JP2009103412A - 蓄冷式冷凍機 - Google Patents

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Abstract

【課題】球状の蓄冷材を使用し、蓄冷器に充填される蓄冷材の充填率を向上させ、高い冷凍能力を有する蓄冷式冷凍機を提供することを目的とする。
【解決手段】蓄冷式冷凍機10は、第1蓄冷器30および第2蓄冷器40を備える。第2蓄冷器40内の空間には、同じ材料で形成された、小粒径群蓄冷材43aと大粒径群蓄冷材43bとが充填され、小粒径群蓄冷材43aの平均粒径に対する大粒径群蓄冷材43bの平均粒径の比は5以下であり、小粒径群蓄冷材43aおよび大粒径群蓄冷材43bが充填された空間における空隙率は30%以下である。
【選択図】図2

Description

本発明は、蓄冷式冷凍機に関し、特に蓄冷器内に充填される蓄冷材の充填率を向上させることで、冷凍能力を向上させた蓄冷式冷凍機に関する。
蓄冷式冷凍機には、圧縮した冷媒ガスを予冷した後に、断熱的に膨張させて寒冷を発生させるものがある。この蓄冷式冷凍機として、例えば、ギフォード・マクマホン冷凍機(以下、GM冷凍機という)がある。このGM冷凍機において、冷却温度を下げるために、蓄冷器および膨張器を2段に構成したものがあり、低温側の第2蓄冷器には、低温で比熱が大きい鉛からなる球状の蓄冷材、あるいはより低温で比熱が大きい希土類金属を用いた球状の磁性蓄冷材が充填されている(例えば、特許文献1−2参照。)。
蓄冷材の形状は、蓄冷効率を向上させるために、球状以外の形状の蓄冷材の研究や開発も近年行われているが、実用化は難しく、また、主に製造コスト面から、現在も球状の蓄冷材が多く使用されている。球状の蓄冷材を使用した場合、球径が一定であれば、蓄冷器に最密充填することで、理論的に74%程度の充填率が得られる。しかしながら、球径を一定とすることは難しく、さらに蓄冷器に最密充填することは難しいため、通常、充填率は60%程度である。
特開平4−52467号公報 特開平4−52468号公報
上記したように、従来の蓄冷式冷凍機では、蓄冷器に充填される蓄冷材の充填率が低く、蓄冷効率の向上を図ることが難しかった。さらに、蓄冷材が充填されていない無効容積の割合が大きいため、冷凍効率を向上させることは難しかった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、球状の蓄冷材を使用し、蓄冷器に充填される蓄冷材の充填率を向上させ、高い冷凍能力を有する蓄冷式冷凍機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様によれば、圧縮した冷媒ガスを蓄冷器において冷却し、低温部で断熱的に膨張させて寒冷を発生させる蓄冷式冷凍機であって、前記蓄冷器内の空間に、同じ材料で形成された、小粒径群の蓄冷材と大粒径群の蓄冷材とが充填され、前記小粒径群の蓄冷材の平均粒径に対する前記大粒径群の蓄冷材の平均粒径の比が5以下であり、前記小粒径群の蓄冷材および前記大粒径群の蓄冷材が充填された空間における空隙率が30%以下であることを特徴とする蓄冷式冷凍機が提供される。
また、本発明の一態様によれば、圧縮した冷媒ガスを蓄冷器において冷却し、低温部で断熱的に膨張させて寒冷を発生させる蓄冷式冷凍機であって、前記蓄冷器内の空間が、前記冷媒ガスの流れる方向に垂直に設けられた仕切板によって 高温部側の空間と、低温部側の空間とに区分され、前記高温部側の空間に、同じ材料で形成された同粒径の蓄冷材が充填され、前記低温部側の空間に、同じ材料で形成された、平均粒径の異なる小粒径群の蓄冷材と大粒径群の蓄冷材とが充填され、前記小粒径群の蓄冷材の平均粒径に対する前記大粒径群の蓄冷材の平均粒径の比が5以下であり、前記小粒径群の蓄冷材および前記大粒径群の蓄冷材が充填された空間における空隙率が30%以下であることを特徴とする蓄冷式冷凍機が提供される。
本発明に係る蓄冷式冷凍機によれば、球状の蓄冷材を使用し、蓄冷器に充填される蓄冷材の充填率を向上させることができ、高い冷凍能力を有する。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る一実施の形態の蓄冷式冷凍機10の断面を模式的に示した図である。なお、ここでは、蓄冷式冷凍機10として、2段GM冷凍機を用いた一例を示している。
図1に示すように、蓄冷式冷凍機10は、直径を順次縮小したパイプを同軸上に連結して一体化した第1シリンダ20aと第2シリンダ20bからなるシリンダ20を備え、第1シリンダ20a内には、第1蓄冷器30が摺動可能に配設され、第2シリンダ20b内には、第2蓄冷器40が摺動可能に配設され、第1蓄冷器30と第2蓄冷器40とは蓄冷器連結部50によって連結され一体化されている。このように、蓄冷器連結部50によって第1蓄冷器30と第2蓄冷器40とを連結し一体化することでディスプレーサ60を構成している。
第1蓄冷器30は、上面に第1上部シール31を有する第1蓄冷器容器32と、この第1蓄冷器容器32に充填された第1蓄冷材33とを備え、第1蓄冷器30の底部には第1蓄冷材低温側流路34が形成されている。第1上部シール31は、第1蓄冷器30の側面と第1シリンダ20aのギャップを閉塞するものであり、第1上部シール31には、上方の空間と第1蓄冷材33が充填された第1蓄冷器容器内に連通する貫通穴35が形成されている。第1蓄冷材低温側流路34は、充填された第1蓄冷材33の下方側の第1蓄冷器容器32の側面に貫通口を形成することで構成される。また、第1シリンダ20aの下方端側である低温端部の外周面には、1段ステージ36が配設されている。
蓄冷器連結部50の上面は、第1蓄冷器30の底面に連結され、蓄冷器連結部50の底面は、第2蓄冷器40を構成する第2上部シール41に連結されている。また、蓄冷器連結部50には、蓄冷器連結部流路51が設けられており、この蓄冷器連結部流路51は、第1蓄冷器30、蓄冷器連結部50および第1シリンダ20aによって形成される空間である第1膨張室70と第2蓄冷器40とを連通させている。
第2蓄冷器40は、上面に第2上部シール41を有する第2蓄冷器容器42と、この第2蓄冷器容器42に充填された第2蓄冷材43とを備え、第2蓄冷器40の底部には第2蓄冷材低温側流路44が形成されている。第2上部シール41は、第2蓄冷器40の側面と第2シリンダ20bのギャップを閉塞するものであり、第2上部シール41には、蓄冷器連結部流路51および第2蓄冷材43が充填された第2蓄冷器容器内に連通する貫通穴45が形成されている。第2蓄冷材低温側流路44は、充填された第2蓄冷材43の下方側の第2蓄冷器容器42の側面に貫通口を形成することで構成される。また、第2シリンダ20bの下方端側である低温端部の外周面および開口端部には、2段ステージ46が配設されている。また、第2蓄冷材低温側流路44は、第2蓄冷器40、第2シリンダ20bおよび2段ステージ46によって形成される空間である第2膨張室71と連通している。
また、シリンダ20は、一端側がシリンダ天板80によって、他端側が2段ステージ46によって閉塞されている。さらに、蓄冷式冷凍機10は、ディスプレーサ60を駆動するための駆動手段であるモータ90およびこのモータ90の動力をディスプレーサ60に伝えるスコッチヨーク91を備えている。スコッチヨーク91の一端は、シリンダ天板80に形成された貫通口を介してディスプレーサ60に接続されている。これによって、モータ90を駆動することで、ディスプレーサ60がシリンダ20内を上下方向、すなわちシリンダ20の軸方向に往復運動させることができる。ここで、図1に示された状態は、ディスプレーサ60が最大限上昇した状態を示している。
さらに、蓄冷式冷凍機10は、冷媒ガスを圧縮するコンプレッサ100と、このコンプレッサ100を介在し、コンプレッサ100で圧縮された冷媒ガスをシリンダ天板80に形成された貫通口を介してシリンダ20内に導く配管101とを備えている。なお、この配管101は、シリンダ20内の冷媒ガスをコンプレッサ100に戻す機能も備え、配管101には、吸気バルブ102、排気バルブ103が設けられている。
次に、蓄冷式冷凍機10の動作について説明する。
まず、ディスプレーサ60が最下端にあり、排気バルブ103が閉じている状態で、吸気バルブ102が開かれ、コンプレッサ100で圧縮された高圧の冷媒ガスは、配管101を通り、第1蓄冷器30内へ流入する。第1蓄冷器30内に流入した冷媒ガスは、第1蓄冷器30で第1蓄冷材33により所定の温度まで冷却された後、第1蓄冷材低温側流路34を通り、第1膨張室70へ流入する。第1膨張室70に流入した冷媒ガスの一部は、蓄冷器連結部50の蓄冷器連結部流路51を通り、第2蓄冷器40内へ流入する。第2蓄冷器40内に流入した冷媒ガスは、第2蓄冷器40で第2蓄冷材43により所定の温度まで冷却された後、第2蓄冷材低温側流路44を通り、第2膨張室71へ流入する。この結果、第1膨張室70および第2膨張室71は高圧状態になる。
続いて、モータ90を駆動させて、ディスプレーサ60を上方に移動させる。このディスプレーサ60に移動により、冷媒ガスは、第1膨張室70および第2膨張室71に次々と供給される。この際、冷媒ガスは、第1蓄冷器30の第1蓄冷材33および第2蓄冷器40の第2蓄冷材43により所定の温度まで冷却される。なお、この間、吸気バルブ102および排気バルブ103は、上記した状態に固定されている。そして、ディスプレーサ60が最上端付近になったときに、吸気バルブ102が閉じられ、少し遅れて排気バルブ103が開かれる。このとき、冷媒ガスは、断熱的に膨脹して寒冷が発生する。また、このときに第1膨張室70および第2膨張室71内に存在する冷媒ガスは、それぞれの温度レベルで低温かつ低圧になり、1段ステージ36および2段ステージ46は、この冷媒ガスによって冷却される。
続いて、モータ90を駆動させて、ディスプレーサ60を最上端から下方に移動させる。このディスプレーサ60に移動により、低温かつ低圧の冷媒ガスは、第1蓄冷器30、第2蓄冷器40を通り、それぞれの蓄冷器内の蓄冷材を冷却し、排気バルブ103から排気され、再びコンプレッサ100に戻される。そして、ディスプレーサ60が最下端に移動し、第1膨張室70および第2膨張室71の空間の体積がほぼ最小となった状態で、排気バルブ103が閉じられ、吸気バルブ102が開かれて、コンプレッサ100で圧縮された高圧の冷媒ガスは、配管101を通り、再び、第1蓄冷器30および第2蓄冷器40内へ流入する。これによって、第1膨張室70および第2膨張室71の圧力は、低圧から高圧になる。
蓄冷式冷凍機10は、上記した過程を1サイクルとして動作を繰り返すことにより、1段ステージ36および2段ステージ46を冷却する。
ここで、シリンダ20は、例えば薄肉のステンレス鋼からなる筒で構成され、内部の高圧冷媒ガスを封入するとともに、室温側(図1において上側)からの熱侵入量を低減している。シリンダ天板80は、例えばステンレス鋼が用いられている。第1上部シール31、第2上部シール41は、例えば摺動性、磨耗性の良好な樹脂材料をバネでシリンダ内面に押し付けて、蓄冷器とシリンダ間のギャップからの冷媒の漏れを低減している。第1蓄冷器容器32、第2蓄冷器容器42は、例えばベークライト、あるいはステンレス鋼等で構成され、室温側(図中上側)からの熱侵入量を低減している。また、1段ステージ36および2段ステージ46は、熱伝導に優れた材料で構成され、具体的には、例えば、銅などで構成される。なお、上記した蓄冷式冷凍機10では、1段ステージ36を、第1シリンダ20aの下方端側である低温端部の外周面に備えた一例を示したが、第1シリンダ20aを介さずに、第1シリンダ20aの下方端側である低温端部を、上記した熱伝導に優れた材料で構成して、それを1段ステージ36としてもよい。また、2段ステージ46の場合も第1シリンダ20aと同様に、第2シリンダ20bを介さずに、第2シリンダ20bの下方端側である低温端部を、上記した熱伝導に優れた材料で構成して、それを2段ステージ46としてもよい。
次に、第1蓄冷器容器32、第2蓄冷器容器42に充填される第1蓄冷材33、第2蓄冷材43について説明する。図2は、本発明に係る一実施の形態の蓄冷式冷凍機10に適用される第2蓄冷器40の断面を模式的に示した図である。なお、図2には、第2蓄冷器容器42に充填された第2蓄冷材43の充填構造の断面の一部を拡大して模式的に示している。
第1蓄冷器容器32に充填される第1蓄冷材33として、従来の2段GM冷凍機における第1蓄冷器容器に充填される第1蓄冷材と同様に、例えば、銅、ステンレス、鉛などの金属をメッシュ状、球状、ハニカム状などに形成したものなどが用いられる。なお、第1蓄冷器容器32に充填される第1蓄冷材33は、上記したものに限られるものではなく、従来の2段GM冷凍機等における第1蓄冷器容器に充填する蓄冷材として公知なものを使用することができる。また、例えば、第1蓄冷材が球状の場合には、ほぼ同じ粒径の蓄冷材が密に充填される。
図2に示すように、第2蓄冷器容器42には、同じ材料で形成された、小粒径群の蓄冷材(以下、小粒径群蓄冷材43aという)と大粒径群の蓄冷材(以下、大粒径群蓄冷材43bという)とからなる第2蓄冷材43が最密充填されている。なお、ここでいう第2蓄冷材43を最密充填するとは、例えば、小粒径群蓄冷材43aが隣接する4つの大粒径群蓄冷材43bの間に位置するように充填し、第2蓄冷器容器42内の空隙率が後述する30%以下となるように充填することをいう。
また、小粒径群蓄冷材43aの平均粒径に対する大粒径群蓄冷材43bの平均粒径の比を5以下にすることが好ましい。ここで、小粒径群蓄冷材43aの平均粒径に対する大粒径群蓄冷材43bの平均粒径の比を5以下にすることが好ましいのは、平均粒径の比が5を超える場合には、大粒径群蓄冷材43bの隙間が小粒径群蓄冷材43aよりも大きくなる可能性が高くなり、隙間内で小粒径群蓄冷材43aが固定されないために隙間内で動くことで、材料の磨耗、破損により冷凍性能を劣化させることがあるためである。なお、平均粒径の比の下限値は2.5以上であることが好ましい。下限値が2.5よりも小さい場合には、充填率が低下する可能性が高いためである。また、ここでいう平均粒径は、算術平均粒径である。この平均粒径は、例えば、顕微鏡写真を用いて実測して複数の粒径区分(xi)に分け、各粒径区分において、粒径区分(xi)を代表する粒径である平均値に、その粒径区分に分けられた蓄冷材の個数(ni)を乗じた値(xi・ni)を算出し、各粒径区分において算出されたその値を合計し(Σ(xi・ni))、その合計した値をすべての区分の蓄冷材の個数(Σni)で除する(Σ(xi・ni)/Σni)ことで算出される。
また、大粒径群蓄冷材43bにおける最小の粒径は、小粒径群蓄冷材43aにおける最大の粒径の2.5倍以上となることが好ましい。ここで、大粒径群蓄冷材43bにおける最小の粒径は、小粒径群蓄冷材43aにおける最大の粒径の2.5倍以上となることが好ましいのは、2.5倍よりも小さい場合には、充填率が低下する可能性が高いためである。なお、この場合における上限値は5以下であることが好ましい。上限値が5よりも大きい場合には、大粒径群蓄冷材43bの隙間が小粒径群蓄冷材43aよりも大きくなる可能性が高くなり、隙間内で小粒径群蓄冷材43aが固定されないために隙間内で動くことで、材料の磨耗、破損により冷凍性能を劣化させることがあるためである。
また、大粒径群蓄冷材43bの平均粒径は、式(1)によって算出される熱浸透深さLの1/2以下であることが好ましい。
Figure 2009103412
ここで、κは熱拡散率(thermal diffusivity)であり、fは蓄冷式冷凍機10の運転周波数である。なお、熱拡散率は、材料の熱伝導率λを、材料の密度ρと比熱Cを乗じた値で除した値(λ/(ρ・C))である。大粒径群蓄冷材43bの平均粒径を熱浸透深さLの1/2以下とするのが好ましいのは、蓄冷材料の比熱を有効に利用して、蓄冷効率を向上させるためである。
また、上記した小粒径群蓄冷材43aおよび大粒径群蓄冷材43bを、重量比(小粒径群蓄冷材43a:大粒径群蓄冷材43b)で1:1から1:3の範囲で第2蓄冷器容器42に充填することが好ましい。この範囲の重量比で小粒径群蓄冷材43aおよび大粒径群蓄冷材43bを充填することで、小粒径群蓄冷材43aおよび大粒径群蓄冷材43bを最密充填することができる。なお、小粒径群蓄冷材43aと大粒径群蓄冷材43bの重量比は、用途に応じて上記した範囲内で組み合わせて設定することができる。
上記した小粒径群蓄冷材43aおよび大粒径群蓄冷材43bを、第2蓄冷器容器42内に最密充填し、充填後の第2蓄冷器容器42内の空隙率を30%以下とすることが好ましい。ここで、空隙率を30%以下とすることが好ましいのは、空隙率が30%を超えると、冷凍能力の向上を図ることが難しくなるからである。一方、この空隙率はあまり小さくなると第2蓄冷材43間を冷媒ガスが通過する際の圧力損失が増加するため好ましくない。本発明においては上記したように、小粒径群蓄冷材43aの平均粒径に対する大粒径群蓄冷材43bの平均粒径の比を5以下に規定しているため、最小となる空隙率はおのずと決定するが、決して零になることはないことは明らかである。ここで、空隙率は、第2蓄冷器容器42内における充填材を充填する空間に対する、第2蓄冷器容器42内において充填材間に存在する空隙部の占める割合を示すものである。空隙率は、第2蓄冷器容器42における蓄冷材を充填する空間の体積に蓄冷材の密度を乗じて、第2蓄冷器容器42内のすべてを蓄冷材で満たしたときの蓄冷材の重量、すなわち充填可能な最大重量Mmaxを算出し、実際に充填した蓄冷材の重量Mを最大重量Mmaxで除して充填率(M/Mmax)を算出し、1から充填率(M/Mmax)を減じる(1−(M/Mmax))ことで算出される。
充填される第2蓄冷材43としては、鉛、磁性材料、セラミックス等が使用され、例えば、使用する温度条件で比熱が大きい材料が選択される。なお、小粒径群蓄冷材43aおよび大粒径群蓄冷材43bは同じ材料で構成される。磁性材料としては、例えば、ErNi、HoCu、Nd等が挙げられる。また、セラミックスとしては、例えば、GdS、GdAlO、GdVO等のセラミックス蓄冷材が挙げられる。
また、冷媒ガスとしては、ヘリウムが用いられる。
次に、第2蓄冷材43の充填方法について説明する。
まず、第2蓄冷器容器42内に、充填すべき第2蓄冷材43、すなわち小粒径群蓄冷材43aおよび大粒径群蓄冷材43bを投入する。続いて、例えばステンレス鋼等で形成された板状のスペーサを第2蓄冷材43上に配置し、このスペーサを介してプレス冶具等で第2蓄冷材43の上面を均一に、かつ蓄冷材および蓄冷器容器が変形しない程度に押圧する。
続いて、押圧した状態で、所定の振動数で振動するバイブレータを第2蓄冷器容器42の底面に接触させ、1分程度振動を与える。上記した押圧工程と振動工程をさらに2回繰り返す。
上記した充填方法によって、第2蓄冷材43、すなわち小粒径群蓄冷材43aおよび大粒径群蓄冷材43bを、第2蓄冷器容器42内に最密充填することができる。
上記したように、本発明に係る一実施の形態の蓄冷式冷凍機10によれば、第2蓄冷器容器42に、同じ材料で形成された、小粒径群蓄冷材43aと大粒径群蓄冷材43bとからなる第2蓄冷材43を最密充填することで、蓄冷材の充填率が上がり、冷凍能力を向上させることができる。
図3は、本発明に係る一実施の形態の蓄冷式冷凍機10に適用される第2蓄冷器40の他の構造の断面を模式的に示した図である。
図3に示すように、第2蓄冷器40の他の構造では、第2蓄冷器容器42における蓄冷材を充填する空間を、冷媒ガスの流れる方向に垂直に設けられた仕切り板110で2分割し、貫通穴45側、すなわち高温側の高温側空間111と、第2蓄冷材低温側流路44側、すなわち低温側の低温側空間112を形成する。
ここで、仕切り板110は、例えばパンチ穴が多数貫通されたステンレス鋼からなる板に、網目の大きさが蓄冷材の最小粒径よりも小さい金属メッシュを貼り付けた板状部材、あるいは複数の貫通穴が形成されたフェルト円板で形成され、冷媒ガスが通過できるように形成されている。なお、貫通孔の孔径は、高温側空間111および低温側空間112に充填されている蓄冷材のうち粒径が最小となる蓄冷材が通過できないように設定されている。
高温側空間111には、冷媒ガスが通過する際の圧力損失を抑えるために、上記した第1蓄冷器容器32に充填される第1蓄冷材33と同様に、ほぼ同じ粒径の高温側第2蓄冷材113が密に充填される。また、低温側空間112には、蓄冷材と冷媒との伝熱表面積を増加することで蓄冷効率を向上させるために、前述した蓄冷式冷凍機10の第2蓄冷器40と同様に、小粒径群蓄冷材43aと、大粒径群蓄冷材43bとからなる低温側第2蓄冷材114が最密充填される。なお、この場合、低温側空間112に充填される充填材の材料として、鉛よりも低温で比熱が大きい、例えばErNi、HoCu、Nd等の磁性材料、あるいはGdS、GdAlO、GdVO等のセラミックス蓄冷材を用いることが好ましい。
ここで、高温側空間111および低温側空間112に充填される蓄冷材は、それぞれの空間における温度で比熱が大きな材料を選択して使用することが好ましい。例えば、高温側空間111には、鉛からなる高温側第2蓄冷材113を充填し、低温側空間112には、高温側空間111よりもさらに低温で鉛よりも比熱が大きなErNi、HoCu、Nd等の磁性材料からなる低温側第2蓄冷材114を充填する。
ここで、高温側空間111と低温側空間112との体積比、換言すれば、高温側空間111に充填される高温側第2蓄冷材113と低温側空間112に充填される低温側第2蓄冷材114との重量比は、特に限定されるものではなく、冷凍性能および圧力損失などの因子を考慮して用途に応じて適宜に設定される。
次に、高温側第2蓄冷材113および低温側第2蓄冷材114の充填方法について説明する。なお、ここでは、第2蓄冷器容器42の低温側、すなわち第2蓄冷材低温側流路44側から蓄冷材を充填する場合について説明する。したがって、第2上部シール41側を下にして蓄冷材を充填する。
まず、第2蓄冷器容器42内に、充填すべき高温側第2蓄冷材113を投入する。続いて、例えばステンレス鋼等で形成された板状のスペーサを高温側第2蓄冷材113上に配置し、このスペーサを介してプレス冶具等で高温側第2蓄冷材113の上面を均一に、かつ蓄冷材および蓄冷器容器が変形しない程度に押圧する。ここでは、スペーサとして仕切り板110を用いることが好ましい。
続いて、押圧した状態で、所定の振動数で振動するバイブレータを、第2蓄冷器容器42の第2上部シール41が位置する下方部に接触させ、1分程度振動を与える。上記した押圧工程と振動工程をさらに2回繰り返す。
続いて、密に充填された高温側第2蓄冷材113上に、上記したスペーサを介して、充填すべき低温側第2蓄冷材114、すなわち小粒径群蓄冷材43aおよび大粒径群蓄冷材43bを投入する。続いて、例えばステンレス鋼等で形成された板状のスペーサを低温側第2蓄冷材114上に配置し、このスペーサを介してプレス冶具等で低温側第2蓄冷材114の上面を均一に、かつ蓄冷材および蓄冷器容器が変形しない程度に押圧する。
続いて、押圧した状態で、高温側第2蓄冷材113を密に充填する工程と同様に、所定の振動数で振動するバイブレータを、第2蓄冷器容器42の第2上部シール41が位置する下方部に接触させ、1分程度振動を与える。上記した押圧工程と振動工程をさらに2回繰り返す。
上記した充填方法によって、高温側第2蓄冷材113を密に充填し、さらに低温側第2蓄冷材114、すなわち小粒径群蓄冷材43aおよび大粒径群蓄冷材43bを最密充填することができる。
上記したように、本発明に係る一実施の形態の蓄冷式冷凍機10によれば、第2蓄冷器容器42における蓄冷材を充填する空間を、冷媒ガスの流れる方向に垂直に設けられた仕切り板110で2分割し、高温側空間111に、ほぼ同じ粒径の高温側第2蓄冷材113を密に充填し、低温側空間112に、小粒径群蓄冷材43aと、大粒径群蓄冷材43bとからなる低温側第2蓄冷材114が最密充填することで、冷媒ガスが通過する際の圧力損失を抑えることができるとともに、冷凍能力を向上させることができる。
なお、本発明の実施形態は、本発明の技術的思想の範囲内で拡張もしくは変更することができ、この拡張、変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれるものである。例えば、上記した蓄冷式冷凍機として、一般的に普及している2段GM冷凍機を使用した一例を示したが、この冷凍機に限られず、本発明は冷却温度が液体窒素温度レベル以下の蓄冷式冷凍機に対して適用することができる。例えば、パルスチューブ冷凍機、スターリング冷凍機等に適用することができ、冷却段数も3段、あるいは1段においても、冷却温度が液体窒素温度以下となるようなものに対して本発明を適用することが可能である。
次に、本発明に係る蓄冷式冷凍機10が冷凍能力に優れることを実施例1〜実施例3、比較例1〜比較例2に基づいて説明する。
(実施例1)
実施例1では、図3に示した第2蓄冷器40の構造を備える蓄冷式冷凍機10を使用したので、図1および図3を参照して説明する。また、表1に、第2蓄冷器容器42に充填された高温側第2蓄冷材113および低温側第2蓄冷材114の構成を示す。なお、第2蓄冷器容器42に、高温側第2蓄冷材113および低温側第2蓄冷材114を充填する方法は、前述した方法と同じとした。また、ここでは、第2蓄冷器容器42の低温側、すなわち第2蓄冷材低温側流路44側から蓄冷材を充填した。
Figure 2009103412
蓄冷式冷凍機10に使用する第2蓄冷器40への充填材の充填は、次のように行われた。
まず、第2蓄冷器容器42内に、粒径範囲が0.25〜0.355mmで、平均粒径が0.303mmの鉛からなる高温側第2蓄冷材113を360g投入した。続いて、ステンレス鋼等で形成され、冷媒ガスを通過させるための貫通孔が形成された板状の仕切り板110を高温側第2蓄冷材113上に配置し、このスペーサを介してプレス冶具等で高温側第2蓄冷材113の上面を均一に、かつ蓄冷材および蓄冷器容器が変形しない程度に押圧した。
続いて、押圧した状態で、50Hz振動数で振動するバイブレータを、第2蓄冷器容器42の第2上部シール41が位置する下方部に接触させ、1分程度振動を与えた。上記した押圧工程と振動工程をさらに2回繰り返した。この押圧工程と振動工程をさらに2回繰り返した後の空隙率は37%であった。
続いて、密に充填された高温側第2蓄冷材113上に、上記した仕切り板110を介して、粒径範囲が0.25〜0.355mmで、平均粒径が0.303mmの鉛からなる小粒径群蓄冷材43aと、粒径範囲が1〜1.4mmで、平均粒径が1.2mmの鉛からなる大粒径群蓄冷材43bとを、それぞれの重量比を1:1として、370.5gを投入した。
ステンレス鋼等で形成され、冷媒ガスを通過させるための貫通孔が形成された板状のスペーサを低温側第2蓄冷材114上に配置し、このスペーサを介してプレス冶具等で低温側第2蓄冷材114の上面を均一に、かつ蓄冷材および蓄冷器容器が変形しない程度に押圧した。
続いて、押圧した状態で、高温側第2蓄冷材113を密に充填する工程と同様に、50Hzの振動数で振動するバイブレータを、第2蓄冷器容器42の第2上部シール41が位置する下方部に接触させ、1分程度振動を与えた。上記した押圧工程と振動工程をさらに2回繰り返した。この押圧工程と振動工程をさらに2回繰り返した後の空隙率は28%であった。
このように蓄冷材が充填された第2蓄冷器40の構造を備える蓄冷式冷凍機10を用いて冷凍能力を測定した。冷凍能力の測定は以下のように実施した。
ディスプレーサ60は、断熱真空容器に取り付け、1段ステージ36および2段ステージ46には、それぞれ熱負荷試験用のヒータと、極低温計測用の抵抗温度計を取り付けた。1段ステージ36および2段ステージ46における冷凍能力は、4端子法により熱負荷ヒータに電気的な入熱を行い、電流、電圧の測定(入力熱量=ヒータ抵抗発熱=電流×電圧)により入力熱量を見積もった。
また、1段ステージ36には、2段ステージ46への輻射熱の侵入を低減するための、輻射シールド板を取り付けた。また、2段ステージ46を、1段ステージ36と同じ温度にまで冷却した輻射シールド板で覆った。また、さらなる輻射熱の侵入を低減するために、2段ステージ46の周囲に10層の多層断熱材を設けた。また、室温からの輻射熱の低減のために、輻射シールド板に1段ステージ36とともに30層の多層断熱材を巻いた。
冷媒ガスであるヘリウムガスの吸気および排気を行うために、ディスプレーサ60をフレキシブルホースを介してコンプレッサ100と接続した。また、冷凍能力の測定は、モータ90を毎分53回転で駆動させて、ディスプレーサ60の1サイクルの動作を0.88Hzとし、2MPa程度の初期封入圧力を入れた状態で実施した。また、第2蓄冷器容器42の高温側の端部の温度を35Kに設定した。
(実施例2)
実施例2で使用した第2蓄冷器40は、実施例1で使用した第2蓄冷器40と高温側第2蓄冷材113および低温側第2蓄冷材114の充填量が異なる以外は、実施例1で使用した第2蓄冷器40と同じとした。表1に、第2蓄冷器容器42に充填された高温側第2蓄冷材113および低温側第2蓄冷材114の構成を示す。
表1に示すように、実施例2で使用した第2蓄冷器40には、高温側第2蓄冷材113を680g、低温側第2蓄冷材114を321.5g充填した。高温側第2蓄冷材113を充填した後の空隙率は37%、低温側第2蓄冷材114を充填した後の空隙率は29%であった。
また、冷凍能力の測定方法、測定条件および算出方法等は、実施例1におけるものと同じとした。
(比較例1)
表2に、第2蓄冷器容器42に充填された第2蓄冷材43の構成を示す。表2に示すように、実施例2で使用した第2蓄冷器40は、第2蓄冷材43として、粒径範囲が0.25〜0.355mmで、平均粒径が0.303mmの鉛からなる蓄冷材を使用し、その充填量を695.5gとした。なお、第2蓄冷材43を密に充填する方法は、実施例1の充填方法と同じとした。第2蓄冷材43を充填した後の空隙率は37%であった。
また、冷凍能力の測定方法、測定条件および算出方法等は、実施例1におけるものと同じとした。
Figure 2009103412
(実施例1〜実施例2および比較例1の測定結果)
図4は、実施例1〜実施例2および比較例1の冷凍能力の測定結果を示す図である。
上記したように、実施例1〜実施例2における低温側第2蓄冷材114を充填した後の空隙率は、28または29%であり、比較例1の第2蓄冷材43を充填した後の空隙率(37%)よりも小さく、実施例1〜実施例2における低温側空間112における蓄冷材は最密充填されていることがわかった。また、図4に示すように、蓄冷材が最密充填された低温側空間112を備える実施例1〜実施例2における蓄冷式冷凍機10の冷凍能力は、比較例1における蓄冷式冷凍機10の冷凍能力よりも優れていることが明らかになった。
また、充填した蓄冷材の重量がほぼ同じである、実施例1と比較例1における結果を比較すると、充填量が同じでも、蓄冷材が最密充填された低温側空間112を備える実施例1における蓄冷式冷凍機10の冷凍能力の方が優れていることがわかった。
(実施例3)
実施例3で使用した第2蓄冷器40には、高温側第2蓄冷材113と低温側第2蓄冷材114とを異なる材料で構成し、それらを充填した。なお、蓄冷材の充填方法は、実施例1における充填方法と同じである。また、表3に、第2蓄冷器容器42に充填された高温側第2蓄冷材113および低温側第2蓄冷材114の構成を示す。
Figure 2009103412
表3に示すように、高温側第2蓄冷材113として、粒径範囲が0.25〜0.355mmで、平均粒径が0.303mmの鉛からなる蓄冷材を392.5g使用した。また、低温側第2蓄冷材114として、粒径範囲が0.062〜0.106mmで、平均粒径が0.084mmのHoCuからなる小粒径群蓄冷材43aと、粒径範囲が0.25〜0.355mmで、平均粒径が0.303mmのHoCuからなる大粒径群蓄冷材43bとを使用し、それぞれの重量比を1:1として253.5g使用した。
高温側第2蓄冷材113を充填した後の空隙率は36%、低温側第2蓄冷材114を充填した後の空隙率は27%であった。
また、冷凍能力の測定は、モータ90を毎分74回転で駆動させて、ディスプレーサ60の1サイクルの動作を1.23Hzとした以外の、冷凍能力の測定方法、測定条件および算出方法等は、実施例1におけるものと同じとした。
(比較例2)
比較例2で使用した第2蓄冷器40では、低温側第2蓄冷材を1つの粒径範囲を有する蓄冷材で構成した以外は、実施例3で使用した第2蓄冷器40と同じとした。なお、蓄冷材の充填方法は、実施例1における充填方法と同じである。表4に、第2蓄冷器容器42に充填された高温側第2蓄冷材113および低温側第2蓄冷材の構成を示す。
Figure 2009103412
表4に示すように、高温側第2蓄冷材113として、粒径範囲が0.25〜0.355mmで、平均粒径が0.303mmの鉛からなる蓄冷材を392.5g使用した。また、低温側第2蓄冷材として、粒径範囲が0.149〜0.21mmで、平均粒径が0.180mmのHoCuからなる蓄冷材を230.5g使用した。
高温側第2蓄冷材113を充填した後の空隙率は36%、低温側第2蓄冷材を充填した後の空隙率は34%であった。
また、冷凍能力の測定方法、測定条件および算出方法等は、実施例3におけるものと同じとした。
(実施例3および比較例2の測定結果)
図5は、実施例3および比較例2の冷凍能力の測定結果を示す図である。なお、図5には、前述した実施例1〜実施例2および比較例1で使用した蓄冷式冷凍機10を、実施例3と同じ測定条件で作動させて冷凍能力を測定した結果も示している。
上記したように実施例3における低温側第2蓄冷材114を充填した後の空隙率は、27%であり、比較例2の低温側第2蓄冷材を充填した後の空隙率(34%)よりも小さく、実施例3における低温側空間112における蓄冷材は最密充填されていることがわかった。また、図5に示すように、蓄冷材が最密充填された低温側空間112を備える実施例3における蓄冷式冷凍機10の冷凍能力は、比較例2における蓄冷式冷凍機10の冷凍能力よりも優れていることが明らかになった。また、前述した実施例1〜実施例2における結果との比較により、低温側第2蓄冷材114として、磁性材料であるHoCuを使用することで、より低温の条件においても優れた冷凍能力を有することがわかった。
本発明に係る一実施の形態の蓄冷式冷凍機の断面を模式的に示した図。 本発明に係る一実施の形態の蓄冷式冷凍機に適用される第2蓄冷器の断面を模式的に示した図。 本発明に係る一実施の形態の蓄冷式冷凍機に適用される第2蓄冷器の他の構造の断面を模式的に示した図。 実施例1〜実施例2および比較例1の冷凍能力の測定結果を示す図。 実施例3および比較例2の冷凍能力の測定結果を示す図。
符号の説明
10…蓄冷式冷凍機、20…シリンダ、20a…第1シリンダ、20b…第2シリンダ、30…第1蓄冷器、31…第1上部シール、32…第1蓄冷器容器、33…第1蓄冷材、34…第1蓄冷材低温側流路、35…貫通穴、36…1段ステージ、40…第2蓄冷器、41…第2上部シール、42…第2蓄冷器容器、43…第2蓄冷材、43a…小粒径群蓄冷材、43b…大粒径群蓄冷材、44…第2蓄冷材低温側流路、45…貫通穴、46…2段ステージ、50…蓄冷器連結部、51…蓄冷器連結部流路、60…ディスプレーサ、70…第1膨張室、71…第2膨張室、80…シリンダ天板、90…モータ、91…スコッチヨーク、100…コンプレッサ、101…配管、102…吸気バルブ、103…排気バルブ。

Claims (10)

  1. 圧縮した冷媒ガスを蓄冷器において冷却し、低温部で断熱的に膨張させて寒冷を発生させる蓄冷式冷凍機であって、
    前記蓄冷器内の空間に、同じ材料で形成された、小粒径群の蓄冷材と大粒径群の蓄冷材とが充填され、前記小粒径群の蓄冷材の平均粒径に対する前記大粒径群の蓄冷材の平均粒径の比が5以下であり、前記小粒径群の蓄冷材および前記大粒径群の蓄冷材が充填された空間における空隙率が30%以下であることを特徴とする蓄冷式冷凍機。
  2. 圧縮した冷媒ガスを蓄冷器において冷却し、低温部で断熱的に膨張させて寒冷を発生させる蓄冷式冷凍機であって、
    前記蓄冷器内の空間が、前記冷媒ガスの流れる方向に垂直に設けられた仕切板によって 高温部側の空間と、低温部側の空間とに区分され、
    前記高温部側の空間に、同じ材料で形成された同粒径の蓄冷材が充填され、
    前記低温部側の空間に、同じ材料で形成された、平均粒径の異なる小粒径群の蓄冷材と大粒径群の蓄冷材とが充填され、前記小粒径群の蓄冷材の平均粒径に対する前記大粒径群の蓄冷材の平均粒径の比が5以下であり、前記小粒径群の蓄冷材および前記大粒径群の蓄冷材が充填された空間における空隙率が30%以下であることを特徴とする蓄冷式冷凍機。
  3. 前記大粒径群の蓄冷材における最小の粒径が、前記小粒径群の蓄冷材における最大の粒径の2.5倍以上であることを特徴とする請求項1または2記載の蓄冷式冷凍機。
  4. 前記大粒径群の蓄冷材の平均粒径が、
    Figure 2009103412
    (但し、κを熱拡散率、fを蓄冷式冷凍機の運転周波数とする)
    によって算出される熱浸透深さLの1/2以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の蓄冷式冷凍機。
  5. 前記小粒径群の蓄冷材および前記大粒径群の蓄冷材が鉛からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の蓄冷式冷凍機。
  6. 前記小粒径群の蓄冷材および前記大粒径群の蓄冷材が磁性材料からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の蓄冷式冷凍機。
  7. 前記小粒径群の蓄冷材および前記大粒径群の蓄冷材がセラミックスからなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の蓄冷式冷凍機。
  8. 前記高温部側の空間に充填される蓄冷材が鉛からなり、前記低温部側の空間に充填される、前記小粒径群の蓄冷材および前記大粒径群の蓄冷材が磁性材料からなることを特徴とする請求項2記載の蓄冷式冷凍機。
  9. 前記高温部側の空間に充填される蓄冷材が鉛からなり、前記低温部側の空間に充填される、前記小粒径群の蓄冷材および前記大粒径群の蓄冷材がセラミックスからなることを特徴とする請求項2記載の蓄冷式冷凍機。
  10. 前記冷媒ガスが、ヘリウムであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項記載の蓄冷式冷凍機。
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