JP3524145B2 - エイズ症状改善用経口投与剤 - Google Patents
エイズ症状改善用経口投与剤Info
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Description
s)のキノコであるカワリハラタケ(Agaricus blaze
i)、通称ヒメマツタケに含まれる複合成分を活用し
た、エイズ症状改善用経口投与剤に関する。
射によって免疫能低下が引き起こされることが知られて
おり、また免疫不全の代表例としてはエイズが知られて
いる。一方、きのこ由来の多糖体(クレスチン、レンチ
ナン)や溶連菌製剤(ピシバニール)が免疫促進剤とし
て提供されており、ヒメマツタケについてはその子実体
に抗癌活性成分や肝機能改善成分が含まれていることが
報告されている(特開昭64−67194、特開昭64
−67195、特開平2−78630、特開平2−12
4829)。しかし、ヒメマツタケの子実体から分離さ
れる複合成分にエイズ症状改善作用があることは報告さ
れていない。
ケの子実体から分離される複合成分を活用した、下記
1)及び2)の生物活性を協同的に示す新規のエイズ症
状改善用経口投与剤を提供するものである。 1)担癌宿主におけるL3T4−陽性細胞及びアシアロ
GM1−陽性細胞の産生抑制に対する促進作用 2)エイズ発症の予知因子としてのCD4(ヘルパーT
細胞)/CD8(サプレッサーT細胞)比の増加作用
従来の免疫促進剤とは異なる新規のエイズ症状改善用経
口投与剤を得るべく鋭意研究した結果、エイズ症状改善
用経口投与剤としてヒメマツタケの子実体、その破砕物
又はその乾燥物から熱水で抽出して得られる複合成分が
正しく好適であることを見出した。
体、その破砕物又はその乾燥物から熱水で抽出して得ら
れる複合成分を活性成分とすることを特徴とするエイズ
症状改善用経口投与剤に係る。
成分を得る。対象となるのはヒメマツタケの子実体、そ
の破砕物又はその乾燥物であるが、保存性、取扱性及び
抽出効率の点で乾燥物が好ましい。
砕物又はその乾燥物を熱水で抽出する。目的とする複合
成分は熱水抽出液に含まれてくる。熱水抽出に先立ち、
ヒメマツタケの子実体、その破砕物又はその乾燥物を有
機溶媒又は含水有機溶媒で抽出処理して、これらに特有
の臭気成分や色素成分を除去しておくのも有効である。
ここに用いる有機溶媒としてはメタノール、エタノー
ル、酢酸エチル、エーテル等があり、また含水有機溶媒
としては一般に30%以下の範囲で水を含有する含水メ
タノール、含水エタノール等があるが、取扱性及び残留
有機溶媒の点で80%程度のエタノールが好ましい。
したり、更にはアルコール沈澱物を液体クロマトグラフ
ィーで分画して精製するのも有効である。本発明の複合
成分としては熱水抽出液、その減圧濃縮液又はその凍結
乾燥物を用いることもできるが、上記のように精製した
凍結乾燥物を用いるのが好ましい。
の熱水で2時間抽出し、その熱水抽出液を更に減圧濃
縮、液体クロマトグラフィーによる分画、透析及び凍結
乾燥して得られる複合成分は、その一例を挙げると、次
のような化学的組成を有する。粗灰分5.54%(重量
%、以下同じ)、粗蛋白43.19%、粗脂質3.73
%、粗繊維6.01%、糖質41.56%、エルゴステ
ロール0.14%。これらの粗灰分、粗蛋白、粗脂質及
び糖質は、更に分析すると、それぞれ表1、表2、表3
及び表4の組成を有する。
過酸化価1.2、カルボニル価13.6、けん化価20
3.5、沃素価142.6であり、粗脂質は中性脂肪4
4.4%、リン脂質38.7%、糖脂質16.9%から
成っている。また中性脂肪は、トリグリセリド27.9
%、ステロール29.2%、遊離脂肪酸19.6%、ジ
グリセリド10.3%、モノグリセリド7.4%、ステ
ロールエステル5.5%、その他0.1%から成ってい
る。そしてリン脂質は、ホスファチジルエタノールアミ
ン45.8%、ホスファチジルコリン+リゾホスファチ
ジルエタノールアミン31.2%、カルジオリピン9.
5%、リゾホスファチジルコリン+ホスファチジルセリ
ン12.3%、その他1.2%から成っている。
分は一定の分解点、融点を示さず、強熱により炭化する
が、著しく安定である。室温では少なくとも3年間は安
定であり、120℃×20分間の滅菌処理を行なっても
活性の低下は見られない。
性成分とするエイズ症状改善用経口投与剤に係り、詳し
くは後述するように、この複合成分をHIV(ヒト免疫
不全ウイルス)陽性の血友病患者に経口投与すると、優
れたエイズ症状改善作用を示す。
100gに精製水1000mlを加え、緩やかに撹拌しな
がら水浴上で2時間、熱水抽出した。同一操作を2回繰
り返し、2回の熱水抽出液を合わせた後、200mlにな
るまで減圧濃縮した。減圧濃縮液に最終エタノール濃度
が70%になるまでエタノールを加え、遠心分離して、
エタノール沈澱物9.3gを分離した。エタノール沈澱
物を固定相としてDEAE−トヨパールゲル(商品名、
東洋曹達工業社製)を充填したカラムクロマトグラフィ
ーに供し、フェノール硫酸法により糖の発色がなくなる
まで溶出して、溶出画分を分画した。溶出画分を透析し
た後、凍結乾燥して、複合成分4.5gを得た。得られ
た複合成分は前記のような組成及び理化学的性質を有し
ていた。
イズ症状改善作用を下記のように評価した。
8週令の10匹のBALB/c系雌マウスを実験に供し
た。担癌マウス群のうちで担癌対照群及び検体投与群に
は、各マウスの皮下に、化学発癌剤である3−メチルコ
ラントレンの注射によって作製したメサA線維肉腫細胞
1×105個/マウスを移植した。担癌マウス群のうち
で検体投与群には複合成分(検体)600mg/kgを1日
1回の割で21日間連日して経口投与した。また正常
(非担癌)マウス群と担癌マウス群のうちで担癌対照群
には同様にして生理食塩水を投与した。最終投与24時
間後にマウスを放血致死させ、脾臓中に存在するL3T
4−陽性細胞とアシアロGM1−陽性細胞を伊藤均らの
方法(Anti-Cancer Drug Design,8巻,193〜2
02頁,1993年)によりフロウ・サイトメトリで測
定した。結果を表5に示した。
0.01%の危険率で有意 #:担癌マウス群のうちで担癌対照群と比較し、t検定
により0.01%の危険率で有意
状態下におけるL3T4−陽性細胞及びアシアロGM1
−陽性細胞の産生抑制に対して促進作用を示した。この
ことは担癌状態下及びT細胞に由来の免疫機能低下に基
づくHIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染にも有用であ
ることを示している。
療を行なっているHIV(ヒト免疫不全ウイルス)陽性
の血友病患者のなかで複合成分の投与の同意を得られた
3例について、複合成分(検体)3gを1日3回の割で
(合計9g/日)、食間に内服投与し、投与1月、3
月、6月及び12月後にCD4陽性細胞(T4リンパ
球)、CD8(T8リンパ球)及びCD4/CD8比を
測定した。3例の年令分布は20〜47才であり、非加
熱凝固因子製剤の平均投与期間は7年1ケ月であった。
結果を3例の平均値で表6に示した。
8比が重要な意味を持つことは三間屋純一らによって明
らかになっており(日本小児血液学会雑誌,3巻,25
5頁,1989年)、CD4/CD8比が2から1まで
低下し、更に0.5から0.25以下になると、症状が
でるとされている。表6の結果から、本発明の複合成分
は、CD4/CD8比の改善作用を持ち、副作用もなく
長期にわたり安全に投与できる有用なものであることが
示された。
験を行なったが、マウスに対するLD50は3000mg
/kg超であり、ラットに対するLD50は2500mg/
kg超であった。またラットに対する亜急性毒性試験結果
及びウサギに対する一般薬理試験結果からも、本発明の
複合成分は毒性に関する問題点を有しなかった。
明には、経口投与により優れたエイズ症状改善作用を示
すという効果がある。
Claims (2)
- 【請求項1】 ヒメマツタケの子実体、その破砕物又は
その乾燥物から熱水で抽出して得られる複合成分を活性
成分とすることを特徴とするエイズ症状改善用経口投与
剤。 - 【請求項2】 複合成分が、ヒメマツタケの子実体、そ
の破砕物又はその乾燥物の熱水抽出液を減圧濃縮し、ア
ルコールで沈澱処理して、液体クロマトグラフィーで分
画処理した後、透析して、凍結乾燥したものである請求
項1記載のエイズ症状改善用経口投与剤。
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JP07429494A JP3524145B2 (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | エイズ症状改善用経口投与剤 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP07429494A JP3524145B2 (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | エイズ症状改善用経口投与剤 |
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JPH07258107A JPH07258107A (ja) | 1995-10-09 |
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Family Applications (1)
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JP07429494A Expired - Lifetime JP3524145B2 (ja) | 1994-03-17 | 1994-03-17 | エイズ症状改善用経口投与剤 |
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Cited By (1)
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KR20060083209A (ko) * | 2003-09-17 | 2006-07-20 | 카부시키카이샤 에스·에스·아이 | 생체의 면역 메카니즘을 통해 생리활성을 발현하는 조성물 |
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-
1994
- 1994-03-17 JP JP07429494A patent/JP3524145B2/ja not_active Expired - Lifetime
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