JP2003113244A - パーフルオロポリエーテル変性シクロポリシロキサン及び表面処理剤並びに硬化被膜を形成した物品 - Google Patents
パーフルオロポリエーテル変性シクロポリシロキサン及び表面処理剤並びに硬化被膜を形成した物品Info
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- JP2003113244A JP2003113244A JP2001307085A JP2001307085A JP2003113244A JP 2003113244 A JP2003113244 A JP 2003113244A JP 2001307085 A JP2001307085 A JP 2001307085A JP 2001307085 A JP2001307085 A JP 2001307085A JP 2003113244 A JP2003113244 A JP 2003113244A
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Abstract
(57)【要約】
【解決手段】 下記一般式（１）
【化１】
（式中、Ｒｆはパーフルオロポリエーテル基、Ｑは２価
の有機基、Ｒ、Ｒ1、Ｒ2、Ｒ3は低級アルキル基又はフ
ェニル基、Ｘは加水分解性基、ｍは１〜３の整数、ｎは
１〜１０の整数、ａ、ｂ、ｃはそれぞれ、１≦ａ≦１
０、０≦ｂ≦１０、１≦ｃ≦１０の範囲であり、かつａ
＋ｂ＋ｃ≧３である。）で示されるパーフルオロポリエ
ーテル変性シクロポリシロキサン。 【効果】 本発明におけるパーフルオロポリエーテル変
性シクロポリシロキサンは、撥水撥油性、離型性、被膜
形成性などに優れており、各種基材表面にコーティング
することにより表面処理剤として利用することができ、
硬化被膜を表面に形成した物品に応用することができ
る。
の有機基、Ｒ、Ｒ1、Ｒ2、Ｒ3は低級アルキル基又はフ
ェニル基、Ｘは加水分解性基、ｍは１〜３の整数、ｎは
１〜１０の整数、ａ、ｂ、ｃはそれぞれ、１≦ａ≦１
０、０≦ｂ≦１０、１≦ｃ≦１０の範囲であり、かつａ
＋ｂ＋ｃ≧３である。）で示されるパーフルオロポリエ
ーテル変性シクロポリシロキサン。 【効果】 本発明におけるパーフルオロポリエーテル変
性シクロポリシロキサンは、撥水撥油性、離型性、被膜
形成性などに優れており、各種基材表面にコーティング
することにより表面処理剤として利用することができ、
硬化被膜を表面に形成した物品に応用することができ
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、撥水撥油性、離型
性などに優れ、かつ被膜形成性に優れた新規なパーフル
オロポリエーテル変性シクロポリシロキサン及びこれを
主成分とする表面処理剤並びにパーフルオロポリエーテ
ル変性シクロポリシロキサンの硬化被膜を形成した物品
に関する。
性などに優れ、かつ被膜形成性に優れた新規なパーフル
オロポリエーテル変性シクロポリシロキサン及びこれを
主成分とする表面処理剤並びにパーフルオロポリエーテ
ル変性シクロポリシロキサンの硬化被膜を形成した物品
に関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に
パーフルオロポリエーテル基含有化合物は、その表面エ
ネルギーが非常に小さいために、撥水撥油性・防汚性・
耐薬品性・潤滑性・離型性などを有する。その性質を利
用して、工業的には紙・繊維などの撥水撥油防汚剤、磁
気記録媒体の滑剤、精密機器の防油剤、離型剤、化粧
料、保護膜などに幅広く利用されている。
パーフルオロポリエーテル基含有化合物は、その表面エ
ネルギーが非常に小さいために、撥水撥油性・防汚性・
耐薬品性・潤滑性・離型性などを有する。その性質を利
用して、工業的には紙・繊維などの撥水撥油防汚剤、磁
気記録媒体の滑剤、精密機器の防油剤、離型剤、化粧
料、保護膜などに幅広く利用されている。
【０００３】しかし、その性質は同時に他の基材に対す
る非粘着性、非密着性があることを示しており、基材表
面に塗布することは出来ても、被膜を形成し密着させる
ことは困難であった。
る非粘着性、非密着性があることを示しており、基材表
面に塗布することは出来ても、被膜を形成し密着させる
ことは困難であった。
【０００４】一方、ガラスや布などの基材表面と有機化
合物とを結合させるものとしては、シランカップリング
剤が良く知られている。シランカップリング剤は、１分
子中に有機官能基と反応性シリル基（一般にはアルコキ
シシリル基）を有する。アルコキシシリル基は、空気中
の水分などによって自己縮合反応をおこしてシロキサン
となり被膜を形成する。それと同時に、ガラスや金属な
どの表面と化学的・物理的に結合することによって、耐
久性を有する強固な被膜となる。シランカップリング剤
はこの性質を利用して各種基材表面のコーティング剤と
して幅広く利用されている。
合物とを結合させるものとしては、シランカップリング
剤が良く知られている。シランカップリング剤は、１分
子中に有機官能基と反応性シリル基（一般にはアルコキ
シシリル基）を有する。アルコキシシリル基は、空気中
の水分などによって自己縮合反応をおこしてシロキサン
となり被膜を形成する。それと同時に、ガラスや金属な
どの表面と化学的・物理的に結合することによって、耐
久性を有する強固な被膜となる。シランカップリング剤
はこの性質を利用して各種基材表面のコーティング剤と
して幅広く利用されている。
【０００５】これらの特徴を生かしたものとして、特開
昭５８−１６７５９７号公報には、下記式（３）
昭５８−１６７５９７号公報には、下記式（３）
【０００６】
【化２】
【０００７】（式中、Ｒ11、Ｒ12は炭素数１〜４のアル
キル基、Ｑ1はＣＨ2ＣＨ2ＣＨ2又はＣＨ2ＣＨ2ＮＨＣＨ
2ＣＨ2ＣＨ2、ｑは１〜４の整数、ｒは２又は３。）で
示されるようなフルオロアミノシラン化合物が開示され
ている。しかしながら、この化合物は、パーフルオロポ
リエーテル基の部分が、ヘキサフルオロプロピレンオキ
サイド（ＨＦＰＯ）の２〜５量体と短いため、上記パー
フルオロポリエーテル基の持つ特徴を十分に出すことが
できなかった。
キル基、Ｑ1はＣＨ2ＣＨ2ＣＨ2又はＣＨ2ＣＨ2ＮＨＣＨ
2ＣＨ2ＣＨ2、ｑは１〜４の整数、ｒは２又は３。）で
示されるようなフルオロアミノシラン化合物が開示され
ている。しかしながら、この化合物は、パーフルオロポ
リエーテル基の部分が、ヘキサフルオロプロピレンオキ
サイド（ＨＦＰＯ）の２〜５量体と短いため、上記パー
フルオロポリエーテル基の持つ特徴を十分に出すことが
できなかった。
【０００８】また、特開昭５８−１２２９７９号公報で
は、ガラス表面の撥水撥油剤として、下記式（４）
は、ガラス表面の撥水撥油剤として、下記式（４）
【０００９】
【化３】
【００１０】（式中、Ｒｆ1は炭素原子数１〜２０個の
ポリフルオロアルキル基であって、エーテル結合を１個
以上含んでもよい。Ｒ13は水素原子又は低級アルキル
基、Ａはアルキレン基、Ｘ1は−ＣＯＮ（Ｒ14）−Ｑ2−
又は−ＳＯ2Ｎ（Ｒ14）−Ｑ2−（ただし、Ｒ14は低級ア
ルキル基、Ｑ2は２価の有機基を示す）。Ｚは低級アル
キル基、Ｙはハロゲン、アルコキシ基又はＲ15ＣＯＯ−
（ただし、Ｒ15は水素原子又は低級アルキル基を示
す）、ｓは０又は１の整数、ｔは１〜３の整数、ｕは
０，１又は２の整数を示す。）で示される化合物が提示
されているが、この場合も含フッ素基の部分の炭素数が
１〜２０個と少なく、十分な効果が得られていない。
ポリフルオロアルキル基であって、エーテル結合を１個
以上含んでもよい。Ｒ13は水素原子又は低級アルキル
基、Ａはアルキレン基、Ｘ1は−ＣＯＮ（Ｒ14）−Ｑ2−
又は−ＳＯ2Ｎ（Ｒ14）−Ｑ2−（ただし、Ｒ14は低級ア
ルキル基、Ｑ2は２価の有機基を示す）。Ｚは低級アル
キル基、Ｙはハロゲン、アルコキシ基又はＲ15ＣＯＯ−
（ただし、Ｒ15は水素原子又は低級アルキル基を示
す）、ｓは０又は１の整数、ｔは１〜３の整数、ｕは
０，１又は２の整数を示す。）で示される化合物が提示
されているが、この場合も含フッ素基の部分の炭素数が
１〜２０個と少なく、十分な効果が得られていない。
【００１１】また、本発明者らはこれらの問題を解決す
るために、以前に下記式（５）
るために、以前に下記式（５）
【００１２】
【化４】
【００１３】（式中、Ｘ2は加水分解性基、Ｒ16は低級
アルキル基又はフェニル基、Ｒ17は水素原子又は低級ア
ルキル基もしくはフェニル基、Ｑ3はＣＨ2ＣＨ2ＣＨ2又
はＣＨ 2ＣＨ2ＮＨＣＨ2ＣＨ2ＣＨ2、ｗは６〜５０の整
数、ｅは２又は３、ｖ及びｄはそれぞれ１〜３の整
数。）で表されるパーフルオロポリエーテル変性アミノ
シランを提案した（特開平１１−２９５８５号公報）。
このパーフルオロポリエーテル変性アミノシランは、撥
水撥油性、防汚性、耐薬品性、潤滑性、離型性などに優
れており、各種基材表面にコーティングすることにより
表面処理剤として利用することができる。しかし、硬化
までに時間を要するなど、硬化被膜を形成する上で十分
な性能を有しているとは言えないことがあった。
アルキル基又はフェニル基、Ｒ17は水素原子又は低級ア
ルキル基もしくはフェニル基、Ｑ3はＣＨ2ＣＨ2ＣＨ2又
はＣＨ 2ＣＨ2ＮＨＣＨ2ＣＨ2ＣＨ2、ｗは６〜５０の整
数、ｅは２又は３、ｖ及びｄはそれぞれ１〜３の整
数。）で表されるパーフルオロポリエーテル変性アミノ
シランを提案した（特開平１１−２９５８５号公報）。
このパーフルオロポリエーテル変性アミノシランは、撥
水撥油性、防汚性、耐薬品性、潤滑性、離型性などに優
れており、各種基材表面にコーティングすることにより
表面処理剤として利用することができる。しかし、硬化
までに時間を要するなど、硬化被膜を形成する上で十分
な性能を有しているとは言えないことがあった。
【００１４】建築物の高層化に伴い窓ガラスをメンテナ
ンスフリー化することや、外観や視認性をよくするため
にディスプレイの表面に指紋が付きにくくするなど「汚
れにくくする」技術や、「汚れを落としやすくする」技
術に対する要求は年々高まってきており、これらの要求
に応えることのできる撥水撥油性、防汚性、耐薬品性、
潤滑性、離型性、被膜形成性に優れた材料の開発が望ま
れていた。
ンスフリー化することや、外観や視認性をよくするため
にディスプレイの表面に指紋が付きにくくするなど「汚
れにくくする」技術や、「汚れを落としやすくする」技
術に対する要求は年々高まってきており、これらの要求
に応えることのできる撥水撥油性、防汚性、耐薬品性、
潤滑性、離型性、被膜形成性に優れた材料の開発が望ま
れていた。
【００１５】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記要望に応えるために鋭意検討を行った
結果、下記一般式（１）で示される新規なパーフルオロ
ポリエーテル変性シクロポリシロキサンが、撥水撥油
性、防汚性、耐薬品性、潤滑性、離型性、被膜形成性に
優れており、表面処理剤として利用でき、物品の表面に
硬化膜を形成することに適していることを知見し、本発
明をなすに至った。
発明者らは、上記要望に応えるために鋭意検討を行った
結果、下記一般式（１）で示される新規なパーフルオロ
ポリエーテル変性シクロポリシロキサンが、撥水撥油
性、防汚性、耐薬品性、潤滑性、離型性、被膜形成性に
優れており、表面処理剤として利用でき、物品の表面に
硬化膜を形成することに適していることを知見し、本発
明をなすに至った。
【００１６】
【化５】
【００１７】（式中、Ｒｆはパーフルオロポリエーテル
基、Ｑは２価の有機基、Ｒ、Ｒ1、Ｒ2、Ｒ3は低級アル
キル基又はフェニル基、Ｘは加水分解性基、ｍは１〜３
の整数、ｎは１〜１０の整数、ａ、ｂ、ｃはそれぞれ、
１≦ａ≦１０、０≦ｂ≦１０、１≦ｃ≦１０の範囲であ
り、かつａ＋ｂ＋ｃ≧３である。）
基、Ｑは２価の有機基、Ｒ、Ｒ1、Ｒ2、Ｒ3は低級アル
キル基又はフェニル基、Ｘは加水分解性基、ｍは１〜３
の整数、ｎは１〜１０の整数、ａ、ｂ、ｃはそれぞれ、
１≦ａ≦１０、０≦ｂ≦１０、１≦ｃ≦１０の範囲であ
り、かつａ＋ｂ＋ｃ≧３である。）
【００１８】従って、本発明は、上記一般式（１）のパ
ーフルオロポリエーテル変性シクロポリシロキサンを提
供する。また、このシクロポリシロキサン及び／又はそ
の部分加水分解縮合物を主成分とする表面処理剤、及び
その硬化被膜を表面に形成した物品を提供する。
ーフルオロポリエーテル変性シクロポリシロキサンを提
供する。また、このシクロポリシロキサン及び／又はそ
の部分加水分解縮合物を主成分とする表面処理剤、及び
その硬化被膜を表面に形成した物品を提供する。
【００１９】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のパーフルオロポリエーテル変性シクロポリシロ
キサンは、下記一般式（１）で示されるものである。
本発明のパーフルオロポリエーテル変性シクロポリシロ
キサンは、下記一般式（１）で示されるものである。
【００２０】
【化６】
【００２１】（式中、Ｒｆはパーフルオロポリエーテル
基、Ｑは２価の有機基、Ｒ、Ｒ1、Ｒ2、Ｒ3は低級アル
キル基又はフェニル基、Ｘは加水分解性基、ｍは１〜３
の整数、ｎは１〜１０の整数、ａ、ｂ、ｃはそれぞれ、
１≦ａ≦１０、０≦ｂ≦１０、１≦ｃ≦１０の範囲であ
り、かつａ＋ｂ＋ｃ≧３である。）
基、Ｑは２価の有機基、Ｒ、Ｒ1、Ｒ2、Ｒ3は低級アル
キル基又はフェニル基、Ｘは加水分解性基、ｍは１〜３
の整数、ｎは１〜１０の整数、ａ、ｂ、ｃはそれぞれ、
１≦ａ≦１０、０≦ｂ≦１０、１≦ｃ≦１０の範囲であ
り、かつａ＋ｂ＋ｃ≧３である。）
【００２２】ここで、Ｒｆは、パーフルオロポリエーテ
ル基である。パーフルオロポリエーテル基は、Ｆ（Ｃx
Ｆ2xＯ）pＣyＦ2y−で示されるパーフルオロポリエーテ
ル基であって、ｐは６〜５０の整数、ｘ及びｙはそれぞ
れ１〜３の整数であるものが好ましい。
ル基である。パーフルオロポリエーテル基は、Ｆ（Ｃx
Ｆ2xＯ）pＣyＦ2y−で示されるパーフルオロポリエーテ
ル基であって、ｐは６〜５０の整数、ｘ及びｙはそれぞ
れ１〜３の整数であるものが好ましい。
【００２３】Ｑは２価の有機基であり、好ましくはＣＨ
2ＣＨ2、ＣＨ2ＣＨ2ＣＨ2のようなアルキレン基、ＣＨ2
ＯＣＨ2ＣＨ2ＣＨ2のようなオキシアルキレン基、ＣＯ
ＮＲ 4（Ｒ4は水素原子又は炭素数１〜４の低級アルキル
基）のようなアミド基である。
2ＣＨ2、ＣＨ2ＣＨ2ＣＨ2のようなアルキレン基、ＣＨ2
ＯＣＨ2ＣＨ2ＣＨ2のようなオキシアルキレン基、ＣＯ
ＮＲ 4（Ｒ4は水素原子又は炭素数１〜４の低級アルキル
基）のようなアミド基である。
【００２４】Ｒ、Ｒ1、Ｒ2、Ｒ3は炭素数１〜４の低級
アルキル基又はフェニル基で、それぞれ同じであっても
異なっていてもよく、具体的にはメチル基、エチル基、
フェニル基などであり、中でもメチル基が好ましい。
アルキル基又はフェニル基で、それぞれ同じであっても
異なっていてもよく、具体的にはメチル基、エチル基、
フェニル基などであり、中でもメチル基が好ましい。
【００２５】Ｘは加水分解性基を表す。その具体例とし
ては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基などのアルコキシ基、メトキシメトキシ基、メトキ
シエトキシ基などのオキシアルコキシ基、アセトキシ基
などのアシロキシ基、イソプロペノキシ基などのアルケ
ニルオキシ基、クロル基、ブロモ基、ヨード基などのハ
ロゲン基などが挙げられる。中でもアルコキシ基、アル
ケニルオキシ基等のオルガノオキシ基、クロル基が好ま
しく、特にメトキシ基、エトキシ基、イソプロペノキシ
基が好ましい。
ては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキ
シ基などのアルコキシ基、メトキシメトキシ基、メトキ
シエトキシ基などのオキシアルコキシ基、アセトキシ基
などのアシロキシ基、イソプロペノキシ基などのアルケ
ニルオキシ基、クロル基、ブロモ基、ヨード基などのハ
ロゲン基などが挙げられる。中でもアルコキシ基、アル
ケニルオキシ基等のオルガノオキシ基、クロル基が好ま
しく、特にメトキシ基、エトキシ基、イソプロペノキシ
基が好ましい。
【００２６】ｍは１〜３の整数である。好ましくはｍ＝
３であることが反応性、基材に対する密着性の観点から
好ましい。
３であることが反応性、基材に対する密着性の観点から
好ましい。
【００２７】ｎは１〜１０の整数であり、２又は３が好
ましい。
ましい。
【００２８】ａ、ｂ、ｃはそれぞれ、１≦ａ≦１０、０
≦ｂ≦１０、１≦ｃ≦１０の範囲であり、かつａ＋ｂ＋
ｃ≧３である。
≦ｂ≦１０、１≦ｃ≦１０の範囲であり、かつａ＋ｂ＋
ｃ≧３である。
【００２９】本発明に示されるパーフルオロポリエーテ
ル変性シクロポリシロキサンの製造方法としては、例え
ば、相当するシクロポリ水素シロキサンにα−不飽和結
合含有パーフルオロポリエーテルとα−不飽和結合と加
水分解性基を有するシランをヒドロシリル化によって付
加させる方法がある。
ル変性シクロポリシロキサンの製造方法としては、例え
ば、相当するシクロポリ水素シロキサンにα−不飽和結
合含有パーフルオロポリエーテルとα−不飽和結合と加
水分解性基を有するシランをヒドロシリル化によって付
加させる方法がある。
【００３０】例えば、下記式の化合物を用い、白金系触
媒を用いたヒドロシリル化の常法により、シクロポリ水
素シロキサンに、脂肪族不飽和結合含有パーフルオロポ
リエーテル及び脂肪族不飽和結合含有加水分解性オルガ
ノシランを付加させることにより、本発明のパーフルオ
ロポリエーテル変性シクロポリシロキサンを製造するこ
とができる。
媒を用いたヒドロシリル化の常法により、シクロポリ水
素シロキサンに、脂肪族不飽和結合含有パーフルオロポ
リエーテル及び脂肪族不飽和結合含有加水分解性オルガ
ノシランを付加させることにより、本発明のパーフルオ
ロポリエーテル変性シクロポリシロキサンを製造するこ
とができる。
【００３１】
【化７】
【００３２】（Ｒ’は低級アルキル基又はフェニル基、
Ｒｆ、Ｒ、Ｘ、ｍ、ａ、ｂ、ｃは上記と同じ、Ｑ4は２
価の有機基でＣＨ2、ＣＨ2ＣＨ2のようなアルキレン
基、ＣＨ2−Ｏ−ＣＨ2のようなオキシアルキレン基、Ｃ
ＯＮＲ4（Ｒ4は上記と同じ）のようなアミド基である。
ｇは０〜８の整数。）
Ｒｆ、Ｒ、Ｘ、ｍ、ａ、ｂ、ｃは上記と同じ、Ｑ4は２
価の有機基でＣＨ2、ＣＨ2ＣＨ2のようなアルキレン
基、ＣＨ2−Ｏ−ＣＨ2のようなオキシアルキレン基、Ｃ
ＯＮＲ4（Ｒ4は上記と同じ）のようなアミド基である。
ｇは０〜８の整数。）
【００３３】本発明のパーフルオロポリエーテル変性シ
クロポリシロキサンは、撥水撥油性、防汚性、耐薬品
性、潤滑性、離型性、さらに処理膜形成性に優れている
ため、下記のような用途に用いることができる。 撥水撥油剤：紙・布・金属・ガラス・プラスチック・セ
ラミックなど 離型剤：粘着テープ用、樹脂成形用金型、ロール用など 防汚加工剤：紙・布・金属・ガラス・プラスチック・セ
ラミックなど その他：塗料添加剤、樹脂改質剤、無機質充填剤の流動
性・分散性を改質、テープ・フィルムなどの潤滑性の向
上など
クロポリシロキサンは、撥水撥油性、防汚性、耐薬品
性、潤滑性、離型性、さらに処理膜形成性に優れている
ため、下記のような用途に用いることができる。 撥水撥油剤：紙・布・金属・ガラス・プラスチック・セ
ラミックなど 離型剤：粘着テープ用、樹脂成形用金型、ロール用など 防汚加工剤：紙・布・金属・ガラス・プラスチック・セ
ラミックなど その他：塗料添加剤、樹脂改質剤、無機質充填剤の流動
性・分散性を改質、テープ・フィルムなどの潤滑性の向
上など
【００３４】本発明のパーフルオロポリエーテル変性シ
クロポリシロキサンは、表面処理剤として好適に用いら
れ、物品の表面に硬化被膜を形成することができる。本
発明の表面処理剤は、本発明の式（１）に示すパーフル
オロポリエーテル変性シクロポリシロキサン及び／又は
その部分加水分解縮合物を主成分とする。
クロポリシロキサンは、表面処理剤として好適に用いら
れ、物品の表面に硬化被膜を形成することができる。本
発明の表面処理剤は、本発明の式（１）に示すパーフル
オロポリエーテル変性シクロポリシロキサン及び／又は
その部分加水分解縮合物を主成分とする。
【００３５】この表面処理剤には必要に応じて、オルガ
ノオキシシラン加水分解縮合触媒を添加してもよい。オ
ルガノオキシシラン加水分解縮合触媒としては、ジブチ
ル錫ジメトキシド、ジラウリン酸ジブチル錫などの有機
錫化合物、テトラｎ−ブチルチタネートなどの有機チタ
ン化合物、酢酸、メタンスルホン酸などの有機酸、塩
酸、硫酸などの無機酸が挙げられる。特に酢酸、テトラ
ｎ−ブチルチタネート、ジラウリン酸ジブチル錫などが
好ましい。添加量は、通常の触媒量であり、パーフルオ
ロポリエーテル変性シクロポリシロキサン及び／又はそ
の部分加水分解縮合物１００重量部に対して０．０１〜
５重量部が好ましく、特に０．１〜１重量部が好まし
い。
ノオキシシラン加水分解縮合触媒を添加してもよい。オ
ルガノオキシシラン加水分解縮合触媒としては、ジブチ
ル錫ジメトキシド、ジラウリン酸ジブチル錫などの有機
錫化合物、テトラｎ−ブチルチタネートなどの有機チタ
ン化合物、酢酸、メタンスルホン酸などの有機酸、塩
酸、硫酸などの無機酸が挙げられる。特に酢酸、テトラ
ｎ−ブチルチタネート、ジラウリン酸ジブチル錫などが
好ましい。添加量は、通常の触媒量であり、パーフルオ
ロポリエーテル変性シクロポリシロキサン及び／又はそ
の部分加水分解縮合物１００重量部に対して０．０１〜
５重量部が好ましく、特に０．１〜１重量部が好まし
い。
【００３６】また、本発明の処理剤は、パーフルオロポ
リエーテル変性シクロポリシロキサン及び／又はその部
分加水分解縮合物をそのまま使用してもよいが、適当な
溶剤で希釈して用いてもよい。溶媒は２種以上の混合溶
媒でもよく、パーフルオロポリエーテル変性シクロポリ
シロキサン及び／又はその部分加水分解縮合物を均一に
溶解させるものが望ましい。
リエーテル変性シクロポリシロキサン及び／又はその部
分加水分解縮合物をそのまま使用してもよいが、適当な
溶剤で希釈して用いてもよい。溶媒は２種以上の混合溶
媒でもよく、パーフルオロポリエーテル変性シクロポリ
シロキサン及び／又はその部分加水分解縮合物を均一に
溶解させるものが望ましい。
【００３７】溶媒としては、パーフルオロヘプタン、パ
ーフルオロオクタンなどのフッ素変性脂肪族炭化水素系
溶剤、ｍ−キシレンヘキサフロライド、ベンゾトリフロ
ライドなどのフッ素変性芳香族炭化水素系溶剤、メチル
パーフルオロブチルエーテル、パーフルオロ（２−ブチ
ルテトラヒドロフラン）などのフッ素変性エーテル系溶
剤、パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオロトリ
ペンチルアミンなどのフッ素変性アルキルアミン系溶
剤、石油ベンジン、ミネラルスピリッツ、トルエン、キ
シレンなどの炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤が
挙げられる。溶解性、濡れ性などの点で、フッ素変性さ
れた溶剤が好ましく、特に、ｍ−キシレンヘキサフロラ
イド、パーフルオロ（２−ブチルテトラヒドロフラ
ン）、パーフルオロトリブチルアミンが好ましい。
ーフルオロオクタンなどのフッ素変性脂肪族炭化水素系
溶剤、ｍ−キシレンヘキサフロライド、ベンゾトリフロ
ライドなどのフッ素変性芳香族炭化水素系溶剤、メチル
パーフルオロブチルエーテル、パーフルオロ（２−ブチ
ルテトラヒドロフラン）などのフッ素変性エーテル系溶
剤、パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオロトリ
ペンチルアミンなどのフッ素変性アルキルアミン系溶
剤、石油ベンジン、ミネラルスピリッツ、トルエン、キ
シレンなどの炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤が
挙げられる。溶解性、濡れ性などの点で、フッ素変性さ
れた溶剤が好ましく、特に、ｍ−キシレンヘキサフロラ
イド、パーフルオロ（２−ブチルテトラヒドロフラ
ン）、パーフルオロトリブチルアミンが好ましい。
【００３８】被膜を形成する物品への使用方法として
は、刷毛塗り、ディッピング、スプレー、蒸着処理など
公知の方法で処理できる。処理温度は、処理方法によっ
て最適な温度は異なるが、例えば刷毛塗りやディッピン
グの場合は、室温から１２０℃の範囲が好ましい。処理
湿度は、加湿下で行うことが反応を促進する上で好まし
いが、使用するシラン化合物や他の添加剤によってその
都度最適化することが好ましい。
は、刷毛塗り、ディッピング、スプレー、蒸着処理など
公知の方法で処理できる。処理温度は、処理方法によっ
て最適な温度は異なるが、例えば刷毛塗りやディッピン
グの場合は、室温から１２０℃の範囲が好ましい。処理
湿度は、加湿下で行うことが反応を促進する上で好まし
いが、使用するシラン化合物や他の添加剤によってその
都度最適化することが好ましい。
【００３９】被膜を形成する物品の基材としては、紙、
布、金属及びその酸化物、ガラス、プラスチック、陶磁
器、セラミックなど各種材質のものを用いることができ
る。
布、金属及びその酸化物、ガラス、プラスチック、陶磁
器、セラミックなど各種材質のものを用いることができ
る。
【００４０】本発明は、上記式（１）のパーフルオロポ
リエーテル変性シクロポリシロキサン及び／又はその部
分加水分解縮合物の硬化被膜を形成した物品を提供する
が、この場合、上記各種基材乃至物品表面に形成される
硬化被膜の膜厚は、基材の種類により適宜選定される
が、０．１ｎｍ〜５μｍが好ましく、特に１〜１００ｎ
ｍが好ましい。
リエーテル変性シクロポリシロキサン及び／又はその部
分加水分解縮合物の硬化被膜を形成した物品を提供する
が、この場合、上記各種基材乃至物品表面に形成される
硬化被膜の膜厚は、基材の種類により適宜選定される
が、０．１ｎｍ〜５μｍが好ましく、特に１〜１００ｎ
ｍが好ましい。
【００４１】ここで、硬化被膜を表面に形成する物品と
しては、めがねレンズ、反射防止フィルターなど光学部
材（指紋、皮脂付着防止コーティング）、浴槽、洗面台
のようなサニタリー製品（撥水、防汚コーティング）、
自動車、電車、航空機などの窓ガラス、ヘッドランプカ
バーなど（防汚コーティング）、外壁用建材（撥水、防
汚コーティング）、台所用建材（油汚れ防止用コーティ
ング）、電話ボックス（撥水、防汚及び貼り紙防止コー
ティング）、美術品など（撥水・撥油性、及び指紋付着
防止付与のコーティング）、コンパクトディスク、ＤＶ
Ｄ（指紋付着防止コーティング）などが好ましい。特
に、レンズ、フィルターなどの光学部材に被膜を形成
し、反射防止性、防汚性などを付与するには本発明は好
適である。
しては、めがねレンズ、反射防止フィルターなど光学部
材（指紋、皮脂付着防止コーティング）、浴槽、洗面台
のようなサニタリー製品（撥水、防汚コーティング）、
自動車、電車、航空機などの窓ガラス、ヘッドランプカ
バーなど（防汚コーティング）、外壁用建材（撥水、防
汚コーティング）、台所用建材（油汚れ防止用コーティ
ング）、電話ボックス（撥水、防汚及び貼り紙防止コー
ティング）、美術品など（撥水・撥油性、及び指紋付着
防止付与のコーティング）、コンパクトディスク、ＤＶ
Ｄ（指紋付着防止コーティング）などが好ましい。特
に、レンズ、フィルターなどの光学部材に被膜を形成
し、反射防止性、防汚性などを付与するには本発明は好
適である。
【００４２】
【実施例】以下、合成例、実施例及び比較例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。なお、下記の例において部は重
量部を示す。
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。なお、下記の例において部は重
量部を示す。
【００４３】［合成例１（表１、化合物１の合成法）］
温度計、還流冷却器、攪拌機を取り付けた１０００ｍｌ
３つ口フラスコに、メチルハイドロジェンシクロテトラ
シロキサン２４．０ｇ、メタキシレンヘキサフロライド
２９０ｇを入れ、８０℃に加熱攪拌した後、塩化白金酸
／ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液（以下触媒ＰＴ
と記す）０．７８ｇ（Ｐｔ単体として２．０×１０-6モ
ルを含有）を入れた。次いで、下記式（６） Ｆ（ＣＦ2ＣＦ2ＣＦ2Ｏ）24ＣＦ2ＣＦ2ＣＨ＝ＣＨ2 …（６） に示されるエチレン基含有パーフルオロポリエーテル６
１９．５ｇを滴下して８０℃で２時間熟成し、1Ｈ−Ｎ
ＭＲで原料のアリル基が消失したのを確認した後、ビニ
ルトリメトキシシラン４４．４ｇを滴下して、さらに３
時間熟成した。ＩＲスペクトルでＳｉＨ基の吸収の消失
を確認した後、溶剤や過剰のトリメトキシシランを減圧
溜去して無色透明の液体６７８．５ｇを得た。1Ｈ−Ｎ
ＭＲスペクトル及びＩＲスペクトル（図１）より、その
液体は後述の化合物１に示される構造を有していた。
温度計、還流冷却器、攪拌機を取り付けた１０００ｍｌ
３つ口フラスコに、メチルハイドロジェンシクロテトラ
シロキサン２４．０ｇ、メタキシレンヘキサフロライド
２９０ｇを入れ、８０℃に加熱攪拌した後、塩化白金酸
／ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液（以下触媒ＰＴ
と記す）０．７８ｇ（Ｐｔ単体として２．０×１０-6モ
ルを含有）を入れた。次いで、下記式（６） Ｆ（ＣＦ2ＣＦ2ＣＦ2Ｏ）24ＣＦ2ＣＦ2ＣＨ＝ＣＨ2 …（６） に示されるエチレン基含有パーフルオロポリエーテル６
１９．５ｇを滴下して８０℃で２時間熟成し、1Ｈ−Ｎ
ＭＲで原料のアリル基が消失したのを確認した後、ビニ
ルトリメトキシシラン４４．４ｇを滴下して、さらに３
時間熟成した。ＩＲスペクトルでＳｉＨ基の吸収の消失
を確認した後、溶剤や過剰のトリメトキシシランを減圧
溜去して無色透明の液体６７８．５ｇを得た。1Ｈ−Ｎ
ＭＲスペクトル及びＩＲスペクトル（図１）より、その
液体は後述の化合物１に示される構造を有していた。
【００４４】［合成例２（表１、化合物２の合成法）］
合成例１で用いた化合物のうち、式（６）で示される化
合物の替りに下記式（７）
合成例１で用いた化合物のうち、式（６）で示される化
合物の替りに下記式（７）
【００４５】
【化８】
【００４６】を用いた他は、合成例１と同様の方法で後
述の化合物２を得た。
述の化合物２を得た。
【００４７】［合成例３（表１、化合物３の合成法）］
合成例１で用いた化合物のうち、式（６）で示される化
合物の替りに下記式（８）
合成例１で用いた化合物のうち、式（６）で示される化
合物の替りに下記式（８）
【００４８】
【化９】
【００４９】を用いた他は、合成例１と同様の方法で後
述の化合物３を得た。
述の化合物３を得た。
【００５０】［合成例４（表１、化合物４の合成法）］
温度計、還流冷却器、攪拌機を取り付けた１０００ｍｌ
３つ口フラスコに、メチルハイドロジェンシクロテトラ
シロキサン２４．０ｇ、メタキシレンヘキサフロライド
２９０ｇを入れ、８０℃に加熱攪拌した後、触媒ＰＴ
０．７８ｇ（Ｐｔ単体として２．０×１０-6モルを含
有）を入れた。下記式（６） Ｆ（ＣＦ2ＣＦ2ＣＦ2Ｏ）24ＣＦ2ＣＦ2ＣＨ＝ＣＨ2 …（６） に示されるエチレン基含有パーフルオロポリエーテル６
１９．５ｇを滴下して８０℃で２時間熟成し、1Ｈ−Ｎ
ＭＲで原料のアリル基が消失したのを確認した後、ビニ
ルトリメトキシシラン２９．６ｇを滴下して、さらに２
時間熟成した。溶剤を減圧溜去して無色透明の液体６７
１．２ｇを得た。1Ｈ−ＮＭＲスペクトル及びＩＲスペ
クトル（図２）より、その液体は後述の化合物４に示さ
れる構造を有していた。
温度計、還流冷却器、攪拌機を取り付けた１０００ｍｌ
３つ口フラスコに、メチルハイドロジェンシクロテトラ
シロキサン２４．０ｇ、メタキシレンヘキサフロライド
２９０ｇを入れ、８０℃に加熱攪拌した後、触媒ＰＴ
０．７８ｇ（Ｐｔ単体として２．０×１０-6モルを含
有）を入れた。下記式（６） Ｆ（ＣＦ2ＣＦ2ＣＦ2Ｏ）24ＣＦ2ＣＦ2ＣＨ＝ＣＨ2 …（６） に示されるエチレン基含有パーフルオロポリエーテル６
１９．５ｇを滴下して８０℃で２時間熟成し、1Ｈ−Ｎ
ＭＲで原料のアリル基が消失したのを確認した後、ビニ
ルトリメトキシシラン２９．６ｇを滴下して、さらに２
時間熟成した。溶剤を減圧溜去して無色透明の液体６７
１．２ｇを得た。1Ｈ−ＮＭＲスペクトル及びＩＲスペ
クトル（図２）より、その液体は後述の化合物４に示さ
れる構造を有していた。
【００５１】［合成例５（表１、化合物５の合成法）］
合成例１で用いた化合物のうち、式（６）で示される化
合物の替りに下記式（９）
合成例１で用いた化合物のうち、式（６）で示される化
合物の替りに下記式（９）
【００５２】
【化１０】
【００５３】を用いた他は、合成例１と同様の方法で表
１に示す化合物５を得た。
１に示す化合物５を得た。
【００５４】［実施例１〜５］下記化合物１〜５のパー
フルオロポリエーテル変性シクロポリシロキサン０．３
ｇをパーフルオロ（２−ブチルテトラヒドロフラン）９
９．７ｇに溶解させ、ガラス板（２．５×１０×０．５
ｃｍ）に刷毛塗りで塗布した。２５℃、湿度７０％の雰
囲気下で２４時間放置し、硬化被膜を形成させた。この
試料片を用いて、撥水撥油性、離型性、被膜の耐久性、
加水分解性（被膜形成性）を測定した。結果を表１に示
す。
フルオロポリエーテル変性シクロポリシロキサン０．３
ｇをパーフルオロ（２−ブチルテトラヒドロフラン）９
９．７ｇに溶解させ、ガラス板（２．５×１０×０．５
ｃｍ）に刷毛塗りで塗布した。２５℃、湿度７０％の雰
囲気下で２４時間放置し、硬化被膜を形成させた。この
試料片を用いて、撥水撥油性、離型性、被膜の耐久性、
加水分解性（被膜形成性）を測定した。結果を表１に示
す。
【００５５】（１）撥水撥油性の評価
接触角計（協和界面科学社製Ａ３型）を用いて、硬化被
膜の水及びオレイン酸に対する接触角を測定し、撥水撥
油性の評価とした。 （２）離型性の評価 硬化被膜表面にセロハン粘着テープ（幅２５ｍｍ）を貼
り、その剥離力を測定して離型性の評価とした。測定は
引張試験機を用いて１８０°の角度で剥離速度３００ｍ
ｍ／ｍｉｎ．で行った。 （３）被膜の耐久性の評価 セルロース製不織布によって硬化被膜表面を一定の荷重
で３０往復拭いたのち、評価（１）で示した方法で水に
対する接触角を測定して耐久性の評価とした。 （４）加水分解性（被膜形成性）の評価 上記で示した硬化被膜形成条件のうち、硬化時間を２４
時間から３時間に短縮して、被膜を形成させた。硬化
後、表面をパーフルオロ（２−ブチルテトラヒドロフラ
ン）で掛け流し洗浄し、（１）で示した方法で水に対す
る接触角を測定して加水分解性の評価とした。
膜の水及びオレイン酸に対する接触角を測定し、撥水撥
油性の評価とした。 （２）離型性の評価 硬化被膜表面にセロハン粘着テープ（幅２５ｍｍ）を貼
り、その剥離力を測定して離型性の評価とした。測定は
引張試験機を用いて１８０°の角度で剥離速度３００ｍ
ｍ／ｍｉｎ．で行った。 （３）被膜の耐久性の評価 セルロース製不織布によって硬化被膜表面を一定の荷重
で３０往復拭いたのち、評価（１）で示した方法で水に
対する接触角を測定して耐久性の評価とした。 （４）加水分解性（被膜形成性）の評価 上記で示した硬化被膜形成条件のうち、硬化時間を２４
時間から３時間に短縮して、被膜を形成させた。硬化
後、表面をパーフルオロ（２−ブチルテトラヒドロフラ
ン）で掛け流し洗浄し、（１）で示した方法で水に対す
る接触角を測定して加水分解性の評価とした。
【００５６】［比較例１］実施例で用いたパーフルオロ
ポリエーテル変性シクロポリシロキサンのかわりに、化
合物６を用いた他は、実施例と同様の方法で評価した。
評価結果を表１に示す。
ポリエーテル変性シクロポリシロキサンのかわりに、化
合物６を用いた他は、実施例と同様の方法で評価した。
評価結果を表１に示す。
【００５７】
【表１】
【００５８】
【化１１】
【００５９】実施例はいずれも比較例以上の撥水撥油
性、離型性、耐久性を有し、かつ加水分解性（処理膜形
成性）に優れている。
性、離型性、耐久性を有し、かつ加水分解性（処理膜形
成性）に優れている。
【００６０】
【発明の効果】本発明におけるパーフルオロポリエーテ
ル変性シクロポリシロキサンは、撥水撥油性、離型性、
被膜形成性などに優れており、各種基材表面にコーティ
ングすることにより表面処理剤として利用することがで
き、硬化被膜を表面に形成した物品に応用することがで
きる。
ル変性シクロポリシロキサンは、撥水撥油性、離型性、
被膜形成性などに優れており、各種基材表面にコーティ
ングすることにより表面処理剤として利用することがで
き、硬化被膜を表面に形成した物品に応用することがで
きる。
【図１】本発明の合成例１で得られた化合物のＩＲスペ
クトルを示す。
クトルを示す。
【図２】本発明の合成例４で得られた化合物のＩＲスペ
クトルを示す。
クトルを示す。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考）
Ｃ０９Ｋ 3/18 １０４ Ｃ０９Ｋ 3/18 １０４
(72)発明者 山口 浩一
群馬県碓氷郡松井田町大字人見１番地10
信越化学工業株式会社シリコーン電子材料
技術研究所内
Ｆターム(参考） 4H020 BA36
4J031 AA53 AA59 AB04 AC13 AD01
AE11 AF12 AF17 AF21 AF28
4J035 BA02 CA021 GA08 GB03
LB01 LB02 LB03 LB07 LB09
4J038 DL071 GA02 GA12 NA04
NA07 PC02 PC03 PC08 PC10
Claims (5)
- 【請求項１】 下記一般式（１） 【化１】 （式中、Ｒｆはパーフルオロポリエーテル基、Ｑは２価
の有機基、Ｒ、Ｒ1、Ｒ2、Ｒ3は低級アルキル基又はフ
ェニル基、Ｘは加水分解性基、ｍは１〜３の整数、ｎは
１〜１０の整数、ａ、ｂ、ｃはそれぞれ、１≦ａ≦１
０、０≦ｂ≦１０、１≦ｃ≦１０の範囲であり、かつａ
＋ｂ＋ｃ≧３である。）で示されるパーフルオロポリエ
ーテル変性シクロポリシロキサン。 - 【請求項２】 パーフルオロポリエーテル基Ｒｆが、下
記一般式（２） Ｆ（ＣxＦ2xＯ）pＣyＦ2y− …（２） （ｐは６〜５０の整数、ｘ及びｙはそれぞれ１〜３の整
数。）で示されるものであることを特徴とする請求項１
記載のパーフルオロポリエーテル変性シクロポリシロキ
サン。 - 【請求項３】 加水分解性基Ｘがオルガノオキシ基であ
ることを特徴とする請求項１又は２記載のパーフルオロ
ポリエーテル変性シクロポリシロキサン。 - 【請求項４】 請求項１乃至３のいずれか１項記載のパ
ーフルオロポリエーテル変性シクロポリシロキサン及び
／又はその部分加水分解縮合物を主成分とする表面処理
剤。 - 【請求項５】 請求項１乃至３のいずれか１項に記載の
パーフルオロポリエーテル変性シクロポリシロキサン及
び／又はその部分加水分解縮合物を主成分とする硬化被
膜を表面に形成した物品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001307085A JP2003113244A (ja) | 2001-10-03 | 2001-10-03 | パーフルオロポリエーテル変性シクロポリシロキサン及び表面処理剤並びに硬化被膜を形成した物品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001307085A JP2003113244A (ja) | 2001-10-03 | 2001-10-03 | パーフルオロポリエーテル変性シクロポリシロキサン及び表面処理剤並びに硬化被膜を形成した物品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003113244A true JP2003113244A (ja) | 2003-04-18 |
Family
ID=19126611
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001307085A Pending JP2003113244A (ja) | 2001-10-03 | 2001-10-03 | パーフルオロポリエーテル変性シクロポリシロキサン及び表面処理剤並びに硬化被膜を形成した物品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003113244A (ja) |
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