JP2003238438A - 外因子から生体を防御する組成物 - Google Patents

外因子から生体を防御する組成物

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JP2003238438A JP2002033256A JP2002033256A JP2003238438A JP 2003238438 A JP2003238438 A JP 2003238438A JP 2002033256 A JP2002033256 A JP 2002033256A JP 2002033256 A JP2002033256 A JP 2002033256A JP 2003238438 A JP2003238438 A JP 2003238438A
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実 竹内
Atsuko Nakajima
敦子 中島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外因子から生体を防御する組成物または食品
素材を提供すること。 【解決手段】 外因子から生体を防御する組成物であっ
て、カワリハラタケの熱水抽出物を含む組成物。この組
成物は、免疫担当細胞を媒介して生体を防御する。上記
免疫担当細胞は、マクロファージ、あるいはマクロファ
ージまたはT細胞であり得る。上記免疫担当細胞は、抗
体産生細胞であり得る。上記組成物は、体液性免疫の増
強によって生体を防御し得る。体液性免疫の増強は、活
性化T細胞およびマクロファージからなる群から選択さ
れるリンパ球の活性化によって、インターロイキン−1
βおよびインターロイキン6からなる群から選択される
インターロイキンの発現の増強によって起こり得る。上
記外因子は、喫煙によって摂取されるかまたは抗原物質
であり得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カワリハラタケの
熱水抽出処理物を含有する、外因子によって引き起こさ
れる生体の損傷を防ぐ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒトは、外因子として、おびただしい種
類のウイルス、細菌、カビ、寄生虫などの生物の感染、
ならびに、これら以外の膨大な数の抗原物質およびタバ
コ煙に含まれる発癌物質、発癌促進物質を包含する環境
汚染物質に常にさらされている。健康を維持するために
は、これらの外因子の悪影響を排除する必要がある。
【0003】健康を維持する願望がより増加するにつ
れ、多くの人々は、一般に、健康食品および健康補助剤
を食している。副作用がほとんどなく、そして活性成分
(特に抗腫瘍効果)を有する天然素材が注目されてい
る。なぜなら、化学的治療薬物または合成化合物は、抗
腫瘍活性とともに多くの副作用を示すからである。活性
成分を有する天然素材の例としてマッシュルーム、アガ
リクス茸などが挙げられる。
【0004】マッシュルームから、抗腫瘍活性をもつ多
くの多糖類が単離されている(Hamuro Jら(1
978)、Cancer Res.38:3080−3
085;Mizuno Tら(1992)、Biosc
i.Biotechnol.Biochem.56:3
47−348)。
【0005】一般にアガリクス茸と呼ばれるものは、学
名を「アガリクス・ブラゼイ・ムリル Agaricu
s blazei Murll」和名を「カワリハラタ
ケ」という担子菌類ハラタケ科に属するきのこである。
アガリクス茸(以後、本明細書では、一般に、カワリハ
ラタケまたはABMと称する)は、ブラジルのサンパウ
ロ州に位置するPiedade地方で伝統的に医薬とし
て用いられている。カワリハラタケは、種々の免疫賦活
活性、発癌予防効果、腫瘍増殖抑制効果をもつといわ
れ、現在、健康食品として幅広く内服されている。
【0006】カワリハラタケに含まれる多糖類は、ザル
コーマ180に対して抗腫瘍活性を有し、そしてβ−
1,6−グルコピラノシル残基を含む(Ebina T
ら(1986)、Jpn.J.Cancer Res
77:1034−1042)。カワリハラタケ抽出物
は、(1→6)−β分岐をもつ(1→4)−α−D−グ
ルカンを含み、ナチュラルキラー細胞活性化およびアポ
トーシスを経由して媒介される選択的抗腫瘍活性を有し
ている(Fujimiya Yら(1998)、Can
cer Immunol Immunother 4
6:147−159)。二重移植腫瘍系において、カワ
リハラタケに含まれるペプチドグリカンは、Meth
A腫瘍細胞に対して直接的な細胞傷害性作用を有し、そ
して腫瘍をもつマウスに対して間接的な免疫増強作用を
有していた(Ebina Tら(1998)、Biot
herapy 11:259−265)。カワリハラタ
ケに含まれる多糖類は、マウスにおけるT細胞サブセッ
トにおける脾臓Thy1,2−、L3T4陽性細胞の割
合を変えた(Mizuno Mら(1998)、Bio
sci.Biotechnol.Biochem.6
2:434−437)。これらの報告は、カワリハラタ
ケに含まれる多糖類が、免疫調節活性を通じて腫瘍細胞
に対する細胞傷害性作用を有することを示唆している。
【0007】種々の天然素材、特に、カワリハラタケ抽
出物が免疫増強活性および抗腫瘍活性を有するという多
くの報告がなされているが、遅延型過敏症または抗体産
生について免疫増強活性を報告した例はほとんどない。
カワリハラタケ抽出物が免疫系をどのように活性化する
のかは明らかにされていない。また、免疫賦活活性、発
癌予防効果、および腫瘍増殖抑制効果の他にカワリハラ
タケ抽出物の生理活性を具体的に確認した報告はほとん
どない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】生体は、外因子とし
て、おびただしい種類のウイルス、細菌、カビ、寄生虫
などの生物の感染、ならびに、これら以外の膨大な数の
抗原物質およびタバコ煙に含まれる発癌物質、発癌促進
物質などを包含する環境汚染物質に常にさらされてい
る。生体に対するこのような外因子および生体に生じる
異常変異細胞(例えば癌細胞)は、主に、生体のもって
いる免疫系の感染防御機能あるいは免疫学的監視機構に
より除去されていると考えられている。従って、生体の
もつ免疫系を増強することは、個体の健康の維持・増強
に重要である。そして、天然素材であるカワリハラタケ
のもつ、種々の免疫賦活活性、発癌予防効果、腫瘍増殖
効果免疫賦活効果およびその他の生理活性効果を実際に
検証していくことは、個体の健康の維持・増強に必要な
重要な課題である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、カワリハ
ラタケ抽出物が、抗体産生を誘導するか否か、およびそ
の機構を調査することにより本発明を完成するに至っ
た。また、本発明者らは、マウスにタバコの主流煙を喫
煙させ、タバコ喫煙による、肺、肺胞マクロファージ、
および心臓におけるDNA損傷と、これらの損傷を防ぐ
カワリハタラケ抽出液の効果を確認し、本発明を完成す
るに至った。
【0010】本発明は、外因子から生体を防御する組成
物に関し、この組成物は、カワリハラタケの熱水抽出物
を含む。
【0011】この組成物は、免疫担当細胞を媒介して生
体を防御し得る。
【0012】上記免疫担当細胞は、マクロファージであ
り得る。
【0013】上記免疫担当細胞は、マクロファージまた
はT細胞であり得る。
【0014】上記免疫担当細胞は、抗体産生細胞であり
得る。
【0015】上記組成物は、体液性免疫の増強によって
生体を防御し得る。
【0016】上記外因子は、喫煙によって摂取され得
る。
【0017】上記組成物は、遺伝子損傷を低減すること
によって生体を防御し得る。
【0018】上記遺伝子損傷は、肺組織の酸化的DNA
損傷であり得る。
【0019】上記外因子は抗原物質であり得る。
【0020】上記体液性免疫の増強は、活性化T細胞お
よびマクロファージからなる群から選択されるリンパ球
の活性化によって起こり得る。
【0021】上記体液性免疫の増強は、インターロイキ
ン−1βおよびインターロイキン6からなる群から選択
されるインターロイキンの発現の増強によって起こり得
る。
【0022】上記組成物は、薬学的に受容可能なキャリ
アをさらに包含し得る。
【0023】上記組成物は、粉末、液体、錠剤、カプセ
ル、ペレットからなる群から選択される形態であり得
る。
【0024】本明細書で用いる用語、生体に対する「外
因子」は、ウイルス、細菌、カビ、寄生虫などの生物、
これら以外の抗原物質、タバコ煙に含まれる発癌物質、
発癌促進物質などを包含する環境汚染物質、さらには、
生体に生じる異常変異細胞(例えば癌細胞)をも包含す
る。本明細書で用いる用語、「外因子から生体を防御す
る」は、上記の「外因子」に起因して生じる、ウイルス
性疾患、アレルギー、生体組織の酸化的損傷、腫瘍、癌
などの症状の発生を予防するかまたは遅延すること、あ
るいはこれらの症状を低減するかなくすることを意味す
る。本明細書で用いる用語、「免疫担当細胞」は、当業
者に公知の免疫応答に関与する細胞を意味し、これに
は、体液性免疫を媒介するB細胞および細胞性免疫を媒
介するT細胞に大別されるリンパ球;マクロファージ、
ランゲルハンス細胞、樹枝状細胞などのアクセサリー細
胞;NK細胞(ナチュラルキラー細胞);LAK細胞
(lymphokine activated kil
ler cell);および抗体依存性細胞傷害を誘導
する細胞などが含まれる。T細胞には、免疫応答の制御
に関与するヘルパーT細胞やサプレッサーT細胞、標的
細胞を破壊するキラーT細胞や遅延型過敏症などに関与
するT細胞が含まれる。B細胞には、抗原やT細胞など
により活性化されてB細胞から分化した抗体分泌細胞が
含まれる。
【0025】上記カワリハラタケの熱水抽出物は、カワ
リハラタケの子実体を熱水抽出する工程、抽出物を透析
処理する工程および透析外液をクロマトグラフィー処理
する工程によって得られる分子量100〜2000のク
ロマトグラフィー主溶出画分を有効成分として含み得
る。
【0026】あるいは、上記カワリハラタケの熱水抽出
物は、カワリハラタケの子実体を熱水抽出する工程、抽
出物にエタノールを加えて混合し、混合物を遠心分離し
て沈殿と上澄液に分ける工程、上澄液にエタノールを加
えて混合し、混合物を遠心分離して沈殿と上澄液に分け
る工程および沈殿物を蒸留水に溶解して透析処理する工
程によって得られる透析外液を有効成分として含み得
る。
【0027】上記カワリハラタケの熱水抽出物は、必要
に応じて、薬学的に受容可能なキャリアと配合された形
態であり得る。このような薬学的に受容可能なキャリア
は当業者に公知であり、制限されないで、例えば、以下
を包含する:リンゲル溶液、ハンクス溶液、または緩衝
化生理食塩水などの緩衝液;ゴマ油などの脂肪酸、オレ
イン酸エチルまたはトリグリセリドなどの合成脂肪酸エ
ステル;ラクトース、スクロース、マンニトール、ソル
ビトールなどの糖類;トウモロコシ、コムギ、イネ、ジ
ャガイモなどの植物由来デンプン;メチルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースナトリウムなどのセルロース;アラビアゴ
ム、トラガカントゴムなどのゴム;ゼラチン、コラーゲ
ンなどのタンパク質;架橋ポリビニルピロリドン、寒
天、アルギン酸またはその塩など。
【0028】
【発明の実施の形態】以下に本発明の外因子によって引
き起こされる生体の損傷を防ぐ組成物の製法について説
明する。
【0029】本発明で用いられるカワリハラタケの子実
体は、天然物であっても人工培養物であってもよい。市
販されている乾燥物もまた便利に利用できる。
【0030】カワリハラタケの熱水抽出は、乾燥子実体
に5から10倍の水を加えて1〜3時間加熱抽出または
加熱還流することによって行われる。必要に応じて、カ
ワリハラタケの熱水抽出は、熱水抽出残渣についてもさ
らに加熱抽出または加熱還流を繰り返して行われる。こ
のようにして得られる熱水抽出液は、凍結乾燥、スプレ
ードライなど、当業者に公知の方法によって乾燥物(以
下乾燥物Aという)とする。この乾燥物に、5〜20倍
の水を加え、透析チューブに入れ数倍の蒸留水で10〜
15時間透析し、透析外液を凍結乾燥することによって
も、カワリハラタケの熱水抽出物の乾燥物(以下乾燥物
Cという)を得ることができる。
【0031】次に、透析内液についても、さらに流水中
で20〜40時間透析し、そして蒸留水で2回各数時間
透析した後に得られる透析内液を上記と同様に乾燥物と
することによっても、外因子によって引き起こされる生
体の損傷を防ぐ、カワリハラタケの熱水抽出物の乾燥物
(以下乾燥物Bという)を得ることができる。
【0032】次に、得られた上記乾燥物Cを、約10倍
の蒸留水に溶解し、蒸留水を流出溶媒としてクロマトグ
ラフィーを行い、20mLずつ分取し、多くの画分を得
る。得られた画分の中程の主溶出画分で、ゲル濾過法に
よって分子量100〜2000の画分もまた、外因子に
よって引き起こされる生体の損傷を防ぐ、カワリハラタ
ケの熱水抽出物を含む画分である。
【0033】これらの画分は、さらにODS(オクタデ
シルシラン化シリカゲル)を用いる逆相クロマトグラフ
ィー、DEAE−TOYOPEARL650を用いるイ
オン交換クロマトグラフィーなどを用いて分析すると、
アルギニン、リジン、マンニトールの他、数種の成分を
含んでいることが確認されている。
【0034】また、上記の方法で得られる熱水抽出液に
等量のエタノールを加えて混合し、遠心分離処理して沈
殿と上澄液に分ける。得られる上澄液にさらにその1か
ら3倍量のエタノールを加えて混合し、遠心分離処理し
て得られる沈殿を蒸留水に溶解し、この溶液を透析処理
して得られる透析外液もまた低分子画分であって、本発
明の、外因子によって引き起こされる生体の損傷を防
ぐ、カワリハラタケの熱水抽出物を含む画分である。
【0035】このようにして得られたカワリハラタケの
熱水抽出物を含む画分は、そのまま、あるいは種々のキ
ャリアとともに医薬製剤の製造に用いることができる。
また、このカワリハラタケの熱水抽出物を含む画分は、
そのまま、または他の食品素材と共に健康飲食品として
利用することができる。
【0036】本発明の組成物は、代表的には、生体適合
性の薬学的キャリア(例えば、生理食塩水、緩衝化生理
食塩水、デキストロース、および水など)とともに経口
的に摂取され得る。本発明の組成物は、単独または他の
薬剤もしくは食品素材と組み合わせて摂取され得る。
【0037】本発明の組成物は経口的または非経口的に
投与され得る。非経口送達は、静脈内、筋肉内、腹腔
内、または鼻孔内への投与により達成され得る。本発明
の薬学的組成物の処方および投与の詳細は、例えば、当
該分野における教科書「REMINGTON’S PH
ARMACEUTICAL SCIENCES」(Ma
ack Publishing Co.、Easto
n、PA)に記載に従って行なわれ得る。
【0038】経口投与のための組成物は、投与に適した
投与形態で当該分野で周知の薬学的に受容可能なキャリ
アを用いて処方され得る。このようなキャリアは、得ら
れる組成物が、患者による摂取に適した、錠剤、丸剤、
糖衣剤、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、
懸濁物などに処方されることを可能とする。
【0039】本発明の組成物は、カワリハラタケ熱水抽
出物を、外因子によって引き起こされる生体の損傷を防
ぐに有効な量で含む。「薬理学的に有効な量」は、当業
者に十分に認識される用語であり、生体内で意図される
外因子によって引き起こされる生体の損傷を防ぐために
有効なカワリハラタケ熱水抽出物の量をいう。従って、
薬学的に有効な量は、処置されるべき、外因子によって
引き起こされる生体の損傷の徴候を軽減するのに十分な
量である。
【0040】「薬理学的に有効な量」を確認する有用な
アッセイの例は、被験体における外因子によって引き起
こされる生体の損傷、例えば、酸化的DNA損傷の程度
を測定することである。実際に投与されるカワリハラタ
ケ熱水抽出物の量は、処置が適用される個体の健康状態
などに依存し、所望の効果が達成されるように最適化さ
れた量である。薬学的に有効な量を決定することは、当
業者にとって慣用的な手順である。
【0041】薬学的に有効な量は、まず、細胞培養によ
るインビトロアッセイまたは適切な動物モデルによって
評価され得る。次に、このような情報を用いて、ヒトに
おける投与に有用な量を決定し得る。
【0042】また、上記の外因子によって引き起こされ
る生体の損傷を防ぐ活性を有する画分は、その機能を発
揮するに十分な量で、選択された1種またはそれ以上の
食品素材と混合される。選択された1種またはそれ以上
の食品素材は、当業者に公知の形態、通常粉末形態で、
この免疫賦活活性を有する画分と混合される。そしてこ
れらは、用途または好みに応じて、液状の食品として供
することができる。あるいはハードカプセル、ソフトカ
プセルなどのカプセル剤、錠剤もしくは丸剤としてか、
または粉末状、顆粒状、茶状、ティーバック状もしく
は、飴状などの形状に成形され得る。
【0043】以下、実施例により本発明をより詳細に説
明するが、以下の実施例は本発明の例示であり、本発明
を制限するものではない。
【0044】
【実施例】(実施例1)喫煙のDNA損傷に及ぼすカワ
リハラタケ熱水抽出物の効果 I.材料および方法 実施例1で用いた材料および方法は以下の通りである。
【0045】1.喫煙 マウス(8週齢のC57BL/6マウス)に、フィルタ
ー付きタバコ(CORESTA:1本あたりタール15
mg、ニコチン1.5mgを含む)を、20本/日、1
0日間、図8に示すHamburgII自動喫煙装置
(borgwaldt社製)を用いて喫煙させた。
【0046】2.カワリハラタケ抽出物 カワリハラタケ(ABM)の熱水抽出物(上記の乾燥物
A)は、協和エンジニアリング株式会社(東京、日本)
から供与された。これは、ABMを、Mizunoら
(上述)に記載の方法を改変して抽出したものである。
すなわち、ABMの乾燥子実体を沸騰水で抽出し、18
00×gで10分間遠心分離し、そして凍結乾燥し、カ
ワリハラタケ熱水抽出物を得た。次いで、これを、Ca
++、Mg++フリーのDulbecco緩衝化生理食塩水
(PBS)(日水製薬株式会社、東京、日本)中に10
mg/mLの濃度で再溶解し、そして0.45μmメン
ブレンフィルター(Millipore Co.Lt
d、Bedford、MA)で濾過した。得られた濾液
は使用するまで4℃で貯蔵した。これを、25mg/k
g体重投与となるように、喫煙前に静脈注射(i.
p.)した。コントロール群には、カワリハラタケ熱水
抽出液を含まない上記PBSのみを投与した。
【0047】3.肺胞マクロファージ(Mφ) 喫煙終了後1日目に、エーテルで麻酔死させたマウスの
主気管支に注射器で1mlのPBSを注入し吸引回収す
る操作を10回行うBAL(Bronchoalveo
lar lavage)法によってBAL液を回収し
た。次いで得られたBAL液を、1000rpm、10
分間遠心分離し、得られた沈渣をMφとして回収した。
【0048】4.肺組織における8−OHdG(8−H
ydroxy deoxy guanosine)の測
定 喫煙終了後1日目に、肺組織を摘出した後、定法に従っ
てパラフィン切片を作製し、OAB(dimethyl
aminoazobenzene)色素で免疫染色を行
った。顕微鏡下で染色の強度を観察することによって8
−OHdG(8−Hydroxy deoxy gua
nosine)の測定を行った。
【0049】5.肺、肺胞Mφおよび心臓のDNA中の
8−OHdG タバコ煙には、ベンツピレンなどの多くの発癌物質およ
び発癌促進物質が含まれている。喫煙がヒトの肺癌の発
生と関係し、発癌に8−OHdGが関与することが報告
されている(Floyd、R.A.Carcinoge
nesis、11:1447−1450、1990)。
【0050】喫煙後1日目に各組織を摘出した後、定法
に従い(Lu Wangらの方法)DNA抽出し、一次
抗体として抗8−OHdG抗体を、そして二次抗体とし
て抗IgG酵素標識抗体を用いるELISA法により測
定した。なお、肺胞Mφは、摘出した肺を気管支肺胞洗
浄することによって回収した。また、喫煙後1日目に尿
を採取し、尿についてもELISA法により8−OHd
Gを測定した。
【0051】6.肺、肺胞Mφおよび心臓におけるO2 -
およびH22の産生 喫煙後1日目に上記3に記載したように肺胞Mφを回収
し、Hydroethidine 2.5μg/mlお
よびDCFH−DA(dichlorofluores
cin diacetate)20μg/mlを添加し
た後、37℃で30分間振盪して反応させた。反応液中
のMφを遠心分離操作により洗浄し、FACSort
(Bass、D.A.et al、J.Immuno
l.139:1910−1917、1983)を用いて
測定した。
【0052】II.結果 図1に、肺組織における免疫染色の結果を示す。図1の
上は非喫煙マウスの肺組織の免疫組織染色の結果を示す
顕微鏡写真であり、図1の下は喫煙マウスの肺組織の免
疫組織染色の結果を示す顕微鏡写真である。図1に示さ
れるように、非喫煙マウスに比較して喫煙マウスでは強
い染色が認められた。
【0053】次に、各々のマウスの肺の気管支上皮を無
作為に6ヶ所(図1中四角で囲まれる部分)選び、免疫
染色の平均光学輝度をImage−Pro Plus
(Planetron、Inc.)を用いて解析した。
図2に結果を示す。図2に示されるように、非喫煙群の
平均輝度は喫煙群の平均輝度に比べて有意に高かった。
【0054】図3に、肺組織DNA中の8−OHdGの
測定結果を示す。図3に示されるように、肺組織DNA
中の8−OHdG値は、非喫煙群に比べて喫煙群で有意
な増加が認められたが、カワリハラタケ抽出物(図3中
および以下でAgと記載する)の投与により有意に低下
していた。
【0055】図4に、肺胞MφにおけるO2 -およびH2
2の測定結果を示した。図示されるように、肺胞Mφ
中のO2産生陽性細胞の比率は、非喫煙群に比べて喫煙
群で有意に高く、H22産生細胞は、非喫煙群に比べて
喫煙群で高い傾向が認められた。
【0056】図5、図6および図7に、肺胞MφDNA
中、心臓組織DNA中、および尿中の8−OHdGの測
定結果をそれぞれ示す。これらの図に示されるように、
肺胞MφDNA中、心臓DNA中および尿中の8−OH
dG値は、喫煙群と非喫煙群とでは有意な差は認められ
なかったが、肺胞MφDNA中および尿中の8−OHd
G値は、カワリハラタケ熱水抽出物(図5および図7中
Agで示される)を投与することにより低下する傾向が
認められた。
【0057】以上の結果から、喫煙により肺胞MφのO
2 -の産生が増加した結果、肺組織に酸化的DNA損傷が
生じること、またカワリハラタケ抽出液の投与が喫煙に
生じる酸化的損傷を予防する効果があることが示され
た。
【0058】(実施例2)抗体産生に対するカワリハラ
タケ熱水抽出物の影響 I.材料および方法 実施例2で用いた材料および方法は以下の通りである。
【0059】1.マウス 8−10週齢の雌のC57BL/6マウス(Japan
SLC Inc.浜松、日本)を用いた。12匹のマ
ウスをカワリハラタケ(Agaricus blaze
i Murill、以下、ABMと略して記載する)群
とコントロール群に分け、そして標準的な非精製食餌
(8.7g水分、25.2g粗タンパク質、4.6g粗
脂質、4.4g粗繊維、6.5g粗灰分、50.7gN
FE/100g食餌:344.4kcal;Clea
Japan、大阪、日本)と水とを自由摂取させ、約2
5℃に維持した部屋で飼育した。マウスは、京都産業大
学動物委員会の倫理ガイドラインに従って取り扱った。
【0060】2.カワリハラタケ抽出物の調製 カワリハラタケ(ABM)の熱水抽出物は、協和エンジ
ニアリング株式会社(東京、日本)から供与された。こ
れは、ABMを、Mizunoら(上述)に記載の方法
を改変して抽出したものである。すなわち、ABMの乾
燥子実体を沸騰水で抽出し、1800×gで10分間遠
心分離し、そして凍結乾燥し、カワリハラタケ熱水抽出
物を得た。次いで、これを、Ca++、Mg++フリーのD
ulbecco緩衝化生理食塩水(PBS)(日水製薬
株式会社、東京、日本)中に10mg/mLの濃度で再
溶解し、そして0.45μmメンブレンフィルター(M
illipore Co.Ltd、Bedford、M
A)で濾過した。得られた濾液は使用するまで4℃で貯
蔵した。
【0061】3.溶血斑形成細胞(PFC)のアッセイ ヒツジ赤血球細胞(SRBC)を抗原として用い、Ni
kken Bio−medical laborato
ry Inc.(京都、日本)から得た。SRBCは生
理食塩水で3回洗浄した。マウスには、1×108のS
RBCとABM抽出物(25mg/kg)とを同時に、
またはコントロールとしてPBSを腹腔内注射した。4
日後マウスを屠殺し、Cunnigham、A.J.e
t al、Immunology 14:599−60
0、1968に記載の方法に従い、脾臓を摘出し、スチ
ールメッシュ上で切り刻み、そしてガーゼの層を通過さ
せて脾臓細胞の懸濁液を得た。次いで、得られた懸濁液
について、490×gで5分間の遠心分離を2回行い、
得られたペレットを、10mLのEagleのMEM培
地(Nikken Bio−medical labo
ratory Inc.(京都、日本))に再懸濁し
た。生存細胞の計数は、トリパンブルー排除試験により
実施した。SRBC抗原に対するPFCの数は、Cun
ninghamおよびSzenberg(Cunnin
gham AJら(1968)、Immunolog
y.14(4):599−600)の方法によって決定
した。すなわち、脾臓細胞懸濁液の100μLアリコー
トを、50μLの50%SRBCと24%補体とを最終
容量500μLとなるように混合した。これらサンプル
の100μLをCunnigham’s chambe
r(登録商標)(76×26mm)中37℃で1時間イ
ンキュベートした。SRBCの溶血斑は、コロニーカウ
ンター(積水化学株式会社、大阪、日本)により計数し
た。
【0062】4.IL−1βおよびIL−6mRNAの
発現 4.1.RNAの抽出 a)脾臓細胞 上記のPFCの方法と同様に、マウスにABM抽出物
(25mg/kg)またはPBSを腹腔内投与した。4
日後、脾臓を摘出し、スチールメッシュ上で切り刻み、
そしてガーゼの層を通過させて脾臓細胞の懸濁液を得
た。脾臓細胞懸濁液から総細胞RNAを、酸性グアニジ
ウムチオシアネート−フェノール−クロロホルム(AG
PC)法により抽出した。 b)腹膜細胞 マクロファージ培養を、10mLの冷PBSを用いた洗
浄により回収した浸出液から確立した。浸出液をプラス
チックチューブ中にプールし、そして250×gで10
分間遠心分離した。ペレット化した浸出液中の細胞を、
ウシ胎児血清(FCS)(JRH Bioscienc
es Inc.、Lenexa、KS)を補填したRP
MI(Nikken Bio−medical lab
oratory Inc.、京都、日本)中に再懸濁し
た。腹腔細胞のアリコート(5×105細胞/0.1m
L/ウェル)を、96ウェルの平底培養プレート(Be
cton Dickinson Co.Ltd、MA、
US)中、0.1または1mg/mL ABM抽出物と
ともにまたはなしで、5%CO2を含む湿潤化大気中3
7℃培養した。24または48時間後、総RNAをAG
PC法を用いることにより単離した。
【0063】4.2.RT−PCR 総RNAを、MLV逆転写酵素(Life Techn
ologies Ltd、MD、US)でcDNAに転
写した。オリゴヌクレオチドプライマーは、公開され
た、IL−1β(250bp)、IL−6(290b
p)およびβ−アクチン(268bp)のcDNA配列
から、ハウスキーピング遺伝子として構築した。次い
で、PCRを、以下のプライマー対を用い、IL−1β
に対して30サイクル、IL−6に対して32サイクル
実施した:β−アクチンセンス(5’−GCATTGT
TACCAACTGGGAC−3’)およびβ−アクチ
ンアンチセンス(5’−TCTCCGGAGTCCAT
CACAAT−3’);IL−1βセンス(5’−AG
CTACCTGTGTCTTTCCCG−3’)および
IL−1βアンチセンス(5’−GTCGTTGCTT
GGTTCTCCTT−3’);IL−6センス(5’
−GATGCTACCAAACTGGAGATAATC
−3’)およびIL−6アンチセンス(5’−GGTC
CTTAGCCACTGCTTCTGTG−3’)。増
幅プロフィールは、94℃で1分間の変性、56℃で1
分間のプライマーアニーリング、および72℃で1分間
の伸長から構成した。最終サイクルの後、さらに72℃
で10分間伸長を実施し、そして反応を4℃に冷却して
終了した。RCR産物は、30%ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動の後、臭化エチジウムを用いて可視化した。
【0064】5.表面抗原の分析 脾臓細胞上の表面抗原の発現は、直接免疫蛍光法により
測定した。ABM抽出物ありまたはなしで得た脾臓細胞
(5×105細胞/100μL)を、最終0.5μgの
フルオレセイン−イソチオシアネート(FITC)−結
合またはフィコエリスリン(PE)結合mAbで、4
℃、45分間染色した。FITC−結合抗−CD3、抗
−CD4、抗−CD8、抗−CD25、抗−CD11b
(Mac−1)mAb、およびPE−結合抗−CD19
mAbは、PharMingenInc.(San D
iego、CA)から得、FITC−結合抗−クラスI
Iおよび抗B7−1mAbは、Caltag Inc.
(San francisco、CA)から得た。イン
キュベーションの後、これらの細胞を、1mLのPBS
を用いて、2回、490×gで5分間遠心分離し、そし
て、100μg/mLのCaCl2/MgCl2、0.0
1%のアジ化ナトリウムおよび1%のFCSを含む0.
5mlのPBS中に再懸濁し、次いでFACScanフ
ローサイトメーター(Becton Dickenso
n Co.、MA、US)を用いて分析した。
【0065】6.統計学的分析 すべての値は平均±S.D.で表した。ABM処理群と
コントロール群との間の比較は、Studentのt−
検定で行った。0.05より少ないp値を有意であると
した。
【0066】II.結果 1.抗体産生に対するABMの影響 106の脾臓細胞および脾臓あたりのPFCの数に対す
るABMの影響を調査した。表1に示すように、ABM
−処置群のマウス(1.11±0.29×10 8細胞/
脾臓)とコントロール(0.98±0.20×108
胞/脾臓)との間で脾臓細胞の数に有意な差はなかっ
た。106の脾臓細胞あたりのPFCの数は、コントロ
ールで425±283細胞であったが、ABM処置群の
マウスでは897±440細胞であった(図9のa、表
1)。脾臓あたりのPFCの数は、ABM処置群のマウ
スで3.8±2.20×104細胞、コントロール群で
10.5±5.63×104細胞であった(図9のb、
表1)。このように、ABM抽出物は、106脾臓細胞
および脾臓あたりのPFCの数に有意な増加をもたらし
た(p<0.01)。
【0067】
【表1】 2.脾臓細胞または腹腔マクロファージ中のIL−1β
およびIL−6mRNAの発現に対するABM抽出物の
影響 ABM抽出物でどのようにPFCが増加したのかを調査
するために、B細胞を抗体産生細胞に分化させるサイト
カインとして知られるIL−1βおよびIL−6のmR
NA発現を調べた。脾臓中のIL−1βおよびIL−6
mRNAの発現は、ABM抽出物処置群で3および4日
目に増強された(図10)。特に、IL−1β mRN
Aの発現は、4日目にABM処置群のマウスで最も増強
された。
【0068】ABM抽出物がマクロファージを活性化し
たかどうかを調査するために、IL−1βおよびIL−
6mRNA発現の誘導を調べた。その結果、ABM抽出
物は、24時間後の培養で、用量依存的にIL−1βお
よびIL−6mRNA発現の発現を強く増強したことが
わかった(図11)。
【0069】3.脾臓細胞中の表面抗原に対するABM
抽出物の影響 Mac−1、B7−1またはCD25抗原陽性細胞の割
合は、それぞれ、ABM処置群のマウスで25.4±
1.4、42.0±2.0または26.9±2.5であ
り、コントロール群のマウスで17.0±3.6、4
2.0±2.9または13.1±2.2であり、ABM
処置群のマウスでコントロール群のマウスに比べ有意な
増加(それぞれ、p<0.01、p<0.01、p<
0.001)があった。しかし、CD3、CD4、CD
8、CD19またはクラスII抗原陽性細胞の割合は、
両群で有意な差は認められなかった(表2)。
【0070】
【表2】 4.考察 ABMが抗腫瘍活性をもつことは一般に認められている
が(FujimiyaYら、前述;Ebina Tら、
前述、Mizuno Mら、前述)、抗体産生に対する
その影響について報告した例はない。本願は、ABM抽
出物が、免疫系に対する応答性を増強し得ることを示し
た。PFCアッセイを用い、ABM抽出物の抗体産生に
対する影響を確認した。PFCアッセイは、体液性免疫
応答を調査する代表的な方法である(Cunningh
am AJら、前述)。
【0071】SRBC抗原に対する脾臓中のPFCの数
は、ABM処置群のマウスでコントロール群のマウスに
比べて約3倍まで増加したが、B細胞の集団および脾臓
細胞の数に差はなかった。免疫化の後4日目のマウスの
脾臓では、Mac−1またはCD25抗原陽性細胞の割
合は、コントロール群のマウスに比べABM処置群のマ
ウスで有意に増加した。しかし、CD19抗原陽性細胞
の集団は、両群のマウスで有意な差はなかった。Mac
−1抗原は、分化した単球/マクロファージ、顆粒球お
よび活性化Tリンパ球上に存在し、CD25抗原は、活
性化または分化T/Bリンパ球および分化単球/マクロ
ファージの細胞表面膜上にある。CD19抗原は非活性
化Bリンパ球の細胞表面膜上に存在する。従って、これ
らの結果は、ABM抽出物が主にマクロファージとT細
胞を刺激し、B細胞の数は増加せずにB細胞分化を生じ
たことを示唆した。Mizunoら、前述、は、Thy
−1,2、CD4およびCD8陽性細胞集団の割合が、
コントロールと比較して、ABMからの熱水可溶性画分
を経口投与したマウスで有意に増加したことを示した。
しかし、本発明者らは、CD4およびCD8陽性細胞の
割合に有意な差異は見出せなかった。これらの不一致
は、ABM抽出物の抽出方法、投与経路および濃度の違
いに起因し得る。
【0072】B細胞の分化には、マクロファージまたは
T細胞から分泌される種々のサイトカインの相互作用が
必要である(Mitsuzumi Hら、Jpn.J.
Pharmacol.78(2):169−79)。S
RBC抗原に対する抗体産生は、IL−1が抗体産生の
ためのT細胞プライミングを活性化したため、IL−1
-/-マウスでは減少したことが報告された(Nakae
Sら(2001)、J.Immunol.167
(1)、90−7)。GM−CSFは、成熟した機能的
APCに対して影響をもち、しかも、それは、IL−1
の分泌およびIa抗原の発現を増大することによりイン
ビトロで免疫系の増大した応答を生じることとが示され
た(Morrissey PJら(1987)、J.I
mmunol.15;139(4):1113−111
9)。IL−6は、B細胞の抗体分泌細胞への末端分化
を促進し、そしてその主要な生産者は単球およびT細胞
であることが示された(Morgan ELら(199
0)、J.Immunol.1;144(7):249
9−505)。本願は、ABM抽出物が、腹腔マクロフ
ァージからのIL−6およびIL−1β mRNAの発
現を増強したことを示した。さらに、同じ結果が、AB
M処置群のマウスからの脾臓細胞のIL−1βおよびI
L−6mRNAの発現においても示された。これらの結
果は、ABM抽出物による抗体産生の増強が活性化T細
胞およびマクロファージからのIL−1βおよびIL−
6の産生により誘導され、B細胞分化を生じることを示
した。このように、ABMからの熱水抽出物は、免疫系
の増強および種々の疾患の予防に重要な物質であること
が示された。
【0073】5.まとめ 本発明者らは、乾燥したカワリハラタケ(ABM)から
の熱水抽出物の免疫強化活性を調査した。抗体産生に及
ぼすABMの影響は、ヒツジ赤血球細胞(SRBC)抗
原に対する溶血斑形成細胞(PFC)方法により調査し
た。ABM抽出物は、コントロールと比較して、25m
g/kgの腹腔内投与量で脾臓中のPFCの数を顕著に
増大した。これら脾臓細胞上の表面抗原を、フローサイ
トメトリーを用いることにより分析した。コントロール
マウスと比較して、Mac−1またはCD25が陽性の
細胞集団は顕著に増大したが、CD19陽性細胞に差は
なかった。IL−6およびIL−1βmRNAの発現
を、RT−PCRにより分析し、これらの発現は、AB
M抽出物により、腹膜マクロファージおよび脾臓細胞の
両者において増強された。これらの結果は、ABM抽出
物が、T細胞およびマクロファージがIL−1βおよび
IL−6を放出するための有効な刺激因子であって、S
RBC抗原に対する抗体産生の増強を生じたことを示唆
する。
【0074】
【発明の効果】本発明によりカワリハラタケを熱水抽出
することによって、外因子によって引き起こされる生体
の損傷を防ぐ組成物およびそれを含む健康食品が提供さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】マウスの肺組織の免疫染色の結果を示す写真で
ある。
【図2】喫煙による肺組織の8−OHdG発現に及ぼす
影響を示す図である。
【図3】喫煙による肺組織DNAの8−OHdG濃度に
及ぼす影響、および本発明の組成物の投与による効果を
示す図である。
【図4】喫煙による肺胞Mφ細胞内活性酸素産生に及ぼ
す影響を示す図である。
【図5】喫煙による肺胞MφDNAの8−OHdG濃度
に及ぼす影響、および本発明の組成物の投与による効果
を示す図である。
【図6】喫煙による心臓組織DNAの8−OHdG濃度
に及ぼす影響を示す図である。
【図7】喫煙による尿中の8−OHdG濃度に及ぼす影
響、および本発明の組成物の投与による効果を示す図で
ある。
【図8】HamburgII自動喫煙装置の写真であ
る。
【図9】PFCの数に対するABM抽出物の影響を示す
図である。マウスに、1×10 8SRBCおよびABM
抽出物(25mg/kg)、またはコントロールとして
PBSを0日目に腹腔内注射した。4日目に脾臓を回収
し、そしてSRBC抗原に対するPFCをPFCアッセ
イを用いることにより計数した。a)は、106脾臓細
胞あたりPFCの数を示し、b)は、脾臓あたりのPF
Cの数を示す。結果は、平均±S.D.(n=12)で
示してある。**は、コントロールと比較して統計学的
に有意であることを示す(p<0.01)。
【図10】脾臓細胞中のIL−1βおよびIL−6mR
NAの発現に対するABM抽出物の影響を示す電気泳動
ゲルの写真である。マウスに、ABM抽出物(25mg
/kg)(+)またはなし(−)で腹腔内注射した。3
または4日後、脾臓を回収し、そしてAGPC法を用い
ることにより総RNAを単離した。次いで、RT−PC
Rを、β−アクチンに対して26サイクル、IL−1β
に対して29サイクル、そしてIL−6に対して32サ
イクル実施した。PCR産物は、30%ポリアクリルア
ミドゲル電気泳動後、臭化エチジウムを用いて可視化し
た。
【図11】腹膜マクロファージ中のIL−1βおよびI
L−6mRNAの発現に対するABM抽出物の影響を示
す電気泳動ゲルの写真である。腹膜細胞を、0.1また
は1mg/mLのABM抽出物ありまたはなしの96ウ
ェル平底培養プレート中に分配した(5×104/0.
1mL/ウェル)。細胞を、5%CO2中、37℃で2
4または48時間インキュベートし、そしてAGPC法
を用いることにより総RNAを単離した。次いで、RT
−PCRを図2で上記したように実施した。PCR産物
は、30%ポリアクリルアミドゲル電気泳動後、臭化エ
チジウムを用いて可視化した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B018 MD82 ME08 MF01 4B024 AA11 CA04 HA14 4C088 AA07 BA09 MA16 MA35 MA36 MA37 MA43 MA52 NA14 ZC80

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外因子から生体を防御する組成物であっ
    て、カワリハラタケの熱水抽出物を含む、組成物。
  2. 【請求項2】 免疫担当細胞を媒介して生体を防御す
    る、請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記免疫担当細胞が、マクロファージで
    ある、請求項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記免疫担当細胞が、マクロファージま
    たはT細胞である、請求項2に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記免疫担当細胞が、抗体産生細胞であ
    る、請求項2に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 体液性免疫の増強によって生体を防御す
    る、請求項2に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 前記外因子が、喫煙によって摂取され
    る、請求項1に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 遺伝子損傷を低減することによって生体
    を防御する、請求項7に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 前記遺伝子損傷が、肺組織の酸化的DN
    A損傷である、請求項8に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 前記外因子が抗原物質である、請求項
    1に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 前記体液性免疫の増強が、活性化T細
    胞およびマクロファージからなる群から選択されるリン
    パ球の活性化によって起こる、請求項6に記載の組成
    物。
  12. 【請求項12】 前記体液性免疫の増強が、インターロ
    イキン−1βおよびインターロイキン6からなる群から
    選択されるインターロイキンの発現の増強によって起こ
    る、請求項11に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 薬学的に受容可能なキャリアをさらに
    包含する、請求項1に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 粉末、液体、錠剤、カプセル、ペレッ
    トからなる群から選択される形態である、請求項1に記
    載の組成物。
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