JP2003184326A - 居間及び居間の設計手法 - Google Patents

居間及び居間の設計手法

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JP2003184326A
JP2003184326A JP2001388771A JP2001388771A JP2003184326A JP 2003184326 A JP2003184326 A JP 2003184326A JP 2001388771 A JP2001388771 A JP 2001388771A JP 2001388771 A JP2001388771 A JP 2001388771A JP 2003184326 A JP2003184326 A JP 2003184326A
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JP
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living room
loft
space
floor
stage
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JP2001388771A
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English (en)
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Yoshihiro Kuroki
美博 黒木
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小さい子供がいる家族が吹抜を介していつでも
コミュニケーションをはかることが出来る構造を持った
居間を提供する。 【解決手段】居間Bは、1階に形成され吹抜2を形成し
た居間空間1と、2階に形成され吹抜2の縁に沿ったロ
フト4と、ロフト4の下方で居間空間1と連続したステ
ージ3と、ロフト4とステージ3を結ぶ梯子5と、吹抜
2の縁に沿って形成されロフト4と連続した通行床面6
と、通行床面6と居間空間1を結ぶ階段8を有し、居間
空間1〜階段8によって、居間空間1,吹抜2を利用し
た回遊路を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吹抜を介して下層
階に設けた居間空間と上層階を連続させると共に該吹抜
の縁に沿ってロフトを設けることで、家族が居間空間と
吹抜を中心としていつでもコミュニケーションをはかれ
るようにした居間と、このような居間を簡単に設計する
ための手法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】住宅では、玄関ホールや居間に吹抜を形
成することがある。このような吹抜は、玄関ホールや居
間に対する採光や上層階に構成された部屋への採光を行
う機能や、建築物の意匠的な機能を有するのが一般的で
ある。このため、吹抜は、玄関ホールや居間の明るさを
確保し得る面積を持って、或いは意匠性を発揮し得る面
積を持って形成されている。
【0003】例えば、居間に形成された吹抜では、上層
階及び下層階に対応する外壁部分に引き違い窓や嵌め殺
し窓を形成し、これらの窓を介して積極的な採光を行っ
て居間や上層階の部屋の明るさの確保を実現している。
【0004】また上層階に於ける吹抜の縁に沿った部位
には、該吹抜に面した開口部を有する複数の部屋が設け
られるが、これらの部屋はプライバシーを確保する目的
で夫々が独立しているのが一般的であり、且つ外壁に対
応する側には特別な空間が設けられることはなく、採光
用の開口部が形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近の住宅では、各部
屋の独立性が確保されているため、個人が夫々の部屋に
入り込んでしまうと家族の間のコミュニケーションをは
かることが困難になってしまうという問題が生じてい
る。特に子供が小さい間は、家族が積極的にコミュニケ
ーションをはかることが好ましい。このため、家族が屋
内の何処にいても容易にコミュニケーションをはかるこ
とが出来るような居間を構成することが求められてい
る。
【0006】また吹抜を介して家族のコミュニケーショ
ンをはかることが出来るような居間を構成する場合、同
時に合理的な設計手法を開発することも求められてい
る。
【0007】本発明の目的は、小さい子供がいる家族が
吹抜を介していつでもコミュニケーションをはかること
が出来る構造を持った居間と、この居間を設計する際の
手法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る居間は、下層階に形成された居間空間
と、前記居間空間に形成された吹抜と、前記吹抜を介し
て居間空間と連続した上層階と、前記上層階であって吹
抜の縁に沿って形成されたロフトとを有して構成される
ものである。
【0009】上記居間では、上層階に形成されたロフト
を子供の遊戯空間とすることが出来る。このロフトが吹
抜の縁に沿って形成されているため、ロフトは吹抜を介
して居間空間と連続した空間となり、該ロフトで遊んで
いる子供たちを居間空間にいる大人が見守る出来る。
【0010】上記居間に於いて、ロフトの下方であって
且つ前記居間空間と連続したステージを有することが好
ましい。居間をこのように構成することによって、上層
階に形成したロフトと下層階に形成したステージを夫々
子供たちの遊戯空間とすることで、これらの空間を居間
空間と連続した遊戯空間とし、これにより、家族の団欒
をはかると共に、これらの遊戯空間で遊んでいる子供た
ちと大人とのコミュニケーションをはかることが出来
る。
【0011】また上記居間に於いて、ロフトの下方であ
って且つ前記居間空間と連続して形成されたステージ又
は土間と、前記ロフトと前記ステージ又は土間の間に架
け渡された昇降器具と、前記上層階であって吹抜の縁に
沿って形成されると共に前記ロフトと連続した通行床面
と、前記通行床面と下層床面を結ぶ階段とを有すること
が好ましい。
【0012】上記の如く構成した居間では、上層階に設
けたロフトと下層階のステージ,土間の間を昇降器具に
よって昇降することが出来、吹抜の縁に沿ってロフトと
連続して形成された通行床面と下層床面との間を階段に
よって昇降することが出来る。即ち、ロフトと居間空間
は昇降器具によってステージ,土間を介して昇降出来、
且つ階段によって通行床面,下層床面を介して昇降する
ことが出来る。
【0013】このため、上層階に形成されたロフト及び
通行床面と、下層階に形成された下層床面と居間空間及
びステージ,土間は、昇降器具と階段によってループ状
に接続されて回遊路を構成することとなり、この回遊路
を利用して子供たちが三次元的に行き来して遊ぶことが
出来、且つ大人は子供たちの遊びを居間空間にいて見守
ると共にコミュニケーションをはかることが出来る。
【0014】また上記居間の設計手法は、予め下層階に
対応する部分にステージ又は土間が上層階に対応する部
分にロフトが配置された階層ユニットを用意しておき、
住宅の所定の外壁の延長線に沿って下層階に居間空間を
設定すると共に該居間空間に吹抜を設定し、前記住宅の
居間空間に前記階層ユニットのステージ又は土間を対向
させて配置すると共に吹抜の縁に沿ってロフトを配置す
ることで、住宅の所定の外壁から階層ユニットを突出さ
せて組み合わせることを特徴とするものである。
【0015】上記居間の設計手法では、予め上層階に設
けるロフトと、下層階に設けるステージ,土間を組み合
わせた階層ユニットとし、住宅の下層階であって何れか
の外壁に沿って配置された居間空間にステージ,土間を
対向させると共に、該居間空間に設けた吹抜の縁にロフ
トを対向させて配置することによって、上記居間を設計
することが出来る。
【0016】このような居間を構成した住宅では、階層
ユニットが外壁から突出して構成されることとなり、元
の住宅の形状が如何なるものであっても、居間の一辺が
外壁面を利用していれば、極めて容易に設計することが
出来る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、上記居間と該居間の設計手
法の好ましい実施形態について説明する。本発明に係る
居間は、吹抜の縁に沿って上層階に設けたロフトを含む
家の中を子供の遊び場とし、遊んでいる子供たちと大人
のコミュニケーションを吹抜,居間空間を介してはかる
ようにしたものであり、子供たちと大人とが常に互いの
気配を感じあう家族関係を実現したものである。
【0018】上記ロフトは上層階であって居間空間に設
けた吹抜の縁に沿って屋根裏状の空間として構成され
る。このため、ロフトは吹抜を介して下層階の居間空間
と連続した空間となり、該ロフトを子供たちの遊び場や
勉強部屋のような子供たちの占有空間とすることで、ロ
フトにいる子供たちは居間空間にいる大人たちといつで
もコミュニケーションをはかることが可能となる。
【0019】ロフトとしては、構造や広さ,高さを特に
限定するものではなく、子供たちが寝ころんだり、玩具
を利用して遊べる程度の広さがあれば良い。またロフト
と吹抜との境界の構造は、居間空間から子供たちの顔が
見え、且つ子供が居間空間に落下することのない構造で
あることが好ましい。このような境界の構造として、腰
壁構造や格子状の構造或いは多数の覗き穴を形成した壁
構造があり、これらを選択的に利用することが可能であ
る。
【0020】特に、ロフトの下方であって居間空間に連
続してステージを形成することによって、該ステージで
子供たちが遊戯をし、大人たちは居間空間で遊戯を観覧
することが可能であり、家族の団欒をはかり、或いはホ
ームパーティーを開くことで子供たちと大人たちとの良
好なコミュニケーションをはかることを実現することが
可能となる。
【0021】またロフトの下方をステージに変えて土間
を形成した場合、土間と屋外とを連続させることが可能
となり、土間を介して居間空間と屋外の空間を一体化
し、これらの空間にいる子供たちと大人たちのコミュニ
ケーションをはかることが可能となる。
【0022】上記ステージ,土間は、ロフトと同一の平
面形状である必要はなく、ステージ,土間の平面形状と
ロフトの平面形状が異なる形状であっても、夫々が子供
たちの遊戯空間としての機能を発揮し得る形状と広さや
高さを有するものであれば良い。しかし、上層階に設け
たロフトと下層階に設けたステージ,土間を同一の平面
形状とすることによって、総2階のユニットとすること
が可能となり、設計上好ましい。
【0023】ステージは、居間空間の床面よりも高い上
面を持って構成される。またステージの上面は板張り或
いは畳敷きで構成することが可能であり、何れの構成で
あっても夫々の好ましい特徴を発揮することが可能であ
る。ステージの上面が板張りであっても、畳敷きであっ
ても、該ステージは子供たちが遊戯をしたり、雛人形や
武者人形を飾るスペースとしての機能を有する。このた
め、ステージは充分な強度を有することが必要である。
【0024】ステージの高さは特に限定するものではな
く、該ステージ上で行う子供たちの遊戯を楽に観覧し得
る程度の高さで、且つ子供たちが飛び下りたとしても危
険のない程度であることが好ましい。更に、ステージの
高さを腰掛け程度にしても良く、この場合、居間空間で
ホームパーティーを開くような場合、大勢が坐ることが
可能となる。
【0025】ステージが居間空間の床面よりも高く構成
されるため、該ステージの下部分を収納空間とすること
が好ましい。この収納空間としては特に構成を限定する
ものではなく、上げ蓋式の床下収納構造や、引出式の収
納構造等を選択的に構成することが可能である。
【0026】またロフトの下方に土間を構成した場合、
屋外に面する部位は開閉可能な構造とすることが好まし
く、このように構成することで、土間で工作したり、自
転車等の修理や分解を行うことが可能となる。
【0027】更に、ロフトとステージ,土間の間に設け
た昇降器具と、ロフトと連続し且つ吹抜の縁に沿って設
けた通行床面と下層床面の間に設けた階段と、によっ
て、居間空間,ステージ,昇降器具,ロフト,通行床
面,階段と連続させることが可能であり、居間空間と吹
抜を中心とし、下層階と上層階にまたがる回遊路を構成
することで、子供たちは前記回遊路を通って走り回るこ
とが可能となる。このため、家の中がそのまま子供たち
の遊戯場となる。
【0028】ロフトとステージ或いは土間の間に設ける
昇降器具は、下層階のステージ,土間から上層階のロフ
トへ昇降し得る機能を有するものであれば良く、階段や
梯子或いは滑り台やバー等を利用することが可能であ
る。この昇降器具としては広い設置面積を必要としない
ことが好ましく、且つ大きな危険のないことがより好ま
しい。
【0029】ロフトと連続して吹抜の縁に沿って形成さ
れる通行床面は、ロフトと下層床面を介して居間空間と
連続した階段を接続して回遊路を構成するものであり、
この機能を有するものであれば良い。また通行床面と吹
抜との境界の構造は、居間空間から通行床面を通ってい
る子供たちの顔が見え、且つ子供が居間空間に落下する
ことのない構造であることが好ましい。このような境界
の構造として、腰壁構造や格子状の構造或いは多数の穴
を形成した壁構造があり、これらを選択的に利用するこ
とが可能である。特に、ロフトと吹抜の境界に形成され
た境界の構造と同様の構造を採用することが好ましい。
【0030】通行床面としては、吹抜の縁に沿って形成
した廊下として構成することが可能である。しかし、上
層階に子供たちの居住空間としての子供部屋を配置する
ような場合では、該子供部屋を壁で仕切ることなく、子
供部屋の一部の床面を通行床面として機能させることが
好ましい。このように、子供部屋と通行床面とを共用す
ることによって、子供部屋そのものが吹抜を介して居間
空間と連続することとなり、より親密なコミュニケーシ
ョンをはかることが可能となる。
【0031】階段は、上層階の通行床面と下層床面を結
ぶ機能を有するものであり、この機能を持ったものであ
れば、構造を限定するものではない。下層床面は実質的
に居間空間と連続しており、廊下として利用される床面
であって良い。即ち、階段は直接居間空間に面している
ことが好ましいが、必ずしも居間空間に面する必要はな
く、廊下やホールを介して居間空間と連続していれば良
い。
【0032】上記の如くして、居間空間,ステージ,ロ
フトの間を、昇降器具,通行床面,階段,下層床面によ
って接続した回遊路を構成することによって、子供たち
は該回遊路を利用して家の中を走り回って遊ぶことが可
能となる。そして回遊路は、居間空間を直接利用し、且
つ吹抜を介して居間空間と連続するため、この回遊路で
遊ぶ子供たちは常に居間空間から捉えられることとな
り、大人たちとの間でコミュニケーションをはかること
が容易となる。
【0033】また本発明に係る居間の設計手法は、予め
上層階にロフトを、下層階にステージ或いは土間を配置
した階層ユニットを用意しておき、目的の住宅の下層階
であって所定の外壁に沿って居間空間を配置すると共に
吹抜を設け、この住宅の居間空間にステージ,土間を対
向させると共に吹抜にロフトを対向させて階層ユニット
を組み合わせるものである。
【0034】従って、異なる出幅寸法や横幅寸法を有す
る階層ユニット、或いはロフトとステージを組み合わせ
た階層ユニット,ロフトと土間を組み合わせた階層ユニ
ット等、複数の機能の異なる階層ユニットを顧客の要求
に応じて選択することで、最適な居間を設計することが
可能となる。
【0035】上記の如く、予め目的の住宅に於ける居間
空間を所定の外壁に沿って配置しておくことで、該外壁
の設置線に沿って階層ユニットを配置することで、本発
明に係る居間を容易に設計することが可能である。
【0036】即ち、本発明に係る居間を有する住宅を設
計する場合、階層ユニットを平面的に突出させるように
配置することで、従来から用意されているプラン集に収
録されたの住宅の間取りを大幅に変えることなく容易に
設計することが可能である。
【0037】以下、上記居間の好ましい実施例について
図を用いて説明する。図1は第1実施例に係る居間の構
成を説明する図である。図2はロフト又はステージに設
けた開口部の構成を説明する図である。図3は第2実施
例に係る居間の構成を説明する図である。図4は第3実
施例に係る居間の構成を説明する図である。図5は予め
設定されているプランに階層ユニットを組み合わせる手
法を説明する図である。
【0038】先ず、図1,図2により第1実施例に係る
居間の構成について説明する。図に於いて、住宅Aは2
階建ての建築物として構成されており、該住宅Aの略中
央に居間Bが構成されている。即ち、下層階となる1階
の略中央に吹抜2を有する居間空間1が構成されてお
り、該居間空間1の南側に連続してステージ3が構成さ
れている。また上層階となる2階に設けた吹抜2の縁に
沿って、且つステージ3の上方にロフト4が設けられて
いる。
【0039】ロフト4の隅には開口4aが形成され、該
開口4aにステージ3を結ぶ昇降器具となる梯子5が設
けられている。またロフト4と連続して一部が通行床面
6としての機能を持った子供部屋7(オープンスペー
ス)が構成されており、該通行床面6に下層床面8aを
介して居間空間1と結ぶ階段8が設けられている。前記
居間空間1〜階段8,下層床面8aによって、1階と2
階との間で吹抜2を周回する回遊路が構成されている。
【0040】居間空間1は家族が集まる居間としての機
能を有するものであり、通常の住宅に於ける居間と異な
ることはない。また子供部屋7も同様に、子供たちが就
寝し且つ勉強し、或いは遊ぶ空間としての機能を有し、
本実施例のようにオープンスペースとして構成される以
外は通常の住宅に於ける子供部屋と異なるものではな
い。
【0041】尚、本実施例では、1階に配置されたDK
9は居間空間1と連続した空間として構成されており、
この構成によって1階には居間空間1とDK9が連続し
た広い空間が構成されることとなり、吹抜2を介しての
コミュニケーションが一層容易となる。また2階には吹
抜2の縁に沿って寝室10が配置されており、該吹抜2と
の境界には壁11が構成され、この壁11によって寝室10の
独立性が保持されている。
【0042】上記構成に於いて、ステージ3は居間空間
1に対向して配置され、ロフト4は吹抜2の縁に沿って
配置されている。そしてステージ3とロフト4の平面形
状や平面寸法は同一であり、これらの部分は総2階建て
の階層ユニットEとして構成されている。また居間空間
1とステージ3の境界、及び吹抜2とロフト4の境界
は、夫々所定の外壁となる外壁12の延長線と一致してい
る。このため、ステージ3,ロフト4を有する階層ユニ
ットEは住宅Aの南側の外壁12から突出した形状となっ
ている。
【0043】ステージ3の奥行き寸法は、子供たちが遊
戯をするのに充分な寸法であることが必要である。この
ような寸法として、少なくとも90cm、或いはこれ以上
であることが好ましい。
【0044】またステージ3の上部にロフト4が構成さ
れていることが好ましい。このように、ステージ3とロ
フト4を上下に配置することによって、ロフト4,居間
空間1,ステージ3の間で容易にコミュニケーションを
はかることが可能となる。またステージ3とロフト4の
間に設けた梯子5を利用して両者の往復することが容易
となる。更に、ステージ3が居間空間1の床面よりも高
く構成されるため、ロフトとの高低差が少なくなり、昇
り降りの安全性を保持することが可能である。
【0045】ステージ3の床下は横方向に適度な寸法で
仕切られており、夫々の仕切に引出13が設けられてい
る。この引出13の収納能力は大きいものであり、居間空
間1やステージ3で子供たちが遊ぶ遊具や、ステージ3
に飾る雛人形等を収納することが可能である。このよう
な引出13は、ステージ3の奥行き寸法を有効利用するた
めに奥行き寸法の大きいことが好ましい。
【0046】しかし、引出13の奥行き寸法が大きいと、
該引出13を引き出す作業が困難となり、且つ引き出した
引出13の取り扱いも容易ではない。このため、引出13を
奥行き方向に複数に分割して小さい引出として構成する
ことが好ましい。この場合、奥に配置される引出は、ベ
ルトや紐等によって引き出すように構成しておくことが
好ましい。
【0047】例えばロフト4と吹抜2との境界を多数の
覗き窓を形成した壁によって構成すると共に通行床面7
との境に潜り穴を形成した壁を構成した場合、ロフト4
を吹抜2を介して居間空間1との連続性を維持しなが
ら、子供たちがこもる巣のように構成することが可能と
なり、ロフト4の遊び場としての機能性を向上すること
が可能である。
【0048】ステージ3の外壁、特に南側の外壁14に
は、複数の窓15が設けられている。この窓15は、縦方向
に3連の小窓15a〜15cによって構成されており、特
に、下段の小窓15aは嵌め殺し窓として構成され、中段
の小窓15b及び上段の小窓15cは横滑り窓としてとして
構成されている。
【0049】本実施例では、ステージ3,ロフト4の外
壁14に対し、横方向に窓15を3窓連続して取り付けてお
り、これにより、外壁14に意匠性の高い、且つ採光性の
向上した開口部を構成することが可能である。
【0050】上記の如く、窓15の下段の小窓15aを嵌め
殺し窓とすることによって、ステージ3で遊んでいる子
供たちが外を見易くすると同時に、該窓15から外に出る
ことを防止することが可能である。
【0051】上記の如く構成された居間Bでは、居間空
間1とステージ3が連続し、且つ居間空間1とロフト4
及び通行床面6が吹抜2を介して連続し、更に、ステー
ジ3とロフト4が梯子5によって接続されると共に通行
床面6と居間空間1が階段8によって接続されて回遊路
が構成される。
【0052】このため、ロフト4で遊ぶ子供たちや回遊
路を走り回る子供たちを居間空間1にいる大人たちが見
守ることが可能であり、且つステージ3で遊戯をする子
供たちを居間空間1から観覧することが可能である。従
って、居間空間1にいる大人たちは家の中にいる子供た
ちを、直接或いは吹抜2を介して常に捉えることが可能
となり、必要に応じて良好な状態でコミュニケーション
をはかることが可能となる。
【0053】ロフト4の外壁、特に南側の外壁14にも、
ステージ3の外壁14と同様に、縦方向に配置された3連
の小窓15a〜15cからなる窓15が設けられている。この
窓15は、下段の小窓15aが嵌め殺し窓として構成され、
中段の小窓15b及び上段の小窓15cが横滑り窓としてと
して構成されている。このため、ロフト4への採光性能
や通風,換気性能を確保することが可能であり、且つ吹
抜2を介して屋内への採光,通風,換気機能を発揮する
ことが可能である。
【0054】次に、図3により第2実施例に係る居間C
の構成について説明する。尚、図に於いて、前述した第
1実施例と同一の部分及び同一の機能を有する部分には
同一の符号を付して説明を省略する。
【0055】本実施例に係る居間Cは、第1実施例に於
けるステージ3に代えて土間20を構成したものである。
この土間20は1階に設けた居間空間1と屋外とを連続す
る機能を有するものであり、該居間空間1と対向して配
置され、且つ居間空間1の床面レベルよりも低いレベル
を持って構成されている。また土間20を屋外の庭と連続
させるために、外壁14の側壁部分には土間20の床面の下
端とする高さの高い開口部21が形成され、該開口21を利
用して子供たちや大人たちが自由に出入りし得るように
構成されている。
【0056】本実施例では、土間20とロフト4の間に梯
子は設けられず、従って、土間20とロフト4を介しての
回遊路が構成されることはない。しかし、ロフト4は吹
抜2の縁に沿って形成され、該ロフト4と連続した通行
床面6も吹抜2の縁に沿って形成されるため、ロフト4
で遊んでいる子供たちや、ロフト4,通行床面6を走り
回る子供たちを居間空間1にいる大人たちが吹抜2を介
して見守ることが可能である。
【0057】本実施例に於いて、土間20とロフト4は同
一の平面形状と出幅寸法及び横幅寸法を有する階層ユニ
ットEとして構成されており、住宅Aに於ける所定の外
壁12の延長線で居間空間1,吹抜2と対向して配置され
ている。このため、土間20,ロフト4からなる階層ユニ
ットEの外壁14は、外壁12から突出した構成となってい
る。
【0058】上記の如く構成された居間Cでは、土間20
とロフト4の連続性が欠如するものの、土間20を介して
居間空間1が屋外と連続し、屋外で遊ぶ子供たちと土間
20及び窓15,開口部21を介してコミュニケーションをは
かることが可能である。また家の中で遊ぶ子供たちと
は、居間空間1から直接、或いは吹抜2を介してコミュ
ニケーションをはかることが可能である。
【0059】次に、図4により第3実施例に係る居間D
の構成について説明する。この実施例は実質的に第1実
施例と同様であり、この第1実施例と同一部分には同一
の符号を付して説明を省略する。
【0060】図に於いて、居間Dは住宅Aの隅部のスペ
ースに配置されている。このため、居間空間1の南東側
にはステージ3,ロフト4を有する階層ユニットEを配
置するための所定の外壁12が設けられており、南西側に
は単なる外壁23が構成されている。
【0061】吹抜2は外壁13から屋内側に入り込んだ位
置に形成されており、ロフト4の吹抜2の縁に沿った部
位には机ユニット4bが設置されている。また階段8は
吹抜2の縁に沿って設けられると共に居間空間1から直
接昇降し得るように構成されている。即ち、居間空間1
の床面が下層床面としの機能を有している。
【0062】上記の如く構成された居間Dでは、居間空
間1〜階段8からなる回遊路が全体にコンパクトに構成
されており、且つ階段8が居間空間1と連続することか
ら、子供たちが家の中の何処にいても、居間空間1にい
る大人たちが捉えることが可能であり、良好なコミュニ
ケーションをはかることが可能である。
【0063】またステージ3,ロフト4からなる階層ユ
ニットEは、ステージ3が住宅Aに於ける所定の外壁12
の延長線で居間空間1と対向して配置されており、これ
により、ステージ3,ロフト4を構成する部分が平面的
に突出した形状を持って構成されている。
【0064】次に、図1,図3〜図5により、設計手法
について説明する。本設計手法は、1階に配置された居
間空間1に対向して配置されるステージ3或いは土間20
と、2階に於ける吹抜2の縁に沿って配置されるロフト
4とからなり、予めこれらを組み合わせて設計した複数
の階層ユニットEを用意しておき、住宅Aの主たる間取
りが決定した後であっても、居間空間1を所定の外壁12
に沿って配置すると共に吹抜2を形成し、更に、居間空
間1にステージ3,土間20を対向させて組み合わせるこ
とで、前述した居間B〜Dを含む目的の居間を設計する
ものである。
【0065】従って、ステージ3,ロフト4を除く住宅
Aの主たる間取りや、平面形状に左右されることなく、
該住宅Aに於ける居間空間1の所定の外壁12に面した辺
の長さに応じた階層ユニットEを選択して組み合わせる
ことで、極めて容易に家族の良好なコミュニケーション
をはかることが可能な居間を設計することが可能であ
る。
【0066】特に、階層ユニットEの外壁14を所定の外
壁12と同一面に構成すること、の拘りをなくすことで、
従来の住宅間取り集に収録されたような住宅であって
も、多くの労力を割くことなく、所望の構成を持った居
間を設計することが可能である。
【0067】即ち、図5(a)に示すように、略矩形状
の住宅Aを基本とした場合、この住宅Aの平面形状を変
えることなく、間取りを変更して同図(b)に示すよう
に、略中央に居間空間1を配置すると共に吹抜2を形成
し、更に、居間空間1に連続させて階段8を配置した間
取りを設計し、この居間空間1に対向させて所定の外壁
12に、予め選択した階層ユニットEを組み合わせること
で、所望の機能を持った居間を設計することが可能であ
る。
【0068】上記の如くして所望の居間を設計したと
き、階層ユニットEは住宅Aの基本形状の部分から突出
することになる。しかし、階層ユニットEが突出したこ
とが意匠性を損なう虞はなく、この突出部分が存在する
ことが本発明の居間を有する住宅の特徴であるとして積
極的に捉えることで、より存在感のある住宅を設計する
ことが可能となる。
【0069】特に、突出した階層ユニットEの外壁14の
目地の意匠を、住宅Aの基本部分を構成する所定の外壁
12の目地の意匠と異なる意匠とすることによって、より
際立った外観性能と、他の住宅との差別化をはかること
が可能である。
【0070】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
居間では、吹抜の縁に沿って構成したロフトを子供たち
の遊び場とすることが可能であり、該ロフトにいる子供
たちと居間空間にいる大人たちとのコミュニケーション
を吹抜を介して実現することが出来る。このため、子供
たちが家の中の何処にいても、居間空間から捉えること
が可能であり、且つコミュニケーションをはかることが
出来る。
【0071】またロフトの下方に居間空間と連続させて
ステージ或いは土間を設けた場合には、ステージで行う
子供たちの遊戯を居間空間から観覧することが出来、或
いは土間を介して屋外の空間で遊ぶ子供たちとのコミュ
ニケーションをはかることが出来る。
【0072】また下層階と上層階とを結んで回遊路を構
成した場合には、子供たちが家のなかを走り回ることが
出来、且つこのようにした遊ぶ子供たちを居間空間から
捉えることが出来る。このため、家族間の良好なコミュ
ニケーションをはかることが出来る。
【0073】また本発明に係る設計手法では、予めステ
ージ,土間とロフトを組み合わせた、或いは異なる寸法
を持った複数の階層ユニットを用意しておき、これらの
階層ユニットの中から最適な階層ユニットを選択し、更
に、居間空間に対向させてステージ,土間を、吹抜の縁
に沿ってロフトを配置するように組み合わせることで、
容易に所望の居間を設計することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る居間の構成を説明する図であ
る。
【図2】ロフト又はステージに設けた開口部の構成を説
明する図である。
【図3】第2実施例に係る居間の構成を説明する図であ
る。
【図4】第3実施例に係る居間の構成を説明する図であ
る。
【図5】予め設定されているプランに階層ユニットを組
み合わせる手法を説明する図である。
【符号の説明】
A 住宅 B〜D 居間 E 階層ユニット 1 居間空間 2 吹抜 3 ステージ 4 ロフト 4a 開口 4b 机ユニット 5 梯子 6 通行床面 7 子供部屋7(オープンスペー
ス) 8 階段 8a 下層床面 9 DK 10 寝室 11 壁 12 外壁 13 引出 14 外壁 15 窓 15a〜15c 小窓 20 土間 21 開口部 23 外壁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下層階に形成された居間空間と、前記居
    間空間に形成された吹抜と、前記吹抜を介して居間空間
    と連続した上層階と、前記上層階であって吹抜の縁に沿
    って形成されたロフトと、を有することを特徴とする居
    間。
  2. 【請求項2】 前記ロフトの下方であって且つ前記居間
    空間と連続したステージを有することを特徴とする請求
    項1に記載した居間。
  3. 【請求項3】 前記ロフトの下方であって且つ前記居間
    空間と連続して形成されたステージ又は土間と、前記ロ
    フトと前記ステージ又は土間の間に架け渡された昇降器
    具と、前記上層階であって吹抜の縁に沿って形成される
    と共に前記ロフトと連続した通行床面と、前記通行床面
    と下層床面を結ぶ階段とを有することを特徴とする請求
    項1に記載した居間。
  4. 【請求項4】 予め下層階に対応する部分にステージ又
    は土間が上層階に対応する部分にロフトが配置された階
    層ユニットを用意しておき、住宅の所定の外壁の延長線
    に沿って下層階に居間空間を設定すると共に該居間空間
    に吹抜を設定し、前記住宅の居間空間に前記階層ユニッ
    トのステージ又は土間を対向させて配置すると共に吹抜
    の縁に沿ってロフトを配置することで、住宅の所定の外
    壁から階層ユニットを突出させて組み合わせることを特
    徴とする居間の設計手法。
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