JPH09279669A - 雨水一時貯留槽及びその構築に用いるコンクリート製の門形ブロック - Google Patents

雨水一時貯留槽及びその構築に用いるコンクリート製の門形ブロック

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JPH09279669A
JPH09279669A JP11967596A JP11967596A JPH09279669A JP H09279669 A JPH09279669 A JP H09279669A JP 11967596 A JP11967596 A JP 11967596A JP 11967596 A JP11967596 A JP 11967596A JP H09279669 A JPH09279669 A JP H09279669A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯留槽の底部に沈澱した土粒子を一箇所に集
合させて、その除去を容易とし、貯留槽の維持管理の能
率化と管理コストの低減を図る。 【解決手段】 側板2,2の上部相互を連結板3で連結
し且つ両側板の下部相互を耐力梁4で連結した門形ブロ
ック5を、前後方向に且つ複数列に並設し、単位槽列9
a、9bを交互に並列状態に設ける。又各単位槽列の端
部を端面板13で閉塞し、且つ該並列体の隔壁を形成す
る門形ブロックの側板には開口部15が設けられたもの
とする。又該並列体の底面部の長さ方向所要部分におい
て、これを横切るように連続した砂排除用の排除溝16
を設け、該排除溝の所要部位に砂堆積用の堆砂ピット1
7を連設する。又各単位槽列の底部に底打ちコンクリー
トを打設して、排除溝又は堆砂ピットに向けて下方向に
傾斜した底面を形成する。且つ排除溝の底面を前記堆砂
ピット17に向けて下方向に傾斜させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大量の雨水を一時
的に貯留する雨水一時貯留槽に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大量の雨水を一時的に貯留する従来の雨
水一時貯留槽の一例としては、例えば実公平2−343
06号が開示するものが提案されている。該貯留槽は、
図28に示すように、ボックス状のブロックaを前後方
向に且つ複数列に基礎コンクリートb上に並設し、この
ブロック並設体によって貯留部cを形成すると共に、こ
の各列のブロックの側面に開口部dが形成されたものと
し、又各列のブロックの上部間に蓋板eを配置し且つブ
ロック列間の底部に平板状の底板fを敷設して貯留部g
を形成し、該貯留部cと貯留部gの集合によって貯留槽
を構築していた。
【0003】又この種の貯留槽の他の態様としては、実
公昭63−35092号公報が開示するものが提案され
ている。この貯留槽は、図29に示すように、略倒T字
状のブロックhを前後方向に且つ複数列に基礎コンクリ
ートb上に並設し、各列のブロックには所要側面に開口
部iを形成し、上記各列のブロックの底部間に平板状の
底板jを敷設すると共に、各列のブロックの上部間に蓋
板kを配置して、これらによって形成された貯留部の集
合によって貯留槽を構築していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記構成
の貯留槽は、高さが等しいブロックを用いており、且つ
ブロック間の底部に平板状の底板を敷設した構成であっ
たために、貯留槽底面は自ずから平面的なものにならざ
るを得なかった。
【0005】そのため、貯留槽内に雨水が流入すること
よって、この雨水に混入されている土粒子が貯留槽の底
面全体に広がって沈澱した場合、貯留水が排水口より順
次排出された後においても、沈澱物が貯留槽底面にその
まま残り、このような貯留槽内への雨水の流入と排出が
繰り返されるうちに土粒子が徐々に堆積されて、貯留槽
底部に泥が溜まった状態になる。
【0006】このようなことから、貯留槽の上部の所々
に窓孔を設け、定期的に、この窓孔より吸管を投入して
底部の堆積物を吸引除去する大規模な掃除を要したが、
そのために多くの手間と時間を要して管理が煩わしく、
又維持管理のコストが高くつく問題があった。
【0007】本発明は、このような維持管理上の問題点
を容易に解決しうる雨水一時貯留槽の提供を目的とする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は以下の手段を採用する。即ち、本発明に係
る雨水一時貯留槽は、所要間隔をおいて左右対向する側
板の上部相互を連結板で一体に連結すると共に両側板の
下部相互の両端部又はその中間部を連結梁で連結してな
るコンクリート製の門形ブロックを、その端部相互を連
通状態にして並設することによって第1の単位槽列を形
成し,この単位槽列を所要間隔を置いて並設すると共
に、隣り合う第1の単位槽列の対向する側板の外面上部
に形成された受台に蓋板の両端部分を支持せしめて第2
の単位槽列を形成し、これによって単位槽列が並列され
た状態とし,且つ各単位槽列の端部を端面板で閉塞し,
又前記並列体の隔壁を形成する門形ブロックの所要の側
板には開口部が設けられたものとし,又前記並列体の長
さ方向の所要部分において、底面部に、この並列体を横
切るように連続した砂排除用の排除溝を設け、且つ該排
除溝の所要部位に砂堆積用の堆砂ピットを連設してな
り,又各単位槽列の底部に底打ちコンクリートを打設し
て、前記排除溝又は堆砂ピットに向けて下方向に傾斜し
た底面を形成し、且つ排除溝の底面を、前記堆砂ピット
に向けて下方向に傾斜させたことを特徴とするものであ
る。
【0009】前記雨水一時貯留槽において、並列体の長
さ方向の中間部分で、この並列体を横切るように排除溝
を設けると共に、該排除溝の中間部分或いは端部分に砂
堆積用の堆砂ピットを連設し、各単位槽列の底部に底打
ちコンクリートを打設して、排除溝を挟む両側部分の底
面を該排除溝に向けて下方向に傾斜した傾斜面としても
よい。
【0010】又前記雨水一時貯留槽において、並列体の
長さ方向に、所要間隔を隔てて複数本の排除溝を設ける
と共に、該排除溝を挟む両側部分の底面を、該排除溝に
向けて下方向に傾斜した傾斜面としてもよい。
【0011】又、前記雨水一時貯留槽を構築するために
用いる本発明に係るコンクリート製の門形ブロックは、
所要間隔をおいて左右対向する側板の上部相互を連結板
で一体に連結すると共に両側板の下部相互の両端部又は
その中間部を耐力梁で連結し、且つ側板の外面上部に、
隣り合う門形ブロック間に架け渡される蓋板の端部分を
支持する受部を突設し、且つ両側板の内の少なくとも一
方に開口部を設けたことを特徴とするものである。該門
形ブロックにおいて、側板の一端側に、第2の単位槽列
の端部を閉塞する端面板の端部分と当接しうる当接板部
を外方に突設するのがよい。なお該門形ブロックの連結
板には、貯留槽内に水を導入するための導水口や吸管投
入口が開穿されることがある。
【0012】本発明に係る貯留槽においては、各単位槽
列の底面が、排除溝又は堆砂ピットに向けて傾斜するた
め、導水口より貯留槽内に雨水が流入することに伴い底
部に沈澱した土粒子は、貯留槽内の水が排水口より排水
されることに伴う流れ作用によって排除溝又は堆積ピッ
トに向けて傾斜底面を移動し、排除溝に流入せしめられ
た土粒子は、その後、排除溝を流下して堆砂ピットに集
結せしめられる。そしてこの堆砂ピットに堆積した泥状
物は、適宜吸引除去される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明の好適実施例を図面を
参照して説明する。図1〜2は、本発明に係る雨水一時
貯留槽(以下貯留槽という)1の全体構成を示し、又図
3〜6はその部分斜視図であり、図10〜19に示すよ
うな、所要間隔をおいて対向する側板2,2の上部相互
を連結板3で一体に連結すると共に、両側板2,2の下
部相互の両端部を耐力梁4,4で一体に連結してなるコ
ンクリート製門形ブロック5(5a,5b,5c,5
d,5e,5f,5g,5h,5i,5jと区別する)
を用いて構築されている。なおこれらの門形ブロック5
は、それが配置される部位に応じて構成が部分的に相違
している。
【0014】かかる基本構成を有する門形ブロック5を
基礎コンクリート6上に、その長さ方向の端部相互を連
通状態に並設することによって、図2に示すように第1
の単位槽列9aを形成し、この単位槽列9aを所要間隔
をおいて並設する。そして図3〜5に示すように、隣り
合う単位槽列の対向する側板2,2の外面上部に形成さ
れた両受部10,10に蓋板11の両端部分12,12
を支持せしめて、図2、図7(図2のA−A断面図)に
示すように、第1の単位槽列間に第2の単位槽列9bを
形成し、これによって単位槽列が並列された状態として
なる。そして各単位槽列の端部は、図1〜2、図4〜5
で示すように端面板13で閉塞され、又前記並列体の隔
壁を形成する門形ブロックの側板の所要のものには開口
部15が設けられている。
【0015】又前記並列体の底面部の長さ方向の一端寄
りの部分において、図2、図4、図6に示すように、こ
の並列体を横切るように連続した砂排除用の排除溝16
が設けられ、且つ該排除溝16の一方の端部に位置させ
て砂堆積用の堆砂ピット17(図2、図6)を連設して
なる。
【0016】そして各単位槽列の底部には、底打ちコン
クリート19の打設によって、図8(図2のB−B断面
図)に示すように、前記排除溝16又は堆砂ピット17
に向けて下方に傾斜した底面20を形成する。その際、
前記耐力梁4の上面4aが底面20下に存するように底
打ちコンクリート19が打設される。なお、上面4aが
底面20と面一に形成されてもよい。又排除溝16の底
面21は、図9(図2のC−C断面図)に示すように、
前記堆砂ピット17に向けて下方に傾斜せしめられてい
る。以下これをより具体的に説明する。
【0017】図10に示す門形ブロック5aは、並設さ
れた第1の単位槽列9aの両端に位置するものを除くも
のの内、両端部分と排除溝形成部分を構築する門形ブロ
ックを除いた、図2に於いて枠Pで囲った部分を構築す
るために用いられるものであり(図1、図7〜8を併せ
て参照)、両側板2,2の外面上部には、前記蓋板11
の端部分12を嵌込むための切欠部を門形ブロックの上
部の外角部分に形成するように、水平な受面23を有す
る受部25,25が突設されている。又両側板2,2に
は、受部の下側に於いて、且つ、側板下端より底打ちコ
ンクリートの最大打設厚さ分だけ上側に位置する範囲に
於いて、上下に長い矩形状の開口部15,15が形成さ
れている。そして該門形ブロックの両側の上下には、ブ
ロック相互を連結するための連結ワイヤ27(図3)を
挿通するための挿通孔29が門形ブロックの長さ方向に
貫設されている。
【0018】又図11に示す門形ブロック5bは、外端
に位置する第1の単位槽列の内、両端部分と排除溝形成
部分と堆砂ピット形成部分を除く、図2に於いて枠Qで
囲った部分を構築するために用いられるものであり(図
1、図5、図7を併せて参照)、貯留槽の内方側に位置
する側板2aの外面上部に、前記図10に示す門形ブロ
ックと同様にして受部25が突設されると共に開口部1
5が形成されている一方、外側に位置する側板2bには
このような受部や開口部は設けられていない。又前記と
同様にして挿通孔29が設けられている。
【0019】又図12〜14に示す門形ブロック5c,
5d,5eは、外端に位置する第1の単位槽列の端部分
を形成するブロックの構成を示すものであり、図11に
示す門形ブロック5bと基本的には同様構成であるが、
受部25を有する側の側板の一端部分に、第2の単位槽
列の端部を閉塞する端面板13の両端部分30(図4〜
5)と当接しうる当接板部31が突設されている点にお
いて異なる。又、特に図14に示す門形ブロック5eに
関しては、更に、開口ブロック15が設けられていない
点において異なる。図12に示す門形ブロック5cは、
堆砂ピットが設けられない、端部に位置する単位槽列の
一方の端部分を構成する(図1、図2、図5)ものであ
り、図13に示す門形ブロック5dは、該単位槽列の他
方の端部分を構成し(図1、図2、図5)、又、堆砂ピ
ット17が設けられる単位槽列の一方の端部分を形成す
る(図1、図2)ものである。又図14に示す門形ブロ
ック5eは、堆砂ピット部分を構成する(図1、図2、
図4、図6)ものであり、該堆砂ピットの深さに応ずる
ために、側板2a,2bが下方に長く形成されている。
【0020】図15に示す門形ブロック5fは、中間に
位置する第1の単位槽列の端部分を構成する(図1、図
2、図4、図5)ものであり、図10に示す門形ブロッ
ク5aに於いて、両側板2,2の一端部分に、前記と同
様構成の当接板部31,31が付加されている。
【0021】又図16〜18に示す門形ブロック5g,
5h,5iは、前記排除溝部分を構成するものである。
図16に示す門形ブロック5gは、排除溝の中間部分を
構成する(図1、図2、図4、図6)ものであり、図1
0に示す門形ブロック5aと基本的には同様構成である
が、両側板に設ける開口部15が基礎コンクリートに設
けた凹溝32(図4)と連通しうる程度の比較的小さな
ものに設定されている点に於いて異なり、凹溝32と各
開口部15との連通によって排除溝16が形成されてい
る。
【0022】又図17に示す門形ブロック5hは、排除
溝の一方の端部分を構成する(図1、図2)ものであ
り、基本的には図11に示す門形ブロック5bと同様構
成であるが、受部を具える側板に設けた開口部15を、
基礎コンクリートに設けた凹溝32と連通しうる大きさ
のものに設定した点に於いて異なる。
【0023】又図18に示す門形ブック5iは、前記堆
砂ピット17に連通する部分を構成する(図1、図2、
図4、図6)ものであり、基本的には図17に示す門形
ブロック5hと同様構成であるが、堆砂ピットの深さに
合わせて両側板が下方に稍長く形成されている点に於い
て異なる。
【0024】又図19に示す門形ブロック5jは、該門
形ブロック5hの内方側に連なる堆砂ピット構成用のも
のであり(図2、図6)、基本的には図11に示す門形
ブロック5hと同様構成であるが、堆砂ピットの深さに
合わせて両側板2a,2bが下方に稍長く形成されてい
る点に於いて異なる。
【0025】第1の単位槽列9aの端部を閉塞する端面
板13(これを13aと13bに区別する)は、図20
〜21に示すように、その両側部分が、単位槽列の端部
を形成する門形ブロックの両側板2,2の外端面33,
33に当接でき(図4、図5)、その両側部分の上下に
は、門形ブロックに設けた挿通孔29と位置合わせし
て、連結ワイヤを挿通させる挿通孔34が設けられてい
る。なお図21に示す端面板13bは、堆砂ピットを形
成する第1の単位槽列の端部を閉塞するものであり、堆
砂ピットの深さに合わせて下方に稍長く形成されてい
る。又その下端側には、後述する排水パイプ49を接続
するための接続孔35が開穿されている。又第2の単位
槽列の端部を閉塞する端面板13cは、図22に示すよ
うに、隣り合う単位槽列の端部を形成する門形ブロック
の左右対向する当接板部31,31に、両側が当接で
き、且つ該両側部分の例えば上下及び中間部位に、前記
当接板部31に設けたインサート36と位置合わせして
ボルト挿通孔37が設けられている。
【0026】又前記蓋板11は、例えば図23に示すよ
うに、両側部分の前後に、挿入孔39が設けられてい
る。そして同図に示すように、受部25の受面23の前
後に植設したジベル筋40が該挿入孔39に挿入せしめ
られ、該挿通孔の隙間部分にモルタル41が充填され、
これによって、蓋板11は門形ブロック5に固定され
る。
【0027】そして第1の単位槽列及び第2の単位槽列
の底部には、図8〜9に示すように底打ちコンクリート
19が打設されるのであるが(勾配は例えば1〜2
%)、本実施例においては排除溝16が単位槽列の一端
部の稍内方に位置させて形成されるため、該排除溝を挟
む両側部分の底面20a,20bがこの排除溝16に向
けて傾斜せしめられている(図8)。なお耐力梁4は、
その全部が、底打ちコンクリート19の全長に亘ってコ
ンクリートに埋入されている。
【0028】本発明に係る貯留槽に於いて、貯留槽の平
面積の大きさによっては図24に示すように、例えば貯
留槽1の両側及び中央に位置させる等して、排除溝16
が複数本設けられることがある。そして該排除溝に連設
するように堆砂ピット17も複数形成されることがあ
る。なお各排除溝を、例えば同図に一点鎖線で示すよう
に連通路38で連通状態にして、その内の一つの排除溝
に向けて土粒子が移動するように該連通路38に勾配を
付ける構成としてもよい。このように排除溝を複数本形
成する場合は、該排除溝に向けて延びる底面の長さが、
該排除溝が一本の場合に比べて短く形成できるので、底
打ちコンクリートの最大打設厚さをそれだけ薄く形成で
きることとなり、施工経済上有利になる場合がある。図
24においては、一点鎖線で示す中央線Lが、排除溝間
16,16では最も高く形成されている。なお同図にお
いては、各単位槽列を省略して示している。
【0029】なお図4、図25に於いて符号42は、堆
砂ピット17において第1の単位槽列9aを仕切って排
水空所43を外端部分に形成する仕切り壁であり、その
下端側寄り部位に比較的小径の流出孔(直径8cm乃至1
0cm程度)45が設けられている。又その上端寄り部位
には排水用開口部46が設けられ、危険水位を越えて貯
留槽内に流入する(図1に示す流入口47より流入す
る)雨水を該排水用開口部46より前記排水空所43に
排水するように構成されている。然して、貯留槽内に貯
留された雨水は、前記小径の流出口45より排水空所4
3に時間をかけて(例えば5時間〜10時間程度の時間
をかけて)順次流出し、排水空所43に連設された排水
パイプ49を介して河川に排出される。なお排水用開口
部46から排水空所43に流入した水は、順次排水パイ
プ49を経て排出される。この場合、適切な排水勾配が
とれないときは、ポンプで吸引して排出される。
【0030】そして、貯留槽1内への雨水の導入に伴っ
て、貯留槽の底面に土粒子が沈澱することになるが、各
単位槽列の底面が、排除溝16又は堆砂ピット17に向
けて傾斜するため、流入口47より貯留槽1内に雨水が
流入することに伴い底部に沈澱した土粒子は、貯留槽内
の水が流出口45より排水されることに伴う流れ作用に
よって排除溝16又は堆積ピット17に向けて傾斜底面
を移動し、排除溝16に流入せしめられた土粒子は、そ
の後、排除溝を流下して堆砂ピット17に集結せしめら
れる。そしてこの堆砂ピットに堆積した泥状物は、頂部
の吸管投入孔50より投入された吸管によって適宜吸引
除去される。
【0031】門形ブロック5を構成する耐力梁4は、長
ボルトやチャンネル部材、アングル部材等のコンクリー
ト以外の部材を用いても構成できる。図26〜27は、
長ボルト4aの両端部分50,50をナット51,51
を用いて固定した場合を示すものである。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上のように構成しているた
め、貯留槽の底部に沈澱した土粒子を、排除溝を介して
堆砂ピットに集結させることができるため、この堆砂ピ
ットに沈澱した汚泥を吸引除去するだけで、従来のよう
な汚泥堆積に伴う維持管理上の手間を大幅に削減でき、
維持管理の能率化と維持管理コストの大幅な低減を期し
うる。
【0033】又本発明に於いて、堆砂ピットの位置は、
該堆砂ピットに沈澱した泥を吸引除去する車両の出入り
に好都合の場所に設定することが可能である。
【0034】特に排除溝を複数本設ける場合には、貯留
槽の平面積が広い場合においても、底打ちコンクリート
の最大打設厚さをそれ程厚くすることなく単位槽列の底
面を形成できることになる。又本発明に係る貯留槽は門
形ブロックを用いて構築するため、従来のようなボック
ス状の部材や倒T字状の部材を並設して構築する場合と
は異なり、貯留槽の底面を、底打ちコンクリートの打設
によって容易に傾斜状態に構成できる。
【0035】本発明で用いる門形ブロックは、その両側
板の下部相互の両端部又はその中間部が耐力梁で連結さ
れているため、門型ブロックを施工現場に運搬する際、
一方の側板を下にして荷台に積載しても、耐力梁の補強
作用によって他方の(上側の)側板がその自重で不安定
化し、根元で折損乃至屈曲する恐れを回避できる。従っ
て、高さ制限を受けて立設状態ではトラック輸送ができ
ない門形ブロックであっても、それを横に倒して安定的
に運搬できる利点がある。又、このように倒して運搬さ
れたブロックを施工現場で立設状態に起こす際も、不測
の外力が作用して門形ブロックが損傷を受ける恐れを回
避でき、安定的に起こすことができる。又門形ブロック
の端面相互を順次当接状態に連結する際にも、耐力梁の
外面が門形ブロックの端面と面一である場合には、門形
ブロック相互の連結に当たって、ボックスカルバートを
連結する場合のように端面相互が四周において当接する
ことになり、安定的な連結が得られる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】貯留槽の全体構成を説明する斜視図である。
【図2】貯留槽の全体構成を説明する断面図である。
【図3】貯留槽を説明する部分斜視図である。
【図4】貯留槽を説明する部分斜視図である。
【図5】貯留槽を説明する部分斜視図である。
【図6】貯留槽の排除溝とそれに連設される堆砂ピット
の構成を説明する斜視図である。
【図7】図2におけるA−A断面図である。
【図8】図2におけるB−B断面図である。
【図9】図2におけるC−C断面図である。
【図10】門形ブロックを説明する斜視図である。
【図11】門形ブロックの他の態様を説明する斜視図で
ある。
【図12】門形ブロックのその他の態様を説明する斜視
図である。
【図13】門形ブロックのその他の態様を説明する斜視
図である。
【図14】門形ブロックのその他の態様を説明する斜視
図である。
【図15】門形ブロックのその他の態様を説明する斜視
図である。
【図16】門形ブロックのその他の態様を説明する斜視
図である。
【図17】門形ブロックのその他の態様を説明する斜視
図である。
【図18】門形ブロックのその他の態様を説明する斜視
図である。
【図19】門形ブロックのその他の態様を説明する斜視
図である。
【図20】端面板を説明する斜視図である。
【図21】端面板の他の態様を説明する斜視図である。
【図22】端面板のその他の態様を説明する斜視図であ
る。
【図23】蓋板を門形ブロックの受部に固定した状態を
示す断面図である。
【図24】排除溝の他の配置状態を説明する平面図であ
る。
【図25】堆砂ピットに、仕切り壁によって排水空所を
形成した状態を示す断面図である。
【図26】門形ブロックのその他の態様を説明する斜視
図である。
【図27】長ボルトの端部分を側板にナットで固定した
状態を示す断面図である。
【図28】従来の貯留槽を説明する断面図である。
【図29】従来の貯留槽の他の態様を説明する断面図で
ある。
【符号の説明】
1 貯留槽 2 側板 3 連結板 4 耐力梁 5 門形ブロック 9a 第1の単位槽列 9b 第2の単位槽列 10 受部 11 蓋板 13 端面板 15 開口部 16 排除溝 17 堆砂ピット 19 底打ちコンクリート

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所要間隔をおいて左右対向する側板の上
    部相互を連結板で一体に連結すると共に両側板の下部相
    互の両端部又はその中間部を耐力梁で連結してなるコン
    クリート製の門形ブロックを、その長さ方向の端部相互
    を連通状態にして並設することによって第1の単位槽列
    を形成し,この単位槽列を所要間隔を置いて並設すると
    共に、隣り合う第1の単位槽列の対向する側板の外面上
    部に形成された受台に蓋板の両端部分を支持せしめて第
    2の単位槽列を形成し、これによって単位槽列が並列さ
    れた状態とし,且つ各単位槽列の端部を端面板で閉塞
    し,又前記並列体の隔壁を形成する門形ブロックの所要
    の側板には開口部が設けられたものとし,又前記並列体
    の長さ方向の所要部分において、底面部に、この並列体
    を横切るように連続した砂排除用の排除溝を設け、且つ
    該排除溝の所要部位に砂堆積用の堆砂ピットを連設して
    なり,又各単位槽列の底部に底打ちコンクリートを打設
    して、前記排除溝又は堆砂ピットに向けて下方向に傾斜
    した底面を形成し、且つ排除溝の底面を、前記堆砂ピッ
    トに向けて下方向に傾斜させたことを特徴とする雨水一
    時貯留槽。
  2. 【請求項2】 並列体の長さ方向の中間部分において、
    この並列体を横切るように排除溝を設けると共に、該排
    除溝の中間部分或いは端部分に砂堆積用の堆砂ピットを
    連設してなり,各単位槽列の底部に底打ちコンクリート
    を打設して、排除溝を挟む両側部分の底面を、該排除溝
    に向けて下方向に傾斜した傾斜面としたことを特徴とす
    る請求項1記載の雨水一時貯留槽。
  3. 【請求項3】 並列体の長さ方向に、所要間隔を隔て
    て、複数本の排除溝を平行して設けると共に、該排除溝
    を挟む両側部分の底面を、該排除溝に向けて下方向に傾
    斜した傾斜面としたことを特徴とする請求項1記載の雨
    水一時貯留槽。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の雨水一時貯留槽を構築す
    るために用いるコンクリート製の門形ブロックであっ
    て、所要間隔をおいて左右対向する側板の上部相互を連
    結板で一体に連結すると共に両側板の下部相互の両端部
    又はその中間部を耐力梁で連結し、且つ側板の外面上部
    に、隣り合う門形ブロック間に架け渡される蓋板の端部
    分を支持する受部を突設し、且つ両側板の内の少なくと
    も一方に開口部を設けたことを特徴とするコンクリート
    製の門形ブロック。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の門形ブロックにおいて、
    側板の一端側に、第2の単位槽列の端部を閉塞する端面
    板の端部分と当接しうる当接板部を外方に突設したこと
    を特徴とするコンクリート製の門形ブロック。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002070091A (ja) * 2000-08-31 2002-03-08 Shinichiro Hayashi 貯水装置およびその施工方法
JP2008240385A (ja) * 2007-03-28 2008-10-09 Furukawa Electric Co Ltd:The 河水貯水施設

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