JP2015073960A - 芳香族カルボン酸類の水素化触媒およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】芳香族カルボン酸の芳香環を水素化して脂環式カルボン酸を製造する際に使用される、より高活性のルテニウム−パラジウム共担持触媒の提供。【解決手段】担体にルテニウム化合物とパラジウム化合物を担持後に有機アルカリと接触させることで、ルテニウムとパラジウムを含有する粒子の金属分散度が大きくなり、触媒活性が向上し、担体表面上に両者を含む粒子の形態で存在し、金属分散度が46%以上である、ルテニウム−パラジウム共担持触媒。前記ルテニウム化合物とパラジウム化合物は、各種塩又は錯体を用いることができるが、特に、塩化物が好ましく、前記有機アルカリと反応により、塩素が除去される方法を含む共担持触媒の製造方法。前記担体はアルミナ、ジルコニア、セリア、チタニア及びシリカからなる群から選ばれる1種以上の共担持触媒。【選択図】なし

Description

本発明は、芳香族カルボン酸の芳香環の水素化触媒に関する。詳しくは、水素化触媒がルテニウムとパラジウムを共担持した触媒であり、ルテニウムとパラジウムが担体表面上の同一の粒子内に共存する触媒に関する。
芳香族カルボン酸の芳香環を水素化する貴金属触媒はこれまで多く検討されている。芳香族カルボン酸の芳香環を直接水素化する触媒として、現在は穏和な条件で水素化反応が進行するロジウム触媒の検討が多くなされている(非特許文献1、非特許文献2、特許文献1、特許文献2)。ロジウム触媒は芳香族カルボン酸の水素化触媒として活性が高く、副反応が進行せず生成物の選択率も高くなるといった利点がある。このように優れた触媒能を持つロジウムだが工業化に際してはいくつか課題が挙げられる。1点目は非常に高価であることであり、工業化の際には触媒に対する初期投資の負担が大きくなる。2点目は触媒の活性低下速度が速く、触媒を長期間使用するには賦活操作を頻繁に行わなければならない点である。賦活を組み込んだプロセスの構築も可能であるが、工業化に際してはよりシンプルなプロセスが採用できる触媒が求められている(特許文献1)。
芳香族カルボン酸に対して水素化能を持つ貴金属で安価なものとしてルテニウムが挙げられる。一般的にルテニウム触媒を芳香族カルボン酸の水素化に使用すると、芳香環の水素化だけでなく、側鎖のカルボキシル基の還元が生じることが知られており(非特許文献3)、脂環式カルボン酸の選択率は低くなる。このような活性を有するルテニウム触媒を芳香族カルボン酸の水素化に使用するには、カルボン酸をエステルに変換する必要があることが知られており、プロセス的に芳香族カルボン酸のエステル化と脂環式カルボン酸エステルの加水分解といった2つの工程が増えることになる(特許文献3、特許文献4)。あるいはカルボン酸をナトリウム塩のような無機塩に変換することでルテニウム触媒を芳香族カルボン酸の水素化に使用できることも知られている(特許文献5)が、上記エステル経由法と同様に、プロセス的に芳香族カルボン酸の無機塩への誘導化、脂環式カルボン酸無機塩の脱塩といった2つの工程が増えることになる。
比較的安価な貴金属であるルテニウムを使用し、ロジウム触媒と同等の活性およびロジウム触媒にみられる活性低下が生じない触媒として、ルテニウムとパラジウムを担体に共担持した触媒があり、このルテニウム−パラジウム共担持触媒を用いると工業的に簡便な方法で脂環式カルボン酸を製造できることが知られている (特許文献6)。
一般的に貴金属触媒を製造するときは、安価な塩化物が使用される。塩化物を原料として触媒を製造するときは、その製造方法によっては塩素ガスや塩化水素ガスが発生し、触媒製造装置を腐食するおそれがある。そのため焼成炉および還元装置の維持費がかかり、触媒製造コストが増大する。触媒製造装置の腐食を防ぐために、無機アルカリでルテニウム−スズ系担持触媒を処理し、触媒に含まれるハロゲンを除去する方法が知られている(特許文献7)。
特開2008−63263号公報 特許第4622406号公報 特許第3834836号公報 特開2006−045166号公報 米国特許第3444237号明細書 国際公開第2012−117976号 特開2001−9277号公報
Journal of Organic Chemistry, 1966年,第31巻, p.3438-3439 Chemistry a European Journal, 2009年,第15巻, p.6953-6963 Handbook of Heterogeneous Catalytic Hydrogenation for Organic Synthesis, p.387-391, Sigeo NISHIMURA, JOHN WILEY & SONS,INC.
特許文献6に記載の触媒は芳香族カルボン酸の芳香環の水素化触媒として有用であるが、更なる活性の向上も望まれている。また、本発明者らの検討によれば、塩化物を原料として該触媒を製造すると、焼成工程で塩素ガスおよび還元工程で塩化水素ガスが発生し、焼成炉および還元装置が腐食するおそれがあることが分かった。前述のように、特許文献7には無機アルカリで触媒を処理し、触媒に含まれるハロゲンを除去する方法が紹介されているが、ルテニウム−パラジウム共担持触媒の調製時に無機アルカリで処理すると触媒活性が低下することが判明した。
本発明の目的は、より高活性のルテニウム−パラジウム共担持触媒を提供することであり、更には、塩化物を用いて該触媒を調製する際に塩素ガスの発生を防止することで触媒製造装置の腐食を抑止し、製造装置の維持費を低減させ、触媒製造コストを低減させることである。触媒活性が高くなれば、触媒使用量の低減が可能となるので、脂環式カルボン酸の製造コストの低減に繋がり、より優勢性のある製造プロセスの構築が可能となる。
本発明者らはルテニウム−パラジウム共担持触媒の活性をより高くするために鋭意検討した結果、担体にルテニウム化合物とパラジウム化合物を担持後に有機アルカリと接触させることで、ルテニウムとパラジウムを含有する粒子の金属分散度が大きくなり、触媒活性が向上すること、また、この方法によれば触媒調製時の塩素ガス発生を防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は以下の[1]〜[7]の共担持触媒に関するものである。
[1]ルテニウムとパラジウムを担体に共担持した触媒であって、ルテニウムとパラジウムが担体表面上に両者を含む粒子の形態で存在し、金属分散度が46%以上であることを特徴とする、ルテニウム−パラジウム共担持触媒。
[2]担体が活性炭、アルミナ、ジルコニア、セリア、チタニアおよびシリカからなる群から選ばれる1種または2種以上の組み合わせからなる[1]記載の共担持触媒。
[3]担体がシリカである[1]記載の共担持触媒。
[4]水素化用触媒として用いられる[1]〜[3]記載の共担持触媒。
[5]芳香族カルボン酸の芳香環の水素化触媒である[4]記載の共担持触媒。
[6]芳香族カルボン酸が一般式(1)、(2)または(3)であらわされる化合物である[5]記載の共担持触媒。

(式(1)中、R〜Rは各々COOH、CHOH、CH、OHまたはHであり、R〜Rの少なくとも1つはCOOHである)

(式(2)中、R〜Rは各々COOH、CHOH、CH、OHまたはHであり、R〜Rの少なくとも1つはCOOHである)

(式(3)中、R〜R10は各々COOH、CHOH、CH、OHまたはHであり、R〜R10の少なくとも1つはCOOHである)
[7]芳香族カルボン酸がトリメリット酸、トリメシン酸またはピロメリット酸である[5]記載の共担持触媒。
本発明におけるルテニウム−パラジウム共担持触媒は、触媒活性が高いため、効率的に芳香族カルボン酸の芳香環を水素化し、脂環式カルボン酸を製造できる。
本発明のルテニウム−パラジウム共担持触媒(以下「本発明の共担持触媒」と称すことがある)はルテニウムとパラジウムを担体に共担持した触媒であって、ルテニウムとパラジウムが担体表面上に両者を含む粒子の形態で存在し、金属分散度が46%以上である共担持触媒である。
本発明の共担持触媒に使用する担体は、ルテニウムおよびパラジウムを担持することができれば特に制限はなく、担体の形状(例えば粉末や成型品等)や担体の物性(例えば比表面積や平均細孔径等)にも制限はない。具体的には活性炭、アルミナ、ジルコニア、セリア、チタニア、シリカ、シリカアルミナ、ゼオライト、酸化クロム、酸化タングステン、イオン交換樹脂、合成吸着材等が例示できる。これらは単独で、または2種以上を適宜混合して使用することができる。中でも活性炭、アルミナ、ジルコニア、セリア、チタニア、シリカが好ましく、特にシリカが好ましい。又、担体の粒径(平均粒径)は、懸濁床で反応を行う場合は1μm〜300μm、固定床で反応を行う場合は0.3mm〜10mmであるのが好ましい。
本発明の共担持触媒は、担体表面上にルテニウムとパラジウムを含む粒子の形態で存在している、つまり同一の粒子内にルテニウムとパラジウムが共存している触媒である。ルテニウムとパラジウムが同一粒子内に共存し、互いに近接していることで芳香族化合物の芳香環の水素化に高い活性と選択率を示す。
本発明の共担持触媒の担体表面上のルテニウムとパラジウムが共存している粒子のサイズは、ルテニウムとパラジウムが共存していれば特に限定されない。但し、ルテニウムとパラジウムが共存している粒子のサイズが大きいと粒子の外表面積が小さくなり、担持されているルテニウムとパラジウムが効率的に反応に使用されないため、ルテニウムとパラジウムを効率的に水素化反応に使用するには、粒子径は小さい方が好適であり、好ましくは1−50nmであり、より好ましくは1−15nmである。この粒径は透過型電子顕微鏡などの方法により容易に測定することができる。
本発明の共担持触媒におけるルテニウムおよびパラジウムの担持量に制限はない。具体的にルテニウムおよびパラジウムの合計担持量は共担持触媒全体に対して好ましくは0.5〜10質量%で、より好ましくは0.5〜5質量%である。ルテニウムおよびパラジウムの合計担持量は、蛍光X線分析などにより測定することができる。
本発明の共担持触媒におけるルテニウムおよびパラジウムの割合は、ルテニウムおよびパラジウムが担体表面上の粒子に共存していれば制限はない。ルテニウムとパラジウムの合計量に対する具体的なルテニウムおよびパラジウムの割合はそれぞれ好ましくは1〜99質量%で、より好ましくは10〜90質量%で、さらに好ましくは20〜80質量%である。
本発明の共担持触媒は金属分散度が大きく、金属表面積(金属粒子の外表面積)が大きいものであるため、担持された金属が反応に効率的に使用されるので反応速度が大きくなる。金属分散度はCOパルス法で測定できる。250℃、15分間水素気流下で触媒の前処理を行った後、50℃での触媒へのCO吸着量を求め、金属一分子にCO二分子が吸着するとして、金属表面積、金属分散度を計算することができる。CO吸着量、金属表面積、金属分散度は、具体的には実施例に記載した方法により求めることができる。好ましい触媒の金属分散度は、46%以上であり、より好ましくは47%以上である。金属分散度がこの値よりも小さいと、金属表面積が小さくなり、担持された金属が効率的に反応に使用されないため、触媒が高活性を示さない。金属表面積は190 m2/g-metal以上であることが好ましい。
本発明の共担持触媒は、担体にルテニウム化合物とパラジウム化合物を担持して触媒前駆体を調製し、次いで該触媒前駆体と有機アルカリを接触させることにより製造される。
ルテニウム化合物とパラジウム化合物を担体に担持する方法は、該共担持触媒における担体表面上の同一の粒子にルテニウムとパラジウムを共存できれば制限はなく、ルテニウムとパラジウムの他に第3の金属成分を添加することも可能である。具体的な調製方法としてはイオン交換法、含浸法、沈着法等が挙げられ、好ましくは含浸法と沈着法である。
ルテニウム化合物およびパラジウム化合物を担体に担持させる順序もとくに限定されない。具体的には同時に担持する方法、逐次に担持する方法等が挙げられる。
担体にルテニウム化合物とパラジウム化合物を担持させた触媒前駆体の調製方法としては、特許文献6にて開示される触媒の調製方法が好適に援用できる。
ルテニウムおよびパラジウムの供給源となるルテニウム化合物やパラジウム化合物としては、塩化物、硝酸塩、酢酸塩、などの公知の塩または錯体を用いることができる。中でも安価な塩化物が使用される。
本発明においては、塩化ルテニウムと塩化パラジウムを担体に担持して触媒前駆体を調製した後に、該触媒前駆体と有機アルカリを接触させること(以下「アルカリ処理」と称すことがある)が好ましく、これにより触媒前駆体中の塩素(原子)を除去し、さらにルテニウムとパラジウムを含有する粒子の金属分散度が大きくなり、触媒活性が向上する。
アルカリ処理に用いられる有機アルカリの種類は、塩化ルテニウムおよび塩化パラジウム(以下総称して「金属塩化物」と称すことがある)と反応して水酸化物を形成するアルカリならば特に限定されない。具体的には、4級アンモニウム塩、アミン類が挙げられる。中でも好ましいのはテトラアルキルアンモニウムヒドロキシドであり、特に好ましいのはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドである。
アルカリ処理を行う際に加える有機アルカリの物質量は、触媒前駆体中の塩素原子の物質量に対する比として1以上10以下が好ましい。1より小さいと、アルカリ処理後も金属塩化物が残り、焼成、還元などの際に塩素ガスや塩化水素ガスが発生し、装置の腐食を引き起こす可能性がある。逆に10より大きいと、触媒からの除去が困難になるだけでなく、過剰の有機アルカリと担体であるシリカが反応し、シリカが溶解する可能性がある。
有機アルカリは溶液の形態で用いることができ、溶液に用いる溶媒としては、有機アルカリの一部又は全部が溶解すれば特に制限されないが、水に溶かして水溶液とすることが好ましい。この時の有機アルカリの濃度は、水に完全に溶解する濃度ならば、制限はない。濃度が薄いと、必要な有機アルカリ水溶液の量が多くなり、アルカリ処理に要する時間が長くなる。逆に濃度が濃いと、有機アルカリと担体であるシリカが反応し、シリカが溶解しやすくなる。具体的には有機アルカリの濃度が1〜50質量%の範囲で処理を行うことが好ましい。
アルカリ処理は、塩化ルテニウムおよび塩化パラジウムを担持した触媒前駆体に有機アルカリを添加することで行うことが好ましい。具体的には、触媒前駆体に有機アルカリ水溶液を添加し、水酸化ルテニウムおよび水酸化パラジウムを形成させる。添加した有機アルカリ水溶液中の水を蒸発させることで、水酸化物を担体に担持させる。この操作は複数回行ってもよい。その際、得られた触媒を水で洗浄し、生成した有機アルカリ塩化物および過剰の有機アルカリを触媒から除去することが好ましい。処理後の触媒は、適宜乾燥、焼成、還元を行うことも可能である。
アルカリ処理を行う際の温度は、有機アルカリと金属塩化物が反応する温度以上であれば、制限はない。温度が低すぎると、有機アルカリと金属塩化物の反応速度が遅く、アルカリ処理に要する時間が長くなり、また、未反応の金属塩化物が残りやすくなる。逆に温度を高くしすぎても、効果が向上するわけではない。具体的には、40〜100℃の範囲で処理を行うことができる。
アルカリ処理を行うために触媒前駆体に有機アルカリを添加するときは、触媒前駆体の細孔容積以下の容量を添加する。添加する有機アルカリの容量が細孔容積よりも多いと、金属塩化物と有機アルカリの反応が担体上で起こらず、担体に担持されない金属粒子が生成する恐れがある。
本発明の共担持触媒は芳香族化合物の芳香環を水素化する触媒として有用であり、特に芳香族カルボン酸の芳香環を水素化して脂環式カルボン酸を製造する触媒として好適である。芳香族カルボン酸は芳香環にカルボキシル基を有する化合物であれば特に限定されず、公知の芳香族カルボン酸が使用できる。このような芳香族カルボン酸としては前記一般式(1)、(2)または(3)であらわされるものを使用することができる。
具体的には、安息香酸等の芳香族モノカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、1,2-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、1,8-ナフタレンジカルボン酸、2,3-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、2,7-ナフタレンジカルボン酸、2,2'-ビフェニルジカルボン酸、3,3'-ビフェニルジカルボン酸、4,4'-ビフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;ヘミメリット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸等の芳香族トリカルボン酸;メロフアン酸、プレーニト酸、ピロメリット酸、3,3'4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸等の芳香族テトラカルボン酸;ベンゼンペンタカルボン酸等の芳香族ペンタカルボン酸;ベンゼンヘキサカルボン酸等の芳香族ヘキサカルボン酸などが例示される。これらは、単独でまたは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
中でも、ベンゼン環に2〜4個のカルボキシル基を有する芳香族ジカルボン酸、芳香族トリカルボン酸、芳香族テトラカルボン酸が好ましく、具体的には、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸であり、さらに好ましいのはトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸である。これらは単独で、または2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
水素化反応には反応溶媒が好適に用いられる。この水素化反応溶媒は芳香族カルボン酸を溶解し、反応を阻害しなければ特に限定されない。
具体的には水、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノールといったアルコール類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、n-ブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、THFといったエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチルといったエステル類;アセトン、メチルエチルケトンといったケトン類が挙げられる。
中でも好ましいのは水、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノールであり、さらに好ましいのは水である。これらは単独で、または2種以上を適宜混合して使用することができる。
水素化反応において、芳香族カルボン酸は溶媒中に溶解させても懸濁させてもよく、濃度も特に限定されない。具体的な芳香族カルボン酸の濃度は、芳香族カルボン酸と溶媒の合計に対する芳香族カルボン酸として、好ましくは1〜50質量%であり、より好ましくは2〜40質量%であり、さらに好ましくは2〜20質量%である。
水素化反応に使用する触媒量に制限はなく、ルテニウムおよびパラジウムの含有量と反応に用いる芳香族カルボン酸の量を勘案し、目的とする反応時間になるよう適宜決めればよい。
水素化反応の温度に制限はなく、温度が低すぎると、反応速度が小さくなり、水素化反応の完結に要する時間が長くなり、逆に温度が高すぎると、反応速度は大きくなり、水素化反応の完結に要する時間は短くなるが、目的とする脂環式カルボン酸の選択率は低くなる。40〜150℃の温度範囲で反応を行うことができ、好ましくは40〜100℃の温度範囲である。
水素化反応の水素圧力は特に制限はなく、水素圧力が低いと、反応速度が小さくなり、水素化反応の完結に要する時間が長くなり、逆に水素圧力が高いと、水素化反応の完結に要する時間は短くなるが、装置の耐圧仕様等の装置への投資が大きくなる。具体的には水素圧力は0.5〜15MPaの範囲で水素化反応を行うことができ、好ましくは1〜10MPaである。
水素化反応は回分式、半回分式、連続式といった反応形式に制限はない。目的とする生産量が少量の場合は回分式や半回分式での製造プロセスを構築すればよく、生産量が多量の場合は連続式での製造プロセスを構築すればよい。
水素化反応は、上記の芳香族カルボン酸の量、触媒量、反応温度、水素圧力、反応形式を適宜組み合わせることで、目的の反応時間で目的とする選択率の脂環式カルボン酸の製造が可能となる。
本発明の共担持触媒は、水素化反応前、特に芳香族カルボン酸等の水素化原料と接触させる前に水素と接触させて前処理することにより、水素化反応を行った際の触媒活性低下を抑制することができる。活性低下抑制のメカニズムは明らかではないが、触媒を水素と接触させることで触媒中のルテニウムやパラジウムに水素が吸着され、これらの触媒金属に対する芳香族カルボン酸の作用を軽減させることが考えられる。
本発明の共担持触媒は、回分式や半回分式による水素化反応においては反応毎の大きな活性低下が見られないので賦活操作をしなくても再利用が可能であるが、反応毎に水素での前処理を実施することで、活性低下のさらなる抑制が可能となる。触媒を再利用できる回数が増加するので、触媒の交換頻度を減らすことができ、より効率的に脂環式カルボン酸の製造が可能となる。連続式においても、水素前処理を実施してから反応を開始すると、時間が経過しても触媒の大きな活性低下はみられず、より効率的に脂環式カルボン酸の製造が可能となる。
次に本発明を実施例により、更に詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
<塩素含量>
触媒前駆体中の塩素含量は塩化ルテニウムと塩化パラジウムの仕込み量から計算した。
触媒前駆体以外の触媒中の塩素含量は、エネルギー分散型X線分光法(EDX、日立製S-3400N)にて測定した。
<CO吸着量・金属表面積・金属分散度>
使用した触媒のCO吸着量、金属表面積、金属分散度は以下の方法にて求めた。
分析装置:日本ベル株式会社製 金属表面積測定装置BET-METAL-1
測定前に250℃、15分間水素気流下で触媒の前処理を行った後、50℃でCOを吸着させ、吸着量を求めた。また、金属表面積、金属分散度は、以下の式に従って求めた。化学量論比は2として計算した。
金属分散度(%) = CO吸着量(cm3)×SF/22414×MW/C×100
金属表面積(m2/g-metal) = CO吸着量(cm3)×SF/22414×6.02×1023×σm×10-18/C
MW: 金属原子量(g/mol)
MW = (MWRu×wt%Ru/MWRu+MWPd×wt%Pd/MWPd)/(wt%Ru/MWRu+wt%Pd/MWPd
MWRu、MWPd: ルテニウム、パラジウムの原子量(g/mol)
wt%Ru、wt%Pd: ルテニウム、パラジウムの担持量(質量%)
SF: 化学量論比
C : 測定試料中の金属重量(g)
σm: 金属1原子の断面積(nm2)
<転化率・選択率>
芳香族カルボン酸の転化率、脂環式カルボン酸の選択率は、反応生成物をメチルエステル体に誘導体化後、ガスクロマトグラフィーにて分析して求めた。
<反応速度定数>
反応速度定数kは、以下の式に従って求めた。
k = 1/反応時間(hr)×ln(1/(1-転化率(%)/100))
<調製例>
塩化ルテニウムn水和物(和光純薬製)0.647gと塩化パラジウム(和光純薬製)0.417gを水に溶解させた。シリカゲル(富士シリシア化学製キャリアクトQ-6、粒径75-150μm)10gに塩化ルテニウムと塩化パラジウムを溶解させた水溶液を添加し、総重量を60gとした。アスピレーター減圧下、水浴で加熱して、水分を蒸発させて塩化ルテニウムと塩化パラジウムを担体に担持させた。その後、空気雰囲気下で乾燥させ、触媒前駆体Xを調製した。触媒前駆体X中の塩素含量は4.4%であった。
<実施例1>
触媒前駆体X 1gをフラスコに入れ、水浴で60℃に加熱した。ここに15wt%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(TMAH、和光純薬製)を0.5ml添加し、アスピレーターで減圧にして、水分を蒸発させた。この操作を6回繰り返し、金属塩化物とTMAHを反応させた。アスピレーター減圧下で加熱して、水分を完全に蒸発させた。得られた触媒を水洗し、塩素原子およびTMAHを除去した。空気雰囲気下150℃で2時間乾燥させた(塩素含量は検出限界以下であった)。その後、250℃で4時間気相水素還元を実施することで、ルテニウム−パラジウム共担持触媒(2.5重量%Ru-2.5重量%Pd/SiO2、以下「触媒A」と称す)を調製した。触媒AのCO吸着量は3.8 cm3/g(STP)、金属表面積は286 m2/g-metal、金属分散度は70%であった。
200mlのSUS316製オートクレーブに触媒A 0.4g、水40gを仕込んだ。気相部を窒素1MPaで3回置換した後、水素1MPaで3回気相部を置換し、水素雰囲気とした。水素雰囲気で、電磁式撹拌羽根で30分間、室温で撹拌した。その後、フランジを開放しオートクレーブにトリメリット酸(東京化成工業社製)4g、水8gを仕込んだ。気相部を窒素1MPaで3回置換した後、水素1MPaで3回気相部を置換した。水素で9MPaまで昇圧し、電磁式撹拌羽根で撹拌しながら50℃に昇温し、昇温開始から60分で反応を停止した。反応生成物をメチルエステル体に誘導化後、ガスクロマトグラフィーで分析すると、トリメリット酸の転化率は100%、水素化トリメリット酸(1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸)の選択率は97.7%となった。また昇温開始から30分での反応速度定数を求めたところ、4.6 hr-1であった。
<実施例2>
触媒前駆体X 1gをフラスコに入れ、水浴で60℃に加熱した。ここに5wt%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(TEAH)を0.5ml添加し、アスピレーターで減圧にして、水分を蒸発させた。この操作を12回繰り返し、金属塩化物とTEAHを反応させた。アスピレーター減圧下で加熱して、水分を完全に蒸発させた。得られた触媒を水洗し、塩素原子およびTEAHを除去した。空気雰囲気下150℃で2時間乾燥させた(塩素含量は検出限界以下であった)。その後、250℃で4時間気相水素還元を実施することで、ルテニウム−パラジウム共担持触媒(2.5重量%Ru-2.5重量%Pd/SiO2、以下「触媒B」と称す)を調製した。触媒BのCO吸着量は3.4 cm3/g(STP)、金属表面積は256 m2/g-metal、金属分散度は63%であった。
200mlのSUS316製オートクレーブに触媒B 0.5g、水50gを仕込んだ。気相部を窒素1MPaで3回置換した後、水素1MPaで3回気相部を置換し、水素雰囲気とした。水素雰囲気で、電磁式撹拌羽根で30分間、室温で撹拌した。その後、フランジを開放しオートクレーブにトリメリット酸(東京化成工業社製)5g、水10gを仕込んだ。気相部を窒素1MPaで3回置換した後、水素1MPaで3回気相部を置換した。水素で9MPaまで昇圧し、電磁式撹拌羽根で撹拌しながら50℃に昇温し、昇温開始から60分で反応を停止した。反応生成物をメチルエステル体に誘導化後、ガスクロマトグラフィーで分析すると、トリメリット酸の転化率は100%、水素化トリメリット酸(1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸)の選択率は97.5%となった。また昇温開始から30分での反応速度定数を求めたところ、2.5 hr-1であった。
<実施例3>
触媒前駆体X 1gをフラスコに入れ、水浴で60℃に加熱した。ここに15wt%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(TEAH)を0.5ml添加し、アスピレーターで減圧にして、水分を蒸発させた。この操作を6回繰り返し、金属塩化物とTEAHを反応させた。アスピレーター減圧下で加熱して、水分を完全に蒸発させた。得られた触媒を水洗し、塩素原子およびTEAHを除去した。空気雰囲気下150℃で2時間乾燥させた(塩素含量は検出限界以下であった)。その後、250℃で4時間気相水素還元を実施することで、ルテニウム−パラジウム共担持触媒(2.5重量%Ru-2.5重量%Pd/SiO2、以下「触媒C」と称す)を調製した。触媒CのCO吸着量は2.6 cm3/g(STP)、金属表面積は192 m2/g-metal、金属分散度は47%であった。
200mlのSUS316製オートクレーブに触媒C 0.5g、水50gを仕込んだ。気相部を窒素1MPaで3回置換した後、水素1MPaで3回気相部を置換し、水素雰囲気とした。水素雰囲気で、電磁式撹拌羽根で30分間、室温で撹拌した。その後、フランジを開放しオートクレーブにトリメリット酸(東京化成工業社製)5g、水10gを仕込んだ。気相部を窒素1MPaで3回置換した後、水素1MPaで3回気相部を置換した。水素で9MPaまで昇圧し、電磁式撹拌羽根で撹拌しながら50℃に昇温し、昇温開始から60分で反応を停止した。反応生成物をメチルエステル体に誘導化後、ガスクロマトグラフィーで分析すると、トリメリット酸の転化率は100%、水素化トリメリット酸(1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸)の選択率は96.8%となった。また昇温開始から30分での反応速度定数を求めたところ、2.2 hr-1であった。
<比較例1>
触媒前駆体X 1gを空気雰囲気下400℃で4時間焼成、250℃で4時間気相水素還元を実施することで、ルテニウム−パラジウム共担持触媒(2.5重量%Ru-2.5重量%Pd/SiO2、以下「触媒D」と称す)を調製した。焼成時には微量ではあるが塩素ガスの発生が確認された。触媒DのCO吸着量は1.8 cm3/g(STP)、金属表面積は138 m2/g-metal、金属分散度は34%であった。
200mlのSUS316製オートクレーブに触媒D 0.5g、水50gを仕込んだ。気相部を窒素1MPaで3回置換した後、水素1MPaで3回気相部を置換し、水素雰囲気とした。水素雰囲気で、電磁式撹拌羽根で30分間、室温で撹拌した。その後、フランジを開放しオートクレーブにトリメリット酸(東京化成工業社製)5g、水10gを仕込んだ。気相部を窒素1MPaで3回置換した後、水素1MPaで3回気相部を置換した。水素で9MPaまで昇圧し、電磁式撹拌羽根で撹拌しながら50℃に昇温し、昇温開始から60分で反応を停止した。反応生成物をメチルエステル体に誘導化後、ガスクロマトグラフィーで分析すると、トリメリット酸の転化率は97.7%、水素化トリメリット酸(1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸)の選択率は96.8%となった。また昇温開始から30分での反応速度定数を求めたところ、2.1 hr-1であった。
<比較例2>
触媒前駆体X 1gをフラスコに入れ、水浴で60℃に加熱した。ここに0.2N(0.8wt%) 水酸化ナトリウム水溶液(NaOH, 和光純薬製)を0.5ml添加し、アスピレーターで減圧にして、水分を蒸発させた。この操作を13回繰り返し、金属塩化物とNaOHを反応させた。アスピレーター減圧下で加熱して、水分を完全に蒸発させた。得られた触媒を水洗し、塩素原子およびNaOHを除去した。空気雰囲気下150℃で2時間乾燥させた(塩素含量は検出限界以下であった)。その後、250℃で4時間気相水素還元を実施することで、ルテニウム−パラジウム共担持触媒(2.5重量%Ru-2.5重量%Pd/SiO2、以下「触媒E」と称す)を調製した。触媒EのCO吸着量は2.4 cm3/g(STP)、金属表面積は183 m2/g-metal、金属分散度は45%であった。
200mlのSUS316製オートクレーブに触媒E 0.5g、水50gを仕込んだ。気相部を窒素1MPaで3回置換した後、水素1MPaで3回気相部を置換し、水素雰囲気とした。水素雰囲気で、電磁式撹拌羽根で30分間、室温で撹拌した。その後、フランジを開放しオートクレーブにトリメリット酸(東京化成工業社製)5g、水10gを仕込んだ。気相部を窒素1MPaで3回置換した後、水素1MPaで3回気相部を置換した。水素で9MPaまで昇圧し、電磁式撹拌羽根で撹拌しながら50℃に昇温し、昇温開始から60分で反応を停止した。反応生成物をメチルエステル体に誘導化後、ガスクロマトグラフィーで分析すると、トリメリット酸の転化率は84.3%、水素化トリメリット酸(1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸)の選択率は96.6%となった。また昇温開始から30分での反応速度定数を求めたところ、1.7 hr-1であった。
共担持触媒を調製する際に触媒前駆体に対し有機アルカリにて処理を行った実施例1〜3では反応速度が速く、反応時間60分で転化率100%に達し、目的物の選択率も良好であった。これに対し、特許文献6にて開示される触媒に相当する比較例1(金属分散度34%)では反応速度が不充分であった。また、触媒前駆体を無機アルカリで処理した比較例2では比較例1よりも劣る反応成績であった。

Claims (7)

  1. ルテニウムとパラジウムを担体に共担持した触媒であって、ルテニウムとパラジウムが担体表面上に両者を含む粒子の形態で存在し、金属分散度が46%以上であることを特徴とする、ルテニウム−パラジウム共担持触媒。
  2. 担体が活性炭、アルミナ、ジルコニア、セリア、チタニアおよびシリカからなる群から選ばれる1種または2種以上の組み合わせからなる請求項1に記載の共担持触媒。
  3. 担体がシリカである請求項1に記載の共担持触媒。
  4. 水素化用触媒として用いられる、請求項1〜3のいずれかに記載の共担持触媒。
  5. 芳香族カルボン酸の芳香環の水素化用触媒である請求項4に記載の共担持触媒。
  6. 芳香族カルボン酸が一般式(1)、(2)または(3)であらわされる化合物である請求項5に記載の共担持触媒。

    (式(1)中、R〜Rは各々COOH、CHOH、CH、OHまたはHであり、R〜Rの少なくとも1つはCOOHである)

    (式(2)中、R〜Rは各々COOH、CHOH、CH、OHまたはHであり、R〜Rの少なくとも1つはCOOHである)

    (式(3)中、R〜R10は各々COOH、CHOH、CH、OHまたはHであり、R〜R10の少なくとも1つはCOOHである)
  7. 芳香族カルボン酸がトリメリット酸、トリメシン酸またはピロメリット酸である請求項5に記載の共担持触媒。
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