JP2783112B2 - 極低温冷凍機 - Google Patents

極低温冷凍機

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JP2783112B2
JP2783112B2 JP5056817A JP5681793A JP2783112B2 JP 2783112 B2 JP2783112 B2 JP 2783112B2 JP 5056817 A JP5056817 A JP 5056817A JP 5681793 A JP5681793 A JP 5681793A JP 2783112 B2 JP2783112 B2 JP 2783112B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B9/00Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point
    • F25B9/10Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point with several cooling stages
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、極低温冷凍機に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図25は、例えば第45回春期低温工学
超電導学会講演概要集に示された、従来の極低温冷凍機
を示す構成図である。この極低温冷凍機はギフォ−ド・
マクマホンサイクルの冷凍機である。図において、1は
作動流体であるヘリウム、2はヘリウム1を吸気する吸
気バルブ、3はヘリウム1を排気する排気バルブであ
る。4は第1段膨張室、5は往復運動してヘリウム1を
移動させる第1段ディスプレ−サ−、6は第1段蓄冷器
で、この内部には第1段蓄冷材、例えば燐青銅の円盤状
の金網を積層したものと鉛の小球が収納されている。7
は第1段シ−ルで、第1段膨張室4内のヘリウム1が第
1段ディスプレ−サ−5の外周を流れることを防止す
る。8は被冷却体(図示せず)から熱エネルギ−を吸収
する第1段冷凍ステ−ジ、9は第1段シリンダである。
【0003】10は第2段膨張室、11は往復運動して
ヘリウム1を移動させる第2段ディスプレ−サ−、12
は第2段蓄冷器で、この内部には第2段蓄冷材として、
希土類との合金または化合物で10K以下で比熱の大き
な物質、例えばHo1.5Er1.5RuやEr3NiやGdR
hなどの粒状物が収納されている。13は第2段シ−ル
で、第2段膨張室10のヘリウム1が第2段ディスプレ
−サ−11の外周を流れることを防止する。14は被冷
却体(図示せず)から熱エネルギ−を吸収する第2段冷
凍ステ−ジ、15は第2段シリンダである。
【0004】16は各ディスプレ−サ−5,11を駆動
するモ−タ、17はモ−タ16の駆動力を伝える駆動
軸、18は回転運動を直線運動に変換するクランクであ
る。19はヘリウム1を圧縮する圧縮機、20は高圧側
の圧力変動を小さくする高圧バッファタンク、21は低
圧側の圧力変動を小さくする低圧バッファタンク、22
は高圧と低圧の差圧を一定に保つ差圧保持装置である。
23は第1段冷凍ステ−ジ8で吸収される熱エネルギ−
Qa、24は第2段ステ−ジ14で吸収される熱エネル
ギ−Qbである。
【0005】次に、この装置の動作について説明する。
図26はこの冷凍機のP−V線図を示すグラフである。
縦軸は第2段膨張室10の圧力Pを示し、横軸は同じく
容積Vを示す。まず、図26におけるDの状態では、第
2段ディスプレ−サ−11は最下端にあり、また吸気バ
ルブ2が閉じ排気バルブ3が開いているので、第2段膨
張室10の圧力は低圧(例えば6bar程度)になって
いる。D−Aでは、排気バルブ3が閉じ吸気バルブ2が
開き、圧力が低圧の状態から高圧(例えば20bar程
度)の状態になる。
【0006】次にA−Bでは、各ディスプレ−サ−5,
11が上方に動き、それに伴い圧縮機19から高圧のヘ
リウム1が各蓄冷器6,12で冷却されつつ各膨張室
4,10に導入される。各蓄冷器6,12には、温度勾
配がついており第1段蓄冷器6の上端は例えば300K
で下端は30Kになっており、第2段蓄冷器12の上端
は例えば30Kで下端は約4Kになる。そこで、第1段
膨張室4に導入されるヘリウム1は約30K、第2段膨
張室10に導入されるヘリウム1は約4Kまで冷却され
る。(第2段蓄冷器12の蓄冷材として、希土類との合
金または化合物で10K以下で比熱の大きな物質、例え
ばHo1.5Er1.5RuやEr3NiやGdRhなどが使用
されるが、これらの材料は1g当たり2000円から1
0000円程度の非常に高価なものである。それにもか
かわらずこの様な材料を使用するのは、鉛や銅等の蓄冷
材料では10K程度以下の低温では比熱が小さく、蓄冷
器の熱交換ができなくなり到達温度が4Kに至らないた
めである。)この時、第2段シ−ル13部分から高温の
ヘリウム1が第2段膨張室10の部分に流入すると熱負
荷になるので、第2段シ−ル13には精密な加工が施さ
れ、リ−クを極力小さくしている。Bは容積が最大にな
った状態である。各蓄冷器12、6はヘリウム1によっ
て加熱されるので始めの温度分布より高い温度分布にな
っている。
【0007】B−Cでは、吸気バルブ2を閉じ排気バル
ブ3を開く。この時、各膨張室4,10のヘリウム1が
高圧の状態から低圧の状態に膨張する。この膨張過程の
さい膨張室4のヘリウム1は第1段冷凍ステ−ジ8を通
じて熱エネルギ−Qa23を被冷却体(図示せず)から
吸収する。膨張室10のヘリウム1は同じように第2段
冷凍ステ−ジ14を通じて熱エネルギ−Qb24を被冷
却体(図示せず)から吸収する。この時、吸収できる熱
エネルギ−量は等温過程でヘリウム1が理想気体と見な
せる温度ではP−V線図の面積に等しいが、低温になり
4K程度になるとヘリウム1の熱物性値の変化によって
吸収できる熱エネルギ−量が減少し、P−V線図の面積
の10%程度になる。ヘリウム1は次に各蓄冷器12、
6を冷却したのち圧縮機19に戻る。Cの状態は各膨張
室4,10の圧力が低圧になった状態である。
【0008】C−Dでは各ディスプレ−サ−5,11が
下方に動き、低圧になったヘリウム1を排出する。ヘリ
ウム1は各蓄冷器12、6を冷却した後、圧縮機19に
戻る。この時、第2段シ−ル13部分から低温のヘリウ
ム1がリ−クすると低温のヘリウム1の一部が蓄冷器1
2を冷却せずに流出するので損失が生じる。この理由か
らも第2段シ−ル13には精密な加工が必要である。B
−Dの過程では各蓄冷器6,12は冷却されてサイクル
の始めの温度分布に戻る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の極低温冷凍機は
以上のように構成されているので、ヘリウムの熱物性か
ら吸収できる熱エネルギ−Qbが減少して冷凍効率を低
下させるという問題点があった。また、希土類との合金
または化合物は非常に高価で冷凍機の価格が上昇すると
いう問題点もあった。また、長期の運転でディスプレ−
サ部のシ−ル7,13が摩耗し、そのリークによってヘ
リウム1が膨張室4,10へ流入し、冷凍効率を低下さ
せて信頼性が低下するという問題点もあった。
【0010】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたもので、冷凍能力の低下を防止し、効率が良
く、価格も安く、信頼性も高い極低温冷凍機を得ること
を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る極
低温冷凍機は、第1圧縮機、希土類との合金または化合
物で10K以下で比熱の大きな物質からなる蓄冷材、あ
るいはヘリウムからなる蓄冷材を用いた蓄冷器を少なく
とも1台有する第1膨張機、この第1膨張機の膨張空間
の作動流体の一部直接導入して膨張させる第2膨張
機、この第2膨張機で膨張した作動流体と上記第1膨張
機との間で熱交換を行う少なくとも1個以上の熱交換
部、及び熱交換部を流れる第2膨張機からの作動流体を
圧縮する第2圧縮機を備えたものである。
【0012】また、請求項2の発明に係る極低温冷凍機
の第2膨張機は、容積型の膨張機本体、吸気バルブ、排
気バルブ、及び動力吸収機構を備えたものである。
【0013】また、請求項3の発明に係る極低温冷凍機
の第2膨張機は、サイモン膨張式の膨張機本体、吸気バ
ルブ、及び排気バルブを備えたものである。
【0014】また、請求項4の発明に係る極低温冷凍機
の第2膨張機は、絞り部である。
【0015】また、請求項5の発明に係る極低温冷凍機
は、第1膨張機の膨張空間の出口側に制御バルブを備
え、この制御バルブと第2膨張機の間に作動流体を一時
的に蓄積するバッファ−タンクを備えたものである。
【0016】また、請求項6の発明に係る極低温冷凍機
は、第2膨張機から第1膨張機へ戻る作動流体と第1膨
張機の吸気時と排気時の作動流体とを熱交換する熱交換
部を少なくとも一ヶ所備えたものである。
【0017】また、請求項7の発明に係る極低温冷凍機
は、少なくとも一ヶ所の制御されたリークを発生できる
絞り部、及びこの絞り部を通過する作動流体と第2膨張
機から第1膨張機へ戻る作動流体とを熱交換する熱交換
部を少なくとも一ヶ所備えたものである。
【0018】
【作用】請求項1のように構成された極低温冷凍機にお
いては、第2膨張機で低圧状態の作動流体であるヘリウ
ムを1bar程度まで膨張すれば、ヘリウムの物性値か
ら冷凍効率が増大することが期待される。
【0019】また、請求項2のように構成された極低温
冷凍機においては、第2膨張機として容積型の第2膨張
機を設けている。この第2膨張機で低圧状態の作動流体
であるヘリウムを1bar程度まで膨張すれば、ヘリウ
ムの物性値から冷凍効率が増大することが期待される。
【0020】また、請求項3のように構成された極低温
冷凍機においては、第2膨張機としてサイモン膨張式の
第2膨張機にしたので、冷凍効率が増大すると共に、動
力吸収が簡単になり、構造を簡単にすることが可能にな
る。
【0021】また、請求項4のように構成された極低温
冷凍機においては、第2膨張機として絞り部を用いた第
2膨張機にしたので、冷凍効率が増大すると共に、全体
の構造が非常に簡単になり、コストを下げることが可能
になる。
【0022】また、請求項5のように構成された極低温
冷凍機においては、蓄冷型冷凍機の膨張室の出口に制御
バルブを備えこのバルブと第2膨張機の間にヘリウムの
バッファ−タンクを備えたので、低圧状態の作動流体で
あるヘリウムを選択的に膨張できる。このため、第2膨
張機での冷凍出力を安定させると共に冷凍効率を増大す
ることが可能になる。
【0023】また、請求項6のように構成された極低温
冷凍機においては、第2膨張機からの戻りのヘリウムと
蓄冷型冷凍機の吸気時と排気時のヘリウムとを熱交換す
るための少なくとも一ヶ所以上熱交換部を備えたので、
蓄冷型冷凍機の少なくとも一ヶ所以上の蓄冷材を省略で
き、安価にすることが可能になる。
【0024】また、請求項7のように構成された極低温
冷凍機においては、少なくとも一ヶ所の制御されたリー
クを発生できる絞り部を有する蓄冷型冷凍機とこの絞り
部を通過する作業流体と第2膨張機からの戻りの作業流
体とを熱交換するための少なくとも一ヶ所以上の熱交換
部を有する。従って、シールを必要としないので、シー
ルの摩耗による問題点を解消でき、長寿命化すると共に
冷凍効率を向上することが可能になる。
【0025】
【実施例】
実施例1.図1はこの発明の実施例1による極低温冷凍
機を示す構成図である。図において、1〜24は従来装
置と同様のものである。この実施例でも作動流体1とし
て例えばヘリウムを用いる。また、図において、37は
従来と同様の蓄冷型冷凍機の第2段膨張室10に接続す
る副膨張室である。25は第2段膨張室10のヘリウム
を副膨張室37に導入するための副吸気バルブ、26は
副膨張室37内のヘリウム1を排気するための副排気バ
ルブ、27はシリンダ、28はピストン、29はピスト
ン28の受けた力を動力吸収機31に伝えるためのロッ
ド、30は同じくクランク、31は動力吸収機、32は
第1熱交換器、33は第2熱交換器、34は第3熱交換
器、35は第4熱交換器、36は第2圧縮機で例えば低
圧側圧縮機、42はシ−ルで、副膨張室37のヘリウム
1がピストン28の外周を流れることを防止する。
【0026】上記のように構成された極低温冷凍機にお
いて、第1圧縮機19、バルブ2,3、ディスプレーサ
ー5,11の動作は従来と同様である。これに加えてこ
の実施例では、第2膨張機として容積型の膨張機本体で
ある副膨張室37と副吸気バルブ25と副排気バルブ2
6を備えている。また、ピストン28、ロッド29、ク
ランク30、及び動力吸収機31で動力吸収機構を構成
している。
【0027】第2膨張機の動作を以下に説明する。図2
6に示したサイクルのC−Dの際、副吸気バルブ25を
開、副排気バルブ26を閉状態にし、第2段膨張室10
のヘリウム1を副吸気バルブ25から副膨張室37に一
定量を導入する。このヘリウム1は、例えば6barか
ら1barまでピストン28を押し上げて膨張し、ピス
トン28、ロッド29、クランク30を介して動力吸収
機31に対して仕事をする。この後、副吸気バルブ25
を閉、副排気バルブ26を開状態にすると、ヘリウム1
は副排気バルブ26から排出され、第2段冷凍ステ−ジ
14、第1熱交換器32を通じて被冷却体(図示せず)
から熱エネルギ−Qc38を吸収する。この副吸気バル
ブ25と副排気バルブ26は、例えばカム等を用いた機
械的方法またはセンサーと電磁弁等を用いた電気的方法
で制御される。さらにヘリウム1は第2熱交換器33、
第1段冷凍ステ−ジ8に冷凍を伝える第3熱交換器3
4、及び第4熱交換器35で加温されて、常温で1ba
rの状態で低圧側圧縮機36の吸い込み側に戻る。この
後、ヘリウム1は低圧側圧縮機36で圧縮され、第1圧
縮機19へ排出され、さらに圧縮されて循環する。
【0028】図2は、ヘリウム1のTS線図を示すグラ
フである。縦軸は温度T(K)を示し、横軸はエントロ
ピ−S(J/g・K)を示す。図に示すように、20b
arから6barまで最も効率の高い等温膨張をしても
Aで示した面積分の熱エネルギ−吸収量しか得られな
い。これに対して、6barから1barまでを考える
とBで示した面積の熱エネルギ−吸収量が得られ、冷凍
効率が高いことが理解される。従って、実施例1に示す
ように第2膨張機として、容積型の副膨張室37と副吸
気バルブ25と副排気バルブ26を備え、ヘリウム1を
1bar程度まで膨張すれば、ヘリウム1の物性値から
冷凍効率を高くできることが理解される。また、既に4
K程度に冷却されたヘリウムを膨張させるので、複雑な
熱交換器が不要であり、従来型のGM冷凍機にJT回路
を熱的に接続した極低温冷凍機に比べても、構造が簡単
で信頼性が高い。
【0029】実施例2.図3はこの発明の実施例2によ
る極低温冷凍機を示す構成図である。図において、実施
例1と同一符号は同一、または相当部分を示す。また、
26は常温部にあり、副吸気バルブ25で導入した第2
段膨張室10のヘリウム1を排気するための副排気バル
ブである。27はシリンダ、28はディスプレ−サ−、
29はディスプレ−サ−28を駆動するためのロッド、
30はクランク、31は駆動用のモ−タである。39は
連通管でディスプレ−サ28の常温部と低温部の圧力を
均圧するためのものでありディスプレ−サ28には圧力
差による力はほとんど生じない。40はシ−ルである。
【0030】上記のように構成された極低温冷凍機にお
いては、第2膨張機として、サイモン膨張式の膨張機本
体である副膨張室37と副吸気バルブ25と副排気バル
ブ26を備えている。例えば、図26に示したサイクル
のDの際、副膨張室37の容積がはぼ最大になるように
制御しておき、サイクルのC−Dの間に副吸気バルブ2
5を開状態にして、第2段膨張室10のヘリウム1を副
膨張室37に導入する。この後、副吸気バルブ25を閉
じ副排気バルブ26を開けると、ヘリウム1は例えば1
barまでサイモン膨張する。この結果ヘリウム1は第
2段冷凍ステ−ジ14、第1熱交換器32を通じて被冷
却体(図示せず)から熱エネルギ−Qc38を吸収す
る。
【0031】この後、ヘリウム1は第2熱交換器33、
第1段冷凍ステ−ジ8に冷凍を伝える第3熱交換器3
4、及び第4熱交換器35で加温され、常温の状態で低
圧側圧縮機36の吸い込み側に戻る。この実施例2では
連通管39があるので、冷凍効率を高くできると共に、
上記実施例1のピストンの場合と異なり、ディスプレ−
サ−28に大きな力がかかることなく、構造を簡単にで
きる。
【0032】実施例3.図4はこの発明の実施例3によ
る極低温冷凍機を示す構成図である。図において、実施
例1と同一符号は同一、または相当部分を示す。また、
25は第2膨張室10に接続される絞り部で、例えば流
量調整用の固定式の絞り弁、28は膨張用タ−ビン、2
9は膨張用タ−ビン28の仕事を動力吸収機31に伝え
るロッドである。
【0033】上記のように構成された極低温冷凍機は、
第2膨張機として、タ−ビン膨張式の膨張機本体である
膨張用タ−ビン28と固定式の絞り弁25を備えてお
り、第2段膨張室10のヘリウム1を固定式の絞り弁2
5から導入する。絞り弁25は固定式なので、常時ヘリ
ウム1は膨張タ−ビン28に供給される。そして膨張用
タ−ビン28でヘリウム1を膨張させ、膨張仕事をロッ
ド29から動力吸収機31に伝えて吸収する。この後、
ヘリウム1は第2段冷凍ステ−ジ14、第1熱交換器3
2を通じて、被冷却体(図示せず)から熱エネルギ−Q
c38を吸収する。さらに、ヘリウム1は第2熱交換器
33、第1段冷凍ステ−ジ8に冷凍を伝える第3熱交換
器34、及び第4熱交換器35で加温され、常温の状態
で低圧側圧縮機36の吸い込み側に戻る。この実施例3
の様に構成すれば、冷凍効率効率を高くできると共に、
構造が簡単になり信頼性が向上する。
【0034】実施例4.図5はこの発明の実施例4によ
る極低温冷凍機を示す構成図である。図において、実施
例1と同一符号は同一、または相当部分を示す。また、
46はジュール・トムソン膨張(以下、JT膨張と記
す)させる絞り部で、例えば絞り弁、キャピラリー、多
孔質等で実現可能であるが、ここでは絞り弁を用いる。
【0035】上記のように構成された極低温冷凍機にお
いては、第2膨張機として、絞り弁46を採用してい
る。絞り弁46は固定式なので、第2段膨張室10のヘ
リウム1の一部を常時供給し、絞り弁46でJT膨張さ
せる。この結果、ヘリウム1は第2段冷凍ステ−ジ1
4、第1熱交換器32を通じて被冷却体(図示せず)か
ら熱エネルギ−Qc38を吸収することが可能になる。
この後、ヘリウム1は第2熱交換器33、第1段冷凍ス
テ−ジ8に冷凍を伝える第3熱交換器34、及び第4熱
交換器35で加温されて、常温の状態で低圧側圧縮機3
6の吸い込み側に戻る。この様に構成すれば、冷凍効率
効率を高くできると共に、構造が非常に簡単になり安価
にできる。
【0036】実施例5.図6はこの発明の実施例5によ
る極低温冷凍機を示す構成図である。図において、実施
例1と同一符号は同一、または相当部分を示す。また、
41は副膨張室37の周囲に設けたステ−ジである。第
2膨張機の動作は実施例1と同様である。即ち、図26
に示したサイクルのC−Dの際、副吸気バルブ25を
開、副排気バルブ26を閉状態にし、第2段膨張室10
のヘリウム1を副吸気バルブ25から副膨張室37に一
定量を導入する。このヘリウム1は、例えば6barか
ら1barまでピストン28を押し上げて膨張し、ピス
トン28、ロッド29、クランク30を介して動力吸収
機31に対して仕事をする。これと同時に、ステ−ジ4
1を通じて被冷却体(図示せず)から熱エネルギ−Qc
38を吸収して冷却する。この後、副吸気バルブ25を
閉、副排気バルブ26を開状態にすると、ヘリウム1は
副排気バルブ26から排出され、第2段冷凍ステ−ジ1
4に冷凍を伝える第1熱交換器32、第2熱交換器3
3、第1段冷凍ステ−ジ8に冷凍を伝える第3熱交換器
34、及び第4熱交換器35で加温されて、常温で1b
arの状態で低圧側圧縮機36の吸い込み側に戻る。
【0037】実施例1では、第2段冷凍ステ−ジ14、
第1熱交換器32を通じて被冷却体(図示せず)から熱
エネルギ−Qc38を吸収するように構成したが、この
実施例の様に、ステ−ジ41を通じて被冷却体(図示せ
ず)から熱エネルギ−Qc38を吸収して冷却してもよ
い。
【0038】実施例6.図7はこの発明の実施例6によ
る極低温冷凍機を示す構成図である。図において、実施
例4と同一符号は同一、または相当部分を示す。また、
44は第2段膨張室10に接続された制御バルブ、43
は制御バルブ44と絞り弁46の間に設けたバッファ−
タンクである。
【0039】上記のように構成された極低温冷凍機にお
いては、第2膨張機として、絞り弁46を採用してい
る。第2段膨張室10のヘリウム1の圧力が動作圧力の
低圧の状態(例えば6bar)である時、制御バルブ4
4を開き第2段膨張室10のヘリウム1を選択的にバッ
ファ−タンク43に一時的に蓄える。この後、バッファ
−タンク43からヘリウム1を絞り弁46でJT膨張さ
せる。この結果、ヘリウム1は第2段冷凍ステ−ジ1
4、第1熱交換器32を通じて被冷却体(図示せず)か
ら熱エネルギ−Qc38を吸収することが可能になる。
制御バルブ44は、例えばカム等を用いた機械的方法ま
たはセンサーと電磁弁等を用いた電気的方法で制御され
る。この後、ヘリウム1は第2熱交換器33、第1段冷
凍ステ−ジ8に冷凍を伝える第3熱交換器34、及び第
4熱交換器35で加温され、常温の状態で低圧側圧縮機
36の吸い込み側に戻る。この様に構成すれば、低圧の
状態のヘリウム1を選択的に膨張できるので、冷凍効率
をより高くできると共に、構造が非常に簡単になり信頼
性が向上する。更に冷凍出力を安定することができる。
【0040】実施例7.図8はこの発明の実施例7によ
る極低温冷凍機を示す構成図である。図において、12
は熱交換部の高圧側流路、33は熱交換部の低圧側流路
である。低圧側流路33は拡大伝熱部を有する例えば銅
やアルミニウム製のメッシュフィンで構成されている。
また、高圧側流路12は低圧側流路33をスパイラル状
に巻回して構成し、高圧側流路12と低圧側流路33は
互いに熱交換が可能である。この熱交換部は第2段蓄冷
器の役割を果たす。32は第1熱交換器、41はステ−
ジである。他の各部においては、実施例4と同一符号は
同一、または相当部分を示す。
【0041】上記のように構成された極低温冷凍機にお
いては、第2膨張機として絞り弁46を採用している。
この実施例でも実施例4の装置と同様、第2段膨張室1
0のヘリウム1の一部を絞り弁46でJT膨張させる。
この結果、ヘリウム1はステ−ジ41と第1熱交換器3
2を通じて被冷却体(図示せず)から熱エネルギ−Qc
38を吸収することが可能になる。この後、ヘリウム1
は熱交換部の低圧側流路33、第1段冷凍ステ−ジ8に
冷凍を伝える第3熱交換器34、及び第4熱交換器35
で加温され、常温の状態で低圧側圧縮機36の吸い込み
側に戻る。一方、第2段膨張室10へ吸排気されるヘリ
ウム1は熱交換部の高圧側流路12を通過する。この際
に低圧側流路33内のヘリウム1と熱交換する。この
時、低圧のヘリウム1は比熱が大きく良好な蓄冷材とし
て作用する。
【0042】ヘリウムを蓄冷材として用いる際の問題点
は、ヘリウムの熱伝導率が小さく良好な熱交換が難しい
ことにある。しかし、この実施例では低圧側流路33内
のヘリウム1は流動しているので、良好な熱交換が可能
で比熱を有効に利用できる。また、この様に構成すれ
ば、高価な蓄冷材を使用しないので、価格を安くするこ
とが可能になる。さらに冷凍効率を高くできると共に、
構造が非常に簡単になり信頼性が向上する。
【0043】また、図9はこの実施例の極低温冷凍機に
実施例6におけるバッファ−タンク43と制御バルブ4
4を設けたものである。このように構成すれば、上記実
施例による効果に加えて、実施例6と同様、低圧の状態
のヘリウム1を選択的に膨張できるので、更に冷凍出力
を安定することができる。
【0044】実施例8.図10はこの発明の実施例8に
よる極低温冷凍機を示す構成図である。図において、1
3は絞り部で、従来のシ−ルに相当するものである。他
の各部において、実施例4と同一符号は同一、または相
当部分を示す。この実施例では従来のシ−ルを簡単な絞
り部13に置き換えて、損失を小さく抑えられるように
構成した。
【0045】上記のように構成された極低温冷凍機にお
いては、第2膨張機として、絞り弁46を採用してい
る。第2段膨張室10のヘリウム1の一部を絞り弁46
でJT膨張させる。この結果、ヘリウム1は第2段冷凍
ステ−ジ14、第1熱交換器32を通じて被冷却体(図
示せず)から熱エネルギ−Qc38を吸収することが可
能になる。この後、ヘリウム1は第2熱交換器33、第
1段冷凍ステ−ジ8に冷凍を伝える第3熱交換器34、
及び第4熱交換器35で加温され、常温の状態で低圧側
圧縮機36の吸い込み側に戻る。一方、第2段膨張室1
0へ吸排気されるヘリウム1の一部は絞り部13を通過
する。この際にヘリウム1は第3熱交換器33内のヘリ
ウム1と熱交換するので熱損失は生じない。この様に構
成すれば、精密な加工を必要とするシ−ル部を簡単な絞
り部に置き換えることが可能になり、価格を安くできる
と共に構造が非常に簡単になり信頼性が向上する。
【0046】また、図11はこの実施例の極低温冷凍機
に、実施例6で述べたバッファ−タンク43と制御バル
ブ44を設けたものを示す。この様に構成すれば、上記
実施例の効果に加えて、実施例6と同様、低圧の状態の
ヘリウム1を選択的に膨張できるので、更に冷凍出力を
安定することができる。
【0047】実施例9.図12はこの発明の実施例9に
よる極低温冷凍機を示す構成図である。図において、3
3は第2段シリンダ15と第2段ディスプレ−サ11の
間に設置された熱交換部の低圧側流路で、実施例8の絞
り部13と同等な調整機能を果たすために、適当な隙間
を開けて設置されている。12は高圧側流路で、第2段
シリンダ15の内側で低圧側流路33の外部に形成さ
れ、低圧側流路33と高圧側流路12とで熱交換部を構
成する。32は第1熱交換器である。他の各部におい
て、実施例7と同一符号は同一、または相当部分を示
す。
【0048】上記のように構成された極低温冷凍機にお
いては、第2膨張機として、絞り弁46を採用してい
る。この実施例では、第2段膨張室10のヘリウム1の
一部を絞り弁46でJT膨張させる。この結果、ヘリウ
ム1は第2段冷凍ステ−ジ14、第1熱交換器32を通
じて被冷却体(図示せず)から熱エネルギ−Qc38を
吸収することが可能になる。この後、ヘリウム1は熱交
換部の低圧側流路33、第1段冷凍ステ−ジ8に冷凍を
伝える第3熱交換器34、及び第4熱交換器35で加温
され、常温の状態で低圧側圧縮機36の吸い込み側に戻
る。一方、第2段膨張室10へ吸排気されるヘリウム1
は、第2段シリンダ15と第2段ディスプレ−サ11の
間に設置された低圧側流路33の外部に形成される熱交
換部の高圧側流路12を通過する。この際に低圧側流路
33内のヘリウム1と熱交換する。低圧のヘリウム1は
比熱が大きく、良好な蓄冷材として作用する。
【0049】実施例7と同様、低圧側流路33内のヘリ
ウム1は流動しているので、良好な熱交換が可能で比熱
を有効に利用できる。またこの様に構成すれば、実施例
7に比べてステ−ジ41を省略でき、かつ実施例8にお
ける絞り部13も省略できるので、構造が簡単になる。
【0050】また、図13にはこの実施例の構成に加
え、実施例6で述べたバッファ−タンク43と制御バル
ブ44を設けたものを示す。この様に構成すれば、上記
実施例の効果に加えて、実施例6と同様、低圧の状態の
ヘリウム1を選択的に膨張できるので、更に冷凍出力を
安定することができる。
【0051】実施例10.図14はこの発明の実施例1
0による極低温冷凍機を示す構成図である。図におい
て、43はバッファ−タンク、44は制御バルブ、45
はサーマルアンカである。他の各部においては、実施例
7と同一符号は同一、または相当部分を示す。
【0052】上記のように構成された極低温冷凍機にお
いては、サーマルアンカ45は熱伝導等による熱損失を
小さくするためのものである。また、バッファ−タンク
43と制御バルブ44を設けたので、実施例6に示した
のと同様、低圧の状態のヘリウム1を選択的に膨張でき
る。また、副膨張室37の吸気圧力の変動も小さくでき
るので冷凍効率をより高くでき、冷凍出力を安定するこ
とができる。
【0053】実施例11.図15はこの発明の実施例1
1による極低温冷凍機を示す構成図である。図におい
て、13は絞り部、45はサーマルアンカで、熱伝導等
による熱損失を小さくするためのものである。他の各部
において、実施例1と同一符号は同一、または相当部分
を示す。
【0054】上記のように構成された極低温冷凍機にお
いては、実施例8に示したものと同様な効果が期待でき
る。第2段膨張室10へ吸排気されるヘリウム1の一部
は絞り部13を通過し、第3熱交換器33内のヘリウム
1と熱交換するので、熱損失は生じない。この様に構成
すれば、精密な加工を必要とするシ−ル部を簡単な絞り
部に置き換えることができ、価格を安くできる。さらに
構造が非常に簡単になり、信頼性が向上する。
【0055】また、図16はこの実施例の極低温冷凍機
に、バッファ−タンク43と制御バルブ44を設けたも
のを示す構成図である。バッファ−タンク43と制御バ
ルブ44によって、上記実施例と同様の効果に加え、低
圧の状態のヘリウム1を選択的に膨張できる。また、副
膨張室37の吸気圧力の変動も小さくできるので冷凍効
率をより高くでき、冷凍出力を安定することができる。
【0056】実施例12.図17はこの発明の実施例1
2による極低温冷凍機を示す構成図である。図におい
て、12は熱交換部の高圧側の流路、33は熱交換部の
低圧側流路、32は第1熱交換器、45はサーマルアン
カで、熱伝導等による熱損失を小さくするためのもので
ある。他の各部において、実施例1と同一符号は同一、
または相当部分を示す。
【0057】上記のように構成された極低温冷凍機にお
いて、実施例1と同様、第2膨張機として容積型の膨張
機本体である副膨張室37と副吸気バルブ25と副排気
バルブ26を備えている。また、ピストン28、ロッド
29、クランク30、及び動力吸収機31で動力吸収機
構を構成している。上記のように構成された極低温冷凍
機においては、実施例1と同様、副吸気バルブ25を
開、副排気バルブ26を閉状態にして、第2段膨張室1
0のヘリウム1を副吸気バルブ25から副膨張室37に
一定量を導入する。このヘリウム1は、例えば6bar
から1barまでピストン28を押し上げて膨張し、ピ
ストン28、ロッド29、クランク30を介して動力吸
収機31に対して仕事をする。これと同時に、ステ−ジ
41を通じて被冷却体(図示せず)から熱エネルギ−Q
c38を吸収して冷却する。この後、副吸気バルブ25
を閉、副排気バルブ26を開状態にすると、ヘリウム1
は副排気バルブ26から排出される。そして、熱交換部
の低圧側流路33、第1段冷凍ステ−ジ8に冷凍を伝え
る第3熱交換器34、及び第4熱交換器35で加温さ
れ、常温の状態で低圧側圧縮機36の吸い込み側に戻
る。一方、第2段膨張室10へ吸排気されるヘリウム1
は、第2段シリンダ15と第2段ディスプレ−サ11の
間に設置された低圧側流路33の外部に形成される熱交
換部の高圧側流路12を通過する。この際に低圧側流路
33内のヘリウム1と熱交換する。低圧のヘリウム1は
比熱が大きく、良好な蓄冷材として作用する。
【0058】この実施例でも実施例9に示したのと同様
の効果が期待でき、低圧側流路33中のヘリウム1が蓄
冷材として作用するので、高価な蓄冷材を使用する必要
が無くなる。
【0059】また、図18はこの実施例の極低温冷凍機
に実施例10で述べたバッファ−タンク43と制御バル
ブ44を設けたものであり、上記効果に加えて、実施例
10と同様、低圧の状態のヘリウム1を選択的に膨張で
きる。また、副膨張室37の吸気圧力の変動も小さくで
きるので冷凍効率をより高くでき、冷凍出力を安定する
ことができる。
【0060】実施例13.図19はこの発明の実施例1
3による極低温冷凍機を示す構成図である。図におい
て、43はバッファ−タンク、44は制御バルブ、45
はサーマルアンカである。サーマルアンカ45は熱伝導
等による熱損失を小さくするものである。他の各部にお
いては、実施例2と同一符号は同一、または相当部分を
示す。
【0061】上記のように構成された極低温冷凍機にお
いては、実施例2と同様の構成に加えて、サーマルアン
カ45によって熱伝導等による熱損失を小さくできる。
また、バッファ−タンク43と制御バルブ44を設けた
ので、実施例6と同様に低圧の状態のヘリウム1を選択
的に膨張できる。さらに、副膨張室37の吸気圧力の変
動も小さくできるので冷凍効率をより高くでき、冷凍出
力を安定することができる。
【0062】実施例14.図20はこの発明の実施例1
4による極低温冷凍機を示す構成図である。図におい
て、13は絞り弁、45は熱伝導等による熱損失を小さ
くするためのサーマルアンカである。また、他の各部に
おいて、実施例2と同一符号は同一、または相当部分を
示す。
【0063】上記のように構成された極低温冷凍機にお
いては、実施例2と同様の動作であり、さらに第2段膨
張室10へ吸排気されるヘリウム1の一部は絞り部13
を通過して第3熱交換器33内のヘリウム1と熱交換す
るので熱損失は生じない。この様に構成すれば、精密な
加工を必要とするシ−ル部を簡単な絞り部に置き換える
ことができる。このため、価格を安くでき、さらに構造
が非常に簡単になり信頼性が向上する。
【0064】また、図21は上記構成に加えて、バッフ
ァ−タンク43と制御バルブ44を設けたので、上記効
果に加え、低圧の状態のヘリウム1を選択的に膨張でき
る。さらに、副膨張室37の吸気圧力の変動も小さくで
きるので冷凍効率をより高くでき、冷凍出力を安定する
ことができる。
【0065】実施例15.図22はこの発明の実施例1
5による極低温冷凍機を示す構成図である。図におい
て、12は熱交換部の高圧側流路、33は熱交換部の低
圧側流路であり、32は第1熱交換器、45は熱伝導等
による熱損失を小さくするためのサーマルアンカであ
る。また、他の各部において、実施例2と同一符号は同
一、または相当部分を示す。
【0066】上記のように構成された極低温冷凍機にお
いては、実施例2と同様の動作であり、さらに低圧側流
路33中のヘリウム1が蓄冷材として作用するので、高
価な蓄冷材を使用する必要が無くなる。
【0067】また、図23は上記構成に加えて、バッフ
ァ−タンク43と制御バルブ44を設けたので、上記効
果に加え、低圧の状態のヘリウム1を選択的に膨張でき
る。さらに、副膨張室37の吸気圧力の変動も小さくで
きるので冷凍効率をより高くでき、冷凍出力を安定する
ことができる。
【0068】実施例16.図24はこの発明の実施例1
6による極低温冷凍機を示す構成図である。図におい
て、43はバッファ−タンク、44は制御バルブであ
る。また、他の各部において、実施例3と同一符号は同
一、または相当部分を示す。
【0069】上記のように構成された極低温冷凍機にお
いては、実施例3と同様の動作であり、さらにバッファ
−タンク43と制御バルブ44を設けたので、低圧の状
態のヘリウム1を選択的に膨張できると共に、副膨張室
37の吸気圧力の変動も小さくできる。このため、冷凍
効率をより高くでき、冷凍出力を安定することができ
る。
【0070】また、上記実施例では第2段蓄冷器に関し
て述べたが、第1段蓄冷器や第3段蓄冷器、またそれ以
上の蓄冷器に適用できること言うまでもない。
【0071】また、上記実施例ではギフォ−ド・マクマ
ホン冷凍機について述べたが、その他の冷凍サイクル、
例えばスタ−リング冷凍機やビルマイヤ−冷凍機、クロ
−ド冷凍機、ソルベ−冷凍機、パルスチューブ冷凍機に
も使用できる。また、上記実施例では2段式冷凍機につ
いて述べたが、単段式や3段以上の冷凍機に使用できる
ことは明らかである。また、上記実施例では低圧側圧縮
機と高圧側圧縮機を直列に配置しているが、並列に配置
してもよいし、圧縮機を多段化してもよい。
【0072】また、上記実施例では作動流体としてヘリ
ウムについて述べたが、ヘリウム3や水素等を作動流体
にする冷凍機にも適応できる。また、動作圧力も上記実
施例のように6barと20barに限るものではな
く、他の動作圧力でもよい。
【0073】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、第1圧縮機、希土類との合金または化合物で10K
以下で比熱の大きな物質からなる蓄冷材、あるいはヘリ
ウムからなる蓄冷材を用いた蓄冷器を少なくとも1台有
する第1膨張機、この第1膨張機の膨張空間の作動流体
の一部直接導入して膨張させる第2膨張機、この第2
膨張機で膨張した作動流体と上記第1膨張機との間で熱
交換を行う少なくとも1個以上の熱交換部、及び熱交換
部を流れる第2膨張機からの作動流体を圧縮する第2圧
縮機を備えたことにより、冷凍効率が増大できる極低温
冷凍機が得られる効果がある。
【0074】また、請求項2の発明によれば、第2膨張
機は、容積型の膨張機本体、吸気バルブ、排気バルブ、
及び動力吸収機構を備えたことにより、請求項1の効果
に加え、冷凍効率が増大できる極低温冷凍機が得られる
効果がある。
【0075】また、請求項3の発明によれば、第2膨張
機は、サイモン膨張式の膨張機本体、吸気バルブ、及び
排気バルブを備えたことにより、請求項1の効果に加
え、冷凍効率が増大できると共に、動力吸収が簡単にな
り、構造を簡単にできる極低温冷凍機が得られる効果が
ある。
【0076】また、請求項4の発明によれば、第2膨張
機を絞り部としたので、請求項1の効果に加えて、冷凍
効率が増大できると共に、全体の構造が非常に簡単にな
り安価な極低温冷凍機が得られる効果がある。
【0077】また、請求項5の発明によれば、第1膨張
機の膨張空間の出口側に制御バルブを備え、この制御バ
ルブと第2膨張機の間に作動流体を一時的に蓄積するバ
ッファ−タンクを備えたことにより、請求項1の効果に
加え、第2膨張機での冷凍出力を安定させると共に、冷
凍能力を増大することができる極低温冷凍機が得られる
効果がある。
【0078】また、請求項6の発明によれば、第2膨張
機から第1膨張機へ戻る作動流体と第1膨張機の吸気時
と排気時の作動流体とを熱交換する熱交換部を少なくと
も一ヶ所備えたことにより、請求項1の効果に加えて、
安価な極低温冷凍機が得られる効果がある。
【0079】また、請求項7の発明によれば、少なくと
も一ヶ所の制御されたリークを発生できる絞り部、及び
上記絞り部を通過する作動流体と第2膨張機から第1膨
張機へ戻る作動流体とを熱交換する熱交換部を少なくと
も一ヶ所備えたことにより、請求項1の効果に加え、長
寿命で冷凍能力の高い極低温冷凍機が得られる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1による極低温冷凍機を示す
構成図である。
【図2】ヘリウムのTS線図を示すグラフである。
【図3】この発明の実施例2による極低温冷凍機を示す
構成図である。
【図4】この発明の実施例3による極低温冷凍機を示す
構成図である。
【図5】この発明の実施例4による極低温冷凍機を示す
構成図である。
【図6】この発明の実施例5による極低温冷凍機を示す
構成図である。
【図7】この発明の実施例6による極低温冷凍機を示す
構成図である。
【図8】この発明の実施例7による極低温冷凍機を示す
構成図である。
【図9】この発明の実施例7の変形例による極低温冷凍
機を示す構成図である。
【図10】この発明の実施例8による極低温冷凍機を示
す構成図である。
【図11】この発明の実施例8の変形例による極低温冷
凍機を示す構成図である。
【図12】この発明の実施例9による極低温冷凍機を示
す構成図である。
【図13】この発明の実施例9の変形例による極低温冷
凍機を示す構成図である。
【図14】この発明の実施例10による極低温冷凍機を
示す構成図である。
【図15】この発明の実施例11による極低温冷凍機を
示す構成図である。
【図16】この発明の実施例11の変形例による極低温
冷凍機を示す構成図である。
【図17】この発明の実施例12による極低温冷凍機を
示す構成図である。
【図18】この発明の実施例12の変形例による極低温
冷凍機を示す構成図である。
【図19】この発明の実施例13による極低温冷凍機を
示す構成図である。
【図20】この発明の実施例14による極低温冷凍機を
示す構成図である。
【図21】この発明の実施例14の変形例による極低温
冷凍機を示す構成図である。
【図22】この発明の実施例15による極低温冷凍機を
示す構成図である。
【図23】この発明の実施例15の変形例による極低温
冷凍機を示す構成図である。
【図24】この発明の実施例16による極低温冷凍機を
示す構成図である。
【図25】従来の極低温冷凍機を示す構成図である。
【図26】極低温冷凍機のP−V線図を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 ヘリウム 2 吸気バルブ 3 排気バルブ 10 第2段膨張室 11 第2段ディスプレ−サ− 12 第2段蓄冷器 13 第2段シ−ル 14 第2段冷凍ステ−ジ 15 第2段シリンダ 19 圧縮機 25 副吸気バルブ 26 副排気バルブ 31 動力吸収機 36 低圧側圧縮機 37 副膨張室 46 絞り部

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1圧縮機、希土類との合金または化合
    物で10K以下で比熱の大きな物質からなる蓄冷材、あ
    るいはヘリウムからなる蓄冷材を用いた蓄冷器を少なく
    とも1台有する第1膨張機、この第1膨張機の膨張空間
    の作動流体の一部直接導入して膨張させる第2膨張
    機、この第2膨張機で膨張した作動流体と上記第1膨張
    機との間で熱交換を行う少なくとも1個以上の熱交換
    部、及び上記熱交換部を流れる上記第2膨張機からの
    動流体を圧縮する第2圧縮機を備えたことを特徴とする
    極低温冷凍機。
  2. 【請求項2】 第2膨張機は、容積型の膨張機本体、吸
    気バルブ、排気バルブ、及び動力吸収機構を備えたこと
    を特徴とする請求項第1項記載の極低温冷凍機。
  3. 【請求項3】 第2膨張機は、サイモン膨張式の膨張機
    本体、吸気バルブ、及び排気バルブを備えたことを特徴
    とする請求項第1項記載の極低温冷凍機。
  4. 【請求項4】 第2膨張機は、絞り部であることを特徴
    とする請求項第1項記載の極低温冷凍機。
  5. 【請求項5】 第1膨張機の膨張空間の出口側に制御バ
    ルブを備え、この制御バルブと第2膨張機の間に作動流
    体を一時的に蓄積するバッファ−タンクを備えたことを
    特徴とする請求項第1項ないし第4項のいずれかに記載
    の極低温冷凍機。
  6. 【請求項6】 第2膨張機から第1膨張機へ戻る作動流
    体と第1膨張機の吸気時と排気時の作動流体とを熱交換
    する熱交換部を少なくとも一ヶ所備えたことを特徴とす
    る請求項第1項ないし第4項のいずれかに記載の極低温
    冷凍機。
  7. 【請求項7】 少なくとも一ヶ所の制御されたリークを
    発生できる絞り部、及び上記絞り部を通過する作動流体
    と第2膨張機から第1膨張機へ戻る作動流体とを熱交換
    する熱交換部を少なくとも一ヶ所備えたことを特徴とす
    る請求項第1項ないし第4項のいずれかに記載の極低温
    冷凍機。
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