JP3293446B2 - 蓄冷器 - Google Patents
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- JP3293446B2 JP3293446B2 JP03401896A JP3401896A JP3293446B2 JP 3293446 B2 JP3293446 B2 JP 3293446B2 JP 03401896 A JP03401896 A JP 03401896A JP 3401896 A JP3401896 A JP 3401896A JP 3293446 B2 JP3293446 B2 JP 3293446B2
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
- F25B—REFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
- F25B9/00—Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point
- F25B9/14—Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point characterised by the cycle used, e.g. Stirling cycle
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
- F25B—REFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
- F25B2309/00—Gas cycle refrigeration machines
- F25B2309/003—Gas cycle refrigeration machines characterised by construction or composition of the regenerator
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Devices That Are Associated With Refrigeration Equipment (AREA)
- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高圧冷媒ガスの
導入とその膨張とを繰り返して極低温を得る極低温冷凍
機等に使用される蓄冷器に関する。
導入とその膨張とを繰り返して極低温を得る極低温冷凍
機等に使用される蓄冷器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エルビウム3ニッケル(Er3Ni)
等の磁性蓄冷材を使用した極低温冷凍機として、図6に
示すようなクライオ冷凍機がある。このクライオ冷凍機
は、内部に蓄冷材を収納した第1室を有して第1シリン
ダ1内に封入された第1ディスプレーサ3と、第1室に
連通されると共に蓄冷材を収納した第2室を有して第2
シリンダ5内に封入された第2ディスプレーサ7を備え
ている。そして、上記第1ディスプレーサ3の第1室
は、バルブステム9およびバルブ10を介して、導入口
11を有する高圧室12あるいは排出口13を有する低
圧室14に切り替え連通される。
等の磁性蓄冷材を使用した極低温冷凍機として、図6に
示すようなクライオ冷凍機がある。このクライオ冷凍機
は、内部に蓄冷材を収納した第1室を有して第1シリン
ダ1内に封入された第1ディスプレーサ3と、第1室に
連通されると共に蓄冷材を収納した第2室を有して第2
シリンダ5内に封入された第2ディスプレーサ7を備え
ている。そして、上記第1ディスプレーサ3の第1室
は、バルブステム9およびバルブ10を介して、導入口
11を有する高圧室12あるいは排出口13を有する低
圧室14に切り替え連通される。
【0003】上記第1室から高圧室12あるいは低圧室
14への連通路の切り替えは、シンクロナスモータ15
でバルブ10を回転させることによって行われる。
14への連通路の切り替えは、シンクロナスモータ15
でバルブ10を回転させることによって行われる。
【0004】上記構成を有するクライオ冷凍機は次のよ
うに動作する。図6において、圧縮機(図示せず)等から
供給された高圧の冷媒ガスは、上記導入口11からバル
ブ10およびバルブステム9を介して第1ディスプレー
サ3の第1室内に導かれ、第1室内の蓄冷材と冷熱交換
を行って冷却される(第1ステージ)。こうして冷却され
た冷媒ガスは更に第2ディスプレーサ7内の第2室に導
かれ、第2室内の蓄冷材と冷熱交換を行って更に冷却さ
れる(第2ステージ)。
うに動作する。図6において、圧縮機(図示せず)等から
供給された高圧の冷媒ガスは、上記導入口11からバル
ブ10およびバルブステム9を介して第1ディスプレー
サ3の第1室内に導かれ、第1室内の蓄冷材と冷熱交換
を行って冷却される(第1ステージ)。こうして冷却され
た冷媒ガスは更に第2ディスプレーサ7内の第2室に導
かれ、第2室内の蓄冷材と冷熱交換を行って更に冷却さ
れる(第2ステージ)。
【0005】そうした後、上記シンクロナスモータ15
によってバルブ10が回転され、第1室が低圧室14に
連通される。そうすると、上記第1室および第2室内に
導入されている高圧の冷媒ガスが一気に膨張されてガス
温度が低下する。こうして、冷媒ガスの膨張によって得
られた冷熱は蓄冷材に蓄積される。上述のように、上記
第1室及び第2室への高圧冷媒ガスの導入とその膨張と
を繰り返して(すなわち、冷凍サイクルを繰り返して)超
低温が得られるのである。
によってバルブ10が回転され、第1室が低圧室14に
連通される。そうすると、上記第1室および第2室内に
導入されている高圧の冷媒ガスが一気に膨張されてガス
温度が低下する。こうして、冷媒ガスの膨張によって得
られた冷熱は蓄冷材に蓄積される。上述のように、上記
第1室及び第2室への高圧冷媒ガスの導入とその膨張と
を繰り返して(すなわち、冷凍サイクルを繰り返して)超
低温が得られるのである。
【0006】図6に示すような構造を有するクライオ冷
凍機においては、通常、第2ディスプレーサ7における
蓄冷効率を高めるために、図7に示すように、第2室6
における高温側には蓄冷材として鉛(Pb)球を充填する
一方、低温側にはエルビウム3ニッケル(Er3Ni)球を
充填している。
凍機においては、通常、第2ディスプレーサ7における
蓄冷効率を高めるために、図7に示すように、第2室6
における高温側には蓄冷材として鉛(Pb)球を充填する
一方、低温側にはエルビウム3ニッケル(Er3Ni)球を
充填している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記従来
のクライオ冷凍機においては、第2室6における高温側
には鉛(Pb)球を充填する一方、低温側にはエルビウム
3ニッケル(Er3Ni)球を充填することによって、高い
蓄冷効率を得ている。近年、上述のような極低温冷凍機
の適用範囲が広まってきており、それに連れて、さらに
冷凍能力が高く、小型で軽量な極低温冷凍機の出現が望
まれている。
のクライオ冷凍機においては、第2室6における高温側
には鉛(Pb)球を充填する一方、低温側にはエルビウム
3ニッケル(Er3Ni)球を充填することによって、高い
蓄冷効率を得ている。近年、上述のような極低温冷凍機
の適用範囲が広まってきており、それに連れて、さらに
冷凍能力が高く、小型で軽量な極低温冷凍機の出現が望
まれている。
【0008】そこで、この発明の目的は、冷凍能力を高
め、軽量コンパクト化を図ることができる蓄冷器を提供
することにある。
め、軽量コンパクト化を図ることができる蓄冷器を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明の蓄冷器は、10°K以下の温
度領域である最終層にはホロミウム銅(HoCu2)から成
る蓄冷材を充填し、10°Kより高い温度領域である高
温層における高温側の初層には,鉛(Pb)あるいは鉛合金
から成る蓄冷材を充填し、高温層における低温側の中間
層には,該当する温度範囲においてホロミウム銅(HoCu
2 )よりも高く且つ鉛(Pb)よりも低い比熱を呈すると共
に,少なくとも上記ホロミウム銅(HoCu 2 )及び鉛(Pb)
以外の蓄冷材を含む複数蓄冷材の混合物を充填したこと
を特徴としている。上記構成によれば、本蓄冷器の中間
層には、上記最終層に充填されたホロミウム銅(HoC
u 2 )よりも高く且つ上記初層に充填された鉛(Pb)よりも
低い比熱を呈すると共に、少なくとも上記ホロミウム銅
(HoCu 2 )および鉛(Pb)以外の蓄冷材を含む複数蓄冷材
の混合物が充填されている。したがって、上記中間層の
温度が40°K以上と高い場合や20K°〜40K°と
低い場合の広い温度範囲において、冷凍サイクル中に生
ずる温度の振れが吸収される。
め、請求項1に係る発明の蓄冷器は、10°K以下の温
度領域である最終層にはホロミウム銅(HoCu2)から成
る蓄冷材を充填し、10°Kより高い温度領域である高
温層における高温側の初層には,鉛(Pb)あるいは鉛合金
から成る蓄冷材を充填し、高温層における低温側の中間
層には,該当する温度範囲においてホロミウム銅(HoCu
2 )よりも高く且つ鉛(Pb)よりも低い比熱を呈すると共
に,少なくとも上記ホロミウム銅(HoCu 2 )及び鉛(Pb)
以外の蓄冷材を含む複数蓄冷材の混合物を充填したこと
を特徴としている。上記構成によれば、本蓄冷器の中間
層には、上記最終層に充填されたホロミウム銅(HoC
u 2 )よりも高く且つ上記初層に充填された鉛(Pb)よりも
低い比熱を呈すると共に、少なくとも上記ホロミウム銅
(HoCu 2 )および鉛(Pb)以外の蓄冷材を含む複数蓄冷材
の混合物が充填されている。したがって、上記中間層の
温度が40°K以上と高い場合や20K°〜40K°と
低い場合の広い温度範囲において、冷凍サイクル中に生
ずる温度の振れが吸収される。
【0010】また、請求項2に係る発明は、請求項1に
係る発明の蓄冷器において、上記中間層に充填される複
数蓄冷材の混合物は、鉛(Pb)と、エルビウム3ニッ
ケル(Er 3 Ni)又はエルビウムコバルト(Er 3 Co)との
混合物であることを特徴としている。上記構成によれ
ば、上記中間層の温度が40°K以上と高い場合におい
て、冷凍サイクル中に生ずる温度の振れが吸収される。
係る発明の蓄冷器において、上記中間層に充填される複
数蓄冷材の混合物は、鉛(Pb)と、エルビウム3ニッ
ケル(Er 3 Ni)又はエルビウムコバルト(Er 3 Co)との
混合物であることを特徴としている。上記構成によれ
ば、上記中間層の温度が40°K以上と高い場合におい
て、冷凍サイクル中に生ずる温度の振れが吸収される。
【0011】また、請求項3に係る発明は、請求項1に
係る発明の蓄冷器において、上記中間層に充填される複
数蓄冷材の混合物は、エルビウムコバルト(Er 3 Co)又
はホロミウム2アルミニウム(Ho 2 Al)と、エルビウム
3ニッケル(Er 3 Ni),ホロミウム銅(HoCu 2 ),エルビウ
ムニッケル(ErNi)又はエルビウムニッケル合金(ErN
iCu)との混合物であることを特徴としている。上記構
成によれば、上記中間層の温度が20°K〜40°Kと
低い場合において、冷凍サイクル中に生ずる温度の振れ
が吸収される。
係る発明の蓄冷器において、上記中間層に充填される複
数蓄冷材の混合物は、エルビウムコバルト(Er 3 Co)又
はホロミウム2アルミニウム(Ho 2 Al)と、エルビウム
3ニッケル(Er 3 Ni),ホロミウム銅(HoCu 2 ),エルビウ
ムニッケル(ErNi)又はエルビウムニッケル合金(ErN
iCu)との混合物であることを特徴としている。上記構
成によれば、上記中間層の温度が20°K〜40°Kと
低い場合において、冷凍サイクル中に生ずる温度の振れ
が吸収される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明を図示の実施の形
態により詳細に説明する。図1は、本実施の形態の蓄冷
器における蓄冷材の充填構造を示す図である。クライオ
冷凍機の第1シリンダ31に連通する第2シリンダ32
内に封入された第2ディスプレーサ33は、第1シリン
ダ31側の端部33aは40°K程度の高温を呈する一
方、終端部33bは4°K程度の低温を呈する。そこ
で、本実施の形態においては、蓄冷器としての第2ディ
スプレーサ33内に充填する蓄冷材の種類を第2ディス
プレーサ33の温度に応じて最適に変えることによっ
て、第2ディスプレーサ33の冷凍能力を高めて第2デ
ィスプレーサ33の軽量コンパクト化を図るのである。
態により詳細に説明する。図1は、本実施の形態の蓄冷
器における蓄冷材の充填構造を示す図である。クライオ
冷凍機の第1シリンダ31に連通する第2シリンダ32
内に封入された第2ディスプレーサ33は、第1シリン
ダ31側の端部33aは40°K程度の高温を呈する一
方、終端部33bは4°K程度の低温を呈する。そこ
で、本実施の形態においては、蓄冷器としての第2ディ
スプレーサ33内に充填する蓄冷材の種類を第2ディス
プレーサ33の温度に応じて最適に変えることによっ
て、第2ディスプレーサ33の冷凍能力を高めて第2デ
ィスプレーサ33の軽量コンパクト化を図るのである。
【0013】図2は、0〜40°Kの極低温範囲におけ
る種々蓄冷材の比熱特性を示す。図2において、温度が
10°K以下の領域と10°Kより高温の領域とでは、
各蓄冷材の特性が異なる。特に、ホロミウム銅(HoC
u2)は、10°Kより高い温度領域においてはエルビウ
ムコバルト(Er3Co),エルビウム3ニッケル(Er3Ni),
ホロミウム2アルミニウム(Ho2Al)および鉛(Pb)より
も低い比熱を呈するが、10°K以下の低温度領域にお
いてはエルビウムコバルト(Er3Co),エルビウム3ニッ
ケル(Er3Ni)および鉛(Pb)よりも高い比熱を呈する。
そこで、本実施の形態においては、図1に示すように、
第2ディスプレーサ33における10°K以下の温度領
域(以下、最終層と言う)33cには、蓄冷材としてホロ
ミウム銅(HoCu2)の球34を充填するのである。
る種々蓄冷材の比熱特性を示す。図2において、温度が
10°K以下の領域と10°Kより高温の領域とでは、
各蓄冷材の特性が異なる。特に、ホロミウム銅(HoC
u2)は、10°Kより高い温度領域においてはエルビウ
ムコバルト(Er3Co),エルビウム3ニッケル(Er3Ni),
ホロミウム2アルミニウム(Ho2Al)および鉛(Pb)より
も低い比熱を呈するが、10°K以下の低温度領域にお
いてはエルビウムコバルト(Er3Co),エルビウム3ニッ
ケル(Er3Ni)および鉛(Pb)よりも高い比熱を呈する。
そこで、本実施の形態においては、図1に示すように、
第2ディスプレーサ33における10°K以下の温度領
域(以下、最終層と言う)33cには、蓄冷材としてホロ
ミウム銅(HoCu2)の球34を充填するのである。
【0014】また、図2に示すように、10〜15°K
の温度領域においては、エルビウムコバルト(Er3Co)
及びエルビウム3ニッケル(Er3Ni)の方がホロミウム
銅(HoCu2)および鉛(Pb)よりも高い比熱を有する。一
方、15°K以上の温度領域においては、鉛(Pb)の方
がエルビウムコバルト(Er3Co),エルビウム3ニッケル
(Er3Ni)およびホロミウム銅(HoCu2)よりも高い比
熱を有する。そこで、図1に示すように、第2ディスプ
レーサ33における10〜15°Kの温度領域(以下、
中間層と言う)33dには、蓄冷材としてエルビウム3ニ
ッケル(Er3Ni),エルビウムコバルト(Er3Co)あるい
は同等の比熱を有するネオジウム(Nd)の球35を充填
する。さらに、第2ディスプレーサ33における15°
K以上の温度領域(以下、初層と言う)33eには、蓄冷
材として鉛(Pb)の球36を充填するのである。
の温度領域においては、エルビウムコバルト(Er3Co)
及びエルビウム3ニッケル(Er3Ni)の方がホロミウム
銅(HoCu2)および鉛(Pb)よりも高い比熱を有する。一
方、15°K以上の温度領域においては、鉛(Pb)の方
がエルビウムコバルト(Er3Co),エルビウム3ニッケル
(Er3Ni)およびホロミウム銅(HoCu2)よりも高い比
熱を有する。そこで、図1に示すように、第2ディスプ
レーサ33における10〜15°Kの温度領域(以下、
中間層と言う)33dには、蓄冷材としてエルビウム3ニ
ッケル(Er3Ni),エルビウムコバルト(Er3Co)あるい
は同等の比熱を有するネオジウム(Nd)の球35を充填
する。さらに、第2ディスプレーサ33における15°
K以上の温度領域(以下、初層と言う)33eには、蓄冷
材として鉛(Pb)の球36を充填するのである。
【0015】このように、本実施の形態においては、第
2ディスプレーサ33における10°K以下,10〜1
5°Kおよび15°K以上の各温度領域に応じて最も高
い比熱を呈する蓄冷材を充填するようにしている。特
に、10°K以下となる最終層33cにはエルビウム3
ニッケル(Er3Ni)よりも高い比熱を呈するホロミウム
銅(HoCu2)の球34を充填している。したがって、従
来のように、第2ディスプレーサにおける低温側にエル
ビウム3ニッケル(Er3Ni)球を充填する場合に比し
て、第2ディスプレーサ33の冷凍能力を高めることが
でき、延いては蓄冷材の量を減らすことによって第2デ
ィスプレーサ33の軽量コンパクト化を図ることができ
るのでる。
2ディスプレーサ33における10°K以下,10〜1
5°Kおよび15°K以上の各温度領域に応じて最も高
い比熱を呈する蓄冷材を充填するようにしている。特
に、10°K以下となる最終層33cにはエルビウム3
ニッケル(Er3Ni)よりも高い比熱を呈するホロミウム
銅(HoCu2)の球34を充填している。したがって、従
来のように、第2ディスプレーサにおける低温側にエル
ビウム3ニッケル(Er3Ni)球を充填する場合に比し
て、第2ディスプレーサ33の冷凍能力を高めることが
でき、延いては蓄冷材の量を減らすことによって第2デ
ィスプレーサ33の軽量コンパクト化を図ることができ
るのでる。
【0016】ところで、上述のように、第2ディスプレ
ーサ33における中間層33dに、ネオジウム(Nd),エ
ルビウム3ニッケル(Er3Ni)あるいはエルビウムコバ
ルト(Er3Co)の1種類の希土類金属を充填した場合に
は、図3に示すように、高圧冷媒ガスの導入とその膨張
とから成る冷凍サイクルを繰り返した場合に温度の振れ
(実線と破線)が生ずる。
ーサ33における中間層33dに、ネオジウム(Nd),エ
ルビウム3ニッケル(Er3Ni)あるいはエルビウムコバ
ルト(Er3Co)の1種類の希土類金属を充填した場合に
は、図3に示すように、高圧冷媒ガスの導入とその膨張
とから成る冷凍サイクルを繰り返した場合に温度の振れ
(実線と破線)が生ずる。
【0017】そこで、このような第2ディスプレーサ3
3の中間層33dにおける温度の振れを防止するため
に、図4および図5に示すように、中間層33dに充填
する蓄冷材を複数の希土類金属の混合物とするのであ
る。図4は、高温端の温度が40°K以上と高い場合の
例であり、第2ディスプレーサ33の最終層33cおよ
び初層33eには、図1に示す例と同様にホロミウム銅
(HoCu2)の球34および鉛(Pb)の球36を充填する。
一方、中間層33dには、鉛(Pb)の球37とエルビウム
3ニッケル(Er3Ni)あるいはエルビウムコバルト(Er3
Co)の球38とを混合して充填している。
3の中間層33dにおける温度の振れを防止するため
に、図4および図5に示すように、中間層33dに充填
する蓄冷材を複数の希土類金属の混合物とするのであ
る。図4は、高温端の温度が40°K以上と高い場合の
例であり、第2ディスプレーサ33の最終層33cおよ
び初層33eには、図1に示す例と同様にホロミウム銅
(HoCu2)の球34および鉛(Pb)の球36を充填する。
一方、中間層33dには、鉛(Pb)の球37とエルビウム
3ニッケル(Er3Ni)あるいはエルビウムコバルト(Er3
Co)の球38とを混合して充填している。
【0018】図5は、高温端の温度が20°K〜40°
Kと低い場合の例であり、第2ディスプレーサ33の最
終層33cおよび初層33eには、図1に示す例と同様に
ホロミウム銅(HoCu2)の球34および鉛(Pb)の球36
を充填する。一方、中間層33dには、エルビウムコバ
ルト(Er3Co)あるいはエルビウムコバルト(Er3Co)と
同様の比熱特性を呈するホロミウム2アルミニウム(Ho
2Al)(図2参照)の球39とエルビウム3ニッケル(Er3
Ni),ホロミウム銅(HoCu2),エルビウムニッケル(Er
Ni)あるいはエルビウムニッケル合金(ErNiCu)の球
40とを混合して充填している。
Kと低い場合の例であり、第2ディスプレーサ33の最
終層33cおよび初層33eには、図1に示す例と同様に
ホロミウム銅(HoCu2)の球34および鉛(Pb)の球36
を充填する。一方、中間層33dには、エルビウムコバ
ルト(Er3Co)あるいはエルビウムコバルト(Er3Co)と
同様の比熱特性を呈するホロミウム2アルミニウム(Ho
2Al)(図2参照)の球39とエルビウム3ニッケル(Er3
Ni),ホロミウム銅(HoCu2),エルビウムニッケル(Er
Ni)あるいはエルビウムニッケル合金(ErNiCu)の球
40とを混合して充填している。
【0019】図4あるいは図5に示すように、比熱特性
が多少異なる複数の希土類金属を混合して成る蓄冷材を
第2ディスプレーサ33の中間層33dに充填すること
によって、上記冷凍サイクルを繰り返した場合に生ずる
温度の振れが吸収される。したがって、高く且つ安定し
た第2ディスプレーサ33の冷凍能力を得ることができ
るのである。
が多少異なる複数の希土類金属を混合して成る蓄冷材を
第2ディスプレーサ33の中間層33dに充填すること
によって、上記冷凍サイクルを繰り返した場合に生ずる
温度の振れが吸収される。したがって、高く且つ安定し
た第2ディスプレーサ33の冷凍能力を得ることができ
るのである。
【0020】尚、上記第2ディスプレーサ33の中間層
33dに充填する希土類金属の混合物は図4または図5
に限定されるものではなく、必要とする冷凍能力に応じ
て、最終層33cに充填されるホロミウム銅(HoCu2)よ
りも高い比熱を呈する範囲内で適宜に設定すればよい。
また、上記実施の形態においては、この発明の蓄冷器を
クライオ冷凍機における第2ディスプレーサとして説明
している。しかしながら、この発明はこれに限定される
ものではなく、スターリング冷凍機のディスプレーサで
あっても何ら差し支えない。
33dに充填する希土類金属の混合物は図4または図5
に限定されるものではなく、必要とする冷凍能力に応じ
て、最終層33cに充填されるホロミウム銅(HoCu2)よ
りも高い比熱を呈する範囲内で適宜に設定すればよい。
また、上記実施の形態においては、この発明の蓄冷器を
クライオ冷凍機における第2ディスプレーサとして説明
している。しかしながら、この発明はこれに限定される
ものではなく、スターリング冷凍機のディスプレーサで
あっても何ら差し支えない。
【0021】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1に係
る発明の蓄冷器は、10°K以下の温度領域である最終
層にはホロミウム銅(HoCu2)から成る蓄冷材を充填
する一方、10°Kより高い温度領域である高温層の初
層には,鉛(Pb)または鉛合金から成る蓄冷材を充填し、
高温層における低温側の中間層には、該当する温度範囲
においてホロミウム銅(HoCu 2 )よりも高く且つ鉛(Pb)
よりも低い比熱を呈し、且つ、少なくとも上記ホロミウ
ム銅(HoCu 2 )及び鉛(Pb)以外の蓄冷材を含む複数蓄冷
材の混合物を充填したので、上記中間層の温度が40°
K以上と高い場合や20K°〜40K°と低い場合の広
い温度範囲において、上記中間層に1種類の蓄冷材を充
填した場合に冷凍サイクル中に生ずる温度の振れを吸収
することができる。
る発明の蓄冷器は、10°K以下の温度領域である最終
層にはホロミウム銅(HoCu2)から成る蓄冷材を充填
する一方、10°Kより高い温度領域である高温層の初
層には,鉛(Pb)または鉛合金から成る蓄冷材を充填し、
高温層における低温側の中間層には、該当する温度範囲
においてホロミウム銅(HoCu 2 )よりも高く且つ鉛(Pb)
よりも低い比熱を呈し、且つ、少なくとも上記ホロミウ
ム銅(HoCu 2 )及び鉛(Pb)以外の蓄冷材を含む複数蓄冷
材の混合物を充填したので、上記中間層の温度が40°
K以上と高い場合や20K°〜40K°と低い場合の広
い温度範囲において、上記中間層に1種類の蓄冷材を充
填した場合に冷凍サイクル中に生ずる温度の振れを吸収
することができる。
【0022】また、請求項2に係る発明の蓄冷器は、上
記中間層に充填される複数蓄冷材の混合物を、鉛(Pb)
と、エルビウム3ニッケル(Er 3 Ni)又はエルビウムコ
バルト(Er 3 Co)との混合物にしたので、上記中間層の
温度が40°K以上と高い場合において、上記中間層に
1種類の蓄冷材を充填した場合に冷凍サイクル中に生ず
る温度の振れを吸収することができる。
記中間層に充填される複数蓄冷材の混合物を、鉛(Pb)
と、エルビウム3ニッケル(Er 3 Ni)又はエルビウムコ
バルト(Er 3 Co)との混合物にしたので、上記中間層の
温度が40°K以上と高い場合において、上記中間層に
1種類の蓄冷材を充填した場合に冷凍サイクル中に生ず
る温度の振れを吸収することができる。
【0023】また、請求項3に係る発明の蓄冷器は、上
記中間層に充填される複数蓄冷材の混合物を、エルビウ
ムコバルト(Er 3 Co)又はホロミウム2アルミニウム
(Ho 2 Al)と、エルビウム3ニッケル(Er 3 Ni),ホロミ
ウム銅(HoCu 2 ),エルビウムニッケル(ErNi)又はエ
ルビウムニッケル合金(ErNiCu)との混合物にしたの
で、上記中間層の温度が20°K〜40°Kと低い場合
において、上記中間層に1種類の蓄冷材を充填した場合
に冷凍サイクル中に生ずる温度の振れを吸収することが
できる。
記中間層に充填される複数蓄冷材の混合物を、エルビウ
ムコバルト(Er 3 Co)又はホロミウム2アルミニウム
(Ho 2 Al)と、エルビウム3ニッケル(Er 3 Ni),ホロミ
ウム銅(HoCu 2 ),エルビウムニッケル(ErNi)又はエ
ルビウムニッケル合金(ErNiCu)との混合物にしたの
で、上記中間層の温度が20°K〜40°Kと低い場合
において、上記中間層に1種類の蓄冷材を充填した場合
に冷凍サイクル中に生ずる温度の振れを吸収することが
できる。
【図1】この発明の蓄冷器における蓄冷材充填構造の一
例を示す図である。
例を示す図である。
【図2】極低温度範囲における種々蓄冷材の比熱特性を
示す図である。
示す図である。
【図3】冷凍サイクル中における中間層に発生する温度
の振れの説明図である。
の振れの説明図である。
【図4】図1とは異なる蓄冷材充填構造を示す図であ
る。
る。
【図5】図1および図4とは異なる蓄冷材充填構造を示
す図である。
す図である。
【図6】この発明の蓄冷器が使用される極低温冷凍機の
一例を示す図である。
一例を示す図である。
【図7】従来の蓄冷材充填構造を示す図である。
31…第1シリンダ、 32…第2シリン
ダ、33…第2ディスプレーサ、 33c…最終
層、33d…中間層、 33e…初
層、34…ホロミウム銅の球、35…エルビウム3ニッ
ケル,エルビウムコバルトあるいはネオジウムの球、3
6,37…鉛の球、38…エルビウム3ニッケルあるい
はエルビウムコバルトの球、39…エルビウムコバルト
あるいはホロミウム2アルミニウムの球、40…エルビ
ウム3ニッケル,ホロミウム銅,エルビウムニッケルある
いはエルビウムニッケル合金の球。
ダ、33…第2ディスプレーサ、 33c…最終
層、33d…中間層、 33e…初
層、34…ホロミウム銅の球、35…エルビウム3ニッ
ケル,エルビウムコバルトあるいはネオジウムの球、3
6,37…鉛の球、38…エルビウム3ニッケルあるい
はエルビウムコバルトの球、39…エルビウムコバルト
あるいはホロミウム2アルミニウムの球、40…エルビ
ウム3ニッケル,ホロミウム銅,エルビウムニッケルある
いはエルビウムニッケル合金の球。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−203852(JP,A) 特開 平3−174486(JP,A) 特開 平4−186802(JP,A) 特開 平3−99162(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 9/00 F25B 9/14 530
Claims (3)
- 【請求項1】 10°K以下の温度領域である最終層に
はHoCu2から成る蓄冷材を充填し、 10°Kより高い温度領域である高温層における高温側
の初層には、PbあるいはPb合金から成る蓄冷材を充填
し、 高温層における低温側の中間層には、該当する温度範囲
においてHoCu2よりも高く且つPbよりも低い比熱を呈
すると共に、少なくとも上記HoCu 2 及びPb以外の蓄冷
材を含む複数蓄冷材の混合物を充填したことを特徴とす
る蓄冷器。 - 【請求項2】 請求項1に記載の蓄冷器において、 上記中間層に充填される複数蓄冷材の混合物は、Pb
と、Er 3 Ni又はEr 3 Coとの混合物であることを特徴と
する蓄冷器。 - 【請求項3】 請求項1に記載の蓄冷器において、 上記中間層に充填される複数蓄冷材の混合物は、Er 3 C
o又はHo 2 Alと、Er 3 Ni,HoCu 2 ,ErNi又はErNiC
uとの混合物であることを特徴とする蓄冷器。
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US5332029A (en) * | 1992-01-08 | 1994-07-26 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Regenerator |
-
1996
- 1996-02-21 JP JP03401896A patent/JP3293446B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 1996-12-24 US US08/945,021 patent/US5983645A/en not_active Expired - Fee Related
- 1996-12-24 EP EP96942622A patent/EP0825394A4/en not_active Withdrawn
- 1996-12-24 WO PCT/JP1996/003756 patent/WO1997031227A1/ja not_active Application Discontinuation
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WO1997031227A1 (fr) | 1997-08-28 |
EP0825394A1 (en) | 1998-02-25 |
JPH09229501A (ja) | 1997-09-05 |
EP0825394A4 (en) | 2001-11-07 |
US5983645A (en) | 1999-11-16 |
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