JP2003138054A - 液晶ポリエステル樹脂発泡成形品 - Google Patents

液晶ポリエステル樹脂発泡成形品

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JP2003138054A
JP2003138054A JP2001339013A JP2001339013A JP2003138054A JP 2003138054 A JP2003138054 A JP 2003138054A JP 2001339013 A JP2001339013 A JP 2001339013A JP 2001339013 A JP2001339013 A JP 2001339013A JP 2003138054 A JP2003138054 A JP 2003138054A
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liquid crystal
crystal polyester
foam
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JP2001339013A
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Shigeru Okita
茂 沖田
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶ポリエステル樹脂本来の特性を損なわず
に微細かつ均一な発泡状態を有する液晶ポリエステル樹
脂発泡成形品の提供。 【解決手段】 特定構造を有する液晶ポリエステル樹脂
と超臨界流体とを射出成形機に導入し、射出成形して得
られる液晶ポリエステル樹脂発泡成形品とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ポリエステル
樹脂本来の特性を損なわずに微細かつ均一な発泡状態を
有する液晶ポリエステル樹脂発泡成形品に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】液晶ポリエステル樹脂は、優れた成形
性、機械特性、耐熱性、耐久性および耐薬品性などを有
していることから、これらの特性を生かして自動車用途
や電気・電子用途を始めとする種々の用途に広く利用さ
れている。そして、液晶ポリエステル樹脂は、特に金属
に比べて比重が小さいため、軽量化の目的で金属代替用
途に使用されるケースが多いが、近年では更なる軽量化
の要望が強い。
【0003】しかしながら、液晶ポリエステル樹脂を用
いて均一かつ微細な発泡状態を有する発泡成形品を製造
する方法については現状では知られていない。
【0004】一般に、樹脂発泡成形品を得る方法として
は、例えば有機または無機の熱分解性発泡剤による発泡
法および揮発性発泡剤による発泡法などが知られてお
り、これらについては、「実用プラスチック成形加工事
典」、産業調査会、1997年発行、第398〜400
ページに記載されているが、これらの発泡方法では液晶
ポリエステル樹脂を微細かつ均一に発泡させることが難
しく、結果として液晶ポリエステル樹脂が有する本来の
特性が発揮できないという問題があった。
【0005】一方、近年では、超臨界流体を用いた発泡
成形技術の研究開発が盛んに行われており、射出成形機
に樹脂と共に超臨界状態の窒素ガスや炭酸ガスを導入し
て発泡樹脂成形品を得るという射出成形技術が開発され
ている。
【0006】例えば、超臨界流体を樹脂材料に連続的に
導入して材料を発泡させて得られる発泡体(米国特許第
4473665号、米国特許第5158986号、米国
特許5334356号、日本特許2625576号)、
およびスチレン系樹脂50〜99重量部とポリプロピレ
ン樹脂1〜50重量部からなる樹脂組成物を射出成形す
る際に超臨界流体を導入して発泡成形品を得る方法(特
開平10−24436号公報)などが知られている。
【0007】しかしながら、上記「実用プラスチック成
形加工事典」、産業調査会、1997年発行、398〜
400ページに記載されている方法を単純に液晶ポリエ
ステル樹脂に適用したとしても、液晶ポリエステル樹脂
に微細かつ均一な発泡状態を形成させることが困難であ
り、液晶ポリエステル樹脂が有する本来の特性が発揮で
きないという問題があることが判明した。
【0008】また、上記米国特許第4473665号、
米国特許第5158986号、米国特許5334356
号、日本特許2625576号、および特開平10−2
4436号公報には、超臨界流体を用いた発泡射出成形
方法については記載されているが、液晶ポリエステル樹
脂の詳細については何ら記載が無い。例えば、上記米国
特許第4473665号の3ページ、11〜26行に使
用される材料が列記されており、ポリエステルやナイロ
ンの記述はあるものの液晶ポリエステル樹脂に関しては
記述が無い。
【0009】上記米国特許第5158986号の12ペ
ージ、57〜61行に使用される材料が列記されてお
り、液晶性ポリマーの記述があるもののその種類や構造
についての記述は無く、実施例の記述も無い。
【0010】上記米国特許第5334356号の6ペー
ジ、4〜6行に使用される材料の1例としてグリコール
改質ポリエチレンテレフタレート樹脂の記述があるが、
液晶ポリエステル樹脂に関する記述は無く、実施例の記
述も無い。
【0011】上記日本特許第2625576号の11ペ
ージ、26〜35行に使用される材料の1例としてグリ
コール改質ポリエチレンテレフタレート樹脂の記述があ
るが、液晶ポリエステル樹脂に関する記述は無く、実施
例の記述も無い。
【0012】このように、液晶ポリエステル樹脂を用い
て、その特性を損なわずに微細かつ均一な発泡状態を有
する射出発泡成形品を得る方法はこれまで見出されてい
なかった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものである。
【0014】したがって、本発明の目的は、液晶ポリエ
ステル樹脂本来の特性を損なうことなく微細かつ均一な
発泡状態を有する液晶ポリエステル樹脂発泡成形品を提
供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく検討した結果、特定構造の液晶ポリエス
テル樹脂を用い、この液晶ポリエステル樹脂と超臨界流
体とを射出成形機に導入して射出成形することによっ
て、上記の目的に合致した液晶ポリエステル樹脂発泡成
形品が得られることを見出し、本発明に到達した。
【0016】すなわち、本発明は、 1.下記(I)または(I)、(II)、(IV)または
(I)、(II)、(III)、(IV)の構造単位からなる液
晶ポリエステル樹脂と超臨界流体とを射出成形機に導入
し、射出成形して得られる液晶ポリエステル樹脂発泡成
形品、
【0017】
【化4】 但し、式中、R1は以下の構造から選ばれた1種以上を
表す。
【0018】
【化5】 また、R2は以下の構造から選ばれた1種以上を表す。
【0019】
【化6】 また、式中、Xは水素原子または塩素原子を表し、構造
単位[(II)+(III)]と構造単位(IV)は実質的に
等モルである。 2.前記液晶ポリエステル樹脂が、無機充填材を含有す
ることを特徴とする前記1記載の液晶ポリエステル樹脂
発泡成形品、 3.前記無機充填材が、ガラス繊維および炭素繊維から
選ばれた1種以上であることを特徴とする前記2記載の
液晶ポリエステル樹脂発泡成形品を提供するものであ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の液晶ポリエステル
樹脂発泡成形品について詳細に説明する。なお、本発明
において「重量」とは「質量」を意味する。
【0021】本発明で使用される液晶ポリエステル樹脂
は、下記構造単位(I)または(I)、(II)、(IV)ま
たは(I)、(II)、(III)、(IV)からなるものを指
す。
【0022】
【化7】 構造単位(I)は、p−ヒドロキシ安息香酸又は/及び
6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸から生成した構造単位
を、構造単位(II)は4,4’−ジヒドロキシビフェニ
ル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジ
ヒドロキビフェニル、ヒドロキノン、t−ブチルヒドロ
キノン、フェニルヒドロキノン、2,6−ジヒドロキシ
ナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン及び4,
4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルから選ばれた芳
香族ジヒドロキシ化合物から生成した構造単位を、構造
単位(III)はエチレングリコールから生成した構造単
位を、構造単位(IV)はテレフタル酸、イソフタル酸、
4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、1,2−ビスフェノキシエタン−4,
4’−ジカルボン酸、1,2−ビス(2−クロロフェノ
キシ)エタン−4,4’−ジカルボン酸及びジフェニル
エーテルジカルボン酸から選ばれた芳香族ジカルボン酸
から生成した構造単位を表す。これらのうちR1が
【0023】
【化8】 であり、R2が
【0024】
【化9】 であるものが特に好ましい。
【0025】本発明で使用される液晶ポリエステル樹脂
は、上記構造単位(I)からなる液晶ポリエステル樹脂
または(I)、(II)、(IV)からなる液晶ポリエステ
ル樹脂または上記構造単位(I)、(II)、(III)、
(IV)からなる液晶ポリエステル樹脂であり、それぞれ
の構造単位の比率、すなわち共重合比率は任意である。
【0026】しかし、構造単位(I)、(II)、(IV)
からなる液晶ポリエステル樹脂の場合は、流動性の観点
から、構造単位(I)が[(I)+(II)]の40〜90
モル%であることが好ましく、より好ましくは82〜9
2モル%である。また、構造単位(IV)は構造単位(I
I)と実質的に等モルである。
【0027】一方、構造単位(I)、(II)、(III)、
(IV)からなる液晶ポリエステル樹脂の場合は、得られ
る成形品の耐熱性、難燃性、機械強度の観点から、構造
単位[(I)+(II)]は[(I)+(II)+(III)]
の60〜95モル%であることが好ましく、より好まし
くは82〜92モル%である。また、構造単位(III)
は[(I)+(II)+(III)]の40〜5モル%である
ことが好ましく、より好ましくは18〜8モル%であ
る。耐熱性と流動性とのバランスという観点から構造単
位(I)と(II)の比率は75/25〜95/5モル%
であることが好ましく、より好ましくは78/22〜9
3/7モル%である。また、構造単位(IV)は構造単位
[(II)+(III)]と実質的に等モルである。
【0028】本発明で用いられる液晶ポリエステル樹脂
で特に好ましいものは、上記構造単位(I)、(II)、
(III)、(IV)からなる液晶ポリエステル樹脂であ
る。その理由は完全には明らかではないが、構造単位
(III)を含有することにより超臨界流体との親和性が
向上し、射出成形機内部で極めて均一な溶融状態を形成
することができるためであると考えられる。
【0029】なお、本発明で使用される液晶ポリエステ
ル樹脂を重縮合する際には上記構造単位(I)〜(IV)
を構成する成分以外に3,3’−ジフェニルジカルボン
酸、2,2’−ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジ
カルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、ドデカンジオ
ン酸などの脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタ
ル酸などの脂環式ジカルボン酸、クロロヒドロキノン、
メチルヒドロキノン、4,4’−ジヒドロキシジフェニ
ルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフ
ィド、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン等の芳香
族ジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロ
ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル等の脂肪族、脂環式ジオール及びm−ヒドロキシ安息
香酸、2,6−ヒドロキシナフトエ酸などの芳香族ヒド
ロキシカルボン酸及びp−アミノフェノール、p−アミ
ノ安息香酸などを本発明の目的を損なわない程度の少量
割合の範囲で更に共重合せしめることができる。
【0030】本発明で使用される上記液晶ポリエステル
の製造方法には特に制限が無く、公知のポリエステル樹
脂の重縮合法に準じて製造することができる。
【0031】例えば、上記構造単位(III)を含まない
場合は下記の(1)、(2)の方法、構造単位(III)
を含む場合は(3)の製造方法が好ましく用いられる。 (1)p−アセトキシ安息香酸又は/及び6−アセトキ
シ−2−ナフトエ酸、及び4,4’−ジアセトキシビフ
ェニル、p−ジアセトキシベンゼンなどの芳香族ジヒド
ロキシ化合物のジアシル化物とテレフタル酸などの芳香
族ジカルボン酸から脱酢酸重縮合反応によって製造する
方法。 (2)p−ヒドロキシ安息香酸又は/及び6−ヒドロキ
シ−2−ナフトエ酸、及び4,4’−ジヒドロキシビフ
ェニル、ヒドロキノンなどの芳香族ジヒドロキシ化合
物、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸に無水酢酸
を反応させて、フェノール性水酸基をアシル化した後、
脱酢酸重縮合反応によって製造する方法。 (3)ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステ
ル、そのオリゴマーまたはビス(β−ヒドロキシ)テレ
フタレートなどの芳香族ジカルボン酸のビス(β−ヒド
ロキシエチル)エステルの存在下で(1)または(2)
の方法により製造する方法。
【0032】これらの重縮合反応は無触媒でも進行する
が、酢酸第一錫、テトラブチルチタネート、酢酸カリウ
ム及び酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン、金属マグネ
シウムなどの金属化合物を添加しても良い。
【0033】本発明で使用する上記液晶ポリエステル樹
脂はペンタフルオロフェノール中で対数粘度を測定する
ことが可能なものもあり、その際には0.1g/dLの
濃度で60℃で測定した値で0.5dL/g以上が好ま
しい。特に上記構造単位(III)を含む場合は1.0〜
3.0dL/gが好ましく、上記構造単位(III)を含
まない場合は2.0〜10.0dL/gが好ましい。
【0034】また、本発明における液晶ポリエステルの
溶融粘度は1〜2,000パスカル・秒が好ましく、特
に2〜1,000パスカル・秒がより好ましい。
【0035】なお、この溶融粘度は融点(Tm)+10
℃の条件で剪断速度1,000(1/秒)の条件下で高
架式フローテスターによって測定した値である。
【0036】ここで、融点(Tm)とは示差走査型熱量
測定において、重合完了したポリマーを室温から20℃
/分の昇温条件で測定した際に観測される吸熱ピーク温
度(Tm1)の観測後、Tm1+20℃の温度で5分間
保持した後、20℃/分の降温条件で室温まで一旦冷却
した後、再度20℃/分の昇温条件で測定した際に観測
される吸熱ピーク温度(Tm2)を意味する。
【0037】本発明で使用する液晶ポリエステル樹脂
は、無機充填材を含有していても良い。
【0038】本発明で使用し得る無機充填材としては、
一般に液晶ポリエステル樹脂に使用されるガラス繊維お
よび炭素繊維が好ましいが、その他の様々な繊維状また
は非繊維状の充填材を用いることにより、さらに成形品
表面性などの改善を図ることも可能である。ガラス繊維
に代表される無機充填材の繊維径および繊維長について
は特に限定はない。その他の無機充填材の例としては、
チタン酸カリウムウィスカ、酸化亜鉛ウィスカ、硼酸ア
ルミニウムウィスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭
化珪素繊維、セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ
繊維、金属繊維などの繊維状充填剤、ワラステナイト、
ゼオライト、セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、
パイロフィライト、ベントナイト、アスベスト、タル
ク、アルミナシリケートなどの珪酸塩、アルミナ、酸化
珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタ
ン、酸化鉄などの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩、硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、水酸化マグネシウム、
水酸化カルシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化
物、黒鉛、ガラスフレーク、ガラスビーズ、セラミック
ビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素およびシリカなどの非繊
維状充填材などが挙げられ、これらは中空であってもよ
い。これら充填材を複数種類併用することも可能であ
る。 また、これら繊維状/非繊維状の無機充填材を、
イソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チ
タネート系化合物、有機ボラン系化合物、およびエポキ
シ化合物などのカップリング剤で同時にもしくは予備的
に処理して使用することは、より優れた機械的特性や成
形品外観を得る意味において好ましい。
【0039】無機充填材の添加量については特に制限は
ないが、通常は液晶ポリエステル樹脂100重量部に対
して5〜1900重量部、好ましくは液晶ポリエステル
樹脂100重量部に対して10〜900重量部、更に好
ましくは液晶ポリエステル樹脂100重量部に対して2
0〜600重量部の範囲である。
【0040】更に、液晶ポリエステル樹脂には、本発明
の目的を損なわない範囲で、要求される特性に応じて、
他のポリマー類(各種熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂)、
添加剤、結晶核剤、酸化防止剤・耐熱剤(例えばヒンダ
ードフェノール、ヒドロキノン、ホスファイトやこれら
の誘導体など)や紫外線吸収剤(例えばレゾルシノー
ル、サリシレート、ベンゾトリアゾール、ベンゾフェノ
ンやこれらの誘導体など)などの安定剤、難燃剤、難燃
助剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、離型剤(例えばモン
タン酸等の脂肪酸、その塩、エステル、ハーフエステ
ル、ステアリルアルコール、ステアリルアミド、ポリエ
チレンワックスなど)、染料(例えばニグロシンな
ど)、顔料(例えば硫化カドミニウム、フタロシアニン
など)およびカップリング剤などを添加することも可能
である。
【0041】本発明で使用される超臨界流体としては、
射出成形時に超臨界状態となって使用されるものであれ
ば、特に制限はない。超臨界流体は単一物質であって
も、混合物であってもかまわない。一般的には、二酸化
炭素、窒素、アルゴンおよびヘリウムなどの不活性ガス
が使用され、二酸化炭素および窒素が好ましく用いら
れ、特に好ましくは二酸化炭素である。
【0042】射出成形時に注入される超臨界流体の量に
ついては特に制限はないが、通常は液晶ポリエステル樹
脂100重量部に対して0.01〜100重量部、好ま
しくは0.05〜50重量部、更に好ましくは0.1〜
30重量部の範囲である。
【0043】射出成形中に溶融した液晶ポリエステル樹
脂に超臨界流体を注入する方法については特に制限はな
いが、たとえば、気体状態の不活性ガスをそのまま注入
する方法、加圧して注入する方法、減圧して注入する方
法、および液体状態または超臨界流体状態の不活性ガス
をプランジャーポンプなどにより注入する方法などが挙
げられる。
【0044】次に、本発明の液晶ポリエステル樹脂発泡
成形品を製造する方法の一例について、図1の構成概略
図を用いて説明する。
【0045】まず、液晶ポリエステル樹脂ペレットAを
ホッパーBより供給し、加熱溶融させる。超臨界流体と
なる窒素や炭酸ガスなどの不活性ガスは、ガスボンベK
より供給され、昇圧ポンプJによって昇圧された後、溶
融した液晶ポリエステル樹脂に供給される。この際、不
活性ガスは超臨界流体となって供給されてもよいし、射
出成形機のシリンダー内に供給されてから超臨界流体に
なってもかまわない。シリンダーDの内部は、供給され
た不活性ガスが超臨界状態を保ち、溶融した液晶ポリエ
ステル樹脂内に短時間で溶解・拡散されるように、臨界
温度以上かつ臨界圧力以上に保たれている。例えば、窒
素の場合、臨界温度は−127℃、臨界圧力は3.5M
Paであり、炭酸ガスの場合、臨界温度は31℃、臨界
圧力は7.4MPaである。
【0046】シリンダーD内にて溶融した液晶ポリエス
テル樹脂と不活性ガスがスクリューCによって混練さ
れ、更にスタティックミキサーEおよび拡散チャンバー
Fで溶融した液晶ポリエステル樹脂と不活性ガスの完全
相溶状態が形成され、続いてノズルGを通して金型Iの
キャビティHに射出され、圧力解放されて微細かつ均一
な発泡状態を有する液晶ポリエステル樹脂発泡成形品が
形成される。
【0047】ここで、金型I内にカウンタープレッシャ
ーを負荷させることにより発泡径をコントロールするこ
とも可能であり、必要に応じてカウンタープレッシャー
用ガスボンベLから不活性ガスを供給してもかまわな
い。その際の圧力としては特に制限は無いが、0.5〜
15MPaの範囲であることが好ましい。
【0048】また、金型I内で急激に圧力低下させて発
泡を促進させる方法として、溶融した液晶ポリエステル
樹脂を金型IのキャビティH内に射出した後、金型のコ
アの一部または全部を後退させて金型内容積を急激に増
大させてもかまわない。
【0049】本発明の液晶ポリエステル樹脂発泡成形品
は、一般に液晶ポリエステル樹脂が適用し得るあらゆる
用途に適用可能である。例えば、軽量化要求の大きい自
動車分野としては、シリンダーヘッドカバー、タイミン
グベルトカバー、バランスシャフトギア、オイル制動バ
ルブ、オイルレベルゲージ、オイルクリーナーケース、
ラジエータータンク、ウォーターポンプインペラー、サ
ーモスタットハウジング、クーリングファン、インター
クーラータンク、エアーダクト、エアコントロールバル
ブ、エアレギュレーター、エアフローメーターハウジン
グ、エアーダクトインテーク、サイレンサー、レゾネー
ター、排ガスポンプサイドシール、排ガスバルブ、キャ
ブレター、ガソリン噴射ノズル、ピストンバルブ、キャ
ブレターバルブ、サージタンク、フューエルフィルター
ハウジング、フューエルストレーナー、フューエルセジ
メンタルケース、キャニスター、EGIチューブ、ソレ
ノイドバルブ、ガソリンフロート、ガソリンチャンバ
ー、フューエルチェックバルブ、フューエルインジェク
ター、フューエルインジェクターコネクター、フューエ
ルインジェクターノズルカバー、フューエルフィラーキ
ャップ、マスターシリンダーピストン、クラッチオイル
リザーバー、スラストワッシャー、シフトアームコーテ
ィング、シフトレバーノブ、トランスミッションケー
ス、トルコンスラストワッシャー、トランスミッション
ブッシュ、パワーステアリングタンク、ステアリングコ
ラムカバー、ステアリングホーンパッド、ステアリング
ボールジョイント、ホイールフルキャップ、ホイールキ
ャップセンター、ホイールセンターハブキャップ、ブレ
ーキオイルリザーバー、ブレーキオイルフロート、ブレ
ーキリザーバーキャップ、サイドブレーキワイヤープロ
テクター、ラジエーターグリル、フロントエンドバンパ
ー、リアエンドバンパー、バンパーモール、フロントフ
ェンダー、サイドミラーステイ、サイドミラーハウジン
グ、エンブレム、リトラクタブルヘッドランプカバー、
電動ミラーベース、フューエルリッド、ボンネットフー
ドルーパー、エクストラクトグリル、ドア、サイドルー
バー、ドアラッチカバー、ドアサイドモール、アウター
ドアハンドル、ピラールーバー、トランクロアーバック
フィニシャー、トランクリアエプロン、ハッチバックス
ライドブラケット、ライセンスプレート、ライセンスプ
レートポケット、フューエルリッド、サンルーフフレー
ム、サイドモール、ウィンドウピボット、ウィンドウガ
ラススライダー、ウィンドウモール、エアースポイラ
ー、インストゥルメントパネルコア、リッドアウター、
センタークラスター、スイッチ、アッパーガーニッシ
ュ、リッドクラスター、メーターフード、メーターパネ
ル、グローブボックス、チェンジレバーカバー、グロー
ブボックスリッド、グローブボックスノブ、グローブド
アアウター、アッシュトレイランプハウジング、アッシ
ュトレイパネル、サンバイザーブラケット、サンバイザ
ーシャフト、サンバイザーホルダー、ピラーガーニッシ
ュ、ルームミラーステイ、レギュレーターハンドル、ド
アトリム、インサイドドアロックノブ、インナーロック
ノブ、ウィンドウレギュレーターハンドル、ウィンドウ
レギュレーターハンドルノブ、ルーフサイドレールガー
ニッシュ、アームレストインサート、アームレストベー
ス、アームレストガイド、リアシェルフサイド、ヘッド
レストガイド、シートベルトタングプレート、シートベ
ルトリトラクターギア、シートベルトバックル、シート
ベルトスルーアンカー、リッドクラスター、安全ベルト
機構部品、クーラーシロッコファン、クーラーバキュー
ムポンプ、エアコンマグネットクラッチボビン、エアコ
ンアクチュエーター、コンプレッサーバルブ、エアーベ
ンチレーションフィン、エアコン調節ツマミ、ヒーター
コアタンク、ヒーターバルブ、ジェネレーターコイルボ
ビン、ジェネレーターカバー、ジェネレーターブッシ
ュ、サーキットボード、ブラシホルダー、コンデンサー
ケース、レギュレーターケース、スターターレバー、ス
ターターコイルボビン、スターターインターバルギア、
ディストリビューターポイントブッシュ、イグニッショ
ンコイルケース、イグニッションコイルボビン、ディス
トリビューター絶縁端子、ディストリビューターキャッ
プ、スリーブベアリング、ヘリカルギアー、バキューム
コントローラー、ジャンクションボックス、ワイヤーハ
ーネスコネクター、リレーターミナルベースケースコイ
ルボビン、ヒューズボックス、スイッチベース、リレー
ケース、各種スイッチ基板、ランプソケット、ランプリ
フレクター、バックホーンハウジング、サイレントギ
ア、パワーウィンドウスイッチ基板ケース、ワイパーレ
バー、ウォッシャーモーターハウジング、ワイパーモー
ターインシュレーター、ワイパーアームヘッドカバー、
ウォッシャーノズル、ワイパーアームヘッド、スピード
メータードリブンギア、スピードメーターコントロー
ル、メーターコネクター、回転センサー、スピードセン
サー、パワーシートギアハウジング、ブラシホルダー、
コンミュテーター、モーターギア、ボンネットクリッ
プ、モールクリップ、内装クリップ、バンパークリッ
プ、電気配線用バンドクリップ、アンテナインナーチュ
ーブ、フェンダー、スポイラー、ルーフレール、テール
ゲート、およびバンパーなどが挙げられる。
【0050】電気・電子用途としては、センサー、LE
Dランプ、コネクター、ソケット、抵抗器、リレーケー
ス、スイッチ、コイルボビン、コンデンサー、バリコン
ケース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成
器、プラグ、プリント基板、チューナー、スピーカー、
マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘ
ッドベース、パワーモジュール、半導体、液晶ディスプ
レイ、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、モーターブ
ラッシュホルダー、パラボラアンテナ、コンピューター
関連部品、VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアー
ドライヤー、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、
オーディオ・レーザーディスク(登録商標)・コンパク
トディスク等の音声機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、
エアコン部品、タイプライター部品、ワードプロセッサ
ー部品、オフィスコンピューター関連部品、電話器関連
部品、ファクシミリ関連部品、および複写機関連部品な
どが挙げられる。
【0051】その他の用途としては、洗浄用治具、モー
ター部品、ライター、タイプライター等の機械関連部
品、顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計等の光学機器、精密
機械関連部品、水道蛇口コマ、混合水栓、ポンプ部品、
パイプジョイント、水量調節弁、逃がし弁、湯温センサ
ー、水量センサー、水道メーターハウジングなどの水廻
り部品、医療機器、建材関係部品、家具用部品などが挙
げられる。
【0052】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定される
ものではない。
【0053】また、各種特性の評価は以下の方法により
行った。 [射出成形機] ・最大型締力 2000kN ・スクリュー径 42mm(L/D=28) [比重] ・得られた成形品を用い、ASTM D792に準じて
測定した。 [気泡径] ・顕微鏡を用いた形態観察により、任意の気泡500個
について気泡径を測定し、その平均値を気泡サイズとし
た。 [機械特性] ・引張特性: ASTM D638に準じて測定した。
【0054】・曲げ特性: ASTM D790に準じ
て測定した。 [そり、ひけ] ・得られた発泡成形品のそり、ひけを目視により評価し
た。
【0055】なお、以下の実施例では全て図1に構成概
略を示した態様の射出成形機を使用した。
【0056】シリンダー温度は使用する液晶ポリエステ
ル樹脂の種類に応じてノズル側からホッパー側に向けて
以下のように設定した。 参考例1:310℃/330℃/320℃/310℃ 参考例2:330℃/345℃/340℃/330℃ 参考例3:280℃/300℃/290℃/280℃ また、成形品はASTM1号引張試験片および50mm
×50mm×30mmサイズで厚み1.5mmの箱の2
種を成形し、前者で比重、引張特性、曲げ特性を測定
し、後者でソリ、ヒケの評価を行った。金型温度はいず
れの場合も30℃とした。超臨界流体としては窒素また
は炭酸ガスを使用し、注入量は液晶ポリエステル樹脂ま
たは液晶ポリエステル樹脂組成物100gに対して1g
とした。
【0057】[参考例1] 液晶ポリエステル樹脂
(a)の製造 p−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4’−ジヒ
ドロキシビフェニル126重量部、テレフタル酸112
重量部、固有粘度が0.61dL/gのポリエチレンテ
レフタレート216重量部及び無水酢酸960重量部を
攪拌翼、留出管を備えた反応容器に仕込み、重縮合を行
った。
【0058】まず、窒素ガス雰囲気下に100〜250
℃で5時間、250〜300℃で1.5時間反応させた
後、315℃、1時間で0.5mmHgに減圧し、更に
1.25時間反応させ、重縮合を完了させた結果、ほぼ
理論量の酢酸が留出し、下記構造式を有する液晶ポリエ
ステル樹脂(a)が得られた。
【0059】
【化10】 k/l/m/n=69.4/5.8/9.5/15.3
モル% また、この液晶ポリエステル樹脂を偏光顕微鏡の試料台
に載せ、昇温して光学異方性の確認を行った結果、液晶
開始温度は293℃であり、良好な光学異方性を示し
た。また、融点(Tm)は314℃であった。この液晶
ポリエステル樹脂の対数粘度(0.1g/dLのペンタ
フルオロフェノール溶液、60℃)は1.98dL/g
であり、324℃、剪断速度1,000/秒における溶
融粘度は78パスカル・秒であった。
【0060】[参考例2] 液晶ポリエステル樹脂
(b)の製造 p−ヒドロキシ安息香酸994重量部、4,4’−ジヒ
ドロキシジフェニル222重量部、2,6−ジアセトキ
シナフタレン147重量部、無水酢酸1078重量部及
びテレフタル酸299重量部を攪拌翼、留出管を備えた
反応容器に仕込み、窒素ガス雰囲気下に100〜250
℃で5時間、250〜330℃で2.5時間反応させた
後、330℃、1.5時間で1.0mmHgに減圧し、
更に0.75時間反応させ、重縮合を完了させた結果、
ほぼ理論量の酢酸が留出し、下記構造式を有する液晶ポ
リエステル樹脂(b)が得られた。
【0061】
【化11】 k/l/m/n=69.4/10.2/5.1/15.
3 モル% また、この液晶ポリエステル樹脂を偏光顕微鏡の試料台
に載せ、昇温して光学異方性の確認を行った結果、29
6℃以上で良好な光学異方性を示した。また、融点(T
m)は336℃であり、346℃、剪断速度1,000
/秒における溶融粘度は52パスカル・秒であった。
【0062】[参考例3] 液晶ポリエステル樹脂
(c)の製造 p−アセトキシ安息香酸921重量部、6−アセトキシ
−2−ナフトエ酸435重量部を攪拌翼、留出管を備え
た反応容器に仕込み、窒素ガス雰囲気下に100〜25
0℃で4.5時間、250〜330℃で3.0時間反応
させた後、326℃、1.5時間で1.0mmHgに減
圧し、更に0.65時間反応させ、重縮合を完了させた
結果、ほぼ理論量の酢酸が留出し、下記構造式を有する
液晶ポリエステル樹脂(c)が得られた。
【0063】
【化12】 m/n=80/20 モル% この液晶ポリエステル樹脂の融点(Tm)は283℃で
あり、293℃、剪断速度1,000/秒における溶融
粘度は120パスカル・秒であった。
【0064】[実施例1〜3]参考例1〜3で製造した
液晶ポリエステル樹脂を使用し、超臨界流体として窒素
ガスを用いて超臨界発泡射出成形を行った。得られた成
形品の物性および外観の評価結果を表1に示す。
【0065】[実施例4〜6]参考例1〜3で製造した
液晶ポリエステル樹脂を使用し、超臨界流体として炭酸
ガスを用いて超臨界発泡射出成形を行った。得られた成
形品の物性および外観の評価結果を表1に示す。
【0066】[実施例7〜9]参考例1〜3で製造した
液晶ポリエステル樹脂65重量部に対してチョップドガ
ラス繊維(旭ファイバーグラス製JAFT591)35
重量部を溶融混練した材料を使用し、超臨界流体として
窒素ガスを用いて超臨界発泡射出成形を行った。得られ
た成形品の物性および外観の評価結果を表1に示す。
【0067】[実施例10〜12]参考例1〜3で製造
した液晶ポリエステル樹脂70重量部に対してPAN系
炭素繊維(東レ製T−300)30重量部を溶融混練し
た材料を使用し、超臨界流体として窒素ガスを用いて超
臨界発泡射出成形を行った。得られた成形品の物性およ
び外観の評価結果を表1に示す。
【0068】
【表1】 [参考例4〜6]超臨界流体を注入しないこと以外は、
実施例1〜3と同様にして射出成形を行った。すなわ
ち、通常の射出成形である。得られた成形品の物性およ
び外観の評価結果を表2に示す。
【0069】[参考例7〜9]超臨界流体を注入しない
こと以外は、実施例7〜9と同様にして射出成形を行っ
た。すなわち、通常の射出成形である。得られた成形品
の物性および外観の評価結果を表2に示す。
【0070】[参考例10〜12]超臨界流体を注入し
ないこと以外は、実施例10〜12と同様にして射出成
形を行った。すなわち、通常の射出成形である。得られ
た成形品の物性および外観の評価結果を表2に示す。
【0071】
【表2】 [比較例1〜3]参考例1〜3で製造した液晶ポリエス
テル樹脂100重量部に、熱分解性発泡剤としてビステ
トラゾール・ジアンモニウム(永和化成工業“セルテト
ラ”BHT−2NH3)を0.5重量部をドライブレン
ドした材料を使用し、超臨界流体を使用しない以外は、
実施例1〜3と同様にして射出成形を行った。得られた
成形品の物性および外観の評価結果を表3に示す。
【0072】[比較例4〜6]参考例1〜3で製造した
液晶ポリエステル樹脂65重量部にチョップドガラス繊
維(旭ファイバーグラス製JAFT591)35重量部
を溶融混練して得たペレットに、熱分解性発泡剤として
ビステトラゾール・ジアンモニウム(永和化成工業“セ
ルテトラ”BHT−2NH3)を0.5重量部をドライ
ブレンドした材料を使用し、超臨界流体を使用しない以
外は、実施例7〜9と同様にして射出成形を行った。得
られた成形品の物性および外観の評価結果を表3に示
す。
【0073】[比較例7〜9]参考例1〜3で製造した
液晶ポリエステル樹脂70重量部にPAN系炭素繊維
(東レ製T−300)30重量部を溶融混練して得たペ
レットに、熱分解性発泡剤としてビステトラゾール・ジ
アンモニウム(永和化成工業“セルテトラ”BHT−2
NH3)を0.5重量部をドライブレンドした材料を使
用し、超臨界流体を使用しない以外は、実施例10〜1
2と同様にして射出成形を行った。得られた成形品の物
性および外観の評価結果を表3に示す。
【0074】
【表3】 実施例1〜3の結果より、各種構造を有する液晶ポリエ
ステル樹脂を用いて超臨界発泡射出成形することによ
り、発泡が微細・均一であり、軽量かつ物性に優れた成
形品が得られることがわかる。また、ソリやヒケの無い
箱状成形品が得られることがわかる。また、構造単位
(III)を含有する液晶ポリエステル樹脂(a)を用い
た実施例1では、構造単位(III)を含有しない液晶ポ
リエステル樹脂(b)、(c)を用いた実施例2、3の
場合より気泡径が小さく、発泡による機械物性の低下率
が小さいことがわかる。
【0075】実施例4〜6の結果より、超臨界流体を窒
素から炭酸ガスに変更しても窒素を用いた実施例1〜3
と同様の効果が得られることがわかる。また、構造単位
(III)を含有する液晶ポリエステル樹脂(a)を用い
た実施例4は、構造単位(III)を含有しない液晶ポリ
エステル樹脂(b)、(c)を用いた実施例5、6の場
合より気泡径が小さく、発泡による機械物性の低下率が
小さいことがわかる。
【0076】実施例7〜9の結果より、各種構造を有す
る液晶ポリエステル樹脂にガラス繊維を配合した組成物
を超臨界発泡射出成形することにより、発泡が微細・均
一であり、軽量かつ物性に優れた成形品が得られること
がわかる。また、ソリやヒケの無い箱状成形品が得られ
ることがわかる。また、構造単位(III)を含有する液
晶ポリエステル樹脂(a)を用いた実施例7は、構造単
位(III)を含有しない液晶ポリエステル樹脂(b)、
(c)を用いた実施例8、9の場合より気泡径が小さ
く、発泡による機械物性の低下率が小さいことがわか
る。
【0077】実施例10〜12の結果より、各種構造を
有する液晶ポリエステル樹脂に炭素繊維を配合した組成
物を超臨界発泡射出成形することにより、発泡が微細・
均一であり、軽量かつ物性に優れた成形品が得られるこ
とがわかる。また、ソリやヒケの無い箱状成形品が得ら
れることがわかる。また、構造単位(III)を含有する
液晶ポリエステル樹脂(a)を用いた実施例10は、構
造単位(III)を含有しない液晶ポリエステル樹脂
(b)、(c)を用いた実施例11、12の場合より気
泡径が小さく、発泡による機械物性の低下率が小さいこ
とがわかる比較例1〜3の結果より、各種構造を有する
液晶ポリエステル樹脂を用いて化学発泡剤による発泡射
出成形を行った場合には、ソリ、ヒケの無い成形品が得
られるものの、気泡径が大きく、物性が低いことがわか
る。
【0078】比較例4〜6の結果より、各種構造を有す
る液晶ポリエステル樹脂にガラス繊維を配合した材料を
用いて化学発泡剤による発泡射出成形を行った場合に
は、ソリ、ヒケの無い成形品が得られるものの、気泡径
が大きく、物性が低いことがわかる。
【0079】比較例7〜9の結果より、各種構造を有す
る液晶ポリエステル樹脂に炭素繊維を配合した材料を用
いて化学発泡剤による発泡射出成形を行った場合には、
ソリ、ヒケの無い成形品が得られるものの、気泡径が大
きく、物性が低いことがわかる。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液晶ポリ
エステル樹脂発泡成形品は、液晶ポリエステル樹脂の特
性を保持したまま、微細かつ均一な発泡状態を有するも
のであり、軽量化が可能である上に、ヒケやソリが少な
いという優れた特性を有するものである。
【0081】したがって、本発明によれば、各種液晶ポ
リエステル樹脂成形品の軽量化と共に、外観および寸法
精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用される射出成形機の一例を示す概
略構成図である。
【符号の説明】
A 液晶ポリエステル樹脂ペレット B ホッパー C スクリュー D シリンダー E スタティックミキサー F 拡散チャンバー G ノズル H キャビティ(成形品) I 金型 J 昇圧ポンプ K ガスボンベ L カウンタープレッシャー用ガスボンベ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(I)または(I)、(II)、(IV)
    または(I)、(II)、(III)、(IV)の構造単位から
    なる液晶ポリエステル樹脂と超臨界流体とを射出成形機
    に導入し、射出成形して得られる液晶ポリエステル樹脂
    発泡成形品。 【化1】 但し、式中、R1は以下の構造から選ばれた1種以上を
    表す。 【化2】 また、R2は以下の構造から選ばれた1種以上を表す。 【化3】 また、式中、Xは水素原子または塩素原子を表し、構造
    単位[(II)+(III)]と構造単位(IV)は実質的に
    等モルである。
  2. 【請求項2】 前記液晶ポリエステル樹脂が、無機充填
    材を含有することを特徴とする請求項1記載の液晶ポリ
    エステル樹脂発泡成形品。
  3. 【請求項3】 前記無機充填材が、ガラス繊維および炭
    素繊維から選ばれた1種以上であることを特徴とする請
    求項2記載の液晶ポリエステル樹脂発泡成形品。
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