JP2007203284A - パラジウム担持触媒及びその製造方法 - Google Patents

パラジウム担持触媒及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒドの液相酸化反応の活性を高め、α,β−不飽和カルボン酸及びα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物を高選択的に製造する方法、そのための触媒、およびその製造方法を提供する。
【解決手段】オレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒドの液相酸化反応に用いるパラジウム担持触媒であって、シリカ担体に金属酸化物が含まれているシリカ−金属酸化物担体に、パラジウムが担持されていることを特徴とするパラジウム担持触媒を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、オレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒドの液相酸化反応に用いるパラジウム担持触媒に関するものであり、該触媒の製造方法に関するものである。さらに、本発明は、該触媒を用いて、オレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒドを液相酸化して、対応する生成物を製造する方法に関するものである。
オレフィンを分子状酸素により液相酸化して、α,β−不飽和アルデヒドやα,β−不飽和カルボン酸を製造するための触媒については、例えば、特許文献1において、パラジウム金属、またはパラジウムと鉛、ビスマス、タリウムまたは水銀などとの金属間化合物、をアルミナ等の担体に担持したパラジウム担持触媒が提案されている。
また、特許文献1においては、モリブデンの酸化物およびヘテロポリモリブデン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種のモリブデン化合物の水溶液と上記触媒の存在下でオレフィンを酸化することを特徴としている。
特開昭56−59722号公報
しかしながら、モリブデン化合物を水溶液として用いた場合には、モリブデン化合物の製品への混入やそれに伴う製品の着色、反応器内部や配管内部へのスケール付着などの影響が懸念され、分離精製工程が煩雑となることや配管閉塞などにより運転が困難になることが容易に推測できる。
また、特許文献1においては、水溶性のモリブデン化合物と、パラジウム金属あるいはパラジウムと鉛、ビスマス、タリウムまたは水銀などとの金属間化合物を共存させることが必要で、特に、パラジウムと鉛、ビスマス、タリウムまたは水銀などとの金属間化合物を用いた場合に良好な結果が得られる。すなわち、特許文献1においては、上記水溶性モリブデン化合物が存在することで、初めて上記パラジウム担持触媒の性能が引き出されることとなり、前記プロセス上の課題は解決されない。これらの観点から、プロセス的に取り扱いやすく、かつ高性能な触媒の開発が大いに望まれている。
また、特許文献1記載のパラジウム担持触媒では、その反応活性が未だ十分ではなく、特に、α,β−不飽和カルボン酸及びα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物の選択率は未だ十分ではなかった。中でも、α,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物は、溶媒に含まれる水、もしくは反応により生じる水によって加水分解を受けるため、選択率を高めることが著しく困難であった。一方で、α,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物は、酸触媒存在下でアルコールと反応し、α,β−不飽和カルボン酸エステルを与える。この時の平衡定数はα,β−不飽和カルボン酸からα,β−不飽和カルボン酸エステルを製造する場合に比べて大きく、また、反応性が高いというメリットがある。すなわち、液相酸化反応の活性が高く、α,β−不飽和カルボン酸及びα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物の選択性の高い触媒の開発が望まれている。
α,β−不飽和アルデヒドの液相酸化反応に用いる触媒についても、同様の性能を有することが好ましい。
したがって、本発明の目的は、プロセス面で取り扱いやすく、オレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒドの液相酸化反応の活性を高め、α,β−不飽和カルボン酸およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物を高選択的に製造する方法、そのための触媒、およびその触媒の製造方法を提供することにある。
本発明は、オレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒドの液相酸化反応に用いるパラジウム担持触媒であって、シリカに金属酸化物が含まれているシリカ−金属酸化物担体に、パラジウムが担持されていることを特徴とするパラジウム担持触媒である。前記金属酸化物は、例えば、酸化テルル、三酸化アンチモン、三酸化モリブデン、酸化スズ(IV)、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化タングステン、二酸化ゲルマニウムからなる群より選ばれる少なくとも1つの金属酸化物であり、前記シリカ−金属酸化物担体に混合および/または担持されている金属酸化物の質量は、例えば、シリカ担体の質量の0.1〜100質量パーセントである。
本発明は、前記パラジウム担持触媒の製造方法であって、シリカ担体と金属酸化物を溶媒に溶解または分散し攪拌した後、溶媒を除去し、乾燥および/または焼成して、前記シリカ−金属酸化物担体を調製する工程と、前記シリカ−金属酸化物担体にパラジウムを担持させるパラジウム担持触媒の製造方法である。
また本発明は、前記パラジウム担持触媒の製造方法であって、シリカ担体と金属酸化物の前駆体を溶媒に溶解または分散し攪拌した後、溶媒を除去し、焼成して、前記シリカ−金属酸化物担体を調製する工程と、前記シリカ−金属酸化物担体にパラジウムを担持するパラジウム担持触媒の製造方法である。前記金属酸化物の前駆体は、例えば、前記金属酸化物が含有する金属の、アルコキシド、硝酸塩、炭酸塩、シュウ酸塩、アンモニウム塩、水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも一つの前駆体である。
本発明は、前記パラジウム担持触媒を用いて、オレフィンを分子状酸素により液相酸化することを特徴とする、α,β−不飽和アルデヒド、α,β−不飽和カルボン酸およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物の製造方法である。
また本発明は、前記パラジウム担持触媒を用いて、α,β−不飽和アルデヒドを分子状酸素により液相酸化することを特徴とする、α,β−不飽和カルボン酸およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物の製造方法である。
本発明のパラジウム担持触媒によれば、オレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒドの液相酸化反応の活性は高まり、α,β−不飽和カルボン酸およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物を高選択的に製造することができる。
また、本発明のパラジウム担持触媒の製造方法によれば、オレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒドの液相酸化反応の活性が高く、α,β−不飽和カルボン酸およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物を高選択的に製造可能なパラジウム担持触媒を製造することができる。
さらに、本発明のパラジウム担持触媒を用いれば、オレフィンからα,β−不飽和アルデヒドおよびα,β−不飽和カルボン酸およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物を、α,β−不飽和アルデヒドからα,β−不飽和カルボン酸およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物を、活性高く製造することができ、α,β−不飽和カルボン酸及びα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物を高選択的に製造することができる。また、溶解成分を共存させることもないため、プロセス的にも取り扱いやすい。
本発明のパラジウム担持触媒は、シリカに金属酸化物が含まれているシリカ−金属酸化物担体に、パラジウムが担持されていることを特徴とする。この触媒は、オレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒドの液相酸化反応の触媒として用いる。具体的には、オレフィンを分子状酸素により液相酸化して、α,β−不飽和アルデヒド、α,β−不飽和カルボン酸およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物を製造するための触媒、あるいは、α,β−不飽和アルデヒドを分子状酸素により液相酸化してα,β−不飽和カルボン酸およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物を製造するための触媒、として用いる。
本発明のパラジウム担持触媒をオレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒドの液相酸化反応に用いることで、その液相酸化反応の活性は高まり、α,β−不飽和カルボン酸及びα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物を高選択的に得ることができる。
本発明で使用するシリカ−金属酸化物担体は、シリカ担体に予め金属酸化物を混合および/または担持させて調製することが好ましい。本発明のパラジウム担持触媒は、シリカ−金属酸化物担体にパラジウムを担持して調製することが好ましい。このような構成とすることで、金属酸化物との相互作用(界面における電子的な効果など)により、パラジウムの分散性を保つことができ、本発明の効果を奏すると推測している。そして、シリカ担体上のパラジウムと、シリカ担体に担持された金属酸化物上のパラジウムおよび/またはシリカ担体から遊離した金属酸化物上のパラジウムとがバランスよく存在していることも活性発現に効いていると考える。
シリカ−金属酸化物担体の調製に用いられるシリカ担体の比表面積は、10m2/g以上が好ましく、50m2/g以上がより好ましく、100m2/g以上がさらに好ましい。また前記比表面積は、2000m2/g以下が好ましく、1500m2/g以下がより好ましく、1000m2/g以下がさらに好ましい。シリカ担体の比表面積は窒素ガス吸着法により測定できる。シリカ担体の比表面積が小さすぎると、担持するパラジウムの分散性が損なわれ著しい活性低下を招く可能性があり、比表面積が大きすぎると、機械的強度の低下を招く可能性がある。さらに、本発明に用いられるシリカ担体の平均粒子径(モード径)は、5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。また前記平均粒子径は、2mm以下が好ましく、1mm以下がより好ましい。
金属酸化物は、三酸化アンチモン、三酸化モリブデン、酸化スズ(IV)、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ニオブ、酸化タングステン、二酸化ゲルマニウムからなる群より選ばれる少なくとも1つの金属酸化物であることが好ましい。これらの金属酸化物をシリカ担体に混合および/または担持した場合には、分子状酸素を用いたオレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒドの液相酸化において、シリカ担体のみにパラジウムを担持した場合よりも活性が高まり、α,β−不飽和カルボン酸およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物を高選択的に製造することができる。
また本発明のパラジウム担持触媒で用いられるシリカ−金属酸化物担体に混合および担持されている金属酸化物の総質量は、シリカ担体の質量に対する質量パーセント(金属酸化物の含有率とする)で、0.1質量パーセント以上が好ましく、0.5質量パーセント以上がより好ましく、1.0質量パーセント以上がさらに好ましい。また、前記質量パーセントは、100質量パーセント以下が好ましく、75質量パーセント以下がより好ましく、50質量パーセント以下がさらに好ましい。混合および担持されている金属酸化物が少なすぎると本発明の効果が十分に発揮しないことがあり、多すぎると逆に活性の低下を引き起こすことがある。
本発明のパラジウム担持触媒は、上記シリカ−金属酸化物担体にパラジウムが担持されている。パラジウムは0価であることが好ましい。パラジウムの担持率(シリカ担体の質量に対するパラジウムの質量パーセント)は、1質量パーセント以上が好ましく、2質量パーセント以上がより好ましく、3質量パーセント以上がさらに好ましい。また前記担持率は、100質量パーセント以下が好ましく、75質量パーセント以下が好ましく、50質量パーセント以下がさらに好ましい。
本発明のパラジウム担持触媒において、担持されているパラジウムとシリカ−金属酸化物担体に含まれる金属酸化物との質量比(Pd/金属酸化物)は、0.05〜50が好ましい。
本発明のパラジウム担持触媒で使用するシリカ−金属酸化物担体は、例えばシリカ担体と金属酸化物とを溶解または溶媒に分散し攪拌した後、溶媒を除去し、乾燥および/または焼成することにより調製できる。用いる溶媒には特に制限はないが、シリカ担体の溶媒への溶解を抑制する面からは、pHが9以下の溶媒を用いることが好ましい。金属酸化物については、溶媒に分散させてもよく、全てあるいは一部を溶媒に溶解させても差し支えない。溶媒の除去方法にも特に制限はなく、ろ過、エバポレーション、ドライアップおよび遠心分離などを用いることができる。乾燥は必要に応じて行なえばよく、乾燥条件にも特に制限はなく、一般的な箱型乾燥機が使用できる。焼成は必要に応じて行なえばよく、マッフル炉などを用いて、乾燥温度以上で、かつシリカ担体の構造変化が少ない800℃以下の温度で行なえばよい。焼成時間は0.5時間〜24時間の間で適宜選択できる。
また、本発明においては、シリカ担体と金属酸化物の前駆体を溶媒に溶解または分散し攪拌した後、溶媒を除去し、焼成することによってもシリカ−金属酸化物担体を調製することができる。金属酸化物の前駆体には、金属酸化物が含有する金属の、アルコキシド、硝酸塩、炭酸塩、シュウ酸塩、アンモニウム塩、水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも一つを用いることが好ましい。用いる溶媒には特に制限はないが、シリカ担体の溶媒への溶解を抑制する面からは、pHが9以下の溶媒を用いることが好ましい。金属酸化物の前駆体は、溶媒に分散させてもよく、全てあるいは一部を溶媒に溶解させても差し支えない。溶媒の除去方法にも特に制限はなく、ろ過、エバポレーション、ドライアップおよび遠心分離などを用いることができる。乾燥は必要に応じて行なえばよく、乾燥条件にも特に制限はなく、一般的な箱型乾燥機が使用できる。金属酸化物の前駆体を用いる場合には、その前駆体を金属酸化物にするために、焼成は必須である。焼成温度は、乾燥温度以上で、好ましくは前駆体の分解温度以上の温度で、かつシリカ担体の構造変化が少ない800℃以下の温度であることが好ましい。前駆体の分解温度は、熱質量分析装置を用いて測定することができる。焼成時間は0.5時間〜24時間の間で適宜選択できる。
パラジウム担持触媒は、シリカ−金属酸化物担体にパラジウムを担持させることで得られる。例えば、シリカ−金属酸化物担体に、酸化状態のパラジウム原子を有するパラジウム原料を担持させ、その後に還元剤で還元する方法で行なうことができる。シリカ−金属酸化物担体にパラジウム原料を担持させる手法としては、含浸法(吸着法、ポアフィリング法、インシピエントウェットネス法、蒸発乾固法、スプレー法)、イオン交換法などの触媒調製法として一般的な手法を用いることができる。
予め製造されたシリカ−金属酸化物担体は、熱処理などにより金属酸化物がシリカにある程度強く結合されていると予想される。このようなシリカ−金属酸化物担体にパラジウムを担持させることによって、金属酸化物の担体から遊離が抑制されると推定される。金属酸化物として担体より小粒径のものを使用した場合、触媒から遊離する金属酸化物は小粒径のものである。このような小粒径の金属酸化物が多量に遊離すると、触媒と反応液とのろ過性の低下や、触媒の反応系外への流出等の操作上の問題が生じることがある。触媒から遊離する小粒径成分の有無あるいは割合は、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定した体積基準の粒度分布から求められる。このようにして求められる10μm以下の粒子の存在割合は8%以下が好ましく、6%以下がより好ましく、4%以下が特に好ましい。
パラジウム原料には、硝酸パラジウム、酢酸パラジウム、ジニトロジアンミンパラジウム、ビス(アセチルアセトナト)パラジウム、テトラアンミンパラジウム塩、水酸化パラジウムなどを使用することができるが、塩化パラジウムもしくは前記パラジウム原料でも塩素含有量が多い化合物は、触媒性能を著しく低下させるためあまり好ましくない。パラジウム原料は、前記の方法でシリカ−金属酸化物担体へ担持させた後、パラジウム原料の熱分解のため焼成される。焼成雰囲気は、通常は空気であるが、窒素などの不活性ガスを用いても差し支えない。焼成温度は、用いるパラジウム原料の分解温度や焼成雰囲気などを考慮して適宜選択でき、焼成時間も0.5時間〜24時間の間で適宜選択できる。
なお、本発明のパラジウム担持触媒では、予め製造されたシリカ−金属酸化物担体にパラジウム以外の金属成分を含むものとすることができる。金属成分を含有させることにより、シリカ−金属酸化物担体にパラジウムのみを担持させた場合に比べ、さらに目的生成物を高活性または高選択率的に製造することが出来る。パラジウム以外の金属成分としては、例えば、アンチモン、テルル、タリウム、鉛、ビスマス等が挙げられる。パラジウム以外の金属成分は、2種以上含むこともできる。
パラジウム以外の金属成分を予め製造されたシリカ−金属酸化物担体に含有させる場合には、金属成分の種類、触媒調製方法により異なるが、パラジウム1.0モルに対して金属成分が0.002モル以上を含有することが好ましく、0.003モル以上を含有することがより好ましい。また、パラジウム1.0モルに対して金属成分が0.5モル以下を含有することが好ましく、0.4モル以下を含有することがより好ましい。
パラジウム以外の金属成分は、対応する金属の塩や酸化物等の金属化合物を担体に担持することが必要である。その際の金属化合物の担持方法としては特に限定されないが、パラジウム塩を担持する方法と同様に行なうことができる。
焼成されたパラジウム原料は、還元剤により還元される。還元剤は、酸化状態のパラジウム原子を還元する能力を有する化合物であればいずれも使用できるが、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ホルムアルデヒド、ギ酸、アスコルビン酸、ヒドラジン、水素、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテンおよびイソブチレンからなる群より選ばれる少なくとも1つの化合物が好ましい。還元は、気相、液相のどちらで行なっても差し支えないが、液相での還元の方がより好ましい。
パラジウム担持触媒の還元の際に、本発明において担体として用いているシリカ−金属酸化物に含まれる金属酸化物の一部が還元剤により還元される場合もある。このような金属酸化物の一部が還元された場合においても、金属酸化物が残っていれば本発明の効果は現れる。本発明では、シリカ−金属酸化物担体を使用することで、パラジウムと金属酸化物との相互作用(界面における電子的な効果など)によりパラジウムの分散性を保つことにより効果を奏すると推測している。パラジウムと金属酸化物との相互作用については、パラジウムの担持、または、焼成工程において発現すると推測される。そのため還元工程において金属酸化物の一部が還元された場合でも、パラジウムの分散性は維持されていると推察される。金属酸化物の酸化/還元状態は、例えばX線光電子分光分析(XPS)により確認できる。
得られたパラジウム担持触媒は、液相酸化反応に供される前に洗浄してもよい。特に、液相での還元により得られたパラジウム担持触媒は、還元剤が残存していると反応を阻害する可能性があるため、水、温水あるいは溶媒により十分に洗浄されることが好ましい。洗浄の方法、回数などは特に制限されないが、還元剤などが十分に除去できる程度に洗浄することが好ましい。洗浄されたパラジウム担持触媒を回収し、乾燥させた後使用してもよい。乾燥をする場合には、減圧乾燥あるいは不活性ガス雰囲気下での乾燥が好ましい。
調製したパラジウム担持触媒の物性については、粉末X線回折法、COパルス吸着法、電子顕微鏡(TEM、SEM)観察、窒素ガス吸着法、粒度分布測定などにより確認することができる。
次に、本発明のパラジウム担持触媒を用いて、オレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒドの液相酸化反応を行う方法について説明する。このような反応を利用した方法としては、例えば、オレフィンからα,β−不飽和アルデヒド、α,β−不飽和カルボン酸およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物を製造する方法、並びに、α,β−不飽和アルデヒドからα,β−不飽和カルボン酸およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物を製造する方法が挙げられ、以下これらの製造方法について説明する。
原料のオレフィンとしては、例えば、プロピレン、イソブチレン、2−ブテン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレンなどが挙げられるが、中でも、プロピレン、イソブチレンが好ましい。また、原料のα,β−不飽和アルデヒドとしては、アクロレイン、メタクロレイン、クロトンアルデヒド(β−メチルアクロレイン)、シンナムアルデヒド(β−フェニルアクロレイン)などが挙げられるが、中でもアクロレイン、メタクロレインが好ましい。原料のオレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒドには、不純物として飽和炭化水素および/または低級飽和アルデヒドなどが少量含まれていてもよい。
本発明において製造されるα,β−不飽和アルデヒドおよびα,β−不飽和カルボン酸は、オレフィンおよびα,β−不飽和アルデヒドと同一の炭素骨格を有する。また、本発明において製造されるα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物は、少なくとも1つのカルボン酸骨格として、オレフィンおよびα,β−不飽和アルデヒドと同一の炭素骨格を有する。通常は、オレフィンおよびα,β−不飽和アルデヒドの酸化生成物であるα,β−不飽和カルボン酸が、パラジウムとα,β−不飽和アルデヒドとの間に形成されるπ−アリル型中間体を攻撃するため、両方が同じカルボン酸骨格を有するα,β−不飽和カルボン酸無水物となる。
一方、生成するα,β−不飽和カルボン酸と異なるカルボン酸類を反応溶媒して用いた場合などには、パラジウムとα,β−不飽和アルデヒドとの間に形成されるπ−アリル型中間体への該カルボン酸の攻撃により、異なるカルボン酸骨格を有する無水物を製造することができる。例えば、メタクリル酸と、酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、および酪酸などのメタクリル酸以外のカルボン酸との酸無水物類が挙げられる。
本発明における液相酸化反応は、連続式、バッチ式のいずれの形式で行なってもよいが、生産性を考慮すると工業的には連続式が好ましい。
本発明での液相酸化反応に用いられる原料であるオレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒドの濃度は、反応器内に存在する溶媒の質量に対して0.1質量パーセント以上が好ましく、0.5質量パーセント以上がより好ましい。また前記原料濃度は、30質量パーセント以下が好ましく、20質量パーセント以下がより好ましい。
本発明での液相酸化反応に用いられる分子状酸素の源は、空気が経済的であり好ましいが、純酸素または純酸素と空気との混合ガスを用いることもでき、必要であれば、空気または純酸素を窒素、二酸化炭素、水蒸気などで希釈した混合ガスを用いることもできる。これらのガスは、通常オートクレーブなどの反応容器内に加圧状態で供給される。分子状酸素の使用量は、原料であるオレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒド1モルに対して0.1モル以上が好ましく、0.2モル以上がより好ましく、0.3モル以上がさらに好ましい。また前記分子状酸素の使用量は、20モル以下が好ましく、15モル以下がより好ましく、10モル以下がさらに好ましい。
本発明での液相酸化反応に用いられる溶媒としては、例えば、t−ブタノール、シクロヘキサノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、iso−酪酸、n−吉草酸およびiso−吉草酸からなる群より選ばれる少なくとも1つの有機溶媒が好ましい。特にα,β−不飽和カルボン酸およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物をより選択的に製造するために、これらの有機溶媒に水を共存させることが好ましい。共存させる水の量は特に限定されないが、α,β−不飽和カルボン酸をより選択的に製造したい場合には、有機溶媒と水との合計質量に対して、2質量パーセント以上が好ましく、5質量パーセント以上がより好ましい。また前記共存させる水の量は、70質量パーセント以下が好ましく、50質量パーセント以下がより好ましい。有機溶媒と水の混合物は均一な状態であることが望ましいが、不均一な状態であっても差し支えない。
本発明でのパラジウム担持触媒を用いて液相酸化反応を行なう場合には、通常懸濁床反応器が用いられるが、固定床反応器を用いても差し支えない。パラジウム担持触媒の使用量は、反応器内に存在する溶液に対して、0.1質量パーセント以上が好ましく、0.5質量パーセント以上がより好ましく、1質量パーセント以上がより好ましい。また前記パラジウム担持触媒の使用量は、30質量パーセント以下が好ましく、20質量パーセント以下がより好ましく、15質量パーセント以下がさらに好ましい。
本発明の液相酸化反応における反応温度および反応圧力は、用いる溶媒および原料によって適宜選択される。反応温度は、30℃以上が好ましく、50℃以上がより好ましい。また前記反応温度は、200℃以下が好ましく、150℃以下がより好ましい。反応圧力は、0MPa(ゲージ圧;以下、圧力の表記は全てゲージ圧表記とする)以上が好ましく、0.5MPa以上がより好ましい。また前記反応圧力は、10MPa以下が好ましく、7MPa以下がより好ましい。
以下、本発明について実施例、比較例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。下記の実施例および比較例中の「部」は「質量部」を意味する。
(原料および生成物の分析)
原料および生成物の分析は、高速液体クロマトグラフィー(以下、HPLCと略)またはガスクロマトグラフィー(以下、GCと略)により行なった。
「HPLCによる分析」
HPLCによる分析では、目的生成物であるα,β−不飽和アルデヒド、α,β−不飽和カルボン酸およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物についてのみ分析を行った。ここで、求めた全生成物量をA(モル)、α,β−不飽和アルデヒドの生成量をB(モル)、α,β−不飽和カルボン酸の生成量をC(モル)およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物の生成量をD(モル)、生成したα,β−不飽和カルボン酸の質量をE(g)とする。
α,β−不飽和アルデヒドの選択率、α,β−不飽和カルボン酸の選択率およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物の選択率、α,β−不飽和カルボン酸の生産性は、以下のように定義される。なお、触媒中のパラジウム金属の質量をF(g)、反応時間をG(h)とする。
α,β−不飽和アルデヒドの選択率(%)= B/A ×100
α,β−不飽和カルボン酸の選択率(%)= C/A ×100
α,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物の選択率(%)= D/A
全生成物量A(モル)= B +C +D
α,β−不飽和カルボン酸の生産性(g/gPd/h)=(E/F/G)
「GCによる分析」
GCによる分析では、オレフィン、α,β−不飽和アルデヒド、α,β−不飽和カルボン酸、α,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物について分析を行った。ここで、反応原料として用いたオレフィンの仕込み量をX(モル)、反応したオレフィンをY(モル)、α,β−不飽和アルデヒドの生成量をB(モル)、α,β−不飽和カルボン酸の生成量をC(モル)およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物の生成量をD(モル)、生成したα,β−不飽和カルボン酸の質量をE(g)とする。
オレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒドの反応率、α,β−不飽和アルデヒドの選択率、α,β−不飽和カルボン酸の選択率およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物の選択率、α,β−不飽和カルボン酸の生産性は、以下のように定義される。なお、触媒中のパラジウム金属の質量をF(g)、反応時間をG(h)とする。
オレフィンまたはα,β不飽和アルデヒドの反応率 = Y/X ×100
α,β−不飽和アルデヒドの選択率(%)= B/Y ×100
α,β−不飽和カルボン酸の選択率(%)= C/Y ×100
α,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物の選択率(%)= D/Y
α,β−不飽和カルボン酸の生産性(g/gPd/h)=(E/F/G)
ただし、HPLCによる分析、GCによる分析のいずれの場合においても、分析により得られた全てのモル数は原料の炭素数を基準として算出している。すなわち、以下の実施例/比較例におけるイソブチレンの液相酸化反応では炭素数4を基準として算出しており、メタクリル酸無水物の炭素数は8であることから、実際に生成したメタクリル酸無水物のモル数を2倍したものがDとなる。
(触媒の粒度分布測定)
触媒の粒度分布測定は、レーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所製、商品名;SALD−7000)を用いて行った。分散媒には純水を使用し、測定は超音波照射を1分間実施した直後に行った。10μm以下の粒子の存在割合は測定により得られた体積基準の粒度分布から算出した。
[実施例1]
(触媒調製)
チタンイソプロポキシド5.9部を1−プロパノール60.0部に溶解した溶液に、シリカ担体(富士シリシア製、BET比表面積490m2/g、全細孔容積0.70ml/g)20.0部を加え、ホットスターラー上50℃で1時間攪拌した。その後、ロータリーエバポレーター(バス温50℃)により、溶媒を減圧留去した。得られた粉末をマッフル炉にて、600℃、3時間空気焼成して、シリカ担体に酸化チタンが担持されているシリカ−酸化チタン担体を得た。
酢酸パラジウム(N.E.ケムキャット製)1.05部を酢酸50.0部に溶解した溶液に、上で得られたシリカ−酸化チタン担体10.0部を添加し、15分間攪拌した後、ロータリーエバポレーター(バス温80℃)により溶媒を減圧留去した。得られた褐色粉末を、マッフル炉にて450℃、3時間空気焼成した。さらに、得られた粉末にホルマリン溶液(37質量%ホルムアルデヒド水溶液)50.0部を添加して、ホットスターラー上で70℃、2時間還元を行なった。吸引ろ過により、60℃の温水100部で洗浄しながら黒色粉末を分離した。これを100℃で3時間乾燥して、パラジウム担持触媒を得た。このパラジウム担持触媒における酸化チタンの担持率は8.3質量%であり、パラジウムの担持率は5.0質量%であった。
(反応評価)
上記の方法で得られたパラジウム担持触媒1.0部を、ヒーターを備えた内容積50ccのオートクレーブ(耐圧硝子工業製、型式:TPR3−VS2−SV)に仕込み、75質量%ターシャリーブタノール水溶液20.0部と攪拌子を加え、容器を密閉した。マグネチックスターラー上にオートクレーブをセットし、1200rpmで攪拌を開始した。オートクレーブ出口にアスピレーターを接続しバルブを開き、吸引して容器内とラインを減圧にした後、一旦バルブを閉めた。ガス導入ラインをオートクレーブに接続し、35℃に保温した液化イソブチレンボンベからイソブチレンガスを0.25MPa導入した。さらに、導入ラインを窒素に切り替え、全圧2.5MPaまで窒素を導入後、ヒーターを100℃にセットし加熱を開始した。100℃に到達後、導入ラインを空気に切り替え、全圧5.0MPaまで空気を導入した。空気を導入した時点から120分間保持して反応を行なった。反応終了後、反応器を氷水により冷却して、20℃に到達した時点で攪拌を止め、圧力を徐々に抜いた。常圧まで戻したところで容器を開放し、反応液を回収し、メンブレンフィルターにより触媒を除去した後、1μLをHPLCに導入し分析を行なった。
このときの全生成物量は3.42ミリモル、メタクロレインの生成量は1.39ミリモル、メタクリル酸の生成量は1.95ミリモル、メタクリル酸無水物の生成量は0.09ミリモルであった。メタクロレインの選択率は40.6%、メタクリル酸の選択率は56.9%、メタクリル酸無水物の選択率は2.5%であった。結果を表1に示した。
[実施例2]
(触媒調製)
三酸化アンチモン1.2部を純水100部に分散した分散液に、シリカ担体(富士シリシア製、BET比表面積490m2/g、全細孔容積0.70ml/g)20.0部を加え、ホットスターラー上80℃で2時間加熱攪拌した。その後、100℃で溶媒である水分を蒸発乾固させた後、さらに100℃で1晩乾燥して、シリカ担体に三酸化アンチモンが混合されているシリカ−三酸化アンチモン担体を得た。このシリカ−三酸化アンチモン担体に、実施例1と同様にしてパラジウムを担持させて、パラジウム担持触媒を得た。このパラジウム担持触媒における三酸化アンチモンの担持率は6.0質量%であり、パラジウムの担持率は5.0質量%であった。また、この触媒における10μm以下の粒子の存在割合は、3.3%であった。
(反応評価)
上記の方法で調製したパラジウム担持触媒を用いたこと以外は実施例1と同様にして、反応評価を行なった。このときの全生成物量は4.10ミリモル、メタクロレインの生成量は2.22ミリモル、メタクリル酸の生成量は1.85ミリモル、メタクリル酸無水物の生成量は0.03ミリモルであった。メタクロレインの選択率は54.1%、メタクリル酸の選択率は45.2%、メタクリル酸無水物の選択率は0.8%であった。結果を表1に示した。
[実施例3]
(触媒調製)
三酸化モリブデン1.5部を用いたこと以外は実施例2と同様にして、シリカ担体に三酸化モリブデンが混合されているシリカ−三酸化モリブデン担体を得た。このシリカ−三酸化モリブデン担体に、実施例1と同様にしてパラジウムを担持させて、パラジウム担持触媒を得た。このパラジウム担持触媒における三酸化モリブデンの担持率は7.5質量%であり、パラジウムの担持率は5.0質量%であった。
(反応評価)
上記の方法で調製したパラジウム担持触媒を用いたこと以外は実施例1と同様にして、反応評価を行なった。このときの全生成物量は5.25ミリモル、メタクロレインの生成量は2.86ミリモル、メタクリル酸の生成量は2.38ミリモル、メタクリル酸無水物の生成量は0.01ミリモルであった。メタクロレインの選択率は54.5%、メタクリル酸の選択率は45.3%、メタクリル酸無水物の選択率は0.2%であった。結果を表1に示した。
[実施例4]
(触媒調製)
水酸化タンタル2.8部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、シリカ担体に酸化タンタルが担持されているシリカ−酸化タンタル担体を得た。このシリカ−酸化タンタル担体に、実施例1と同様にしてパラジウムを担持させて、パラジウム担持触媒を得た。このパラジウム担持触媒における酸化タンタルの担持率は13.9質量%であり、パラジウムの担持率は5.0質量%であった。
(反応評価)
上記の方法で調製したパラジウム担持触媒を用いたこと以外は実施例1と同様にして、反応評価を行なった。このときの全生成物量は3.97ミリモル、メタクロレインの生成量は2.00ミリモル、メタクリル酸の生成量は1.92ミリモル、メタクリル酸無水物の生成量は0.06ミリモルであった。メタクロレインの選択率は50.3%、メタクリル酸の選択率は48.2%、メタクリル酸無水物の選択率は1.5%であった。結果を表1に示した。
[実施例5]
(触媒調製)
シュウ酸ニオブアンモニウム4.8部を純水100部に分散した分散液に、シリカ担体(富士シリシア製、BET比表面積490m2/g、全細孔容積0.70ml/g)20.0部を加え、ホットスターラー上50℃で1時間攪拌した。その後、100℃で溶媒である水分を蒸発乾固後、マッフル炉にて600℃、3時間空気焼成してシリカ担体に酸化ニオブが担持されているシリカ−酸化ニオブ担体を得た。このシリカ−酸化ニオブ担体に、実施例1と同様にしてパラジウムを担持させて、パラジウム担持触媒を得た。このパラジウム担持触媒における酸化ニオブの担持率は7.2質量%であり、パラジウムの担持率は5.0質量%であった。
(反応評価)
上記の方法で調製したパラジウム担持触媒を用いたこと以外は実施例1と同様にして、反応評価を行なった。このときの全生成物量は3.98ミリモル、メタクロレインの生成量は2.19ミリモル、メタクリル酸の生成量は1.77ミリモル、メタクリル酸無水物の生成量は0.02ミリモルであった。メタクロレインの選択率は54.9%、メタクリル酸の選択率は44.5%、メタクリル酸無水物の選択率は0.6%であった。結果を表1に示した。
[実施例6]
(触媒調製)
酸化タングステン1.3部を用いたこと以外は実施例2と同様にして、シリカ担体に酸化タングステンが混合されているシリカ−酸化タングステン担体を得た。このシリカ−酸化タングステン担体に、実施例1と同様にしてパラジウムを担持させて、パラジウム担持触媒を得た。このパラジウム担持触媒における酸化タングステンの担持率は6.3質量%であり、パラジウムの担持率は5.0質量%であった。
(反応評価)
上記の方法で調製したパラジウム担持触媒を用いたこと以外は実施例1と同様にして、反応評価を行なった。このときの全生成物量は3.44ミリモル、メタクロレインの生成量は2.11ミリモル、メタクリル酸の生成量は1.31ミリモル、メタクリル酸無水物の生成量は0.02ミリモルであった。メタクロレインの選択率は61.3%、メタクリル酸の選択率は38.0%、メタクリル酸無水物の選択率は0.7%であった。結果を表1に示した。
[実施例7]
(触媒調製)
二酸化ゲルマニウム1.4部を用いたこと以外は実施例2と同様にして、シリカ担体に二酸化ゲルマニウムが混合されているシリカ−二酸化ゲルマニウム担体を得た。このシリカ−二酸化ゲルマニウム担体に、実施例1と同様にしてパラジウムを担持させて、パラジウム担持触媒を得た。このパラジウム担持触媒における二酸化ゲルマニウムの担持率は7.2質量%であり、パラジウムの担持率は5.0質量%であった。
(反応評価)
上記の方法で調製したパラジウム担持触媒を用いたこと以外は実施例1と同様にして、反応評価を行なった。このときの全生成物量は3.41ミリモル、メタクロレインの生成量1.88ミリモル、メタクリル酸の生成量は1.49ミリモル、メタクリル酸無水物の生成量は0.04ミリモルであった。メタクロレインの選択率は55.2%、メタクリル酸の選択率は43.6%、メタクリル酸無水物の選択率は1.2%であった。結果を表1に示した。
[実施例8]
(触媒調製)
酸化テルル0.2部を用いたこと以外は実施例2と同様にして、シリカ担体に酸化テルルが混合されているシリカ−酸化テルル担体を得た。このシリカ−酸化テルル担体に、実施例1と同様にしてパラジウムを担持させて、パラジウム担持触媒を得た。このパラジウム担持触媒における酸化テルルの担持率は1.1質量%であり、パラジウムの担持率は5.0質量%であった。
(反応評価)
上記の方法で調製したパラジウム担持触媒を用いたこと以外は実施例1と同様にして、反応評価を行なった。このときの全生成物量は5.20ミリモル、メタクロレインの生成量は3.34ミリモル、メタクリル酸の生成量は1.46ミリモル、メタクリル酸無水物の生成量は0.40ミリモルであった。メタクロレインの選択率は64.3%、メタクリル酸の選択率は28.1%、メタクリル酸無水物の選択率は7.6%であった。結果を表1に示した。
[実施例9]
(触媒調製)
酸化スズ(IV)1.2部を用いたこと以外は実施例2と同様にして、シリカ担体に酸化スズ(IV)が混合されているシリカ−酸化スズ(IV)担体を得た。このシリカ−酸化スズ(IV)担体に、実施例1と同様にしてパラジウムを担持させて、パラジウム担持触媒を得た。このパラジウム担持触媒における酸化スズ(IV)の担持率は6.4質量%であり、パラジウムの担持率は5.0質量%であった。
(反応評価)
上記の方法で調製したパラジウム担持触媒を用いたこと以外は実施例1と同様にして、反応評価を行なった。このときの全生成物量は4.60ミリモル、メタクロレインの生成量は2.56ミリモル、メタクリル酸の生成量は1.98ミリモル、メタクリル酸無水物の生成量は0.06ミリモルであった。メタクロレインの選択率は55.6%、メタクリル酸の選択率は43.1%、メタクリル酸無水物の選択率は1.3%であった。結果を表1に示した。
[実施例10]
(触媒調製)
実施例1記載の触媒を用いた。
(反応評価)
イソブチレンの代わりにメタクロレイン1.0部を用いたこと以外は実施例1と同様にして反応評価を行った。このときの全生成物量は7.96ミリモル、メタクリル酸の生成量は5.13ミリモル、メタクリル酸無水物の生成量は2.83ミリモルであった。メタクリル酸の選択率は64.4%、メタクリル酸無水物の選択率は35.6%であった。結果を表1に示した。
[比較例1]
(触媒調製)
シリカ担体(富士シリシア製、BET比表面積490m2/g、全細孔容積0.70ml/g)に、実施例1と同様にしてパラジウムを担持させて、パラジウム担持触媒を得た。このパラジウム担持触媒におけるパラジウムの担持率は5.0質量%であった。
(反応評価)
上記の方法で調製したパラジウム担持触媒を用いたこと以外は実施例1と同様にして、反応評価を行なった。このときの全生成物量は2.00ミリモル、メタクロレインの生成量は1.77ミリモル、メタクリル酸の生成量は0.23ミリモル、メタクリル酸無水物の生成量は0ミリモルであった。メタクロレインの選択率は88.7%、メタクリル酸の選択率は11.3%、メタクリル酸無水物の選択率は0%であった。結果を表1に示した。
[実施例11]
(触媒調製)
チタンイソプロポキシド3.6部を1−プロパノール60.0部に溶解した溶液に、シリカ担体(富士シリシア製、BET比表面積490m2/g、全細孔容積0.70ml/g)20.0部を加え、ホットスターラー上50℃で1時間攪拌した。その後、ロータリーエバポレーター(バス温50℃)により、溶媒を減圧留去した。得られた粉末をマッフル炉にて、600℃、3時間空気焼成して、シリカ担体に酸化チタンが担持されているシリカ−酸化チタン担体を得た。
上で得られたシリカ−酸化チタン担体20.0部に、酢酸パラジウム(N.E.ケムキャット製)2.1部およびテルル酸0.22部を酢酸100.0部に溶解した溶液を加え、15分間攪拌した後、ロータリーエバポレーター(バス温80℃)により溶媒を減圧留去した。得られた褐色粉末を、マッフル炉にて450℃、3時間空気焼成した。さらに、得られた粉末にホルマリン溶液(37質量%ホルムアルデヒド水溶液)100.0部を添加して、ホットスターラー上で70℃、2時間還元を行なった。吸引ろ過により、60℃の温水200部で洗浄しながら黒色粉末を分離した。これを100℃で3時間乾燥して、パラジウム担持触媒を得た。このパラジウム担持触媒における酸化チタンの担持率は5.0質量%であり、パラジウムの担持率は5.0質量%、およびテルルの担持率は0.6質量%であった。
(反応評価)
上記の方法で得られたパラジウム担持触媒10.56部(パラジウムとしては0.5部)を、内容積330mlのオートクレーブ(東洋高圧製、型式:LC−3)に仕込み、反応溶媒としての75質量%ターシャリーブタノール水溶液100部と、ラジカルトラップ剤としてp−メトキシフェノールを反応溶液に対して200ppmを入れ、オートクレーブを密閉した。次いで、イソブチレンを6.5部導入し、攪拌(回転数1000rpm)を開始し、110℃まで昇温した。昇温完了後、オートクレーブに窒素を内圧2.4MPaまで導入した後、圧縮空気を内圧4.8MPaまで導入した。反応中に内圧が0.2MPa低下した時点(内圧4.6MPa)で、酸素を0.2MPa導入する操作を繰り返し、酸素追加量は合計2.0MPaとした。反応時間は26分であった。
反応終了後、氷水浴にてオートクレーブ内を冷却した。オートクレーブのガス出口にガス捕集袋を取り付け、ガス出口を開栓して出てくるガスを回収しながら反応器内の圧力を開放した。オートクレーブから触媒入りの反応液を取り出し、メンブランフィルターで触媒を分離して、反応液を回収した。回収した反応液と捕集したガスをガスクロマトグラフィーにより分析した。
このときの反応したイソブチレンは92.42ミリモル、メタクロレインの生成量は25.90ミリモル、メタクリル酸の生成量は30.84ミリモル、メタクリル酸無水物の生成量は14.99ミリモルであった。メタクロレインの選択率は32.1%、メタクリル酸の選択率は38.2%、メタクリル酸無水物の選択率は18.6%であった。結果を表2に示した。
[実施例12]
(触媒調製)
酒石酸スズ0.4部に10質量%酒石酸水溶液100部を加えホットスターラー上80℃で30分間攪拌した。この溶液に、シリカ担体(富士シリシア製、BET比表面積490m2/g、全細孔容積0.70ml/g)20.0部を加え、ホットスターラー上80℃で1時間加熱攪拌した。その後、ロータリーエバポレーター(バス温80℃)により、溶媒を減圧留去した。得られた粉末をマッフル炉にて、600℃、3時間空気焼成して、シリカ担体に酸化スズが担持されているシリカ−酸化スズ担体を得た。このシリカ−酸化スズ担体20.0部に、実施例11と同様にしてパラジウムおよびテルルを担持させて、パラジウム担持触媒を得た。このパラジウム担持触媒における酸化スズの担持率は1.1質量%であり、パラジウムの担持率は5.0質量%、およびテルルの担持率は0.6質量%であった。
(反応評価)
上記の方法で調製したパラジウム担持触媒10.56部(パラジウムとしては0.5部)を用いたこと以外は実施例11と同様にして、反応評価を行なった。酸素追加量が合計2.0MPaに達した時点で反応終了した。反応時間は25分であった。このときの反応したイソブチレンは78.58ミリモル、メタクロレインの生成量は32.33ミリモル、メタクリル酸の生成量は26.15ミリモル、メタクリル酸無水物の生成量は9.97ミリモルであった。メタクロレインの選択率は41.1%、メタクリル酸の選択率は33.3%、メタクリル酸無水物の選択率は12.7%であった。結果を表2に示した。
[実施例13]
(触媒調製)
モリブデン酸アンモニウム1.2部に純水100部を加え溶解させた。この溶液に、シリカ担体(富士シリシア製、BET比表面積490m2/g、全細孔容積0.70ml/g)20.0部を加え、ホットスターラー上50℃で1時間加熱攪拌した。その後、ロータリーエバポレーター(バス温80℃)により、溶媒を減圧留去した。得られた粉末をマッフル炉にて、400℃、3時間空気焼成して、シリカ担体に酸化モリブデンが担持されているシリカ−酸化モリブデン担体を得た。このシリカ−酸化モリブデン担体20.0部に、実施例11と同様にしてパラジウムおよびテルルを担持させて、パラジウム担持触媒を得た。このパラジウム担持触媒における酸化モリブデンの担持率は5.0質量%であり、パラジウムの担持率は5.0質量%、およびテルルの担持率は0.6質量%であった。
(反応評価)
上記の方法で調製したパラジウム担持触媒10.56部(パラジウムとしては0.5部)を用いたこと以外は実施例11と同様にして、反応評価を行なった。酸素追加量が合計2.0MPaに達した時点で反応終了した。反応時間は19分であった。このときの反応したイソブチレンは85.22ミリモル、メタクロレインの生成量は31.94ミリモル、メタクリル酸の生成量は33.24ミリモル、メタクリル酸無水物の生成量は7.99ミリモルであった。メタクロレインの選択率は39.3%、メタクリル酸の選択率は40.9%、メタクリル酸無水物の選択率は9.8%であった。結果を表2に示した。
[比較例2]
(触媒調製)
比較例1と同様の操作でパラジウム担持触媒を得た。このパラジウム担持触媒におけるパラジウムの担持率は5.0質量%であった。
(反応評価)
上記の方法で調製したパラジウム担持触媒10.5部(パラジウムとしては0.5部)を用いたこと以外は実施例11と同様にして、反応評価を行なった。酸素追加量が合計2.0MPaに達した時点で反応終了した。反応時間は33分であった。このときの反応したイソブチレンは82.13ミリモル、メタクロレインの生成量は23.77ミリモル、メタクリル酸の生成量は19.61ミリモル、メタクリル酸無水物の生成量は6.55ミリモルであった。メタクロレインの選択率は35.6%、メタクリル酸の選択率は31.8%、メタクリル酸無水物の選択率は10.6%であった。結果を表2に示した。
Figure 2007203284
Figure 2007203284
以上のように、本発明のパラジウム担持触媒を使用することで、オレフィンの液相酸化反応の活性を高めることができ、かつα,β−不飽和カルボン酸及びα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物を高選択的に製造できることが分かった。

Claims (5)

  1. オレフィンまたはα,β−不飽和アルデヒドの液相酸化反応に用いるパラジウム担持触媒であって、シリカに金属酸化物が含まれているシリカ−金属酸化物担体に、パラジウムが担持されていることを特徴とするパラジウム担持触媒。
  2. 請求項1に記載のパラジウム担持触媒の製造方法であって、シリカ担体と金属酸化物とを溶媒に溶解または分散し撹拌した後、溶媒を除去し、乾燥および/または焼成して、前記シリカ−金属酸化物担体を調製する工程と、前記シリカ−金属酸化物担体にパラジウムを担持させる工程とを有することを特徴とするパラジウム担持触媒の製造方法。
  3. 請求項1に記載のパラジウム担持触媒の製造方法であって、シリカ担体と金属酸化物の前駆体とを溶媒に溶解または分散し撹拌した後、溶媒を除去し、焼成して、前記シリカ−金属酸化物担体を調製する工程と、前記シリカ−金属酸化物担体にパラジウムを担持させる工程とを有することを特徴とするパラジウム担持触媒の製造方法。
  4. 請求項1に記載のパラジウム担持触媒を用いて、オレフィンを分子状酸素により液相酸化することを特徴とする、α,β−不飽和アルデヒド、α,β−不飽和カルボン酸およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物の製造方法。
  5. 請求項1に記載のパラジウム担持触媒を用いて、α,β−不飽和アルデヒドを分子状酸素により液相酸化することを特徴とする、α,β−不飽和カルボン酸およびα,β−不飽和カルボン酸骨格を有する酸無水物の製造方法。
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