JP2014201711A - フルオロポリエーテル化合物 - Google Patents
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Abstract
Description
〔1〕
下記一般式(1)
(X−Q)a−Y−Z−Rf−Z−Y−(Q−X)a (1)
〔式中、Rfは数平均分子量1,000〜40,000の2価の直鎖フルオロポリエーテル基であり、aは独立に1〜20の整数である。Xはそれぞれ独立に下記式
で表される基である。Qはそれぞれ独立に炭素数1〜20の2価の炭化水素基であり、環状構造をなしていてもよく、途中エーテル結合(−O−)又はエステル結合(−COO−)を含んでいてもよい。Yは独立に(a+1)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。Zは独立に2価の連結基であり、酸素原子、窒素原子、フッ素原子又はケイ素原子を含んでいてもよく、また環状構造及び/又は不飽和結合を有する基であってもよい。〕
で示されるフルオロポリエーテル化合物。
〔2〕
Yが、それぞれ(a+1)個のSi原子を有するシロキサン構造、非置換又はハロゲン置換のシルアルキレン構造、シルアリーレン構造又はこれらの2種以上の組み合せからなる(a+1)価の連結基であることを特徴とする〔1〕記載の化合物。
〔3〕
Yが、下記式
で表される基である〔1〕又は〔2〕記載の化合物。
〔4〕
下記一般式(2)
(HO−Q)a−Y−Z−Rf−Z−Y−(Q−OH)a (2)
(式中、Rf、a、Q、Y、Zは式(1)におけるRf、a、Q、Y、Zと同じである。)
で示される化合物に、下記一般式(3)
R−N=C=O (3)
(式中、Rは式(1)におけるRと同じである。)
で示される化合物を反応させることにより得られる〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の化合物。
〔5〕
Rfが、構成単位として−CF2O−、−CF2CF2O−、−CF2CF2CF2O−、−CF2CF2CF2CF2O−のいずれか、又はこれらのうちの複数の組み合せによる繰り返し構造を有する直鎖型のフルオロポリエーテル基であることを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の化合物。
〔6〕
Qが、
−CH2CH2CH2−
−CH2CH2CH2CH2−
−CH2CH2CH2CH2CH2−
−CH2CH2CH2OCH2CH2−
−CH2CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2−
−CH2CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2−
〔7〕
下記式で示される化合物である〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の化合物。
本発明のフルオロポリエーテル化合物は、下記一般式(1)で示されるものである。
(X−Q)a−Y−Z−Rf−Z−Y−(Q−X)a (1)
〔式中、Rfは数平均分子量1,000〜40,000の2価の直鎖フルオロポリエーテル基であり、aは独立に1〜20の整数である。Xはそれぞれ独立に下記式
で表される基である。Qはそれぞれ独立に炭素数1〜20、好ましくは2〜15の2価の炭化水素基であり、環状構造をなしていてもよく、途中エーテル結合(−O−)又はエステル結合(−COO−)を含んでいてもよい。Yは独立に(a+1)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。Zは独立に2価の連結基であり、酸素原子、窒素原子、フッ素原子又はケイ素原子を含んでいてもよく、また環状構造あるいは不飽和結合を有する基であってもよい。〕
−CjF2j(OCF2CF2)m(OCF2)nOCjF2j−
(式中、jは1又は2であり、m+nは10〜70の整数であり、m/nは0.5〜1.5であり、各繰り返し単位の配列はランダムである。)
−CH2CH2CH2−
−CH2CH2CH2CH2−
−CH2CH2CH2CH2CH2−
−CH2CH2CH2OCH2CH2−
−CH2CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2−
−CH2CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2−
但し、aは上記式(1)のaと同じであり、独立に1〜20の整数であり、好ましくは1〜15の整数であり、更に好ましくは1〜4の整数である。bは0以上の任意の正の整数であり、bの上限は20以下、特に10以下であることが好ましい。各ユニットの並びはランダムであり、(a+1)個の各ユニットの破線で示される結合手は、Z及びQのいずれか一方の基と結合する。
(HO−Q)a−Y−Z−Rf−Z−Y−(Q−OH)a (2)
(式中、Rf、a、Q、Y、Zは上記と同じである。)
で示される両末端に多価アルコール基を有するフルオロポリエーテル化合物(i)と、下記一般式(3)
R−N=C=O (3)
(式中、Rは上記と同じである。)
で示される化合物(ii)とを反応させる方法が挙げられる。
まず初めに、末端にオレフィン基を有する含フッ素化合物(a)に対して、多官能Si−H化合物(例えば、分子中に2個以上、好ましくは3個以上のSi−H基を有するシロキサン、シルアルキレン、シルアリーレン又はこれらの2種以上の組み合せからなる有機ケイ素化合物)(b)をSi−H基が大過剰の条件下でヒドロシリル化付加反応させ、含フッ素多官能Si−H化合物(c)を合成する。
Z’−Rf−Z’
(式中、Rfは上記と同じである。Z’は独立に酸素原子、窒素原子、フッ素原子又はケイ素原子を含んでいてもよく、また環状構造あるいは不飽和結合を有する基であってもよい、末端に不飽和結合を有する1価の基である。)
で示される化合物が挙げられる。
Y−(H)a+1
(式中、Y、aは上記と同じである。)
(H)a−Y−Z−Rf−Z−Y−(H)a
(式中、Rf、a、Y、Zは上記と同じである。)
で示される化合物が挙げられる。
CH2=CHCH2OH
CH2=CHCH2CH2OH
CH2=CHCH2CH2CH2OH
CH2=CHCH2OCH2CH2OH
CH2=CHCH2OCH2CH2OCH2CH2OH
CH2=CHCH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OH
乾燥窒素雰囲気下で、還流装置と攪拌装置を備えた2,000ml三つ口フラスコに、下記式
CH2=CH−CH2−O−CH2−Rf’−CH2−O−CH2−CH=CH2
Rf’:−CF2(OCF2CF2)p(OCF2)qOCF2−
(p/q=0.9、p+q≒45)
で表される両末端にα−不飽和結合を有するパーフルオロポリエーテル500g[0.125モル]と、m−キシレンヘキサフロライド700g、及びテトラメチルシクロテトラシロキサン361g[1.50モル]を投入し、攪拌しながら90℃まで加熱した。ここに白金/1,3−ジビニル−テトラメチルジシロキサン錯体のトルエン溶液0.442g(Pt単体として1.1×10-6モルを含有)を投入し、内温を90℃以上に維持したまま4時間攪拌を継続した。1H−NMRで原料のアリル基が消失したのを確認した後、溶剤と過剰のテトラメチルシクロテトラシロキサンを減圧留去した。その後活性炭処理を行い、下記式で表される無色透明の液状化合物(I)498gを得た。
(p/q=0.9、p+q≒45)
(p/q=0.9、p+q≒45)
乾燥空気雰囲気下で、合成例1で得られた化合物(II)50.0g[水酸基量0.0589モル]に対して、メチルエチルケトン(MEK)50.0gとイソシアン酸m−トリル9.89g[イソシアネート基量0.0743モル]を混合し、50℃に加熱した。そこにジオクチル錫ジラウレート0.05gを添加し、35℃下で4時間攪拌した。加熱終了後、120℃、0.27kPaで減圧留去を行い、淡黄色のペースト状物質57.1gを得た。1H−NMR及びIRの結果から下記式で示される化合物(III)であることを確認した。
(p/q=0.9、p+q≒45)
乾燥空気雰囲気下で、合成例1で得られた化合物(II)50.0g[水酸基量0.0589モル]に対して、MEK50.0gとイソシアン酸シクロヘキシル9.30g[イソシアネート基量0.0743モル]を混合し、50℃に加熱した。そこにジオクチル錫ジラウレート0.05gを添加し、35℃下で4時間攪拌した。加熱終了後、120℃、0.27kPaで減圧留去を行い、淡黄色のペースト状物質56.8gを得た。1H−NMR及びIRの結果から下記式で示される化合物(IV)であることを確認した。
(p/q=0.9、p+q≒45)
ハードコート組成物における評価
合成例1で得られた化合物(II)、本発明の化合物である実施例1で得られた化合物(III)及び実施例2で得られた化合物(IV)、更に下記式
で示される比較化合物(V)の四種類の化合物を、各々、表3に示す組成で配合した溶液(ハードコート組成物)を調製した。なお、ブランクとして添加剤を含まない溶液(ハードコート組成物)も調製した。
協和界面科学社製接触角計により測定した。
ゼブラ社製ハイマッキー太字によるはじきやすさを目視観察した。
ゼブラ社製ハイマッキー太字で書かれたインクを記入から5分後、ティッシュペーパーによる拭き取りで除去できたかどうかを評価した。
年齢性別の異なる被験者6名が硬化膜表面に対して、
1.指先で叩く、
2.指先で払う、
3.指先で引きずる、
4.2本の指先をつまむように滑らせて閉じる、
5.閉じた2本の指先を滑らせて開く
の5動作を実施し、被験者が操作しやすく感じた順に各サンプルに2ポイント、1ポイント、0ポイントの評価を与え、6名のポイントの合計で比較した。
Claims (7)
- 下記一般式(1)
(X−Q)a−Y−Z−Rf−Z−Y−(Q−X)a (1)
〔式中、Rfは数平均分子量1,000〜40,000の2価の直鎖フルオロポリエーテル基であり、aは独立に1〜20の整数である。Xはそれぞれ独立に下記式
で表される基である。Qはそれぞれ独立に炭素数1〜20の2価の炭化水素基であり、環状構造をなしていてもよく、途中エーテル結合(−O−)又はエステル結合(−COO−)を含んでいてもよい。Yは独立に(a+1)価の連結基であり、環状構造をなしていてもよい。Zは独立に2価の連結基であり、酸素原子、窒素原子、フッ素原子又はケイ素原子を含んでいてもよく、また環状構造及び/又は不飽和結合を有する基であってもよい。〕
で示されるフルオロポリエーテル化合物。 - Yが、それぞれ(a+1)個のSi原子を有するシロキサン構造、非置換又はハロゲン置換のシルアルキレン構造、シルアリーレン構造又はこれらの2種以上の組み合せからなる(a+1)価の連結基であることを特徴とする請求項1記載の化合物。
- 下記一般式(2)
(HO−Q)a−Y−Z−Rf−Z−Y−(Q−OH)a (2)
(式中、Rf、a、Q、Y、Zは式(1)におけるRf、a、Q、Y、Zと同じである。)
で示される化合物に、下記一般式(3)
R−N=C=O (3)
(式中、Rは式(1)におけるRと同じである。)
で示される化合物を反応させることにより得られる請求項1〜3のいずれか1項記載の化合物。 - Rfが、構成単位として−CF2O−、−CF2CF2O−、−CF2CF2CF2O−、−CF2CF2CF2CF2O−のいずれか、又はこれらのうちの複数の組み合せによる繰り返し構造を有する直鎖型のフルオロポリエーテル基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物。
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