JP2019006843A - 含フッ素アクリル化合物及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハードコート剤等として有用な2種類の異なる官能基を有する含フッ素アクリル化合物及びその製造方法を提供する。【解決手段】式(1)又は(2)で表される含フッ素アクリル化合物。[Rf1-Z1]a-Q1-[Z2-SiRcXgMh]b(1)[MhXgRcSi-Z2]b-Q2-Z1-Rf2-Z1-Q2-[Z2-SiRcXgMh]b(2)(Rf1,Rf2は分子量400〜20,000の1価又は2価のパーフルオロポリエーテル基、Z1はO、N、Siを含んでいてもよい2価炭化水素基、Z2は2価炭化水素基、Q1はSiを含む(a+b)価の基、Q2はSiを含む(b+1)価の基、a,bは1〜10、cは0又は1、g,hは1又は2、g+h+c=3、R,R2,R3は1価炭化水素基、XはCH2=CR1-COO-Z3-SiR2R3-O−、R1はH又はR2、Z3は2価炭化水素基、Mはアルコキシ基又はアルコキシアルキル基。)【選択図】なし

Description

本発明は、2種類の異なる官能基を有する含フッ素アクリル化合物及びその製造方法に関する。
従来、樹脂成形体等の表面を保護する手段として、ハードコート処理が広く一般に用いられている。これは成形体の表面に硬質の硬化樹脂層(ハードコート層)を形成し、傷つき難くするものである。ハードコート層を構成する材料としては、熱硬化性樹脂や紫外線もしくは電子線硬化性樹脂、更にはその両方の機能を持つ樹脂が多く使用されている。
樹脂成形品の利用分野の拡大や高付加価値化の流れに伴い、硬化樹脂層(ハードコート層)に対する高機能化の要望が高まっており、その一つとして、ハードコート層への防汚性の付与が求められている。これはハードコート層の表面に撥水性、撥油性などの性質を付与することにより、汚れ難く、あるいは汚れても容易に取り除くことができるようにするものである。
ハードコート層に防汚性を付与する方法としては、一旦形成されたハードコート層表面に含フッ素防汚剤を塗工及び/又は定着させる方法が広く用いられているが、含フッ素硬化性成分を硬化前の硬化樹脂組成物に添加し、これを塗布硬化させることでハードコート層の形成と防汚性の付与を同時に行う方法についても検討されてきた。例えば、特開平6−211945号公報(特許文献1)には、アクリル系の硬化性樹脂組成物にフルオロアルキルアクリレートを添加、硬化させることで防汚性を付与したハードコート層の製造が示されている。
本発明者は、このような硬化性樹脂組成物に防汚性を付与できるフッ素化合物として、様々な開発を進めており、例えば、特開2013−237824号公報(特許文献2)には、含フッ素アルコール化合物を熱硬化性樹脂に配合することで防汚性を付与する方法を提案している。また、本発明者は、例えば、特開2010−53114号公報(特許文献3)、特開2010−138112号公報(特許文献4)、特開2010−285501号公報(特許文献5)に示す光硬化可能なフッ素化合物を提案している。
一方、ハードコートの機能性、作業性の向上が求められている中で、例えば、紫外線硬化と熱硬化によるデュアルキュア型のハードコート組成物、紫外線硬化性樹脂の構造を部分的に有する熱硬化性組成物、熱硬化性樹脂の構造を部分的に有する紫外線硬化性組成物なども広く検討がなされている。そうした流れの中でハードコートに配合するための含フッ素化合物についても、このようなデュアルキュア系組成物などでより効果的に機能を発現させるため、一種類の官能基だけでなく異なる化学結合が形成可能な複数の官能基を有する化合物が求められてきている。
特開平6−211945号公報 特開2013−237824号公報 特開2010−53114号公報 特開2010−138112号公報 特開2010−285501号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ハードコート剤等として有用な2種類の異なる官能基を有する含フッ素アクリル化合物及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために更なる検討を重ねた結果、下記一般式(3)又は(4)
[Rf1-Z1a-Q1-[Z2-SiRc3-cb (3)
[M3-ccSi-Z2b-Q2-Z1-Rf2-Z1-Q2-[Z2-SiRc3-cb
(4)
(式中、Rf1は独立に炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の1価のパーフルオロポリエーテル基であり、Rf2は炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の2価のパーフルオロポリエーテル基であり、Z1はそれぞれ独立に炭素数1〜20の酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。Z2はそれぞれ独立に炭素数2〜8の2価の炭化水素基である。Q1は少なくとも(a+b)個のケイ素原子を含む(a+b)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。Q2はそれぞれ独立に少なくとも(b+1)個のケイ素原子を含む(b+1)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。aは1〜10の整数であり、bはそれぞれ独立に1〜10の整数であり、cはそれぞれ独立に0又は1である。式(3)における[ ]で括られたa個のZ1もしくは式(4)におけるZ1及びb個のZ2はすべてそれぞれQ1又はQ2構造中のケイ素原子と結合している。Rはそれぞれ独立に炭素数1〜6の1価の炭化水素基である。Mはそれぞれ独立にアルコキシ基又はアルコキシアルキル基である。)
で表される含フッ素反応性シラン化合物に対して、下記一般式(5)
CH2=CR1-COO-Z3-SiR23-OH (5)
(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜8の1価の炭化水素基であり、R2及びR3はそれぞれ独立に炭素数1〜8の1価の炭化水素基である。Z3は炭素数1〜8の2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。)
で表されるアクリル基含有シラノール化合物を前記一般式(3)又は(4)で表される含フッ素反応性シラン化合物中のMに対して等モル量未満の比率で反応させることで得られる下記一般式(1)又は(2)
[Rf1-Z1a-Q1-[Z2-SiRcghb (1)
[MhgcSi-Z2b-Q2-Z1-Rf2-Z1-Q2-[Z2-SiRcghb
(2)
(式中、Xはそれぞれ独立にCH2=CR1-COO-Z3-SiR23-O−で示される基であり、Rf1、Rf2、Z1、Z2、Q1、Q2、R、M、a、b、c、R1、R2、R3、Z3は前述の通りであり、g及びhはそれぞれ独立に1又は2であり、かつg+h+c=3を満たす。)
で表される含フッ素アクリル化合物が、上記要求を満たし、ハードコート剤等として有用であることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記の2種類の異なる官能基を有する含フッ素アクリル化合物及びその製造方法を提供する。
〔1〕
下記一般式(1)又は(2)で表される含フッ素アクリル化合物。
[Rf1-Z1a-Q1-[Z2-SiRcghb (1)
[MhgcSi-Z2b-Q2-Z1-Rf2-Z1-Q2-[Z2-SiRcghb
(2)
(式中、Rf1は独立に炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の1価のパーフルオロポリエーテル基であり、Rf2は炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の2価のパーフルオロポリエーテル基であり、Z1はそれぞれ独立に炭素数1〜20の酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。Z2はそれぞれ独立に炭素数2〜8の2価の炭化水素基である。Q1は少なくとも(a+b)個のケイ素原子を含む(a+b)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。Q2はそれぞれ独立に少なくとも(b+1)個のケイ素原子を含む(b+1)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。aは1〜10の整数であり、bはそれぞれ独立に1〜10の整数であり、cはそれぞれ独立に0又は1であり、g及びhはそれぞれ独立に1又は2であり、かつg+h+c=3を満たす。式(1)における[ ]で括られたa個のZ1もしくは式(2)におけるZ1及びb個のZ2はすべてそれぞれQ1又はQ2構造中のケイ素原子と結合している。Rはそれぞれ独立に炭素数1〜6の1価の炭化水素基である。Xはそれぞれ独立にCH2=CR1-COO-Z3-SiR23-O−で示される基であり、R1は水素原子又は炭素数1〜8の1価の炭化水素基であり、R2及びR3はそれぞれ独立に炭素数1〜8の1価の炭化水素基である。Z3は炭素数1〜8の2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。Mはそれぞれ独立にアルコキシ基又はアルコキシアルキル基である。)
〔2〕
一般式(1)、(2)中のZ2が、−CH2CH2−又は−CH2CH2CH2−である〔1〕記載の含フッ素アクリル化合物。
〔3〕
一般式(1)、(2)中のXが、下記式
CH2=CR4-COO-CH2-SiR23-O−
(式中、R2、R3は上記と同じである。R4は水素原子又はメチル基である。)
で示される基である〔1〕又は〔2〕記載の含フッ素アクリル化合物。
〔4〕
該含フッ素アクリル化合物中のXの平均含有モル量をXag、Mの平均含有モル量をMahとしたときに、0.05≦Xag/(Mah+Xag)≦0.95である〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の含フッ素アクリル化合物。
〔5〕
下記一般式(6)又は(7)で表される〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の含フッ素アクリル化合物。
Figure 2019006843
Figure 2019006843
(式中、Rf1、Rf2、Z1、Q1、Q2、a、bは前述の通りであり、R4は水素原子又はメチル基である。i、jはそれぞれ独立に1又は2であり、i+j=3を満たす。)
〔6〕
下記一般式(8)又は(9)
[Rf1-Z1a-Q1-[H]b (8)
[H]b-Q2-Z1-Rf2-Z1-Q2-[H]b (9)
(式中、Rf1は独立に炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の1価のパーフルオロポリエーテル基であり、Rf2は炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の2価のパーフルオロポリエーテル基であり、Z1はそれぞれ独立に炭素数1〜20の酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。Q1は少なくとも(a+b)個のケイ素原子を含む(a+b)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。Q2はそれぞれ独立に少なくとも(b+1)個のケイ素原子を含む(b+1)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。aは1〜10の整数であり、bはそれぞれ独立に1〜10の整数であり、式(8)における[ ]で括られたa個のZ1もしくは式(9)におけるZ1及びb個のHはすべてそれぞれQ1又はQ2構造中のケイ素原子と結合している。)
で表される多官能Si−H基を有するフルオロポリエーテル化合物と、下記一般式(10)
CH2=CR4-(Z4d-SiRc3-c (10)
(式中、R4は水素原子又はメチル基であり、Z4は炭素数1〜6の2価の炭化水素基であり、dは0又は1であり、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜6の1価の炭化水素基である。Mはそれぞれ独立にアルコキシ基又はアルコキシアルキル基である。cは0又は1である。)
で表される末端不飽和基含有反応性シラン化合物をヒドロシリル化反応させて得られた下記一般式(3)又は(4)
[Rf1-Z1a-Q1-[Z2-SiRc3-cb (3)
[M3-ccSi-Z2b-Q2-Z1-Rf2-Z1-Q2-[Z2-SiRc3-cb
(4)
(式中、Rf1、Rf2、Z1、Q1、Q2、R、M、a、b、cは前述の通りであり、Z2はそれぞれ独立に炭素数2〜8の2価の炭化水素基である。式(3)における[ ]で括られたa個のZ1もしくは式(4)におけるZ1及びb個のZ2はすべてそれぞれQ1又はQ2構造中のケイ素原子と結合している。)
で表される含フッ素反応性シラン化合物に対して、下記一般式(5)
CH2=CR1-COO-Z3-SiR23-OH (5)
(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜8の1価の炭化水素基であり、R2及びR3はそれぞれ独立に炭素数1〜8の1価の炭化水素基である。Z3は炭素数1〜8の2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。)
で表されるアクリル基含有シラノール化合物を、前記一般式(3)又は(4)で表される含フッ素反応性シラン化合物中のMに対して等モル量未満の比率で反応させることを特徴とする下記一般式(1)又は(2)
[Rf1-Z1a-Q1-[Z2-SiRcghb (1)
[MhgcSi-Z2b-Q2-Z1-Rf2-Z1-Q2-[Z2-SiRcghb
(2)
(式中、Xはそれぞれ独立にCH2=CR1-COO-Z3-SiR23-O−で示される基であり、Rf1、Rf2、Z1、Z2、Q1、Q2、R、M、a、b、c、R1、R2、R3、Z3は上記と同じである。g及びhはそれぞれ独立に1又は2であり、かつg+h+c=3を満たす。)
で表される含フッ素アクリル化合物の製造方法。
〔7〕
下記一般式(11)
Rf1-Z5 (11)
(式中、Rf1は炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の1価のパーフルオロポリエーテル基であり、Z5は末端にSi−H基と付加反応可能な炭素−炭素不飽和結合を1個有する炭素数2〜20の酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい1価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。)
で表される末端不飽和基を有するフルオロポリエーテル化合物と、下記一般式(13)
[H]a-Q1-[Z2-SiRc3-cb (13)
(式中、Q1は少なくとも(a+b)個のケイ素原子を含む(a+b)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。Z2はそれぞれ独立に炭素数2〜8の2価の炭化水素基であり、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜6の1価の炭化水素基であり、Mはそれぞれ独立にアルコキシ基又はアルコキシアルキル基であり、aは1〜10の整数であり、bは1〜10の整数であり、cは0又は1であり、a個のH及びb個のZ2はすべてQ1中のSi原子と結合している。)
で表される反応性シラン化合物をヒドロシリル化反応させて得られた下記一般式(3’)
[Rf1-Z1’a-Q1-[Z2-SiRc3-cb (3’)
(式中、Rf1、Z2、Q1、R、M、a、b、cは上記と同じである。Z1’はそれぞれ独立に炭素数2〜20の酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。[ ]で括られたa個のZ1’及びb個のZ2はすべてQ1構造中のケイ素原子と結合している。)
で表される含フッ素反応性シラン化合物に対して、下記一般式(5)
CH2=CR1-COO-Z3-SiR23-OH (5)
(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜8の1価の炭化水素基であり、R2及びR3はそれぞれ独立に炭素数1〜8の1価の炭化水素基である。Z3は炭素数1〜8の2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。)
で表されるアクリル基含有シラノール化合物を、前記一般式(3’)で表される含フッ素反応性シラン化合物中のMに対して等モル量未満の比率で反応させることを特徴とする下記一般式(1’)
[Rf1-Z1’a-Q1-[Z2-SiRcghb (1’)
(式中、Xはそれぞれ独立にCH2=CR1-COO-Z3-SiR23-O−で示される基であり、Rf1、Z1’、Z2、Q1、R、M、a、b、c、R1、R2、R3、Z3は上記と同じである。g及びhはそれぞれ独立に1又は2であり、かつg+h+c=3を満たす。)
で表される含フッ素アクリル化合物の製造方法。
〔8〕
下記一般式(12)
5-Rf2-Z5 (12)
(式中、Rf2は炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の2価のパーフルオロポリエーテル基であり、Z5はそれぞれ独立に末端にSi−H基と付加反応可能な炭素−炭素不飽和結合を1個有する炭素数2〜20の酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい1価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。)
で表される末端不飽和基を有するフルオロポリエーテル化合物と、下記一般式(14)
H-Q2-[Z2-SiRc3-cb (14)
(式中、Q2は少なくとも(b+1)個のケイ素原子を含む(b+1)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。Z2はそれぞれ独立に炭素数2〜8の2価の炭化水素基であり、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜6の1価の炭化水素基であり、Mはそれぞれ独立にアルコキシ基又はアルコキシアルキル基であり、bは1〜10の整数であり、cは0又は1であり、H及びb個のZ2はすべてQ2中のSi原子と結合している。)
で表される反応性シラン化合物をヒドロシリル化反応させて得られた下記一般式(4’)
[M3-ccSi-Z2b-Q2-Z1’-Rf2-Z1’-Q2-[Z2-SiRc3-cb
(4’)
(式中、Rf2、Z2、Q2、R、M、b、cは上記と同じである。Z1’はそれぞれ独立に炭素数2〜20の酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。Z1’及びb個のZ2はすべてQ2構造中のケイ素原子と結合している。)
で表される含フッ素反応性シラン化合物に対して、下記一般式(5)
CH2=CR1-COO-Z3-SiR23-OH (5)
(式中、R1は水素原子又は炭素数1〜8の1価の炭化水素基であり、R2及びR3はそれぞれ独立に炭素数1〜8の1価の炭化水素基である。Z3は炭素数1〜8の2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。)
で表されるアクリル基含有シラノール化合物を、前記一般式(4’)で表される含フッ素反応性シラン化合物中のMに対して等モル量未満の比率で反応させることを特徴とする下記一般式(2’)
[MhgcSi-Z2b-Q2-Z1’-Rf2-Z1’-Q2-[Z2-SiRcghb
(2’)
(式中、Xはそれぞれ独立にCH2=CR1-COO-Z3-SiR23-O−で示される基であり、Rf2、Z1’、Z2、Q2、R、M、b、c、R1、R2、R3、Z3は上記と同じである。g及びhはそれぞれ独立に1又は2であり、かつg+h+c=3を満たす。)
で表される含フッ素アクリル化合物の製造方法。
本発明の2種類の異なる官能基を有する含フッ素アクリル化合物は、フッ素の特性を損なわずに、一分子中の末端基に(メタ)アクリル基とアルコキシ基又はアルコキシアルキル基を有するものであり、紫外線硬化性、熱硬化性のハードコート剤、塗料、樹脂、反射防止コート用組成物に防汚性を付与するための防汚添加剤等として、あるいは防汚添加剤の中間体として有用である。
本発明の含フッ素アクリル化合物は、下記一般式(1)又は(2)で表されるものである。
[Rf1-Z1a-Q1-[Z2-SiRcghb (1)
[MhgcSi-Z2b-Q2-Z1-Rf2-Z1-Q2-[Z2-SiRcghb
(2)
(式中、Rf1は独立に炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の1価のパーフルオロポリエーテル基であり、Rf2は炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の2価のパーフルオロポリエーテル基であり、Z1はそれぞれ独立に炭素数1〜20の酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。Z2はそれぞれ独立に炭素数2〜8の2価の炭化水素基である。Q1は少なくとも(a+b)個のケイ素原子を含む(a+b)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。Q2はそれぞれ独立に少なくとも(b+1)個のケイ素原子を含む(b+1)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。aは1〜10の整数であり、bはそれぞれ独立に1〜10の整数であり、cはそれぞれ独立に0又は1であり、g及びhはそれぞれ独立に1又は2であり、かつg+h+c=3を満たす。式(1)における[ ]で括られたa個のZ1もしくは式(2)におけるZ1及びb個のZ2はすべてそれぞれQ1又はQ2構造中のケイ素原子と結合している。Rはそれぞれ独立に炭素数1〜6の1価の炭化水素基である。Xはそれぞれ独立にCH2=CR1-COO-Z3-SiR23-O−で示される基であり、R1は水素原子又は炭素数1〜8の1価の炭化水素基であり、R2及びR3はそれぞれ独立に炭素数1〜8の1価の炭化水素基である。Z3は炭素数1〜8の2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。Mはそれぞれ独立にアルコキシ基又はアルコキシアルキル基である。)
本発明の含フッ素アクリル化合物は、パーフルオロポリエーテル基Rf1又はRf2と、CH2=CR1-COO-Z3-SiR23-O−で示される基X及びアルコキシ基又はアルコキシアルキル基Mとが、以下の構造
−Si-O-Si-Z2-Si−
(式中、Z2は式(1)、(2)のZ2と同じである。)
を含む連結構造を介して結合し、フルオロポリエーテル鎖に連結している各反応性末端基、即ち上記式(1)、(2)の[Z2-SiRcgh]において、Xの平均含有モル量をXag、Mの平均含有モル量をMahとしたときに、0.05≦Xag/(Mah+Xag)≦0.95、特には0.3≦Xag/(Mah+Xag)≦0.67を満たすものが好ましい。
上記式(1)、(2)中、Rf1は炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の1価のパーフルオロポリエーテル基であり、Rf2は炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の2価のパーフルオロポリエーテル基であり、Rf1、Rf2は、特に以下の炭素数1〜3のパーフルオロオキシアルキレン構造を主な繰り返し単位として有するものが好適である。
−CF2O−
−CF2CF2O−
−CF(CF3)CF2O−
−CF2CF2CF2O−
これらの構造は、いずれか一つの単独重合体、あるいは複数の構造からなるランダム、ブロック重合体でもよい。
このような構造を有するRf1の好適な例としては、例えば、以下の構造を挙げることができる。
CF3O-(CF2O)p-(CF2CF2O)q-CF2
(式中、pは0〜400、好ましくは0〜200の整数、qは0〜170、好ましくは0〜100の整数、p+qは2〜400、好ましくは3〜300の整数である。)
F[CF(CF3)CF2O]r-CF(CF3)−
(式中、rは1〜120、好ましくは1〜80の整数である。)
F[CF2CF2CF2O]s-CF2CF2
(式中、sは1〜120、好ましくは1〜80の整数である。)
また、Rf2の好適な例としては、例えば、以下の構造を挙げることができる。
−CF2O-(CF2O)p-(CF2CF2O)q-CF2
(式中、pは0〜400、好ましくは0〜200の整数、qは0〜170、好ましくは0〜100の整数、p+qは2〜400、好ましくは3〜300の整数である。)
Figure 2019006843
(式中、t+uは2〜120、好ましくは4〜100の整数である。)
これらのRf1、Rf2基の分子量は、該当する構造部分の数平均分子量が、それぞれ400〜20,000、好ましくは800〜10,000の範囲に含まれていればよく、その分子量分布については特に限定されるものではない。なお、本発明において、分子量は、1H−NMR及び19F−NMRに基づく末端構造と主鎖構造との比率から算出される数平均分子量である。
上記式(1)、(2)において、Rf1及びRf2の結合手は、すべてZ1に結合する。Z1はそれぞれ独立に、炭素数1〜20、好ましくは2〜16の、酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。Z1の特に好ましい構造としては、以下のものを挙げることができる。
−CH2CH2
−CH2CH2CH2
−CH2CH2CH2CH2
−CH2OCH2CH2
−CH2OCH2CH2CH2
Figure 2019006843
上記式(1)、(2)において、a及びbはそれぞれ独立に1〜10の整数であり、好ましくは1〜8の整数であり、更に好ましくは1〜4の整数である。
上記式(1)において、Q1は少なくとも(a+b)個のケイ素原子を含む(a+b)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。このようなQ1の好ましいものとして、それぞれ(a+b)個のSi原子を有するシロキサン構造、非置換又はハロゲン置換のシルアルキレン構造、シルアリーレン構造又はこれらの2種以上の組み合わせからなる(a+b)価の連結基が挙げられる。特に好ましい構造として、具体的には、下記の構造が示される。
但し、下記式において、a及びbは上記式(1)のa、bと同じであり、それぞれ独立に1〜10の整数であり、好ましくは1〜8の整数であり、更に好ましくは1〜4の整数である。eは1〜5の整数であり、好ましくは3〜5の整数である。各ユニットの並びはランダムであり、(a+b)個の各ユニット等の結合手は、上記式(1)における[ ]で括られたa個のZ1及びb個のZ2のいずれかの基と結合する。
Figure 2019006843
ここで、Tは(a+b)価の連結基であり、例えば以下のものが例示される。
Figure 2019006843
上記式(2)において、Q2はそれぞれ独立に、少なくとも(b+1)個のケイ素原子を含む(b+1)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。このようなQ2の好ましいものとして、それぞれ(b+1)個のSi原子を有するシロキサン構造、非置換又はハロゲン置換のシルアルキレン構造、シルアリーレン構造又はこれらの2種以上の組み合わせからなる(b+1)価の連結基が挙げられる。特に好ましい構造として、具体的には、下記の構造が示される。
但し、下記式において、bは上記式(2)のbと同じであり、それぞれ独立に1〜10の整数であり、好ましくは1〜8の整数であり、更に好ましくは1〜4の整数である。e’は1〜5の整数であり、好ましくは1〜3の整数である。各ユニットの並びはランダムであり、(b+1)個の各ユニット等の結合手は、上記式(2)におけるZ1及び[ ]で括られたb個のZ2のいずれかの基と結合する。
Figure 2019006843
ここで、T’は(b+1)価の連結基であり、例えば以下のものが例示される。
Figure 2019006843
上記式(1)、(2)において、Z2はそれぞれ独立に、炭素数2〜8の2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。Z2の好ましい構造としては、以下のものを挙げることができる。
−CH2CH2
−CH2CH2CH2
−CH2CH2CH2CH2
Figure 2019006843
これらの中でも
−CH2CH2
−CH2CH2CH2
が好ましい。
上記式(1)、(2)において、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜6、好ましくは1〜4の1価の炭化水素基である。1価の炭化水素基として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基、フェニル基などが挙げられ、メチル基が好ましい。
上記式(1)、(2)において、Xはそれぞれ独立に下記式で表されるものである。
CH2=CR1-COO-Z3-SiR23-O−
ここで、R1は水素原子又は炭素数1〜8、好ましくは1〜6の1価の炭化水素基であり、R2及びR3はそれぞれ独立に、炭素数1〜8、好ましくは1〜6の1価の炭化水素基である。これら1価の炭化水素基として、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基などが挙げられる。R1としては、水素原子及びメチル基が好適であり、R2及びR3としては、メチル基が特に好適である。
また、Z3は炭素数1〜8の2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。特に好ましいものは、以下の構造である。
−CH2
−CH2CH2
−CH2CH2CH2
Figure 2019006843
Xとしては、下記式で示される基が好ましい。
CH2=CR4-COO-CH2-SiR23-O−
(式中、R2、R3は上記と同じである。R4は水素原子又はメチル基である。)
上記式(1)、(2)において、Mはそれぞれ独立に、アルコキシ基又はアルコキシアルキル基である。Mとしては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基等の炭素数2〜4のアルコキシアルキル基が挙げられ、これらの中でも特にメトキシ基、エトキシ基、メトキシメチル基が好適である。
上記式(1)、(2)において、cはそれぞれ独立に0又は1であり、好ましくは0である。また、g及びhはそれぞれ独立に1又は2であり、かつg+h+c=3を満たす(即ち、1つのケイ素原子に結合するRとXとMの合計は3である。)。
上記式(1)、(2)で表される含フッ素アクリル化合物としては、下記一般式(6)、(7)で表されるものが好ましい。
Figure 2019006843
Figure 2019006843
(式中、Rf1、Rf2、Z1、Q1、Q2、a、b、R4は上記の通りである。i及びjはそれぞれ独立に1又は2であり、かつi+j=3を満たす(即ち、1つのケイ素原子に結合する(CH2=CR4-COO-CH2-Si(CH32-O)と(CH3O)との合計は3である。)。)
上記式(1)、(2)で表される含フッ素アクリル化合物として、より具体的には、下記に示すものが例示できる。
Figure 2019006843
Figure 2019006843
(式中、Rf’は−CF2O(CF2O)p1(CF2CF2O)q1CF2−であり、q1+p1=5〜80を満足する数である。r1はそれぞれ2〜100、好ましくは2〜50の整数である。nはそれぞれ独立に2又は3である。i及びjはそれぞれ独立に1又は2であり、かつ同一ケイ素原子上のiとjはi+j=3を満たす。)
このような一般式(1)又は(2)で表される含フッ素アクリル化合物は、特にその合成法を制限されるものではないが、例えば下記一般式(3)又は(4)
[Rf1-Z1a-Q1-[Z2-SiRc3-cb (3)
[M3-ccSi-Z2b-Q2-Z1-Rf2-Z1-Q2-[Z2-SiRc3-cb
(4)
で表される含フッ素反応性シラン化合物と、下記一般式(5)
CH2=CR1-COO-Z3-SiR23-OH (5)
で表されるアクリル基含有シラノール化合物を、部分的に(即ち、前記一般式(3)又は(4)で表される含フッ素反応性シラン化合物中のMに対して等モル量未満の比率で)反応させて得ることができる。
上記式(3)〜(5)中、Rf1、Rf2、Z1、Z2、Z3、Q1、Q2、R、M、R1、R2、R3、a、b、cは前述の通りである。式(3)における[ ]で括られたa個のZ1もしくは式(4)におけるZ1及びb個のZ2はすべてそれぞれQ1又はQ2構造中のケイ素原子と結合している。
ここで、上記式(3)、(4)で表される含フッ素反応性シラン化合物としては、下記に示すものが例示できる。
Figure 2019006843
Figure 2019006843
Figure 2019006843
Figure 2019006843
Figure 2019006843
(式中、r1、Rf’は上記と同じである。)
また、上記式(5)で表されるアクリル基含有シラノール化合物としては、下記のものが例示できる。
CH2=CHCOOCH2Si(CH32OH
CH2=C(CH3)COOCH2Si(CH32OH
CH2=CHCOOCH2CH2Si(CH32OH
CH2=C(CH3)COOCH2CH2Si(CH32OH
CH2=CHCOOCH2CH2CH2Si(CH32OH
CH2=C(CH3)COOCH2CH2CH2Si(CH32OH
式(3)又は(4)で表される含フッ素反応性シラン化合物と式(5)で表されるアクリル基含有シラノール化合物との反応は、これらを必要に応じて触媒や溶剤と共に攪拌することで行えばよい。反応は0〜120℃、好ましくは10〜70℃の温度で、1分〜300時間、好ましくは30分〜72時間行うことができる。反応温度が低すぎると反応速度が遅くなりすぎる場合があり、反応温度が高すぎると副反応としてアクリル基の重合や、式(5)で表されるアクリル基含有シラノール化合物同士の脱水縮合が起きてしまう可能性がある。
式(3)又は(4)で表される含フッ素反応性シラン化合物と式(5)で表されるアクリル基含有シラノール化合物との反応において、式(5)で表されるアクリル基含有シラノール化合物の量は、反応系中に存在する式(3)又は(4)で表される含フッ素反応性シラン化合物に含まれるMの総モル量に対して、目的とするXとMのモル比率に応じて0.05〜0.95倍モル、好ましくは0.3〜0.67倍モルを使用することで、全Mの一部に目的とするX基を導入することができるが、また、式(5)で表されるアクリル基含有シラノール化合物を式(3)又は(4)で表される含フッ素反応性シラン化合物中のMの総モル量に対して過剰に使用し、反応途中に適切な反応率で反応を停止し、余剰のシラノール化合物を除去する方法をとることもできる。
この反応において、反応の速度を増加するために適切な触媒を加えてもよい。例えばMがアルコキシ基の場合、触媒としては、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジオクテート、ジオクタン酸第1錫などのアルキル錫エステル化合物、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、チタンテトラ−2−エチルヘキソキシド、ジプロポキシビス(アセチルアセトナ)チタン、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステル又はチタンキレート化合物、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセトネート、ジルコニウムモノブトキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムジブトキシビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムキレート化合物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム等のアルカリ土類水酸化物などが例示される。これらはその1種に限定されず、2種もしくはそれ以上の混合物として使用できるが、特に環境への影響が低いチタン化合物、ジルコニウム化合物、アルカリ土類水酸化物の使用が好ましい。
これらの触媒を反応物総質量に対して、0.01〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%加えることにより、反応速度を増加させることができる。
上記の反応は、必要に応じて適当な溶剤で希釈して行ってもよい。このような溶剤としては、式(3)、(4)、(5)の化合物の各反応性基と直接反応しない溶剤であれば特に制限なく用いることができ、具体的には、トルエン、キシレン、イソオクタンなどの炭化水素系溶剤、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、m−キシレンヘキサフロライド、ベンゾトリフロライド等のフッ素変性芳香族炭化水素系溶剤、メチルパーフルオロブチルエーテル等のフッ素変性エーテル系溶剤などが挙げられる。この溶剤は、反応後に減圧留去等の公知の手法で除去してもよく、そのまま希釈溶液として目的の用途に使用してもよい。
溶剤を使用する場合、その使用量は、式(3)、(4)、(5)の化合物の合計100質量部に対して、好ましくは0.1〜1,000質量部であり、より好ましくは20〜500質量部である。これより多いと反応系の濃度が低下しすぎて、反応速度が大幅に低下する場合がある。
また、反応の際には、必要に応じて重合禁止剤を添加してもよい。重合禁止剤としては特に制限はないが、通常、アクリル化合物の重合禁止剤として用いられるものを用いることができる。具体的には、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、4−tert−ブチルカテコール、ジブチルヒドロキシトルエン等を挙げることができる。
反応終了後、必要に応じて未反応の式(5)で表されるアクリル基含有シラノール化合物及び反応溶剤等を留去、吸着、再沈殿、濾過洗浄等の方法で除去することにより、本発明の式(1)又は(2)で表される含フッ素アクリル化合物を得ることができる。
上記した一般式(3)又は(4)で表される含フッ素反応性シラン化合物は、特にその合成法を制限されるものではないが、本発明の実施形態の一つとして、まず下記一般式(8)又は(9)
[Rf1-Z1a-Q1-[H]b (8)
[H]b-Q2-Z1-Rf2-Z1-Q2-[H]b (9)
(式中、Rf1、Rf2、Z1、Q1、Q2、a、bは前述の通りであり、式(8)における[ ]で括られたa個のZ1もしくは式(9)におけるZ1及びb個の水素原子(H)はすべて、それぞれQ1又はQ2構造中のケイ素原子と結合している。)
で表される多官能Si−H基を有するフルオロポリエーテル化合物と、下記一般式(10)
CH2=CR4-(Z4d-SiRc3-c (10)
(式中、R4、R、M、cは前述の通りである。Z4は炭素数1〜6の2価の炭化水素基であり、dは0又は1である。)
で表される末端不飽和基含有反応性シラン化合物をヒドロシリル化反応させることにより得ることができる。
上記式(10)において、Z4は炭素数1〜6の2価の炭化水素基であり、特に好ましいものは、以下の構造である。
−CH2
−CH2CH2
−CH2CH2CH2
−CH2CH2CH2CH2
ここで、上記式(8)、(9)で表される多官能Si−H基を有するフルオロポリエーテル化合物としては、下記に示すものが例示できる。
Figure 2019006843
Figure 2019006843
Figure 2019006843
Figure 2019006843
Figure 2019006843
Figure 2019006843
Figure 2019006843
Figure 2019006843
Figure 2019006843
(式中、Rf’、r1は上記と同じである。)
また、上記式(10)で表される末端不飽和基含有反応性シラン化合物としては、下記のものが例示できる。
CH2=CHSi(OCH33
CH2=CHCH2Si(OCH33
CH2=CHCH2CH2Si(OCH33
CH2=CHCH2CH2CH2Si(OCH33
CH2=CHCH2CH2CH2CH2Si(OCH33
CH2=CHSi(OC253
CH2=CHCH2Si(OC253
CH2=CHCH2CH2Si(OC253
CH2=CHCH2CH2CH2Si(OC253
CH2=CHCH2CH2CH2CH2Si(OC253
CH2=CHSi(OC373
CH2=CHCH2Si(OC373
CH2=CHCH2CH2Si(OC373
CH2=CHCH2CH2CH2CH2Si(OC373
CH2=CHSiCH3(OCH32
CH2=CHCH2SiCH3(OCH32
CH2=CHCH2CH2CH2CH2SiCH3(OCH32
CH2=CHSiCH3(OCH2CH32
CH2=CHCH2SiCH3(OCH2CH32
CH2=CHCH2CH2SiCH3(OCH2CH32
CH2=CHCH2CH2CH2CH2SiCH3(OCH2CH32
中でも特に以下のものが好適である。
CH2=CHSi(OCH33
CH2=CHCH2Si(OCH33
CH2=CHCH2CH2Si(OCH33
CH2=CHCH2CH2CH2Si(OCH33
CH2=CHCH2CH2CH2CH2Si(OCH33
CH2=CHSi(OC253
CH2=CHCH2Si(OC253
上記式(8)、(9)で表される多官能Si−H基を有するフルオロポリエーテル化合物と、式(10)で表される末端不飽和基含有反応性シラン化合物は、これらを混合攪拌し、白金族金属系の付加反応触媒存在下、反応温度50〜150℃、好ましくは60〜120℃で、1分〜72時間、特に5分〜12時間反応を行うことが望ましい。反応温度が低すぎると反応が十分に進行しないまま停止してしまう場合があり、高すぎるとヒドロシリル化の反応熱による温度上昇で反応が制御できなくなり、突沸や原料の分解などが起こる場合がある。
この場合、式(8)又は(9)で表される多官能Si−H基を有するフルオロポリエーテル化合物と、式(10)で表される末端不飽和基含有反応性シラン化合物の仕込み比率は、式(8)又は(9)で表される多官能Si−H基を有するフルオロポリエーテル化合物の[ ]で括られたHの総モル数に対して、式(10)で表される末端不飽和基含有反応性シラン化合物の不飽和基を0.8〜5倍モル、特に0.1〜2倍モル使用して反応させることが望ましい。式(10)で表される末端不飽和基含有反応性シラン化合物が、これより少なすぎると(8)、(9)で表される多官能Si−H基を有するフルオロポリエーテル化合物においてSi−H基が多く残存してしまい目的とする効果が得られない可能性が出てくる。これ以上多すぎると反応溶液の均一性が低下して反応速度が不安定となり、また反応後に式(10)で表される末端不飽和基含有反応性シラン化合物の除去を行う場合に加熱、減圧、抽出等の条件を余剰の未反応成分が増える分だけ厳しくする必要が出てくる。
付加反応触媒は、例えば、白金、ロジウム又はパラジウム等の白金族金属を含む化合物を使用することができる。中でも白金を含む化合物が好ましく、ヘキサクロロ白金(IV)酸六水和物、白金カルボニルビニルメチル錯体、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、白金−シクロビニルメチルシロキサン錯体、白金−オクチルアルデヒド/オクタノール錯体、塩化白金酸とオレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサン又はアセチレンアルコール類等との錯体、あるいは活性炭に担持された白金を用いることができる。
付加反応触媒の配合量は、式(8)又は(9)で表される多官能Si−H基を有するフルオロポリエーテル化合物に対し、含まれる金属量が0.1〜5,000質量ppmとなることが好ましく、より好ましくは1〜1,000質量ppmである。
上記の付加反応は、溶剤が存在しなくても実施可能であるが、必要に応じて溶剤で希釈してもよい。このとき希釈溶剤は、トルエン、キシレン、イソオクタンなど、広く一般に用いられている有機溶剤を利用することができる。このような有機溶剤としては、沸点が目的とする反応温度以上でかつ反応を阻害せず、反応後に生成する式(3)又は(4)で表される含フッ素反応性シラン化合物が、上記反応温度において可溶であるものが好ましい。例えば、m−キシレンヘキサフロライド、ベンゾトリフロライド等のフッ素変性芳香族炭化水素系溶剤、メチルパーフルオロブチルエーテル等のフッ素変性エーテル系溶剤等の部分フッ素変性された溶剤が望ましく、特にm−キシレンヘキサフロライドが好ましい。
溶剤を使用する場合、その使用量は、式(8)又は(9)で表される多官能Si−H基を有するフルオロポリエーテル化合物100質量部に対して、好ましくは5〜2,000質量部であり、より好ましくは50〜500質量部である。これより少なければ溶剤による希釈の効果が薄く、多ければ希釈度が高くなりすぎて反応速度の低下を招く場合がある。
反応終了後、未反応の式(10)で表される末端不飽和基含有反応性シラン化合物や希釈溶剤を減圧留去、抽出、吸着等の公知の方法で除去することが好ましいが、これらを含んだ反応混合物のまま次の反応に使用することもできる。
また、本発明における式(3)、(4)で表される含フッ素反応性シラン化合物の別な合成経路としては、本発明の実施形態の別な形として、下記一般式(11)で表される末端不飽和基を有するフルオロポリエーテル化合物と、下記一般式(13)で表される少なくとも一つのSi−H基と少なくとも一つの加水分解性シリル基を有する反応性シラン化合物、又は下記一般式(12)で表される末端不飽和基を有するフルオロポリエーテル化合物と、下記一般式(14)で表される一つのSi−H基と少なくとも一つの加水分解性シリル基を有する反応性シラン化合物とを反応させることで得ることができる。
Rf1-Z5 (11)
5-Rf2-Z5 (12)
[H]a-Q1-[Z2-SiRc3-cb (13)
H-Q2-[Z2-SiRc3-cb (14)
(式中、Rf1、Rf2、Z2、Q1、Q2、R、M、a、b、cは前述のとおりであり、Z5はそれぞれ独立に末端にSi−H基と付加反応可能な炭素−炭素不飽和結合を1個有する炭素数2〜20の酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい1価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。式(13)における[ ]で括られたa個のHもしくは式(14)におけるH及びb個のZ2はすべてそれぞれQ1又はQ2構造中のケイ素原子と結合している。)
ここで、一般式(11)、(12)におけるZ5として、具体的には以下の構造を挙げることができる。
−CH=CH2
−CH2CH=CH2
−CH2CH2CH=CH2
−CH2OCH2CH=CH2
Figure 2019006843
ここで、上記式(11)、(12)で表される末端不飽和基を有するフルオロポリエーテル化合物としては、下記に示すものが例示できる。
Figure 2019006843
(ただし、r1、Rf’は前述の通りである。)
また、上記式(13)、(14)で表される少なくとも一つのSi−H基と少なくとも一つの加水分解性シリル基を有する反応性シラン化合物としては、下記に示すものが例示できる。
Figure 2019006843
Figure 2019006843
Figure 2019006843
Figure 2019006843
式(11)で表される末端不飽和基を有するフルオロポリエーテル化合物と式(13)で表される反応性シラン化合物、又は式(12)で表される末端不飽和基を有するフルオロポリエーテル化合物と式(14)で表される反応性シラン化合物の反応はこれらを混合し、白金族金属系の付加反応触媒存在下、反応温度50〜150℃、好ましくは60〜120℃で、1分〜48時間、特に10分〜12時間反応を行うことが望ましい。反応温度が低すぎると反応が十分に進行しないまま停止してしまう場合があり、高すぎるとヒドロシリル化の反応熱による温度上昇で反応が制御できなくなり、突沸や原料の分解などが起こる場合がある。反応はすべての原料を事前に混合しても、いずれかの原料を後から投入あるいは滴下してもよい。
この場合、式(11)又は(12)で表される末端不飽和基を有するフルオロポリエーテル化合物と、式(13)又は(14)で表される反応性シラン化合物との反応割合は、式(11)又は(12)の末端不飽和基の総モル数に対して、式(13)の[ ]で括られたHの総量又は式(14)のHが0.9〜2倍モル、特に望ましくは1〜1.05倍モルになるように使用して反応させることが好適である。式(13)の[ ]で括られたH又は式(14)のHはすべて反応することが望ましい。
付加反応触媒は、例えば、白金、ロジウム又はパラジウム等の白金族金属を含む化合物を使用することができる。中でも白金を含む化合物が好ましく、ヘキサクロロ白金(IV)酸六水和物、白金カルボニルビニルメチル錯体、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、白金−シクロビニルメチルシロキサン錯体、白金−オクチルアルデヒド/オクタノール錯体、あるいは活性炭に担持された白金を用いることができる。
付加反応触媒の配合量は、式(11)又は(12)で表される末端不飽和基を有するフルオロポリエーテル化合物に対し、含まれる金属量が0.1〜5,000質量ppmとなることが好ましく、より好ましくは1〜1,000質量ppmである。
上記の付加反応は、溶剤が存在しなくても実施可能であるが、必要に応じて溶剤で希釈してもよい。このとき希釈溶剤は、トルエン、キシレン、イソオクタンなど、広く一般に用いられている有機溶剤を利用することができるが、沸点が目的とする反応温度以上でかつ反応を阻害せず、反応後に生成する式(3)又は(4)で表される含フッ素反応性シラン化合物が、上記反応温度において可溶であるものが好ましい。このような溶剤としては、例えば、m−キシレンヘキサフロライド、ベンゾトリフロライド等のフッ素変性芳香族炭化水素系溶剤、メチルパーフルオロブチルエーテル等のフッ素変性エーテル系溶剤等の部分フッ素変性された溶剤が望ましく、特にm−キシレンヘキサフロライドが好ましい。
溶剤を使用する場合、その使用量は、式(11)又は(12)で表される末端不飽和基を有するフルオロポリエーテル化合物100質量部に対して、好ましくは5〜2,000質量部であり、より好ましくは50〜500質量部である。これより少なければ溶剤による希釈の効果が薄く、多ければ希釈度が高くなりすぎて反応速度の低下を招く場合がある。
反応終了後、未反応の式(13)、(14)で表される反応性シラン化合物を減圧留去、抽出、吸着等の公知の方法で除去することが好ましいが、これらを含んだ反応混合物のまま次の反応に使用することもできる。
以上のようにして得られる式(3)、(4)で表される含フッ素反応性シラン化合物を用い、前述した方法で、式(3)、(4)で表される含フッ素反応性シラン化合物中のMに対して等モル量未満の比率で、式(5)で表されるアクリル基含有シラノール化合物と反応させることにより、本発明の式(1)、(2)で表される含フッ素アクリル化合物を得ることができる。
本発明の含フッ素アクリル化合物は、フッ素含有基と共に、一分子中の末端基に2種類の異なる官能基、即ち(メタ)アクリル基とアルコキシ基又はアルコキシアルキル基とを有することから、紫外線硬化性を有する各種硬化性組成物、特に紫外線硬化と熱硬化によるデュアルキュア型のハードコート組成物、紫外線硬化性樹脂の構造を部分的に有する熱硬化性組成物、熱硬化性樹脂の構造を部分的に有する紫外線硬化性組成物などに、撥水性、撥油性、すべり性、防汚性、指紋拭き取り性、耐布摩耗性、耐スチールウール性、低屈折率特性、耐溶剤性、耐薬品性等の優れた性質を与えるマジックハジキ性、マジック拭き取り性等、基材密着性の機能を付与するための配合物として好適である。またそれらの機能を付与する配合物の中間体としても好適である。
また、本発明の含フッ素アクリル化合物は、他のアクリル化合物と配合せずに単独で、あるいは、目的に応じて、更に有機溶剤、重合禁止剤、帯電防止剤、消泡剤、粘度調整剤、耐光安定剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、界面活性剤、着色剤、及びフィラー等を配合した組成物を塗工液として、ガラス、陶器、樹脂、金属、石材、紙など各種基材に対して塗工し、紫外線を照射して防汚性のコーティング被膜を得ることもできる。
本発明の含フッ素アクリル化合物により防汚性を付与された硬化被膜(硬化樹脂層)は、タブレット型コンピュータ、ノートPC(パソコン)、携帯電話・スマートフォン等の携帯(通信)情報端末、デジタルメディアプレイヤー、電子ブックリーダーなど人の手で持ち歩く各種機器の筐体、時計型・眼鏡型ウェアラブルコンピュータ、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、背面投写型ディスプレイ、蛍光表示管(VFD)、フィールドエミッションプロジェクションディスプレイ、CRT、トナー系ディスプレイなどの各種フラットパネルディスプレイ及びTVの画面などの表示操作機器表面及びこれらの内部に使用される各種光学フィルム類、自動車の外装、ピアノや家具の光沢表面、大理石等の建築用石材表面、トイレ、風呂、洗面所等の水周りの装飾建材、美術品展示用保護ガラス、ショーウインドー、ショーケース、フォトフレーム用カバー、腕時計、自動車窓用ガラス、列車、航空機等の窓ガラス、自動車ヘッドライト、テールランプなどの透明なガラス製又は透明なプラスチック製(アクリル、ポリカーボネートなど)部材、各種ミラー部材等の塗装膜及び表面保護膜として有用である。
以下、合成例、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[合成例1]
還流装置と攪拌装置を備えた200mL四つ口フラスコに、下記式
Figure 2019006843
で表される化合物(I)50g(Si−H基0.034mol)、CH2=CHSi(OCH335.2g(0.035mol)、m−キシレンヘキサフロライド50.0gを仕込み、窒素雰囲気下で90℃まで加熱攪拌した。ここに、白金/1,3−ジビニル−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液0.442g(Pt単体として1.1×10-6molを含有)を投入し、内温を90℃以上に維持したまま4時間攪拌を継続し、1H−NMR及びIRでSi−H基に由来するピークが消失したのを確認した。次いで、エバポレーターで100℃/267Paの条件で2時間減圧留去を行うことで、m−キシレンヘキサフロライドと未反応のCH2=CHSi(OCH33を除去し、半透明白色高粘稠液体の下記式で示される化合物(II)53.1gを得た。
Figure 2019006843
化合物(II)の1H−NMRケミカルシフトを表1に示す。
Figure 2019006843
(Phはフェニレン基である。以下、同様。)
[合成例2]
乾燥空気雰囲気下、還流装置と攪拌装置を備えた200mL四つ口フラスコ中で、下記式
Figure 2019006843
(Rf’:−CF2(OCF2CF2q(OCF2pOCF2−、q/p=0.9、p+q≒45)
で表される化合物(III)50.0g(Si−H基0.067mol)、CH2=CHSi(OCH3310.3g(0.070mol)、m−キシレンヘキサフロライド50.0g、塩化白金酸/ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液0.0884g(Pt単体として2.2×10-7molを含有)を混合し、100℃で4時間攪拌した。1H−NMR及びIRでSi−H基に由来するピークが消失したのを確認した後、反応溶液を室温まで冷却した。次いで、エバポレーターで100℃/267Paの条件で2時間減圧留去を行うことで、m−キシレンヘキサフロライドと未反応のCH2=CHSi(OCH33を除去し、半透明白色高粘稠液体の下記式で示される化合物(IV)59.2gを得た。
Figure 2019006843
(Rf’:−CF2(OCF2CF2q(OCF2pOCF2−、q/p=0.9、p+q≒45)
化合物(IV)の1H−NMRケミカルシフトを表2に示す。
Figure 2019006843
[実施例1]
還流装置と攪拌装置を備えた100mL三つ口フラスコに、合成例1で得られた化合物(II)20g(−Si−OCH3基として0.039mol)、下記式
CH2=CHCOOCH2Si(CH32OH
で表される化合物(V)4.23g(0.026mol)、メチルエチルケトン40gを仕込み、窒素雰囲気下40℃で攪拌した。そこにチタンテトラ−2−エチルヘキソキシドの10質量%メチルエチルケトン溶液0.2gを加え、4時間攪拌を継続した。冷却後の反応液を室温(25℃、以下同じ)にもどし、500mLのイソプロパノールに投入し、1時間攪拌後に24時間静置して得られた沈殿物をアセトン50gで溶解し、エバポレーターで50℃/267Paの条件で1時間留去し、下記式で表される白色軟膏状物質(A−1)17.4gを得た。1H−NMRの結果から、X基に由来する−COO−CH2−Si−の3.8〜4.0ppmのピークの積分値をa、Y基の−Si−OCH3基の3.3〜3.4ppmのピーク積分値をbとしたとき、a:b=3.78:3.00であり、i1/(i1+j1)=(a/2)/((a/2)+(b/3))は0.65だった。
Figure 2019006843
化合物(A−1)の1H−NMRケミカルシフトを表3に示す。
Figure 2019006843
[実施例2]
還流装置と攪拌装置を備えた100mL三つ口フラスコに、合成例2で得られた化合物(IV)20g(−Si−OCH3基として0.039mol)、上記化合物(V)2.05g(0.013mol)、メチルエチルケトン40gを仕込み、窒素雰囲気下40℃で攪拌した。そこにチタンテトラ−2−エチルヘキソキシドの10質量%メチルエチルケトン溶液0.1gを加え、12時間攪拌を継続した。冷却後の反応液を室温にもどし、500mLのイソプロパノールに投入し、得られた沈殿物を乾燥させることで、下記式で表される白色軟膏状物質(A−2)18.2gを得た。1H−NMRの結果から、X基に由来する−COO−CH2−Si−の3.8〜4.0ppmのピークの積分値をa、Y基の−Si−OCH3基の3.3〜3.4ppmのピーク積分値をbとしたとき、a:b=2.87:9.00であり、i1/(i1+j1)=(a/2)/((a/2)+(b/3))は0.32だった。
Figure 2019006843
化合物(A−2)の1H−NMRケミカルシフトを表4に示す。
Figure 2019006843

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)又は(2)で表される含フッ素アクリル化合物。
    [Rf1-Z1a-Q1-[Z2-SiRcghb (1)
    [MhgcSi-Z2b-Q2-Z1-Rf2-Z1-Q2-[Z2-SiRcghb
    (2)
    (式中、Rf1は独立に炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の1価のパーフルオロポリエーテル基であり、Rf2は炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の2価のパーフルオロポリエーテル基であり、Z1はそれぞれ独立に炭素数1〜20の酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。Z2はそれぞれ独立に炭素数2〜8の2価の炭化水素基である。Q1は少なくとも(a+b)個のケイ素原子を含む(a+b)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。Q2はそれぞれ独立に少なくとも(b+1)個のケイ素原子を含む(b+1)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。aは1〜10の整数であり、bはそれぞれ独立に1〜10の整数であり、cはそれぞれ独立に0又は1であり、g及びhはそれぞれ独立に1又は2であり、かつg+h+c=3を満たす。式(1)における[ ]で括られたa個のZ1もしくは式(2)におけるZ1及びb個のZ2はすべてそれぞれQ1又はQ2構造中のケイ素原子と結合している。Rはそれぞれ独立に炭素数1〜6の1価の炭化水素基である。Xはそれぞれ独立にCH2=CR1-COO-Z3-SiR23-O−で示される基であり、R1は水素原子又は炭素数1〜8の1価の炭化水素基であり、R2及びR3はそれぞれ独立に炭素数1〜8の1価の炭化水素基である。Z3は炭素数1〜8の2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。Mはそれぞれ独立にアルコキシ基又はアルコキシアルキル基である。)
  2. 一般式(1)、(2)中のZ2が、−CH2CH2−又は−CH2CH2CH2−である請求項1記載の含フッ素アクリル化合物。
  3. 一般式(1)、(2)中のXが、下記式
    CH2=CR4-COO-CH2-SiR23-O−
    (式中、R2、R3は上記と同じである。R4は水素原子又はメチル基である。)
    で示される基である請求項1又は2記載の含フッ素アクリル化合物。
  4. 該含フッ素アクリル化合物中のXの平均含有モル量をXag、Mの平均含有モル量をMahとしたときに、0.05≦Xag/(Mah+Xag)≦0.95である請求項1〜3のいずれか1項に記載の含フッ素アクリル化合物。
  5. 下記一般式(6)又は(7)で表される請求項1〜4のいずれか1項に記載の含フッ素アクリル化合物。
    Figure 2019006843
    Figure 2019006843
    (式中、Rf1、Rf2、Z1、Q1、Q2、a、bは前述の通りであり、R4は水素原子又はメチル基である。i、jはそれぞれ独立に1又は2であり、i+j=3を満たす。)
  6. 下記一般式(8)又は(9)
    [Rf1-Z1a-Q1-[H]b (8)
    [H]b-Q2-Z1-Rf2-Z1-Q2-[H]b (9)
    (式中、Rf1は独立に炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の1価のパーフルオロポリエーテル基であり、Rf2は炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の2価のパーフルオロポリエーテル基であり、Z1はそれぞれ独立に炭素数1〜20の酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。Q1は少なくとも(a+b)個のケイ素原子を含む(a+b)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。Q2はそれぞれ独立に少なくとも(b+1)個のケイ素原子を含む(b+1)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。aは1〜10の整数であり、bはそれぞれ独立に1〜10の整数であり、式(8)における[ ]で括られたa個のZ1もしくは式(9)におけるZ1及びb個のHはすべてそれぞれQ1又はQ2構造中のケイ素原子と結合している。)
    で表される多官能Si−H基を有するフルオロポリエーテル化合物と、下記一般式(10)
    CH2=CR4-(Z4d-SiRc3-c (10)
    (式中、R4は水素原子又はメチル基であり、Z4は炭素数1〜6の2価の炭化水素基であり、dは0又は1であり、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜6の1価の炭化水素基である。Mはそれぞれ独立にアルコキシ基又はアルコキシアルキル基である。cは0又は1である。)
    で表される末端不飽和基含有反応性シラン化合物をヒドロシリル化反応させて得られた下記一般式(3)又は(4)
    [Rf1-Z1a-Q1-[Z2-SiRc3-cb (3)
    [M3-ccSi-Z2b-Q2-Z1-Rf2-Z1-Q2-[Z2-SiRc3-cb
    (4)
    (式中、Rf1、Rf2、Z1、Q1、Q2、R、M、a、b、cは前述の通りであり、Z2はそれぞれ独立に炭素数2〜8の2価の炭化水素基である。式(3)における[ ]で括られたa個のZ1もしくは式(4)におけるZ1及びb個のZ2はすべてそれぞれQ1又はQ2構造中のケイ素原子と結合している。)
    で表される含フッ素反応性シラン化合物に対して、下記一般式(5)
    CH2=CR1-COO-Z3-SiR23-OH (5)
    (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜8の1価の炭化水素基であり、R2及びR3はそれぞれ独立に炭素数1〜8の1価の炭化水素基である。Z3は炭素数1〜8の2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。)
    で表されるアクリル基含有シラノール化合物を、前記一般式(3)又は(4)で表される含フッ素反応性シラン化合物中のMに対して等モル量未満の比率で反応させることを特徴とする下記一般式(1)又は(2)
    [Rf1-Z1a-Q1-[Z2-SiRcghb (1)
    [MhgcSi-Z2b-Q2-Z1-Rf2-Z1-Q2-[Z2-SiRcghb
    (2)
    (式中、Xはそれぞれ独立にCH2=CR1-COO-Z3-SiR23-O−で示される基であり、Rf1、Rf2、Z1、Z2、Q1、Q2、R、M、a、b、c、R1、R2、R3、Z3は上記と同じである。g及びhはそれぞれ独立に1又は2であり、かつg+h+c=3を満たす。)
    で表される含フッ素アクリル化合物の製造方法。
  7. 下記一般式(11)
    Rf1-Z5 (11)
    (式中、Rf1は炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の1価のパーフルオロポリエーテル基であり、Z5は末端にSi−H基と付加反応可能な炭素−炭素不飽和結合を1個有する炭素数2〜20の酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい1価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。)
    で表される末端不飽和基を有するフルオロポリエーテル化合物と、下記一般式(13)
    [H]a-Q1-[Z2-SiRc3-cb (13)
    (式中、Q1は少なくとも(a+b)個のケイ素原子を含む(a+b)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。Z2はそれぞれ独立に炭素数2〜8の2価の炭化水素基であり、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜6の1価の炭化水素基であり、Mはそれぞれ独立にアルコキシ基又はアルコキシアルキル基であり、aは1〜10の整数であり、bは1〜10の整数であり、cは0又は1であり、a個のH及びb個のZ2はすべてQ1中のSi原子と結合している。)
    で表される反応性シラン化合物をヒドロシリル化反応させて得られた下記一般式(3’)
    [Rf1-Z1’a-Q1-[Z2-SiRc3-cb (3’)
    (式中、Rf1、Z2、Q1、R、M、a、b、cは上記と同じである。Z1’はそれぞれ独立に炭素数2〜20の酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。[ ]で括られたa個のZ1’及びb個のZ2はすべてQ1構造中のケイ素原子と結合している。)
    で表される含フッ素反応性シラン化合物に対して、下記一般式(5)
    CH2=CR1-COO-Z3-SiR23-OH (5)
    (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜8の1価の炭化水素基であり、R2及びR3はそれぞれ独立に炭素数1〜8の1価の炭化水素基である。Z3は炭素数1〜8の2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。)
    で表されるアクリル基含有シラノール化合物を、前記一般式(3’)で表される含フッ素反応性シラン化合物中のMに対して等モル量未満の比率で反応させることを特徴とする下記一般式(1’)
    [Rf1-Z1’a-Q1-[Z2-SiRcghb (1’)
    (式中、Xはそれぞれ独立にCH2=CR1-COO-Z3-SiR23-O−で示される基であり、Rf1、Z1’、Z2、Q1、R、M、a、b、c、R1、R2、R3、Z3は上記と同じである。g及びhはそれぞれ独立に1又は2であり、かつg+h+c=3を満たす。)
    で表される含フッ素アクリル化合物の製造方法。
  8. 下記一般式(12)
    5-Rf2-Z5 (12)
    (式中、Rf2は炭素数1〜6のパーフルオロアルキレン基と酸素原子によって構成される分子量400〜20,000の2価のパーフルオロポリエーテル基であり、Z5はそれぞれ独立に末端にSi−H基と付加反応可能な炭素−炭素不飽和結合を1個有する炭素数2〜20の酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい1価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。)
    で表される末端不飽和基を有するフルオロポリエーテル化合物と、下記一般式(14)
    H-Q2-[Z2-SiRc3-cb (14)
    (式中、Q2は少なくとも(b+1)個のケイ素原子を含む(b+1)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。Z2はそれぞれ独立に炭素数2〜8の2価の炭化水素基であり、Rはそれぞれ独立に炭素数1〜6の1価の炭化水素基であり、Mはそれぞれ独立にアルコキシ基又はアルコキシアルキル基であり、bは1〜10の整数であり、cは0又は1であり、H及びb個のZ2はすべてQ2中のSi原子と結合している。)
    で表される反応性シラン化合物をヒドロシリル化反応させて得られた下記一般式(4’)
    [M3-ccSi-Z2b-Q2-Z1’-Rf2-Z1’-Q2-[Z2-SiRc3-cb
    (4’)
    (式中、Rf2、Z2、Q2、R、M、b、cは上記と同じである。Z1’はそれぞれ独立に炭素数2〜20の酸素原子、窒素原子及びケイ素原子から選ばれる1種又は2種以上を含んでいてもよい2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。Z1’及びb個のZ2はすべてQ2構造中のケイ素原子と結合している。)
    で表される含フッ素反応性シラン化合物に対して、下記一般式(5)
    CH2=CR1-COO-Z3-SiR23-OH (5)
    (式中、R1は水素原子又は炭素数1〜8の1価の炭化水素基であり、R2及びR3はそれぞれ独立に炭素数1〜8の1価の炭化水素基である。Z3は炭素数1〜8の2価の炭化水素基であり、途中環状構造を含んでいてもよい。)
    で表されるアクリル基含有シラノール化合物を、前記一般式(4’)で表される含フッ素反応性シラン化合物中のMに対して等モル量未満の比率で反応させることを特徴とする下記一般式(2’)
    [MhgcSi-Z2b-Q2-Z1’-Rf2-Z1’-Q2-[Z2-SiRcghb
    (2’)
    (式中、Xはそれぞれ独立にCH2=CR1-COO-Z3-SiR23-O−で示される基であり、Rf2、Z1’、Z2、Q2、R、M、b、c、R1、R2、R3、Z3は上記と同じである。g及びhはそれぞれ独立に1又は2であり、かつg+h+c=3を満たす。)
    で表される含フッ素アクリル化合物の製造方法。
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