JPH08301837A - パーフルオロアルキルポリエーテル構造をもつウレアとウレタン化合物及び合成法、及びそれらを潤滑剤として用いた磁気記録媒体 - Google Patents

パーフルオロアルキルポリエーテル構造をもつウレアとウレタン化合物及び合成法、及びそれらを潤滑剤として用いた磁気記録媒体

Info

Publication number
JPH08301837A
JPH08301837A JP11152795A JP11152795A JPH08301837A JP H08301837 A JPH08301837 A JP H08301837A JP 11152795 A JP11152795 A JP 11152795A JP 11152795 A JP11152795 A JP 11152795A JP H08301837 A JPH08301837 A JP H08301837A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
forming step
protective film
formula
underlayer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11152795A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshimasa Miura
敏雅 三浦
Ryoichi Sudo
亮一 須藤
Satoru Matsunuma
悟 松沼
Heigo Ishihara
平吾 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP11152795A priority Critical patent/JPH08301837A/ja
Publication of JPH08301837A publication Critical patent/JPH08301837A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Polyethers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】新規ウレア及びウレタン化合物を提供し、摺動
面に形成される潤滑剤、特に高密度磁気記録媒体の磁気
ヘッド摺動面に設けるのに好適な潤滑膜として活用する
こと。 【構成】潤滑剤の主成分を、下記の一般式(1)で表わ
される、重量平均分子量が900〜50000であるウレア化合
物で構成する。この潤滑剤を磁気記録媒体の炭素系保護
膜上に塗布することにより潤滑膜の耐久性が向上し、そ
の結果として、信頼性が高く、長寿命の高密度磁気記録
媒体を得ることができる。 【化1】 ただし、Rfは一般式(2)で表わされるフッ化アルキ
ルポリエーテル基であり、m,nは2≦m≦250、2≦n≦250
の整数である。 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パーフルオロアルキル
ポリエーテル構造を持つ新規ウレア及びウレタン化合物
に係り、摺動面に形成される潤滑剤、特に高密度磁気記
録媒体の磁気ヘッド摺動面に設けるのに好適な潤滑剤並
びに潤滑膜を形成した磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体、特に磁気ディスクに用い
られる潤滑剤としては、従来から様々なものが検討され
てきており、その中でもフッ素系ポリエーテル誘導体が
効果的であることが知られている。なお、これに関連す
るものとしては例えば、特開昭64−59614号公
報、特開平1−131132号公報及び特開平1−26
8664号公報の各公報が挙げられる。
【0003】近年、磁気ディスクの高記録密度化を推進
するために、磁気ヘッドとディスク記録膜間の距離の低
減が押し進められてきている。また記録の読み出し書き
込み時間の短縮を図るためディスク回転速度の高速化が
進んできている。これに伴いディスクまたはヘッドを保
護する保護膜は、膜厚が低減し且つ硬度が増加してきて
いる。従って、磁気ディスク−磁気ヘッド間の摺動面
は、従来よりもさらに過酷な環境に曝されると考えられ
る。このような環境の下では従来使用されてきた潤滑剤
は、摩擦耐久性および長期間の使用での耐消耗性等の耐
久性が低くなる傾向が見られる。
【0004】耐消耗性を向上させるために、塗布後にD
eep UV光を照射するなどしてディスク保護膜と潤滑剤
を反応させ、潤滑材を保護膜に吸着させる方法も知られ
ている。しかし、この方法によると潤滑剤の表面が劣化
し耐久性が低化するという問題があった。なお、これに
関連するものとしては例えば、米国化学会雑誌、ラング
ミュア、6号(1990年)1524〜1524頁〔L
angmuir,1990,6,1522〜1524)〕が挙げら
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
摩擦耐久性および長期間の使用での耐消耗性等を持ち耐
久性に優れた潤滑剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、下記(a)〜(j)記載のフッ化アルキ
ルポリエーテル基を側鎖に持つ化合物とその合成方法、
該含化合物で形成された薄膜、該含化合物を潤滑剤とし
て作用させる方法及び、該含化合物を潤滑剤として作用
させた磁気記録媒体とが提供される。
【0007】(a)下記の一般式(1)で表される、重
量平均分子量が900〜50000であるウレア化合物。
【0008】
【化1】
【0009】ただし、上記式中のRfは、一般式(2)
で表わされるフッ化アルキルポリエーテル基であり、m,
nは2≦m≦250、2≦n≦250の整数である。
【0010】
【化2】
【0011】(b)下記の一般式(3)で表される、重
量平均分子量が900〜50000であるウレタン化合物。
【0012】
【化3】
【0013】ただし、上記式中のRfは、上記式(2)
で表わされるフッ化アルキルポリエーテル基であり、m,
nは2≦m≦250、2≦n≦250の整数である。
【0014】
【化2】
【0015】(c)下記一般式(4)で表わされる、重
量平均分子量が900〜50000であるアミン化合物。
【0016】
【化4】
【0017】ただし、上記式中のRfは、一般式(2)
で表わされるフッ化アルキルポリエーテル基であり、m,
nは2≦m≦250、2≦n≦250の整数である。
【0018】
【化2】
【0019】(d)、(c)のアミンを対応するカルボン
酸アミドを還元して合成する合成法。
【0020】
【化5】
【0021】(e)、(a)のウレア化合物を一般式
(4)記載のジアミンとフェニルイソシアネートとの反
応により合成する合成法。
【0022】
【化6】
【0023】(f)、(b)のウレタン化合物を触媒存在
下、対応するジオールとフェニルイソシアネートとの反
応により合成する合成法。
【0024】
【化7】
【0025】(g)一般式(8)で表される重量平均分
子量が900〜500000のウレア化合物。
【0026】
【化8】
【0027】ただし、上記式中のRfは、一般式(2)
で表わされるフッ化アルキルポリエーテル基であり、m,
n,kはそれぞれ2≦m≦250、2≦n≦250、0≦k≦10の整数
である。またRはフェニル、フェノキシフェニル、ナフ
チル等の芳香基またはピリジル、フラニル等の複素環官
能基、或いは飽和または不飽和のアルキル基である。
【0028】
【化2】
【0029】(h)下記の一般式(9)で表される重量
平均分子量が900〜500000のウレタン化合物。
【0030】
【化9】
【0031】ただし、上記式中のRfは、上記式(2)
で表わされるフッ化アルキルポリエーテル基であり、m,
nは2≦m≦250、2≦n≦250、0≦k≦10の整数である。ま
たRはフェニル、フェノキシフェニル、ナフチル等の芳
香基またはピリジル、フラニル等の複素環官能基、或い
は飽和または不飽和のアルキル基である。
【0032】
【化2】
【0033】(i)、(g)記載の化合物を式(10)に
記載したように、ジアミンとトルイジンジイソシアネー
トを重合させた後末端処理して合成する合成法。ただし
式(10)中のRはフェニル、フェノキシフェニル、ナ
フチル等の芳香基またはピリジル、フラニル等の複素環
官能基、或いは飽和または不飽和のアルキル基である。
【0034】
【化10】
【0035】(j)、(h)の化合物を式(11)に記載
したように、ジオールとトルイジンジイソシアネートを
触媒存在下重合させた後末端処理して合成する合成法。
ただし式(11)中のRはフェニル、フェノキシフェニ
ル、ナフチル等の芳香基またはピリジル、フラニル等の
複素環官能基、或いは飽和または不飽和のアルキル基で
ある。
【0036】
【化11】
【0037】
【作用】潤滑剤と被処理材との吸着性を向上させ優れた
耐久性を持たせるために、本発明では、炭素系保護膜や
金属等に吸着性の良い官能基であるウレアまたはウレタ
ンをフッ化アルキルポリエーテルに導入した。これらの
化合物は、単品での粘度が高く、表面エネルギーが低
い、また耐熱性に優れている等の特徴を持つ。したがっ
て、これらの化合物は被処理材との吸着性が良く、粘度
が高いことから、各種摺動面に対して耐摩耗性に優れた
潤滑膜として作用する。また、これらの化合物は表面エ
ネルギーが低いことから、各種摺動面の摩擦力を低減す
る。そして、これらの化合物が耐熱性に優れていること
から潤滑膜として劣化にたいする耐久性を高くする。さ
らにこれらの化合物を、例えば、粘着テープの剥離剤、
プラスチックス成形時に金型表面に形成する離型膜とし
て用いれば、何れも耐摩耗性に優れた長寿命の潤滑膜と
して作用する。
【0038】本発明による潤滑剤は、塗布のし易さ、塗
膜の厚み等を考慮して適当な有機溶剤に溶解した溶液状
態で用いられる。この場合に用いる溶剤としては、溶解
性の観点からフッ素系の溶剤が望ましいが、それらに限
定されるものではなくこの種の潤滑剤に可溶性の溶剤で
あれば何れでも良い。
【0039】本発明の潤滑剤の塗布法としては、後で実
施例の項で詳述すようにラングミュア・ブロジェット
(LB)法、浸漬法、又はスピンナーによる回転塗布な
どの手段が可能であり、適宜選択することができる。ま
た、潤滑剤の塗布膜厚は、塗布条件、溶液濃度、その後
の処理条件によって調節可能である。
【0040】本発明の潤滑剤を塗布する被処理材として
は上記の磁気ディスクの他に、磁気テープ等も含まれ
る。また、これら磁気記録媒体に限らず、前述したよう
にその他、例えば粘着テープ、リソグラフィに用いる各
種マスク、プラスチック成形用金型等に適用でき、何れ
も潤滑膜を必要とする分野の表面処理に有効である。と
りわけ被処理材の表面が、炭素系材料から構成されてい
る場合に潤滑膜の結合強度が大きいことから、上記した
ように潤滑膜を磁気記録媒体上の炭素系保護膜に塗布す
ることにより信頼性、耐久性の向上した磁気記録媒体を
実現することができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。
【0042】(1)潤滑剤の合成:〈実施例1〜17〉 〈実施例1〉式(5)に示すように、窒素置換下下記の
式(12)で表わせるフッ化アルキルポリエーテルカル
ボン酸(n、m=20〜30、重量平均分子量400
0)1.0kgを住友−3M社製の「フロリナートPF50
60」 3kgに溶解し、0℃に冷却してそこへアンモニ
アガスを毎分20mリットルの割合で大過剰になるまで
通じアンモニウム塩とした。その後溶媒を留去して、窒
素置換下アンモニウム塩を180〜200℃で加熱しア
ミドへ誘導した。引き続き、LiAlH4を40.0gを充分乾
燥したジエチルエーテル1リットルに窒素置換下懸濁
し、その中へ上記のアミドをフロリナートPF5060
3kgに溶解した溶液をゆっくりと滴下した。このときエ
ーテルの沸点以上に反応温度が上がらないように滴下速
度を調整した。反応混液の赤外吸収スペクトルを測定し
てアミンの生成を確認してから、副生したリチウムおよ
びアルミニウムの塩を除くためにろ過し、さらにろ液を
アルコール等で洗浄した。洗浄後のフロリナート溶液を
孔経0.2μmのミリポアフィルターでろ過したあと溶媒
を完全に留去して目的とするアミンを収率60から80
%で得た。
【0043】
【化5】
【0044】
【化12】
【0045】〈実施例2〉式(6)に示すように、窒素
置換下実施例1で合成したアミン500gに対して40.
0gのフェニルイソシアネートを加え激しく撹拌し80
〜100℃で加熱して反応させた。反応混液の赤外吸収
スペクトルを測定してウレアの生成を確認してから、ア
ルコール等で洗浄した。洗浄後のフロリナート溶液を孔
経0.2μmのミリポアフィルターでろ過したあと溶媒を
完全に留去した。ほぼ定量的に目的のウレア化合物を得
た。図2にこの化合物の赤外吸収スペクトルを示した。
【0046】またこの化合物は、35〜35℃付近に融
点があり、粘度は融点付近で1200mPa・s、40℃に
おいて800mPa・s、50℃において470mPa・s、6
0℃において305mPa・sであった。
【0047】
【化6】
【0048】〈実施例3〉式(7)に示すように,窒素
置換下フッ化アルキルポリエーテルジオール(n、m=
20〜30、重量平均分子量4000)1kgに対して、
トリエチルアミン等の3級アミンを触媒として共存さ
せ、フェニルイソシアネート80gを加え激しく撹拌し
80〜100℃で加熱して反応させた。反応混液の赤外
吸収スペクトルを測定してウレタンの生成を確認してか
ら、後処理としてアルコール等で洗浄し、洗浄後のフロ
リナート溶液を孔経0.2μmのミリポアフィルターでろ
過したあと溶媒を完全に留去した。ほぼ定量的に目的の
ウレタン化合物を得た。
【0049】この化合物の粘度は、25℃において30
0mPa・sであった。
【0050】
【化7】
【0051】〈実施例4〉式(10)に示すように,実
施例1で合成したアミン1kgを21.77gのトルイジン
ジイソシアネート中に窒素置換下温度80〜100℃で
滴下して、k=1のジアミンを合成した。ジアミンの生成
を確認した後70gのフェニルイソシアネートと反応さ
せて、その後前記の例と同様の後処理をして目的とする
ポリウレア(k=1,R=C6H5-)を得た。
【0052】
【化10】
【0053】〈実施例5〉原料のジアミンとトルイジン
ジイソシアネートの比率を表1に示すように変えて、実
施例4と同様に反応させkの値が2〜10になったジア
ミンを合成した。引き続きフェニルイソシアネート7.
00gと反応させて、その後前記の例と同様の後処理を
して目的とするポリウレア(k=2〜10,R=C6H5-)を得た。
【0054】
【表1】
【0055】〈実施例6〉原料のジアミンとトルイジン
ジイソシアネートの比率を表2に示すように変えて、実
施例4と同様に反応させkの値が0〜10になったジア
ミンを合成した。引き続きナフチルイソシアネート9.
95gと反応させて、その後前記の例と同様の後処理を
して目的とするポリウレア(k=0〜10,R=C10H7-)を得
た。
【0056】
【表2】
【0057】〈実施例7〉原料のジアミンとトルイジン
ジイソシアネートの比率を表2に示すように変えて、実
施例4と同様に反応させkの値が0〜10になったジア
ミンを合成した。引き続きベンジルイソシアネート7.
83gと反応させて、その後前記の例と同様の後処理を
して目的とするポリウレア(k=0〜10,R=C6H5CH2-)を得
た。
【0058】〈実施例8〉原料のジアミンとトルイジン
ジイソシアネートの比率を表2に示すように変えて、実
施例4と同様に反応させkの値が0〜10になったジア
ミンを合成した。引き続きフェノキシフェニルイソシア
ネート12.42gと反応させて、その後前記の例と同
様の後処理をして目的とするポリウレア(k=0〜10,R=C6
H5OC6H5-)を得た。
【0059】〈実施例9〉原料のジアミンとトルイジン
ジイソシアネートの比率を表2に示すように変えて、実
施例4と同様に反応させkの値が0〜10になったジア
ミンを合成した。引き続きイソシアン酸ピリジン7.0
6gと反応させて、その後前記の例と同様の後処理をし
て目的とするポリウレア(k=0〜10,R=C5H5N-)を得た。
【0060】〈実施例10〉原料のジアミンとトルイジ
ンジイソシアネートの比率を表2に示すように変えて、
実施例4と同様に反応させkの値が0〜10になったジ
アミンを合成した。引き続きイソシアン酸フラン6.4
1gと反応させて、目的とするポリウレア(k=0〜10,R=
C4H3O-)を得た。
【0061】〈実施例11〉式(11)に示すように,
フッ化アルキルポリエーテルジオール(n、m=20〜
30、重量平均分子量4000)1kgに対して、トリエ
チルアミン等の3級アミンを触媒として共存させ、2
1.77gのトルイジンジイソシアネート中に窒素置換下
温度80〜100℃で滴下して、k=1のジオールを合成
した。ジオールの生成を確認した後70gのフェニルイ
ソシアネートと反応させて、その後前記の例と同様の後
処理をして、目的とするポリウレタン(k=1,R=C6H5-)を
得た。
【0062】この化合物の粘度は、25℃において17
00mPa・sであった。
【0063】
【化11】
【0064】〈実施例12〉原料のフッ化アルキルポリ
エーテルジオールとトルイジンジイソシアネートの比率
を表1に示すように変えて、実施例11と同様に反応さ
せkの値が2〜10になったジオールを合成した。引き
続きフェニルイソシアネート7.00gと反応させて、
その後前記と同様の後処理をして目的とするポリウレタ
ン(k=2〜10,R=C6H5-)を得た。
【0065】k=4のウレタン化合物について粘度を測定
すると5100mPa・sであった。
【0066】〈実施例13〉原料のフッ化アルキルポリ
エーテルジオールとトルイジンジイソシアネートの比率
を表2に示すように変えて、実施例11と同様に反応さ
せkの値が0〜10になったジオールを合成した。引き
続きナフチルイソシアネート9.95gと反応させて、
その後前記と同様の後処理をして目的とするポリウレタ
ン(k=0〜10,R=C10H7-)を得た。
【0067】〈実施例14〉原料のフッ化アルキルポリ
エーテルとトルイジンジイソシアネートの比率を表2に
示すように変えて、実施例11と同様に反応させkの値
が0〜10になったジオールを合成した。引き続きベン
ジルイソシアネート7.83gと反応させて、その後前
記と同様の後処理をして目的とするポリウレタン(k=0
〜10,R=C6H5CH2-)を得た。
【0068】〈実施例15〉原料のフッ化アルキルポリ
エーテルとトルイジンジイソシアネートの比率を表2に
示すように変えて、実施例11と同様に反応させkの値
が0〜10になったジオールを合成した。引き続きフェ
ノキシフェニルイソシアネート12.42gと反応させ
て、その後前記と同様の後処理をして目的とするポリウ
レタン(k=0〜10,R=C6H5OC6H5-)を得た。
【0069】〈実施例16〉原料のフッ化アルキルポリ
エーテルとトルイジンジイソシアネートの比率を表2に
示すように変えて、実施例11と同様に反応させkの値
が0〜10になったジオールを合成した。引き続きイソ
シアン酸ピリジン7.06gと反応させて、その後前記
と同様の後処理をして目的とするポリウレタン(k=0〜1
0,R=C5H5N-)を得た。
【0070】〈実施例17〉原料のフッ化アルキルポリ
エーテルとトルイジンジイソシアネートの比率を表2に
示すように変えて、実施例11と同様に反応させkの値
が0〜10になったジオールを合成した。引き続きイソ
シアン酸フラン6.41gと反応させて、その後前記と
同様の後処理をして目的とするポリウレタン(k=0〜10,
R=C4H3O-)を得た。
【0071】(2)潤滑剤の形成とその特性評価〈実施例
18〜149〉 本発明の潤滑剤を塗布する磁気記録媒体として、図1に
断面構造を示す磁気ディスクを用いた。同図にしたがっ
て、磁気ディスクの構成を説明すると、Al等の非磁性
基板1の上にNi−Pなどの下地層2、磁性膜3を順次
蒸着させ、さらにその上に炭素系の保護膜4をスパッタ
法、あるいはプラズマCVD法により設けた構造になっ
ている。スパッタ法による炭素系保護膜の形成は磁気デ
ィスクを10-5Torr以上の真空度にした後、アルゴン
ガス(ガス圧:10mTorr)を導入し、グラファイト
をターゲットにして行なうものである。また、プラズマ
CVD(Chemical Vaporing Deposition)法は、原
料ガスの電離やプラズマ反応によってできたイオンやラ
ジカルの基板上における反応によって薄膜を形成させる
方法である。この方法で形成した保護膜は、高硬度、高
透明度、高抵抗、化学的不活性という性質を持つ。
【0072】上記実施例に示した方法で合成した化合物
をそれぞれ沸点100℃のフッ素系溶剤に溶解して溶液
を調製し、以後の潤滑剤塗布溶液に供した。なお、溶剤
としてはパーフロロカーボン系のオイルで住友−3M社
の商品名「フロリナート」を用いた。
【0073】予めCVD法で作成した膜厚15nmの非
晶質カーボン保護膜で覆われた直径3.5インチの磁気
ディスクを準備しておき、上記各々の潤滑剤溶液に3分
間浸し、磁気ディスクを引き上げ速度1mm/sec.で引
き上げその後乾燥した。このとき潤滑剤の膜厚が5〜2
0Åになるように溶液濃度を調節した。
【0074】潤滑膜の特性を評価するために市販のCS
S試験装置を用いて摺動評価を行った。なおCSS試験
装置は小野田セメント社製KT501型を使用した。
【0075】前項記載の潤滑材塗布済み磁気ディスクサ
ンプルについて、市販のスライダーの保護膜がアルミニ
ウム合金で形成されている磁気ヘッドを加重5g重で2
4時間接触させた後、ディスク回転方向の静摩擦力を測
定した。これによりヘッドと潤滑膜との粘着力を評価し
た。このときの静摩擦係数が0.2未満のものを優、0.
2〜0.4のものを良、0.4以上のものを不可として、
それぞれ○、△、×で表わし、表1、表2中に粘着性評
価結果としてまとめた。
【0076】また、潤滑膜の摩擦耐久性を評価するため
に、上記と同様の磁気ディスクとヘッドを用いて、5g
重・浮上高さ100nmのヘッド荷重をかけながら回転数
150rpmで10万回回転させた後、1周分の動摩擦力
を測定回転数1rpmで測定した。摩擦係数が0.2未満の
ものを優、0.2〜0.4のものを良、0.4以上のもの
を不可として、それぞれ○、△、×で表わし、表1、表
2中に摩擦耐久性評価結果としてまとめた。
【0077】そして、潤滑膜の耐久性の評価として、上
記と同様の磁気ディスクとヘッドを用いて、ヘッド浮上
時のディスク回転数7500rpmで10万回CSSを繰り返
した後、1周分の動摩擦力を測定回転数1rpmで測定し
た。摩擦係数が0.2未満のものを優、0.2〜0.4の
ものを良、0.4以上のものを不可として、それぞれ
○、△、×で表わし、表3、表4中にCSS評価結果とし
てまとめた。
【0078】
【表3】
【0079】
【表4】
【0080】以上は何れも非晶質カーボン保護膜をCV
D法で形成した磁気ディスクを被処理材としたものであ
るが、次の実施例150〜281は、カーボン保護膜を
スパッタリング法により形成した磁気ディスクに対する
実施例を示す。
【0081】〈実施例150〜281〉膜厚15nmの
スパッタカーボン保護膜で覆われた直径3.5インチの
磁気ディスクに対して先の実施例と同様に、上記各々の
潤滑剤溶液に3分間浸し、磁気ディスクを引き上げ速度
1mm/sec.で引き上げその後乾燥した。このとき潤滑
剤の膜厚が5〜20Åになるように溶液濃度を調節し
た。
【0082】上記の潤滑材塗布済み磁気ディスクサンプ
ルについて、市販のスライダーの保護膜がアルミニウム
合金で形成されている磁気ヘッドを加重5g重で24時
間接触させた後、ディスク回転方向の静摩擦力を測定し
た。これによりヘッドと潤滑膜との粘着力を評価した。
このときの静摩係数が0.2未満のものを優、0.2〜
0.4のものを良、0.4以上のものを不可として、それ
ぞれ○、△、×で表わし、表3、表4中に粘着性評価結
果まとめた。
【0083】また、潤滑膜の摩擦耐久性を評価するため
に、上記と同様の磁気ディスクとヘッドを用いて、5g
重のヘッド荷重をかけながら回転数150rpmで10万
回回転させた後、1周分の動摩擦力を測定回転数1rpm
で測定した。摩擦係数が0.2未満のものを優、0.2〜
0.4のものを良、0.4以上のものを不可として、それ
ぞれ○、△、×で表わし、表3、表4中に摩擦耐久性評
価結果としてまとめた。
【0084】そして、潤滑膜の耐久性の評価として、上
記と同様の磁気ディスクとヘッドを用いて、ヘッド浮上
時のディスク回転数7500rpmで10万回CSSを繰り返
した後、1周分の動摩擦力を測定回転数1rpmで測定し
た。摩擦係数が0.2未満のものを優、0.2〜0.4の
ものを良、0.4以上のものを不可として、それぞれ
○、△、×で表わし、表3、表4中にCSS評価結果とし
てまとめた。
【0085】
【表5】
【0086】
【表6】
【0087】〈実施例282〉実施例18および150
の磁気ディスクについてさらにCSS試験を延長したとこ
ろ100万回CSS試験を繰り返してもヘッドーディスク
とも傷の発生がなかった。
【0088】この磁気ディスク表面には潤滑剤として、
60℃における粘度が305mPa・sである式(1)に構
造を示した化合物が塗付されている。
【0089】
【化1】
【0090】〈実施例283〉実施例85および217
の磁気ディスクについてさらにCSS試験を延長したとこ
ろ50万回CSS試験を繰り返してもヘッドーディスクと
も傷の発生がなかった。
【0091】この磁気ディスク表面には潤滑剤として、
25℃における粘度が1700mPa・sである式(9)に
構造を示した化合物が塗付されている。
【0092】
【化9】
【0093】ただし、式(9)中においてkは2、Rはフ
ェニル基である。
【0094】〈比較例1〉市販の潤滑剤(ダイキン社製
のDemnumSH)を、沸点100℃のフッ素系溶剤に溶解し
溶液とした。この溶液を潤滑剤の膜厚が5〜20Åにな
るように溶液濃度を調節し、スパッタカーボンにより保
護された磁気ディスクに塗布した。このサンプルについ
て、実施例同様に粘着性、摩擦耐久性、CSS試験後の摩
擦力を測定した結果を表5にまとめた。
【0095】〈比較例2〉上記比較例1に示した市販の
潤滑剤を、DU PONT社のKrytox 157FS(パーフルオロポ
リエーテルの繰返し構造がダイキン社製のものと異なる
もの)に換えて同様の操作をした。この結果を表5にま
とめた。
【0096】〈比較例3〉上記比較例1に示した潤滑剤
を、モンテジソン社のFomblin AM2001(パーフルオロポ
リエーテルの繰返し構造がダイキン社、DU PONT社製の
ものと少し異なるもの、25℃における粘度は110〜
150mPa・s)に換えて比較例1と同様の操作をした。
この結果を表7にまとめた。
【0097】
【表7】
【0098】これらの結果から明らかなように、本発明
によるウレアおよびウレタン化合物は、表1、2、3、
4に示したように粘着性を低く抑えることができ、10
万回の摩擦耐久性に優れ、CSS試験結果も良好であっ
た。これに対して比較例1〜3に示したように既知の潤
滑剤は、粘着性、摩擦耐久性、CSS試験とも良好な結果
が得られなかった。
【0099】〈実施例284〉上記磁気記録媒体を磁気
ディスクの代わりに、フロッピーディスクとし、この磁
性膜上に上記実施例と同様の潤滑膜を形成した。結果
は、上記実施例と同様に良好な潤滑膜を形成することが
できた。
【0100】〈実施例285〉上記磁気記録媒体の代わ
りに、両面粘着テープのセパレータの表面に上記実施例
と同様の潤滑膜を形成した。結果は、上記実施例と同様
に良好な潤滑膜を形成することができた。なお、このセ
パレータはテープが巻回された時、テープの粘着面同志
が接着しないように隔離するセパレータである。
【0101】〈実施例286〉上記磁気記録媒体の代わ
りに、プラスチックス成形時に使用する金型の金型表面
に上記実施例と同様の潤滑膜を形成した。結果は、上記
実施例と同様に良好な潤滑膜を形成することができた。
本発明の潤滑膜は、耐熱性と離型性(表面がぬれ難い)
とを有しているため耐久性に優れた金型を実現すること
ができた。
【0102】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、炭
素系保護膜や金属等に吸着性の良い官能基であるウレア
またはウレタンをフッ化アルキルポリエーテルに導入し
た化合物を主成分とする潤滑剤を得ることができた。こ
の潤滑剤は、種々の被処理材の表面に容易な方法で潤滑
膜として形成することができる。その一例として炭素系
保護膜が被覆された磁気ディスク上に形成すれば、摺動
面の摩擦力を低減し、耐摩耗性、耐久性に優れた潤滑膜
が実現でき、耐久性と信頼性に優れた高密度記録用の磁
気記録媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例となる磁気ディスクの説明図。
【図2】本発明に用いたウレア化合物の典型的な赤外吸
収スペクトルの例を示す特性図。
【符号の説明】
1…非磁性基板、 2…下地層、 3…記録膜、 4…保護膜、 5…潤滑膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 273/18 9451−4H C07C 273/18 275/26 9451−4H 275/26 C08G 65/32 NQH C08G 65/32 NQH NQJ NQJ G11B 5/71 G11B 5/71 (72)発明者 石原 平吾 神奈川県小田原市国府津2880番地株式会社 日立製作所ストレージシステム事業部内

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式(1)で表される構造を有
    し、重量平均分子量が900〜50000であることを特徴とす
    るウレア化合物。 【化1】 ただし、式中のRfは、一般式(2)で表わされるフッ
    化アルキルポリエ−テル基であり、m,nは2≦m≦250、2
    ≦n≦250の整数である。 【化2】
  2. 【請求項2】下記の一般式(3)で表される構造を有
    し、重量平均分子量が900〜50000であることを特徴とす
    るウレタン化合物。 【化3】 ただし、式中のRfは、上記式(2)で表わされるフッ
    化アルキルポリエーテル基であり、m,nは2≦m≦250、2
    ≦n≦250の整数である。 【化2】
  3. 【請求項3】下記一般式(4)で表わされる構造を有
    し、重量平均分子量が900〜50000であることを特徴とす
    るアミン化合物。 【化4】 ただし、式中のRfは、一般式(2)で表わされるフッ
    化アルキルポリエーテル基であり、m,nは2≦m≦250、2
    ≦n≦250の整数である。 【化2】
  4. 【請求項4】下記一般式(5)に示すように、フッ化ア
    ルキルポリエーテルカルボン酸をアンモニアガスまたは
    アンモニア水と混合しアンモニウム塩とした後、加熱し
    てアミドへ誘導し、引き続きアミドを還元して請求項3
    記載のアミンを作る合成法。 【化5】
  5. 【請求項5】下記一般式(6)に示すように、請求項3
    記載のジアミンとフェニルイソシアネートとを加熱混合
    して、請求項1記載のウレア化合物を作る合成法。 【化6】
  6. 【請求項6】下記一般式(7)に示すように、触媒存在
    下、フッ化アルキルポリエーテルジオールとフェニルイ
    ソシアネートとを加熱混合して、請求項2記載のウレタ
    ン化合物を作る合成法。 【化7】
  7. 【請求項7】下記の一般式(8)で表される重量平均分
    子量が900〜500000であることを特徴とするウレア化合
    物。 【化8】 ただし、式中のRfは、一般式(2)で表わされるフッ
    化アルキルポリエーテル基であり、m,n,kはそれぞれ2≦
    m≦250、2≦n≦250、0≦k≦10の整数である。またRは
    フェニル、フェノキシフェニル、ナフチル等の芳香基ま
    たはピリジル、フラニル等の複素環官能基、或いは飽和
    または不飽和のアルキル基である。 【化2】
  8. 【請求項8】下記の一般式(9)で表される重量平均分
    子量が900〜500000であることを特徴とするウレタン化
    合物。 【化9】 ただし、式中のRfは、上記式(2)で表わされるフッ
    化アルキルポリエーテル基であり、m,nは2≦m≦50、2≦
    n≦50、0≦k≦10の整数である。またRはフェニル、フ
    ェノキシフェニル、ナフチル等の芳香基またはピリジ
    ル、フラニル等の複素環官能基、或いは飽和または不飽
    和のアルキル基である。 【化2】
  9. 【請求項9】下記一般式(10)に記載したように、請
    求項3記載のジアミンとトルイジンジイソシアネートを
    モル比を調整して加熱混合することにより重合させ、そ
    の後末端処理として1価のアリールまたはアルキルイソ
    シアネートと加熱混合により反応させて請求項7記載の
    化合物を作る合成法。ただし式(10)中のRはフェニ
    ル、フェノキシフェニル、ナフチル等の芳香基またはピ
    リジル、フラニル等の複素環官能基、或いは飽和または
    不飽和のアルキル基である。 【化10】
  10. 【請求項10】式(11)に記載したように、パーフル
    オロアルキルポリエーテルジオールとトルイジンジイソ
    シアネートを触媒存在下モル比を調整して加熱混合する
    ことにより重合させ、その後末端処理として1価のアリ
    ールまたはアルキルイソシアネートと触媒存在下加熱混
    合することにより反応させて請求項8記載の化合物を作
    る合成法。ただし式(11)中のRはフェニル、フェノ
    キシフェニル、ナフチル等の芳香基またはピリジル、フ
    ラニル等の複素環官能基、或いは飽和または不飽和のア
    ルキル基である。 【化11】
  11. 【請求項11】磁気記録媒体において、非磁性基板と、
    上記基板上の下地層と、上記下地層上の記録膜と、上記
    記録膜上の保護膜と、上記保護膜上の潤滑膜を有し、上
    記潤滑膜は請求項1記載の化合物であることを特徴とす
    る磁気記録媒体。
  12. 【請求項12】磁気記録媒体において、非磁性基板と、
    上記基板上の下地層と、上記下地層上の記録膜と、上記
    記録膜上の保護膜と、上記保護膜上の潤滑膜を有し、上
    記潤滑膜は請求項2記載の化合物であることを特徴とす
    る磁気記録媒体。
  13. 【請求項13】磁気記録媒体において、非磁性基板と、
    上記基板上の下地層と、上記下地層上の記録膜と、上記
    記録膜上の保護膜と、上記保護膜上の潤滑膜を有し、上
    記潤滑膜は請求項7記載の化合物であることを特徴とす
    る磁気記録媒体。
  14. 【請求項14】磁気記録媒体において、非磁性基板と、
    上記基板上の下地層と、上記下地層上の記録膜と、上記
    記録膜上の保護膜と、上記保護膜上の潤滑膜を有し、上
    記潤滑膜は請求項8記載の化合物であることを特徴とす
    る磁気記録媒体。
  15. 【請求項15】磁気記録媒体の製造方法において、非磁
    性基板上に下地層を形成する下地層形成工程と、上記下
    地層上に記録膜を形成する記録膜形成工程と、上記記録
    膜上に保護膜を形成する保護膜形成工程と、上記保護膜
    上に潤滑膜を形成する潤滑膜形成工程とを有し、上記潤
    滑膜形成工程は、請求項1記載の化合物を付ける工程を
    含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  16. 【請求項16】磁気記録媒体の製造方法において、非磁
    性基板上に下地層を形成する下地層形成工程と、上記下
    地層上に記録膜を形成する記録膜形成工程と、上記記録
    膜上に保護膜を形成する保護膜形成工程と、上記保護膜
    上に潤滑膜を形成する潤滑膜形成工程とを有し、上記潤
    滑膜形成工程は、請求項2記載の化合物を付ける工程を
    含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  17. 【請求項17】磁気記録媒体の製造方法において、非磁
    性基板上に下地層を形成する下地層形成工程と、上記下
    地層上に記録膜を形成する記録膜形成工程と、上記記録
    膜上に保護膜を形成する保護膜形成工程と、上記保護膜
    上に潤滑膜を形成する潤滑膜形成工程とを有し、上記潤
    滑膜形成工程は、請求項7記載の化合物を付ける工程を
    含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  18. 【請求項18】磁気記録媒体の製造方法において、非磁
    性基板上に下地層を形成する下地層形成工程と、上記下
    地層上に記録膜を形成する記録膜形成工程と、上記記録
    膜上に保護膜を形成する保護膜形成工程と、上記保護膜
    上に潤滑膜を形成する潤滑膜形成工程とを有し、上記潤
    滑膜形成工程は、請求項8記載の化合物を付ける工程を
    含むことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  19. 【請求項19】25℃における粘度が300mPa・s以上
    であることを特徴とするパーフルオロアルキルポリエー
    テル。
  20. 【請求項20】室温付近から50℃の範囲に融点があ
    り、60℃における粘度が300mPa・s以上であること
    を特徴とするパーフルオロアルキルポリエーテル。
  21. 【請求項21】請求項19記載のパーフルオロアルキル
    ポリエーテルを保護膜上に塗付したことにより、スライ
    ダーの保護膜がアルミニウム合金で形成されている加重
    5g重・浮上高さ100nmの磁気ヘッドを用いて、ヘッ
    ド浮上時のディスク回転速度7500rpmで50万回以
    上コンタクト・スタート・ストップ試験を行ってもヘッ
    ドクラッシュが起きないことを特徴とする請求項12ま
    たは14記載の磁気記録媒体。
  22. 【請求項22】請求項20記載のパーフルオロアルキル
    ポリエーテルを保護膜上に塗付したことにより、スライ
    ダーの保護膜がアルミニウム合金で形成されている加重
    5g重・浮上高さ100nmの磁気ヘッドを用いて、ヘッ
    ド浮上時のディスク回転速度7500rpmで100万回
    以上CSS試験を行ってもヘッドクラッシュが起きない
    ことを特徴とする請求項12または14記載の磁気記録
    媒体。
  23. 【請求項23】請求項1、2、7または8に記載された
    化合物のうち少なくとも1種をテープの粘着面同志が接
    着しないように隔離するセパレータとして用いた両面テ
    ープ。
  24. 【請求項24】請求項1、2、7または8に記載された
    化合物のうち少なくとも1種をプラスチックス成形時に
    使用する金型の金型表面に離型剤として用いたプラスチ
    ック成形金型。
JP11152795A 1995-05-10 1995-05-10 パーフルオロアルキルポリエーテル構造をもつウレアとウレタン化合物及び合成法、及びそれらを潤滑剤として用いた磁気記録媒体 Pending JPH08301837A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11152795A JPH08301837A (ja) 1995-05-10 1995-05-10 パーフルオロアルキルポリエーテル構造をもつウレアとウレタン化合物及び合成法、及びそれらを潤滑剤として用いた磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11152795A JPH08301837A (ja) 1995-05-10 1995-05-10 パーフルオロアルキルポリエーテル構造をもつウレアとウレタン化合物及び合成法、及びそれらを潤滑剤として用いた磁気記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08301837A true JPH08301837A (ja) 1996-11-19

Family

ID=14563602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11152795A Pending JPH08301837A (ja) 1995-05-10 1995-05-10 パーフルオロアルキルポリエーテル構造をもつウレアとウレタン化合物及び合成法、及びそれらを潤滑剤として用いた磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08301837A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007153890A (ja) * 2005-12-01 2007-06-21 Natl Starch & Chem Investment Holding Corp 超分子構造を形成する新規材料、プロセス及び用途
WO2009142085A1 (ja) * 2008-05-19 2009-11-26 ユニマテック株式会社 含フッ素ポリエーテル化合物およびその製造方法
JP2014201711A (ja) * 2013-04-09 2014-10-27 信越化学工業株式会社 フルオロポリエーテル化合物
WO2021054632A1 (ko) * 2019-09-18 2021-03-25 주식회사 쎄코 이형제용 화합물 및 그 제조방법
WO2022138509A1 (ja) * 2020-12-25 2022-06-30 Agc株式会社 ポリエーテル組成物の製造方法、含フッ素ポリエーテル組成物の製造方法及びポリエーテル組成物
US11514945B2 (en) 2017-03-02 2022-11-29 Showa Denko K.K. Lubricant for magnetic recording medium, and method for producing magnetic recording medium

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007153890A (ja) * 2005-12-01 2007-06-21 Natl Starch & Chem Investment Holding Corp 超分子構造を形成する新規材料、プロセス及び用途
US9234067B2 (en) 2005-12-01 2016-01-12 Henkel Ag & Co. Kgaa Material forming supramolecular structures, process and uses
WO2009142085A1 (ja) * 2008-05-19 2009-11-26 ユニマテック株式会社 含フッ素ポリエーテル化合物およびその製造方法
US7977510B2 (en) 2008-05-19 2011-07-12 Unimatec Co., Ltd. Fluorine-containing polyether compound and process for producing the same
JP5099141B2 (ja) * 2008-05-19 2012-12-12 ユニマテック株式会社 含フッ素ポリエーテル化合物およびその製造方法
JP2014201711A (ja) * 2013-04-09 2014-10-27 信越化学工業株式会社 フルオロポリエーテル化合物
US11514945B2 (en) 2017-03-02 2022-11-29 Showa Denko K.K. Lubricant for magnetic recording medium, and method for producing magnetic recording medium
WO2021054632A1 (ko) * 2019-09-18 2021-03-25 주식회사 쎄코 이형제용 화합물 및 그 제조방법
KR20210033201A (ko) * 2019-09-18 2021-03-26 주식회사 쎄코 이형제용 화합물 및 그 제조방법
US11702554B2 (en) 2019-09-18 2023-07-18 Ceko Co., Ltd. Compound for release agent and method for preparing the same
WO2022138509A1 (ja) * 2020-12-25 2022-06-30 Agc株式会社 ポリエーテル組成物の製造方法、含フッ素ポリエーテル組成物の製造方法及びポリエーテル組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8679655B2 (en) Lubricant and magnetic disk
US20090075123A1 (en) Lubricant for thin film storage media
JP2008257852A (ja) ポリマー性ペルフルオロポリエーテルホスフォート潤滑剤トップコート
JPH11172268A (ja) 液体潤滑剤およびそれを用いた磁気記録媒体とその製造方法
JP2905554B2 (ja) 磁気記録媒体
US5399758A (en) Diacylhydrazine photo-reactive compounds
JPH08301837A (ja) パーフルオロアルキルポリエーテル構造をもつウレアとウレタン化合物及び合成法、及びそれらを潤滑剤として用いた磁気記録媒体
JP2772896B2 (ja) カルボン酸アンモニウム塩を有する含フッ素化合物及び表面改質剤、これを用いた磁気記録媒体
US6761974B1 (en) Polymeric lubricants with improved stability and thin film recording media comprising same
JP2956674B2 (ja) 磁気記録媒体用潤滑剤、磁気記録媒体及び磁気記録装置
JP2560183B2 (ja) 潤滑剤およびそれを利用した磁気記録媒体
JP2742265B2 (ja) 磁気記録媒体およびその製造法ならびにその潤滑剤
JPS63171422A (ja) 磁気記録媒体
JP2967746B2 (ja) 磁気記録媒体用潤滑剤及びこれを用いた磁気記録媒体
US5510181A (en) Lubricant and magnetic recording medium using the same
JP2885205B2 (ja) 磁気記録媒体用潤滑剤並びにこれを用いた磁気記録媒体及び磁気記録装置
JP2001011032A (ja) 含フッ素アルキルアミンおよびその製造方法
JP2897731B2 (ja) 磁気記録媒体用潤滑剤およびこれを用いた磁気記録媒体
JP4042086B2 (ja) 磁気記録媒体および該磁気記録媒体の製造方法
JPH07216375A (ja) 潤滑剤
JP2003082088A (ja) パーフルオロポリエーテル系化合物、該化合物からなる潤滑剤および該潤滑剤を用いた記録媒体
JPH0578644A (ja) 水溶性表面改質剤及びこれを用いた磁気記録媒体
JPH08231455A (ja) トリブロック化合物、潤滑剤及び磁気記録媒体
JP2000030243A (ja) 磁気記録装置とその製造方法
JPH08279144A (ja) 磁気記録媒体およびそれを用いた磁気記録装置