JP5030321B2 - 高純度芳香族ポリカルボン酸の製造法 - Google Patents

高純度芳香族ポリカルボン酸の製造法

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステルやポリアミド、ポリイミド、液晶ポリマー等の原料として有用な高純度芳香族ポリカルボン酸、特に精製が困難な高純度ナフタレンポリカルボン酸や高純度ビフェニルポリカルボン酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
芳香族ポリカルボン酸は、化成品中間体として商業的に重要な品目であり、繊維やボトル、フイルム、電子材料用途に用いられるポリエステルやポリアミド、ポリイミド、液晶ポリマー等の原料として幅広い需要を持つ。
現在、工業的に幅広い用途を持つ芳香族ポリカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、4,4'- ビフェニルジカルボン酸、1,4,5,8-ナフタレンテトラカルボン酸、3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸等が挙げられる。
芳香族ポリカルボン酸の製造方法としては、キシレンや、ジアルキルナフタレン、ジアルキルビフェニル、テトラアルキルナフタレン、テトラアルキルビフェニル等のポリアルキル芳香族炭化水素を、酢酸溶媒中でCoやMn等の重金属と臭素化合物の存在下で、分子状酸素により高温、高圧で酸化する方法や、硝酸やクロム酸等の存在下で空気酸化する方法等が知られている。この酸化反応により得られる芳香族ポリカルボン酸には、酸化反応の中間生成物であるモノカルボン酸類やアルデヒド類、触媒由来の臭素付加物や金属成分、および構造不明の着色成分が不純物として含まれている。
【0003】
これらの不純物を含む芳香族ポリカルボン酸をジオール類やジアミン類と重合する原料として用いた場合、得られる樹脂は耐熱性、機械的強度、寸法安定性等の物理的特性や機械的特性が低下するため、ポリエステルやポリアミド、ポリイミド等の原料として用いることができない。また、酸化して得られる粗芳香族ポリカルボン酸は、一般に黄色あるいは黒色に着色しており、ボトルやフィルム等、特に透明性の要求される用途にはそのまま用いることができない。更に、粗芳香族ポリカルボン酸は一般に粒径が小さいため、取り扱いにくく、重合の際に問題になりやすい。このため高純度で、且つ色相や粒径が改善された芳香族ポリカルボン酸の工業的に有利な製造方法について、長期にわたって研究が続けられている。
【0004】
一般に有機化合物の精製は、蒸留や晶析、吸着等の操作により、あるいはそれらの方法を組み合わせることにより行われる。しかしながら、芳香族ポリカルボン酸は、沸点よりも自己分解温度の方が低いため、蒸留による精製が実質的に不可能である。また、芳香族ポリカルボン酸は、通常工業的によく用いられる溶媒に対して溶解度が低いため、晶析による容易な精製も困難である。特にナフタレンポリカルボン酸やビフェニルポリカルボン酸は、種々の溶媒に対して難溶性であり、工業的に有利な高純度ナフタレンポリカルボン酸や高純度ビフェニルポリカルボン酸の製造方法は未だ確立されていない。
【0005】
芳香族ポリカルボン酸とアミンからなる塩を形成させ、晶析や吸着処理等により精製する方法について数多くの例が提案されている。例えば特開昭50-142542 号には、粗ナフタレンジカルボン酸とアミン類との塩を水に溶解後、該水溶液に対してスチームや加熱窒素ガスの吹き込み、あるいはフラッシュ等を行うことにより、前記アミン化合物を留去させ、2,6-ナフタレンジカルボン酸を析出させる方法が示されている。また特開平6-293696号には、芳香族ジカルボン酸とアミンとの塩を精製し、当該水溶液の加熱還流やガス状のスチーム吹き込みにより塩を加熱分解し、芳香族ジカルボン酸を析出させる方法が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の芳香族ポリカルボン酸とアミンからなる塩を晶析や吸着処理等により精製、アミン塩を分解する方法では大量のスチームや加熱ガスを必要とするためユーティリティーコストが多大である。またエネルギー消費量を減らすためにスラリー濃度を高める場合には粒径が大きな高純度芳香族ポリカルボン酸の結晶を得ることができない。
本発明の目的は、粗芳香族ポリカルボン酸から、色相と粒径が良好で高純度な芳香族ポリカルボン酸を、製造コストが安価で、且つ簡便な構成で、工業的に安定して製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決させるための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、粗芳香族ポリカルボン酸とアミン類との塩を生成させ、芳香族ポリカルボン酸アミン塩水溶液を加熱により連続的に分解することにより、工業的に簡便な構成で高品質の芳香族ポリカルボン酸が容易に製造され、エネルギー消費量を著しく削減できることを見出し、本発明に到達した。
即ち本発明は、粗芳香族ポリカルボン酸を精製して高純度芳香族ポリカルボン酸を製造するに際して、
(I) 脂肪族アミンおよび脂環式アミンから選ばれた少なくとも一種のアミンと粗芳香族ポリカルボン酸から芳香族ポリカルボン酸アミン塩を生成させる塩生成工程、
(II) 塩分解槽に▲1▼工程Iで得られた芳香族ポリカルボン酸アミン塩の水溶液を連続的に供給し、▲2▼加熱によりアミンおよび水を留去し、▲3▼析出した芳香族ポリカルボン酸を含むスラリーを抜き出す3操作を連続的に行う塩分解工程及び、
(III) 塩分解工程より抜き出されたスラリーより芳香族ポリカルボン酸の結晶を分離回収し、母液を塩分解工程へ循環する結晶分離工程を有することを特徴とする高純度芳香族ポリカルボン酸の製造法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の高純度芳香族ポリカルボン酸の製造法は、塩生成工程、塩分解工程、結晶分離工程からなり、それらの関係を図1に示す。
塩生成工程では、粗芳香族ポリカルボン酸とアミン類を原料として、必要に応じて精製操作を行い、芳香族ポリカルボン酸アミン塩 (以下、アミン塩と称す) を生成させる。塩分解工程では、塩分解槽に対し▲1▼アミン塩水溶液を供給し、▲2▼加熱によりアミンおよび水の留去し、▲3▼芳香族ポリカルボン酸を含むスラリーの抜き出す3操作を連続的に行なう。結晶分離工程では塩分解工程で抜き出されるスラリーより、固液分離操作により高純度の芳香族ポリカルボン酸の結晶を分離回収する。なお、結晶を分離回収後の母液は塩分解工程の原料として循環して再使用する。
【0009】
本発明で精製に供される芳香族ポリカルボン酸は1個またはそれ以上の芳香環を持ち、例えばベンゼン、ナフタレン、ビフェニル等の芳香族炭化水素に、2個以上のカルボキシル基が結合したものである。特に製造方法は限定されないが、通常は前記芳香族炭化水素にメチル基、エチル基、イソプロピル基等のアルキル基、あるいはホルミル基、アセチル基等の、酸化することによりカルボキシル基を形成する官能基の多置換体を原料として、酸化することにより粗芳香族ポリカルボン酸が得られる。
前述の如く、一般に芳香族ポリカルボン酸は、沸点よりも自己分解温度の方が低いため、蒸留による精製が実質的に不可能であり、また、工業的によく用いられる溶媒に対して溶解度が低いため、晶析による容易な精製も困難であるが、本発明の方法は、特に種々の溶媒に対して難溶性な、ナフタレンポリカルボン酸やビフェニルポリカルボン酸の精製に好適に用いられる。
【0010】
本発明で好適に用いられるナフタレンポリカルボン酸としては、ナフタレンジカルボン酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸等が挙げられる。このうち、ポリエステルやウレタン、液晶ポリマー等の原料として有用なナフタレンジカルボン酸は、ジアルキルナフタレンを、酸化触媒存在下、分子状酸素により酸化することで得られるが、こうして得られた粗ナフタレンジカルボン酸には着色成分や酸化触媒金属の他に、酸化反応の中間生成物であるホルミルナフトエ酸、ナフタレン環の分解で生じるトリメリット酸、臭素が付加したナフタレンジカルボン酸ブロマイド、ナフタレントリカルボン酸等の有機不純物が含まれる。
【0011】
またビフェニルポリカルボン酸としては、ビフェニルジカルボン酸、ビフェニルトリカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸等があり、このうち、ビフェニルジカルボン酸はポリエステルやポリアミド、液晶ポリマー等の原料として有用である。ビフェニルジカルボン酸はジアルキルビフェニルを酸化触媒存在下、分子状酸素により酸化して得られるが、こうして得られた粗ビフェニルジカルボン酸には、着色成分や酸化触媒金属の他に、酸化反応の中間生成物である、ホルミルビフェニルカルボン酸や、アルキルビフェニルカルボン酸、原料由来のビフェニルモノカルボン酸等の有機不純物が通常含まれる。
【0012】
第一の塩生成工程で使用される脂肪族アミンおよび脂環式アミン(以下アミン類と称す)として、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、トリプロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、トリイソプロピルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、2 −エチルエキシルアミン等の脂肪族アミンと、ピペリジン、N-メチルピペリジン、ピロリジン、エチレンイミン、ヘキサメチレンイミン等の脂環式アミンが挙げられる。これらのアミン類は単独で用いても、混合物で用いてもよい。
【0013】
これらのアミン類の中でも芳香族ポリカルボン酸とのアミン塩を分解する際に分解速度が大きく、アミンの回収が容易なトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロピルアミン等の脂肪族第三級アミンが好ましく、取り扱いや入手のしやすさからトリエチルアミンまたはトリメチルアミンが更に好ましい。
アミン類の使用量は、粗芳香族ポリカルボン酸を中和させる量あるいはそれ以上である。工業的に実施する経済的な使用量としては、粗芳香族ポリカルボン酸のカルボキシル基に対し 1.0〜1.2 当量が適当である。
【0014】
塩生成工程では、粗芳香族ポリカルボン酸とアミン類より、芳香族ポリカルボン酸アミン塩を生成させる。例えば芳香族ポリカルボン酸とアミン類を、水に溶解させることによりアミン塩を生成する方法、あるいは水とアセトン、アルコール、ピリジン類、アミド類等から選ばれる水溶性溶媒の存在下で混合攪拌し、その一部あるいは全部を溶解する方法によりアミン塩を生成させる方法等がある。得られたアミン塩の水溶液はそのまま塩分解工程の原料としてもよく、また着色物質や有機不純物、金属不純物等の不純物が多い場合には、次に述べる精製操作を組み込んでもよい。
【0015】
塩生成工程で用いられる精製操作としては、例えばアミン塩を水に溶解し、活性炭等の吸着剤による処理を行う方法、あるいはPtやPd等の第VIII族金属を触媒として接触還元処理を行なう方法等が挙げられる。また水、あるいはアルコール、ピリジン類、ケトン類、アミド類等から選ばれる溶媒を用いて一旦溶解させた後、冷却や濃縮により結晶化する方法、またアミン塩を水に溶解し、例えばアセトンやピリジン類等のアミン塩に対する溶解能の低い溶媒を添加することによりアミン塩を再結晶させてもよい。これらの方法により、粗芳香族ポリカルボン酸中に含まれる着色物質や有機不純物を除去することができる。上記の精製方法は単独で実施しても良く、複数組み合わせて実施してもよい。いずれの方法においてもアミン塩の溶解時に、異物や金属不純物等の不溶物がある場合には、精製処理前、或いは精製処理後に、固液分離操作を行ない除去することが好ましい。
【0016】
第二の塩分解工程では、第一の塩生成工程で得られた芳香族ポリカルボン酸アミン塩の水溶液を加熱してアミンと水を留去し、芳香族ポリカルボン酸の結晶を含むスラリー得る。また収率を高めるために、留去されたアミンと水を塩生成工程に循環使用し、第三の結晶分離工程から得られる循環母液も塩分解工程の原料として循環使用する。原料水溶液中の芳香族ポリカルボン酸濃度は、芳香族ポリカルボン酸の種類やアミンの種類により異なるが、5 〜60重量% 、好ましくは10〜40重量% である。低すぎる場合は、水を多く留出させる必要が生じるためエネルギー的に不利となり、高すぎる場合は、得られる芳香族ポリカルボン酸の品質が劣化するため好ましくない。
【0017】
該塩分解工程では、塩分解槽への▲1▼芳香族ポリカルボン酸アミン塩水溶液の供給、▲2▼加熱によるアミンと水の留去、▲3▼析出した芳香族ポリカルボン酸の結晶を含むスラリーを抜き出すことの3操作を連続的に行う。この3操作を完全に連続的に行うことが望ましいが、3操作を一定時間毎に断続的に行ってもよい。気相部の留出量と抜き出すスラリー量の和を、一定時間範囲で原料供給量と同じ量とすることにより、塩分解槽中の内容物の量を一定範囲に保つことができる。留去されたアミン類は回収し、必要に応じて精製後、塩生成工程で再使用される。
【0018】
塩分解温度は、低すぎるとアミン塩の分解速度が遅く、経済的に不利である。高すぎるとアミンや芳香族ポリカルボン酸が変質したり、着色する場合があるため、塩分解温度は通常 100〜250 ℃、好ましくは 110〜210 ℃、より好ましくは 120℃〜160 ℃の範囲で行う。圧力はその温度での内容物の組成に依存するが、通常 0〜2MPaの範囲である。
【0019】
塩分解工程において芳香族ポリカルボン酸アミン塩水溶液を加熱することにより、該水溶液のアミンと水が留去され、芳香族ポリカルボン酸の結晶が析出し、スラリーが形成する。従って本発明において、単位時間当たり塩分解槽から抜き出されるスラリーの全重量をA、抜き出されるスラリー中の芳香族ポリカルボン酸結晶の重量をB、塩分解工程に供給される芳香族ポリカルボン酸アミン塩水溶液中の芳香族ポリカルボン酸の重量をCとして、塩分解槽中のスラリー濃度をB/A、塩分解率をB/Cで定義する。
【0020】
本発明における塩分解工程において、塩分解槽から抜き出されたスラリー中の芳香族ポリカルボン酸結晶の濃度は 5〜50重量%であり、好ましくは10〜30重量%の範囲である。塩分解のスラリー濃度を適切な濃度以下で実施することにより、粒径の大きな芳香族ポリカルボン酸の結晶が得られる。スラリー濃度が高すぎる場合は結晶の粒径が小さくなり、低すぎる場合は循環量が増えるため生産性が低下する。
また、本発明での塩分解率は20〜80%、好ましくは30〜70%とする。適当な塩分解率を保ち、次の結晶分離工程で芳香族ポリカルボン酸の結晶を分離して母液を再循環することにより、プロセス全体でのエネルギー消費量を低減し、効率的に高純度の芳香族ポリカルボン酸を得ることができる。塩分解率が低すぎる場合には芳香族ポリカルボン酸の循環量が多くなるため不経済であり、高すぎる場合にはスラリー濃度が高くなり、品質が劣化する。
本発明では塩分解槽中のスラリー濃度と塩分解率を以上のような特定の範囲になるように芳香族ポリカルボン酸アミン塩水溶液を加熱し、連続的に塩分解することにより、単に工業的に安定運転が可能となるだけでなく、粒径の大きな高品質の芳香族ポリカルボン酸の結晶が得られ、結晶分離・精製が容易となると共に、プロセス全体でのエネルギー消費量を低減して製造コストが著しく削減され、工業的に有利に高品質の芳香族ポリカルボン酸を得ることができる。
【0021】
第三工程の結晶分離工程では、塩分解工程で抜き出されたスラリーを、固液分離装置により結晶と母液に分離する。結晶は水で洗浄した後、乾燥し、高純度の芳香族ポリカルボン酸を得る。用いる洗浄水の量は、芳香族ポリカルボン酸の結晶重量に対し 0.1〜10倍量であり、好ましくは 0.5〜3 倍量である。少なすぎる場合、不純物が洗浄されず残存する。
回収率を高めるために、結晶分離後の母液と洗浄液の全量あるいは少なくとも一部を、塩分解工程の原料として循環し、再使用することが好ましい。循環使用される母液や洗浄液は塩生成工程で得られる塩の溶媒として用いてもよく、そのまま新たに供給される原料と共に塩分解槽に供給してもよい。
【0022】
以上の塩分解工程と結晶分離工程において、上記のような操作を行うことにより、粒径の大きな高品質の芳香族ポリカルボン酸の結晶が得られ、結晶の洗浄も容易であることから、有機不純物や着色成分の精製効率は高くなる。もし芳香族ポリカルボン酸の分離母液に着色物質や有機不純物が蓄積される場合には、分離母液の一部を適宜抜き出して廃棄してもよく、また該分離母液を塩生成工程に循環し、塩生成工程における精製操作により不純物を濃縮後に系外に排出することもできる。
【0023】
本発明方法では、上述した適切な条件で連続的な塩分解操作、および結晶分離操作を実施することにより、スチームや冷却水などのユーティリティー使用量が少なくなり、経済的に有利となる。また、留去されたアミンと、芳香族ポリカルボン酸分離後の母液を循環し、再使用することにより、プロセス全体として、高い回収率を容易に達成することができる。
【0024】
【実施例】
次に実施例により本発明を更に具体的に説明する。但し本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例において、原料および芳香族ポリカルボン酸アミン塩および高純度芳香族ポリカルボン酸の結晶中の有機不純物は、メチルエステル化後にガスクロマトグラフィーにより分析した。色相については、サンプル 1gを水酸化ナトリウム水溶液10mlに溶解し、10mmの石英セルを用いた400nm の吸光度 (以下、OD400 と略記する) で評価した。平均粒径は、レーザー回折式湿式粒度分布計(HORIBA LA-500) で測定した。
なお、「スチーム留出比」は得られた芳香族ポリカルボン酸の単位重量当たりの塩分解工程の・における水の留去量であり、粗芳香族ポリカルボン酸を生成するために要したエネルギー消費量の目安となるものである。
「スラリー濃度」および「塩分解率」は前述の定義による数値である。
【0025】
また、以下の各実施例、比較例および表中に記した略号は次の通りである。
NDCA ナフタレンジカルボン酸
FNA ホルミルナフトエ酸
TMAC トリメリット酸
Br-NDCA ナフタレンジカルボン酸ブロマイド
NTCA ナフタレントリカルボン酸
TEA トリエチルアミン
NDCA・TEA ナフタレンジカルボン酸トリエチルアミン塩
BPDA ビフェニルジカルボン酸
BPDAIS ビフェニルジカルボン酸異性体
BPMA ビフェニルモノカルボン酸
TA テレフタル酸
NTECA ナフタレンテトラカルボン酸
【0026】
実施例1
還流冷却管、温度測定管付きのオートクレーブに、表1の原料に示す品質の粗2,6-NDCAとTEA および水を、1:1:1の重量比で仕込み、80℃まで加熱し溶解した。その後 0℃まで冷却し、結晶を析出させ、5Bの濾紙で濾過後、アセトンでリンスして2,6-NDCA・TEA 塩の結晶を得た。
得られた2,6-NDCA・TEA の結晶と純水を2:3の割合で混合溶解し、不溶物を1μm のメンブランフィルターにより濾過除去し、塩分解原料Aを得た (NDCA濃度20.6%)。
(サイクル1)
留出口と抜き出し口を備えた1リットルのSUS 製オートクレーブに、塩分解原料Aを400g仕込んで加熱し、150 ℃に到達後、同温度に維持しながら、オートクレーブ下部より塩分解原料Aを 400g/hrで供給し、同時に気相部からの留出を 200g/hr、スラリーの抜き出しを 200g/hrとした連続塩分解を 8hr行った。
抜き出し液を5Bの濾紙を用いて濾過し、結晶と塩分解母液に分離した。結晶に対し 1.5重量倍の80℃の水でリンスし、乾燥後、表1に結晶1で示す品質の高純度の2,6-NDCAを得た。塩分解母液とリンス液を混合し、その 90%を塩分解母液1とした。
(サイクル2)
塩分解原料Aとサイクル1で得られた塩分解母液1を3:2の重量比で混合して塩分解原料を調製した。サイクル1と同様な連続塩分解操作と結晶分離操作を行ない、表1の結晶2で示す品質の高純度の2,6-NDCAを得た。塩分解母液とリンス液を混合し、その90%をサイクル3の塩分解母液2とした。
(サイクル3)
塩分解原料Aとサイクル2で得られた塩分解母液2を3:2の重量比で混合して塩分解原料を調製し、サイクル1と同様な連続塩分解操作と結晶分離操作を行った。表1に結晶3で示す品質の高純度の2,6-NDCAを得た。
サイクル3までの平均のスラリー濃度は21.6wt% 、塩分解率は52.8% 、スチーム留出比は 4.2であった。
【0027】
比較例1
留出口と抜き出し口を備えた1リットルのSUS 製オートクレーブに、実施例1で用いた塩分解原料Aを400g仕込んで加熱し、150 ℃に到達後、同温度に維持しながら、オートクレーブ下部より純水を200g/hr で供給し、留出を200g/hr とした回分式塩分解の操作を3hr 行った。
塩分解操作を停止し、オートクレーブ下部よりスラリー全量を抜き出し、5Bの濾紙で濾過後、結晶に対して1.5 重量倍の80℃の水でリンスし、表1に示す品質の2,6-NDCA結晶を 72.3g得た。塩分解原料Aに対する抜き出しスラリー結晶中に含まれるNDCA回収率は94.%であった。
塩分解工程が回分式の場合のスラリー濃度は18.1wt% 、スチーム留出比は8.36であった。回分式塩分解を高い回収率で行う場合には、スチーム留出比が大きくなり、エネルギー的に不利である。
【0028】
Figure 0005030321
【0029】
実施例2
実施例1で晶析により得られた2,6-NDCA・TEA 塩と純水とを1:1 の割合で混合溶解し、不溶物を 1μm のメンブランフィルターで濾過除去し、塩分解原料Bを得た(NDCA 濃度25.8wt%)。
(サイクル1)
留出口と抜き出し口を備えた 1リットルのSUS 製オートクレーブに、塩分解原料Bを400g仕込んで加熱し、150 ℃に到達後、同温度に維持しながら、オートクレーブ下部より塩分解原料Bを400g/hr で供給し、同時に気相部からの留出を250g/hr 、スラリー抜き出しを150g/hr とする連続塩分解の操作を8hr 行った。
抜き出し液を5Bの濾紙を用いて濾過し、結晶と塩分解母液に分離した。結晶に対し1.5 重量倍の80℃の水でリンスし、乾燥後、表2に結晶1で示す品質の高純度の2,6-NDCAを得た。塩分解母液とリンス液の90% を塩分解母液1とした。
(サイクル2)
塩分解原料Bとサイクル1で得られた塩分解母液1を1:1の重量比で混合して塩分解原料を調製した。サイクル1と同じ連続塩分解操作と結晶分離操作を行ない、表2の結晶2で示す品質で高純度の2,6-NDCAを得た。塩分解母液とリンス液の90%を塩分解母液2とした。
(サイクル3)
塩分解原料Bとサイクル2で得られた塩分解母液2を1:1の重量比で混合して塩分解原料を調製し、サイクル1と同様な連続塩分解操作と結晶分離操作を行ない、表2に結晶3で示す品質で高純度の2,6-NDCAを得た。
サイクル3までの平均のスラリー濃度は45.4wt% 、塩分解率は65.0% 、スチーム留出比は 3.3であった。
スラリー濃度が高めの場合、得られる芳香族ポリカルボン酸の粒径はやや小さくなり、純度も低下する。
【0030】
Figure 0005030321
【0031】
実施例3
(サイクル1)
還流冷却管、温度測定管付きのオートクレーブに表3に原料で示す品質の粗2,6-NDCAとTEA 、H2O 、アセトンをNDCA:TEA :H2O :アセトンの重量比が1:1:0.6 :4 になるよう仕込んで混合攪拌し、25℃まで放冷後、2,6-NDCA・TEA の結晶を析出させた。5Bの濾紙で濾過後、結晶をアセトンでリンスした。仕込んだ粗2,6-NDCAに対するアミン塩の結晶中に含まれるNDCAの回収率は98%であった。得られた2,6-NDCA・TEA の結晶と純水を2:3の割合で混合溶解し、1μm のメンブランフィルターで濾過し、塩分解原料1とした(NDCA 濃度20.6wt%)。
留出口と抜き出し口を備えた1LのSUS 製オートクレーブに、塩分解原料1を400g仕込んで加熱し、150 ℃に到達後、同温度に維持しながら、オートクレーブ下部より塩分解原料1を400g/hr で供給し、同時に気相部の留出を200g/hr 、スラリーの抜き出しを200g/hr とした連続塩分解の操作を8hr 行った。
抜き出し液を5Bの濾紙を用いて濾過し、結晶と塩分解母液に分離した。結晶に対し1.5 重量倍の80℃の水でリンスし、表7に結晶1で示す高純度2,6-NDCAを得た。塩分解母液とリンス液をあわせ、塩分解母液1とした(NDCA濃度16.4wt% 、TEA 濃度15.4wt% )。
(サイクル2)
塩分解母液1の10% と粗2,6-NDCA、TEA 、H2O 、アセトンを各成分の重量比がサイクル1と同じになるように混合攪拌し、同様に濾過、リンス操作を行ない2,6-NDCA・TEA を得た。得られたNDCA・TEA の結晶と純水とをサイクル1と同様な重量比で混合溶解して濾過処理を行い、塩分解原料2とした。
塩分解の原料2と残りの塩分解母液1を混合し、塩分解の原料を調製した。サイクル1と同様に連続塩分解操作と結晶分離操作を行い、表3の結晶2に示す品質の高純度の2,6-NDCAを得た。塩分解母液とリンス液を混合して塩分解母液2とした。
(サイクル3以降)
サイクル2と同様に、前サイクルの塩分解母液の10% と粗2,6-NDCA、TEA 、H2O 、アセトンを用いて2,6-NDCA・TEA 塩を生成させ、前サイクルの残りの塩分解母液と併せて塩分解原料を調製し、同様に連続塩分解操作と結晶分離操作を行った。このサイクルを50回繰り返し、50回目に表3に結晶50で示す品質の高純度の2,6-NDCAの結晶を得た。
サイクル10までの平均のスラリー濃度は21.0wt% 、塩分解率は45.0% 、スチーム留出比は 4.3であった。また、サイクル50までに仕込んだ粗2,6-NDCAに対する高純度2,6-NDCA結晶中のNDCA回収率は 97.7%であった。
塩分解工程の母液の一部を塩生成工程に循環し、精製操作により濃縮して不純物を廃棄することにより、高いNDCA回収率で、高品質の2,6-NDCAの結晶が容易に定常的に得られることが分かる。
【0032】
Figure 0005030321
【0033】
実施例4
還流冷却管、温度測定管付きのオートクレーブに、表4に原料で示す粗4,4'-BPDA とTMA とH2O を1 :0.5 :3 の重量比になるように仕込み、80℃まで加熱攪拌し溶解した。得られた水溶液に、粗4,4'-BPDA に対し1/10重量倍の粉末活性炭( 和光純薬製) を加えて30分攪拌し、5Bの濾紙で濾過し、塩分解原料Cを得た(4,4'-BPDA濃度20.1wt%)。
(サイクル1)
留出口と抜き出し口を備えた1 リットルのSUS 製オートクレーブに、塩分解原料Cを400g仕込んで加熱し、150 ℃に到達後、同温度に維持しながら、オートクレーブ下部より塩分解原料Cを400g/hr で供給し、同時に気相部の留出を200g/hr 、スラリーの抜き出しを200g/hr で行う連続塩分解の操作を8hr 行った。
抜き出し液を5Bの濾紙を用いて濾過し、結晶と塩分解母液に分離した。結晶に対し1.5 重量倍の80℃の水でリンスし、乾燥後、表4に結晶1で示す品質の高純度の4,4'-BPDA を得た。塩分解母液とリンス液を混合し、その90% を塩分解母液1とした。
(サイクル2)
塩分解原料Cとサイクル1で得られた塩分解母液1を3:2の重量比で混合し、塩分解原料を調製した。サイクル1と同様に連続塩分解操作と結晶分離操作を行ない、表4の結晶2で示す品質の高純度の4,4'-BPDA を得た。塩分解母液とリンス液を合わせ、その90%を塩分解母液2とした。
(サイクル3)
塩分解原料Cとサイクル2で得られた塩分解母液2を3 :2 の重量比で混合し、塩分解原料を調製し、サイクル1と同様な連続塩分解操作と結晶分離操作を行った。表4の結晶3に示す品質の高純度の4,4'-BPDA を得た。
サイクル3 まで平均のスラリー濃度は22.2wt% 、塩分解率は55.0% 、スチーム留出比は 3.7であった。
【0034】
Figure 0005030321
【0035】
実施例5
還流冷却管、温度測定管付きのオートクレーブに、純度96.8% の粗1,4,5,8-NTEAC とTEA とH2O を1 :1.5 :4.5 の重量比で仕込み、80℃まで加熱攪拌し溶解した。得られた水溶液に、1,4,5,8-NTEAC に対し1/10重量倍の粉末活性炭( 和光純薬製) を加えて30分攪拌し、5Bの濾紙で濾過し、塩分解原料Dを得た(1,4,5,8-NTEAC濃度16.3wt%)。
(サイクル1)
留出口と抜き出し口を備えた1リットルのSUS 製オートクレーブに、塩分解原料Dを400g仕込んで加熱し、180 ℃に到達後、同温度に維持しながら、オートクレーブ下部より塩分解原料Dを400g/hr で供給し、同時に気相部の留出を200g/hr 、スラリーの抜き出しを200g/hr とした連続塩分解の操作を8hr 行った。
抜き出し液を5Bの濾紙を用いて濾過し、結晶と塩分解母液に分離した。結晶に対し1.5 重量倍の80℃の温水でリンスし、平均粒径102 μm で純度99.88%の高純度の1,4,5,8-NTEAC を得た。塩分解母液とリンス液を混合し、その80% を塩分解母液1とした。
(サイクル2)
塩分解原料Dとサイクル1で得られた塩分解母液1を3:2の重量比で混合し、塩分解原料を調製した。サイクル1と同様に連続塩分解操作と濾過およびリンス操作を行ない、平均粒径105 μm で純度99.87%の高純度の1,4,5,8-NTEAC を得た。塩分解母液とリンス液を混合し、その80%を塩分解母液2とした。
(サイクル3)
塩分解原料Dとサイクル2で得られた塩分解母液2を3 :2 の重量比で混合し、塩分解原料を調製し、サイクル1と同様な連続塩分解操作と濾過操作およびリンス操作を行った。平均粒径102 μm で純度99.86%の高純度1,4,5,8-NTEAC を得た。
サイクル3 まで平均のスラリー濃度は16.3wt% 、塩分解率は53.5% 、スチーム留出比は 5.5であった。
【0036】
【発明の効果】
以上の実施例から、次のことが確認される。
(1)実施例1と比較例1との対比から、本発明の方法により塩分解工程の操作を連続的に行うことによりスチーム消費量が少なくなり、高品質の芳香族ポリカルボン酸が得られる。
(2)スラリー濃度を高くした実施例2で粒径の小さい結晶が得られていることから、塩分解工程におけるスラリー濃度を好適に保つ必要がある。
(3)実施例3から結晶分離工程における母液を塩分解工程および塩生成工程に循環することにより芳香族ポリカルボン酸の結晶が高回収率で得られる。
(4)実施例4および実施例5から、ビフェニルジカルボン酸(BPDA)やナフタレンテトラカルボン酸(NTECA) 等でもナフタレンジカルボン酸(NDCA)の場合と同様に高品質の結晶が得られ、エネルギー消費量が少ない。
【0037】
以上の実施例からも明らかなように、本発明によれば簡便な構成で、粗芳香族ポリカルボン酸から高純度芳香族ポリカルボン酸が、エネルギー的に極めて有利に得られる。また本発明において、塩分解槽中のスラリー濃度と塩分解率を特定の範囲になるようにアミン塩水溶液を加熱して連続的に塩分解することにより、粒径の大きい高品質の芳香族ポリカルボン酸が連続的に得られ、結晶分離される母液を循環使用することにより、高純度芳香族ポリカルボン酸を、高い回収率で容易に得ることができる。
従って本発明により高純度芳香族ポリカルボン酸を工業的に極めて有利に製造することができ、本発明の工業的意義が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高純度芳香族ポリカルボン酸の製造工程の説明図である。

Claims (8)

  1. 粗芳香族ポリカルボン酸を精製して高純度芳香族ポリカルボン酸を製造するに際して、(I)脂肪族アミンおよび脂環式アミンから選ばれた少なくとも一種のアミンと粗芳香族ポリカルボン酸から芳香族ポリカルボン酸アミン塩を生成させる塩生成工程、(II)塩分解槽に(i)工程Iで得られた芳香族ポリカルボン酸アミン塩の水溶液を連続的に供給し、(ii)加熱によりアミンおよび水を留去し、(iii)析出した芳香族ポリカルボン酸を含むスラリーを抜き出す3操作を連続的に行う塩分解工程及び、(III)塩分解工程より抜き出されたスラリーより芳香族ポリカルボン酸の結晶を分離回収し、母液を塩分解工程へ循環する結晶分離工程を有し、工程(II) において、塩分解槽から抜き出されたスラリー中の芳香族ポリカルボン酸結晶の濃度が 5〜50重量%であり、かつ芳香族ポリカルボン酸アミン塩の分解率が20〜80%であることを特徴とする高純度芳香族ポリカルボン酸の製造法。
  2. 結晶分離工程で芳香族ポリカルボン酸結晶を分離した後の母液の少なくとも一部を塩生成工程へ循環する請求項1に記載の高純度芳香族ポリカルボン酸の製造法。
  3. 塩分解工程におけるアミンおよび水を留去する温度が 100〜250℃である請求項1に記載の高純度芳香族ポリカルボン酸の製造法。
  4. 塩分解工程で留去されたアミンの少なくとも一部を塩生成工程へ循環する請求項1に記載の高純度芳香族ポリカルボン酸の製造法。
  5. 芳香族ポリカルボン酸がナフタレンポリカルボン酸およびビフェニルポリカルボン酸から選ばれた少なくとも一種の芳香族ポリカルボン酸である請求項1に記載の高純度芳香族ポリカルボン酸の製造法。
  6. ナフタレンポリカルボン酸が2,6-ナフタレンジカルボン酸であり、ビフェニルポリカルボン酸が4,4'- ビフェニルジカルボン酸である請求項に記載の高純度芳香族ポリカルボン酸の製造法。
  7. 塩生成工程において脂肪族第3級アミンを用いる請求項1に記載の高純度芳香族ポリカルボン酸の製造法。
  8. 脂肪族第3級アミンがトリエチルアミンあるいはトリメチルアミンである請求項に記載の高純度芳香族ポリカルボン酸の製造法。
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