JP2856128B2 - 電磁誘導炊飯器 - Google Patents

電磁誘導炊飯器

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JP2856128B2
JP2856128B2 JP32416095A JP32416095A JP2856128B2 JP 2856128 B2 JP2856128 B2 JP 2856128B2 JP 32416095 A JP32416095 A JP 32416095A JP 32416095 A JP32416095 A JP 32416095A JP 2856128 B2 JP2856128 B2 JP 2856128B2
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健一 辻
昇治 宮前
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Tiger Vacuum Bottle Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電磁誘導炊飯器に関
し、詳しくは、内鍋と、この内鍋を着脱できるように収
容する器体と、器体の内鍋収容部の底部に設けられて内
鍋の各部に対向する複数のワークコイルを持った電磁誘
導炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来内容器の底部の中央部と外周部との
2ヶ所に対向する2つのワークコイルを設け、これらを
共通に通電するようにしたものが知られている。
【0003】このものは、内鍋の2つのワークコイルが
対向している2ヶ所で電磁誘導による渦電流を発生させ
て、内鍋を発熱させるので、1ヶ所だけに渦電流を発生
させて発熱させる場合に比べて、内容物のまわりから、
より均一にかつより強力に加熱することができ、おいし
いご飯を炊きやすい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、共通に通電
される2つのワークコイルでも、これらの巻き数の関係
を種々に設定することにより、内鍋の渦電流を発生させ
る各部に適した加熱を行うことで、内容物の加熱をより
効果的に行うことも考えられている。
【0005】しかし、2つのワークコイルの巻き数の関
係を適正に設定するには、実験により試行錯誤しながら
適正値を探っていくと言う困難な作業になり、これに多
大な労力と長い時間を費やすので、コスト上昇の原因に
なる。
【0006】しかも、2つのワークコイルの巻き数の関
係は1通りであるので、複数の条件に対応することはで
きない。したがって、種々の条件に合わせた炊飯は望め
ず、加熱の過不足や不均一等により炊飯を首尾よく達成
できなかったり、電力消費の無駄が大きいと云った問題
を持っている。
【0007】本出願人は、内鍋の胴部まわりに複数のワ
ークコイルを設け、これらの炊飯量に対応する位置にあ
るものを選択して通電し、内容物よりも上になるワーク
コイルの通電を停止して、過剰な加熱や無駄な加熱を防
止できるものを既に提供している(特公平7−1061
72号公報)。
【0008】このように複数のワークコイルを設けて個
別に通電しても、炊飯量に応じた炊飯はできても、従来
以上においしいご飯を首尾よく炊飯すると云ったことに
は活用されておらず、これを十分に活かしてより首尾よ
く炊飯できるようにすることが望まれる。
【0009】本発明は上記のような問題を解消すること
を課題とし、首尾よく炊飯できる電磁誘導炊飯器を提供
することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、請求項1の発明は、内鍋と、この内鍋を着
脱できるように収容する器体と、器体の内鍋収容部の底
部に設けられ内鍋の底部の中央部および外周部に対向す
る底部内側ワークコイルおよび底部側面ワークコイル
と、底部内側ワークコイルおよび底部側面ワークコイル
による加熱を、炊飯工程に応じて、同時加熱時を含めそ
れぞれ個別に制御する加熱制御手段とを備えたことを特
徴とするものであり、請求項6の発明は、請求項1の発
明においてさらに、器体の内鍋収容部に設けられて、内
鍋の胴部に対向する胴部ワークコイルが設けられ、請求
項1、6の発明は、2つあるいは3つのワークコイルを
有し、これらによる加熱が、炊飯工程に応じてこれらが
加熱制御手段によって同時加熱時を含めてそれぞれ個別
に制御されるので、炊飯工程に応じた多種類な組み合わ
せの通電加熱状態を得て種々な条件に同時に対応して、
炊飯することができる。
【0011】請求項7の発明は、請求項6の発明におい
てさらに、保温工程のとき胴部ワークコイルを通電する
ものであり、胴部ワークコイルは内鍋の胴部に位置し
て、従来の保温ヒータの代わりに、内鍋の胴部途中に渦
電流を発生させて発熱させ保温を行い、胴部ワークコイ
ル自体は発熱しないので、これの外側からカバーや断熱
材を当てがう等して前記発熱部からの外部への放熱を抑
えても問題はなく、首尾よい炊飯をより無駄なく達成す
ることができる。
【0012】請求項2の発明は請求項1の発明において
さらに、8の発明は請求項6の発明においてさらに、加
熱制御手段が、炊き上げ工程時に、底部内側ワークコイ
ルおよび底部側面ワークコイルを交互に通電するもので
あり、底部内側ワークコイルが働くときと、底部側面ワ
ークコイルが働くときとで、内鍋の渦電流が生じて発熱
する部分が底部の中央部分と外周部分とに切り替わり、
これら発熱部によって内容物に対流が生じる部分も切り
替わるので、炊き上げ工程中の内容物の対流を複雑化し
てその全域に及ぶようになり、内容物をむらなく均一に
加熱することができるので、加熱に無駄がないし首尾よ
く炊飯することができる。
【0013】請求項3の発明は請求項1の発明において
さらに、請求項9の発明は請求項6の発明においてさら
に、加熱制御手段が、炊き上げ工程時に、炊飯量を判定
し、この判定した炊飯量に対応して底部内側ワークコイ
ルおよび底部側面ワークコイルの通電状態を切換えるも
のであり、炊飯量の多少によって、複数あるワークコイ
ルの内容物に対する位置関係や、内容物の容量と総加熱
容量との比が異なり、場合によっては特定のワークコイ
ルによる加熱が過剰となったり、あるいは加熱の無駄が
多くなったり、あるいは加熱に不均一が生じたりするの
を、2つあるいは3つあるワークコイルを個別に通電制
御するのを炊飯量に応じて行うことにより、ワークコイ
ル数に比例した度合いで防止し、無駄なく首尾よく炊飯
できるようにする。
【0014】請求項4の発明は請求項3の発明において
さらに、請求項10の発明は請求項9の発明においてさ
らに、通電状態の切換えは、炊飯量が少量であるとき、
底部内側ワークコイルを優先して通電し、中量であると
き、炊き上げ終了前の所定温度を検知するまでは底部内
側ワークコイルおよび底部側面ワークコイルの双方を通
電し、それ以降は底部内側ワークコイルだけを通電し、
満量であるとき、底部内側ワークコイルおよび底部側面
ワークコイルの双方を終始通電するものであり、炊飯量
が少量である時の底部内側ワークコイルの優先的な通電
によって、底部内側ワークコイルよりも高い位置に設け
られるワークコイルが、内容物よりも上に位置して、こ
れに対向する内鍋部を発熱させ、一部が空炊き状態にな
って加熱の無駄が生じたり、水分が早期に無くなりやす
い内鍋側部で焦げつきやすくなったりするのを防止する
ことができる。また、炊飯量が中量である時の炊き上げ
終了直前の所定温度を検知するまでの底部内側ワークコ
イルおよび底部側面ワークコイルの双方を通電すること
により、十分な加熱による強力な炊き上げを達成しなが
ら、それ以降の底部内側ワークコイルだけの通電によ
り、内鍋の底部側面部および胴部での発熱を止めて、こ
れらの部分で中量の内容物が焦げつきやすくなっていて
も、その焦げつきと加熱の無駄を防止することができ
る。さらに、炊飯量が満量である時の、底部内側ワーク
コイルおよび底部側面ワークコイル双方を終始通電する
ことにより、満量の内容物を焦げつきや無駄なく強力に
加熱して早期に炊き上げることができ、炊飯量に違いが
あっても常に無駄なく首尾よく炊飯することができる。
【0015】請求項5の発明は請求項1の発明において
さらに、請求項11の発明は請求項6の発明においてさ
らに、加熱制御手段は、吸水工程後の炊き上げ工程開始
時点から沸騰開始時点までは底部内側ワークコイルだけ
を通電し、他の吸水工程および沸騰開始時点以降炊き上
げ工程終了までと、その後の蒸らし工程では底部内側ワ
ークコイルおよび底部外側ワークコイルの双方を通電す
るものであり、吸水工程では、低温であるが複数のワー
クコイルにて、通電ワークコイル数に比例した度合いで
全体がほぼ均等に昇温しているのを利用して、吸水工程
後の炊き上げ工程開始時点から沸騰開始時点までは底部
内側ワークコイルだけを通電することにより、底部側面
ワークコイルにて内鍋を発熱させるのを省略して加熱の
無駄をなくしながら、この過程での内容物の対流も手伝
って、内容物の均一な強加熱を達成し、前記沸騰開始時
点以降炊き上げ工程終了までと、その後の蒸らし工程で
は再度複数のワークコイルにて、通電ワークコイル数に
比例した度合いで全体をほぼ均等にかつ高温であるが十
分に加熱して、無駄なく首尾よく炊飯できるようにす
る。
【0016】請求項11の発明は特に、保温工程は底部
内側ワークコイルおよび胴部ワークコイルを通電するも
のであり、内鍋を底部と開口に近い胴部とで発熱させ
て、内鍋内の上部空間および内鍋を閉じている蓋を含め
た全体をほぼ均等に加熱して、底部側面ワークコイルに
よる無駄な加熱なしく、温度むらによる結露や腐敗を招
かないように炊飯後のご飯を首尾よく保温することがで
きる。
【0017】請求項12の発明は、請求項6〜11の発
明のいずれか1つにおいて、胴部ワークコイルは、器体
の内壁を上下に分割した胴部枠と底部枠との間で挟持し
たものであり、胴部枠および底部枠を組付けるのと同時
にこれらの間に胴部ワークコイルを保持して、特別な部
材や作業なしに組付けられるので、2つのワークコイル
が設けられるだけのものに対するコスト上昇を小さく抑
えることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の幾つかの実施の形
態について、図を参照しながら詳細に説明する。
【0019】(実施の形態1) 図1〜図3は本発明の第1の実施の形態としての電磁誘
導炊飯ジャーを示している。本実施の形態は図1、図2
に示すように、内鍋1と、この内鍋1を着脱できるよう
に収容する器体2と、器体2の内鍋収容部3に設けられ
内鍋1の底部の中央部および外周部に対向する底部内側
ワークコイル4および底部側面ワークコイル5と、内鍋
1の胴部に対向する保温ヒータ9とを備え、底部内側ワ
ークコイル4、底部側面ワークコイル5、および保温ヒ
ータ9を炊飯工程に応じて個別に通電制御する加熱制御
手段6とを備えている。底部内側ワークコイル4および
底部側面ワークコイル5は、通電されることにより、こ
れらが対向している内鍋1の各部に渦電流を発生させ、
この渦電流が発生している部分が発熱し、この熱が非発
熱部分に熱伝導することにより内容物を内鍋1全体にて
加熱する。加熱制御手段6は例えば図1、図2に示すマ
イクロコンピュータ7を用いた制御回路を利用する。し
かし、これに限られることはなく、本発明の目的を達成
できる範囲で既に知られる各種のものを採用することが
できる。
【0020】マイクロコンピュータ7は、底部内側ワー
クコイル4、底部側面ワークコイル5、保温ヒータ9、
肩ヒータ41を個別に通電制御するために、それぞれに
専用のドライバ10、11、12、13を個別に制御す
る信号を出力する。また、この制御はマイクロコンピュ
ータ7の内部や外部記憶手段に予め記憶されたプログラ
ムに従って行われるが、操作パネル14から入力させる
各種の設定モードにも対応するようになっている。マイ
クロコンピュータ7は、吸水工程、吸水温度から沸騰ま
での強加熱操作と、沸騰から沸騰維持による炊き上げ終
了までの沸騰維持操作を含む炊き上げ工程、およびその
後の蒸らし工程からなる炊飯、およびこの炊飯後のご飯
を所定温度状態に保温する保温とを行うのに、内容物温
度を検出する温度センサ15からの信号も入力されるよ
うになっている。前記プログラムは内容物を加熱したと
きの温度センサ15からの温度情報を基にした昇温特性
の演算等によって、炊飯量を判定する操作も行うように
なっている。
【0021】本実施の形態では、器体2は合成樹脂製の
外壁21および内壁22とが、合成樹脂製の肩部材23
によって連結された中空構造をなし、内壁22が前記内
鍋収容部3を形成している。これら内外壁21、22間
に、前記底部内側ワークコイル4、底部側面ワークコイ
ル5、加熱制御手段をなす制御回路の発熱素子等を冷却
するファン24、前記操作パネル51、加熱制御手段6
のマイクロコンピュータ7やその他電気、電子部品を搭
載したマイコン制御基板110等を収容している。
【0022】器体2の開口には合成樹脂製の蓋体25が
設けられ、器体2の口縁の後部軸受部26に軸30によ
って開閉自在に枢支されている。蓋体25は合成樹脂製
の外板27と内板28との2重構造であり、内板28の
中央開口28aに金属製の内蓋29の中央開口29aの
口縁にねじ止めされている。内蓋29の外周部は肩部材
23の上の肩ヒータ41に接し、この接する部分の少し
内側に内鍋1の口縁と内蓋29の外周との間をシールす
るシールパッキング31が設けられ、内蓋29によって
内鍋1の口部を閉じるようにしてある。
【0023】内蓋29には内鍋1内で発生する蒸気を外
部へ逃がす蒸気パイプ32を有し、この蒸気パイプ32
によって中央開口28aに下方から着脱できるように嵌
め付けてあり、この蒸気パイプ32が外板27が形成す
る開口34に下方から臨みこの開口34を通じて蒸気を
蓋体25の外部に排出する。
【0024】蓋体25は枢支部まわりに働かせたばね3
5の付勢によって開き方向に付勢されているが、閉じ状
態では器体2の口縁の前部に軸33により枢支されたロ
ックレバー36に自由端部25a部が係合することによ
って閉じ状態に係止され安定する。ロックレバー36が
自身に働くばね36aに抗して押圧操作され自由端部2
5aとの係合が外れることにより蓋体25はばね35に
よって自動的に開かれる。しかしこの開き動作には蓋体
25の後部内に設けた板ばね37が前記軸受部26の一
部に摺接することにより制動を受け、蓋体25が緩やか
な速度で開かれるようになっている。
【0025】肩ヒータ41の上に内蓋29の外周部が着
座して熱伝導を受ける構造上、保温ヒータ9および肩ヒ
ータ41によって底部内側ワークコイル4および底部側
面ワークコイル5のうちの少なくとも底部内側ワークコ
イル4の低容量通電による保温時の加熱を補うだけで、
まわりから温度差なしに加熱できて、結露が生じるよう
なことなく、内鍋1内のご飯を長時間おいしく保温する
ことができる。
【0026】内壁22の外まわりには、樹脂製の囲い壁
42、43が設けられ、内壁22との間に断熱空間44
を形成し、前記内壁22の底部とこれに対向している囲
い壁42との間の部分に前記底部内側ワークコイル4お
よび底部側面ワークコイル5を設置している。これによ
り、内鍋収容部3に収容する内鍋1の外まわりを、内壁
22および囲い壁42、43がなす2重壁とこれらの間
の断熱空間44とで囲って3重に断熱することになるの
で、内鍋1のまわりでの外部への放熱を防止し易い。
【0027】囲い壁42の外側にはフェライトコア45
を円周方向一部に設けて底部内側ワークコイル4および
底部側面ワークコイル5による電磁誘導のための磁界形
成が安定するようにしてある。なお囲い壁43は肩部材
23の天井部に下面に一体形成されて垂下したものとし
てある。囲い壁42の底部下面には底部内側ワークコイ
ル4および底部側面ワークコイル5と、保温ヒータ9
と、肩ヒータ41の各ドライバ10〜13等を搭載した
電源制御基板49を取付けてある。操作パネル51の内
側にはこれに関する電気、電子部品を搭載した操作パネ
ル基板52が設けられ、肩部材23に取り付けた合成樹
脂製の操作パネルケース53に収容している。前記マイ
コン制御基板110は、操作パネルケース53に一体形
成されたマイコンボックス54に収容して取付けられて
いる。ファン24は電源制御基板49のない部分の、囲
い壁42と外壁21の底部との間に設けられている。底
部の一部にはファン24の吸気口55が設けられてい
る。
【0028】器体2の前部の内壁22と外壁21との間
の操作パネルケース53およびマイコンボックス54が
設けられる部分は、他よりも広い拡張空間56とされて
いる。操作パネル51は肩部材23の前部上面にシール
シート57を貼り付けて形成され、操作パネル14から
のキー操作によって各種の動作モードがマイクロコンピ
ュータ7のプログラムに設定できる。また操作パネル5
1は動作の状態、炊飯のスタート等各種の点灯表示を行
うようになっている。
【0029】マイクロコンピュータ7の炊飯動作の主な
制御は図3の(a)のフローチャートに示す通りであ
る。これについて説明すると、先ず、図3の(b)に示
す吸水工程を行う。これは内鍋1内の内容物としての浸
漬状態の米がα化しない低温度域に保って、米が吸水し
やすくし、後の炊き上げ工程にて十分なα化が図れるよ
うにするものである。
【0030】これに続いて図3の(b)の炊き上げ工程
を行うが、先ず底部内側ワークコイル4を50%容量で
オン、底部側面ワークコイル5を50%容量でオンし、
炊飯温度が70℃になるまで強加熱する。
【0031】70℃に達すると炊飯量を単位時間当たり
の昇温率を演算して炊飯量を判定する。
【0032】炊飯量が図1の右半部に示すように少量
か、あるいは図示しない中量か、あるいは図1の左半部
に示すように満量かによって、底部内側ワークコイル4
および底部側面ワークコイル5の通電容量を比例的に変
える。炊飯量の多少によって、複数ある底部内側ワーク
コイル4および底部側面ワークコイル5の内容物に対す
る位置関係や、内容物の容量と総加熱容量との比が異な
り、場合によっては特定のワークコイル、例えば底部側
面ワークコイル5が内容物よりも上になって、空炊き状
態を招くなど、加熱が過剰となったり、あるいは加熱の
無駄が多くなったり、あるいは加熱に不均一が生じたり
するが、上記のような通電容量の切換えにより、ワーク
コイル数に比例した度合いで防止し、無駄なく首尾よく
炊飯できるようにする。したがって、ワークコイルが3
つ以上と多く設けるものほど有効である。
【0033】しかも、いずれの炊飯量の場合も、底部内
側ワークコイル4および底部側面ワークコイル5を10
秒ずつ交互に通電する。具体的な通電容量は、炊飯量が
少量である場合、底部内側ワークコイル4を50%容
量、底部側面ワークコイル5は10%容量とし、中量で
ある場合、底部内側ワークコイル4を70%容量、底部
側面ワークコイル5を50%容量とし、満量である場
合、底部内側ワークコイル4を90%容量、底部側面ワ
ークコイル5を90%容量としてあり、図3の(b)の
強加熱により沸騰した後、沸騰維持にて少量の場合は1
25℃になるまで、中量の場合は130℃になるまで、
満量の場合は135℃になるまで、前記のような操作で
の加熱を行って炊き上げ工程を終了する。それぞれの温
度に達すると底部内側ワークコイル4および底部側面ワ
ークコイル5の双方を通電して蒸らし工程を回りからの
均一加熱によって実行し、蒸らし工程が終了すると底部
側面ワークコイル5、保温ヒータ9、および肩ヒータ4
1に通電して保温工程に移行する。
【0034】以上のように、底部内側ワークコイル4お
よび底部側面ワークコイル5を交互に通電して炊き上げ
工程を行うと、底部内側ワークコイル4が働くときと、
底部側面ワークコイル5が働くときとで、内鍋1の渦電
流が生じて発熱する部分が底部の中央部分と外周部分と
に切り替わり、これら発熱部によって内容物に対流が生
じる部分も、図2に破線矢印および実線矢印で示すよう
に切り替わるので、炊き上げ工程中の内容物の対流を複
雑化してその全域に及ぶようになり、内容物をむらなく
均一に加熱することができるので、加熱に無駄がないし
首尾よく炊飯することができる。
【0035】また、本実施の形態のように、底部内側ワ
ークコイル4および底部内側ワークコイル4と云った2
つのワークコイルを、炊飯工程に応じてこれらが加熱制
御手段としての制御回路8によって、図3の(a)に示
すように、同時加熱時を含めそれぞれ個別に通電制御さ
れるので、炊飯工程に応じた多種類な組み合わせの通電
加熱状態を得て種々な条件に同時に対応して、炊飯する
ことができる。従って、コイル数が3以上と多いものに
有効である。
【0036】(実施の形態2) 図4の(a)は本発明の第2の実施の形態での炊飯制御
のフローチャートを示し、第1の実施の形態の場合と、
異なった炊飯制御を行っている。これにつき説明する
と、図4の(b)に示す吸水工程の後、炊き上げ工程を
行うのに、炊飯温度が70℃になるまでは底部内側ワー
クコイル4および底部側面ワークコイル5双方を50%
容量で16秒中16秒の連続通電し、70℃に達すると
炊飯量判定を行い、少量であると、底部内側ワークコイ
ル4を50%容量にて、底部側面ワークコイル5を10
%容量にて、それぞれ16秒中14秒通電し、中量であ
ると炊飯温度が110℃に達するまで、底部内側ワーク
コイル4を60%容量にて、底部側面ワークコイル5を
20%容量にて、それぞれ16秒中14秒通電し、満量
であると底部内側ワークコイル4を70%容量で、底部
側面ワークコイル5を30%容量で、それぞれ16秒中
16秒の連続通電する。さらに110℃に達すると、少
量の場合、底部内側ワークコイル4を50%容量で、1
6秒中10秒通電し、底部側面ワークコイル5をオフし
て、125℃に達するまで加熱し、中量であると、底部
内側ワークコイル4を50%容量で、16秒中14秒通
電し、底部側面ワークコイル5を10%容量で16秒中
14秒通電して、130℃になるまで加熱し、満量であ
ると、底部内側ワークコイル4を50%容量で16秒中
16秒の連続通電し、底部側面ワークコイル5を20%
容量で16秒中16秒の連続通電して、135℃になる
まで加熱する。
【0037】これによって炊き上げが終了すると蒸らし
工程および保温工程に移行する。他の具体的な制御は第
1の実施の形態の場合とほぼ同様であるので、重複する
説明は省略する。なお、保温工程は底部内側ワークコイ
ル4および保温ヒータ8の双方を通電して行うが、底部
内側ワークコイル4は通電容量に加え、図4の(b)に
示すように通電時のデューティー比を制御して、適正な
発熱が得られるようにすることができる。
【0038】本実施の形態では、ワークコイルの通電容
量に加え、デューティー比を制御して炊飯量の違いによ
り細かく対応しており、少量であるときは、ほとんど底
部内側ワークコイル4で加熱して、内容物の量が少なく
底部側面ワークコイル5がご飯面よりも高い位置にあっ
て過剰加熱の原因になるのを抑え、中量であるときは、
110℃検知後、焦げの防止のために底部側面ワークコ
イル5の加熱を少なくする。また、満量のときは、底部
内側ワークコイル4および底部側面ワークコイル5の双
方を十分に使用してしっかり加熱するようにしてある。
【0039】(実施の形態3) 図5、図6は本発明の第3の実施の形態を示している。
本実施の形態では図5に示すように、底部内側ワークコ
イル4および底部側面ワークコイル5を共通のドライバ
10で通電制御し、底部側面ワークコイル5を炊飯工程
に応じてリレー61により短絡させられるようにしてあ
り、リレー61は加熱制御手段6のマイクロコンピュー
タ7によってオン、オフ制御する。このリレー61の駆
動のために専用のドライバ62が設けられ、これをマイ
クロコンピュータ7によって制御する。他の構成は第1
の実施の形態の場合の構成と同様であるので、同一部材
には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0040】本実施の形態は底部内側ワークコイル4お
よび底部側面ワークコイル5を加熱制御手段6により炊
飯工程に応じて個別に通電制御する今1つの例を示して
いる。この場合の具体的な加熱制御は図6に示すよう
に、吸水工程後の炊き上げ工程開始時点から沸騰開始時
点までは底部内側ワークコイル4だけを通電し、他の吸
水工程および沸騰開始時点以降炊き上げ工程終了まで
と、その後の蒸らし工程では底部内側ワークコイル4お
よび底部外側ワークコイル5の双方を通電するようにし
てある。もっとも、各通電時の容量やデューティー比は
自由に設定できる。
【0041】このように吸水工程では、低温であるが複
数のワークコイル4、5にて、通電ワークコイル数に比
例した度合いで全体がほぼ均等に昇温しているのを利用
して、吸水工程後の炊き上げ工程開始時点から沸騰開始
時点までは底部内側ワークコイル4だけを通電すること
により、底部側面ワークコイル5にて内鍋1を発熱させ
るのを省略して加熱の無駄をなくしながら、この過程で
の内容物の対流も手伝って、内容物の均一な強加熱を達
成し、前記沸騰開始時点以降炊き上げ工程終了までと、
その後の蒸らし工程では再度複数のワークコイル4、5
にて、通電ワークコイル数に比例した度合いで全体をほ
ぼ均等にかつ高温であるが十分に加熱して、無駄なく首
尾よく炊飯できるようにする。従って、ワークコイルが
3以上あるものに有効である。
【0042】(実施の形態4) 図7、図8は本発明の第4の実施の形態を示している。
本実施の形態は図7に示すように第1の実施の形態の保
温ヒータ9に代えて、胴部ワークコイル65を設けたも
のであり、内鍋1の胴部ワークコイル65と対向する部
分でも発熱されるようにしてあり、底部内側ワークコイ
ル4、底部側面ワークコイル5、胴部側面ワークコイル
65、および肩ヒータ41をマイクロコンピュータ7に
よって、それぞれに専用のドライバ10〜13を介して
個別に通電制御できるようにしている。他の構造は第1
の実施の形態の場合と変わらないので、同一部材には同
一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0043】本実施の形態での加熱制御手段6による加
熱制御は、図8に示すように、保温工程で底部側面ワー
クコイル5をオフし、胴部ワークコイル65を通電する
点で第3の実施の形態の場合と異なり、他は変わらない
ので説明は省略する。
【0044】このように、保温工程のとき胴部ワークコ
イル65を通電すると、胴部ワークコイル65は内鍋1
の胴部に位置して、従来の保温ヒータ9の代わりに、内
鍋1の胴部途中に渦電流を発生させて発熱させ保温を行
い、胴部ワークコイル65自体は発熱しないので、これ
の外側から図7に示すよすに断熱材としての樹脂カバー
66等を当てがい、また、その上部で断熱材67を当て
がう等して前記発熱部からの外部への放熱を抑えても問
題はなく、首尾よい炊飯をより無駄なく達成することが
できる。樹脂カバー66は内壁22に一体成形したもの
であるが、別部材とすることもでき、別部材にすると材
質の選定が自由になる。
【0045】また、保温工程を底部内側ワークコイル4
および胴部ワークコイル65を通電して行うと、内鍋1
を底部と開口に近い胴部とで発熱させて、内鍋1内の上
部空間および内鍋を閉じている内蓋29を含めた全体を
ほぼ均等に加熱して、肩ヒータ41も手伝い、底部側面
ワークコイル5による無駄な加熱なく、温度むらによる
結露や腐敗を招かないように炊飯後のご飯を首尾よく保
温することができる。
【0046】(実施の形態5) 図9、図10は本発明の第5の実施の形態を示してい
る。本実施の形態は図9に示すように、胴部ワークコイ
ル65を、器体2の内壁22を上下に分割した胴部枠2
2aと底部枠22bとの各嵌め合わせ部22c、22d
間で挟持してあり、胴部枠22aおよび底部枠22bを
組付けるのと同時にこれらの間に胴部ワークコイル65
を保持して、特別な部材や作業なしに組付けられるの
で、2つのワークコイル4、5が設けられるだけの第1
の実施の形態のものに対するコスト上昇を小さく抑える
ことができる。
【0047】また、底部内側ワークコイル4、底部側面
ワークコイル5、および胴部ワークコイル65のそれぞ
れは、1つのドライバ71を介してマイクロコンピュー
タ7により共通に通電制御し、胴部ワークコイル65は
炊飯工程に応じてリレー72をドライバ73を介してオ
ン、オフ制御することにより個別に短絡させて通電を個
別に断てるようにしてある。これにより、吸水および炊
き上げ、蒸らしは、底部内側ワークコイル4、底部側面
ワークコイル5、および胴部ワークコイル65を同時通
電して均一加熱を行い、保温時は胴部ワークコイル65
の通電を停止することにより無駄および過剰な加熱を防
止し、また、炊飯量が少量や中量であるような場合に胴
部ワークコイル65の通電を停止して、無駄や過剰な加
熱を防止したりすることができる。
【0048】しかも、このような複数のワークコイルを
炊飯工程に応じて個別に通電制御するにもドライバが少
なくて済みコスト低減が図れる。
【0049】他の構成は第4の実施の形態の場合と変わ
らないので、重複する説明は省略する。
【0050】(実施の形態6) 図11、図12は本発明の第6の実施の形態を示してい
る。本実施の形態は図11、図12に示すように、胴部
ワークコイル65の設置部の外回りを覆う遮蔽板75を
設けた点が第5の実施の形態に対する特徴点であり、内
鍋1の胴部ワークコイル65によって発生される磁界が
外部に逃げるのを防止しやすい。
【0051】また遮蔽板75は環状で底部枠22bと肩
部材23との対向部22eと23aとの間で挟持してあ
る。従って、遮蔽板75を設けてもこれの組付けに特別
な部材や作業がいらず有利である。具体的な作業工程と
しては、図12に示すように、胴部ワークコイル65を
胴部枠22aに嵌め合わせて接着等するのコイルセッ
ト作業、の作業後の胴部枠22aを肩部材23に嵌め
合わせるの作業、遮蔽板75を肩部材23に嵌め合わ
せるの作業、および底部枠22bを肩部材23に固定
し、遮蔽板75および胴部ワークコイル65を胴部枠2
2aおよび肩部材23との間に同時に挟み付けるの作
業を順次に行う一連の作業にて容易にかつ短時間で組み
立てられる。
【0052】(実施の形態7) 図13、図14は本発明の第7の実施の形態を示してい
る。第6の実施の形態における遮熱板75に代えて、フ
ェライトコア76を肩部材23と底部枠22bとの対向
部22fと23b間に必要な円周範囲で挟み込み、胴部
ワークコイル65の電磁誘導のための磁界形成が安定す
るようにしてある。組み立て作業としては第6の実施の
形態におけるの遮蔽板75の嵌め合わせに代ってフェ
ライトコア76の嵌め合わせを行えばよく、作業性は変
わらない。
【0053】(実施の形態8) 図15は本発明の第8の実施の形態を示している。本実
施の形態は第6の実施の形態の遮蔽板75と、第7の実
施の形態のフェライトコア76との双方を、肩部材23
と底部枠22bとの間に挟持している。組み立て作業
は、第6、第7の各実施の形態の場合のの作業を2通
り行えば済む。
【0054】(実施の形態9) 図16は本発明の第9の実施の形態を示している。本実
施の形態は第8の実施の形態の変形例で、内壁22は一
体物として部品点数および組み立て工数を削減し、さら
に、独立した囲い壁42と肩部材23に一体形成した囲
い壁43との嵌まり合い部42a、43aの間に胴部コ
イル65を挟持し、囲い壁42と囲い壁43との対向部
42bと43bとの間に遮蔽板75およびフェライトコ
ア76を同時に挟み付けて一挙に保持できるようにして
ある。したがって、多部材を組付けるもののコストを低
減することができる。
【0055】
【発明の効果】請求項1、6の発明によれば、2つある
いは3つのワークコイルによる加熱が炊飯工程に応じ
て、同時加熱時を含みそれぞれ個別に制御され、炊飯工
程に応じた多種類な組み合わせの通電加熱状態を得て、
種々な炊飯工程での各種炊飯条件に対応して、炊飯する
ことができる。
【0056】請求項7の発明は、請求項6の発明におい
てさらに、胴部ワークコイルが従来の保温ヒータの代わ
りに、内鍋の胴部途中に渦電流を発生させて発熱させ保
温を行い、胴部ワークコイル自体は発熱しないので、こ
れの外側からカバーや断熱材を当てがう等して前記発熱
部からの外部への放熱を抑えても問題はなく、首尾よい
炊飯をより無駄なく達成することができる。
【0057】請求項2の発明は請求項1の発明において
さらに、底部内側ワークコイルおよび底部側面ワークコ
イルが交互に働いて、内鍋の渦電流が生じて発熱する部
分が底部の中央部分と外周部分とに切り替わって内容物
の対流位置が切り替わるようにするので、炊き上げ工程
中の内容物の対流を複雑化してその全域に及ぶようにな
り、内容物をむらなく均一に加熱することができるの
で、加熱に無駄がないし首尾よく炊飯することができ
る。
【0058】請求項3の発明は請求項1の発明において
さらに、請求項9の発明は請求項6の発明においてさら
に、炊飯量の多少によって2つあるいは3つあるワーク
コイルを個別に通電制御して、炊飯量の多少により複数
あるワークコイルの内容物に対する位置関係や、内容物
の容量と総加熱容量との比が異なって、特定のワークコ
イルによる加熱が過剰となったり、あるいは加熱の無駄
が多くなったり、あるいは加熱に不均一が生じたりする
のを、ワークコイル数に比例した度合いで防止し、無駄
なく首尾よく炊飯できるようにする。
【0059】請求項4の発明は請求項3の発明において
さらに、請求項10の発明は請求項9の発明においてさ
らに、炊飯量が少量である時の底部内側ワークコイルの
優先的な通電によって、底部内側ワークコイルよりも高
い位置に設けられるワークコイルが、内容物よりも上に
位置して、これに対向する内鍋部を発熱させ、一部が空
炊き状態になって加熱の無駄が生じたり、水分が早期に
無くなりやすい内鍋側部で焦げつきやすくなったりする
のを防止し、炊飯量が中量である時の炊き上げ終了直前
の所定温度を検知するまでの底部内側ワークコイルおよ
び底部側面ワークコイルの双方を通電することにより、
十分な加熱による強力な炊き上げを達成しながら、それ
以降の底部内側ワークコイルだけの通電により、内鍋の
底部側面部および胴部での発熱を止めて、これらの部分
で中量の内容物が焦げつきやすくなっていても、その焦
げつきと加熱の無駄を防止し、炊飯量が満了である時
の、底部内側ワークコイルおよび底部側面ワークコイル
双方を終始通電することにより、満量の内容物を焦げつ
きや無駄なく強力に加熱して早期に炊き上げることがで
き、炊飯量に違いがあっても常に無駄なく首尾よく炊飯
することができる。
【0060】請求項5の発明は請求項1の発明において
さらに、請求項11の発明は請求項6の発明においてさ
らに、吸水工程では、低温であるが複数のワークコイル
にて、通電ワークコイル数に比例した度合いで全体がほ
ぼ均等に昇温しているのを利用して、吸水工程後の炊き
上げ工程開始時点から沸騰開始時点までは底部内側ワー
クコイルだけを通電することにより、底部側面ワークコ
イルにて内鍋を発熱させるのを省略して加熱の無駄をな
くしながら、この過程での内容物の対流も手伝って、内
容物の均一な強加熱を達成し、前記沸騰開始時点以降炊
き上げ工程終了までと、その後の蒸らし工程では再度複
数のワークコイルにて、通電ワークコイル数に比例した
度合いで全体をほぼ均等にかつ高温であるが十分に加熱
して、無駄なく首尾よく炊飯できるようにする。
【0061】請求項11の発明は特に、内鍋を底部と開
口に近い胴部とで発熱させて、内鍋内の上部空間および
内鍋を閉じている蓋を含めた全体をほぼ均等に加熱し
て、底部側面ワークコイルによる無駄な加熱なしく、温
度むらによる結露や腐敗を招かないように炊飯後のご飯
を首尾よく保温することができる。
【0062】請求項12の発明は、請求項6〜11の発
明のいずれか1つにおいて、胴部枠および底部枠を組付
けるのと同時にこれらの間に胴部ワークコイルを保持し
て、特別な部材や作業なしに組付けられるので、2つの
ワークコイルが設けられるだけのものに対するコスト上
昇を小さく抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す電磁誘導炊飯
ジャーの断面図である。
【図2】図1の炊飯ジャーの向きを変えて見た断面図お
よび制御回路のブロック図である。
【図3】図1の炊飯ジャーの炊飯制御の具体例を示すフ
ローチャートおよびその場合の炊飯温度の変化と底部内
側ワークコイルおよび底部側面ワークコイルの通電状態
を示すグラフである。
【図4】本発明の第2の実施の形態を示す炊飯ジャーの
炊飯制御の具体例を示すフローチャートおよびその場合
の炊飯温度の変化と底部内側ワークコイルおよび底部側
面ワークコイルの通電状態を示すグラフである。
【図5】本発明の第3の実施の形態を示す炊飯ジャーの
半部断面図および制御回路のブロック図である。
【図6】図5の炊飯ジャーの炊飯制御の具体例を示す炊
飯温度の変化と底部内側ワークコイルおよび底部側面ワ
ークコイルの通電状態を示すグラフである。
【図7】本発明の第4の実施の形態を示す炊飯ジャーの
断面図および制御回路のブロック図である。
【図8】図7の炊飯ジャーの炊飯制御の具体例を示す炊
飯温度の変化と底部内側ワークコイルおよび底部側面ワ
ークコイルの通電状態を示すグラフである。
【図9】本発明の第5の実施の形態を示す炊飯ジャーの
断面図および制御回路の一部のブロック図である。
【図10】図9の炊飯ジャーの一部分解断面図である。
【図11】本発明の第6の実施の形態を示す炊飯ジャー
の断面図および一部の下面図である。
【図12】図11の炊飯ジャーの一部分解断面図であ
る。
【図13】本発明の第7の実施の形態を示す炊飯ジャー
の断面図および一部の下面図である。
【図14】図13の炊飯ジャーの一部分解断面図であ
る。
【図15】本発明の第8の実施の形態を示す炊飯ジャー
の断面図および一部の下面図である。
【図16】本発明の第9の実施の形態を示す炊飯ジャー
の一部分解断面図である。
【符号の説明】
1 内鍋 2 器体 3 内鍋収容部 4 底部内側ワークコイル 5 底部側面ワークコイル 6 加熱制御手段 7 マイクロコンピュータ 10〜13、62、71、73 ドライバ 22 内壁 22a 胴部枠 22b 底部枠 22c、22d 嵌め合わせ部 61、72 リレー 65 胴部ワークコイル 66 樹脂カバー 67 断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−337042(JP,A) 特開 平2−291815(JP,A) 特開 平6−284962(JP,A) 特開 平4−231918(JP,A) 特開 平8−322715(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47J 27/00 103 A47J 27/00 109

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内鍋と、この内鍋を着脱できるように収
    容する器体と、器体の内鍋収容部に設けられ内鍋の底部
    の中央部および外周部に対向する底部内側ワークコイル
    および底部側面ワークコイルと、底部内側ワークコイル
    および底部側面ワークコイルによる加熱を、炊飯工程に
    応じて、同時加熱時を含めそれぞれ個別に制御する加熱
    制御手段とを備えたことを特徴とする電磁誘導炊飯器。
  2. 【請求項2】 加熱制御手段は、炊き上げ工程時に、底
    部内側ワークコイルおよび底部側面ワークコイルを交互
    に通電する請求項1に記載の電磁誘導炊飯器。
  3. 【請求項3】 加熱制御手段は、炊き上げ工程時に、炊
    飯量を判定し、この判定した炊飯量に対応して底部内側
    ワークコイルおよび底部側面ワークコイルの通電状態を
    切換える請求項1に記載の電磁誘導炊飯器。
  4. 【請求項4】 通電状態の切換えは、炊飯量が少量であ
    るとき、底部内側ワークコイルを優先して通電し、中量
    であるとき、炊き上げ終了前の所定温度を検知するまで
    は底部内側ワークコイルおよび底部側面ワークコイルの
    双方を通電し、それ以降は底部内側ワークコイルだけを
    通電し、満量であるとき、底部内側ワークコイルおよび
    底部側面ワークコイルの双方を終始通電する請求項3に
    記載の電磁誘導炊飯器。
  5. 【請求項5】 加熱制御手段は、吸水工程後の炊き上げ
    工程開始時点から沸騰開始時点までは底部内側ワークコ
    イルだけを通電し、他の吸水工程および沸騰開始時点以
    降炊き上げ工程終了までと、その後の蒸らし工程では低
    部内側ワークコイルおよび底部側面ワークコイルの双方
    を通電する請求項1に記載の電磁炊飯器。
  6. 【請求項6】 内鍋と、この内鍋を着脱できるように収
    容する器体と、器体の内鍋収容部に設けられ内鍋の底部
    の中央部、外周部、および胴部の各部に対向する底部内
    側ワークコイル、底部側面ワークコイル、および胴部ワ
    ークコイルを備え、各ワークコイルによる加熱を、炊飯
    工程に応じて、同時加熱時を含めそれ ぞれ個別に制御す
    加熱制御手段とを備えたことを特徴とする電磁誘導炊
    飯器。
  7. 【請求項7】 加熱制御手段は、保温工程のとき胴部ワ
    ークコイルを通電する請求項6に記載の電磁誘導炊飯
    器。
  8. 【請求項8】 加熱制御手段は、炊き上げ工程時に、底
    部内側ワークコイルおよび底部側面ワークコイルを交互
    に通電する請求項6に記載の電磁誘導炊飯器。
  9. 【請求項9】 加熱制御手段は、炊き上げ工程時に、炊
    飯量を判定し、この判定した炊飯量に対応して底部内側
    ワークコイルおよび底部側面ワークコイルの通電状態を
    切換える請求項6、7のいずれか一項に記載の電磁誘導
    炊飯器。
  10. 【請求項10】 通電状態の切換えは、炊飯量が少量で
    あるとき、底部内側ワークコイルを優先して通電し、中
    量であるとき、炊き上げ終了前の所定温度を検知するま
    では底部内側ワークコイルおよび底部側面ワークコイル
    の双方を通電し、それ以降は底部内側ワークコイルだけ
    を通電し、満量であるとき、底部内側ワークコイルおよ
    び底部側面ワークコイルの双方を終始通電する請求項9
    に記載の電磁誘導炊飯器。
  11. 【請求項11】 加熱制御手段は、吸水工程後の炊き上
    げ工程開始時点から沸騰開始時点までは底部内側ワーク
    コイルだけを通電し、吸水工程および沸騰開始時点以降
    炊き上げ工程終了までと、その後の蒸らし工程では低部
    内側ワークコイルおよび底部側面ワークコイルの双方を
    通電し、保温工程では底部内側ワークコイルおよび胴部
    ワークコイルを通電する請求項6に記載の電磁誘導炊飯
    器。
  12. 【請求項12】 胴部ワークコイルは、器体の内壁を上
    下に分割した胴部枠と底部枠との間で挟持した請求項6
    〜11のいずれか一項に記載の電磁誘導炊飯器。
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