇する前に停
電があって、電源復帰後の容器温度が低いまま、例えば
45℃未満であると、保温加熱が再開されず、使用者は時
間がたって十分温かくなっていると思っているにもかか
わらず、実際には調理物が温まっていないようなことが
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
炊飯器などの調理器では、電源復帰時の容器温度が所定
温度よりも高いか低いかに応じて、保温加熱を再開する
か加熱停止状態にするかを判定するようにしていたた
め、使用者が調理直後に電源を切ってからすぐに次の調
理を行おうとした場合や、冷えた調理物を温めようとし
たときに停電があった場合に、使用者の意図に反した結
果が生じる問題があった。
【0008】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、使用者が調理直後に電源を切ってからす
ぐに次の調理を行おうとした場合や、冷えた調理物を保
温加熱しようとしたときに停電があった場合などに、電
源復帰後の動作処理がより使用者の意図に従ってなされ
る調理器を提供することを目的とする。また、落雷など
による比較的短い停電の場合に、電源復帰後の動作処理
を適切なものとすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、前記
前者の目的を達成するために、調理物を収容する容器
と、この容器を加熱する加熱手段と、前記容器の温度を
検出する温度検出手段と、この温度検出手段により検出
した容器温度に基づき前記容器を加熱して所定の温度に
保持する保温手段と、停電検知手段と、前記保温手段に
よる保温加熱中に停電が発生した場合に、停電期間中の
時間を計測し、停電していた時間が所定時間以内のとき
は、容器温度によらず電源復帰後に停電発生前の保温加
熱を再開するとともに、停電していた時間が所定時間以
上のときは、停電発生時から電源復帰後までの間の容器
温度低下が所定値未満のときは電源復帰後に停電発生前
の保温加熱を再開し、所定値以上のときには停電発生前
の保温加熱を行うことなく加熱停止状態にする制御手段
とを備えたものである。
【0010】
【作用】請求項1の発明の電気調理器では、調理物を収
容した容器を加熱手段が加熱することにより調理が行わ
れ、また、この調理後などに、温度検出手段により検出
した容器温度に基づき、保温手段が容器を適宜加熱して
所定の温度に保持する。この保温手段による保温加熱中
に発生した停電を停電検知手段が検知すると、制御手段
は、電源復帰後、停電していた時間が所定時間以内のと
きは、容器温度によらず、電源復帰後に停電発生前の保
温加熱を再開する。したがって、保温中に、使用者が誤
って電源を切ってすぐに再投入した場合や、落雷などに
よる短時間の停電があったような場合には、確実に保温
が続く。
【0011】一方、停電していた時間が所定時間以上の
ときは、停電発生時から電源復帰後までの間の容器温度
低下が所定値未満のとき停電発生前の保温加熱を再開
し、所定値以上のとき停電発生前の保温加熱を行うこ
となく加熱停止状態にする。例えば、使用者が調理直後
に保温を停止するつもりで電源を切り、その後、次の調
理などのために再度電源を投入した場合、その時点で調
理物や容器がまだ保温温度を上回るような高温になって
いても、電源を切っていた時間がある程度長ければ、そ
の間の容器温度低下は前記所定値を上回るため、電源の
再投入後、加熱停止状態になる。また、例えば常温まで
冷えた調理物を温めようと保温加熱を始めた後、温度が
十分に上昇する前に停電があった場合、もともと調理物
や容器は常温に近い状態であったから、電源復帰までの
容器温度低下は前記所定値を下回り、したがって、電源
復帰後は、停電発生前の保温加熱が再開する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の電気調理器の一実施例につい
て、図面を参照しながら説明する。本実施例の電気調理
器は炊飯器であるが、その全体断面図である図5におい
て、1は調理器本体であり、これは上面を開口した有底
筒状の内枠2と、この内枠2を内部に備え調理器本体1
の外殻を形成する外枠3とにより構成されている。これ
ら内枠2および外枠3はプラスチック製である。4は調
理物である米および水などが内部に収容される容器であ
る鍋で、この鍋4は、アルミニウム材料を主体にして上
面を開口した有底筒状に形成され、前記内枠2内に着脱
自在に収容されるものである。また、鍋4の外面部でそ
の底部および側面下部には、この鍋4を加熱するための
磁性金属材料からなる発熱層5が設けられている。
【0013】また、前記内枠2の外面でその底部および
側面下部には、前記鍋4の発熱層5に対し所定の距離を
隔てて位置しこの発熱層5を誘導加熱する加熱手段とし
ての誘導コイル11,12が設けられている。これら誘導コ
イル11,12は、プラスチック製のコイルカバー13により
外側から覆われて内枠2に固定されている。このコイル
ベース13の外側には、誘導コイル11,12の巻き方向と直
交させて複数のフェライトコア14が設けられている。こ
のフェライトコア14は、酸化鉄を主原料とし高透磁率を
有する材料を焼結させたものである。さらに、アルミニ
ウム材料からなり磁束の漏れを防止する防磁板15が誘導
コイル11,12の外面に対向させて設けられている。
【0014】また、前記内枠2の外側面上部には、この
内枠2の保温用の加熱手段として、コードヒータなどか
らなる胴ヒータ21が設けられている。また、前記内枠2
の下部には、温度ヒューズ22が設けられている。さら
に、前記コイルカバー13の中央部上側には、前記鍋4の
外面温度を検出する温度検出手段として、負特性サーミ
スタからなる感熱部を備えた鍋温度センサ23が上下動自
在に設けられている。この鍋温度センサ23は、弾性部材
であるスプリング24により上方へ付勢されているととも
に、内枠2の底部を貫通して上方へ突出しており、鍋4
の底面に接触するものである。また、鍋温度センサ23に
固定されたスイッチレバー25がコイルカバー13を貫通し
て下方へ突出している。
【0015】また、前記調理器本体1内の下部には制御
基板26が設けられている。この制御基板26は、後述する
制御用のマイクロコンピュータ、電源電圧調整装置や停
電検知回路などを含む制御回路を備えている。制御基板
26には、前記スイッチレバー25により操作される開閉子
27を有し鍋4の有無を検出する鍋スイッチ28も設けられ
ている。すなわち、鍋4が内枠2内に収容されていない
と、スプリング24により押されて鍋センサ23とともに上
昇したスイッチレバー25が開閉子27を持ち上げ、一方、
鍋4が内枠2内に収容されると、この鍋4により鍋温度
センサ23およびスイッチレバー25が押し下げられ、これ
に連動して開閉子27も下がる。これにより、鍋4の有無
が検出される。
【0016】一方、調理器本体1内の後部には、内枠2
と外枠3との間に空間31が形成され、この空間31内に加
熱基板32が配置されている。この加熱基板32は、前記誘
導コイル11,12に所定の高周波電流を供給するためのイ
ンバータ回路などを備えており、IGBT素子などのス
イッチング素子33が搭載されている。このスイッチング
素子33は、誘導コイル11,12の高周波電流の通断電を駆
動する通断電駆動手段を構成するものであり、誘導コイ
ル11,12の駆動時に発熱する発熱部品として、加熱基板
32の下方に設けられており、放熱器34が取り付けられて
いる。さらに、外枠3の背面上部には、加熱基板32の上
方に位置して排気口35が設けられているとともに、外枠
3の背面下部および底部には、加熱基板32の下方に位置
して吸気口36が設けられている。
【0017】さらに、前記外枠3の底部前側には、電源
コード37を巻き取るコードリール38が設けられている。
図示していないが、電源コード37の先端部には、商用交
流電源のコンセントに着脱自在に接続される電源プラグ
が設けられている。
【0018】41は、前記鍋4の上部開口部を開閉自在に
覆う蓋体である。この蓋体41は、プラスチックなどから
なる外蓋42と、この外蓋42の下側外周に沿って設けられ
た外蓋カバー43と、外蓋42の下側に空間を形成しつつ取
り付けられたアルミニウム部材からなる放熱板44とによ
り構成され、さらにこの放熱板44の下部には、鍋4の上
面開口部を塞ぐ内蓋45が内蓋押え46を介して着脱自在に
設けられている。また、47は外蓋カバー43と放熱板44と
の間に挟んで保持された円環状の蓋パッキンであり、蓋
体41の閉塞時に、この蓋パッキン47の下端が鍋4の上面
のフランジ部に密着する。蓋体41の前側にはクランプボ
タン48が設けられ、このクランプボタン48を押動操作す
ることによって、蓋体41の後側に設けられたヒンジ49を
回転中心として蓋体41を開くことができる。一方、蓋体
41の下面を形成する前記放熱板44の上面には、炊飯およ
び保温中に放熱板44を加熱する加熱手段として、コード
ヒータなどからなる蓋ヒータ51が設けられている。ま
た、この放熱板44の上面には、放熱板44の温度を検出す
る蓋温度検出手段として、負特性サーミスタからなる蓋
温度センサ52が設けられている。蓋ヒータ51は、前記内
枠2の胴ヒータ21と並列回路を構成している。なお、53
は鍋4からの蒸気を外部に排出する蒸気口、54,55は、
外蓋42の上部および外枠3の前面にそれぞれ設けられた
操作パネルである。
【0019】つぎに、炊飯器の回路構成を図1に基づい
て説明する。同図において、61は制御手段としてのマイ
クロコンピュータであり、これは周知のように、マイク
ロプロセッサを構成する制御装置62および演算装置63の
他に、各種カウンタからなる計時装置64と、ROMおよ
びRAMなどからなる記憶装置65を備えている。マイク
ロコンピュータ61の入力側には、A/D変換器からなる
入力装置66が接続され、この入力装置66を介して、前述
の鍋温度センサ23,蓋温度センサ52および鍋スイッチ28
とともに、操作パネル54に設けられた操作手段たる操作
スイッチ67および停電検知手段としての停電検知回路68
が接続される。これに対して、マイクロコンピュータ61
の出力側には出力装置71が接続され、この出力装置71を
介して、鍋4を電磁誘導加熱する誘導加熱手段72と、胴
ヒータ21および蓋ヒータ51を同時に通断電制御するトラ
イアックなどのスイッチ手段を有するヒータ駆動手段73
などが接続される。出力装置71には、これらの他に、炊
飯や保温などの動作状態を表示するLED表示手段74お
よび時刻などを表示する液晶表示器たるLCD表示手段
75の表示を制御する表示駆動手段76,77が接続されると
ともに、炊飯の終了を報知するブザー78の鳴動を制御す
るブザー駆動手段79が接続される。
【0020】マイクロコンピュータ61は、炊飯や保温な
どの開始を行なう操作スイッチ67の操作信号と、鍋温度
センサ23および蓋温度センサ52からの温度データと、鍋
スイッチ28からの鍋検出信号とを入力情報とし、この入
力情報に加えて計時装置64からの時間情報などにより、
あらかじめ記憶装置65のROMに設定した制御シーケン
スにしたがって、誘導加熱手段72,蓋ヒータ51および胴
ヒータ21,LED表示手段74,LCD表示手段75,ブザ
ー78を制御する。81は出力装置71に接続される停電バッ
クアップ手段であり、これは、停電時にマイクロコンピ
ュータ61にマイコン駆動回路82を介して補助電源を供給
し、記憶装置65に記憶された内容や計時装置64の動作を
保持するものである。
【0021】前記誘導加熱手段72には、マイクロコンピ
ュータ61からの出力信号に基づき所定の高周波電流を供
給する高周波電流発生装置83と、その高周波電流値を可
変しつつ誘導コイル11,12に対する通断電を制御する出
力調節回路84とが設けられている。そして、高周波電流
が誘導コイル11,12に供給されると、この誘導コイル1
1,12に交番磁界が発生して、その磁界中にある鍋4の
発熱層5に渦電流が発生し、この渦電流がジュール熱に
変換されることで、発熱層5が発熱して鍋4を加熱する
構成になっている。
【0022】つぎに、図2のブロック図に基づいて、前
記マイクロコンピュータ61における停電からの電源復帰
時の動作処理に関わる機能の構成を説明する。停電から
の電源復帰時の動作処理は、まず停電発生時の動作が炊
飯加熱動作であるか保温加熱動作であるかによって異な
る(状態判定手段91)。前記停電検知回路68は、停電発
生時およびその後の電源復帰時にマイクロコンピュータ
61に信号を送る。そして、この停電検知回路68からの信
号と、前記停電発生時の動作の判定とに基づいて、温度
比較手段92、停電時間計測手段93、時間比較手段94、温
度低下演算手段95および温度低下比較手段96が制御され
(演算・比較制御手段97)、電源復帰後の動作が決定さ
れる(復帰指令手段98)。停電発生時の動作が炊飯加熱
動作である場合、電源復帰時に、鍋温度センサ23により
検出された鍋4の温度Nが所定値N0と比較され(温度比
較手段92)、N<N0ならば前記誘導加熱手段72などから
なる炊飯手段99によりひたし炊き行程から炊飯を再開
し、N0≦Nならば炊飯手段99により沸騰加熱行程から炊
飯を再開する。停電発生時の動作が保温加熱動作である
場合、計時装置64および記憶装置65を利用して停電発生
からの時間が計測され(停電時間計測手段93)、さらに
電源復帰後、停電発生から電源復帰までの停電時間Tが
所定時間T0と比較され(時間比較手段94)、T≦T0なら
ば前記胴ヒータ21などからなる保温手段100 による停電
発生前の保温加熱を再開する。一方、T0<Tならば、鍋
温度センサ23および記憶装置65を利用して停電発生から
電源復帰までの鍋4の温度低下が演算される(温度低下
演算手段95)。そして、この温度低下ΔNが所定値ΔN0
と比較され(温度低下比較手段96)、ΔN<ΔN0ならば
停電発生前の保温加熱を再開させ、ΔN0≦ΔNならば保
温加熱を行うことなく加熱停止状態にするものである。
【0023】本実施例では、前記温度比較の基準となる
所定値N0は45℃とし、前記時間比較の基準となる所定値
T0は5秒とし、前記温度低下に関する比較の基準となる
所定値ΔN0は25℃としているが、それに限るものではな
い。
【0024】つぎに、本炊飯器の動作の流れを図3およ
び図4のフローチャートに基づいて説明する。鍋4内に
調理物である米および水を入れ、操作スイッチ67のうち
の炊飯開始スイッチを操作すると、炊飯を開始する(ス
テップS1)。炊飯を開始すると、鍋4内の水温を50℃程
度にして米の吸水を促進するひたし炊きの行程が開始し
(ステップS2)、15分経過すると、鍋4に対する加熱量
を最大にして沸騰加熱の行程が開始する(ステップS4,
S5)。蓋温度センサ52の検出温度が90℃を越えて所定の
温度勾配(2℃以下/60秒)になると沸騰検知を完了し
て、沸騰継続加熱の行程になる(ステップS7,S8)。こ
の沸騰継続加熱では、3〜7分沸騰が続くように鍋4に
対する加熱量を減じて加熱を行い、鍋温度センサ23の検
出温度が炊き上げ温度である 115℃になったら、むらし
の行程に移行する(ステップS10,S11 )。このむらし
が15分続いたら、炊飯を終了し、保温の行程に移行する
(ステップS13 ,S14 )。この保温の動作は、保温手段
100 により、鍋温度センサ23の検出温度に基づき鍋4の
温度が73℃前後になるように鍋4に対する加熱を制御し
て行う。また、炊飯後に限らず、動作停止中である切状
態中に、操作スイッチ67のうちの保温開始スイッチを操
作すると、保温加熱動作を開始する(ステップS20 )。
【0025】前記ひたし炊き、沸騰加熱または沸騰継続
加熱の各行程中に停電が発生する(ステップS3,S6,S
9)と、ステップS21 ,S22 ,S23 の炊飯時停電処理ル
ーチンが実行される。すなわち、加熱動作が停止して停
電状態になり(ステップS21 )、その後、電源が復帰す
ると、まず鍋4の温度が判定される(ステップS22 ,S2
3 )。ここで、鍋4の温度が45℃未満であると、再度ひ
たし炊きから炊飯を開始する(ステップS2)。一方、鍋
4の温度が45℃以上であると、ひたし炊きを省略して沸
騰加熱から炊飯を開始する(ステップS5)。
【0026】一方、むらしまたは保温の行程中に停電が
発生する(ステップS12 ,S15 )と、ステップS31 〜S3
9 の保温時停電処理ルーチンが実行される。すなわち、
停電が発生すると、加熱動作が停止して停電状態になる
(ステップS31 )が、このとき、停電発生時の鍋4の温
度N1を記憶する(ステップS32 )とともに、停電時間の
計時を開始する(ステップS33 )。その後、電源が復帰
すると、計時を停止するとともに、電源復帰時の鍋4の
温度N2を記憶し(ステップS34 ,S35 ,S36 )、停電し
ていた時間が5秒未満ならば、保温を開始する(ステッ
プS37 ,S14 )。一方、停電していた時間が5秒以上の
ときは、電源復帰時の鍋4の温度N2が停電発生時の鍋4
の温度N1に対して25℃以上温度低下していたら、保温に
せずに加熱動作を停止し、切状態にする(ステップS37
,S38 ,S39 )。これに対して、停電中の鍋4の温度
の低下(N1−N2)が25℃未満なら、保温を開始する(ス
テップS38 ,S14 )。
【0027】ここで、以上のような保温中の停電からの
電源復帰時の動作処理の設定理由を説明する。まず、停
電中の鍋4の温度低下が所定値以上で大きい場合は、停
電していた時間が長い場合であり、使用者が電源プラグ
をコンセントから抜いて保温を停止したい意図がある場
合であると通常は考えられるので、電源復帰後は保温を
停止する。また、温度低下が所定値未満で小さい場合
は、停電していた時間が短い場合であり、電源自体が何
らかの事情で停電になり、使用者が意図せずに停電にな
った場合と考えられるので、電源復帰後は保温を行う。
【0028】さらに、停電時間が5秒未満で比較的短い
場合は、保温中に使用者が誤って電源プラグを抜いてす
ぐに再び差し込んだ場合や、落雷などによって、電源周
波数の2波程度の瞬時停電以上の時間で短い時間の停電
があったような場合と考えられるので、電源復帰後は速
やかに保温にし、確実に保温を続けられるようにしてい
る。
【0029】従来のように電源復帰後に鍋の温度が固定
した所定温度以下まで低下していると保温を停止するも
のでは、例えば、炊飯直後の 100℃以上の高温になって
いるときに、使用者が電源プラグを抜いて保温を停止し
ようとした場合、調理器本体の熱容量などによりなかな
か温度が低下しないため、電源プラグを再度コンセント
に差し込んだとき、保温を停止しようという使用者の意
図にかかわらず、保温が続いてしまうことがあった。こ
れに対して、本炊飯器では、停電時間が5秒以上のとき
には、停電発生時の鍋4の温度にかかわらず、停電中に
所定の温度低下があれば、電源復帰後は保温を停止する
ので、調理物が熱い場合でも、保温安定時と同様に、電
源プラグを再度差し込んだとき、使用者の意図どおり保
温は停止し、自動的に切状態になる。
【0030】また、保温中に使用者が保温を停止するつ
もりで電源プラグを抜き、鍋4を洗い、新しい調理物を
鍋4に入れて、この鍋4を調理器本体1に収容した場合
には、比較的短時間で大幅に温度が低下し、かつ、一連
の作業に5秒以上かかるので、電源プラグを再びコンセ
ントに差し込んで電源が復帰したとき、再び保温が再開
することがない。したがって、電源プラグを差し込んだ
まま、炊飯を開始することなく放置した場合でも、調理
物が湯炊きになってしまうような不具合を防止でき、調
理の失敗を確実に防止できる。特に、ジャー兼用の炊飯
器の場合、保温温度は約70℃で、米が糊化する温度は約
60℃以上であることから、炊飯準備をして、水および米
を入れた鍋4を調理器本体1に入れ、電源プラグをコン
セントに差し込んだままにすると、従来のものでは生煮
えになってしまう場合があるが、本炊飯器では、停電時
間が5秒以上のときに、70℃から25℃以上すなわち45℃
未満の水温であれば、前述のように電源プラグを差し込
んだときに保温を続けることがなく、通常使用では生煮
えになることが確実に防止される。
【0031】さらに、冷や飯などの冷たくなった調理物
を再度保温加熱しようとする場合、前記従来のもので
は、保温加熱中鍋の温度がまだ低いうちに停電がある
と、電源復帰後に保温が停止してしまうことがあった
が、本炊飯器では、電源復帰後に鍋の温度が固定した所
定温度以下であると保温を停止する従来のものとは違
い、停電時間が5秒以上のときに、停電中の温度低下が
大きい場合に保温を停止するため、停電復帰後、使用者
の希望どおり保温が再開する。これは、もともと調理物
が冷たく、したがって停電中に大幅な温度低下はあり得
ないためである。そして、停電前に保温加熱がある程度
進んでいた場合でも、長時間の停電でこの停電中に大幅
な温度低下がない限り、停電復帰後には保温が再開す
る。したがって、使用者が知らないうちに保温が停止し
ているようなことを防止でき、再度保温開始操作するよ
うな手間もいらない。
【0032】以上のように、保温中の停電からの電源復
帰後の動作処理について、従来よりも使用者の使用意図
や希望に応じた動作処理を実現でき、使い勝手のよい炊
飯器を提供できる。
【0033】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、炊飯器を例に採って説明したが、本発
明は、炊飯器以外の電気調理器にも適用できる。
【0034】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、停電していた
時間が所定時間以内のときは、容器温度によらず電源復
帰後に停電発生前の保温加熱を再開するので、使用者が
誤って電源を切ってすぐに再投入した場合や、落雷など
による短時間の停電があったような場合に、確実に保温
を続けられる。
【0035】一方、停電していた時間が所定時間以上の
ときは、保温加熱中に停電が発生した場合に、停電発生
時から電源復帰後までの間の容器温度低下が所定値未満
のときは電源復帰後に停電発生前の保温加熱を再開し、
所定値以上のときには停電発生前の保温加熱を行うこと
なく加熱停止状態にするので、例えば、使用者が調理直
後に電源を切ってからまもなく次の調理を行うために電
源を再投入したような場合には、保温加熱が再開される
ことがなく、また、冷えた調理物を保温加熱しようとし
たときに停電があったような場合には、電源復帰後に保
温加熱が再開されるなど、電源復帰後の動作処理がより
使用者の使用意図や希望に応じてなされるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気調理器の一実施例を示すもので、
電気的構成を示すブロック図である。
【図2】同上停電からの電源復帰時の動作処理に関わる
機能の構成を示すブロック図である。
【図3】同上炊飯開始から炊き上げ終了までの処理手順
を示すフローチャートである。
【図4】同上むらし行程以降の処理手順を示すフローチ
ャートである。
【図5】同上電気調理器全体の断面図である。
【符号の説明】
4 鍋(容器) 11,12 誘導コイル(加熱手段) 21 胴ヒータ(加熱手段) 23 鍋温度センサ(温度検出手段) 61 マイクロコンピュータ(制御手段) 68 停電検知回路(停電検知手段) 100 保温手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調理物を収容する容器と、この容器を加
    熱する加熱手段と、前記容器の温度を検出する温度検出
    手段と、この温度検出手段により検出した容器温度に基
    づき前記容器を加熱して所定の温度に保持する保温手段
    と、停電検知手段と、前記保温手段による保温加熱中に
    停電が発生した場合に、停電期間中の時間を計測し、停
    電していた時間が所定時間以内のときは、容器温度によ
    らず電源復帰後に停電発生前の保温加熱を再開するとと
    もに、停電していた時間が所定時間以上のときは、停電
    発生時から電源復帰後までの間の容器温度低下が所定値
    未満のときは電源復帰後に停電発生前の保温加熱を再開
    し、所定値以上のときには停電発生前の保温加熱を行う
    ことなく加熱停止状態にする制御手段とを備えたことを
    特徴とする電気調理器。
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