JP2003306673A - 希土類オキシ硫化物セラミックス蓄冷材とその製造方法、及びこの蓄冷材を用いた極低温蓄冷器 - Google Patents

希土類オキシ硫化物セラミックス蓄冷材とその製造方法、及びこの蓄冷材を用いた極低温蓄冷器

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JP2003306673A JP2002112139A JP2002112139A JP2003306673A JP 2003306673 A JP2003306673 A JP 2003306673A JP 2002112139 A JP2002112139 A JP 2002112139A JP 2002112139 A JP2002112139 A JP 2002112139A JP 2003306673 A JP2003306673 A JP 2003306673A
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Toshiteru Nozawa
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克典 香川
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 Gd2O2S顆粒をGd2O2Sのパイプ内に充填して焼
結する。焼結時のパイプの収縮力により、顆粒相互を接
合すると共に、顆粒とパイプを一体化する。パイプは有
機物を混入して成形することにより、多孔質のパイプと
する。 【効果】 高強度で、冷凍機に組み込んで長時間連続運
転しても微粉等の発生がない。また作動媒質との熱交換
が容易で、比熱も大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、一般式 R2O2S (Rは Yを
含むLa, Ce, Pr, Nd, Sm, Eu, Gd, Tb, Dy,Ho, Er, Tm,
Yb及びLuから選択される少なくとも1種類の希土類元
素を表す。)で表せられる多孔体希土類オキシ硫化物蓄
冷材と、その製造方法、並びにこの蓄冷材を用いた蓄冷
器に関するものである。さらに詳しくは、冷凍機運転中
において、微粉化する恐れが少なく、耐久性に優れ、極
低温領域における冷凍能力に優れた蓄冷材及びそれを用
いた蓄冷器に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】超伝導磁石やセンサーなどの
冷却には液体ヘリウムが不可欠で、ヘリウムガスの液化
には、膨大な圧縮仕事が必要であり、そのため大型な冷
凍機が必要となる。しかしリニアモーターカーやMRI
(磁気共鳴診断装置)などの超伝導現象を利用した小型
装置に大型の冷凍機を使用することは難しい。そのため
液体ヘリウム温度(4.2K)が発生可能な、小型で高性能
の冷凍機の開発が不可欠である。このような冷凍機に
は、軽量・小型で熱効率が優れていることが要求されて
いる。例えば超伝導MRI装置等においては、例えばGM冷
凍機(ギフォード・マクマホン型の小型ヘリウム冷凍
機)が用いられている。このGM冷凍機は、主としてHeガ
ス等の作動媒質を圧縮するコンプレッサ、圧縮した作動
媒質を膨張させる膨張部及び膨張部で冷却させた作動媒
質の冷却状態を維持するための極低温蓄冷器で構成され
ている。そして1分間に約60回のサイクルで、コンプレ
ッサによって圧縮された作動媒質を冷凍機で膨張させて
冷却し、冷凍機の膨張部の先端部を通じて、被冷却系を
冷却する。
【0003】小型冷凍機の冷却能力や最低到達温度は、
冷凍機に組み込まれている蓄冷材に依存し、蓄冷材は大
きな熱容量をもちかつ熱交換効率が高い必要がある。Pb
などの在来の金属蓄冷材では、10K以下の低温で熱容量
が急激に低下する。そこで、液化ヘリウム温度(4.2K)
付近で大きな熱容量を有するHoCu2やErNiなどの希土類
金属間化合物蓄冷材が開発された(特許2609747号)。し
かし希土類金属間化合物蓄冷材は、7K以下で熱容量が大
きく低下し、4.2K付近の極低温領域での熱容量は0.3J/c
c・K未満となる。極低温領域での冷凍能力を十分保持す
るには、その温度での蓄冷材の熱容量は0.3J/cc・K以上
が必要で、HoCu2ゃErNiなどの希土類金属間化合物の蓄
冷材は極低温領域での冷凍能力が不十分である。また希
土類金属間化合物は極めて高価であり、これを数百グラ
ムオーダーで使用する蓄冷材も極めて高価になる。
【0004】このようなことから、発明者らは、10K以
下の極低温領域での高い熱容量を有するR2O2S(RはYを
含むLa, Ce, Pr, Nd, Sm, Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, T
m, Yb及びLuから選択される少なくとも1種類の希土類
元素を表す。)希土類オキシ硫化物セラミックス蓄冷材
を見出し、この蓄冷材を用いた蓄冷器は4.2Kの極低温
領域でも高い冷凍能力が得られることを確認した(特願
2001-183895号)。
【0005】前記の蓄冷材は例えば顆粒状に成形され、
それらを冷凍機の蓄冷器の内部に高密度になるように充
填して使用される。しかし冷凍機が稼動している間、蓄
冷器に充填した蓄冷材は、Heガス等の作動媒質の往復運
動による振動や衝撃にさらされることになり、また蓄冷
器の内部を通過する高圧Heガスによる流体力学的な応力
も蓄冷材に作用される。
【0006】そのため冷凍機の運転開始時には、高密度
に充填されている蓄冷材が、冷凍機の稼動にともない、
蓄冷材顆粒間に隙間が発生し易くなり、Heガスの流れを
変化させたり、Heガスの流れが不均一になることによっ
て、冷凍能力が低下する問題が生じた。また、蓄冷材顆
粒の相互間の摩擦により発生した微粉が冷凍機のシール
部に混入して、シール部が早期に損傷するため、冷凍機
の冷凍能力が著しく低下する。
【0007】上記の問題点を解決するために、例えば使
用する蓄冷材顆粒の粒径範囲を限定するとともに、真球
性を高め、さらに強化材あるいは結晶粒径を小さくする
ような助剤を添加することによって、顆粒自身の強度を
向上させることも考えられる。しかしこれらは、作業工
程の増加によって大幅なコスト高となり、現実的な対応
策とは言えない。
【0008】そこで、例えば特開平5-203272や特開平8-
226718には、溶融させた磁性金属間化合物を粒子状に作
製し、それを融点未満で焼結することで粒子の隙間を安
定に固定化させる方法が提案されている。
【0009】しかし上記の方法では、磁性金属間化合物
の粒子間の固着は、粒子間の接触点のみとなる。したが
って接触面積が非常に小さくなるため、十分な強度を有
する接合体を得ることは非常に難しい。そのため長時間
におよぶ、Heガス等の往復運動による振動や衝撃あるい
は蓄冷器の内部を通過する高圧Heガスによる流体力学的
な応力に十分耐えることは難しい。
【0010】十分な強度の有する接合体を得るために
は、粒子間の接触面積を大きくすることが必要である。
そのためには、粒子同士の接触部分で拡散による物質移
動の促進が必要とされる。
【0011】しかし溶融させた磁性金属間化合物を0.01
〜3mmの大きさで作製した粒子は、活性の低い粗粒子で
あるため、粒子間の接触点のみでは拡散による物質移動
が起こり難く、したがって、十分に強度を有する粒子同
士の接合体を得ることができない。そのためホットプレ
スなどの装置を用いて、高温高圧条件下で焼成を行なう
必要があるが、作業が繁雑になるばかりでなく、製造コ
ストの上昇につながる。
【0012】また、特開平5-203272や特開平8-226718に
は、磁性金属間化合物の粒子表面に磁性金属間化合物の
融点より低温で液化、軟化又は自己融着するような物質
をコーティングし、その後液相焼結によって固定化させ
る方法も提案されている。
【0013】この手法では、活性の低い粗粒子でも粒子
間の拡散による物質移動が容易になるため、ホットプレ
ス等の装置を使用せずに、粒子間を固定化させることが
可能となる。しかし粒子表面に磁性金属間化合物の融点
より低温で液化、軟化又は自己融着するような物質をコ
ーティングする際には、メッキ法、スパッタリング法、
蒸着法などを用いる必要があり、さらに蓄冷器内を通過
する高圧Heガスの流れが阻害されない最適厚みと均一性
が要求されるため、作業が繁雑となり、更に作業工程の
増加による製造コストの大幅な上昇を招く恐れがある。
【0014】
【発明の課題】本発明の課題は、冷凍機の稼動中による
Heガス等の作動媒質の往復運動による振動や衝撃、ある
いは蓄冷器の内部を通過する高圧Heガスによる流体力学
的な応力に十分に耐え、極低温領域において優れた冷凍
能力を長時間保持することが可能な、希土類オキシ硫化
物セラミックス蓄冷材とその製造方法、及び蓄冷器を提
供することにある。請求項3の発明での追加の課題は、
作動媒質との熱交換を容易にすることにある。請求項
4,10の発明での追加の課題は、畜冷材の強度を増す
と共に、作動媒質との熱交換を容易にすることにある。
請求項5,11の発明での追加の課題は、セラミックス
焼結体を畜冷物質として利用することにある。請求項
6,7の発明での追加の課題は、セラミックス焼結体と
作動媒質との熱交換を容易にすることにある。請求項9
の発明での追加の課題は、顆粒と顆粒との接合や、顆粒
とセラミックス成形体との接合を容易にすることにあ
る。請求項12の発明での追加の課題は、多孔質のセラ
ミックス焼結体を得ることにある。
【0015】
【発明の構成】本発明の希土類オキシ硫化物セラミック
ス蓄冷材は、セラミックス焼結体と、その内部に充填さ
れた一般式 R2O2S (Rは Yを含むLa, Ce, Pr, Nd, Sm, E
u, Gd,Tb, Dy, Ho, Er, Tm, Yb及びLuから選択される少
なくとも1種類の希土類元素を表す。) で表される希土
類オキシ硫化物セラミックス顆粒とからなり、前記顆粒
が相互に接合されると共に、前記焼結体と顆粒とが一体
化されている。尚、セラミックス成形体は焼結前の状態
を指し、セラミックス焼結体は焼結後の状態を指す。
【0016】好ましくは、前記顆粒が、開気孔を有する
多孔質体を構成するように、相互に接合されている(請
求項2)。より好ましくは、前記顆粒の75重量%以上が
0.1〜2mmの粒径をもつ(請求項3)。
【0017】好ましくは、顆粒間の接合部断面を内包す
る最小円の面積と、接合された顆粒の小さい方を内包す
る最小球の最大断面積との比の平均値が、10〜40%であ
る(請求項4)。
【0018】また好ましくは、前記焼結体が、希土類酸
化物または希土類オキシ硫化物からなる(請求項5)。
特に好ましくは、前記焼結体は開気孔を有する多孔質で
ある(請求項6)。さらに好ましくは、前記焼結体の厚
みは2.1mm以上4mm以下である(請求項7)。
【0019】この発明の希土類オキシ硫化物セラミック
ス蓄冷材の製造方法では、一般式 R 2O2S (Rは Yを含むL
a, Ce, Pr, Nd, Sm, Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm, Yb
及びLuから選択される少なくとも1種類の希土類元素を
表す。) で表される希土類オキシ硫化物セラミックスの
顆粒を、セラミックス成形体の内部に充填して焼結し
て、焼結時の前記成形体の収縮により、顆粒を相互に接
合すると共に、成形体と顆粒とを一体化する。
【0020】好ましくは、焼結前の顆粒は、平均粒径が
0.05〜1μmの希土類オキシ硫化物粉末により構成されて
いる(請求項9)。また好ましくは、顆粒間の接合部断
面を内包する最小円の面積と、接合された顆粒の小さい
方を内包する最小球の最大断面積との比の平均値が、10
〜40%となるように焼結する(請求項10)。
【0021】好ましくは、前記成形体は、希土類酸化物
または希土類オキシ硫化物からなる(請求項11)。特
に好ましくは、前記成形体は、希土類酸化物または希土
類オキシ硫化物に有機物を混合して成形され、該有機物
混合の成形体は焼成により前記有機物を除去されている
(請求項12)。
【0022】またこの発明は、上記の希土類オキシ硫化
物蓄冷材を用いた極低温蓄冷器にある。
【0023】
【発明の作用と効果】本発明の希土類オキシ硫化物蓄冷
材を製造するには、例えば原料の希土類酸化物粉末を、
加熱下で、H2S, CH3SH等の酸化数−2の硫黄原子を含む
ガスを流して反応させて、希土類オキシ硫化物粉末を作
製し、それを顆粒状に成形する。希土類酸化物粉末を顆
粒状に成形した後に、酸化数−2の硫黄原子を含むガス
と反応させて希土類オキシ硫化物としても良い。
【0024】顆粒を構成する希土類オキシ硫化物や希土
類酸化物の粉末は、焼結の際、顆粒同士が接触した部分
で拡散による物質移動が促進され易くするために、活性
のある小さな粉末が好ましい。そのため粉末の平均粒径
は0.05〜1μmが好ましく、より好ましくは0.1〜0.8μ
m、さらに好ましくは0.3〜0.6μmである。粉末の平均粒
径が1μmを越えると、焼結の際に顆粒同士の接触部分
で拡散による物質移動が起こり難くなるため、十分に強
度のある顆粒同士の接合体を得ることが難しい。一方、
平均粒径が0.05μm未満では、粉末の凝集性が強いた
め、顆粒を成形することが難しい。顆粒の形状は特に限
定するものではなく、焼結の際に顆粒同士の接合が可能
であれば良い。
【0025】上記の蓄冷材顆粒は種々の方法で製造で
き、例えば転動造粒法、押し出し法と転動造粒方との組
み合せ、流動造粒法、噴霧乾燥法、型押し法等によって
顆粒状にすることが好ましい。
【0026】また、前記蓄冷材顆粒の直径は、伝熱特性
等に大きな影響を及ぼすため、全顆粒の75重量%以上が
粒径が0.1〜2mmの顆粒で構成されていることが好まし
い。尚、本発明で示した顆粒の直径とは、顆粒を内包す
ることができる最小球の直径を意味する。顆粒の粒径が
0.1mm未満であると、顆粒同士を接合した際に、空隙の
大きさが著しく小さくなり、蓄冷器をヘリウム冷媒が十
分に通過するすることができなくなるため、熱交換効率
の低下を招く恐れがある。一方粒径が2mmを超えると、
顆粒同士を接合した際に空隙の大きさが著しく大きくな
り、ヘリウム冷媒との接触面積が小さくなるため、熱交
換効率の低下を招く恐れがある。よってより好ましく
は、全顆粒の75重量%以上を0.2〜0.7mmとし、さらに好
ましくは0.3〜0.5mmとする。
【0027】本発明の蓄冷材では、上記のような顆粒を
焼結によって相互に接触した部分が接合しており、その
接合部分の断面を内包する最小円の面積が、接合した顆
粒の小さい方の顆粒を内包する最小球の最大断面積の10
〜40%になるように調整する。接合部分の断面を内包す
る最小円の面積が、接合した顆粒の小さい方の顆粒を内
包する最小球の最大断面積の10%未満では、顆粒同士の
接合強度が弱いため、それを構成している多孔体は、He
ガス等の作動媒質の往復運動による振動や衝撃、あるい
は蓄冷器の内部を通過する高圧Heガスによる流体力学的
な応力などに十分耐えることができない。一方、接合部
分の断面を内包する最小円の面積が、接合した顆粒の小
さい方の顆粒を内包する最小球の最大断面積の40%を越
えると、空隙の大きさが著しく小さくなり、蓄冷器をヘ
リウム冷媒が十分に通過できないようになるため、熱交
換効率の低下を招く恐れがある。
【0028】上記の相互に接合した顆粒の集合体とその
周囲のセラミックス焼結体とで畜冷材を構成する。畜冷
材の空隙率(比重と実寸法とから算出した物)は、20〜
75%程度が好ましい。空隙率が20%未満ではHeガスの流
れが阻害され、冷凍能力の低下を招く恐れがある。一
方、空隙率が75%を越えると蓄冷材としての十分な熱容
量がなく所望の冷凍能力が得られない。
【0029】本発明の蓄冷材は、以下のように製造でき
る。すなわち上記の蓄冷材顆粒とセラミックス成形体と
の収縮率に差を持たせるため、初めに、蓄冷材顆粒を仮
焼成しておく。尚ここで言う収縮率は、初期寸法を仮焼
成後あるいは焼結後の寸法と比較して、寸法比でどのく
らい縮んだかを意味し、体積比ではない。そして、蓄冷
材顆粒を反応しにくい材料のルツボ内に収容し、この状
態で仮焼成する。仮焼成雰囲気は真空(10-3torr以下)
又はアルゴンなどの不活性ガスが好ましく、仮焼成温度
は1000〜1200℃、仮焼成時間は1〜5時間が好ましい。
【0030】このようにして得られた仮焼成蓄冷材顆粒
では、仮焼成前後の収縮率は3〜5%であり、顆粒の表面
状態を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察すると、顆粒を
構成している粒子の大きさは、仮焼成前とほとんど変化
していない。そのため、焼結による顆粒同士の接合や顆
粒とセラミックス焼結体との一体化には全く支障はな
い。
【0031】仮焼成蓄冷材顆粒と一体化させるセラミッ
クス焼結体の材質は、極低温用セラミックス蓄冷材が好
ましいが、Al2O3、或いはスピネル、ムライト等の高硬度
・高強度セラミックスでも良い。極低温用セラミックス
蓄冷材は、例えば希土類オキシ硫化物セラミックスやGd
AlO3等の希土類酸化物セラミックスが好ましい。
【0032】上記のセラミックス焼結体は種々の方法で
製造でき、例えばプレス法、プレス法とCIP(コールド
・アイソスタティック・プレス)法との併用、押出法、
鋳込み成形法等によって成形できる。尚、プレス法、プ
レス法とCIP法の併用の際は、スプレードライヤーなど
でセラミックス成形体の原料粉末を顆粒状に作製して用
いるのが好ましい。
【0033】上記のセラミックス成形体の内部構造はパ
イプ状あるいはハニカム状などとし、セルの断面形状は
特に限定されない。
【0034】上記のセラミックス成形体を開気孔を有す
る多孔体にするため、セラミックス原料に有機物を添加
し、それを成形、熱処理を行うことで有機物を除去する
ことが好ましい。有機物は、例えば、粉末パルプあるい
は有機繊維が好ましい。尚、添加する有機物は700℃以
下で除去できるものが好ましい。有機物の添加量は、成
形体のセラミックス原料100重量%に対して10〜40重量
%が好ましい。10重量%未満では、十分な開気孔を有す
る多孔体を得ることができないため、Heガスとの熱交換
が阻害され、冷凍能力の低下を招く恐れがある。一方、
40重量%を越えると、顆粒同士の接合及びセラミックス
焼結体と顆粒を一体化させる過程で生じる、内部応力に
耐え切れず破壊を招く恐れがある。
【0035】上記の成形体に含まれている有機物を除去
するための、熱処理温度は400〜700℃が好ましい。400
℃未満では十分に有機物を除去できず、700℃を越える
と成形体の収縮が起こり、焼結による顆粒同士の接合及
び顆粒とセラミックス焼結体との一体化に支障をきたす
恐れがある。
【0036】熱処理を終えたセラミックス成形体内に、
仮焼成蓄冷材顆粒を最密充填に収容する。尚、熱処理を
終えたセラミックス成形体に底がない場合は、そのセラ
ミックス成形体と反応し難い材料で底を塞ぎ、その成形
体内に、仮焼成蓄冷材顆粒を最密充填に収容する。そし
てセラミックス成形体の上部はそれと反応し難い材料で
押え、この状態で焼結を行う。焼結する際の雰囲気は、
蓄冷材顆粒が酸化しないように、真空中あるいは不活性
ガス中が好ましい。焼結温度は1500〜1700℃、焼結時間
は10〜20時間が好ましい。
【0037】セラミックス焼結体の厚みは、2.1mm以上4
mm以下であることが好ましい。セラミックス焼結体の厚
みが2.1mm未満では、顆粒同士の接合及びセラミックス
焼結体と顆粒との一体化の過程で生じる内部応力に耐え
きれず、破壊を招く恐れがある。一方4mmを越えるとセ
ラミックス焼結体内に充填する蓄冷材顆粒が減少し、さ
らにHeガスとの熱交換が阻害され、冷凍能力の低下を招
く恐れがある。
【0038】本発明の蓄冷器は、上記の蓄冷材を蓄冷筒
に充填したものであるが、例えば層により性質の異なる
多層の蓄冷材を充填することも可能である。また充填す
る蓄冷材がすべて上記の多孔体蓄冷材で構成しなければ
ならないものではなく、多孔体蓄冷材と顆粒の蓄冷材を
併用することも可能である。そして上記の蓄冷器を用い
ると、冷凍機の冷凍能力を長期間安定に向上できる。
【0039】
【実施例】以下に実施例及び比較例を説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0040】
【実施例1】酸化ガドリニウムGd2O3の平均粒径は、フ
ィッシャー法により0.46μmであった。この酸化ガドリ
ニウムを石英ボートに充填し、石英反応管に硫化水素ガ
ス H2Sを流しながら、650℃ で反応させる。反応生成物
のX線回折を測定したところ、ガドリニウムオキシ硫化
物 Gd2O2Sのみのピークしか認められず、希土類酸化物
に対する反応収率は100%であった。得られたGd2O2S粉
体(平均粒径0.46μm)を転動造粒法により、顆粒(75
重量%以上が粒径範囲0.2〜0.7mmにある)に成形した。
この顆粒を形状分級せずに、グラファイト製のルツボの
中に振動を加えながら充填して最密充填し、その上にグ
ラファイト製の蓋を置き、その状態で焼成炉内に配置し
た。その後アルゴン雰囲気下1100℃、3時間で仮焼成を
行った。
【0041】こうして得られた仮焼成Gd2O2S蓄冷材顆粒
の収縮率は4%程度であり、顆粒の表面状態を走査型電
子顕微鏡(SEM)で観察すると、顆粒を構成している粒
子の大きさには、仮焼成前とほとんど変化がみられなか
った。
【0042】仮焼成顆粒を充填するセラミックス成形体
は、以下の製造方法で作製した。上記のGd2O2S粉末と、
Gd2O2S粉末100重量%に対して20重量%の粉末パルプ(和
光純薬製)と、解こう剤(A-6114、東亜合成製)と純水と
を、アルミナボールを用いたボールミルで混合した。得
られたスラリーを鋳込み成形法でパイプ状に成形し、そ
れを550℃、5時間の熱処理を行った。セラミックス粉末
100重量%に対する粉末パルプの混合量(重量%単位)
を、以下パルプ混合量と呼ぶ。
【0043】熱処理を終えたパイプ状の成形体の底にグ
ラファイト製のプレートを敷き、その内部に振動を加え
ながら仮焼成した蓄冷材顆粒を最密充填に収容した。そ
してそのパイプ状の成形体の上部に、グラファイト製の
プレートを置き、この状態で焼結した。焼結は、蓄冷材
顆粒が酸化しないように、アルゴン中で行った。焼結温
度を1600℃、焼結時間を15時間とし、多孔体構造を有す
るGd2O2S蓄冷材を得た。
【0044】上記の蓄冷材は、Gd2O2S蓄冷材顆粒とそれ
を充填したパイプ状焼結体の内面が一体化している。
尚、仮焼成前の顆粒から焼結後の顆粒への収縮率とパイ
プ状焼結体の収縮率はほぼ同じで、その値は20%であ
り、パイプ状焼結体の厚みはほぼ2.3mmであった。パイ
プ状焼結体を円状に切断して、表面をSEMで観察したと
ころ、図1に示したように開気孔を有する多孔体である
ことが判った。
【0045】また上記のGd2O2S蓄冷材顆粒を光学顕微鏡
(85倍)によって観察したところ、図2に示したように
顆粒同士の接触部分が接合していることが判った。そし
てビデオハイスコープシステムによる画像解析によっ
て、接合したの各顆粒の接合断面を内包する最小円の面
積が、互いに接合した顆粒の小さい方の顆粒を内包する
最小球の最大断面積の15〜20%程度であることが判っ
た。以下この値を断面積比と呼ぶ。上記のGd2O2S蓄冷材
顆粒の集合体は多孔体構造を有し、このGd2O2S蓄冷材
(パイプ状焼結体を含む)の空隙率は約32%であった。
尚、空隙率は比重と実寸法から算出した。
【0046】以上のように焼結する際の成形体の収縮力
によって、顆粒同士の接合及び顆粒とパイプ状焼結体の
内面の一体化を可能にした。なお成形体をルツボ状と
し、焼結後にルツボの底を除いても良い。
【0047】上記のGd2O2S蓄冷材を用いて蓄冷器を構成
し、その冷凍能力を以下の手法で評価した。まず上記の
Gd2O2S蓄冷材の外径を蓄冷筒の内径に合うように研削な
どで加工し、超音波などによって微粉を完全に除去した
後、蓄冷筒に挿入して固定した。尚、蓄冷筒の内径は30
mm、高さは30mmである。これを消費電力3.4kWの2段式GM
冷凍機に組み込み、冷凍試験を行なった。高温側の1段
目の蓄冷器にPbの顆粒を使用し、低温側の2段目の蓄冷
器に上記の蓄冷材を使用した。尚、2段目の蓄冷器の高
温側50vol% にはHoCu2を使用した。その結果、4.2Kに
おける冷凍能力は1.69Wで、無負荷時の最低到達温度は
2.62Kであった。そして連続3000時間冷凍機を運転して
も、安定した出力を得ることができた。尚、希土類元素
をGdからDyやHo等の他の希土類元素に変更した場合で
も、同じ傾向が見られた。
【0048】
【実施例2】実施例1で希土類オキシ硫化物の原料に使
用した、酸化ガドリニウムGd2O3を転動造粒法により顆
粒状に成形した。得られた顆粒を実施例1と同様の硫化
反応及び仮焼成で処理し、仮焼成Gd2O2S蓄冷材顆粒(75
重量%以上が0.2〜0.7mmの粒径範囲にあり、顆粒の構成
粒子の平均粒径は0.5μm)とした。仮焼成後の顆粒を
実施例1と同一条件で処理して、実施例1と同様のGd2O
2S蓄冷材を得た。断面積比は20%程度、空隙率は30%程
度、パイプ焼結体(パルプ混合量20%)の厚みは約2.3m
mであった。実施例1と同様の冷凍能力試験を行うと、
4.2Kにおける冷凍能力及び最低到達温度は実施例1と同
様で、連続3000時間冷凍機を運転しても、安定した出力
を得ることができた。
【0049】
【実施例3】実施例1で作製した仮焼成Gd2O2S蓄冷材顆
粒を、パイプ状のGdAlO3(GdAlO3 100重量%に粉末パル
プ20重量%を添加、焼結後の肉厚約2.3mm)に収容する
以外は、実施例1と同一条件で行った。得られたGd2O2S
蓄冷材は実施例1と同様の多孔体構造(空隙率約30%,
断面積比約20%)を有する。そして実施例1と同様の冷
凍能力試験において、4.2Kにおける冷凍能力及び最低到
達温度は実施例1と同様であり、連続3000時間冷凍機を
運転しても、安定した出力を得ることができた。
【0050】
【実施例4】実施例1で作製したGd2O2S粉末にポリビニ
ルアルコールと純水及び粉末パルプをGd2O2S粉末に対し
て20重量%添加して混合した混合体をセルの断面形状を
有する成形用金型ダイスを備えたスクリュー押出機に供
給して押出し成形を実施し、パイプ状の押出し成形体を
得た。この押出し成形体を実施例1と同じ熱処理条件で
有機物を除去し、その内部を形成するセル内に実施例1
の仮焼成Gd2O2S蓄冷材顆粒を最密充填に収容する。そし
てその上部にグラファイト製のプレートを置き、この状
態で焼結を行った。そして焼結する際の雰囲気は、蓄冷
材顆粒が酸化しないようにアルゴンで行い、焼結温度は
1600℃、焼結時間は15時間とすると、目的のGd2O2S蓄冷
材を得ることができた。このGd2O2S蓄冷材のセルを取り
囲む隔壁としての厚さ及びその他の厚みは実施例1と同
じであった。
【0051】得られたGd2O2S蓄冷材は実施例1と同様の
冷凍能力試験を行ったところ、4.2Kにおける冷凍能力及
び最低到達温度は実施例1と同様であり、連続3000時間
冷凍機を運転しても、安定した出力を得ることができ
た。
【0052】
【実施例5】実施例1で得られた仮焼成Gd2O2S蓄冷材顆
粒を篩い分け及び形状分級し、全顆粒の75重量%以上が
0.3〜0.5mmの粒径で構成されている。この顆粒を用いた
他は、実施例1と同様にして、Gd2O2S蓄冷材を得た。そ
して実施例1と同様の冷凍能力試験に行ったところ、4.
2Kにおける冷凍能力及び最低到達温度は実施例1と同様
であり、連続3000時間冷凍機を運転しても、安定した出
力を得ることができた。
【0053】
【比較例1】実施例1で作製したGd2O2S顆粒をアルミナ
製のルツボの中に充填し、この状態で焼成炉内に設置し
た。次に常圧焼結によって、炉内を十分に真空排気した
後にアルゴンガスを導入し、このアルゴン雰囲気中で焼
成した。焼成温度を1500℃、焼成時間を6時間にするこ
とによって、顆粒状のGd2O2Sセラミックス蓄冷材を得
た。それを実施例1と同様の条件で行ったところ、顆粒
同士の接合強度が弱く、蓄冷筒の内径に合うように研削
する際に、蓄冷材内部で顆粒の崩壊が見られた。
【0054】
【比較例2】比較例1で作製した顆粒状のGd2O2S蓄冷材
を、実施例1と同様のGM冷凍機に組み込み、冷凍能力試
験を行ったところ、連続1500時間運転すると、微粉や顆
粒の破壊が見られ、さらに蓄冷器内に空隙が生じた。
【0055】なお実施例1と同様の材料を用いても、断
面積比が2〜7%程度になると、GM冷凍機で連続2000時間
運転すると微粉が発生し、4.2Kにおける冷凍能力は、実
施例1の冷凍能力の65%程度まで低下する。逆に断面積
比が55〜59%程度では、4.2Kにおける冷凍能力の初期値
は、実施例1の冷凍能力の35%程度に低下する。またGd
2O2Sパイプ状焼結体の肉厚を4.5mmとすると、4.2Kにお
ける冷凍能力の初期値は、実施例1の冷凍能力の73%程
度に低下し、厚さ1.8mmのGd2O2Sパイプ状の成形体を用
いると、焼結時の内部応力のためパイプ状焼結体に複数
のクラックが生じた。パイプ状成形体の原材料で、Gd2O
2S粉末100重量%に対して5重量%の粉末パルプを添加す
ると、4.2Kでの冷凍能力の初期値は、実施例1の冷凍能
力の87%程度であった。これに対して、Gd2O2S粉末100
重量%に対して50重量%の粉末パルプを添加すると、焼
結時の内部応力のため、パイプ状焼結体に複数のクラッ
クが生じた。
【0056】
【実施例6】実施例1で使用した酸化ガドリニウムと、
酸化テルビウム(比表面積 3.8m2/s、平均粒径0.69μ
m)を混合した以外は実施例1と同様に、硫化・成形・
焼結を行なうことにより、多孔体ガドリニウム−テルビ
ウム系オキシ硫化物(GdxTb2-xO2S、0≦X≦2)蓄冷材を
得た。用いたパイプ状焼結体は肉厚2.3mmのGd2O2S(パ
ルプ混合量20%)で、断面積比は20%程度であった。焼
結前の顆粒の粒径は75重量%以上が0.2〜0.7mmの範囲に
あった。この蓄冷材は実施例1と同様の構造を有してお
り、空隙率も実施例1と同様であった。次に、上記のGd
xTb2-xO2S蓄冷材を用いて蓄冷器を構成し、その冷凍能
力を実施例1と同様の手法で評価した。その結果を表1
に示す。
【0057】
【表1】 冷凍能力(4.2K)/W 試料 x値 最低到達温度/K 初期能力 3000時間運転 実施例1 2 2.62 1.69 1.69 実施例6 1.8 2.61 1.73 1.73 〃 1 2.65 1.61 1.61 〃 0.2 2.71 1.58 1.58 〃 0 2.73 1.55 1.55
【0058】表1から明らかのように、xの値を変化さ
せても、無負荷時の最低到達温度及び4.2Kにおける冷凍
能力に著しい変化は見られなかった。実施例1と同様に
連続3000時間冷凍機を運転しても、安定した出力を得る
ことができた。つまり多孔体構造を有する蓄冷材を一部
用いることによって、長期間にわたって安定した冷凍能
力を維持することが可能となる。尚、希土類元素をGd及
びTbを他の希土類元素に変更した場合でも、同様の傾向
が見られた。実施例では GdxTb2-xO2Sを中心に説明した
が、他の希土類オキシ硫化物セラミックス蓄冷材でも同
様である。
【0059】実施例の蓄冷器は、長時間安定して運転で
き、蓄冷器の修理、点検に要する工程を大幅に削減する
ことが可能で、冷凍機の稼動コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パイプ状焼結体のパイプの肉の部分の電子顕
微鏡写真
【図2】 顆粒の接合部分の85倍の光学顕微鏡写真
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 39/04 C04B 35/00 T (72)発明者 香川 克典 香川県三豊郡詫間町大字香田80 神島化学 工業株式会社詫間工場内 (72)発明者 小野 淳 香川県三豊郡詫間町大字香田80 神島化学 工業株式会社詫間工場内 Fターム(参考) 4G019 FA11 FA15 4G030 AA11 AA12 AA13 AA14 AA36 AA55 BA21 CA04 CA07 CA09 GA01 GA04 GA05 GA08 GA20 GA22 GA24 GA27 4M114 AA17 BB01 BB04 CC12 CC16 CC20

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス焼結体と、その内部に充填
    された一般式 R2O2S (Rは Yを含むLa, Ce, Pr, Nd, Sm,
    Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm, Yb及びLuから選択され
    る少なくとも1種類の希土類元素を表す。) で表される
    希土類オキシ硫化物セラミックス顆粒とからなり、 前記顆粒が相互に接合されると共に、前記焼結体と顆粒
    とが一体化されている、希土類オキシ硫化物セラミック
    ス蓄冷材。
  2. 【請求項2】 前記顆粒が、開気孔を有する多孔質体を
    構成するように、相互に接合されていることを特徴とす
    る、請求項1の希土類オキシ硫化物セラミックス蓄冷
    材。
  3. 【請求項3】 前記顆粒の75重量%以上が0.1〜2mmの粒
    径をもつことを特徴とする、請求項2の希土類オキシ硫
    化物セラミックス蓄冷材。
  4. 【請求項4】 顆粒間の接合部断面を内包する最小円の
    面積と、接合された顆粒の小さい方を内包する最小球の
    最大断面積との比の平均値が、10〜40%であることを特
    徴とする、請求項2または3の希土類オキシ硫化物セラ
    ミックス蓄冷材。
  5. 【請求項5】 前記焼結体が、希土類酸化物または希土
    類オキシ硫化物からなることを特徴とする、請求項1〜
    4のいずれかの希土類オキシ硫化物セラミックス蓄冷
    材。
  6. 【請求項6】 前記焼結体は開気孔を有する多孔質であ
    ることを特徴とする、請求項5の希土類オキシ硫化物セ
    ラミックス蓄冷材。
  7. 【請求項7】 前記焼結体の厚みは2.1mm以上4mm以下で
    あることを特徴とする、請求項6の希土類オキシ硫化物
    セラミックス蓄冷材。
  8. 【請求項8】 一般式 R2O2S (Rは Yを含むLa, Ce, Pr,
    Nd, Sm, Eu, Gd, Tb, Dy, Ho, Er, Tm, Yb及びLuから
    選択される少なくとも1種類の希土類元素を表す。) で
    表される希土類オキシ硫化物セラミックスの顆粒を、セ
    ラミックス成形体の内部に充填して焼結して、焼結時の
    前記成形体の収縮により、顆粒を相互に接合すると共
    に、成形体と顆粒とを一体化する、希土類オキシ硫化物
    セラミックス蓄冷材の製造方法。
  9. 【請求項9】 焼結前の顆粒は、平均粒径が0.05〜1μm
    の希土類オキシ硫化物粉末により構成されていることを
    特徴とする、請求項8の希土類オキシ硫化物セラミック
    ス蓄冷材の製造方法。
  10. 【請求項10】 顆粒間の接合部断面を内包する最小円
    の面積と、接合された顆粒の小さい方を内包する最小球
    の最大断面積との比の平均値が、10〜40%となるように
    焼結することを特徴とする、請求項8または9の希土類
    オキシ硫化物セラミックス蓄冷材の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記成形体は、希土類酸化物または希
    土類オキシ硫化物からなることを特徴とする、請求項8
    の〜10のいずれかの希土類オキシ硫化物セラミックス
    蓄冷材の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記成形体は、希土類酸化物または希
    土類オキシ硫化物に有機物を混合して成形され、該有機
    物混合の成形体は焼成により前記有機物を除去されてい
    ることを特徴とする、請求項11の希土類オキシ硫化物
    セラミックス蓄冷材の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜7のいずれかの希土類オキ
    シ硫化物蓄冷材を用いた極低温蓄冷器。
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