JP2008240385A - 河水貯水施設 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、洪水の際、貯留施設に流れ込む水の勢いに十分耐えることができ、長期に亘って使用できる河水貯水施設を提供することにある。
【解決手段】 本発明の河水貯水施設は、河岸に臨むように設けられている越流堰6と、越流堰6の後方に形成されこの越流堰6を越えてきた河水を貯水するために河川敷の地面を掘り下げて設けられ内部に樹脂製骨格ブロック11が3次元的に配置された河水貯水部2と、河水貯水部2と越流堰6との間に設けられている河水の流速を減ずるためのコンクリート製の減速ブロック8と、を有することを特徴としている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、河川敷に形成される河水貯水施設に関するものである。
従来から、例えば、大雨の際、雨水の急激な河川への流出を防ぐ等の目的から、あるいは雨水を防火用、また花壇や菜園等の散水用等に利用する目的で、ビルや団地周辺の空き地、あるいは駐車場や駐輪場等の地下に貯水施設を設け、これに雨水を貯える試みが種々成されてきた。
この種の雨水貯水施設の一例として、特許文献1に記載されているようなものがある。
この雨水貯水施設は地面を掘り下げて形成した貯水部内に、コンクリート製の断面矩形の筒状体を環状に設置して一次貯留槽を形成し、この環状の一次貯留槽で囲まれた内部に樹脂製骨格ブロックを3次元的に配置して形成した貯水空間を有する二次貯留槽を形成したものである。
この雨水貯水施設の特徴は、外部から流れ込んできた雨水をまず一次貯留槽に貯え、一次貯留槽をオーバーフローしたものを二次貯留槽に貯えるようにしている点にある。
その結果、外部から排水溝等を介して流れ込んできた雨水に含まれている土砂は、まず一次貯留槽内に沈殿させ、そのうわ水だけを二次貯留槽側に流し、できるだけ土砂が二次貯留槽内に堆積しないようになっている。
加えて一次貯留槽側は、前述したようにコンクリート製の筒状体で形成しているためかなり堅牢である。それ故、内部に清掃作業者が入ることができる構造にすることも容易である。一方、二次貯留槽の方は樹脂製骨格ブロックからなっているため、一次貯留槽に比較すると機械的強度が低い。それ故、この二次貯留槽側は、内部に清掃作業者が入れる程のスペースを確保することは容易ではない。しかしながら、前述したように元々二次貯留槽側には土砂が入り込み難いように設計されているから、あえて清掃作業者が入る必要もない、というのが特徴の一つになっている。
特開2006−348476号公報
ところで、昨今では温暖化現象が進んでいるためか、異常気象と言われる、例えば、大型の洪水が各地で頻発するようになってきた。そのためこれまでは河川敷にまで前述した特許文献1に記載の雨水貯水施設を設けることは考えられていなかったが、最近では、豪雨の際、河川に近い位置に設けられている遊水池の如き貯水池だけでは対応できず、河川敷にも増水中の河水を一時的に貯え、河川の氾濫が治まって来た頃に、一時的に貯えていた河水を河川に戻そう、との提案がなされ始めている。
その場合、例えば、前述した特許文献1に記載されている雨水貯水施設とは別の設計思想が必要である。
すなわち、従来の雨水貯水施設の場合には、通常、排水溝から雨水が流れ込むため、その勢いはそれ程強くなく、また単位時間当りの流入量もそれ程大きくない。
一方、洪水の際、河川から河川敷の地下に形成した貯水施設に流れ込む水の流量、及びその流速は、前記雨水貯水施設とは比べるまでもなく格段に大きい。具体的には、毎秒数トンという水量が流れ込む、と推測されている。
このように河川敷に貯水施設を作ろうとすると、これまでとは全く異なる概念が必要である。例えば、流れ込む水の勢いに耐えることのできる河水貯水施設を建設する必要がある。しかしながら、特許文献1を始めとする公知文献には、具体的な提案が未だ成されていない。
前述の問題に鑑み本発明の目的は、洪水の際、貯留施設に流れ込む水の勢いに十分耐えることができ、長期に亘って使用できる河水貯水施設を提供することにある。
前記目的を達成すべく本発明の請求項1記載の河水貯水施設は、河岸に臨むように設けられている越流堰と、該越流堰の後方に形成されこの越流堰を越えてきた河水を貯水するために河川敷の地面を掘り下げて設けられ内部に空間保持骨格ブロックが3次元的に配置された河水貯水部と、該河水貯水部と前記越流堰との間に設けられている河水の流速を減ずるためのコンクリート製の減速ブロックと、を有することを特徴とするものである。
また、請求項2記載の河水貯水施設は、河岸に臨むように設けられている越流堰と、該越流堰の後方に形成されこの越流堰を越えてきた河水を一時的に貯留しその流速を減ずる減勢池と、該減勢池を通過して流れ込んで来た前記河水を貯水するために河川敷の地面を掘り下げて設けられ内部に空間保持骨格ブロックが3次元的に配置された河水貯水部と、該河水貯水部と前記減勢池との間に設けられている河水の流速を減ずるためのコンクリート製の減速ブロックと、を有することを特徴としている。
さらにまた、請求項3記載の河水貯水施設は、請求項1または請求項2いずれかに記載の河水貯水施設において、前記減速ブロックは断面矩形の筒状体であって、前記河水貯水部に面する側にその一側面を向けて配設されていて、かつ前記河水貯水部に面する一側面とこの一側面に対向する側面には前記越流堰を越えてきた河水が前記河水貯水部に流れ込むための開口部が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項4記載の河水貯水施設は、請求項3記載の河水貯水施設において、前記減速ブロックの前記一側面とこの一側面に対向する側面に設けられている開口部は互いに千鳥配置に設けられていることを特徴としている。
加えて、請求項5記載の河水貯水施設は、請求項1〜請求項4いずれかに記載の河水貯水施設において、前記減速ブロックは2列以上設けられていることを特徴とする。
さらに請求項6記載の河水貯水施設は、請求項1〜請求項5いずれかに記載の河水貯水施設において、前記河水貯水部は前記減速ブロックに近い側に、河水貯水部を前記減速ブロックに近い側と遠い側とに仕切る堆砂抑制パーテーションを有していることを特徴としている。
このようにしてなる本発明の河水貯水施設によれば、河川から越流堰を越えて河水貯水部に入ってくる河の水は、減勢池や減速ブロックでその勢いを削がれるため、河水貯水部内に3次元的に、すなわち、上下縦横に配置されている空間保持骨格ブロックが、仮に樹脂製の骨格ブロックであっても、損傷する可能性を大幅に低減できる。それ故、長期に亘って使用可能な河水貯水施設を得ることができる。
以上のように本発明によれば、洪水の際、貯留施設に流れ込む水の勢いに十分耐えることができ、長期に亘って使用可能な河水貯水施設を提供することができる。
以下に図1〜図6を用いて、本発明の河水貯水施設の一実施例を詳細に説明する。図1は本発明の河水貯水施設の一実施例を示す平面図、図2は図1におけるX−X線部における一部断面図である。
図1に示すように、本発明に係る河水貯水施設1は、例えば、一級河川3の河川敷を掘り下げて形成したもので、その平面形状が、例えば、略長方形でその面積が、例えば、約1500m、図2に示す河水貯水部2の高さが約2mの貯水量約3000トンの河水貯水部2を有している。尚、図1で符号4は河水貯水施設1に河川から河水(以下単に水という)が流入する流入部で、符号5は一時的に貯留していた水を、洪水が治まってきた頃河川に戻す流出部である。尚、この流出部5を河川に戻すように形成しないで、最寄りの遊水池等の貯水池、あるいは地下に埋設されている最寄りの下水道本管に流すように形成することもできる。
本発明の河水貯水施設をより詳細に説明する。図2に示すように、河川3側から説明すると、河川3の河岸に臨むように、例えばコンクリート製の越流堰6が設けられている。この越流堰6の高さや幅は、河水貯水施設1が設置されている付近におけるこの河川3の危険水位等を勘案して決められる。また、この越流堰6の後方に形成されているのは、この越流堰6を越えてきた河水を一時的に貯留し、その流速を減ずる減勢池7である。
この減勢池7を通って河水貯水部2内に流れ込む水の勢いをさらに減ずるために、河水貯水部2と減勢池7との間にコンクリート製の減速ブロック8が設置されている。
この減速ブロック8は、コンクリート製で、かつその断面は後述するように矩形の筒状体である。そして河水貯水部2側に面する側にその一側面8aを向けて配設されていて、かつこの一側面8aと、この一側面8aに対向する側面8bには、それぞれ減勢池7を通過してきた水が河水貯水部2に流れ込むための開口部9、9が設けられている。すなわち、減勢池7を経由して流れ込んできた水は、減速ブロック8にぶつかって減速しながら減速ブロック8の側面8a、8bに形成されている開口部9、9を通過して河水貯水部2内に流れ込む。
また、特に図示してはいないが、必要な場合には、減速ブロック8を河水貯水部2の前に2列あるいはそれ以上並べてもよい。このようにすると、河川3から流れ込む水の勢いをさらに減速させることができる。
ところで、河水貯水部2内には、例えば、その内側の底面には、例えば、樹脂製あるいはコンクリート製の板材10を敷き詰めてもよいし、また、側面にも必要なら樹脂製あるいはコンクリート製の板状の壁材を積み上げて側壁を形成してもよい。尚、必要なら、底面及び側面に不織布等からなる透水性シ−トを敷いてもよい。このようにしておけば、地表面側から河水貯水部2内への土砂の侵入を防止できる利点がある。
このように河水貯水部2内の底面や側面を仕上げたら、河水貯水部2内部の空間に、樹脂製、例えばポリプロピレン製の空間保持骨格ブロック11(以下単に樹脂製骨格ブロック11という)を3次元的に、すなわち、上下縦横に複数個連結して空間保持骨格、すなわち、貯水空間を形成する。
尚、図2においては、図を簡略化するため樹脂製骨格ブロック11の一部のみ記載し、大部分は省略しているが、実際には河水貯水部2内に隈なく樹脂製骨格ブロック11が組み込まれる。
尚、図2に示す樹脂製骨格ブロック11は、円筒体の両端(図では上下)に正方形状の枠体が一体成形された樹脂製のもので、図示してはいないが、枠体部分に連結突起やこの連結突起が嵌合する嵌合穴をそれぞれが有していて、互いの連結突起を相手の嵌合穴に嵌合させて順次連結し、貯水空間を形成している。
尚、ここでは隣接する樹脂製骨格ブロック11同士を互いに連結して配置する説明を行ったが、設計によっては、必ずしも連結せずに、単に上下縦横に並べて配置することもある。但し、お互いを連結しておいた方が、水が河水貯水部2内に流れ込んできた場合、水の勢いに負けず設置位置を安定して維持し易いので好ましい。
ところで樹脂製骨格ブロック11の形状は種々あり、例えば、図2に示す樹脂製骨格ブロック11以外にも、箱型のもの、円筒状のもの、トレイ状のもの等種々考案されている。それ故、この発明においても図2に示す形状のものに限定されるものではない。
因みに、このように樹脂製骨格ブロック11で形成された空間保持骨格の貯水空隙率は90%以上であることが好ましい。
河水貯水部2内全体に樹脂製骨格ブロック11による空間保持骨格を形成したら、必要ならその上に樹脂製あるいはコンクリート製等の天板12を載せ、さらに必要なら透水性シ−トを被せ、さらにその上に掘り起こした土を埋め戻す等して被覆層13が形成されている。因みに、この被覆層13の厚さは、通常、約1m〜2mである。
ところで、図2において、符号15は河水貯水部2内の状態、例えば土砂の堆積状態を観察するためのマンホールを、また、符号20、21は河水貯水部2を設置する前に貯水部の底面に敷詰めた瓦礫層等の下地層をそれぞれ示している。
さらにまた、図2において符号16は、堆砂抑制パーテーションである。この堆砂抑制パーテーション16は、例えば、樹脂製の板材を、隣接する樹脂製骨格ブロック11の前述した正方形状の枠体の側面で確実に挟んで固定してある。因みに、図3に示すように、この堆砂抑制パーテーション16によって河水貯水部2を、減速ブロック8に近い側と遠い側との2つに仕切っている。このようにすることで、減速ブロック8を通過して河水貯水部2に向かって流れ込んできた水は、堆砂抑制パーテーション16にぶつかってさらに減速し、堆砂抑制パーテーション16で仕切られている河水貯水部2の減速ブロック8に近い側に、含まれている土砂を沈殿させ、堆積させる。
その結果、図3に示すようにマンホール15を堆砂抑制パーテーション16からみて減速ブロック8側に設けておけば、適宜マンホール15を使って河水貯水部2の減速ブロック8に近い側の掃除、具体的には堆積物の除去が可能になる。すなわち、水に含まれている土砂の大部分は河水貯水部2の奥側、すなわち、図2における堆砂抑制パーテーション16より左側には侵入しないで、堆砂抑制パーテーション16の手前、すなわち、図2における堆砂抑制パーテーション16の右側に沈積する。そのため掃除がやっかいな河水貯水部2内の大部分、すなわち、図2における河水貯水部2の左側は、長期に亘って掃除(堆積物の除去)が不要になる。
ところでこの堆砂抑制パーテーション16は、前述したように複数枚の樹脂製の板材で形成されているが、各板材間には適度の隙間が形成されていて、減速ブロック8側から侵入してきた水はその隙間から堆砂抑制パーテーション16で仕切られた河水貯水部2の左側(奥側)に漏れるように流入していく。もちろん、流入部4からの流入量が多かったり、時間の経過と共に河水貯水部2の貯水量が増え、水位が上昇してきた場合には、この堆砂抑制パーテーション16の上端を越えて、水が河水貯水部2の奥側に流入してくる場合もある。
図3は本発明の河水貯水施設1の流入部4の平面図である。図3では、図を判り易くするためにマンホール15の一部を省略しているが、内部の堆積物を外部に汲み出すには、堆砂抑制パーテーション16に沿ってマンホール15の数を増やしておくと作業性が向上する。
ところで、図1に示す河水貯水施設1では、その平面形状が略長方形であるが、河川敷の形状に合わせてその平面形状を、例えば、略L字状、あるいは台形状に形成する場合もある。
また、図3において流入部4の間口の幅をLとし、各減速ブロック8に形成されている開口部9の幅をln(n=1、2・・・m m:減速ブロック8の個数)としたとき、おおよそ、L=l+l+・・・lmとなるようにしておくと、越流堰6を越えてきた水が減勢池7で外部に溢れ難くなるので、好ましい。
図4は図3の拡大図である。図4に示すように、コンクリート製の減速ブロック8の側面8a、8bに形成されている開口部9、9は互いにずれて形成されている、一般的にいう千鳥配置になるように形成されている。因みに、図4では開口部9の様子をより判り易くするために、減速ブロック8の側壁にハッチングを入れてある。
このように千鳥状に開口部9を配置すると、矢印が示すように、減勢池7を通過してきた水は、減速ブロック8の側面壁部によりぶつかり易くなって、その流速をより一層減じられる。その結果、河水貯水部2内の樹脂製骨格ブロック11に衝突する際の流水のエネルギーはより一層減じられ、河水貯水部2の樹脂製骨格ブロック11よりなる貯水空間はより損傷し難くなる。
ところで、減速ブロック8を2列以上設置する場合には、2列あるいはそれ以上並べられた減速ブロック8の開口部9が全体として千鳥配置になるように並べると、より一層水の勢いを減速でき好ましい。
図5は、減速ブロック8の部分のみ拡大した横断面図である。減速ブロック8に設けてある開口部9は矩形形状であるため×印で示してあるが、開口部9の形状は矩形に限らず円形やだ円形等他の形状であってもよい。
また、前述した実施例では、開口部9を千鳥配置に形成しているが、図6に示すように減速ブロック8の対向する側面8a、8bに形成する開口部9は千鳥配置に限定されず直線状であってもよい。例えば、河水貯水施設1の河水貯水部2に流れ込む水の流速や流量がそれほど大きくない場合にあっては、図6に示す減速ブロック8で十分に対応可能である。
尚、図6に示す減速ブロック8を2列以上、しかも隣接する列の減速ブロック8の開口部9が互いにずれるように配置すれば、全体として開口部9を千鳥配置にでき、流速を減ずる上で好ましい。
また、減速ブロック8の側面8a、8bに設ける開口部9の個数も1個に限るものではなく複数個であってもよい。またその位置は整列状態であってもよいし、ランダムであっても問題ない。
また、前述した実施例では、河水貯水部2内に貯水空間を形成するために樹脂製骨格ブロック11を用いているが、もちろんコンクリート製の骨格ブロックを用いてもよいことは言うまでもない。
しかしながら、樹脂製骨格ブロック11を用いた方が、コストも安く、また軽量であるため運搬性もよいので、工事がやり易く、それ故、材料費や工事費ともにコストダウンを図れて好ましい。
また、前述した実施例では越流堰6の後方に減勢池7を設けているが、洪水の際の水の流速がそれほど大きくない場所等では、一時的に水を蓄え、その流速を減ずる目的の減勢池7とまでは言えない、例えば、水を単に減速ブロック8、そして河水貯水部2へと導く案内水路のようなものにしてもよい。すなわち減勢池7をなくして深さの浅い案内水路に代えてもよい。
また、河水貯水部2の底面にあっては、この河水貯水部2の設置場所の地下水位が上がり易く、樹脂製骨格ブロック11等で形成した河水貯水部2に大きな浮力が働く可能性がある。そのような恐れがある場合には、河水貯水部2の下面に適切な厚さでコンクリートを打設することもあり得る。
このように本発明の河水貯水施設によれば、洪水時に河川から越流堰を越えて河水貯水部に入ってくる水は、減勢池あるいは減速ブロックでその勢いを削がれるため、河水貯水部内に3次元的に積まれて空間保持骨格、すなわち貯水空間を形成している骨格ブロックが、仮に樹脂製の骨格ブロックであっても、流れ込む水の力で損傷する危険性を大幅に減ずることができる。それ故、長期に亘って使用可能な河水貯水施設を得ることができる。
また、骨格ブロックとして樹脂製骨格ブロックを用いることができれば、河水貯水部の形成も著しく工事が容易になる。なぜならば、樹脂製骨格ブロックは軽量で運び易いため、建設工事の作業性が著しく向上するからである。それ故、本発明の河水貯水施設によれば、樹脂製骨格ブロックを用いることが出きるため骨格ブロックの価格も低減できるし、工事費も安くできる。それ故、建設コストの大幅な削減も可能である。
以上に述べたように本発明によれば、洪水の際、貯留施設に流れ込む水の勢いに十分耐えることができ、長期に亘って使用可能な河水貯水施設を提供することができる。
本発明の河水貯水施設の一実施例を示す概略平面図である。 図1に示す本発明の河水貯水施設のX−X線における一部断面図である。 本発明の河水貯水施設の流入部の拡大平面図である。 図3に示す本発明の河水貯水施設の流入部のさらなる拡大平面図である。 本発明の河水貯水施設に係る減速ブロックの一例を示す平面図である。 本発明の河水貯水施設に係る減速ブロックの他の例を示す平面図である。
符号の説明
1 河水貯水施設
2 河水貯水部
3 河川
4 流入部
5 流出部
6 越流堰
7 減勢池
8 減速ブロック
9 開口部
11 樹脂製骨格ブロック
13 被覆層
15 マンホール
16 堆砂抑制パーテーション

Claims (6)

  1. 河岸に臨むように設けられている越流堰と、該越流堰の後方に形成されこの越流堰を越えてきた河水を貯水するために河川敷の地面を掘り下げて設けられ内部に空間保持骨格ブロックが3次元的に配置された河水貯水部と、該河水貯水部と前記越流堰との間に設けられている河水の流速を減ずるためのコンクリート製の減速ブロックと、を有することを特徴とする河水貯水施設。
  2. 河岸に臨むように設けられている越流堰と、該越流堰の後方に形成されこの越流堰を越えてきた河水を一時的に貯留しその流速を減ずる減勢池と、該減勢池を通過して流れ込んで来た前記河水を貯水するために河川敷の地面を掘り下げて設けられ内部に空間保持骨格ブロックが3次元的に配置された河水貯水部と、該河水貯水部と前記減勢池との間に設けられている河水の流速を減ずるためのコンクリート製の減速ブロックと、を有することを特徴とする河水貯水施設。
  3. 前記減速ブロックは断面矩形の筒状体であって、前記河水貯水部に面する側にその一側面を向けて配設されていて、かつ前記河水貯水部に面する一側面とこの一側面に対向する側面には前記越流堰を越えてきた河水が前記河水貯水部に流れ込むための開口部が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2いずれかに記載の河水貯水施設。
  4. 前記減速ブロックの前記一側面とこの一側面に対向する側面に設けられている開口部は互いに千鳥配置に設けられていることを特徴とする請求項3記載の河水貯水施設。
  5. 前記減速ブロックは2列以上設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかに記載の河水貯水施設。
  6. 前記河水貯水部は前記減速ブロックに近い側に、河水貯水部を前記減速ブロックに近い側と遠い側とに仕切る堆砂抑制パーテーションを有していることを特徴とする請求項1〜請求項5いずれかに記載の河水貯水施設。
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