JP3802027B2 - 複合型雨水一時貯留槽 - Google Patents

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Description

本発明は、施工性、施工経済性に優れると共に維持管理も容易である複合型雨水一時貯留槽に関するものである。
大量の雨水を一時的に貯留し、河川への急激な雨水流出を抑制する雨水一時貯留槽の設置は、河川の治水対策上有効な手段である。この種の雨水一時貯留槽としては、従来、全体がコンクリート製で大空間を有する空間式貯留槽と、プラスチック製等の空間形成ブロックを縦横及び上下に設置することによって形成した構造物の周囲全体を遮水シート等のシート類で覆ってなる空隙式貯留槽の2種類が提案されており、夫々の利点、欠点を勘案して使い分けがなされている。
前記空間式貯留槽は、内部に大空間が得られることから、槽内に作業者が入って槽底部の沈殿土砂を容易に除去できる等、貯留槽の維持管理が容易である利点があったが、小規模な貯留槽を構築する場合は工費が割高となり、又、施工現場でコンクリートを打設し養生する必要があるために工期が長引く欠点があった。
一方前記空隙式貯留槽は、使用する空間形成ブロックが非常に軽量であるために施工性が極めて良く、経済的に優位であり、しかも工期の短縮を期し得る利点があったが、小空隙の集合によって貯留槽が構成され槽内部が入り組んでいるために、流入雨水に混入されていた土砂等が小空隙に沈殿した場合にその除去が困難であって、貯留槽の目詰まりが進行しやすい欠点があった。
実公昭63−35092号公報(第1−7頁、第1図) 特開2002−88828号公報(第3−5頁、第8−9図)
本発明は、前記従来の問題点に鑑みて開発されたものであり、全体としての施工の簡易化と施工コストの低減を達成できると共に、維持管理も容易である複合型雨水一時貯留槽の提供を課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用する。
即ち、本発明に係る複合型雨水一時貯留槽は、相互が連通状態にある第1貯留槽と第2貯留槽が地下に埋設され、該第1貯留槽は、少なくとも底面部と側面部とがコンクリート構造部とされたコンクリート製の貯留空間構造体であって、雨水を流入させる流入部と、貯留水を排水させる排水部とが設けられており、又、前記第2貯留槽は、空間形成ブロックを、縦横及び上下に設置することによって形成された貯留空隙構造体の全体が遮水シートで覆われている。又、前記第1貯留槽と前記第2貯留槽とは、その上部において、第1貯留槽の設定水位を超えた貯留水を第2貯留槽に越流させる越流口で連通されると共に、その下部において、第2貯留槽の貯留水を第1貯留槽に流出させる流出口で連通され、該流出口には、第2貯留槽から第1貯留槽に向けての貯留水の流れを許容するがその逆の流れは阻止する逆止弁が設けられている。又、前記第1貯留槽内の一部分に、隔壁によって排水槽部を区画形成し、該排水槽部に前記排水部を設けると共に、前記隔壁には、前記流出口の下側に位置させて流出調整口を設け、又、前記越流口の上側に位置させて、前記排水槽部に余水を吐出させる余水吐きを設けたことを特徴とするものである。
本発明に係る複合型雨水一時貯留槽の他の態様は、相互が連通状態にある第1貯留槽と第2貯留槽が地下に埋設され、該第1貯留槽は、少なくとも底面部と側面部とがコンクリート構造部とされたコンクリート製の貯留空間構造体であり、又、前記第2貯留槽は、空間形成ブロックを、縦横及び上下に配設することによって形成された貯留空隙構造体の全体が遮水シートで覆われている。又、前記第1貯留槽と前記第2貯留槽とは、その上部において、第1貯留槽の設定水位を超えた貯留水を第2貯留槽に越流させる越流口で連通されると共に、その下部において、第2貯留槽の貯留水を第1貯留槽に流出させる流出口で連通され、該流出口には、第2貯留槽から第1貯留槽に向けての貯留水の流出を許容するがその逆の流れは阻止する逆止弁が設けられている。又、前記第1貯留槽に対応させて枡部を設置し、該枡部は、区画壁部によって内部が第1区画部と第2区画部に2分割され、該区画壁部の下部には流出調整口が設けられると共に、該区画壁部の上部には、前記越流口の上側に位置させて、第2区画部に余水を吐出させる余水吐きを設け、該第1区画部に流入した雨水が流入部から前記第1貯留槽に流入できるようになされており、又、ポンプによって吸引された貯留水の吐出部が前記第1区画部に設けられ、該吐出部から前記第1区画部に流入した水が前記流出調整口から前記第2区画部に流入でき、該第2区画部に設けられた排水部から排水される如くなされていることを特徴とするものである。
本発明に係る複合型雨水一時貯留槽のその他の態様は、相互が連通状態にある第1貯留槽と第2貯留槽が地下に埋設され、該第1貯留槽は、少なくとも底面部と側面部とがコンクリート構造部とされたコンクリート製の貯留空間構造体であって、雨水を流入させる流入部と、貯留水を排水させる排水部とが設けられており、又、前記第2貯留槽は、空間形成ブロックを、縦横及び上下に配設することによって形成された貯留空隙構造体の少なくとも底面が、水は通過させるが土粒子は通過させない透水シートで覆われており、該貯留空隙構造体の、該透水シートで覆われた部分を除く他の面は遮水シートで覆われている。又、前記第1貯留槽と前記第2貯留槽とは、その上部において、第1貯留槽の設定水位を超えた貯留水を第2貯留槽に越流させる越流口で連通されると共に、その下部において、第2貯留槽の貯留水を第1貯留槽に流出させる流出口で連通され、該流出口には、第2貯留槽から第1貯留槽に向けての貯留水の流出を許容するがその逆の流れは阻止する逆止弁が設けられている。又、前記第1貯留槽内の一部分に、隔壁によって排水槽部を区画形成し、該排水槽部に前記排水部を設けると共に、前記隔壁には、前記流出口の下側に位置させて流出調整口を設け、又、前記越流口の上側に位置させて、前記排水槽部に余水を吐出させる余水吐きを設けたことを特徴とするものである。
本発明に係る複合型雨水一時貯留槽のその他の態様は、相互が連通状態にある第1貯留槽と第2貯留槽が地下に埋設され、該第1貯留槽は、少なくとも底面部と側面部とがコンクリート構造部とされたコンクリート製の貯留空間構造体であり、又、前記第2貯留槽は、空間形成ブロックを、縦横及び上下に配設することによって形成された貯留空隙構造体の少なくとも底面が、水は通過させるが土粒子は通過させない透水シートで覆われており、該貯留空隙構造体の、該透水シートで覆われた部分を除く他の面は遮水シートで覆われている。又、前記第1貯留槽と前記第2貯留槽とは、その上部において、第1貯留槽の設定水位を超えた貯留水を第2貯留槽に越流させる越流口で連通されると共に、その下部において、第2貯留槽の貯留水を第1貯留槽に流出させる流出口で連通され、該流出口には、第2貯留槽から第1貯留槽に向けての貯留水の流出を許容するがその逆の流れは阻止する逆止弁が設けられている。又、前記第1貯留槽に対応させて枡部を設置し、該枡部は、区画壁部によって内部が第1区画部と第2区画部に2分割され、該区画壁部の下部には流出調整口が設けられると共に、該区画壁部の上部には、前記越流口の上側に位置させて、第2区画部に余水を吐出させる余水吐きを設け、該第1区画部に流入した雨水が流入部から前記第1貯留槽に流入できるようになされており、又、ポンプによって吸引された貯留水の吐出部が前記第1区画部に設けられ、該吐出部から前記第1区画部に流入した水が前記流出調整口から前記第2区画部に流入でき、該第2区画部に設けられた排水部から排水される如くなされていることを特徴とするものである。
前記した各複合型雨水一時貯留槽において、前記空間形成ブロックは、プラスチック製とするのがよい。
第1貯留槽内の一部分に排水槽部を区画形成する前記雨水一時貯留槽において、前記第1貯留槽の底部を泥溜め部とし、前記流出調整口の下端及び前記逆止弁の下端は該泥溜め部の上端より下には位置しないように構成するのがよい。
枡部を具える前記雨水一時貯留槽において、前記第1貯留槽の底部は泥溜め部とし、前記逆止弁の下端は該泥溜め部の上端より下には位置しないように構成し、且つ、前記第1区画部の底部は沈砂部とし、前記流出調整口の下端は該沈砂部の上端より下には位置しないように構成するのがよい。
本発明は以下の如き優れた効果を奏する。
(1)本発明は、コンクリート製の貯留空間構造体として構成された第1貯留槽と、空間形成ブロックを縦横及び上下に設置することによって構成された貯留空隙構造体の全体を遮水シートや透水シートで覆うことによって構成された第2貯留槽とを合理的に組み合わせて構成しているため、両貯留槽の利点を生かし且つ欠点を補い合うところの、維持管理が容易でありながら、全体としての施工の容易化と施工コストの低減を期し得る雨水一時貯留槽を提供できることになる。
より具体的には、発明によるときは、設定された降雨強度以下の通常の降雨時においては、コンクリート製の第1貯留槽のみで雨水を貯留することとし、設定降雨強度を越えた大雨時には、雨水に混入していた土砂を第1貯留槽の底部に沈殿させた状態の貯留水を越流口から第2貯留槽内に流入させることができる。該第2貯留槽は、その内部が入り組んだ空間になっているために、土砂が流入した場合にその除去が困難な構造のものではあるが、槽内には土砂等が殆ど流入しないため、維持管理の不要な貯留槽となし得る。そして、第1貯留槽に流入した雨水に混入していた土砂は、第1貯留槽の底部に堆積することになるが、該第1貯留槽は大空間を有するために、作業者が槽内に入って堆積物を除去することが容易である。このように本発明によるときは、槽全体としての維持管理作業を容易に行うことができる。
しかも、第2貯留槽の構築は、軽量な空間形成ブロックの設置によって行うため、コンクリート製の第1貯留槽を構築する場合のような大掛かりな施工を要さず簡易に構成できる。このように第2貯留槽を簡易に構成できることから、本発明によるときは、数十年に1度の豪雨に対応できる容積を有した大規模な貯留槽であっても、これを施工コストの低減を図って構築できることとなる。このように本発明によるときは、大容量の貯留槽を施工性良く経済的に構築できるのである。
(2)本発明に係る複合型雨水一時貯留槽において、第2貯留槽を、貯留空隙構造体の少なくとも下面を透水性シートで覆うことによって構成した場合は、第2貯留槽内の貯留水の一部を地下浸透させて地下水の豊富化を図ることができる。更に、上面も透水性シートで覆うと共に、第2貯留槽の上面に透水性の舗装部を形成した場合は、該舗装部を浸透した雨水を、前記透水シートを通過させて第2貯留槽3に流入させることができるため、降雨時において走行車両のスリップ事故等を防止できることとなる。
(3)空間形成ブロックをプラスチック製とすることにより、その軽量化を図ってブロックの取扱性を向上させ得るため、貯留槽構築の施工能率を一層向上させることができる。
(4)第1貯留槽の底部を泥溜め部とし、前記逆止弁の下端を該泥溜め部の上端より下には位置しないように設けたときは、流入した雨水に混入している土砂を該泥溜め部に沈殿させることができる。その結果、該泥溜め部に沈殿した堆積物によって、逆止弁の開放が阻害されることがない。
図1〜3において本発明に係る複合型雨水一時貯留槽1は、互いに隣接し且つ相互が連通状態にある第1貯留槽2と第2貯留槽3が地下に埋設されている。該第1貯留槽2はコンクリート製のものであり、又該第2貯留槽3は、多数の空間形成ブロック4を縦横及び上下に設置して構成されている。両貯留槽2,3は、その上部において、第1貯留槽2内の設定水位L(図3)を越えた貯留水を第2貯留槽3内に越流させる越流口5で連通されると共に、その下部において流出口6で連通されており、該流出口6には逆止弁7が付設されている。又、前記第1貯留槽2の一端側に、雨水を流入させる流入部8が設けられると共に、その他端側には、隔壁9によって排水槽部10が区画形成されている。そして該排水槽部10に貯留水の排水部11が設けられると共に、該隔壁9には、流出調整孔12と余水吐き13が設けられている。なお図3(A)においては、後述する第1のフィルタ具82と第2のフィルタ具83が省略されている。
該第1貯留槽2の容積は、周辺における比較的頻度の高い降雨強度を基に設定されており、その設定降雨強度以下の通常の降雨時には、第2貯留槽3には雨水が流入せず、該第1貯留槽2のみが雨水の流入機能と排出機能を果たすようになされている。
そして、数年に一度の大雨時に、該第1貯留槽2内の貯留水の水位が前記設定水位Lを越えた場合は、図3(B)に矢印で示すように、第1貯留槽2の貯留水が前記越流口5を越流して前記第2貯留槽3内に流入する。そして両貯留槽2,3の全体容積は、数十年に一度の豪雨に対応できるように設定されている。
前記第1貯留槽2は、図2、図4に示すように、一方向に延長する箱型槽として構成され、維持管理のために内部に作業者が入ることができるものであって、箱型ブロック15の端部相互を連結して構成された槽本体16の一端に存する箱型ブロック15aに、その端部を覆う端面ブロック17が連結されている。又、該槽本体16の他端の箱型ブロック15bには、隔壁ブロック19と、別の箱型ブロック15cと、端面ブロック20が順次連結されて前記排水槽部10が構成されている。
前記箱型ブロック15は、図5〜6に示すように、前後端が開放した角筒状をなすプレキャストコンクリートブロックとして構成され、その内面部の四隅部分が傾斜面22に形成されている。又該ブロックの四隅部には、前後方向に貫通する連結孔23が設けられると共に、両開放端25,26の周縁部分には、互いに嵌合し得る環状突条27と環状切欠条溝29が設けられている。
又、前記端面ブロック17及び端面ブロック20には、その四隅部に、前後方向に貫通する連結孔23が設けられている。
又、前記該隔壁ブロック19は、図6〜7に示すように、前後端が開放した角筒状をなし且つ内面部の四隅部分が傾斜面30に形成されたブロック本体31の内部が前記隔壁9で前後に二分割されており、プレキャストコンクリートの一体物である。又、該隔壁ブロック19の四隅部には、前後方向に貫通する連結孔23が設けられると共に、両開放端33,35の周縁部分には、互いに嵌合し得る環状突条36と環状切欠条溝37が設けられている。そして前記隔壁9の下部には、縦長矩形状の前記流出調整口12が設けられると共に、その上部に、横長矩形状開口からなる前記余水吐き13が設けられている。
前記越流口5は、例えば、図8、図3〜4に示すように、前記槽本体16の中央に存する箱型ブロック15dの一側(第2貯留槽側)の側壁部39の上端側に設けられた横長矩形状の開口として形成されている。又前記流出口6は、図9〜10、図3〜4に示すように、前記槽本体16の例えば一端側に存する箱型ブロック15eの一側(第2貯留槽側)の側壁部40の下端側に設けられた正方形状開口として形成されている。
又、前記流出口6に設けられる前記逆止弁7は、図9〜10に示すように、該流出口6を第1貯留槽2内で閉止可能な例えば矩形板状に形成され、その上縁部41が蝶番42を介して該流出口の上縁部43に取り付けられて回動可能である。
該逆止弁7は、図10に示すように傾斜状態に開放することにより、第2貯留槽3から第1貯留槽2に向けての貯留水の流出を許容するが、第1貯留槽2内の貯留水の水圧によって図3、図9に示す垂下状態で流出口6を閉じ、第1貯留槽2から第2貯留槽3に向けての貯留水の流出を阻止する。
又、前記槽本体16の他端に有る前記箱型ブロック15aの頂面部45には、図5、図2に示すように長方形状の流入口46が設けられると共に、該流入口46に連通するように、角筒状部材47が立設され、該角筒状部材47の上端が図1、図3に示すように蓋体49で閉蓋される。又、該角筒状部材47の一側壁50には、図3に示すように、流入枡51に一端52が連結された流入管53の他端55が連結されており、側溝56を流下した雨水が、図3に矢印で示すように、該流入枡51に流入して土砂が沈殿された後、該流入管53を介して角筒状部材47内に流入し、前記流入口46から第1貯留槽2内に流入するようになされている。
又図6、図1〜2、図4に示すように、前記他端の箱型ブロック15bの頂面部57には、その一側寄りに、貯留槽内への出入口となるマンホール59が設けられ、該マンホール59に連通するように円筒状部材60が立設され、該円筒状部材60の上端が蓋体61で閉蓋される。又、該箱型ブロック15bの一方の内壁面62には、前記マンホール59を通して作業者が槽内に出入りできるようにステップ63が設けられている。又、前記別の箱型ブロック15cの頂面部65にも同様にしてマンホール66が設けられ、該マンホール66に連通するように円筒状部材67が立設され、該円筒状部材67の上端が蓋体69で閉蓋される。又、図2、図11に示すように、該円筒状部材67の内壁面64及び該箱型ブロック15cの一方の内壁面70にステップ63が設けられている。
又、前記箱型ブロック15cに連結される前記端面ブロック20の下部には、図6に示すように排水口71が設けられており、図2に示すように該排水口71に排水管72が挿入状態に接続されることによって前記排出部11が形成されている。そして、該排水管72の排水断面積は、前記流出調整口12の開口面積よりも大きく設定されている。
前記のように配置されたブロックの全体は、図4に示すように、各ブロックの四隅部に設けられた連結孔23に緊張鋼材73を挿通し、これを緊張させることにより、水密に連結一体化され、前記第1貯留槽2が構成される。この状態で、図2に示すように、立設状態にある前記角筒状部材47及び円筒状部材60,67の上端面75,76,77が地盤表面79と面一となるので、該角筒状部材47及び円筒状部材60,67が埋まるように土砂を埋め戻すことにより、第1貯留槽2は地下埋設される。
ここで、前記流出調整口12と前記余水吐き13と前記越流口5と前記流出口6の位置関係、及びその開口面積について説明する。前記のように構成された第1貯留槽2の底部側の例えば20cm深さ部分(図2〜3、図9に示す、前記傾斜面22の上端79よりも下の部分)が泥溜め部80とされ、その稍上側に位置させて前記流出調整口12が設けられると共に、前記垂下状態の逆止弁7の下端を該泥溜め部80の稍上側に位置させてある。これにより、泥溜め部80に沈殿した土砂が該流出調整口12に入り難く、又、前記逆止弁7の円滑な開閉が沈澱土砂78(図3)によって妨げられる恐れがない。勿論、泥溜め部80の沈澱土砂量が多くならない内に定期的に沈澱土砂が除去される。
第1貯留槽2内の貯留水は、最終的には河川に放流されるのであるが、前記流出調整口12の開口面積は、該流出調整口12から河川に放流される際の河川の耐え得る許容放流量を考慮して設定されるものであり、通常25〜150cm2に設定される。本実施の形態
においては、縦15cmで横10cmの矩形状に形成されている。
又本実施例においては、前記越流口5の開口面積は、前記流入管53の流入断面積(前記流入部8の流入断面積)と等しいかこれよりも大きく設定し、第1貯留槽2内の貯留水の水位が前記設定水位L(図3)を越えた後も雨水流入が継続される場合は、図3(B)に矢印で示すように、貯留水が順次第2貯留槽3内に流入するようになされている。又、前記流出口6の開口面積は、前記流出調整口12の開口面積よりも大きく設定されている。
本実施例においては、図2、図11に示すように、前記排水槽部10の下側部分も泥溜め部81とされ、該泥溜め部81の稍上側に位置させて前記排水口71が設けられている。そして該排水口71に接続されている前記排水管72の排水断面積は、前記流出調整口12の開口面積よりも大きく設定されている。本実施例においては、該排水管72の内径が約240mmに設定されているため、排水槽部10に流入した貯留水は速やかに河川に排出される。
本実施例においては、前記排水槽部10内に流入する貯留水を濾過するために、図7、図11〜13に示すように、該流出調整口12の全体を第1のフィルタ具82で覆うと共に、前記第2貯留槽3内への貯留水を濾過するために、図8、図14〜15に示すように、前記越流口5の全体を第2のフィルタ具83で覆っている。
該第1のフィルタ具82は、図7、図11〜13に示すように、上下に稍長い直方体状の枠体85の後面部86が開放すると共に左右側面部87,89と上下面部90,91と前面部92の上半分92aが、線状フィルタ片93を平行に配置して形成されたフィルタ面部94,94,94,94で覆われている。又、該前面部92の下半分92bは、開閉可能なフィルタ板96で覆われている。該フィルタ板96は、線状フィルタ片93を並設して形成され、その上縁部95が、前記上半分92aの下縁部96の左右部位に、蝶番97,97を介して枢着され、下端の取っ手99を把持して図13に示すように上向きに開くことができるように構成されている。そして該フィルタ板96は、その左右に設けた係合溝100,100に、前記枠体85の左右部位に回動可能に設けられたストッパ片101が嵌め入れられることによって、図12に示すように垂下状態で固定される。
又前記第2のフィルタ具83は、図8、図14〜15に示すように、上下に稍長い直方体状の枠体102の後面部103が開放すると共に左右側面部105,106と上下面部107,109が、線状フィルタ片93を平行に配置して形成されたフィルタ面部94,94,94,94で覆われている。又、枠体102の前面部110は、開閉可能なフィルタ板111で覆われている。該フィルタ板111は、線状フィルタ片93を並設して形成され、その上縁部112が、前記枠体102の上縁部113の左右部位に、蝶番97,97を介して枢着され、下端の取っ手99を把持して図15に示すように上向きに開くことができるように構成されている。そして該フィルタ板111は、その左右に設けた係合溝100,100に、前記枠体102の左右部位に回動可能に設けられたストッパ片101が嵌め入れられることによって、図14に示すように垂下状態で固定される。
前記第2貯留槽3を構成する前記空間形成ブロック4は、全体がプラスチック製のものであり、図16に示すように、透孔115が設けられた正方形板状の天板116の四隅部及び各辺部の中間に位置させて、下端に向けて細くなる脚片117が下設されている。そして図17に示すように、各脚片117の下端部分119を、下段に位置する天板116の上面部の四隅部及び各辺部の中央に設けられた嵌入凹部120に嵌入可能となされており、このように嵌入させることにより、図17に示すように、該空間形成ブロック4を上下に連結状態に設置できる。又図18に示すように、前記天板116の各辺部の左右に位置させ、且つ、天板の厚さ方向の上側1/2部分に連結溝121が設けられている。そして図19に示すように、隣り合う天板116,116に設けられている対向する連結溝121,121に、図18に示すような、断面コ字状を呈する下端開放の箱型連結具123の左右の連結片125,125を前記連結溝121,121に上から落とし込み状態に嵌め入れることにより、天板116,116相互を連結可能となされている。
第2貯留槽3を構成するには、例えば図20〜21に示すように、地盤を掘削して形成した施工空間126の底面127に保護シート129を敷き詰めて後、該保護シート129上に、水を通過させない遮水シート130を敷き詰める。これにより、該底面127に石の角部が突出している等の場合であっても、該遮水シート130が丈夫な保護シート129で保護されることから、遮水シート130の損傷が防止される。次に、該遮水シート130上に、例えばプラスチック製の矩形板状の支持板131を、前記と同様構成の箱型連結具123を用いて相互を連結しながら敷設し、前記施工空間の底部に、支持板131からなる設置面132を形成する。なお該支持板131の上面部には、図16〜17に示すように、前記脚片117の下端部分119を嵌入させるための嵌入凹部133が設けられている。
その後、該設置面132に前記空間形成ブロック4を、図22に示すように、前記要領により相互を連結しながら縦横及び上下に設置する。このように上下に設置する際、前記第1貯留槽2の外側面135に接する部分については、図20、図22に示すように、前記保護シート129を省略して該外側面135を遮水シート130で直接覆ってもよい。該外側面135には、遮水シート130を損傷するような突部が存在しないからである。
又、該遮水シート130の内面に当接する状態で、前記と同様構成の支持板131を張り付け、隣り合う支持板相互を前記箱型連結具123で連結する。該支持板131は、前記遮水シート130が土圧で撓んで損傷されないようにこれを安全に支持する。
前記施工空間126の内、第1貯留槽2の前記外側面135が存在しない他の三つの側面については、遮水シート130を保護する目的で、その外側に、前記と同様構成の保護シート129を配置する。そして該遮水シート130の内側には、前記と同様にして支持板131が配置される。
前記施工空間126をこのように処理しながら前記空間形成ブロック4を上下に設置していく。図23、図1、図3は、施工空間126の全体に空間形成ブロック4を充填した状態を示すものである。このように充填状態とされることにより、第2貯留槽3の構造的な安定が保たれる。
なお、前記流出口6及び越流口5が存する部分においては、図20、図21に示すように、前記支持板131を除去する共に前記遮水シート130に、流出口6や越流口5の形状に合わせて開口140,141を設け、該開口140,141の周縁部分を前記流出口6の周縁部分及び前記越流口5の周縁部分に接着する。且つ、該開口の周縁部分に被るように、例えばアルミニウム製の矩形状枠147を当てがい、該矩形状枠147を該周縁部分にボルト149で固定し、これにより、流出口6及び越流口5部分における止水を図る。
然る後、図1、図23に示すように、空間形成ブロック4の充填部としての貯留空隙構造体150の上面151に、前記と同様構成の支持板131を、前記箱型連結具123で相互を連結しながら敷設し、その上を前記遮水シート130で覆う。これにより、前記空間形成ブロック4を縦横及び上下に設置することによって形成された貯水空隙構造体150の全体が遮水シート130で覆われた第2貯留槽3が構成される。なお前記遮水シート130としては、全体が一枚のものを使用する他、複数枚を繋ぎ合わせて使用する。繋ぎ合わせる場合は、その繋ぎ目を、ボンドや止水性粘着テープ等を用いて確実に止水する。更に、該遮水シート130を前記保護シート129で覆って後、該保護シート129上に土砂を埋め戻す。これにより、図1〜3に示すように、第1、第2貯留槽2,3が完全に地下に埋設された状態となり、その上部空間を公園や駐車場等、多目的に使用できる。
なお、第2貯留槽3を設置する施工空間126の底面127(図3、図22)は、前記第1貯留槽2に向けて下方に傾斜させるのがよく、より好ましくは、該底面127を、前記流出口6に向けて傾斜させるのがよいが、本実施例においては、該底面127を水平状態に形成し、第2貯留槽の底面部(前記設置面132)を前記流出口6の下端152と略合致させている。
然して、かかる構成を有する複合型雨水一時貯留槽1によるときは、図3に示すように、周辺の雨水が側溝56に流入して後、前記流入枡51に流入し、その後、前記流入管53を流下して前記角筒状部材47内に流入し、然る後、前記流入口46を通して第1貯留槽2内に自然に流入する。
第1貯留槽2内の水位が前記泥溜め部80の上端を越えて上昇すると、貯留水が、図11に矢印で示すように、前記流出調整口12を通して前記排水槽部10内に流入する。この流入の際、落葉等の浮遊物が前記第1のフィルタ具82で濾過される。その後、該排水槽部10内で水位が上昇すると、排水槽部10内の貯留水は前記排水管72を経て河川に排水される。
流出調整口12からの流出量を上回る雨水が第1貯留槽2に流入したときは、槽内の水圧によって前記逆止弁7が図9に示すように閉じた状態となるため、流入した雨水は第2貯留槽3には流入せず、第1貯留槽2内の水位が上昇していく。この際、流入した雨水に混入していた土砂は前記泥溜め部80に沈殿する。
頻繁に起こり得る通常の降雨強度においては第1貯留槽2内の最大水位は前記設定水位L(図3)以下であるため、前記第2貯留槽3内に貯留水が流入することはなく、第1貯留槽2のみが雨水の流入機能と排水機能を果たす。
数年に1度、例えば2〜3年に1度程度の大雨時においては、第1貯留槽2内の水位が前記設定水位Lを越え、図3(B)に矢印で示すように、前記越流口5を越流して前記第2貯留槽3内に流入する。この流入の際、落葉等の浮遊物が前記第2のフィルタ具83で濾過される。
第1貯留槽2内に流入した雨水に混入していた土砂は、前記のように泥溜め部80に沈殿するため、第2貯留槽3には、土砂が殆ど混入されていない貯留水が流入する。
なお前記のように、越流口5の開口面積は、前記のように、流入管53の流入断面積と等しいかこれよりも大きく設定されているため、前記設定水位Lを越えた貯留水を順次第2貯留槽3内に順次越流させることができる。
前記のように、第1貯留槽2内の貯留水の水圧によって前記逆止弁7が閉じた状態にあるため、第2貯留槽3内の貯留水は第1貯留槽2内に流出しない。第1貯留槽2内への雨水流入が減少するか或いはストップすることによって第1貯留槽2内の水位が低下し、第2貯留槽3内の貯留水の水圧によって前記逆止弁7が開放されたときに初めて、該貯留水は、図24に矢印で示すように、第1貯留槽2内に流出され、前記流出調整口12より排水槽部10に流出した後、前記排水管72を介して河川に排水される。このように、流出調整口12を通過した雨水のみを河川に排水させるため、急激な雨水が河川に放流されるのを防止できる。前記のように、第2貯留槽3の底面部を、前記流出口6の下端148(図24)と略合致させているため、前記逆止弁7の開放による第2貯留槽3から第1貯留槽2への貯留水流出によって、該第2貯留槽3を略空にできる。
そして前記のように、閉じた状態にある逆止弁7の下端位置を、前記泥溜め部80の稍上側に設定しているため、泥溜め部80の堆積物によって逆止弁7の開放が阻害されることはない。なお、泥溜め部80に堆積した土砂は、泥溜め部80の上端を越えて堆積することがないように、適宜、槽内に入った作業者により除去される。又、前記第1、2のフィルタ具82,83に付着した落葉等は、槽内に入った作業者により、図13、図15に示すように、適宜前記フィルタ板96,111を開いて除去される。
数十年に1度、例えば30年に1度の豪雨時においては、前記越流口5からの流入水によって第2貯留槽3が満水状態になる場合が生ずる。このような豪雨時においては、限界水位を越えた余分の貯留水が、図11に矢印で示すように、前記余水吐き13より前記排水槽部10内に流入し、前記排水管72より排水される。該排水管72の排水断面積は、前記のように、前記流出調整口12の開口面積よりも大きく設定されているため、余水吐き13からの流水を排水させることが可能なのである。
図25〜26は、本発明に係る複合型雨水一時貯留槽1の他の実施例を示すものであり、流出調整口12を、第1貯留槽2の一端側に隣り合わせて設置した枡部150に設ける構成を採用すると共に、該第1貯留槽2内の貯留水を例えば水中ポンプとしてのポンプ151で吸引してこれを前記枡部150内に流入させ、前記流出調整口12を通して河川に排水するように構成した点が、実施例1における場合と基本的に相違する。
第1実施例においては、放流先の河川が第1貯留槽2の前記排水管72の連結部位よりも下レベルに存するのに対して、本実施例においては、放流先の河川が第1貯留槽2の下部(前記排水管72が存する部位)よりも上レベルに存するために、かかる相違があるのである。
そのため本実施例においては、前記第1貯留槽2は、隔壁によって区画形成された前記排水槽部10を有しておらず、槽全体が貯留機能を有する。又該第1貯留槽2の一端側の底部に、図26に示すように、前記ポンプ151を収容するためのポンプピット152が凹設されている。該ポンプピット152は、本実施例においては、前記と同様構成の箱型ブロック15の底部に設けられた開口153に凹部155が連通するピット構成部156を設けて構成されている。該ピット構成部156は、プレキャストコンクリート製のブロックを用いても構成できるが、本実施例においては、基礎154と一体に形成されている。又該第1貯留槽2には、図25〜27に示すように、前記と同様構成で、逆止弁7によって開閉可能な流出口6と、第1貯留槽2内の貯留水を第2貯留槽3内に越流させる越流口5と、マンホール157が設けられている。
又前記枡部150は、図28に示すように、上端が開放した直方体箱状に形成されており、区画壁部159によって、内部が第1区画部160と第2区画部161とに2分割されている。そして該区画壁部159の下部には、例えば正方形状の流出調整口12が設けられ、その下側部分が沈砂部(泥溜め部分)162とされると共に、該区画壁部159の上部には、前記第2区画部161に余水を吐出させる余水吐き163が設けられている。
かかる構成を有する枡部150は、図27に示すように、前記第1区画部160の内側の側壁部164の下側部分165を前記第1貯留槽2の一端側の外面166に当接させて設置されており、該内側の側壁部164の、前記沈砂部162の上側部位と、前記一端側の側壁部167の上端部位相互が、管体169で連通されて、流入部8が設けられている。
そして、前記第1区画部160の外側の側壁部170の上端側に、該第1区画部160に連通する如く流入管171が接続されると共に、前記第2区画部161には、図28に示すように排水管172が接続されて、排水部11が形成されている。該排水管172の排水断面積は、前記流出調整口12の開口面積よりも大きく設定されている。又、前記ポンプ151が前記ポンプピット152内に設置され、該ポンプ151に連結された送水管173の吐出部175が前記第1区画部160内に納設されている。
又前記第2貯留槽3は、実施例1における場合と同様にして、空間形成ブロック4を前記施工空間に縦横及び上下に設置することによって構成されている。
然して、かかる構成を有する複合型雨水一時貯留槽1によるときは、周辺の雨水が前記流入管171を通して図27に矢印で示すように前記第1区画部160内に流入して後、該雨水に混入されていた土砂等が前記沈砂部162に一次的に沈殿される。流入した雨水量が前記流出調整口12の流出量より少ない間は、該流出調整口12から雨水が流出するだけであり前記第1貯留槽2には流入しない。流入した雨水量が前記流出調整口12の流出量を上回ったときは、雨水が、図27に矢印で示すように、前記管体169を通して前記第1貯留槽2内に流入する。
このように流入した雨水は、前記ポンプ151の稼働によって一定量が吸引され、図27に矢印で示すように、前記送水管173の吐出部175から前記第1区画部160に流入する。このように流入した貯留水は、図28に矢印で示すように、前記流出調整口12から前記第2区画部161内に一定量が順次流入し、前記排水管172を介して河川に放流される。なお、前記吐出部175からの吐出量が前記流出調整口12からの流出量よりも多い場合は、その一部が、前記管体169を経て第1貯留槽2内に戻る。
そして、該第1貯留槽2内への流入量がポンプ151による吸引量を上回ったときは、第1貯留槽2内で水位が上昇する。数年に一度の大雨時において、その水位が前記越流口5の下端を越えたときは、第1貯留槽2内の貯留水が前記越流口5を越流して第2貯留槽3内に貯留されていく。第1貯留槽2内への雨水流入が継続して、該第1貯留槽2と第2貯留槽3内の貯留水の水位が設定水位を越えたときは、前記第1区画部160内に流入した雨水は前記第1貯留槽2内に流入し難いため、該第1区画部160内の水位が上昇する。この水位が設定水位を越えると、図28に矢印で示すように、前記余水吐き163から前記第2区画部161に雨水が流入し、前記排水管172より排水される。該排水管172の排水断面積は、前記のように、前記流出調整口12の開口面積よりも大きく設定されているため、余水吐き163からの流入水を排水させることが可能なのである。第1貯留槽2内への雨水流入が減少するか或いはストップしたときは、ポンプ151による吸引継続により、第1貯留槽2内の水位が下がり、第2貯留槽3内の貯留水の水圧によって前記逆止弁7が開放されると、第2貯留槽3内の貯留水が第1貯留槽2内に流出する。このように流出した貯留水は、該ポンプ151により吸引されて河川に順次排水される。
なお前記流出調整口12及び前記越流口5には、前記と同様構成の第1、第2のフィルタ具82,83が付設されるが、図26、図28においては、説明の便宜上これらを省略している。
本発明は、前記実施例で示したものに限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。その一例を挙げれば次のようである。
(1)図29〜32、図33、図34は、本発明に係る複合型雨水一時貯留槽1のその他の実施例を示すもので、第1貯留槽2内に雨水を自然に流入させる方式のものである。
図29〜32に示す複合型雨水一時貯留槽1は、第1貯留槽2が、連通管176を介して連通された貯留槽177,179を、所要間隔を隔てて平行状態に配設した構成を有し、又両貯留槽177,179間の部分の全体に、空間形成ブロック4を用いてなる前記と同様構成の第2貯留槽3が構成されている。両貯留槽177,179は、共に、前記と同様のコンクリート製の貯留空間構造体であって、両貯留槽177,179の一端側の、対向する側壁部180,181の下部相互が前記連通管176で連通されている。
そして図29〜30に示すように、一方の貯留槽177の一端側の頂部に、前記と同様構成で、雨水を流入させる流入部8と、貯留水を排出させる排水部11が設けられると共に、図31〜32に示すように、一方の側面部180の上下に、越流口5と、逆止弁7で開閉される流出口6が設けられている。又、図31〜32に示すように、排水槽部10を区画形成する隔壁9には、流出調整口12と余水吐き13が設けられている。又、他方の貯留槽179の一端側の頂部にも、前記と同様構成で流入部8が設けられている。なお、図29、図32において符号183はマンホールである。又、前記流出調整口12及び前記越流口5には、前記と同様にして第1のフィルタ具82、第2のフィルタ具83を付設するのがよい。
又図33に示す複合型雨水一時貯留槽1は、平行する貯留槽177,179の一端部相互を、前記連通管に代えて連通貯留槽185で連通した構成を有しており、全体がコ字状を呈する一連のコンクリート製の第1貯留槽2を有する。そして、コ字状の内側部分の全体に、前記と同様構成の第2貯留槽3が構成されている。又図29、図32に示すと同様に、一方の貯留槽177の一端側に、貯留水を排水させる排水部11が設けられている。該一方の側壁部182の上下に、越流口5と、逆止弁7で開閉される流出口6が設けられている。又、排水槽部10を区画形成する隔壁9には、流出調整口12と余水吐き13が設けられている(図32参照)。又流入部8は、図33に示すものには特定されず、施工現場の状況に応じて、貯留槽への雨水流入を最短距離で行うことができるように所要に設定されるものである。
又図34に示す複合型雨水一時貯留槽1は、平行する貯留槽177,179の両端相互を連通貯留槽185,185で連通させてなる全体がロの字状を呈する一連のコンクリート製の第1貯留槽2を有し、一方の貯留槽177の一端側が長さ方向に延長されることによって、前記と同様構成の排水槽部10が設けられている。そしてロの字の内側部分の全体に、前記と同様構成の第2貯留槽3が構成されている。
又、一方の貯留槽177に、貯留水を排出させる排水部11が設けられると共に、一方の側壁部182の上下に、越流口5と、逆止弁7で開閉される流出口6が設けられ、排水槽部10を区画形成する隔壁9には、流出調整口12と余水吐き13が設けられている。(図32参照)又流入部8は、施工現場の状況に応じて、貯留槽への雨水流入を最短距離で行うことができるように所要に設定されるものであり、図34においては、前記一方の貯留槽177の一端側の頂部と、他方の貯留槽179の両端側の頂部に、流入方向を異ならせて設けられている。なお図33において符号183はマンホールである。
(2)図35〜36、図37、図38は、第1貯留槽2に隣接させて枡部150を設置してなる複合型雨水一時貯留槽1の他の実施例を示すものである。
図35〜36に示す複合型雨水一時貯留槽1は、図29〜30に示すと同様に、連通管176を介して連通された対向する貯留槽177,179からなる第1貯留槽2を有し、一方の貯留槽177の一端側に隣接させて、前記と同様構成の枡部150が設けられている。該枡部150は前記と同様に、図36に示す如く、区画壁部159によって内部が第1区画部160と第2区画部161に2分割されており、該区画壁部159の下部には流出調整口12が設けられると共に、該第1区画部160に流入部8が設けられ、又該第2区画部161に排水部11が設けられている。又、他方の貯留槽179の一端側にも流入部8が設けられている。そして、貯留槽177,179間の全体に、前記と同様構成の第2貯留槽3が構成されている。又、図27に示すと同様に、該第1区画部160内に流入した雨水が、第1貯留槽2に流入できると共に、水中ポンプとして構成されたポンプ151によって吸引された貯留水の吐出部175が前記第1区画部160に設けられている。なお、図35において符号183はマンホールである。
又図37に示す複合型雨水一時貯留槽1は、図33に示すと同様に、対向状態にある貯留槽177,179の一端側相互を連通貯留槽185で連通させてなるコ字状を呈する第1貯留槽2を有し、一方の貯留槽177の一端側に隣接させて、図35に示すと同様構成の枡部150が設けられている。又流入部8は、図35〜36に示すと同様に設けられると共に、他方の貯留槽179の両端側にも設けられている。そして、コ字状の内側部分の全体に、前記と同様構成の第2貯留槽3が構成されている。又、枡部150の第1区画部160内に流入した雨水が第1貯留槽2に流入できると共に、前記と同様のポンプ151によって吸引された貯留水の吐出部175が前記第1区画部160に設けられている。なお、図7において符号183はマンホールである。
又図38に示す複合型雨水一時貯留槽1は、前記と同様構成の対向状態にある貯留槽177,179の両端側相互を連通貯留槽185,185で連通させてなるロの字状を呈する第1貯留槽2を有し、一方の貯留槽177の一端側に隣接させて、前記と同様構成の枡部150が設けられている。又流入部8は、図35〜36に示すと同様に設けられると共に、他方の貯留槽179の両端側にも設けられている。又、枡部150の第1区画部160内に流入した雨水が第1貯留槽2に流入できると共に、前記と同様のポンプ151によって吸引された貯留水の吐出部175が前記第1区画部160に設けられている。そして、ロの字の内側部分の全体に、前記と同様構成の第2貯留槽3が構成されている。なお、図38において符号183はマンホールである。
(3)第1貯留槽2と第2貯留槽3は、前記各実施例においては隣接状態に設けられているが、地下埋設物や植樹帯等との関係で、例えば図39に示すように、5〜20m程度間隔を置いて配置されることもある。このように構成する場合は、両貯留槽2,3を、第1貯留槽の流出口6及び越流口5において、連通管174,178で連通させる。
(4)図40は、第1貯留槽2の底面部の所要部位、例えば前記隔壁9の流出調整口12の手前において、底部に泥溜め用のピット186を設けた場合を示すものである。この場合、第1貯留槽2の底面187を該ピット186に向け若干傾斜させることにより、貯留槽の底部の堆積物を該ピットに極力集めることができて好ましい。
(5)前記第1貯留槽2は、前記各実施例においては、頂面部が閉塞されたコンクリート製の貯留空間構造体として構成されているが、該第1貯留槽2の上端が開放されてプール状に構成されることもある。
(6)第1貯留槽2に設ける排水槽部10は、第1貯留槽が直線状を呈する場合はその端部に寄せて設けるのが通常であるが、第1貯留槽の構成と排水管の接続の容易性等を考慮して、任意の最適場所に設けられるものである。
(7)第2貯留槽3を構成する前記空間形成ブロック4は、前記のようなプラスチック製部材を以って構成するのが、非常に軽量で取扱性に優れるために好ましいが、内部に空洞がありこの空洞が外面で開放する例えばコンクリート製ブロックとして構成されることもある。空間形成ブロック4はその他、縦横及び上下に設置することによって貯留空隙構造体を構成できるものであれば、礫等を用いて構成することも考えられる。
(8)本発明において、逆止弁7で開閉される流出口6及び越流口5の個数、及びそれらの開口面積、それらの形状は、第1貯留槽2の前記設定水位Lを越えた貯留水を第2貯留槽3に効果的に越流させることができ、且つ、第1貯留槽2内の水位が低下したときに第2貯留槽3内の貯留水を第1貯留槽2に向けて効果的に流出させることができる限り、所要に設定され得る。
(9)本発明を構成する前記第2貯留槽3は、前記各実施例においては、空間形成ブロックを設置することによって形成された貯留空隙構造体の全体を遮水シートで覆うことによって構成されているが、貯留空隙構造体の全体を透水シートで覆うことによって構成されることもある。該透水シートは、水は通過させるが土砂は通過させないシートであり、地下水の水位が低くて地下水が第2貯留槽3内に侵入する恐れがない場合に使用される。このような場合は、貯留空隙構造体の少なくとも下面を透水シートで覆うものとする。
このように構成するとき、該透水シートの外側を保護シートで覆うと共に該透水シートの内側に前記支持板を配置する場合は、該保護シートは透水性を有するものを用い、又、該支持板は、透水性を有するもの或いは支持板相互の連続部分から透水できる構造のものを用いる。かかる第2貯留槽3によるときは、第2貯留槽3内の貯留水の一部を地下浸透させて地下水の豊富化を図ることができる。
このように構成する場合の態様としては、貯留空隙構造体の下面のみを透水性シートで覆い、その他の部分を遮水シートで覆う場合がある他、貯留空隙構造体の下面と上面のみを透水シートで覆うと共に側面は遮水シートで覆う場合がある。更に、貯留空隙構造体の下面と側面のみを透水シートで覆うと共に上面を遮水シートで覆う場合もある。
特に図41に示すように、貯留空隙構造体148の上面を、透水性を有し或いは接続部分から透水できる支持板131で覆い、その上を透水シート189で覆い、更にその上を透水性を有する保護シート129で覆って第2貯留槽3を構成した後、該第2貯留槽3の上面部に透水性の舗装部190を形成した場合は、降雨時において、該舗装部190を浸透した雨水を、前記保護シート129及び透水シート189を通過させて第2貯留槽3内に流入させることができるため、走行車両のスリップ事故等を防止できることとなる。
(10) 第1貯留槽内に雨水を自然に流入させる前記各実施例においては、第1貯留槽2に雨水を流入させる流入部8を、該第1貯留槽2の頂部側に形成しているが、第1貯留槽2の側面部の上部から雨水を流入させることもある。
(11) 本発明における第1貯留槽2は、少なくとも底面部と側面部とがコンクリート構造部とされたコンクリート製の貯留空間構造体として構成されるものであれば、前記のように、箱型ブロック等のプレキャストコンクリートブロックを連結して構成されることの他、例えば特開平10−68162号が開示するような、プレキャストコンクリート製の柱部材と壁部材、梁部材を用いて構成されることもある。又、現場打ち施工で構成されることもある。
(12) 本発明において、第2貯留槽は、空間形成ブロックを縦横及び上下に設置することによって形成された貯留空隙構造体の全体を、遮水シート及び/又は透水シートで覆うことによって構成されておればよいが、通常は、前記実施例で示したように、遮水シートや透水シートを保護するために、その外側を保護シートで覆ったり、遮水シートや透水シートの内側に支持板を配置する。
(13) 前記第1貯留槽2及び前記枡部150に設ける余水吐き13は、図42に示すように、前記隔壁9の上部に設けられた隔壁全幅に亘る開口として形成されることもある。
(14) 本発明において、「余水吐きを越流口の上側に位置させて設ける」とは、余水吐きの下端が越流口の上端に合致するように設ける場合を含むものである。
(15) 前記第1のフィルタ具82及び第2のフィルタ具83は、落ち葉等浮遊物を濾過できるものであれば、メッシュ状等、各種に構成できる。
(16) 第1貯留槽2内の貯留水をポンプ151で吸引して、これを枡部150の第1区画部160内に吐出させる場合、該ポンプ151は、前記した水中ポンプであることの他、地上等の貯留槽外に設置したポンプであってもよい。
本発明に係る複合型雨水一時貯留槽を示す一部欠切斜視図である。 第1貯留槽を説明する断面図である。 第1貯留槽内への雨水の流入状態を示す断面図である。 第1貯留槽を示す斜視図である。 第1貯留槽の雨水の流入側の構成を説明する分解斜視図である。 第1貯留槽の雨水の排水側の構成を説明する分解斜視図である。 雨水の排水側を構成する隔壁ブロックの構成を第1のフィルタ具と共に示す斜視図である。 第1貯留槽から第2貯留槽への越流部分の構成を第2のフィルタ具と共に示す斜視図である。 第1貯留槽と第2貯留槽との境界部分に設けられた逆止弁を、閉じた状態で示す斜視図である。 その逆止弁が開いた状態を示す斜視図である。 第1貯留槽の端部に設けられた排水槽部の構成を、該排水槽部内への貯留水の流入状態と共に示す断面図である。 第1貯留槽の排水槽部側の構成を説明する一部欠切斜視図である。 該排水槽部を構成する隔壁ブロックに形成された流出調整口を覆う第1のフィルタ具の構成を、フィルタ板を開いた状態で示す斜視図である。 第1貯留槽と第2貯留槽とを連通させる越流孔を第2のフィルタ具で覆った状態を示す斜視図である。 そのフィルタ具を、フィルタ板を開いた状態で示す斜視図である。 第2貯留槽を構成する空間形成ブロックを支持板と共に示す斜視図である。 空間形成ブロックを積重した状態を示す一部断面側面図である。 横に連結される空間形成ブロック相互の連結構造を説明する斜視図である。 空間形成ブロックの連結部分を示す斜視図である。 第2貯留槽を構築するための施工空間の処理状態を示す斜視図である。 越流孔の外側周辺の処理状態を示す斜視図である。 前記のように処理された施工空間に空間形成ブロックを設置した状態を示す斜視図である。 第2貯留槽の構成を説明する一部断面斜視図である。 第2貯留槽から第1貯留槽内への貯留水の移動状態を示す断面図である。 本発明に係る複合型雨水一時貯留槽の他の態様を示す斜視図である。 その第1貯留槽を示す断面図である。 その部分拡大図である。 第1貯留槽の一端側に隣接して設置した枡部を示す断面図である。 本発明に係る複合型雨水一時貯留槽のその他の態様を示す平面図である。 そのA−A断面図である。 そのB−B断面図である。 第1貯留槽の構成を説明する部分断面図である。 本発明に係る複合型雨水一時貯留槽のその他の態様を、第2貯留槽の一部分を破断して示す平面図である。 同様にその他の態様を、第2貯留槽の一部分を破断して示す平面図である。 同様にその他の態様を、第2貯留槽の一部分を破断して示す平面図である。 第1貯留槽に隣接して設置した枡部を示す断面図である。 同様にその他の態様を、第2貯留槽の一部分を破断して示す平面図である。 同様にその他の態様を、第2貯留槽の一部分を破断して示す平面図である。 第1貯留槽と第2貯留槽とを離間させてなる複合型雨水一時貯留槽を示す平面図である。 第1貯留槽に泥溜め用のピットが設けられた複合型雨水一時貯留槽を示す部分断面図である。 第2貯留槽の上部に透水性の舗装部が形成されてなる複合型雨水一時貯留槽を示す断面図である。 余水吐きの他の態様を示す断面図である。
符号の説明
1 複合型雨水一時貯留槽
2 第1貯留槽
3 第2貯留槽
4 空間形成ブロック
5 越流口
6 流出口
7 逆止弁
8 流入部
9 隔壁
10 排水槽部
11 排水部
12 流出調整口
13 余水吐き
19 隔壁ブロック
80 泥溜め部
82 第1のフィルタ具
83 第2のフィルタ具
129 保護シート
130 遮水シート
131 支持板
150 枡部
151 水中ポンプ
152 ポンプピット
159 区画壁部
160 第1区画部
162 第2区画部
163 余水吐き
177 貯留槽
176 連通管
179 貯留槽
185 連通貯留槽

Claims (7)

  1. 相互が連通状態にある第1貯留槽と第2貯留槽が地下に埋設され、該第1貯留槽は、少なくとも底面部と側面部とがコンクリート構造部とされたコンクリート製の貯留空間構造体であって、雨水を流入させる流入部と、貯留水を排水させる排水部とが設けられており、又、前記第2貯留槽は、空間形成ブロックを、縦横及び上下に設置することによって形成された貯留空隙構造体の全体が遮水シートで覆われており、
    又、前記第1貯留槽と前記第2貯留槽とは、その上部において、第1貯留槽の設定水位を超えた貯留水を第2貯留槽に越流させる越流口で連通されると共に、その下部において、第2貯留槽の貯留水を第1貯留槽に流出させる流出口で連通され、該流出口には、第2貯留槽から第1貯留槽に向けての貯留水の流れを許容するがその逆の流れは阻止する逆止弁が設けられており、
    又、前記第1貯留槽内の一部分に、隔壁によって排水槽部を区画形成し、該排水槽部に前記排水部を設けると共に、前記隔壁には、前記流出口の下側に位置させて流出調整口を設け、又、前記越流口の上側に位置させて、前記排水槽部に余水を吐出させる余水吐きを設けたことを特徴とする複合型雨水一時貯留槽。
  2. 相互が連通状態にある第1貯留槽と第2貯留槽が地下に埋設され、該第1貯留槽は、少なくとも底面部と側面部とがコンクリート構造部とされたコンクリート製の貯留空間構造体であり、又、前記第2貯留槽は、空間形成ブロックを、縦横及び上下に配設することによって形成された貯留空隙構造体の全体が遮水シートで覆われており、
    又、前記第1貯留槽と前記第2貯留槽とは、その上部において、第1貯留槽の設定水位を超えた貯留水を第2貯留槽に越流させる越流口で連通されると共に、その下部において、第2貯留槽の貯留水を第1貯留槽に流出させる流出口で連通され、該流出口には、第2貯留槽から第1貯留槽に向けての貯留水の流出を許容するがその逆の流れは阻止する逆止弁が設けられており、
    又、前記第1貯留槽に対応させて枡部を設置し、該枡部は、区画壁部によって内部が第1区画部と第2区画部に2分割され、該区画壁部の下部には流出調整口が設けられると共に、該区画壁部の上部には、前記越流口の上側に位置させて、第2区画部に余水を吐出させる余水吐きを設け、該第1区画部に流入した雨水が流入部から前記第1貯留槽に流入できるようになされており、又、ポンプによって吸引された貯留水の吐出部が前記第1区画部に設けられ、該吐出部から前記第1区画部に流入した水が前記流出調整口から前記第2区画部に流入でき、該第2区画部に設けられた排水部から排水される如くなされていることを特徴とする複合型雨水一時貯留槽。
  3. 相互が連通状態にある第1貯留槽と第2貯留槽が地下に埋設され、該第1貯留槽は、少なくとも底面部と側面部とがコンクリート構造部とされたコンクリート製の貯留空間構造体であって、雨水を流入させる流入部と、貯留水を排水させる排水部とが設けられており、又、前記第2貯留槽は、空間形成ブロックを、縦横及び上下に配設することによって形成された貯留空隙構造体の少なくとも底面が、水は通過させるが土粒子は通過させない透水シートで覆われており、該貯留空隙構造体の、該透水シートで覆われた部分を除く他の面は遮水シートで覆われており、
    又、前記第1貯留槽と前記第2貯留槽とは、その上部において、第1貯留槽の設定水位を超えた貯留水を第2貯留槽に越流させる越流口で連通されると共に、その下部において、第2貯留槽の貯留水を第1貯留槽に流出させる流出口で連通され、該流出口には、第2貯留槽から第1貯留槽に向けての貯留水の流出を許容するがその逆の流れは阻止する逆止弁が設けられており、
    又、前記第1貯留槽内の一部分に、隔壁によって排水槽部を区画形成し、該排水槽部に前記排水部を設けると共に、前記隔壁には、前記流出口の下側に位置させて流出調整口を設け、又、前記越流口の上側に位置させて、前記排水槽部に余水を吐出させる余水吐きを設けたことを特徴とする複合型雨水一時貯留槽。
  4. 相互が連通状態にある第1貯留槽と第2貯留槽が地下に埋設され、該第1貯留槽は、少なくとも底面部と側面部とがコンクリート構造部とされたコンクリート製の貯留空間構造体であり、又、前記第2貯留槽は、空間形成ブロックを、縦横及び上下に配設することによって形成された貯留空隙構造体の少なくとも底面が、水は通過させるが土粒子は通過させない透水シートで覆われており、該貯留空隙構造体の、該透水シートで覆われた部分を除く他の面は遮水シートで覆われており、
    又、前記第1貯留槽と前記第2貯留槽とは、その上部において、第1貯留槽の設定水位を超えた貯留水を第2貯留槽に越流させる越流口で連通されると共に、その下部において、第2貯留槽の貯留水を第1貯留槽に流出させる流出口で連通され、該流出口には、第2貯留槽から第1貯留槽に向けての貯留水の流出を許容するがその逆の流れは阻止する逆止弁が設けられており、
    又、前記第1貯留槽に対応させて枡部を設置し、該枡部は、区画壁部によって内部が第1区画部と第2区画部に2分割され、該区画壁部の下部には流出調整口が設けられると共に、該区画壁部の上部には、前記越流口の上側に位置させて、第2区画部に余水を吐出させる余水吐きを設け、該第1区画部に流入した雨水が流入部から前記第1貯留槽に流入できるようになされており、又、ポンプによって吸引された貯留水の吐出部が前記第1区画部に設けられ、該吐出部から前記第1区画部に流入した水が前記流出調整口から前記第2区画部に流入でき、該第2区画部に設けられた排水部から排水される如くなされていることを特徴とする複合型雨水一時貯留槽。
  5. 前記空間形成ブロックは、プラスチック製であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の複合型雨水一時貯留槽。
  6. 前記第1貯留槽の底部は泥溜め部とされ、前記流出調整口の下端及び前記逆止弁の下端は該泥溜め部の上端より下には位置しないことを特徴とする請求項1又は3記載の複合型雨水一時貯留槽
  7. 前記第1貯留槽の底部は泥溜め部とされ、前記逆止弁の下端は該泥溜め部の上端より下には位置せず、且つ、前記第1区画部の底部は沈砂部とされ、前記流出調整口の下端は該沈砂部の上端より下には位置しないことを特徴とする請求項2又は4記載の複合型雨水一時貯留槽。
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