JP3627713B2 - 電気炊飯器 - Google Patents

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Description

【0002】
【発明の属する技術分野】
【0003】
本願発明は、時計等表示手段およびバックアップ用の電源電池を備えた電気炊飯器の構成に関するものである。
【従来の技術】
【0004】
最近の電気炊飯器では、一般に炊飯加熱制御手段としてマイコン式の制御ユニットを備え、炊飯メニューや炊飯量に応じた適切な加熱量、加熱パターンで炊飯制御するとともに、例えば図6に示すように、その操作パネル部20には、当該制御に必要な各種の情報(炊飯メニュー等)を液晶ディスプレイ等よりなる所定の表示手段の表示面21に表示するようになっている。
【0005】
また、上記マイコン制御ユニットには、例えばタイマー予約炊飯その他の必要から、一般に時計機能が付加されており、同図6に示すように、上記表示面21には併せて時計表示(時刻等表示)が行われるようになっている。
【0006】
そして、そのような電気炊飯器では、上記マイコン制御ユニットの必要なメモリデータの保持や上記時計表示のために、仮に電源コンセントが抜かれた場合にも、必要な駆動電源が確保されるように、所定の電圧のバックアップ用の電源電池が併設されている。そして、それにより電源コンセントが抜かれた炊飯器非給電状態においても、例えば図7に示すように、少なくとも時計表示のみは表示されるようになっている。
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、上記従来の構成の場合、例えば製品の組立が終了すると、上記バックアップ用の電源電池も当然にマイコン基板部分等に組付セットされて、バックアップ作動することになる。
【0008】
したがって、例えば製品組立ラインでの組立が完了し、さらに製品検査ラインでの検査が終了した製品は、例えば製品倉庫内や運搬中等(さらには店頭まで)の電源コンセントが抜かれた長い在庫状態においても、上記液晶ディスプレイ等の表示手段が駆動されて、その表示面には上記図7と同様の時計表示がなされることになる。
【0009】
そのため、同従来の構成では本来時計機能も必要とされない上記のような在庫時間(期間)中においても、当該時計表示によって不必要にバックアップ用電源電池の電力が消費され、その本来の寿命(ユーザーに渡ってからの寿命)が短かくなる問題がある。
【0010】
本願発明は、このような問題を解決するためになされたもので、製品在庫時等の表示機能不要時には、液晶ディスプレイ等表示手段の全ての表示を行わせないようにすることによって、上記バックアップ用電源電池の寿命を可及的に延命させるようにした電気炊飯器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願各発明は、上記の目的を達成するために、それぞれ次のような有効な課題解決手段を備えて構成されている。
【0012】
(1) 請求項1の発明
この発明の電気炊飯器は、内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱出力を制御するマイコン式の加熱制御手段と、所定の表示面に時計表示その他各種の表示を行う表示手段と、電源コンセントが接続されていない非給電状態において、上記表示手段に電源を供給するバックアップ用の電源電池と、当該電気炊飯器の組立検査終了後に少なくとも上記表示手段の表示動作を完全にOFFにする電池延命制御モードを実行し、それによって上記バックアップ用電源電池の電力消費量を低減する一方、その後同制御モード解除の条件が成立したときに、再び上記表示手段の表示動作を行わせる電池延命制御手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記電池延命制御モードが解除される条件は、電源コンセントの接続に加えて、それ以外の所定の操作ないし処理が行われて、確実に製品がユーザー側に渡ったことが確認されたときに成立するように構成されていることを特徴としている。
【0013】
したがって、該構成の場合、上記電池延命制御手段の電池延命制御モードにより、当該電気炊飯器の組立検査終了後に、少なくとも上記表示手段の時計表示を含む全ての表示動作がOFFにされる。したがって、在庫状態における上記バックアップ用電源電池の電力消費量が低減され、その寿命が延びることになる。
【0014】
そして、その後、電源コンセントの接続に加えて、それ以外の所定の操作しない処理が行われて、確実に製品がユーザー側に渡ったことが確認され、所定の電池延命制御モード解除の条件が成立すると、同制御モードによる上記表示手段の完全なOFF状態が解除されて、上記表示手段の時計表示等必要な所定の情報の表示動作を行わせ、以後の適正な使用を可能とする。
【0015】
電源コンセントが接続されると、電源の入力により上記バックアップ用の電源電池に対する電源負担もなくなるので、特に寿命を短縮することにはならない。
【0016】
また、それ以外の所定の操作ないし処理は、例えば実際の炊飯工程の全工程が完了した場合が挙げられる。
【0017】
実際に炊飯工程が実行され、その吸水、炊き上げ加熱から沸とう維持、むらし(さらには保温)までの全工程が完了したということは、明らかに製品の在庫時間が過ぎて、ユーザーの手に渡り、少なくとも第1回目の使用がなされたことを示す。
【0018】
したがって、該場合には、明らかに時計表示その他の各種の情報の表示が必要とされるから、上記電池延命制御モードの設定を解除して、通常の表示制御モードに移行させる。
【0019】
もちろん、この実際の炊飯工程の完了については、例えば製品検査ライン上での検査炊 飯との区別のために、全工程が何らの異常もなく完了したことであるというようにしてもよい。
【0020】
(2) 請求項2の発明
この発明の電気炊飯器は、内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱出力を制御するマイコン式の加熱制御手段と、所定の表示面に時計表示その他各種の表示を行う表示手段と、電源コンセントが接続されていない非給電状態において、上記表示手段に電源を供給するバックアップ用の電源電池と、当該電気炊飯器の組立検査終了後に少なくとも上記表示手段の表示動作を完全にOFFにする電池延命制御モードを実行し、それによって上記バックアップ用電源電池の電力消費量を低減する一方、その後同制御モード解除の条件が成立したときに、再び上記表示手段の表示動作を行わせる電池延命制御手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記電池延命制御手段による電池延命制御モードは、設定後所定時間内は、如何なる解除条件の成立によっても解除できないように構成されていることを特徴としている。
【0021】
組立検査工程終了後ユーザーに渡るまでの製品在庫期間は、時間的に見て相当の長時間に亘る。
【0022】
したがって、それに比べて短かい時間で、上記電池延命制御モードの設定が解除されたのでは、折角の電源電池の消費電力低減効果が低くなる。
【0023】
したがって、少なくとも一般的な在庫時間に対応した所定時間内は、上記電池延命制御モードの解除を行えないようにしておくのが好ましい。
【0024】
(3) 請求項3の発明
この発明の電気炊飯器は、内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱出力を制御するマイコン式の加熱制御手段と、所定の表示面に時計表示その他各種の表示を行う表示手段と、電源コンセントが接続されていない非給電状態において、上記表示手段に電源を供給するバックアップ用の電源電池と、当該電気炊飯器の組立検査終了後に少なくとも上記表示手段の表示動作を完全にOFFにする電池延命制御モードを実行し、それによって上記バックアップ用電源電池の電力消費量を低減する一方、その後同制御モード解除の条件が成立したときに、再び上記表示手段の表示動作を行わせる電池延命制御手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記電池延命制御手段による電池延命制御モードの解除条件は、実際の炊飯工程の全工程が完了したことであることを特徴としている。
【0025】
このように、実際に炊飯工程が実行され、その吸水、炊き上げ加熱から沸とう維持、むらし(さらには保温)までの全工程が完了したということは、明らかに製品の在庫時間が過ぎて、ユーザーの手に渡り、少なくとも第1回目の使用がなされたことを示す。
【0026】
したがって、該場合には、明らかに時計表示その他の各種の情報の表示が必要とされるから、上記電池延命制御モードの設定を解除して、通常の表示制御モードに移行させる。
【0027】
(4) 請求項4の発明
この発明の電気炊飯器は、内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱出力を制御するマイコン式の加熱制御手段と、所定の表示面に時計表示その他各種の表示を行う表示手段と、電源コンセントが接続されていない非給電状態において、上記表示手段に電源を供給するバックアップ用の電源電池と、当該電気炊飯器の組立検査終了後に少なくとも上記表示手段の表示動作を完全にOFFにする電池延命制御モードを実行し、それによって上記バックアップ用電源電池の電力消費量を低減する一方、その後同制御モード解除の条件が成立したときに、再び上記表示手段の表示動作を行わせる電池延命制御手段 とを備えてなる電気炊飯器において、上記電池延命制御手段による電池延命制御モードの解除条件は、実際の炊飯工程の全工程が何らの異常もなく完了したことであることを特徴としている。
【0028】
上述のように製品検査終了後に、修理や調整を行う場合、ケースによっては空炊き状態で炊飯加熱に近い加熱を行うことがある。
【0029】
このような場合は、ユーザーの行う炊飯工程での加熱とは異なって、未だ在庫状態と同様であるので、特に時計等の表示が必要とされない限り、上述の電池延命制御モードはそのまま継続させる。
【0030】
(5) 請求項5の発明
この発明の電気炊飯器は、内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱出力を制御するマイコン式の加熱制御手段と、所定の表示面に時計表示その他各種の表示を行う表示手段と、電源コンセントが接続されていない非給電状態において、上記表示手段に電源を供給するバックアップ用の電源電池と、当該電気炊飯器の組立検査終了後に少なくとも上記表示手段の表示動作を完全にOFFにする電池延命制御モードを実行し、それによって上記バックアップ用電源電池の電力消費量を低減する一方、その後同制御モード解除の条件が成立したときに、再び上記表示手段の表示動作を行わせる電池延命制御手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記電池延命制御手段による電池延命制御モードの解除条件は、内鍋の温度を検出する温度センサが、沸とう温度を所定時間以上検出したことであることを特徴としている。
【0031】
実際に製品がユーザーの手に渡って使用されると、当然ながら、炊飯開始後、所定時間以上の沸とう維持工程を経て、炊飯が終了する。
【0032】
したがって、内鍋温度センサによって上記沸とう温度の加熱で行われる沸とう維持工程の継続時間を確認することによっても、当該製品が在庫時間を過ぎて、ユーザーの手に渡ったことを判断することができる。
【0033】
(6) 請求項6の発明
この発明の電気炊飯器は、内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱出力を制御するマイコン式の加熱制御手段と、所定の表示面に時計表示その他各種の表示を行う表示手段と、電源コンセントが接続されていない非給電状態において、上記表示手段に電源を供給するバックアップ用の電源電池と、当該電気炊飯器の組立検査終了後に少なくとも上記表示手段の表示動作を完全にOFFにする電池延命制御モードを実行し、それによって上記バックアップ用電源電池の電力消費量を低減する一方、その後同制御モード解除の条件が成立したときに、再び上記表示手段の表示動作を行わせる電池延命制御手段とを備えてなる電気炊飯器において、製品検査ラインにおける炊き上げ工程検査は、実際の炊飯工程の操作方法と区別可能な異なる操作方法でなされ、その何れの操作方法であるかを基準として、上記電池延命制御モードの解除判定がなされるように構成されていることを特徴としている。
【0034】
これも上述のように、製品検査終了後の修理や調整に必要な炊飯加熱をユーザーの手に渡った後の炊飯加熱と明確に区別できるようにし、後者の場合にのみ、電池延命制御モードを解除する方法として有効となる。
【発明の効果】
【0035】
以上の結果、、本願発明によると、製品の組立検査終了後、ユーザーの手に渡るまでの相当に長い在庫時間内の無駄なバックアップ用電源電池の消費電力を低減して、その使用寿命を有効に延長することができる。
【0036】
その結果、電気炊飯器そのものの製品寿命をも長くすることが可能となる。
【発明の実施の形態】
【0037】
図1〜図5は、本願発明の実施の形態に係る時計等表示機能を備えたマイコン式電気炊飯器の炊飯器本体の全体的な構成および同炊飯器本体の操作パネル部、マイコン基板部、内部制御回路部の構成、並びにバックアップ用電源電池延命制御の内容をそれぞれ示している。
【0038】
(全体の特徴)
先ず本実施の形態のマイコン式電気炊飯器は、その炊飯器本体側において例えば内鍋3として電磁誘導の可能な磁性金属板よりなるものが採用されている一方、当該内鍋3に対する炊飯時の加熱手段として、合成樹脂製の保護枠(内ケース)4を介して当該内鍋3の底壁部3aから側壁部3bの略全体を包み込むように当該内鍋3の底壁部3aの中央部側と側方部側、および側壁部3bの下方側の3ケ所の全周に対応する3組のワークコイルC1,C2,C3が設けられ、また当該内鍋3に対する保温時の加熱手段として、当該内鍋3の側壁部3bの上方側全周に対応する保温ヒータH1が設けられている。そして、それらをマイコン制御ユニット32によって適切に駆動制御することによって適切な炊飯機能と保温機能とを実現できるようになっている。
【0039】
一方、それらの各機能に対するタイマー予約や炊飯および保温メニューの選択、それら各メニューに対応した加熱パターンの操作設定は、当該電気炊飯器本体Aの前面側操作パネル部20に設けられた各種入力スイッチ群22a〜22hを介してユーザーにより行われ、その設定内容に応じて最終的に上記ワークコイルC1〜C3および保温ヒータH1、肩ヒータH2が制御されるようになっている。
【0040】
また、上記操作パネル部20の中央部には、炊飯、保温の各メニュー、並びに現在時刻等の時計表示および炊飯完了までの残時間表示その他の必要事項を表示する液晶表示面21が設けられている。この液晶表示面21は、上記操作パネル部20の内側にあるマイコン基板6B上に設けられている液晶ディスプレイ(液晶ディスプレイ装置)31のディスプレイ画面によって構成されている。
【0041】
そして、本実施の形態の場合、プリント基板は、例えば図1に示すように、IGBT等ワークコイルC1〜C3の電力制御部品を備えた制御基板6Aと、上記のマイコン基板6Bとからなっており、上記マイコン基板6Bは、さらに例えば図3に示すように、上記各種入力スイッチ群22a〜22hおよび液晶ディスプレイ31等を備えた操作基板61部分とマイコン制御ユニット32および液晶ディスプレイ31それぞれのバックアップ駆動用の電源電池45および定格出力可変抵抗46等を備えたマイコン用電源基板62部分とからなっている。
【0042】
そして、上記液晶ディスプレイ31は、当該製品の組立検査終了後は、その製品在庫状態(ユーザーに渡るまでの状態)においては、後述するような上記バックアップ用電源電池45の寿命を長持ちさせるための電池延命制御モードによるOFF駆動制御が行われるようになっており、従来の時計表示(図7参照)までもが消灯されるようになっている。この電池延命制御は、後述するマイコン制御ユニット32の電池延命制御手段によってなされる。そして、同制御手段による上記電池延命制御モードは、その設定操作スイッチが、例えば後述するように取消・節電兼用スイッチ22cとして従来の取消スイッチと兼用されており、同スイッチ22cを5秒間以上続けてON操作した時に設定されるようになっている。
【0043】
(炊飯器本体部分の構成)
すなわち、先ず該電気炊飯器の炊飯器本体は、例えば図1に示すように、内部に誘起されるうず電流によって自己発熱が可能な例えばステンレス鋼板等の磁性金属板よりなる内鍋(飯器ないし保温容器)3と、該内鍋3を任意にセットし得るように形成された合成樹脂製の有底筒状の保護枠(内ケース)4と、該保護枠(内ケース)4を保持する外部筺体である有底筒状の外ケース1と、該外ケース1と上記保護枠(内ケース)4とを一体化して形成された炊飯器器体Aの上部に開閉可能に設けられた蓋ユニット(蓋)2とから構成されている。
【0044】
上記保護枠(内ケース)4の底壁部(底部)4aの下方側にはコイル台7が設けられ、その上部には、フェライトコアを介し、上記内鍋3の底壁部(底部)3aの中央部と側方部および内鍋3の側壁部3bの各位置に対応して各々リッツ線が同心状に巻成された3組のワークコイルC1,C2,C3が、それぞれ内鍋3の底壁部3aから側壁部3bに到る略全体を包み込むように設けられており、それらにより通電時には内鍋3の略全体にうず電流を誘起して、その全体を略均一に加熱するようになっている。そして、該ワークコイルC1,C2,C3は、それぞれ相互に直列に接続されている。そして、その一端は、整流回路35および平滑回路(平滑コンデンサ36)を介したワークコイル駆動回路の電源ラインに、また他端は同回路中のIGBT(パワートランジスタ)37にそれぞれ接続されている(図4参照)。
【0045】
また、上記側壁部側ワークコイルC3の上方部には、保温時において加熱手段として機能する保温ヒータH1が設けられており、保温時において上記内鍋3の全体を有効かつ均一に加熱するようになっている。
【0046】
また、上記保護枠(内ケース)4およびコイル台7の前方部側には、図4に示すワークコイルC(C1,C2,C3)、保温ヒータH1、肩ヒータH2等を駆動制御するIGBT37や保温ヒータ,肩ヒータ駆動回路33,24、マイコン制御ユニット32、電源電圧整流用のダイオードブリッジよりなる整流回路35、平滑回路(平滑コンデンサ36)などを備えた制御基板6Aおよび制御基板収納ボックス5Aが上下方向に立設状態で設けられている。
【0047】
また上記外ケース1は、例えば合成樹脂材で形成された上下方向に筒状のカバー部材1aと、該カバー部材1aの上端部に結合された合成樹脂製の肩部材11と、上記カバー部材1aの下端部に一体化された合成樹脂製の底部材1bとからなり、かつ上記保護枠(内ケース)4の底壁部4aとの間に所定の広さの断熱および通風空間部を形成した全体として有底の筒状体に構成されている。そして、該外ケース1の前面部上方には、例えば図2に示すような形状の操作パネル部20が設けられている。該操作パネル部20のパネル面には、中央に十分に広く大きな表示面積をもつ液晶表示面21が、また、その外周囲には炊飯スイッチ22a、タイマー予約スイッチ22b、取消・節電兼用スイッチ22c、保温スイッチ22d、再加熱スイッチ22e、メニュー選択スイッチ22f、時スイッチ22g、分スイッチ22h等の各種入力スイッチ(タッチキーのタッチ部)が設けられている。また、上記肩部材11の肩部内周側には、肩ヒータH2が設けられている。
【0048】
また、上記外ケース1内の上記操作パネル部20の内側部分(裏側空間)には、上記制御基板6Aの上端側位置から斜め前方に下降傾斜する状態で、上述のマイコン基板6Bが傾斜設置されている。このマイコン基板6Bは、例えば図3に示すように、液晶ディスプレイ31、炊飯スイッチ22a、タイマー予約スイッチ22b、取消・節電兼用スイッチ22c、保温スイッチ22d、再加熱スイッチ22e、メニュー選択スイッチ22f、時スイッチ22g、分スイッチ22h等の各種入力スイッチ(タッチキーの動作機構部)が設けられた操作基板部61と、その下方側にあって、円形をなすマイコン制御ユニット32および液晶ディスプレイ31バックアップ駆動用の電源電池45、ワークコイルの定格出力(定格加熱出力)の調節設定用の可変抵抗46等を有するマイコン用電源基板部62とからなっており、それらは中間のスリット部を基準として相互に分割されても良いように、ジャンパー線等で接続されている。そして、これらは設置形態によっては、例えば上記中間のスリット部位置で相互に分割して設置固定される(なお図1では、そのまま設置している)。
【0049】
さらに、図示はしないが、上記保護枠(内ケース)4下方側のコイル台7の中央部には、上下方向に同心状に貫通したセンタセンサ収納空間部が形成されており、該センタセンサ収納空間部中に上下方向に昇降自在な状態で、かつ常時コイルスプリングにより上方に上昇付勢された状態で内鍋温度検知センサ(図4中のS)および内鍋検知スイッチ(図4中のLS)を備えたセンタセンサが設けられている。
【0050】
一方、符号2は炊飯器本体上方側の蓋ユニットであり、該蓋ユニット2は、その外周面を構成する合成樹脂製の外カバー12と、該外カバー12と内枠14との間に設けられた金属製の断熱構造体13と、該断熱構造体13の内側にパッキン17を介して設けられた金属製の内カバー15と、該内カバー15の下方に設けられた金属製の放熱板16とによって内側が中空の断熱構造体に形成されている。また、上記断熱構造体13は上下2枚の金属板13a,13bを閉断面構造に対向させて一体化することにより形成されている。
【0051】
この蓋ユニット2は、上記外ケース1上部の肩部材11に対してヒンジ機構を介して回動自在に取付けられており、その開放端側には、該蓋ユニット2の所定位置に係合して該蓋ユニット2の上下方向への開閉を行うロック機構18が設けられている。
【0052】
したがって、該構成では、先ず炊飯時には、上記内鍋3は、上記3組のワークコイルC1,C2,C3の駆動によりその底壁部3aから側壁部3b側にかけて略全体が均一に発熱し、例えば内鍋3内の水に浸された飯米が断熱部として作用する吸水工程などにおいても内鍋3の上部側をもムラなく加熱して略全体に均一な吸水性能を可能にするとともに、炊飯量が多い時などにも内鍋3の全体を略均一に加熱して加熱ムラなく効率良く炊き上げることができる。また、沸騰工程以降の水分がなくなった状態における内鍋3の底壁部3aの局部的な熱の集中を防止して焦げ付きの発生を防止することができる。次に、保温時には、上記内鍋3の側壁部3bに対応して設けられた上記保温ヒータH1および肩ヒータH2の駆動により、内鍋3の底壁部3aから側壁部3bおよび上方部の全体が適切な加熱量で均一に加熱されて加熱ムラのない保温が実現される。
【0053】
一方、上記制御基板6Aのマイコン制御ユニット32には、上記各入力スイッチ22a〜22hを介して入力されたユーザーの指示内容を判断する所望の認識手段が設けられており、該認識手段で認識されたユーザーの指示内容に応じて所望の炊飯又は保温機能、所望の炊飯又は保温メニュー、それら炊飯又は保温メニューに対応した所定の加熱出力、加熱パターンを設定して、その炊飯加熱制御手段又は保温加熱制御手段としてのマイコン制御ユニット32を適切に作動させて所望の炊飯又は保温を行うようになっている。
【0054】
したがって、ユーザーは、上記各入力スイッチ22a〜22hを使って炊飯又は保温、タイマー予約、予約時刻設定、白米、早炊、玄米、おかゆ、炊き込み、おこわ、無洗米、雑炊、ピラフ、蒸し等各種メニューの炊き分け、通常保温又は低温保温その他の各種の炊飯又は保温機能の選択設定内容を入力すれば、それに対応した機能内容が当該マイコン制御ユニット32内の上記認識手段を介して炊飯および保温加熱パターン等設定部に自動的に設定入力され、対応する炊飯又は保温加熱制御が所望の制御パターンで適切になされるようになる。
【0055】
また、同マイコン制御ユニット32には、電池延命制御モード設定機能および電池延命制御機能が設けられており、上述した取消・節電兼用スイッチ22cが5秒間以上ON操作されると、それに対応して同延命制御モードが設定され、例えば後に述べる図5のフローチャートに示すような電池延命制御が行われるようになっている。
【0056】
(炊飯器本体側制御回路部分の構成)
次に、図4は、上述のように構成された炊飯器本体側の炊飯および保温制御並びに電池延命制御等、必要な各種の制御を行うマイコン制御ユニット32を中心とする制御回路部分の構成を示す。
【0057】
図中、符号32が上述のような炊飯加熱制御手段および保温加熱制御手段、電池延命制御手段としての機能に加え、内鍋温度判定手段、内鍋検知手段、ブザー報知手段としての機能を備えたマイコン制御ユニット(CPU)であり、該マイコン制御ユニット32は、マイクロコンピュータを中心として構成され、例えば内鍋3の温度検知回路部、内鍋3の検知回路部、ワークコイル駆動制御回路部、発振回路部、リセット回路部、保温ヒータおよび肩ヒータ等駆動制御回路部、停電検知回路部、ブザー報知部、電源回路部等を各々有して構成されている。
【0058】
そして、先ず上記内鍋3の底壁部3a側センタセンサ部の内鍋温度検知センサS、内鍋検知スイッチLSに対応して設けられた温度検知回路43および鍋検知回路44には、例えば上記内鍋温度検知センサSによる内鍋3の底壁部3aの温度検知信号、内鍋検知スイッチLSによる鍋検知信号がそれぞれ入力されるようになっている。
【0059】
また、上記ワークコイル駆動制御回路部は、例えばパルス幅変調回路(PWM回路)41、同期トリガー回路40、IGBT駆動回路42、IGBT37、共振コンデンサ38によって形成されている。そして、上記マイコン制御ユニット32のワークコイル駆動制御回路部により、上記パルス幅変調回路41を制御することにより、例えば炊飯工程に応じて上記ワークコイルC(C1,C2,C3)の出力値および同出力値でのONデューティー比(例えばn秒/16秒)をそれぞれ適切に変えることによって、炊飯工程の各工程における内鍋3の加熱温度と加熱パターンを炊飯量を考慮して適切に可変コントロールし、均一な吸水作用と加熱ムラのない御飯の炊き上げを実現するための適切な出力制御が行われるようになっている。
【0060】
また同マイコン制御ユニット32の保温ヒータ駆動制御回路部および肩ヒータ駆動制御回路部により、それぞれ保温ヒータ駆動回路33および肩ヒータ駆動回路34を制御することにより、例えば保温又は炊飯工程に応じて上記保温ヒータH1、肩ヒータH2の出力値および同出力値でのONデューティー比(例えばn秒/16秒)をそれぞれ適切に変えることによって、保温又は炊飯工程の各工程における内鍋3の加熱温度と加熱パターンとを炊飯量を考慮して適切に可変コントロールするための適切な出力制御が行われるようになっている。
【0061】
また、符号22a〜22hは上述した各種入力スイッチ部であり、同スイッチの必要なものが適切に操作されると、上記マイコン制御ユニット32側の認識手段によってユーザーの指示内容が認識され、その認識内容に応じて所望の炊飯又は保温加熱パターンを設定して上記炊飯加熱制御手段又は保温加熱制御手段を適切に作動させて所望の炊飯又は保温を行うようになっている。
【0062】
したがって、ユーザーは、同入力スイッチ22a〜22hを使用して炊飯又は保温、タイマー予約、予約時刻設定、白米又は玄米、早炊、おかゆ、かため又はやわらかめ、すしめし、炊き込み等の炊き分け、通常保温又は低温保温等の各種の炊飯又は保温機能の選択設定内容を入力すれば、それに対応した機能内容が当該マイコン制御ユニット32の上述した認識手段を介して炊飯又は保温加熱パターン設定部に自動的に設定入力され、対応する炊飯又は保温加熱制御が適切になされる。
【0063】
さらに、符号17は炊飯完了を知らせるブザー報知部、21は液晶ディスプレイ31の液晶表示面である。この実施の形態の場合、上記液晶表示面21には、少なくとも電源コンセントが接続されている給電状態では、上記入力スイッチ22a〜22hのON操作に対応して、例えば図2に示すような所望のメニューや時刻等の必要事項が多数表示され、以後設定内容に応じて必要な表示が取捨選択されて行くようになっている。
【0064】
なお、図4の制御回路では、繁雑さを避けるために、要旨である上述のバックアップ用の電源電池45のみを示し、上記マイコン制御ユニット32側へのメイン電源であるAC電源30側からの定電圧電源回路は省略して示している。
【0065】
(電池延命制御モードの設定と電池延命制御)
次に図5のフローチャートは、上述のバックアップ用電源電池45の延命制御モードの設定および延命制御の内容を示している。
【0066】
すなわち、該制御では、先ずステップS1,S2で、当該電気炊飯器の組立および検査工程が終了し、かつ上述した電池延命制御モードを設定する節電スイッチ(取消兼用)22cがON(5秒間以上)になっているか否かを判定する。そして、それらの判定結果が、共にYESの時に初めてステップS3に進んで、上述した電池延命制御モードを設定するとともに対応する「電池延命モード制御」を開始し、続くステップS4で具体的に上述した液晶ディスプレイ31を完全にOFF状態に制御して上記液晶表示面21の「時計表示」をも消灯させる。そして、それによって、上記バックアップ用電源電池45の電力消費量を可及的に節約する(電源の供給を、最低限必要なマイコン側メモリ部のみに限定する)。
【0067】
次に、ステップS5で、何らかの理由により電源コンセント(電源プラグ部)がON、つまり電源回路に電源が入力されたか否かを判定し、YESの時は続くステップS6に進んで上述の液晶ディスプレイ31を駆動し、上記一旦消灯した「時計表示」等を改めて点灯させる一方、NOの時はステップS6に進んで、そのまま当該「時計表示」をも消した上記液晶ディスプレイ31自体がOFFの「電池延命モード制御」を継続する。この状態は、該ステップS6から、上述のステップS3,S4,S5を介して、ステップS5で少なくとも電源コンセントがONにされたことが判定されない限り、繰り返し続けられる。従って、製品在庫状態においては、少なくとも特別な修理が必要であるなどとして、電源コンセントがONにされない限り、確実に上記液晶表示面21の「時計表示」も消灯されて、確実なバックアップ用電源電池45の使用寿命の延命が図られる。
【0068】
一方、上記ステップS5において、電源コンセントがONになったと判定された場合には、上述のような製品在庫状態での修理等の場合に限らず、当該製品がユーザー側に渡り、実際に炊飯又は保温が行われている場合もある。
【0069】
したがって、上記のように電源コンセントがONになり、それに対応してステップS6で少なくとも「時計表示」が点灯された場合には、さらにステップS7に進んで、再度取消・節電兼用スイッチ22cがON操作されたか否かを判定し、同取消・節電兼用スイッチ22cが一応ON操作されたYESの時には、さらにステップS8に進んで、そのON操作はON操作時間が5秒間以上連続した節電スイッチとしてのON操作であるか否かを判定し、NOの時は、再びステップS6に戻って「時計表示」の点灯状態を継続させる。一方、同取消・節電兼用スイッチ22cのON操作時間が5秒間以上連続した節電スイッチとしてのものである場合には、当該ON操作が2度目のものであり、電池延命制御モードの解除を意図するものであると判断し、ステップS9に進んで、上記電池延命モードの設定を解除し、通常の表示動作に進む。
【0070】
他方、上記ステップS7の判定で、取消・節電兼用スイッチ22cが全くON操作されていないNOの時は、さらにステップS10,S11に進んで、炊飯開始スイッチ22aがON操作されて実際に炊飯が開始され、かつ当該炊飯開始後30分以上経過したか否か、つまり在庫中における特別な修理中の短時間内の空炊き加熱であるか、ユーザーの手に渡った実際の炊飯時のものであるかを、判定する。
【0071】
すなわち、ステップS10,S11でYESの炊飯が開始され、かつ同炊飯を開始してから少なくとも30分以上の加熱状態が継続された実際にユーザーによる炊飯が実行されていると予想される場合は、略製品がユーザーに渡ったものと判断されるが、さらに確実性を高めるために、続くステップS12で、その後、さらに炊き上げ検知が行われたか否か(つまり、炊飯工程の略全工程が異常なく行われた否か)を判定し、YESとなった時に初めてステップS9に進んで上記電池延命制御モードの設定を解除する一方、NOの時にはステップS13に進んで、なお上記「電池延命モード制御」を継続する。また、上記ステップS11で炊飯開始後30分以上経過していないNOの時もステップS14に進んで、同様に「電池延命モード制御」が継続される。
【0072】
一方、これらとは異なり、上述のステップS10の炊飯開始判定において、NOの時は、順次ステップS15,S16,S17に進んで、すでに保温工程にあるか、内鍋3の温度が72℃以上の通常保温温度状態であるか、さらには保温工程に移行し、かつ72℃保温されてから60分以上経過している保温継続状態であるか否かを各々判定し、それぞれYESと判定された時には、ユーザーの使用による保温であると判定して上述のステップS9に進んで、実際にユーザーによる炊飯が行われた場合同様、上記の電池延命制御モードの設定を解除する。
【0073】
これにより、製品購入後、保温機能から先に使用が開始された場合にも対応することができる。
【0074】
他方、保温工程でないステップS15でNOの場合、また保温工程ではあっても72℃以上の通常保温状態でないステップS16でNOの場合には、それぞれ「時計表示」を点灯させて、再度上記ステップS6以下の制御を行う。
【0075】
また、ステップS15,S16でYESの保温工程に入り、かつ72℃以上の保温状態ではあっても、上記ステップS17でNOの保温工程に入ってから60分以上経過していない時は、ユーザーの使用ではなく、製品検査上での保温加熱の場合であることも考えられるので、さらにステップS18に進んで、上記「電池延命制御モード」を継続して上記バックアップ用電源電池45の消費電力の節約を図る。
【0076】
以上のように、本実施の形態の電気炊飯器では、当該電気炊飯器の組立検査終了後に、少なくとも上記液晶ディスプレイ31の表示動作を完全にOFFにする電池延命制御モードを実行し、それによって上記バックアップ用電源電池45の電力消費量を可及的に低減する一方、その後所定の同制御モード解除の条件が成立したときに、再び上記液晶ディスプレイ31の表示動作を行わせる電池延命制御手段を設けたことを特徴としている。
【0077】
したがって、該構成の場合、具体的にはマイコン制御ユニット32中のプログラムにより構成される上記電池延命制御手段の電池延命制御モードにより、当該電気炊飯器の組立検査が終了すると、少なくとも上記液晶ディスプレイ31の時計表示を含む全ての表示動作がOFFにされる。したがって、在庫状態における上記バックアップ用電源電池45の電力消費量が低減され、その寿命が延びることになる。
【0078】
そして、その後所定の電池延命制御モード解除の条件が成立したときには、同制御モードによる上記液晶ディスプレイ31の完全なOFF状態が解除されて、時計表示等必要な所定の情報の表示が行われる。
【0079】
そして、上記電池延命制御手段による電池延命制御モードは、所定の操作スイッチ、例えば取消スイッチを兼用した取消・節電兼用スイッチ22cの異なるスイッチ操作によって設定されるように構成されている。
【0080】
例えば同スイッチ22cを1回軽くONにする通常のワンタッチ方式でのON操作を行うと本来の取消スイッチ機能が実現されるが、他方同スイッチ22cを5秒間以上押し続けると、電池延命制御モード設定機能が実現されるようになっている。したがって、その設定操作は容易であり、スイッチの数も1個で足りる。
【0081】
もちろん、この操作スイッチは、別途専用のものとすることもできる。
【0082】
そして、上記電池延命制御手段による電池延命制御モードは、組立検査終了時だけでなく、必要に応じて、例えばユーザーによる操作によっても設定できるように構成してもよい。
【0083】
上述のような時計表示等の表示動作をもOFFにする電池延命制御モードを、例えば製品がユーザーに渡った後にも必要に応じて設定できるようにして置くと、例えば旅行に出るなどしてユーザーが長期間家を留守にする時などにも、同制御モードに設定し、電源コンセントを抜いて置きさえすれば、商用電源電力、バックアップ用電源電池電力の両方の電力を有効に節約することができるようになる。
【0084】
なお、上記電池延命制御手段による電池延命制御モードは、上記設定後所定時間内は、如何なる解除条件の成立によっても解除できないように構成することも可能である。
【0085】
例えば一般に組立検査工程終了後ユーザーに渡るまでの製品在庫期間は、時間的に見て相当の長時間に亘る。
【0086】
したがって、それに比べて短かい時間で、上記電池延命制御モードの設定が解除されたのでは、折角の電源電池45の消費電力低減効果が低くなる。
【0087】
したがって、少なくとも同一般的な在庫時間に対応した所定設定時間内は、上記電池延命制御モードの解除を行えないようにして置くのが好ましい。
【0088】
ところで、本実施の形態における上記電池延命制御手段による電池延命制御モード自体の解除の条件は、上述のように先ず電源コンセントが接続されて電源回路に電源が供給され、さらに同状態において所定の操作ないし処理が行われたことを必要とするように構成している。
【0089】
例えば一旦製品の検査が行われ、それが終了した場合にも、修理や不具合の調整が必要な場合がある。
【0090】
そして、そのような場合には、当然電源コンセントが電源回路に接続されて電源が入力されるので、これをトリガーとして一旦上記液晶ディスプレイ31を駆動することは、修理面からも必要である。しかし、そのような工場内での修理は、通常の場合、短時間で終了するので、上記電池延命制御モードまでを解除する必要はない。従って、これらの場合を除くためにも、上記電源コンセントの接続に加えて、それ以外の所定の操作ないし処理が行われて、確実に製品がユーザー側に渡ったことが確認された時に始めて上記電池延命制御モードを解除し、時計表示等の必要な表示(又は全ての表示)を復帰させて、以後の適正な使用を行えるようにしている。
【0091】
また、電源コンセントが接続されると、それに対応して時計表示等を点灯させるようにしているが、電源の入力により上記バックアップ用の電源電池に対する電源負担もなくなるので、特に寿命を短縮することにはならない。
【0092】
そして、上記電池延命制御手段による電池延命制御モードの解除条件としての上記所定の操作ないし処理は、例えば実際の炊飯工程の全工程が完了したことであることを特徴としている。
【0093】
このように、実際に炊飯工程が実行され、その吸水、炊き上げ加熱から沸とう維持、むらし(さらには保温)までの全工程が完了したということは、明らかに製品の在庫時間が過ぎて、ユーザーの手に渡り、少なくとも第1回目の使用がなされたことを示す。
【0094】
したがって、該場合には、明らかに時計表示その他の各種の情報の表示が必要とされるから、上記電池延命制御モードの設定を解除して、通常の表示制御モードに移行させる。
【0095】
また、この実際の炊飯工程の完了については、例えば製品検査ライン上での検査炊飯との区別のために、全工程が何らの異常もなく完了したことであるというようにしてもよい。
【0096】
上述のように製品検査終了後に、修理や調整を行う場合、ケースによっては空炊き状態で炊飯加熱に近い加熱を行うことがある。
【0097】
このような場合は、ユーザーの行う炊飯工程での加熱とは異なって、未だ在庫状態と同様であるので、特に時計等の表示が必要とされない限り、上述の電池延命制御モードはそのまま継続させるようにする。
【0098】
さらに、上記電池延命制御手段による電池延命制御モードの解除条件としての所定の操作ないし処理は、上記の他に内鍋の温度を検出する温度検知センサSが、沸とう温度を所定時間以上検出したことであるとしてもよい。
【0099】
実際に製品がユーザーの手に渡って使用されると、当然ながら、炊飯開始後、所定時間以上の沸とう維持工程を経て、炊飯が終了する。
【0100】
したがって、内鍋温度検知センサSによって上記沸とう温度の加熱で行われる沸とう維持工程の継続時間を確認することによっても、当該製品が在庫時間を過ぎて、ユーザーの手に渡ったことを判断することができる。
【0101】
さらに、以上の構成においては、例えば製品検査ラインにおける炊き上げ工程検査を、実際の炊飯工程の操作方法とは異なる操作方法で行うようにし、その何れの操作方法であるかを基準として、上記電池延命制御モードの解除判定を行うように構成することもできる。
【0102】
このような構成も、上述のように製品検査終了後の修理や調整に必要な炊飯加熱をユーザーの手に渡った後の実際の炊飯加熱と区別できるようにし、後者の場合にのみ、電池延命制御モードを解除する方法として有効となる。
【0103】
以上の結果、、本実施の形態の電気炊飯器によると、製品の組立検査終了後、ユーザーの手に渡るまでの相当に長い在庫時間内の無駄なバックアップ用電源電池45の消費電力を低減して、その使用寿命を有効に延長することができる。
【0104】
その結果、電気炊飯器そのものの製品寿命をも長くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本願発明の実施の形態に係る電気炊飯器本体の略全体的な構成を示す一部切欠側面図である。
【図2】同電気炊飯器本体の要部である正面側上部の操作パネル部分の拡大図である。
【図3】同電気炊飯器本体の要部であるマイコン基板の構成を示す図である。
【図4】同電気炊飯器本体内の要部であるマイコン制御ユニットを中心とする制御回路部分のブロック図である。
【図5】同電気炊飯器のマイコン制御ユニットによる電池延命制御の内容を示すフローチャートである。
【図6】従来の電気炊飯器の操作パネル部分の通常動作時の表示状態を示す図である。
【図7】同電気炊飯器の操作パネル部分の電源コンセントOFF時の表示状態を示す図である。
【符号の説明】
【0106】
1は外ケース、2は蓋ユニット、3は内鍋、4は内ケース、6Aは制御基板、6Bはマイコン基板、21は液晶表示面、31は液晶ディスプレイ、32はマイコン制御ユニット、45はバックアップ用電源電池である。

Claims (6)

  1. 内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱出力を制御するマイコン式の加熱制御手段と、所定の表示面に時計表示その他各種の表示を行う表示手段と、電源コンセントが接続されていない非給電状態において、上記表示手段に電源を供給するバックアップ用の電源電池と、当該電気炊飯器の組立検査終了後に少なくとも上記表示手段の表示動作を完全にOFFにする電池延命制御モードを実行し、それによって上記バックアップ用電源電池の電力消費量を低減する一方、その後同制御モード解除の条件が成立したときに、再び上記表示手段の表示動作を行わせる電池延命制御手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記電池延命制御モードが解除される条件は、電源コンセントの接続に加えて、それ以外の所定の操作ないし処理が行われて、確実に製品がユーザー側に渡ったことが確認されたときに成立するように構成されていることを特徴とする電気炊飯器。
  2. 内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱出力を制御するマイコン式の加熱制御手段と、所定の表示面に時計表示その他各種の表示を行う表示手段と、電源コンセントが接続されていない非給電状態において、上記表示手段に電源を供給するバックアップ用の電源電池と、当該電気炊飯器の組立検査終了後に少なくとも上記表示手段の表示動作を完全にOFFにする電池延命制御モードを実行し、それによって上記バックアップ用電源電池の電力消費量を低減する一方、その後同制御モード解除の条件が成立したときに、再び上記表示手段の表示動作を行わせる電池延命制御手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記電池延命制御手段による電池延命制御モードは、設定後所定時間内は、如何なる解除条件の成立によっても解除できないように構成されていることを特徴とする電気炊飯器。
  3. 内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱出力を制御するマイコン式の加熱制御手段と、所定の表示面に時計表示その他各種の表示を行う表示手段と、電源コンセントが接続されていない非給電状態において、上記表示手段に電源を供給するバックアップ用の電源電池と、当該電気炊飯器の組立検査終了後に少なくとも上記表示手段の表示動作を完全にOFFにする電池延命制御モードを実行し、それによって上記バックアップ用電源電池の電力消費量を低減する一方、その後同制御モード解除の条件が成立したときに、再び上記表示手段の表示動作を行わせる電池延命制御手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記電池延命制御手段による電池延命制御モードの解除条件は、実際の炊飯工程の全工程が完了したことであることを特徴とする電気炊飯器。
  4. 内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱出力を制御するマイコン式の加熱制御手段と、所定の表示面に時計表示その他各種の表示を行う表示手段と、電源コンセントが接続されていない非給電状態において、上記表示手段に電源を供給するバックアップ用の電源電池と、当該電気炊飯器の組立検査終了後に少なくとも上記表示手段の表示動作を完全にOFFにする電池延命制御モードを実行し、それによって上記バックアップ用電源電池の電力消費量を低減する一方、その後同制御モード解除の条件が成立したときに、再び上記表示手段の表示動作を行わせる電池延命制御手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記電池延命制御手段による電池延命制御モードの解除条件は、実際の炊飯工程の全工程が何らの異常もなく完了したことであることを特徴とする電気炊飯器。
  5. 内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱出力を制御するマイコン式の加熱制御手段と、所定の表示面に時計表示その他各種の表示を行う表示手段と、電源コンセントが接続されていない非給電状態において、上記表示手段に電源を供給するバックアップ用の電源電池と、当該電気炊飯器の組立検査終了後に少なくとも上記表示手段の表示動作を完全にOFFにする電池延命制御モードを実行し、それによって上記バックアップ用電源電池の電力消費量を低減する一方、その後同制御モード解除の条 件が成立したときに、再び上記表示手段の表示動作を行わせる電池延命制御手段とを備えてなる電気炊飯器において、上記電池延命制御手段による電池延命制御モードの解除条件は、内鍋の温度を検出する温度センサが、沸とう温度を所定時間以上検出したことであることを特徴とする電気炊飯器。
  6. 内鍋と、該内鍋を加熱する加熱手段と、該加熱手段の加熱出力を制御するマイコン式の加熱制御手段と、所定の表示面に時計表示その他各種の表示を行う表示手段と、電源コンセントが接続されていない非給電状態において、上記表示手段に電源を供給するバックアップ用の電源電池と、当該電気炊飯器の組立検査終了後に少なくとも上記表示手段の表示動作を完全にOFFにする電池延命制御モードを実行し、それによって上記バックアップ用電源電池の電力消費量を低減する一方、その後同制御モード解除の条件が成立したときに、再び上記表示手段の表示動作を行わせる電池延命制御手段とを備えてなる電気炊飯器において、製品検査ラインにおける炊き上げ工程検査は、実際の炊飯工程の操作方法と区別可能な異なる操作方法でなされ、その何れの操作方法であるかを基準として、上記電池延命制御モードの解除判定がなされるように構成されていることを特徴とする電気炊飯器。
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