JP2003272912A - 酸化物磁性材料、及びそれを用いた積層型電子部品 - Google Patents

酸化物磁性材料、及びそれを用いた積層型電子部品

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JP2003272912A
JP2003272912A JP2002072764A JP2002072764A JP2003272912A JP 2003272912 A JP2003272912 A JP 2003272912A JP 2002072764 A JP2002072764 A JP 2002072764A JP 2002072764 A JP2002072764 A JP 2002072764A JP 2003272912 A JP2003272912 A JP 2003272912A
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magnetic
sno
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permeability
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Yoshihisa Masui
義久 増井
Satoru Nakanishi
悟 中西
Tsuguro Arai
嗣朗 新居
Takashi Kodama
高志 児玉
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 閉磁路を形成する電子部品に使用されて大
きな外部応力が負荷された場合でも、所望の磁気特性を
確保することができ、且つ優れた直流重畳特性を有する
酸化物磁性材料、及びそれを用いた積層型電子部品を提
供する。 【解決手段】 酸化物磁性材料は、Ni−Cu−Zn系
フェライト材料の主成分組成が、Fe:45〜5
0mol%、ZnO:1〜32mol%、CuO:5〜
15mol%、NiO:残部、からなり、且つ前記主成
分組成の組成比総和に対し、SnOが0.2〜3wt
%添加されており、これにより、40MPaの圧縮応力
が負荷された場合でも初透磁率の変化率を±10%以内
に抑制し、且つ良好な直流重畳特性を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸化物磁性材料、及
び積層型電子部品に関し、より詳しくは閉磁路を形成す
る積層型電子部品の素材に使用される酸化物磁性材料、
及び該酸化物磁性材料を用いて製造される積層型インダ
クタや積層型インピーダンス、積層型LC複合部品等の
積層型電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、Ni、Cu、Zn等を含有した酸
化物磁性材料としてのフェライト材料は、優れた磁気特
性を有することから、各種電子部品のコア(磁心)に使
用されている。
【0003】しかしながら、フェライト材料は、圧縮応
力等の外部応力が負荷されると、インダクタンスが変化
して磁気特性が悪化する傾向がある。したがって、斯か
る応力が負荷されても、インダクタンスの変化が少ない
フェライト材料を得る必要がある。
【0004】このため、外部応力に対してインダクタン
スの変化率が小さいフェライト材料の開発が盛んに行わ
れている。例えば、Ni系フェライト材料に、PbOを
0.5〜30wt%添加し、500kg/cm(約5
0MPa)の圧縮応力がフェライトコアに負荷された場
合でも、インダクタンスの変化率が±2%以内になるよ
うにした技術(特開平2−60110号公報;以下、
「第1の従来技術」という)がある。
【0005】この第1の従来技術によれば、I型コア
(棒状コア)に導線を所定回数巻回して開磁路を形成
し、斯かるI型コアに樹脂モールドを施した場合に、樹
脂収縮等によって圧縮応力が負荷されても、インダクタ
ンスの変化率が2〜5%以内となるようにし、所望の磁
気特性を確保しようとしている。
【0006】これに対して、積層インダクタのような積
層型電子部品は、一般に閉磁路を形成することが知られ
ており、近年における電子部品の超小形化の要請に伴な
い、盛んに使用されている。このような積層型電子部品
では、銀等の電極材料とフェライト材料とを同時焼成す
る必要があることから、930℃以下の低温で所望の焼
成が可能なNi−Cu−Zn系フェライト材料が広く使
用されている。
【0007】この種のフェライト材料としては、例え
ば、Biを0.5〜10wt%添加したものがあり、
0.5kg/mm(約5MPa)の圧縮応力がフェラ
イトコアに負荷された場合でも、インダクタンスの変化
率が10%以内になるようにした技術(特開平10−2
23424号公報;以下、「第2の従来技術」という)
がある。
【0008】しかしながら、上記積層型電子部品は、そ
のコイル導体に直流電流を通電していくと、電流値に応
じてインダクタンスが低下する傾向がある。電子部品と
しては、インダクタンスが低下しても、極力大きな電流
が通電できることが望ましい。そのため、直流電流の通
電に対するインダクタンスの変化率が小さいこと、すな
わち、直流重畳特性が良好であることが必要となる。
【0009】そこで、斯かる観点から、Ni−Cu−Z
n系フェライトにおいて、Fe :49.0〜5
0.0mol%、ZnO:18.0〜26.0mol
%、CuO:0〜12.0mol%(但し、0mol%
を含まない。)、残部がNiO、とすることにより、コ
ア損失を150kW/m以下とし、且つ飽和磁束密度
が420mT以上の高い値が得られるようにした技術
(特開平10−7454号公報;以下、「第3の従来技
術」という)がある。
【0010】この第3の従来技術では、通電によりイン
ダクタンスが20%減少した場合でも、従前よりも電流
値を15%程度延ばすことができ、これにより直流重畳
特性の改善を図ることができる。
【0011】さらに、直流重畳特性を電子部品の構造面
から改善した技術として、磁性体層内部に非磁性体層を
設けた積層型インダクタンス素子がある(特開2000
−182834;以下、「第4の従来技術」という)。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記第1の
従来技術では、開磁路と閉磁路の双方でインダクタンス
の変化を評価しているが、開磁路ではインダクタンスの
変化率が±2%以内であるのに対し、閉磁路では−40
%と大きい。そのため、開磁路に比べて閉磁路の方が、
外部応力に対するインダクタンスの変化率が大きいと考
えられる。
【0013】また、閉磁路を形成する積層型電子部品
は、内部電極を形成する銀等の電極材料とフェライト材
料とを同時に焼成して形成されるが、電極材料の熱膨張
率はフェライト材料の熱膨張率よりも大きい。このよう
な熱膨張率の相違から、積層型電子部品では、開磁路を
形成する電子部品に比べて、フェライト材料に大きな圧
縮応力が負荷される。斯かる観点からも、閉磁路では圧
縮応力、その他の外部応力に対するインダクタンスの変
化率が大きくなると考えられる。
【0014】しかしながら、上記第1の従来技術は、開
磁路を形成するI型コアを樹脂モールドで外装した場合
に、樹脂部からの外部応力に起因するインダクタンスの
変化を抑制しようとしたものである。したがって、閉磁
路を形成する積層型電子部品に対し、前記第1の従来技
術をそのまま適用しても、開磁路と同様の効果を期待す
ることはできない。
【0015】また、上記第2の従来技術では、積層型イ
ンダクタに対して、0.5kg/mm(約5MPa)
程度の外部応力を負荷したときに、インダクタンスの変
化率を10%以内に抑制することができる。しかしなが
ら、上述したように、積層型電子部品では、フェライト
材料に大きな圧縮応力が負荷される(約40MPaと推
定される)。そのため、斯かる圧縮応力、その他の外部
応力に対して磁気特性を安定化させるためには、0.5
kg/mm(約5MPa)程度の外部応力に耐え得る
だけでは不十分であり、さらなる改善が望まれる。
【0016】一方、直流重畳特性の改善に関し、上記第
3の従来技術は、インダクタンスを初期値から20%低
下させた場合でも、電流値の延びを従前に比べて15%
程度改善している。しかしながら、今日の超小形化され
た積層型電子部品への対応としては未だ不十分であり、
さらなる改善を図る必要がある。
【0017】また、上記第4の従来技術のように、磁性
体層間に非磁性体層を介装させた場合は、初期のインダ
クタンスが小さくなるという問題があった。初透磁率を
低くすると、インダクタンスを減少させた場合に電流値
が高くなる傾向にあり、直流重畳特性を改善することが
可能であると考えられる。しかしながら、インダクタン
スは透磁率に依存するため、初透磁率を下げた場合は、
取得するインダクタンスも低くなるという問題が新たに
生じる。
【0018】本発明はこのような事情に鑑み、閉磁路を
形成する電子部品に使用されて大きな外部応力が負荷さ
れた場合でも、所望の磁気特性を確保することができ、
且つ直流重畳特性に優れた酸化物磁性材料を提供するこ
と、及びこの酸化物磁性材料を用いて積層型電子部品を
提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】インダクタンスは透磁率
μに依存することから、外部応力の負荷に対し、インダ
クタンスの変化率を小さくするためには、外部応力の無
負荷時に対し、応力が負荷された場合の初透磁率の変化
率Δμを小さくすればよいと考えられる。
【0020】そこで、本発明者らは、40MPaのよう
な大きな外部応力が負荷されても、初透磁率の変化率Δ
μが小さくなるように鋭意研究した。その結果、Ni−
Cu−Zn系フェライト材料にSnOを0.2〜3w
t%添加することにより、閉磁路を形成した場合でも、
初透磁率の変化率Δμを±10%以内に抑制することが
できるという知見を得た。
【0021】さらに、Ni−Cu−Zn系フェライト材
料にSnOを0.2〜3wt%添加した場合、直流電
流を通電した場合のインダクタンスの変化を従来に比べ
て小さくすることができるので、これにより直流重畳特
性も改善することができるという知見を得た。
【0022】本発明は、斯かる知見に基づきなされたも
のであって、本発明に係る酸化物磁性材料は、主成分組
成が、Fe:45〜50mol%、ZnO:1〜
32mol%、CuO:5〜15mol%、NiO:残
部、からなり、且つ前記主成分組成の組成比総和に対
し、SnOが0.2〜3wt%添加されていることを
特徴としている。
【0023】上記構成によれば、SnOを構成するS
4+イオンが、結晶の磁気異方性を増大させてフェラ
イト内部に歪みが生じ、内部応力が増大する。そして、
前記内部応力を消去するための外部応力、すなわち、初
透磁率の極大を示す応力が増大し、これにより、無負荷
時に対する高負荷時の初透磁率の変化率が小さくなる。
【0024】さらに、上記構成によれば、インダクタン
スが減少しても、通電される許容電流を従来よりも高く
維持することができ、直流重畳特性の向上を図ることが
できる。
【0025】また、本発明の酸化物磁性材料は、閉磁路
形成時における外部からの応力負荷に対し、初透磁率の
変化率Δμが、±10%以内となる。これにより、上記
酸化物磁性材料を、閉磁路を形成した積層型電子部品に
適用した場合でも、インダクタンスの変化が少なく、所
望の磁気特性を確保することができる。
【0026】また、本発明の酸化物磁性材料は、40M
Paの外部応力が負荷された場合でも、インダクタンス
の変化は小さく、安定した磁気特性を確保することがで
きる。
【0027】また、本発明の酸化物磁性材料は、残留磁
束密度をBr(T)、保磁力をHc(A/m)、初透磁
率をμ、及び真空透磁率をμとした場合、Br/
(μ・μ・Hc)≦3.7(但し、μ=4π×1
−7(H/m))となる。
【0028】すなわち、本発明は、上述の如く、インダ
クタンスが減少しても通電可能な許容電流を従来よりも
高く維持することができ、これにより直流重畳特性を向
上させることができる。しかしながら、インダクタンス
は上述したように透磁率μに依存し、また、この透磁率
μは、下記の数式(1)で示すように、磁束密度Bと磁
場Hとの比で定義される。
【0029】μ=B/H……(1) 一方、透磁率μ(B/H)は、B−H曲線(磁気ヒステ
リシス曲線、または、減磁曲線)上ではその傾きを示
し、斯かる傾きB/Hは、残留磁束密度Brと保磁力H
cとの比Br/Hcで近似することができる。
【0030】また、上記、発明が解決しようとする課題
の項でも述べたように、初透磁率μ を低くすると、イ
ンダクタンスを減少させた場合の許容電流が高くなるこ
とから、初透磁率μも直流重畳特性の良否に影響を及
ぼす。
【0031】したがって、Br/Hcと初透磁率μ
の比を算出することにより、直流重畳特性を定量的に評
価することが可能となる。これにより、透磁率μの影響
を考慮することなく、直流重畳特性の普遍的な評価が可
能となる。
【0032】そして、本発明では、下記の数式(2)で
定義されるA値を3.7以下とすることにより、直流電
流の通電時におけるインダクタンスの低下、すなわち、
透磁率の変化率を抑制することができ、直流重畳特性を
改善することができる。
【0033】 A=Br/(μ・μ・Hc)……(2) ここで、Br(T)は、磁場が「0」になってもフェラ
イト材料に磁束が残る残留磁束密度を示し、Hc(A/
m)は、フェライト材料の磁束密度を「0」にするため
に必要な磁場を示す保磁力を示している。また、μ
真空透磁率(4π×10−7(H/m))である。
【0034】また、本発明に係る積層型電子部品は、上
記の酸化物磁性材料を用いて形成されていることを特徴
としている。
【0035】すなわち、本積層型電子部品は、40MP
aのような大きな外部応力が負荷されている場合でも、
無負荷時に対するインダクタンスの変化率が小さく、し
たがって、良好な磁気特性を確保することができ、しか
も、直流重畳特性にも優れたものとなる。
【0036】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を詳説
する。
【0037】本発明に係る酸化物磁性材料の一実施の形
態として、Ni−Cu−Zn系フェライト材料(以下、
単に「フェライト材料」という。)は、主成分組成が、
Fe :45〜50mol%、ZnO:1〜32m
ol%、CuO:5〜15mol%、NiO:残部、か
らなり、且つ前記主成分組成の組成比総和に対し、Sn
が0.2〜3wt%添加されている。
【0038】以下、上記フェライト材料の主成分を構成
するFe、ZnO、及びCuOの含有量、及びS
nOの添加量を上述の範囲に限定した理由を説明す
る。
【0039】(1)Feの含有量 強磁性材料としてのFeは、優れた磁気特性を有するた
め、Feとしてフェライト材料に含有されるが、
Feの含有量が50mol%を超えると焼結性が
低下する。一方、Feの含有量が45mol%未
満になると比抵抗(抵抗率)が低下し、このため、製品
化された電子部品の機械的品質係数Qmが低下して、電
子部品の信頼性を損なう。そこで、Feの含有量
を45〜50mol%に限定した。
【0040】(2)ZnOの含有量 ZnOは、初透磁率μを制御するためにフェライト材
料に含有される。すなわち、ZnO量の増加に対応して
NiO量を減少させることにより、初透磁率μ を増加
させ、また、ZnO量の減少に対応してNiO量を増加
させることにより、初透磁率μを減少させることがで
きる。これにより、初透磁率μを制御することができ
る。
【0041】しかしながら、ZnOの含有量が1mol
%未満になると、930℃以下での焼結性が不十分とな
って、低温での焼結が困難となる。一方、ZnOの含有
量が32mol%を超えると、強磁性体から常磁性体に
転移するキュリー温度が120℃以下となり、飽和磁束
密度が低くなって好ましくない。そこで、ZnOの含有
量を1〜32mol%に限定した。
【0042】(3)CuOの含有量 CuOは焼結性の向上に寄与する成分であり、特に積層
型電子部品のように、930℃以下の低温で焼成処理す
る場合に効果的に作用するが、所期の作用効果を奏する
ためには、少なくとも5mol%以上含有することが必
要である。しかしながら、CuOの含有量が15mol
%を超えると比抵抗が低下し、また,焼結後におけるC
uの偏析が顕著となって好ましくない。そこで、CuO
の含有量を5〜15mol%に限定した。
【0043】(4)SnOの添加量 SnOは、閉磁路を形成した場合に、フェライト材料
に40MPa程度の大きな圧縮応力が負荷されても、初
透磁率の変化率Δμを±10%以内に抑制することがで
きる。したがって、SnOを添加することにより、大
きな外部応力の負荷に対し、インダクタンスの変化率を
極力抑制して、所望の磁気特性を確保することができ
る。
【0044】さらに、SnOには、コイルに直流電流
を通電していって、インダクタンスが、例えば30%程
度減ぜられた場合でも、SnO無添加の場合に比べて
15%以上の電流値の伸びを示す作用がある。すなわ
ち、インダクタンスが減ぜられても、許容電流の低下を
抑制することが可能であり、したがって、SnOの添
加は、直流重畳特性の改善にも大きく寄与する。
【0045】しかしながら、SnOの添加重量が、フ
ェライト材料を構成する主成分組成の総和に対し、0.
2wt%未満の場合は、無添加の場合に比べて10%以
下の電流値の伸びしか期待できない。一方、SnO
添加重量が3wt%を超えると、焼結密度が5.00g
/cm以下となって焼結性が低下し、930℃以下の
低温で焼成処理を行うことが困難となって好ましくな
い。そこで、SnOの添加量を0.2〜3wt%に限
定した。
【0046】そして、SnOを0.2〜3wt%添加
することにより、前記数式(2)で定義されるA値が
3.7以下となり、これにより直流重畳特性の評価を数
値化することができる。
【0047】以下、図1に示すB−H曲線を参照しなが
ら、前記A値の意義について説明する。図1において、
横軸は磁場H(A/m)、縦軸は磁束密度B(T)を示
している。
【0048】フェライト材料が外部の磁場を受けると、
周知のように、磁気のない状態(点0)から磁化され、
矢印Aに示すように磁束密度Bが上昇し、飽和状態に達
して飽和磁束密度(点C)を得る。そして、矢印Dに示
すように、点Cの飽和状態から磁場Hを減少させてゆく
と、磁束密度Bもこれに対応して減少する。そして、磁
場Hが「0」になった後も、マイナス方向に磁場Hを付
与してゆくと、飽和磁束密度(点E)を得る。その後、
矢印Fに示すように、プラスの磁場を加えてゆくと、再
び飽和磁束密度(点C)に到達する。B−H曲線がY軸
と交差するBrが残留磁束密度であり、B−H曲線のX
軸と交差するHcが保磁力である。
【0049】そして、透磁率μは、課題を解決するため
の手段の項で述べた数式(1)(μ=B/H)で表わさ
れることから、B−H曲線の傾きが透磁率μを示し、ま
た、B−H曲線の傾きB/Hは、残留磁束密度Brと保
磁力Hcとの比、すなわち、Br/Hcで近似すること
ができる。
【0050】また、初透磁率μを低くすると、インダ
クタンスを減少させた場合の許容電流が高くなるところ
から、初透磁率μも直流重畳特性の良否に影響を及ぼ
す。したがって、Br/Hcと初透磁率μとの比、す
なわち、前記数式(2)で示したA値により、直流重畳
特性の良否を評価することができる。そして、本実施の
形態では、フェライト材料にSnOを0.2〜3wt
%添加すると、A値は3.7以下となる。
【0051】このように、本実施の形態では、フェライ
ト材料に固有の残留磁束密度Br、保磁力Hc及び初透
磁率μにより、直流重畳特性を評価することが可能と
なるので、磁場が印加されていった場合の透磁率μの変
化等を考慮する必要がなくなる。
【0052】このように、本実施の形態によれば、フェ
ライト材料にSnOを0.2〜3wt%添加すること
により、閉磁路において外部から大きな圧縮応力が負荷
されても、初透磁率の変化率Δμを小さく抑制すること
ができる。しかも、優れた直流重畳特性を有し、インダ
クタンスが減じられても、コイルに流れる許容電流の大
幅な低下を回避することが可能となる。
【0053】図2は、上記フェライト材料を用いて作製
された積層型電子部品の一例、すなわち、積層型LC複
合部品の一実施の形態を示す斜視図であり、図3は図2
のX−X線による断面図である。
【0054】図2、図3に示すように、積層型LC複合
部品は、部品本体3がコンデンサ部1とコイル部2とが
積層状態で構成されている。部品本体3の一方の端部に
は入力電極4が形成され、他方の端部には出力電極5が
形成されている。さらに、部品本体3の入力電極4と出
力電極5の略中央部には、部品本体3の側面及び底面に
わたって接地電極6、7が形成されている。
【0055】コンデンサ部1は、表面にコンデンサ導体
8a〜8dが形成された誘電体シートが多数積層されて
積層体とされ、この積層体が焼成されて焼結体となるこ
とにより形成されている。具体的には、各誘電体シート
は、セラミックス粉末と結合剤とを混錬して、シート状
に形成されている。また、コンデンサ導体8a〜8d
は、AgやAg−Pd等の導電性材料が印刷、スパッタ
リング、或いは蒸着等の方法により、誘電体シートの表
面の所定箇所に被着されている。本実施の形態では、コ
ンデンサ導体8a〜8dが形成された4枚の誘電体シー
トが積層されており、コンデンサ導体8a、8cとコン
デンサ導体8b、8dとの間に静電容量が形成される。
【0056】コイル部2は、表面にコイル導体9a〜9
hが形成された磁性体シートが多数積層されて積層体と
され、この積層体が焼成されて焼結体となることにより
形成されている。具体的には、各磁性体シートは、上記
フェライト材料と結合剤とを混練してシート状に形成さ
れている。また、コイル導体9a〜9hは、コンデンサ
導体8a〜8dと同様、AgやAg−Pd等の導電性材
料を印刷、スパッタリング、或いは蒸着等の方法により
磁性体シートの表面の所定箇所に被着されている。本実
施の形態では、コイル導体9a〜9hが形成された8枚
の磁性体シートが積層されている。コイル導体9a〜9
dは、各磁性体シートに形成されたビアホール(図示せ
ず)を介して電気的に直列に接続され、時計回り方向に
巻回されたコイル10aを形成している。コイル導体9
e〜9hも、各磁性体シートに形成されたビアホール
(図示せず)を介して電気的に直列に接続され、反時計
回り方向に巻回されたコイル10bを形成している。
【0057】部品本体3を構成しているコンデンサ部1
とコイル部2は、誘電体シート、磁性体シートが積層さ
れて積層体とされ、焼成されて一体の焼結体となってい
る。
【0058】また、入力電極4、出力電極5、接地電極
6、7も、コンデンサ導体8a〜8d及びコイル導体9
a〜9hと同様、印刷や、スパッタリング或いは蒸着等
により形成される。入力電極4は、コイル導体9aの一
方の端部と電気的に接続され、出力電極5は、コイル導
体9hの一方の端部と電気的に接続されている。さら
に、接地電極6は、コンデンサ導体8b、8dの引出部
11b、11dと電気的に接続され、接地電極7は、コ
イル導体9d、9eの一方の端部、及びコンデンサ導体
8a、8cの引出部11a、11cと電気的に接続され
ている。
【0059】このように構成された積層型LC複合部品
においては、コイル部2がSnOを0.2〜3wt%
添加したフェライト材料で形成されている。そのため、
40MPa程度の大きな圧縮応力が磁性体層に負荷され
ても、透磁率の変化率Δμは±10%以内に抑制するこ
とができる。したがって、大きな圧縮応力が負荷されて
も、インダクタンスの変動を抑制することができ、これ
により、所望の磁気特性を確保することができる。しか
も、直流電流の通電に対しても、インダクタンスの変動
が小さいので、直流重畳特性に優れた積層型LC複合部
品を得ることができる。
【0060】
【実施例】次に、本発明の実施例を具体的に説明する。
【0061】〔第1の実施例〕本発明者らは、SnO
の添加量が異なる種々の試験片(実施例1〜10、及び
比較例1〜7)を作製し、これら試験片の焼結密度、初
透磁率の変化率Δμを測定し、さらに、直流重畳特性を
評価した。
【0062】(実施例1〜5)まず、組成物中のFe
が48.5mol%、ZnOが29.5mol%、
CuOが8mol%、NiOが14mol%となるよう
に夫々秤量し、さらに、SnOの添加量を0.2〜3
wt%の範囲で秤量した。そして、これら秤量物を、粉
砕媒体として1mmφのPSZ(Partial St
abilized Zirconia;部分安定化ジル
コニア)を内有し、かつ、内容積が1×10−3
ボールミルに純水0.3kgと共に投入した。そして、
上記秤量物を混合して24時間湿式粉砕し、スラリーを
作製した。次いで、該スラリーを脱水・乾燥し、温度7
00〜750℃で2時間仮焼し、再度、上記ボールミル
に投入して20時間湿式粉砕し、仮焼粉末を得た。
【0063】(実施例6)組成物中のFeが4
8.5mol%、ZnOが25.5mol%、CuOが
8mol%、NiOが18mol%となるように夫々秤
量し、さらに、SnOの添加量が0.75wt%とな
るように秤量し、実施例1〜5と同様の方法・手順で仮
焼粉末を作製した。
【0064】(実施例7〜9)組成物中のFe
48mol%、ZnOが20mol%、CuOが9mo
l%、NiOが23mol%となるように夫々秤量し、
さらにSnOの添加量を0.4〜3wt%の範囲で秤
量し、実施例1〜5と同様の方法・手順で仮焼粉末を作
製した。
【0065】(実施例10)組成物中のFeが4
8mol%、ZnOが18mol%、CuOが9mol
%、NiOが25mol%となるように夫々秤量し、さ
らに、SnOの添加量が1wt%となるように秤量
し、実施例1〜5と同様の方法・手順で仮焼粉末を作製
した。
【0066】(比較例1、2)Fe、ZnO、C
uO、及びNiOは実施例1〜5と同量を秤量し、これ
にSnOを添加しないものを比較例1、また、SnO
を0.1wt%添加したものを比較例2として、夫々
上記実施例1〜5と同様の方法・手順で仮焼粉末を作製
した。
【0067】(比較例3)Fe、ZnO、Cu
O、及びNiOは実施例6と同量を秤量したが、SnO
を添加せずに、上記実施例1〜5と同様の手順で仮焼
粉末を作製した。
【0068】(比較例4〜6)Fe、ZnO、C
uO、及びNiOは実施例7〜9と同量を秤量し、これ
にSnOを添加しないものを比較例4、SnO
0.15wt%添加したものを比較例5、また、SnO
を3.5wt%添加したものを比較例6として、夫々
上記実施例1〜5と同様の方法・手順で仮焼粉末を作製
した。
【0069】(比較例7)Fe、ZnO、Cu
O、及びNiOは実施例10と同量を秤量したが、Sn
を添加せずに、上記実施例1〜5と同様の方法・手
順で仮焼粉末を作製した。
【0070】表1は、上記各実施例及び比較例の成分組
成を示している。
【0071】
【表1】 次に、上記各実施例及び比較例の各仮焼粉末について、
角型トロイダルコアを作製し、焼結密度及び初透磁率μ
を算出した。
【0072】すなわち、上記仮焼粉末にバインダとして
ポリビニルアルコールを加えて混合し、スプレー乾燥し
て造粒し、造粒粉を得た。次に、この造粒粉を用いてプ
レス成形を行い、図4に示すように、外寸38mm×1
5mm、内寸12mm×5mm、厚み4mmの角型のリ
ング形状に成形した。この成形体を大気中にて温度87
0〜930℃で2時間焼成処理を施し、角型リング状の
トロイダルコアを作製した。なお、得られた焼結体は角
型リング形状であるため、閉磁路を形成している。
【0073】次に、アルキメデス法により各焼結体の焼
結密度を計測したところ、実施例1〜10,比較例1〜
5及び7は、5.00g/cm以上の焼結密度を確保
することができた。しかしながら、比較例6は、SnO
の添加重量が3.5wt%と3.0wt%を超えてい
るため、焼結密度が4.75g/cmとなって、5.
00g/cm未満となり、焼結不足と判断して磁気特
性の評価対象外とした。
【0074】次いで、実施例1〜10、比較例1〜5及
び7について、軟銅線を20ターン巻回し、インピーダ
ンスアナライザ(YHP社製4194A)で1MHzに
おけるインダクタンスを測定し、該インダクタンスの測
定値から初透磁率μを算出した。
【0075】次に、図5に示すように、矢印P方向から
圧縮応力を負荷し、LCRメータ(HP社製4263
B)で100kHzでのインダクタンスを測定し、該イ
ンダクタンスの測定値から、各圧縮応力負荷時の初透磁
率μを算出した。
【0076】なお、圧縮応力は、図6に示す斜線部面に
所定の加重が負荷されるように、適宜調整した。
【0077】そして、下記数式(3)に示すように、4
0MPaの圧縮応力が負荷されたときの初透磁率μ40
と無負荷時の初透磁率μに基づき、初透磁率の変化率
Δμを算出した。
【0078】 Δμ={(μ40−μ)/μ}×100……(3) 次に、上記実施例1〜10、比較例1〜5及び7で作製
された前記仮焼粉末に、バインダとしてのアクリルエマ
ルジョンを0.03kg加えて混合し、ドクターブレー
ド法でグリーンシートを作製した。
【0079】次いで、該グリーンシートを積層して圧着
し、ブロックを形成し、外径16mm、内径8mm、厚
み1mmとなるようにリング形状に打ち抜き、大気中に
て870〜930℃で2時間焼成処理を行い、円形トロ
イダルコアを作製した。
【0080】次いで、得られた円形トロイダルコアに軟
銅線を40ターン巻回した後、該円形トロイダルコアに
直流電流を通電し、電流量を増大させていってインダク
タンスの変化量を計測した。また、磁場の強さを300
0A/m、測定周波数を10kHzに設定して、残留磁
束密度Br及び保磁力HcをB−Hアナライザ(岩崎通
信機社製SY8232)で測定した。
【0081】表2は、各実施例及び比較例の測定結果を
示している。
【0082】
【表2】 〔透磁率の変化率〕比較例1〜5及び7は、フェライト
材料にSnOが添加されていないか、添加されていて
もその添加量が0.15wt%、または0.1wt%と
少ないため、圧縮応力による透磁率の変化率Δμが−1
0%を超えて、磁気特性が悪化することが分かった。
【0083】これに対して、実施例1〜10は、フェラ
イト材料にSnOが0.2〜3wt%添加されている
ため、初透磁率の変化率Δμを±9%以内に抑制し、磁
気特性を改善できることが分かった。
【0084】図7及び図8は、透磁率の変化率Δμと圧
縮応力との関係を示す特性図であって、横軸が圧縮応力
(MPa)、縦軸が初透磁率の変化率Δμ(%)を示し
ている。
【0085】図7において、△印が実施例1、×印が実
施例2、*印が実施例3、●印が実施例4、+印が実施
例5、◆印が比較例1、■印が比較例2を示し、フェラ
イト材料中の主成分組成が同一の試験片同士を比較して
いる。
【0086】この図7から明らかなように、比較例1、
2は、圧縮応力に対する初透磁率の変化率Δμが大き
く、圧縮応力が20MPaを超えた時点で、初透磁率の
変化率Δμが−10%以上となった。さらに、40MP
a(破線で示す)の圧縮応力が負荷された場合は、変化
率Δμが−25%を超えて悪化している。
【0087】これに対して、実施例1〜5は、40MP
aの圧縮応力が負荷された場合であっても、初透磁率の
変化率Δμは±10%以内となっており、比較例1、2
に比べて、初透磁率の変化率Δμが小さいことが分かっ
た。
【0088】また、図8も略同様であり、比較例4、5
は、圧縮応力に対する初透磁率の変化率Δμが大きく、
圧縮応力が40MPaを超えると、初透磁率の変化率Δ
μが−10%を超えて悪化している。
【0089】これに対して、実施例7〜9は、40MP
aの圧縮応力が負荷された場合であっても、初透磁率の
変化率Δμは±10%以内となっており、比較例4、5
に比べて、初透磁率の変化率Δμが小さいことが分かっ
た。
【0090】このようにフェライト材料を構成する主成
分組成が同一の試験片同士を比較することにより、Sn
の添加量を0.2〜3wt%とした場合に、初透磁
率の変化率Δμが小さくなり、SnOには初透磁率の
変化率Δμを制御する作用効果のあることが分かった。
【0091】〔直流重畳特性〕図9は、初透磁率μ
略同等である実施例7、8と比較例4、5の直流重畳特
性を示す特性図であって、横軸は電流I、縦軸はインダ
クタンスの変化率ΔLを示している。また、図中、△印
は実施例7、×印が実施例8、○印は比較例4、■印は
比較例5を示している。
【0092】すなわち、インダクタンスの初期値は初透
磁率μに応じて異なるため、略同一の初透磁率μ
有する試験片同士を比較し、直流重畳特性に対するSn
の添加効果を評価した。
【0093】この図9から明らかなように、各試験片に
直流電流を通電していって、インダクタンスが30%低
下した場合、SnOの添加されていない比較例4で
は、電流値I30は400mAである。一方、SnO
が0.15wt%添加された比較例5では、電流値I
30が430mAとなるが、電流値の伸びはSnO
添加の上記比較例4に比べ、10%未満(7.5%)の
伸びしか得ることができない。
【0094】これに対して、SnOが0.4wt%添
加されている実施例7では470mA、さらに、1.5
0wt%添加されている実施例8では520mAとな
る。すなわち、SnOの添加されていない比較例4に
対し、夫々17.5%、30%の電流値の伸びを示し、
SnOの添加量を増加させてゆくことにより、直流重
畳特性が改善されることが分かった。
【0095】また、SnOが0.2〜3wt%添加さ
れた実施例1〜10は、A値が3.7以下となってお
り、斯かる範囲にA値を制御することにより、直流重畳
特性を向上させることができることも分かった。
【0096】すなわち、表2からもわかるように、初透
磁率μを低くすることにより、インダクタンスを減じ
たときの電流Iを高く維持することができると考えられ
る。しかしながら、初透磁率μを単に低くしただけで
は、インダクタンスの初期値が小さくなり、このためA
値が大きくなって3.7を超え、所望の直流重畳特性を
得ることができない。
【0097】そこで、SnOを0.2〜3wt%添加
することにより、残留磁束密度Brが低下する傾向にあ
る一方で保磁力Hcが増加し、これによりA値が3.7
以下となって直流重畳特性を向上させることができる。
【0098】図10は、実施例8と比較例4のB−H曲
線であり、実線が実施例8、破線が比較例4を示してい
る。
【0099】この図10から明らかなように、実施例8
と比較例4とを比較すると、両試験片に磁場を加えてい
った場合、B−H曲線の傾きが第1象限の或る点で逆転
し、その後、実施例8のB−H曲線の傾きは、比較例4
のB−H曲線の傾きに比べて緩やかになる。その結果、
磁場が約600〜700A/mでは、実施例8の透磁率
の変化率が比較例4に比べて緩やかになる。したがっ
て、電流値に対するインダクタンスの変化量も小さくな
り、直流重畳特性が改善されることが分かる。
【0100】〔第2の実施例〕SnOの添加量を0.
5wt%とし、フェライト材料の主成分であるFe
、ZnO、CuO、NiOの含有量が異なる種々の試
験片(実施例11〜16、及び比較例11〜16)を作
製し、焼結密度、初透磁率の変化率Δμを測定し、直流
重畳特性を評価した。
【0101】(実施例11〜16)組成物中のFe
が45〜50mol%、ZnOが1〜32mol%、
CuOが5〜15mol%、及びNiOが11〜39m
ol%となるように夫々秤量した(但し、各成分組成の
総和は100mol%)。さらに、SnOを0.5w
t%添加し、第1の実施例と同様の方法・手順で仮焼粉
末を作製した。
【0102】(比較例11)組成物中のFeが5
2mol%、ZnOが20mol%、CuOが9mol
%、及びNiOが19mol%となるように夫々秤量
し、さらに、SnOを0.5wt%添加し、第1の実
施例と同様の方法・手順で仮焼粉末を作製した。
【0103】(比較例12)組成物中のFeが4
3mol%、NiOが28mol%となるように秤量し
た以外は、比較例11と同様の方法・手順で仮焼粉末を
作製した。
【0104】(比較例13)組成物中のFeが4
8mol%、ZnOが33mol%、CuOが9mol
%、及びNiOが10mol%となるように夫々秤量し
た。さらに、SnO を0.5wt%添加し、第1の実
施例と同様の方法・手順で仮焼粉末を作製した。
【0105】(比較例14)組成物中のFeが4
8mol%、CuOが12mol%、及びNiOが40
mol%となるように夫々秤量したが、ZnO成分は含
有しないようにした。さらに、SnOを0.5wt%
添加し、第1の実施例と同様の方法・手順で仮焼粉末を
作製した。
【0106】(比較例15)組成物中のFeが4
8mol%、ZnOが20mol%、CuOが17mo
l%、及びNiOが15mol%となるように夫々秤量
した。さらに、SnOを0.5wt%添加し、第1の
実施例と同様の方法・手順で仮焼粉末を作製した。
【0107】(比較例16)組成物中のFeが4
8mol%、ZnOが20mol%、CuOが2mol
%、及びNiOが30mol%となるように夫々秤量し
た。さらに、SnO を0.5wt%添加し、第1の実
施例と同様の方法・手順で仮焼粉末を作製した。
【0108】表3は、作製された各実施例及び比較例の
成分組成を示している。
【0109】
【表3】 そして、第1の実施例と同様にして、角型トロイダルコ
ア及び円形トロイダルコアを作製し、焼結密度、初透磁
率の変化率Δμを算出し、また直流重畳特性を評価し
た。
【0110】さらに、本第2の実施例では、示差熱分析
でキュリー温度を測定し、さらに、四端子法で比抵抗を
測定した。
【0111】表4はその測定結果を示している。
【0112】
【表4】 比較例11は、Feの含有量が52mol%と多
く、50mol%を超えているため、焼結密度が5.0
0g/cm未満となり、焼結不足と判断し、その他の
各種測定は行わなかった。
【0113】比較例12は、Feの含有量が43
mol%と少なく、45mol%未満であるため、比抵
抗が3×10Ω・cmと小さく、コア損失が大きくな
ることが分かった。
【0114】比較例13は、ZnOの含有量が33mo
l%と多く、32mol%を超えているため、キュリー
温度が105℃と低く、120℃に達していないため、
所望の磁気特性を得ることができない。
【0115】比較例14は、ZnOが含有されていない
ため、焼結密度が5.00g/cm 未満となり、焼結
不足と判断し、その他の各種測定は行わなかった。
【0116】比較例15は、CuOの含有量が17mo
l%と多く、15mol%を超えているため、比抵抗が
5×10Ω・cmと小さく、コア損失が大きくなるこ
とが分かった。
【0117】比較例16は、CuOの含有量が2mol
%と少なく、5mol%未満であるため、焼結密度が
5.00g/cm未満となり、焼結不足と判断し、そ
の他の各種測定は行わなかった。
【0118】これに対して、実施例11〜16は、Fe
、ZnO、CuO、NiOの各主成分組成が本発
明の範囲内であるので、焼結密度は5.00g/cm
以上を確保することができ、初透磁率の変化率Δμは±
10%以内に抑制することができた。
【0119】また、実施例11〜16は、A値が3.7
以下であることから、良好な直流重畳特性を得ることが
できる。しかも、キュリー温度は、少なくとも120℃
を確保することができると共に、比抵抗も1×10Ω
・cmを確保することができる。これにより、種々の磁
気特性、直流重畳特性に優れたフェライト材料を得られ
ることが分かった。
【0120】〔第3の実施例〕 (実施例21)組成物中のFeが48mol%、
ZnOが17mol%、CuOが9mol%、及びNi
Oが26mol%となるように夫々秤量した。さらに、
SnO の添加量が1wt%、Biの添加量が
0.25wt%となるように秤量し、上記第1の実施例
と同様の方法・手順で角型トロイダルコア及び円形トロ
イダルコアを作製した。
【0121】(比較例21)実施例21において、Sn
が添加されない角型トロイダルコア及び円形トロイ
ダルコアを作製した。
【0122】次に、これら角型トロイダルコア及び円形
トロイイダルコアについて、第1の実施例と同様、初透
磁率μ、圧縮応力を負荷した場合の初透磁率、直流電
流を通電してゆき、インダクタンスが30%低下した場
合の電流値I30、残留磁束密度Br、及び保磁力Hc
を測定し、初透磁率の変化率Δμ、及びA値を算出し
た。
【0123】表5は、実施例21及び比較例21の成分
組成を示し、表6はその測定結果を示している。
【0124】
【表5】
【0125】
【表6】 この表6から明らかなように、比較例21では、40M
Paの圧縮応力が負荷された場合の初透磁率の変化率Δ
μが−25%と大きいのに対し、実施例21では−3%
と±10%以内に抑制することができる。
【0126】図11は、本第3の実施例の直流重畳特性
を示す特性図であって、横軸は電流I、縦軸はインダク
タンスの変化率ΔLを示している。また、図中、実線は
実施例21、破線は比較例21を示している。
【0127】この図11から明らかなように、各試験片
に直流電流を通電してゆき、インダクタンスが30%低
下した場合、SnOの添加されていない比較例21で
は、電流値I30が540mAである。これに対して、
SnOが1wt%添加されている実施例21は710
mAであり、組成比が略同様の実施例10(第1の実施
例、表1及び表2)と同様の直流重畳特性を得ることが
できる。すなわち、BiのようなSnO以外の
物質が添加された場合であっても、上述したSnO
添加による作用効果が損なわれないことが分かった。
【0128】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明に係る酸
化物磁性材料は、主成分組成が、Fe :45〜5
0mol%、ZnO:1〜32mol%、CuO:5〜
15mol%、NiO:残部、からなり、且つ前記主成
分組成の組成比総和に対し、SnOが0.2〜3wt
%添加されているので、大きな外部応力が負荷された場
合でも、初透磁率の変化率を抑制することができる。し
たがって、閉磁路を形成する場合でも、外部応力に対し
てインダクタンスの変化率が小さくなり、磁気特性を向
上させることができる。また、直流電流を通電した場合
のインダクタンスの変化率も、従来に比べて小さく、直
流重畳特性を改善することができる。
【0129】さらに、本発明の酸化物磁性材料は、閉磁
路形成時における外部からの応力負荷(40MPa)に
対し、初透磁率の変化率Δμが±10%以内であるの
で、閉磁路を形成した積層型電子部品に適用した場合
も、インダクタンスの変化が小さく、所望の磁気特性を
確保することができる。
【0130】また、本発明の酸化物磁性材料は、残留磁
束密度をBr(T)、保磁力をHc(A/m)、外部応
力が負荷されていないときの初透磁率をμ、及び真空
透磁率をμとした場合、Br/(μ・μ・Hc)
≦3.7(但し、μ=4π×10−7(H/m))で
あるので、透磁率μの影響を受けることなく、直流重畳
特性を数値により、定量的且つ普遍的に評価することが
できる。
【0131】また、本発明に係る積層型電子部品は、上
記酸化物磁性材料を使用して形成されているので、40
MPaのような大きな外部応力に対しても初透磁率の変
化率が小さい。したがって、大きな外部応力に対して
も、インダクタンスの変化が抑制され、これにより、所
望の磁気特性を確保することができ、しかも直流重畳特
性にも優れた積層型電子部品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る酸化物磁性材料の直流重畳特性を
説明するためのB−H曲線である。
【図2】本発明に係る積層型電子部品の一実施の形態と
しての積層型LC複合部品の斜視図である。
【図3】図2のX−X断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例に使用した角型トロイダ
ルコアの正面図である。
【図5】圧縮応力を負荷したときの初透磁率の測定方法
を説明するための説明図である。
【図6】図4のY−Y断面図である。
【図7】本発明の第1の実施例における圧縮応力と初透
磁率の変化率との関係の一例を比較例と共に示した特性
図(その1)である。
【図8】本発明の第1の実施例における圧縮応力と初透
磁率の変化率との関係の一例を比較例と共に示した特性
図(その2)である。
【図9】本発明の第1の実施例における直流重畳特性の
一例を示した特性図である。
【図10】本発明の第1の実施例における減磁特性の一
例を比較例と共に示したB−H曲線である。
【図11】本発明の第3の実施例における直流重畳特性
の一例を示した特性図である。
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月27日(2002.3.2
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新居 嗣朗 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 (72)発明者 児玉 高志 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 4G018 AA23 AA24 AA25 AA33 5E041 AB11 CA01 NN02 5E070 AA01 BA12 CB13

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分組成が、 Fe:45〜50mol%、 ZnO:1〜32mol%、 CuO:5〜15mol%、 NiO:残部、 からなり、且つ前記主成分組成の組成比総和に対し、S
    nOが0.2〜3wt%添加されていることを特徴と
    する酸化物磁性材料。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の酸化物磁性材料を用い
    て形成されていることを特徴とする積層型電子部品。
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