JP2003192697A - Hcv−特異的ペプチドおよびそれらの使用 - Google Patents

Hcv−特異的ペプチドおよびそれらの使用

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 HCV−特異的抗体およびHCV抗原の免疫
化学的測定のためのポリペプチド、およびこの方法に適
した剤およびその使用法を提供する。さらに、それぞれ
個別テストにおいて異なる病原体に対する複数の異なる
抗体特異性を同時検出および/または同時測定するため
の免疫化学的方法を提供する。 【解決手段】HCVに対する抗体と特異的に反応し、そ
してそのアミノ酸配列が少なくともアミノ末端HCVコ
ア領域の一部を含むペプチド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はHCV特異的抗体およびHCV抗
原の免疫化学的測定のためのポリペプチドおよびこの方
法に適した剤およびその使用に関する。
【0002】さらに、本発明はそれぞれについて単一の
テストにより、それぞれ異なる病原体に対する複数の異
なる抗体特異性を同時に検出するおよび/または同時に
測定するための免疫化学的方法に関する。
【0003】非A/非B肝炎(NANBH)は、伝搬性
疾病または臨床像群として、ウイルス関連であり、また
様々な肝炎ウイルス例えば肝炎Aウイルス(HAV)、
肝炎Bウイルス(HBV)、肝炎Dウイルス(HDV)
および肝炎E(HEV)などによる他のウイルス誘導臨
床像からは区別できるものとされている。最後に、サイ
トメガロウイルス(CMV)またはエプスタインバーウ
イルス(EBV)による肝炎を診断することもできる。
【0004】疫学的研究に基づいて、伝搬経路に従い少
くとも2タイプの非A/非B肝炎を定義することができ
る:水および食物により伝搬される流行性肝炎ウイルス
(経腸的に伝搬されるNANBV)、および血液、針刺
しまたは同様の経路により伝搬される輸出後肝炎ウイル
ス(血液により伝搬されるNANBV)。これらの感染
経路のほかに、特発的に発生するNANBV(“市中感
染NANBV(community acquired NANBV)”)と
して、前述の2タイプとは明白な関連がない伝搬の存在
も知られている。NANBHの原因となる作用体または
ウイルスの正確な数は分っていないが最近、いわゆる肝
炎Cウイルス(HCV)がこの病気の一原因病原体とし
て確認された(WO 89/04 669)。
【0005】最近に至るまで、臨床診断は主として、抗
原の血清学的測定および/またはそれらに対する抗体に
基づいていており、それらテストはHAV、HBV、H
DV、HEV、CMVまたはEBVという肝炎病原体群
からのパラメータに対して特異的である。このいわゆる
排除法においてはNANBHはすべての前記測定が陰性
のときだけ診断された。
【0006】このほか、いわゆる代用マーカー例えばG
PT(グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ、A
LTすなわちアラニンアミノ基転移酵素とも呼ばれる)
または抗HBc(肝炎Bコア特異的抗体)も用いられて
いる。しかしながら、これらの助剤は信頼性ありとする
ほど感度、特異性いずれも十分でない。従って、輸血患
者の約10%に発生する輸血後肝炎症例のほんのわずか
な一部を供血者検査によって回避することはできる。特
異的テスト導入が緊要のことであることはNANBVが
輸血後肝炎症例の約90%にあたるとされていることか
ら強調される。この疾病にともなう主たる問題は、25
〜55%の感染者が慢性肝傷害にかかるということであ
る。
【0007】HCVの発見により、HCVまたはHCV
特異的抗体の特異的検出の基礎が提供された。HCVお
よび、HCVゲノム部分の相当するcDNA複製物の単
離および確認はWO 89/04 669の主題となっており、そこ
ではHCVはフラビ(flavi)様ウイルスのファミリー
に属するとされている。さらにそこには、HCV抗原を
HCV−特異的抗体検出に用いること、および患者血中
抗原の診断測定のために抗体を産生させる(raise)す
ることも記載されている。
【0008】しかしながら、遺伝子工学タンパク質、特
に転写解読枠(open reading frame,ORF)からのい
わゆる非構造タンパク質(NSP)が用いられるが、そ
れらは免疫化学的検出方法における反応剤として使用さ
れる。
【0009】免疫化学的検出とは、本発明における意味
あいにおいては、均一(溶液中)または不均一(固相使
用)イン・ビトロ法として、体液、例えば血清、血漿、
唾液、脳脊髄液または尿中の免疫グロブリンクラスA、
D、E、GまたはM(IgA、IgD、IgE、IgG
またはIgM)の抗原および/または抗体の測定を可能
にするあらゆる方法を包含する。イムノアッセイとも呼
ばれるこれらの方法の例は、酵素イムノアッセイ(EL
ISAまたはEIA)、ラジオイムノアッセイ(RI
A)、イムノフルオレセンスアッセイ(IFA)、ラジ
オイムノプレシピテーション(RIPA)、寒天ゲル拡
散などである。
【0010】例えば、WO 89/04 669は、HIV特異的抗
体(抗−HCV)の検出のために、ELISA法にそこに
記載されている抗原C−100−3を用いている。NS
P3/4領域からの構築物(コンストラクト)C−10
0−3(これは酵母細胞中で遺伝子工学により発現され
る)は363アミノ酸より成り、その配列は図1に示さ
れているが、図中のナンバリングシステムは前記特許の
それに対応している。
【0011】しかしながら、ヒト起源の検体中の抗−H
CVを測定するためのELISA法で達成し得る最高感
度は、慢性NANB患者の場合で約80%そして急性N
ANB患者の場合で約30%と推定される。患者(ヒ
ト)からの血液についてのこれらの知見はNANBV感
染チンパンジーについての対応する研究によって支持さ
れている。
【0012】それらの研究において、C−100−3構
築物に基づく抗−HCVの陽性検出は、ALT増加が生
じてから約6〜18週間までは成功せず、そしてその後
にNANBV接種してから3〜10週間後に病気の徴候
として認めることができる。すなわち、チンパンジーが
感染してから9〜26週間が、C−100−3構築物を
用いた従来のイムノアッセイによりHCV特異的抗体を
検出できるまでの総時間であることがわかる。
【0013】WO 90/11 089に更に、抗−HCV検出に使
用できるHCVアミノ酸配列を記載している。しかしな
がら、特定のタンパクセクションの診断上の関連につい
ては全く記述がなく、また免疫優性(immunodominant)エ
ピトープの例も存在しない。
【0014】文献に開示された方法で抗−HCVを検出
する上での基本的問題は誤って陽性および誤って陰性に
反応する検体がなおも存在することである。誤って陽性
となる検体は健常供血者群の40%にも到ることがある
(WEINER A., et al. Lancet1990, Vol. 336, p. 69
5)。従って、特異的かつ鋭敏なHCVテストがないと
いうことは、誤って反応するわずかとはいえない割合の
検体が献血センターにおいて間違って捨てられているこ
と、そして同時に実際には抗−HCV−陽性である患者
がなおも信頼性をもって確認されないということを意味
している。
【0015】これらの欠点を除くために、他のグループ
はC−100−3のORF領域(WO89/04 669より。図
1)の特定配列を選びそしてそれらをイムノアッセイに
用いている(ペプチドSP 42、117、67および
65。図2)。NANB感染チンパンジーの研究の際に
は、診断上の価値を向上させることはできなかった。逆
にそこでなされた所見からは、記載ペプチドはいずれも
信頼性あるIgGまたはIgM測定の基礎として役立て
るには不適切であるという結論となる。何故ならば感度
が不十分であり、また抗体検出までに少くとも7〜17
週間という診断ギャップは従来の検出方法と比較しても
時間短縮が無いことを意味しているからである。さらに
また、特にSP 42は20〜40週間にわたる診断ギ
ャップがあり診断テストに適していないことが分った
(SAFFORD J., et al. Int. Symp.on Viral Hepatitis
and Liver Disease 1990 Houston, USA)。
【0016】しかしながら、SP 67と称されるポリ
ペプチドは、このペプチドについてはわずか抗HCV−
陽性検体の86%の確認しか可能でなかったが免疫優性
であるとされている。(DAWSON, G.J., et al. Int. Co
ngress of Virology 1990, Berlin, FRG)。
【0017】合成的に製造されたコアペプチドを用いて
改良できたとされている(OKAMOTOH., et al. Japan.
J. Exp. Med. 1990, Vol 60, No. 4, p. 223〜233)。
これはHOPPおよびWOOD(Proc. Nat. Acad. Sc
i. 1981, Vol. 78, p. 3824〜3828)により特定された
物理化学的予想基準を用いてコアアミノ酸配列1〜12
0の全部で3つの潜在的抗体結合部位からある配列を選
択することより成る(OKAMOTO, H. et al., Japan. J. E
xp. Med. 1990, Vol. 60, No. 3, p. 167〜177)。この
ペプチドは図3に示されているがNo.39からNo.74ま
での番号の36アミノ酸より成っている。
【0018】抗−C−100テストとは対照的に、この
コアペプチドに基づくELISAを用いて一部の抗−H
CV−陽性血清中のHCV抗体を検出することができ
た。この知見は、HCV RNA検出にポリメラーゼ連
鎖反応(PCR)を用いた比較研究によって確認され
た。
【0019】606名の供血者に対する検査で認められ
た26の抗−コアHCV−陽性検体(4.3%)から、
まさにわずか10例(1.65%)しかPCRによって
は確認し得ないことが明白となっている。逆に16名の
供血者(2.15%)はこのペプチドに対し誤って陽性
に反応した。すなわち、前記コアペプチドは場合によっ
ては抗−C−100テストよりも抗−HCV検出法に適
しているとされているが、従来のコアペプチドは一般に
相当な干渉されやすさを伴う。
【0020】従って、本発明はHIV感染症をなるべく
早くかつ高い特異性をもって検出できるテストを開発す
るという目的に基づいたものである。
【0021】今般、驚くべきことに、C−100−3の
ORF領域および/またはHCVコア領域のアミノ末端
領域の区域からのある種のポリペプチドがHCV−特異
的抗体の検出に特に適していること、そして従来のペプ
チドに比べて感度が顕著に増大すると共に望ましくない
誤った陽性反応による干渉の受けやすさが著しく低下す
ることを見出した。
【0022】さらにまた、本発明によるペプチドを用い
た免疫化学的検出方法においては、高い抗原濃度、従っ
て高いエピトープ密度、が達成されることを見出した。
これは特に、干渉する異物が存在しないために、高度に
濃縮された患者検体の検査が可能な場合に可能である。
【0023】さらに、本発明によるペプチドが初期およ
び後期HCV抗体の免疫優性エピトープを有し、従って
縦断的検査(longitudinal investigation)の特に有利
に用いることができるということも全く驚くべきことで
あった。
【0024】従って、本発明はHCV感染に対する抗体
と特異的に反応するペプチドまたはペプチド混合物、C
−100−3のORF領域および/またはアミノ−末端
HCVコア領域の一部を含むそれらのアミノ酸配列に関
する。
【0025】ペプチドおよびポリペプチドという用語
は、本発明の範囲において、約80AA以上のペプチド
に等しいものとして用いられる。
【0026】本発明によるペプチドは好ましくは、C−
100−3として記されるHCVゲノムセクションのA
A 121〜AA 175(式I)およびAA 337〜
AA363(式II)のアミノ酸配列より成り、以下の配
列を有している:
【0027】
【化3】
【0028】好ましいペプチドは次のとおりである:
【化4】
【0029】
【化5】
【0030】特に式Iのカルボキシル−およびアミノ−
末端領域からの配列は、HCV感染の後期抗体検出に有
益であることがわかった(例えばペプチド4081、4
056、4055および次の4060):
【0031】
【化6】 驚くべきことに、式IIのアミノ酸またはその一部を含
む、C−100−3のORF領域のカルボキシル−末端
領域(例えば4091)は、後期抗体の検出に特に適し
ていることが分った。
【0032】さらにまた、式Iの中央領域は抗−HCV
の初期確認に関係している。この関連で好ましいのは前
記ポリペプチド4071および4072、およびペプチ
ド4054、4053および4052である。
【0033】さらにまた、三つのエピトープが式Iのペ
プチドにおいてつきとめられたが、そのうちの一つ
(S)は後期抗体を認識し、そして他方(F1およびF
2)は初期抗体を認識する。好ましいペプチドの例は以
下のアミノ酸配列のうちの一つを有している: AAa1−DREVLYR−BAb1 (S) AAa2−QHLPYIE−BAb2 (F1) AAa3−KQKALGL−BAb3 (F2) 式中AAおよびBAは任意の所望のアミノ酸であり、ま
たa1〜a3およびb1〜b3は、各々相互にの独立的
に、0より大きい、または0に等しい整数である。
【0034】アミノ−末端配列を式Iのカルボキシル−
末端アミノ酸配列および式IIの配列と共に選ぶのが有利
である。約130〜160の式Iの中央アミノ酸配列は
それらとは別個に用いることができる。
【0035】さらに、本発明によるペプチドは、アミノ
−末端HCVコア領域の一部、好ましくはコアとして記
されるHCVゲノムセクションのAA 1〜AA 35の
アミノ酸配列より成り、次の配列を有する: MSTNPKPQRKTKRNTNRRPQDVKFPGGGQIVGGVY III
【0036】
【化7】
【0037】ペプチドSP 10およびSP 23が特に
好ましい。
【0038】コア領域の本発明ペプチドを用いれば、感
染の急性期からの初期抗体と後期抗体との両者を確認す
ることができるが、これによってこれらペプチドに基づ
く検出感度は従来技術に比べ相当向上する。もう一つの
利点はペプチドの高特異性であり、これによって一般
に、誤った陽性反応を示す検体数は少くなる。
【0039】一般的に、初期および後期HCV抗体に特
異的なペプチド、連結ペプチドまたはペプチド混合物を
用いるのが有利である。何故ならば、両タイプの結合部
位があるので感染初期からの検体と感染後期からの検体
との両者を確認できるからである。さらにまた、HCV
−特異的IgGおよび/またはIgM抗体による血清転
化を信頼性よく確認でき、また一般に陽性および陰性検
体を、極めて高い正確さをもって弁別することができ
る。さらに、一般的に、遺伝子工学によるタンパク質調
製に必要な発現系、あるいはウイルス増殖のためには不
可避である他の宿主細胞汚染による干渉もない。さらに
一般に、ヒト起源の血清、クエン酸加、ヘパリン加また
はEDTA血漿中のHCV−特異的抗体の信頼し得る測
定が保証され、また検体を約56℃で約60分間不活性
化すれば一般に誤った陽性結果を与えることはない。最
後に、本発明によるこれらペプチドを用いて調製された
特異的抗体を用いれば、細胞不含患者血中の対応抗原の
免疫化学的測定によって診断ギャップをさらにうめるこ
とができる。
【0040】本発明の主題によれば、好ましくは、回復
期のまた慢性感染患者からのHCV−特異的抗体および
/または感染急性期からのHCV抗体を確認する一連の
新規ペプチドが記載され、また無差別ではあるが極めて
鋭敏にかつ干渉をほとんど受けることなく抗−HCV抗
体を検出するためのスクリーニングテストの基礎として
適当なポリペプチドおよびポリペプチド混合物が記載さ
れている。
【0041】さらに、本発明は、C−100−3のOR
F領域またはコア領域の前述のペプチドの少くとも一つ
に対してバイオスペシフィック(biospecific)アフィ
ニティを有する抗体に関する。
【0042】細胞不含患者血中の対応抗原を本発明によ
る抗体で免疫化学的に測定することにより内生抗体が出
現する前であってもHCVの存在を確認することができ
る。
【0043】さらに本発明は、本発明によるペプチドを
抗原として用いたHCV抗体を検出および/または測定
するための免疫化学的方法に関する。
【0044】さらに本発明は、各場合について、初期抗
体に対して特異的に反応する一以上のペプチドと後期抗
体に対して特異的に反応する一以上のペプチドとを別々
の混合物として検体と反応させることより成る、感染初
期と後期の鑑別診断方法に関する。
【0045】さらに本発明は、前記ペプチドを哺乳動
物、特にヒト、において産生させるのに用いることに関
する。
【0046】さらに本発明は、前述の抗体を診断および
治療目的に用いることに関する。
【0047】従って本発明は、本発明の抗体またはペプ
チドの少くとも一つを単独でまたは他のペプチドまたは
抗体と共に含む剤に関する。
【0048】前記免疫反応性ペプチドは合成または遺伝
子工学により、好ましくは当業者に知られた方法による
合成により製造できる。ペプチドの化学合成は例えばB
ARANI,G.およびMERRIFIELD,R.
B.が“The Peptides, Analysis, Synthesis and Biol
ogy", Vol. 2, Academic Press 1980, ed. Erhard Gros
s, Johannes Meyenhoferに記載しているとおり、特にポ
リペプチドとして、またはオーバーラップまたは非オー
バーラップアミノ酸配列を有するいくつかの小ペプチド
の混合物として行うことができる。
【0049】遺伝子工学により製造されたポリペプチド
はその融合部分が後で除去されてしまう融合タンパク質
を含む。さらに、適切な場合には例えばグリコシル化、
アセチル化またはホスホリル化により修飾されたポリペ
プチドが包含される。
【0050】これらのアミノ酸配列はポリペプチドとし
ておよびオーバーラップまたは非オーバーラップアミノ
酸配列を有するいくつかの小ペプチドの混合物として合
成することができる。
【0051】さらにまた、個々のペプチドの混合物の方
が、前記構造の単一ペプチドよりも、免疫化学的抗−H
CV検出にとって良い診断特性を有することがあること
も見出した。C−100−3のORF領域およびコア領
域のペプチドの混合物を用いるのが特に有利である。
【0052】従って本発明は、さらに、本発明ペプチド
の一以上を含むペプチドの混合物に関する。
【0053】別の態様においては、二以上の前記ペプチ
ド、好ましくは2〜10、特に2〜4個のペプチドをブ
リッジを用いまたは用いずに連結する。それらペプチド
の長さは好ましくは6〜15個のアミノ酸である。二以
上のペプチドのポリマー体を当業者に知られた方法によ
り製造しそして担体例えばタンパク質またはラテックス
粒子に結合することさえもできる。すなわち、担体また
はブリッジとして特に適しているのは例えばヒト血清ア
ルブミンおよび/またはポリリジンである。それらペプ
チドを1〜40、好ましくは1〜20、特に1〜10個
のアミノ酸で延長することにより修飾することも同じく
可能である。付加的領域および構造は、ペプチド全体の
物理化学的挙動に対し有益な効果をもつことがあるが、
ペプチドまたはその部分の免疫反応性は維持されるべき
である。
【0054】従って本発明はさらにブリッジを用いてま
たは用いないで相互に連結され、あるいは担体に結合さ
れ得るペプチドに関する。
【0055】このタイプの修飾は、一般的に、固相への
受動吸着または共有結合特性を有益に変え、カプリング
方法に有利な効果を有し、あるいは該ペプチドに対する
ポリクローナルまたはモノクローナル抗体を産生させる
場合に抗原としてより強力に働く。
【0056】すなわち例えば本発明はさらに次式 AAn−QRKTKRNTNRRPQDVK−BAm (式中AAおよびBAは任意の所望のアミノ酸であり、
そしてnおよびmは各々相互に独立的に0〜約60、特
に1〜40の整数である)で示されるペプチドに関す
る。
【0057】しばしば、様々な方法で、例えばペプチド
を相互にまたは担体に連結させるために一以上のアミノ
酸、好ましくはシステインをアミノ−末端またはカルボ
キシル−末端に結合することにより、チオグリコール酸
アミド化により、例えばアンモニウムまたはメチルアミ
ンなどでカルボキシル−末端アミド化することにより、
ペプチドを誘導体化するのが有利である。このタイプの
修飾はポリペプチド上の正味荷電を変えそしてペプチド
の物理化学的特性を改善しあるいは固体担体、担体タン
パク質または別のペプチドへのペプチドの共有結合を容
易にすることがある。さらに当業者は、本発明ペプチド
がそれら自体の間であるいはそれら自体を用いて遺伝子
工学または合成により複数の免疫関連エピトープが一つ
のペプチド上に局在するように調製され得ることも知っ
ている。
【0058】すなわち、本発明はさらに一以上のアミノ
酸の置換、付加または欠失により修飾された本発明によ
るアミノ酸配列を有するペプチドに関する。
【0059】一般に、このタイプの修飾はペプチドの免
疫反応性を直接変化させることはないが、ペプチドの免
疫学的性質を向上させることは完全に可能である。すな
わち、例えば、メチオニンは自然酸化しやすいが、これ
はノルロイシン置換によりポリペプチドの抗原特性を本
質的に変えることなく防ぐことができる。
【0060】当業者は、所与のアミノ酸配列を様々な利
点を伴い得る広範にわたる様々な改変例えば欠失、挿入
または置換に付すことができることを知っている。この
タイプの修飾は例えばGly、Ala;Val、Il
e、Leu;Asp、Glu;Asn、Gln;Se
r、Thr;Lys、Arg;Phe、Tyr;Al
a、Ser;Ala、Thr;Ala、Val;Al
a、Pro;Ala、Glu;Leu、Gln;Gl
y、Phe;Ile、SerおよびIle、Metなど
の組合せに関する。
【0061】同じく、ポリペプチドの吸着特性を約2〜
20個の疎水性アミノ酸より成る疎水性配列、例えばP
he Ala Phe Ala Pheなどの付加の形で向
上させることも有利なことがある。
【0062】さらに本発明は、本発明ペプチドの少なく
とも一つをコードするDNA配列に関する。
【0063】さらに本発明は、その特異的部分において
本発明によるDNA配列の少なくとも一つと相補的であ
る少なくとも一つの核酸プローブが用いられるハイブリ
ダイゼーション反応を特異的段階として用いるHCVの
検出および/または測定のための分析方法に関する。免
疫化学的検出は一般に均一(溶液中)または不均一(固
相使用)方法として抗原および/または抗体の測定を可
能にする方法を含む。イムノアッセイとも称されるこれ
らの例は酵素イムノアッセイ(ELISAまたはEI
A)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、イムノフルオ
レセンスアッセイ(IFA)、ラジオイムノプレシピテ
ーションアッセイ(RIPA)または寒天ゲル拡散アッ
セイなどである。
【0064】これら数多くの極めて多様な方法は、特定
の態様ごとに、検出に用いたマーカーまたは測定原理
(例えば光度測定、放射性測定、視認、または凝集、散
乱光またはプレシピテーション挙動)、および固相につ
いて相違している。当業者は結合および遊離検体抗体ま
たは抗原の分離は広く用いられてはいるが例えばいわゆ
る均一アッセイでは絶対必要というわけではないことを
知っている。不均一イムノアッセイ、特に不均一ELI
SA法が好ましい。
【0065】同じく当業者は、“確認テスト(confirmat
ory test)”という用語が、ドット(dot)法と称されるテ
ストが名前により抗原の固定の仕方を説明しているにす
ぎないのと同様、イムノアッセイの使用を説明している
にすぎないことを知っている。
【0066】抗体検出においては、検体を記載のペプチ
ド配列とある時点で接触させて特定の方法の特定の段階
で抗原−抗体複合体を形成しあるいは競合および阻合テ
ストにあっては適当な標識試薬の添加によりその形成を
防ぐことが免疫化学的検出方法の前提要件である。
【0067】直接法では、抗体を固相に結合したペプチ
ドと、あるいは標識されたペプチドと、あるいは両者と
接触させることができ、基本となる方法が、1−、2−
または多−段階法として、同一のまたは異なるペプチド
(またはペプチド混合物)を固相上におよび検出用液状
試薬としておよび特異的ないわゆる捕獲抗体(例えば抗
IgM)またはアフィニティー試薬(例えばプロテイン
A)との組合せで用いた免疫測定テストデザイン(二重
抗原サンドイッチ)または第二抗体テストの原理に基づ
くかどうかは重要でない。
【0068】ペプチドは固相に対して、共有結合的に、
吸着により、または特異的抗体または同様のアフィニテ
ィー法を用いて、例えばビオチン/アビジン複合体を介
して、しかし好ましくは吸着により結合させることがで
きる。
【0069】固相用担体材料として適しているのはプラ
スチック例えばポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリア
ミドおよびその他の合成ポリマー、天然ポリマー例えば
セルロースおよび誘導体化された天然ポリマー例えばセ
ルロースアセテートおよびニトロセルロース、およびガ
ラス(特にガラス繊維など)などである。ポリスチレン
が担体材料として適している。
【0070】担体はビーズ、ロッド、チューブおよびマ
イクロタイター(microtiter)プレートの形態、あるいは
懸濁液例えばラテックス粒子の形態とすることができ
る。シート様構造物、例えば紙片、小プレートおよび膜
も同じく適している。担体表面は水性溶液に対して透過
性があるもの、ないものいずれであってもよい。
【0071】好ましい担体はビーズ、チューブ、ウエ
ル、微粒子、紙片および膜である。特に好ましい担体は
マイクロタイタープレート、ラテックス粒子、ポリスチ
レンビーズまたは磁力に従いやすい粒子である。
【0072】担体をコーティングするためのペプチド濃
度は一般に約0.01〜20μg/ml、好ましくは0.0
1〜10μg/ml、特に好ましくは2〜10μg/mlで
ある。その高純度および強度の抗原性により、例えば
0.01〜2.0μg/ml、好ましくは0.1〜0.5μg
/mlという少量の使用を可能にする合成により製造され
たポリペプチドを用いるのが特に有利である。担体の結
合能は、特にポリスチレンを用いる場合、一般的に飽和
してしまうことはないので通常、複数の異なるポリペプ
チド、殊に2〜5種、特に3〜4種の異なるポリペプチ
ドでコートすることができるが、このことは特に有利で
ある。
【0073】ペプチドを検出のための標識誘導体として
用いる場合には、適切なカップリング法は当業者に知ら
れたすべてのものである。さらにまた、多段階法例え
ば、抗体が標識を有している予め形成されたペプチド−
抗体複合体、高アフィニティー系例えばビオチン/アビ
ジン(これらの反応剤の一方の標識)などをアレンジす
ることもできる。
【0074】使用できるマーカー例は放射性同位元素、
蛍光または化学発光色素である。さらに、例えば発色
原、発光原または蛍光原基質系により、または第1酵素
により活性化される第2酵素を用いたその後の増幅系に
より検出される酵素をマーカーとして用いることもでき
る。
【0075】マーカーとして好ましく用いられるのは酵
素、特にアルカリ性ホスファターゼおよび/または西洋
ワサビペルオキシダーゼまたは化学発光原例えばアクリ
ジニウムエステルである。
【0076】標識は、前記マーカーについて従来技術に
記載されている方法により行われる。
【0077】抗体をペルオキシダーゼで標識する場合は
NAKANE et al., 1974, J. Histochem. Cytochem. 22, 1
084〜1090の過沃素酸塩法を用いることができ、または
パートナーをヘテロ二官能性試薬により連結するISHIKA
WA et al. 1983, J. Immunoassey 4, 209〜327の方法を
用いることができる。
【0078】これらの方法のほかに、ペプチドを、ペプ
チド−特異的抗体により誘発された物理化学的変化例え
ば沈殿、凝集または光散乱などを自動的にまたは視覚的
に測定するために、適当な表面例えばラテックスまたは
赤血球の感作に用いることもできる。さらにペプチドを
誘導体化することなく前述の方法と同様これら測定原理
の阻害に用いることができることも知られている。
【0079】本発明によるペプチドまたはそれらの誘導
体を用いて調製されたポリクローナルまたはモノクロー
ナル抗体を用いる免疫診断法を抗原検出に用いることが
できる。この検出法に適した態様は当業者に知られてい
て、特定の段階で抗体−抗原複合体を形成するか、また
は競合法において標識抗原の添加により複合体形成を阻
害することより成る。
【0080】抗原テストを確立するための固相、マーカ
ーまたは測定プリンシプルとして適しているのは相当す
る抗体測定について記載されているすべての可能性であ
るが、競合原理および二重抗体サンドイッチ法が免疫化
学的方法として特に好ましい。この脈絡においては、方
法が1−、2−または3−段階法として設計されるかど
うかは重要でない。すなわち多段階法は、未標識検出抗
体であってそれらに対する適切に標識された別の抗体を
用いて測定されるものを使用して行うことができる。例
えば血清アルブミンまたはスカシガイヘモシアニンにカ
ップリングさせることによって可能であるが(B. S. Sc
haffhausen, Hybridoma Technologie, the Biosciences
and Medicine, ed. T. A. Springer, Plenum Press N
Y, London, 1985)、ペプチドをそれらの免疫原性が改善
されるように修飾しておくことは抗体の産生(raising)
に有利である。
【0081】最後に、本発明はさらに固相および乾燥状
態で一部あるいは全部の必要試薬を含む免疫診断要素を
用いる場合にも適用でき、そしてこの場合にも本発明の
新規ペプチドは固相側または検出試薬中またはその両方
に含まれそして抗体測定、抗原検出またはその他の被分
析物質(analyte)との組合せが行われる。
【0082】本発明の新規ペプチドの予想外の利点の一
つは、それらによってHCV抗体の信頼性ある測定が可
能となる点である。さらにこれらのペプチドを用いれば
急性感染期からの初期抗体も確認されるが、これにより
これらペプチドに基づく検出感度が従来技術に比べ相当
に向上し、さらにはこれら抗体タイプ(初期または後期
抗体)に対する適宜の結合部位を有するペプチドを二つ
の異なるテスト方法に相互に別々に用いれば一方におけ
る急性期と他方における慢性または回復期との間の鑑別
が可能となる。最後に、本発明によって得られるもう一
つの利点は本発明のペプチドの特異性が高い点であり、
これによって誤って陽性反応を示す検体数は最小に抑え
られることになる。
【0083】一方においては献血センターにおけるウイ
ルス安全対策上、そして他方においてはコスト上の理由
から、いわゆる組合せテストが開発されそして1989
年来利用可能となっているが、これにより抗−HIV
1および/または抗−HIV2の同時非鑑別検出ができ
る(K. Koerner et al., Lab. Med. 14, 159〜161, 199
0)この開発が可能となったのは、それら二つのHIVサ
ブタイプが相互に大きな類似性を示しさらにそれらが同
じウイルスクラスに属するためである。すなわち、かか
る抗−HIV 1/2組合せテストにおける抗−HIV 1
測定も抗−HIV 1とHIV 2抗原との交叉反応に基
づいている(M. Busch et al., Transfusion 30/2, 184
〜187, 1990)が、同じくやはり逆に抗−HIV 2検出
は抗−HIV 2およびHIV 1抗原の間で生じる反応
によって高められる。これに基づいて、二つの抗体特異
性を有する組合せ検出の確立は、関連のあるまたは構造
類似の抗原を用いる場合には相対的に簡単であることが
わかる。非A非B肝炎の病原体、いわゆる肝炎Cウイル
ス(HCV)の検出は本発明による抗−HCV測定の確
立のための必要条件であった。それに伴ってスクリーニ
ングテストの性能面では改良されるが、最新の抗−HC
Vテストについても、一方において抗−HIV組合せテ
ストおよび他方において抗−HCV個別テストによる個
々の供血者の検査には相当な努力と相当な付加的コスト
が伴うという問題が生じる。
【0084】抗−HCV測定についての今日までのすべ
ての商業ベースの態様および大部分の抗−HIV組合せ
テストは遺伝子工学によるHCVまたはHIVポリペプ
チドに基づいている。しかしながら、やはり今日にいた
るも、HCV(フラボウイルス)およびHIV(レトロ
ウイルス)の場合のように異なるウイルスクラス関係が
存在することから、類似抗原を使用できないときは複数
の異なる抗原を含む唯一のテスト混合物中の複数の異な
る抗体特異性を一回の免疫化学的検出で同時に測定する
ことには成功を収めていない。本発明の意味において、
異なる抗体特異性とは、相互の交叉反応性が極めて低い
か全くない抗体を意味する。複数のウイルス抗原に対す
る全部で三つの抗体特異性を検出するためのこのタイプ
のテストは、感度の点でもまた相互に干渉しあう相互作
用の結果干渉の受けやすさ(特異性)の点でも、特定の
個別のテストの対応特性よりも劣る傾向にあるとされて
いた。
【0085】今般驚くべきことに、それぞれ異なる病原
体の異なるエピトープを担体に固定すればそれぞれ異な
る病原体に対する複数の異なる抗体または異なる抗体特
異性を単一テストで免疫化学的に検出できることも見出
された。
【0086】さらにまた、本発明方法により認められる
感度は少なくとも個別テストの感度には相当する。すな
わち、例えば、本発明方法の場合に抗−HIV 1/2およ
び抗−HCVについて測定される感度特徴は少なくとも
個別テストのそれらに相当する。
【0087】従って、望ましくない誤った陽性反応によ
る干渉の受けやすさが本発明方法により低下するという
ことも全く驚くべきことであった。すなわち、例えば本
発明による抗−HIV/抗−HCVの特異性をテストし
たところ、得られた特異性は二つの個別テストの全体に
よって与えられるものよりも高かった。その結果、間違
って捨てられる供血数は全体として減少させることがで
きる。
【0088】従って本発明はさらに、特定の病原体の一
以上のエピトープを担体に固定しそして該病原体の検出
および/または測定を単一のテストで行うことより成
る、それぞれ異なる病原体に対する複数の異なる抗体特
異性を検出および/または測定するための免疫化学的方
法にも関する。
【0089】ある種の課題、例えば縦断的検査のために
は、異なる病原体の非鑑別同時測定を行うのが望ましい
ことがある。これは、様々な抗体間の区別をすることな
くイエスの応答またはノーの応答(すべての抗体特異性
について陰性)だけが得られることを意味する。
【0090】さらに、適切な場合には同時抗体検出の鑑
別測定も望ましい。これは、本発明の範囲内において、
例えば免疫測定テストにあっては、異なるウイルス特異
的標識を有する抗原、例えばペルオキシダーゼを有する
HIV 1抗原、アルカリ性ホスファターゼを有するH
IV 2抗原およびβ−ガラクトシダーゼを有するHC
V抗原を用いることにより、直接可能である。次に、同
時結合した抗体特異性を順次または同時に測定すること
は、異なる酵素基質を用いることにより可能である。
【0091】別の形の鑑別法は、一つの抗体特異性を対
応抗原を特異的に検体に添加することにより阻害するこ
とである。
【0092】すなわち本発明はさらに、検出および/ま
たは測定が鑑別的または非鑑別的に、好ましくは非鑑別
的に、行われる、異なる抗体特異性を同時検出および/
または同時測定するための免疫化学的方法に関する。
【0093】本発明による異なる病原体は、異なる特異
性を有する抗体および一般に極めて低いまたはゼロの交
叉反応性の対象となっている病原体を意味する。これら
の例は、HIV 1+2、HCV、HTLV I+II、H
BVまたはトレポネーマ・パリダム(Treponema pallidu
m)、好ましくはHIVおよびHCVである。
【0094】対応抗体に対する高密度または高濃度の結
合部位(エピトープ)を有する前記病原体の、特にHI
V 1、HIV 2およびHCVの、抗原を担体に固定す
るのが特に有利である。このようにすれば、例えば、血
清転化を確認でき、一般に高い正確さをもって陽性およ
び陰性検体を弁別でき、遺伝子工学によるタンパク質調
製に必要な発現系による干渉は一般に起こり得ず、ウイ
ルス増殖上不可避である他の宿主細胞汚染は一般には存
在せず、ヒト起源の血清、クエン酸加、ヘパリン加およ
びEDTA血漿における異なる特異性を有するHIV−
およびHCV−特異的抗体の一般に信頼し得る測定が保
証され、また56℃で60分間検体を不活性化させれば
誤った陽性結果を生じることはない。
【0095】好ましいものとして用いられるのは(特に
HIV 1および/またはHIV 2およびHCVの)ポ
リペプチド(それらは高感度抗HIV/抗−HCV検出
に適している)、そしてさらに、組合せ抗体検出のスク
リーニングテストの基礎として適したポリペプチド混合
物より成る単一エピトープおよび/またはそれらの組合
せである。
【0096】すなわち、本発明はHIV 1および/ま
たはHIV 2およびHCVのポリペプチド混合物にも
関する。
【0097】以下のポリペプチドが特に好ましい: 1.HIV 1 (Ratner et al., Nature 1985, 313, 277〜284のナンバリングシス テム): IV トランスメンブレンタンパク質(gp 41):AA 580−AA 630 V エンベロープタンパク質 (gp 120):AA 490−AA 540 VI コアタンパク質 (p 24):AA 240−AA 390 2.HIV 2 (Gyader et al., Nature 1987, 326, 662〜669のナンバリングシス テム): VII トランスメンブレンタンパク質(gp 36):AA 570−AA 620 VIII エンベロープタンパク質 (gp 110):AA 480−AA 530 IX コアタンパク質 (p 26):AA 230−AA 380 3.HCV(WO 89/04669およびWO 90/11089のナンバリングシステム): X 非構造タンパク質4(NSP 4):AA 121−AA 175 XI 非構造タンパク質3(NSP 3):AA 1−AA 265 XII 構造タンパク質 (コア):AA 1−AA 80
【0098】(特に非鑑別抗−HIV/抗−HCVスク
リーニングテストにとって)特に好ましいのは前記ポリ
ペプチドの混合物であり、その一部を例示として記す
が、考えられる可能性をそれらに限定するものではな
い: XIII gp 41 HIV 1 gp 36 HIV 2 NSP 3 HCV XIV gp 41 HIV 1 gp 36 HIV 2 NSP 4 HCV コア HCV XV gp 41 HIV 1 gp 36 HIV 2 NSP 3 HCV NSP 4 HCV コア HCV XVI gp 41 HIV 1 p 24 HIV 1 gp 36 HIV 2 NSP 3 HCV コア HCV または XVII gp 41 HIV 1 p 24 HIV 1 gp 36 HIV 2 p 24 HIV 2 NSP 3 HCV NSP 4 HCV コア
【0099】一般に前記ペプチド混合物を用いれば診断
用途に対するよりよい免疫学的性質が得られる。
【0100】HIV 1、HIV 2およびHCVの以下
のペプチドは特に適していることが判明した:
【化8】
【0101】同様に、HIV 1、HIV 2またはHC
Vの異なるタンパク質領域からのさらなるペプチドも、
これらのポリペプチドに免疫関連がある限り、一体化す
ることができる。逆に、例えばHIV 1およびHCV
ペプチドの混合物を用いて抗−HIV 1/抗−HCV
だけを同時測定するが例えば抗−HBV/抗−HIV1
/抗−HCVは測定しないために、対応ペプチドを省く
ことにより非鑑別検出において特定の抗体を排除するこ
とも、例えば疫学的課題の上からは、有利なこともあ
る。さらに、HCVとは同一でないペプチド、例えばま
さにHIVを、HCVペプチドについて前述した方法を
同様にして誘導体化と修飾することもできる。
【0102】本発明方法の大きな利点の一つは、異なる
病原体に対する複数の抗体を単一のテストで検出がで
き、しかもなお個別テストで達成し得るのと同じ高さの
特異性または感度が達成される点である。
【0103】下記の実施例は本発明の諸態様を記載した
ものであるが、本発明をそれらに限定するものではな
い。
【0104】実施例1 ペプチド溶液の調製、およびこれらペプチドまたはペプ
チド混合物によるマイクロタイタープレートのコーティ
ング 1〜10mg/mlのペプチドを含む蒸留水中の50%酢酸
中の本発明ペプチド貯蔵溶液から0.10M重炭酸ナト
リウム(pH9.6)中の連続2倍希釈液を調製した、す
なわちペプチド濃度が50、20、12.5、6.25、
3.12、1.56、0.78、0.39、0.2、0.1、
0.05および0.01μg/mlである一連の希釈液を得
た。個別ペプチドの混合物についても手順は同様とし、
0.1M重炭酸ナトリウムに希釈することにより、前述
の通りの全体的最終濃度ではあるがいくつかのペプチド
の混合物の場合にあってはそれらを等濃度で(1:1混
合物の場合)または相互に対し様々な割合で含むものを
得るために、前記貯蔵溶液を付加的に例えば10:1ま
たは1:4というように様々な割合で混合した。
【0105】それぞれについて、100μlの希釈液を
マイクロタイタープレート、タイプB(Nunc.Roskild
e、デンマーク、により供給されたもの)の16ウエル
に入れた。希釈液を入れたテストプレートを20℃で1
8時間放置し、次いでウエル内の溶液を吸引により除去
し、そしてそれらウエルをリン酸緩衝生理学的食塩水
(PBS、pH7.4)中の10g/リットル牛血清アル
ブミンの溶液300μlを用いて充填および吸引除去に
より3〜4回洗浄し、そしてそれらテストプレートを次
いでシリカゲル上、20℃で乾燥した。
【0106】実施例2 IgGクラスのヒト免疫グロブリン(h−IgG)に対
するペルオキシダーゼ標識抗体、および検出用TMB基
質の調製 KOEHLERおよびMILSTEINのモノクローナル抗体調製法(N
ature 256, 495, 1975)によりh−IgGに対する抗
体を調製し、同じ抗原特異性を有する異なるモノクロー
ナル抗体をSTAEHLI et al. (J. of Immunological Meth
ods 32、 297〜304、 1980)により記載された方法によ
り確認した。ゲルクロマトグラフィーおよびリン酸緩衝
食塩水(PBS、pH7.4)に対する透析による精製
後、モノクローナル抗体画分含有プール(タンパク質4
mg/ml)を次いでTANAMORI et al.(J. Immunol. Meth.
62、 123〜131、 1983)により記載されている方法により
N−ガンマ−マレイミドブチリルオキシスクシンイミド
(GMBS)(Behring Diagnostics社より入手)と反
応させた。
【0107】塩酸2−イミノチオラン(Sigma社により
供給された。カタログ番号I 6256)をKING et al.
(Biochem. 17、 1499〜1506、 1978)により記載された
方法により、西洋ワサビペルオキシダーゼ(POD)(B
oehringer Mannheim社より入手。カタログ番号4134
70)と反応させた。IgG−POD接合体はGMBS
−IgG接合体とイミノチオラン−POD接合体からTA
NAMORI et al. (supra)により記載された方法により調
製した。
【0108】得られたIgG−POD接合体溶液のタン
パク質含量は360μg/mlであった。POD対IgG
比は2.8として測定された。その溶液を次に、50ml
/リットル牛胎児血清(FCS)、5g/リットルポリ
オキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(RT
ween20)のPBS溶液を用いて500ng/ml IgG
−PODまで希釈しそして抗−IgG/POD接合体と
呼んだ。ELISAに用いるために、次に0.5% RTwe
en20を含有するtris緩衝液(pH7.4)への希釈
を(1:100〜1:20,000希釈範囲で)様々に
行って、0.1M2−アミノ−2−(ヒドロキシメチ
ル)−1,3−プロパンジオール(tris)、0.1M
塩化ナトリウム(NaCl)および0.1% RTween(pH
8.4)を含む接合体緩衝液中で均一に1:26最終希
釈液を調製した。従来技術に従って調製されたウサギポ
リクローナル抗体は使用の為に同じく1+25の希釈液
が得られるように調節した。
【0109】抗−IgG/POD接合体の検出には、二
つの貯蔵溶液から調製された過酸化水素およびテトラメ
チルベンチジン(TMB)を含む基質調製物または基質
系を用いた。
【0110】貯蔵溶液1:二塩酸TMBを撹拌しなが
ら、5g/リットル、すなわち16mmol/リットル濃度
で二重蒸留水に溶解しそして5規定塩酸でpH1.5に調
節した。ペニシリンGをこの溶液に撹拌しながら200
mg/リットル、すなわち0.56mmol/リットルの最終
濃度として添加した。
【0111】貯蔵溶液2:1.4mlの氷酢酸、1.5mlの
1規定NaOHおよび、250mgすなわち3mmolのH2
2(尿素/過酸化水素アダクトとして)を900mlの
二重蒸留水に添加した。溶解完了後、その混合物を二重
蒸留水で1リットルとした。
【0112】TMB基質調製物:1容量部の貯蔵溶液1
と10容量部の貯蔵溶液2とを混合した。
【0113】実施例3 従来技術 例として用いたのは市販のELISAテストキット(H
P 1)であるが、このキットではWO 89/0466
9に記載されそして遺伝子工学により酵母で調製される
C−100−3構築物が抗原として用いられている。ヒ
トの血清および血漿を検査するための手順は製造元の包
装への差し込みに示されたものとした。例えば検体希釈
は1:11とし、血清のインキュベーションは1時間行
い、抗ヒトIgG/POD接合体のインキュベーション
は1時間行い、そしてO−フェニレンジアミン(OP
D)を基質とする酵素基質系を用い、492nmで光度測
定を行い、そして限界を設定した(0.40Eの閾値を
陰性コントロールの平均値に加える)。
【0114】C−100構築物のほかにコア領域および
NSP3領域(C33C)からの付加的エピトープを含
むもう一つの市販のELISA(HP 2)に対して全
く同様の手順を用いた。すなわち、ヒトの検体の検査に
オリジナルテストキットを前述の如く製造元により説明
された手順に関するすべての説明を順守して用いた。
【0115】これに対し、前記二種類の市販品を用いて
チンパンジーの血清または血漿中のHCV−特異的抗体
を測定するための手順ではヒトIgGに対するウサギで
調製されたポリクローナル抗体を検出に用いた。このた
めに、ウサギ抗血清のIgG画分を実施例2に記載のと
おり精製し、透析しそしてペルオキシターゼ(POD)
で標識した。予備テストで確認されたヒトIgGに対す
る抗体の交叉反応をチンパンジーIgGに信頼性よく適
応させる(fashion over)ために、その最終濃度をモノ
クローナル抗−IgG/POD接合体濃度の4倍に調節
した。
【0116】すべてのチンパンジーの初期値が高い値を
示したので表14〜16に記載の如く限界設定を改める
必要があった(表14〜16参照)。
【0117】HIV 1およびHIV 2抗体の非鑑別測
定のための比較用抗−HIV 1+2組合せテストは、
合成的に調製されたHIV 1およびHIV 2のペプチ
ドに基づく市販品(HP 3)である。このテストの手
順も製造元の包装への差し込みのそれとしたところ、例
えば検体希釈は1:2とし、血清のインキュベーション
は30分間とし、接合体(抗−ヒトIgG/POD)の
インキュベーションは30分間とし、そしてテトラメチ
ルベンチジン(TMB)を基質とする酵素基質系を用
い、450nmで光度測定を行い、そして限界を設定した
(0.250の閾値を陰性コントロールの平均値に加え
た)。
【0118】実施例4 本発明によるペプチドを用いたELISAによるHCV
に対する免疫グロブリンクラスGのヒト抗体の測定 ペプチドまたはペプチド混合物を用いて前述の如くコー
ティングされたマイクロタイタープレートのウエル中、
0.3M tris、0.3M NaCl、20%ボビセリ
ンおよび0.1% RTween20を含む検体緩衝液50μl
に50μlの血清または血漿を添加した。37℃で30
分間インキュベーション後、ウエル内容物を吸引除去
し、そしてそれらウエルをPBS中に1g/リットル R
Tween20を含有する洗浄用緩衝液で5回洗浄した。次
に最終希釈液中の接合体100μlを、好ましくはtr
is、0.5%Tween20中の1:3000の予備的希釈
液、および接合体緩衝液中の1:26の最終希釈液を用
いて、ウエルに添加した。37℃で30分間インキュベ
ーション後、ウエル内容物を吸引除去しそして再び5回
洗浄した。次に100μlのTMB基質調製物を各ウエ
ルに加え、20〜22℃で30分間インキュベートし、
そしてインキュベーションを100μlの1規定硫酸の
添加により止めた。着色溶液の吸光度をPBSブランク
を基準として用いて450nmの波長で測定した
(E450)。
【0119】0.10より高いE450を生じた検体は抗−
HCV陽性として分類し、E450が0.05〜0.10の
範囲であった検体は抗−HCV境界(マージナル)とし
て分類し、そして0.05より低いE450を生じた検体は
抗−HCV陰性として分類した。
【0120】表1は本発明ペプチド4083、および式
Iで示されるより小さな配列の混合物を用いたヒトの検
体についての実施例1、2および4に記載された測定か
ら得られた結果をまとめたものである。表2のデータも
同様にして本発明ペプチドSP 10を用いて得られた
ものであり、両方のELISAの結果をHP 1(実施
例3)のそれと比較してある。
【0121】表1 ペプチド4083を含むELISA、および固相上のよ
り小さなペプチドの混合物を用いてヒトの検体の抗−H
CVを測定した結果
【0122】
【表1】
【0123】1) n=97検体は0.10Eの限界に
おいて>25の割合となる≫2.5Eの吸光度を示し
た。
【0124】2) n=94検体は>2.5Eの吸光度
を示した。それぞれわずか4および7検体の反応は比較
的弱かったが、E450値は0.8〜2.5(0.10Eの限
界)であり依然としてどちらかというと強い反応であっ
た。
【0125】表2 固相上に新規ペプチドSP 10を含むELISAを用
いてヒトの検体の抗−HCVを測定した結果
【0126】
【表2】
【0127】1) n=142検体は0.1Eの限界に
おいて≫25の割合となる>2.5Eの吸光度を示し
た;唯一の検体は1.2Eという値で比較的弱く反応し
たがそれでも市販ELISA(HP 1)よりも相当に
強い反応であった。
【0128】市販テスト(HP 1)で抗−HCV陽性
として分類されたすべての供試ヒト検体は同じく本発明
ペプチドに基づくすべてのELISAにより陽性である
ことが認められた。市販テスト(HP 1)の結果と極
めてよく一致するほか、ペプチドELISAにおける極
めて強度の信号形成も注目すべきである。同時に、健常
供血者の縦断的検査結果からテストの干渉の受けやすさ
が極めて低いことが明らかとなっている。すなわち、血
清および血漿の健常供血者をテストしたところ、本発明
ペプチドに対する非特異的結合は極微にすぎなかった、
換言すれば誤った陽性結果はほんのわずかにすぎなかっ
た。
【0129】表3は、実施例1、2および4による式
(I)で示されるより小さな(15アミノ酸)の使用に
基づくELISAを用いてヒトの検体をテストした際に
得られたさらなる結果を示す。それらペプチドがHCV
抗体のエピトープ規定に適していること、そしていくつ
かのペプチドの混合物(好ましくは3〜6種のペプチド
を含有)としても抗−HCV測定に適していることは明
らかである。
【0130】表3 実施例1による、マイクロタイタープレート表面上にお
ける15アミノ酸より成るより小さなペプチドとヒト抗
−HCV陽性検体とのELISAでの反応性;結果は4
50nmにおける吸光度(E450)として報告する(−=
0.10Eより低い陰性値)
【0131】
【表3】
【0132】本発明ペプチドの混合物を用いて得られた
反応性が示されている。このペプチドELISAにより
極めて強力な信号が形成されることから陽性および陰性
結果が信頼性をもって弁別されることは明らかである。
本発明による以下のペプチドまたはペプチド混合物を用
いても同様の結果が得られた。
【0133】4074/4081(各2μg/ml) 4074/4082(0.5および0.125μg/ml) 4060/4071/4081(各2μg/ml)、約1
5AAより成るより小さなペプチドの混合物が十分適し
ていることがわかった: 4056/4055および4052(各0.5μg/m
l)。
【0134】本発明ペプチドのすべてについてテストし
た結果いずれの場合にも、検体反応性の地理的起源への
依存性は認められなかった。
【0135】実施例5 ELISA測定の至適化 様々に変えたELISA測定の可変パラメータは主に、
コーティングに用いたペプチド濃度、またはペプチド混
合物の場合にあってはそれらの全濃度および相互比であ
り、接合体濃度は1:3000および1:26希釈比で
一定とした。さらにコーティング濃度は一定として接合
体の予備的希釈率を変えた。いずれの可変変数も供血者
の血清および血漿のテストによる特異性について、およ
び陽性群における抗−HCV測定による感度について確
認した。さらにまた限界感度を抗−HCV−陽性検体の
連続希釈(抗−HCV−陰性血清中で1:2、1:4な
ど)による分析感度の形で測定しそして文献記載ペプチ
ドを用いて得られた結果に対すると全く同様にして市販
テストのデータと比較した。ヒトの検体について得られ
た結果を表4、5に例としてまとめる。
【0136】表4、5 ペプチドELISA(4083)および市販テストによ
る抗−HCV陽性血清および血漿の力価測定比較。比は
特定信号を限界値で割った商として報告されており、ま
た1よりも大きな値は陽性結果を示し、そして1より小
さな値は陰性結果を示す。
【0137】
【表4】
【0138】
【表5】
【0139】表4、5の結果から、血清力価測定の限界
感度によって測定される本発明ペプチドに基づくELI
SAの感度が比較のために同じ血清希釈比を用いてテス
トされた市販テストと少なくとも同程度に良いことは明
らかである。実際、多くの場合において、市販テスト
(HP 1)においてすでに何回も陰性反応を与えてい
た希釈検体はこのペプチドELISAによればなおも有
意に陽性であると測定された。従って全体としては、本
発明ペプチドを用いることによりHCV抗体の検出限界
が向上するという結果が得られた。同じく新規ペプチド
のその他のペプチド濃度、ペプチド配列または混合物を
用いても同様の結果が得られた;例えば 4083(0.25μg/ml) 4074/4081(各0.25μg/ml) 4074/4082(各0.5μg/ml) 4074/4082(0.5および0.125μg/ml) 4060/4082(各2μg/ml)
【0140】限界感度の測定のほか、至適系の場合に
は、非−HCV−特異的抗体およびその他の潜在的干渉
要因によって特異性についても検討した。その結果、本
発明ペプチドを用いた抗−HCV測定はHCVに対して
特異的であり、かついずれの既知の干渉、例えば他の抗
体との交叉反応、熱失活による干渉などを受けないこと
が明らかとなった。さらにこのことは相対応して、感度
を上げるべく均一に高血清濃度(検体緩衝液中1:2希
釈比)を用いた記載の他の新規ペプチドまたはペプチド
混合物についてもあてはまるが、それが可能であったの
はペプチドの純度および固相上の高い抗原密度によるも
のである。
【0141】本発明のもう一つのコアペプチドであるS
P 10とHP 1の比較を表6、7にまとめるが、これ
からも本発明ペプチドが従来技術に比べ、この場合は限
界感度の向上すなわち分析感度の増大、を含む利点を有
していることは明らかである。表6、7中の四つの力価
測定は公表されているペプチドよりも2〜4倍も高い感
度で測定され、また市販テスト(HP 1)と比較した
場合の倍率は8〜32にものぼった。
【0142】表6、7 コアペプチド(SP 10,2μg/ml)に基づくEL
ISAの分析感度の従来技術との比較。このために、陰
性ヒト血清中の抗−HCV−陽性ヒト血清の連続希釈液
を調製し、そして本発明ペプチド(SP 10)に基づ
くELISAによるテスト結果を市販HCV ELIS
A(HP1)および文献(OKAMOTO et al)の図2によ
り免疫関連ありと記載されているペプチドと比較した。
すべてのデータは吸光度(E450nm)を表わし、反応性
ありとされる結果には下線を施してある。
【0143】
【表6】
【0144】
【表7】
【0145】本発明によるもう一つのコアペプチド(S
P 23)の評価も同様の結果を与えた。表8に示され
た比較結果から、感度に関しSP 23がSP 10と等
価であること、および両方ペプチドが文献記載のペプチ
ドよりも優れていることは明らかである。
【0146】文献類似のペプチドSP 12(AA 47
−75)は OKAMOTO et al.により記載されたペプチド
とは厳密には対応しないが、中間配列(SP 11、A
24−53,表8)についての結果から、次の配列領域
(AA 39−47)には免疫関連エピトープは存在し
ないことは明らかであり、そしてSP 11の極めて弱
い反応性(なおも検出可能ではある)はそこに含まれる
カルボキシ末端領域(図3に示されたオーバーラップ領
域AA 24−30)によるものとすることができる。
【0147】表8 本発明による2種類のペプチドおよび公表された配列
(AA 39−75,OKAMOTO et al.)と新規構造物の
間に位置するアミノ酸配列(SP 11,AA 24−5
3,図3も参照されたし)のELISAにおける免疫反
応性の比較。すべてのデータは吸光度(E450nm)を表
わす。
【0148】
【表8】
【0149】感度に関するこの驚くべき利点は未希釈検
体のテストの際に特に明らかとなる。すなわち、表9に
示された11抗−HCV−陽性検体のうち11すべての
検体が本発明ペプチドと反応することがわかった。これ
に対し文献記載のペプチドの場合にはわずか6検体しか
陽性とならず、また市販テスト(HP 1)で陽性反応
示した例は全くなかった。両ペプチドと陽性反応する検
体に関し、本発明ペプチドの方が同じテスト条件下にお
いて有意により強く反応することが顕著であるが、この
ことは、特に陽性/陰性弁別に対し相当な利点を与え
る。
【0150】表9 ペプチドELISA(SP 10 2μg/ml)の感度と
従来技術との比較。このために、選ばれた11個の自然
の(native)ヒト抗−HCV−陽性検体を本発明ペプチ
ドに基づくELISAでテストし、市販テスト(HP
1)と、および文献(OKAMOTO et al.)において図3に
より免疫関連ありとして記載されているペプチドと比較
した。すべてのデータは吸光度(E450nm)を表わす。
抗−HCV−陽性検体HC 90−495もコントロー
ルとしてテストした。
【0151】
【表9】
【0152】コアペプチドを用いた力価測定(表6、
7)および予め選ばれた自然血清から導かれたこれらの
結果(表9)は市販血清パネル(ロット番号PHV 1
01およびロット番号PHV 201,Boston Biomedic
a, 米国)に対するテスト結果により確認された。
【0153】特に、いわゆる低力価抗−HCVパネルの
結果は表10、11にまとめ、そして混合力価抗−HC
Vパネルの結果は表12、13にまとめる。本発明によ
るコアペプチドを用いて得られたデータ結果を従来技術
としての市販テストを用いて得られたデータと比較す
る。
【0154】表10、11 表10、11は15個の低力価で十分確認された抗−H
CV−陽性検体より成るパネルPHV 101の自然抗
−HCV−陽性検体について、ペプチドELISA(S
P 10,2μg/ml)の感度を従来技術と比較したも
のである(材料および比較テスト結果は Boston Biomed
ica(米国)により上市されたもの)。すべてのELI
SAデータは比の値、すなわち検体吸光度のカットオフ
に対する比のである。<1.0の値は陰性とし、また>
1.0は陽性とする。
【0155】
【表10】
【0156】
【表11】
【0157】表10、11より、一つの例外(PHV
01−03)はあるが、すべての抗−HCV−陽性検体
が新規ペプチドに対し正しい陽性反応を与えることは明
らかである。市販テストとの比較により、検体信号:カ
ットオフ比により表わされる信号強度は比較のためにテ
ストされるアッセイよりも本発明ペプチドを用いた場合
の方が著しく強いことが顕著であるが、このことは新規
ペプチドELISAの信頼性が著しく向上したことを示
している。
【0158】これらのデータ(>25の比、これは>
2.5の吸光度に相当する)によれば、従来技術の定義
により検体は低力価にすぎず、驚くべきことに新規ペプ
チドとは強い反応性を示すことがわかる。
【0159】前記の一つの例外(検体03)は本検体中
にはコア特異的抗体が存在しないことを実証する確認テ
ストにおける比較結果のデータによって説明される(C
22cは遺伝子工学により大腸菌において調製されるコ
アタンパク質である)。このテストによれば、検体03
は実際陰性として分類されるべきである。
【0160】表12、13にまとめられた第2パネルに
ついてのテストからも同様の所見が得られた:全部で2
2抗−HCV−陽性検体のうちの19検体は、驚くべき
ことに、吸光度が2.5よりも大きく(>25の比に相
当する)極めて強い陽性であることがわかる。パネルに
含まれる3つの抗−HCV−陰性血清は正しく陰性(<
1.0の比)として分類される。最後に、検体No.PH
V 201−08、−10および−20も問題の範囲内
で正しいことがわかる。何故ならば、これら検体は確認
テストによりコア特異的抗体を全く(−08および−1
0)またはほとんど(−20)を示さないからである。
【0161】表12、13は、様々な抗−HCV力価を
有する十分確認された抗−HCV−陽性検体より成るパ
ネルPHV 201の自然抗−HCV−陽性検体につい
てペプチドELISA(SP 10,2μg/ml)の感
度を従来技術と比較したものである。(材料および比較
テスト結果は Boston Biomedica により上市されたもの
である)。すべてのELISAデータは検体吸光度をカ
ットオフ値で割った商である比として与えられる。<
1.0の値は陰性結果を表わし、そして>1.0の値は陽
性結果を表わす。
【0162】
【表12】
【0163】
【表13】
【0164】実施例6 本発明ペプチドを用いたELISAによるチンパンジー
血清中の抗−HCVの測定 マイクロタイタープレートのウエルに吸着させた様々な
ペプチドおよびペプチド混合物を様々な感染量のNAN
BVに感染したチンパンジーからの血清を用いて試験し
た。接種後2週間ごとに採取した一連の検体を市販テス
トを用いてGOTだけでなくGPTについても測定し、
またすべての検体を並行的にかつ本発明ペプチドを用い
たELISAにより測定した。実施例3の市販テスト
(HP 1)と同様に、ペプチドELISAにはPOD
で標識されたポリクローナルウサギ抗体を4倍濃縮して
検出に用い、また酵素基質TMBを用いて450nmで光
度測定を行った。テスト手順は前述のヒト抗−HCV測
定に対応するものとし、0.1Eを固定限界としまた表
14、15、16の結果は特定の吸光度のこのカットオ
フ値に対する割合(比)として示したものである。
【0165】表14、15、16 市販テスト(HP 1)およびNSP 4領域からの本発
明ペプチドまたはペプチド混合物を用いたELISAに
よるチンパンジー検体の抗−HCV測定。最初の3回値
のデータは限界の設定に用いる吸光度であり、以後はそ
れをもとに特定信号と限界の比を求めた。
【0166】
【表14】
【0167】
【表15】
【0168】
【表16】
【0169】表14、15、16に示された結果は、特
にALT経過(course)および市販テスト(HP 1)
からの相当する結果との比較において、本発明ペプチド
の利点を際立たせている。
【0170】すなわち、例えば、動物No.123は肝
生検標本の電顕検査ではNANBHが検出されたのに市
販テスト(HP 1)では全く抗体−陽性とされていな
い。これに対し、4083に基づくELISAを用いれ
ば信頼性あるHCV抗体検出がALT増加とほぼ同時に
可能である。
【0171】特に、動物No.048においては前述の
すべてのペプチドまたはペプチド混合物を用いることに
より陽性/陰性が鋭敏に弁別されるという意味におい
て、極めて信頼性ある抗−HCV検出がALT増大とほ
ぼ同時にまた市販テスト(HP1)の平均18週間前に
行われることから、ペプチドELISA結果がALTレ
ベル増大と時間的に一致することは明らかである。ペプ
チド間を比較すると、4060と4081(アミノ−お
よびカルボキシル−末端配列)および中央構造を構成す
る4090の比較から明らかなように、中央アミノ酸配
列が式Iの完全ペプチド(4083)による初期HCV
抗体認識に相当寄与していることが特に明白である。
【0172】ALTとほぼ同時の同様のHCV抗体の初
期確認結果は動物No.147の実験によっても得ら
れ、その場合にはALT増大とほぼ同時に、この場合に
も市販テスト(HP 1)を用いた場合よりも約16〜
18週間早く信頼性ある抗体検出が可能である。
【0173】表17および表18 HCV感染した2匹のチンパンジーからの血清検体中の
抗−HCV測定。市販テスト(HP 1)による結果を
合成的に製造された本発明によるコアペプチド(SP
10,2μg/ml)と対比して示す。それら結果は特定
信号と限界の比として示す。
【0174】
【表17】
【0175】
【表18】
【0176】新規コアペプチドについて表17および1
8に示された結果は、特にALT経過および市販ELI
SA(HP 1)の対応結果と比較することにより、本
発明ペプチドの利点を強調している。
【0177】特に、動物No.048においては陽性/
陰性が鋭敏に弁別されるという意味において極めて信頼
性ある抗−HCV検出がALT増大とほぼ同時にまた市
販テスト(HP 1)の平均20週間前に行われること
から、コアペプチドELISA結果がALT増大と時間
的に一致することは明らかである。
【0178】ALTとほぼ同時の同様のHCV抗体初期
確認結果は動物No.147の試験によっても得られ、
その場合、市販テスト(HP 1)よりも約4週間早く
信頼性あるHCV抗体検出が可能である。
【0179】全体として、本発明によるペプチドおよび
免疫化学的検出方法へのそれらの使用は、遺伝子工学に
より製造されたタンパク質および従来技術の他の合成ペ
プチドに基づくこれまでに記載されたすべての方法より
も相当に高感度であることがわかる。感染後期における
感度向上の故に、新規ペプチドは付加的に、初期HCV
抗体を信頼性をもって測定することができる、従って現
存している診断ギャップが著しく低下するという相当な
利点を提供する。さらにまた、本発明によるペプチドは
非特異的結合に対して感度が相当に低いが、これは動物
の検体および人間起源の検体のいずれについても、市販
テスト(HP 1)に比べバックグラウンドが激減する
(市販テスト(HP 1)の場合最大0.4E492である
のに対し最大0.10E450)ことによって少なからず表
わされ、従って相当鋭敏な陰性/陽性弁別が可能とな
る。最後に、記述すべき有利な点は、全体的測定時間が
短縮されることおよび検体量が50μlで比較的正確に
ペピットでとることができるので、正確度が増すことで
ある。
【0180】実施例7 NSP 4ペプチド4083およびコアペプチドSP 1
0の混合物を調製するためのペプチド溶液の調製、およ
びこのペプチド混合物によるマイクロタイタープレート
のコーティング 各々6mg/mlのペプチドを含む蒸留水中の50%酢酸中
のペプチドSP 10および4083の貯蔵溶液から0.
10M重炭酸ナトリウム(pH9.6)中の連続2倍希
釈液を調製した。すなわち、ペプチド濃度が50、2
5、12.5、6.25、3.12、1.56、0.78、
0.39、0.2、0.1、0.05および0.01μg/m
lである一連の希釈液を得た。個別ペプチドの混合物に
ついても手順は同様とし、0.1M重炭酸ナトリウムに
希釈することにより、前述の通りの全体的最終濃度であ
るがいくつかのペプチドの混合物の場合にあってはそれ
を等濃度で(1:1混合物の場合)または相互に対し様
々な割合で含むものを得るために、前記貯蔵液を付加的
に例えば10:1または1:4というように様々な割合
で混合した。
【0181】それぞれについて、100μlの希釈液を
マイクロタイタープレート、タイプB(Nunc, Roskild
e,デンマークにより供給されたもの)の16ウエルに
入れた。希釈液を入れたテストプレートを20℃で18
時間放置し、次いでウエル内の溶液を吸引により除去
し、そしてそれらウエルをリン酸緩衝生理学的食塩水
(PBS,pH7.4)中の10g/リットル牛血清ア
ルブミンの溶液300μlを用いて充填および吸引除去
により3〜4回洗浄し、そしてそれらテストプレートを
次いでシリカゲル上、20℃で乾燥した。
【0182】1μg/mlの4083および1μg/mlの
SP 10濃度がペプチド混合物のコーティングに適し
ていることがわかったが、これは表19〜21にまとめ
られそして実施例4および5に記載の如く行って得られ
た結果の基礎をなすものである。従来技術とのこれまで
の比較とは対照的に、これからの比較はすべて実施例3
に記載の如き市販の第2世代の抗−HCV ELISA
(HP 2)に関連したものとなる。
【0183】表19および20:本発明によるELIS
Aおよび市販のHP 2に基づくデータは、いわゆる終
点力価(end point titer)であり、これをもって抗−
HCV−陰性血清中の血清の最高予備希釈率(所与のテ
ストにおいて再現性よく陽性であることが認められたも
の)が規定される。
【0184】
【表19】
【0185】
【表20】
【0186】表21 血清および血漿を同時に得た930名の健常供血者に対
するテスト結果
【表21】
【0187】実施例8 式XVIII、XIX、XXおよびXXIIで示されるペプチドを用い
て式XIVによる混合物を調製するためのペプチド溶液の
調製、およびこれらペプチド混合物によるマイクロタイ
タープレートのコーティング ポリペプチドSPH 9(式XVIII)、SPH 20(式X
IX)、4083(式XX)およびSP 10(式XXII)を
50%酢酸(v/v)に6mg/ml濃度となるように溶解し
た。
【0188】これら4種類の貯蔵溶液を実施例4に記載
の如く様々な容量基準比で混合しそしてポリペプチド総
濃度が0.2〜8μg/mlとなるように0.10M重炭酸
ナトリウム(pH9.6)に希釈した。
【0189】それぞれについて、100μlの各希釈溶
液をマイクロタイター、タイプB(Nunc, Roskilde, デ
ンマークにより供給されたもの)の16ウエルに入れ
た。充填されたテストプレートを20℃で18時間イン
キュベートした。次にそれら溶液を吸引により除去し、
そしてそれらウエルをリン酸緩衝生理学的食塩水(PB
S,pH7.4)中の10g/リットル牛血清アルブミ
ンの溶液300μlを用いて3〜4回洗浄しそしてそれ
らテストプレートを次いでシリカゲル上、20℃で乾燥
した。
【0190】実施例9 コーティング混合物のためのHIV 1、HIV 2およ
びHVCペプチド濃度の至適化、およびELISA測定
および評価基準の至適化 実施例8に記載の4種類の貯蔵溶液について1:1:
1:1比(v/v)から開始してコーティング溶液中の
HIV 1、HIV 2およびHVCの各ペプチド最終濃
度(単位:μg/ml)となるように、各場合の他の3ペ
プチドを一定に保ちつつ4種類すべての可変含量を相互
に独立的に変化させた。すなわち などから 0.05 0.05 0.05 0.05 まで。
【0191】これら混合物を実施例8に記載の如くマイ
クロタイタープレートに固定しそして実施例4および5
に記載の如くELISAで評価し、同じくペルオキシダ
ーゼ標識抗体濃度もヒト免疫グロブリンGに対して至適
化した。
【0192】対応する陽性ヒト血清の陰性ヒト血清中の
連続希釈液により調製された低力価抗−HIV 1、抗
−HIV 2および抗−HCV検体より成る検体を用い
て至適化の評価を行った。さらに同じく、バックグラン
ド反応(すなわち所与の被覆されたマイクロタイタープ
レートへの非特異的結合)を規定できるようにいくつか
の抗−HIVおよび抗−HCV−陰性検体についてもテ
ストした。
【0193】選択基準として設定したのは、力価測定の
為の一連のヒト抗−HIV−および抗−HCV−陽性検
体の測定における最大の特異性を有する信号、すなわち
高い限界感度、と同時に、抗−HIV−および抗−HC
V−陰性検体に対するテストにおける低いバックグラン
ドである。
【0194】通常好ましいコーティング混合物をこれら
基準に基づいて見出し、それより次の混合物を選んだ:
【0195】1:3000という実施例2の接合体濃度
(および1:26という均一な付加的最終希釈率)が好
ましいことがわかり、そしてテストは実施例4における
と同様に行った。これまでの限界設定とは対照的に、こ
れらの条件下では、陰性コントロール平均値と0.25
0 O.D.の和よりも大きい450nmにおける吸光度を
有する検体を抗−HIV−および/または抗−HCV−
陽性として分類した(新しい限界設定)。
【0196】これらの設定を以下の実施例10〜15に
対し均一かつ不変に適用した。
【0197】実施例10 ELISAによるHIV 1、HIV 2およびHCVに
対する免疫グロブリンGクラスのヒト抗体の測定
【0198】式XIVのペプチド混合物を用いて実施例9
の至適化条件下で表22〜24に示された検体を実施例
4に記載の如くテストした。抗−HIV 1または2に
ついては、本発明方法の反応性を抗−HIV 1/2組
合せテスト(EnzygnostR 抗−HIV 1/2。Behringw
erke AG社により供給されたもの。HP 3)。Du Pon
t社により供給された市販のウエスターンブロット(抗
−HIV 1および抗−HIV 2)をコントロールに用
いた。2種類の異なるELISA方法(HP1およびH
P 2)を用いてHCVを検出した。
【0199】表22〜24のデータから明らかなよう
に、本発明方法を用いれば、ヒト起源の検体中の抗−H
IV 1および抗−HIV 2および抗−HCVが安全に
かつ信頼性をもって検出される。
【0200】表22 抗−HIV 1/2組合せテスト(EnzygnostR 抗−HI
V 1/2,HP 3)と比較された本発明方法による抗
−HIV 1の測定 強反応性とは光度測定評価において吸光度が>2.5で
あることを意味する;すべての抗−HIV 1−陽性検
体はHCV−陰性である。
【0201】
【表22】
【0202】表23 抗−HIV 1/2組合せテスト(EnzygnostR 抗−HI
V 1/2,HP 3)と比較された本発明方法による抗
−HIV 2の測定 強反応性とは光度測定評価において吸光度が>2.5で
あることを意味する;すべての28抗−HIV 2−陽
性検体はHCV陰性である。
【0203】
【表23】
【0204】表24 本発明によるELISA法による抗−HCVの検出 吸光度が>2.500に達した検体を強反応性とした。
穏やかな強さの反応性を示す検体についてはいわゆる比
を記すが、これは所与のELISAのカットオフ値で検
体吸光度を割った商を意味する。1.0より低い値は合
意により(by agreement)陰性とする。1.0より高い
値は陽性とされ、また得られる比が大きいほど反応性は
強くなる;すべての抗−HCV−陽性検体はHIV−陰
性である。
【0205】
【表24】
【0206】実施例11 従来技術と比較された抗−HIVおよび抗−HCVに対
する本発明によるELISAの分析感度の測定 本発明によるELISAの分析感度の評価モデルとし
て、陽性検体の力価測定を用意しそして実施例9に記載
のELISAでテストした。全体として、抗−HIV−
および抗−HCV−陰性血清中で抗−HIV 1および
抗−HIV 2−陽性ヒト血清の各々について3つの希
釈液を調製し、そして限界感度は、新しい限界値(陰性
コントロール平均値と0.250閾値の和)を用いて、
特定のテスト系における依然として反応性を示す最後の
予備希釈液として規定した。
【0207】これら限界感度テストの結果を表25(抗
−HIV 1)、表26(抗−HIV 2)および表27
(抗−HCV)に吸光度としてまとめる。
【0208】表25 抗−HIV 1/2組合せテスト(EnzygnostR 抗−HIV
1/2)と比較された抗−HIV 1に対する本発明による
ELISAの限界感度の測定 3種類の抗−HIV 1−陽性検体をヒト抗−HIV 1
−および抗−HCV−陰性血清を用いて予備的な連続2
倍希釈液を行い、そしてこれら希釈液を実施例3と同様
にして、あるいは比較テストの製造元の包装体差し込み
に従ってテストした。すべてのデータは吸光度
(E450)である。すべての抗−HIV−陽性検体はH
P 2において陰性反応を示した。
【0209】
【表25】
【0210】表26 抗−HIV 1/2組合せテスト(EnzygnostR 抗−HIV
1/2)で比較された抗−HIV 2に対する本発明による
ELISAの限界感度の測定 3種類の抗−HIV 2−陽性検体をヒト抗−HIV 1
−および抗−HCV−陰性血清を用いて予備的な連続2
倍希釈液を行い、そしてこれら希釈液を実施例3と同様
にして、あるいは比較テストの製造元の包装体差し込み
に従ってテストした。すべてのデータは吸光度
(E450)である。すべての抗−HIV−陽性検体はH
P 2において陰性反応を示した。
【0211】
【表26】
【0212】表27 抗−HCVに対する本発明によるELISAの限界感度
の測定 ヒト抗−HIV−および抗−HCV−陰性血清を用いて
4種類の確認された抗−HCV−陽性検体を予備的に連
続2倍希釈し、そしてこれら希釈液を実施例3と同様に
してテストした。すべてのデータは吸光度(E450nm
である。
【0213】
【表27】
【0214】抗−HCVに対しても手順は同様とし、4
種類の抗−HCV−陽性検体の連続希釈液を表27に記
載の如く調製し、抗−HIVと同様にテストおよび評価
し、そして第2世代の市販抗−HCV ELISA(H
P 2)を用いた結果と比較した。
【0215】さらに、各供血の反応性の特異性について
も、抗−HCVテストでは未希釈の抗−HIV 1−お
よび抗−HIV 2−陽性検体を、そして逆に抗−HI
V 1/2組合せテスト(EnzygnostR 抗−HIV 1/2)で
は抗−HCV−陽性検体を検査することにより個別テス
トとしてテストした。
【0216】表25〜27にまとめた結果から、抗−H
IV 1および抗−HIV 2のいずれについても本発明
によるELISAの限界感度が抗−HIV 1/2組合せテ
ストの限界感度に相当することが明らかである。さらに
本発明によるELISAのHCV限界感度も市販の抗−
HCV ELISA(HP 2)の限界感度に相当した。
しかしながら、従来技術に従ってこれら3種類の抗体特
異性を検出しようとすれば全部で少なくとも2種類のテ
スト(抗−HIV 1/2組合せテストと少なくとも一つの
抗−HCVテスト)が必要であるのに対し、本発明方法
によればたった一つのテスト混合物を用いるだけで全く
同じ信頼性をもってまた同等の感度をもってこの検出が
可能となる。
【0217】さらに表25〜27のデータから、この新
しいELISAにおける抗−HIV−および抗−HCV
−陽性検体の強反応性が特に有利であることが明らかで
ある。何故ならば抗−HIV検体は特異的抗−HCVテ
ストで陰性に反応し、また抗−HCV−陽性検体は特異
的抗−HIVテストで陰性に反応したからである。
【0218】実施例12 本発明ELISAによる感染初期からの抗−HIV 1
−陽性検体(血清転化)の測定 合計3名の患者からHIV 1感染の極く初期の間の規
定の時点でくり返し採取された連続血液検体についてテ
ストを行った。これらの血清パネルは市販されている
(Boston Biomedica Inc., 米国)。本発明ELISA
により得られた結果と抗−HIV 1/2組合せテストとの
比較を表28に示した。
【0219】表28 すべてのデータは吸光度(E450nm)であり、そして特
定の限界値を超える値を陽性とすることができる。
【0220】
【表28】
【0221】表28の結果から明らかなように、本発明
によるELISAは低力価抗−HIV 1−陽性検体を
抗−HIV 1/2組合せテスト(EnzygnostR 抗−HIV
1/2)と全く同じ信頼性をもって検出する。同様に表2
8のデータと比較することにより、本発明の新規ペプチ
ドELISAによりHIV 1−特異的抗体の最初の検
出が可能となる最も早い時点も、従来技術としての特異
的個別抗−HIV 1テストと少なくとも同じ早さとす
ることができることが明らかである。
【0222】実施例13 本発明ELISAによる低力価抗−HIV 1−陽性検
体の測定 表29は本発明の新規HIV/HCVペプチドELIS
Aを用いた市販の抗−HIV低力価パネルについてのテ
ストで得られた結果を抗−HIV 1/2組合せテスト(En
zygnostR 抗−HIV 1/2)と比較したものをまとめて
示したものである。
【0223】Boston Biomedica, Inc. 社(米国)によ
り供給された検体パネルは、抗−HIV 1測定法によ
り低力価抗−HIV 1−陽性として分類された合計1
5の検体より成る。
【0224】表29 Boston Biomedica Inc. 社(米国)により供給された低
力価抗−HIV 1パネルについてのテスト結果 すべてのデータは450nmの波長における吸光度であ
る。記載の限界値を超える値が陽性である。
【0225】
【表29】
【0226】表29の結果から、抗−HIV 1/2組合せ
テスト(EnzygnostR 抗−HIV 1/2)に比べ、本発明
によるHIV/HCVペプチドELISAを用いるとき
はすべての検体が比較的強い反応性を示すことが明らか
である。
【0227】実際、パネルの4つの検体は本発明の新規
ペプチドELISAによれば抗−HIV 1/2組合せテス
ト(EnzygnostR 抗−HIV 1/2)よりも強い反応性を
示すが、このことは興味深いことである(No. 1、
2、12および15)。これらの検体についての付加的
テストからHCV検体の同時存在が明らかとなったがこ
のことからも本発明方法による抗−HIV 1/−HI
V 2および−HCVの非鑑別検出の信頼性が確認され
る。
【0228】実施例14 本発明ELISAによる低力価抗−HCV−陽性検体の
測定 表30に含まれる結果は、本発明の新規HIV 1/H
IV 2およびHCVペプチドELISA、およびBosto
n Biomedica Inc. 社(米国)により供給された低力価
抗−HCVパネルを用いて得られたものである。さらに
この表30は最新式の抗−HCV ELISA(HP
2)を用いて同一パネルについて得られたデータであ
る。
【0229】本発明によるおよび市販のELISAにつ
いてのデータはいわゆる終点力価でありこれをもって、
所与のテストにおいて再現性よく陽性であると認められ
た最高の予備的希釈率が規定される。
【0230】
【表30】
【0231】表30の結果から、14個すべての陽性検
体が本発明ELISAにより信頼性をもってかつ明白に
陽性とされたことが明らかである。これに関し、信号強
度が極めて高いことに注目すべきであるが、これは高い
反応性によるものとすることができる。
【0232】この高い特異性は表30に示された限界感
度にも反映されている。これらの検出限界は、自然ヒト
検体を抗−HCV−陰性血清中で予備的に連続2倍希釈
し次いで実施例4と同様にテストすることにより規定さ
れたが、その場合、依然として反応性が認められる最後
の予備的希釈段階がいわゆる最終力価となる。
【0233】これに基づいて、表30のデータから、本
発明による新規HIV 1/HIV2/HCVペプチド
ELISAが、事実、PVC 101パネルにおいて抗
−HCVに対して従来技術よりも良い検出限界を有して
いることが明らかである。
【0234】実施例15 一群の健常供血者における新規ペプチドの非特異的反応
率の測定 ELISAにおける誤った陽性結果につながる非特異的
反応頻度を測定するために全部でn=512の健常供血
者を用いた。さらに当該方法への凝固系の可能性として
の干渉をも検査できるように、これらの供血者から血清
と血漿を同時に採取した。
【0235】これら3種類のテスト(本発明によるEL
ISA、抗−HCV ELISA HP 2および抗−H
CV 1/2 HP 3)(いわゆる初回テスト)のうちの一
つで反応性のあった検体に同じテスト(いわゆる再テス
ト)をくり返し、そしてその反応性に再現性がある場合
には、比較のための方法としての抗−HIV 1ウエス
ターンブロットおよび抗−HCV ELISA CHP
1)で検査した。
【0236】この確認法によっては、このスクリーニン
グにおいて前記3種類のELISAのうちの一つで反応
性を示した反応性検体のいずれも抗−HIV 1−また
は抗−HCV−陽性であると確認することはできなかっ
た。すなわち、スクリーニングで拒絶されたすべての検
体は特定の方法において終始誤った陽性として分類され
た。
【0237】表31:512個の血清および512個の
いわゆる対合である血漿を同時採取したn=512名の
健常供血者のスクリーニング。初回テスト後の結果を示
す;再テストの結果については表32を参照されたい。
【0238】
【表31】
【0239】
【表32】
【0240】最初の一連のテストの結果(初回時結果)
は表31にまとめられている。3個の血清(および2個
の対合血漿)が本発明方法において反応性を示したのに
対し、抗−HIV 1/2 ELISAでは1個の血清(お
よび1個の相当する血漿)が反応性を示し、また抗−H
CV ELISAでは5個の血清(および4つの相当す
る血漿)が反応性を示した。特定のELISAで反応性
を示した供血者は同一でなかった。
【0241】これら9個の反応性血清についてテストを
くり返したところ表32に示される像が得られ、2個の
血清(2個の対合血漿)は本発明によるペプチドELI
SAで再テスト反応性を示し、1個の血清(1個の対合
血漿)は抗−HIV 1/2 ELISAで反応性を示しそ
して4個の血清(4個の対合血漿)は抗−HCV EL
ISAで反応性を示した。
【0242】これら検体のいずれについても抗−HIV
−および抗−HCV−陽性であるとして確認することが
できなかったことから、表32に示した特異性データ
は、検査されたELISAの各々および血清および血漿
について、(全512個の血清および512個の血漿の
うち)正しく陰性と認められた検体の率(%)を計算す
ることにより測定されたものである。
【0243】表32のデータに基づくと、各供血時に義
務付けられている従来の抗−HIVおよび抗−HCVテ
ストによるときは、全部で5名の供血者が排除されねば
ならなかったであろう。すなわち、1名の供血者は抗−
HIV 1/2テストにおいてくり返し誤った陽性を示しそ
して4名の供血者は抗−HCVテストにおいてくり返し
誤った陽性を示した。これに対し本発明によるELIS
Aによるときは、ひょっとして誤った反応を示す供血者
数は2名に過ぎない。
【0244】要約すると、抗−HIV 1、抗−HIV
2および抗−HCVの同時非鑑別検出のための本発明の
新規ペプチドELISAは、現在有効な感度基準からし
て、一方において抗−HIV 1/2および他方において抗
−HCVの個別テストの各々至適の性能に少なくとも相
当するということができる。すなわちパネル、すなわち
抗−HIV 1および/または抗−HIV 2および/ま
たは抗−HCVを含む自然検体からのデータは、低力価
抗−HIV 1または抗−HIV 2または抗−HCV検
体の限界感度および最先認識時点についてのテストと全
く同様に同等の効率を示している。従来技術によるとき
はこのようにして3種類の異なるテスト、あるいは抗−
HIV 1/2組合せテストに徴すれば2種類の異なるテス
トを用いて初めてこれら3種類の抗体特異性が可能であ
るのに対して、本発明によるELISAには効率は同じ
であるのに1種類のテストしか必要でないという利点が
ある。特に、抗−HIV 1、抗−HIV 2および抗−
HCVのテストの実施が義務付けられている血液銀行に
とって、本発明の新規ペプチドELISAは、抗−HI
V 1、抗−HIV 2および抗−HCVの測定におい
て、少なくとも同じ信頼性および安定性をもって、相当
な労力および費用の軽減となる。
【0245】さらに、この新規テストの干渉の受けやす
さを測定したところ、全く驚くべきことに、特異性が極
めて良好である、すなわち誤った陽性結果数がほんのわ
ずかであるため、抗−HIV 1/2テストとそれとは別に
抗−HCVテストを有する従来のスクリーニング手順に
比べ、より少ない再テストおよびより少ない確認テスト
で済み、また拒絶されねばならない供血も少なくて済む
ことがわかった。このことは本発明方法による方法が式
IV〜XIIおよびXIII〜XVIIで示されるHIVおよびHC
Vペプチドの他の群によっても提供される経済的および
化学的利点を有していることを意味している。
【0246】本発明による方法は限界感度の最大至適化
が最も重要となっている他の課題にも極めて適してい
る。すなわち、他のテスト条件下で、あるいは例えば実
施例10〜14における計算により、幾分好ましさに欠
ける特異性データ(とはいえ依然として従来技術水準に
は相当する)でよしとするのであれば、従来技術よりも
著しく向上した感度特徴を本発明方法により得ることが
完全に可能であることを示すことができる。
【0247】例えば、限界値(実施例9)が0.1吸光
度まで低下したとすれば、抗−HIV 1、抗−HIV
2および抗−HCVに対するすべての限界感度は相当に
(少なくとも2倍)改善されることになろう。健常供血
者のスクリーニングにおいて非特異的、すなわち誤った
陽性、反応を示す検体率として全部で5名の供血者(く
り返し反応性を示した)が得られる(実施例15)。こ
れは2種類の個別テストの結果に完全に相当するが、抗
体検出感度は相当に向上した。
【0248】
【配列表】 配列番号:1 HCVアミノ酸配列 121 175 SGKPAIIPDREVLYREFDEMEECSQHLPYIEQGMMLAEQFKQKALGLLQTASRQA 配列番号:2 HCVアミノ酸配列 121 160 SGKPAIIPDREVLYREFDEMEECSQHLPYIEQGMMLAEQF 配列番号:3 HCVアミノ酸配列 128 160 PDREVLYREFDEMEECSQHLPYIEQGMMLAEQF 配列番号:4 HCVアミノ酸配列 136 160 EFDEMEECSQHLPYIEQGMMLAEQF 配列番号:5 HCVアミノ酸配列 144 160 SQHLPYIEQGMMLAEQF 配列番号:6 HCVアミノ酸配列 161 175 KQKALGLLQTASRQA 配列番号:7 HCVアミノ酸配列 144 175 SQHLPYIEQGMMLAEQFKQKALGLLQTASRQA 配列番号:8 HCVアミノ酸配列 135 164 REFDEMEECSQHLPYIEQGMMLAEQFKQKA 配列番号:9 HCVアミノ酸配列 121 135 SGKPAIIPDREVLYR 配列番号:10 HCVアミノ酸配列 129 143 DREVLYREFDEMEEC 配列番号:11 HCVアミノ酸配列 137 151 FDEMEECSQHLPYIE 配列番号:12 HCVアミノ酸配列 145 159 QHLPYIEQGMMLAEQ 配列番号:13 HCVアミノ酸配列 153 167 GMMLAEQFKQKALGL 配列番号:14 HCVアミノ酸配列 345 359 VQWMNRLIAFASRGN 配列番号:15 HCVアミノ酸配列 121 139 SGKPAIIPDREVLYREFDE 配列番号:16 HCVアミノ酸配列 HVGPGEAVQWMNRLIAFASRGNHVSP 配列番号:17 HCVアミノ酸配列 MSTNPKPQRKTKRNTNRRPQDVKFPGGQIVGGVY I 配列番号:18 HCVアミノ酸配列 1 30 MSTNPKPQRKTKRNTNRRPQDVKFPGGQI SP 10 配列番号:19 HCVアミノ酸配列 8 26 QRKTKRNTNRRPQDVKFPG SP 23 配列番号:20 HCVアミノ酸配列 10 26 KTKRNTNRRPQDVKFPG SP 30 配列番号:21 HCVアミノ酸配列 12 26 KRNTNRRPQDVKFPG SP 30 D 配列番号:22 HCVアミノ酸配列 14 26 NTNRRPQDVKFPG SP 30 C 配列番号:23 HCVアミノ酸配列 16 26 NRRPQDVKFPG SP 30 B 配列番号:24 HCVアミノ酸配列 18 26 RPQDVKFPG SP 30 A 配列番号:25 HCVアミノ酸配列 8 24 QRKTKRNTNRRPQDVKF SP 31 配列番号:26 HCVアミノ酸配列 8 22 QRKTKRNTNRRPQDV SP 32 配列番号:27 HCVアミノ酸配列 -DVEVLYR- 配列番号:28 HCVアミノ酸配列 -QHLPYIE- 配列番号:29 HCVアミノ酸配列 -KQKALGL- 配列番号:30 HCVアミノ酸配列 -QRKTKRNTNRRPQDVK- 配列番号:31 HIVアミノ酸配列 586 620 RILAVERYLKDQQLLGIWGCSGKLICTTAVPWNAS 配列番号:32 HIVアミノ酸配列 578 613 RVTAIEKYLQDQARLNSWGCAFRQVCHTTVPWVNDS
【図面の簡単な説明】
【図1】C−100−3のORF領域のアミノ酸の一次
配列(WO/89/04669より)。
【図2】式Iおよび式IIの本発明による配列とC−10
0−3のORF領域からの既知ペプチドとの比較。
【図3】HCVコアタンパク質の本発明による配列と既
知ペプチドとの比較。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 P4121431.5 (32)優先日 平成3年6月28日(1991.6.28) (33)優先権主張国 ドイツ(DE) (72)発明者 ヴエルナー・シユテユーバー ドイツ連邦共和国デー−3551ラーンター ル.ツエルバーヴエーク2 (72)発明者 マンフレート・ゲルケン ドイツ連邦共和国デー−3550マルブルク. ヴアンコプフシユトラーセ12 (72)発明者 シユテフアン・ブルスト ドイツ連邦共和国デー−3550マルブルク. アム・ヴアル32 Fターム(参考) 4H045 AA11 AA20 AA30 BA16 BA17 BA18 CA02 DA86 EA50 FA10

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HCVに対する抗体と特異的に反応し、
    そしてそのアミノ酸配列が少くともアミノ末端HCVコ
    ア領域の一部を含むペプチド。
  2. 【請求項2】 アミノ酸配列が少くとも式III: MSTNPKPQRKTKRNTNRRPQDVKFPGGQIVGGVY III で示される少くとも一つの配列を部分的または完全に含
    む請求項1記載のペプチド。
  3. 【請求項3】 下記のアミノ酸配列のうちの少くとも一
    つを含む請求項2記載のペプチド: 【化1】
  4. 【請求項4】 下記のアミノ酸配列のうちの少くとも一
    つを含む請求項1記載のペプチド: 【化2】
  5. 【請求項5】 下記のアミノ酸配列のうちの少くとも一
    つを含む請求項2記載のペプチド:AAn−QRKTK
    RNTNRRPQDVK−BAm(式中AAおよびBA
    は任意の所望のアミノ酸であり、そしてnおよびmは、
    各々相互に独立的に、1〜40の整数である。)
  6. 【請求項6】 そのアミノ酸配列が一以上のアミノ酸の
    置換、付加または欠失により修飾されている請求項1〜
    5のいずれかに記載のペプチド。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のうちの少くとも一つに記
    載のペプチドを含むペプチド混合物。
  8. 【請求項8】 ペプチド化学により合成された請求項1
    〜7のいずれかに記載のペプチドまたはペプチド混合
    物。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のペプチ
    ドまたはペプチド混合物を用いるHCV抗体の検出およ
    び/または測定のための免疫化学的方法。
  10. 【請求項10】 感染の初期および後期に特異的なペプ
    チドの組合せが用いられ、そして特異性において該ペプ
    チドの組合せに対応する複数の短鎖ペプチドおよび/ま
    たは一以上のポリペプチドの混合物が用いられる請求項
    9記載の方法。
  11. 【請求項11】 感染の初期および後期を鑑別診断する
    ために各場合について初期抗体に対して特異的に反応す
    る一以上のペプチドと後期抗体に対して特異的に反応す
    る一以上のペプチドを別々の混合物として検体と反応さ
    せる請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 ペプチドのアミノ酸配列が一以上のア
    ミノ酸の置換、付加または欠失により修飾されている請
    求項9〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜8のいずれかに記載のペプ
    チドまたはペプチド混合物の一以上のエピトープが固定
    されている一以上の担体を含む、HCV抗体の検出およ
    び/または測定のための免疫学的テストキット。
  14. 【請求項14】 担体がポリスチレン、ポリ塩化ビニ
    ル、ポリアミドおよびその他の合成ポリマー、天然ポリ
    マー例えばセルロースおよび誘導体化された天然ポリマ
    ー例えばセルロースアセテートおよびニトロセルロー
    ス、およびガラス、特にガラス繊維、より成る群より選
    ばれる請求項13に記載のテストキット。
  15. 【請求項15】 担体がポリスチレンである請求項14
    記載のテストキット。
JP2002330252A 1990-11-03 2002-11-14 Hcv−特異的ペプチドおよびそれらの使用 Expired - Lifetime JP4097191B2 (ja)

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