JP2003272609A - リチウム二次電池 - Google Patents
リチウム二次電池Info
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Abstract
質層を有する正極と、炭素材料を含む負極活物質層を有
する負極と、沸点が150℃以上の高沸点溶媒にリチウ
ム塩を溶解してなる電解液を含有する電解質を有するリ
チウム二次電池のサイクル特性を高め、長寿命で電池特
性に優れたリチウム二次電池を提供する。 【解決手段】 正極活物質層の平均空隙率PC(体積
%)が30〜40であり、負極活物質層の平均空隙率P
A(体積%)が35〜50であり、PA≧PC−4であ
るリチウム二次電池。
Description
係り、詳しくは、リチウムニッケル複合酸化物を含む正
極活物質層を有する正極と、炭素材料を含む負極活物質
層を有する負極と、沸点が150℃以上の高沸点溶媒に
リチウム塩を溶解してなる電解液を含有する電解質を有
するリチウム二次電池のサイクル特性の改良に関する。
来のリチウムコバルト複合酸化物に代わり、LiNiO
2等のリチウムニッケル複合酸化物を正極の活物質とし
て使用することが注目されている。リチウムニッケル複
合酸化物は、従来のリチウムコバルト複合酸化物を用い
たものに比べて高容量のリチウム二次電池を得ることが
できるという利点がある。
ては従来よりグラファイトやコークスのような炭素材料
が用いられている。負極活物質として炭素材料を用いた
場合、リチウム金属を用いた場合に比べて容量の点では
若干劣るものの、安全性が高いという利点がある。
0℃/1気圧)以上といった高沸点の溶媒を使用するこ
とも試みられている。このような高沸点の溶媒を使用す
れば、加熱時に発生するガスの量を低減することができ
るので、リチウム二次電池要素をラミネートフィルムの
ような形状可変性を有するフィルムに収納することが可
能となり、リチウム二次電池をより小型・軽量化できる
という極めて大きな利点がある。
チウムニッケル複合酸化物を含む正極活物質層を有する
正極と、炭素材料を含む負極活物質層を有する負極と、
沸点が150℃以上の高沸点溶媒にリチウム塩を溶解し
てなる電解液とを有するリチウム二次電池が求められて
いる。
ムニッケル複合酸化物を含む正極活物質層を有する正極
と、炭素材料を含む負極活物質層を有する負極と、沸点
が150℃以上の高沸点溶媒にリチウム塩を溶解してな
る電解液とを有するリチウム二次電池においては、サイ
クル特性の面での問題が懸念されることが、本発明者ら
の検討によって明らかとなった。
来のリチウムコバルト複合酸化物に比べてより高容量で
あるが故に、正負極の容量のバランスをとるために相対
的に負極の活物質量を増やす必要がある。そして、この
負極の活物質量の増加は、負極活物質層の厚みを厚くす
ることにつながるが、負極活物質層の膜厚が厚くなる
と、負極活物質層内でのイオンの拡散が悪くなる問題が
ある。
ウムイオンの導電性が低い。これは、高沸点溶媒にリチ
ウム塩を溶解してなる電解液自体のリチウムイオン導電
性が低いことを意味する。
む正極活物質層を有する正極と、炭素材料を含む負極活
物質層を有する負極と、沸点が150℃以上の高沸点溶
媒にリチウム塩を溶解してなる電解液を含有する電解質
を有するリチウム二次電池においては、そもそもイオン
の拡散が悪くなる傾向にある負極活物質層の厚膜化と、
それに加え高沸点溶媒を用いることによる電解液のリチ
ウムイオン導電性の低下とが相俟って、充放電の繰り返
しによって、負極にリチウムデンドライトが発生しやす
い状況となっており、その結果、サイクル特性が低下す
る問題が発生する。
ウムニッケル複合酸化物を含む正極活物質層を有する正
極と、炭素材料を含む負極活物質層を有する負極と、沸
点が150℃以上の高沸点溶媒にリチウム塩を溶解して
なる電解液を含有する電解質を有するリチウム二次電池
のサイクル特性を高め、長寿命で電池特性に優れたリチ
ウム二次電池を提供することを目的とする。
池は、リチウムニッケル複合酸化物を含む正極活物質層
を有する正極と、炭素材料を含む負極活物質層を有する
負極と、20℃/1気圧での沸点が150℃以上の高沸
点溶媒にリチウム塩を溶解してなる電解液を含有する電
解質とを有するリチウム二次電池要素を備えるリチウム
二次電池において、前記正極活物質層の平均空隙率PC
(体積%)と前記負極活物質層の平均空隙率PA(体積
%)とが、下記の関係を満足することを特徴とする。 PC=30〜40 PA=35〜50 PA≧PC−4
解決すべく鋭意検討した結果、正極活物質層と負極活物
質層とのぞれぞれの平均空隙率を適切に制御すること、
具体的には、相対的に負極の平均空隙率を従来よりも大
きくすることによって、上記問題を解決することができ
ることを見出し、本発明を完成した。
物質層の平均空隙率とは、電極の指定部分において、指
定部分全体積を100%とした場合の、これに対する固
体相以外の部分の体積割合(体積%)を意味する。通
常、固体相部分とは、活物質や後述のその他の固体成分
の存在している部分であり、固体相以外の部分とは、電
解質が含浸されている部分である。
率は、 1)塗膜の重量と膜厚を測定し、使用材料の比重、組成
比から空隙量を算出する 2)水銀ポロシメーターにより測定する 等によって求めることができる。
子によってゲル化されていることが好ましく、この高分
子としては不飽和二重結合を有する重合性ゲル化剤を重
合処理することによって形成されるものが好ましい。
レンカーボネート、プロピレンカーボネート及びγ−ブ
チロラクトンよりなる群から選ばれる1種又は2種以上
が好ましい。
次電池要素が形状可変性を有するケースに収納されてい
ることが好ましい。
は20〜120μmで、負極活物質層の厚みdAは20
〜140μmで、dC/dA=0.75〜0.99であ
ることが好ましい。
の実施の形態について説明する。
正極活物質層の平均空隙率PCと負極活物質層の平均空
隙率PAについて説明する。
率PCと負極活物質層の平均空隙率PAとは各々、特定
の範囲において、PA≧PC−4(体積%)を満たすも
のとする。
Aを正極活物質層の平均空隙率PCよりも大きくするこ
とにより、負極活物質層内でのイオン拡散を良好にする
ことができるが、本発明者は、単にPA≧PCとするだ
けでなく、PAをPCから4体積%小さい値以上とすれ
ば良いことを見出した。
質層に含有されるリチウムニッケル複合酸化物と、負極
活物質層に含有される炭素材料とは材料が異なるため、
正極活物質層と負極活物質層とにおけるLiイオンの吸
蔵放出特性、換言すれば、正極活物質層と負極活物質層
とにおけるLiイオンの拡散特性が異なる。従って、正
極活物質層の平均空隙率PCがLiイオンの拡散に与え
る影響と、負極活物質層の平均空隙率PAがLiイオン
の拡散に与える影響とは異なる。
活物質層と負極活物質層を形成する場合の、両活物質層
の平均空隙率の好ましい関係について鋭意検討した結
果、P AとPCとの値の大小を単純に比較するのではな
く、負極活物質層の平均空隙率PA(体積%)を、正極
活物質層の平均空隙率PC(体積%)よりも4体積%少
ない値以上とすれば、良好な電池特性を得られることを
見出した。
率PCと負極活物質層の平均空隙率PAとは好ましく
は、PA≧PC−3(体積%)、更に好ましくは、PA
≧PC−2(体積%)、特に好ましくは、PA≧P
C(体積%)である。
物質層の密度が下がり、リチウム二次電池の容量(体積
エネルギー密度)が下がる。 2)サイクル特性測定時の膨張収縮により負極の電子伝
導パス切れが起きやすくサイクルが低下する。 といった問題が生じ、PCに対してPAが小さすぎると 1)レ−ト特性が悪化する(高速充放電ができない) 2)負極表面にデンドライトが形成される。 といった問題が生じる。従って、このような点を更に考
慮して、本発明では、正極活物質層の平均空隙率PCを
30〜40体積%、負極活物質層の平均空隙率P Aを3
5〜50体積%とする。
ると容量(体積密度)が下がり、小さすぎるとレ−ト特
性が下がり、負荷によりサイクル劣化がある。従って、
PCは、30体積%以上、好ましくは36.5体積%以
上、一方40体積%以下、好ましくは39.5体積%以
下とする。
きすぎると容量(体積密度)が下がり、小さすぎるとレ
−ト特性が下がり、またデンドライトができる。従っ
て、P Aは、35体積%以上、好ましくは39.5体積
%以上、一方、50体積%以下、好ましくは48体積%
以下、より好ましくは42.5体積%以下とする。
のリチウム二次電池のリチウム二次電池要素は、正極集
電体上に正極活物質層を形成した正極と、負極集電体上
に負極活物質層を形成した負極と、この正極及び負極間
の電解質層とを有する。
ケル、SUS等各種の金属を使用することができるが、
好ましくはアルミニウムである。正極集電体の厚さは、
通常1μm以上、好ましくは3μm以上、更に好ましく
は5μm以上であり、また、通常30μm以下、好まし
くは25μm以下、更に好ましくは20μm以下であ
る。体積エネルギー密度及び重量エネルギー密度の観点
からは、正極集電体の厚さは、薄ければ薄いほど好まし
いが、あまりに薄くすると強度等の点でリチウム二次電
池を製造する際に取り扱いが困難になる場合がある。正
極集電体は、通常、金属箔のような板状や、パンチング
メタルのようなメッシュ状のものが用いられる。正極集
電体の表面は、必要に応じて粗面化処理しておくことが
できる。
質層の正極活物質としては、リチウムニッケル複合酸化
物を用いる。
当たりの電流容量が大きく、電池容量を高くすることが
できる点において、有用な正極活物質である。リチウム
ニッケル複合酸化物は、少なくともリチウム及びニッケ
ルを含有する酸化物である。リチウムニッケル複合酸化
物としては、例えば、α−NaCrO2構造等の層状構
造を有する、LiNiO2のようなリチウムニッケル複
合酸化物が好ましい。具体的な組成としては、例えば、
LiNiO2、Li2NiO2、LiNi2O 4等を挙
げることができる。この場合、リチウムニッケル複合酸
化物は、Niが占めるサイトの一部をNi以外の元素で
置換したものであっても良い。Niサイトの一部を他の
元素で置換することによって、結晶構造の安定性を向上
させることができ、繰り返し充放電する際のNi元素の
一部がLiサイトに移動して発生する容量低下が抑制さ
れるため、サイクル特性も向上する。更に、Niサイト
の一部をNi以外の元素で置換することによって、DS
C(Differential Scanning C
alorimetry:示差走査熱量測定)の発熱開始
温度が高温側にシフトするため、電池の温度が上昇した
場合のリチウムニッケル複合酸化物の熱暴走反応も抑制
され、結果として高温保存時の安全性の向上につなが
る。
素で置換する際の、該元素(以下、「置換元素」と表記
する)としては、例えば、Al、Ti、V、Cr、M
n、Fe、Co、Li、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr
等が挙げられる。無論、Niサイトは2種以上の他元素
で置換されていても良い。置換元素としては、好ましく
はAl、Cr、Fe、Co、Li、Mg、Ga、Mnが
挙げられ、更に好ましくはAl、Coが挙げられる。N
i元素の一部をCo、Alで置換することにより、サイ
クル特性、安全性の改善効果が大きくなる。
合、その割合は通常Ni元素の2.5モル%以上、好ま
しくは5モル%以上であり、通常Ni元素の50モル%
以下、好ましくは30モル%以下である。置換割合が少
なすぎるとサイクル特性等の改善効果が充分ではない場
合があり、多すぎると電池にした場合の容量が低下して
しまう場合がある。
れていても良い。
損、不定比性を持っていても良い。また、酸素サイトの
一部が硫黄やハロゲン元素で置換されていても良い。
酸化物は、下記一般式で表される、無置換又はNiサ
イトがCo及びAlで置換される化合物であることが特
に好ましい。 LiαNiXCoYAlZO2 …
により変化する数であり、通常、0≦α≦1.1、好ま
しくは、0.2≦α≦1.1の範囲の数である。また、
Xは、通常、0.5≦X≦1、好ましくは、0.7≦X
≦0.9の範囲の数である。Yは、通常、0≦Y≦0.
5、好ましくは、0.1≦Y≦0.3の範囲の数であ
る。この範囲を超えると容量が低下する。一方、この範
囲未満とすると効果が不十分となる。Zは、通常、0≦
Z≦0.1、好ましくは、0≦Z≦0.05の範囲の数
である。この範囲を超えると容量が低下する。一方、こ
の範囲未満とすると効果が不十分となる。なお、上記の
X、Y、Zは、X+Y+Z=1.0の関係を満たすが、
材料中の結晶(格子)欠陥等の存在により、1.0から
若干(具体的には±0.1程度)ずれた値となっても良
い。本発明においては、Ni元素の一部をCoで置換す
ることにより、前記した通り、サイクル特性、及び安全
性の改善効果が大きくなるが、更にNi元素の一部をA
lで置換することによりサイクル特性、及び安全性がよ
り一層高められる。
物の比表面積は、通常0.01m2/g以上、好ましく
は0.1m2/g以上、より好ましくは0.5m2/g
以上であり、また通常10m2/g以下、好ましくは5
m2/g以下、より好ましくは2m2/g以下である。
比表面積が小さすぎるとレート特性の低下、容量の低下
を招き、大きすぎると電解液等と好ましくない反応を引
き起こし、サイクル特性を低下させることがある。比表
面積の測定はBET法に従う。
物の平均粒径は、通常0.1μm以上、好ましくは0.
2μm以上、更に好ましくは0.3μm以上、最も好ま
しくは0.5μm以上であり、通常300μm以下、好
ましくは100μm以下、更に好ましくは50μm以
下、最も好ましくは20μm以下である。この平均粒径
が小さすぎると電池のサイクル劣化が大きくなったり、
安全性に問題が生じたりする場合があり、大きすぎると
電池の内部抵抗が大きくなり、出力が出にくくなる場合
がある。
うなリチウムニッケル複合酸化物と共に他の正極活物質
を併用しても良い。リチウムニッケル複合酸化物と併用
し得る正極活物質としては、遷移金属酸化物、リチウム
と遷移金属との複合酸化物、遷移金属硫化物等各種の無
機化合物が挙げられる。ここで遷移金属としてはFe、
Co、Ni、Mn等が用いられる。具体的には、Mn
O、V2 O5 、V6 O13、TiO2 等の遷移金属酸化物
粉末、リチウムコバルト複合酸化物、リチウムマンガン
複合酸化物などのリチウムと遷移金属との複合酸化物粉
末、TiS2 、FeS、MoS2 などの遷移金属硫化物
粉末等が挙げられる。これらの化合物はその特性を向上
させるために部分的に元素置換したものであっても良
い。また、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセン、
ジスルフィド系化合物、ポリスルフィド系化合物、N−
フルオロピリジニウム塩等の有機化合物を用いることも
できる。これらの無機化合物、有機化合物の2種以上を
混合してリチウムニッケル複合酸化物を併用しても良
い。これらの正極活物質の粒径は、通常1〜30μm、
好ましくは1〜10μmとする。粒径が大きすぎても小
さすぎても、レート特性、サイクル特性等の電池特性が
低下する傾向にある。
これらの正極活物質のうち、好ましいのは、リチウムと
遷移金属との複合酸化物であり、具体的には、LiCo
O2等のリチウムコバルト複合酸化物、LiMn2O4
等のリチウムマンガン複合酸化物である。特に、リチウ
ムコバルト複合酸化物は、放電曲線が平坦であるためレ
ート特性に優れる有用な正極材活物質であるため、リチ
ウムニッケル複合酸化物との併用に好適である。リチウ
ムコバルト複合酸化物としては、例えば、層状構造を有
するLiCoO2等を挙げることができる。また、リチ
ウムコバルト複合酸化物は、Coが占めるサイトの一部
をCo以外の元素で置換したものであっても良い。Co
サイトを他元素で置換することにより、電池のサイクル
特性及びレート特性が向上する場合がある。Coが占め
るサイトの一部をCo以外の元素で置換する際の、置換
元素としては、Al、Ti、V、Cr、Mn、Fe、L
i、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Sn、S
b、Ge等が挙げられ、好ましくはAl、Cr、Fe、
Li、Ni、Mg、Ga、Zr、Sn、Sb、Ge、更
に好ましくはAl、Mg、Zr、Snである。なお、C
oサイトは2種以上の他元素で置換されていても良い。
合、その割合は通常Co元素の0.03モル%以上、好
ましくは0.05モル%以上であり、通常Co元素の3
0モル%以下、好ましくは20モル%以下である。この
置換割合が少なすぎると結晶構造の安定性向上が充分で
はない場合があり、多すぎると電池にした場合の容量が
低下してしまう場合がある。
電前の基本的な組成としてLiCoO2で表されるが、
前記したようにCoサイトの一部を他の元素で置換して
も良い。また、上記組成式において、少量の酸素欠損、
不定性があっても良く、酸素サイトの一部が硫黄やハロ
ゲン元素で置換されていても良い。更には、上記組成式
において、リチウム量を過剰又は不足にしたりすること
ができる。
は、通常0.01m2/g以上、好ましくは0.1m2
/g以上、より好ましくは0.4m2/g以上であり、
また通常10m2/g以下、好ましくは5.0m2/g
以下、より好ましくは2.0m 2/g以下である。比表
面積が小さすぎるとレート特性の低下を招き、場合によ
っては容量の低下をも招き、大きすぎると電解液等と好
ましくない反応を引き起こし、サイクル特性を低下させ
ることがある。比表面積の測定はBET法に従う。
は、通常0.1μm以上、好ましくは0.2μm以上、
更に好ましくは0.3μm以上、最も好ましくは0.5
μm以上であり、通常300μm以下、好ましくは10
0μm以下、更に好ましくは50μm以下、最も好まし
くは20μm以下である。平均粒径が小さすぎると電池
のサイクル劣化が大きくなったり、安全性に問題が生じ
たりする場合があり、大きすぎると電池の内部抵抗が大
きくなり、出力が出にくくなる場合がある。
ウムニッケル複合酸化物にリチウムコバルト複合酸化物
を混合して正極活物質とすることが好ましい。リチウム
ニッケル複合酸化物とリチウムコバルト複合酸化物とを
併用することにより、両者の材料の利点を生かして、初
期効率及びエネルギー密度が高く、かつ放電曲線の傾き
をある程度抑え、更には低温の出力特性に優れるたバラ
ンスのとれたリチウム二次電池を得ることができる。
リチウムコバルト複合酸化物との重量比は特に制限され
ないが、リチウムニッケル複合酸化物とリチウムコバル
ト複合酸化物との総重量に対するリチウムニッケル複合
酸化物の割合は、通常1〜99重量%であり、好ましく
は40〜90重量%である。上記範囲とすることで両方
の材料の利点が生かされ、本発明の効果が顕著に発揮さ
れるようになる。
S等各種の金属を使用することができるが、好ましくは
銅である。集電体の厚さは、通常1μm以上、好ましく
は3μm以上、更に好ましくは5μm以上であり、ま
た、通常30μm以下、好ましくは25μm以下、更に
好ましくは20μm以下である。体積エネルギー密度及
び重量エネルギー密度の観点からは、負極集電体の厚さ
が薄ければ薄いほど好ましいが、あまりに薄いとリチウ
ム二次電池製造の際に強度等の点で取り扱いが困難にな
る場合がある。負極集電体は、通常、金属箔のような板
状や、パンチングメタルのようなメッシュ状のものを用
いることができる。負極集電体の表面は、必要に応じて
粗面化処理しておくことができる。
素材料を用いる。炭素材料としては、例えば、黒鉛、及
び石炭系コークス、石油系コークス、石炭系ピッチの炭
化物、石油系ピッチの炭化物、或いはこれらピッチを酸
化処理したものの炭化物、ニードルコークス、ピッチコ
ークス、フェノール樹脂、及び結晶セルロース等の炭化
物等並びにこれらを一部黒鉛化した炭素材、ファーネス
ブラック、アセチレンブラック、ピッチ系炭素繊維等の
1種又は2種以上を用いることができる。炭素材料のう
ち好ましいものとして、例えば、鱗片状黒鉛、メソカー
ボンマイクロビーズを挙げることができる。また、これ
ら炭素材料は、金属やその塩、酸化物との混合体、被覆
体の形であっても利用できる。負極活物質としては、こ
れらの炭素材料と共に、ケイ素、錫、亜鉛、マンガン、
鉄、ニッケルなどの酸化物、或いは硫酸塩更には金属リ
チウムやLi−Al、Li−Bi−Cd、Li−Sn−
Cdなどのリチウム合金、リチウム遷移金属窒化物、け
い素、錫などの金属などを併用しても良い。負極活物質
として、炭素材料以外のものを併用する場合、全負極活
物質中の炭素材料の割合は80重量%以上、特に90〜
95重量%の範囲とすることが、炭素材料以外の材料が
充放電時に膨張・収縮することによる負極活物質の崩壊
を防止することができるので好ましい。
60μm、好ましくは5〜40μmである。この範囲と
することによって、初期効率、レート特性、サイクル特
性等のより高い二次電池を得ることができる。
質の外、バインダーを含有する。使用するバインダー
は、電解液等に対して安定である必要があり、耐候性、
耐薬品性、耐熱性、難燃性等が望まれる。バインダーと
してはシリケート、ガラスのような無機化合物や、主と
して高分子からなる各種の樹脂が使用できる。樹脂とし
ては例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−
1,1−ジメチルエチレンなどのアルカン系ポリマー;
ポリブタジエン、ポリイソプレンなどの不飽和系ポリマ
ー;ポリスチレン、ポリメチルスチレン、ポリビニルピ
リジン、ポリ−N−ビニルピロリドンなどの環を有する
ポリマー;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸
エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリアクリル酸メチ
ル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸、ポリアクリルアミドなどのアクリル誘導体系
ポリマー;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、
ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂;ポリア
クリロニトリル、ポリビニリデンシアニドなどのCN基
含有ポリマー;ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール
などのポリビニルアルコール系ポリマー;ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデンなどのハロゲン含有ポリマー;
ポリアニリンなどの導電性ポリマーなどが使用できる。
また上記のポリマーなどの混合物、変性体、誘導体、ラ
ンダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体、ブ
ロック共重合体などであっても使用できる。これらの樹
脂の分子量は、好ましくは10000以上、更に好まし
くは20000以上であり、好ましくは3000000
以下、更に好ましくは1000000以下である。上記
分子量範囲のものであれば、活物質層の強度が十分確保
される。
の配合量としては、正極及び負極の活物質100重量部
に対して好ましくは0.1〜30重量部、更に好ましく
は1〜20重量部である。この割合よりもバインダーの
量が少なすぎると電極の強度が低下することがあり、多
すぎるとイオン伝導度が低下する傾向にある。
て導電材料、補強材など各種の機能を発現する粉体、充
填材などを含有していても良い。導電材料としては、上
記活物質に適量混合して導電性を付与できるものであれ
ば特に制限は無いが、通常、アセチレンブラック、カー
ボンブラック、黒鉛などの炭素粉末や、各種の金属のフ
ァイバー、箔などが挙げられる。炭素粉末を導電性材料
として用いる場合は、そのDBP吸油量は120cc/
100g以上が好ましく、特に150cc/100g以
上が電解液を保持するという理由から好ましい。また、
補強材としては各種の無機、有機の球状、繊維状フィラ
ーなどが使用できる。
は、例えば、粉体状の活物質をバインダーと共に溶剤と
混合し、ボールミル、サンドミル、二軸混練機などによ
り分散塗料化したものを、集電体上に塗布して乾燥する
方法が好適に行われる。この場合、用いられる溶剤の種
類は、電極材に対して不活性であり且つバインダーを溶
解し得る限り特に制限されず、例えばN−メチルピロリ
ドン等の一般的に使用される無機、有機溶剤のいずれも
使用できる。塗布後、活物質層を圧密処理に供すること
もできる。ここで、塗料の組成や、乾燥条件、圧密条件
等を制御することによって、活物質層中におけるバイン
ダーの体積分率や活物質層の平均空隙率を制御すること
ができる。
形成される正極活物質層の平均空隙率PCが30〜40
体積%で、負極活物質層の平均空隙率PAが35〜50
体積%で、PA≧PC−4(体積%)となるようにする
必要がある。このような平均空隙率の制御は正極活物質
層及び負極活物質層形成時の塗料組成や乾燥条件、圧密
条件等を制御することにより行うことができる。
として、次のような方法も挙げられる。 (1) 活物質層を構成する材料を塗料に溶解又は分散さ
せるときに、その固形分濃度を変化させる方法。固形分
濃度の高い塗料を用いれば、成膜後の活物質層は密とな
るため、平均空隙率を小さくすることができる。逆に、
固形分濃度の低い塗料を用いれば、成膜後の活物質層は
粗となるため、平均空隙率を大きくすることができる。 (2) 上記塗料中において、活物質層を構成する材料の
分散状態を制御する方法。上記材料がより分散された状
態で塗料中に存在させることにより、成膜後の活物質層
が密となるため、平均空隙率を小さくすることができ
る。逆に、上記材料をより分散されていない不均一状態
で塗料中に存在させることにより、成膜後の活物質層が
粗となるため、平均空隙率を大きくすることができる。 (3) 活物質の二次粒径を制御する方法。活物質の二次
粒径が小さい方が、成膜後の活物質層は密となるため、
平均空隙率を小さくすることができる。逆に、活物質の
二次粒径が大きいと、成膜後の活物質層は粗となるた
め、平均空隙率を大きくすることができる。
合し、加熱することにより軟化させた状態で、集電体上
に圧着、或いは吹き付ける手法によって形成することも
できる。更には活物質を単独で集電体上に焼成すること
によって活物質層を形成することもできる。
隙径は、水銀ポロシメータにより測定することができ
る。かかる測定法によって測定される空隙径は、通常、
正極活物質層及び負極活物質層共に1.0μm以下であ
り、好ましくは0.3〜0.8μmである。
は、20μm以上、好ましくは25μm以上、一方12
0μm以下、好ましくは80μm以下、より好ましくは
60μm以下とする。正極活物質層の厚みdCが厚すぎ
るとレ−ト特性が悪くなり、薄すぎると容量が低下す
る。
m以上、好ましくは25μm以上、一方140μm以
下、好ましくは90μm以下、より好ましくは70μm
以下とする。負極活物質層の厚みdAが厚すぎるとレ−
ト特性が悪くなり、薄すぎると容量が低下する。
質層の厚みdAとの比dC/dAは、0.75以上、好
ましくは0.79以上、一方0.99以下、好ましくは
0.98以下、より好ましくは0.97以下、特に好ま
しくは0.95以下、最も好ましくは0.93以下とす
る。この比dC/dAが大きすぎると負極不足によりデ
ンドライト発生の問題があり、小さすぎると負極過剰で
初期効率、容量の低下の問題がある。
じて、活物質層と集電体との間の接着性を向上させるた
め、これらの間にアンダーコートプライマー層を設ける
ことができる。
合、その組成としてはカーボンブラック、グラファイ
ト、金属粉体などの導電性粒子を添加した樹脂や、導電
性の有機共役系樹脂を例示できる。好ましくは導電性粒
子に、活物質としても機能しうるカーボンブラック、グ
ラファイトを使用すると良い。また樹脂としても、活物
質として機能しうるポリアニリン、ポリピロール、ポリ
アセン、ジスルフィド系化合物、ポリスルフィド系化合
物などを用いると、容量を減少させないため好ましい。
導電性粒子を添加した樹脂を主成分とする組成の場合、
導電性粒子に対する樹脂の割合は、1〜300重量%、
特に5〜100重量%とすることが好ましい。この範囲
よりも樹脂が少なすぎると塗膜強度が低下して、電池使
用時、工程上での剥離などが生じることがあり、多すぎ
ると伝導度が低下して電池特性が低下する傾向にある。
アンダーコートプライマー層の膜厚は、通常0.05〜
10μm、好ましくは0.1〜1μmである。この膜厚
が薄すぎると塗布が困難になり、均一性を確保しにくく
なる。膜厚が厚すぎると電池の体積容量を必要以上に損
なうこととなり、好ましくない。
解液は、通常少なくとも支持電解質であるリチウム塩
を、20℃/1気圧での沸点が150℃以上の高沸点溶
媒に溶解してなるものである。20℃/1気圧での沸点
が150℃以上の高沸点溶媒とは、圧力1気圧のもとで
室温から150℃まで加熱しても蒸気圧が1気圧を超え
ないことを意味する。即ち、圧力1気圧のもとで室温か
ら150℃まで加熱した場合、常に蒸気圧が1気圧以下
である溶媒である。その結果、より高いサイクル特性を
得ることができるのみならず電池の安全性を向上させる
ことができる。
レンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート
(PC)、γ−ブチロラクトン(GBL)、スルフォラ
ン(SFL)等のような様々なものを例示することがで
きる。これらの高沸点溶媒は、一般にイオン伝導度が低
く、通常4〜8S/cm、好ましくは4〜6S/cmで
ある。高沸点溶媒のイオン伝導度が小さいとレート特性
が悪化する傾向にあり、大きすぎても顕著な効果は得ら
れない。本発明においては、イオン伝導度が小さい溶媒
を使用するほど、顕著な効果を得ることができる。より
好適な高沸点溶媒としては、GBL、EC、PCを挙げ
ることができる。これらの溶媒は、2種以上を混合して
用いても良い。
ウム塩としては、LiPF6、LiAsF6、LiSbF
6、LiBF4、LiClO4、LiI、LiBr、Li
Cl、LiAlCl、LiHF2、LiSCN、LiS
O3CF2等を挙げることができる。これらのう次いで
は特にLiPF6及びLiClO4が好適である。これら
支持電解質の電解液における含有量は、通常0.5〜
2.5mol/Lである。
部が高分子(ポリマー)によってゲル化されていること
が好ましい(以下、このようにゲル化された電解液を
「ゲル状電解質」と称す場合がある。)。
対する濃度は、使用するポリマーの分子量にもよるが、
通常0.1〜30重量%である。この濃度が低すぎると
ゲルを形成しにくくなり、電解液の保持性が低下して流
動、液漏れの問題が生じることがある。また、濃度が高
すぎると粘度が高くなりすぎて工程上困難を生じると共
に、電解液の割合が低下してイオン伝導度が低下し、レ
ート特性などの電池特性が低下する傾向にある。
(メタ)アクリレート系高分子や、アルキレンオキシド
ユニットを有するアルキレンオキシド系高分子、ポリフ
ッ化ビニリデンやフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体のようなフッ素系高分子等、電解質を
ゲル化できる機能を有する各種のポリマーを挙げること
ができる。
めポリマーを電解液に溶解させた電解質塗料を非流動化
処理する方法や、電解液に重合性ゲル化剤を含有させた
電解質塗料を架橋反応(重合処理)させてゲル状電解質
とする方法など必要に応じた材料、製法を採用すること
ができる。
ル化剤を含有させた塗料を架橋反応させる方法で行う場
合には、紫外線硬化や熱硬化などの重合処理を施すこと
によって高分子を形成するモノマーを重合性ゲル化剤と
する。そしてこの重合性ゲル化剤を電解液に添加するこ
とにより塗料を調製する。
えばアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、ア
リル基等の不飽和二重結合を有するものを用いることが
好ましい。具体的には、例えば、アクリル酸、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、エトキシエチルアクリレ
ート、メトキシエチルアクリレート、エトキシエトキシ
エチルアクリレート、ポリエチレングリコールモノアク
リレート、エトキシエチルメタクリレート、メトキシエ
チルメタクリレート、エトキシエトキシエチルメタクリ
レート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、
N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−
ジメチルアミノエチルアクリレート、グリシジルアクリ
レート、アリルアクリレート、アクリロニトリル、N−
ビニルピロリドン、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエ
チレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコ
ールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリ
レート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テ
トラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレ
ングリコールジメタクリレート、ポリアルキレングリコ
ールジアクリレート、ポリアルキレングリコールジメタ
クリレート、トリメチロールプロパンアルコキシレート
トリアクリレート、ペンタエリスリトールアルコキシレ
ートトリアクリレート、ペンタエリスリトールアルコキ
シレートテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパ
ンアルコキシレートテトラアクリレートなどが例示でき
る。これらは1種を単独で用いても良く、複数種を併用
しても良い。これらの中で特に好ましいものは、エチレ
ンオキシド基を複数含有するジアクリレート、トリアク
リレートである。
は特に制限されないが、好ましくは1重量%以上であ
る。この含有量が少ないと高分子の形成効率が低下し、
電解液を非流動化しにくくなる。しかし、あまりに多す
ぎると未反応の重合性ゲル化剤の残留や、電解質塗料と
しての粘度が高くなり操作性が悪くなるので、通常30
重量%以下とする。
電解質塗料を非流動化する方法によって形成させる場合
においては、ポリマーとして、高温で電解液に溶解し、
常温でゲル状電解質を形成する高分子を使用するのが好
ましい。即ち、高温で電解液に溶解したポリマーを常温
にすることによってゲル状電解質とする。高温時の温度
としては通常50〜200℃、好ましくは100〜16
0℃である。この溶解温度が低過ぎると、ゲル状電解質
の安定性が低下する。溶解温度が高すぎると、電解液成
分、ポリマー等の分解を引き起こすことがあり得る。非
流動化の方法としては、電解液を室温で放置することが
好ましいが、強制冷却することもできる。
リビニルピリジン、ポリ−N−ビニルピロリドン等の環
を有するポリマー;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタ
クリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリアクリ
ル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸、
ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミドなどのアクリル
誘導体系ポリマー;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニ
リデン等のフッ素系樹脂;ポリアクリロニトリル、ポリ
ビニリデンシアニド等のCN基含有ポリマー;ポリ酢酸
ビニル、ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコー
ル系ポリマー;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等
のハロゲン含有ポリマー等が挙げられる。これらのう
ち、好ましくはポリメタクリル酸メチル、ポリアクリロ
ニトリル、ポリエチレンオキシド、或いはそれらの変性
体が挙げられる。これらのポリマーの混合物、変性体、
誘導体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共
重合体、ブロック共重合体等も使用することができる。
ましくは10,000〜5,000,000の範囲であ
る。この分子量が低いとゲルを形成しにくくなり、分子
量が大きいと粘度が高くなりすぎて、リチウム二次電池
製造時の取り扱いが難しくなる。
では、電解液に重合性ゲル化剤を含有させた電解質塗料
を架橋反応させてゲル状電解質とする方法が、電極間の
密着性が向上し、本発明の効果が特に顕著となるため好
ましい。
向上のために各種の添加剤を添加することができる。こ
のような機能を発現させる添加剤としては、特に限定は
されないが、トリフルオロプロピレンカーボネート、
1,6−ジオキサスピロ[4,4]ノナン−2,7−ジ
オン、12−クラウン−4−エーテル、ビニレンカーボ
ネート、カテコールカーボネート、無水コハク酸、ジメ
チルスルホン、プロパンサルトン、スルホラン、スルフ
ォレンなどが挙げられる。
た多孔性の膜であり、これらを隔離すると共に、電解質
を支持するものである。スペーサの材料としては、ポリ
エチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類や、こ
れらの水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換され
たポリオレフィン類、ポリアクリロニトリル、ポリアラ
ミド等の高分子を挙げることができる。好ましくは、ポ
リオレフィンやフッ素置換されたポリオレフィン類であ
る。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
テトトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等を
挙げることができる。上記ポリマーのモノマーユニット
を含む共重合体や、ポリマーの混合物であっても良い。
スペーサは、1軸延伸や2軸延伸によって形成された延
伸フィルムであっても良く、また、不織布であっても良
い。スペーサの膜厚は、通常100μm以下、好ましく
は50μm以下、更に好ましくは30μm以下、最も好
ましくは20μm以下である。スペーサの膜厚が厚すぎ
ると電池のレート特性や体積エネルギー密度が低下する
傾向にある。逆に、薄すぎる場合は、剛性不足によって
切断が困難になる傾向にあり、また短絡が生じやすいの
で、スペーサの膜厚は通常5μm以上、好ましくは7μ
m以上、更に好ましくは8μm以上である。スペーサの
空隙率は、通常45〜90%、好ましくは45〜75%
である。空隙率が大きすぎると機械的強度が不足し、小
さすぎると電池のレート特性等が低下する傾向にある。
リチウム二次電池要素を、形状可変性をケースに収納し
たものであることが好ましい。ここで、「形状可変性を
有する」とは可撓性を有することをいい、このようなケ
ースを用いることにより、種々の形状の電池を作製する
ことができる。また、このようなケースは、薄型且つ軽
量であるため、電池を小型、軽量化して体積エネルギー
密度及び重量エネルギー密度を向上させることができ
る。また、真空状態下でケースの外装材を封止した場合
に、電池要素の電極間の貼り合わせを強化する機能を付
与することができ、その結果、サイクル特性などの電池
特性を向上させることができる。
アルミニウム箔、銅箔等の金属箔、シート状の合成樹脂
等を用いることができる。好ましくは、ガスバリア層と
樹脂層とが設けられたラミネートフィルム、特に、ガス
バリア層の両面に樹脂層が設けられたラミネートフィル
ムである。このようなラミネートフィルムは、高いガス
バリア性を有すると共に、高い形状可変性と、薄さを有
する。その結果、外装材の薄膜化・軽量化が可能とな
り、電池全体としての容量を向上させることができる。
層の材料としては、アルミニウム、鉄、銅、ニッケル、
チタン、モリブデン、金等の金属箔やステンレスやハス
テロイ等の合金箔、酸化ケイ素や酸化アルミニウム等の
金属酸化物の薄膜を使用することができる。好ましく
は、軽量で加工性に優れるアルミニウム箔である。
プラスチック、熱可塑性エラストマー類、熱硬化性樹
脂、プラスチックアロイ等各種のシート状の合成樹脂を
使うことができる。これらの樹脂にはフィラー等の充填
材が混合されているものも含んでいる。
は、図14(A)に示すように、ガスバリア層40と樹
脂層41が積層されたものを使用することができる。ま
た、更に好ましいラミネートフィルムは、図14(B)
に示すようにガスバリア層40の外側面に外側保護層と
して機能するための合成樹脂層41を設けると共に、内
側面に電解質による腐蝕やガスバリア層と電池要素との
接触を防止したりガスバリア層を保護するための内側保
護層として機能する合成樹脂層42を積層した三層構造
体としたものである。
好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリオ
レフィン、アイオノマー、非晶性ポリオレフィン、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリアミド等の耐薬品性や機
械的強度に優れた樹脂が望ましい。
が用いられ、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、変
性ポリオレフィン、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体等を用いることができる。
(C)に示すようにガスバリア層40と保護層形成用合
成樹脂層41、耐蝕層形成用合成樹脂層42間にそれぞ
れ接着剤層43を設けたものも好ましい。更にまた、外
装材同士を接着するために、複合材の最内面に溶着可能
なポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂からなる接着
層を設けることもできる。
いてケースが形成される。ケースの成形はフィルム状体
の周囲を融着して形成しても良く、シート状体を真空成
形、圧空成形、プレス成形等によって絞り成形しても良
い。また、合成樹脂を射出成形することによって成形す
ることもできる。射出成形によるときは、ガスバリア層
はスパッタリング等によって形成されるのが通常であ
る。
素の収容部を設けるには、絞り加工等によって行うこと
ができる。
状のものを使用するのが好ましい。
0.01μm以上、好ましくは0.02μm以上、更に
好ましくは0.05μm以上であり、通常1mm以下、
好ましくは0.5mm以下、更に好ましくは0.3mm
以下、更に好ましくは0.2mm以下、最も好ましくは
0.15mm以下とする。外装材は薄いほど電池をより
小型・軽量化でき、また本発明の効果も大きいが、過度
に薄いと、十分な剛性の付与ができなくなったり密閉性
が低下する可能性がある。
ウム二次電池について、図1〜10を参照して説明す
る。
(本明細書においては、単に「電池」と称す場合があ
る。)の分解斜視図、図2はこの電池の要部の断面図、
図3は電池要素の概略的な斜視図、図4,5は電池の斜
視図である。なお、説明の便宜上、図1に記載の電池を
上下逆向きにして図4及び図5に示す。
細書においては、単に「電池要素」と称す場合があ
る。)1を外装材3の凹部(収容部3b)に収容した
後、外装材2を外装材3に被せ、真空封止により外装材
2,3の周縁部2a,3aを接合したものである。
装材3は方形箱状の凹部よりなる収容部3bと、この収
容部3bの周縁からフランジ状に外方に張り出す周縁部
3aとを有した浅い無蓋箱状のものである。
池要素を積層したものである。この単位電池要素から
は、タブ4a又は4bが引き出されている。正極からの
各タブ4a同士は束ねられて(即ち、相互に重ね合わさ
れ)、正極リード21が接合されて正極端子部が形成さ
れている。負極からのタブ4b同士も束ねられ、負極リ
ード21が接合されて負極端子部が形成されている。
容され、外装材2が被せられる。電池要素1から延出し
た1対のリード21は、それぞれ外装材2,3の1辺部
の周縁部2a,3a同士の合わせ面を通って外部に引き
出される。その後、減圧(好ましくは真空)雰囲気下で
外装材2,3の4周縁の周縁部2a,3a同士が熱圧着
などの手法によって気密に接合され、電池要素1が外装
材2,3内に封入される。
より、外装材2,3からなるケースが構成される。図4
に示す通り、このケースは、側壁部4B1、上底部4B
2及び下底部(図示せず)によって電池要素1を被包し
てなる略直方体状の被包部4Bと、前記外装材の周縁部
2a,3a同士が接合されてなる接合片部4A,4F,
4Gとを有している。
部4A,4A,4F,4Gは、電池要素1を被包してい
る被包部4Bの側壁部4B1から外方に張り出してい
る。そこで、図5に示すように、これらの接合片部のう
ち、接合片部4A,4A,4Gを被包部4Bの側壁部4
B1に沿うように折曲し、接着剤や接着テープ(図示
略)等によって被包部4Bの側壁部4B1に留め付けて
固定する。
るが、本発明では、図6のように外装材2,3が一連一
体となっていても良い。図6では、外装材3の一辺と外
装材2の一辺とが連なり、外装材2が外装材3に対し屈
曲可能に連なる蓋状となっている。この外装材2,3が
連なる一辺から、収容部3bの凹部が形成されており、
この一辺においては接合片部が形成されていない以外は
接合片部と同一の構成のものとなる。
3と平板状の外装材2とが示されているが、本発明では
図7のように、それぞれ浅箱状の収容部6b、7bと、
該収容部6b、7bの周縁から張り出す周縁部6a,7
aとを有した外装材6,7によって電池要素1を被包し
ても良い。図7では、外装材6,7が一連一体となって
いるが、前記図1と同様にこれらは別体となっていても
良い。
ート状の外装材8Aと8Bとの間に電池要素1を介在さ
せ、図9の如く、外装材8Aの周縁部8aと外装材8B
の周縁部8bとを接合して電池要素1を封入しても良
い。
1枚の長尺シート状の外装材9を電池要素の周囲を巻回
するようにリード21を引き出した状態で被包し、外装
材9の両端9Aと9Bを重ね合わせて折り返し、この折
り返し部9Cを接着剤や接着テープで固定しても良い。
れた接合片部を被包部に沿わせ、接着剤や接着テープで
固定しているため、電池の側面の強度、剛性が高い。も
ちろん、折曲された接合片部が被包部から離反すること
も防止される。また、電池の側面の強度、剛性が高いの
で、側面に衝撃を受けた場合でも、活物質に剥れが生じ
ることが防止される。
て、図11〜13を参照して説明する。
位電池要素の好適な一例を示すものである。この単位電
池要素は、正極集電体22、正極活物質層23、スペー
サ(電解質層)24、負極活物質層25、負極集電体2
6を積層したものである。
素とするのであるが、この積層に際しては、正極を上側
とし負極を下側とした順姿勢(図11)の単位電池要素
と、これとは逆に正極を下側とし負極を上側とした逆姿
勢(図示略)の単位電池要素とを交互に積層する。即
ち、積層方向に隣り合う単位電池要素は同極同士を(即
ち、正極同士及び負極同士)が対面するように積層され
る。
正極タブ4aが延設され、負極集電体26からは負極タ
ブ4bが延設されている。
の間に正極活物質層、スペーサ及び負極活物質層を積層
した単位電池要素の代わりに、図12に示すように、正
極集電体35a又は負極集電体35bを芯材としてその
両面に正極活物質層31a又は負極活物質層32aを積
層してなる正極31、負極32を準備し、この正極31
と負極32とを図13の如くスペーサ(電解質層)33
を介して交互に積層して単位電池要素としても良い。こ
の場合は、1対の正極31と負極32との組み合わせ
(厳密には正極31の集電体35aの厚み方向の中心か
ら負極32の集電体35bの厚み方向の中心まで)が単
位電池要素に相当する。
形、多角形等にすることができる。
は35a,35bには、通常、リード結合用のタブ4
a,4bが連設される。電極が四角形であるときは、通
常図3に示すように電極の一辺の一サイド近傍に正極集
電体より突出するタブ4aを形成し、また、負極集電体
のタブ4bは他サイド近傍に形成する。
容量化を図る上で有効であるが、この際、電池要素それ
ぞれからのタブ4aとタブ4bの夫々は、通常、厚さ方
向に結合されて正極と負極の端子部が形成される。その
結果、大容量の電池要素1を得ることが可能となる。
薄片状の金属からなるリード21が結合される。その結
果、リード21と電池要素の正極及び負極とが電気的に
結合される。タブ4a同士、4b同士の結合及びタブ4
a,4bとリード21との結合はスポット溶接等の抵抗
溶接、超音波溶着或いはレーザ溶接によって行うことが
できる。
リードの少なくとも一方のリード21好ましくは両方の
リードとして、焼鈍金属を使用するのが好ましい。その
結果、強度のみならず折れ曲げ耐久性に優れた電池とす
ることができる。
般的にアルミや銅、ニッケルやSUSなどを用いること
ができる。正極のリードとして好ましい材料はアルミニ
ウムである。また、負極のリードとして好ましい材質は
銅である。
ましくは10μm以上、更に好ましくは20μm以上、
最も好ましくは40μm以上である。薄すぎると引張強
度等リードの機械的強度が不十分になる傾向にある。ま
た、リードの厚さは、通常1000μm以下、好ましく
は500μm以下、更に好ましくは100μm以下であ
る。厚すぎると折り曲げ耐久性が悪化する傾向にあり、
また、ケースによる電池要素の封止が困難になる傾向に
ある。リードに焼鈍金属を使用することによる利点は、
リードの厚さが厚いほど顕著である。
下、特に1mm以上10mm以下程度であり、リードの
外部への露出長さは通常1mm以上50mm以下程度で
ある。
みは、通常0.1〜10mm、好ましくは0.1〜4m
m、より好ましくは0.2〜3.5mm、特に好ましく
は0.4〜3mmである。リチウム二次電池が厚すぎる
と放熱効率が低下する。また、伝熱に時間を要するため
中心部の蓄熱が進みすぎることがある。薄すぎると容量
が低下する。
本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例
により何ら限定されるものではなく、その要旨を変更し
ない範囲において適宜変更し実施することができる。
「重量部」を示す。
0.15Al0.03O 2)90部、アセチレンブラッ
ク5部、ポリフッ化ビニリデン5部及びN−メチル−2
−ピロリドン80部を混練機により2時間混練して正極
塗料を得た。次に、上記のようにして作製した正極塗料
を20μm厚のアルミニウム集電体基材上にエクストル
ージョン型のダイコーティングによって種々の膜厚に塗
布、乾燥し、活物質がバインダーによって集電体上に結
着された多孔質膜からなる活物質層を形成させた。次い
で、ロールプレス(カレンダー)を用いて所望の平均空
隙率になるよう電極を圧密した。所望の平均空隙率を達
成するために必要なプレス圧は電極単位幅当たり392
0N/cm(400kg/cm)から39200N/c
m(4000kg/cm)の範囲であり、活物質塗布膜
又は/及びプレスロ−ルを室温から250℃までの範囲
で加熱しても良い。所望の空隙率となった活物質塗布膜
が得られた後、所定のサイズに切断し正極とした。
正極活物質層の平均空隙率PCは、正極活物層を構成す
るリチウムニッケル複合酸化物(LiNi0.82Co
0.15Al0.03O2)、アセチレンブラック、ポ
リフッ化ビニリデンの各材料の比重をもとに、以下に示
すような計算方法により算出した。 リチウムニッケル複合酸化物…5g/cm3 アセチレンブラック…1.95g/cm3 ポリフッ化ビニリデン…1.77g/cm3
100%)ときの正極の密度:4.64g/cm3(各
材料の比重に正極活物質の組成比を乗じて算出する。即
ち、5×0.9+1.95×0.05+1.77×0.
05である。)
び重量(g)を測定し、実際の密度を算出(g/c
m3)し、平均空隙率は下記式で算出する。 平均空隙率=(1−(実際の密度)/4.64)×10
0 [%]
リデン10部及びN−メチル−2−ピロリドン100部
を、混練機により2時間混練して負極塗料を得た。次
に、上記のようにして作製した負極塗料を20μm厚の
銅集電体基材上にエクストルージョン型のダイコーティ
ングによって種々の膜厚に塗布、乾燥し、活物質がバイ
ンダーによって集電体上に結着された多孔質膜からなる
活物質層を形成させた。次いで、ロールプレス(カレン
ダー)を用いて所望の空隙率になるよう電極を圧密し
た。所望の空隙率を達成するために必要なプレス圧は電
極単位幅当たり1960N/cm(200kg/cm)
から19600N/cm(2000kg/cm)の範囲
であり、活物質塗布膜又は/及びプレスロ−ルを室温か
ら250℃までの範囲で加熱しても良い。所望の空隙率
となった活物質塗布膜が得られた後、所定のサイズに切
断し負極とした。
負極の平均空隙率は、グラファイトの比重を2.2g/
cm3としたこと以外は正極活物質層の平均空隙率と同
様に計算した。
ト(EC)、プロピレンカーボネート(PC)(体積比
率;EC:PC=50:50)925部、テトラエチレ
ングルコールジアクリレート44部、ポリエチレンオキ
シドトリアクリレート22部、重合開始剤2部及び添加
剤(無水コハク酸)9部を混合攪拌溶解し、電解質塗料
とした。
正極と負極活物質層膜厚65μm、平均空隙率Pa=4
1%の負極とに電解質塗料を塗布し、別に電解質塗料に
浸したポリエチレン製多孔質フィルム(スペーサ)を間
に挟んで積層した後、90℃で10分加熱することによ
り電解質を非流動化して、図11に示すような、ゲル状
電解質が含浸された正極(正極集電体22及び正極活物
質層23を有し、前記正極活物質層の空隙にゲル状電解
質(不図示)が含浸されている。)、負極(負極集電体
26及び負極活物質層25を有し、前記負極活物質層の
空隙にゲル状電解質(不図示)が含浸されている。)、
及びゲル状電解質を含浸したスペーサ(電解質層)24
を有する平板状の単位電池要素を作成した。得られた単
位電池要素を積層後、正極同士ならびに負極同士の端子
部を束ね、それぞれの端子部に電流を取り出すリードを
接続した。その後、アルミニウム層の両面に樹脂層を有
する厚さ約100μmのラミネートフィルムから成形し
た図8のような外装材に収容して平板状の電池を得た。
極活物質重量当たりの容量、2Cレ−ト特性、充電0.
6C/放電1.0Cのサイクル特性(初期容量に対し容
量維持率が80%以上となるサイクル数)を測定した。
テストとして、90℃の環境下で2時間放置したときに
電池に膨れが生じるか否かを目視により判断した。高い
安全性を有する電池を得るためには、蒸気高温環境下で
の保存テストにおいても電池が膨れないことが必要とな
る。
厚を表1に示す値のものとしたこと以外は実施例1と同
様にして電池を作製し、同様に評価を行って、結果を表
2に示した。
ート(EC)及びジエチルカーボネート(DEC)(体
積比率;EC:DEC=50:50)としたこと以外は
実施例1と同様にして電池を作製し、同様に評価を行っ
て、結果を表2に示した。
oO2)を用いたこと以外は実施例1と同様にして電池
を作製し、同様に評価を行って、結果を表2に示した。
oO2)を用いたこと以外は比較例5と同様にして電池
を作製し、同様に評価を行って、結果を表2に示した。
質層の平均空隙率Pcを30〜40体積%、負極活物質
層の平均空隙率PAを35〜50体積%、更にはPA≧
Pc−4の範囲に制御することにより、正極活物質当た
りの0.2C放電容量が185mA・hr/g以上とな
った。更には、初期容量に対する容量維持率が80%以
上となるサイクル数は、いずれの電池においても400
サイクル又は、400サイクル以上となった。以上か
ら、実施例1〜8においては、良好な電池特性を有する
電池を得ることができることが分かる。
果より、負極活物質層の平均空隙率PAをそれぞれ33
体積%及び52体積%(PAが35〜50体積%の範囲
外)とすると、正極活物質当たりの0.2C放電容量が
小さくなることがわかる。更には、初期容量に対して容
量維持率が80%以上を保持可能なサイクル数がそれぞ
れの電池において、100サイクル、50サイクル以下
となった。つまり、P Aを本発明で規定するPAの数値
範囲外とすると、容量に乏しく、寿命の短い電池しか得
られないことがわかる。
果より、正極活物質の平均空隙率Pcをそれぞれ28体
積%及び42体積%(PCが30〜40体積%の範囲
外)とすると、サイクル特性に劣る電池しか得られない
ことがわかる。
り、PCの値を30〜40体積%の範囲内、PAの値を
35〜50体積%の範囲内としても、PCとPAとの関
係をPA≧PC−4に制御しないと、サイクル特性に劣
る電池しか得られないことがわかる。
り、溶媒に低沸点溶媒DEC(ジエチルカーボネート:
沸点127℃)を相当量含有させると、サイクル特性は
問題がない結果となるが、高温保存テストで電池が膨れ
る結果となった。これは、電解液の溶媒として低沸点溶
媒を用いたため、高温保存時にこの溶媒が揮発し電池内
部でガスが発生したためと考えられる。
果より、正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物
(LiCoO2)のみを用いると、正極活物質層の平均
空隙率Pcと負極活物質層の平均空隙率PAとの関係を
本発明において用いる範囲内(PA≧PC−4)に制御
するか否かに関わらず、容量は小さいが、良好なサイク
ル特性及び高温保存特性が得られることがわかる。この
結果から、正極活物質として容量の大きいリチウムニッ
ケル複合酸化物を用いた場合に初めて、本発明のPAと
PCとの関係を所定範囲内に制御することが必要となる
ことが分かる。
次電池によれば、リチウムニッケル複合酸化物を含む正
極活物質層を有する正極と、炭素材料を含む負極活物質
層を有する負極と、沸点が150℃以上の高沸点溶媒に
リチウム塩を溶解してなる電解液を含有する電解質を有
するリチウム二次電池のサイクル特性を高め、長寿命で
電池特性に優れたリチウム二次電池を提供することがで
きる。
着前)である。
着後)である。
である。
視図である。
斜視図である。
る複合材の一例を示す縦断面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 リチウムニッケル複合酸化物を含む正極
活物質層を有する正極と、 炭素材料を含む負極活物質層を有する負極と、 20℃/1気圧での沸点が150℃以上の高沸点溶媒に
リチウム塩を溶解してなる電解液を含有する電解質とを
有するリチウム二次電池要素を備えるリチウム二次電池
において、前記正極活物質層の平均空隙率PC(体積
%)と前記負極活物質層の平均空隙率PA(体積%)と
が、下記の関係を満足することを特徴とするリチウム二
次電池。 PC=30〜40 PA=35〜50 PA≧PC−4 - 【請求項2】 請求項1において、該電解質の一部が、
高分子によってゲル化されてなることを特徴とするリチ
ウム二次電池。 - 【請求項3】 請求項2において、該高分子が不飽和二
重結合を有する重合性ゲル化剤を重合処理することによ
って形成されることを特徴とするリチウム二次電池。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
て、該リチウム二次電池要素が形状可変性を有するケー
スに収納されていることを特徴とするリチウム二次電
池。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
て、高沸点溶媒が、エチレンカーボネート、プロピレン
カーボネート及びγ−ブチロラクトンよりなる群から選
ばれる1種又は2種以上を含むことを特徴とするリチウ
ム二次電池。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項におい
て、正極活物質層の厚みdCが20〜120μmであ
り、負極活物質層の厚みdAが20〜140μmであ
り、dC/dA=0.75〜0.99であることを特徴
とするリチウム二次電池。
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