JP2003313383A - 耐水性樹脂組成物および紙用コート剤 - Google Patents
耐水性樹脂組成物および紙用コート剤Info
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Abstract
的低温で乾燥しても極めて高い耐水性を発揮する耐水性
樹脂組成物およびそれを用いた紙用コート剤を提供す
る。 【解決手段】 ジアセトンアクリルアミド−脂肪酸ビ
ニルエステルの共重合体のケン化物(A)100質量
部、多官能ヒドラジド化合物(B)1〜15質量部、お
よび無水マレイン酸共重合体(C)0.05〜10質量
部からなる樹脂組成物およびそれを主成分とする紙用コ
ート剤。
Description
する樹脂組成物およびそれを主成分とする紙用コート剤
に関するものである。
下、PVAと略記する)系樹脂は水溶性であるため、非
溶剤系で使用することができ、物性面においても造膜性
や皮膜強度に優れ、また、セルロースとのなじみが良い
ことから、紙用コート剤等に幅広く使用されてきた。し
かしながら、その水溶液から得られる皮膜は耐水性が乏
しく、これを改良するために種々の方法が検討されてい
る。例えば、PVAの水溶液にグリオキザール等のジア
ルデヒド類、金属塩などの架橋剤を添加する方法や尿素
−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド
樹脂等を添加する方法などが知られているが、いずれも
高温処理などの特別な処理が必要であったり、架橋剤等
を添加した混合溶液での粘度安定性が悪いなどの問題が
あるとともに、架橋剤自体の毒性が高かったり、分解に
よってホルムアルデヒドなどの有害物質を発生するなど
の問題もある。
Aを使用し、ヒドラジン化合物等を反応させる耐水化方
法(特公平1−60192号公報)が提案されており、
この方法で得られた樹脂組成物は高温処理などの特別な
処理を行わなくても、比較的高い耐水性を示すが、架橋
剤を添加した混合溶液の粘度安定性が極めて悪いため、
作業性の問題がある。
する方法として、本発明者らはジアセトン基を有するP
VAにヒドラジン類を反応させる耐水化方法(特開平8
−151412号公報)およびそれにアミン類を共存さ
せる粘度安定性の優れた樹脂組成物(特開平10−87
936号公報)を提案している。これらの耐水化方法
は、加熱処理や強酸の添加などの特別な処理を必要とせ
ず、有害物質の発生などもなく、混合溶液での可使時間
が比較的長く、優れた耐水性を示す。
歩とともに、さらに高度な耐水性が要求され、熱処理を
行わなくても、極めて高い耐水性を有するPVA系樹脂
組成物が求められている。
来技術の欠点を解決し、常温で乾燥しても、極めて高い
耐水性を発揮する樹脂組成物を提供することを目的とす
るもので、ジアセトンアクリルアミド−脂肪酸ビニルエ
ステルの共重合体のケン化物(A)100質量部、多官
能ヒドラジド化合物(B)1〜15質量部、およびマレ
イン酸共重合体(C)0.05〜10質量部からなるこ
とを特徴とする耐水性樹脂組成物およびそれを主成分と
する紙用コート剤である。前記マレイン酸共重合体
(C)は、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重
合体であることが望ましい。
本発明の(A)成分として使用されるジアセトンアクリ
ルアミド−脂肪酸ビニルエステル共重合体のケン化物
(以下、DAVESと略記する)は、ジアセトンアクリ
ルアミドと脂肪酸ビニルエステルとを共重合して得た重
合体をケン化するなどの公知の方法により製造すること
ができる。
テルとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、ピバリン酸ビニルが挙げられ、中でも酢酸ビニ
ルが工業的に好ましい。
ビニルエステルとの共重合方法は、従来から公知の塊状
重合、溶液重合、縣濁重合、乳化重合などの各種の方法
を採用することができ、中でもメタノールを溶剤として
用いる溶液重合が工業的に好ましい。
エステルとを共重合して得られる重合体のケン化方法
は、従来から公知のアルカリケン化および酸ケン化を適
用することができ、中でも重合体のメタノール溶液また
はメタノールと水、酢酸メチル、ベンゼン等の混合溶液
に水酸化アルカリを添加して加アルコール分解する方法
が工業的に好ましい。
しない範囲で、脂肪酸ビニルエステルまたはジアセトン
アクリルアミドと共重合可能な、例えば、クロトン酸、
アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和モノカルボン酸
およびそのエステル・塩・無水物・アミド・ニトリル
類、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などの不飽和ジ
カルボン酸およびその塩、マレイン酸モノメチル、イタ
コン酸モノメチル等の不飽和二塩基酸モノアルキルエス
テル類、炭素数2〜30のα−オレフィン類、アルキル
ビニルエーテル類、ビニルピロリドン類などとともに共
重合したものであっても良い。この他、得られたDAV
ESを本発明の効果を阻害しない範囲で、アセタール
化、ウレタン化、エーテル化、グラフト化、リン酸エス
テル化、アセトアセチル化、カチオン化などの反応によ
って後変性したものでも良い。
アミド単位の含有量は、特に制限はないが、1〜15モ
ル%の範囲が好ましく、より好ましくは2〜10モル%
である。ジアセトンアクリルアミド単位の含有量が少な
い場合には、耐水性が低下するおそれがあり、またジア
セトンアクリルアミドが多い場合には、造膜性や耐溶剤
性などのPVAの優れた特性が低下するおそれがある。
度は特に制限されないが、20℃における4質量%水溶
液粘度は3mPa.s以上、ケン化度は85モル%以上
がそれぞれ好ましい。
能ヒドラジド化合物とは、分子内にヒドラジド基を2個
以上有する化合物のことで、例えば、カルボヒドラジ
ド、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コ
ハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピ
ン酸ジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、スベリン
酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバシン
酸ジヒドラジド、ドデカンジオヒドラジド、ヘキサデカ
ンジオヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、イソフ
タル酸ジヒドラジド、2,6−ナフトエ酸ジヒドラジ
ド、4,4′−ビスベンゼンジヒドラジド、1,4−シ
クロヘキサンジヒドラジド、酒石酸ジヒドラジド、リン
ゴ酸ジヒドラジド、イミノジ酢酸ジヒドラジド、N,
N′−ヘキサメチレンビスセミカルバジド、イタコン酸
ジヒドラジド、エチレンジアミン四酢酸テトラヒドラジ
ド、クエン酸トリヒドラジド、ブタントリカルボヒドラ
ジド、1,2,3−ベンゼントリヒドラジド、1,4,
5,8−ナフトエ酸テトラヒドラジド、ニトリロ酢酸ト
リヒドラジド、シクロヘキサントリカルボン酸トリヒド
ラジド、ピロメリット酸テトラヒドラジド、およびN−
アミノポリアクリルアミドなどが挙げられるほか、これ
らの多官能ヒドラジド化合物にアセトン、メチルエチル
ケトン等のケトン類を反応させた多官能ヒドラジド誘導
体なども含まれる。
加量は、DAVES100質量部に対して1〜15質量
部であり、2〜10質量部が好ましく、より好ましくは
3〜8質量部である。多官能ヒドラジド化合物の添加量
が1質量部より少ないと、十分に架橋が起こらないた
め、耐水性が低く、また15質量部を超えると、反応に
寄与しない多官能ヒドラジド化合物が溶出するため、耐
水性が低下する。
ン酸共重合体とは、マレイン酸、無水マレイン酸または
マレイン酸モノアルキルエステル等のマレイン酸単量体
とエチレン性不飽和単量体との交互共重合体のことであ
り、具体的には、メチルビニルエーテル−無水マレイン
酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、
エチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−無水マ
レイン酸共重合体、酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合
体などが例示され、中でも耐水性の点でメチルビニルエ
ーテル−無水マレイン酸共重合体が好ましい。
位の含有量は、特に制限はないが、10モル%以上が好
ましく、より好ましくは30モル%以上である。また、
マレイン酸共重合体の分子量にも特に制限はないが、P
VA系樹脂の塗工特性を阻害しない低重合度のものが好
ましい。
位としては、無水物、遊離酸のいずれの形態のものも使
用することができ、メタノール、エタノール、プロパノ
ール等の低級アルコールを反応させたマレイン酸モノア
ルキルエステルであっても良い。また、マレイン酸共重
合体にアンモニア、有機アミン、アルカリ金属を加え、
中和させたものであっても良く、中和度にも特に制限は
ない。
AVES100質量部に対して、0.05〜10質量部
であり、0.1〜8質量部が好ましく、より好ましくは
0.2〜5質量部である。マレイン酸共重合体の添加量
が0.05質量部より少ないと、耐水性の改良効果が小
さく、また10質量部を超えて添加しても、耐水性の改
良効果が変わらないだけでなく、PVA系樹脂の優れた
皮膜特性を損なう恐れがある。
水溶液または混合水分散液として調製されるが、その調
製方法としては、まずDAVESの水溶液を作製し、そ
こにマレイン酸共重合体、多官能ヒドラジド化合物を添
加する方法、DAVESおよびマレイン酸共重合体を溶
解した水溶液に多官能ヒドラジド化合物を添加する方法
などが挙げられる。その際、マレイン酸共重合体および
多官能ヒドラジド化合物は固形物として添加することも
できるが、水溶液または水分散液として添加するほうが
好ましい。
Sと多官能ヒドラジド化合物との反応が起こるため、粘
度の上昇が起こり、最終的にゲル化し、用途によっては
可使時間が短いという問題があるが、有機アミン化合物
またはアンモニアを添加することによって、短時間での
粘度上昇やゲル化を防止することができる。その際に使
用される有機アミン化合物としては、例えば、モノエタ
ノールアミン、アミノエチルエタノールアミン、モノイ
ソプロパノールアミン、N−(2−ヒドロキシプロピ
ル)−エチレンジアミン、2−アミノ−1−ブタノー
ル、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、3−
アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチルー
1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−
1,3−プロパンジオール、トリス(ヒドロキシエチ
ル)−アミノメタン等の第一級アルカノールアミン、ジ
エタノールアミン、メチルエタノールアミン、ブチルメ
タノールアミン、N−アセチルエタノールアミン、ジイ
ソプロパノールアミン等の第二級アルカノールアミン、
トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジ
メチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、
エチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミ
ン等の第三級アルカノールアミン、メチルアミン、エチ
ルアミン、イソブチルアミン、t−ブチルアミン、シク
ロヘキシルアミン等の第一級アルキルアミン、ジメチル
アミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン等の第
二級アルキルアミン、トリメチルアミン等の第三級アル
キルアミン、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、
イソロイシン、セリン、トレオニン、アスパラギン酸、
グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リシン、メ
チオニン、フェニルアラニン、チロシンなどのアミノ
酸、アミノ安息香酸、アミノカプロン酸、アミノ酪酸、
アミノドデカン酸などのアミノカルボン酸、アミノエチ
ル化アクリルポリマーおよびアンモニアなどが挙げら
れ、DAVES100質量部に対して、0.1〜10質
量部添加することにより、粘度安定性を改良することが
できる。
たは水分散液を調製する際に、DAVESの水溶液に必
要に応じて、他の水溶性樹脂、水分散性樹脂、あるいは
無機充填剤、可塑剤、pH調整剤等を併用することもで
きる。
散性樹脂としては、アルブミン、ゼラチン、カゼイン、
でんぷん、アラビアゴム、メチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の
セルロース誘導体、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、P
VA、変性PVA等の水溶性樹脂、あるいはSBRラテ
ックス、NBRラテックス、酢酸ビニル系エマルジョ
ン、エチレン/酢酸ビニル共重合体エマルジョン、(メ
タ)アクリルエステル系エマルジョン等の水分散性樹脂
が挙げられる。
は、シリカ、クレー、タルク、ケイソウ土、ゼオライ
ト、炭酸カルシウム、アルミナ、酸化亜鉛、サチンホワ
イト等が挙げられ、可塑剤としては、グリセリン、ソル
ビトール、ジブチルフタレート等が挙げられ、またpH
調整剤としては、塩酸、硫酸などの各種酸性物質、水酸
化ナトリウム、アンモニア、アミン系化合物などの各種
塩基性物質等が挙げられ、本発明の効果を損なわない範
囲で配合することができる。
剤、各種バインダー、接着剤、乳化分散剤、繊維糊剤、
表面処理剤、フィルム等の高度な耐水性を要求される用
途に有用である。中でも、紙用コート剤として有用であ
る。
として使用する場合には、本発明の組成物の混合水溶液
等(等をいれました。混合液もあるからです)をエアー
ナイフコーター、ロールブレードコーター、ドクターブ
レードコーターなどの通常使用されている方法を用い
て、一般上質紙のほか、撥水紙、感熱紙、感圧紙、転写
紙、防錆紙、剥離紙、着色紙、艶紙、アート紙、コート
紙、板紙、ダンボール紙等に塗工した後、乾燥して使用
される。塗工量は一般には乾燥質量が0.1〜50g/
m2程度であるが、特にこれに制限されるものではな
く、使用目的に応じて決められる。
る。なお、得られた組成物についての耐水性の評価は次
の3種の耐水性試験によって行った。
の測定) 組成物の混合水溶液をポリエチレンテレフタレート製の
シート上に流延して20℃,65%RH中で4日間乾燥
し、厚み100μmのキャストフィルムを作製し、この
熱水不溶分率を以下のようにして測定した。試料(乾燥
質量W1)を95℃の熱水に1時間浸漬して可溶成分を
溶解させ、不溶残留分を105℃で乾燥し、その質量W
2を測定して下記の式(1)により算出した。 熱水不溶分率(%)=(W2/W1)×100 (1)
験) 組成物の5質量%水溶液を50g/m2の上質紙に乾燥
後の塗工量が1g/m2になるようにワイヤーバーを用
いて塗工し、乾燥ドラムを使用して50℃で乾燥して塗
工紙を得た。上記塗工紙を20℃の水中に一昼夜浸漬し
た後、指でこすって塗工物が溶出する程度を下記の基準
で評価した。 ○:粘つきがない。 ×:粘つきが多い。または、塗工物が溶出している。
グ性試験) で作製した塗工紙の塗工面に純水0.1gを垂らし、
塗工面同士を重ね合わせ、50g/cm2の荷重をかけ
て60℃で24時間乾燥したあと、塗工面を剥がし、紙
の剥がれ具合を目視で下記の基準に従って評価した。 ○:紙の剥がれが見えない ×:紙の剥がれが見られる
化物(重合度1700、鹸化度98.4モル%、ジアセ
トンアクリルアミド含有量5.2モル%)100質量部
を900質量部の水に溶解した水溶液にメチルビニルエ
ーテル−無水マレイン酸共重合体(アイエスピー・ジャ
パン製GANTREZ AN−119:無水マレイン酸
含有量50モル%、10質量%における水溶液粘度40
mPa.s)1.0質量部を10質量%水溶液として添
加し、攪拌後、アジピン酸ジヒドラジド5.0質量部を
10質量%水溶液として添加し、さらに、純水を加え、
濃度5質量%の樹脂組成物の混合液を作製した。得られ
た混合液から作製したキャストフィルムの熱水不溶分率
は表2に示すように97.4%であり、さらに塗工紙の
ウェットラブ試験でも表面の粘つきは見られず、耐水ブ
ロッキング性試験でも紙表面に剥がれは見られなかっ
た。
ン酸共重合体の10質量%水溶液に代えて、メチルビニ
ルエーテル−無水マレイン酸共重合体に水酸化ナトリウ
ムを添加して得られるメチルビニルエーテル−マレイン
酸ジナトリウム(中和度80%)の10質量%水溶液を
使用した以外は実施例1と同様にして混合液(表1参
照)を調製し、フィルムの耐水性試験、塗工紙のウェッ
トラブ試験と耐水ブロッキング性試験を行った。表2か
ら明らかなように、いずれの耐水性試験でも良好な性能
を示した。
て、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体のアンモニ
ウム塩(クラレ製イソバン104:無水マレイン酸含有
量50モル%、分子量70000)を使用した以外は実
施例1と同様にして混合液(表1参照)を調製し、フィ
ルムの耐水性試験、塗工紙のウェットラブ試験と耐水ブ
ロッキング性試験を行った。表2から明らかなように、
いずれの耐水性試験でも良好な性能を示した。
能ヒドラジド化合物の種類および添加量を表1に示すよ
うに変更した以外は、実施例1と同様にして混合液を作
製し、キャストフィルムおよび塗工紙の耐水性試験を行
った。表2から明らかなように、いずれの耐水性試験で
も良好な性能を示した。
化物に代えて、未変性のPVA(重合度1700、ケン
化度98.5モル%)を使用した以外は実施例1と同様
にして混合液(表1参照)を調製し、キャストフィルム
および塗工紙の耐水性試験を行った。結果は表2から明
らかなように、フィルムは完全に溶解し、塗工紙の耐水
性試験でも実用レベルには達していなかった。
同様にして混合液(表1参照)を調製し、キャストフィ
ルムおよび塗工紙の耐水性試験を行った。結果は表2か
ら明らかなように、フィルムは完全に溶解し、塗工紙の
耐水性試験でも実用レベルには達していなかった。
しない以外は、実施例1と同様にして混合液(表1参
照)を調製し、キャストフィルムおよび塗工紙の耐水性
試験を行った。結果は表2から明らかなように、フィル
ムおよび塗工紙の耐水性は比較的良好であったが、実施
例と比較すると、キャストフィルムの熱水不溶分率は低
く、耐水ブロッキング性試験では目標レベルに達してい
なかった。
しない以外は、実施例4と同様にして混合液(表1参
照)を調製し、キャストフィルムおよび塗工紙の耐水性
試験を行った。結果は表2から明らかなように、フィル
ムおよび塗工紙の耐水性は比較的良好であったが、実施
例と比較すると、キャストフィルムの熱水不溶分率は低
く、耐水ブロッキング性試験では目標レベルに達してい
なかった。
る質量部である。 多官能ヒドラジド化合物(B) ADH:アジピン酸ジヒドラジド、 CH:カルボヒドラジド、 APA:N−アミノポリアクリルアミド マレイン酸共重合体(C) MVE−MA:メチルビニルエーテル−無水マレイン酸
共重合体 IB−MA:イソブチレン−無水マレイン酸共重合体 E−MA:エチレン−無水マレイン酸共重合体
良く、比較的低温で乾燥しても極めて優れた耐水性を発
揮する耐水性樹脂組成物およびそれを用いた紙用コート
剤を提供することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 ジアセトンアクリルアミド−脂肪酸ビニ
ルエステル共重合体のケン化物(A)100質量部、多
官能ヒドラジド化合物(B)1〜15質量部、およびマ
レイン酸共重合体(C)0.05〜10質量部からなる
ことを特徴とする耐水性樹脂組成物。 - 【請求項2】 前記マレイン酸共重合体(C)は、メチ
ルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体であること
を特徴とする請求項1記載の耐水性樹脂組成物。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の耐水性樹脂組成
物を主成分とすることを特徴とする紙用コート剤。
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