JP2000146332A - 蓄冷型冷凍機 - Google Patents

蓄冷型冷凍機

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JP2000146332A
JP2000146332A JP10320719A JP32071998A JP2000146332A JP 2000146332 A JP2000146332 A JP 2000146332A JP 10320719 A JP10320719 A JP 10320719A JP 32071998 A JP32071998 A JP 32071998A JP 2000146332 A JP2000146332 A JP 2000146332A
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regenerator
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cold storage
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JP10320719A
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Takashi Inaguchi
隆 稲口
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、冷凍能力の高い、高効率の蓄冷
型冷凍機を得る。 【解決手段】 2段目蓄冷器30は、それぞれ微小な球
形に成形された第1、第2および第3の磁性体蓄冷材5
0、51、52を等分に混合して2段目ディスプレーサ
ー8b内に充填して構成されている。そして、第1の磁
性体蓄冷材50としてErNiが、第2の磁性体蓄冷材5
1としてEr0.75Dy0.25Niが、第3の磁性体蓄
冷材52としてEr0.5Dy0.5Niが、それぞれ用い
られている。これらの磁性体蓄冷材であるErNi、Er
0.75Dy0.25Ni、Er0.5Dy0.5Niは、そ
れぞれ6K、9K、14K付近に比熱のピーク温度があ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、蓄冷型冷凍機に
関し、特に冷凍能力および効率を高めることができる蓄
冷型冷凍機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の蓄冷器型冷凍機について2段GM
冷凍機を例にあげて説明する。図7は従来の2段GM冷
凍機を示す模式構成図である。図7において、1はヘリ
ウムガスを圧縮する圧縮機、2は圧縮機1の吸気側に配
設された低圧側バッファータンク、3は圧縮機1の排気
側に配設された高圧側バッファータンクである。7a、
7bは直径を順次縮小したパイプを同軸上に連結一体化
したシリンダの1段目シリンダと2段目シリンダ、8a
は1段目シリンダ7a内に摺動可能に配設された1段目
ディスプレーサー、8bは2段目シリンダ7b内に1段
目ディスプレーサー8aと同様に摺動可能に配設した2
段目ディスプレーサーであり、1段目および2段目ディ
スプレーサー8a、8bはそれぞれ自在継手(図示せ
ず)により連結一体化されている。9aは1段目シリン
ダ7aと1段目ディスプレーサー8aとの間のヘリウム
ガスが高温側に漏れることを防止するために配設された
1段目シール、9bは2段目シリンダ7bと2段目ディ
スプレーサー8bとの間のヘリウムガスが高温側に漏れ
ることを防止するために配設された2段目シール、11
aは1段目シリンダ7aの低温端の外周面に配設された
1段目ステージ、11bは2段目シリンダ7bの低温端
の外周面に配設した2段目ステージ、12aは1段目シ
リンダ7aと1段目ディスプレーサー8aとの間に形成
される空間である1段目膨脹空間、12bは2段目シリ
ンダ7bと2段目ディスプレーサー8bとの間に形成さ
れる空間である2段目膨脹空間、10aは蓄冷材として
銅メッシュおよび鉛玉を1段目ディスプレーサー8a内
に充填して構成された1段目蓄冷器、10bは蓄冷材と
して磁性体蓄冷材の1種であるHo-Er-Ruの組成を有する
材料を2段目ディスプレーサー8b内に充填して構成さ
れた2段目蓄冷器、20は高圧のヘリウムガスを圧縮機
1から1段目および2段目シリンダ7a、7bに供給す
るタイミングを制御する吸気バルブ、21は1段目およ
び2段目シリンダ7a、7b内の低圧のヘリウムガスを
圧縮機1に排出するタイミングを制御する排気バルブ、
22は1段目および2段目シリンダ7a、7b内を1段
目および2段目ディスプレーサー8a、8bを往復運動
させるとともに、この往復運動に連動して吸気バルブ2
0および排気バルブ21の開閉をおこなう駆動モータで
ある。
【0003】ここで、1段目および2段目シリンダ7
a、7b、1段目および2段目ディスプレーサー8a、
8b、1段目および2段目シール9a、9b、1段目お
よび2段目蓄冷器10a、10b、1段目および2段目
ステージ11a、11b、1段目および2段目膨張空間
12a、12b、吸気バルブ20、排気バルブ21およ
び駆動モータ22を合わせて膨張機と呼ぶ。
【0004】ついで、このように構成された2段GM冷
凍機の動作について説明する。まず、1段目および2段
目ディスプレーサー8a、8bが最下端にあり、吸気バ
ルブ20が開き、排気バルブ21が閉じている状態で、
圧縮機1で圧縮された高圧のヘリウムガスが、まず高圧
側バッファータンク3に流入し、それから1段目蓄冷器
10aに流入し、1段目蓄冷器10aで蓄冷材により所
定の温度まで冷却された後、1段目膨張空間12aへ流
入する。1段目膨張空間12aに流入した高圧のヘリウ
ムガスの一部は2段目蓄冷器10bに流入し、さらに2
段目蓄冷器10bで蓄冷材により所定の温度まで冷却さ
れた後、2段目膨張空間12bへ流入する。この結果、
1段目および2段目膨張空間12a、12bは高圧状態
になる。
【0005】つぎに、1段目および2段目ディスプレー
サー8a、8bが上方に動き、それにともない高圧のヘ
リウムガスが1段目および2段目膨脹空間12a、12
bに次々と供給される。この間、吸気および排気バルブ
20、21は動かない。高圧のヘリウムガスはこの際、
1段目蓄冷器10aおよび2段目蓄冷器10bで所定の
温度まで冷却される。
【0006】1段目および2段目ディスプレーサー8
a、8bが最上端付近になったときに、吸気バルブ20
が閉じられ、少し遅れて排気バルブ21が開かれる。こ
のとき、高圧のヘリウムガスは断熱的に膨脹して冷凍を
発生する。このとき1段目および2段目膨脹空間12
a、12b内に存在するヘリウムガスはそれぞれの温度
レベルで低温・低圧になり、1段目ステージ11aおよ
び2段目ステージ11bはこのヘリウムガスに冷却され
る。
【0007】ついで、1段目および2段目ディスプレー
サー8a、8bが下方に移動することにより、低温・低
圧のヘリウムガスが、2段目および1段目蓄冷器10
b、10aで蓄冷材を冷却し、排気バルブ21から排気
され、低圧側バッファータンク2を通過して圧縮機1に
戻される。1段目および2段目ディスプレーサー8a、
8bが最下端に移動し、1段目および2段目膨脹空間1
2a、12bの体積が略最小となった状態で、排気バル
ブ21が閉じられ、吸気バルブ20が開かれて、圧縮機
1で圧縮された高圧のヘリウムガスが高圧側バッファー
タンク3に流入し、次いで膨張機に流入して、1段目お
よび2段目膨脹空間12a、12bの圧力が低圧から高
圧になる。上述の過程を1サイクルとし動作する。この
ようにして、上述の動作を繰り返すことにより、1段目
および2段目ステージ11a、11bが冷却される。こ
れらの1段目ステージ11aおよび2段目ステージ11
bの代表的な温度はそれぞれ50Kおよび4.2Kであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように構成された
2段GM冷凍機においては、この2段目蓄冷器の能力は
充填される蓄冷材の比熱の大きさおよび比熱分布に依存
する。磁性体蓄冷材の比熱分布の代表的なものを図8お
よび図9に示す。ここで、図8に示される蓄冷材は、ベ
ースとなる比熱の上に、2等辺三角形状の比熱分布を重
ねたもので、この三角形状の部分を平行移動させて、冷
凍能力に及ぼす影響を調べる。図10は比熱がピークに
なる温度(以後ピーク温度とよぶ)を変更した場合の冷
凍能力の計算結果を示すもので、ピーク温度を2K、3
K、4Kとした場合の温度と冷凍能力との関係がそれぞ
れ曲線A、B、Cで表わされる。図10から、ピーク温
度が冷凍能力に影響を及ぼすことがわかる。即ち、冷凍
機は蓄冷材の比熱のピーク温度に応じた最適な動作温度
があり、その最適の動作温度からはずれると冷凍能力が
低下することがわかる。一方、図9に示される蓄冷材
は、2Kから10Kまで温度を上昇させるのに要する熱
量が図8の蓄冷材の場合と等価となるように比熱分布を
設定したものである。この図9に示される蓄冷材を用い
た場合の温度と冷凍能力との関係は図10に曲線Dで表
わされる。図10から、この図9に示される比熱分布を
有する蓄冷材を用いた場合、広範な温度範囲わたって冷
凍能力が大きいことがわかる。以上のことから、2段目
蓄冷器に充填する蓄冷材の比熱はできるだけ平坦化した
もののほうがよいことがわかる。磁性体蓄冷材の比熱を
平坦化するため、もとの磁性体蓄冷材の構成元素とは異
なる元素(Ag等)を添加することで比熱のピーク温度
やピーク値をコントロールしている技術が、例えば特開
平9-126569号公報に提案されている。しかしながら、異
なる元素(Ag)を添加することで、もとの磁性体蓄冷
材の比熱の温度に対する積分値(∫c dT、c:比熱、
T:温度)が小さくなってしまうという欠点があった。
このため、比熱のピーク温度やピーク値を変更できて
も、異なる元素を添加したためにかえって冷凍能力が低
下してしまうという課題があった。
【0009】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、比熱のピーク温度やピーク値を
変更して平坦化しても比熱の温度に対する積分値が変わ
らず、従って冷凍能力の高い、高効率な蓄冷型冷凍機を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る蓄冷型冷
凍機は、圧縮した冷媒ガスを蓄冷器を用いて冷却した
後、低温部で断熱的に膨張させて冷凍を発生させる蓄冷
型冷凍機において、上記蓄冷器は、比熱のピーク温度が
異なる少なくとも2種以上の粒状の磁性体蓄冷材を混合
して、2種以上の磁性体蓄冷材の混合蓄冷材の比熱分布
を所定の温度範囲に対して平坦化するように容器内に充
填して構成されているものである。
【0011】また、圧縮した冷媒ガスを蓄冷器を用いて
冷却した後、低温部で断熱的に膨張させて冷凍を発生さ
せる蓄冷型冷凍機において、上記蓄冷器は、蓄冷材が容
器内に2層以上に積層されてなり、かつ、そのうちの少
なくとも1層が、比熱のピーク温度が異なる少なくとも
2種以上の粒状の磁性体蓄冷材を混合して、2種以上の
磁性体蓄冷材の混合蓄冷材の比熱分布を所定の温度範囲
に対して平坦化するように容器内に充填して構成されて
いるものである。
【0012】また、上記混合蓄冷材を構成する2種以上
の磁性体蓄冷材は、それぞれ粒径が異なるように成形さ
れているものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。 実施の形態1 図1はこの発明の実施の形態1に係る2段GM冷凍機に
適用される2段目蓄冷器の構造を示す断面図である。図
1において、2段目蓄冷器30は、それぞれ微小な球形
に成形され、かつ、比熱のピーク温度が異なる第1、第
2および第3の磁性体蓄冷材50、51、52を等分に
混合してなる混合蓄冷材40を2段目ディスプレーサー
8b内に充填して構成されている。なお、この実施の形
態1では、2段目蓄冷器10bに代えて2段目蓄冷器3
0を用いる点を除いて、図7に示される従来の2段GM
冷凍機と同様に構成されている。
【0014】ここで、第1の磁性体蓄冷材50としてEr
Niが、第2の磁性体蓄冷材51としてEr0.75Dy
0.25Niが、第3の磁性体蓄冷材52としてEr
0.5Dy .5Niが、それぞれ用いられている。これ
らの磁性体蓄冷材であるErNi、Er0.75Dy0.25
Ni、Er0.5Dy0.5Niは、図2に示される比熱分
布を有し、それぞれ6K、9K、14K付近にピーク温
度がある。そして、第1、第2及び第3の磁性体蓄冷材
50、51、52を等分に混合した混合蓄冷材40の比
熱分布が図2に実線で示される。図2から、この2段目
蓄冷器30では、5Kから20Kにわたって混合蓄冷材
40の比熱分布が平坦化しているのがわかる。
【0015】この実施の形態1では、それぞれ微小な球
形に成形され、かつ、比熱のピーク温度が異なる第1、
第2および第3の磁性体蓄冷材50、51、52(ErNi
、Er0.75Dy0.25Ni、Er0.5Dy0.5N
i)を等分に混合してなる混合蓄冷材40を2段目デ
ィスプレーサー8bに充填して2段目蓄冷器30を構成
しているので、5Kから20Kにわたって混合蓄冷材4
0の比熱を平坦化することができる。また、2段目蓄冷
器30の混合蓄冷材40が第1、第2および第3の磁性
体蓄冷材50、51、52(ErNi、Er0.75Dy
0.25Ni、Er0.5Dy0.5Ni)から構成されて
いるので、蓄冷材の比熱の温度に対する積分値は変わら
ない。従って、この実施の形態1によれば、広い温度範
囲にわたってすぐれた冷凍能力を有する2段GM冷凍機
が得られるという効果が得られる。
【0016】なお、ここでは第1、第2および第3の磁
性体蓄冷材50、51、52としてErNi、Er0.75
Dy0.25Ni、Er0.5Dy0.5Niを用いるものと
しているが、混合蓄冷材40を構成する第1、第2およ
び第3の磁性体蓄冷材50、51、52はこれらに限定
されるものではなく、ErNi0.9Co0.1、HoCu、Ho
1.5Er1.5Ru、Er3Ni、GdErRu系等の磁性体蓄冷材
を用いてもよい。
【0017】実施の形態2 図3はこの発明の実施の形態2に係る2段GM冷凍機に
適用される2段目蓄冷器の構造を示す断面図である。図
3において、2段目蓄冷器31は、微小な球形に成形さ
れた鉛からなる蓄冷材53を2段目ディスプレーサー8
bの高温側に充填し、それぞれ微小な球形に成形され、
かつ、比熱のピーク温度が異なる第1、第2および第3
の磁性体蓄冷材50、51、52(ErNi、Er0.75
Dy0.25Ni、Er0.5Dy0.5Ni)を等分に混合
してなる混合蓄冷材41を2段目ディスプレーサー8b
の低温側に充填し、さらに蓄冷材53と混合蓄冷材41
との間にフェルト等からなるスペーサー60を介装して
構成されている。なお、この実施の形態2では、2段目
蓄冷器30に代えて2段目蓄冷器31を用いる点を除い
て、上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0018】この実施の形態2においても、それぞれ微
小な球形に成形され、かつ、比熱のピーク温度が異なる
第1、第2および第3の磁性体蓄冷材50、51、52
(ErNi、Er0.75Dy0.25Ni、Er0.5Dy
0.5Ni)を等分に混合してなる混合蓄冷材41を2
段目ディスプレーサー8bの低温側に充填しているの
で、5Kから20Kにわたって混合蓄冷材41の比熱を
平坦化することができ、さらに20K以上において混合
蓄冷材41より比熱が大きい鉛からなる蓄冷材53を2
段目ディスプレーサー8bの高温側に充填しているの
で、より広い温度範囲にわたって優れた冷凍能力を有す
る蓄冷型冷凍機が得られる。
【0019】なお、ここでは第1、第2および第3の磁
性体蓄冷材50、51、52としてErNi、Er0.75
Dy0.25Ni、Er0.5Dy0.5Niを用いるものと
しているが、混合蓄冷材41を構成する第1、第2およ
び第3の磁性体蓄冷材50、51、52はこれらに限定
されるものではなく、ErNi0.9Co0.1、HoCu、Ho
1.5Er1.5Ru、Er3Ni、GdErRu系等の磁性体蓄冷材
を用いてもよい。また、2段目ディスプレーサー8bの
高温側に充填される蓄冷材53として鉛を用いるものと
しているが、蓄冷材53は鉛に限定されるものではな
く、20K以上において比熱が混合蓄冷材41より大き
い蓄冷材であればよく、例えば銅やステンレス等を用い
ることができる。
【0020】実施の形態3 図4はこの発明の実施の形態3に係る2段GM冷凍機に
適用される2段目蓄冷器の構造を示す断面図である。図
4において、2段目蓄冷器32は、それぞれ微小な球形
に成形され、かつ、比熱のピーク温度が異なる第1、第
2および第3の磁性体蓄冷材50、51、52(ErN
i、Er0.75Dy0.25Ni、Er0.5Dy0.5Ni
)を等分に混合してなる混合蓄冷材42を2段目ディ
スプレーサー8bの高温側に充填し、さらに微小な球形
に成形された第4の磁性体蓄冷材54(ErNi)をスペ
ーサー60を挟んで2段目ディスプレーサー8bの低温
側に充填して構成されている。なお、この実施の形態3
では、2段目蓄冷器30に代えて2段目蓄冷器32を用
いる点を除いて、上記実施の形態1と同様に構成されて
いる。
【0021】この実施の形態3においても、それぞれ微
小な球形に成形され、かつ、比熱のピーク温度が異なる
第1、第2および第3の磁性体蓄冷材50、51、52
(ErNi、Er0.75Dy0.25Ni、Er0.5Dy
0.5Ni)を等分に混合してなる混合蓄冷材42を2
段目ディスプレーサー8bの高温側に充填しているの
で、5Kから20Kにわたって混合蓄冷材42の比熱を
平坦化することができ、さらに5K以下において混合蓄
冷材42より比熱が大きいErNiからなる第4の磁性体
蓄冷材54を2段目ディスプレーサー8bの低温側に充
填しているので、より広い温度範囲にわたって優れた冷
凍能力を有する蓄冷型冷凍機が得られる。
【0022】なお、ここでは第1、第2および第3の磁
性体蓄冷材50、51、52としてErNi、Er0.75
Dy0.25Ni、Er0.5Dy0.5Niを用いるものと
しているが、混合蓄冷材42を構成する第1、第2およ
び第3の磁性体蓄冷材50、51、52はこれらに限定
されるものではなく、他の磁性体蓄冷材を用いることが
できる。また、2段目ディスプレーサー8bの低温側に
充填される第4の磁性体蓄冷材54としてErNiを用い
るものとしているが、第4の磁性体蓄冷材54はErNi
に限定されるものではなく、5K以下において比熱が混
合蓄冷材42より大きい磁性体蓄冷材であればよく、例
えばErNi0.9Co0.1、HoCu、Ho1.5Er .5R
u、Er3Ni、GdErRu系等の磁性体蓄冷材を用いることがで
きる。
【0023】実施の形態4 図5はこの発明の実施の形態4に係る2段GM冷凍機に
適用される2段目蓄冷器の構造を示す断面図である。図
5において、2段目蓄冷器33は、微小な球形に成形さ
れた鉛からなる蓄冷材53を2段目ディスプレーサー8
bの高温側に充填し、それぞれ微小な球形に成形され、
かつ、比熱のピーク温度が異なる第2および第3の磁性
体蓄冷材51、52(Er0.75Dy0.25Ni、Er
0.5Dy0.5Ni)を等分に混合してなる混合蓄冷材
43をスペーサー60を挟んで2段目ディスプレーサー
8bの低温側に充填し、さらに微小な球形に成形された
第4の磁性体蓄冷材54(ErNi)をスペーサ60を挟
んで2段目ディスプレーサー8bの低温側に充填して構
成されている。なお、この実施の形態4では、2段目蓄
冷器30に代えて2段目蓄冷器33を用いる点を除い
て、上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0024】この実施の形態4においても、それぞれ微
小な球形に成形され、かつ、比熱のピーク温度が異なる
第2および第3の磁性体蓄冷材51、52(Er0.75
Dy .25Ni、Er0.5Dy0.5Ni)を等分に混合
してなる混合蓄冷材43を2段目ディスプレーサー8b
内に充填しているので、5Kから20Kにわたって混合
蓄冷材43の比熱を平坦化することができ、さらに20
K以上において混合蓄冷材43より比熱が大きい鉛から
なる蓄冷材53を2段目ディスプレーサー8bの混合蓄
冷材43の高温側に充填するとともに、5K以下におい
て混合蓄冷材43より比熱が大きいErNiからなる第4
の磁性体蓄冷材54を2段目ディスプレーサー8bの混
合蓄冷材43の低温側に充填しているので、より広い温
度範囲にわたって優れた冷凍能力を有する蓄冷型冷凍機
が得られる。
【0025】実施の形態5 図6はこの発明の実施の形態5に係る2段GM冷凍機に
適用される2段目蓄冷器の構造を示す断面図である。図
6において、2段目蓄冷器34は、それぞれ比熱のピー
ク温度および径が異なる球形の第1および第2の磁性体
蓄冷材50、51(ErNi、Er0.75Dy .25N
i)を等分に混合してなる混合蓄冷材44を2段目デ
ィスプレーサー8b内に構成されている。なお、この実
施の形態5では、2段目蓄冷器30に代えて2段目蓄冷
器34を用いる点を除いて、上記実施の形態1と同様に
構成されている。
【0026】この実施の形態5においても、それぞれ比
熱のピーク温度が異なる第1および第2の磁性体蓄冷材
50、51(ErNi、Er0.75Dy0.25Ni)を等
分に混合してなる混合蓄冷材44を2段目ディスプレー
サー8b内に充填しているので、5Kから20Kにわた
って混合蓄冷材44の比熱を平坦化することができ、広
い温度範囲にわたって優れた冷凍能力を有する蓄冷型冷
凍機が得られる。さらに、混合蓄冷材44を構成する第
1および第2の磁性体蓄冷材50、51の球径が異なっ
ているので、磁性体蓄冷材の充填率が大きくなり、蓄冷
器効率が向上し、より優れた冷凍能力を有する蓄冷型冷
凍機が得られる。
【0027】なお、上記各実施の形態では、球形の磁性
体蓄冷材を用いるものとしているが、磁性体蓄冷材の形
状は球形に限定されるものではなく、砂状の形状でもよ
い。また、上記各実施の形態では、蓄冷型冷凍機として
2段GM冷凍機を用いて説明しているが、この発明はG
M冷凍機に限定されるものではなく、スターリング式、
パルス管式等の蓄冷器を用いる蓄冷型冷凍機に適用して
も、同様の効果が得られる。
【0028】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0029】この発明によれば、圧縮した冷媒ガスを蓄
冷器を用いて冷却した後、低温部で断熱的に膨張させて
冷凍を発生させる蓄冷型冷凍機において、上記蓄冷器
は、比熱のピーク温度が異なる少なくとも2種以上の粒
状の磁性体蓄冷材を混合して、2種以上の磁性体蓄冷材
の混合蓄冷材の比熱分布を所定の温度範囲に対して平坦
化するように容器内に充填して構成されているので、混
合蓄冷材の比熱の温度に対する積分値が変わらず、広範
な温度範囲にわたって冷凍能力が大きくなり、冷凍能力
の高い、高効率の蓄冷型冷凍機が得られる。
【0030】また、圧縮した冷媒ガスを蓄冷器を用いて
冷却した後、低温部で断熱的に膨張させて冷凍を発生さ
せる蓄冷型冷凍機において、上記蓄冷器は、蓄冷材が容
器内に2層以上に積層されてなり、かつ、そのうちの少
なくとも1層が、比熱のピーク温度が異なる少なくとも
2種以上の粒状の磁性体蓄冷材を混合して、2種以上の
磁性体蓄冷材の混合蓄冷材の比熱分布を所定の温度範囲
に対して平坦化するように容器内に充填して構成されて
いるので、混合蓄冷材の比熱の温度に対する積分値が変
わらず、広範な温度範囲にわたって冷凍能力が大きくな
り、冷凍能力の高い、高効率の蓄冷型冷凍機が得られ
る。
【0031】また、上記混合蓄冷材を構成する2種以上
の磁性体蓄冷材は、それぞれ粒径が異なるように成形さ
れているので、磁性体蓄冷材の充填率が大きくなり、蓄
冷器効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る2段GM冷凍
機に適用される2段目蓄冷器の構造を示す断面図であ
る。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る2段GM冷凍
機に適用される2段目蓄冷器を構成する磁性体蓄冷材の
比熱と温度との関係を表わす図である。
【図3】 この発明の実施の形態2に係る2段GM冷凍
機に適用される2段目蓄冷器の構造を示す断面図であ
る。
【図4】 この発明の実施の形態3に係る2段GM冷凍
機に適用される2段目蓄冷器の構造を示す断面図であ
る。
【図5】 この発明の実施の形態4に係る2段GM冷凍
機に適用される2段目蓄冷器の構造を示す断面図であ
る。
【図6】 この発明の実施の形態5に係る2段GM冷凍
機に適用される2段目蓄冷器の構造を示す断面図であ
る。
【図7】 従来の2段GM冷凍機を示す模式構成図であ
る。
【図8】 磁性体蓄冷材の比熱分布の一例を示す図であ
る。
【図9】 磁性体蓄冷材の比熱分布の他の例を示す図で
ある。
【図10】 磁性体蓄冷材を用いた蓄冷器の冷凍能力と
温度との関係を示す図である。
【符号の説明】
30、31、32、33、34 2段目蓄冷器、40、
41、42、43、44 混合蓄冷材、50 第1の磁
性体蓄冷材、51 第2の磁性体蓄冷材、52第3の磁
性体蓄冷材、53 蓄冷材、54 第4の磁性体蓄冷
材。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮した冷媒ガスを蓄冷器を用いて冷却
    した後、低温部で断熱的に膨張させて冷凍を発生させる
    蓄冷型冷凍機において、 上記蓄冷器は、比熱のピーク温度が異なる少なくとも2
    種以上の粒状の磁性体蓄冷材を混合して、2種以上の磁
    性体蓄冷材の混合蓄冷材の比熱分布を所定の温度範囲に
    対して平坦化するように容器内に充填して構成されてい
    ることを特徴とする蓄冷型冷凍機。
  2. 【請求項2】 圧縮した冷媒ガスを蓄冷器を用いて冷却
    した後、低温部で断熱的に膨張させて冷凍を発生させる
    蓄冷型冷凍機において、 上記蓄冷器は、蓄冷材が容器内に2層以上に積層されて
    なり、かつ、そのうちの少なくとも1層が、比熱のピー
    ク温度が異なる少なくとも2種以上の粒状の磁性体蓄冷
    材を混合して、2種以上の磁性体蓄冷材の混合蓄冷材の
    比熱分布を所定の温度範囲に対して平坦化するように容
    器内に充填して構成されていることを特徴とする蓄冷型
    冷凍機。
  3. 【請求項3】 上記混合蓄冷材を構成する2種以上の磁
    性体蓄冷材は、それぞれ粒径が異なるように成形されて
    いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の蓄
    冷型冷凍機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004225920A (ja) * 2002-11-27 2004-08-12 Aisin Seiki Co Ltd 蓄冷器
JP2009103412A (ja) * 2007-10-25 2009-05-14 Toshiba Corp 蓄冷式冷凍機
JP2010196909A (ja) * 2009-02-23 2010-09-09 Toshiba Corp 極低温冷却装置
JP2015175578A (ja) * 2014-03-18 2015-10-05 住友重機械工業株式会社 蓄冷器式冷凍機

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