JP4097191B2 - Hcv−特異的ペプチドおよびそれらの使用 - Google Patents

Hcv−特異的ペプチドおよびそれらの使用 Download PDF

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    • C12N2770/24222New viral proteins or individual genes, new structural or functional aspects of known viral proteins or genes

Description

【0001】
本発明はHCV特異的抗体およびHCV抗原の免疫化学的測定のためのポリペプチドおよびこの方法に適した剤およびその使用に関する。
【0002】
さらに、本発明はそれぞれについて単一のテストにより、それぞれ異なる病原体に対する複数の異なる抗体特異性を同時に検出するおよび/または同時に測定するための免疫化学的方法に関する。
【0003】
非A/非B肝炎(NANBH)は、伝搬性疾病または臨床像群として、ウイルス関連であり、また様々な肝炎ウイルス例えば肝炎Aウイルス(HAV)、肝炎Bウイルス(HBV)、肝炎Dウイルス(HDV)および肝炎E(HEV)などによる他のウイルス誘導臨床像からは区別できるものとされている。最後に、サイトメガロウイルス(CMV)またはエプスタインバーウイルス(EBV)による肝炎を診断することもできる。
【0004】
疫学的研究に基づいて、伝搬経路に従い少くとも2タイプの非A/非B肝炎を定義することができる:水および食物により伝搬される流行性肝炎ウイルス(経腸的に伝搬されるNANBV)、および血液、針刺しまたは同様の経路により伝搬される輸出後肝炎ウイルス(血液により伝搬されるNANBV)。これらの感染経路のほかに、特発的に発生するNANBV(“市中感染NANBV(community acquired NANBV)”)として、前述の2タイプとは明白な関連がない伝搬の存在も知られている。NANBHの原因となる作用体またはウイルスの正確な数は分っていないが最近、いわゆる肝炎Cウイルス(HCV)がこの病気の一原因病原体として確認された(WO 89/04 669)。
【0005】
最近に至るまで、臨床診断は主として、抗原の血清学的測定および/またはそれらに対する抗体に基づいていており、それらテストはHAV、HBV、HDV、HEV、CMVまたはEBVという肝炎病原体群からのパラメータに対して特異的である。このいわゆる排除法においてはNANBHはすべての前記測定が陰性のときだけ診断された。
【0006】
このほか、いわゆる代用マーカー例えばGPT(グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ、ALTすなわちアラニンアミノ基転移酵素とも呼ばれる)または抗HBc(肝炎Bコア特異的抗体)も用いられている。しかしながら、これらの助剤は信頼性ありとするほど感度、特異性いずれも十分でない。従って、輸血患者の約10%に発生する輸血後肝炎症例のほんのわずかな一部を供血者検査によって回避することはできる。特異的テスト導入が緊要のことであることはNANBVが輸血後肝炎症例の約90%にあたるとされていることから強調される。この疾病にともなう主たる問題は、25〜55%の感染者が慢性肝傷害にかかるということである。
【0007】
HCVの発見により、HCVまたはHCV特異的抗体の特異的検出の基礎が提供された。HCVおよび、HCVゲノム部分の相当するcDNA複製物の単離および確認はWO 89/04 669の主題となっており、そこではHCVはフラビ(flavi)様ウイルスのファミリーに属するとされている。さらにそこには、HCV抗原をHCV−特異的抗体検出に用いること、および患者血中抗原の診断測定のために抗体を産生させる(raise)することも記載されている。
【0008】
しかしながら、遺伝子工学タンパク質、特に転写解読枠(open reading frame,ORF)からのいわゆる非構造タンパク質(NSP)が用いられるが、それらは免疫化学的検出方法における反応剤として使用される。
【0009】
免疫化学的検出とは、本発明における意味あいにおいては、均一(溶液中)または不均一(固相使用)イン・ビトロ法として、体液、例えば血清、血漿、唾液、脳脊髄液または尿中の免疫グロブリンクラスA、D、E、GまたはM(IgA、IgD、IgE、IgGまたはIgM)の抗原および/または抗体の測定を可能にするあらゆる方法を包含する。イムノアッセイとも呼ばれるこれらの方法の例は、酵素イムノアッセイ(ELISAまたはEIA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、イムノフルオレセンスアッセイ(IFA)、ラジオイムノプレシピテーション(RIPA)、寒天ゲル拡散などである。
【0010】
例えば、WO 89/04 669は、HIV特異的抗体(抗−HCV)の検出のために、ELISA法にそこに記載されている抗原C−100−3を用いている。NSP 3/4領域からの構築物(コンストラクト)C−100−3(これは酵母細胞中で遺伝子工学により発現される)は363アミノ酸より成り、その配列は図1に示されているが、図中のナンバリングシステムは前記特許のそれに対応している。
【0011】
しかしながら、ヒト起源の検体中の抗−HCVを測定するためのELISA法で達成し得る最高感度は、慢性NANB患者の場合で約80%そして急性NANB患者の場合で約30%と推定される。患者(ヒト)からの血液についてのこれらの知見はNANBV感染チンパンジーについての対応する研究によって支持されている。
【0012】
それらの研究において、C−100−3構築物に基づく抗−HCVの陽性検出は、ALT増加が生じてから約6〜18週間までは成功せず、そしてその後にNANBV接種してから3〜10週間後に病気の徴候として認めることができる。すなわち、チンパンジーが感染してから9〜26週間が、C−100−3構築物を用いた従来のイムノアッセイによりHCV特異的抗体を検出できるまでの総時間であることがわかる。
【0013】
WO 90/11 089に更に、抗−HCV検出に使用できるHCVアミノ酸配列を記載している。しかしながら、特定のタンパクセクションの診断上の関連については全く記述がなく、また免疫優性(immunodominant)エピトープの例も存在しない。
【0014】
文献に開示された方法で抗−HCVを検出する上での基本的問題は誤って陽性および誤って陰性に反応する検体がなおも存在することである。誤って陽性となる検体は健常供血者群の40%にも到ることがある(WEINER A., et al. Lancet 1990, Vol. 336, p. 695)。従って、特異的かつ鋭敏なHCVテストがないということは、誤って反応するわずかとはいえない割合の検体が献血センターにおいて間違って捨てられていること、そして同時に実際には抗−HCV−陽性である患者がなおも信頼性をもって確認されないということを意味している。
【0015】
これらの欠点を除くために、他のグループはC−100−3のORF領域(WO 89/04 669より。図1)の特定配列を選びそしてそれらをイムノアッセイに用いている(ペプチドSP 42、117、67および65。図2)。NANB感染チンパンジーの研究の際には、診断上の価値を向上させることはできなかった。逆にそこでなされた所見からは、記載ペプチドはいずれも信頼性あるIgGまたはIgM測定の基礎として役立てるには不適切であるという結論となる。何故ならば感度が不十分であり、また抗体検出までに少くとも7〜17週間という診断ギャップは従来の検出方法と比較しても時間短縮が無いことを意味しているからである。さらにまた、特にSP 42は20〜40週間にわたる診断ギャップがあり診断テストに適していないことが分った(SAFFORD J., et al. Int. Symp. on Viral Hepatitis and Liver Disease 1990 Houston, USA)。
【0016】
しかしながら、SP 67と称されるポリペプチドは、このペプチドについてはわずか抗HCV−陽性検体の86%の確認しか可能でなかったが免疫優性であるとされている。(DAWSON, G.J., et al. Int. Congress of Virology 1990, Berlin, FRG)。
【0017】
合成的に製造されたコアペプチドを用いて改良できたとされている(OKAMOTO H., et al. Japan. J. Exp. Med. 1990, Vol 60, No. 4, p. 223〜233)。これはHOPPおよびWOOD(Proc. Nat. Acad. Sci. 1981, Vol. 78, p. 3824〜3828)により特定された物理化学的予想基準を用いてコアアミノ酸配列1〜120の全部で3つの潜在的抗体結合部位からある配列を選択することより成る(OKAMOTO, H. et al., Japan. J. Exp. Med. 1990, Vol. 60, No. 3, p. 167〜177)。このペプチドは図3に示されているがNo.39からNo.74までの番号の36アミノ酸より成っている。
【0018】
抗−C−100テストとは対照的に、このコアペプチドに基づくELISAを用いて一部の抗−HCV−陽性血清中のHCV抗体を検出することができた。この知見は、HCV RNA検出にポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いた比較研究によって確認された。
【0019】
606名の供血者に対する検査で認められた26の抗−コアHCV−陽性検体(4.3%)から、まさにわずか10例(1.65%)しかPCRによっては確認し得ないことが明白となっている。逆に16名の供血者(2.15%)はこのペプチドに対し誤って陽性に反応した。すなわち、前記コアペプチドは場合によっては抗−C−100テストよりも抗−HCV検出法に適しているとされているが、従来のコアペプチドは一般に相当な干渉されやすさを伴う。
【0020】
従って、本発明はHIV感染症をなるべく早くかつ高い特異性をもって検出できるテストを開発するという目的に基づいたものである。
【0021】
今般、驚くべきことに、C−100−3のORF領域および/またはHCVコア領域のアミノ末端領域の区域からのある種のポリペプチドがHCV−特異的抗体の検出に特に適していること、そして従来のペプチドに比べて感度が顕著に増大すると共に望ましくない誤った陽性反応による干渉の受けやすさが著しく低下することを見出した。
【0022】
さらにまた、本発明によるペプチドを用いた免疫化学的検出方法においては、高い抗原濃度、従って高いエピトープ密度、が達成されることを見出した。これは特に、干渉する異物が存在しないために、高度に濃縮された患者検体の検査が可能な場合に可能である。
【0023】
さらに、本発明によるペプチドが初期および後期HCV抗体の免疫優性エピトープを有し、従って縦断的検査(longitudinal investigation)の特に有利に用いることができるということも全く驚くべきことであった。
【0024】
従って、本発明はHCV感染に対する抗体と特異的に反応するペプチドまたはペプチド混合物、C−100−3のORF領域および/またはアミノ−末端HCVコア領域の一部を含むそれらのアミノ酸配列に関する。
【0025】
ペプチドおよびポリペプチドという用語は、本発明の範囲において、約80AA以上のペプチドに等しいものとして用いられる。
【0026】
本発明によるペプチドは好ましくは、C−100−3として記されるHCVゲノムセクションのAA 121〜AA 175(式I)およびAA 337〜AA 363(式II)のアミノ酸配列より成り、以下の配列を有している:
【0027】
【化3】
Figure 0004097191
【0028】
好ましいペプチドは次のとおりである:
【化4】
Figure 0004097191
【0029】
【化5】
Figure 0004097191
【0030】
特に式Iのカルボキシル−およびアミノ−末端領域からの配列は、HCV感染の後期抗体検出に有益であることがわかった(例えばペプチド4081、4056、4055および次の4060):
【0031】
【化6】
Figure 0004097191
驚くべきことに、式IIのアミノ酸またはその一部を含む、C−100−3のORF領域のカルボキシル−末端領域(例えば4091)は、後期抗体の検出に特に適していることが分った。
【0032】
さらにまた、式Iの中央領域は抗−HCVの初期確認に関係している。この関連で好ましいのは前記ポリペプチド4071および4072、およびペプチド4054、4053および4052である。
【0033】
さらにまた、三つのエピトープが式Iのペプチドにおいてつきとめられたが、そのうちの一つ(S)は後期抗体を認識し、そして他方(F1およびF2)は初期抗体を認識する。好ましいペプチドの例は以下のアミノ酸配列のうちの一つを有している:
AAa1−DREVLYR−BAb1 (S)
AAa2−QHLPYIE−BAb2 (F1)
AAa3−KQKALGL−BAb3 (F2)
式中AAおよびBAは任意の所望のアミノ酸であり、またa1〜a3およびb1〜b3は、各々相互にの独立的に、0より大きい、または0に等しい整数である。
【0034】
アミノ−末端配列を式Iのカルボキシル−末端アミノ酸配列および式IIの配列と共に選ぶのが有利である。約130〜160の式Iの中央アミノ酸配列はそれらとは別個に用いることができる。
【0035】
さらに、本発明によるペプチドは、アミノ−末端HCVコア領域の一部、好ましくはコアとして記されるHCVゲノムセクションのAA 1〜AA 35のアミノ酸配列より成り、次の配列を有する:
MSTNPKPQRKTKRNTNRRPQDVKFPGGGQIVGGVY III
【0036】
【化7】
Figure 0004097191
【0037】
ペプチドSP 10およびSP 23が特に好ましい。
【0038】
コア領域の本発明ペプチドを用いれば、感染の急性期からの初期抗体と後期抗体との両者を確認することができるが、これによってこれらペプチドに基づく検出感度は従来技術に比べ相当向上する。もう一つの利点はペプチドの高特異性であり、これによって一般に、誤った陽性反応を示す検体数は少くなる。
【0039】
一般的に、初期および後期HCV抗体に特異的なペプチド、連結ペプチドまたはペプチド混合物を用いるのが有利である。何故ならば、両タイプの結合部位があるので感染初期からの検体と感染後期からの検体との両者を確認できるからである。さらにまた、HCV−特異的IgGおよび/またはIgM抗体による血清転化を信頼性よく確認でき、また一般に陽性および陰性検体を、極めて高い正確さをもって弁別することができる。さらに、一般的に、遺伝子工学によるタンパク質調製に必要な発現系、あるいはウイルス増殖のためには不可避である他の宿主細胞汚染による干渉もない。さらに一般に、ヒト起源の血清、クエン酸加、ヘパリン加またはEDTA血漿中のHCV−特異的抗体の信頼し得る測定が保証され、また検体を約56℃で約60分間不活性化すれば一般に誤った陽性結果を与えることはない。最後に、本発明によるこれらペプチドを用いて調製された特異的抗体を用いれば、細胞不含患者血中の対応抗原の免疫化学的測定によって診断ギャップをさらにうめることができる。
【0040】
本発明の主題によれば、好ましくは、回復期のまた慢性感染患者からのHCV−特異的抗体および/または感染急性期からのHCV抗体を確認する一連の新規ペプチドが記載され、また無差別ではあるが極めて鋭敏にかつ干渉をほとんど受けることなく抗−HCV抗体を検出するためのスクリーニングテストの基礎として適当なポリペプチドおよびポリペプチド混合物が記載されている。
【0041】
さらに、本発明は、C−100−3のORF領域またはコア領域の前述のペプチドの少くとも一つに対してバイオスペシフィック(biospecific)アフィニティを有する抗体に関する。
【0042】
細胞不含患者血中の対応抗原を本発明による抗体で免疫化学的に測定することにより内生抗体が出現する前であってもHCVの存在を確認することができる。
【0043】
さらに本発明は、本発明によるペプチドを抗原として用いたHCV抗体を検出および/または測定するための免疫化学的方法に関する。
【0044】
さらに本発明は、各場合について、初期抗体に対して特異的に反応する一以上のペプチドと後期抗体に対して特異的に反応する一以上のペプチドとを別々の混合物として検体と反応させることより成る、感染初期と後期の鑑別診断方法に関する。
【0045】
さらに本発明は、前記ペプチドを哺乳動物、特にヒト、において産生させるのに用いることに関する。
【0046】
さらに本発明は、前述の抗体を診断および治療目的に用いることに関する。
【0047】
従って本発明は、本発明の抗体またはペプチドの少くとも一つを単独でまたは他のペプチドまたは抗体と共に含む剤に関する。
【0048】
前記免疫反応性ペプチドは合成または遺伝子工学により、好ましくは当業者に知られた方法による合成により製造できる。ペプチドの化学合成は例えばBARANI,G.およびMERRIFIELD,R.B.が“The Peptides, Analysis, Synthesis and Biology", Vol. 2, Academic Press 1980, ed. Erhard Gross, Johannes Meyenhoferに記載しているとおり、特にポリペプチドとして、またはオーバーラップまたは非オーバーラップアミノ酸配列を有するいくつかの小ペプチドの混合物として行うことができる。
【0049】
遺伝子工学により製造されたポリペプチドはその融合部分が後で除去されてしまう融合タンパク質を含む。さらに、適切な場合には例えばグリコシル化、アセチル化またはホスホリル化により修飾されたポリペプチドが包含される。
【0050】
これらのアミノ酸配列はポリペプチドとしておよびオーバーラップまたは非オーバーラップアミノ酸配列を有するいくつかの小ペプチドの混合物として合成することができる。
【0051】
さらにまた、個々のペプチドの混合物の方が、前記構造の単一ペプチドよりも、免疫化学的抗−HCV検出にとって良い診断特性を有することがあることも見出した。C−100−3のORF領域およびコア領域のペプチドの混合物を用いるのが特に有利である。
【0052】
従って本発明は、さらに、本発明ペプチドの一以上を含むペプチドの混合物に関する。
【0053】
別の態様においては、二以上の前記ペプチド、好ましくは2〜10、特に2〜4個のペプチドをブリッジを用いまたは用いずに連結する。それらペプチドの長さは好ましくは6〜15個のアミノ酸である。二以上のペプチドのポリマー体を当業者に知られた方法により製造しそして担体例えばタンパク質またはラテックス粒子に結合することさえもできる。すなわち、担体またはブリッジとして特に適しているのは例えばヒト血清アルブミンおよび/またはポリリジンである。それらペプチドを1〜40、好ましくは1〜20、特に1〜10個のアミノ酸で延長することにより修飾することも同じく可能である。付加的領域および構造は、ペプチド全体の物理化学的挙動に対し有益な効果をもつことがあるが、ペプチドまたはその部分の免疫反応性は維持されるべきである。
【0054】
従って本発明はさらにブリッジを用いてまたは用いないで相互に連結され、あるいは担体に結合され得るペプチドに関する。
【0055】
このタイプの修飾は、一般的に、固相への受動吸着または共有結合特性を有益に変え、カプリング方法に有利な効果を有し、あるいは該ペプチドに対するポリクローナルまたはモノクローナル抗体を産生させる場合に抗原としてより強力に働く。
【0056】
すなわち例えば本発明はさらに次式
AAn−QRKTKRNTNRRPQDVK−BAm
(式中AAおよびBAは任意の所望のアミノ酸であり、そしてnおよびmは各々相互に独立的に0〜約60、特に1〜40の整数である)で示されるペプチドに関する。
【0057】
しばしば、様々な方法で、例えばペプチドを相互にまたは担体に連結させるために一以上のアミノ酸、好ましくはシステインをアミノ−末端またはカルボキシル−末端に結合することにより、チオグリコール酸アミド化により、例えばアンモニウムまたはメチルアミンなどでカルボキシル−末端アミド化することにより、ペプチドを誘導体化するのが有利である。このタイプの修飾はポリペプチド上の正味荷電を変えそしてペプチドの物理化学的特性を改善しあるいは固体担体、担体タンパク質または別のペプチドへのペプチドの共有結合を容易にすることがある。さらに当業者は、本発明ペプチドがそれら自体の間であるいはそれら自体を用いて遺伝子工学または合成により複数の免疫関連エピトープが一つのペプチド上に局在するように調製され得ることも知っている。
【0058】
すなわち、本発明はさらに一以上のアミノ酸の置換、付加または欠失により修飾された本発明によるアミノ酸配列を有するペプチドに関する。
【0059】
一般に、このタイプの修飾はペプチドの免疫反応性を直接変化させることはないが、ペプチドの免疫学的性質を向上させることは完全に可能である。すなわち、例えば、メチオニンは自然酸化しやすいが、これはノルロイシン置換によりポリペプチドの抗原特性を本質的に変えることなく防ぐことができる。
【0060】
当業者は、所与のアミノ酸配列を様々な利点を伴い得る広範にわたる様々な改変例えば欠失、挿入または置換に付すことができることを知っている。このタイプの修飾は例えばGly、Ala;Val、Ile、Leu;Asp、Glu;Asn、Gln;Ser、Thr;Lys、Arg;Phe、Tyr;Ala、Ser;Ala、Thr;Ala、Val;Ala、Pro;Ala、Glu;Leu、Gln;Gly、Phe;Ile、SerおよびIle、Metなどの組合せに関する。
【0061】
同じく、ポリペプチドの吸着特性を約2〜20個の疎水性アミノ酸より成る疎水性配列、例えばPhe Ala Phe Ala Pheなどの付加の形で向上させることも有利なことがある。
【0062】
さらに本発明は、本発明ペプチドの少なくとも一つをコードするDNA配列に関する。
【0063】
さらに本発明は、その特異的部分において本発明によるDNA配列の少なくとも一つと相補的である少なくとも一つの核酸プローブが用いられるハイブリダイゼーション反応を特異的段階として用いるHCVの検出および/または測定のための分析方法に関する。免疫化学的検出は一般に均一(溶液中)または不均一(固相使用)方法として抗原および/または抗体の測定を可能にする方法を含む。イムノアッセイとも称されるこれらの例は酵素イムノアッセイ(ELISAまたはEIA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、イムノフルオレセンスアッセイ(IFA)、ラジオイムノプレシピテーションアッセイ(RIPA)または寒天ゲル拡散アッセイなどである。
【0064】
これら数多くの極めて多様な方法は、特定の態様ごとに、検出に用いたマーカーまたは測定原理(例えば光度測定、放射性測定、視認、または凝集、散乱光またはプレシピテーション挙動)、および固相について相違している。当業者は結合および遊離検体抗体または抗原の分離は広く用いられてはいるが例えばいわゆる均一アッセイでは絶対必要というわけではないことを知っている。不均一イムノアッセイ、特に不均一ELISA法が好ましい。
【0065】
同じく当業者は、“確認テスト(confirmatory test)”という用語が、ドット(dot)法と称されるテストが名前により抗原の固定の仕方を説明しているにすぎないのと同様、イムノアッセイの使用を説明しているにすぎないことを知っている。
【0066】
抗体検出においては、検体を記載のペプチド配列とある時点で接触させて特定の方法の特定の段階で抗原−抗体複合体を形成しあるいは競合および阻合テストにあっては適当な標識試薬の添加によりその形成を防ぐことが免疫化学的検出方法の前提要件である。
【0067】
直接法では、抗体を固相に結合したペプチドと、あるいは標識されたペプチドと、あるいは両者と接触させることができ、基本となる方法が、1−、2−または多−段階法として、同一のまたは異なるペプチド(またはペプチド混合物)を固相上におよび検出用液状試薬としておよび特異的ないわゆる捕獲抗体(例えば抗IgM)またはアフィニティー試薬(例えばプロテインA)との組合せで用いた免疫測定テストデザイン(二重抗原サンドイッチ)または第二抗体テストの原理に基づくかどうかは重要でない。
【0068】
ペプチドは固相に対して、共有結合的に、吸着により、または特異的抗体または同様のアフィニティー法を用いて、例えばビオチン/アビジン複合体を介して、しかし好ましくは吸着により結合させることができる。
【0069】
固相用担体材料として適しているのはプラスチック例えばポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミドおよびその他の合成ポリマー、天然ポリマー例えばセルロースおよび誘導体化された天然ポリマー例えばセルロースアセテートおよびニトロセルロース、およびガラス(特にガラス繊維など)などである。ポリスチレンが担体材料として適している。
【0070】
担体はビーズ、ロッド、チューブおよびマイクロタイター(microtiter)プレートの形態、あるいは懸濁液例えばラテックス粒子の形態とすることができる。シート様構造物、例えば紙片、小プレートおよび膜も同じく適している。担体表面は水性溶液に対して透過性があるもの、ないものいずれであってもよい。
【0071】
好ましい担体はビーズ、チューブ、ウエル、微粒子、紙片および膜である。特に好ましい担体はマイクロタイタープレート、ラテックス粒子、ポリスチレンビーズまたは磁力に従いやすい粒子である。
【0072】
担体をコーティングするためのペプチド濃度は一般に約0.01〜20μg/ml、好ましくは0.01〜10μg/ml、特に好ましくは2〜10μg/mlである。その高純度および強度の抗原性により、例えば0.01〜2.0μg/ml、好ましくは0.1〜0.5μg/mlという少量の使用を可能にする合成により製造されたポリペプチドを用いるのが特に有利である。担体の結合能は、特にポリスチレンを用いる場合、一般的に飽和してしまうことはないので通常、複数の異なるポリペプチド、殊に2〜5種、特に3〜4種の異なるポリペプチドでコートすることができるが、このことは特に有利である。
【0073】
ペプチドを検出のための標識誘導体として用いる場合には、適切なカップリング法は当業者に知られたすべてのものである。さらにまた、多段階法例えば、抗体が標識を有している予め形成されたペプチド−抗体複合体、高アフィニティー系例えばビオチン/アビジン(これらの反応剤の一方の標識)などをアレンジすることもできる。
【0074】
使用できるマーカー例は放射性同位元素、蛍光または化学発光色素である。さらに、例えば発色原、発光原または蛍光原基質系により、または第1酵素により活性化される第2酵素を用いたその後の増幅系により検出される酵素をマーカーとして用いることもできる。
【0075】
マーカーとして好ましく用いられるのは酵素、特にアルカリ性ホスファターゼおよび/または西洋ワサビペルオキシダーゼまたは化学発光原例えばアクリジニウムエステルである。
【0076】
標識は、前記マーカーについて従来技術に記載されている方法により行われる。
【0077】
抗体をペルオキシダーゼで標識する場合はNAKANE et al., 1974, J. Histochem. Cytochem. 22, 1084〜1090の過沃素酸塩法を用いることができ、またはパートナーをヘテロ二官能性試薬により連結するISHIKAWA et al. 1983, J. Immunoassey 4, 209〜327の方法を用いることができる。
【0078】
これらの方法のほかに、ペプチドを、ペプチド−特異的抗体により誘発された物理化学的変化例えば沈殿、凝集または光散乱などを自動的にまたは視覚的に測定するために、適当な表面例えばラテックスまたは赤血球の感作に用いることもできる。さらにペプチドを誘導体化することなく前述の方法と同様これら測定原理の阻害に用いることができることも知られている。
【0079】
本発明によるペプチドまたはそれらの誘導体を用いて調製されたポリクローナルまたはモノクローナル抗体を用いる免疫診断法を抗原検出に用いることができる。この検出法に適した態様は当業者に知られていて、特定の段階で抗体−抗原複合体を形成するか、または競合法において標識抗原の添加により複合体形成を阻害することより成る。
【0080】
抗原テストを確立するための固相、マーカーまたは測定プリンシプルとして適しているのは相当する抗体測定について記載されているすべての可能性であるが、競合原理および二重抗体サンドイッチ法が免疫化学的方法として特に好ましい。この脈絡においては、方法が1−、2−または3−段階法として設計されるかどうかは重要でない。すなわち多段階法は、未標識検出抗体であってそれらに対する適切に標識された別の抗体を用いて測定されるものを使用して行うことができる。例えば血清アルブミンまたはスカシガイヘモシアニンにカップリングさせることによって可能であるが(B. S. Schaffhausen, Hybridoma Technologie, the Biosciences and Medicine, ed. T. A. Springer, Plenum Press NY, London, 1985)、ペプチドをそれらの免疫原性が改善されるように修飾しておくことは抗体の産生(raising)に有利である。
【0081】
最後に、本発明はさらに固相および乾燥状態で一部あるいは全部の必要試薬を含む免疫診断要素を用いる場合にも適用でき、そしてこの場合にも本発明の新規ペプチドは固相側または検出試薬中またはその両方に含まれそして抗体測定、抗原検出またはその他の被分析物質(analyte)との組合せが行われる。
【0082】
本発明の新規ペプチドの予想外の利点の一つは、それらによってHCV抗体の信頼性ある測定が可能となる点である。さらにこれらのペプチドを用いれば急性感染期からの初期抗体も確認されるが、これによりこれらペプチドに基づく検出感度が従来技術に比べ相当に向上し、さらにはこれら抗体タイプ(初期または後期抗体)に対する適宜の結合部位を有するペプチドを二つの異なるテスト方法に相互に別々に用いれば一方における急性期と他方における慢性または回復期との間の鑑別が可能となる。最後に、本発明によって得られるもう一つの利点は本発明のペプチドの特異性が高い点であり、これによって誤って陽性反応を示す検体数は最小に抑えられることになる。
【0083】
一方においては献血センターにおけるウイルス安全対策上、そして他方においてはコスト上の理由から、いわゆる組合せテストが開発されそして1989年来利用可能となっているが、これにより抗−HIV 1および/または抗−HIV 2の同時非鑑別検出ができる(K. Koerner et al., Lab. Med. 14, 159〜161, 1990)この開発が可能となったのは、それら二つのHIVサブタイプが相互に大きな類似性を示しさらにそれらが同じウイルスクラスに属するためである。すなわち、かかる抗−HIV 1/2組合せテストにおける抗−HIV 1測定も抗−HIV 1とHIV 2抗原との交叉反応に基づいている(M. Busch et al., Transfusion 30/2, 184〜187, 1990)が、同じくやはり逆に抗−HIV 2検出は抗−HIV 2およびHIV 1抗原の間で生じる反応によって高められる。これに基づいて、二つの抗体特異性を有する組合せ検出の確立は、関連のあるまたは構造類似の抗原を用いる場合には相対的に簡単であることがわかる。非A非B肝炎の病原体、いわゆる肝炎Cウイルス(HCV)の検出は本発明による抗−HCV測定の確立のための必要条件であった。それに伴ってスクリーニングテストの性能面では改良されるが、最新の抗−HCVテストについても、一方において抗−HIV組合せテストおよび他方において抗−HCV個別テストによる個々の供血者の検査には相当な努力と相当な付加的コストが伴うという問題が生じる。
【0084】
抗−HCV測定についての今日までのすべての商業ベースの態様および大部分の抗−HIV組合せテストは遺伝子工学によるHCVまたはHIVポリペプチドに基づいている。しかしながら、やはり今日にいたるも、HCV(フラボウイルス)およびHIV(レトロウイルス)の場合のように異なるウイルスクラス関係が存在することから、類似抗原を使用できないときは複数の異なる抗原を含む唯一のテスト混合物中の複数の異なる抗体特異性を一回の免疫化学的検出で同時に測定することには成功を収めていない。本発明の意味において、異なる抗体特異性とは、相互の交叉反応性が極めて低いか全くない抗体を意味する。複数のウイルス抗原に対する全部で三つの抗体特異性を検出するためのこのタイプのテストは、感度の点でもまた相互に干渉しあう相互作用の結果干渉の受けやすさ(特異性)の点でも、特定の個別のテストの対応特性よりも劣る傾向にあるとされていた。
【0085】
今般驚くべきことに、それぞれ異なる病原体の異なるエピトープを担体に固定すればそれぞれ異なる病原体に対する複数の異なる抗体または異なる抗体特異性を単一テストで免疫化学的に検出できることも見出された。
【0086】
さらにまた、本発明方法により認められる感度は少なくとも個別テストの感度には相当する。すなわち、例えば、本発明方法の場合に抗−HIV 1/2および抗−HCVについて測定される感度特徴は少なくとも個別テストのそれらに相当する。
【0087】
従って、望ましくない誤った陽性反応による干渉の受けやすさが本発明方法により低下するということも全く驚くべきことであった。すなわち、例えば本発明による抗−HIV/抗−HCVの特異性をテストしたところ、得られた特異性は二つの個別テストの全体によって与えられるものよりも高かった。その結果、間違って捨てられる供血数は全体として減少させることができる。
【0088】
従って本発明はさらに、特定の病原体の一以上のエピトープを担体に固定しそして該病原体の検出および/または測定を単一のテストで行うことより成る、それぞれ異なる病原体に対する複数の異なる抗体特異性を検出および/または測定するための免疫化学的方法にも関する。
【0089】
ある種の課題、例えば縦断的検査のためには、異なる病原体の非鑑別同時測定を行うのが望ましいことがある。これは、様々な抗体間の区別をすることなくイエスの応答またはノーの応答(すべての抗体特異性について陰性)だけが得られることを意味する。
【0090】
さらに、適切な場合には同時抗体検出の鑑別測定も望ましい。これは、本発明の範囲内において、例えば免疫測定テストにあっては、異なるウイルス特異的標識を有する抗原、例えばペルオキシダーゼを有するHIV 1抗原、アルカリ性ホスファターゼを有するHIV 2抗原およびβ−ガラクトシダーゼを有するHCV抗原を用いることにより、直接可能である。次に、同時結合した抗体特異性を順次または同時に測定することは、異なる酵素基質を用いることにより可能である。
【0091】
別の形の鑑別法は、一つの抗体特異性を対応抗原を特異的に検体に添加することにより阻害することである。
【0092】
すなわち本発明はさらに、検出および/または測定が鑑別的または非鑑別的に、好ましくは非鑑別的に、行われる、異なる抗体特異性を同時検出および/または同時測定するための免疫化学的方法に関する。
【0093】
本発明による異なる病原体は、異なる特異性を有する抗体および一般に極めて低いまたはゼロの交叉反応性の対象となっている病原体を意味する。これらの例は、HIV 1+2、HCV、HTLV I+II、HBVまたはトレポネーマ・パリダム(Treponema pallidum)、好ましくはHIVおよびHCVである。
【0094】
対応抗体に対する高密度または高濃度の結合部位(エピトープ)を有する前記病原体の、特にHIV 1、HIV 2およびHCVの、抗原を担体に固定するのが特に有利である。このようにすれば、例えば、血清転化を確認でき、一般に高い正確さをもって陽性および陰性検体を弁別でき、遺伝子工学によるタンパク質調製に必要な発現系による干渉は一般に起こり得ず、ウイルス増殖上不可避である他の宿主細胞汚染は一般には存在せず、ヒト起源の血清、クエン酸加、ヘパリン加およびEDTA血漿における異なる特異性を有するHIV−およびHCV−特異的抗体の一般に信頼し得る測定が保証され、また56℃で60分間検体を不活性化させれば誤った陽性結果を生じることはない。
【0095】
好ましいものとして用いられるのは(特にHIV 1および/またはHIV 2およびHCVの)ポリペプチド(それらは高感度抗HIV/抗−HCV検出に適している)、そしてさらに、組合せ抗体検出のスクリーニングテストの基礎として適したポリペプチド混合物より成る単一エピトープおよび/またはそれらの組合せである。
【0096】
すなわち、本発明はHIV 1および/またはHIV 2およびHCVのポリペプチド混合物にも関する。
【0097】
以下のポリペプチドが特に好ましい:
1.HIV 1 (Ratner et al., Nature 1985, 313, 277〜284のナンバリングシステム):
IV トランスメンブレンタンパク質(gp 41):AA 580−AA 630
V エンベロープタンパク質 (gp 120):AA 490−AA 540
VI コアタンパク質 (p 24):AA 240−AA 390
2.HIV 2 (Gyader et al., Nature 1987, 326, 662〜669のナンバリングシステム):
VII トランスメンブレンタンパク質(gp 36):AA 570−AA 620
VIII エンベロープタンパク質 (gp 110):AA 480−AA 530
IX コアタンパク質 (p 26):AA 230−AA 380
3.HCV(WO 89/04669およびWO 90/11089のナンバリングシステム):
X 非構造タンパク質4(NSP 4):AA 121−AA 175
XI 非構造タンパク質3(NSP 3):AA 1−AA 265
XII 構造タンパク質 (コア):AA 1−AA 80
【0098】
(特に非鑑別抗−HIV/抗−HCVスクリーニングテストにとって)特に好ましいのは前記ポリペプチドの混合物であり、その一部を例示として記すが、考えられる可能性をそれらに限定するものではない:
Figure 0004097191
【0099】
一般に前記ペプチド混合物を用いれば診断用途に対するよりよい免疫学的性質が得られる。
【0100】
HIV 1、HIV 2およびHCVの以下のペプチドは特に適していることが判明した:
【化8】
Figure 0004097191
【0101】
同様に、HIV 1、HIV 2またはHCVの異なるタンパク質領域からのさらなるペプチドも、これらのポリペプチドに免疫関連がある限り、一体化することができる。逆に、例えばHIV 1およびHCVペプチドの混合物を用いて抗−HIV 1/抗−HCVだけを同時測定するが例えば抗−HBV/抗−HIV 1/抗−HCVは測定しないために、対応ペプチドを省くことにより非鑑別検出において特定の抗体を排除することも、例えば疫学的課題の上からは、有利なこともある。さらに、HCVとは同一でないペプチド、例えばまさにHIVを、HCVペプチドについて前述した方法を同様にして誘導体化と修飾することもできる。
【0102】
本発明方法の大きな利点の一つは、異なる病原体に対する複数の抗体を単一のテストで検出ができ、しかもなお個別テストで達成し得るのと同じ高さの特異性または感度が達成される点である。
【0103】
下記の実施例は本発明の諸態様を記載したものであるが、本発明をそれらに限定するものではない。
【0104】
実施例1
ペプチド溶液の調製、およびこれらペプチドまたはペプチド混合物によるマイクロタイタープレートのコーティング
1〜10mg/mlのペプチドを含む蒸留水中の50%酢酸中の本発明ペプチド貯蔵溶液から0.10M重炭酸ナトリウム(pH9.6)中の連続2倍希釈液を調製した、すなわちペプチド濃度が50、20、12.5、6.25、3.12、1.56、0.78、0.39、0.2、0.1、0.05および0.01μg/mlである一連の希釈液を得た。個別ペプチドの混合物についても手順は同様とし、0.1M重炭酸ナトリウムに希釈することにより、前述の通りの全体的最終濃度ではあるがいくつかのペプチドの混合物の場合にあってはそれらを等濃度で(1:1混合物の場合)または相互に対し様々な割合で含むものを得るために、前記貯蔵溶液を付加的に例えば10:1または1:4というように様々な割合で混合した。
【0105】
それぞれについて、100μlの希釈液をマイクロタイタープレート、タイプB(Nunc.Roskilde、デンマーク、により供給されたもの)の16ウエルに入れた。希釈液を入れたテストプレートを20℃で18時間放置し、次いでウエル内の溶液を吸引により除去し、そしてそれらウエルをリン酸緩衝生理学的食塩水(PBS、pH7.4)中の10g/リットル牛血清アルブミンの溶液300μlを用いて充填および吸引除去により3〜4回洗浄し、そしてそれらテストプレートを次いでシリカゲル上、20℃で乾燥した。
【0106】
実施例2
IgGクラスのヒト免疫グロブリン(h−IgG)に対するペルオキシダーゼ標識抗体、および検出用TMB基質の調製
KOEHLERおよびMILSTEINのモノクローナル抗体調製法(Nature 256, 495, 1975)によりh−IgGに対する抗体を調製し、同じ抗原特異性を有する異なるモノクローナル抗体をSTAEHLI et al. (J. of Immunological Methods 32、 297〜304、 1980)により記載された方法により確認した。ゲルクロマトグラフィーおよびリン酸緩衝食塩水(PBS、pH7.4)に対する透析による精製後、モノクローナル抗体画分含有プール(タンパク質4mg/ml)を次いでTANAMORI et al. (J. Immunol. Meth. 62、 123〜131、 1983)により記載されている方法によりN−ガンマ−マレイミドブチリルオキシスクシンイミド(GMBS)(Behring Diagnostics社より入手)と反応させた。
【0107】
塩酸2−イミノチオラン(Sigma社により供給された。カタログ番号I 6256)をKING et al. (Biochem. 17、 1499〜1506、 1978)により記載された方法により、西洋ワサビペルオキシダーゼ(POD)(Boehringer Mannheim社より入手。カタログ番号413470)と反応させた。IgG−POD接合体はGMBS−IgG接合体とイミノチオラン−POD接合体からTANAMORI et al. (supra)により記載された方法により調製した。
【0108】
得られたIgG−POD接合体溶液のタンパク質含量は360μg/mlであった。POD対IgG比は2.8として測定された。その溶液を次に、50ml/リットル牛胎児血清(FCS)、5g/リットルポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(RTween20)のPBS溶液を用いて500ng/ml IgG−PODまで希釈しそして抗−IgG/POD接合体と呼んだ。ELISAに用いるために、次に0.5% RTween20を含有するtris緩衝液(pH7.4)への希釈を(1:100〜1:20,000希釈範囲で)様々に行って、0.1M2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール(tris)、0.1M塩化ナトリウム(NaCl)および0.1% RTween(pH8.4)を含む接合体緩衝液中で均一に1:26最終希釈液を調製した。従来技術に従って調製されたウサギポリクローナル抗体は使用の為に同じく1+25の希釈液が得られるように調節した。
【0109】
抗−IgG/POD接合体の検出には、二つの貯蔵溶液から調製された過酸化水素およびテトラメチルベンチジン(TMB)を含む基質調製物または基質系を用いた。
【0110】
貯蔵溶液1:二塩酸TMBを撹拌しながら、5g/リットル、すなわち16mmol/リットル濃度で二重蒸留水に溶解しそして5規定塩酸でpH1.5に調節した。ペニシリンGをこの溶液に撹拌しながら200mg/リットル、すなわち0.56mmol/リットルの最終濃度として添加した。
【0111】
貯蔵溶液2:1.4mlの氷酢酸、1.5mlの1規定NaOHおよび、250mgすなわち3mmolのH22(尿素/過酸化水素アダクトとして)を900mlの二重蒸留水に添加した。溶解完了後、その混合物を二重蒸留水で1リットルとした。
【0112】
TMB基質調製物:1容量部の貯蔵溶液1と10容量部の貯蔵溶液2とを混合した。
【0113】
実施例3
従来技術
例として用いたのは市販のELISAテストキット(HP 1)であるが、このキットではWO 89/04669に記載されそして遺伝子工学により酵母で調製されるC−100−3構築物が抗原として用いられている。ヒトの血清および血漿を検査するための手順は製造元の包装への差し込みに示されたものとした。例えば検体希釈は1:11とし、血清のインキュベーションは1時間行い、抗ヒトIgG/POD接合体のインキュベーションは1時間行い、そしてO−フェニレンジアミン(OPD)を基質とする酵素基質系を用い、492nmで光度測定を行い、そして限界を設定した(0.40Eの閾値を陰性コントロールの平均値に加える)。
【0114】
C−100構築物のほかにコア領域およびNSP3領域(C33C)からの付加的エピトープを含むもう一つの市販のELISA(HP 2)に対して全く同様の手順を用いた。すなわち、ヒトの検体の検査にオリジナルテストキットを前述の如く製造元により説明された手順に関するすべての説明を順守して用いた。
【0115】
これに対し、前記二種類の市販品を用いてチンパンジーの血清または血漿中のHCV−特異的抗体を測定するための手順ではヒトIgGに対するウサギで調製されたポリクローナル抗体を検出に用いた。このために、ウサギ抗血清のIgG画分を実施例2に記載のとおり精製し、透析しそしてペルオキシターゼ(POD)で標識した。予備テストで確認されたヒトIgGに対する抗体の交叉反応をチンパンジーIgGに信頼性よく適応させる(fashion over)ために、その最終濃度をモノクローナル抗−IgG/POD接合体濃度の4倍に調節した。
【0116】
すべてのチンパンジーの初期値が高い値を示したので表14〜16に記載の如く限界設定を改める必要があった(表14〜16参照)。
【0117】
HIV 1およびHIV 2抗体の非鑑別測定のための比較用抗−HIV 1+2組合せテストは、合成的に調製されたHIV 1およびHIV 2のペプチドに基づく市販品(HP 3)である。このテストの手順も製造元の包装への差し込みのそれとしたところ、例えば検体希釈は1:2とし、血清のインキュベーションは30分間とし、接合体(抗−ヒトIgG/POD)のインキュベーションは30分間とし、そしてテトラメチルベンチジン(TMB)を基質とする酵素基質系を用い、450nmで光度測定を行い、そして限界を設定した(0.250の閾値を陰性コントロールの平均値に加えた)。
【0118】
実施例4
本発明によるペプチドを用いたELISAによるHCVに対する免疫グロブリンクラスGのヒト抗体の測定
ペプチドまたはペプチド混合物を用いて前述の如くコーティングされたマイクロタイタープレートのウエル中、0.3M tris、0.3M NaCl、20%ボビセリンおよび0.1% RTween20を含む検体緩衝液50μlに50μlの血清または血漿を添加した。37℃で30分間インキュベーション後、ウエル内容物を吸引除去し、そしてそれらウエルをPBS中に1g/リットル RTween20を含有する洗浄用緩衝液で5回洗浄した。次に最終希釈液中の接合体100μlを、好ましくはtris、0.5%Tween20中の1:3000の予備的希釈液、および接合体緩衝液中の1:26の最終希釈液を用いて、ウエルに添加した。37℃で30分間インキュベーション後、ウエル内容物を吸引除去しそして再び5回洗浄した。次に100μlのTMB基質調製物を各ウエルに加え、20〜22℃で30分間インキュベートし、そしてインキュベーションを100μlの1規定硫酸の添加により止めた。着色溶液の吸光度をPBSブランクを基準として用いて450nmの波長で測定した(E450)。
【0119】
0.10より高いE450を生じた検体は抗−HCV陽性として分類し、E450が0.05〜0.10の範囲であった検体は抗−HCV境界(マージナル)として分類し、そして0.05より低いE450を生じた検体は抗−HCV陰性として分類した。
【0120】
表1は本発明ペプチド4083、および式Iで示されるより小さな配列の混合物を用いたヒトの検体についての実施例1、2および4に記載された測定から得られた結果をまとめたものである。表2のデータも同様にして本発明ペプチドSP 10を用いて得られたものであり、両方のELISAの結果をHP 1(実施例3)のそれと比較してある。
【0121】
表1
ペプチド4083を含むELISA、および固相上のより小さなペプチドの混合物を用いてヒトの検体の抗−HCVを測定した結果
【0122】
【表1】
Figure 0004097191
【0123】
1) n=97検体は0.10Eの限界において>25の割合となる≫2.5Eの吸光度を示した。
【0124】
2) n=94検体は>2.5Eの吸光度を示した。それぞれわずか4および7検体の反応は比較的弱かったが、E450値は0.8〜2.5(0.10Eの限界)であり依然としてどちらかというと強い反応であった。
【0125】
表2
固相上に新規ペプチドSP 10を含むELISAを用いてヒトの検体の抗−HCVを測定した結果
【0126】
【表2】
Figure 0004097191
【0127】
1) n=142検体は0.1Eの限界において≫25の割合となる>2.5Eの吸光度を示した;唯一の検体は1.2Eという値で比較的弱く反応したがそれでも市販ELISA(HP 1)よりも相当に強い反応であった。
【0128】
市販テスト(HP 1)で抗−HCV陽性として分類されたすべての供試ヒト検体は同じく本発明ペプチドに基づくすべてのELISAにより陽性であることが認められた。市販テスト(HP 1)の結果と極めてよく一致するほか、ペプチドELISAにおける極めて強度の信号形成も注目すべきである。同時に、健常供血者の縦断的検査結果からテストの干渉の受けやすさが極めて低いことが明らかとなっている。すなわち、血清および血漿の健常供血者をテストしたところ、本発明ペプチドに対する非特異的結合は極微にすぎなかった、換言すれば誤った陽性結果はほんのわずかにすぎなかった。
【0129】
表3は、実施例1、2および4による式(I)で示されるより小さな(15アミノ酸)の使用に基づくELISAを用いてヒトの検体をテストした際に得られたさらなる結果を示す。それらペプチドがHCV抗体のエピトープ規定に適していること、そしていくつかのペプチドの混合物(好ましくは3〜6種のペプチドを含有)としても抗−HCV測定に適していることは明らかである。
【0130】
表3
実施例1による、マイクロタイタープレート表面上における15アミノ酸より成るより小さなペプチドとヒト抗−HCV陽性検体とのELISAでの反応性;結果は450nmにおける吸光度(E450)として報告する(−=0.10Eより低い陰性値)
【0131】
【表3】
Figure 0004097191
【0132】
本発明ペプチドの混合物を用いて得られた反応性が示されている。このペプチドELISAにより極めて強力な信号が形成されることから陽性および陰性結果が信頼性をもって弁別されることは明らかである。本発明による以下のペプチドまたはペプチド混合物を用いても同様の結果が得られた。
【0133】
4074/4081(各2μg/ml)
4074/4082(0.5および0.125μg/ml)
4060/4071/4081(各2μg/ml)、約15AAより成るより小さなペプチドの混合物が十分適していることがわかった:
4056/4055および4052(各0.5μg/ml)。
【0134】
本発明ペプチドのすべてについてテストした結果いずれの場合にも、検体反応性の地理的起源への依存性は認められなかった。
【0135】
実施例5
ELISA測定の至適化
様々に変えたELISA測定の可変パラメータは主に、コーティングに用いたペプチド濃度、またはペプチド混合物の場合にあってはそれらの全濃度および相互比であり、接合体濃度は1:3000および1:26希釈比で一定とした。さらにコーティング濃度は一定として接合体の予備的希釈率を変えた。いずれの可変変数も供血者の血清および血漿のテストによる特異性について、および陽性群における抗−HCV測定による感度について確認した。さらにまた限界感度を抗−HCV−陽性検体の連続希釈(抗−HCV−陰性血清中で1:2、1:4など)による分析感度の形で測定しそして文献記載ペプチドを用いて得られた結果に対すると全く同様にして市販テストのデータと比較した。ヒトの検体について得られた結果を表4、5に例としてまとめる。
【0136】
表4、5
ペプチドELISA(4083)および市販テストによる抗−HCV陽性血清および血漿の力価測定比較。比は特定信号を限界値で割った商として報告されており、また1よりも大きな値は陽性結果を示し、そして1より小さな値は陰性結果を示す。
【0137】
【表4】
Figure 0004097191
【0138】
【表5】
Figure 0004097191
【0139】
表4、5の結果から、血清力価測定の限界感度によって測定される本発明ペプチドに基づくELISAの感度が比較のために同じ血清希釈比を用いてテストされた市販テストと少なくとも同程度に良いことは明らかである。実際、多くの場合において、市販テスト(HP 1)においてすでに何回も陰性反応を与えていた希釈検体はこのペプチドELISAによればなおも有意に陽性であると測定された。従って全体としては、本発明ペプチドを用いることによりHCV抗体の検出限界が向上するという結果が得られた。同じく新規ペプチドのその他のペプチド濃度、ペプチド配列または混合物を用いても同様の結果が得られた;例えば
4083(0.25μg/ml)
4074/4081(各0.25μg/ml)
4074/4082(各0.5μg/ml)
4074/4082(0.5および0.125μg/ml)
4060/4082(各2μg/ml)
【0140】
限界感度の測定のほか、至適系の場合には、非−HCV−特異的抗体およびその他の潜在的干渉要因によって特異性についても検討した。その結果、本発明ペプチドを用いた抗−HCV測定はHCVに対して特異的であり、かついずれの既知の干渉、例えば他の抗体との交叉反応、熱失活による干渉などを受けないことが明らかとなった。さらにこのことは相対応して、感度を上げるべく均一に高血清濃度(検体緩衝液中1:2希釈比)を用いた記載の他の新規ペプチドまたはペプチド混合物についてもあてはまるが、それが可能であったのはペプチドの純度および固相上の高い抗原密度によるものである。
【0141】
本発明のもう一つのコアペプチドであるSP 10とHP 1の比較を表6、7にまとめるが、これからも本発明ペプチドが従来技術に比べ、この場合は限界感度の向上すなわち分析感度の増大、を含む利点を有していることは明らかである。表6、7中の四つの力価測定は公表されているペプチドよりも2〜4倍も高い感度で測定され、また市販テスト(HP 1)と比較した場合の倍率は8〜32にものぼった。
【0142】
表6、7
コアペプチド(SP 10,2μg/ml)に基づくELISAの分析感度の従来技術との比較。このために、陰性ヒト血清中の抗−HCV−陽性ヒト血清の連続希釈液を調製し、そして本発明ペプチド(SP 10)に基づくELISAによるテスト結果を市販HCV ELISA(HP1)および文献(OKAMOTO et al)の図2により免疫関連ありと記載されているペプチドと比較した。すべてのデータは吸光度(E450nm)を表わし、反応性ありとされる結果には下線を施してある。
【0143】
【表6】
Figure 0004097191
【0144】
【表7】
Figure 0004097191
【0145】
本発明によるもう一つのコアペプチド(SP 23)の評価も同様の結果を与えた。表8に示された比較結果から、感度に関しSP 23がSP 10と等価であること、および両方ペプチドが文献記載のペプチドよりも優れていることは明らかである。
【0146】
文献類似のペプチドSP 12(AA 47−75)は OKAMOTO et al.により記載されたペプチドとは厳密には対応しないが、中間配列(SP 11、A 24−53,表8)についての結果から、次の配列領域(AA 39−47)には免疫関連エピトープは存在しないことは明らかであり、そしてSP 11の極めて弱い反応性(なおも検出可能ではある)はそこに含まれるカルボキシ末端領域(図3に示されたオーバーラップ領域AA 24−30)によるものとすることができる。
【0147】
表8
本発明による2種類のペプチドおよび公表された配列(AA 39−75,OKAMOTO et al.)と新規構造物の間に位置するアミノ酸配列(SP 11,AA 24−53,図3も参照されたし)のELISAにおける免疫反応性の比較。すべてのデータは吸光度(E450nm)を表わす。
【0148】
【表8】
Figure 0004097191
【0149】
感度に関するこの驚くべき利点は未希釈検体のテストの際に特に明らかとなる。すなわち、表9に示された11抗−HCV−陽性検体のうち11すべての検体が本発明ペプチドと反応することがわかった。これに対し文献記載のペプチドの場合にはわずか6検体しか陽性とならず、また市販テスト(HP 1)で陽性反応示した例は全くなかった。両ペプチドと陽性反応する検体に関し、本発明ペプチドの方が同じテスト条件下において有意により強く反応することが顕著であるが、このことは、特に陽性/陰性弁別に対し相当な利点を与える。
【0150】
表9
ペプチドELISA(SP 10 2μg/ml)の感度と従来技術との比較。このために、選ばれた11個の自然の(native)ヒト抗−HCV−陽性検体を本発明ペプチドに基づくELISAでテストし、市販テスト(HP 1)と、および文献(OKAMOTO et al.)において図3により免疫関連ありとして記載されているペプチドと比較した。すべてのデータは吸光度(E450nm)を表わす。抗−HCV−陽性検体HC 90−495もコントロールとしてテストした。
【0151】
【表9】
Figure 0004097191
【0152】
コアペプチドを用いた力価測定(表6、7)および予め選ばれた自然血清から導かれたこれらの結果(表9)は市販血清パネル(ロット番号PHV 101およびロット番号PHV 201,Boston Biomedica, 米国)に対するテスト結果により確認された。
【0153】
特に、いわゆる低力価抗−HCVパネルの結果は表10、11にまとめ、そして混合力価抗−HCVパネルの結果は表12、13にまとめる。本発明によるコアペプチドを用いて得られたデータ結果を従来技術としての市販テストを用いて得られたデータと比較する。
【0154】
表10、11
表10、11は15個の低力価で十分確認された抗−HCV−陽性検体より成るパネルPHV 101の自然抗−HCV−陽性検体について、ペプチドELISA(SP 10,2μg/ml)の感度を従来技術と比較したものである(材料および比較テスト結果は Boston Biomedica(米国)により上市されたもの)。すべてのELISAデータは比の値、すなわち検体吸光度のカットオフに対する比のである。<1.0の値は陰性とし、また>1.0は陽性とする。
【0155】
【表10】
Figure 0004097191
【0156】
【表11】
Figure 0004097191
【0157】
表10、11より、一つの例外(PHV 01−03)はあるが、すべての抗−HCV−陽性検体が新規ペプチドに対し正しい陽性反応を与えることは明らかである。市販テストとの比較により、検体信号:カットオフ比により表わされる信号強度は比較のためにテストされるアッセイよりも本発明ペプチドを用いた場合の方が著しく強いことが顕著であるが、このことは新規ペプチドELISAの信頼性が著しく向上したことを示している。
【0158】
これらのデータ(>25の比、これは>2.5の吸光度に相当する)によれば、従来技術の定義により検体は低力価にすぎず、驚くべきことに新規ペプチドとは強い反応性を示すことがわかる。
【0159】
前記の一つの例外(検体03)は本検体中にはコア特異的抗体が存在しないことを実証する確認テストにおける比較結果のデータによって説明される(C22cは遺伝子工学により大腸菌において調製されるコアタンパク質である)。このテストによれば、検体03は実際陰性として分類されるべきである。
【0160】
表12、13にまとめられた第2パネルについてのテストからも同様の所見が得られた:全部で22抗−HCV−陽性検体のうちの19検体は、驚くべきことに、吸光度が2.5よりも大きく(>25の比に相当する)極めて強い陽性であることがわかる。パネルに含まれる3つの抗−HCV−陰性血清は正しく陰性(<1.0の比)として分類される。最後に、検体No.PHV 201−08、−10および−20も問題の範囲内で正しいことがわかる。何故ならば、これら検体は確認テストによりコア特異的抗体を全く(−08および−10)またはほとんど(−20)を示さないからである。
【0161】
表12、13は、様々な抗−HCV力価を有する十分確認された抗−HCV−陽性検体より成るパネルPHV 201の自然抗−HCV−陽性検体についてペプチドELISA(SP 10,2μg/ml)の感度を従来技術と比較したものである。(材料および比較テスト結果は Boston Biomedica により上市されたものである)。すべてのELISAデータは検体吸光度をカットオフ値で割った商である比として与えられる。<1.0の値は陰性結果を表わし、そして>1.0の値は陽性結果を表わす。
【0162】
【表12】
Figure 0004097191
【0163】
【表13】
Figure 0004097191
【0164】
実施例6
本発明ペプチドを用いたELISAによるチンパンジー血清中の抗−HCVの測定
マイクロタイタープレートのウエルに吸着させた様々なペプチドおよびペプチド混合物を様々な感染量のNANBVに感染したチンパンジーからの血清を用いて試験した。接種後2週間ごとに採取した一連の検体を市販テストを用いてGOTだけでなくGPTについても測定し、またすべての検体を並行的にかつ本発明ペプチドを用いたELISAにより測定した。実施例3の市販テスト(HP 1)と同様に、ペプチドELISAにはPODで標識されたポリクローナルウサギ抗体を4倍濃縮して検出に用い、また酵素基質TMBを用いて450nmで光度測定を行った。テスト手順は前述のヒト抗−HCV測定に対応するものとし、0.1Eを固定限界としまた表14、15、16の結果は特定の吸光度のこのカットオフ値に対する割合(比)として示したものである。
【0165】
表14、15、16
市販テスト(HP 1)およびNSP 4領域からの本発明ペプチドまたはペプチド混合物を用いたELISAによるチンパンジー検体の抗−HCV測定。最初の3回値のデータは限界の設定に用いる吸光度であり、以後はそれをもとに特定信号と限界の比を求めた。
【0166】
【表14】
Figure 0004097191
【0167】
【表15】
Figure 0004097191
【0168】
【表16】
Figure 0004097191
【0169】
表14、15、16に示された結果は、特にALT経過(course)および市販テスト(HP 1)からの相当する結果との比較において、本発明ペプチドの利点を際立たせている。
【0170】
すなわち、例えば、動物No.123は肝生検標本の電顕検査ではNANBHが検出されたのに市販テスト(HP 1)では全く抗体−陽性とされていない。これに対し、4083に基づくELISAを用いれば信頼性あるHCV抗体検出がALT増加とほぼ同時に可能である。
【0171】
特に、動物No.048においては前述のすべてのペプチドまたはペプチド混合物を用いることにより陽性/陰性が鋭敏に弁別されるという意味において、極めて信頼性ある抗−HCV検出がALT増大とほぼ同時にまた市販テスト(HP1)の平均18週間前に行われることから、ペプチドELISA結果がALTレベル増大と時間的に一致することは明らかである。ペプチド間を比較すると、4060と4081(アミノ−およびカルボキシル−末端配列)および中央構造を構成する4090の比較から明らかなように、中央アミノ酸配列が式Iの完全ペプチド(4083)による初期HCV抗体認識に相当寄与していることが特に明白である。
【0172】
ALTとほぼ同時の同様のHCV抗体の初期確認結果は動物No.147の実験によっても得られ、その場合にはALT増大とほぼ同時に、この場合にも市販テスト(HP 1)を用いた場合よりも約16〜18週間早く信頼性ある抗体検出が可能である。
【0173】
表17および表18
HCV感染した2匹のチンパンジーからの血清検体中の抗−HCV測定。市販テスト(HP 1)による結果を合成的に製造された本発明によるコアペプチド(SP 10,2μg/ml)と対比して示す。それら結果は特定信号と限界の比として示す。
【0174】
【表17】
Figure 0004097191
【0175】
【表18】
Figure 0004097191
【0176】
新規コアペプチドについて表17および18に示された結果は、特にALT経過および市販ELISA(HP 1)の対応結果と比較することにより、本発明ペプチドの利点を強調している。
【0177】
特に、動物No.048においては陽性/陰性が鋭敏に弁別されるという意味において極めて信頼性ある抗−HCV検出がALT増大とほぼ同時にまた市販テスト(HP 1)の平均20週間前に行われることから、コアペプチドELISA結果がALT増大と時間的に一致することは明らかである。
【0178】
ALTとほぼ同時の同様のHCV抗体初期確認結果は動物No.147の試験によっても得られ、その場合、市販テスト(HP 1)よりも約4週間早く信頼性あるHCV抗体検出が可能である。
【0179】
全体として、本発明によるペプチドおよび免疫化学的検出方法へのそれらの使用は、遺伝子工学により製造されたタンパク質および従来技術の他の合成ペプチドに基づくこれまでに記載されたすべての方法よりも相当に高感度であることがわかる。感染後期における感度向上の故に、新規ペプチドは付加的に、初期HCV抗体を信頼性をもって測定することができる、従って現存している診断ギャップが著しく低下するという相当な利点を提供する。さらにまた、本発明によるペプチドは非特異的結合に対して感度が相当に低いが、これは動物の検体および人間起源の検体のいずれについても、市販テスト(HP 1)に比べバックグラウンドが激減する(市販テスト(HP 1)の場合最大0.4E492であるのに対し最大0.10E450)ことによって少なからず表わされ、従って相当鋭敏な陰性/陽性弁別が可能となる。最後に、記述すべき有利な点は、全体的測定時間が短縮されることおよび検体量が50μlで比較的正確にペピットでとることができるので、正確度が増すことである。
【0180】
実施例7
NSP 4ペプチド4083およびコアペプチドSP 10の混合物を調製するためのペプチド溶液の調製、およびこのペプチド混合物によるマイクロタイタープレートのコーティング
各々6mg/mlのペプチドを含む蒸留水中の50%酢酸中のペプチドSP 10および4083の貯蔵溶液から0.10M重炭酸ナトリウム(pH9.6)中の連続2倍希釈液を調製した。すなわち、ペプチド濃度が50、25、12.5、6.25、3.12、1.56、0.78、0.39、0.2、0.1、0.05および0.01μg/mlである一連の希釈液を得た。個別ペプチドの混合物についても手順は同様とし、0.1M重炭酸ナトリウムに希釈することにより、前述の通りの全体的最終濃度であるがいくつかのペプチドの混合物の場合にあってはそれを等濃度で(1:1混合物の場合)または相互に対し様々な割合で含むものを得るために、前記貯蔵液を付加的に例えば10:1または1:4というように様々な割合で混合した。
【0181】
それぞれについて、100μlの希釈液をマイクロタイタープレート、タイプB(Nunc, Roskilde,デンマークにより供給されたもの)の16ウエルに入れた。希釈液を入れたテストプレートを20℃で18時間放置し、次いでウエル内の溶液を吸引により除去し、そしてそれらウエルをリン酸緩衝生理学的食塩水(PBS,pH7.4)中の10g/リットル牛血清アルブミンの溶液300μlを用いて充填および吸引除去により3〜4回洗浄し、そしてそれらテストプレートを次いでシリカゲル上、20℃で乾燥した。
【0182】
1μg/mlの4083および1μg/mlのSP 10濃度がペプチド混合物のコーティングに適していることがわかったが、これは表19〜21にまとめられそして実施例4および5に記載の如く行って得られた結果の基礎をなすものである。従来技術とのこれまでの比較とは対照的に、これからの比較はすべて実施例3に記載の如き市販の第2世代の抗−HCV ELISA(HP 2)に関連したものとなる。
【0183】
表19および20:
本発明によるELISAおよび市販のHP 2に基づくデータは、いわゆる終点力価(end point titer)であり、これをもって抗−HCV−陰性血清中の血清の最高予備希釈率(所与のテストにおいて再現性よく陽性であることが認められたもの)が規定される。
【0184】
【表19】
Figure 0004097191
【0185】
【表20】
Figure 0004097191
【0186】
表21
血清および血漿を同時に得た930名の健常供血者に対するテスト結果
【表21】
Figure 0004097191
【0187】
実施例8
式XVIII、XIX、XXおよびXXIIで示されるペプチドを用いて式XIVによる混合物を調製するためのペプチド溶液の調製、およびこれらペプチド混合物によるマイクロタイタープレートのコーティング
ポリペプチドSPH 9(式XVIII)、SPH 20(式XIX)、4083(式XX)およびSP 10(式XXII)を50%酢酸(v/v)に6mg/ml濃度となるように溶解した。
【0188】
これら4種類の貯蔵溶液を実施例4に記載の如く様々な容量基準比で混合しそしてポリペプチド総濃度が0.2〜8μg/mlとなるように0.10M重炭酸ナトリウム(pH9.6)に希釈した。
【0189】
それぞれについて、100μlの各希釈溶液をマイクロタイター、タイプB(Nunc, Roskilde, デンマークにより供給されたもの)の16ウエルに入れた。充填されたテストプレートを20℃で18時間インキュベートした。次にそれら溶液を吸引により除去し、そしてそれらウエルをリン酸緩衝生理学的食塩水(PBS,pH7.4)中の10g/リットル牛血清アルブミンの溶液300μlを用いて3〜4回洗浄しそしてそれらテストプレートを次いでシリカゲル上、20℃で乾燥した。
【0190】
実施例9
コーティング混合物のためのHIV 1、HIV 2およびHVCペプチド濃度の至適化、およびELISA測定および評価基準の至適化
実施例8に記載の4種類の貯蔵溶液について1:1:1:1比(v/v)から開始してコーティング溶液中のHIV 1、HIV 2およびHVCの各ペプチド最終濃度(単位:μg/ml)となるように、各場合の他の3ペプチドを一定に保ちつつ4種類すべての可変含量を相互に独立的に変化させた。すなわち
Figure 0004097191
まで。
【0191】
これら混合物を実施例8に記載の如くマイクロタイタープレートに固定しそして実施例4および5に記載の如くELISAで評価し、同じくペルオキシダーゼ標識抗体濃度もヒト免疫グロブリンGに対して至適化した。
【0192】
対応する陽性ヒト血清の陰性ヒト血清中の連続希釈液により調製された低力価抗−HIV 1、抗−HIV 2および抗−HCV検体より成る検体を用いて至適化の評価を行った。さらに同じく、バックグランド反応(すなわち所与の被覆されたマイクロタイタープレートへの非特異的結合)を規定できるようにいくつかの抗−HIVおよび抗−HCV−陰性検体についてもテストした。
【0193】
選択基準として設定したのは、力価測定の為の一連のヒト抗−HIV−および抗−HCV−陽性検体の測定における最大の特異性を有する信号、すなわち高い限界感度、と同時に、抗−HIV−および抗−HCV−陰性検体に対するテストにおける低いバックグランドである。
【0194】
通常好ましいコーティング混合物をこれら基準に基づいて見出し、それより次の混合物を選んだ:
Figure 0004097191
【0195】
1:3000という実施例2の接合体濃度(および1:26という均一な付加的最終希釈率)が好ましいことがわかり、そしてテストは実施例4におけると同様に行った。これまでの限界設定とは対照的に、これらの条件下では、陰性コントロール平均値と0.250 O.D.の和よりも大きい450nmにおける吸光度を有する検体を抗−HIV−および/または抗−HCV−陽性として分類した(新しい限界設定)。
【0196】
これらの設定を以下の実施例10〜15に対し均一かつ不変に適用した。
【0197】
実施例10
ELISAによるHIV 1、HIV 2およびHCVに対する免疫グロブリンGクラスのヒト抗体の測定
【0198】
式XIVのペプチド混合物を用いて実施例9の至適化条件下で表22〜24に示された検体を実施例4に記載の如くテストした。抗−HIV 1または2については、本発明方法の反応性を抗−HIV 1/2組合せテスト(EnzygnostR 抗−HIV 1/2。Behringwerke AG社により供給されたもの。HP 3)。Du Pont社により供給された市販のウエスターンブロット(抗−HIV 1および抗−HIV 2)をコントロールに用いた。2種類の異なるELISA方法(HP1およびHP 2)を用いてHCVを検出した。
【0199】
表22〜24のデータから明らかなように、本発明方法を用いれば、ヒト起源の検体中の抗−HIV 1および抗−HIV 2および抗−HCVが安全にかつ信頼性をもって検出される。
【0200】
表22
抗−HIV 1/2組合せテスト(EnzygnostR 抗−HIV 1/2,HP 3)と比較された本発明方法による抗−HIV 1の測定
強反応性とは光度測定評価において吸光度が>2.5であることを意味する;すべての抗−HIV 1−陽性検体はHCV−陰性である。
【0201】
【表22】
Figure 0004097191
【0202】
表23
抗−HIV 1/2組合せテスト(EnzygnostR 抗−HIV 1/2,HP 3)と比較された本発明方法による抗−HIV 2の測定
強反応性とは光度測定評価において吸光度が>2.5であることを意味する;すべての28抗−HIV 2−陽性検体はHCV陰性である。
【0203】
【表23】
Figure 0004097191
【0204】
表24
本発明によるELISA法による抗−HCVの検出
吸光度が>2.500に達した検体を強反応性とした。穏やかな強さの反応性を示す検体についてはいわゆる比を記すが、これは所与のELISAのカットオフ値で検体吸光度を割った商を意味する。1.0より低い値は合意により(by agreement)陰性とする。1.0より高い値は陽性とされ、また得られる比が大きいほど反応性は強くなる;すべての抗−HCV−陽性検体はHIV−陰性である。
【0205】
【表24】
Figure 0004097191
【0206】
実施例11
従来技術と比較された抗−HIVおよび抗−HCVに対する本発明によるELISAの分析感度の測定
本発明によるELISAの分析感度の評価モデルとして、陽性検体の力価測定を用意しそして実施例9に記載のELISAでテストした。全体として、抗−HIV−および抗−HCV−陰性血清中で抗−HIV 1および抗−HIV 2−陽性ヒト血清の各々について3つの希釈液を調製し、そして限界感度は、新しい限界値(陰性コントロール平均値と0.250閾値の和)を用いて、特定のテスト系における依然として反応性を示す最後の予備希釈液として規定した。
【0207】
これら限界感度テストの結果を表25(抗−HIV 1)、表26(抗−HIV 2)および表27(抗−HCV)に吸光度としてまとめる。
【0208】
表25
抗−HIV 1/2組合せテスト(EnzygnostR 抗−HIV 1/2)と比較された抗−HIV 1に対する本発明によるELISAの限界感度の測定
3種類の抗−HIV 1−陽性検体をヒト抗−HIV 1−および抗−HCV−陰性血清を用いて予備的な連続2倍希釈液を行い、そしてこれら希釈液を実施例3と同様にして、あるいは比較テストの製造元の包装体差し込みに従ってテストした。すべてのデータは吸光度(E450)である。すべての抗−HIV−陽性検体はHP 2において陰性反応を示した。
【0209】
【表25】
Figure 0004097191
【0210】
表26
抗−HIV 1/2組合せテスト(EnzygnostR 抗−HIV 1/2)で比較された抗−HIV 2に対する本発明によるELISAの限界感度の測定
3種類の抗−HIV 2−陽性検体をヒト抗−HIV 1−および抗−HCV−陰性血清を用いて予備的な連続2倍希釈液を行い、そしてこれら希釈液を実施例3と同様にして、あるいは比較テストの製造元の包装体差し込みに従ってテストした。すべてのデータは吸光度(E450)である。すべての抗−HIV−陽性検体はHP 2において陰性反応を示した。
【0211】
【表26】
Figure 0004097191
【0212】
表27
抗−HCVに対する本発明によるELISAの限界感度の測定
ヒト抗−HIV−および抗−HCV−陰性血清を用いて4種類の確認された抗−HCV−陽性検体を予備的に連続2倍希釈し、そしてこれら希釈液を実施例3と同様にしてテストした。すべてのデータは吸光度(E450nm)である。
【0213】
【表27】
Figure 0004097191
【0214】
抗−HCVに対しても手順は同様とし、4種類の抗−HCV−陽性検体の連続希釈液を表27に記載の如く調製し、抗−HIVと同様にテストおよび評価し、そして第2世代の市販抗−HCV ELISA(HP 2)を用いた結果と比較した。
【0215】
さらに、各供血の反応性の特異性についても、抗−HCVテストでは未希釈の抗−HIV 1−および抗−HIV 2−陽性検体を、そして逆に抗−HIV 1/2組合せテスト(EnzygnostR 抗−HIV 1/2)では抗−HCV−陽性検体を検査することにより個別テストとしてテストした。
【0216】
表25〜27にまとめた結果から、抗−HIV 1および抗−HIV 2のいずれについても本発明によるELISAの限界感度が抗−HIV 1/2組合せテストの限界感度に相当することが明らかである。さらに本発明によるELISAのHCV限界感度も市販の抗−HCV ELISA(HP 2)の限界感度に相当した。しかしながら、従来技術に従ってこれら3種類の抗体特異性を検出しようとすれば全部で少なくとも2種類のテスト(抗−HIV 1/2組合せテストと少なくとも一つの抗−HCVテスト)が必要であるのに対し、本発明方法によればたった一つのテスト混合物を用いるだけで全く同じ信頼性をもってまた同等の感度をもってこの検出が可能となる。
【0217】
さらに表25〜27のデータから、この新しいELISAにおける抗−HIV−および抗−HCV−陽性検体の強反応性が特に有利であることが明らかである。何故ならば抗−HIV検体は特異的抗−HCVテストで陰性に反応し、また抗−HCV−陽性検体は特異的抗−HIVテストで陰性に反応したからである。
【0218】
実施例12
本発明ELISAによる感染初期からの抗−HIV 1−陽性検体(血清転化)の測定
合計3名の患者からHIV 1感染の極く初期の間の規定の時点でくり返し採取された連続血液検体についてテストを行った。これらの血清パネルは市販されている(Boston Biomedica Inc., 米国)。本発明ELISAにより得られた結果と抗−HIV 1/2組合せテストとの比較を表28に示した。
【0219】
表28
すべてのデータは吸光度(E450nm)であり、そして特定の限界値を超える値を陽性とすることができる。
【0220】
【表28】
Figure 0004097191
【0221】
表28の結果から明らかなように、本発明によるELISAは低力価抗−HIV 1−陽性検体を抗−HIV 1/2組合せテスト(EnzygnostR 抗−HIV 1/2)と全く同じ信頼性をもって検出する。同様に表28のデータと比較することにより、本発明の新規ペプチドELISAによりHIV 1−特異的抗体の最初の検出が可能となる最も早い時点も、従来技術としての特異的個別抗−HIV 1テストと少なくとも同じ早さとすることができることが明らかである。
【0222】
実施例13
本発明ELISAによる低力価抗−HIV 1−陽性検体の測定
表29は本発明の新規HIV/HCVペプチドELISAを用いた市販の抗−HIV低力価パネルについてのテストで得られた結果を抗−HIV 1/2組合せテスト(EnzygnostR 抗−HIV 1/2)と比較したものをまとめて示したものである。
【0223】
Boston Biomedica, Inc. 社(米国)により供給された検体パネルは、抗−HIV 1測定法により低力価抗−HIV 1−陽性として分類された合計15の検体より成る。
【0224】
表29
Boston Biomedica Inc. 社(米国)により供給された低力価抗−HIV 1パネルについてのテスト結果
すべてのデータは450nmの波長における吸光度である。記載の限界値を超える値が陽性である。
【0225】
【表29】
Figure 0004097191
【0226】
表29の結果から、抗−HIV 1/2組合せテスト(EnzygnostR 抗−HIV 1/2)に比べ、本発明によるHIV/HCVペプチドELISAを用いるときはすべての検体が比較的強い反応性を示すことが明らかである。
【0227】
実際、パネルの4つの検体は本発明の新規ペプチドELISAによれば抗−HIV 1/2組合せテスト(EnzygnostR 抗−HIV 1/2)よりも強い反応性を示すが、このことは興味深いことである(No. 1、2、12および15)。これらの検体についての付加的テストからHCV検体の同時存在が明らかとなったがこのことからも本発明方法による抗−HIV 1/−HIV 2および−HCVの非鑑別検出の信頼性が確認される。
【0228】
実施例14
本発明ELISAによる低力価抗−HCV−陽性検体の測定
表30に含まれる結果は、本発明の新規HIV 1/HIV 2およびHCVペプチドELISA、およびBoston Biomedica Inc. 社(米国)により供給された低力価抗−HCVパネルを用いて得られたものである。さらにこの表30は最新式の抗−HCV ELISA(HP 2)を用いて同一パネルについて得られたデータである。
【0229】
本発明によるおよび市販のELISAについてのデータはいわゆる終点力価でありこれをもって、所与のテストにおいて再現性よく陽性であると認められた最高の予備的希釈率が規定される。
【0230】
【表30】
Figure 0004097191
【0231】
表30の結果から、14個すべての陽性検体が本発明ELISAにより信頼性をもってかつ明白に陽性とされたことが明らかである。これに関し、信号強度が極めて高いことに注目すべきであるが、これは高い反応性によるものとすることができる。
【0232】
この高い特異性は表30に示された限界感度にも反映されている。これらの検出限界は、自然ヒト検体を抗−HCV−陰性血清中で予備的に連続2倍希釈し次いで実施例4と同様にテストすることにより規定されたが、その場合、依然として反応性が認められる最後の予備的希釈段階がいわゆる最終力価となる。
【0233】
これに基づいて、表30のデータから、本発明による新規HIV 1/HIV 2/HCVペプチドELISAが、事実、PVC 101パネルにおいて抗−HCVに対して従来技術よりも良い検出限界を有していることが明らかである。
【0234】
実施例15
一群の健常供血者における新規ペプチドの非特異的反応率の測定
ELISAにおける誤った陽性結果につながる非特異的反応頻度を測定するために全部でn=512の健常供血者を用いた。さらに当該方法への凝固系の可能性としての干渉をも検査できるように、これらの供血者から血清と血漿を同時に採取した。
【0235】
これら3種類のテスト(本発明によるELISA、抗−HCV ELISA HP 2および抗−HCV 1/2 HP 3)(いわゆる初回テスト)のうちの一つで反応性のあった検体に同じテスト(いわゆる再テスト)をくり返し、そしてその反応性に再現性がある場合には、比較のための方法としての抗−HIV 1ウエスターンブロットおよび抗−HCV ELISA CHP 1)で検査した。
【0236】
この確認法によっては、このスクリーニングにおいて前記3種類のELISAのうちの一つで反応性を示した反応性検体のいずれも抗−HIV 1−または抗−HCV−陽性であると確認することはできなかった。すなわち、スクリーニングで拒絶されたすべての検体は特定の方法において終始誤った陽性として分類された。
【0237】
表31:
512個の血清および512個のいわゆる対合である血漿を同時採取したn=512名の健常供血者のスクリーニング。初回テスト後の結果を示す;再テストの結果については表32を参照されたい。
【0238】
【表31】
Figure 0004097191
【0239】
【表32】
Figure 0004097191
【0240】
最初の一連のテストの結果(初回時結果)は表31にまとめられている。3個の血清(および2個の対合血漿)が本発明方法において反応性を示したのに対し、抗−HIV 1/2 ELISAでは1個の血清(および1個の相当する血漿)が反応性を示し、また抗−HCV ELISAでは5個の血清(および4つの相当する血漿)が反応性を示した。特定のELISAで反応性を示した供血者は同一でなかった。
【0241】
これら9個の反応性血清についてテストをくり返したところ表32に示される像が得られ、2個の血清(2個の対合血漿)は本発明によるペプチドELISAで再テスト反応性を示し、1個の血清(1個の対合血漿)は抗−HIV 1/2 ELISAで反応性を示しそして4個の血清(4個の対合血漿)は抗−HCV ELISAで反応性を示した。
【0242】
これら検体のいずれについても抗−HIV−および抗−HCV−陽性であるとして確認することができなかったことから、表32に示した特異性データは、検査されたELISAの各々および血清および血漿について、(全512個の血清および512個の血漿のうち)正しく陰性と認められた検体の率(%)を計算することにより測定されたものである。
【0243】
表32のデータに基づくと、各供血時に義務付けられている従来の抗−HIVおよび抗−HCVテストによるときは、全部で5名の供血者が排除されねばならなかったであろう。すなわち、1名の供血者は抗−HIV 1/2テストにおいてくり返し誤った陽性を示しそして4名の供血者は抗−HCVテストにおいてくり返し誤った陽性を示した。これに対し本発明によるELISAによるときは、ひょっとして誤った反応を示す供血者数は2名に過ぎない。
【0244】
要約すると、抗−HIV 1、抗−HIV 2および抗−HCVの同時非鑑別検出のための本発明の新規ペプチドELISAは、現在有効な感度基準からして、一方において抗−HIV 1/2および他方において抗−HCVの個別テストの各々至適の性能に少なくとも相当するということができる。すなわちパネル、すなわち抗−HIV 1および/または抗−HIV 2および/または抗−HCVを含む自然検体からのデータは、低力価抗−HIV 1または抗−HIV 2または抗−HCV検体の限界感度および最先認識時点についてのテストと全く同様に同等の効率を示している。従来技術によるときはこのようにして3種類の異なるテスト、あるいは抗−HIV 1/2組合せテストに徴すれば2種類の異なるテストを用いて初めてこれら3種類の抗体特異性が可能であるのに対して、本発明によるELISAには効率は同じであるのに1種類のテストしか必要でないという利点がある。特に、抗−HIV 1、抗−HIV 2および抗−HCVのテストの実施が義務付けられている血液銀行にとって、本発明の新規ペプチドELISAは、抗−HIV 1、抗−HIV 2および抗−HCVの測定において、少なくとも同じ信頼性および安定性をもって、相当な労力および費用の軽減となる。
【0245】
さらに、この新規テストの干渉の受けやすさを測定したところ、全く驚くべきことに、特異性が極めて良好である、すなわち誤った陽性結果数がほんのわずかであるため、抗−HIV 1/2テストとそれとは別に抗−HCVテストを有する従来のスクリーニング手順に比べ、より少ない再テストおよびより少ない確認テストで済み、また拒絶されねばならない供血も少なくて済むことがわかった。このことは本発明方法による方法が式IV〜XIIおよびXIII〜XVIIで示されるHIVおよびHCVペプチドの他の群によっても提供される経済的および化学的利点を有していることを意味している。
【0246】
本発明による方法は限界感度の最大至適化が最も重要となっている他の課題にも極めて適している。すなわち、他のテスト条件下で、あるいは例えば実施例10〜14における計算により、幾分好ましさに欠ける特異性データ(とはいえ依然として従来技術水準には相当する)でよしとするのであれば、従来技術よりも著しく向上した感度特徴を本発明方法により得ることが完全に可能であることを示すことができる。
【0247】
例えば、限界値(実施例9)が0.1吸光度まで低下したとすれば、抗−HIV 1、抗−HIV 2および抗−HCVに対するすべての限界感度は相当に(少なくとも2倍)改善されることになろう。健常供血者のスクリーニングにおいて非特異的、すなわち誤った陽性、反応を示す検体率として全部で5名の供血者(くり返し反応性を示した)が得られる(実施例15)。これは2種類の個別テストの結果に完全に相当するが、抗体検出感度は相当に向上した。
【0248】
【配列表】
Figure 0004097191
Figure 0004097191
Figure 0004097191
Figure 0004097191
Figure 0004097191

【図面の簡単な説明】
【図1】C−100−3のORF領域のアミノ酸の一次配列(WO/89/04669より)。
【図2】式Iおよび式IIの本発明による配列とC−100−3のORF領域からの既知ペプチドとの比較。
【図3】HCVコアタンパク質の本発明による配列と既知ペプチドとの比較。

Claims (7)

  1. HCVに対する抗体と特異的に反応し、そしてそのアミノ酸配列が下記のアミノ酸配列であるペプチド:
    Figure 0004097191
  2. 請求項1に記載のペプチドを含むHCV抗体の検出および/または測定のためのペプチド混合物。
  3. ペプチド化学により合成された請求項1または2に記載のペプチドまたはペプチド混合物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のペプチドまたはペプチド混合物を用いるHCVに対する抗体の検出および/または測定のための免疫化学的方法。
  5. 請求項1に記載のペプチドが固定されている一以上の担体を含む、HCVに対する抗体の検出および/または測定のための免疫学的テストキット。
  6. 担体がポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミドおよびその他の合成ポリマー、天然ポリマーおよび誘導体化された天然ポリマー、およびガラスより成る群より選ばれる請求項5に記載のテストキット。
  7. 担体がポリスチレンである請求項6に記載のテストキット。
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