JP2001233828A - カルボン酸エステルの製造方法 - Google Patents

カルボン酸エステルの製造方法

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JP2001233828A
JP2001233828A JP2000341802A JP2000341802A JP2001233828A JP 2001233828 A JP2001233828 A JP 2001233828A JP 2000341802 A JP2000341802 A JP 2000341802A JP 2000341802 A JP2000341802 A JP 2000341802A JP 2001233828 A JP2001233828 A JP 2001233828A
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acid ester
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Yuji Mikami
裕司 三上
Akio Takeda
明男 竹田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分子状酸素の存在下でアルデヒドとアルコー
ルを液相で反応させて、長期間、安定的に、高い収率で
カルボン酸エステルを製造する方法を提供する。 【解決手段】 分子状酸素の存在下でアルデヒドとアル
コールを液相で反応させてカルボン酸エステルを製造す
る際に、平均圧壊強度が5gf以上の球状担体に少なく
ともパラジウムが担持された触媒を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分子状酸素の存在
下でアルデヒドとアルコールを液相で反応させてカルボ
ン酸エステルを製造する方法に関する。特に、工業的価
値の高いメタクロレインまたはアクロレインから(メ
タ)アクリル酸エステルを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルデヒドとアルコールから一段でカル
ボン酸エステルを製造する方法(以下「直メタ法」とい
う。)はいくつか検討されている。気相反応で直メタ法
を行う方法としては、例えば、特公昭53−15492
号公報にパラジウム−リン−アンチモン系触媒を用いて
製造する方法が記載されている。一方、液相反応で直メ
タ法を行う方法(以下「液相直メタ法」という。)とし
ては、例えば、特公昭57−35856号公報、特公平
4−72578号公報、特開昭57−50545号公報
等にパラジウム−鉛系触媒が、特開昭61−24304
4号公報にパラジウム−テルル系触媒が、特公昭57−
35860号公報にパラジウム−タリウム−水銀系触媒
が、特公昭57−19090号公報にパラジウム−アル
カリ土類金属−亜鉛−カドミウム系触媒が、特公昭61
−60820号公報、特公昭62−7902号公報、特
開平5−148184号公報、特開平9−216850
号公報、特開平9−221453号公報、特開平10−
158214号公報等にパラジウム−ビスマス系触媒を
用いる製造方法が記載されている。
【0003】液相反応で直メタ法を行う際に使用される
少なくともパラジウムを含む触媒は、通常、パラジウム
を含む金属触媒成分を担体に担持した状態で用いられる
ことが多い。そのため、直メタ法の反応成績および反応
の安定性を向上させる目的で、担体を改良する検討が行
われている。例えば、特公昭57−35856号公報、
特公昭57−35860号公報、特開平9−21685
0号公報、特開平9−221452号公報には担体とし
て炭酸カルシウム担体を用いる方法が、特公平4−46
618号公報には酸化亜鉛−アルミナ担体、チタニア−
酸化ランタン担体、酸化亜鉛−チタニア担体を用いる方
法が、特公平4−72578号公報、特開平9−221
453号公報には酸化亜鉛担体を用いる方法が記載され
ている。また、特開昭57−50942号公報には比表
面積が70m2/g以下のシリカ担体、アルミナ担体、
チタニア担体、ジルコニア担体、ケイソウ土担体、シリ
コンカーバイド担体およびシリカ−アルミナ担体を用い
る方法が、特開平5−148184号公報には疎水性を
有するテフロン(登録商標)担体、弗化黒鉛担体および
ハイシリカゼオライト担体等を使用する方法が、特開平
10−158214号公報には粒径が20〜150μm
の担体を用いる方法が記載されている。更に、担体の強
度を改善する方法として、特開平9−192495号公
報には結晶性のメタロシリケート担体を用いる方法が、
特開平9−52044号公報にシリカ−アリミナ−マグ
ネシア担体が、特開平8−332383号公報にシリカ
−アルミナ担体が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、依然と
して、目的とするカルボン酸エステルをより高い収率で
安定的に製造することができる液相直メタ法が望まれて
いるのが現状である。
【0005】したがって本発明は、長期間、安定的に、
高い収率でカルボン酸エステルを製造することができる
液相直メタ法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、少なくと
もパラジウムを含む触媒を用いる液相直メタ法でカルボ
ン酸エステルを製造する際に、使用する触媒の担体の強
度について鋭意検討した結果、一定以上の圧壊強度を有
する球状担体にパラジウムを担持した触媒を用いること
により、長期間、安定的に、高い収率で目的とするカル
ボン酸エステルを製造できることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0007】本発明は、分子状酸素の存在下でアルデヒ
ドとアルコールを液相で反応させてカルボン酸エステル
を製造する際に、平均圧壊強度が5gf以上の球状担体
に少なくともパラジウムが担持された触媒を用いること
を特徴とするカルボン酸エステルの製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のカルボン酸エステルの製
造方法において使用する触媒は、少なくともパラジウム
が担体に担持された担持触媒であり、その担体は平均圧
壊強度が5gf以上の球状担体である。特に10〜30
gfが好ましい。平均圧壊強度が5gf未満であると液
相直メタ法で担持触媒を長時間連続使用するうちに担持
触媒が破壊し、担体表面のパラジウム等の触媒成分が剥
離したり溶出することによる目的生成物の収率低下や、
破壊した触媒による配管等の詰まり等の不都合が生じ
る。ここで圧壊強度とは平均粒径付近の粒径を持った1
個の球状担体に機械的に荷重を加えていったときに球状
担体が破壊する荷重のことであり、平均圧壊強度とは異
なる球状担体について圧壊強度を10回測定したときの
平均値のことである。なお、圧壊強度の測定には島津製
作所社製の微小圧縮試験機MCTM−200を使用す
る。
【0009】このような強度を持っていれば、その球状
担体の組成は特に限定されないが、xSiO2−yM2/n
Oで表される無水物シリケートであることが好ましい。
ここで、Mはマグネシウム、アルミニウム、ジルコニウ
ム、亜鉛、鉄およびチタンの中から選ばれる少なくとも
一種の金属であり、nはその価数を表し、x+y=1の
ときxは0.5〜1.0であり、好ましくはxは0.7
〜1.0である。具体的にはSiO2−MgO、SiO2
−ZnO、SiO2−MgO−ZnO、SiO2−MgO
−Fe23が特に好ましい。xSiO2−yM2/nOで示
される担体を製造する方法や原料は特に限定されない
が、例えば、けい素原料として、水ガラス、シリカゾ
ル、シリカゲル等を用い、他の金属(M)の原料とし
て、その金属の酢酸塩、硝酸塩、酢酸塩等の無機または
有機金属化合物を用い、これらの担体原料を含む水性ス
ラリーをスプレー乾燥し、得られた球状物を焼成するこ
と等により製造することができる。焼成は、通常、空気
雰囲気下200〜700℃の範囲で行われ、好ましくは
300〜600℃で行われる。担体の圧壊強度は、焼成
温度を変えることで調節することができる。具体的に
は、焼成温度が高くなるほど圧壊強度は高くなる傾向が
ある。焼成は空気雰囲気下に限らず、例えば窒素等の不
活性ガスの雰囲気下で行ってもよい。焼成は空気雰囲気
下に限らず、例えば窒素等の不活性ガスの雰囲気下で行
ってもよい。このようにして得られる球状担体の平均粒
子径は10〜150μmが好ましい。ここで平均粒子径
とは体積基準粒度分布における中位径を指す。
【0010】本発明で使用する担持触媒は、上記の球状
担体に少なくともパラジウムを担持したものである。パ
ラジウム以外の触媒構成元素については特に限定はな
く、例えば、従来技術の項目に挙げた種々のパラジウム
系触媒の組成が適用できるが、特に、パラジウム、Xお
よびY(ここにXはテルル、水銀、タリウム、鉛及びビ
スマスからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、
Yはマグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタ
ン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、
亜鉛、ゲルマニウム、ジルコニウム、銀、錫、アンチモ
ン、バリウム及びセリウムからなる群より選ばれた少な
くとも1種の元素を示す。)からなる触媒は、成績が良
好であり本発明の方法に使用する触媒として好ましい。
【0011】担持触媒に含まれるパラジウム含有量は通
常1〜15重量%であり、好ましくは3〜13重量%で
ある。その他触媒構成元素については元素により様々で
あるが、上記のパラジウム、XおよびYからなる触媒の
場合、Xは0.1〜15重量%が好ましく、特に0.5
〜12重量%が好ましい。また、Yは0〜7重量%が好
ましく、特に0〜5重量%が好ましい。ここで担持され
た金属の重量%とは、担持触媒100重量部を基準とし
た場合の担持されている金属または金属化合物中の金属
元素の重量部を意味する。
【0012】触媒構成元素の原料化合物としては、パラ
ジウムの原料として酢酸パラジウム、塩化パラジウム、
硝酸パラジウム、硫酸パラジウム、塩化パラジウムアン
モニウム、パラジウムアンミン錯塩等が、他の触媒構成
元素の原料としては酢酸塩、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、
シュウ酸塩、塩化物、水酸化物等の一般的な無機、有機
金属化合物が使用できる。
【0013】本発明のカルボン酸エステルの製造方法に
おいて、原料となるアルデヒドとしては、例えば、アセ
トアルデヒド、プロピオンアルデヒド、イソブチルアル
デヒド等の飽和アルデヒド、アクロレイン、メタクロレ
イン、クロトンアルデヒド等の不飽和アルデヒド、ベン
ズアルデヒド等の芳香族アルデヒドが挙げられる。原料
アルデヒドは2種類以上のアルデヒドの混合物でもよ
い。原料アルデヒドとしては、メタクロレイン、アクロ
レインもしくはこれらの混合物が好ましい。
【0014】また、原料となるアルコールとしては、例
えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ア
リルアルコール、メタリルアルコール等が挙げられる。
原料アルコールは2種類以上のアルコールの混合物でも
よい。原料アルコールとしては、メタノールが好まし
い。
【0015】本発明において、カルボン酸エステルを製
造する反応は液相で実施され、前記担持触媒は懸濁また
は固定した状態で用いられるが、特に懸濁状態で用いる
と効果的である。反応形式は回分式、半回分式、連続式
のいずれでもよいが、特に連続式の場合に効果的であ
る。反応器型式は攪拌槽反応器、気泡塔反応器、ドラフ
トチューブ型反応器など任意の型式が利用できる。使用
する触媒量は、採用する反応条件により様々であり、希
望する転化率などに応じて決められる。
【0016】反応に必要な分子状酸素源には空気、酸素
富化した空気、酸素、反応に不活性なガスで希釈した空
気等が用いられる。分子状酸素源の供給方法は特に限定
されないが、通常バブリング等により反応液中に供給さ
れる。分子状酸素の1時間当たりの供給量は、アルデヒ
ドに対して酸素原子として0.1〜2等量、好ましくは
0.25〜1等量である。このとき酸化剤として過酸化
水素等を加えてもよい。反応温度は、通常0〜200℃
であり、好ましくは50〜150℃である。反応圧力は
常圧で行えるが、加圧下もしくは減圧下で行ってもよ
い。反応液のpHは、通常の範囲であれば特に調節する
必要はないが、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩の
添加により調節しても差し支えない。反応には必ずしも
溶媒を使用する必要はないが、使用する場合には本反応
に影響を与える官能基を有さない物質、例えば、ペンタ
ン、ヘキサン等の炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳
香族炭化水素等が用いられる。
【0017】
【実施例】以下に、実施例および比較例を挙げて本発明
の方法を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定
されるものではない。担体の比率は、担体原料の仕込量
から計算により求めた。圧壊強度は島津製作所社製の微
小圧縮試験機MCTM−200で測定し、平均圧壊強度
は10個の粒子を測定して得られた圧壊強度の平均値で
ある。
【0018】また、反応生成物の分析はガスクロマトグ
ラフィーにより行った。アルデヒドの転化率およびカル
ボン酸エステルの選択率は以下の定義に従って算出し
た。 アルデヒドの転化率(%)=A/B×100 カルボン酸エステルの選択率(%)=C/A×100 ここで、Aは反応したアルデヒドのモル数、Bは反応に
供したアルデヒドのモル数、Cは生成したカルボン酸エ
ステルのモル数である。
【0019】[実施例1]硝酸マグネシウム6水和物1
520質量部を水2000質量部に溶解し、これに濃硝
酸100質量部を加えた。さらに、日産化学社製スノー
テックスN8000質量部を攪拌しながら加え、スラリ
ーとし、これを出口温度を130℃に設定したスプレー
乾燥機に供給して乾燥することにより乾燥球状粒子を得
た。この乾燥球状粒子を電気炉を用いて空気雰囲気下5
00℃で5時間熱処理することにより、SiO2−Mg
Oが80:20の球状担体(以下「担体1」という。)
を得た。この担体1の平均圧壊強度は15gf、平均粒
子径は28μmであった。
【0020】塩化パラジウム42質量部および塩化ナト
リウム28質量部を水210質量部に溶解し、500質
量部の担体1を加え、90℃で1時間攪拌した。冷却
後、デカンテーションを行い、これに水2600質量
部、更に塩基性炭酸ビスマス26質量部を硝酸水溶液4
00質量部に溶解した溶液を加えた。90℃で30分攪
拌した後に、ホルマリン水溶液80質量部を加え、70
℃で3時間攪拌し、5%Pd−3%Bi/SiO2−M
gO触媒を得た。
【0021】この触媒220質量部を内容積3Lのステ
ンレス製攪拌槽型反応器に仕込み、これに29.7質量
%のメタクロレイン/メタノール溶液を0.47L/h
rで反応器に連続供給し、空気を1.4NL/分、窒素
を1.7NL/分の速度で吹き込みながら内温80℃、
内圧300kPa(ゲージ圧)で反応を行った。反応開
始から20時間後の反応生成物を分析したところ、メタ
クロレインの転化率67.1%、メタクリル酸メチルの
選択率89.1%であった。
【0022】[実施例2]硝酸マグネシウム6水和物1
520質量部を硝酸アルミニウム9水和物327質量部
に変更した以外は担体1と同じ条件で、SiO2−Al2
3が90:10の球状担体(以下「担体2」とい
う。)を得た。この担体は平均圧壊強度が12gf、平
均粒子径が38μmであった。
【0023】担体2を使用して実施例1と同じ条件で触
媒調製を行い、5%Pd−3%Bi/SiO2−Al2
3を調製し、実施例1と同じ条件で反応を行った。反応
開始から20時間後の反応生成物を分析したところ、メ
タクロレインの転化率63.8%、メタクリル酸メチル
の選択率88.9%であった。
【0024】[実施例3]硝酸マグネシウム6水和物1
520質量部を硝酸ジルコニウム5水和物147質量部
に変更した以外は実施例1と同じ条件で、SiO2−Z
rO2が95:5の球状担体(以下「担体3」とい
う。)を得た。この担体は平均圧壊強度が7gf、平均
粒子径が36μmであった。
【0025】担体3を使用して実施例1と同じ条件で触
媒調製を行い、5%Pd−3%Bi/SiO2−ZrO2
を調製し、実施例1と同じ条件で反応を行った。反応開
始から20時間後の反応生成物を分析したところ、メタ
クロレインの転化率60.2%、メタクリル酸メチルの
選択率87.5%であった。
【0026】[実施例4]硝酸マグネシウム6水和物1
520質量部を硝酸亜鉛6水和物516質量部に変更し
た以外は実施例1と同じ条件で、SiO2−ZnOが8
5:15の球状担体(以下「担体4」という。)を得
た。この担体は平均圧壊強度が8gf、平均粒子径が4
0μmであった。
【0027】担体4を使用して実施例1と同じ条件で触
媒調製を行い、5%Pd−3%Bi/SiO2−ZnO
を調製し、実施例1と同じ条件で反応を行った。反応開
始から20時間後の反応生成物を分析したところ、メタ
クロレインの転化率65.9%、メタクリル酸メチルの
選択率89.1%であった。
【0028】[実施例5]硝酸マグネシウム6水和物1
520質量部を酸化チタン2水和物61質量部に変更し
た以外は実施例1と同じ条件で、SiO2−TiO2が9
5:5の球状担体(以下「担体5」という。)を得た。
この担体は平均圧壊強度が11gf、平均粒子径が33
μmであった。
【0029】担体5を使用して実施例1と同じ条件で触
媒調製を行い、5%Pd−3%Bi/SiO2−TiO2
を調製し、実施例1と同じ条件で反応を行った。反応開
始から20時間後の反応生成物を分析したところ、メタ
クロレインの転化率61.4%、メタクリル酸メチルの
選択率87.8%であった。
【0030】[実施例6]日産化学社製スノーテックス
N8000質量部をスプレー乾燥機を用いて乾燥するこ
とにより乾燥球状粒子を得た。この乾燥球状粒子を電気
炉を用いて空気雰囲気下450℃で5時間熱処理するこ
とにより、球状のSiO2担体(以下「担体6」とい
う。)を得た。この担体の平均圧壊強度は14gf、担
体の平均粒子径は30μmであった。
【0031】担体6を使用して実施例1と同じ条件で触
媒調製を行い、5%Pd−3%Bi/SiO2を調製
し、実施例1と同じ条件で反応を行った。反応開始から
20時間後の反応生成物を分析したところ、メタクロレ
インの転化率66.7%、メタクリル酸メチルの選択率
89.1%であった。
【0032】[実施例7]硝酸マグネシウム6水和物1
860質量部を水1200質量部に溶解し、これに濃硝
酸250質量部を加えた。さらに、硝酸鉄9水和物33
0重量部、日産化学社製スノーテックスN5000質量
部を攪拌しながら加え、スラリーとし、これを出口温度
を130℃に設定したスプレー乾燥機に供給して乾燥す
ることにより乾燥球状粒子を得た。この乾燥球状粒子を
電気炉を用いて空気雰囲気下500℃で5時間熱処理す
ることにより、SiO2−MgO−Fe23が71:2
4−5の球状担体(以下「担体7」という。)を得た。
この担体7の平均圧壊強度は17gf、平均粒子径は2
8μmであった。
【0033】担体7を使用して実施例1と同じ条件で触
媒調製を行い、5%Pd−3%Bi/SiO2−MgO
−Fe23を調製し、実施例1と同じ条件で反応を行っ
た。反応開始から20時間後の反応生成物を分析したと
ころ、メタクロレインの転化率67.2%、メタクリル
酸メチルの選択率89.3%であった。
【0034】[実施例8]硝酸鉄9水和物330質量部
を硝酸亜鉛6水和物240質量部に変更した以外は実施
例6と同じ条件で、SiO2−MgO−ZnOが71:
24:5の球状担体(以下「担体8」という。)を得
た。この担体は平均圧壊強度が14gf、平均粒子径が
33μmであった。
【0035】担体8を使用して実施例1と同じ条件で触
媒調製を行い、5%Pd−3%Bi/SiO2− MgO
−ZnOを調製し、実施例1と同じ条件で反応を行っ
た。反応開始から20時間後の反応生成物を分析したと
ころ、メタクロレインの転化率65.6%、メタクリル
酸メチルの選択率88.7%であった。
【0036】[比較例1]熱処理の条件を150℃で5
時間に変更した以外は実施例1と同じ条件で、平均圧壊
強度が2gf、平均粒子径が15μmのSiO2−Mg
O担体(以下「比較担体1」という。)を製造した。
【0037】比較担体1を使用して実施例1と同じ条件
で触媒調製及び反応を行った。反応開始から10時間後
の反応生成物を分析したところ、メタクロレインの転化
率65.8%、メタクリル酸メチルの選択率88.9%
であったが、20時間後に再度分析を行ったところ、メ
タクロレインの転化率58.2%、メタクリル酸メチル
の選択率85.6%に低下していた。
【0038】[比較例2]熱処理の条件を200℃で5
時間に変更した以外は実施例6と同じ条件で、平均圧壊
強度が6gf、平均粒子径が29μmのSiO2担体
(以下「比較担体2」という。)を製造した。
【0039】比較担体2を使用して実施例1と同じ条件
で触媒調製及び反応を行った。反応開始から10時間後
の反応生成物を分析したところ、メタクロレインの転化
率65.9%、メタクリル酸メチルの選択率88.9%
であったが、20時間後に再度分析を行ったところ、メ
タクロレインの転化率62.4%、メタクリル酸メチル
の選択率87.1%に低下していた。
【0040】[実施例9]実施例1で調製した触媒30
0質量部を外部循環ラインを備えた内容積が1.8Lの
ステンレス製気泡塔型反応器に仕込み、これに31.6
質量%のメタクロレイン/メタノール溶液を0.72L
/hrで反応器に連続供給し、空気を1.5NL/分の
速度で吹き込みながら、内温80℃、内圧300kPa
(ゲージ圧)で反応を行った。反応開始から20時間後
の反応生成物を分析したところ、メタクロレインの転化
率52.0%、メタクリル酸メチルの選択率88.2%
であった。
【0041】[実施例10]実施例2で調製した触媒を
使用した以外は実施例7と同じ条件で反応を行った。反
応開始から20時間後の反応生成物を分析したところ、
メタクロレインの転化率49.2%、メタクリル酸メチ
ルの選択率88.0%であった。
【0042】[実施例11]31.6質量%のメタクロ
レイン/メタノール溶液を25.2質量%のアクロレイ
ン/メタノール溶液に変更した以外は実施例7と同じ条
件で反応を行った。反応開始から20時間後の反応生成
物を分析したところ、アクロレインの転化率60.5
%、アクリル酸メチルの選択率91.3%であった。
【0043】[比較例3]比較例1で調製した触媒を使
用した以外は実施例7と同じ条件で反応を行った。反応
開始から10時間後の反応生成物を分析したところ、メ
タクロレインの転化率51.1%、メタクリル酸メチル
の選択率87.3%であったが、20時間後に再度分析
を行ったところ、メタクロレインの転化率46.2%、
メタクリル酸メチルの選択率86.3%に低下してい
た。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、少なくともパラジウム
を含む触媒を用いてアルデヒドとアルコールを液相で反
応させて、カルボン酸エステルを長期にわたって収率良
く生産することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 B01J 23/64 101Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子状酸素の存在下でアルデヒドとアル
    コールを液相で反応させてカルボン酸エステルを製造す
    る際に、平均圧壊強度が5gf以上の球状担体に少なく
    ともパラジウムが担持された触媒を用いることを特徴と
    するカルボン酸エステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 平均圧壊強度が5gf以上の球状担体
    が、xSiO2−yM2 /nO(Mはマグネシウム、アルミ
    ニウム、ジルコニウム、亜鉛、鉄およびチタンの中から
    選ばれる少なくとも一種の金属であり、nはその価数を
    表し、x+y=1のときxは0.5〜1.0である。)
    で表される無水物シリケートであることを特徴とする請
    求項1記載のカルボン酸エステルの製造方法。
  3. 【請求項3】 アルデヒドが、メタクロレイン、アクロ
    レインもしくはこれらの混合物であることを特徴とする
    請求項1記載のカルボン酸エステルの製造方法。
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