JP2003156756A - 半透過型アクティブマトリクス型液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents
半透過型アクティブマトリクス型液晶表示装置及びその製造方法Info
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Abstract
ともに、後背部の光源からの光を透過させる半透過型液
晶表示装置においては、液晶のツイスト角に応じて、そ
れぞれ白の反射率および透過率が最大となる最適な反射
領域の液晶層の膜厚dr及び透過領域の液晶層の膜厚d
fを設定する必要があるのと、反射板の法線方向に効率
よく反射するために、最適な反射電極の表面形状を設定
する必要がある。 【解決手段】反射領域5の液晶の膜厚drは反射用有機
絶縁膜の膜厚droと反射用色層の膜厚drcを調整す
ることよって、透過領域6の液晶の膜厚dfは透過用有
機絶縁膜の膜厚dfoと透過用色層の膜厚dfcを調整
することによってそれぞれ最適な値に設定する。
Description
し、特に外部からの入射光を反射して表示光源とすると
ともに、後背部の光源からの光を透過させる半透過型液
晶表示装置に関する。
射板により外部からの入射光を反射して表示光源とする
ことにより、光源としてのバックライトを備える必要の
ない反射型の液晶表示置(liquid crysta
l display:LCD)、および、光源としてバ
ックライトを備えた透過型液晶表示装置が知られてい
る。
置よりも低消費電力化、薄型化、軽量化が達成できるた
め、主に携帯端末用として利用されている。その理由
は、外部から入射した光を装置内部の反射板で反射させ
ることにより表示光源として利用できるので、バックラ
イトが不要になるからである。一方で透過型液晶表示装
置は、周囲の光が暗い場合において反射型液晶表示装置
よりも視認性が良いという特性を持つ。
(ツイステッドネマテッィク)方式、一枚偏光板方式、
STN(スーパーツイステッドネマテッィク)方式、G
H(ゲストホスト)方式、PDLC(高分子分散)方
式、コレステリック方式等を用いた液晶と、これを駆動
するためのスイッチング素子と、液晶セル内部又は外部
に設けた反射板またはバックライトとから構成されてい
る。これらの一般的な液晶表示装置は、薄膜トランジス
タ(TFT)又は金属/絶縁膜/金属構造ダイオード
(MIM)をスイッチング素子として用いて高精細及び
高画質を実現できるアクティブマトリクス駆動方式が採
用され、これに反射板またはバックライトが付随した構
造となっている。
示装置の利点を併せ持つ液晶表示装置として、図13に
示すように、下部側基板の画素電極1の周囲を通り互い
に直交するようにゲート配線2とドレイン配線3が設け
られ、画素電極1に薄膜トランジスタ4が設けられ、薄
膜トランジスタ4のゲート電極およびドレイン電極にゲ
ート配線2およびドレイン配線3が接続され、画素電極
1に金属膜からなる反射領域5とITOからなる透過領
域6が形成された半透過型液晶表示装置が開示されてい
る(特許第2955277号公報参照)。
領域を設けることにより、周囲の光が明るい場合にはバ
ックライトを消して反射型液晶表示装置として使用可能
であり、低消費電力という反射型液晶表示装置の特性が
発揮される。また、周囲の光が暗い場合にバックライト
を点灯させて透過型液晶表示装置として使用すると、周
囲が暗い場合での視認性向上という透過型液晶表示装置
の特性が発揮される。以下、反射型液晶表示装置として
も透過型液晶表示装置としても使用可能な液晶表示装置
を、半透過型液晶表示装置と呼ぶことにする。
反射領域5では入射光が液晶層を往復し、透過領域6で
は入射光が液晶層を通過するために、液晶層における光
の経路差が発生してしまい、両領域でのリタデーション
の相異によって出射光強度を最適化できないという問題
が存在した。その問題を解決するために特許第2955
277号公報に記載された液晶表示装置には、図14に
示す液晶表示装置の断面図のように、反射領域5の透明
電極7下に絶縁層8設けて絶縁層8の上または下に反射
板9を配置することで、反射領域5での液晶層の膜厚d
rと透過領域6での液晶層の膜厚dfに差を設ける構造
が開示されている。
層の膜厚に基づいて、透過モードでの出射光の強度と、
反射モードでの出射光の強度を計算した結果を示したグ
ラフである。透過モードと反射モードの出射光強度は液
晶層の厚さによって異なることが分かる。従って、反射
領域の液晶層の膜厚drと透過領域の液晶層の膜厚df
の比率を1:2程度にすることにより、反射領域5と透
過領域6との光の経路差を解消して出射光の特性が近似
される。このような半透過型液晶表示装置の反射領域と
透過領域の出射光強度の最適化について本願発明者はさ
ら検討を行った。その検討結果を以下に示す。 (1)反射領域と透過領域の出射光強度の最適化 図15は半透過型液晶表示装置の各部位における偏光状
態を示す図であり、図17は、液晶の膜厚と液晶のツイ
スト角との関係を示す図である。図15では図14の絶
縁層8の上に反射電極10を配置し、反射板を兼用する
構成を前提とする。 図15に示すように、半透過型液
晶表示装置は、下部側基板11と、対向側基板12と、
両基板間に狭持されている液晶層13と、下部側基板1
1の下方に配置されているバックライト光源28と、下
部側基板11及び対向側基板12の各々の外側に設けら
れる位相差板20a、20b及び偏光板23a、23b
を具備している。
域をノーマリーホワイト、すなわち対向側基板と反射電
極及び透過電極の間に電圧がかからずに液晶がねている
状態で白、液晶が立っている状態で黒とするため、液晶
層13と偏光板23bとの間に位相差板(λ/4板)2
0bを配置する。λ/4板20bを偏光板23bの光学
軸に対して45°回転させて挟むことにより、偏光板2
3bを通過した直線偏光(水平)は、右まわり円偏光と
なる。右回り円偏光となった光は反射領域の液晶層の膜
厚drを所定の値にすることで反射電極10に直線偏光
として到達する。反射電極10では直線偏光は直線偏光
として反射され、液晶層10を出射するときは右まわり
円偏光となる。これがλ/4板20bにより直線偏光
(水平)となり、水平方向に光学軸を持つ偏光板23b
を出射し、白表示となる。
液晶が立つ。このとき、液晶層13に右回り円偏光とし
て入射した光は反射電極10まで右周り円偏光のまま到
達し、反射電極10により右まわり円偏光は左まわり円
偏光として反射する。そして、左周り円偏光のまま液晶
層13を出射したのち、λ/4板20bにより直線偏光
(垂直)として変換され、偏光板23bに吸収されて光
は出射しない。このため黒表示となる。
場合、電圧のかけた状態で黒表示となるように下側のλ
/4板20a、偏光板23aの光学軸の配置角が決定さ
れる。下側偏光板23aは上側の偏光板23bとクロス
ニコルに、すなわち90°回転した方向に配置される。
また、上側のλ/4板20bの影響をキャンセル(補
償)するため、下側のλ/4板20aもまた90°回転
して配置される。液晶は電圧をかけた状態では立ってい
るため、光の偏光状態は変化しないので、結局、偏光板
23a、23bがクロスニコルに配置されていることと
光学的には等価となり、電圧がかけた状態で黒表示とな
る。以上のようにして、半透過型液晶表示装置の光学部
材の配置、および光学軸の配置角が決定される。
ツイスト角φを0°〜90°の範囲で変化させた時の、
それぞれ白の反射率および透過率が最大となる最適な反
射領域の液晶層の膜厚dr及び透過領域の液晶層の膜厚
dfを図17に示す。図17より、透過領域と反射領域
の最適な液晶層の厚さは、液晶のツイスト角72°で一
致し、液晶のツイスト角が小さくなるにつれ、反射領域
の最適な液晶層の厚さの方が透過領域の最適な液晶層の
膜厚よりも小さくなる。液晶としてΔn=0.086の
ネマティック液晶を用い、ツイスト角を72°に設定し
たときの透過領域と反射領域の最適な液晶層の膜厚はd
r=df=2.7μm、ツイスト角を0°に設定したた
ときの透過領域と反射領域の最適な液晶層の膜厚はdr
=1.5μm、df=2.9μmである。 (2)反射板の法線方向に効率よく反射するための条件 図18(a)は、反射板1に入射する光Liと、反射板
32に反射して観察者が視認する光Lrとを模式的に示
したものである。入射光Li及び反射光Lrが反射板3
2の法線方向となす角をそれぞれ入射角Ti及び反射角
Trとする。入射光Liは、凸パターン33及び第2の
絶縁膜34により凹凸状に形成されれている反射電極3
5で反射されるので、入射角Tiと反射角Trは異なる
値となる。
一点Aに入射した光の反射について模式的に示した図で
ある。ここでは、簡便のために反射電極35の表面形状
と反射板32のみを図示している。
に入射すると、入射光LiはA点における反射電極35
の接平面での反射となるため、反射光LrはA点におけ
る法線方向を対称軸とした方向に反射する。
面と反射板32とのなす角はA点における傾斜角θと定
義すると、反射光Liの反射方向の分布は反射電極35
の凹凸の傾斜角θの分布に依存することになる。このた
め、観察者Pが反射板32の輝度に関して主観評価を行
い、明るい反射であると認識するように傾斜角θの分布
を設計することが重要となる。
置を使用する状況を検討すると、図19(a)に示すよ
うに、反射板32の法線方向と0乃至―60度の角度に
ある光源Sからの入射光Liが、−10乃至+20度の
角度に反射される反射光Lrを観察者Pが視認する状況
と、図19(b)に示すように、反射板32のA点への
左右20度内の方向からの入射光Liを左右20度以内
の方向で観察者Pが反射光Lrを視認する状況と、が支
配的であると考えられる。
に、観察者Pから見て水平方向に伸びた形状の凹凸を多
く含めることにより、図19(a)に示したように、光
源Sからの入射光Liを効率的に観察者Pへの反射光L
rとするような指向性を伴った反射板32を設計するこ
とができる。
ンの平面図である。図中の傾斜部分が凸パターン33の
形成されている領域であり、白抜きの三角形で示されて
いる領域が凹部が形成されている領域である。図20に
おいては、凹部を示す三角形は規則的に配列されている
が、実際には、ある程度の乱雑さをもって三角形が配列
されている。ここでは複数の三角形の3辺を凸パターン
33が画定している例を示したが、凹凸パターンとして
は複数の線状凸パターンにより四角形や楕円形などの閉
じた図形(閉図形)が形成されるものであればよい。
である。凸パターン33の中心間距離をL、凸パターン
33の幅をW、凸パターン33の高さをD、第2の絶縁
膜34の高さが極小となる高さをd、第2絶縁膜34の
高さが最大となる点と最小となる点の高さ差を△D、す
なわち反射電極の表面の凹凸段差とする。第2絶縁膜層
34の上面に塗布されたアルミニウム膜(反射電極3
5)は薄いため、その厚さは無視し、図示しない。
の反射率が高くなるように反射電極の表面形状を決める
必要がある。反射電極の表面形状は、図21に示す反射
電極31の表面の凹凸段差△Dと、凸パターン(第1の
絶縁膜)33の中心間距離Lによって概略決まる。
要求されている。また、携帯電話等の携帯機器では、よ
り明るい画面の要請から半透過型が主流になりつつあ
る。高精細化、半透過化により、一画素に含まれる三角
形(凹部)の数が少なくなると、反射光同士の干渉が発
生するという問題が生じる。一画素に含まれる三角形の
数が少なくなると、一画素の中で干渉をキャンセルする
ことが難しくなるからである。そこで凸パターン(第1
の絶縁膜)33の中心間距離Lはできるだけ小さくする
必要があるが、これは露光精度等の製造上の能力で決ま
るため、現在の中心間距離Lは60〜80μmである。
そこで、反射電極の表面形状は、反射電極31の表面の
凹凸段差△Dとで概略決まることになる。
の市場要求は明るい表示がポイントだが、上述したよう
に明るい表示を実現するには、 (1)液晶のツイスト角に応じて、それぞれ白の反射率
および透過率が最大となる最適な反射領域の液晶層の膜
厚dr及び透過領域の液晶層の膜厚dfを図17に示す
ように設定する必要がある。 (2)反射板の法線方向に効率よく反射するために、最
適な反射電極の表面形状を設定する必要がある。
足する、反射領域においても透過領域においても輝度を
最大にする半透過型液晶表示装置を提供することを課題
とする。
に、請求項1に係る発明は、配線及び薄膜トランジスタ
が形成された下部側基板と、前記下部側基板に対向して
配置される対向側基板とによって液晶が挟持され、前記
下部側基板に反射用絶縁膜が形成され、前記反射用絶縁
膜の上に反射電極が形成されている反射領域と、前記下
部側基板に透過用絶縁膜が形成され、前記透過用絶縁膜
の上に透明電極が形成されている透過領域とが設けら
れ、前記対向基板の前記反射領域に対応する位置に反射
用色層が形成され、前記対向基板の前記透過領域に対応
する位置に透過用色層が形成され、前記反射用色層及び
前記透過用色層を覆うように共通電極が形成され、前記
反射電極及び前記透明電極と前記共通電極との間に電圧
を印加する液晶表示装置であって、前記反射電極の表面
の高さと前記透明電極の表面の高さは異なり、前記反射
用色層と前記透過用色層の膜厚も異なることを特徴とす
る液晶表示装置を提供する。
なる最適な反射領域の液晶層の膜厚dr及び透過領域の
液晶層の膜厚dfになるように、反射電極の表面の高さ
と透明電極の表面の高さ、及び反射用色層と透過用色層
の膜厚を設定することができる。下部側基板の高さと色
層の膜厚の両者を設定できることによって、設定の自由
度が大きくなる。
面の高さと前記透明電極の表面の高さの差は、前記反射
用絶縁膜の膜厚、前記透過用絶縁膜の膜厚、前記反射電
極の膜厚、前記透明電極の膜厚によって決まることを特
徴とする請求項1に記載の液晶表示装置を提供する。
は、反射電極と透明電極の表面の高さの差は、反射絶縁
膜と反射電極の積層膜の膜厚になる。透過用絶縁膜が無
機膜のみを有する場合は、反射電極と透明電極の表面の
高さの差は、反射用絶縁膜と反射電極の積層膜の膜厚と
透過用絶縁膜と透明電極の積層膜の膜厚の差になる。
の膜厚は前記透過用絶縁膜の膜厚より厚く、前記反射用
色層の膜厚は前記透過用色層の膜厚より薄いことを特徴
とする請求項1又は請求項2に記載の液晶表示装置を提
供する。
うな構成で、それぞれ白の反射率および透過率が最大と
なるように設定することができる。
は無機膜のみを有することを特徴とする請求項1乃至は
請求項3の何れか一項に記載の液晶表示装置を提供す
る。
とによって、透過領域の透過率を高くすることができ
る。
の膜厚は前記透過用絶縁膜の膜厚より厚く、前記反射用
色層の膜厚は前記透過用色層の膜厚より厚いことを特徴
とする請求項1又は請求項2に記載の液晶表示装置を提
供する。
うな構成で、それぞれ白の反射率および透過率が最大と
なるように設定することができる。
は有機絶縁膜を有し、前記有機絶縁膜の膜厚は1.5μ
m以上であることを特徴とする請求項1乃至請求項5の
いずれか一項に記載の液晶表示装置を提供する。
することによって、反射板の法線方向に効率よく反射す
ることができる。
は有機絶縁膜を含み、前記有機絶縁膜の膜厚は2μm以
上であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいず
れか一項に記載の液晶表示装置を提供する。
ことによって、ばらつきを考慮し、反射板の法線方向に
効率よく反射することが確実にできる。
面の凹凸段差は0.5μm以上、1μm以下であること
を特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記
載の液晶表示装置を提供する。
上、1μm以下に形成することによって、反射板の法線
方向に効率よく反射することができる。
は第1の反射用有機絶縁膜と第2の反射用有機絶縁膜を
有し、第1の反射用有機絶縁膜の膜厚は1μm以上であ
ることを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置を提
供する。
上形成することによって、反射電極の表面の凹凸段差を
0.5μm以上にすることができる。
膜は第1の反射用有機絶縁膜と第2の反射用有機絶縁膜
を有し、第1の反射用有機絶縁膜の膜厚は2μm以上で
あることを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置を
提供する。
上形成することによって、ばらつきを考慮しても、反射
電極の表面の凹凸段差を確実に0.5μm以上にするこ
とができる。
ランジスタが形成された下部側基板と、前記下部側基板
に対向して配置される対向側基板とによって液晶が挟持
され、前記下部側基板に反射用絶縁膜が形成され、前記
反射用絶縁膜の上に反射電極が形成されている反射領域
と、前記下部側基板に透過用絶縁膜が形成され、前記透
過用絶縁膜の上に透明電極が形成されている透過領域と
が設けられ、前記対向基板の前記反射領域に対応する位
置に反射用色層が形成され、前記対向基板の前記透過領
域に対応する位置に透過用色層が形成され、前記反射用
色層及び前記透過用色層を覆うように共通電極が形成さ
れ、前記反射電極及び透明電極と前記共通電極との間に
電圧を印加する液晶表示装置の製造方法であって、前記
反射領域の液晶の膜厚は前記反射用絶縁膜の膜厚と前記
反射用色層の膜厚を調整する工程によって、前記透過領
域の液晶の膜厚は前記透過用絶縁膜の膜厚と前記透過用
色層の膜厚を調整する工程によって、それぞれ調整する
ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法を提供する。
膜及び前記透過用絶縁膜の膜厚の調整工程は、絶縁性基
板に第1の絶縁膜を形成する工程と、前記第1の絶縁膜
に積層して選択的に第2の絶縁膜を形成する工程と、前
記第2の絶縁膜に積層して選択的に第3の絶縁膜を形成
する工程を有することを特徴とする請求項11に記載の
液晶表示装置の製造方法を提供する。
膜は無機膜で、前記第2の絶縁膜は複数の凸パターンを
成す有機膜で、前記第3の絶縁膜は平坦化有機膜である
ことを特徴とする請求項12に記載の液晶表示装置の製
造方法を提供する。
向に効率よく反射する反射板を形成することができる。
及び前記透過用色層の膜厚の調整工程は、絶縁性基板の
前記反射領域に対応する位置と前記透過領域に対応する
位置の境界近傍に遮光層を形成する工程と、前記絶縁性
基板の前記反射領域に対応する位置に第1の色層を形成
する工程と、前記絶縁性基板の前記透過領域に対応する
位置に第2の色層を形成する工程とを有することを特徴
とする請求項11に記載の液晶表示装置の製造方法を提
供する。
及び前記透過用色層の膜厚の調整工程は、絶縁性基板の
前記反射領域に対応する位置及び前記透過領域に対応す
る位置に第1の色層を形成する工程と、前記絶縁性基板
の前記反射領域に対応する位置又は前記透過領域に対応
する位置に前記第1の色層に積層して第2の色層を形成
する工程を有することを特徴とする請求項11に記載の
液晶表示装置の製造方法を提供する。
及び前記透過用色層の膜厚の調整工程は、絶縁性基板の
前記反射領域に対応する位置又は前記透過領域に対応す
る位置に第1の色層を形成する工程と、前記絶縁性基板
の前記反射領域に対応する位置及び前記透過領域に対応
する位置に前記第1の色層に積層して第2の色層を形成
する工程を有することを特徴とする請求項11に記載の
液晶表示装置の製造方法を提供する。
ることによって、パターニング精度のずれによって、反
射領域の色層と反射領域の色層の間に色層のない領域が
発生しても、そこから光漏れが発生することを防ぐこと
ができる。
ランジスタが形成された下部側基板と、前記下部側基板
に対向して配置される対向側基板とによって液晶が挟持
され、前記下部側基板に反射用絶縁膜が形成され、前記
反射用絶縁膜の上に反射電極が形成されている反射領域
と、前記下部側基板に透過用絶縁膜が形成され、前記透
過用絶縁膜の上に透明電極が形成されている透過領域と
が設けられ、前記対向基板の前記反射領域に対応する位
置に反射用色層が形成され、前記対向基板の前記透過領
域に対応する位置に透過用色層が形成される液晶表示装
置であって、一画素の前記反射用色層と前記透過用色層
の境界近傍に、前記反射用色層又は前記透過用色層に積
層して遮光層が形成されたことを特徴とする液晶表示装
置を提供する。
のずれによって、反射領域の色層と反射領域の色層の間
に色層のない領域が発生しても、そこから光漏れが発生
することを防ぐことができる。
ランジスタが形成された下部側基板と、前記下部側基板
に対向して配置される対向側基板とによって液晶が挟持
され、前記下部側基板に反射用絶縁膜が形成され、前記
反射用絶縁膜の上に反射電極が形成されている反射領域
と、前記下部側基板に透過用絶縁膜が形成され、前記透
過用絶縁膜の上に透明電極が形成されている透過領域と
が設けられ、前記対向基板の前記反射領域に対応する位
置及び前記透過領域に対応する位置にに第1の色層が形
成され、前記対向基板の前記透過領域に対応する位置に
のみ前記第1の色層に積層して第2の色層が形成されて
いることを特徴とする液晶表示装置を提供する。
反射領域の色層より厚くすることができる。また、第1
の色層と第2の色層の厚さと材質を適当に選択すること
によって、透過領域と反射領域の色味を調整し、合わせ
ることができる。さらに、パターニング精度のずれによ
って、反射領域の色層と反射領域の色層の間に色層のな
い領域が発生することを防ぐことができる。
ランジスタが形成された下部側基板と、前記下部側基板
に対向して配置される対向側基板とによって液晶が挟持
され、前記下部側基板に反射用絶縁膜が形成され、前記
反射用絶縁膜の上に反射電極が形成されている反射領域
と、前記下部側基板に透過用絶縁膜が形成され、前記透
過用絶縁膜の上に透明電極が形成されている透過領域と
が設けられ、前記対向基板の前記反射領域に対応する位
置に反射用色層が形成され、前記対向基板の前記透過領
域に対応する位置に透過用色層が形成される液晶表示装
置の製造方法であって、前記下部基板の前記反射領域に
対応する位置及び前記透過領域に対応する位置に第1の
色層を形成する工程と、前記下部基板の前記反射領域に
対応する位置又は前記透過領域に対応する位置に前記第
1の色層に積層して第2の色層を形成する工程を有する
ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法を提供する。
ランジスタが形成された下部側基板と、前記下部側基板
に対向して配置される対向側基板とによって液晶が挟持
され、前記下部側基板に反射用絶縁膜が形成され、前記
反射用絶縁膜の上に反射電極が形成されている反射領域
と、前記下部側基板に透過用絶縁膜が形成され、前記透
過用絶縁膜の上に透明電極が形成されている透過領域と
が設けられ、前記対向基板の前記反射領域に対応する位
置に反射用色層が形成され、前記対向基板の前記透過領
域に対応する位置に透過用色層が形成される液晶表示装
置の製造方法であって、前記下部基板の前記反射領域に
対応する位置又は前記透過領域に対応する位置に第1の
色層を形成する工程と、前記下部基板の前記反射領域に
対応する位置及び前記透過領域に対応する位置に前記第
1の色層に積層して第2の色層を形成する工程を有する
ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法を提供する。
ることによって、パターニング精度のずれによって、反
射領域の色層と反射領域の色層の間に色層のない領域が
発生しても、そこから光漏れが発生することを防ぐこと
ができる。
参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって
本発明を限定するものではない。
施の形態に係る半透過型液晶表示装置の部分断面図であ
り、ツイスト角φ=0°の場合である。図1に示すよう
に、半透過型液晶表示装置は、装置内部に、下部側基板
11、下部側基板11に対向して配置された対向側基板
12、及び下部側基板11と対向側基板12の間に挟み
込まれた液晶層13を有している。この半透過型液晶表
示装置は、例えば、薄膜トランジスタ(thin fi
lm transistor:TFT)をスイッチング
素子として各画素毎に設けた、アクティブマトリクス方
式を採用している。
保護膜15、TFT16、パシベーション膜21、反射
用有機絶縁膜17、反射電極18及び透明電極19を有
している。絶縁性基板14の上には、絶縁保護膜15が
積層され、絶縁保護膜15の上には、TFT16が形成
されている。TFT16は、絶縁性基板14上のゲート
電極16a、ゲート電極16aを覆う絶縁保護膜15上
のドレイン電極16b、半導体層16c、及びソース電
極16dを有している。ドレイン電極16b、半導体層
16c、ソース電極16dはパシベーション膜21によ
って覆われ、パシベーション膜21の上には透明電極1
9が形成されている。
備している。反射領域5では、パシベーション膜21の
上に凸パターンから成る第1の反射用有機絶縁膜17a
と第2の反射用有機絶縁膜17bが積層されている。第
2の反射用有機絶縁膜17bには、TFT16のソース
電極16dに達するコンタクトホール22が開けられて
いる。更に、コンタクトホール22と共に第2の反射用
有機絶縁膜17bを覆って、反射電極18が積層されて
いる。反射電極18及び透明電極19は、コンタクトホ
ール22を介してTFT16のソース電極16dに接続
され画素電極としての機能を有する。また、反射電極1
8は反射板としての機能も有する。
液晶分子を配向させるためのポリイミド等の配向膜が積
層され(図示せず)、ラビングが施されることにより液
晶層13の液晶分子の配向方向が決定される。対向側基
板12の液晶層13と接する面も配向膜で覆われている
(図示せず)。
性基板27の上に形成された色層26、色層2の上に形
成され液晶層13と接する透明電極25を有している。
反射領域の色層の膜厚は透過領域の色層の膜厚よりdc
だけ薄く設定されている。ただし、異なる膜厚の境界
は、反射領域5と透過領域6の境界、すなわち、反射電
極18が形成された領域と透明電極6が形成された領域
の境界とは少しずらしてある。これは、液晶のディスク
リを目立たなくするためである。
側には、バックライト28が設けられている。このバッ
クライト28からの光は、透過領域6の絶縁性基板14
および絶縁保護膜15、パシベーション膜21及び透明
電極19を透過して液晶層13に達し、液晶層13を経
て透明電極25から対向側基板12の外に出射される。
最適な反射領域の液晶層の膜厚drは1.5μm、透過
領域の液晶層の膜厚dfは2.9μmであり、反射用有
機絶縁膜、すなわち第1の反射用有機絶縁膜17aと第
2の反射用有機絶縁膜17bの積層膜の膜厚drを2μ
m、透過用有機絶縁膜の膜厚dfを0μm、反射用色層
の膜厚を透過用色層の膜厚より0.6μm薄く、絶縁性
基板14と27の間隔を適宜設定することによって実現
できる。ここで、表面に凹凸が形成されている積層され
た反射用有機絶縁膜17の膜厚は平均膜厚で考える。
下部側基板11及び対向側基板12の製造方法について
説明する。
の下部側基板11の製造工程を示す説明図である。先
ず、絶縁性基板14の上に、ゲート電極16aを形成し
て絶縁保護膜15を積層し、絶縁保護膜15の上に、ド
レイン電極16b、半導体層16c及びソース電極16
dをそれぞれ形成して、スイッチング素子としてのTF
T16の基板を形成し、TFT16を覆うようにパシベ
ーション膜21を形成し、パシベーション膜21の上に
透明電極19を形成する((a)参照)。透明電極19
の上に有機樹脂を塗布した後、露光・現像処理を行って
凸パターン形成マスクにより、反射領域5に反射電極1
8の表面に凹凸パターンを形成するための複数の凸パタ
ーンである第1の反射用有機絶縁膜17aを形成する
((b)参照)。第1の反射用有機絶縁膜17aの材質
はアクリル樹脂で、日本合成化学製PC415G(15
cp)を用いた。このとき、透過領域6には第1の反射
用有機絶縁膜17aが形成されないようなマスクになっ
ている。熱焼成により有機樹脂の角部分が丸みを帯びる
ものとなる((c)参照)。焼成は230℃で1時間行
った。次に、第1の反射用有機絶縁膜17aを覆うよう
に、有機樹脂からなる層間膜を塗布して、滑らかな凹凸
形状とした後、露光・現像処理を行って透過領域の層間
膜を削除する。層間膜の材質はアクリル樹脂で、日本合
成化学製PC405G(5−10cp)を用いた。その
後、層間膜の熱焼成を行い第2の反射用有機絶縁膜17
bを形成する。焼成は230℃で1時間行った。更に、
ソース電極16dまで通じるコンタクトホール22を第
2の反射用有機絶縁膜17bに形成する((d)参
照)。次に、各々100nm以上、好ましくは200n
m以上のバリアメタルであるMoと反射メタルであるA
lを連続成膜する。さらに、Al/Moをウェットエッ
チングにより一括エッチングして、反射領域6の反射電
極19のパターニングを行う((e)参照)。なお、第
1の反射用有機絶縁膜17a、第2の反射用有機絶縁膜
17aの膜厚はそれぞれの有機樹脂の塗布厚で制御する
ことができる。
色層についても言える。すなわち、反射領域では入射光
が色層を往復し、透過領域では入射光が色層を1回通過
するために、反射領域と透過領域の色度域を一致させる
ために、色毎に透過領域用の色層と反射領域用の色層を
設ける必要がある。透過領域と反射領域で異なった樹脂
又は異なった膜厚の色層、若しくは樹脂も膜厚も異なっ
た色層によってこれを実現することができる。特開20
00−267081には、反射領域の色層の厚さを透過
領域の色層の厚さの半分にすることによって色度域を一
致させる技術が開示されている。本発明では、反射率、
透過率最大になるように色層の厚さも含めて調整し、色
度域の調整は色層の厚さと色層の材質によって制御する
ことを特徴とする。この製造方法を含めて以下に対向側
基板12の製造方法を示す。
の対向側基板12の製造工程を示す説明図である。先
ず、対向側基板12の絶縁性基板27の全面に遮光膜を
形成し、パターニングして反射領域と透過領域の境界近
傍に遮光層29を形成する((a)参照)。次に、対向
側基板12の絶縁性基板27の全面に、例えば赤色の透
過領域用樹脂層を形成し、パターニングして赤色の透過
領域の色層26R−fを形成する((b)参照)。続い
て、全面に、赤色の反射領域用樹脂層を形成し、パター
ニングして赤色の反射領域の色層26R−rを形成する
((c)参照)。同様にして、緑色の透過領域用樹脂
層、緑色の反射領域用樹脂層、青色の透過領域用樹脂
層、青色の反射領域用樹脂層を形成した後、全面を覆う
ようにスパットによってITOを形成する。各樹脂層の
膜厚は、各樹脂層を形成するときの膜厚で制御すること
ができる。このようにして、色毎及び領域毎に異なった
樹脂、異なった膜厚の色層を形成することができる。各
色の反射領域と透過領域の境界近傍に遮光層29を形成
することによって、パターニング精度のずれによって、
反射領域の色層と反射領域の色層の間に色層のない領域
が発生しても、そこから光漏れが発生することを防ぐこ
とができる。遮光層29は1画素(本明細書では、色が
異なる画素はそれぞれ別の画素として扱う)の反射領域
と透過領域の境界近傍のみに形成しても構わない。半透
過型液晶表示装置では、表示の明るさを優先させるた
め、画素間の遮光層は省かれることが多いためである。
明図を示す。先ず、対向側基板12の絶縁性基板27の
全面に、例えば赤色の第1の樹脂層を形成し、パターニ
ングして赤色の第1の色層26R−1を赤色の透過領域
及び反射領域に形成する((a)参照)。続いて、全面
に、赤色の第2の樹脂層を形成し、パターニングして赤
色の第2の色層26R−2を赤色の透過領域に形成する
((b)参照)。このようにして、赤色の反射領域には
赤色の第1の色層26R−1が、赤色の透過領域には赤
色の第1の色層26R−1と赤色の第2の色層26R−
2の積層膜が形成される。従って、赤色の透過領域の色
味は赤色の第1の色層26R−1と赤色の第2の色層2
6R−2によって決まる。同様にして、緑色の透過領域
用樹脂層、緑色の反射領域用樹脂層、青色の透過領域用
樹脂層、青色の反射領域用樹脂層を形成した後、全面を
覆うようにスパットによってITOを形成する。各樹脂
層の膜厚は、各樹脂層を形成するときの膜厚で制御する
ことができる。
明図を示す。先ず、対向側基板12の絶縁性基板27の
全面に、例えば赤色の第1の樹脂層を形成し、パターニ
ングして赤色の第1の色層26R−1を赤色の透過領域
に形成する((a)参照)。続いて、全面に、赤色の第
2の樹脂層を形成し、パターニングして赤色の第2の色
層26R−2を赤色の透過領域及び反射領域に形成する
((b)参照)。このようにして、赤色の透過領域には
赤色の第1の色層26R−1と赤色の第2の色層26R
−2の積層膜が、赤色の反射領域には赤色の第2の色層
26R−2が形成される。従って、赤色の透過領域の色
味は赤色の第1の色層26R−1と赤色の第2の色層2
6R−2によって決まる。同様にして、緑色の透過領域
用樹脂層、緑色の反射領域用樹脂層、青色の透過領域用
樹脂層、青色の反射領域用樹脂層を形成した後、全面を
覆うようにスパットによってITOを形成する。各樹脂
層の膜厚は、各樹脂層を形成するときの膜厚で制御する
ことができる。
成しても構わない。しかし、遮光層29を形成しないで
も、パターニング精度のずれによって、反射領域の色層
と反射領域の色層の間に色層のない領域が発生すること
はない。
に係る半透過型液晶表示装置の部分断面図を図6に示
す。ツイスト角はφ=60°の場合である。図1と同様
に、下部側基板11、対向側基板12、液晶層13を有
し、各表示セルは反射領域5と透過領域6を具備してい
る。図1と異なるのは、図17に示した液晶層の最適な
膜厚に従って、反射領域5の液晶層の膜厚drを2μ
m、透過領域6の液晶層の膜厚dfを2.8μmとし、
また液晶層の膜厚を以上のように設定するために、反射
領域5の色層の膜厚を透過領域6の色層の膜厚より1.
2μm薄くした点である。下部側基板11、対向側基板
12の製造方法も図2、3と同じため省略する。
ト角0°の場合に比べ、下部側基板と対向側基板のツイ
スト角がずれているため透過率は50〜75%に低下す
るが、黒が沈み、コントラストが高くなる。また、斜め
から表示面を見た場合でも、下部側基板と対向側基板の
ツイスト角がずれているため補償され、色シフトが小さ
くなる。これに対して、ツイスト角0°の場合は、透過
率が100%と高い反面、黒浮きが大きく、コントラス
トが低下し、色シフトも大きい。
は、実施の形態2と同様ツイスト角60°の場合である
が、透過用有機絶縁膜の膜厚を1.7μm形成すること
によって、反射領域と透過領域の色層の膜厚の差を0.
5μmに縮小している。色層の膜厚差が1.2μmもあ
ると、色層の段差が基板の平面方法にずれたとき、反射
領域では液晶層の膜厚が0.8μmに、透過領域では液
晶層の膜厚が4μmになり、その部分の色味が変化して
しまう。色層の膜厚差を縮小することによって、色味の
変化を緩和させ、良好な表示を得ることができる。
型液晶表示装置の部分断面図を示す。図1、図6と同様
に、下部側基板11、対向側基板12、液晶層13を有
し、各表示セルは反射領域5と透過領域6を具備してい
る。反射領域5の液晶層の膜厚drを2μm、透過領域
6の液晶層の膜厚dfを2.8μmとしている点は図6
と同様であるが、図6では透過用有機絶縁膜の膜厚df
o=0μmに対して、図7では透過用有機絶縁膜の膜厚
dfo=1.7μmに設定している。これは上記のよう
に、反射領域と透過領域の色層の膜厚の差を0.5μm
に縮小するためであり、反射領域5の色層の膜厚を透過
領域6の色層の膜厚より0.5μm厚く設定している。
の下部側基板11の製造工程を示す説明図である。先
ず、絶縁性基板14の上に、ゲート電極16aを形成し
て絶縁保護膜15を積層し、絶縁保護膜15の上に、ド
レイン電極16b、半導体層16c及びソース電極16
dをそれぞれ形成して、スイッチング素子としてのTF
T16の基板を形成し、TFT16を覆うようにパシベ
ーション膜21を形成する((a)参照)。パシベーシ
ョン膜21の上に透明電極19を形成しない点が図2と
異なっている。図2と同様の方法で、反射領域5のパシ
ベーション膜21の上に第1の反射用有機絶縁膜17a
を形成し、熱焼成により有機樹脂の角部分が丸みを帯び
るものとなる((b)参照)。次に、第1の反射用有機
絶縁膜17a及び透過領域を覆うように、有機樹脂から
なる層間膜を塗布して、滑らかな凹凸形状とした後、露
光・現像処理を行う。その後、層間膜の熱焼成を行い第
2の反射用有機絶縁膜17b及び透過用有機絶縁膜10
を形成する。更に、ソース電極16dまで通じるコンタ
クトホール22を第2の反射用有機絶縁膜17bに形成
する((c)参照)。次に、透過用有機絶縁膜10の上
にのみスパッタでITOを形成する。さらに、全面に各
々100nm以上、好ましくは200nm以上のバリア
メタルであるMoと反射メタルであるAlを連続成膜す
る。さらに、Al/Moをウェットエッチングにより一
括エッチングして、反射領域6の反射電極19のパター
ニングを行う((d参照)。なお、対向側基板12は、
実施の形態1の図2、3と同じ方法で製造することがで
きる。
て記載したが、本発明はノーマリホワイトに限定される
ものではない。ノーマリブラック、すなわち対向側基板
と反射電極及び透過電極の間に電圧がかからない状態で
は液晶が立っており、黒表示となり、電圧を印加すると
液晶が寝る状態になり、白表示となる液晶にも本発明を
適用することができる。ノーマリブラックの液晶として
はVA液晶がある。VA液晶は、液晶分子が電圧を印加
しない状態で垂直に配向されており、電圧を印加すると
水平に寝る垂直配向モードの液晶である。VA液晶のツ
イスト角は0度で、反射領域で出射光強度最大となる液
晶層の膜厚は約2μm、透過領域で出射光強度最大とな
る液晶層の膜厚は約4μmである。
度最大の液晶層の膜厚の記載(例えば図16、図17)
は、液晶の複屈折Δn=0.086の場合であり、出射
光強度はΔnと液晶層の膜厚で規定されるため、Δnが
変われば出射光強度最大の液晶層の膜厚も変わる。しか
し、現状使用できる液晶の範囲ではΔnは大きく変化は
しない。
表面の高さdroは、透明電極19、第1の反射用有機
絶縁膜17a、第2の反射用有機絶縁膜17b、反射電
極18の各膜厚によって決まる。透明電極19の高さd
foは透明電極19の膜厚によって決まる。
第2の反射用有機絶縁膜17bの膜厚によって、反射板
の法線方向に効率よく反射するための最適な反射電極の
表面形状を設定することができる。図9は図19で定義
した反射角に対する反射率が、第1の反射用有機絶縁膜
17a及び第2の反射用有機絶縁膜17bの膜厚によっ
てどのように変化するかを評価した結果である。グラフ
a〜e(X,Y)のXは第1の反射用有機絶縁膜17a
の膜厚、Yは第2の反射用有機絶縁膜17bの膜厚を示
している。例えば、グラフaの第1の反射用有機絶縁膜
17aの膜厚は2μm、第2の反射用有機絶縁膜17b
の膜厚は0.8μmである。
距離Lが一定とすると、反射電極の表面の凹凸段差△D
が小さいと正反射成分が多くなり、反射板の法線方向へ
の反射は少なくなる。一方、反射電極の表面の凹凸段差
△Dが大きいと、反射角が大きくなり過ぎて、反射板の
法線方向への反射は少なくなる。従って、反射板の法線
方向に効率よく反射するための最適な反射電極の表面の
凹凸段差△Dが存在すると考えられる。そこで、第1の
反射用有機絶縁膜17a、第2の反射用有機絶縁膜17
bの膜厚を変化させて、反射電極の表面の凹凸段差△D
と反射率の関係を評価した。ここで、反射率は図19で
定義した反射角0度のときの値である。結果を図10に
示す。反射電極の表面の凹凸段差△Dが0.5〜1μm
のとき反射率が最大になることが分かる。
2の反射用有機絶縁膜17bの膜厚を変化させて、反射
電極の表面の凹凸段差△Dが0.5〜1μmになる条件
を評価した。結果を図11に示す。第1の反射用有機絶
縁膜17aの膜厚を厚くすると、反射電極の表面の凹凸
段差△Dも大きくなる傾向にあるが、第1の反射用有機
絶縁膜17aの膜厚を厚くすると第2の反射用有機絶縁
膜17bの膜厚も厚くする必要があることが分かる。
厚と第2の反射用有機絶縁膜17bの膜厚の結果決まる
反射用絶縁膜の膜厚と反射率の関係を評価した。表面に
は凹凸を形成するため、膜厚は平均値で評価した。反射
率は図19で定義した反射角0度のときの値である。結
果を図12に示す。反射率は、反射用絶縁膜の膜厚が
1.5μmで飽和することが分かる。ただし、ばらつき
があるので、反射用絶縁膜の膜厚を2μm以上にする
と、反射率が確実に飽和した状態になる。
よく反射するためには、反射用有機絶縁膜の膜厚を1.
5μm以上、より好ましくは2μm以上にし、反射電極
の表面の凹凸段差△Dを0.5〜1μmになるように形
成することが望ましい。
果を考慮し、ツイスト角φを変化させたときの反射用電
極18と透明電極19の表面の高さの差、反射用色層と
透過用色層の膜厚の差をシミュレーションで求めた値を
表1に示す。単位はμmである。ここでは、図1の形
態、すなわち透過用有機絶縁膜は形成しない場合を想定
した。透過率を高くできるからである。複屈折△nは
0.086とした。液晶層の膜厚段差とは透過領域と反
射領域の液晶層の膜厚の差を示し、色層の膜厚段差も透
過領域と反射領域の液晶層の膜厚の差を示す。ただし、
図1と同様、透過領域の色の膜厚の方が反射領域の膜厚
より厚いとした。反射領域の色層は入射波と反射波で光
が2度通過することから、色度域を透過領域と調整する
には、透過領域より薄くする方が好ましいためである。
また、図1の説明では反射領域の反射電極の膜厚は0と
して扱ったが、ここでは0.3μmに設定した。各ツイ
スト角について反射用有機絶縁膜の膜厚が2種類あるの
は、反射電極の反射特性が膜厚によって変わるが、それ
によって、色層の膜厚段差も変わるためである。例え
ば、ツイスト角55度では、反射用有機絶縁膜の膜厚を
2.2μmに設定すると、図12から反射率を確実に確
保することができるが、色層の膜厚段差が大きくなると
いう欠点がある。一方、反射用有機絶縁膜の膜厚を1.
7μmに設定すると、色層の膜厚段差が小さくできる長
所があるが、図12から反射率はほぼ確実だが、大きく
ばらつくと予定値より多少低下する可能性がある。
膜厚に設定し、透過用有機絶縁膜の膜厚はゼロに設定す
る。そのとき反射領域及び透過領域の液晶層の膜厚を出
射強度最大になるように反射領域及び透過領域の色層の
膜厚を調整する。このように反射領域の液晶の膜厚は反
射用絶縁膜の膜厚と反射用色層の膜厚によって調整し、
透過領域の液晶の膜厚は透過用色層の膜厚によって調整
することによって、容易に明るい表示の半透過型液晶表
示装置を提供することができる。しかも、透過領域には
有機絶縁膜が存在しないため、その分透過率は向上す
る。
領域の色層の膜厚の差が大きくなる場合は、反射用絶縁
膜の膜厚を変えることなく制御できる範囲で有機絶縁膜
を含む透過用絶縁膜の膜厚を調整し、反射領域と透過領
域の色層の膜厚の差を抑制することができる。このよう
に反射領域の液晶の膜厚は反射用絶縁膜の膜厚と反射用
色層の膜厚によって調整し、透過領域の液晶の膜厚は透
過用絶縁膜の膜厚と透過用色層の膜厚によって調整する
ことによって、容易に明るい表示の半透過型液晶表示装
置を提供することができる。しかも、反射領域と透過領
域の色層の膜厚の差が所定の範囲に抑えられるため、下
部側基板の反射領域と透過領域の境界と対向側基板の色
層の反射領域と透過領域の境界が平面方向にずれても、
色味の変化を許容範囲内に抑制することができる。
面図である。
面図である。
面図である。
す断面図である。
す断面図である。
面図である。
面図である。
面図である。
である。
凸段差と反射率の関係を示す図である。
厚と反射用有機絶縁膜の膜厚の凹凸段差の関係を示す図
である。
射率の関係を示す図である。
る。
る。
状態を示す図である。
出射光の強度を示す図である。
のツイスト角と最適膜厚を示す図である。
る。
示す模式図である。
る。
Claims (20)
- 【請求項1】 配線及び薄膜トランジスタが形成された
下部側基板と、前記下部側基板に対向して配置される対
向側基板とによって液晶が挟持され、前記下部側基板に
反射用絶縁膜が形成され、前記反射用絶縁膜の上に反射
電極が形成されている反射領域と、前記下部側基板に透
過用絶縁膜が形成され、前記透過用絶縁膜の上に透明電
極が形成されている透過領域とが設けられ、前記対向基
板の前記反射領域に対応する位置に反射用色層が形成さ
れ、前記対向基板の前記透過領域に対応する位置に透過
用色層が形成され、前記反射用色層及び前記透過用色層
を覆うように共通電極が形成され、前記反射電極及び透
明電極と前記共通電極との間に電圧を印加する液晶表示
装置であって、 前記反射電極の表面の高さと前記透明電極の表面の高さ
は異なり、前記反射用色層と前記透過用色層の膜厚も異
なることを特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項2】 前記反射電極の表面の高さと前記透明電
極の表面の高さの差は、前記反射用絶縁膜の膜厚、前記
透過用絶縁膜の膜厚、前記反射電極の膜厚、前記透明電
極の膜厚によって決まることを特徴とする請求項1に記
載の液晶表示装置。 - 【請求項3】 前記反射用絶縁膜の膜厚は前記透過用絶
縁膜の膜厚より厚く、前記反射用色層の膜厚は前記透過
用色層の膜厚より薄いことを特徴とする請求項1又請求
項2に記載の液晶表示装置。 - 【請求項4】 前記透過用絶縁膜は無機膜のみを有する
ことを特徴とする請求項1乃至は請求項3の何れか一項
に記載の液晶表示装置。 - 【請求項5】 前記反射用絶縁膜の膜厚は前記透過用絶
縁膜の膜厚より厚く、前記反射用色層の膜厚は前記透過
用色層の膜厚より厚いことを特徴とする請求項1又は請
求項2に記載の液晶表示装置。 - 【請求項6】 前記反射用絶縁膜は有機絶縁膜を有し、
前記有機絶縁膜の膜厚は1.5μm以上であることを特
徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の
液晶表示装置。 - 【請求項7】 前記反射用絶縁膜は有機絶縁膜を含み、
前記有機絶縁膜の膜厚は2μm以上であることを特徴と
する請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の液晶
表示装置。 - 【請求項8】 前記反射電極の表面の凹凸段差は0.5
μm以上、1μm以下であることを特徴とする請求項1
乃至請求項7のいずれか一項に記載の液晶表示装置。 - 【請求項9】 前記反射用絶縁膜は第1の反射用有機絶
縁膜と第2の反射用有機絶縁膜を有し、第1の反射用有
機絶縁膜の膜厚は1μm以上であることを特徴とする請
求項8に記載の液晶表示装置。 - 【請求項10】 前記反射用絶縁膜は第1の反射用有機
絶縁膜と第2の反射用有機絶縁膜を有し、第1の反射用
有機絶縁膜の膜厚は2μm以上であることを特徴とする
請求項8に記載の液晶表示装置。 - 【請求項11】 配線及び薄膜トランジスタが形成され
た下部側基板と、前記下部側基板に対向して配置される
対向側基板とによって液晶が挟持され、前記下部側基板
に反射用絶縁膜が形成され、前記反射用絶縁膜の上に反
射電極が形成されている反射領域と、前記下部側基板に
透過用絶縁膜が形成され、前記透過用絶縁膜の上に透明
電極が形成されている透過領域とが設けられ、前記対向
基板の前記反射領域に対応する位置に反射用色層が形成
され、前記対向基板の前記透過領域に対応する位置に透
過用色層が形成され、前記反射用色層及び前記透過用色
層を覆うように共通電極が形成され、前記反射電極及び
透明電極と前記共通電極との間に電圧を印加する液晶表
示装置の製造方法であって、 前記反射領域の液晶の膜厚は前記反射用絶縁膜の膜厚と
前記反射用色層の膜厚を調整する工程によって、前記透
過領域の液晶の膜厚は前記透過用絶縁膜の膜厚と前記透
過用色層の膜厚を調整する工程によって、それぞれ調整
することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項12】 前記反射用絶縁膜及び前記透過用絶縁
膜の膜厚の調整工程は、絶縁性基板に第1の絶縁膜を形
成する工程と、前記第1の絶縁膜に積層して選択的に第
2の絶縁膜を形成する工程と、前記第2の絶縁膜に積層
して選択的に第3の絶縁膜を形成する工程を有すること
を特徴とする請求項11に記載の液晶表示装置の製造方
法。 - 【請求項13】 前記第1の絶縁膜は無機膜で、前記第
2の絶縁膜は複数の凸パターンを成す有機膜で、前記第
3の絶縁膜は平坦化有機膜であることを特徴とする請求
項12に記載の液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項14】 前記反射用色層及び前記透過用色層の
膜厚の調整工程は、絶縁性基板の前記反射領域に対応す
る位置と前記透過領域に対応する位置の境界近傍に遮光
層を形成する工程と、前記絶縁性基板の前記反射領域に
対応する位置に第1の色層を形成する工程と、前記絶縁
性基板の前記透過領域に対応する位置に第2の色層を形
成する工程とを有することを特徴とする請求項11に記
載の液晶表示装置の製造方法。 - 【請求項15】 前記反射用色層及び前記透過用色層の
膜厚の調整工程は、絶縁性基板の前記反射領域に対応す
る位置及び前記透過領域に対応する位置に第1の色層を
形成する工程と、前記絶縁性基板の前記反射領域に対応
する位置又は前記透過領域に対応する位置に前記第1の
色層に積層して第2の色層を形成する工程を有すること
を特徴とする請求項11に記載の液晶表示装置の製造方
法。 - 【請求項16】 前記反射用色層及び前記透過用色層の
膜厚の調整工程は、絶縁性基板の前記反射領域に対応す
る位置又は前記透過領域に対応する位置に第1の色層を
形成する工程と、前記絶縁性基板の前記反射領域に対応
する位置及び前記透過領域に対応する位置に前記第1の
色層に積層して第2の色層を形成する工程を有すること
を特徴とする請求項11に記載の液晶表示装置の製造方
法。 - 【請求項17】 配線及び薄膜トランジスタが形成され
た下部側基板と、前記下部側基板に対向して配置される
対向側基板とによって液晶が挟持され、前記下部側基板
に反射用絶縁膜が形成され、前記反射用絶縁膜の上に反
射電極が形成されている反射領域と、前記下部側基板に
透過用絶縁膜が形成され、前記透過用絶縁膜の上に透明
電極が形成されている透過領域とが設けられ、前記対向
基板の前記反射領域に対応する位置に反射用色層が形成
され、前記対向基板の前記透過領域に対応する位置に透
過用色層が形成される液晶表示装置であって、一画素の
前記反射用色層と前記透過用色層の境界近傍に、前記反
射用色層又は前記透過用色層に積層して遮光層が形成さ
れたことを特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項18】 配線及び薄膜トランジスタが形成され
た下部側基板と、前記下部側基板に対向して配置される
対向側基板とによって液晶が挟持され、前記下部側基板
に反射用絶縁膜が形成され、前記反射用絶縁膜の上に反
射電極が形成されている反射領域と、前記下部側基板に
透過用絶縁膜が形成され、前記透過用絶縁膜の上に透明
電極が形成されている透過領域とが設けられ、前記対向
基板の前記反射領域に対応する位置及び前記透過領域に
対応する位置にに第1の色層が形成され、前記対向基板
の前記透過領域に対応する位置にのみ前記第1の色層に
積層して第2の色層が形成されていることを特徴とする
液晶表示装置。 - 【請求項19】 配線及び薄膜トランジスタが形成され
た下部側基板と、前記下部側基板に対向して配置される
対向側基板とによって液晶が挟持され、前記下部側基板
に反射用絶縁膜が形成され、前記反射用絶縁膜の上に反
射電極が形成されている反射領域と、前記下部側基板に
透過用絶縁膜が形成され、前記透過用絶縁膜の上に透明
電極が形成されている透過領域とが設けられ、前記対向
基板の前記反射領域に対応する位置に反射用色層が形成
され、前記対向基板の前記透過領域に対応する位置に透
過用色層が形成される液晶表示装置の製造方法であっ
て、前記下部基板の前記反射領域に対応する位置及び前
記透過領域に対応する位置に第1の色層を形成する工程
と、前記下部基板の前記反射領域に対応する位置又は前
記透過領域に対応する位置に前記第1の色層に積層して
第2の色層を形成する工程を有することを特徴とする液
晶表示装置の製造方法。 - 【請求項20】 配線及び薄膜トランジスタが形成され
た下部側基板と、前記下部側基板に対向して配置される
対向側基板とによって液晶が挟持され、前記下部側基板
に反射用絶縁膜が形成され、前記反射用絶縁膜の上に反
射電極が形成されている反射領域と、前記下部側基板に
透過用絶縁膜が形成され、前記透過用絶縁膜の上に透明
電極が形成されている透過領域とが設けられ、前記対向
基板の前記反射領域に対応する位置に反射用色層が形成
され、前記対向基板の前記透過領域に対応する位置に透
過用色層が形成される液晶表示装置の製造方法であっ
て、前記下部基板の前記反射領域に対応する位置又は前
記透過領域に対応する位置に第1の色層を形成する工程
と、前記下部基板の前記反射領域に対応する位置及び前
記透過領域に対応する位置に前記第1の色層に積層して
第2の色層を形成する工程を有することを特徴とする液
晶表示装置の製造方法。
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