JP4173204B2 - Hcmv特異的ペプチド、その薬剤および使用 - Google Patents

Hcmv特異的ペプチド、その薬剤および使用 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ヒトサイトメガロウイルス(HCMV)に特異的な抗体およびHCMV抗原の免疫化学的測定のためのペプチドおよびこの方法に好適な薬剤、およびその使用に関する。
【0002】
HCMVの免疫状態を検査するための診断において、今日までのところ、例えば酵素イムノアッセイが用いられてきている。このアッセイでは、特異的にHCMVに向けられた抗体が検出された。用いられた抗原は、通常は複雑な細胞培養中でヒト線維芽芽細胞上で生長し、プロセシングの後に、診断に利用可能な表面、たとえばELSAマイクロタイタープレートに付着しウイルス物質であった。
【0003】
細胞培養物から抗体の検出のためにHCMV抗原を得ることは、一般に極めて時間が掛かり且つ経費が嵩むものであり、それに携わる人々には感染の危険性が伴うものである。この抗原を免疫学的診断法に用いるためには、ウイルスを細胞培地または細胞自身から得なければならず、或いは少なくとも、免疫学的反応を可能にする形態で存在しなければならない。生化学的方法によるこの物質のそれ以上の精製は極めて複雑であり、大きな損失を伴うものであり、例えば細胞結合ウイルス物質は超音波処理によってのみ遊離するのであり、例えば希釈してマイクロタイタープレートをコーティングした後に直接用いられるのである。この場合には、これはマイクロタイタープレートウェルの表面に結合しているウイルス特異的構造物のみならず、かなりの程度が細胞特異的タンパク質でもある。また、後者は、ある種の病気、例えば自己免疫疾患では、偽陽性の結果が得られ易く、したがって誤診を招きやすい。それ故、偽陽性の徴候の数を決定するためには、一般的には感染していない細胞培養物からの検討材料をコントロールとして用いるのである。これがために、このアッセイの複雑さおよび試料当たりの経費が必然的に倍加するのである。
【0004】
前記の方法は、異種系、例えば大腸菌(Escherichia coli)において高収率で調製することができる組換えタンパク質を使用することによって、明らかに改良される。HCMVの感染の可能性は、一般的にはウイルスの画定された領域のクローニングおよび発現によって除外される。更に、特異的なウイルスタンパク質に向けられた識別的な診断が可能である。しかしながら、免疫学的アッセイにおいて組換えタンパク質を用いるには、宿主細胞の混入成分が、血清試料と偽陽性反応を生じないようにしなければならない。この場合には、この品質を達成するには、特異的で、通常は極めて複雑な精製法が必要である。
【0005】
更に、組換えタンパク質は、免疫状態を明確に画定し且つ診断的妥当性または保護状態(ワクチン)の産生のための妥当性を有する免疫学的反応性エピトープを有していなければならない。ほとんどの場合には、これらのエピトープは、用いられる発現系のほとんどについて異種タンパク質を表わし、タンパク質分解反応を速やかに受けるので、これらを組換え法によっては本来の形態で調製することができない。このため、それらは、発現生成物を安定化させる融合パートナーとして宿主タンパク質、例えば大腸菌の場合にはβ‐ガラクトシダーゼと共に通常はハイブリッドタンパク質として発現される。しかしながら、この融合体の外来部分は、下記の精製段階のために、組換えタンパク質の診断使用を妨害する偽陽性反応を生じることがある。
【0006】
一般的にHCMVに対する免疫状態を測定するのに好適なタンパク質が同定されている。このタンパク質については、タンパク質pp150、完全なDNA配列並びに162個のアミノ酸の長さの断片(プラスミドとしてクローニングされたpXP1と呼ばれるXhoI−PstI制限フラグメント)が知られており、明確な診断に適切な配列を含んでいる(ジャン・ジー(Jahn, G.)ら、(1987年)、J. Virol. 61, 1358-1367 )。
【0007】
ジェイ・ノバック(J. Novak)ら(ジェイ・ノバック(J. Novak)ら(1991年)、J. Gen. Virol. 72, 1409-1413)は、合成的に調製したペプチドを用いて、完全なpp150タンパク質について、3個だけの免疫反応性領域であってその内の2個の領域が制限エンドヌクレアーゼXhoIおよびPstIの開裂部位の間(XP1領域、第1表(表1))に位置している領域を見出した。
【0008】
アミノ酸は、第1表では、下記のキーにしたがった単一文字コードとして再現される:Ala=A、Arg=R、Asn=N、Asp=D、Cys=C、Gln=Q、Glu=E、Gly=G、His=H、Ile=I、Leu=L、Lys=K、Met=M、Phe=F、Pro=P、Ser=S、Thr=T、Trp=W、Tyr=YおよびVal=V。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の基礎となっている目的は、第一にできるだけ早期に且つ高い特異性でHCMV感染を検出することが可能なアッセイを開発することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
意外なことには、XP1領域についてノバック(Novak) らによって見出された免疫反応性領域を確かめることはできず、この代わりにノバック(Novak) らのものとは異なる3個の免疫反応性領域を見出した。更に、免疫状態の実質的に完全な測定は、特にイムノアッセイにおける本発明による総ての3種類のエピトープを用いことにより可能であることも見出した。
【0011】
それ故、本発明は、HCMVに対する抗体と特異的に反応し、且つ下記のアミノ酸配列の少なくとも1つを含むペプチドに関する:
ASe -gly ala gly ala ala ile leu -BSm (ペプチド1)
CSn -arg ala trp ala leu -DSo (ペプチド2)
および/または
ESp -ala ser arg asp ala ala -FSq (ペプチド3)
但し、AS、BS、CS、DS、ESおよびFSは、互いに独立に、任意の適当なアミノ酸であり、
eは、互いに独立に0〜22の整数であり、
mは、互いに独立に0〜25の整数であり、
nおよびoは、互いに独立に0〜18の整数であり、
pおよびqは、互いに独立に0〜11の整数である。
【0012】
好ましいペプチドは、
ペプチド1について
【化5】
Figure 0004173204
【化6】
Figure 0004173204
【0013】
ペプチド2について
【化7】
Figure 0004173204
【0014】
ペプチド3について
【化8】
Figure 0004173204
【0015】
これらのうちで、下記のペプチドが特に好ましい。
ペプチド1について
1.3、1.4、1.6、1.11、1.13。
ペプチド2について
2.1、2.5、2.9および/または2.10。
ペプチド3について
3.2。
【0016】
発現ペプチドおよびポリペプチドは、約80個までのAAを有するペプチドおよびタンパク質と同等なものとして本発明の目的に用いられる。
【0017】
免疫反応性ペプチドとは、一般的には少なくとも1個のエピトープを有するペプチドであって、そのペプチドの長さの最小値が通常は約6、好ましくは約8〜10アミノ酸であるものを意味する。
【0018】
ペプチドを、各種の方法、例えば1または2以上のアミノ酸、好ましくはシステインのアミノ末端またはカルボキシ末端付着によって誘導体形成させ、例えばペプチドを互いにまたは支持体と結合させるのが有利であることが多い。この伸長は、通常は1〜40、好ましくは1〜20、特に1〜10個のアミノ酸を含んでいる。他の例は、例えばアンモニアまたはメチルアミンを用いるチオグリコール酸のアミド化、カルボキシ末端のアミド化である。これらのタイプのものを修飾すると、ポリペプチド上の真の電荷が変化することがあり、ペプチドの物理化学的特性が改良されまたはこのペプチドの固形支持体、キャリヤータンパク質またはもう一つのペプチドへの共有結合が促進される。
【0019】
個々のアミノ酸を構造的に関連したアミノ酸で置換することによって、免疫反応性の変異体を生じさせることも可能である。例えば、アミノ酸valをleu、ileまたはnvaのような天然には存在しないアミノ酸で置換することができる。
【0020】
通常は、このタイプの修飾はペプチドの免疫反応性の方向を変更しないが、これらのペプチドの免疫学的特性を改良することはまったく可能である。例えば、メチオニンは自然酸化し易いが、これはノルロイシンによって置換することによって、ポリペプチドの抗原特性を本質的に変化させることなく防止することができる。
【0021】
他のアミノ酸の置換は、例えば下記の群の内部で起こることができる:gly,ala;val,ile,leu;asp,glu;asn,gln;ser,thr;lys,arg;phe,tyr;ala,ser;ala,thr;ala,val;ala,pro;ala,glu;leu,gln;gly,phe;ile,serおよびile,met。
【0022】
それ故、本発明は、1または2以上のアミノ酸の置換、付加または欠失によって修飾された本発明のアミノ酸配列を有するペプチドにも関する。
【0023】
約2〜20個の疎水性アミノ酸を含む疎水性配列、例えばphe ala phe ala pheを付加することによって、支持体へのポリペプチドの吸着特性を改良することも、同様に有利であることがある。
【0024】
本発明によるペプチドの混合物は、免疫化学的抗−HCMVの検出のための単一のペプチドよりも良好な診断特性を有することがあることも見出した。
【0025】
それ故、本発明は、本発明によるペプチドの混合物にも関する。
【0026】
ペプチド1、2および3の混合物が特に好適であり、また下記の混合物が特に好ましい:1.6,2.1,3.2;1.11,2.1,3.2;1.6,2.10,3.2;1.11,2.10,3.2;1.6,2.7,3.2または1.11,2.7,3.2。
【0027】
しかしながら、混合物をペプチドから調製して、例えばマイクロタイタープレートをコーティングするのに用いる場合には、ペプチドは、物理的特性が異なるため表面への結合の効率が変化するため、コーティングが不均一になる危険性がある。
【0028】
それ故、もう一つの態様では、前記のペプチドの2または3以上、好ましくは2〜10、特に2〜4個のペプチドをスペーサーを用いてまたは用いることなく結合させる。これによって、マイクロタイタープレートのコーティングが均一になる。当業者に知られている方法によって2または3以上のペプチドの重合形態を調製して、多数の免疫関連エピトープが一つのペプチド上に存在するようにすることも可能である。前記のように、本発明によるペプチドを、例えばタンパク質またはラテックス粒子のようなキャリヤーに結合させることもできる。従って例えば、キャリヤーとして或いは架橋剤として特に好適なものは、ヒト血清アルブミンおよび/またはポリリシンである。
【0029】
これらのタイプの修飾により、通常は、有益な方法での固相への受身吸着または共有結合の特性が変化し、結合法に有利な効果を及ぼし、またはペプチドに対する多クローン性抗体または単クローン性抗体の生成において一層強力に抗原として作用する。
【0030】
それ故、本発明は、架橋剤を用いてまたは用いることなしに互いに結合し、またはキャリヤーに結合させることもできるペプチドにも関する。
【0031】
前記の免疫反応性ペプチドは、合成または遺伝子操作により、好ましくは当業者に知られている方法による合成によって、調製することができる。
【0032】
それらは、1個のペプチドの形態でも或いは重複または非重複合アミノ酸配列を有する複数の小さなペプチドの混合物の形態でも、合成することができる。
【0033】
遺伝子操作によって調製されるポリペプチドには、融合部分が後で除去されてしまう融合タンパク質も包含する。それらは、例えばグリコシル化、アセチル化またはホスホリル化などにより適当な場合に修飾することができるポリペプチドも包含する。
【0034】
固相合成、特にジー・ビー・フィールズ(G.B. Fields) およびアール・エル・ノーブル(R.L. Noble)のFmoc法が、化学的ペプチド合成に好ましく用いられてきている。この方法を用いると、本発明によるペプチドは、例えばFmocに好適なアンカーを用いて、ポリスチレン(1%ジビニルベンゼン)上で半自動的または完全自動的ペプチドシンセサイザー中で調製することができる。カルボキシルまたはカルボキサミド官能基(functionality )を、例えばC末端に用いることができる。カルボキシル基の場合には、アルコキシベンジルアルコールを樹脂上でアンカーとして用いることが可能であり、好ましい。ペプチドアミドは、例えばブライポール(Breipohl)らの方法(ジー・ブライポール(G. Breipohl) 、ジェイ・クノール(J. Knolle) およびダブリュ・ステューバー(W. Stueber)、Int. J. Peptide, Protein Res. 34, 1989, 252-267 )によって[(5−カルボキシラトエチル−2,4−ジメトキシフェニル)−4′−メトキシフェニル]メチルアミン樹脂上で合成することができる。樹脂の初期の充填量は、1g当たりのアミノ官能基が0.2〜1.0ミリモル、好ましくは0.4〜0.6ミリモルであった。合成は、下記の一般的反応順序によって行った:
1. 例えば、DMFでの樹脂の洗浄。
2. 例えば、ピペリジン/DMFのような溶媒混合物での樹脂の処理。
3. 好ましくは、最初にDMF/イソプロパノールで、次いでDMFでの樹脂の洗浄。
4. 樹脂と、活性化されたアミノ酸誘導体、例えばFmocで活性化されたアミノ酸の1〜6倍、好ましくは2〜4倍、特に2.5〜3.5倍過剰量との反応。
アミノ酸誘導体は、DIC/HOBtまたはDMF中でTBTU/DIPEAを用いて活性化した。
5. 反応段階3および4の繰り返し。
【0035】
必要なペプチドを合成した後、ペプチドを、例えば90%TFA、5%エタンジチオール、5%レゾルシノールで、室温で処理することによって、樹脂から開裂させた。開裂したペプチドは、次いでエーテルから結晶化させ、HPLC、イオン交換クロマトグラフィまたはゲル浸透のような一般的方法によって精製した。ペプチドの組成は、アミノ酸分析および/またはマススペクトル分析法によってチェックすることができ、純度は、例えばHPLCによって試験することができる。
【0036】
ブリッジ結合したペプチドも、同様に一般的に知られている方法によって調製した。下記の可能性は、とりわけブリッジ結合に対して存在する:
A) 直接的アミド結合;
B) 1〜10個、好ましくは1〜5個、特に1〜3個のアミノ酸を有するペプチドを介するブリッジ結合;
C) チオエーテルまたはジスルフィド結合。
【0037】
アミノ酸または短いペプチドでブリッジ結合したペプチドは、前記の方法によって合成することができる。好適な短いペプチドの例は、トリグリシンである。いわゆるスペーサーにより、特に疎水性スペーサーにより2つのペプチドを結合すると、前記のように、一般的にはマイクロタイタープレートの相互作用に有益な効果を及ぼす。ブリッジ結合要素として特に好ましいアミノ酸は、例えばε−アミノ−カプロン酸である。
【0038】
チオエーテルまたはジスルフィド結合は、一つのペプチドのN末端にマレイミド官能基を合成し、他のペプチドのCまたはN末端にスルフィドリル基を、好ましくはシステインの形態で導入した後、2つのペプチドを結合することによって得られる。この結合は、固形支持体上でも、溶液中でも生じさせることができる。
【0039】
免疫化学的検出法は、通常は血清、血漿、唾液、脳脊髄液または尿のような体液中で抗原および/または抗体を測定することができる、ホモジニアス(溶液中)またはヘテロジニアス(固相を用いる)方法としての方法から成っている。これらは、イムノアッセイとも呼ばれ、例としてはエンザイムイムノアッセイ(ELISAまたはEIA)、ラジオイムノアッセイ(RIA)、イムノフルオレッセンスアッセイ(IFA)、ラジオイムノ沈降アッセイ(RIPA)または寒天ゲル拡散アッセイなどである。
【0040】
これらの多数の極めて様々な方法は、特定の態様、検出または測定原理に用いられるマーカー(例えば光度測定法、放射能測定法、視覚的または凝集、散乱光または沈降挙動)、および固相が異なる。当業者は、結合したおよび遊離の試料である抗体または抗原の分離は、広く用いられているが、例えばいわゆるホモジニアス法には必ずしも必要ではないことを承知している。ヘテロジニアスイムノアッセイ、特にヘテロジニアスELISA法が好ましい。
【0041】
免疫化学的検出法における抗体の検出には、操作中に試料を前記のペプチド配列と接触させて、関連した方法の特定の段階で抗原−抗体複合体を形成させるか、または好適な標識した試薬を加えることによって、競合および阻止アッセイにおいてその形成を防止する必要がある。
【0042】
それ故、本発明は、本発明によるペプチドを用いるHCMV抗体の検出および/または測定のための免疫化学的方法、およびそのためのアッセイキットにも関する。
【0043】
直接法では、抗体を、固相に結合したペプチドまたは標識したペプチド或いは両方と接触させることができるが、基本的方法が、一、二または多段階法として、第二抗体のアッセイの原理または固相上のおよび検出のための液体試薬として同一または異なるペプチド(またはペプチド混合物)を有する免疫学的アッセイ設定(二重抗原サンドイッチ)に基づいており、且つ特異的ないわゆる捕獲(例えば、抗−IgM)またはアフィニティ試薬(例えば、プロテインA)と関連しているかどうかは無関係である。
【0044】
ペプチドは、固相に共有結合的に、吸着によってまたは特異的抗体または同様なアフィニティ法によって、例えばビオチン−アビジン複合体を介して結合することができるが、吸着が好ましい。
【0045】
固相に対する支持体材料として好適なものは、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミドおよび他の合成ポリマーのようなプラスチック、セルロースのような天然ポリマー、および酢酸セルロースおよびニトロセルロースのような誘導体形成した天然ポリマー、並びにガラス、特にガラス繊維である。ポリスチレンが、支持体材料として好ましい。
【0046】
支持体は、ビーズ、棒、管およびマイクロタイタープレートの形態であるか、または懸濁液、例えばラテックス粒子の形態を採ることができる。紙片、ディスクおよび膜のようなシート様構造も、同様に好適である。これらの支持体の表面は、水性溶液に対して透過性および不透過性のいずれにすることもできる。
【0047】
好ましい支持体は、ビーズ、管、ウェル、微小粒子、紙片および膜である。特に好ましい支持体は、マイクロタイタープレート、ラテックス粒子、ポリスチレンビーズまたは磁力によって付着可能な粒子である。
【0048】
この支持体をコーティングするためのペプチド濃度は、一般的には約0.01〜20μg/ml、好ましくは0.01〜10μg/ml、特に好ましくは2〜10μg/mlである。
【0049】
純度が高く且つ抗原性が強いために用いる量が極めて少量、例えば0.01〜2.0μg/ml、好ましくは0.1〜0.5μg/mlでよい合成的に調製したポリペプチドを用いるのが特に有利である。特に、ポリスチレンを用いるときには、支持体の結合容量は、通常は飽和せず、複数の異なるポリペプチド、特に2〜5種類の、特に3〜4種類の異なるポリペプチドでコーティングすることが通常は可能であり、これは特に有利である。
【0050】
ペプチドを、検出のための標識誘導体として用いるときには、当業者に知られている総ての結合手法が好適である。抗体が標識を有する予め形成したペプチド−抗体複合体のような多段階法、またはたとえばこれらの反応物の一つの標識を有するビオチン/アジビンのような高アフィニティ系を適用することも可能である。
【0051】
用いることができるマーカーの例は、放射性同位元素、螢光または化学ルミネセンス染料である。用いることができるマーカーには、例えば発色性、発光性または螢光性基質系によりまたは次の増幅器系であって第一の酵素によって活性化される第二の酵素を有する系によって検出される酵素も用いることができる。
【0052】
好ましく用いられるマーカーは、酵素、特にアルカリ性ホスファターゼおよび/または西洋ワサビペルオキシダーゼ、または化学発光性化合物、例えばアクリジニウムエステルである。
【0053】
標識は、前記のマーカーについて当該技術分野に記載されている方法によって行われる。抗体のペルオキシダーゼによる標識の場合には、ナカネ(NAKANE)ら、1974年、J. Histochem. Cytochem. 22, 1084-1090 の過ヨウ素酸塩法またはイシカワ(ISHIKAWA)ら、1983年、J. Immunoassay 4, 209-327 の、パートナーを異種二機能性試薬によって結合する方法を用いることが可能である。
【0054】
これらの方法の外に、好適な表面、例えばラテックスまたは赤血球を敏感にするペプチドを用いて、ペプチド特異性抗体によって誘発される物理化学的変化、例えば沈澱、凝集または光散乱を自動的にまたは視覚的に測定することも可能である。誘導体形成されていないペプチドを用いて、これらの測定原理並びに前記の方法を阻止することも可能であることが知られている。
【0055】
抗原は、本発明によるペプチドまたはその誘導体を用いて調製される多クローン性または単クローン性抗体を用いる免疫診断法を用いて検出することができる。この検出法に好適な態様は、当業者に知られており、特定の段階における抗体−抗原複合体の形成または標識した抗原を添加することによる競合方法における複合体の形成の阻止を含んでいる。
【0056】
それ故、本発明は、本発明によるペプチドに対する抗体を用いるHCMV抗原の検出および/または測定のための免疫化学的方法、およびそのためのアッセイキットにも関する。
【0057】
固相、マーカーまたは抗原アッセイの確立のための測定原理として好適なものは、対応する抗体測定のために説明した総ての可能性が挙げられ、競合原理および二重抗体サンドイッチ法が免疫化学的方法として特に好適である。これに関して、これらの方法が1、2または3段階法として設定されているかどうかは重要ではない。したがって多段階法は、標識されていない検出抗体であってそれらに向けられており適当に標識されているもう一つの抗体を用いて測定される検出抗体を用いて行うことができる。抗体を生じさせるためには、ペプチドを、それらの免疫原性が、例えば天然タンパク質、例えばガンマーグロブリンまたは血清アルブミンのような血清タンパク質、キーホールリンペット(keyhole limpet hemocyanin;KLH)のようなヘモシアニンまたはジフテリアまたは破傷風トキソイドのようなトキソイドに結合させることによってできる限り改良するように修飾するのが有利である(ビー・エス・シャッフハウゼン(B.S. Schaffhausen) 、生科学および医学におけるハイブリドーマテクノロジー(Hybridoma Technologie in the Biosciences and Medicine) 、ティー・エイ・スプリンガー(T.A. Springer) 監修、ブレナム・プレス・ニューヨーク(Plenum Press NY) 、ロンドン、1985年)。
【0058】
最後に、固相を含む免疫診断要素と必要な試薬の一部或いは総てを乾燥形態で用いるときにも、本発明を適用することができ、この場合にも、新規なペプチドは固相上または検出試薬中に或いは両方に存在し、抗体の測定、抗原の検出または他の分析との組み合わせを行うことができる。
【0059】
本発明によるペプチドは、例えばマイクロタイタープレートをこのペプチドでコーティングすることによって試験することができる。コーティングは、通常は緩衝液、例えば炭酸塩、リン酸塩またはトリスヒドロキシメチルアミノメタン緩衝液、好ましくは炭酸緩衝液中で行われる。コーティングの後に、プレートを血清試料と共に1:1〜1:250、好ましくは1:1〜1:10、特に1:1.5〜1:2.5の希釈度でインキュベーションした。次いで、抗原−抗体複合体を前記の方法、例えば抗原−抗体複合体に対する標識第二抗体を用いて検出した(イムノアッセイ)。
【0060】
本発明は、それぞれ異なる病原体に対する複数の異なる抗体特異性の検出および/または測定のための免疫化学的方法およびそのための組合せキットであって、本発明によるHCMVペプチドの1または2以上と他の病原体由来の1または2以上の免疫反応性ペプチドを支持体上に固定し、それらに対する抗体を識別的または非識別的な、好ましくは識別的な前記の方法によって検出するキットにも関する。
【0061】
組合せアッセイにおいては、HCMVに関連したウイルス種、例えばヘルペスウイルス単純ヘルペス1および/または2(HSV1/2)、エプスタイン−バールウイルス(EBV)、水痘状帯状ウイルス(VZV)またはヒトヘルペスウイルス6(HHV6)および/または関連のないウイルス種、例えば肝炎ウイルスHAV、HBV、HCVまたはウイルスHIV1およびHIV2を用いることが可能である。特に、HCMVペプチドと他の病原体の1つまたは2つ以上のペプチドおよび/または組換えタンパク質の混合物を組合せアッセイにおいて用いることが可能であり、この場合には、これらのペプチドは互いに任意の測定可能な交差反応性を有するべきではない。
【0062】
本発明のペプチド、免疫反応性部分およびその変異体は、例えばHCMVの診断および予防接種に好適である。これらのペプチドは、酵素イムノアッセイ、磁性およびラテックス粒子、様々な方法で製造した試験片、フィルムおよび紙などの各種の表面と作用する各種の診断アッセイ系のコーティング抗原として用いることもできる。
【0063】
本発明の免疫反応性ペプチドの一つの利点は、HCMV抗体の検出の感度および特異性が高いことであり、希釈試料の外に、希釈しないまたは若干希釈しただけの試料を用いることもできる。ペプチドのもう一つの利点は、それらの配列の長さが比較的短いために、それらを簡単に且つ高収率で化学的に合成することができることである。化学的合成は、合成ペプチドは細胞特異性タンパク質を含まないという利点を有する。
【0064】
本発明は、本発明によるペプチドの少なくとも一つをコードするDNA配列にも関する。
【0065】
本発明は、HCMVの検出および/または測定のための分析的方法であって、特異的部分において本発明によるDNA配列の少なくとも一つに相補的である少なくとも1つの核酸プローブを用いるハイブリダイゼーション反応を特異的段階として用いることを特徴とする方法にも関する。
【0066】
本発明は、本発明によるペプチドの一つまたは二つ以上に対して向けられている多クローン性および/または単クローン性抗体にも関する。抗体は、一般に知られている方法によって本発明のペプチドを用いて好適なドナー、例えばウサギを免疫することによって得ることができる。
【0067】
本発明は、また本発明のペプチドの少なくとも1個またはそれらに対する抗体を含むHCMVに対するワクチンに関する。
【0068】
本発明は、また本発明のペプチドの少なくとも1個を含むイムノアッセイ、特にヘテロジニアスイムノアッセイに関する。
【0069】
略語のリスト
DIC ジイソプロピルカルボジイミド、
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン、
DMF ジメチルホルムアミド、
Bop 1−ベンゾトリアゾリルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、
Fmoc フルオレニルメトキシカルボニル、
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール、
TBTU 2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート。
【0070】
下記の例は、本発明を詳細に説明するためのものであり、本発明をそれに制限するためのものではない。
【0071】
【実施例】

1. gly ala gly val asn val pro ala gly ala gly ala ala ile leu thr pro thr pro val asn pro ser thr ala pro ala pro ala pro−アミド(ペプチド1.11)の調製
Fmoc−アミドアンカー樹脂1.06gを、完全に自動的なペプチドシンセサイザー(アドバンスト・ケムテク(Advanced ChemTech) R 、ルイスビル、ケンタッキー、アメリカ合衆国)中で、製造業者の使用説明書にしたがって反応させた。アミノ酸は3倍過剰量であった。アミノ酸誘導体当たりの反応時間は30分間であった。第一のアミノ酸として、Fmoc−プロリン506mgをHOBt213mgおよび(TBTUの代わりに)Bop697mgと共に用いた。ジイソプロピルエチルアミン3ミリモルを、塩基として加えた。カルボキサミド官能基をトリチルで誘導体形成した。合成は、下記の反応順序によって行った(1gの樹脂について):
1 各回DMF15mlで樹脂を3回洗浄、
2 20%ピペリジン/DMF15mlで樹脂を処理(3分)、
3 20%ピペリジン/DMF15mlで樹脂を処理(10分)、
4 DMF/イソプロパノールで交互に3回樹脂を洗浄、
5 DMFで2回樹脂を洗浄、
6 アミノ酸誘導体を3倍過剰量導入し、DIC/HOBtまたはDMF中でTBTU/DIPEAを用いて活性化し、樹脂と共に30分間振盪。
7 DMF/イソプロパノールを用いて交互に2回樹脂を洗浄。
【0072】
結合反応の最後に、ペプチド樹脂をメタノールおよびジエチルエーテルで洗浄し、高真空下にて乾燥した。ペプチド樹脂2.36gを、トリフルオロ酢酸27ml/レゾルシノール1.5g/エタンジチオール1.5mlと共に室温で1.5時間撹拌し、ジエチルエーテル中で結晶化させた。粗製のペプチドをジエチルエーテルで洗浄し、高真空下にて乾燥した(収量1090mg) 。ペプチドをセファデックス(Sephadex)G−25で0.5%酢酸中でクロマトグラフィを行い、ペプチド画分を凍結乾燥によって単離した(収量654mg)。この物質の純度をHPLCによって試験した。精確な組成はアミノ酸分析によって確かめた。ペプチド含量は86%であった。
【0073】
2. ペプチドの試験
96穴のマイクロタイタープレートに、合成したペプチドをコーティングした。このために、炭酸緩衝液1ml当たりペプチド2.5μgの溶液を作成し、100μlずつウェルに導入してコーティングした。ペプチドを4℃で一晩表面に吸着させ、ペプチド溶液を除去した後、ウェルを洗浄用緩衝液(50mMトリス、pH7.2;10mM EDTA;0.2%ツイーン(Tween) 20)で何回か洗浄した。次いで、個々のヒト血清試料を1:2に希釈したものを導入し、37℃で1時間インキュベーションした。もう一つの洗浄段階の後、ヒトIgG抗体またはヒトIgM抗体に特異的で、ペルオキシダーゼで標識した複合抗体を加え、混合物を室温で0.5時間インキュベーションした。次いで、0.5M硫酸を加えて反応を停止させ、個々の試料の吸光度を光度計で450/650nmの波長で測定した。
【0074】
3. 関連エピトープの局在化
免疫原性を試験するため、HCMVタンパク質pp150の718から880までの完全なアミノ酸配列領域からの各種の長さのペプチド(第2表(表2〜4)および第3表(表5〜10))を例1に記載したのと同様な方法で合成した。次いで、例2と同様に、マイクロタイタープレートを合成したペプチドでコーティングし、免疫学的反応性をアッセイした。一連のアッセイの結果は、総ての試験HCMV陽性の血清は特に3種類の特異的配列領域の少なくとも1個と反応したが、他の配列領域は弱い免疫学的反応しか示さなかった(第2表および第3表)。3種類の免疫学的に反応性のペプチドは、下記の配列を有する:
【0075】
ASe -gly ala gly ala ala ile leu -BSm (ペプチド1)、
CSn -arg ala trp ala leu -DSo (ペプチド2)、
および/または
ESp -ala ser arg asp ala ala -FSq (ペプチド3)。
但し、AS、BS、CS、DS、ESおよびFSは、互いに独立に、任意の適当なアミノ酸であり、
eは、互いに独立に0〜22の整数であり、
mは、互いに独立に0〜25の整数であり、
nおよびoは、互いに独立に0〜18の整数であり、
pおよびqは、互いに独立に0〜11の整数である。
【0076】
この方法で、総てのまたは1もしくは2つの配列領域のみと反応する血清を区別することが可能であった。
【0077】
HCMV陰性の血清は、3種類のペプチドとは反応しないことは明らかであった。
【0078】
4. 本発明のペプチドの診断への使用
見出されたペプチドの免疫活性を試験するために、ペプチド1.11、2.10および3.2の混合物で、総濃度2.5μg/ml、混合比1:1:1(重量)のものを、例2と同様にマイクロタイタープレート中に抗原として導入し、そこに記載の方法でアッセイを行った。この場合に用いたものはIgMおよびIgG反応性について通常のアッセイで既に分析されている画定され且つ予め試験された血清のグループであった。参考アッセイ:CMVエンチグノスト(Enzygnost) R IgM−PODおよびCMVエンチグノスト(Enzygnost) R IgG−POD、ベーリングヴェルケ・アーゲー(Behringwerke AG) 、マールブルク。示されたアッセイの形態は、IgMおよびIgG抗体検出のためのHCMV免疫状態を診断するのに極めて好適である(第4表および第5表)。
【0079】
5. 単クローン性抗体87−55/02と、同定されたペプチドエピトープの一つとの反応
HCMVタンパク質pp150とのおよび組換えタンパク質断片pXP1との明確な免疫学的反応を行い、イムノブロットおよびELISA反応性として測定される単クローン性抗体を、第3表における各種の合成ペプチドを同じ濃度(0.25μg/ウェル)でコーティングしたELISAマイクロタイタープレート上で検討した。プレートの前記の抗体による展開の後、重要なエピトープとして予め同定しておいたペプチド2.7との反応は、極めて明らかであり顕著であった。単クローン性抗体を選択するための方法から、同定されたエピトープは、完全なタンパク質の変性によっても破壊されない極めて重要な構造を有していなければならないと結論された。これに対応して、この単クローン性抗体は、合成ペプチド2.7とも、HCMVの組換えタンパク質XP1およびpp150タンパク質とも反応する。
【0080】
第1表
XP1のアミノ酸配列(HCMVタンパク質pp150のアミノ酸718〜880)
【表1】
Figure 0004173204
【0081】
第2表: HCMVタンパク質pp150のXP1領域からの合成ペプチドの個々の反応性
合成pXP1断片とCMVのIgG陽性血清のアッセイされたグループとの個々の反応性を百分率で表わす。
【表2】
Figure 0004173204
【表3】
Figure 0004173204
【表4】
Figure 0004173204
【0082】
第3表: HCMVタンパク質pp150のXP1領域からの特に反応性のペプチドの個々の反応性
合成pXP1断片とCMVのIgG陽性血清のアッセイされたグループとの個々の反応性を百分率で表わす。
ペプチドNo.1
【表5】
Figure 0004173204
【表6】
Figure 0004173204
【表7】
Figure 0004173204
ペプチドNo.2
【表8】
Figure 0004173204
【表9】
Figure 0004173204
ペプチドNo.3
【表10】
Figure 0004173204
【0083】
Figure 0004173204
【0084】
Figure 0004173204

Claims (7)

  1. 下記のペプチド1、2および3を含むことを特徴とする、HCMVに対する抗体と特異的に反応するペプチド混合物。
    (1)下記のアミノ酸配列で示されるペプチドから選択されるペプチド1
    Figure 0004173204
    Figure 0004173204
    (2)下記のアミノ酸配列で示されるペプチドから選択されるペプチド2
    Figure 0004173204
    (3)下記のアミノ酸配列で示されるペプチド3
    Figure 0004173204
  2. ペプチドが、化学的に合成されたものである、請求項1に記載のペプチド混合物。
  3. 請求項1または2に記載のペプチド混合物を用いる、HCMV抗体の検出および/または測定のための免疫化学的方法。
  4. ペプチドが支持体に結合している、請求項3に記載の方法。
  5. 支持体が、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリアミドおよび他の合成ポリマー、セルロースのような天然ポリマー、および酢酸セルロースおよびニトロセルロースのような天然ポリマー誘導体、並びにガラス、特にガラス繊維、から成る群から選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 支持体がポリスチレンである、請求項5に記載の方法。
  7. エピトープ結合抗体の検出および/または測定を、下記の抗体を用いて行う、請求項3〜6のいずれか1項に記載の方法。
    エピトープ結合抗体に対する酵素標識した抗体、
    エピトープ結合抗体に対する螢光標識した抗体、
    エピトープ結合抗体に対する化学ルミネセンス標識した抗体、
    エピトープ結合抗体に対するビオチン標識した抗体、または
    エピトープ結合抗体に対する放射能標識した抗体。
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