JPWO2018180854A1 - 1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の製造方法 - Google Patents

1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、安定して高い無水化率を達成できる1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の製造方法を提供することを目的とする。本発明の1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の製造方法は、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を脱水剤の存在下、スラリー状態で脱水反応を行い、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物を製造する方法において、前記1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の平均粒子径が20μm以上であることを特徴とする。

Description

本発明は、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の製造方法に関する。
脂環式酸無水物は機能性ポリイミドや機能性エポキシ樹脂の原料として用いられてきた。その中で1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物は特に良好な耐熱性、溶媒可溶性、及び熱可塑性と低吸水性、寸法安定性等を示すポリイミド樹脂の原料として用いられている。
ポリイミドの合成には酸無水物とジアミンの比率は等量が望ましい。酸無水物とジアミンのモルバランスが崩れると、ポリイミドの分子量が十分に上がらないためである。また、ジアミンと酸無水物に不純物が含まれると、モルバランスが崩れる原因となる。そのため原料である酸無水物には高い純度が要求される。
水素化芳香族ポリカルボン酸を脱水反応させることにより、酸無水物を得られることが知られている。例えば1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物は、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を脱水閉環させて製造する。水素化芳香族ポリカルボン酸の6員環に隣り合って結合したカルボキシ基を脱水、閉環して環状酸無水物を合成するには、加熱処理する方法又は脱水剤を用いる方法が一般的である。脱水剤として無水酢酸、無水プロピオン酸などの酸無水物が用いられる。
1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を脱水閉環させる方法としては、無水酢酸を用いて加熱還流させる方法が知られている(特許文献1参照)。
特開2003−286222号公報
特許文献1には、脱水剤として無水酢酸を用いた方法で、水素化芳香族ポリカルボン酸を脱水させたことが開示されているが、条件によっては特許文献1に記載された高い無水化率が再現できないという課題があった。
また、特許文献1に記載の水素化芳香族ポリカルボン酸無水物の製造方法においては、水素化芳香族ポリカルボン酸無水物の粒径については、検討されていない。
本発明は、安定して高い無水化率を達成できる1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題に鑑みて鋭意検討した結果、特定の平均粒子径を有する1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を原料として使用することにより、安定して高い無水化率の1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明は、以下の〔1〕〜〔13〕を提供する。
〔1〕 1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を脱水剤の存在下、スラリー状態で脱水反応を行い、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物を製造する方法において、前記1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の平均粒子径が20μm以上(好ましくは25μm以上、より好ましくは30μmであり、1,000μm以下でもよく、500μm以下でもよく、300μm以下でもよく、100μm以下でもよい。)であることを特徴とする、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の製造方法。
〔2〕 1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の中で、粒子径が10μm以下である粒子の割合が20個数%以下(好ましくは15個数%以下、より好ましくは10個数%以下)である、〔1〕に記載の製造方法。
〔3〕 1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の中で、粒子径が40μm以上である粒子の割合が20個数%以上(好ましくは25個数%以上)である、〔1〕又は〔2〕に記載の製造方法。
〔4〕 1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の中で、粒子径が20μm以上である粒子の割合が35個数%以上(好ましくは45個数%以上、より好ましくは55個数%、更に好ましくは65個数%以上、より更に好ましくは75個数%以上)である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の製造方法。
〔5〕 1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の無水化率が98%以上である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の製造方法。
〔6〕 脱水反応の反応温度が80〜150℃(好ましくは90℃以上、より好ましくは95℃以上、好ましくは140℃以下、より好ましくは130℃以下、更に好ましくは120℃以下)である、〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の製造方法。
〔7〕 脱水剤が、無水酢酸である、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の製造方法。
〔8〕 無水酢酸の使用量が、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸のモル数に対して、2.0〜100モル倍量(好ましくは2.5モル倍量以上、より好ましくは3モル倍量以上、更に好ましくは4モル倍量以上、好ましくは75モル倍量以下、より好ましくは50モル倍量以下、更に好ましくは25モル倍量以下)である、〔7〕に記載の製造方法。
〔9〕 前記1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の脱水反応を脱水剤及び溶媒の存在下に行う、〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の製造方法。
〔10〕 前記溶媒が、酢酸である、〔9〕に記載の製造方法。
〔11〕 以下の工程1及び工程2をこの順で有し、工程1で得られた濃縮液の濃度が29質量%以上34質量%以下であることを特徴とする、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶の製造方法。
工程1:1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を含有する水溶液を濃縮し、濃縮液を得る工程
工程2:該濃縮液を冷却する工程
〔12〕 1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶の純度が99%以上である、〔11〕に記載の製造方法。
〔13〕 工程1において、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶が析出するまで濃縮を行う、〔11〕又は〔12〕に記載の製造方法。
本発明によれば、安定して高い無水化率を達成できる1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施形態を用いて説明する。なお、以下の説明において、数値範囲を示す「A〜B」の記載は、「A以上B以下」(A<Bの場合)、又は、「A以下B以上」(A>Bの場合)を表す。すなわち、端点であるA及びBを含む数値範囲を表す。
また、質量部及び質量%は、それぞれ、重量部及び重量%と同義である。
本発明のシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の製造方法は、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸(以下、単に「シクロヘキサンテトラカルボン酸」ともいう。)を脱水剤の存在下、スラリー状態で脱水反応を行い、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物(以下、単に「シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物」ともいう。)を製造する方法において、前記1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の平均粒子径が20μm以上であることを特徴とする。
特許文献1では、原料であるシクロヘキサンテトラカルボン酸の粒子径については検討されていなかった。
本発明者等は原料として、平均粒子径が20μm以上であるシクロヘキサンテトラカルボン酸を使用することにより、安定して高い無水化率の1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物が得られることを見出した。
なお、以下の説明において、脱水剤及び必要に応じて使用される溶媒を総称して、「溶液」ともいう。
本反応系では原料であるシクロヘキサンテトラカルボン酸及び生成物であるシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物はそれぞれ完全溶解しない。そのため本反応系は終始、スラリー状態で進行する。
上記に示した本反応系において、シクロヘキサンテトラカルボン酸と無水酢酸の水交換反応は主として、部分的に溶液に溶解したシクロヘキサンテトラカルボン酸と脱水剤が反応することにより進行していると推測される。
その場合、シクロヘキサンテトラカルボン酸の溶解段階を速やかに進行させるためには、溶媒との接触面積がより大きい小粒子径原料の方が有利であるため、本反応全体の速度についても原料の粒子径は小さい方がより有利であると考えられる。
しかし、本発明者等が鋭意検討した結果、本反応では驚くべきことに、より大きな粒子径の原料を用いた場合に、より高い無水化率で反応が進行することが分かった。
上記の効果が得られる詳細な機構は不明であるが、一部は以下のように推定される。
先に述べたように原料であるシクロヘキサンテトラカルボン酸と、脱水反応(無水化反応ともいう。)後の生成物であるシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物とは、共に脱水剤や溶媒への溶解性が低く、脱水反応はスラリー状態で進行する。より詳細には、シクロヘキサンテトラカルボン酸の一部が溶液に溶解して、脱水反応が進行し、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物となるが、生成したシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物も溶液への溶解性が低いため、生成と同時に析出すると考えられる。シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物が析出する際に、原料であるシクロヘキサンテトラカルボン酸の粒子径が小さい場合には、生成物のシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物が析出する際に取り込まれ易く、結果として無水化率が低下するものと推定される。
これに対して、原料であるシクロヘキサンテトラカルボン酸として、平均粒子径が20μm以上と、大きい粒子径のものを使用することにより、生成物であるシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物が析出する際に取り込まれるシクロヘキサンテトラカルボン酸の量が抑制され、結果として無水化率が高くなるものと推定される。このように、原料として、特定の粒子径を有するシクロヘキサンテトラカルボン酸を使用することにより、安定して高い無水化率が得られる。
このような反応機構は、溶液への溶解度が低く、スラリー状態で脱水反応が進行する、シクロヘキサンテトラカルボン酸に特有の現象であり、溶液への溶解度が高く、均一系で脱水反応が進行する、他のポリカルボン酸の脱水反応では生じない、特有の課題である。
本発明のシクロヘキサンテトラカルボン酸無水物の製造方法では、以下の無水化反応が生じる。
Figure 2018180854
<1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸>
本発明において、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸は、市販されている製品を購入してもよく、また、ピロメリット酸の核水添(核水素化)によって製造してもよく、特に限定されない。
(ピロメリット酸の核水添による1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の製造方法)
ピロメリット酸の核水添によって1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を製造する方法は特に限定されないが、例えば、国際公開第2010/010869号に記載されているように、ピロメリット酸を反応溶媒に溶解又は懸濁させ、水素分圧1.0〜15MPa、反応温度30〜80℃において、触媒の存在下で水素化し、該触媒としてロジウム、及び、パラジウム及び/又は白金をカーボン担体に担持した担持触媒を特定量使用する方法や、特許文献1に記載されているように、ピロメリット酸100質量部に対して、ロジウム又はパラジウムあるいはその両方からなる貴金属を0.5〜10質量部の割合で含む触媒の存在下、水素分圧1MPa以上でピロメリット酸を水素化する方法が例示されるが、これらに限定されるものではない。
なお、核水素化反応後に、例えば、反応温度と同程度の温度で触媒を濾別し、濾液を室温まで冷却し、析出した固体を濾別し、濾別した固体を乾燥することにより、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を得ることができる。また、前記濾液から反応溶媒を留去して濃縮し、析出した固体を濾別し、次に冷却又は濃縮などにより、ピロメリット酸の水素化物を結晶化させ、その結晶を固液分離することにより、高純度の1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を得ることができる。
本発明において、原料として使用する1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の結晶(1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶)は、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を含有する水溶液から、以下の方法で製造することが好ましい。
すなわち、本発明において、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶の製造方法は、以下の工程1及び工程2をこの順で有し、工程1で得られた濃縮液の濃度が29質量%以上34質量%以下であることが好ましい。
工程1:1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を含有する水溶液を濃縮し、濃縮液を得る工程
工程2:該濃縮液を冷却する工程
バッチ式晶析における手法として、一定濃度まで濃縮した濃縮液を冷却することにより、結晶を析出させ、精製する方法が従来より用いられている。
その際に、収率を向上させる観点から、濃縮率を高くすることが望まれる一方、得られる結晶の純度の観点からは、濃縮率を上げすぎないことが志向されている。
本発明者等は、鋭意検討した結果、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を含有する水溶液から、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶を晶析するにあたり、驚くべきことに、濃縮率を高めても、品質(純度)の低下を招くことなく、収率が向上することを見出した。
上記工程1で使用する1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を含有する水溶液としては、ピロメリット酸の核水添反応により得られた反応液が好適であるが、これに限定されるものではない。
本発明において、工程1で得られる濃縮液の濃度は、29質量%以上34質量%以下である。ここで、「濃縮液の濃度」とは、濃縮液に含まれる1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の質量を、濃縮液の全質量で除した値(質量%)である。濃縮液中の1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の一部は、析出等により、固体状態で存在していてもよい。
工程1で得られる濃縮液の濃度は、好ましくは29.5質量%以上、より好ましくは30質量%以上である。
また、工程1において、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の一部が析出するまで、濃縮を行うことが好ましい。すなわち、濃縮温度における飽和溶解度(飽和水溶液の濃度(質量%))よりも、濃縮液の濃度を高くすることが好ましい。1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の一部が析出するまで濃縮を行っても、品質(純度)の低下を生じることなく、収率よく1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶が得られるので好ましい。ただし、工程1における濃縮液の濃度が34質量%を超えると、品質の低下を生じやすい。
ここで、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の水への飽和溶解度は、以下の通りである。
Figure 2018180854
*:表1中、「飽和溶解度」は、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の飽和水溶液の濃度(質量%)を意味する。すなわち、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の飽和水溶液100gに含まれる、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の量(g)を意味する。
工程1において濃縮する際の濃縮液の温度は、濃縮を容易とする観点、及び冷却した際との飽和溶解度の差を大きくする観点から、好ましくは50℃以上、より好ましくは80℃以上、更に好ましくは90℃以上であり、そして、常圧での濃縮が可能である観点から、好ましくは100℃以下である。
また、前記濃縮は減圧下で行ってもよく、特に限定されない。減圧下で濃縮(溶媒の留去)を行う場合、圧力は、好ましくは30〜450hPa、より好ましくは70〜300hPa、更に好ましくは100〜200hPaである。
濃縮の際には、濃縮液の温度分布を抑制し、突沸を防ぐ観点から、撹拌しながら濃縮を行うことが好ましい。
濃縮の際の撹拌速度は液が十分に撹拌されていれば、特に限定されていないが、好ましくは50rpm〜1,000rpm、より好ましくは100rpm〜800rpm、更に好ましくは200rpm〜600rpmである。
工程2における冷却温度は、良好な収率を得る観点から、好ましくは40℃以下、より好ましくは30℃以下、更に好ましくは20℃以下であり、そして、取扱い性の観点から、好ましくは0℃以上、より好ましくは3℃以上、更に好ましくは5℃以上である。
また、工程2における冷却速度は、好ましくは1℃/h以上、より好ましくは5℃/h以上、更に好ましくは10℃/h以上であり、そして、好ましくは40℃/h以下、更に好ましくは30℃/h以下、更に好ましくは20℃/h以下である。
なお、工程2において、冷却は静置状態で行ってもよく、撹拌状態で行ってもよいが、大きな結晶を得る観点からは、静置状態で冷却することが好ましく、生産性の観点からは、撹拌状態で冷却することが好ましい。
なお、撹拌速度に関しては、冷却中及び保持中において、液が十分に撹拌されていれば、特に限定されないが、好ましくは50rpm〜1,000rpm、より好ましくは100rpm〜800rpm、更に好ましくは200rpm〜600rpmである。
工程2を経て析出した1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶は、濾過等の通常の方法により分離すればよい。また、得られた1,2,4,5−テトラカルボン酸結晶を、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を低温の水、又は1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸が不溶若しくは難溶である有機溶媒等により洗浄してもよい。
更に、得られた1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶は、乾燥することが好ましい。
上述の工程1及び工程2により製造された1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶の純度は、好ましくは98質量%以上、より好ましくは98.5質量%以上、更に好ましくは99質量%以上、より更に好ましくは99.5質量%以上である。純度の上限は特に限定されない。
また、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の収率は、好ましくは50質量%、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは65質量%以上、より更に好ましくは70質量%以上である。上限は特に限定されないが、製造上の観点から、好ましくは95質量%以下である。
本発明において、原料である1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の平均粒子径は、20μm以上である。平均粒子径が20μm以上のシクロヘキサンテトラカルボン酸を使用することにより、良好な無水化率が得られる。
シクロヘキサンテトラカルボン酸の平均粒子径は、好ましくは25μm以上、より好ましくは30μm以上である。また、シクロヘキサンテトラカルボン酸の平均粒子径の上限値に特に制限はないが、原料の反応槽への仕込みやすさの観点から、例えば1,000μm以下でもよく、500μm以下でもよく、300μm以下でもよく、100μm以下でもよい。
ここで、シクロヘキサンテトラカルボン酸の平均粒子径は、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM、Field Emission-Scanning Electron Microscope)により撮影された100倍又は1,000倍画像における各粒子の長軸径を画像処理ソフトウェア イメージJを用いて100個の粒子について測定する。得られた各粒子の長軸長の平均値を、シクロヘキサンテトラカルボン酸の平均粒子径とする。
本発明において、原料であるシクロヘキサンテトラカルボン酸において、粒子径の小さな粒子の割合が少ないことが好ましい。具体的には、粒子径が10μm以下である粒子の割合は、好ましくは20個数%以下、より好ましくは15個数%以下、更に好ましくは10個数%以下である。
粒子径が10μm以下の粒子の割合が上記範囲内であることにより、より無水化率に優れる製造方法とすることができる。
なお、粒子径が10μm以下であるシクロヘキサンテトラカルボン酸の粒子の割合は、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM、Field Emission-Scanning Electron Microscope)により撮影された100倍又は1,000倍画像における各粒子の長軸径を画像処理ソフトウェア イメージJを用いて100個の粒子について測定する。得られた各粒子の長軸長から求める。
本発明において、原料であるシクロヘキサンテトラカルボン酸において、粒子径の大きな粒子の割合が多いことが好ましい。具体的には、粒子径が40μm以上である粒子の割合は、好ましくは10個数%以上、より好ましくは15個数%以上、更に好ましくは20個数%以上、より更に好ましくは25個数%以上である。
粒子径が40μm以上の粒子の割合が上記範囲内であることにより、より無水化率に優れる製造方法とすることができる。
なお、粒子径が40μm以上であるシクロヘキサンテトラカルボン酸の粒子の割合は、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM、Field Emission-Scanning Electron Microscope)により撮影された100倍又は1,000倍画像における各粒子の長軸径を画像処理ソフトウェア イメージJを用いて100個の粒子について測定する。得られた各粒子の長軸長から求める。
本発明において、原料であるシクロヘキサンテトラカルボン酸において、粒子径の大きな粒子の割合が多いことが好ましい。具体的には、粒子径が20μm以上である粒子の割合は、好ましくは35個数%以上、より好ましくは45個数%以上、更に好ましくは55個数%以上、より更に好ましくは65個数%以上、より更に好ましくは75個数%以上である。
粒子径が20μm以上の粒子の割合が上記範囲内であることにより、より無水化率に優れる製造方法とすることができる。
なお、粒子径が20μm以上であるシクロヘキサンテトラカルボン酸の粒子の割合は、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM、Field Emission-Scanning Electron Microscope)により撮影された100倍又は1,000倍画像における各粒子の長軸径を画像処理ソフトウェア イメージJを用いて100個の粒子について測定する。得られた各粒子の長軸長から求める。
シクロヘキサンテトラカルボン酸を、上述した平均粒子径や、粒子径が20μm以上、40μm以上、又は10μm以下である粒子の割合とする方法は特に限定されず、公知の方法を適宜選択して使用すればよい。
具体的には、篩い分けを行い、所望の粒子径範囲のシクロヘキサンテトラカルボン酸を使用する方法が例示される。また、ピロメリット酸の核水添反応によりシクロヘキサンテトラカルボン酸を製造する場合、穏和な条件で乾燥を行うことにより、平均粒子径を大きくすることができ、更に、粒子径が10μm以下である粒子の割合を少なくすることができる。なお、穏和な乾燥条件とは、単なる加熱乾燥や、少量の窒素気流下での乾燥等を意味する。これに対して、高温・高速の気流中で瞬間的に乾燥を行うフラッシュジェットドライヤー((株)セイシン企業製)や、直接加熱型気流式乾燥機であるドライマイスタ(ホソカワミクロン(株)製)を使用すると、粒子径が小さくなるため、本発明ではこのような乾燥装置の使用を避けることが好ましい。
シクロヘキサンテトラカルボン酸に対して再結晶化処理を行うことで、平均粒子径が大きく、かつ粒子径が10μm以下である粒子の割合の小さなシクロヘキサンテトラカルボン酸を得てもよい。具体的には、溶媒として、好ましくは酢酸を使用し、加熱撹拌後に冷却し、固液分離することによって、目的の結晶が得られる。
また、種々の粒子径が混在したシクロヘキサンテトラカルボン酸について、粒子径による溶解速度の差を利用して、小さい粒子のみを溶解させ、固液分離することにより、より大きな平均粒子径のシクロヘキサンテトラカルボン酸を得ることができる。具体的には、溶媒(好ましくは酢酸)中で加熱撹拌して小さい粒子のシクロヘキサンテトラカルボン酸を溶解させたスラリー液とし、これを高温状態のままで固液分離することにより、より大きな平均粒子径のシクロヘキサンテトラカルボン酸を得ることができる。
<脱水剤>
本発明に使用する脱水剤として、公知の脱水剤の中から適宜選択して使用すればよく特に限定されない。公知の脱水剤としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水安息香酸、無水フタル酸、塩化アセチル、リン酸塩化物、塩化チオニル、ホスゲン等が挙げられる。これらの中でも、経済性や使用の容易性の観点から、脱水剤としては無水酢酸が好ましい。
本発明において、前記1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸のモル数に対して、無水酢酸の使用量は、好ましくは2.0〜100モル倍量である。
無水酢酸の使用量は、十分な無水化率を得る観点から、好ましくは2.0モル倍量以上、より好ましくは2.5モル倍量以上、更に好ましくは3モル倍量以上、より更に好ましくは4モル倍量以上であり、経済性の観点及び反応後に脱水剤を除去する観点から、好ましくは100モル倍量以下、より好ましくは75モル倍量以下、更に好ましくは50モル倍量以下、より更に好ましくは25モル倍量以下である。
なお、本発明において、脱水剤として無水酢酸を使用する場合、無水酢酸は液体であることから、溶媒としての機能をも有する。
<脱水反応条件>
本発明において、シクロヘキサンテトラカルボン酸を脱水剤の存在下、スラリー状態で脱水反応(無水化反応ともいう。)を行う。スラリー状態であるとは、原料であるシクロヘキサンテトラカルボン酸が脱水剤及び必要に応じて添加される溶媒に完全には溶解せず、固体状態で存在するものがあり、また生成物である酸無水物も脱水剤及び必要に応じて添加される溶媒に完全には溶解せず、固体状態で存在するものがあることを意味する。従って、原料又は生成物のいずれか又は両方に、反応系中で固体状態で存在するものがあれば、スラリー状態である。
脱水反応における反応温度は、シクロヘキサンテトラカルボン酸の溶媒への溶解を促進し、シクロヘキサンテトラカルボン酸の脱水反応を促進する観点から、好ましくは80℃以上、より好ましくは90℃以上、更に好ましくは95℃以上である。また、原料や生成物の分解や、脱水剤及び後述する溶媒の揮発を抑制し、降温後における生成物の固結を防止する観点から、好ましくは150℃以下、より好ましくは140℃以下、更に好ましくは130℃以下、より更に好ましくは120℃以下である。
脱水反応は、シクロヘキサンテトラカルボン酸と脱水剤のスラリーを加熱するのみでもよく、脱水剤を加熱還流させてもよい。
前記脱水反応は、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
<溶媒>
本発明において、脱水反応は、脱水剤及び溶媒の存在下に行うことも好ましい。
前記溶媒としては、特に限定されないが、溶媒としては酢酸(氷酢酸ともいう。)を使用することが好ましい。使用する酢酸の量は、脱水剤に対して、0.5〜10体積倍であることが好ましく、1〜5体積倍であることがより好ましい。
また、前記酢酸に加えて、溶媒として、沸点50℃以上の炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エステル、ケトン、エーテル、脂肪酸等を添加してもよい。
<無水化率>
本発明において、原料である1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の無水化率は、98.0%以上であることが好ましく、98.5%以上であることがより好ましく、99.0%以上であることが更に好ましく、99.3%以上であることが特に好ましい。
無水化率を上記範囲内とすることにより、純度に優れたシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物を得ることができる。
無水化率は、実施例に記載の方法により測定される。
<シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の回収工程>
本発明において、更にシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物を回収する工程(以下、単に回収工程ともいう。)を有することが好ましい。
シクロヘキサンテトラカルボン酸の脱水反応の後、反応液を室温まで冷却し、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の結晶を析出させ、これを固液分離することにより、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物を得ることができる。脱水剤として無水酢酸を使用し、溶媒として酢酸を使用した場合には、結晶の析出量が多く、工業的に有利である。また、固液分離したシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の結晶は、適宜乾燥することが好ましい。
結晶を分離した母液は、循環使用してもよい。不純物の系内蓄積の度合いに応じて、母液を脱水反応の反応槽に戻すかを選択すればよい。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に制限されるものではない。
[調製例1−1]
熱電対、撹拌機、温度制御装置等を備えた3.86mのSUS316L製反応釜にピロメリット酸390.1kg、水2340.9kg、5質量%Pd−カーボン粉末触媒(エヌ・イーケムキャット製、含水品、PEタイプ、水分含有率55質量%)131.0kg及び5質量%Rh−カーボン粉末触媒(エヌ・イーケムキャット製、含水品、水分含有率50質量%)56.2kgを仕込み、撹拌下、水素を8MPaまで供給すると共に50℃まで昇温し、圧力、温度を保持しながら仕込みピロメリット酸の3モル倍量の水素吸収量を供給するまで水添反応を継続した。得られた反応液を抜き出し、触媒を濾過して無色透明の濾液を得た。
その後、得られた濾液を核水添ピロメリット酸濃度が33質量%となるまで濃縮を行い、続いて20℃まで冷却し、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の結晶を析出させた。析出した結晶を濾別した。
2.5mのSUS316製コニカルドライヤーに、得られた1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の結晶を仕込み、40℃で16時間乾燥した後、更に90℃で29時間(合計45時間)乾燥を行い、白色結晶を得た。
得られた1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸について、SEM観察による粒子径を測定したところ、平均粒子径は33.4μmであった。また、粒子径が10μm以下の粒子の割合は5個数%、粒子径が20μm以上の粒子の割合は82個数%、粒子径が40μm以上の粒子の割合は28個数%であった。
<平均粒子径、粒子径が10μm以下の粒子の割合、粒子径が40μm以上の粒子の割合、及び粒子径が20μm以上の粒子の割合の測定>
FE−SEM((株)日立ハイテクノロジーズ製、S−3000N、電圧10kV)で撮影した100倍又は1,000倍画像における各粒子の長軸長を、画像処理ソフトウェア イメージJを用いて測定した。100個の粒子について測定し、得られた結果の平均値をシクロヘキサンテトラカルボン酸の平均粒子径とした。また、粒子径(長軸長)が10μm以下の粒子の割合、粒子径が20μm以上の粒子の割合、及び粒子径(長軸長)が40μm以上の粒子の割合を算出した。
[調製例1−2]
熱電対、撹拌機、温度制御装置を備えたガラス製500mL四つ口フラスコに調製例1−1で得た1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸(平均粒子径:33.4μm)100g、酢酸283.37gを仕込み、撹拌しながら、100℃まで昇温し、昇温完了後100℃で5時間撹拌を継続した。
得られたスラリー液について、冷却することなく、100℃に近い温度で定量濾紙No.5B(ADVANTEC社製)を用いて吸引ろ過により固液分離を実施した。得られた1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の湿結晶を乾燥機にて、窒素を1L/minで供給しながら、窒素気流下で130℃で3時間乾燥することにより1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の白色結晶を得た。
得られた白色結晶のSEMによる観察を行ったところ、平均粒子径は46.0μmであった。また、粒子径が10μm以下の粒子の割合は2個数%、粒子径が20μm以上の粒子の割合は81個数%、粒子径が40μm以上の粒子の割合は45個数%であった。
[調製例1−3]
熱電対、撹拌機、温度制御装置等を備えた3.86mのSUS316L製反応釜にピロメリット酸390.1kg、水2340.9kg、5質量%Pd−カーボン粉末触媒(エヌ・イーケムキャット製、含水品、PEタイプ、水分含有率55質量%)131.0kg及び5質量%Rh−カーボン粉末触媒(エヌ・イーケムキャット製、含水品、水分含有率50質量%)56.2kgを仕込み、撹拌下、水素を8MPaまで供給すると共に50℃まで昇温し、圧力、温度を保持しながら仕込みピロメリット酸の3モル倍量の水素吸収量を供給するまで水添反応を継続した。得られた反応液を抜き出し、触媒を濾過して無色透明の濾液を得た。
その後、得られた濾液を核水添ピロメリット酸濃度が33質量%となるまで濃縮を行い、続いて20℃まで冷却し、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の結晶を析出させた。析出した結晶を濾別した。
得られた1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の結晶を、フラッシュジェットドライヤー((株)セイシン企業製)に仕込み、原料供給速度55kg/h、入り口温度170℃、出口温度110℃、原料温度12.4℃、吐出風量6.8Nm/min、吐出圧力53kPa、の条件で乾燥を実施し、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の白色結晶を得た。
得られた1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の白色結晶について、SEM観察により粒子径を測定したところ、平均粒子径は6.9μmであった。また、粒子径が10μm以下の粒子の割合は81個数%、粒子径が20μm以上の粒子の割合は3.2個数%、粒子径が40μm以上の粒子の割合は0個数%であった。
[調製例1−4]
熱電対、撹拌機、温度制御装置を備えたガラス製500mL四つ口フラスコに調製例1−3で得た1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸(平均粒子径:6.9μm)100g、酢酸283.37gを仕込み、撹拌しながら、100℃まで昇温し、昇温完了後100℃で5時間撹拌を継続した。
得られたスラリー液について、冷却することなく、100℃に近い温度で定量濾紙No.5B(ADVANTEC社製)を用いて吸引ろ過により固液分離を実施した。得られた1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の湿結晶を乾燥機にて窒素気流下で1L/minを供給しながら130℃で3時間乾燥することにより1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の白色結晶を得た。
得られた白色結晶のSEMによる観察を行ったところ、平均粒子径は17.3μmであった。また、粒子径が10μm以下の粒子の割合は24個数%、粒子径が20μm以上の粒子の割合は32個数%、粒子径が40μm以上の粒子の割合は3個数%であった。
[調製例2−1]
熱電対、撹拌機、温度制御装置等を備えた3.86mのSUS316L製反応釜にピロメリット酸390.1kg、水2340.9kg、5質量%Pd−カーボン粉末触媒(エヌ・イーケムキャット製、含水品、PEタイプ、水分含有率55質量%)131.0kg及び5質量%Rh−カーボン粉末触媒(エヌ・イーケムキャット製、含水品、水分含有率50質量%)56.2kgを仕込み、撹拌下、水素を8MPaまで供給すると共に50℃まで昇温し、圧力、温度を保持しながら仕込みピロメリット酸の3モル倍量の水素吸収量を供給するまで水添反応を継続した。得られた反応液を抜き出し、触媒を濾過して無色透明の濾液を得た。
その後、得られた濾液を核水添ピロメリット酸濃度が27.2質量%となるまで100℃で濃縮を行い、続いて20℃まで冷却し、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の結晶を析出させた。析出した結晶を濾別した。
2.5mのSUS316製コニカルドライヤーに、得られた1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の結晶を仕込み、40℃で16時間乾燥した後、更に90℃で29時間(合計45時間)乾燥を行い、白色結晶を得た。
得られた1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸について、以下の評価を行った。
<H−PMA純度の測定(リン酸トリメチル法)>
得られた結晶中の1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸(以下、H−PMAともいう。)の純度(H−PMA純度)は、以下のようにして測定した。
具体的には、得られた結晶を試験管に0.10g採取し、トリエチルアンモニウムクロリド(和光純薬工業(株)製)を3.0g、トリメチルホスファート(キシダ化学(株)製)を10ml加え、ブロックヒーターにて180℃で90分間加熱して、エステル化処理を行った。
室温まで冷却後、クロロホルム15mlに完全溶解させ、更にイオン交換水を加えて分液処理を行い、得られたクロロホルム溶液をガスクロマトグラフィー分析に供した。H−PMA純度は単純面積法により算出した。
(ガスクロマトグラフィー分析条件)
ガスクロマトグラフィー分析装置:6890N(Agilent Technologies製)
キャピラリーカラム:DB−1(Agilent Technologies製)
インジェクション温度:300℃
検出温度:290℃
初期カラム温度、保持時間:200℃、10分
昇温速度:7℃/分
最終カラム温度、保持時間:280℃、15分
キャリアガス:ヘリウム
キャリアガス線速:41cm/秒
検出器:FID
<収率の算出方法>
工程1及び工程2を合わせた収率は、晶析(工程2)により得られた結晶の質量にH−PMA純度を乗じた値を、仕込んだH−PMA水溶液の質量(工程1で使用したH−PMAを含有する水溶液の質量)に該水溶液中のH−PMA濃度を乗じた値で除し、それを100倍することで得た。すなわち、以下の式で表される。
収率(%)={(晶析により得られた結晶の質量(g))×(結晶中のH−PMA純度(%))}÷{(仕込んだH−PMA水溶液の質量(g))×(前記水溶液中のH−PMA濃度(%))}×100
工程1で使用したH−PMAを含有する水溶液(仕込んだH−PMA水溶液)中のH−PMA濃度を分析する方法を下記に示す。
具体的には、H−PMAを含む水溶液(濃度5〜30質量%)を試験管に0.60g採取し、トリエチルアンモニウムクロリド(和光純薬工業(株))を3.0g、トリメチルホスファート(キシダ化学(株)製)を10ml加え、ブロックヒーターにて180℃で45分間加熱し、一度取り出した。その後、トリメチルホスファート(キシダ化学(株)製)を再度10ml加え、ブロックヒーターにて180℃で更に90分間加熱することにより、エステル化処理を行った。
その後、内標としてトリフェニルメタン(東京化成工業(株)製)を0.10g加え、クロロホルム15mlに完全溶解させ、更にイオン交換水を加えて分液処理を行い、得られたクロロホルム溶液をガスクロマトグラフィー分析に供した。H−PMA濃度は内標トリフェニルメタンにより、内標法により算出した。
(ガスクロマトグラフィー分析条件)
ガスクロマトグラフィー分析装置:6890N(Agilent Technologies製)
キャピラリーカラム:DB−1(Agilent Technologies製)
インジェクション温度:300℃
検出温度:290℃
初期カラム温度、保持時間:160℃、20分
昇温速度:10℃/分
最終カラム温度、保持時間:280℃、15分
キャリアガス:ヘリウム
キャリアガス圧力:33.1kPa
検出器:FID
[調製例2−2〜2−4]
濾液を核水添ピロメリット酸濃度が表2に示す濃度となるまで100℃で濾液の濃縮を行った以外は、調製例2−1と同様にして、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の結晶を得た。
得られた1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶について、調製例2−1と同様にして、純度及び収率を測定した。
結果を以下の表2に示す。
Figure 2018180854
表2に示すとおり、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を含有する水溶液を、濃縮液の濃度が29質量%以上34質量%以下となるように濃縮後、該濃縮液を冷却して1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶を得ることにより、純度に優れる1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を高収率で回収することができた。一方、濃縮液の濃度が29質量%未満である調製例2−1では、得られた1,2,4,5−シクロヘキサンの収率が低かった。
[実施例1]
熱電対、ジムロート冷却管、及び撹拌機を備えたガラス製500mL四つ口フラスコに、調製例1−1で得られた平均粒子径が33.4μmの1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸47.5g(0.18mol)、無水酢酸55.4g(0.542mol、添加するシクロヘキサンテトラカルボン酸に対して3.0モル倍)、酢酸134.6g(無水酢酸の2.5体積倍)を仕込み、撹拌しながら系内を窒素ガスで置換した。続いて100mL/minで窒素ガスを流しながら100℃まで昇温し、100℃で2時間シクロヘキサンテトラカルボン酸の脱水反応を行った。反応後、室温まで冷却して結晶を析出させたのち、結晶を分離した。得られた結晶を無水酢酸13.1gでリンスを行ったのち、乾燥し、無水化率を測定した。
実施例で行った脱水反応は、以下の通りである。また、結果を以下の表3に示す。
Figure 2018180854
[実施例2、並びに比較例1及び2]
使用したシクロヘキサンテトラカルボン酸を、調製例1−2、1−3又は1−4で得られたシクロヘキサンテトラカルボン酸にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にしてシクロヘキサンテトラカルボン酸の脱水反応を行い、無水化率を測定した。結果を以下の表3に示す。
Figure 2018180854
<無水化率の測定>
シクロヘキサンテトラカルボン酸の無水化率は、試料を液体クロマトグラフィーにより分析を行い、原料の1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を定量化し、更に以下の式1により定義される無水化率(%)を算出した。
無水化率(%)
=100−試料中のシクロヘキサンテトラカルボン酸の量(質量%) 式1
(液体クロマトグラフィー用の前処理条件)
試料2gを精秤し、脱水メタノール100mlを加えて加熱し、1時間還流させてメチルエステル化反応を行い、液体クロマトグラフィー用試料として調製した。
なお、この前処理では、試料中のシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物のみがエステル化され、試料中の反応原料である1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸はエステル化されない。
(液体クロマトグラフィー分析条件)
液体クロマトグラフィー分析条件は、以下の通りである。
液体クロマトグラフィー分析装置:LC−6AD(送液ユニット)、CTO−10A(恒温槽)、SCL−10A(UV)、SPD−10AV(UV−VIS検出器)、SPD−M20A(PDA検出器)
カラム:Shodex RSpak DE−413L
検出器:UV(210nm)
溶離液組成:A液=アセトニトリル、B液=0.5%リン酸水溶液
モード:Binary gradient
流速:1.0ml/min
恒温槽温度:35℃
溶離液の条件は、以下の通りである。分析時間0〜15分は、A液:B液=10:90(体積比)とし、15〜20分で、A液:B液=10:90(体積比)〜50:50(体積比)にグラジエントをかけた。更に、分析時間20〜25分で、A液:B液=50:50(体積比)〜80:20(体積比)にグラジエントをかけた。そのまま、A液:B液=80:20(体積比)で40分まで保持した後、分析時間40分〜50分で、A液:B液=80:20(体積比)〜10:90(体積比)にグラジエントをかけ、A液:B液=10:90にて、70分まで保持した。
なお、上記液体クロマトグラフィーでは、シクロヘキサンテトラカルボン酸を測定しており、絶対検量法により、試料中のシクロヘキサンテトラカルボン酸の量を定量し、該シクロヘキサンテトラカルボン酸の試料中の質量割合を求め、これを100から差し引き、無水化率とした。
すなわち、試料100gに未反応のシクロヘキサンテトラカルボン酸が2g含有されている場合には、無水化率は98%である。
以上のように、本発明の製造方法により、安定して高い無水化率でシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物を得ることができる。
また、本発明により得られたシクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物は、その純度が高く、ポリイミド、エポキシ樹脂硬化剤、ソルダーレジスト等の原料として利用することが期待される。

Claims (13)

  1. 1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を脱水剤の存在下、スラリー状態で脱水反応を行い、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物を製造する方法において、
    前記1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の平均粒子径が20μm以上であることを特徴とする、
    1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物の製造方法。
  2. 1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の中で、粒子径が10μm以下である粒子の割合が20個数%以下である、請求項1に記載の製造方法。
  3. 1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の中で、粒子径が40μm以上である粒子の割合が20個数%以上である、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の中で、粒子径が20μm以上である粒子の割合が35個数%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の無水化率が98%以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 脱水反応の反応温度が80〜150℃である、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 脱水剤が、無水酢酸である、請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 無水酢酸の使用量が、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸のモル数に対して、2.0〜100モル倍量である、請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸の脱水反応を脱水剤及び溶媒の存在下に行う、請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 前記溶媒が、酢酸である、請求項9に記載の製造方法。
  11. 以下の工程1及び工程2をこの順で有し、工程1で得られた濃縮液の濃度が29質量%以上34質量%以下であることを特徴とする、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶の製造方法。
    工程1:1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸を含有する水溶液を濃縮し、濃縮液を得る工程
    工程2:該濃縮液を冷却する工程
  12. 1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶の純度が99%以上である、請求項11に記載の製造方法。
  13. 工程1において、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸結晶が析出するまで濃縮を行う、請求項11又は12に記載の製造方法。
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