JP6153122B2 - 雨水貯溜配管構造及びそれに用いる排水桝 - Google Patents

雨水貯溜配管構造及びそれに用いる排水桝 Download PDF

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Description

本発明は、集中豪雨時の河川や下水道施設への負荷を低減させると共に、配管内に貯溜した雨水を有効利用できるようにした雨水貯溜配管構造とそれに用いる排水桝に関するものである。
近年、道路や空き地(駐車場等)の舗装化が急速に進み、未舗装部分が殆どない都市化の進んだ地域が増えてきている。このような地域では、雨水が殆ど地中に浸透することなく、道路の側溝や下水道排水管などを通じて河川へ流れ込むため、短時間で河川の容量を超えて所謂、都市型洪水を引き起し、社会問題となってきている。その一方で、乾期には雨が殆ど降らず、各地で取水制限が実施されている実態がある。これらの問題は、地球温暖化が要因とも言われる昨今の異常気象に伴い、これから益々深刻化していくものと思われる。
このような問題を緩和するため、宅地内に埋設された配管設備に雨水を一定量貯溜することで、河川や下水道施設への負荷を低減させると共に、その貯溜した雨水を有効利用する試みが実施されている。
その一つに、宅地内に埋設された最終雨水桝の流出口と公共用雨水桝との間に、雨水を一定量貯溜可能なオーバーフロー部材を装着した住宅用雨水貯溜システムが提案されている(特許文献1)。
この住宅用雨水貯溜システムは、オーバーフロー部材のオーバーフロー流入口の下縁を、宅地内の集水経路よりも上方に位置させることで、最終雨水桝内と宅地内の集水経路内に雨水を一定量貯溜可能にしたものである。
特開2006−169774号公報
しかしながら、上記特許文献1の住宅用雨水貯溜システムは、雨水を貯溜する必要がなくなって元の配管設備に戻す場合に、雨水桝だけでなく桝間の排水管の部分の地面を掘り起こす必要があり、費用が嵩むものであった。逆に、既設の配管設備にオーバーフロー部材を装着する場合にも、最終雨水桝から公共用雨水桝までの間の地面を掘り起こす必要があるので、既設の宅地内の集水経路に当該発明を実施するには、施行が大掛かりなものとなり、費用も嵩むものであった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたもので、その解決しようとする課題は、宅地内に埋設された配管設備に雨水を貯溜することで河川や下水道施設への負荷を低減させると共に、その貯溜した雨水を有効利用することのできる雨水貯溜配管構造を、既設の配管設備に簡易な施行で実施可能で、またその逆に、雨水を貯溜する必要がなくなった場合には容易に元の配管設備に戻すことができる雨水貯溜配管構造及びそれに用いる排水桝を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る雨水貯溜配管構造は、宅地内に埋設される排水桝の流入口と流出口にそれぞれ排水管が接続された雨水貯溜配管構造において、上記排水桝の桝本体内部の壁面に、流入口と流出口を隔てる堰が凹入溝部に嵌入して設けられており、該堰の上端は流入口よりも高い位置にあり、雨水が桝本体に流入した際、堰から上流側の桝本体内及び配管内に雨水が貯溜され、更に、前記堰の上端が前記排水管の一番上流側の上縁よりも高く位置するように設けられていることを特徴とするものである。
本発明の雨水貯溜配管構造においては、流入口と流出口が、桝本体のなだらかな一続きの底面で繋がっており、該なだらかな一続きの底面に上記堰が設けられていたり、桝本体の流入口と流出口の間に泥溜め部が設けられており、該泥溜め部の底面又は側面に上記堰が設けられていることが好ましい。
次に、上記雨水貯溜配管構造に用いられる排水桝は、桝本体と、1以上の流入口と1つの流出口とを備え、流入口と流出口は、桝本体のなだらかな一続きの底面で繋がっており、該なだらかな一続きの底面に、流入口と流出口を隔てる上端が流入口よりも高い堰が凹入溝部に嵌入して設けられていることを特徴とするものである。
本発明の排水桝は、桝本体と、1以上の流入口と1つの流出口とを備え、桝本体の流入口と流出口の間に泥溜め部が設けられており、該泥溜め部の底面又は側面に、流入口と流出口を隔てる上端が流入口よりも高い堰が凹入溝部に嵌入して設けられているものでもよい。
本発明の雨水貯溜配管構造は、宅地内に埋設される排水桝の流入口と流出口を、凹入溝部に嵌入して雨水本体内部の壁面に設けられた上端が流入口よりも高い堰によって隔てているので、流入口より流入してきた雨水は、直ぐに流出口から流出することなく、雨水が堰の上端に達するまで堰から上流側の排水桝内と排水桝より上流側の配管内に貯溜される。堰の上端は流入口よりも高い位置にあり、排水桝内と排水桝より上流側の配管内に相当量の雨水を貯溜することができるので、河川や下水道施設への負荷を低減することができる。そして、配管内に貯溜した雨水は、植物の水やりや車の洗車等に有効利用することができるので、水道費が節約されると共に乾期の水不足に備えることができる。しかも、堰は凹入溝部に嵌入して設けられているので、脱着作業が容易であり、排水桝のメンテナンスの際、堰を取り外すことで、上流側からの水流によって排水桝内に滞溜した異物を容易に除去することができ、雨水を貯溜する必要がなくなった場合は、簡単に堰を取り除くことができる。更に、前記堰の上端が前記排水管の一番上流側の上縁よりも高く位置するように設けられていることから、堰の上流側により多量の雨水を貯留することができる。本発明は、このような優れた効果を奏するにも拘わらず、従来のように、最終雨水桝から公共用雨水桝までの間の地面を掘り起こす作業は必要でなく、排水桝のみの交換、或いは、既設の排水桝の壁面に堰を後付けするという簡易な施工で実施することができるので、極めて実現性が高い。
一方、雨水を貯溜する必要がなくなった場合は、流入口と流出口を隔てている堰のみを取り除けば、容易に元の配管設備に戻すこともできる。
更に、流入口と流出口が、桝本体のなだらかな一続きの底面で繋がっており、該なだらかな一続きの底面に上記堰が設けられている雨水貯溜配管構造は、堰によって堰止められていた異物が、なだらかな一続きの底面に滞溜するので、異物の除去作業が容易となる。
また、桝本体の流入口と流出口の間に泥溜め部が設けられており、該泥溜め部の底面又は側面に上記堰が設けられている雨水貯溜配管構造は、堰によって堰止められていた異物が泥溜め部に滞溜することになるので、異物の除去が容易になると共にメンテナンスサイクルを伸ばすこともできる。
次に、上記の雨水貯溜配管構造に用いられる本発明の排水桝は、流入口より流入してきた雨水が、直ぐに流出口から流出することなく、雨水が堰の上端に達するまで排水桝内に貯溜されるので、河川や下水道施設への負荷を低減させると共に、配管内に貯溜した雨水を有効利用することができるものである。そして、流入口より雨水と共に流入してきた異物は、堰によって堰止められて、なだらかな一続きの底面に異物が滞溜するので、異物の除去作業が容易となる。
一方、雨水を貯溜する必要がなくなった場合は、この排水桝を堰のない別の排水桝に取り替えたり、或いは、流入口と流出口を隔てている堰を除去するだけで、容易に元の配管設備に戻すこともできる。
また、桝本体と、1以上の流入口と1つの流出口とを備え、桝本体の流入口と流出口の間に泥溜め部が設けられており、該泥溜め部の底面又は側面に、流入口と流出口を隔てる堰が設けられている排水桝は、上記の排水桝と同様に、堰よりも上流側の配管設備に雨水を貯溜することで、河川や下水道施設への負荷を低減することができる。この排水桝は、泥溜め部を有しているので、流入口より雨水と共に流入してきた異物は該泥溜め部に滞溜する。従って、異物の除去が容易になると共にメンテナンスサイクルを伸ばすこともできる。
本発明の一実施形態に係る雨水貯溜配管構造を示す概略斜視図である。 同配管構造の要部を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る排水桝を示す平面図である。 同排水桝の縦断面図である。 本発明の他の実施形態に係る排水桝を示す平面図である。 同排水桝の縦断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る排水桝を示す平面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る排水桝を示す平面図である。 本発明に用いる堰の他の実施形態を示す斜視図である。 本発明の更に他の実施形態に係る排水桝を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
本発明の雨水貯溜配管構造は、図1、図2に示すように、宅地内に埋設された排水桝1の流入口1bと流出口1cにそれぞれ排水管3,3が接続された配管構造において、その排水桝1よりも上流側に配管された排水管3内及び雨水桝4の内部に雨水を貯溜することで、集中豪雨時の河川や下水道施設への負荷を低減させると共に、その配管内に貯溜した雨水を有効利用できるようにしたものである。
この排水桝1は、図3、図4に示すように、桝本体1aの左右両端部に筒状の流入口1bと流出口1cが一体に設けられていると共に、桝本体1aの上端部に円形の開口を有する点検口1dが突設された略逆T字型の排水桝1であって、流入口1bには上流側の排水管3が、流出口1cには下流側の排水管3がそれぞれ嵌入されるようになっている。また、点検口1dには、直接蓋体(不図示)が載置されたり、地表までの高さを調整する高さ調整用アジャスター(不図示)が嵌入されるようになっている。
尚、この排水桝1には、後述する排水桝10のような泥溜め部1eがないため、点検口1dに載置される蓋体は、雨水が排水桝1内部に流入するようにした孔開きタイプの蓋体よりも、孔無しタイプの蓋体が好ましい。
上記排水桝1の流入口1bと流出口1cは、図4に示すように、半円筒状のなだらかな一続きの底面10aによって繋がっている。この流入口1bと流出口1cを繋げるなだらかな底面10aは、宅地内に埋設された排水管3の流れ勾配に合わせた流れ勾配が付けられており、流入口1bより流入してきた雨水はスムーズに流出口1cへ流れるようになっている。そして、この底面10aには、本発明の最大の特徴である堰2の下端部を嵌入するための凹入部11aが設けられている。この凹入部11aは、雨水の進行方向に対して直交する凹型の溝部を形成したもので、桝本体1aの底面10aより側面上部に至るまで一続きに設けられたものである。
尚、なだらかな一続きの底面10aは、必ずしも流れ勾配が必要なものではなく、流れ勾配のない底面10aを有する排水桝1であってもよい。
上記排水桝1に設けられる堰2は、その下端部が排水桝1の底面10aの形状に合わせて半円状に形成された板体であって、図3、図4に示すように、底面10aから側面上部にかけて設けられた一続きの凹入部11aに嵌入されて、脱着自在に取付けられている。この堰2を排水桝1に設けることで、流入口1bと流出口1cとが隔てられて、流入口1bより排水桝1内部に流入してきた雨水は、直ぐに流出口1cから流出することなく堰2によって堰止められて、雨水が堰2の上端に達するまで排水桝1内の堰2より上流側空間と排水桝1より上流側に位置する排水管3及び雨水桝4の内部に貯溜されるようになっている。従って、この堰2は、その上端が排水桝1の流入口1bよりも高い位置にある必要があり、本実施形態では、より貯溜量を増やすために、流入口1bの上縁よりも高く、且つ、図2の仮想線で示すように、竪樋6と排水管3(横排水管)の接続箇所であって一番上流側に配管された排水管3の上縁ULよりも高く位置するように設けられている。
尚、この堰2は、配管内に雨水を貯溜している状態では、常に水圧が作用するので、水流によって流されてしまう可能性もある。これを防止するため、例えば、鎖の一端を堰2に取付けると共に他端を蓋に取付けるなどして、堰2が流出してしまうのを防止する流出防止手段を設けることが好ましい。
また、上記堰2は、排水桝1の内部に雨水をより多く貯溜できるようにするため、排水桝1を堰2により2分割したと仮定すると、堰2より流入口1b側の体積が、堰2より流出口1c側の体積よりも大きくなる位置に設けられている。即ち、図3、図4に示すように、流入口1bから流出口1cまでの中点よりも、流出口1c側に凹入部11aを設け、その凹入部11aに堰2を嵌入することで、流入口1b側の体積が、流出口1c側の体積よりも大きくなるようにしている。上記のように、堰2の上端を、一番上流側に配管された排水管3の上縁ULよりも高く位置させると共に、流入口1b側の体積を流出口1c側の体積より大きくすることで、相当量の雨水を宅地内の配管設備に貯溜することができるようになり、河川や下水道施設への負荷を低減することができる。また、雨水に混じった異物は堰2の流入口1b側で堰き止められて堆積するので、流入口1b側の体積を大きくすることで排水桝1内部のメンテナンスも容易となる。そして、堰2によって堰止められた雨水は、体積の大きい流入口1b側にポンプやバケツなどの取水手段を設けることで容易に取水できるようになり、その取水した雨水を植物の水やりや車の洗車等に有効利用することができる。この取水手段は雨水桝4に設けてもよいが、最も下流側に位置する排水桝1に設けることで貯溜した雨水全てを効率よく利用することができるようになる。また、堰2を設けた桝よりも上流側の宅地内に埋設された全ての桝にポンプやバケツなどの取水手段を設けると、宅地内のどこからでも容易に貯溜した雨水を取水できるようになるので好ましい。
尚、堰2の水密性を向上させるために、堰2と凹入部11aとの間に止水パッキン(不図示)を介在させることが好ましい。また、堰2にオリフィスを形成し、貯溜した雨水を徐々に排出するようにしてもよく、その際は、オリフィスに脱着自在な栓を取付けることが好ましい。更に、図9に示すように、堰2を外枠2aと中板2bからなる二重構造とし、中板2bを引き上げることで流出する隙間を作ってもよい。このような堰2は中板2bの引き上げる高さによって流出量を調整することができる。
本実施形態では、上記堰2は、排水桝1の桝本体1aの底面10aに設けられているが、水密的且つ脱着自在に流入口1bと流出口1cを隔てられるのであれば桝本体1aの底面10aに限定されるものではなく、桝本体1a内部の壁面であれば、例えば、桝本体1a内部の側面や、底面10aと側面のコーナー部分など、どの箇所に設けてもよい。また、この堰2は、桝本体1a内部の壁面だけでなく、流入口1bに設けてもよい。流入口1bに堰2を設ける場合、堰2の形状は、流入口1bと流出口1cを隔てるものであればどのようなものでも構わないが、例えば、図示はしないが、90°エルボ継手が流入口1bと流出口1cを隔てる堰2として好適に用いられる。90°エルボ継手を堰2として用いる場合は、エルボ継手の一方の接続口を排水桝1の流入口1bに、エルボ継手のもう一方の接続口が上方へ向くようにして、エルボ継手を回動自在に接続する。このように、エルボ継手を堰2として用いた排水桝1は、エルボ継手の一方の接続口が流入口1bの上縁よりも高い位置にあるので、貯溜量を確保することができ、もう一方の接続口を下に向けることで、上流側の排水管3からの水流によって異物を除去することができるので、メンテナンス性に優れる。
上記構成の排水桝1の材質については特に限定されるものではないが、耐久性や施工性を考慮すると、塩化ビニル樹脂製やポリプロピレン製の排水桝1が好適に用いられる。また、上記堰2の材質も特に限定されるものではないが、水に浮いてしまうと不具合を生じるので、水よりも比重の大きい材質の必要がある。
以上のような構成の排水桝1が埋設される宅地内には、図1に示すように、複数の雨水桝4と、それらを連結する排水管3が埋設されている。この排水管3の上流側端部は竪樋6の下端部に接続されており、宅地内に降った雨水は、家屋7の屋根7aを流下して屋根7aの周囲に設けられた軒樋5に流入し、竪樋6を経由して排水管3に流入するようになっている。また、雨水桝4の上端開口を覆う蓋体には、多数の浸透孔が穿孔されているので、宅地内の庭に降った雨水もその浸透孔を通して雨水桝4に流入し排水管3を流下するようになっている。この雨水桝4は、ポリプロピレン製の泥溜め部を有するバケツ型のものであって、側面にホールソーなどで孔を穿孔することで流入口と流出口が形成されており、その流入口と流出口にそれぞれ上流側の排水管3と下流側の排水管3が接続されている。そして、このような複数の雨水桝4の中で一番下流側に埋設された雨水桝4と雨水排水本管9とを繋ぐ排水管3の経路途中に上記排水桝1が設置されている。この箇所に排水桝1を設置すると、排水桝1より上流側の配管設備、即ち、宅地内の配管設備の略全域が雨水を貯溜する貯溜スペースとなるので、相当量の雨水が貯溜可能となって、河川や下水道施設への負荷を低減して都市型洪水の軽減に寄与することができる。勿論、配管設備が満水になると、雨水は堰2の上端を乗り越えて下流側の排水管3に流入し、雨水排水本管9へと流出していくので、宅地内の配管設備が雨水でパンクすることもない。
一方、雨水を貯溜する必要がなくなった場合は、雨水を堰止めている堰2を排水桝1の凹入部11aから取外す(引き抜く)だけの簡易な作業で元の配管設備に戻すことができる。
尚、堰2が排水桝1と一体に設けられている場合は、その堰2を削り取ったり孔を開けることで、元の配管設備に戻せばよいが、より簡易な作業で元の配管設備に戻すために、例えば、図10に示すような排水桝13が好ましい。この図10に示す排水桝13は、堰2が桝本体1aと一体に設けられたタイプの排水桝13であって、その堰2に孔2cが穿孔されたものである。この孔2cは、その下端が桝本体1aの底面10aと同じ高さになるよう、堰2の下端部に穿孔された円孔で、通常は、この孔2cに、脱着や開閉が自在な閉塞部材2dが取付けられている。この閉塞部材2dは、堰2の片側から取付けたり、堰2の両側から堰2を挟み込むように取付けたりすることで、孔2cを閉塞するものであるが、堰2の片側に閉塞部材2dを取付ける場合は、上流側から取付けることが好ましい。この孔2cと閉塞部材2dの間には止水部材(不図示)を介在させることが好ましく、閉塞部材2d自体がゴム栓などで形成されていると、止水部材を兼ねることになるので、部品点数が削減できてより好ましい。閉塞部材2dは水流によって流されたり紛失したりすることを防止するために、堰2や排水桝13に鎖などで繋いでおくことが好ましい。このような堰2が一体に設けられた排水桝13は、雨水を貯溜したいときは、孔2cに閉塞部材2dを取付けておけばいいし、雨水を貯溜する必要がなくなった場合は、閉塞部材2dを取外すだけで、元の配管設備に戻すことができる。また、メンテナンス作業も、孔2cの下端が桝本体1aの底面10aと同じ高さにあるので、閉塞部材2dを取外すと、底面10aに滞溜した異物も水流によって孔2cから下流側に流されるので、容易に行うことができる。
尚、この排水桝1は、上記のように、泥溜め部が設けられたものではないため、排水桝1より下流側であって雨水排水本管9までの経路途中に泥溜め部が設けられた雨水桝4を設置してもよい。この宅地内の最終経路に設置された雨水桝4の泥溜め部には、把手付きのバスケットが収容されていることが好ましく、このような雨水桝4は、排水桝1の堰2を取外した際に、堰2によって堰止められた異物が下流側へと流れて、その雨水桝4のバスケットに集積されるので、点検口よりバスケットを取出すだけで内部の清掃が可能となり、メンテナンス性に優れる。
図5は本発明の他の実施形態に係る排水桝を示す平面図、図6は同排水桝の断面図である。
前述した実施形態の排水桝1は、泥溜め部のないストレートタイプの排水桝1であったが、この実施形態の排水桝10は、泥溜め部1eを有するバケツ型の排水桝である。即ち、この排水桝10は、桝本体1aの側面に筒状の流入口1bと流出口1cがそれぞれ一体に設けられており、上端部に円形開口の点検口1dが設けられると共に、下端部に泥溜め部1eが設けられたものである。そして、泥溜め部1eの底面10aには、凹入部11aが突設されており、その凹入部11aに堰2が嵌入されている。この堰2は、前述した実施形態の排水桝1と同様に、その上端が流入口1bの上縁よりも高く、且つ、一番上流側に配管された排水管3の上縁ULよりも高い位置にある。従って、この排水桝10も、堰2よりも上流側の排水桝10内と排水桝10より上流側に位置する排水管3及び雨水桝4の内部に雨水が貯溜されるようになっている。
尚、本実施形態のようなバケツ型の排水桝10の場合、桝本体1aの側面に、ホールソーなどで孔を穿孔することで流入口1bと流出口1cを設けてもよい。その際は、排水管3と流入口1bと流出口1cとの間に止水パッキンを介在させることが好ましい。
上記構成の排水桝10は、宅地内の最終桝として一番下流側に設置される。この排水桝10は泥溜め部1eを有するので、排水桝10の下流側に泥溜め部付きの雨水桝4を設置する必要はなく、また、排水桝10の点検口1dに載置する蓋体は、宅地内に降った雨水も流入する孔開きタイプのものが好ましい。そして、排水桝10の泥溜め部1eの堰2よりも上流側の空間に、平面視略半円形の把手付きバスケットを取付けると、異物除去の作業性が飛躍的に向上するので好ましい。
前述した実施形態の排水桝1,10は、いずれも流入口1bが1つだけ設けられたタイプのものであったが、流入口1bは1つに限定されるものではなく、図7に示すように、流入口1bが2つ設けられた排水桝11や、図8に示すように、流入口1bが3つ設けられた排水桝12であってもよい。
流入口1bが2つ設けられた排水桝11の場合、図7の(a)に示すように、雨水の進行方向(排出される方向)に対して直角な堰2を時計周りに45°回転させて流入口1bと流出口1cを隔ててもよいし、図7の(b)に示すように、一枚の板体をその中点で時計周りに45°屈曲させた堰2を用いて流入口1bと流出口1cを隔ててもよい。
また、流入口1bが3つ設けられた排水桝12の場合、図8の(a)に示すように、略く字形の堰2によって3つの流入口1bと流出口1cを隔ててもよいし、図8の(b)に示すように、略X型の堰2によって3つの流入口1bと流出口1cを隔ててもよい。
以上、種々の形態の雨水排水配管構造を説明してきたが、宅地面積が狭い場合やその形状が特殊な場合などは、雨水桝4は必ずしも埋設する必要はなく、家屋7の屋根7aに降った雨水が流下する竪樋6と、宅地内に埋設される排水管3と、雨水を堰止める堰2が設けられた排水桝1が本発明を実施するための最低限の構成であり、その他の構成は、例えば、堰2が取り付け可能な桝を宅地内の配管設備の複数箇所に設置し、常時は堰2を取り外しておいて、雨水貯溜が必要となったときだけ、堰2を任意の桝に取り付ければ、必要なときに必要な量だけ雨水貯溜と取水ができる雨水貯溜配管構造とするなど、種々の設計変更を許容するものである。
1,10,11,12,13 排水桝
1a 桝本体
10a 底面
11a 凹入部
1b 流入口
1c 流出口
1d 点検口
1e 泥溜め部
2 堰
2a 外枠
2b 中板
2c 孔
2d 閉塞部材
3 排水管
4 雨水桝
5 軒樋
6 竪樋
7 家屋
7a 屋根
8 継手
9 雨水排水本管

Claims (5)

  1. 宅地内に埋設される排水桝の流入口と流出口にそれぞれ排水管が接続された雨水貯溜配管構造において、
    上記排水桝の桝本体内部の壁面に、流入口と流出口を隔てる堰が凹入溝部に嵌入して設けられており、該堰の上端は流入口よりも高い位置にあり、雨水が桝本体に流入した際、堰から上流側の桝本体内及び配管内に雨水が貯溜され
    更に、前記堰の上端が前記排水管の一番上流側の上縁よりも高く位置するように設けられていることを特徴とする雨水貯溜配管構造。
  2. 流入口と流出口が、桝本体のなだらかな一続きの底面で繋がっており、該なだらかな一続きの底面に上記堰が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の雨水貯溜配管構造。
  3. 桝本体の流入口と流出口の間に泥溜め部が設けられており、該泥溜め部の底面又は側面に上記堰が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の雨水貯溜配管構造。
  4. 請求項1に記載の雨水貯溜配管構造に用いられる排水桝であって、桝本体と、1以上の流入口と1つの流出口とを備え、流入口と流出口は、桝本体のなだらかな一続きの底面で繋がっており、該なだらかな一続きの底面に、流入口と流出口を隔てる上端が流入口よりも高い堰が凹入溝部に嵌入して設けられていることを特徴とする排水桝。
  5. 請求項1に記載の雨水貯溜配管構造に用いられる排水桝であって、桝本体と、1以上の流入口と1つの流出口とを備え、桝本体の流入口と流出口の間に泥溜め部が設けられており、該泥溜め部の底面又は側面に、流入口と流出口を隔てる上端が流入口よりも高い堰が凹入溝部に嵌入して設けられていることを特徴とする排水桝。
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