JP2003286222A - 水素化芳香族ポリカルボン酸の製造方法及び水素化芳香族ポリカルボン酸無水物の製造方法 - Google Patents

水素化芳香族ポリカルボン酸の製造方法及び水素化芳香族ポリカルボン酸無水物の製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】高純度の水素化芳香族ポリカルボン酸を、高収
率で、かつ工業的に有利に製造する方法を提供する。 【解決手段】所定量の特定の貴金属触媒の存在下に、水
素分圧がある値以上の条件で、芳香族ポリカルボン酸を
回分式にて水素化することにより、あるいは、特定の貴
金属触媒の充填層に芳香族ポリカルボン酸を所定の重量
時空間速度(WHSV)で供給し、水素分圧がある値以
上の条件で流通連続式にて水素化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族ポリカルボ
ン酸の芳香環が水素化された水素化芳香族ポリカルボン
酸の製造方法及び水素化芳香族ポリカルボン酸無水物の
製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、透明
性、溶剤可溶性などの性質をもつ機能性ポリイミドなど
の原料や、透明性をもつ機能性エポキシ樹脂の硬化剤な
どとして用いられる高純度の水素化芳香族ポリカルボン
酸及びその酸無水物それぞれを、収率よく、かつ工業的
に有利に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水素化芳香族ポリカルボン酸を製造する
方法としては芳香族ポリカルボン酸、そのアルカリ金属
塩またはそのエステル誘導体を核水素化する方法が知ら
れている。例えば、ピロメリット酸又はピロメリット酸
テトラエチルエステルを、ラネーニッケル触媒を用いて
水素圧力200atm、温度150℃、反応時間3日間
という条件で水素化する方法(非特許文献1参照。)、
ピロメリット酸水溶液をロジウム触媒存在下に水素圧力
2.7atm、温度60℃、反応時間1.5時間という
条件で水素化する方法(非特許文献2参照。)がある。
また、ピロメリット酸二無水物を1−プロパノールでエ
ステル化し、そのエステル誘導体をルテニウム触媒存在
下に水素圧力100kg/cmG、温度130℃、反
応時間2.5時間で水素化する方法も知られている(特
許文献1あるいは特許文献2参照。)。更にはトリメリ
ット酸をテトロヒドロフラン−水の混合溶媒に溶解し、
940m/g以上の表面積を持つカーボンに担持され
た5重量%ロジウム触媒存在下に水素圧力1400ps
ig、温度60℃、反応時間4時間で水素化する方法も
知られている(特許文献3参照。)。
【0003】ところで、水素化芳香族ポリカルボン酸を
原料として用いる機能性ポリイミドや機能性エポキシ樹
脂硬化剤の分野では、不純物の少ない原料が求められて
いる。未反応の芳香族ポリカルボン酸は水素化芳香族ポ
リカルボン酸と晶析などの方法で分離することが困難で
あるため、高純度の水素化芳香族ポリカルボン酸を得る
には水素化反応における転化率を99.8%以上にする
必要がある。また、アルカリ金属、ハロゲン、灰分など
はできるだけ少ないことが要求されている。
【0004】ところが、例えば前記非特許文献1に述べ
られている方法では、原料を溶解する際に使用するアル
カリ由来のアルカリ金属及び反応液から1,2,4,5
−シクロヘキサンテトラカルボン酸を回収する際に使用
する酸に由来する塩素等の無機物のコンタミが避けられ
ない。
【0005】また、前記非特許文献2に述べられている
方法では水素化反応の転化率、選択率が十分でなく、未
反応のピロメリット酸が残存してしまう。未反応のピロ
メリット酸は核水素化された1,2,4,5−シクロヘ
キサンテトラカルボン酸と晶析などの方法で分離するこ
とが困難であるため、高純度の1,2,4,5−シクロ
ヘキサンテトラカルボン酸を得るには水素化反応におけ
る転化率を99.8%以上にする必要がある。
【0006】さらに、特許文献1あるいは特許文献2に
開示されているエステル誘導体を経由する方法は、反応
工程が長く、反応装置が複雑であり、製造コストの面で
有利とは言いがたい。その他には、反応装置より溶出す
る鉄、クロム、ニッケル、モリブデン等の金属が不純物
として考えられるが、これらは反応装置を耐酸性の強い
材質にすることで回避することができる。
【0007】一方、芳香族ポリカルボン酸を核水素化し
て水素化芳香族ポリカルボン酸を製造する際に触媒を繰
り返し使用すると数回で触媒の活性が低下して水素化反
応の転化率が大幅に悪化する現象が見られた。水素化反
応に使用した触媒の賦活に関しては、前記特許文献3に
エーテル、エステル、脂肪族カルボン酸、ケトン等の極
性溶媒やベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合
物で触媒を洗浄すると不純物が除去されて触媒の繰り返
し使用ができることが記されているが、反応溶媒と異な
る溶剤で触媒を洗浄するのは工業プロセスとして有利と
はいいがたい。また、芳香族化合物の部分核水素化反応
に使用されて活性が低下したルテニウム水素化触媒を液
相、例えば適当な液体中に触媒を分散させた状態や触媒
に液を含浸した状態、少なくとも触媒の表面が液で覆わ
れている状態において酸素と接触させることによって再
生することが記されている(特許文献4参照。)。
【0008】他方、水素化芳香族ポリカルボン酸を脱水
反応させることにより、酸無水物が得られることが知ら
れている。例えば1,2,4,5−シクロヘキサンテト
ラカルボン酸二無水物は、1,2,4,5−シクロヘキ
サンテトラカルボン酸を脱水閉環させて製造する。芳香
族ないし非芳香族(脂環式)の6員環に隣り合って結合
したカルボキシル基を脱水、閉環して環状酸無水物を合
成するには、加熱処理する方法あるいは脱水剤を用いる
方法が一般的である。脱水剤として無水酢酸、無水プロ
ピオン酸などの酸無水物の共存下、加熱還流させる方法
が知られている。この時、沸点50℃以上の炭化水素、
ハロゲン化炭化水素、エステル、ケトン、エーテル、脂
肪族酸等を溶媒として加えても構わない。1,2,4,
5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を脱水閉環させる
方法としては、無水酢酸を用いて加熱還流させる方法が
知られている(特許文献5あるいは特許文献1参
照。)。
【0009】このような水素化芳香族ポリカルボン酸の
環状酸無水物を原料として用いる機能性ポリイミドの分
野では、不純物の少ない高純度の原料が求められてい
る。ところが、例えば1,2,4,5−シクロヘキサン
テトラカルボン酸を単に加熱処理すると結晶が着色して
しまう。また、特許文献1に記載されているように、
1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸に対
して10倍量(重量比)の無水酢酸を用いて脱水閉環さ
せると、無水化反応は問題なく進行するが、目的物であ
る1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二
無水物の無水酢酸に対する溶解度が高いため、該無水物
の結晶を簡便に回収することができない。
【0010】これを解決するために、反応液を濃縮す
る、結晶分離後の母液を濃縮する等の方法で1,2,
4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物結晶
の回収率を上げることも考えられるが、工業的な製造法
としては機器数が増え、かつ工程が長くなる点で不利で
あり、また1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカル
ボン酸二無水物の結晶が着色したり、不純物が酸無水物
の結晶に取り込まれて結晶純度の低下を起こしてしま
う。
【0011】このように従来の技術では高純度の水素化
芳香族ポリカルボン酸無水物を工業的に有利に得ること
は困難であった。
【0012】
【非特許文献1】ジャーナル オブ オーガニック ケ
ミストリー、1963年、第28巻、1770頁
【非特許文献2】ジャーナル オブ オーガニック ケ
ミストリー、1966年、第31巻、3438頁
【特許文献1】特開平8−325196号公報
【特許文献2】特開平8−325201号公報
【特許文献3】米国特許第5412108号明細書
【特許文献4】特開平1−159059号公報
【特許文献5】特公平7−23339号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、高純度の水素化芳香族ポリカルボン酸を、高収率
で、かつ工業的に有利に製造する方法を提供することに
あり、また、第2の目的は、高純度の水素化芳香族ポリ
カルボン酸無水物を、簡単なプロセスで、効率よく、か
つ低コストで製造する方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、所定量の特定の
貴金属触媒の存在下に、水素分圧がある値以上の条件
で、芳香族ポリカルボン酸を回分式にて水素化すること
により、あるいは、特定の貴金属触媒の充填層に芳香族
ポリカルボン酸を所定の重量時空間速度(WHSV)で
供給し、水素分圧がある値以上の条件で流通連続式にて
水素化することにより、第1の目的を達成し得ることを
見出した。また、これらの方法において、水素化に使用
した触媒を賦活処理することにとり、水素化反応に繰り
返し使用しても高い反応転化率を維持し得ることも見出
した。さらに、本発明者は、水素化芳香族ポリカルボン
酸として、上記方法で水素化されたものを用い、かつこ
の水素化芳香族ポリカルボン酸と無水酢酸の使用割合を
最適化すると共に、好ましくは反応溶媒として氷酢酸を
用いることにより、第2の目的を達成し得ることを見出
した。
【0015】本発明は、かかる知見に基づいて完成した
ものである。すなわち、本発明は、(1)芳香族ポリカ
ルボン酸を回分式により水素化するに際し、芳香族ポリ
カルボン酸100重量部に対し、ロジウム又はパラジウ
ムあるいはその両方からなる貴金属を0.5〜10重量
部の割合で含む触媒の存在下、水素分圧1MPa以上で
芳香族ポリカルボン酸を水素化することを特徴とする水
素化芳香族ポリカルボン酸の製造方法、(2)芳香族ポ
リカルボン酸を流通連続式により水素化するに際し、ロ
ジウム又はパラジウムあるいはその両方からなる貴金属
を含む触媒の充填層に、上記貴金属1重量部当たり、芳
香族ポリカルボン酸を1〜100重量部/hrの速度で
供給し、水素分圧1MPa以上で水素化することを特徴
とする水素化芳香族ポリカルボン酸の製造方法、(3)
水素化芳香族ポリカルボン酸の脱水反応により酸無水物
を製造するに際し、該水素化芳香族ポリカルボン酸とし
て、芳香族ポリカルボン酸を、その100重量部に対
し、ロジウム又はパラジウムあるいはその両方からなる
貴金属を0.5〜10重量部の割合で含む触媒の存在
下、水素分圧1MPa以上で回分式により水素化したも
のを用い、かつ該水素化芳香族ポリカルボン酸のカルボ
キシル基に対し、0.64〜5.7倍モルの無水酢酸を
用いて脱水反応させることを特徴とする水素化芳香族ポ
リカルボン酸無水物の製造方法、及び(4)水素化芳香
族ポリカルボン酸の脱水反応により酸無水物を製造する
に際し、該水素化芳香族ポリカルボン酸として、ロジウ
ム又はパラジウムあるいはその両方からなる貴金属を含
む触媒の充填層に、上記貴金属1重量部当たり、芳香族
ポリカルボン酸を1〜100重量部/hrの速度で供給
し、水素分圧1MPa以上で流通連続式により水素化し
たものを用い、かつ該水素化芳香族ポリカルボン酸のカ
ルボキシル基に対し、0.64〜5.7倍モルの無水酢
酸を用いて脱水反応させることを特徴とする水素化芳香
族ポリカルボン酸無水物の製造方法、である。
【0016】本発明の第1の目的は、前記(1)あるい
は(2)の製造方法により達成される。また、前記
(1)及び(2)の製造方法においては、触媒として、
水素化に使用した触媒の賦活処理物を再使用することが
できる。本発明の第2の目的は、前記(3)あるいは
(4)の製造方法により達成される。また、前記(3)
及び(4)の製造方法においては、氷酢酸溶媒中におい
て脱水反応を行うことが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】まず、水素化芳香族ポリカルボン
酸の製造方法について説明する。なお、本発明において
水素化芳香族ポリカルボン酸とは芳香族ポリカルボン酸
の芳香環が水素化されたものを云い、芳香環が完全に水
素化されてシクロヘキサン環構造の骨格を有する化合物
や、芳香環が部分的に水素化されてシクロヘキセンやシ
クロヘキサジエン骨格を有する化合物などがある。
【0018】本発明の水素化芳香族ポリカルボン酸の製
造方法において、原料として用いられる芳香族ポリカル
ボン酸としては、芳香環上に2つ以上のカルボキシル基
が導入された化合物であればよく、特に制限されず、様
々な化合物の中から、使用目的に応じて適宜選択するこ
とができる。
【0019】この芳香族ポリカルボン酸の例としては、
テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,3−ナフ
タレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタ
レンジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、4,
4’−ベンゾフェノンジカルボン酸、3,3’−ビフェ
ニルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン
酸、3,3’−ビフェニルエーテルジカルボン酸、4,
4’−ビフェニルエーテルジカルボン酸、4,4´−ビ
ナフチルジカルボン酸などのジカルボン酸類;トリメリ
ット酸、1,2,3−ベンゼントリカルボン酸、トリメ
シン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,
2,4−ナフタレントリカルボン酸などのトリカルボン
酸類;ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビ
フェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフェ
ニルテトラカルボン酸、4,4’−オキシジフタル酸、
ジフェニルメタンテトラカルボン酸、1,4,5,8−
ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタ
レンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテ
トラカルボン酸、3,4,9,10−ペリレンテトラカ
ルボン酸、アントラセンテトラカルボン酸、4,4’−
(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸などの
テトラカルボン酸類;ベンゼンペンタカルボン酸、ベン
ゼンヘキサカルボン酸などのポリカルボン酸等を挙げる
ことができる。
【0020】これらの中で、得られる水素化物の工業的
な利用価値などの点から、ピロメリット酸、トリメリッ
ト酸、トリメシン酸が好適である。これらの芳香族ポリ
カルボン酸の品質は、通常市販されているグレードで構
わない。
【0021】本発明における水素化反応には反応溶媒が
好適に用いられ、特に水が好ましい。原料の芳香族ポリ
カルボン酸は溶媒中に溶解させても懸濁させてもよい。
この時の芳香族ポリカルボン酸濃度としては5〜50重
量%が好ましく、更に好適には10〜40重量%であ
る。
【0022】水素化反応後に冷却もしくは濃縮などによ
り水素化芳香族ポリカルボン酸を結晶化させ、その結晶
を分離して得られた母液を循環使用しても構わない。母
液を反応器に戻す割合は、不純物の系内蓄積度合いに応
じて適宜決めることができる。
【0023】本発明においては、水素化反応触媒とし
て、ロジウム又はパラジウムあるいはその両方からなる
貴金属を含む触媒が用いられ、特に上記貴金属が担体に
担持されてなる触媒が好ましい。担体としてはカーボ
ン、アルミナが好ましい。触媒の形状は特に限定はな
く、水素化反応に応じて粉末や固定床用の破砕状、ペレ
ット状などが選択される。担体への担持量は、触媒全量
に基づき0.5〜30重量%が好ましく、更に好適には
0.5〜10重量%である。
【0024】本発明の製造方法においては、反応様式と
して、回分式(半連続式を含む)及び流通連続式の二つ
の態様がある。
【0025】まず、回分式においては、芳香族ポリカル
ボン酸100重量部に対し、ロジウム又はパラジウムあ
るいはその両方からなる貴金属を0.5〜10重量部の
割合で含む触媒の存在下、水素分圧1MPa以上で芳香
族ポリカルボン酸を水素化する。上記貴金属の量が芳香
族ポリカルボン酸100重量部に対して0.5重量部未
満では水素化反応が十分に進行せず、また上限は10重
量部で十分であり、それを超えると経済的にむしろ不利
となる。該貴金属の好ましい使用量は芳香族ポリカルボ
ン酸100重量部に対して0.5〜5.0重量部の範囲
である。
【0026】一方、水素分圧が1MPa未満では所望の
反応転化率が得られず、本発明の目的が達せられない。
好ましい水素分圧は1〜15MPaの範囲である。反応
温度は40〜120℃の範囲が好ましい。また、反応時
間は、反応温度やその他条件により左右され、一概に決
めることはできないが、通常30〜360分間程度で十
分である。
【0027】次に、流通連続式においては、ロジウム又
はパラジウムあるいはその両方からなる貴金属を含む触
媒の充填層に、上記貴金属1重量部当たり、芳香族ポリ
カルボン酸を1〜100重量部/hrの速度、すなわち
重量時空間速度(WHSV)1〜100hr−1で供給
し、水素分圧1MPa以上で水素化する。上記WHSV
が1hr−1未満では生産効率が低く実用的でないし、
100hr−1を超えると所望の反応転化率が得られ
ず、本発明の目的が達せられない。好ましいWHSVは
3〜50hr−1の範囲である。
【0028】また、水素分圧及び反応温度については、
前記回分式において説明したとおりである。なお、連続
式反応としては、満液型、かん液型などが考えられる
が、かん液型がより好ましい。
【0029】このような回分式及び流通連続式において
は、水素化に使用した触媒は、賦活処理することにより
繰り返し使用することができる。触媒の賦活処理の方法
としては空気と接触させる、酸化剤で処理する、窒素ガ
スと接触させる、スチームで処理する、アルカリ水溶液
で処理する等を挙げることができる。空気と接触させる
方法は、分離した触媒をガラス等の容器に入れて数時間
以上、空気の存在下に放置するだけでも良いし、強制的
に加圧濾過、減圧濾過などの方法で空気を触媒層に通気
してもよい。酸化剤としては過酸化水素が例示される。
アルカリとしては水酸化ナトリウム水溶液、アンモニア
水を例示することができる。触媒のアルカリ洗浄をした
場合には残存アルカリをできるだけ低減するために、ア
ルカリ洗浄の後に触媒を酢酸等の低級脂肪族カルボン酸
で洗浄し、最後に水で洗浄することが好ましい。
【0030】これらの賦活処理方法の中で、空気と接触
させる方法、酸化剤で処理する方法及びそれらを併用す
る方法が、賦活効果の点などから好適である。
【0031】水素化反応装置に用いる耐酸性の材質とし
ては耐食ニッケル合金とその成形体、スーパーステンレ
ス鋼とその成形体、セラミック、ホウロウ、ガラス等の
ガラス質やその成形体が挙げられる。耐食ニッケル合金
の具体例としてはMAT21(三菱マテリアル株式会社
製)、ハステロイC−2000、ハステロイC、ハステ
ロイC−276、ハステロイC−22、ハステロイB、
ハステロイB−2等のハステロイ鋼(Haynes I
nternational、Inc.製)、インコネル
686等のインコネル鋼(The Internati
onal Nikel Company,Inc.製)
等をあげることができる。スーパーステンレス鋼の具体
例としてはNAS254N、NAS354N(日本冶金
工業株式会社製)、Avesta254SMO(AVE
STA製)、HR8N、HR254(住友金属工業株式
会社製)等をあげることができる。また、通常の耐圧容
器に使用される鉄やステンレス鋼に前記の耐酸性の材質
を内張りした容器も好適に使用することができる。
【0032】水を反応溶媒にした場合、生成物の水素化
芳香族ポリカルボン酸は溶媒である水へ溶解しているの
で、必要により貴金属触媒を分離した後、その濾過液を
冷却乃至は濃縮することにより、水素化芳香族ポリカル
ボン酸の結晶を析出させ、これを固液分離することによ
り目的とする水素化芳香族ポリカルボン酸を得ることが
できる。
【0033】このようにして得られた水素化芳香族ポリ
カルボン酸は、原料の芳香族ポリカルボン酸の完全水素
化物であってもよいし、部分水素化物であってもよい。
部分水素化物としては、例えば原料がナフタレン骨格を
有するポリカルボン酸の場合、テトラリン骨格を有する
化合物などを挙げることができる。また、原料がビフェ
ニル骨格や、各種連結基を介して2個のベンゼン環が結
合した構造の骨格を有するポリカルボン酸の場合、一方
がベンゼン環で、他方がシクロヘキサン環構造の骨格を
有する化合物などを挙げることができる。
【0034】本発明の方法で得られる水素化芳香族ポリ
カルボン酸は、更に脱水反応させて水素化芳香族ポリカ
ルボン酸無水物とすることができる。脱水反応は、無水
酢酸等の脱水剤の共存下に加熱還流させるか、減圧下に
加熱することにより行うことができる。次に、水素化芳
香族ポリカルボン酸無水物の製造方法について説明す
る。
【0035】本発明の水素化芳香族ポリカルボン酸無水
物の製造方法においては、原料の水素化芳香族ポリカル
ボン酸として、前述の本発明の方法(回分式、流通連続
式)で得られた高純度の水素化芳香族ポリカルボン酸が
用いられる。すなわち、(1)芳香族ポリカルボン酸
を、その100重量部に対し、ロジウム又はパラジウム
あるいはその両方からなる貴金属を0.5〜10重量部
の割合で含む触媒の存在下、水素分圧1MPa以上で回
分式により水素化したもの、又は(2)ロジウム又はパ
ラジウムあるいはその両方からなる貴金属を含む触媒の
充填層に、上記貴金属1重量部当たり、芳香族ポリカル
ボン酸を1〜100重量部/hrの速度で供給し、水素
分圧1MPa以上で流通連続式により水素化したものが
用いられる。
【0036】本発明の方法において使用する原料の種類
については特に制限はなく、得られる酸無水物の用途に
応じて、前述の水素化芳香族ポリカルボン酸の製造方法
についての説明で、原料として例示した各種芳香族ポリ
カルボン酸の完全水素化物又は部分水素化物の中から、
適宜選択することができる。
【0037】この水素化芳香族ポリカルボン酸の好まし
いものとしては、例えばイソフタル酸、フタル酸、2,
3−ナフタレンジカルボン酸、アントラセンジカルボン
酸、トリメリット酸、1,2,3−ベンゼントリカルボ
ン酸、トリメシン酸、1,2,4−ナフタレントリカル
ボン酸、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−
ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビ
フェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフ
ェニルテトラカルボン酸、4,4’−オキシジフタル
酸、ジフェニルメタンテトラカルボン酸、1,2,5,
6−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナ
フタレンテトラカルボン酸、3,4,9,10−ペリレ
ンテトラカルボン酸、アントラセンテトラカルボン酸、
4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタ
ル酸、ベンゼンペンタカルボン酸、ベンゼンヘキサカル
ボン酸などの芳香族ポリカルボン酸の完全水素化物又は
部分水素化物を挙げることができる。
【0038】また、原料の水素化芳香族ポリカルボン酸
は水素化反応後に固液分離した含水状態(ウェットケー
キ)のままでも、一旦乾燥機等により乾燥させた結晶状
態でも使用することができる。
【0039】本発明の方法においては、前記の水素化芳
香族ポリカルボン酸のカルボキシル基に対し、0.64
〜5.7倍モルの無水酢酸を用いて脱水反応させること
により、水素化芳香族ポリカルボン酸無水物を製造す
る。この際、無水酢酸は市販されているグレードがその
まま使用できる。無水酢酸量がこの範囲より少ないと反
応速度が充分でなく、一方、この範囲より多いと生成し
た水素化芳香族ポリカルボン酸無水物の回収が困難であ
り好ましくない。
【0040】脱水反応を有利に実施する反応温度は80
〜150℃が好ましい。水素化芳香族ポリカルボン酸と
無水酢酸の懸濁液を加熱するだけでもよいし、無水酢酸
を加熱還流させても構わない。無水化反応は、無水酢酸
に懸濁された水素化芳香族ポリカルボン酸のスラリーを
攪拌しながら加温し、無水化温度に達したら1分〜60
分間程度その状態を保持することにより脱水反応が完結
する。
【0041】この無水化反応は窒素ガス等のイナートガ
ス雰囲気で行うのが好ましい。
【0042】本発明では溶媒として氷酢酸を使用すると
より好ましい。使用する氷酢酸の量は、無水酢酸に対し
て0.5〜10.0倍(重量比)が好ましい。氷酢酸の
使用量が増えた場合は、水素化芳香族ポリカルボン酸無
水物の氷酢酸への溶解度が小さいために、スラリー状態
での無水化反応になるが、この場合でも脱水反応は完結
するので構わない。
【0043】更に第二の溶媒として沸点50℃以上の炭
化水素、ハロゲン化炭化水素、エステル、ケトン、エー
テル、脂肪族酸等を加えても構わない。
【0044】無水化反応後、反応液を室温まで冷却して
酸無水物の結晶を析出させ、これを固液分離することに
より水素化芳香族ポリカルボン酸無水物を得ることがで
きる。無水酢酸と氷酢酸の混合溶媒を用いた場合は結晶
の析出量が増えるのでプロセス的に有利である。
【0045】結晶を分離した母液は循環使用しても構わ
ない。母液を無水化反応器に戻す割合は不純物の系内蓄
積度合いに応じて適宜決めることができる。
【0046】このようにして得られた水素化芳香族ポリ
カルボン酸無水物は、分子間酸無水物であってもよく、
分子内に環状酸無水物基を有する酸無水物であってもよ
いが、ポリイミド原料やエポキシ樹脂硬化剤などとして
用いる場合には、分子内に環状酸無水物基を有する酸無
水物が好適である。このような分子内に環状酸無水物基
を有する酸無水物を製造するには、原料の水素化芳香族
ポリカルボン酸として、芳香族環に隣接して結合した一
対のカルボキシル基を少なくとも一つ有する芳香族ポリ
カルボン酸の完全水素化物又は部分水素化物が用いられ
る。例えば、原料の水素化芳香族ポリカルボン酸とし
て、ピロメリット酸を水素化して得られた1,2,4,
5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を用い、これを脱
水閉環させて、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラ
カルボン酸二無水物を得る方法を代表例として挙げるこ
とができる。
【0047】以上のように本発明を実施することによ
り、簡単なプロセスで、かつ工業的に有利な方法で高純
度の水素化芳香族ポリカルボン酸無水物を製造すること
ができる。
【0048】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。
【0049】なお、以下の実施例において貴金属触媒量
(重量%)は芳香族ポリカルボン酸100重量部に対す
る貴金属の重量部、WHSV(hr−1)は貴金属1重
量部当たりの芳香族ポリカルボン酸重量部/hrを示
す。
【0050】実施例1 5リットルのハステロイC−22製のオートクレーブ
(攪拌機付き)にピロメリット酸276g、水1656
g及び5重量%Rh−カーボン粉末触媒(エヌ・イーケ
ムキャット製、含水品、水分含有率50.5重量%)1
00gを仕込み、攪拌しながら系内を窒素ガスで2回、
次いで水素ガスで3回置換した。水素圧を4.9MPa
に保ちながら昇温し、反応温度60℃で60分間水素化
反応を行った。反応液をオートクレーブから抜き出し、
5重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧濾過装置(フィ
ルターは5B濾紙)で濾過分離して無色透明の濾過反応
液を得た。この濾過反応液をガスクロマトグラフィー法
で分析したところ、ピロメリット酸転化率99.92
%、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸
選択率98.3%であった(Rh触媒量0.90重量
%、反応収率=98.2%)。濾過反応液をロータリー
エバポレーターで減圧下に濃縮し、1,2,4,5−シ
クロヘキサンテトラカルボン酸の結晶を析出させた。こ
の結晶を分離、乾燥したところ、263gの1,2,
4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶が得られ
た。この結晶をガスクロマトグラフィー法で分析した結
果、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸
の純度は99.0%であった。
【0051】実施例2 実施例1と同様のオートクレーブにピロメリット酸41
4g、水1656g及び5重量%Rh−カーボン粉末触
媒(前出)150gを仕込み、攪拌しながら系内を窒素
ガスで2回、次いで水素ガスで3回置換した。水素圧を
5.1MPaに保ちながら昇温し、反応温度70℃で1
20分間水素化反応を行った。反応液をオートクレーブ
から抜き出し、5重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧
濾過装置(フィルターは5B濾紙)で濾過分離して無色
透明の濾過反応液を得た。この濾過反応液をガスクロマ
トグラフィー法で分析したところ、ピロメリット酸転化
率99.90%、1,2,4,5−シクロヘキサンテト
ラカルボン酸選択率98.6%であった(Rh触媒量
0.90重量%、反応収率=98.5%)。濾過反応液
をロータリーエバポレーターで減圧下に濃縮し、1,
2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の結晶を
析出させた。この結晶を分離、乾燥したところ、385
gの1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸
結晶が得られた。この結晶をガスクロマトグラフィー法
で分析した結果、1,2,4,5−シクロヘキサンテト
ラカルボン酸の純度は98.7%であった。
【0052】実施例3 実施例1と同様のオートクレーブにピロメリット酸82
8g、水1656g及び5重量%Rh−カーボン粉末触
媒(前出)200gを仕込み、攪拌しながら系内を窒素
ガスで2回、次いで水素ガスで3回置換した。水素圧を
5.0MPaに保ちながら昇温し、反応温度80℃で1
20分間水素化反応を行った。反応液をオートクレーブ
から抜き出し、5重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧
濾過装置(フィルターは5B濾紙)で濾過分離して無色
透明の濾過反応液を得た。この濾過反応液をガスクロマ
トグラフィー法で分析したところ、ピロメリット酸転化
率99.89%、1,2,4,5−シクロヘキサンテト
ラカルボン酸選択率97.7%であった(Rh触媒量
0.60重量%、反応収率=97.6%)。濾過反応液
をロータリーエバポレーターで減圧下に濃縮し、1,
2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の結晶を
析出させた。この結晶を分離、乾燥したところ、781
gの1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸
結晶が得られた。この結晶をガスクロマトグラフィー法
で分析した結果、1,2,4,5−シクロヘキサンテト
ラカルボン酸の純度は98.5%であった。
【0053】実施例4 実施例1と同様のオートクレーブにピロメリット酸27
6g、水1656g及び5重量%Rh−カーボン粉末触
媒(前出)100gを仕込み、攪拌しながら系内を窒素
ガスで2回、次いで水素ガスで3回置換した。水素圧を
3.1MPaに保ちながら昇温し、反応温度80℃で3
60分間水素化反応を行った。反応液をオートクレーブ
から抜き出し、5重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧
濾過装置(フィルターは5B濾紙)で濾過分離して無色
透明の濾過反応液を得た。この濾過反応液をガスクロマ
トグラフィー法で分析したところ、ピロメリット酸転化
率99.86%、1,2,4,5−シクロヘキサンテト
ラカルボン酸選択率97.9%であった(Rh触媒量
0.90重量%、反応収率=97.8%)。濾過反応液
をロータリーエバポレーターで減圧下に濃縮し、1,
2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の結晶を
析出させた。この結晶を分離、乾燥したところ、249
gの1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸
結晶が得られた。この結晶をガスクロマトグラフィー法
で分析した結果、1,2,4,5−シクロヘキサンテト
ラカルボン酸の純度は98.2%であった。
【0054】実施例5 実施例1と同様のオートクレーブにピロメリット酸27
6g、水1656g及び5重量%Rh−カーボン粉末触
媒(前出)100gを仕込み、攪拌しながら系内を窒素
ガスで2回、次いで水素ガスで3回置換した。水素圧を
6.8MPaに保ちながら昇温し、反応温度50℃で6
0分間水素化反応を行った。反応液をオートクレーブか
ら抜き出し、5重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧濾
過装置(フィルターは5B濾紙)で濾過分離して無色透
明の濾過反応液を得た。この濾過反応液をガスクロマト
グラフィー法で分析したところ、ピロメリット酸転化率
99.94%、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラ
カルボン酸選択率98.1%であった(Rh触媒量0.
90重量%、反応収率=98.0%)。濾過反応液をロ
ータリーエバポレーターで減圧下に濃縮し、1,2,
4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の結晶を析出
させた。この結晶を分離、乾燥したところ、262gの
1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶
が得られた。この結晶をガスクロマトグラフィー法で分
析した結果、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカ
ルボン酸の純度は99.1%であった。
【0055】比較例1 5リットルのハステロイC−22製のオートクレープ
(攪拌機付き)にピロメリット酸276g、水1656
g及び5重量%Rh−カーボン粉末触媒(エヌ・イーケ
ムキャット製、含水品、水分含有率51.5重量%)1
2gを仕込み、攪拌しながら系内を窒素ガスで2回、次
いで水素ガスで3回置換した。水素圧を5.0MPaに
保ちながら昇温し、反応温度80℃で240分間水素化
反応を行った。反応液をオートクレーブから抜き出し、
5重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧濾過装置(フィ
ルターは5B濾紙)で濾過分離して褐色透明の濾過反応
液を得た。この濾過反応液をガスクロマトグラフィー法
で分析したところ、ピロメリット酸転化率18.0%、
1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸選択
率75.6%であった(Rh触媒量0.11重量%、反
応収率=13.6%)。
【0056】比較例2 5リットルのハステロイC−22製のオートクレーブ
(攪拌機付き)にピロメリット酸276g、水1656
g及び5重量%Rh−カーボン粉末触媒(エヌ・イーケ
ムキャット製、含水品、水分含有率51.5重量%)1
2gを仕込み、攪拌しながら系内を窒素ガスで2回、次
いで水素ガスで3回置換した。水素圧を7.0MPaに
保ちながら昇温し、反応温度120℃で180分間水素
化反応を行った。反応液をオートクレーブから抜き出
し、5重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧濾過装置
(フィルターは5B濾紙)で濾過分離して褐色透明の濾
過反応液を得た。この濾過反応液をガスクロマトグラフ
ィー法で分析したところ、ピロメリット酸転化率27.
7%、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン
酸選択率82.5%であった(Rh触媒量0.11重量
%、反応収率=22.9%)。
【0057】比較例3 18リットルのハステロイC−276製のオートクレー
ブ(攪拌機付き)にピロメリット酸2.5kg、水10
kg及び5重量%Ru−カーボン粉末触媒(エヌ・イー
ケムキャット製、含水品、水分含有率50.4重量%)
1.2kgを仕込み、攪拌しながら系内を窒素ガスで3
回置換した。水素を導入し、水素圧を4.0MPaに保
ちながら昇温し、反応温度70℃で120分間水素化反
応を行なった。反応液をオートクレーブから抜き出し、
5重量%Ru−カーボン粉末触媒を減圧濾過装置(フィ
ルターは5B濾紙)で濾過分離して褐色透明の濾過反応
液を得た。この濾過反応液をガスクロマトグラフィー法
で分析したところ、ピロメリット酸転化率91.0%、
1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸選択
率56.8%であった(Ru触媒量1.2重量%、反応
収率=51.7%)。
【0058】比較例4 18リットルのハステロイC−276製のオートクレー
ブ(攪拌機付き)にピロメリット酸2.5kg、水10
kg及び5重量%Rh−カーボン粉末触媒(エヌ・イー
ケムキャット製、含水品、水分含有率50.5重量%)
1.2kgを仕込み、攪拌しながら系内を窒素ガスで3
回置換した。水素を導入し、水素圧を0.3MPaに保
ちながら昇温し、反応温度70℃で120分間水素化反
応を行なった。反応液をオートクレーブから抜き出し、
5重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧濾過装置(フィ
ルターは5B濾紙)で濾過分離して無色透明の濾過反応
液を得た。この濾過反応液をガスクロマトグラフィー法
で分析したところ、ピロメリット酸転化率69.2%、
1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸選択
率91.3%であった(Rh触媒量1.2重量%、反応
収率=63.2%)。
【0059】実施例6 ハステロイC−22製の反応管(内径16mm×長さ3
20mm)に0.5重量%Rh−カーボン粒触媒(エヌ
・イーケムキャット製)10gを触媒層の上下にラシッ
ヒリングを用いて充填した。15重量%のピロメリット
酸水溶液を調製し、原料調合槽に仕込んで攪拌しながら
80℃に加温した。原料調合槽内は窒素雰囲気とした。
このピロメリット酸水溶液を水素ガスで反応圧力12M
Paに保った反応管にポンプを用いて5.0g/hrの
割合で送液し、固定床で連続的に水素化反応させた。反
応で消費される水素は反応管上部から反応圧を保つよう
に供給した。また、反応管を加温して100℃で反応さ
せた。反応管を落下してきた反応液は反応管の下部に接
続した生成物受槽に溜め込み、その下部の液相部から断
続的に反応液を抜き出した。この時生成物受槽の気相部
よりわずかに反応ガスを抜き出した。(WHSV=15
hr−1)反応開始後6〜7時間に抜き出した反応液を
ガスクロマトグラフィー法で分析したところ、ピロメリ
ット酸転化率99.85%、1,2,4,5−シクロヘ
キサンテトラカルボン酸選択率95.8%であった(反
応収率=95.7%)。
【0060】実施例7 ハステロイC−22製の反応管(内径16mm×長さ3
20mm)に2重量%Rh−カーボン粒触媒(エヌ・イ
ーケムキャット製)5gを触媒層の上下にラシッヒリン
グを用いて充填した。15重量%のピロメリット酸水溶
液を調製し、原料調合槽に仕込んで攪拌しながら80℃
に加温した。原料調合槽内は窒素雰囲気とした。このピ
ロメリット酸水溶液を水素ガスで反応圧力10MPaに
保った反応管にポンプを用いて7.5g/hrの割合で
送液し、固定床で連続的に水素化反応させた。反応で消
費される水素は反応管上部から反応圧を保つように供給
した。また、反応管を加温して90℃で反応させた。反
応管を落下してきた反応液は反応管の下部に接続した生
成物受槽に溜め込み、その下部の液相部から断続的に反
応液を抜き出した。この時生成物受槽の気相部よりわず
かに反応ガスを抜き出した。(WHSV=11.3hr
−1)反応開始後6〜7時間に抜き出した反応液をガス
クロマトグラフィー法で分析したところ、ピロメリット
酸転化率99.88%、1,2,4,5−シクロヘキサ
ンテトラカルボン酸選択率95.5%であった(反応収
率=95.4%)。
【0061】実施例8 18リットルのハステロイC−276製のオートクレー
ブ(攪拌機付き)にピロメリット酸2.5kg、水10
kg及び5重量%Rh−カーボン粉末触媒(エヌ・イー
ケムキャット製、含水品、水分含有率50.5重量%)
1.2kgを仕込み、攪拌しながら系内を窒素ガスで3
回、置換した。水素を導入し水素圧を4.0MPaに保
ちながら昇温し、反応温度70℃で120分間水素化反
応を行った。反応液をオートクレーブから抜き出し、5
重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧濾過装置(フィル
ターは5B濾紙)で濾過分離して無色透明の濾過反応液
を得た。この濾過反応液をガスクロマトグラフィー法で
分析したところ、ピロメリット酸転化率99.94%、
1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸選択
率94.8%であった(Rh触媒量1.2重量%、反応
収率=94.7%)。濾過反応液をロータリーエバポレ
ーターで減圧下に濃縮し、1,2,4,5−シクロヘキ
サンテトラカルボン酸の結晶を析出させた。この結晶を
分離、乾燥したところ、2.2kgの1,2,4,5−
シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶が得られた。この
結晶をガスクロマトグラフィー法で分析した結果、1,
2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の純度は
99.0%であった。
【0062】実施例9 実施例8で使用した5重量%Rh−カーボン粉末触媒を
減圧濾過で分離した後、ガラス製の容器に取り出して空
気中に一晩放置してから使用した他は実施例8と同様に
水素化反応を行った。反応液をオートクレーブから抜き
出し、5重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧濾過装置
(フィルターは5B濾紙)で濾過分離して無色透明の濾
過反応液を得た。この濾過反応液をガスクロマトグラフ
ィー法で分析したところ、ピロメリット酸転化率99.
94%、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボ
ン酸選択率94.8%であった(Rh触媒量1.2重量
%、反応収率=94.7%)。濾過反応液をロータリー
エバポレーターで減圧下に濃縮し、1,2,4,5−シ
クロヘキサンテトラカルボン酸の結晶を析出させた。こ
の結晶を分離、乾燥したところ、2.2kgの1,2,
4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶が得られ
た。この結晶をガスクロマトグラフィー法で分析した結
果、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸
の純度は98.7%であった。
【0063】また、実施例8と同様の反応条件で使用し
た5重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧濾過で分離し
た後、すぐに18リットルのハステロイC−276製の
オートクレーブ(攪拌機付き)にピロメリット酸2.5
kg、水10kgと共に仕込み実施例8と同様に水素化
反応を行った。反応液をオートクレーブから抜き出し、
5重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧濾過装置(フィ
ルターは5B濾紙)で濾過分離して褐色透明の濾過反応
液を得た。該濾過反応液をガスクロマトグラフィー法で
分析したところ、ピロメリット酸転化率54.0%、
1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸選択
率92.1%であった(反応収率=49.7%)。この
ように、使用した触媒を空気中に放置する賦活処理を行
わずに、直ちに次の反応に使用した場合、触媒活性の低
下による反応転化率の低下が著しいことが分かる。
【0064】実施例10〜17 実施例9と同様に前の実験の触媒を空気中に放置して賦
活処理して繰り返し使用するリサイクル実験を行った。
その結果を表1にまとめた。触媒活性の低下は見られな
かった。
【0065】
【表1】
【0066】実施例18 18リットルのハステロイC−276製のオートクレー
ブ(攪拌機付き)にトリメリット酸1.8kg、水1
0.8kg及び5重量%Rh−カーボン粉末触媒(エヌ
・イーケムキャット製、含水品、水分含有率50.5重
量%)1.2kgを仕込み、攪拌しながら系内を窒素ガ
スで3回置換した。水素を導入し、水素圧を3.0MP
aに保ちながら昇温し、反応温度70℃で60分間水素
化反応を行った。反応液をオートクレーブから抜き出
し、5重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧濾過装置
(フィルターは5B濾紙)で濾過分離して無色透明の濾
過反応液を得た。この濾過反応液をガスクロマトグラフ
ィー法で分析したところ、トリメリット酸転化率99.
94%、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸選
択率94.7%であった(Rh触媒量1.7重量%、反
応収率=94.6%)。濾過反応液をロータリーエバポ
レーターで減圧下に濃縮し、1,2,4−シクロヘキサ
ントリカルボン酸の結晶を析出させた。この結晶を分
離、乾燥したところ、1.2kgの1,2,4−シクロ
ヘキサントリカルボン酸結晶が得られた。この結晶をガ
スクロマトグラフィー法で分析した結果、1,2,4−
シクロヘキサントリカルボン酸の純度は98.6%であ
った。
【0067】実施例19 実施例18で使用した5重量%Rh−カーボン粉末触媒
を減圧濾過で分離した後、ガラス製の容器に取り出し
て、空気中に一晩放置してから使用した他は実施例18
と同様に水素化反応を行った。反応液をオートクレーブ
から抜き出し、5重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧
濾過装置(フィルターは5B濾紙)で濾過分離して無色
透明の濾過反応液を得た。この濾過反応液をガスクロマ
トグラフィー法で分析したところ、トリメリット酸転化
率99.95%、1,2,4−シクロヘキサントリカル
ボン酸選択率94.6%であった(反応収率=94.6
%)。また、実施例18と同様の反応条件で使用した5
重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧濾過で分離した
後、すぐに18リットルのハステロイC−276製のオ
ートクレープ(攪拌機付き)にトリメリット酸1.8k
g、水10.8kgと共に仕込み実施例18と同様に水
素化反応を行った。反応液をオートクレープから抜き出
し、5重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧濾過装置
(フィルターは5B濾紙)で濾過分離して褐色透明の濾
過反応液を得た。該濾過反応液をガスクロマトグラフィ
ー法で分析したところ、トリメリット酸転化率59.2
%、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸選択率
89.9%であった(Rh触媒量1.7重量%、反応収
率=53.2%)。このように、使用した触媒を空気中
に放置する賦活処理を行わずに、直ちに次の反応に使用
した場合、触媒活性の低下による反応転化率の低下が著
しいことが分かる。
【0068】実施例20〜27 実施例19と同様に前の実験の触媒を空気中に放置して
賦活処理して繰り返し使用するリサイクル実験を行っ
た。その結果を表2にまとめた。触媒活性の低下は見ら
れなかった。
【0069】
【表2】
【0070】実施例28 トリメリット酸をトリメシン酸に替えた他は実施例18
と同様に水素化反応を行った。反応液をオートクレーブ
から抜き出し、5重量%Rh−カーボン粉末触媒を減圧
濾過装置(フィルターは5B濾紙)で濾過分離して無色
透明の濾過反応液を得た。この濾過反応液をガスクロマ
トグラフィー法で分析したところ、トリメシン酸転化率
100.0%、1,3,5−シクロヘキサントリカルボ
ン酸選択率97.5%であった(Rh触媒量1.7重量
%、反応収率=97.5%)。濾過反応液をロータリー
エバポレーターで減圧下に濃縮し、1,3,5−シクロ
ヘキサントリカルボン酸の結晶を析出させた。この結晶
を分離、乾燥したところ、1.2kgの1,3,5−シ
クロヘキサントリカルボン酸結晶が得られた。この結晶
をガスクロマトグラフィー法で分析した結果、1,3,
5−シクロヘキサントリカルボン酸の純度は98.9%
であった。
【0071】実施例29 5重量%Rh−カーボン粉末触媒1.2kgを5重量%
Pd−カーボン粉末触媒(エヌ・イーケムキャット製、
含水品、水分含有率54.4重量%)1.8kgに替え
た他は実施例28と同様に水素化反応を行った。反応液
をオートクレーブから抜き出し、5重量%Pd−カーボ
ン粉末触媒を減圧濾過装置(フィルターは5B濾紙)で
濾過分離して無色透明の濾過反応液を得た。この濾過反
応液をガスクロマトグラフィー法で分析したところ、ト
リメシン酸転化率99.96%、1,3,5−シクロヘ
キサントリカルボン酸選択率97.1%であった(Pd
触媒量2.3重量%、反応収率=97.1%)。濾過反
応液をロータリーエバポレーターで減圧下に濃縮し、
1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸の結晶を析
出させた。この結晶を分離、乾燥したところ、1.2k
gの1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸結晶が
得られた。この結晶をガスクロマトグラフィー法で分析
した結果、1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸
の純度は98.8%であった。
【0072】実施例30 ハステロイC−22製の反応管(内径30mm×長さ5
00mm)に2%Rh−カーボン粒触媒(エヌ・イー
ケムキャット製)100gを触媒層の上下にラヒッシリ
ングを用いて充填した。9.1重量%のトリメリット酸
水溶液を調整し、原料調合槽に仕込んで攪拌しながら8
0℃に加温した。原料調合槽内は窒素雰囲気とした。こ
のトリメリット酸水溶液を水素ガスで反応圧力8.0M
Paに保った反応管にポンプを用いて200g/hrの
割合で送液し、固定床で連続的に水素化反応させた。反
応で消費される水素は反応管上部から反応圧を保つよう
に供給した。また、反応管を加温して90℃で反応させ
た。反応管を落下してきた反応液は反応管の下部に接続
した生成物受槽に溜め込み、その下部の液相部から断続
的に反応液を抜き出した。この時生成物受槽の気相部よ
りわずかに反応ガスを抜き出した。((WHSV=9.
1hr−1) 反応開始後9〜10時間に抜き出した反応液をガスクロ
マトグラフィー法で分析したところ、トリメリット酸転
化率99.95%、1,2,4−シクロヘキサントリカ
ルボン酸選択率94.2%であった(反応収率=94.
2%)。
【0073】実施例31 ハステロイC−22製の反応管(内径30mm×長さ5
00mm)に2%Rh−カーボン粒触媒(エヌ・イーケ
ムキャット製)100gを触媒層の上下にラヒッシリン
グを用いて充填した。9.1重量%のトリメリット酸水
溶液を調整し、原料調合槽に仕込んで攪拌しながら80
℃に加温した。原料調合槽内は窒素雰囲気とした。この
トリメリット酸水溶液を水素ガスで反応圧力4.0MP
aに保った反応管にポンプを用いて200g/hrの割
合で送液し、固定床で連続的に水素化反応させた。反応
で消費される水素は反応管上部から反応圧を保つように
供給した。また、反応管を加温して90℃で反応させ
た。反応管を落下してきた反応液は反応管の下部に接続
した生成物受槽に溜め込み、その下部の液相部から断続
的に反応液を抜き出した。この時生成物受槽の気相部よ
りわずかに反応ガスを抜き出した。(WHSV=9.1
hr−1)反応開始後4〜5時間に抜き出した反応液を
ガスクロマトグラフィー法で分析したところ、トリメリ
ット酸転化率99.92%、1,2,4−シクロヘキサ
ントリカルボン酸選択率94.4%であった(反応収率
=94.3%)。
【0074】実施例32 ジムロード冷却管と攪拌機を備えた3リットルのフラス
コに、実施例1と同様にして得られた1,2,4,5−
シクロヘキサンテトラカルボン酸200gと無水酢酸8
00g(カルボキシル基に対して2.5倍モル)を仕込
み、攪拌しながら系内を窒素ガスで置換した。微量に窒
素ガスを流しながら昇温し、30分間還流させた。室温
まで冷却して結晶を析出させ、結晶を分離し(無水酢酸
50gでリンスを行なった)、乾燥したところ、143
gの1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸
二無水物が得られた。この結晶を分析した結果、1,
2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物
の純度は99.4%であった。また、1,2,4,5−
シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の収率は8
3.0%であった。なお、生成物(結晶)の分析は、ガ
スクロマトグラフィー法及び液体クロマトグラフィー法
で行った(以下、同様)。
【0075】実施例33 実施例32と同様のフラスコに、実施例6と同様にして
得られた1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボ
ン酸200gと無水酢酸800g(カルボキシル基に対
して2.5倍モル)を仕込み、攪拌しながら系内を窒素
ガスで置換した。微量に窒素ガスを流しながら昇温し、
5分間還流させた。室温まで冷却して結晶を析出させ、
結晶を分離し(無水酢酸50gでリンスを行った)、乾
燥したところ、146gの1,2,4,5−シクロヘキ
サンテトラカルボン酸二無水物が得られた。この結晶を
分析した結果、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラ
カルボン酸二無水物の純度は99.3%であった。ま
た、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸
二無水物の収率は84.7%であった。
【0076】実施例34 実施例32と同様のフラスコに、実施例1と同様にして
得られた1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボ
ン酸200gと無水酢酸300g(カルボキシル基に対
して1.0倍モル)及び氷酢酸1500gを仕込み、攪
拌しながら系内を窒素ガスで置換した。微量に窒素ガス
を流しながら昇温し、5分間還流させた。室温まで冷却
して結晶を析出させ、結晶を分離し(無水酢酸50gで
リンスを行った)、乾燥したところ、161gの1,
2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物
が得られた。この結晶を分析した結果、1,2,4,5
−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の純度は9
9.1%であった。また、1,2,4,5−シクロヘキ
サンテトラカルボン酸二無水物の収率は93.4%であ
った。
【0077】実施例35 実施例32と同様のフラスコに、実施例1と同様にして
得られた1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボ
ン酸200gと実施例32の分離母液1880gを仕込
み、攪拌しながら系内を窒素ガスで置換した。微量に窒
素ガスを流しながら昇温し、5分間還流させた。室温ま
で冷却して結晶を析出させ、結晶を分離し(無水酢酸5
0gでリンスを行った)、乾燥したところ、170gの
1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無
水物が得られた。この結晶を分析した結果、1,2,
4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の純
度は99.0%であった。また、1,2,4,5−シク
ロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の収率(原料1,
2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸基準)は
92.6%であった。
【0078】比較例5 実施例32と同様のフラスコに、実施例1と同様にして
得られた1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボ
ン酸200gと無水酢酸2000g(カルボキシル基に
対して6.4倍モル)を仕込み、攪拌しながら系内を窒
素ガスで置換した。微量に窒素ガスを流しながら昇温
し、30分間還流させた。室温まで冷却して結晶を析出
させ、結晶を分離し(無水酢酸50gでリンスを行っ
た)、乾燥したところ、103gの1,2,4,5−シ
クロヘキサンテトラカルボン酸二無水物が得られた。こ
の結晶を分析した結果、1,2,4,5−シクロヘキサ
ンテトラカルボン酸二無水物の純度は99.5%であっ
た。また、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカル
ボン酸二無水物の収率は59.8%であった。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、透明性、溶剤可溶性な
どの性質をもつ機能性ポリイミドなどの原料や、透明性
をもつ機能性エポキシ樹脂の硬化剤などとして用いられ
る、高純度の水素化芳香族ポリカルボン酸及びその酸無
水物それぞれを、収率よく、かつ工業的に有利に製造す
ることができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C071 AA01 AA08 CC12 EE05 FF15 HH09 KK01 KK03 LL03 4H006 AA02 AC11 BA24 BA25 BA55 BA61 BA84 BC10 BC11 BC18 BC34 BC35 BE20 BJ20 BS20 4H039 CA40 CA42 CB10 CF10 CG10 CH20

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリカルボン酸を回分式により水素
    化するに際し、芳香族ポリカルボン酸100重量部に対
    し、ロジウム又はパラジウムあるいはその両方からなる
    貴金属を0.5〜10重量部の割合で含む触媒の存在
    下、水素分圧1MPa以上で芳香族ポリカルボン酸を水
    素化することを特徴とする水素化芳香族ポリカルボン酸
    の製造方法。
  2. 【請求項2】芳香族ポリカルボン酸を流通連続式により
    水素化するに際し、ロジウム又はパラジウムあるいはそ
    の両方からなる貴金属を含む触媒の充填層に、上記貴金
    属1重量部当たり、芳香族ポリカルボン酸を1〜100
    重量部/hrの速度で供給し、水素分圧1MPa以上で
    水素化することを特徴とする水素化芳香族ポリカルボン
    酸の製造方法。
  3. 【請求項3】水素化温度が40〜120℃である請求項
    1又は2記載の水素化芳香族ポリカルボン酸の製造方
    法。
  4. 【請求項4】水素分圧が1〜15MPaである請求項1
    又は2記載の水素化芳香族ポリカルボン酸の製造方法。
  5. 【請求項5】触媒として、水素化に使用した触媒の賦活
    処理物を再使用する請求項1又は2記載の水素化芳香族
    ポリカルボン酸の製造方法。
  6. 【請求項6】賦活処理物が、水素化に使用した触媒を空
    気又は酸化剤あるいはその両方で賦活処理したものであ
    る請求項5記載の水素化芳香族ポリカルボン酸の製造方
    法。
  7. 【請求項7】芳香族ポリカルボン酸を溶媒に溶解又は懸
    濁させて用いる請求項1又は2記載の水素化芳香族ポリ
    カルボン酸の製造方法。
  8. 【請求項8】芳香族ポリカルボン酸と溶媒とからなる液
    中の芳香族ポリカルボン酸濃度が5〜50重量%である
    請求項7記載の水素化芳香族ポリカルボン酸の製造方
    法。
  9. 【請求項9】芳香族ポリカルボン酸がピロメリット酸、
    トリメリット酸又はトリメシン酸である請求項1又は2
    記載の水素化芳香族ポリカルボン酸の製造方法。
  10. 【請求項10】水素化芳香族ポリカルボン酸の脱水反応
    により酸無水物を製造するに際し、該水素化芳香族ポリ
    カルボン酸として、芳香族ポリカルボン酸を、その10
    0重量部に対し、ロジウム又はパラジウムあるいはその
    両方からなる貴金属を0.5〜10重量部の割合で含む
    触媒の存在下、水素分圧1MPa以上で回分式により水
    素化したものを用い、かつ該水素化芳香族ポリカルボン
    酸のカルボキシル基に対し、0.64〜5.7倍モルの
    無水酢酸を用いて脱水反応させることを特徴とする水素
    化芳香族ポリカルボン酸無水物の製造方法。
  11. 【請求項11】水素化芳香族ポリカルボン酸の脱水反応
    により酸無水物を製造するに際し、該水素化芳香族ポリ
    カルボン酸として、ロジウム又はパラジウムあるいはそ
    の両方からなる貴金属を含む触媒の充填層に、上記貴金
    属1重量部当たり、芳香族ポリカルボン酸を1〜100
    重量部/hrの速度で供給し、水素分圧1MPa以上で
    流通連続式により水素化したものを用い、かつ該水素化
    芳香族ポリカルボン酸のカルボキシル基に対し、0.6
    4〜5.7倍モルの無水酢酸を用いて脱水反応させるこ
    とを特徴とする水素化芳香族ポリカルボン酸無水物の製
    造方法。
  12. 【請求項12】氷酢酸溶媒中にて脱水反応を行う請求項
    10又は11記載の水素化芳香族ポリカルボン酸無水物
    の製造方法。
  13. 【請求項13】氷酢酸溶媒量が、無水酢酸に対して0.
    5〜10倍重量である請求項12記載の水素化芳香族ポ
    リカルボン酸無水物の製造方法。
  14. 【請求項14】水素化芳香族ポリカルボン酸が1,2,
    4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸であり、得ら
    れる酸無水物が1,2,4,5−シクロヘキサンテトラ
    カルボン酸二無水物である請求項10又は11記載の水
    素化芳香族ポリカルボン酸無水物の製造方法。
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