JP2003201722A - 雨水等の貯留及び/又は浸透施設、及びこの施設に使用する充填部材 - Google Patents

雨水等の貯留及び/又は浸透施設、及びこの施設に使用する充填部材

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JP2003201722A
JP2003201722A JP2002044486A JP2002044486A JP2003201722A JP 2003201722 A JP2003201722 A JP 2003201722A JP 2002044486 A JP2002044486 A JP 2002044486A JP 2002044486 A JP2002044486 A JP 2002044486A JP 2003201722 A JP2003201722 A JP 2003201722A
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Motomune Sasaki
基宗 佐々木
Koji Harada
浩次 原田
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    • Y02A20/108Rainwater harvesting

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯留部に堆積した砂や汚泥をバキューム等で
除去でき、また、洗浄して除去することができる雨水等
の貯留及び/又は浸透施設を提供する。 【解決手段】 地面1を掘下げて形成した貯留部10
と、貯留部内に水平方向に並べられると共に、上下方向
に重ねて設置された多数の充填部材30と、充填部材の
上部に載置され貯留部の上部を覆う被覆部材40とを備
え、充填部材30は流入した雨水等を所定方向に誘導す
る誘導手段として、柱部材31に固定され水平面に対し
て傾斜する傾斜板材32を備え、貯留部10は、その底
面に、傾斜板材32によって雨水等が誘導される箇所に
凹窪部11を備える。凹窪部11は貯留部の全幅まで形
成され、凹窪部の端部の開口14は地面に開口する点検
口17に点検筒15で連通している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雨水等を貯留及び
/又は浸透する施設に係り、特に、雨水と共に流入する
砂等を効率よく除去できる雨水等の貯留及び/又は浸透
施設と、この施設に使用され貯留部を形成する充填部材
とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば大規模な宅地造成地では、
造成面積に見合う間隔で調整池を造成している。この調
整池は、例えば地面を1m程度掘下げて雨水等の貯留部
を形成し、この貯留部に周囲の住宅地からの排水溝を接
続し、集中豪雨等に際しては余分な雨水等を一時貯留し
て、周囲の住宅地に雨水等が滞留するのを防止するもの
である。また、貯留部の周囲を透水シートで形成して、
雨水を徐々に地面に浸透させるように構成した浸透式の
貯留部を用いたものもある。このように貯留部の壁面を
防水性シートで形成するか、透水性シートで形成する
か、或いは下方を防水性シートで形成し上方を透水性シ
ートで形成することによって、貯留施設、浸透施設、貯
留浸透施設として機能させるものである。
【0003】この種の雨水等の貯留浸透施設として、特
公平4−26648号公報に記載の雨水等の貯留浸透施
設がある。この公報に記載の技術は、地面を掘下げてタ
ンク部を構成し、その底部からグランドライン付近ま
で、複数の容器状部材を縦横かつ上下に配設して充填
し、最上部には、被覆手段を施したことを特徴とするも
のである。そして、容器状部材を多数の孔を有する底部
及び周側板で構成し、底部に向かって小さくなるテーパ
状に構成したことを特徴とするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記構造の
貯留浸透施設は、雨水と共に砂や汚泥が貯留部に流れ込
むことを防止するため、流入部に泥溜め枡を備えている
が、長期間使用しているうちに泥溜め枡を通過した砂や
汚泥が貯留部の底面に沈殿して堆積する。貯留部は内部
に容器状部材が縦横かつ上下に配設して充填されてお
り、堆積した砂や汚泥を除去することが難しい。このた
め、貯留部の内容積が徐々に少なくなって雨水の貯留量
が少なくなり、内容積が極端に少なくなると調整池とし
て機能しなくなる虞があった。その場合、必要に応じて
新規の貯留浸透施設を造成するため、新たな土地を必要
とし、土地の有効利用の妨げになるという問題点も生じ
る。
【0005】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的とするところは、雨水と共に
流入する砂や汚泥を所定の場所に集め、この場所に堆積
した砂や汚泥をバキューム等で吸い出すことができ、ま
た、洗浄して除去することができ、長期間使用して貯留
部に砂等が堆積しても除去することができ、内容積を充
分に確保できる雨水等の貯留及び/又は浸透施設を提供
することにある。
【0006】また、雨水等の貯留及び/又は浸透施設に
おいて、雨水と共に貯留部に流入する砂や汚泥を雨水と
共に一定の方向に誘導し、砂や汚泥を施設の底部の所定
の位置に形成した凹窪部に誘導して堆積させ、堆積した
砂や汚泥を除去しやすくする充填部材を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明に係る雨水等の貯留及び/又は浸透施設は、地面
を掘下げて形成した貯留部と、貯留部内に水平方向に並
べられると共に、上下方向に重ねて設置された多数の充
填部材と、充填部材の上部に載置され貯留部の上部を覆
う被覆部材とを備え、充填部材は流入した雨水等を所定
方向に誘導する誘導手段を備えており、貯留部は、その
底面に誘導手段によって雨水等が誘導される箇所、すな
わち雨水等が誘導手段である傾斜面に沿って流れる方向
に凹窪部を備えることを特徴とする。
【0008】貯留部は、地面を掘下げて形成した掘削部
の底面及び側面を防水シート及び/又は透水シートによ
り直方体状に形成することが好ましい。貯留部の凹窪部
は、砂を溜める沈砂部や、泥を溜める汚泥部として機能
し、平坦な底面から凹んだ形状が好ましく、貯留部の底
面を傾斜面で形成し傾斜面の1番深い場所である凹窪部
に砂等を溜めるようにしてもよい。充填部材は鉛直方向
の柱部材が連結されて被覆部材を支持する。また、充填
部材は柱部材と傾斜部材とを一体的に形成するものが好
ましく、複数の柱部材を傾斜部材で連結するようにして
もよい。
【0009】この構成によれば、周辺に降った雨水等が
U字溝等で集められ、U字溝等を通して泥溜め枡に導か
れ、ここで泥の一部が沈殿して除去され、上澄み水が貯
留部に導入される。貯留部に導入された雨水等は、充填
部材の傾斜部材に沿って一定の方向に誘導され、雨水と
共に砂や汚泥も同様に誘導される。このようにして雨水
等は上部の充填部材の傾斜部材から、徐々に下方の充填
部材の傾斜部材に乗り移って誘導され、底面の凹窪部に
誘導され、ここで砂や汚泥分は沈殿して堆積し、水分は
凹窪部から溢れて周辺に移動するため、砂等は凹窪部に
集中して堆積し貯留部の内容積を減らすことはない。
【0010】降雨量が多いときは、泥溜め枡で除去され
る砂等は少なく、多くの砂分が貯留部に流入するが、流
入した砂分は凹窪部に堆積して周辺の底面に堆積するこ
とはない。そして、凹窪部に堆積した砂等は、バキュー
ム等で容易に吸い出すことができる。充填部材は、柱部
材と傾斜板材とを一体的に形成すると、充填部材の水平
方向の並置や、上下方向の積み重ねが容易に行え、貯留
部への充填部材の充填が効率よく行える。
【0011】また、本発明に係る雨水等の貯留及び/又
は浸透施設の好ましい具体的な態様としては、凹窪部
は、貯留部の全幅まで形成され、凹窪部の端部は地面に
開口する点検口に連通していることを特徴としている。
すなわち、凹窪部は貯留部を形成する対向する両側面ま
で形成され、この側面に開口が形成されて地面まで連通
する。
【0012】この構成によれば、長期間に亘って凹窪部
に溜まった砂や汚泥等の堆積物を、地面に開口する点検
口から挿入した、例えばバキューム管で吸い取ることに
より除去することができる。また、凹窪部の両端が開口
している場合は、一方の開口から高圧洗浄水を噴射して
他方の開口から吸い取ることができ、効率よく堆積物を
除去することができる。これにより貯留部の内容積が減
少して調整池としての機能が低下することを防止でき、
長期間に亘って機能が低下することなく施設を使用する
ことができる。
【0013】雨水等の貯留及び/又は浸透施設に使用す
る充填部材は、上下方向に連結するための連結部を有す
る柱部材と、柱部材に固定され水平面に対して傾斜する
傾斜部材とを備える。柱部材は鉛直方向に設置され、貯
留部の上部を覆う被覆部材を支持する。この構成によれ
ば、充填部材の柱部材は、例えば上端に拡径の連結部が
形成され、この連結部に別の充填部材の柱部材の下端を
挿入して強固に連結できるため、大きな垂直荷重を負担
することができ、貯留部を被覆する被覆部材を安定した
状態で支持することができると共に、簡単な構成で雨水
等を所定の方向に誘導できる。
【0014】本発明に係る充填部材の好ましい具体的な
態様としては、前記傾斜部材は四角形の傾斜板材から形
成され、柱部材は傾斜板材の各角部に形成されることを
特徴とする。傾斜板材は平面形状が例えば正方形の薄板
状の板材であり、4つの角部に同一長の三角柱状の柱部
材が形成され、2つの柱部材の上方位置から他の2つの
柱部材の下方位置に対して傾斜板材を設けることが好ま
しい。この構成によれば、柱部材は四角形の傾斜板材の
4つの角部に固定されるため、水平強度を向上させるこ
とができ、上下方向の積み上げ可能な段数が増すため深
く埋設できる。また連結部が外周に位置して容易に目視
できるため、充填部材を上下方向に重ねることが容易に
行える。
【0015】本発明に係る充填部材の好ましい具体的な
他の態様としては、前記傾斜部材は、補強部を備えるこ
とを特徴とする。補強部としては、柱部材と平行に、す
なわち鉛直方向に傾斜部材の両面から突出する補強柱
や、傾斜部材の上面に雨水等が流れる方向に沿って突出
し雨水等を所定の方向に掃流する補強リブ、傾斜部材の
下面に放射状に突出する補強リブ等を形成することが好
適である。この構成によれば、補強部が補強柱の場合、
重ねて設置される充填部材は補強柱同士が連結するた
め、上部の被覆部材の大きな荷重を安定して支持でき、
設置施工中に人が載っても変形を防止できる。また補強
部が補強リブの場合、傾斜部材の傾斜面が外力等により
変形することを防止でき、雨水等を所定の方向に確実に
誘導することができるため、砂や汚泥を凹窪部に確実に
誘導できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る雨水等の貯留
及び/又は浸透施設の一実施形態を図面に基づき詳細に
説明する。なお、本実施の形態では、雨水等を貯留する
貯留施設について詳細に説明する。図1は、本実施形態
に係る雨水等の貯留施設の断面図、図2は、図1の一部
を破断した平面図、図3は、図1のA−A線断面図であ
る。
【0017】図1〜3において、貯留施設は、大雨が降
ったときに雨水を一時的に貯留し、河川流量が急激に増
大するのを防止する流出抑制効果を有するものである。
そして、貯留された雨水等を植木への散水や洗車用水、
非常時の生活用水や防火用水として利用することができ
るものであり、地面1を掘下げて形成した貯留部10
と、貯留部10内に水平方向に並べて設置すると共に、
上下方向に重ねる多数の充填部材30と、充填部材30
の最上部に載置され貯留部10の上部を覆う被覆部材4
0とを備えている。
【0018】貯留部10は、地面1を例えば1〜10m
程度の深さで平面形状が矩形状に掘下げて掘削部2を造
成し、底面は割栗石等を敷き詰めて突き固めて基礎部3
を形成している。貯留部10の底面は、基本的には平坦
面となっており、底面の長辺方向の中央部には平坦面か
ら一段落ち込んだ凹窪部11が形成されている。凹窪部
11は底面の短辺方向の全幅に亘って形成されている。
凹窪部11の底面及び貯留部10の底面全面には、防水
シート12が敷設されている。凹窪部11の短辺方向の
短部には、開口14が形成され、この開口には点検筒1
5の下端の小口径マンホール15aの水平部が嵌合され
ている。防水シート12としては厚さが0.1〜0.2
mm程度の合成ゴム又は樹脂製シートを使用し、点検筒
15と防水シート12とは防水状態に接合される。そし
て、貯留部10の底面の凹窪部11には格子状のフレー
ム16が嵌め込まれ、貯留部10の底面は全面が略平坦
となっている。
【0019】なお、割栗石等から形成される基礎部3上
に保護ボード13を敷き、その上に防水シート12を敷
設するようにしてもよい。また、前記した保護ボード1
3の代わりに、防水シート12の下に必要に応じてポリ
エステルシート等の基礎用シート(図示せず)を敷設
し、防水シート12を基礎部3の割栗石から保護するよ
うにしてもよい。
【0020】前記のように略平坦とされた貯留部10の
底面に、多数の充填部材30が水平に並べられると共
に、上下に重ねられて設置される。充填部材30は、図
4に詳細に示すように、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等のプラ
スチックや、これらの廃プラスチック等から形成され、
貯留部10の上部を覆う被覆部材40の垂直荷重を支持
し、貯留部10の空間を確保する4本の柱部材31と、
4本の柱部材31に固定され水平面に対して傾斜する傾
斜板材32とから構成されている。傾斜板材32は流入
した雨水等を所定方向に誘導する誘導手段を構成する。
傾斜板材32の傾斜方向Sは、矢印の先端が低い方向と
なっている。充填部材30の大きさは、例えば1辺が5
0cm程度の正方形の傾斜板材32と、柱径が5〜10
cmで高さが50cm程度の柱部材31とから構成さ
れ、1辺が50cm程度の立方体に納まるような形状を
している。なお、充填部材30の大きさは、1辺が30
cm程度の大きさでも、また1辺が1m程度の大きさで
もよい。
【0021】柱部材31は、柱状部31aの上部に拡径
された連結部31bが形成され、柱状部31aの外形よ
り連結部31bの内径が大きく形成され、大径の連結部
31b内に小径の柱状部31aを嵌合することにより、
上下方向に積み重ねて連結することができる構成となっ
ている。柱部材31は上部に連結部31bが形成された
円柱状をしているが角柱状、例えば三角柱状でもよく、
壁面には内部に雨水が進水及び排水するようにスリット
や貫通孔を設けてもよい。また、柱部材31内に傾斜板
材に沿うような傾斜板を設けてもよい。このように構成
すると、柱部材内に進入した雨水等をスリットや貫通孔
から排水でき、排水機能を向上させることができる。
【0022】傾斜板材32は、例えば厚さが5〜10m
m程度のプラスチック板から形成され、4つの楕円形の
孔が形成され、この孔に4本の柱部材31が嵌合され、
接着や溶着により固着されている。このように1つの充
填部材30は、4本の柱部材31と1枚の傾斜板材32
とが固着されて形成され、傾斜板材32は貯留部10に
流入される雨水を一定の方向に誘導するものである。す
なわち、傾斜板材32上に雨水が注がれると、雨水は重
力によって傾斜方向Sに流れ、一定の方向に誘導され
る。この充填部材30は、柱部材31と傾斜板材32と
が別々に形成され、例えば現場で接着等により一体化す
るもの、圧入固定したもの、或いは一体的に形成したも
の等、適宜のものが使用される。なお、傾斜部材を、傾
斜方向Sに沿って雨水が流れるように波板で形成し、雨
水が傾斜部材に沿って流れやすくするようにしてもよ
い。また、例えば、図4(c)に2点鎖線で示すよう
に、傾斜部材32の傾斜した側端を上方に折り曲げて規
制壁部32aを形成し、同様に雨水が傾斜部材に沿って
流れやすくするようにしてもよい。
【0023】充填部材は図4(a)に示すように、前記
した4本の柱部材31と、1枚の傾斜板材32とから構
成される充填部材30の他に、(b)に示すように2本
の柱部材31と1枚の傾斜板材32とから構成され傾斜
板材32は長辺方向に沿う傾斜方向Sを有する充填部材
30A、(c)に示すように2本の柱部材31と1枚の
傾斜板材32とから構成され傾斜板材32は短辺方向に
傾斜する充填部材30B、(d)に示すように1本の柱
部材31と1枚の傾斜板材32とから構成される充填部
材30Cが使用されている。充填部材30Aは貯留部1
0の長辺に沿って設置され、充填部材30Bは貯留部1
0の短辺に沿って設置され、充填部材30Cは貯留部1
0のコーナー部に設置されるものである。また、充填部
材は、垂直方向の強度が小さい場合には、図5に示すよ
うに外周に2点鎖線で示すような枠体33を設けて補強
するものでもよい。
【0024】充填部材30,30A〜30Cは傾斜板材
32が下層と上層で交互にずれるように設置され、傾斜
板材同士は僅かに間隔を有している。傾斜板材32は、
図1に示すように貯留部10の長辺方向の外側から内側
に向けて傾斜した状態となっており、雨水等が貯留部1
0に導入されると傾斜板材32で中央部に向けて誘導さ
れる。そして、誘導された方向の貯留部10の底面に凹
窪部11が形成されている。このため、雨水等は傾斜板
材32に誘導されて貯留部10の底面中央部に集まるよ
うに設定されている。なお、図1において、全ての傾斜
板材を左上から右下に傾斜したものとし、貯留部の底面
の右端部に凹窪部を形成して雨水等を右端に誘導するよ
うにしてもよい。また、傾斜板材同士の間隔は無くても
よく、重なるようにしてもよい。
【0025】充填部材30,30A〜30Cは、単位体
積当たりの空間率が高いことや、実用上十分な強度、耐
久性を有することが要求されると共に、運搬施工が容易
であり、維持管理が容易であることが要求され、耐荷重
は例えば垂直方向は1平方メートル当たり5〜20ト
ン、水平方向は5〜16トン、空隙率は90%程度が好
ましい。前記のように柱部材にスリットや貫通孔を設け
て内部に雨水等が入るようにして空隙率を上げるように
してもよい。
【0026】充填部材30,30A〜30Cが上下に4
段に積層され設置されたあと、充填部材の側面を覆う壁
材20が立設され、その外側に防水シート21が垂直方
向に配置され、さらに外側には砂利や砕石等の埋め戻し
材22が掘削部2との間に充填される。壁材20は、こ
の外側に位置する防水シート21が貯留部10の空間に
入り込むのを防止している。防水シート21は貯留部1
0の底面に敷いたものと同等の合成ゴム又は樹脂製シー
トを使用し、底面の防水シート12と漏水しないよう
に、融着又は防水性の接着剤等で接合されている。防水
シート21を砂利等の埋め戻し材22から保護するた
め、防水シート21の外側に壁材20と同等の保護板2
3を配置してもよい。
【0027】なお、貯留施設でなく、浸透施設とする場
合は、防水シート12,21の代わりに、例えばポリエ
ステルとポリプロピレンの複合張合わせをした透水シー
トを敷設する。浸透型の施設の場合、貯留部に溜まった
雨水等を徐々に地面に浸透させる。また、貯留と浸透の
両方の機能を持たせる場合は、底面を防水シート12と
し、側面の途中まで防水シート21を敷設し、側面の途
中から上を透水シートで覆うようにする。この貯留浸透
型の施設の場合、上半分の透水シートから雨水等を徐々
に地面に浸透させ、下半分は利用する。
【0028】貯留部10には、周辺に降った雨水等を集
めるU字溝等からの導水管25が接続される。そして導
水管25の途中には泥溜め枡26が設置され、雨水中の
砂や泥が沈殿され、上澄み水が貯留部10に導水管25
によって導入される構成となっている。導水管25は複
数本が泥溜め枡26から延出して貯留部10の壁材20
と防水シート21を貫通して等間隔に挿入されている。
なお、導水管25は図2に2点鎖線で示すように、その
長さを変えて構成してもよい。これにより、貯留部10
の長辺方向に沿って均一に雨水等を導入することができ
る。
【0029】貯留部10の上部からオーバーフロー管2
7が突出しており、貯留部10の下部からはオリフィス
管28が突出している。オーバーフロー管27は貯留部
10が満水に近い状態となると上部から放流するもので
ある。オリフィス管28は貯留部10に溜められた雨水
を徐々に流出して浸透させるものであり、オリフィスの
径を調整して浸透量を調整できる。貯留部10に溜まっ
た雨水を利用するときに、オリフィス管28のオリフィ
スを開けて雨水を排出し、植木への散水や洗車用水とし
て利用することができる。
【0030】貯留部10の上部開口は被覆部材40が覆
っている。被覆部材40は多数の充填部材30の上部に
載置される被覆ボード41と、この上に敷設された防水
シート42と、この上に埋め戻された埋め戻し層43と
から構成される。被覆ボード41は、図示していないが
充填部材30,30A〜30Cの上部の連結部が嵌合す
る凹部を有すると充填部材に安定して載置できて好まし
い。防水シート42と側面の防水シート21は重ね合わ
せて接合する。なお、防水シート42の上に、保護ボー
ド44や保護シートを敷くようにしてもよい。
【0031】被覆部材40の埋め戻し層43を形成する
前に、底面の凹窪部11の壁面に形成された開口14に
連結された点検筒15の上部に点検口17を設置する。
これにより凹窪部11は、小口径マンホール15aと接
続されており、小口径マンホールの上端に接続された点
検筒15を通じて点検口17に連通し、点検口17から
洗浄水やバキューム等のホースを挿入して凹窪部11に
ホースの先端を到達させることができる。点検口17は
通常は図示していない蓋により閉じられている。
【0032】このようにして貯留部10は、底面の防水
シート12と、側面の防水シート21とから構成され、
雨水等を貯留することができ、防水シート12,21と
上面の被覆部材の防水シート42とにより内部空間が構
成される。そして、被覆部材40の埋め戻し層43によ
り、地面1と同じ平面に埋め戻される。なお、貯留部1
0の上部の防水シート42を透水シートで構成し、貯留
部10の上部に降った雨水を埋め戻し層43、透水シー
ト、被覆ボード41を通して直接、貯留部10に貯留す
るようにしてもよい。
【0033】前記の如く構成された本実施形態の雨水等
の貯留及び/又は浸透施設の作用について以下に説明す
る。この貯留施設の周辺に雨が降り、U字溝等により雨
水が集められて泥溜め枡26に流入し、ここで泥分が沈
殿されて上澄み水が導水管25から貯留部10に導入さ
れる。導入された雨水は、充填部材30,30A〜30
Cの傾斜板材32に沿って中心部に向かって誘導され、
隣の充填部材の傾斜板材32上に流され、さらに内方に
向かって誘導される。
【0034】このようにして雨水等は上方の充填部材の
傾斜板材32から、徐々に下方の充填部材の傾斜板材3
2に誘導され、砂等を含んだ雨水はフレーム16を通し
て中央部の凹窪部11に誘導される。そして、凹窪部1
1に砂等が沈殿して堆積され、上澄み水は貯留部10の
底面に沿って徐々に貯留される。従って、貯留部10の
底面全面に亘って、砂や汚泥が堆積することがなく、傾
斜板材32によって誘導された凹窪部11に砂や汚泥が
集中して堆積する。凹窪部11の底面に短辺方向の勾配
を付けると一方側の開口14に砂等を集中させることが
できる。
【0035】雨水に含まれる砂や汚泥は少量であるが、
貯留施設を長期間使用すると砂等は徐々に堆積して量が
増していく。また、降雨が激しいときは、泥溜め枡26
を通過して流入する砂等が増える。このようにして堆積
した砂等の堆積物は、地面に開口する点検口17から目
視で判断することができ、ある程度の量となった時点で
点検口17から、例えばバキューム管を挿入して砂等の
堆積物を吸い出して除去する。また、一方の開口14か
ら高圧洗浄水を噴射し、他方の開口14から吸い出すと
効率よく堆積物を除去できる。
【0036】降雨量が多く、導水管25から多量の雨水
等が流れ込み貯留部10が満水状態となると、貯留部上
部のオーバーフロー管27から雨水は流出し、図示して
いない下水管等に排水される。貯留部内に溜められた貯
留水を散水等に利用するときは、貯留部下方のオリフィ
ス管28を開いて利用することができる。また、オリフ
ィス管28の途中に取水枡を設けて、ここから貯留水を
取水して利用するようにしてもよい。
【0037】本発明に係る充填部材の他の実施形態を図
6に基づき詳細に説明する。図6は本発明に係る充填部
材の他の実施形態を示す平面図、斜視図、一部を破断し
た側面図である。なお、この実施形態は前記した実施形
態に対し、充填部材の柱部と傾斜部とを一体的に形成し
たことを特徴とする。この充填部材も、図1〜3に示す
貯留部10の内部に充填して設置されるものである。
【0038】図6において、充填部材35は、柱部材と
して16本の円柱パイプ36と、これらのパイプを連結
する傾斜板材37とから構成され、プラスチックで一体
的に形成されている。寸法的には傾斜板材37は50c
m程度の正方形で、円柱パイプ36は外形が50〜60
mm、肉厚が1〜2mmで、高さが100〜150mm
程度に設定されている。なお、円柱パイプの本数は適宜
設定できるものであり、傾斜板材は長方形でもよいこと
は勿論である。また、図示していないが、円柱パイプ3
6の内部に傾斜板材37に沿う傾斜板を形成してもよ
く、円柱パイプに雨水等が進入すると共に排水できるス
リットや貫通孔を形成してもよい。
【0039】この実施形態の充填部材35は、図7に示
すように円柱パイプ36に、軸部38aと鍔部38bを
有する接続部材38を嵌合させて、上方に多段に積み重
ねて連結することができるもので、上下方向の連結部と
して円柱パイプ36の上下端部に凹部が形成されてい
る。軸部38aは円柱パイプ36に圧入されるもので
も、緩く挿入されて接着されるものでもよく、鍔部38
bは円柱パイプ36の外径と等しく設定される。
【0040】この充填部材35も、貯留部10内に水平
に設置されると共に、接続部材38を嵌合させて上方に
積み重ねられ、貯留部内に充填されて上部の開口を被覆
する被覆部材40を支持するものである。貯留部10に
雨水等が導入されると、砂等を含んだ雨水は充填部材3
5の傾斜板材37に沿って流れて、同様に凹窪部11に
誘導される。雨水の砂等は凹窪部11に沈殿して堆積
し、上澄み水は貯留部10に貯留される。そして、凹窪
部11に堆積した砂等の堆積物は、開口14に連通する
点検口17からバキューム等で吸い取って除去すること
ができる。
【0041】本発明に係る充填部材のさらに他の実施形
態を図8〜10に基づき説明する。図8は本発明に係る
充填部材のさらに他の実施形態を示し、(a)は平面
図、(b)は(a)の正面図、(c)は(a)のB−B
線断面図、図9は図8の充填部材と連結部材を示す概略
斜視図、図10は充填部材を重ねる動作状態説明図であ
る。図8〜10において、この実施形態の充填部材50
は、平面形状が四角形で1辺が1メートル程度の正方形
をしており、4つの角部に三角柱状の柱部材51が形成
され、2つの柱部材51の上方位置から他の2つの柱部
材51の下方位置まで傾斜板材52を連結してあり、傾
斜板材52は後述する補強部を有するものである。傾斜
板材52は、雨水等を誘導する誘導手段を構成する。
【0042】柱部材51は断面が直角二等辺三角形の三
角柱状であり、高さが10数cm程度で肉厚が4〜5m
m程度に形成され、上下に貫通していてもよいが本例で
は内部に傾斜板材52が延長した状態で閉塞されてい
る。傾斜板材52の傾斜角度は柱部材51の底面に対し
て5〜6度に設定され、水平に設置された状態で水平面
に対して前記の角度になり、雨水等が傾斜面を緩やかに
流れて誘導される構成となっている。柱部材51の上下
端部は前記のように凹部となっており、この凹部が充填
部材50を上下に重ねて設置するときの連結部として機
能する。
【0043】また、もう一つの充填部材50Aは平面形
状が充填部材50と同じであり、高さが25cm程度で
あり傾斜板材52の傾斜は略同じものである。高さの低
い充填部材50は図1〜3に示す貯留部10の下半分に
設置され、高さの高い充填部材50Aは貯留部10の上
半分に設置することが好ましい。このように、下方の充
填部材を高さの低いものとすることにより、充填部材の
基礎に相当する下方の強度が大きくなり、また下方の傾
斜板材の密度が大きくなることから雨水等を確実に所望
の方向に誘導することができる。
【0044】補強部として、1つは柱部材51と平行に
傾斜板材52の両面から上下方向に突出する補強柱5
3,54を備えている。これらの補強柱は傾斜板材52
の中央に位置する大径の円柱の補強柱53と、その周囲
の4個所に位置する小径の円柱の補強柱54とを備えて
おり、補強柱53,54は充填部材50を上下に連結す
る柱部材51と同じ高さ、あるいは僅かに小さい高さを
有している。補強柱53,54の肉厚は、数mm程度、
あるいは10mm以内が好ましい。
【0045】なお、補強柱は円柱に限らず角柱でもよ
く、中空のもの、中空で貫通したもの、中実のもの等、
適宜の形態のものを採用できる。また、中空のもので壁
面にスリット(図示せず)を形成し、雨水等が補強柱の
内部に進入できるものでもよい。さらに、柱部材51及
び補強柱53,54に、スリットや貫通孔を設けると、
柱部材や補強柱の内部に雨水等が進入及び排水すること
ができるため、充填部材50の空隙率を向上させること
ができる。
【0046】この充填部材50,50Aは、図9,10
に示されるように上下方向に積み重ねることができる。
すなわち、下方に位置する充填部材50の柱部材51の
上方の凹部に4個の連結部材55を挿入する。連結部材
55は柱部材51の内部に嵌合する三角柱状をしてお
り、上下の端面は傾斜板材52に当接するように傾斜し
ている。連結部材55の側面に示した2点差線は、柱部
材51に嵌合したときの上下の柱部材の境界を示してい
る。なお、連結部材55は上下方向に貫通した三角柱の
パイプ状としてもよい。
【0047】充填部材50,50Aを、図1〜3に示す
貯留部10内に上下方向に重ねて設置するときは、図1
1に示すように充填部材の上下に上板材60及び下板材
65を設置する。上板材60、下板材65は外形が充填
部材50,50Aと同じ正方形であり、4つの角部には
充填部材の柱部材51が位置決めされるガイド突起6
1,66が突設されている。ガイド突起61,66は柱
部材51の凹部の直交する2辺の内側に嵌合する形状を
している。そして、上板材60は面全体に多数の正方形
孔62が形成され、雨水等が入り込むことができるよう
に構成されている。下板材65には孔は形成されていな
い。上板材60、下板材65は、充填部材と同様のプラ
スチック等で、ガイド突起を除く厚さが20mm程度に
形成することが好ましい。なお、上板材60を貫通する
孔は正方形に限られず、円形等の適宜の形状とすること
ができる。
【0048】図1〜3に示す貯留部10の底面の防水シ
ート12上に下板材65を水平方向に並べて敷設する。
下板材65の上方に突出するガイド突起66に充填部材
50の柱部材51の凹部を重ねると、充填部材50は位
置決めされて移動が規制される。つぎに、充填部材50
の柱部材51の上方の凹部に連結部材55を4個挿入
し、この上に次の充填部材50を重ねる。貯留部10の
深さが、例えば1.5m程度の場合、低い充填部材50
を8個重ねたあと、高い充填部材50Aを2個重ねる
と、合計で約1.5mとなる。このあと、一番上に上板
材60を載置する。このとき、上板材60のガイド突起
61が充填部材50Aの柱部材51の凹部に嵌合し、上
板材60の移動は阻止される。
【0049】この実施形態においては、充填部材50,
50Aを重ねて設置するとき、薄板状の平面形状が四角
形の傾斜板材52の4つの角部が柱部材51で補強され
て保護されているため、衝撃等により破損することを防
止できる。また、傾斜板材52の中心部や、その周辺部
に補強部として補強柱53,54が備えられ、これらの
補強柱が上下方向に連結されているため、傾斜板材が外
力等により変形することがないため、雨水等が貯留部に
導水されたときに雨水等を一定の勾配で所定の方向に誘
導することができる。補強柱53,54の高さが僅かに
小さい場合は、荷重が加わると傾斜板材52は僅かに下
方に変形し、下方の補強柱と当接して荷重を負担する。
【0050】このようにして充填部材50,50Aを上
下に重ねて所定の高さに積み重ねたあと、隣接する下板
材65にも同様に充填部材50,50Aを重ねて貯留部
10全体を充填する。なお、図示していないが、隣接す
る充填部材50,50A同士を水平方向に連結して、相
互に関連付けるようにしてもよい。貯留部10内の全体
に充填部材50,50Aを充填したあと、上板材60、
下板材65と同様の構成の側板材(図示せず)を、重ね
て設置した充填部材50,50Aの側方に立てた状態で
設置する。この側板材は、図1に示す壁材20と同様
に、充填部材の間の雨水等が進入する空間内に、防水シ
ート12、砂利や砕石等の埋め戻し材22が進入するの
を防止するものである。
【0051】前記のように、貯留部10内に充填部材5
0,50Aを充填し、多数の充填部材を防水シートや透
水シート等で包んだあと土砂を埋め戻す。すなわち、貯
留部10に導水管25、オーバーフロー管27、オリフ
ィス管28を接続してから、上板材60の上部に透水シ
ート(図示せず)を敷き、必要に応じて図1と同様に、
保護ボード44を設置し、埋め戻し層43を形成して貯
留部10の上部を覆う。このようにして、貯留部10を
覆う上板材60、透水シート及び埋め戻し層43から構
成される被覆部材は、多数の充填部材50,50Aによ
り支持される。
【0052】前記の実施形態では、充填部材50,50
Aの柱部材51は上下方向の連結部として凹部を備えて
おり、凹部に連結部材55を挿入して上下方向に重ねる
例を示したが、充填部材を上下に重ねて設置する他の例
として、図12に示すように柱部材51の下部に段差部
51aを形成して、この段差部を下に位置する充填部材
の上方の凹部に挿入するようにしてもよい。この構成に
より、下方の充填部材の上に上方の充填部材が確実に位
置決めされて載置でき、別体の連結部材を必要としな
い。
【0053】また、前記の実施形態では、補強部として
補強柱の例を示したが、図13,14に示すような補強
リブを設けるようにしてもよい。図13に示す補強リブ
56は、傾斜板材52の上面に、雨水等が流れるときに
流れる傾斜方向Sに沿って立設している。具体的には傾
斜板材52の中央を傾斜方向に沿って立設して3つの円
柱補強柱53,54を連結する補強リブ56a、補強柱
をぬって傾斜方向に沿って立設された補強リブ56b、
傾斜板材の外周を傾斜方向に沿って立設された補強リブ
56cが設けられている。図14に示す補強リブ57
は、傾斜板材52の下面に、中央の補強柱53から放射
状に形成されている。前記した補強リブ56,57は、
4つの角部に位置する柱部材51の上面及び下面と同じ
高さまで延出されるか、あるいは僅かに低い位置まで延
出される。
【0054】このように補強リブ56,57を形成する
ことにより、傾斜板材52は外力等により湾曲する等の
変形が防止され、貯留部に流入される雨水等は充填部材
50,50Aの傾斜面上を円滑に流れることができ、砂
等を貯留部の凹窪部に確実に誘導することができる。こ
のため、砂や汚泥等を凹窪部に集中させることができ、
雨水等を貯留及び/又は浸透する施設を長期間、機能を
落とすことなく使用することができる。傾斜板材52の
上面に補強リブ56を傾斜方向Sに沿って立設し、下面
に放射状の補強リブ57を立設するようにしてもよい。
また、補強リブ56,57は補強柱53,54を貫通し
て、柱の内部まで形成してもよい。
【0055】なお、前記した実施形態では、凹窪部と点
検口とを連通させる点検筒として、円筒状のパイプの例
を示したが、断面が四角形状のマンホール状の点検筒で
点検口と凹窪部とを連通させるように構成してもよい。
また、凹窪部を覆って平坦とする格子状のフレーム材の
代わりに、水や砂を通過させることができるメッシュの
板材を敷くようにしてもよい。さらに、泥溜め枡は貯留
部に近接して1つだけ配置する例を示したが、貯留部の
周囲に複数個設け、複数個の泥溜め枡から雨水等を貯留
部に流入させるように構成してもよい。
【0056】
【発明の効果】以上の説明から理解できるように、本発
明の雨水等の貯留及び/又は浸透施設は、雨水と共に流
入する砂や汚泥を凹窪部に集中させ、バキューム等で吸
い出すことができ、洗浄して除去することができるた
め、長期間使用して貯留部に砂等が堆積して内容積が減
少することがなく、雨水等の貯留及び/又は浸透施設
を、機能を落とすことなく、安定して使用することがで
きる。このため、新たな土地に新規の施設を造成するこ
とを回避でき、土地を有効利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る雨水等の貯留及び/又は浸透施設
の一実施形態の断面図。
【図2】図1の一部を破断した平面図。
【図3】図1のA−A線断面図。
【図4】本発明に係る充填部材を示し、(a)は4つの
柱部材を有する充填部材の斜視図、(b)は2つの柱部
材と長辺方向に傾斜する傾斜板材とを有する充填部材の
斜視図、(c)は2つの柱部材と短辺方向に傾斜する傾
斜板材とを有する充填部材の斜視図、(d)は1つの柱
部材と傾斜板材とを有する充填部材の斜視図。
【図5】充填部材の他の実施形態を示す概略斜視図。
【図6】充填部材のさらに他の実施形態を示し、(a)
は平面図、(b)は斜視図、(c)は一部を破断した側
面図。
【図7】図6の充填部材を積み重ねる動作状態の概略側
面図。
【図8】充填部材の他の実施形態を示し、(a)は平面
図、(b)は(a)の正面図、(c)は(a)のB−B
線断面図。
【図9】図8の充填部材と連結部材を示す概略斜視図。
【図10】図8,9の充填部材を重ねる動作状態を示す
説明図。
【図11】図8,9の充填部材を貯留部内に重ねる動作
状態を示す概略斜視図。
【図12】充填部材の連結部の他の実施形態を示す一部
を破断した正面図。
【図13】充填部材の補強リブを示す概略斜視図。
【図14】充填部材の他の補強リブを示す概略斜視図。
【符号の説明】
1 地面、 2 掘削部、3 基礎部、
10 貯留部、11 凹窪部、 12 防
水シート、14 開口、 15 点検筒、16
フレーム材、 17 点検口、20 壁板、
21 防水シート、30,30A〜30C 充填部
材、31 柱部材、32 傾斜板材(傾斜部材)、35
充填部材、 36 円柱パイプ、37 傾斜板材
(傾斜部材)、40 被覆部材、 41 被覆ボー
ド、42 防水シート、 43 埋め戻し層、50,
50A 充填部材、51 柱部材、 52 傾斜
板材、53,54 補強柱、 55 連結部材、56,
57 補強リブ、

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地面を掘下げて形成した貯留部と、該貯
    留部内に水平方向に並べられると共に、上下方向に重ね
    て設置された多数の充填部材と、該充填部材の上部に載
    置され前記貯留部の上部を覆う被覆部材とを備える雨水
    等の貯留及び/又は浸透施設であって、 前記充填部材は、流入した雨水等を所定方向に誘導する
    誘導手段を備え、 前記貯留部は、その底面に、前記誘導手段によって雨水
    等が誘導される箇所に凹窪部を備えることを特徴とする
    雨水等の貯留及び/又は浸透施設。
  2. 【請求項2】 前記凹窪部は、前記貯留部の全幅まで形
    成され、前記凹窪部の端部は地面に開口する点検口に連
    通していることを特徴とする請求項1記載の雨水等の貯
    留及び/又は浸透施設。
  3. 【請求項3】 上下方向の連結部を有する柱部材と、該
    柱部材に固定され水平面に対して傾斜する傾斜部材とを
    備える雨水等の貯留及び/又は浸透施設に使用する充填
    部材。
  4. 【請求項4】 前記傾斜部材は、四角形の傾斜板材から
    形成され、前記柱部材は、該傾斜板材の各角部に形成さ
    れることを特徴とする請求項3に記載の雨水等の貯留及
    び/又は浸透施設に使用する充填部材。
  5. 【請求項5】 前記傾斜部材は、補強部を備えることを
    特徴とする請求項3又は4に記載の雨水等の貯留及び/
    又は浸透施設に使用する充填部材。
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