JP3444260B2 - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

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JP3444260B2
JP3444260B2 JP2000059820A JP2000059820A JP3444260B2 JP 3444260 B2 JP3444260 B2 JP 3444260B2 JP 2000059820 A JP2000059820 A JP 2000059820A JP 2000059820 A JP2000059820 A JP 2000059820A JP 3444260 B2 JP3444260 B2 JP 3444260B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炊飯加熱運転時等
における異常昇温を防止するための温度ヒューズを備え
る炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炊飯器は、加熱調理器として一般家庭に
も広く普及して使用されている。このような炊飯器の構
成例について、本発明の説明図である図3を参照して説
明する。この炊飯器は、内鍋6が上方から装着される炊
飯器本体1と、この炊飯器本体1の上部に開閉自在に取
付けられた蓋体2とを設けて構成され、炊飯器本体1の
底部側に、熱板タイプの炊飯用ヒータ7が配置されてい
る。また、このヒータ7の略中央部に設けられているセ
ンタセンサユニット8に、サーミスタ等からなるセンタ
温度センサ9が取付けられている。
【0003】上記炊飯用ヒータ7上にお米と水とが収容
された内鍋6を装着し、センタ温度センサ9で検出され
る内鍋温度を監視しながら、ヒータ7に通電することに
よって内鍋6が加熱され炊飯が行われる。なお同図にお
いて13は温度ヒューズであって、図示しないプラグを
コンセントに差し込むことで、この温度ヒューズ13を
通して交流100Vの商用電源が炊飯器本体1に給電さ
れる。
【0004】このような構成の炊飯器では、近年、マイ
クロコンピュータ(以下、マイコンと略記する)から成
る制御装置を設けると共に、白米・早炊き・炊込み等の
各種炊飯メニューに対応する炊飯加熱条件を予め記憶さ
せて、いずれのメニューがユーザーによって選択されて
も、それぞれ美味しいご飯が炊き上がるような制御が行
われるようになっている。また、時刻等を表示させるた
めの液晶パネル等から成る表示部を設けて、ユーザーが
この表示部を見ながら所望の炊き上げ時刻をセットする
操作を行えば、この設定時刻に合わせて炊き上がるよう
に制御する予約炊飯機能も備えるようになってきてい
る。
【0005】さらに上記のようなマイコンにより、例え
ば炊飯加熱運転の開始時等に前記したセンタ温度センサ
9の断線やショートなどの異常が生じていないかの故障
診断も行われる。これによって故障が生じていることが
検出された場合には、例えば特公平3-39689号公報に記
載されているように、上記した表示部に故障の発生に対
応する表示を行わせるようになっている。
【0006】なお、上記のような制御機能を備えるマイ
コンは、商用電源の給電停止が生じた場合、例えばリチ
ウム電池等のバックアップ電源からの給電状態に自動的
に切換えられる。これにより、例えば炊飯加熱運転中等
に瞬間停電などの短時間の給電停止が生じても、停止前
の加熱条件が給電停止中も記憶され、復電後には停電前
の炊飯加熱運転に続く運転が自動的に再開されるように
なっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な炊飯器での前記した故障診断は、商用電源が給電状態
であることを前提として、センタ温度センサ9などの各
種センサ類に対して行われている。一方、前記した温度
ヒューズが溶断すると、プラグが商用電源のコンセント
に差し込まれていても商用電源の給電停止状態となる。
したがって、この温度ヒューズに対する故障診断は従来
行われておらず、このために、このような温度ヒューズ
切れが生じた場合の点検修理作業(以下、アフタ作業と
もいう)が迅速に行えないという問題を生じている。
【0008】つまり、温度ヒューズ切れが生じると、例
えば炊飯加熱運転の開始キー等の各種操作キーを押して
もマイコンに受け付けられない現象が生じるが、このよ
うな現象は、例えばマイコンが取付けられている回路基
板に不良が生じた場合等にも同様に生じる。したがっ
て、このような現象が生じた原因が温度ヒューズ切れで
あってもこれをすぐには特定できず、この結果、このと
きのアフタ作業に時間がかかって迅速な対応ができなく
なっている。
【0009】本発明は、上記した問題点に鑑みなされた
もので、その目的は、異常が発生して停止したときの点
検修理作業をより迅速に行い得る炊飯器を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の請求項1
の炊飯器は、商用電源に接続されて給電される炊飯器本
体内に、温度ヒューズと、炊飯加熱運転時に商用電源か
ら温度ヒューズを通して加熱電力が供給される加熱手段
とを備える炊飯器であって、炊飯加熱運転中に商用電源
の給電停止が生じたとき、バックアップ電源から給電さ
れて温度ヒューズの溶断の有無を判断する給電停止時故
障診断手段と、温度ヒューズが溶断していると判断され
たときに、バックアップ電源で駆動されて温度ヒューズ
切れであることを表示する故障表示手段とを設け、ゼロ
クロス信号の有無によってプラグが商用電源のコンセン
トに差し込まれて商用電源の給電状態であるか否かを判
別するマイコンを設け、故障表示手段による温度ヒュー
ズ切れであることの表示が行われた後に、プラグがコン
セントから抜かれて商用電源の給電が停止されているこ
とがマイコンで判断されたことによって実際には温度ヒ
ューズの溶断が生じていない場合には、故障表示手段で
の温度ヒューズ切れの表示を解除する制御を行って、主
電源停止前の炊飯加熱運転に続く運転が再開されるよう
に構成されていることを特徴としている。
【0011】このような構成においては、炊飯加熱運転
中に商用電源の給電停止(以下、主電源停止という)が
生じた場合、バックアップ電源から給電される給電停止
時故障診断手段によって温度ヒューズの溶断の有無が判
別され、また、温度ヒューズが溶断していると判別され
ると、バックアップ電源で上記同様に駆動される故障表
示手段で温度ヒューズ切れであることが表示される。し
たがって、この表示を見た修理作業者はすぐに温度ヒュ
ーズの交換作業に移ることが可能になって、このときの
アフタ作業をより迅速に行うことができる。また、実際
には温度ヒューズの溶断は生じておらず、このときの主
電源の停止が、例えばプラグをコンセントから誤って抜
いたことによって生じ、その後、例えば5分後にプラグ
がコンセントに差し込まれて主電源の給電状態が再開さ
れたような場合には、温度ヒューズ切れの表示を解除す
る制御を行って、主電源停止前の炊飯加熱運転に続く運
転が再開されるようになる。
【0012】請求項2の炊飯器は、請求項1の炊飯器に
おいて、時刻が表示される表示手段を設け、この表示手
段を故障表示手段として、この表示手段に温度ヒューズ
切れであることを表示させる制御を上記給電停止時故障
診断手段が行うことを特徴としている。
【0013】この構成によれば、時刻を表示させるため
に従来同様に設けられている表示手段に温度ヒューズ切
れであることが表示されるので、この温度ヒューズ切れ
の表示のためだけの専用の表示手段を別途設ける必要は
なく、したがって、全体の製作費をより安価なものとす
ることができる。
【0014】請求項3の炊飯器は、商用電源に接続され
て給電される炊飯器本体内に、温度ヒューズと、炊飯加
熱運転時に商用電源から温度ヒューズを通して加熱電力
が供給される加熱手段とを備える炊飯器において、炊飯
加熱運転中に商用電源の給電停止が生じたとき、バック
アップ電源から給電されて温度ヒューズの溶断の有無を
判断する給電停止時故障診断手段と、温度ヒューズが溶
断していると判断されたときに、バックアップ電源で駆
動されて温度ヒューズ切れであることを表示する故障表
示手段とを設け、炊飯加熱運転時の温度変化を検出する
温度センサを設け、炊飯加熱運転中に生じた商用電源の
給電停止状態が所定時間継続し、かつ、商用電源の給電
が停止したときの上記温度センサでの検出温度が所定温
度以上であるときに、故障表示手段に温度ヒューズ切れ
であることを表示させる制御を上記給電停止時故障診断
手段が行うことを特徴としている。
【0015】この構成によれば、温度ヒューズの溶断の
有無を判別するに当たり、まず、炊飯加熱運転中の商用
電源の給電停止状態が所定時間継続したこと、すなわ
ち、例えば瞬間停電などの一時的な停電でないことを確
認した上で、商用電源の給電が停止したときの温度セン
サでの検出温度を所定温度と比較して温度ヒューズの溶
断の有無が判断される。
【0016】つまり、炊飯加熱運転の進行に伴って炊飯
器本体内の雰囲気温度も上昇するが、このときの上昇温
度が通常の運転時の上昇温度よりも異常に高くなったと
きに、温度ヒューズの溶断が生じる。そこで、通常の運
転時における上昇温度を所定温度として予め求めてお
き、この温度と比較することによって、温度ヒューズの
溶断の有無をより的確に把握することができる。
【0017】請求項4の炊飯器は、商用電源に接続され
て給電される炊飯器本体内に、温度ヒューズと、炊飯加
熱運転時に商用電源から温度ヒューズを通して加熱電力
が供給される加熱手段とを備える炊飯器において、炊飯
加熱運転中に商用電源の給電停止が生じたとき、バック
アップ電源から給電されて温度ヒューズの溶断の有無を
判断する給電停止時故障診断手段と、温度ヒューズが溶
断していると判断されたときに、バックアップ電源で駆
動されて温度ヒューズ切れであることを表示する故障表
示手段とを設け、炊飯加熱運転時の温度変化を検出する
温度センサを設け、炊飯加熱運転中に生じた商用電源の
給電停止状態が所定時間継続し、かつ、炊飯加熱運転中
における上記温度センサで検出された温度の昇温速度が
所定の昇温速度を超えているときに、故障表示手段に温
度ヒューズ切れであることを表示させる制御を上記給電
停止時故障診断手段が行うことを特徴としている。
【0018】この場合には、商用電源の給電が停止した
ときの温度センサでの検出温度が所定温度以上であるか
否かの前記した判別に代えて、炊飯加熱運転中に温度セ
ンサで検出された温度の昇温速度が所定の昇温速度を超
えているか否かによって、温度ヒューズ切れの有無が判
別される。つまり、炊飯加熱運転の進行に伴って上昇す
る炊飯器本体内の雰囲気温度の上昇度合いが通常の運転
時の上昇度合いよりも高ければ、この運転の継続に伴う
雰囲気温度の到達温度も通常時よりも高くなり、これに
よって、温度ヒューズの溶断が生じたとみなすことがで
きる。
【0019】そこで、通常の運転時における昇温速度を
前記同様に予め求めておき、これと比較することによっ
ても、温度ヒューズ切れの有無をより的確に把握するこ
とができる。
【0020】請求項5の炊飯器は、請求項3又は4の炊
飯器において、上記温度センサが炊飯器本体に装着され
て加熱手段により加熱される内鍋の温度を検出するため
に炊飯器本体の底部側に設けられる内鍋温度センサであ
ることを特徴としている。
【0021】すなわち、炊飯器本体内の雰囲気温度が上
昇して温度ヒューズ切れが生じるような異常加熱時に
は、上記のような内鍋温度センサでの検出温度も、通常
時に比べてより高い温度まで上昇し、また、その上昇速
度も速くなる。そこで、この内鍋温度センサでの検出温
度に対し、請求項3や請求項4での判別制御を行うこと
で、温度ヒューズ切れの有無を把握することができる。
そしてこの場合には、温度ヒューズの溶断を検出するた
めの専用の温度センサを別途設ける必要がないので、こ
れによっても全体の製作費をより安価なものとすること
ができる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態につい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。図3に本実施形態
に係る炊飯器を示している。この炊飯器は、内部に内鍋
収容空間1aを有する炊飯器本体1と、炊飯器本体1に
回動自在に取付けられて内鍋収容空間1aの上部開口を
開閉する蓋体2とを設けて構成されている。
【0023】炊飯器本体1は、有底筒状の外ケース3
と、この外ケース3の内側に設けられた内ケース4と、
これらケース3・4の各上端側を相互に連接する肩ケー
ス5とを備え、内ケース4の内側空間が、上記内鍋収容
空間1aとして形成されている。この内鍋収容空間1a
に、お米と水とが収容された内鍋6が装着されて、後述
する炊飯加熱運転が行われる。
【0024】内鍋収容空間1aの底部側には、シーズヒ
ータ7aが平面視で略円形状に埋め込まれた熱板タイプ
の炊飯用ヒータ(加熱手段)7が配置されている。この
炊飯用ヒータ7は、内鍋6の底壁6aと底部周縁の湾曲
部6bとに下側から密着するように、内鍋6の底部側形
状に沿う形状で形成されている。
【0025】この炊飯用ヒータ7の中心箇所にセンタセ
ンサユニット8が配置されている。このユニット8に
は、上端側が炊飯用ヒータ7を貫通して上方に突出する
センサ取付部8aが設けられ、この取付部8a内に、サ
ーミスタ等からなるセンタ温度センサ(内鍋温度セン
サ)9が内蔵されている。センサ取付部8aは上下動可
能に構成され、図示しないバネによってその上限位置に
位置するように付勢されている。内鍋6の装着時に、こ
の内鍋6の底壁にセンサ取付部8aの上端が当接してこ
のセンサ取付部8aがやや押し下げられた状態となる。
この状態で、上記センタ温度センサ9によって内鍋6の
温度が検出される。
【0026】さらに、センタセンサユニット8の底部側
に永久磁石10が設けられており、この永久磁石10の
側方に、センサ取付部8aと一体的に上下動する内鍋検
出センサ11が取付けられている。このセンサ11は、
永久磁石10からの磁力に感応するリードスイッチから
成り、これが、内鍋6の有無に応じたセンサ取付部8a
の上下動に伴ってON/OFFすることにより、内鍋6
の有無が検出されるようになっている。
【0027】なお内ケース4の外周には、内鍋6におけ
る湾曲部6bよりも上方の胴部6cに対応する高さ位置
に、抵抗加熱式のヒータ線から成る保温ヒータ12が巻
装され、この保温ヒータ12よりもやや上方の位置に、
溶断温度が例えば150℃程度の温度ヒューズ13が取
付けられている。一方、肩ケース5の上端内周側には、
後述する放熱板19を加熱してこの放熱板19での結露
を防止するための肩ヒータ14が設けられ、さらに、こ
の肩ヒータ14での加熱温度を検出する肩部温度センサ
15が取付けられている。
【0028】前記蓋体2は、図4に示すように、肩ケー
ス5の後端側(図において右端側)で、ヒンジピン16
により、このヒンジピン16回りに回動自在に上端側に
取付けられている。一方、蓋体2の前端側には、内ケー
ス4の上面開口を覆う閉位置(図示の位置)で、蓋体2
を炊飯器本体1にロックするためのロック機構17が設
けられている。また、この蓋体2の略中央箇所に、この
蓋体2を上下に貫通する蒸気通路を有する調圧弁ユニッ
ト18が取付けられている。内鍋6内で発生した蒸気が
この調圧弁ユニット18を通して外部に放出されること
で、内部が所定圧力以下に保持されるように構成されて
いる。さらに、調圧弁ユニット18の下端面に、径方向
外方に拡がる金属薄板製の放熱板19が取付けられてい
る。
【0029】この放熱板19は、蓋体2の閉蓋時に、そ
の外周側が内鍋6の上端縁を越えて外側に延びる形状に
形成されている。さらに、外周側端部は内鍋6の外側を
下方に垂下する形状に形成され、その下端部が、前記肩
ヒータ14に上方から当接するようになっている。これ
により、肩ヒータ14への通電によって放熱板16の全
体が加熱されるように構成されている。
【0030】上記構成の炊飯器では、お米と水とが収容
された内鍋6が炊飯器本体1にセットされたときの炊飯
加熱運転が次のように行われる。すなわち、炊飯用ヒー
タ7への通電が開始され、これに伴って内鍋6の温度が
上昇してお米と水とが加熱される。炊飯用ヒータ7への
通電を継続して沸騰状態となり、さらに水が無くなって
炊き上げ状態になると、沸騰温度からの急激な温度上昇
変化が生じる。このような温度変化が検出されると、内
鍋6の温度を沸騰温度まで低下させるように炊飯用ヒー
タ7への通電制御が行われ、この状態を所定時間保持す
ることによって、炊き上がったご飯の蒸らしが行われ
る。
【0031】こうしてご飯の炊き上げが終了すると、そ
の後、保温運転に自動的に移行する。この保温運転で
は、炊飯用ヒータ7への通電量を低下させ、前記保温ヒ
ータ12への通電を開始して、炊き上げ後のご飯を例え
ば72℃程度の温度に保持する制御が行われる。また、
肩ヒータ14への通電も開始されて、前記放熱板19が
加熱される。これにより、放熱板19での結露が防止さ
れ、内鍋6内の加熱保温が上方からも効果的に行われ
る。なお、この保温運転での目標加熱温度として、上記
した72℃と、例えば64℃とを切換設定し得るように
なっている。長時間保温する場合には64℃の低温保温
を選択することで、ご飯の乾燥や黄ばみ、臭いなどの発
生が抑えられる。さらに、保温運転中に再加熱運転を開
始させ得るようにもなっており、この運転では加熱力を
強めた運転が所定時間行われる。これによって、特に上
記した低温保温状態のご飯を暖めて食べごろの温度にす
ることができる。
【0032】上記のような炊飯加熱運転や保温運転等が
行われているときには、これの運転中であることが炊飯
器本体1の前面(図4において左側の面)に表示される
ようになっている。すなわち、炊飯器本体1の前面側は
前方への膨出状に形成され、この部位における上部側の
面が操作表示部20として形成されている。この操作表
示部20の内側に液晶パネル(表示手段)21が斜めに
傾斜させて配置されている。さらにこのパネル21の内
側に、後述するマイクロコンピュータ(以下、マイコン
と略記する)30等が搭載された制御回路基板22が配
置されている。
【0033】この基板22には、操作表示部20の前面
側から押下操作される複数のキースイッチ(以下、単に
キーという)23〜29が、液晶パネル21を囲うよう
に並べて取付けられている。すなわち、操作表示部20
には、図5に示すように、前記液晶パネル21での表示
領域を透過視認させる液晶表示部21aがほぼ中央に設
けられ、この液晶表示部21aを略U字状に囲うよう
に、図において左側から、保温キー23・取消キー24
・タイマーキー25・予約キー26・時設定キー27a
および分設定キー27bから成る時刻設定キー27・メ
ニューキー28・炊飯キー29が順次配置されている。
なお、保温キー23と炊飯キー29とには、これらキー
の押下操作領域内に、それぞれLEDから成る保温表示
ランプ23a・炊飯表示ランプ29aが各々付設されて
いる。また、液晶表示部21aの周囲には、その上辺に
沿って左側から「白米」「早炊き」「炊込み」が、ま
た、その右辺に沿って上側から「おこわ」「おかゆ」
「玄米」「雑炊」の各炊飯メニュー文字が記されてい
る。
【0034】メニューキー28は上記した炊飯メニュー
を選択設定するためのキーで、これが押下操作される毎
に、液晶表示部21a内に表示されている「▲」の表示
位置が、図において「白米」に対応する位置から、順次
「早炊き」「炊込み」「おこわ」「おかゆ」……のよう
に切換わる。そこで、「▲」が所望の位置、例えば「早
炊き」に対応する位置に位置するように炊飯メニューの
設定を行った後に、炊飯キー29を押すことで、早炊き
モードでの加熱条件で、前記した炊飯加熱運転が開始さ
れる。この運転中、炊飯表示ランプ29aが点灯し、ご
飯が炊き上がると炊飯表示ランプ29aは消灯され、保
温表示ランプ23aが点灯して前記した保温運転に移行
する。
【0035】一方、待機状態で保温キー23の押下操作
が行われると、上記の保温運転が開始される。このと
き、このキー23の押下操作の繰返しに応じて、保温温
度を前記した72℃程度で保温する高温保温と、64℃
程度で保温する低温保温との保温モードの切換が行わ
れ、この切換えに応じて、液晶表示部21aで「つやつ
や保温」と「つやつや長持ち」との文字表示が切換えら
れる。また、この保温運転中に炊飯キー29を押す操作
が行われると、前記した再加熱運転が所定時間行われ、
この間、液晶表示部21aに「再加熱」の文字が表示さ
れる。
【0036】なお、取消キー24を例えば上記した炊飯
加熱運転の開始後や保温運転中に押すと、これら運転が
中断されて待機状態となる。タイマーキー25はタイマ
ー機能を作動させるもので、これを例えば5回押すと、
5分後にブザー音が報知される。
【0037】予約キー26は、所望の時刻にご飯が炊き
上がるように予約炊飯を設定するためのもので、この予
約キー26を押下操作した後、時刻設定キー27によっ
て所望の炊き上げ時刻を設定し、さらに、メニューキー
28によって前記同様に所望のメニューを選択した後に
炊飯キー29を押すことによって予約運転が開始され
る。すなわち、設定された炊き上げ時刻から炊飯加熱運
転の開始時刻が演算され、この開始時刻までの経過を待
って、炊飯加熱運転が自動的に開始される。なお、炊飯
加熱運転や保温運転、また、各種操作キーの操作時以外
の待機状態では、液晶表示部21aには現在時刻が表示
されるようになっている。
【0038】図6には、上記炊飯器における制御ブロッ
ク図を示している。同図において30は、運転制御装置
としての機能を有するマイコンであって、このマイコン
30に、前記した温度ヒューズ13を通して供給される
例えば交流100Vの商用電源31が、電源回路32に
よって所定の直流定電圧に変換されて供給される。
【0039】上記マイコン30にセンタ温度センサ9や
肩部温度センサ15・内鍋検出センサ11、また、各操
作キー23〜29が接続されている。これら操作キー2
3〜29での操作に応じて開始される前記した炊飯加熱
運転時や保温運転時には、マイコン30によって、上記
各センサ9・15・11で検出される各温度信号や内鍋
有無信号を監視しながら、温度ヒューズ13を介して商
用電源31に接続されている炊飯用ヒータ7や保温ヒー
タ12・肩ヒータ14への通電が、それぞれリレー回路
33やトライアック34・35を介して制御される。ま
た、液晶パネル21での表示の切換えや保温表示ランプ
23a・炊飯表示ランプ29aの点灯が制御される。
【0040】なお、商用電源31の給電ラインLmに
は、温度ヒューズ13通過後の位置に分圧回路36がさ
らに接続され、この分圧回路36を通して交流電圧のゼ
ロクロス信号がマイコン30に入力されるように構成さ
れている。炊飯用ヒータ7への通電を制御するためのリ
レー回路33のON/OFFの切換えを上記ゼロクロス
信号に合わせて行う制御がマイコン30によって行われ
る。
【0041】さらに、このようなゼロクロス信号の有無
によって、マイコン30では図示しないプラグが商用電
源31のコンセントに差し込まれて商用電源31の給電
状態であるのか否かを判別し、プラグがコンセントから
抜かれて商用電源31が供給されなくなったことが検出
された時には、マイコン30と液晶パネル21とへの給
電を、例えばリチウム電池等から成るバックアップ電源
37に切換える制御が行われる。これにより、液晶表示
部21aでの現在時刻等の表示が上記マイコン30によ
って継続される。
【0042】一方、上記マイコン30は、前記したセン
タ温度センサ9等の故障診断を例えば炊飯加熱運転の開
始時毎に行い、故障が検出されたときには、運転を停止
して、故障診断結果を液晶表示部21aに表示させる制
御を行うようにもなっている。図7にその表示例を示し
ている。同図(a)は、リレー回路33における接点溶
着検出時の表示状態である。すなわち、時刻表示を行う
ために設けられているそれぞれ7セグメントタイプの4
桁の数値表示部に、例えば「C−01」の表示を行わせ
ることによって故障が発生したことを表示し、さらに、
故障内容に応じて、炊飯メニューを選択するための選択
マーク「▲」の表示位置を切換える制御を上記マイコン
30が行う。図示の場合には選択マーク「▲」を「白
米」に対応する位置に表示させる制御が行われ、これに
よって、リレー回路33が故障したことが液晶表示部2
1aでの表示内容を見てわかるようになっている。
【0043】同図(b)はセンタ温度センサ9の異常発
生時の表示状態であり、このときには、「C−01」の
故障メッセージと共に、「早炊き」の位置に選択マーク
「▲」が表示される。また、同図(c)は肩部温度セン
サ15の異常発生時の表示内容、同図(d)は、炊飯器
本体1に内蔵されている冷却ファン(図示せず)の異常
発生時の表示内容であって、それぞれ「C−01」の故
障メッセージと共に、選択マーク「▲」が前者の場合に
は「炊込み」の位置に、後者の場合には「おこわ」の位
置に各々表示される。
【0044】さらに同図(e)には、温度ヒューズ13
が溶断したときの故障表示状態を示している。このとき
には「C−01」の故障メッセージと共に、選択マーク
「▲」が「おかゆ」の位置に表示される。このように、
前記液晶パネル21は故障表示手段としての機能を兼用
し、そして、上記マイコン30は、商用電源が給電停止
状態になったときに温度ヒューズ切れを判別する給電停
止時故障診断手段としての機能も備えている。このとき
の制御手順を図1に示している。
【0045】温度ヒューズ13の溶断は、商用電源31
が給電されている状態で行われる炊飯加熱運転中に、炊
飯器本体1内の異常昇温が生じたときに発生する。した
がって、この制御は炊飯加熱運転の開始と共にスタート
し、まず、ステップS1においてゼロクロス信号の有無
を判別する。ゼロクロス信号が前記のようにマイコン3
0に入力されているときには、温度ヒューズ13を通し
て商用電源31が炊飯器本体1に供給されている状態
で、温度ヒューズ13には異常がないことから、ステッ
プS2で炊飯加熱運転を継続する処理を行ってステップ
S1に戻る。
【0046】一方、ゼロクロス信号無しの状態、すなわ
ち商用電源31の給電停止状態(以下、主電源停止状態
ともいう)が検出されると、前記したバックアップ電源
37からマイコン30への給電状態に切換える制御が行
われ、これと同時にタイマーでの計時が開始される。こ
のタイマーでの計時時間、すなわち主電源停止状態にな
った時からの経過時間tが所定時間trに達したことがス
テップS3で判別されるまではS3からS1に戻る処理
が行われて、S1・S3の処理が繰返される。したがっ
て、このときの主電源停止時間が例えば瞬間停電等のよ
うに短時間のもので、すぐに主電源の給電状態に復帰す
ると、上記繰返し処理の過程でS1からS2に移行し、
炊飯加熱運転が再開される。
【0047】一方、主電源停止状態が所定時間tr(例え
ば3分)継続した場合にはステップS3からS4に移行
し、主電源が停止したときのセンタ温度センサ9での検
出温度(センサ温度)Tを所定温度Tr(例えば150
℃)と比較する。
【0048】図2には、炊飯加熱運転におけるセンタ温
度センサ9での検出温度変化の例を示している。通常の
運転時には、センタ温度センサ9での検出温度が図中実
線で示すように変化する。すなわち、炊飯加熱運転の開
始当初はまず吸水工程としての温度制御が行われ、この
吸水工程では、例えば60℃で10分程度保持するよう
な制御が行われる。その後、炊き上げ工程に移行し、こ
の工程では、炊飯用ヒータ7への通電量をフルパワー近
くにした加熱運転が行われる。
【0049】そして、この運転を継続して沸騰状態とな
り、さらに水がお米に吸収されて水が無くなり炊き上げ
状態になったことが検出されると、その後は、前記した
ように、炊飯用ヒータ7への通電量を低下させて所定時
間継続するむらし工程での制御が、次いで保温工程での
制御が順次行われる。このような通常の炊飯加熱運転で
は、センタ温度センサ9で検出される最高温度は、上記
した炊き上げ状態での温度で130℃程度である。
【0050】これに対し、例えば内鍋6の底部と炊飯用
ヒータ7の上面との間に米粒等の異物が介在し、これに
より、内鍋6が炊飯用ヒータ7の上面から浮いた状態で
炊飯加熱運転が開始されたような場合、炊飯用ヒータ7
から内鍋6への熱伝達がこの間に生じている空隙によっ
て大きく損なわれる結果、特に、炊飯用ヒータ7への通
電量をフルパワー近くにした炊き上げ工程において、炊
飯用ヒータ7での発熱量のうち、本来は内鍋6に吸収さ
れるべき熱量が低下し、このため、炊飯用ヒータ7自身
の温度が通常時よりも上昇する。
【0051】そして、この炊飯用ヒータ7の中央部を貫
通するように配置されているセンタセンサユニット8
も、その周囲雰囲気温度や炊飯用ヒータ7からの輻射熱
によって温度が上昇し、このために、センタセンサユニ
ット8に内蔵されているセンタ温度センサ9での検出温
度も、内鍋6の実際の温度とのずれが大きくなって、よ
り高い温度を示すようになる。このような状態で炊飯用
ヒータ7への通電が継続される結果、図中破線で示すよ
うに、センタ温度センサ9での検出温度は、炊き上げ工
程において通常の炊飯運転時よりも大きな速度で上昇
し、また、通常炊飯運転時の最高温度である130℃を
超えて150℃以上に達する。
【0052】このような状態で炊飯加熱運転が行われる
場合に、より高温となる炊飯用ヒータ7から周囲に放散
される熱量が大きくなり、これに伴って内ケース4やそ
の周囲雰囲気温度も上昇し、内ケース4の外周に取付け
られている温度ヒューズ13の温度がその設定溶断温度
を超えて溶断する確率が高くなる。
【0053】そこで、前記図1におけるステップS4
で、主電源停止時直前のセンタ温度センサ9での検出温
度Tを150℃程度に設定されている所定温度Trと比較
する処理を行っている。Tr以上であったことが確認され
れば、温度ヒューズ13の溶断が原因で炊飯加熱運転中
の主電源の停止が生じた確率が高いことから、このとき
に、ステップS5において、温度ヒューズ切れの故障表
示、すなわち、前記した図7(e)に示したように、液
晶示部21aに「C−01」の故障メッセージを表示さ
せ、また、選択マーク「▲」を「おかゆ」の位置に表示
させる。
【0054】なお、この故障表示を行った後は、ゼロク
ロス信号の有無を再度判別する制御が行われる(ステッ
プS6)。通常は、ユーザーからの連絡によって修理作
業者が出向くまでこの状態が保持される。したがって修
理作業者は、液晶表示部21aでの前記のような温度ヒ
ューズ切れに対応する表示内容を見て、すぐに温度ヒュ
ーズの交換を行うことになる。これによって、より短時
間で正常な状態に復旧される。
【0055】一方、ステップS4において、主電源停止
直前のセンタ温度センサ9での検出温度Tが所定温度Tr
よりも低いときには、液晶表示部21aに上記のような
温度ヒューズ切れに対応する表示を行うことなく、ステ
ップS6に移行する。したがってこのときには、主電源
の給電停止が温度ヒューズの溶断以外の原因で生じてい
ることが修理作業者に認識される。この場合には、例え
ば前記制御回路基板22の不良等の原因究明を行った
後、不良箇所の修理が行われる。
【0056】なお、前記ステップS4において、センタ
温度センサ9での検出温度Tが所定温度Trを超えていた
ものの、実際には温度ヒューズ13の溶断は生じておら
ず、このときの主電源の停止が、例えばプラグをコンセ
ントから誤って抜いたことによって生じ、その後、例え
ば5分後にプラグがコンセントに差し込まれて主電源の
給電状態が再開されたような場合には、これが上記ステ
ップS6で検出される。このときはステップS7におい
て、液晶表示部21aでの温度ヒューズ切れの表示を解
除する制御を行ってステップS1に移行し、したがって
このときも、主電源停止前の炊飯加熱運転に続く運転が
再開される。
【0057】以上のように、本実施形態においては、炊
飯加熱運転中に商用電源の給電停止が生じたとき、バッ
クアップ電源30からの給電状態に切換わるマイコン3
0によって、温度ヒューズ13の溶断の有無を判別する
制御が行われる。そして、温度ヒューズ13が溶断して
いるとの判別結果が得られたときにこれが液晶表示部2
1aに表示されるので、これを見た修理作業者はすぐに
温度ヒューズ13の交換作業に移ることになって、この
ときの修理作業が速やかに行われる。
【0058】また上記では、時刻を表示させるために従
来同様に設けられている液晶パネル21に温度ヒューズ
切れであることを表示するようになっているので、この
温度ヒューズ切れの表示専用の表示手段を別途設ける必
要はなく、これによって、全体の製作費がより安価なも
のとなる。
【0059】さらに上記の炊飯器においては、炊飯加熱
運転や保温運転での内鍋6の温度を検出するセンタ温度
センサ9での検出温度に基づいて温度ヒューズ13の溶
断の有無が判別されるので、温度ヒューズ13の溶断を
検出するための専用の温度センサを別途設ける必要はな
く、したがって、これによっても全体の製作費をより安
価なものとすることが可能になっている。
【0060】以上にこの発明の具体的な実施形態につい
て説明したが、この発明は上記形態に限定されるもので
はなく、この発明の範囲内で種々変更することが可能で
ある。例えば上記形態では、主電源の給電停止状態が所
定時間継続した後で、この給電停止直前におけるセンタ
温度センサ9での検出温度を通常の運転時における最高
温度と比較して、温度ヒューズ13の溶断の有無を判別
するような制御構成とした例を挙げたが、例えば炊飯加
熱運転中にセンタ温度センサ9で検出された温度の上昇
速度を通常の運転時の上昇速度と比較することによっ
て、温度ヒューズ13の溶断の有無を判別するような制
御構成とすることも可能である。
【0061】すなわち、前記図2に示したように、通常
の炊飯加熱運転が行われているときには、例えば炊き上
げ工程中の昇温速度αには、それほど大きな変化は生じ
ない。一方、前記したように、内鍋6に炊飯用ヒータ7
からの浮き上がり等が生じているときの炊飯加熱運転中
の昇温速度βは、上記の昇温速度αよりも速くなる。こ
のような運転が継続されることで、炊飯器本体1内の雰
囲気温度の到達温度が通常時よりも高くなり、これによ
って、温度ヒューズ13の溶断が生じた確率が高くな
る。
【0062】そこで、通常の運転時における昇温速度の
上限値を予め求めておき、これとの比較によって、温度
ヒューズ13が溶断して給電停止が生じたと見なすよう
な制御構成とすることができる。したがって、このよう
な判別制御によっても、温度ヒューズ切れの有無をより
的確に把握することが可能である。
【0063】また、本発明の請求項1・2の範囲におい
ては、温度ヒューズ13の溶断状態をより直接的に検出
する構成、例えば温度ヒューズ13への電圧入力の有無
を検出するための電圧入力検出手段を設け、この手段
で、温度ヒューズ13に商用電源電圧が印加されている
状態、すなわち、プラグがコンセントに差し込まれてい
る状態が検出されているにもにもかかわらず、前記した
分圧回路36からゼロクロス信号がマイコン30に入力
されない場合に、温度ヒューズ切れが生じていると判別
するような構成とすることも可能である。
【0064】一方、上記実施形態では、センタ温度セン
サ13での検出温度に基づいて温度ヒューズの溶断の有
無を判別するようにしたが、例えば、炊飯加熱運転時に
おける温度ヒューズ13の配設領域の温度と、前記した
肩部温度センサ15での検出温度との通常運転時におけ
る相関性を予め求めておき、この肩部温度センサ15で
の検出温度が通常運転時の検出温度範囲よりも高くなっ
たときに、温度ヒューズ切れが生じているとの判別を行
うような制御構成とすることも可能である。また、これ
らセンタ温度センサ13や肩部温度センサ15とは別
に、温度ヒューズ13の配設領域近傍に、この温度ヒュ
ーズ13の溶断の有無を判別するための温度センサを別
途設けて構成することも可能である。
【0065】また上記実施形態では、時刻等を表示する
表示手段としての液晶パネル21に温度ヒューズ切れの
故障表示を行わせる構成としたが、さらに、温度ヒュー
ズ切れが判別されたときに、例えばブザーや音声等によ
って、この故障発生を報知するようにしても良い。ま
た、上記のような液晶パネル21に代えて、例えば7セ
グメント形状に配列されたLEDで時計表示を行わせる
ような表示手段を設け、この表示手段に温度ヒューズ切
れの故障表示を行わせようにすることも可能である。さ
らに、例えば前記制御回路基板22にLEDランプを故
障表示手段として別途設け、温度ヒューズ切れが判別さ
れたときにこのLEDを点灯させて故障を表示させるよ
うな構成としても良い。
【0066】一方、上記実施形態では、炊飯用ヒータ7
として、シーズヒータ7aを埋め込んで形成した熱板型
のヒータを設けた炊飯器を例に挙げたが、電磁誘導コイ
ルを設けて内鍋を加熱するIH型の炊飯器にも本発明を
適用して構成することが可能である。
【0067】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1の炊飯
器においては、炊飯加熱運転中に商用電源の給電停止が
生じたとき、バックアップ電源からの給電で動作する給
電停止時故障診断手段によって温度ヒューズの溶断の有
無を判別する制御が行われ、そして、温度ヒューズが溶
断しているとの判別結果が得られたときにこれが故障表
示手段に表示されるので、これを見た修理作業者はすぐ
に温度ヒューズの交換作業に移ることが可能となって、
このときの修理作業をより迅速に行うことができる。
【0068】請求項2の炊飯器においては、上記故障表
示手段として、時刻を表示させるために従来同様に設け
られている表示手段を利用し、これに温度ヒューズ切れ
であることを表示するようになっているので、温度ヒュ
ーズ切れの表示専用の表示手段を別途設ける必要はな
く、したがって、全体の製作費をより安価なものとする
ことができる。
【0069】請求項3の炊飯器においては、炊飯加熱運
転中の商用電源の給電停止状態が所定時間継続したこ
と、すなわち、例えば瞬間停電などの一時的な停電でな
いことを確認した上で、商用電源の給電が停止したとき
の温度センサでの検出温度を通常の運転時における温度
と比較して、温度ヒューズの溶断の有無を判別する制御
が行われ、これによって、温度ヒューズ切れの有無をよ
り的確に把握させることができる。
【0070】請求項4の炊飯器においては、上記同様に
炊飯加熱運転中に生じた商用電源の給電停止状態が所定
時間継続したことを確認した上で、炊飯加熱運転中に温
度センサで検出された温度の昇温速度を通常の運転時の
昇温速度と比較して温度ヒューズの溶断の有無を判別す
る制御が行われ、これによっても、温度ヒューズ切れの
有無をより的確に把握することができる。
【0071】請求項5の炊飯器においては、内鍋温度セ
ンサでの検出温度に基づいて温度ヒューズの溶断の有無
が判別されるので、温度ヒューズの溶断を検出するため
の専用の温度センサを別途設ける必要がなく、したがっ
て、これによっても全体の製作費をより安価なものとす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における炊飯器での温度ヒ
ューズ切れの判別が行われるときの制御手順を示すフロ
ーチャートである。
【図2】上記炊飯器に設けられているセンタ温度センサ
での炊飯加熱運転時の検出温度変化を示すチャートであ
る。
【図3】上記炊飯器の前後方向のほぼ中央位置での縦断
面図である。
【図4】上記炊飯器の左右方向のほぼ中央位置での縦断
面図である。
【図5】上記炊飯器の正面図である。
【図6】上記炊飯器の制御ブロック図である。
【図7】上記炊飯器での故障診断結果の表示例を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 炊飯器本体 7 炊飯用ヒータ(加熱手段) 9 センタ温度センサ(内鍋温度センサ) 13 温度ヒューズ 21 液晶パネル(表示手段、故障表示手段) 30 マイコン(給電停止時故障診断手段) 31 商用電源 37 バックアップ電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−168475(JP,A) 特開 平7−100061(JP,A) 特開 平7−265255(JP,A) 特開 昭63−65826(JP,A) 特開 平6−131061(JP,A) 実開 平2−62458(JP,U) 特公 平3−39689(JP,B2) 実公 昭50−41551(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 27/00 H05B 3/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商用電源に接続されて給電される炊飯器
    本体内に、温度ヒューズと、炊飯加熱運転時に商用電源
    から温度ヒューズを通して加熱電力が供給される加熱手
    段とを備える炊飯器であって、 炊飯加熱運転中に商用電源の給電停止が生じたとき、バ
    ックアップ電源から給電されて温度ヒューズの溶断の有
    無を判断する給電停止時故障診断手段と、温度ヒューズ
    が溶断していると判断されたときに、バックアップ電源
    で駆動されて温度ヒューズ切れであることを表示する故
    障表示手段とを設け、 ゼロクロス信号の有無によってプラグが商用電源のコン
    セントに差し込まれて商用電源の給電状態であるか否か
    を判別するマイコンを設け、 前記故障表示手段による温度ヒューズ切れであることの
    表示が行われた後に、前記プラグが前記コンセントから
    抜かれて商用電源の給電が停止されていることが前記マ
    イコンで判断されたことによって実際には温度ヒューズ
    の溶断が生じていない場合には、前記故障表示手段での
    温度ヒューズ切れの表示を解除する制御を行って、主電
    源停止前の炊飯加熱運転に続く運転が再開されるように
    構成されている炊飯器。
  2. 【請求項2】 時刻が表示される表示手段を設け、この
    表示手段を故障表示手段として、この表示手段に温度ヒ
    ューズ切れであることを表示させる制御を上記給電停止
    時故障診断手段が行うことを特徴とする請求項1の炊飯
    器。
  3. 【請求項3】 商用電源に接続されて給電される炊飯器
    本体内に、温度ヒューズと、炊飯加熱運転時に商用電源
    から温度ヒューズを通して加熱電力が供給される加熱手
    段とを備える炊飯器であって、炊飯加熱運転中に商用電
    源の給電停止が生じたとき、バックアップ電源から給電
    されて温度ヒューズの溶断の有無を判断する給電停止時
    故障診断手段と、温度ヒューズが溶断していると判断さ
    れたときに、バックアップ電源で駆動されて温度ヒュー
    ズ切れであることを表示する故障表示手段とを設け、 炊飯加熱運転時の温度変化を検出する温度センサを設
    け、炊飯加熱運転中に生じた商用電源の給電停止状態が
    所定時間継続し、かつ、商用電源の給電が停止したとき
    の上記温度センサでの検出温度が所定温度以上であると
    きに、故障表示手段に温度ヒューズ切れであることを表
    示させる制御を上記給電停止時故障診断手段が行うこと
    を特徴とする炊飯器。
  4. 【請求項4】 商用電源に接続されて給電される炊飯器
    本体内に、温度ヒューズと、炊飯加熱運転時に商用電源
    から温度ヒューズを通して加熱電力が供給される加熱手
    段とを備える炊飯器であって、炊飯加熱運転中に商用電
    源の給電停止が生じたとき、バックアップ電源から給電
    されて温度ヒューズの溶断の有無を判断する給電停止時
    故障診断手段と、温度ヒューズが溶断していると判断さ
    れたときに、バックアップ電源で駆動されて温度ヒュー
    ズ切れであることを表示する故障表示手段とを設け、 炊飯加熱運転時の温度変化を検出する温度センサを設
    け、炊飯加熱運転中に生じた商用電源の給電停止状態が
    所定時間継続し、かつ、炊飯加熱運転中における上記温
    度センサで検出された温度の昇温速度が所定の昇温速度
    を超えているときに、故障表示手段に温度ヒューズ切れ
    であることを表示させる制御を上記給電停止時故障診断
    手段が行うことを特徴とする炊飯器。
  5. 【請求項5】 上記温度センサが、炊飯器本体に装着さ
    れて加熱手段により加熱される内鍋の温度を検出するた
    めに炊飯器本体の底部側に設けられる内鍋温度センサで
    あることを特徴とする請求項3又は4の炊飯器。
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