JP3177935B2 - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鍋温度検出手段および
蓋温度検出手段が、断線などによる故障を起こした場合
における加熱動作を改善した炊飯器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の炊飯器において、鍋や蓋
体の温度を検出する温度検出手段たるサーミスタの断線
故障検出機能は、例えば、特公平5−46203号公報
などに記載されたものを適用することができる。すなわ
ち、電源を投入してから所定時間、発熱体である鍋加熱
手段への通電を行ない、サーミスタの出力を変化させた
後に、サーミスタが所定温度(例えば−20℃)以下で
あったならば、断線などによる故障と判断して、鍋加熱
手段に対する通電を停止するようにしていた。一般に、
断線時におけるサーミスタの抵抗値は、低温度の検出時
と同じく無限大になっているため、鍋加熱手段を加熱せ
ずに断線検出を行うと、外気温度が極端に低い場合に、
断線状態であると誤検出される虞れが有るが、このよう
に鍋加熱手段を所定時間(例えば1分間)通電してから
断線検出を行うと、正常時には、サーミスタの検出温度
が−20℃以上になるのに対して、断線故障時には、サ
ーミスタの検出温度が−20℃未満のままになることか
ら、外気温度が低い場合であっても、誤りなく確実に断
線検出を行うことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術における
断線検出を、鍋の温度を検出する鍋温度検出手段の他
に、蓋体の温度を検出する蓋温度検出手段を備えた炊飯
器に適用させた場合、蓋体の温度が確実に上昇するには
鍋よりも時間が掛かるため、例えば、鍋が沸騰状態付近
に達した後、あるいは、蓋ヒータにより蓋体を加熱した
後に、蓋温度検出手段の断線検出を開始する必要があ
る。しかし、この場合には、蓋温度検出手段が断線故障
していると、炊飯動作の途中で鍋加熱手段に対する通電
が強制的に停止することになり、鍋内に収容された飯が
生煮え状態になって、食用不可になるという問題があ
る。
【0004】そこで本発明は上記事情に鑑み、鍋温度検
出手段あるいは蓋温度検出手段の故障が炊飯動作の途中
で検出された場合であっても、食用不可になってしまう
ことを防止できる炊飯器を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の炊飯器は、鍋
と、この鍋を加熱する鍋加熱手段と、前記鍋の温度を検
出する鍋温度検出手段と、前記鍋の上部開口部を覆う蓋
体と、この蓋体下面の温度を検出する蓋温度検出手段
と、前記鍋温度検出手段または前記蓋温度検出手段の検
出温度に基づき炊飯開始からむらし加熱に至る加熱制御
を前記鍋加熱手段に対して行なう炊飯制御手段と、前記
炊飯制御手段による炊飯開始後前記鍋温度検出手段の故
障検出を開始し、この鍋温度検出手段の検出温度が所定
の温度以下の場合に前記鍋加熱手段の加熱を停止する第
1の故障検出手段と、前記炊飯制御手段によるむらし加
熱開始後前記蓋温度検出手段の故障検出を開始し、この
蓋温度検出手段の検出温度が前記蓋温度検出手段の断線
などによる故障の判定温度以下の場合に前記鍋加熱手段
の加熱を停止する第2の故障検出手段とを備えたもので
ある。
【0006】
【作用】上記構成により、鍋温度検出手段の故障検出
は、第1の故障検出手段によって鍋の温度が余り上昇し
ていない炊飯開始直後に行われるため、この時点で鍋加
熱手段全体の加熱が停止しても、別な手段により問題な
く再炊飯を行える。また、炊飯開始からむらし加熱に至
る加熱制御は鍋温度検出手段または前記蓋温度検出手段
の検出温度に基づき行なわれ、蓋温度検出手段の故障検
出は、第2の故障検出手段によってむらし加熱が開始し
てから行われるため、この時点で鍋加熱手段全体の加熱
が停止しても、鍋内はすでに炊き上げが完了しており、
鍋内の飯は、むらしを行ってはいないものの食用可能な
状態になっている
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1乃至図5を参
照して説明する。先ず、炊飯器の全体断面図を示す図1
において、1は上面を開口した器本体であり、これは、
鍋収容部たる内枠2と、この内枠2の外部を囲むように
して設けられたプラスチック製の外枠3とにより構成さ
れる。4はアルミ材料を主体とした被炊飯物を収容する
容器たる鍋であり、この鍋4は内枠2の収容時におい
て、内枠2の上部に吊設状態に支持される。鍋4の外面
底部と側面下部には、鍋4を加熱するための磁性金属材
料からなる発熱層5が設けられる。
【0008】6,7は、鍋4を加熱する鍋加熱手段とし
て内枠2の外面底部および側面下部に設けられた発熱層
5の誘導加熱用の誘導コイルであり、これらの誘導コイ
ル6,7は、前記発熱層5に対して所定の間隔をおいて
配置される。また、8は誘導コイル6,7の外側を覆う
ようにして取付け固定され、誘導コイル6,7からの漏
れ磁束を防止するコイルカバーである。9は鍋温度検出
手段たる鍋センサであり、これは、鍋4の底面に対して
接触状態に設けられる。この鍋センサ9は鍋4の外面温
度を検出する負特性サーミスタ(図示せず)を備え、内
枠4の中央底部に形成された開口部10に出没可能に設け
られる。また、11は器本体1の下部に設けられた制御基
板であり、例えば、誘導コイル6,7に対して所定の高
周波電流を供給するインバータ回路などが内蔵される。
外枠3の底部および側部には、それぞれ吸気口12と排気
口13が設けられるとともに、吸気口12に対向して器本体
1の内部に送風機を構成する冷却ファン14とモータ15が
設けられ、冷却ファン14の回転により外気を器本体1の
内部に導入することで、誘導コイル6,7や制御基板11
などを冷却するようにしている。
【0009】21は、前記鍋4の上部開口部を開閉自在に
覆う蓋体である。蓋体21は、例えばポリプロピレン樹脂
などからなる外蓋22と、この外蓋22の下側外周に沿って
設けられる外蓋カバー23と、外蓋22の下側に空間を形成
しつつ取り付けられたアルミニウム部材からなる放熱板
24とにより構成され、さらに、放熱板24の下部には、内
蓋押え25を介して鍋4の上面開口部を塞ぐ内蓋26が着脱
可能に設けられる。また、27は外蓋カバー23と放熱板24
との間に挾持された円環状の蓋パッキンであり、蓋体21
の閉塞時に、蓋パッキン27の下端が鍋4の上端フランジ
部に密着する。蓋体下面を形成する放熱板24の上面に
は、炊飯および保温中に放熱板24を加熱する蓋体加熱手
段として、コードヒータなどからなる蓋ヒータ28が設け
られるとともに、放熱板24の温度を検出する蓋温度検出
手段として、負特性サーミスタからなる蓋センサ29が設
けられる。蓋ヒータ28は、主に内枠2の保温用として内
枠2の外側面上部に設けられたコードヒータなどからな
る胴ヒータ30と並列回路を構成している。なお、31は鍋
4から発生する蒸気を外部に排出する蒸気口である。
【0010】次に、炊飯器の回路構成を図2に基づき説
明すると、41は制御基板11に搭載されたマイクロコンピ
ュータであり、これは周知のように、マイクロプロセッ
サを構成する制御装置42および演算装置43の他に、計時
装置44と、ROMおよびRAMなどなからなる記憶装置
45を備えている。マイクロコンピュータ41の入力側に
は、A/D変換器からなる入力装置46が接続され、この
入力装置46を介して、前述の鍋センサ9および蓋センサ
29とともに、炊飯や保温などの開始を行なう操作手段た
る操作スイッチ47と、鍋4の有無を検出する鍋検出セン
サ48が接続される。これに対して、マイクロコンピュー
タ41の出力側には出力装置49が接続され、この出力装置
49に、鍋4を電磁誘導加熱する誘導加熱手段50と、胴ヒ
ータ30および蓋ヒータ28を同時に通断電制御するトライ
アックなどのスイッチ手段を有するヒータ駆動手段51
と、冷却用のモータ15を駆動するモータ駆動手段52など
が接続される。出力装置49には、これらの他に、時刻な
どを表示する液晶表示器たるLCDと、動作状態などを
表示するLEDとを備えたLCD/LED表示手段53に
対する表示を制御する表示駆動手段54が接続されるとと
もに、タイマー炊飯の終了を告知するブザー55の鳴動を
制御するブザー駆動手段56が接続される。マイクロコン
ピュータ41は、操作スイッチ47の操作信号と、鍋センサ
9および蓋センサ29からの温度データと、制御基板11に
内蔵されたインバータ回路の入力電流の下限検出による
鍋検出信号と、計時装置44からの時間情報などにより、
予め記憶装置45に設定した制御シーケンスにしたがっ
て、誘導加熱手段50,蓋ヒータ28および胴ヒータ30,L
CD/LED表示手段53,ブザー55を制御する。なお、
57は出力装置49に接続され、停電時にマイクロコンピュ
ータ41の記憶手段45に記憶された内容を、マイコン駆動
手段58を介してバックアップする停電バックアップ手段
である。また、本実施例では、誘導コイル6,7の最大
出力は1200W,蓋ヒータ28および胴ヒータ30の最大
出力はいずれも50W程度のものを使用する。
【0011】前記誘導加熱手段50には、マイクロコンピ
ュータ41からの出力信号に基づき所定の高周波電流を供
給するとともに、この高周波電流値を可変しつつ誘導コ
イル6,7に対する通断電を制御する高周波電流調節手
段59が設けられる。そして、誘導コイル6,7に高周波
電流調節手段59から所定の高周波電流を供給すると、こ
の誘導コイル6,7に交番磁界が発生して、誘導コイル
6,7に対向した発熱層5にそれぞれ渦電流が発生し、
この渦電流がジュール熱に変換されることで、発熱層5
が発熱して鍋4が加熱するようになっている。
【0012】図3は、前記マイクロコンピュータ41の記
憶装置45に記憶される制御シーケンスの処理手順を示す
ブロック図である。同図において、61は鍋センサ9およ
び蓋センサ29の検出温度に基づき、炊飯開始からむらし
加熱に至る加熱制御を、誘導コイル6,7、胴ヒータ30
および蓋ヒータ28に対して行なう炊飯制御手段である。
この炊飯制御手段61は、炊飯開始後の所定時間ひたし炊
きを行なうひたし炊き制御手段62と、ひたし炊き終了後
沸騰検知が完了するまでの加熱制御と、沸騰検知後炊き
上げ検知が完了するまでの安定制御とを行なう本炊飯制
御手段63と、炊き上げ検知完了後むらし加熱を行なうむ
らし加熱制御手段64とにより構成される。また、65は鍋
センサ9あるいは蓋センサ29の検出温度が所定温度以下
の低温度を検出した場合に、断線などの故障状態である
と判定して、加熱動作を停止する故障検出手段である。
この故障検出手段65は、炊飯制御手段61のひたし炊き制
御手段62により炊飯が開始した後に、鍋センサ9の故障
検出を開始し、この鍋センサ9の検出温度が所定の温度
以下の場合に、誘導コイル6,7、胴ヒータ30および蓋
ヒータ28の加熱を停止する第1の故障検出手段たる鍋セ
ンサ故障検出手段66と、炊飯制御手段61のむらし加熱制
御手段64によりむらし加熱が開始した後に、蓋センサ29
の故障検出を開始し、この蓋センサ29の検出温度が所定
の温度以下の場合に誘導コイル6,7、胴ヒータ30およ
び蓋ヒータ28の加熱を停止する第2の故障検出手段たる
蓋センサ故障検出手段67とにより構成される。さらに、
ひたし炊き制御手段62は、蓋センサ29が予め故障してい
ても、むらし加熱まで炊飯動作を継続できるように、鍋
センサ9の検出温度に基づき、鍋4内の沸騰検知を行な
うことができるようになっている。
【0013】次に、上記構成の炊飯器に関し、その作用
を誘導コイル6,7と、胴ヒータ30および蓋ヒータ28と
の通断電を示す図4のグラフと、図5に示すフローチャ
ートに基づいて説明する。被炊飯物たる米と水とを鍋4
に収容した後、鍋4を内枠2に収容し、蓋体21を閉じ
る。そして、操作スイッチ47を押圧操作して、炊飯制御
を開始すると(ステップS1)、ステップS2に移行
し、炊飯制御手段61を構成するひたし炊き制御手段62に
よるひたし炊き行程が行なわれる。このひたし炊き行程
では、先ず、誘導コイル6,7を500W程度の低出力
で1秒間通電して鍋4の有無を判定し、鍋4が内枠2に
収容されていないと判定された場合には、直ちに切状態
に移行する。これに対して、鍋4が内枠に収容されてい
ると判定された場合には、ステップS3にて、その後誘
導コイル6,7を29秒断電した状態で、鍋センサ9の
検出温度を安定させ、30秒の鍋検出期間が終了した後
には、誘導コイル6,7を800Wの出力で50秒通電
/10秒断電させながら、鍋センサ9の昇温期間である
ひたし炊き加熱を開始する。ひたし炊き制御手段62は、
このひたし炊き加熱の開始後60秒が経過したか否かを
ステップS4にて判定し、60秒が経過したならば、鍋
センサ9はある程度昇温したものと判定し、それ以降、
随時鍋センサ故障検出手段66による鍋センサ9の故障検
出を行なわせる。すなわち、鍋センサ故障検出手段66
は、ステップS21において、鍋センサ9の検出温度が
−20℃未満であるか否かを判定する。このとき、鍋セ
ンサ9の検出温度が−20℃未満で1秒以上継続した
ら、鍋センサ故障検出手段66は鍋センサ9が断線などに
よる故障を起こしたものと判定し、炊飯制御手段61の制
御よりも優先して、誘導コイル6,7、胴ヒータ30およ
び蓋ヒータ28の動作を強制的に停止させる(ステップS
22)。また、鍋センサ故障検出手段66により、表示手
段たるLCD/LED表示手段53を介して、鍋センサ9
が故障を起こした旨の表示を行なうとともに(ステップ
S23)、使用者側で再操作されることを防止するため
に、操作スイッチ47をロックする。一方、ステップS2
1において、鍋センサ9の検出温度が−20℃以上であ
ったならば、鍋センサ9は正常であると判定して、引き
続きステップS5以降の制御を優先的に実行する。
【0014】ステップS2以降、ひたし炊き制御手段62
によるひたし炊き行程が15分経過すると(ステップS
5)、ステップS6に移行して、炊飯制御手段61は本炊
飯制御手段63による加熱制御行程を継続して行なう。加
熱制御行程では、誘導コイル6,7が1200Wの出力
で連続通電され、鍋4内の被炊飯物が加熱されるが、次
のステップS7において、蓋センサ29の検出温度の上昇
率が、60秒間で2℃以下になるか、あるいは、鍋セン
サ9の検出温度が105℃で180秒続く状態になった
ら、鍋4内の沸騰検知が完了したものと判定し、ステッ
プS8における安定制御行程に移行する。この安定制御
行程では、誘導コイル6,7が1000Wの出力で10
秒通電/5秒断電する動作を繰り返すとともに、放熱板
24の結露を防ぐために、胴ヒータ30および蓋ヒータ28も
30秒通電/30秒断電する動作を繰り返して、蓋体21
の下面を構成する放熱板24を加熱する(ステップS
9)。そして、ステップS10において、鍋センサ9の
検出温度が120℃に達すると、鍋4内は炊き上げ状態
になったものと判定して、本炊飯制御手段63に代わり、
むらし加熱制御手段64に基づくむらし行程が行なわれる
(ステップS11)。
【0015】むらし行程を開始すると、むらし加熱制御
手段64は、随時蓋センサ故障検出手段67による蓋センサ
29の故障検出を行なわせる。すなわち、蓋センサ故障検
出手段67は、ステップS31において、蓋センサ29の検
出温度が−20℃未満であるか否かを判定する。このと
き、蓋センサ29の検出温度が−20℃未満で1秒以上継
続したら、蓋センサ故障検出手段67は蓋センサ29が断線
などによる故障を起こしたものと判定し、炊飯制御手段
61の制御よりも優先して、誘導コイル6,7,胴ヒータ
30および蓋ヒータ28の動作を強制的に停止させる(ステ
ップS32)。また、蓋センサ故障検出手段67により、
LCD/LED表示手段53を介して、蓋センサ29が故障
を起こした旨の表示を行なうとともに(ステップS3
3)、操作スイッチ47をロックする。この場合、LCD
/LED表示手段53の故障表示は、前記鍋センサ9の故
障時における表示形態と異なるようにすることが、故障
箇所をすぐに判断できる点で好ましい。一方、ステップ
S31において、蓋センサ29の検出温度が−20℃以上
であったならば、蓋センサ29は正常であると判定して、
引き続きステップS11以降の制御を優先的に実行す
る。
【0016】むらし行程では、鍋センサ9の検出温度が
101℃になるように、誘導コイル6,7を加熱制御す
るとともに、蓋センサ29の検出温度が110℃になるよ
うに、蓋ヒータ28および胴ヒータ30を加熱制御する。そ
して、ステップS12において、むらし行程が15分継
続すると、炊飯制御手段61による一連の加熱制御は終了
し、ステップS13の保温行程が、図示しない保温制御
手段により実行される。
【0017】本実施例では、鍋4の温度上昇をすぐに検
出できる鍋センサ9の故障検出を炊飯開始直後に行な
い、鍋4の温度上昇をすぐに検出できない蓋センサ29の
故障検出を蒸らし加熱開始直後に行なう点が注目され
る。この場合、蓋センサ29が予め故障していると、鍋4
に対して非接触の蓋センサ29ではなく、鍋4に接触する
鍋センサ9の検出温度に基づいて行なわれるため、接触
の影響などにより多少検出精度は悪化するものの、炊飯
動作はそのまま継続して、むらし行程が開始してから蓋
センサ故障検出手段67の故障検出により加熱が停止する
ようになっている。しかし、この加熱が停止した時点で
は、すでに米に水が吸収されて炊き上げが完了している
ので、鍋4内の飯は、むらしを行ってはいないものの食
用可能な状態になっている。また、前記ステップS32
において、蓋センサ29の故障を検出した場合、胴ヒータ
30および蓋ヒータ28の加熱のみを停止するようにしてむ
らしを継続させ、ステップS12による所定のむらし時
間が経過したら、誘導コイル6,7、胴ヒータ30および
蓋ヒータ28の加熱を停止させるように炊飯制御手段61を
構成すれば、放熱板24の結露はあるものの、十分に食用
可能な状態に仕上げることができる。さらに、本実施例
のように蓋センサ29の検出温度の上昇率に基づき沸騰検
出を行なう場合、蓋センサ29の断線検出のために、炊飯
初期から蓋ヒータ28を通電させる必要がなく、蓋センサ
29の検出温度が高温になって、沸騰検出の精度が悪化す
ることも回避できる。これに対して、鍋センサ9の断線
検出は、鍋センサ故障検出手段66により、鍋4内の温度
が余り上昇していないひたし炊き行程初期に行われるた
め、この時点で誘導コイル6,7、胴ヒータ30および蓋
ヒータ28の加熱が停止しても、別な手段により問題なく
再炊飯を行うことができる。
【0018】以上のように本実施例の炊飯器は、請求項
1に対応して、鍋4と、この鍋4を加熱する誘導コイル
6、7と、鍋4の温度を検出する鍋センサ9と、鍋4の
上部開口部を覆う蓋体21と、この蓋体21下面の温度を検
出する蓋センサ29と、鍋センサ9および蓋センサ29の検
出温度に基づき炊飯開始からむらし加熱に至る加熱制御
を誘導コイル6、7に対して行なう炊飯制御手段61と、
炊飯制御手段61による炊飯開始後に鍋センサ9の故障検
出を開始し、この鍋センサ9の検出温度が所定の温度以
下の場合に、誘導コイル6、7の加熱を停止する鍋セン
サ故障検出手段66と、炊飯制御手段61によるむらし加熱
開始後に蓋センサ29の故障検出を開始し、この蓋センサ
29の検出温度が所定の温度以下の場合に、誘導コイル
6、7の加熱を停止する蓋センサ故障検出手段67とを備
えたものであるから、鍋センサ9あるいは蓋センサ29の
断線などによる故障が誤動作なく検出され、途中で炊飯
動作が停止しても、鍋4内の被炊飯物はひたし炊き初期
の状態か、あるいは、炊き上がり後の状態になっている
ため、従来のように生煮えで食用不可になることなく、
使用者への影響を最小限にすることが可能となる。
【0019】また、実施例上の効果としては、上記請求
項1の構成において、むらし加熱開始後に蓋センサ29の
故障検出を開始し、この蓋センサ29の検出温度が所定の
温度以下の場合に、誘導コイル6,7の加熱をむらし終
了後に停止する蓋センサ故障検出手段67を備えることに
より、蓋センサ29の故障時に、鍋4内の飯を保温に移行
する直前の、十分に食用可能なむらし完了時の状態にす
ることができる。
【0020】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変
形実施が可能である。例えば、実施例中に示すように、
鍋加熱手段として誘導コイル6,7を用いた誘導加熱方
式以外の炊飯器に対しても、本発明を適用できることは
勿論である。
【0021】
【発明の効果】本発明の炊飯器は、鍋と、この鍋を加熱
する鍋加熱手段と、前記鍋の温度を検出する鍋温度検出
手段と、前記鍋の上部開口部を覆う蓋体と、この蓋体下
面の温度を検出する蓋温度検出手段と、前記鍋温度検出
手段または前記蓋温度検出手段の検出温度に基づき炊飯
開始からむらし加熱に至る加熱制御を前記鍋加熱手段に
対して行なう炊飯制御手段と、前記炊飯制御手段による
炊飯開始後前記鍋温度検出手段の故障検出を開始し、こ
の鍋温度検出手段の検出温度が所定の温度以下の場合に
前記鍋加熱手段の加熱を停止する第1の故障検出手段
と、前記炊飯制御手段によるむらし加熱開始後前記蓋温
度検出手段の故障検出を開始し、この蓋温度検出手段の
検出温度が前記蓋温度検出手段の断線などによる故障の
判定温度以下の場合に前記鍋加熱手段の加熱を停止する
第2の故障検出手段とを備えたものであり、鍋温度検出
手段あるいは蓋温度検出手段の故障が炊飯動作の途中で
検出された場合であっても、食用不可になってしまうこ
とを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す炊飯器の断面図であ
る。
【図2】同上電気的構成を示すブロック図である。
【図3】同上制御シーケンスの処理手順を示すブロック
図である。
【図4】同上温度変化および通断電制御を示すグラフで
ある。
【図5】同上炊飯から保温に至るまでのフローチャート
である。
【符号の説明】
4 鍋 6,7 誘導コイル(鍋加熱手段) 9 鍋センサ(鍋温度検出手段) 21 蓋体 29 蓋センサ(蓋温度検出手段) 61 炊飯制御手段 66 鍋センサ故障検出手段(第1の故障検出手段) 67 蓋センサ故障検出手段(第2の故障検出手段)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍋と、この鍋を加熱する鍋加熱手段と、
    前記鍋の温度を検出する鍋温度検出手段と、前記鍋の上
    部開口部を覆う蓋体と、この蓋体下面の温度を検出する
    蓋温度検出手段と、前記鍋温度検出手段または前記蓋温
    度検出手段の検出温度に基づき炊飯開始からむらし加熱
    に至る加熱制御を前記鍋加熱手段に対して行なう炊飯制
    御手段と、前記炊飯制御手段による炊飯開始後前記鍋温
    度検出手段の故障検出を開始し、この鍋温度検出手段の
    検出温度が所定の温度以下の場合に前記鍋加熱手段の加
    熱を停止する第1の故障検出手段と、前記炊飯制御手段
    によるむらし加熱開始後前記蓋温度検出手段の故障検出
    を開始し、この蓋温度検出手段の検出温度が前記蓋温度
    検出手段の断線などによる故障の判定温度以下の場合に
    前記鍋加熱手段の加熱を停止する第2の故障検出手段と
    を備えたことを特徴とする炊飯器。
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