JP2008091343A - 固体電解質、リチウムイオン電池及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】正極及び負極との密着性が良好でありイオン伝導率の高い固体電解質、リチウムイオン電池及びその製造方法を提供する。
【解決手段】正極及び負極の間に設けられる固体電解質において、
上記正極及び上記負極の電極面に平行して架橋密度の高い高分子が含有されている部分を有し、この架橋密度の高い部分から上記正極及び負極に向かって低くなるように上記架橋密度が傾斜している固体電解質。
【選択図】図1

Description

本発明は、電池特性が優れた固体電解質、リチウムイオン電池及びその製造方法に関する。
近年、カメラ一体型ビデオテープレコーダ、携帯電話、携帯用コンピュータ等のポータブル電子機器が数多く登場し、その小型、軽量化が図られている。この電子機器の小型、軽量化に伴って、これらのポータブル電源として用いられる電池に対しても、高エネルギーを有し、小型、軽量化されることが求められている。このような要求を満たす電池としては、例えばリチウムイオン二次電池等がある。
リチウムイオン二次電池は、イオンをドープ・脱ドープすることができる正極及び負極と、この正極と負極との間のイオン伝導を担う電解質とを備える。電池には、電解質として例えば有機溶媒等に電解質塩を溶解させた電解液を用いたものと、イオン導電性を有する固体からなる固体電解質を用いたものとがある。
リチウムイオン二次電池において、電解液を用いた場合、電解液中の有機溶媒が液漏れする虞があるため、金属製の容器を用いて密閉性を確保する必要がある。このため、一般に電解液を用いた場合では、重量が重くなること、密閉工程に煩雑さを伴うこと、形状の自由度が低いこと等の、様々な不都合を抱えている。
一方、固体電解質を用いた場合、固体電解質中に有機溶媒等が含有されていないため、液漏れの心配がなく、液漏れを防止するための密閉工程を簡略化できるとともに、金属製の容器を使用する必要がないため軽量化も可能となる。固体電解質は、高分子とイオン解離の可能な電解質塩とから構成される。固体電解質として、例えば高分子化合物を含有する高分子固体電解質を用いた場合、高分子が優れたフィルム成形性を有するために、形状選択性の自由度に優れた固体電解質電池の作製が可能になる等の利点がある。
しかしながら、例えば正極にリチウム複合酸化物を用い、負極にリチウムやリチウム合金等を用いた場合、負極と固体電解質との界面接合は容易で、負極と固体電解質とが密着するが、正極は、正極活物質のリチウム複合酸化物粒子と導電助剤と結着剤の複合体であるため、正極活物質と固体電解質との界面接合が困難で、密着性が低下するため、界面抵抗が大きくなってしまう。これにより、リチウムイオン二次電池では、正極の電極利用率が低くなるため、電池容量が低下し、負荷特性や充放電サイクル等の電池特性が悪くなる。
そこで、このような問題を解決するために、リチウムイオン二次電池では、固体電解質が軟らかく、接着性を有する固体電解質層と、硬く、短絡を防止することができる固体電解質層との2層構造からなるものがある。このリチウムイオン二次電池では、リチウム複合酸化物等からなる正極側に軟らかく、接着性を有する固体電解質層を形成し、正極と固体電解質との密着性を向上させ、正極と固体電解質との界面抵抗を小さくすることができる。また、このリチウムイオン二次電池では、アルカリ金属等を用いた負極側に硬く、短絡を防止することができる固体電解質層を形成することにより、外部圧力による電極間の短絡を防止することができる。これにより、このリチウムイオン二次電池では、正極と固体電解質との密着状態が良好になる(例えば、特許文献1)。
特開平12−285929号公報
しかしながら、このような固体電解質電池を含むリチウムイオン二次電池では、充放電サイクル特性を向上させることが可能な炭素材料を負極材料に用いた場合、炭素材料は正極活物質と同様に硬く、短絡を防止することができる固体電解質層との密着性が低く、固体電解質と負極との界面抵抗が大きくなってしまう。炭素材料を用いたリチウムイオン2次電池では、負極の電極利用率が小さくなり、充放電サイクル特性が低下してしまう。また、上述したような固体電解質が2層構造からなる固体電解質電池では、固体電解質と正極及び負極との密着性を向上させるために、負極側にも軟らかく、接着性を有する固体電解質層を形成し、2層とも軟らかく、接着性を有する固体電解質層のみで形成すると、外部圧力等により電極が固体電解質を突き破り、短絡してしまう場合がある。
したがって、本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、正極及び負極との密着性が良好でありイオン伝導率の高い固体電解質、リチウムイオン電池及びその製造方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成する本発明に係る固体電解質は、正極及び負極の間に設けられ、3層以上の多層構造からなり、各層のうち最も正極側及び最も負極側に位置する層には、ガラス転移点が低く、且つ架橋可能な官能基を持たず架橋されていない第1の高分子が含有され、各層のうち最も正極側及び最も負極側に位置する層以外の少なくとも1層には、架橋可能な官能基を有し、架橋された第2の高分子が含有されている。
上述した目的を達成する本発明に係るリチウムイオン電池は、リチウムをドープ・脱ドープすることが可能な正極及び負極と、正極と負極との間に設けられる固体電解質とを有し、固体電解質は、3層以上の多層構造からなり、各層のうち最も正極側及び最も負極側に位置する層は、ガラス転移点が低く、且つ架橋可能な官能基を持たず架橋されていない第1の高分子が含有され、各層のうち最も正極側及び最も負極側に位置する層以外の少なくとも1層は、架橋可能な官能基を有し、架橋された第2の高分子が含有されている。
上述した構成からなる本発明では、最も正極側及び最も負極側に位置する層にガラス転移点が低く、且つ架橋可能な官能基を持たず架橋されていない第1の高分子が含有されているため、この層は軟らかく、接着性を有するようになり、正極及び負極との密着性が良好となることから、正極及び負極と固体電解質との界面抵抗が小さくなる。
また、本発明では、最も正極側及び最も負極側に位置する層以外の少なくとも1層に架橋可能な官能基を有し、架橋された第2の高分子が含有されているため、最も正極側及び最も負極側に位置する層よりも硬く、外部圧力等により電極が固体電解質を突き破ることがないため、内部短絡が防止される。したがって、本発明では、電極利用率が大きくなるため、充放電サイクル等の電池特性が良好となる。
また、上述した目的を達成する本発明に係る固体電解質は、正極及び負極の間に設けられ、正極及び負極の電極面に平行して架橋密度の高い高分子が含有されている部分を有し、この架橋密度の高い部分から正極及び負極に向かって低くなるように上記架橋密度が傾斜している。
また、上述した目的を達成する本発明に係るリチウムイオン電池は、リチウムをドープ・脱ドープすることが可能な正極及び負極と、正極と負極との間に設けられる固体電解質とを有し、固体電解質は、正極及び負極の電極面に平行して架橋可能な官能基を有し、高い架橋密度で架橋された高分子が含有されている部分を有し、この架橋密度の高い部分から正極及び負極に向かって低くなるように架橋密度が傾斜している。
上述した構成からなる本発明は、固体電解質が正極及び負極の電極面に平行して架橋密度の高い高分子が含有されている部分を有し、この架橋密度の高い部分から上記正極及び負極に向かって低くなるように架橋密度が傾斜しているため、内部短絡を防止することができる程度の硬さを有し、且つ最も正極及び負極の部分は軟らかく、粘着性を有している。これにより、本発明では、内部短絡が防止されていると共に、正極及び負極と固体電解質との密着性が上がり、電極利用率が大きくなるため、充放電サイクル等の電池特性が良好となる。
また、上述した目的を達成する本発明に係るリチウムイオン電池の製造方法は、リチウムをドープ・脱ドープすることが可能な正極及び負極と、正極と負極との間に設けられる固体電解質とを有するリチウムイオン電池を、正極上及び負極上に、ガラス転移点が低く、且つ架橋可能な官能基を持たず、架橋されていない高分子が含有されている第1の高分子層を形成し、正極と負極との間に第1の高分子層と対向するように設けられ、架橋可能な官能基を有し、架橋された高分子が含有された第2の高分子層を形成し、正極及び負極のそれぞれに形成された第1の高分子層と第2の高分子層とを対向させて密着することで形成する。
上述した構成からなるリチウムイオン電池の製造方法は、正極及び負極側にガラス転移点が低く、且つ架橋可能な官能基を持たず、架橋されていない高分子が含有されている第1の高分子層を形成することによって、この第1の高分子層が軟らかく、接着性を有するようになり、正極及び負極との密着性が高くなることから、正極及び負極と固体電解質との界面抵抗を小さくすることができる。
また、このリチウムイオン電池の製造方法では、正極と負極との間に架橋可能な官能基を有し、架橋された高分子が含有された第2の高分子層を設けることによって、第1の高分子層よりも硬く、外部圧力等により電極が固体電解質を突き破ることがないため、内部短絡が防止される。したがって、このリチウムイオン電池の製造方法では、正極及び負極の電極利用率が大きくなるため、充放電サイクル等の電池特性が良好なリチウムイオン電池が得られる。
本発明では、正極及び負極と接する固体電解質が軟らかく、接着性を有するため、正極及び負極との密着性が良好となり、正極及び負極と固体電解質との界面抵抗が小さくなることから、正極及び負極の電極利用率が大きくなって、充放電サイクル等の電池特性が良好となる。
また、本発明では、固体電解質中で少なくとも外部圧力等により電極が固体電解質を突き破らない硬さに形成された部分を有することにより、内部短絡が防止され安全性が維持されている。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。本発明を適用したリチウムイオン電池として、充放電が可能な二次電池(以下、リチウムイオン二次電池1と記す。)を図1及び図2を用いて説明する。リチウムイオン二次電池1は、リチウムイオンのドープ・脱ドープが行われる電池素子2と、この電池素子2が収納される外装フィルム3とを備える。
電池素子2は、リチウムイオンをドープ・脱ドープすることが可能な正極4及び負極5と、この正極4と負極5との間に設けられる固体電解質6とを有する。
正極4は、正極集電体4a上にリチウムイオンをドープ・脱ドープすることが可能な正極活物質層4bが形成されてなる。
正極集電体4aには、アルミニウム箔、ニッケル箔、ステンレス箔等の金属箔が使用される。これらの金属箔は、多孔性金属箔とすることが好ましい。金属箔を多孔性金属箔とすることで、正極活物質層4bとの接着強度を高めることができる。このような多孔性金属箔としては、パンチングメタルやエキスパンドメタルの他、エッチング処理によって多数の開口部を形成した金属箔等を用いることができる。正極集電体4aには、一端を延長して、形成した正極リード接続部4cに正極リード7が超音波溶接される。この正極リード7は、アルミ箔等の金属箔によって形成される。
正極活物質層4bを構成する正極活物質は、軽金属イオンをドープ・脱ドープすることが可能な材料であれば特に限定されることはなく、例えば金属酸化物、金属硫化物又は特定の高分子を用いることができる。具体的に、正極活物質としては、リチウムを含有する金属酸化物のLiMO(式中Mは1種以上の遷移金属を表し、xは電池の充放電状態によって異なり、通常0.05以上、1.10以下である。)やLiNiM1M2MO(式中Mは1種以上の遷移金属を表し、式中M1、M2はAl、Mn、Fe、Co、Ni、Cr、Ti及びZnからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素、又はP、B等の非金属元素でも良い。そして、p、q、rはp+q+r=1の条件を満たす。)を用いることもできる。このリチウム複合酸化物を構成する遷移金属Mとしては、Co、Ni、Mn等が好ましい。特に高電圧、高エネルギー密度が得られ、サイクル特性にも優れることから、リチウム・コバルト複合酸化物やリチウム・ニッケル複合酸化物を用いることが好ましい。このようなリチウム・コバルト複合酸化物やリチウム・ニッケル複合酸化物の具体例としてはLiCoO、LiNiO、LiNiCo1−y(式中、0<y<1である。)、LiMn等を挙げることができる。また、正極活物質としては、例えばTiS、MoS、NbSe、V等のリチウムを含有しない金属酸化物あるいは硫化物を使用することもできる。また、正極活物質層4bには、これらの正極活物質の複数種をあわせて使用しても良い。
正極4に用いられる結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いることができる。正極4に用いられる導電剤としては、例えば、グラファイト等を用いることができる。
負極5は、負極集電体5a上にリチウムイオンをドープ・脱ドープすることを可能とする負極活物質層5bが形成されている。
負極集電体5aには、銅箔、ニッケル箔、ステンレス箔等の金属箔が使用される。これらの金属箔は、多孔性金属箔とすることが好ましい。金属箔を多孔性金属箔とすることで、負極活物質層5bとの接着強度を高めることができる。このような多孔性金属箔としては、パンチングメタルやエキスパンドメタルの他、エッチング処理によって多数の開口部を形成した金属箔等を用いることができる。負極集電体5aには、一端を延長して、形成した負極リード接続部5cに負極リード8が超音波溶接される。この負極リード8は、ニッケル箔等の金属箔によって形成される。
負極活物質層5bを構成する負極活物質は、リチウムイオンをドープ・脱ドープ可能な材料であれば、特に限定されるものではない。負極活物質層5bは、負極活物質と、必要に応じて結着剤と導電剤とを有する。負極活物質には、例えば、充放電反応に伴いリチウム等のアルカリ金属をドープ・脱ドープする材料を用いることができる。具体的には、ポリアセチレン、ポリピロール等の導電性ポリマ、熱分解炭素類、コークス類、カーボンブラック、ガラス状炭素、有機高分子材料焼成体、炭素繊維等の炭素材料を用いることができる。有機高分子化合物焼成体とは、フェノール樹脂、フラン樹脂等の有機高分子材料を、不活性ガス中、あるいは真空中において500℃以上の適当な温度で焼成したものをいう。コークス類には、石油コークス、ピッチコークス等がある。カーボンブラックには、アセチレンブラック等がある。このような炭素材料は、単位体積あたりのエネルギー密度が大きいという特性から、負極活物質として大変有効である。また、負極活物質として、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属やそれらを含有する合金を用いてもよい。
負極5に用いる結着剤としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンブタジエン共重合体を用いることができる。
固体電解質6は、3層構造からなり、正極4及び負極5に接する位置にそれぞれ設けられ、ガラス転移点が低く、架橋可能な官能基を持たない第1の高分子が含有された第1の高分子層10と、各電極に接する位置にそれぞれ設けられた第1の高分子層10の間に設けられ、架橋可能な官能基を有する第2の高分子が含有された第2の高分子層11とからなる。
第1の高分子層10は、ガラス転移点が低く、架橋可能な官能基を持たない第1の高分子が含有された第1の高分子と、この第1の高分子に可溶性を有する電解質塩とからなる。第1の高分子としては、例えば数平均分子量が10万以上からなり、示差走査熱量計で測定したガラス転移点が−60℃以下等の物性を有する。具体的に、第1の高分子としては、特に主鎖構造が下記式(1)に示す構造である構成単位と、下記式(2)に示す構造である構成単位とを含むランダム共重合体が好ましい。
Figure 2008091343
ただし、式(1)中においてRは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基及びテトラヒドロピラニル基からなる群より選ばれた基であり、化学式中において異なるRを有する構成単位が同一のポリマ鎖に存在していても良い。また、nは、1〜12の整数である。
Figure 2008091343
ただし、式(2)中においてRは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアリル基からなる群より選ばれた原子又は基であり、化学式中において異なるRを有する構成単位が同一のポリマ鎖に存在していても良い。また、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアリル基は、置換基を有していても良い。
第1の高分子の数平均分子量が10万以上では、高分子の数平均分子量を10万以上とすることにより第1の高分子層10は、架橋可能な官能基が含有されていなくても、高分子鎖の絡み合いだけで固体化することができるからである。また、第1の高分子のガラス転移点を−60度以下では、第1の高分子のガラス転移点を−60度以下とすることにより第1の高分子層10は、広い温度範囲にわたり、柔軟な状態を保ち、且つ高イオン導電性を示すからである。
電解質塩としては、電解質塩自体が第1の高分子層10に含有されている高分子に溶解して、イオン導電性を示すものであれば、特に限定されるものではない。例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、六フッ化ヒ素リチウム(LiAsF)、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CFSO]等を用いることができる。また、これらのリチウム塩の他に、ナトリウム等の他のアルカリ金属塩も電解質塩として用いることができる。
そして、電解質塩とランダム共重合体の配合割合は、電解質塩のモル数をA、エチレンオキシド単位の総モル数をBとしたとき、A/Bの値が0.0001以上5以下であることが好ましい。A/Bの値を0.0001以上としたのは、0.0001未満の場合、固体電解質6の導電率が低く、電池として機能しないからである。A/Bの値を5以下としたのは、5よりも大きい場合、高分子に対する電解質塩の配合比率が大きすぎ、固体電解質6が硬くなり、導電率が低く、電池として機能しないからである。
以上により構成された第1の高分子層10は、数平均分子量を高分子量で、示差走査熱量計で測定したガラス転移点が低い第1の高分子からなることより、軟らかく、接着性を有する。この第1の高分子層10は、正極4及び負極5に接して設けられることによって、その軟らかく、接着性を有する特性により、正極4側に設けられた第1の高分子層10は正極4と接する表面が正極活物質層4bの形状に沿って撓み、負極5側に設けられた第1の高分子層10と接する表面が負極活物質層5bの形状に沿って撓むようになる。これにより、第1の高分子層10は、正極活物質層4b及び負極活物質層5bとの密着性が高く、界面抵抗を小さくすることができるため、正極4及び負極5の電極利用率を大きくすることができる。また、この第1の高分子層10によれば、軟らかい特性を有するため、正極4の正極活物質層4b及び負極5の負極活物質層5bに沿って形成することが容易であり、電子素子2の作製等が簡略される。
第2の高分子層11は、架橋可能な官能基を有し、架橋された第2の高分子と、この第2の高分子に可溶性を有する電解質塩とからなる。具体的に、第2の高分子としては、下記化3に示す構造からなる高分子である。この架橋可能な高分子と、下記化4に示す構造からなる高分子とを共重合させて、式(2)に示す高分子と式(1)に示す高分子とを含むランダム共重合体が好ましい。
Figure 2008091343
ただし、式(2)中においてRは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアリル基からなる群より選ばれた原子又は基であり、化学式中において異なるRを有する構成単位が同一のポリマ鎖に存在していても良い。また、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアリル基は、置換基を有していても良い。
Figure 2008091343
ただし、式(1)中においてRは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基及びテトラヒドロピラニル基からなる群より選ばれた基であり、nは、1〜12の整数である。
第2の高分子層11の電解質塩としては、該ランダム共重合体に可溶な電解質塩とにより構成されることが好ましく、上述した第1の高分子層10に用いられる電解質塩と同様のものを用いる。
上述した構成からなる第2の高分子層11は、第1の高分子層10よりも硬く、外部圧力等によって正極4及び負極5が固体電解質6を突き破ることがないため、内部短絡を防止することができる。また、第2の高分子層11は、その硬い特性により、フィルム状に成形することが可能であり、均一な厚みで形成することができる。また、第2の高分子層11は、硬い特性を有することから、電池素子2の安定性を図ることができる。
したがって、固体電解質6では、軟らかく、接着性を有する第1の高分子層10を正極4及び負極5と接する位置に設け、この第1の高分子層10間に硬い特性を有する第2の高分子層11を設けることによって、正極4及び負極5との接着性が良好となり、外部圧力等による内部短絡を防止することができる。また、この固体電解質6では、第2の高分子層11を第1の高分子層10で挟み込むことによって、第2の高分子層11と第1の高分子層10との密着性が向上し、第2の高分子層11と第1の高分子層10との界面抵抗を小さくすることができる。
以上のように構成されたリチウムイオン二次電池1では、正極4及び負極5との間に設けられる固体電解質6が軟らかく、接着性を有する第1の高分子層10と、硬い特性を有する第2の高分子層11とからなり、正極4及び負極5と接する位置にそれぞれ第1の高分子層10を配置することにより、正極活物質層4b及び負極活物質層5bと固体電解質6との密着性が高く、正極活物質層4b及び負極活物質層5bと固体電解質6との界面抵抗が小さくなる。また、リチウムイオン二次電池1では、正極及び負極と接する位置に設けられた第1の高分子層10間に第2の高分子層11を設けることにより、電極が固体電解質6を突き破って内部短絡してしまうことが防止され、安全性が維持される。これにより、リチウムイオン二次電池1では、負荷特性が低下し、且つ充放電サイクル等の電池特性が良好となる。なお、リチウムイオン二次電池1では、固体電解質6に多孔質フィルムや不繊布を用いていないため、リチウムイオンの伝導率が低下することがない。
上述したリチウムイオン二次電池1は、次のように製造される。先ず、正極集電体4aの一方の面に正極活物質層4bを形成し、正極4を作製する。具体的には、正極4は、正極活物質と結着剤とを混合した正極合剤を、正極集電体4aとなる例えばアルミニウム箔等の金属箔の正極リード接続部4c部分を除いた片面に均一に塗布し、乾燥することにより、正極集電体4a上に正極活物質層4bが形成されて作製される。正極合剤の結着剤としては、公知の結着剤を用いることができるほか、正極合剤に公知の添加剤等を添加することができる。また、キャスト塗布、焼結等の手法を用いて正極活物質層4bを形成することもできる。
次に、負極集電体5aの一方の面に負極活物質層5bを形成し、負極5を作製する。具体的に、負極5は、負極活物質と結着剤とを混合した負極合剤を、負極集電体5aとなる例えば銅箔等の金属箔の負極リード接続部5c部分を除いた片面に均一に塗布し、乾燥することにより、負極集電体5a上に負極活物質層5bが形成されて作製される。負極合剤の結着剤としては、公知の結着剤を用いることができるほか、負極合剤に公知の添加剤等を添加することができる。また、キャスト塗布、焼結等の手法を用いて負極活物質層5bを形成することもできる。
次に、正極4の正極活物質層4b上及び負極5の負極活物質層5b上のそれぞれに固体電解質6の第1の高分子層10を形成する。具体的に、第1の高分子層10の形成は、先ず、第1の高分子層10を構成するランダム共重合体と電解質塩とを溶媒中に溶解させて電解質溶液を調整する。次に、この調整した電解質溶液を正極活物質層4b及び負極活物質層5b上にキャスト法等により均一に塗布する。次に、電解質溶液を正極活物質層4b及び負極活物質層5b中に含浸させた後に、溶媒を除去して正極活物質層4b及び負極活物質層5b上に第1の高分子層10を形成する。
次に、第1の高分子層10間に設けられる第2の高分子層11を作製する。具体的に、第2の高分子11の形成は、先ず、第2の高分子層11を構成するランダム共重合体と電解質塩とを溶媒中に溶解させて、電解質溶液を調整する。次に、この電解質溶液を例えばテフロン(登録商標)板等に、キャスト法を用いて均一に塗布した後、溶媒を除去し、紫外線等を照射してラジカル重合させ、固化させて形成する。
次に、この電池素子2の正極集電体4aの一端が延長されて形成された正極リード接続部4cに正極リード7を超音波溶接し、負極集電体5aの一端が延長されて形成された負極リード接続部5cに負極リード8を超音波溶接する。
次に、以上のように作製した第1の高分子10が形成された正極4及び負極5と第2の高分子層11とを、正極活物質層4b及び負極活物質層5bのそれぞれに形成された第1の高分子層10と第2の高分子層11とを対向させて、第2の高分子層11が第1の高分子層10間に介在されるように正極4と負極5とを積層して固体電解質6を形成する。これにより、正極4と負極5との間に3層構造からなる固体電解質6が形成された電池素子2が作製される。
次に、電池素子2の正極リード7と負極リード8とを外部に導出するように、二つ折りにした外装フィルム3で電池素子2を包み、外装フィルム3を減圧密閉することによりリチウムイオン二次電池1を形成する。なお、正極リード7及び負極リード8には、この外装フィルム3と接する部分に、正極リード7及び負極リード8と外装フィルム3との密着性を向上するためのシーラント15を設置する。
上述した方法により作製したリチウムイオン二次電池1では、正極4の正極活物質層4b及び負極5の負極活物質層5b上に軟らかく、接着性を有する第1の高分子層10を形成することによって、正極活物質層4b及び負極活物質層5bにランダム共重合体と電解質塩が染み込み、且つ正極活物質層4b及び負極活物質層5bとの密着性が高く、界面抵抗が小さくなる。
また、このリチウムイオン二次電池1の製造方法では、正極4の正極活物質層4a及び負極5の負極活物質層5b上に形成された第1の高分子層10間に第2の高分子層11を設けて電池素子2を作製することにより、第2の高分子層11が硬い特性を有するため、外圧等により正極4及び負極5が固体電解質6を突き破り、電極間で短絡してしまうことが防止される。これにより、リチウムイオン二次電池1の製造方法では、正極4及び負極5の電極利用率が大きくなるため、充放電サイクル等の電池特性を良好であり、安全性が維持されたリチウムイオン二次電池1を得ることができる。
なお、上述した本実施の形態に係るリチウムイオン二次電池1では、例えば円筒型や角形型等種々の形状に適用しても同様の効果が得られる。そして、リチウムイオン電池は、一次電池にも適用可能である。
以下、本発明の好適な実施例を実験結果に基づいて説明する。なお、以下では、固体電解質層の条件を変えることにより、実施例1及び比較例1〜比較例2の3種類の測定用のリチウムイオン二次電池を作製し、電池特性を評価した。
実施例1
正極を次のようにして作製した。先ず、正極活物質として、リチウム複合酸化物LiCoOを91重量部と、導電剤として黒鉛を6重量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを3重量部とを混合して正極合剤とし、溶剤である1−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状の正極塗液を作製した。
次に、得られた正極塗液を塗布密度1.41mg/cm2となるように正極集電体である長方形のアルミニウム箔に塗布して、110℃で乾燥させた後に、ロールプレス機で圧縮形成して、正極集電体上に正極活物質層が積層された正極を作製した。次に、リチウム箔を長方形に切り出し正極リードを作製し、この正極リードを正極集電体に圧着した。
次に、負極を作製した。先ず、負極活物質として、平均粒径が3μmのグラファイトを90重量部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)を10重量部とを混合して負極合剤とし、溶剤である1−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状の負極塗液を作製した。
次に、得られた負極塗液を塗布密度0.6mg/cm2となるように負極集電体である長方形の銅箔に塗布して、110℃で乾燥させた後に、ロールプレス機で圧縮形成して、負極集電体上に負極活物質層を積層した負極を作製した。次に、リチウム箔を長方形に切り出し負極リードを作製し、この負極リードを負極集電体に圧着した。
次に、固体電解質を構成する第1の高分子層を次のようにして正極及び負極上に作製した。先ず、主鎖構造が下記式(3)に示す構造である構成単位25モル%と下記式(4)に示す構造である構成単位75モル%とからなり、数平均分子量が100万であり、且つ示差走査熱量計測定によるガラス転移点が−60℃である固体状のランダム共重合体と、電解質塩とランダム共重合体の配合比率が、電解質塩のモル数をA、エチレンオキシド単位の総モル数をBとしたとき、A/Bの値が0.06になるように秤量した四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)を、溶媒のアセトニトリルに溶かし込んだ溶液を正極の正極活物質層上にキャスト法等により均一に塗布した。その後、真空乾燥して溶媒のアセトニトリルを除去し、正極上に厚さ10μmの第1の高分子層を作製した。同様にして、負極上に第1の高分子層を作製した。
Figure 2008091343


Figure 2008091343
次に、第1の高分子層間の配置する第2の高分子層を次のようにして作製した。先ず、主鎖構造が上記式(3)に示す構造である構成単位20.6モル%と、上記式(4)に示す構造である構成単位77.5モル%と、下記式(5)に示す構造である構成単位1.9モル%とからなり、数平均分子量が100万の固体状のランダム共重合体を、リチウム電解質塩とランダム共重合体の配合比率が、リチウム電解質塩のモル数をA、エチレンオキシド単位の総モル数をBとしたとき、A/Bの値が0.06になるように秤量した四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)を、溶媒のアセトニトリルに溶かし込んだ溶液に光増感剤を溶解させ、調整した。この溶液を平滑なテフロン(登録商標)板に均一に塗布し、真空乾燥によりアセトニトリルを除去して、紫外線を照射してラジカル重合させ固化させることで厚さ50μmの第2の高分子層を作製した。
Figure 2008091343
次に、電池素子を次のようにして作製した。正極上及び負極上のそれぞれに形成された第1の高分子層を第2の高分子層に対向させて、圧着することにより、電池素子を形成した。
次に、作製した電池素子を正極リード及び負極リードを導出させて、外装フィルムに減圧密閉して収納し、リチウムイオン二次電池を作製した。
比較例1
電池素子を作製する際に、正極及び負極上に第1の高分子層を形成せず、正極と負極との間に厚さ50μmの第2の高分子層のみを形成した。この電池素子を用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。
比較例2
電池素子を作製する際に、正極上及び負極上のそれぞれに厚さ35μmの第1の高分子層を形成し、互いの第1の高分子層を対向させて形成した。この電池素子を用いたこと以外は、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。
以上のようにして作製した実施例1、比較例1及び比較例2のリチウムイオン二次電池に対して、充放電試験を行った。
具体的には、50℃の雰囲気中で0.1Cの充電電流値で定電流定電圧充電を上限4.2Vの定電圧で、充電電流値0.005Cに絞られるまで充電し、次に、0.1Cの放電電流離で低電流放電を終止電圧3.0Vまで行い、初回放電容量を測定した。以下に、実施例1、比較例1及び比較例2の初回放電容量の測定結果を下記の表1に示す。
Figure 2008091343
表1に示す結果より、固体電解質が正極上及び負極上に設けられた第1の高分子層と、この第1の高分子層間に設けられた第2の高分子層とから構成され、3層構造からなる実施例1のリチウムイオン二次電池では、初回放電容量が0.2mAh/gとなり、固体電解質層が第1の高分子層又は第2の高分子層のみからなる比較例1及び比較例2のリチウムイオン二次電池と比べて高い初回放電容量が得られた。
比較例1では、固体電解質が第2の高分子層のみから構成されているため、固体電解質と正極及び負極との密着性が低く、固体電解質と正極及び負極との界面抵抗が大きくなり、初回放電容量が0.07mAh/gであった。
比較例2では、固体電解質が第1の高分子層のみから構成されており、電池素子の作製中や充放電の評価中に電極が柔らかい特性を有する第1の高分子層を突き破り、正極と負極とが接触し短絡してしまった。
これらの比較例に対して、実施例1では、固体電解質が軟らかく、接着性を有する第1の高分子層と、硬く特性有する第2の高分子層とからなり、正極及び負極と接する位置に第1の高分子層が設けられているため、正極と負極との密着性が上がり、界面抵抗が低くなり、電池特性が向上した。また、実施例1では、第1の高分子層間に硬い特性を有する第2の高分子層が設けられているため、電極が第1の高分子層を突き破って場合でも、電極間の短絡が防止された。したがって、実施例1では、正極及び負極の電極利用率の向上が図られ、初回放電容量が良好となった。
以上のことにより、リチウムイオン二次電池では、正極と負極との間に設けられる固体電解質を、軟らかく接着性を有する第1の高分子層と、硬い特性を有する第2の高分子層とから構成し、正極及び負極と接する位置に第1の高分子層を配置し、この第1の高分子層間に第2の高分子を設けることによって、正極及び負極と固体電解質との界面抵抗を小さくすることができ、正極及び負極の電極利用率が良好となる。また、リチウムイオン二次電池では、正極及び負極と接する位置に軟らかく接着性を有する第1の高分子層を配置した場合であっても、この第1の高分子層間に硬い特性を有する第2の高分子層を設けることによって、電極間の短絡を防止され、安全も維持されている。したがって、リチウムイオン二次電池では、負荷特性が低下し、充放電サイクル等の電池特性が良好となる。
本発明を適用したリチウムイオン二次電池の構成を示す透視平面図である。 図1中に示す線分A−Aによる断面図である。
符号の説明
1 リチウムイオン二次電池、2 電池素子、3 外装フィルム、4 正極、4a 正極集電体、4b 正極活物質層、5 負極、5a 負極集電体、6 固体電解質、10 第1の高分子層、11 第2の高分子層

Claims (7)

  1. 正極及び負極の間に設けられる固体電解質において、
    上記正極及び上記負極の電極面に平行して架橋密度の高い高分子が含有されている部分を有し、この架橋密度の高い部分から上記正極及び負極に向かって低くなるように上記架橋密度が傾斜している固体電解質。
  2. 上記高分子は、最も上記正極側及び最も上記負極側ではガラス転移点が低く、且つ架橋されず最も架橋密度が低くなっている請求項1記載の固体電解質。
  3. 上記高分子は、下記式(1)に示す構造の構成単位と、下記式(2)に示す構造の構成単位とを含むランダム共重合体である請求項1記載の固体電解質。
    Figure 2008091343

    ただし、上記式(1)中においてRは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基及びテトラヒドロピラニル基からなる群より選ばれた基であり、nは、1〜12の整数である。
    Figure 2008091343

    ただし、上記式(2)中においてRは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアリル基からなる群より選ばれた原子又は基である。
  4. リチウムをドープ・脱ドープすることが可能な正極及び負極と、上記正極と上記負極との間に設けられる固体電解質とを有するリチウムイオン電池において、
    上記固体電解質は、上記正極及び上記負極の電極面に平行して架橋可能な官能基を有し、高い架橋密度で架橋された高分子が含有されている部分を有し、この架橋密度の高い部分から上記正極及び上記負極に向かって低くなるように上記架橋密度が傾斜しているリチウムイオン電池。
  5. 上記固体電解質は、最も上記正極側及び最も上記負極側にガラス転移点が低く、且つ架橋されていない高分子が含有されている請求項4記載のリチウムイオン電池。
  6. 上記固体電解質は、上記高分子が下記式(1)に示す構造の構成単位と、下記式(2)に示す構造の構成単位とを含むランダム共重合体とからなり、このランダム共重合体に可溶性の電解質塩が含有されて形成される請求項4記載のリチウムイオン電池。
    Figure 2008091343

    ただし、上記式(1)中においてRは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基及びテトラヒドロピラニル基からなる群より選ばれた基であり、nは、1〜12の整数である。
    Figure 2008091343

    ただし、上記式(2)中においてRは、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアリル基からなる群より選ばれた原子又は基である。
  7. 上記負極は、炭素材料からなる請求項4記載のリチウムイオン電池。
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