JP2003147573A - 電子部品の製造方法、及び電子部品 - Google Patents
電子部品の製造方法、及び電子部品Info
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Abstract
品質な電子部品を得るようにした。 【解決手段】 圧電体基板2を上下一対の誘電体基板
1、1で挟着し、圧電体基板2及び誘電体基板1、1の
両端部に膜厚1μm以下の薄膜電極3を形成する。次い
で、水素イオン指数pHが6.0〜13.0に調製され
ためっき液(ニッケルめっき液及びスズめっき液)を作
製し、該めっき液を使用して薄膜電極3の表面に膜厚
0.5μm〜5μmのニッケル皮膜4及び膜厚1μm〜
10μmのスズ皮膜5を形成する。
Description
法、及び電子部品に関し、より詳しくはセラミックス素
体の両端部に薄膜電極が形成された電子部品の製造方
法、及び該製造方法を使用して製造された電子部品に関
する。
成された電子部品では、従来より、電極の耐熱性やはん
だ濡れ性を向上させるためにニッケルめっきやスズめっ
きを施し、電極表面にめっき皮膜を形成することが行わ
れている。
焼き付けた膜厚数μmの厚膜電極と、スパッタリング法
や蒸着法でセラミックス素体上に金属を被着させた膜厚
1μm以下の薄膜電極とがある。そして、薄膜電極は、
厚膜電極では形成が困難な形状であっても、マスキング
してスパッタリング処理を施すことにより容易に形成す
ることができ、また、焼き付け等の加熱処理を行なわな
いので、熱処理によって電気特性が変化するものについ
ても使用されている。
品では、従来より、セラミックス素体への侵食防止や厚
膜電極中のガラス成分の侵食を防止する観点から、水素
イオン指数pHが3.0〜6.0に調製されためっき液
を使用してめっき処理が施されているが、薄膜電極が形
成された電子部品においても、厚膜電極の場合と同様、
水素イオン指数pHを3.0〜6.0に調製しためっき
液を使用してめっき処理を施している。
来のめっき方法では、水素イオン指数pHが3.0〜
6.0と水素イオン濃度の高いめっき液を使用してめっ
き処理が施されているため、めっき処理中にセラミック
素体と薄膜電極との間に水素ガスが発生し、該水素ガス
の圧力によって薄膜電極がセラミック素体から剥離する
所謂電極剥離が生じたり、或いは電極剥離が生じなくと
も剥離し易くなるためめっき皮膜の膜厚如何によっては
はんだ濡れ性や耐熱性にも悪影響を及ぼし、電子部品の
品質が低下して信頼性を損なう虞があるという問題点が
あった。
ものであって、電極剥離の生じることがない電子部品の
製造方法、及び該電極剥離が生じるのを回避して信頼性
の高い高品質な電子部品を提供することを目的とする。
薄膜電極がセラミック素体から剥離するのを回避すべ
く、鋭意研究を重ねた結果、水素イオン濃度の低いめっ
き液を使用することにより、上述した薄膜電極の剥離を
回避することができるという知見を得た。
ものであって、本発明に係る電子部品の製造方法は、セ
ラミックス材料で形成されたセラミックス素体の両端部
に薄膜電極を形成し、該薄膜電極の表面にめっき皮膜を
形成して電子部品を製造する電子部品の製造方法におい
て、水素イオン指数pHが6.0〜13.0に調製され
ためっき液を使用して前記めっき皮膜を形成することを
特徴としている。
Hが6.0〜13.0の水素イオン濃度の低いめっき液
を使用してめっき処理を施しているので、薄膜電極とセ
ラミックス素体との間に水素ガスが発生するのを回避す
ることが可能となり、これにより薄膜電極がセラミック
ス素体から剥離するのを防止することが可能となる。
記製造方法において、ニッケルめっき液及びスズめっき
液を含む2種以上のめっき液を使用して複数のめっき皮
膜を前記薄膜電極上に積層することを特徴とするのも好
ましく、これにより従来と同様の耐熱性やはんだ濡れ性
を確保することが可能となる。
記薄膜電極はスパッタリング処理を施して形成すること
を特徴とするのも好ましく、斯かる方法で薄膜電極を形
成することにより、複雑な形状の電極を容易に形成する
ことができる。
電体材料、圧電体材料、絶縁体材料、又は半導体材料の
中から選択された1種以上を含むことを特徴とするのも
好ましく、これにより、所望のセラミックス電子部品を
製造することが可能となる。
めっき方法を使用して製造されていることを特徴として
いる。
6.0〜13.0に調製されためっき液を使用して電子
部品が製造されているので、薄膜電極がセラミックス素
体から剥離することのない電子部品を得ることができ
る。
を参照しながら詳説する。
態としてのチップ型セラミック発振子の斜視図であり、
図2は図1のA−A断面図である。
バリウム等で形成された上下一対の誘電体基板1、1
と、該誘電体基板1、1に挟着されたチタン酸鉛やチタ
ン酸マグネシウムで形成された圧電体基板2と、誘電体
基板1、1及び圧電体基板2の両端部に形成された膜厚
0.1μm〜1.0μmの薄膜電極3と、該薄膜電極3
の表面に被着された膜厚0.5μm〜5μmのニッケル
皮膜4と、該ニッケル皮膜4の表面に被着された膜厚1
μm〜10μmのスズ皮膜5とから形成されている。そ
して、本実施の形態では、前記薄膜電極3はスパッタリ
ング法で形成され、前記ニッケル皮膜4及びスズ皮膜5
は水素イオン指数pHが6.0〜13.0のめっき液を
使用しためっき処理が施されて形成され、上記誘電体基
板1、1及び圧電体基板2とでセラミックス素体を構成
している。
及び水素イオン指数pHの範囲を限定した理由を述べ
る。
で形成されているが、斯かるスパッタリング法では、生
産技術的な観点から、膜厚0.1μm未満又は1μmを
超える薄膜を形成することが困難であり、このため薄膜
電極3の膜厚を0.1μm〜1.0μm、好ましくは
0.1μm〜0.5μmとなるように形成した。 (2)ニッケル皮膜4の膜厚 ニッケル皮膜4は、電極の耐熱性を高めるべく薄膜電極
の表面に形成されるが、ニッケル皮膜4の膜厚が0.5
μm未満になると十分な耐熱性を得ることができず、耐
はんだ食われ性が低下する。一方、ニッケル皮膜4の膜
厚が5μmを超えるとニッケル皮膜4の応力によって皮
膜の剥がれる虞がある。
の膜厚が0.5μm〜5μm、好ましくは1μm〜3μ
mとなるようにニッケルめっきを施した。
有することから、ニッケル皮膜4に積層されるが、スズ
皮膜5の膜厚が1μm未満になると十分なはんだ濡れ性
を得ることができず、一方、スズ皮膜5の膜厚が10μ
mを超えるとめっき面の表面平滑度が悪化し、はんだ濡
れ性が劣化する虞がある。そこで、本実施の形態では、
スズ皮膜5の膜厚が1μm〜10μm、好ましくは3μ
m〜6μmとなるようにスズめっきを施した。
処理を施す上で極めて重要である。すなわち、水素イオ
ン指数pHが6.0未満の酸性溶液では、水素イオン濃
度が高くなるため、誘電体基板1、1や圧電体基板2と
薄膜電極3との間に水素ガスが発生し、該水素ガスの圧
力によって薄膜電極3が誘電体基板1、1や圧電体基板
2から剥離してしまう虞がある。一方、水素イオン指数
pHが13.0を超える強アルカリ性溶液ではその取扱
いが困難になる。そこで、本実施の形態では、水素イオ
ン指数pHが6.0〜13.0、好ましくは6.0〜1
0.0となるようにめっき液を調製した。
造方法について詳述する。
したチタン酸鉛やチタン酸マグネシウム等の圧電体基板
2を、同様に研磨したチタン酸バリウム等の一対の誘電
体基板1、1で挟持し、接着剤で互いに接着し、次い
で、所定の導電性材料をターゲット物質とし、電極形状
が所定形状となるようにマスキングしながらスパッタリ
ングを行ない、膜厚0.1μm〜1.0μmの薄膜電極
3を形成する。
れるものではなく、例えばNi‐Cr、NiとCuの合
金であるモネルメタル等の合金やCu、Ti、Ag等の
金属材料を使用することができる。
3.0に調製されたニッケルめっき液を作製し、薄膜電
極3が形成されたセラミックス素体(誘電体基板1、1
及び圧電体基板2)を前記ニッケルめっき液に浸漬し、
周知の湿式電極バレルめっき法により薄膜電極3の表面
に膜厚0.5〜5μmのニッケル皮膜4を形成する。
3.0に調製されたスズめっき液を作製し、ニッケル皮
膜4が形成されたセラミックス素体を前記スズめっき液
に浸漬し、上述と同様、湿式電極バレルめっき法により
ニッケル皮膜4の表面に膜厚1.0〜10μmのスズ皮
膜5を形成し、これによりチップ型セラミック発振子が
製造される。
しては水素イオン指数pHが6.0〜13.0で耐熱性
を確保できるニッケルめっき液が得られるのであれば特
に限定されるものではなく、主成分として、硫酸ニッケ
ル、スルファミン酸ニッケル、酢酸ニッケル等の酸性ニ
ッケル、クエン酸、グリシン、ピロリン酸、酒石酸等の
錯化剤を使用することができる。
ン指数pHが6.0〜13.0ではんだ濡れ性を確保で
きるスズめっき液が得られるのであれば特に限定される
ものではなく、主成分として、硫酸第1スズ、スルファ
ミン酸第1スズ、酢酸第1スズ等の酸性スズ、グルコン
酸、グルコノラクトン、グルコン酸ナトリウム等のグル
コン酸塩や、ピロリン酸やピロリン酸ナトリウム等のピ
ロリン酸塩等の錯化剤を使用することができる。
指数pHが6.0〜13.0に調製されためっき液を使
用して薄膜電極上にニッケルめっき及びスズめっきを施
しているので、耐熱性やはんだ濡れ性を確保しつつ、薄
膜電極がセラミック素体から剥離するのを防止すること
ができる。
ものではない。上記実施の形態ではスズめっき液を使用
してニッケル皮膜上にスズめっきを施しているが、スズ
めっきに代えてスズ−鉛、スズ−銀、スズ−銅、スズ−
ビスマス等のスズ合金めっきを施すようにしてもよい。
電体基板で圧電体基板を挟着しているが、前記誘電体基
板に代えてアルミナ等で形成された絶縁体基板を使用し
てもよい。
ッタリング法で形成しているが真空蒸着法により蒸着処
理してもよい。
してチップ型セラミック発振子について説明したが、ス
パッタリング法や蒸着法により薄膜電極が形成されたチ
ップ型セラミックフィルタ、チップ型EMIフィルタ
ー、チップ3端子コンデンサ、或いは半導体化された半
導体セラミックスで形成されたチップ型サーミスタにつ
いても同様に適用することができる。また、電子部品の
構造はチップ形状に限られることはなく、ディスク形状
等であってもよく、また、内部電極を有する電子部品に
も適用可能なことはいうまでもない。
末から縦3.1mm、横3.7mm、厚さ0.7mmに
成形された圧電体基板を作製し、チタン酸バリウムの粉
末から縦3.1mm、横3.7mm、厚さ0.7mmに
成形された誘電体基板を作製した。そして、圧電体基板
を上下一対の誘電体基板で挟持し、接着剤で接着した
後、Ni−Cr合金をターゲットとしてスパッタリング
を行い、膜厚0.2μmの薄膜電極をセラミックス素体
(圧電体基板及び誘電体基板)の両端部に短冊状に形成
した。
分とした水素イオン指数pHが8.0のニッケルめっき
液を作製し、上記薄膜電極が形成されたセラミックス素
体を前記ニッケルめっき液に浸漬し、膜厚3μmのニッ
ケル皮膜を薄膜電極の表面に形成した。
コン酸を主成分とした水素イオン指数pHが10.0の
スズめっき液を作製し、前記ニッケル皮膜が形成された
セラミックス素体を前記スズめっき液に浸漬し、膜厚5
μmのスズ皮膜をニッケル皮膜の表面に形成し、図1に
示すようなチップ型セラミック発振子を作製した。
端部に薄膜電極が形成されたセラミックス素体を作製し
た後、硫酸ニッケル及びグリシンを主成分とした水素イ
オン指数pHが9.0のニッケルめっき液を作製し、前
記薄膜電極が形成されたセラミックス素体を前記ニッケ
ルめっき液に浸漬し、膜厚2μmのニッケル皮膜を薄膜
電極の表面に形成した。
ンを主成分とした水素イオン指数pHが8.0のスズめ
っき液を作製し、前記ニッケル皮膜が形成されたセラミ
ックス素体を前記スズめっき液に浸漬し、膜厚3μmの
スズ皮膜をニッケル皮膜の表面に形成し、図1に示すよ
うなチップ型セラミック発振子を作製した。
端部に薄膜電極が形成されたセラミックス素体を作製し
た後、スルファミン酸ニッケル及びピロリン酸を主成分
とした水素イオン指数pHが8.5のニッケルめっき液
を作製し、前記薄膜電極が形成されたセラミックス素体
を前記ニッケルめっき液に浸漬し、膜厚3μmのニッケ
ル皮膜を薄膜電極の表面に形成した。
リウムを主成分とした水素イオン指数pHが9.0のス
ズめっき液を作製し、前記ニッケル皮膜が形成されたセ
ラミックス素体を前記スズめっき液に浸漬し、膜厚6μ
mのスズ皮膜をニッケル皮膜の表面に形成し、図1に示
すようなチップ型セラミック発振子を作製した。
端部に薄膜電極が形成されたセラミックス素体を作製し
た後、酢酸ニッケル及び酒石酸を主成分とした水素イオ
ン指数pHが6.0のニッケルめっき液を作製し、前記
薄膜電極が形成されたセラミックス素体を前記ニッケル
めっき液に浸漬し、膜厚3μmのニッケル皮膜を薄膜電
極の表面に形成した。
リウムを主成分とした水素イオン指数pHが5.0のス
ズめっき液を作製し、前記ニッケル皮膜が形成されたセ
ラミックス素体を前記スズめっき液に浸漬し、膜厚5μ
mのスズ皮膜をニッケル皮膜の表面に形成し、図1に示
すようなチップ型セラミック発振子を作製した。
端部に薄膜電極が形成されたセラミックス素体を作製し
た後、硫酸ニッケル及び酒石酸を主成分とした水素イオ
ン指数pHが4.0のニッケルめっき液を作製し、前記
薄膜電極が形成されたセラミックス素体を前記ニッケル
めっき液に浸漬し、膜厚3μmのニッケル皮膜を薄膜電
極の表面に形成した。
分とした水素イオン指数pHが5.0のスズめっき液を
作製し、前記ニッケル皮膜が形成されたセラミックス素
体を前記スズめっき液に浸漬し、膜厚5μmのスズ皮膜
をニッケル皮膜の表面に形成し、図1に示すようなチッ
プ型セラミック発振子を作製した。
端部に薄膜電極が形成されたセラミックス素体を作製し
た後、スルファミン酸ニッケル及びホウ酸を主成分とし
た水素イオン指数pHが4.5のニッケルめっき液を作
製し、前記薄膜電極が形成されたセラミックス素体を前
記ニッケルめっき液に浸漬し、膜厚2μmのニッケル皮
膜を薄膜電極の表面に形成した。
ゾールスルホン酸を主成分とした水素イオン指数pHが
3.0のスズめっき液を作製し、前記ニッケル皮膜が形
成されたセラミックス素体を前記スズめっき液に浸漬
し、膜厚3μmのスズ皮膜をニッケル皮膜の表面に形成
し、図1に示すようなチップ型セラミック発振子を作製
した。
端部に薄膜電極が形成されたセラミックス素体を作製し
た後、塩化ニッケル及びホウ酸を主成分とした水素イオ
ン指数pHが4.0のニッケルめっき液を作製し、前記
薄膜電極が形成されたセラミックス素体を前記ニッケル
めっき液に浸漬し、膜厚3μmのニッケル皮膜を薄膜電
極の表面に形成した。
ニウムを主成分とした水素イオン指数pHが4.0のス
ズめっき液を作製し、前記ニッケル皮膜が形成されたセ
ラミックス素体を前記スズめっき液に浸漬し、膜厚6μ
mのスズ皮膜をニッケル皮膜の表面に形成し、図1に示
すようなチップ型セラミック発振子を作製した。
〜3のチップ型セラミック発振子を各々10個ずつ作製
し、これらチップ型セラミック発振子について、めっき
後の電極剥離、はんだ濡れ性、及び耐熱性を評価した。
し、粘着テープを貼着し、粘着テープを各試験片から剥
がした場合に電極が剥離するか否かで評価した。
によりはんだの引張力とはんだの排斥力とが等しくなる
ゼロクロス時間で評価した。すなわち、浸漬速度1mm
/sec、浸漬深さ0.25mm、浸漬時間5secで浴温2
35℃のはんだ溶融槽(60%Sn−40%Pb)に浸
漬し、前記ゼロクロス時間を測定してはんだ濡れ性を評
価した。
(60%Sn−40%Pb)に各試験片を30秒間浸漬
した後、電極がはんだに溶融せずに残存した残存面積を
測定して評価し、残存面積が90%以上の場合を良、残
存面積が75%以上90%未満の場合を可、残存面積が
50%以上75%未満の場合をやや不良、残存面積が5
0未満の場合を不可と評価した。
実験結果を示している。
可、△印はやや不良、×印は不可を夫々示している。
熱性には優れているものの水素イオン指数pHが小さ
く、したがって水素イオン濃度が高いめっき液を使用し
ているので、薄膜電極とセラミックス素体との間に水素
ガスが発生し、このため30%の確率で電極剥離が生
じ、また電極剥離が生じ易くなっているため、ゼロクロ
ス時間も3.2秒と長くなり、はんだ濡れ性も悪化して
いることが確認された。
素イオン指数pHが3.0と小さく、したがって水素イ
オン濃度が高いため、電極剥離の確率が80%と高く、
また高水素イオン濃度でしかもスズ皮膜やニッケル皮膜
の膜厚も比較的薄いため、これらの相乗作用によりゼロ
クロス時間も4.1secと長くなってはんだ濡れ性も悪
化し、また耐熱性も悪いことが確認された。
未満のめっき液を使用しているため、50%の確率で電
極剥離が生じ、ゼロクロス時間も2.3秒と2秒以上か
かり、はんだ濡れ性も若干悪化していることが確認され
た。
数pHがいずれも6.0〜10.0に調製されたニッケ
ルめっき液及びスズめっき液を使用してめっき処理して
いるので、水素イオン濃度の低く、セラミック素体と薄
膜電極との間における水素ガスの発生を抑制することが
でき、したがって電極剥離も生じることがなく、ゼロク
ロス時間も0.8sec〜1.7secと短く、はんだ濡れ性
が良好であり、また耐熱性も優れていることが確認され
た。
品の製造方法は、セラミックス材料で形成されたセラミ
ックス素体の端部に薄膜電極を形成し、該薄膜電極の表
面にめっき皮膜を形成して電子部品を製造する電子部品
の製造方法において、水素イオン指数pHが6.0〜1
3.0に調製されためっき液を使用して前記めっき皮膜
を形成しているので、水素イオン濃度の低いめっき液で
めっき処理が施され、したがって薄膜電極とセラミック
ス素体との間で水素ガスが発生するのを回避することが
でき、薄膜電極がセラミックス素体から剥離するのを防
止することができる。
ッケルめっき液及びスズめっき液を含む2種以上のめっ
き液を使用して複数のめっき皮膜を前記薄膜電極上に積
層しているので、上述した薄膜電極の剥離防止と共に、
はんだ濡れ性や耐熱性にも優れた電子部品を製造するこ
とができる。
により形成することにより、上述した効果に加えて所望
の複雑な形状を有する薄膜電極を備えた高性能の電子部
品を容易に製造することができる。
には、誘電体材料、圧電体材料、絶縁体材料、又は半導
体材料の中から選択された1種以上を含むので、様々な
セラミックス製の電子部品に適用することが可能とな
る。
製造方法で製造されているので、優れた耐熱性や良好な
はんだ濡れ性を有すると共に、電極剥離の生じない信頼
性の高い電子部品を得ることができる。
チップ型セラミック発振子の斜視図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 セラミックス材料で形成されたセラミッ
クス素体の両端部に薄膜電極を形成し、該薄膜電極の表
面にめっき皮膜を形成して電子部品を製造する電子部品
の製造方法において、 水素イオン指数pHが6.0〜13.0に調製されため
っき液を使用して前記めっき皮膜を形成することを特徴
とする電子部品の製造方法。 - 【請求項2】 ニッケルめっき液及びスズめっき液を含
む2種以上のめっき液を使用して複数のめっき皮膜を前
記薄膜電極上に積層することを特徴とする請求項1記載
の電子部品の製造方法。 - 【請求項3】 前記薄膜電極は、スパッタリング処理を
施して形成することを特徴とする請求項1又は請求項2
記載の電子部品の製造方法。 - 【請求項4】 前記セラミックス材料には、誘電体材
料、圧電体材料、絶縁体材料、又は半導体材料の中から
選択された1種以上を含むことを特徴とする請求項1乃
至請求項3のいずれかに記載の電子部品の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
の電子部品の製造方法で製造されていることを特徴とす
る電子部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001337826A JP2003147573A (ja) | 2001-11-02 | 2001-11-02 | 電子部品の製造方法、及び電子部品 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006222415A (ja) * | 2005-01-13 | 2006-08-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電子部品の製造方法 |
WO2007088600A1 (ja) * | 2006-02-01 | 2007-08-09 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | セラミック電子部品の製造方法及びめっき浴 |
JP2008248335A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Tdk Corp | セラミックス電子部品の製造方法 |
-
2001
- 2001-11-02 JP JP2001337826A patent/JP2003147573A/ja active Pending
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