JP2005023589A - 雨水等の貯留及び/又は浸透施設 - Google Patents

雨水等の貯留及び/又は浸透施設 Download PDF

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吏士 志村
Shinichi Takeda
慎一 武田
Koji Harada
浩次 原田
Motomune Sasaki
基宗 佐々木
Shuya Wada
周也 和田
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    • Y02A20/108Rainwater harvesting

Abstract

【課題】掘削壁面が容易に崩れ落ちたり、また、地下の流れや地表から地中に染み込んだ雨水により、地盤が緩み掘削壁面が崩れるおそれがなく、かつ雨水の貯留率が高く、全体の貯留量を大きくすることができ、施工に手間がかかることがない、雨水等の貯留及び/又は浸透施設を提供する。
【解決手段】地面1を堀り下げて形成した雨水の貯留空間に、複数の充填部材Aを縦横かつ上下に並べて埋設される、雨水等の貯留及び/又は浸透施設において、掘削壁面と充填部材Aの周囲側面との間の空間に有孔のパイプ状充填部材Bを設けたことを特徴とする雨水等の貯留及び/又は浸透施設。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、雨水等を貯留及び/又は浸透する施設に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、都市型洪水の発生を抑制する為に、雨水を一時的に貯留して地中漫透、河川放流させる雨水等の貯留及び/又は浸透施設が多く建設されており、特に、近年になって、この雨水等の貯留及び/又は浸透施設を、複数のプラスチック製の軽量な充填部材を縦横かつ上下に並べ、少なくとも一部を遮水シートで覆うことで空間を形成し、低コストで雨水等の貯留及び/又は浸透施設がつくられるようになって来ている。
このような複数の充填部材を並べた雨水等の貯留及び/又は浸透施設は、建設の際に地中に凹状に堀を設け、その後遮水シート、充填部材を充填して、貯留及び/又は浸透施設を建設する。このとき、特に堀の周囲壁が垂直に近い場合、周囲壁面が容易に崩れ落ちたり、また、地下の流れや地表から地中に染み込んだ雨水により、地盤が緩み周囲壁面が崩れるおそれがある。これを防止する為に、従来は、複数の充填部材の集合体に立ち上げられた仕切壁と上開き状に傾斜している堀の周囲壁面との間の空間に砕石や砂利などの小形固形物の集合体からなる通水槽を設ける方法が提案されている。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、特許文献1に示されるような、小形固形物の集合体からなる通水槽では、その固形物の体積分の水が貯留出来ないため、貯留率が低くくなり、全体の貯留量を大きくすることができない。また、施工時も大量の小形固形物を充填する必要があり、施工に手間がかかるといった問題がある。
【特許文献1】
特開平10−18362号公報(第1頁〜第7頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑み、掘削壁面が容易に崩れ落ちたり、また、地下の流れや地表から地中に染み込んだ雨水により、地盤が緩み掘削壁面が崩れるおそれがなく、かつ雨水の貯留率が高く、全体の貯留量を大きくすることができると共に、施工に手間がかからない、雨水等の貯留及び/又は浸透施設を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、請求項1の発明は、地面を堀り下げて形成した雨水の貯留空間に、複数の充填部材Aを縦横かつ上下に並べて埋設される、雨水等の貯留及び/又は浸透施設において、掘削壁面と充填部材Aの周囲側面との間の空間に有孔のパイプ状充填部材Bを設けたことを特徴とする雨水等の貯留及び/又は浸透施設である。上記の構成により、掘削壁面の崩壊を防止することが出来、かつ有孔のパイプ状充填部材Bも貯留空間とすることが出来るので、大きな貯留量を確保できる。
【0006】
また、請求項2記載の発明は、さらに掘削壁面と充填部材Aの周囲側面との間の空間に有孔のパイプ状充填部材Bを設け、充填部材Aの周囲側面と有孔のパイプ状充填部材Bとの隙間に詰め部材を設けたことを特徴とする請求項1記載の雨水等の貯留及び/又は浸透施設である。上記の構成により、有孔のパイプ状充填部材Bから加わる荷重を充填部材A周囲部側面全体で分散して支えることが出来、側面からの土圧に対して高い強度を確保できる。
【0007】
また、請求項3記載の発明は、有孔のパイプ状充填部材Bが波付き管、リブ付き管、螺旋管のいずれかであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の雨水等の貯留及び/又は浸透施設である。上記の構成により、埋設強度が大きく、積み重ねることが容易になる。
【0008】
また、請求項4記載の発明は、充填部材Aが貯留空間に流入した雨水及び砂等を重力及び水流により所望の方向に誘導する誘導手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のいづれか一項記載の雨水等の貯留及び/又は浸透施設である。上記の構成により、メンテナンス性のよい充填部材Aとすることが出来る。
なお、本発明において、貯留空間の周囲に透水性シートで形成して用いる場合、雨水を徐々に地面に浸透させる浸透施設となり、貯留空間の壁面を、遮水性シートで形成するか、透水性シートで形成するか、或いは下方を遮水性シートで形成し上方を透水性シートで形成するかによって、各々貯留施設、浸透施設、貯留浸透施設と機能させるものである。また、本発明における雨水とは、合流式下水道のような下水を含む雨水をも含めるものとする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る雨水等を貯留及び/又は浸透する施設の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明に係る雨水等の貯留施設の断面図である。図2は、本発明に係る雨水等の貯留施設の詰め部材を用いた場合の一実施形態の断面図である。
【0010】
図1において、雨水等の貯留施設は、地面1を掘下げて形成した貯留部10と、貯留部10内に水平方向に並べて設置すると共に、上下方向に重ねる多数の充填部材Aである30と、掘削壁面と貯留部10の間の空間に積み重ねた有孔のパイプ状充填部材Bである4と、充填部材30の最上部に載置され貯留部10の上部を覆う被覆部材50とを備えている。
【0011】
図1において、貯留部10は、地面1を例えば1〜10m程度の深さで平面形状が矩形状に掘下げて掘削部2を造成し、底面は割栗石等を敷き詰めて突き固めて基礎部3を形成している。貯留部10の底面は、基本的には平坦面となっており、底面の長辺方向の中央部には平坦面から一段落ち込んだ凹窪部11が形成されている。この凹窪部11は底面の短辺方向の全幅に亘って形成されている。凹窪部11の底面及び貯留部10の底面全面には、遮水シート12が敷設されている。遮水シート12としては厚さが1.5mm以上の合成ゴム又は樹脂系シート又はアスファルト系シートを使用している。そして、貯留部10の底面の凹窪部11には格子状のフレーム14が嵌め込まれ、貯留部10の底面は全面が略平坦となっている。
【0012】
なお、割栗石等から形成される基礎部3上に保護ボード13を敷き、その上に遮水シート12を敷設するようにしてもよい。また、前記した保護ボード13の代わりに、遮水シート12の下に必要に応じてポリエステル系不織布シート等の基礎用シート(図示せず)を敷設し、遮水シート12を基礎部3の割栗石から保護するようにしてもよい。さらに、凹窪部は貯留部の広さに応じて複数本形成し、複数の凹窪部に充填部材30の後述する傾斜板部で雨水を誘導するようにしてもよい。
【0013】
前記のように略平坦とされた貯留部10の底面に、多数の充填部材30が水平に並べられると共に、上下に重ねられて設置される。本実施の形態では、貯留部10は充填部材30を1段毎に並設するスペースを有している。この状態で充填部材30を直接積み重ねて小さいピッチとし、この上に充填部材30と、これを連結させる連結部材35を挟んで積み重ねて大きいピッチとしており、充填部材30は貯留部10内に充填されて雨水等の貯留空間を確保すると共に、上部の被覆部材50を支持するものである。
【0014】
貯留部10の側面23と地面1を掘削し形成された壁面の間には、有孔のパイプ状充填部材Bである4が配設される。有孔のパイプ状充填部材4は、周囲壁面が崩れるおそれをなくし、掘削した堀中の水の貯留率を大きくし、全体の貯留量を大きくする為に、貯留部10の4つ側面と壁面の間に充填する様に、配設される。しかし、配管の施工などの理由で、配設が困難な箇所は、部分的に他の材料で充填しても良い。
【0015】
有孔のパイプ状充填部材4の外径は、上記空間の大きさにもよるが、同一径の物でも良く、大小の混合したものであっても良い。径としては通常、50〜300mmのものが用いられる。また、厚さは、壁面や地上からの圧力に耐えられる程度であれば良い。孔の大きさとしては通常、10〜50mmのものが用いられる。
【0016】
有孔のパイプ状充填部材4の材質としてはポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックや、これらの廃プラスチック等から形成される。
【0017】
本発明に用いられる有孔のパイプ状充填部材Bの形状は図6に示したように、例えば、管状、リブ付き管状、波付き管状、螺旋管状等であり、断面形状は特に限定されないが、施工性や強度などの観点から、リブ付き管状、波付き管状、螺旋管状が好ましく、特には、積層状態の安定性から螺旋管状がより好ましい。
【0018】
有孔のパイプ状充填部材Bは内部に広い空間を持ち、且つ、孔により雨水等の行き来が可能であり、非常に多くの雨水等を素早く貯留することができる。またパイプ状であるので、少ない工程で上開き状に傾斜している堀の周囲壁面と充填部材Aの周囲部側面との間に充填できる。
【0019】
図2は、雨水等の貯留施設の詰め部材40を用いた場合の一実施形態の断面図である。図7に本発明に用いられる一例の詰め部材の斜視図を示している。充填部材30の周囲部側面と有孔のパイプ状充填部材4との間の隙間に詰め部材40を設けることにより、有孔のパイプ状充填部材4から加わる荷重を充填部材30周囲部側面全体で分散して支えることができる。これにより、側面からの土圧に対してより高い強度を確保することができる。詰め部材の断面形状は、有孔のパイプの形状や外径によるが、台形状、三角状、パイプに沿った円弧状を一部にもつ形状などが好ましい。
【0020】
図4は、本発明に用いられる充填部材Aの表面から見た斜視図である。図5は、本発明に用いられる充填部材Aの裏面から見た斜視図を示す。
充填部材30は、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックや、これらの廃プラスチック等から形成され、貯留部10の上部を覆う被覆部材50の垂直荷重、及び水圧による水平荷重を支持し、貯留部10の空間を確保する4本の柱状の連結部31と、4本の連結部31に固定され水平面に対して5度程度の角度で傾斜する傾斜板部32とから構成されている。
【0021】
傾斜板部32は厚さが4〜5mm程度の肉厚の板材で形成され、流入した雨水等を所定方向に誘導する誘導手段を構成する。傾斜板部32の傾斜方向Sは、矢印の先端が低い方向となっており、傾斜角度が緩やかな場合砂等が雨水と共に流れずに滞留するため、5度程度の傾斜角度が好ましい。充填部材30の大きさは、例えば1辺が50cm〜1m程度の正方形の傾斜板部32と、傾斜板部の四隅に上下に延びる連結部31とから構成され、連結部は高さが10〜15cm程度の三角柱で形成され、1辺が50cm〜1m程度で高さが10〜15cm程度の直方体に納まるような形状をしている。
【0022】
なお、充填部材30の大きさは、1辺が30cm程度の大きさでも、また1辺が1m以上の大きさでもよい。また、充填部材30の傾斜板部32は平板を傾斜させた例を示したが、平板でなく傾斜方向に沿って緩やかに凹んだ、或いは緩やかに凸状に膨らんだ湾曲面でもよく、小さい段差が連続して勾配が付いた階段状の傾斜面でもよい。さらに、急勾配から緩勾配に途中で変化するような傾斜面で構成してもよい。
【0023】
連結部31は厚さが4〜5mm程度の肉厚の板材で形成され、大きい断面の三角パイプ状の上部柱部31aの下方には、上部柱部31aの内部に嵌合する小さい断面の三角パイプ状の下部柱部31bが形成されている。したがって、充填部材30の上部柱部31aに、他の充填部材30の下部柱部31bを内嵌させることにより充填部材30同士を小さいピッチ、すなわち連結部31の高さのピッチで積み重ねることができる。三角パイプ状の連結部31の底面と側面には上下に貫通孔31c,31dが形成され、下方の貫通孔から雨水が進入することができ、側方の貫通孔から内部の空気が逃げることができる。なお、下部柱部31bは、コーナー部が切欠かれているが連続したものでもよい。また、連結部31内の底面は土砂等を傾斜板部32に誘導するために、側面の貫通孔方向に傾斜していることが好ましい。
【0024】
傾斜板部32の下面には補強部が形成され、上面は平坦で緩やかな傾斜面となっている。補強部としては、所定の間隔で一体的に縦横に立設された格子状の補強リブ33が形成されている。この補強リブ33は傾斜板部32の中央部の上下幅が大きく、周辺に行くにしたがって上下幅が徐々に小さくなるように形成されている。この構成により、傾斜板部32の上面に荷重が加わっても傾斜板部32の変形は小さくなり、上面に施工者が載ってもひび割れ等の破損が生じることを防止できる。なお、補強リブは格子状でなくてもよいが、格子状にすると一方向のものと比較して強度が大きくなり好ましく、六角形のハニカム格子状が強度面からより好ましい。
【0025】
本実施の形態では、図3において左端の縦一列4個の充填部材30は雨水を誘導する傾斜方向S1が右方向に向くように、すなわち貯留部の中央の凹窪部11に向けて誘導するように配置され、右端の縦一列4個の充填部材30も傾斜方向S1が左方向に向いて貯留部の中央の凹窪部11に向けて誘導するように配置されている。そして、左端から2番目の縦一列4個の充填部材30は、上から順に傾斜方向Sが下向きS3、右向きS1、上向きS4、上向きS3になるように配置され、右端から2番目の縦一列4個の充填部材30は上から順に傾斜方向Sが下向きS3、左向きS1、左向きS1、上向きS3になるように配置される。中央上側の充填部材30は、傾斜方向Sが同図において下向きS2になるように配置され、中央下側の充填部材30は左向きS3になるように配置されている。
【0026】
前記の傾斜方向は以下のように決定されている。第1に充填部材の傾斜方向S1は凹窪部11に向けられる。第2に凹窪部の上部に位置する充填部材は傾斜方向S2のように流出側に向けられる。第3に連通路であるマンホール部分では、雨水が行き止まりにならないように別の方向に傾斜方向S3のように逃がす。そして、第4に隣同士の充填部材の傾斜方向が向き合わないように傾斜方向S4とする。この結果、流出側のマンホール部分では、一部の雨水が右回りに旋回する旋回流S5が生じて徐々に傾斜板部の隙間から落下するように構成される。なお、傾斜方向S3を右向きとし、右側の充填部材の傾斜方向S4を上向きにすることにより旋回流を中央より右側に、左回りとするようにしてもよい。
【0027】
充填部材30は、単位体積当たりの空隙率が高いことや、実用上、十分な強度、耐久性を有することが要求されると共に、運搬施工が容易であり、維持管理が容易であることが要求され、耐荷重は例えば垂直方向は1平方メートル当たり5〜20トン、水平方向は5〜16トン、空隙率は90%程度が好ましい。また、前記のように連結部31にスリットや貫通孔を設けて内部に雨水等が入るようにして空隙率を上げることが好ましい。
【0028】
充填部材30が上下に積層され設置されたあと、充填部材30の側面を覆う壁材20が立設され、その外側に遮水シート21が垂直方向に配置され、さらに有孔のパイプ状充填部材Bである4が貯留部10の4つの外側壁面と掘削部2との間に配設される。壁材20は、この外側に位置する遮水シート21が貯留部10の空間に入り込むのを防止している。遮水シート21は貯留部10の底面に敷いたものと同等の合成ゴム又は樹脂系シートを使用し、底面の遮水シート12と漏水しないように、融着又は防水性の接着剤等で接合されている。遮水シート21を砂利等の埋め戻し材22から保護するため、遮水シート21の外側に壁材20と同等の保護板23を配置してもよい。
【0029】
貯留部10には、周辺に降った雨水等を集める側溝等からの導水管25が接続される。そして導水管25の途中には泥溜め枡26が設置され、雨水中の砂や泥が沈殿され、上澄み水が貯留部10に導水管25によって導入される構成となっている。導水管25は複数本が泥溜め枡26から延出して貯留部10の壁材20と遮水シート21を貫通して等間隔に挿入されている。なお、複数の導水管25は、その長さを変えて貯留部10の奥に雨水を流入させるように構成してもよい。これにより、貯留部10の長辺方向に沿って均一に雨水等を導入することができる。
【0030】
貯留部10の上部からオーバーフロー管27が突出しており、貯留部10の下部からはオリフィス管28が突出している。オーバーフロー管27は貯留部10が満水に近い状態となると上部から放流するものである。オリフィス管28は貯留部10に溜められた雨水を徐々に流出させるものであり、オリフィスの径を調整して流出量を調整できる。貯留部10に溜まった雨水を利用するときには、貯留部10内の雨水をポンプで汲み上げて、植木への散水や洗車用水として利用することもできる。
【0031】
貯留部10の上部開口は被覆部材50が覆っている。被覆部材50は多数の充填部材30の上部に載置される被覆ボード51と、この上に敷設された防水シート52と、この上に埋め戻された埋め戻し層53とから構成される。被覆ボード51は、図示していないが充填部材30の上部の連結部が嵌合する凹部を有すると充填部材に安定して載置できて好ましい。被覆ボード51の角型マンホール15,16に対応する位置に連通口(図示せず)を固定する。そして、遮水シート52を連通口に接合すると共に、遮水シート52と側面の遮水シート21は重ね合わせて側面で接合する。これにより凹窪部11は、角型マンホール15,16と、連通口を通して地面に開口し、連通口から洗浄水やバキューム等のホースを挿入して凹窪部11にホースの先端を到達させることができる。連通口は通常は図示していない蓋により閉じられている。なお、遮水シート52の上に、保護ボード54や保護シートを敷くようにしてもよい。
【0032】
このようにして貯留部10は、底面の遮水シート12と、側面の遮水シート21とにより、雨水等を貯留することができ、遮水シート12,21と上面の被覆部材50の遮水シート52とにより内部空間が構成される。そして、被覆部材50の埋め戻し層53により、地面1と同じ平面に埋め戻される。なお、貯留部10の上部の遮水シート52を透水シートで構成し、貯留部10の上部に降った雨水を埋め戻し層53、透水シート52、被覆ボード51を通して直接、貯留部10に貯留するようにしてもよい。また、被覆部材は前記の構成に限らず、充填部材の上部に単にコンクリート板等を並べるような構成でもよい。
【0033】
前記の如く構成された本実施形態の雨水等の貯留浸透施設の機能について以下に説明する。
この貯留施設の周辺に雨が降り、側溝等により雨水が集められて泥溜め枡26に流入し、ここで泥分が沈殿されて上澄み水が導水管25から貯留部10に導入される。貯留部10に雨水が導入されると、上部の大きいピッチの充填部材30で雨水及び砂や小砂利等は傾斜板部32で中央に向けて誘導され、上段の充填部材30から落ちた砂等は下段の充填部材30で中央に誘導され、砂等を含む雨水は凹窪部11の方向に誘導され落下する。そして砂等の固形分は凹窪部11に沈殿する。従って、貯留部10の底面全面に亘って、砂や汚泥が堆積することがなく、傾斜板部32によって誘導された凹窪部11に砂や汚泥が集中して堆積する。しかも、雨水が流入する際に、自動的に砂等が所定の方向に誘導され自浄されるため、固形分を充填部材から取り除くための洗浄等の操作を必要としない。
その際、貯留部10の4つの外側壁面と掘削部2との間に配設された有孔のパイプ状充填部材Bにも、雨水が導入される。
【0034】
雨水に含まれる砂や汚泥は少量であるが、貯留施設を長期間使用すると砂等は徐々に堆積して量が増していく。また、降雨が激しいときは、泥溜め枡26を通過して流入する砂等が増える。このようにして凹窪部11に堆積した砂等の堆積物は、地面に開口する連通口17から目視で判断することができ、ある程度の量となった時点で連通口17から、例えばバキューム管を角型マンホール15,16に挿入して砂等の堆積物を吸い出して除去する。また、一方の角型マンホール15から高圧洗浄水を噴射し、他方の角型マンホール16から吸い出すと効率よく堆積物を除去できる。このため、貯留部10に砂等が堆積して内容積が減少し、雨水の貯留量が減ることを防止できる。
【0035】
つまり、上記の充填部材によれば、雨水や砂等の固形分は誘導手段に沿って重力の作用により自動的に所定の方向に誘導され、順次下段の充填部材に移動して誘導手段は自浄される。そして、砂等を所定の方向に堆積させることができるので、メンテナンスが容易な雨水等を貯留及び/又は浸透する施設を達成できる。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、地面を堀り下げて形成した雨水の貯留空間に、複数の充填部材Aを縦横かつ上下に並べて埋設される、雨水等の貯留及び/又は浸透施設であって、掘削壁面と充填部材Aの周囲側面との間の空間に有孔のパイプ状充填部材Bを設けているので、掘削壁面が容易に崩れ落ちたり、また、地下の流れや地表から地中に染み込んだ雨水により、地盤が緩み掘削壁面が崩れるおそれがなく、掘削した堀中の水の貯留率が高く、全体の貯留量を大きくすることができ、施工に手間がかかることがない、雨水等の貯留及び/又は浸透施設を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る雨水等を貯留する施設の断面図。
【図2】本発明に係る雨水等を貯留する施設の詰め部材を用いた場合の一実施形態の断面図。
【図3】図1の被覆部材を省略した平面図。
【図4】本発明に用いられる充填部材Aの表面から見た斜視図。
【図5】本発明に用いられる充填部材Aの裏面から見た斜視図。
【図6】本発明に用いられる有孔のパイプ充填部材Bの断面図。(a)管状(b)リブ付き管状(c)波付き管状(d)螺旋管状
【図7】本発明に用いられる詰め部材の斜視図。
【符号の説明】
1 地面
2 掘削部
3 基礎部
4 有孔の管状充填部材B
10 貯留部
11 U字溝(凹窪部)
12 遮水シート
14 フレーム
15 マンホール
17 連通孔
20 壁材
21 遮水シート
22 透水シート
30 充填部材A
31 連結部
32 傾斜板部(誘導手段)
33 補強リブ(補強部)
35 連結部材
40 詰め部材
50 被覆部材
51 被覆ボード
52 遮水シート
53 埋め戻し層
S,S1〜S4 傾斜方向(誘導方向)
S5 旋回流

Claims (4)

  1. 地面を堀り下げて形成した雨水の貯留空間に、複数の充填部材Aを縦横かつ上下に並べて埋設される、雨水等の貯留及び/又は浸透施設において、掘削壁面と充填部材Aの周囲側面との間の空間に有孔のパイプ状充填部材Bを設けたことを特徴とする雨水等の貯留及び/又は浸透施設。
  2. 地面を堀り下げて形成した雨水の貯留空間に、複数の充填部材Aを縦横かつ上下に並べて埋設される、雨水等の貯留及び/又は浸透施設において、掘削壁面と充填部材Aの周囲側面との間の空間に有孔のパイプ状充填部材Bを設け、充填部材Aの周囲側面と有孔のパイプ状充填部材Bとの隙間に詰め部材を設けたことを特徴とする請求項1記載の雨水等の貯留及び/又は浸透施設。
  3. 有孔のパイプ状充填部材Bが波付き管、リブ付き管、螺旋管のいずれかであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の雨水等の貯留及び/又は浸透施設。
  4. 充填部材Aが貯留空間に流入した雨水及び砂等を重力及び水流により所望の方向に誘導する誘導手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のいづれか一項記載の雨水等の貯留及び/又は浸透施設。
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