JP2003104081A - シフトレバーブーツの取付構造 - Google Patents

シフトレバーブーツの取付構造

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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H59/00Control inputs to control units of change-speed-, or reversing-gearings for conveying rotary motion
    • F16H59/02Selector apparatus
    • F16H59/0213Selector apparatus with sealing means, e.g. against entry of dust

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  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】格別な制作精度が要求されず、ブーツ取付部に
安定して固定することを可能にし、しかも組立作業を効
率よく確実に行うことができる簡単な構造を備えたシフ
トレバーブーツの取付構造を提供する。 【解決手段】枠状のブーツ取付用リテーナ(30)の裏面側
外縁部に複数の係止爪(31)が任意に配され、係止時には
ブーツ取付部(12)の開口周辺部の対応する爪係止孔(13)
の外側端縁に係止している。更に前記リテーナの裏面側
内縁部に複数のリブ(32)が係止爪(31)の係止方向と相反
する方向に任意に配され、リブ(32)をシフトレバーブー
ツ(20)の取付孔(21)からブーツ裏面へ貫通させたのち、
係止時にブーツ取付部(12)の開口周辺部の対応するリブ
収容孔(14)に収納している。シフトレバーブーツ(20)に
引張り上げる方向の過大な外力が作用したとき、リブ(3
2)はリブ収容孔(14)からの押し付け方向の力を受ける。
係止爪自体には殆ど作用することなく、全てリブ(32)が
受けるため、係止爪(31)の撓み変形を最小にすることが
でき、係止爪(31)は容易に離脱しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンソールボックス
等のブーツ取付用開口部内に配されたシフトレバーの露
呈部分を覆うシフトレバーブーツの取付構造に係わり、
特に、ブーツ取付部に対する良好な取付容易性及び確実
性の向上を図ったシフトレバーブーツの取付構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、シフトレバーを備えた車両
は、防塵、遮音、装飾等を目的として、シフトレバーの
室内へ露呈する部分をシフトレバーブーツにより覆って
いる。かかるシフトレバーブーツの取付構造例が、例え
ば実開昭56−79444号公報に開示されている。こ
の取付構造は、自動車のコンソールボックス本体のシフ
トレバー用開口周辺部に溝形フランジ部が設けられ、同
溝形フランジ部の溝内にシフトレバーブーツの基端部を
固定するため、この溝内に板枠状リテーナを嵌着固定し
ている。
【0003】同公報によれば、前記溝形フランジ部の溝
底部には複数のリテーナ係止孔が形成され、板枠状リテ
ーナの裏面には、シフトレバーブーツの基端部に形成さ
れた取付孔を介して前記リテーナ係止孔に係止する複数
の弾性係止爪が突設されている。シフトレバーブーツの
取付けは、シフトレバーブーツの取付孔を板枠状リテー
ナの弾性係止爪に挿通支持し、その弾性係止爪をコンソ
ールボックス本体のリテーナ係止孔に弾接させながら押
し込んで挿通し、前記リテーナ係止孔に係止するという
ものである。
【0004】また、従来のシフトレバーブーツの他の取
付構造の一例が、例えば特開平6−16062号公報に
開示されている。同公報に開示されたシフトレバーブー
ツの取付構造は、周囲に枠状のフランジ部が一体に形成
された枠状リテーナを、シフトレバーブーツの基端部を
裏面に折り返した折り返し部に包み込むことにより固定
し、コンソールボックス本体の開口周辺部に前記リテー
ナを取り付けている。
【0005】同公報によれば、前記リテーナのフランジ
部は、内壁と外壁とからなる内外二重壁構造とされてお
り、同内壁にはリテーナ取付用弾性クリップが取り付け
られている。更に、前記外壁にはブーツ取付用係止爪及
びリテーナ取付用張出し突起が一列に突設されている。
ブーツ取付用係止爪及びリテーナ取付用張出し突起をシ
フトレバーブーツの基端部裏面から表面に向けて貫通さ
せることにより、シフトレバーブーツの基端部を裏面に
折り返し、そのブーツ折り返し部を前記内壁と前記外壁
との間に形成された溝内に嵌入している。
【0006】一方のコンソールボックス本体の開口周辺
部には、ブーツ取付用係止爪、リテーナ取付用張出し突
起及び弾性クリップに対応する部位にリテーナ係止孔
(係止縁)が形成されている。ブーツ取付用係止爪を除
くリテーナ取付用張出し突起及び弾性クリップを各リテ
ーナ係止孔に押し込むことにより係止させ、コンソール
ボックス本体に対するシフトレバーブーツの基端部の取
付けがなされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
実開昭56−79444号公報に示す技術のごとく一般
的なシフトレバーブーツの取付構造は、専ら弾性係止爪
を介してブーツ取付部に係着固定し、シフトレバーの操
作時にブーツが容易に外れないようにしている。そのた
め、所要の係止強度を確保するには弾性係止爪を必要以
上に大きくするか、或いは必要以上に多くの弾性係止爪
を設けることが要求されるが、その結果、シフトレバー
ブーツの固着部には必要以上の大きさ或いは数の係止爪
挿通孔を形成する必要があり、ブーツ自体の強度を確保
するには更に他の対策を講じなければならなかった。
【0008】一方、弾性係止爪を係止孔に係止したの
ち、その係止孔の抜脱をなくすには、弾性係止爪本体と
係止孔との間に可能なかぎり間隔が生じないようにする
必要がある。このため、弾性係止爪と係止孔との製作に
は高精度な加工が要求されるばかりでなく歩留りが悪
く、製造コストや組立コストなどの高騰につながる。
【0009】また、上述のごとくシフトレバーブーツの
基端部に形成された取付孔にリテーナの弾性係止爪を挿
入した状態で、単に弾性係止爪をコンソールボックス本
体のリテーナ係止孔に嵌着固定している。このため、シ
フトレバーブーツに引張り上げる方向に向かう大きな外
力が作用すると、全て弾性係止爪が前記の力を直接受
け、相変わらず弾性係止爪の爪部分がリテーナ係止孔の
開口端縁から抜け出しやすいという不具合がある。
【0010】また更に、シフトレバーブーツに引張り上
げる力が局部的に作用すると、リテーナの一辺部分と角
隅部分とは互いに弾性変形量が異なるため、弾性係止爪
に作用する引張り上げる力が偏って他部分に設けた弾性
係止爪本体に弾性限界を越える力が作用しかねず、弾性
係止爪に破損や変形を生じやすくなる。弾性係止爪の破
損や変形等の不具合を解消するため剛性を増大させよう
とすると、リテーナの押込み力が相当に大きくなり、リ
テーナの組付性が極めて悪化することとなる。
【0011】一方、上記特開平6−16062号公報に
開示されたシフトレバーブーツの取付構造は、前述の実
開昭56−79444号公報の技術と同様に、一般的な
弾性係止爪によるシフトレバーブーツの取付けがなされ
る。そのため、弾性係止爪と係止孔との製作に高精度な
加工を必要とする点、弾性係止爪がリテーナ係止孔から
離脱しやすく、或いは破損や変形等を生じやすいという
点などでは従前と何ら変わるところがない。
【0012】また、この従来の取付構造は、上述のよう
に枠状リテーナのフランジ部に設けられたブーツ取付用
係止爪及びリテーナ取付用張出し突起をシフトレバーブ
ーツの基端部裏面から表面に貫通させることにより、シ
フトレバーブーツの基端部を裏面に折り返し、その折り
返し部を前記フランジ部の溝内に嵌入しなければならな
い。
【0013】シフトレバーブーツの折り曲げ部を嵌入す
べき溝が多く、人手による作業は煩雑となり、極めて手
間がかかり、相当な時間と労力を必要する。この取付構
造の複雑化は、シフトレバーブーツの取付作業性を悪化
させるばかりでなく、組立工数が増大し、それに伴う人
件費や組立費等が高くなるという問題が発生する。
【0014】本発明は、かかる従来の課題を解消すべく
なされたものであり、その具体的な目的は、格別な製作
精度が要求されず、ブーツ取付部に安定して固定するこ
とを可能にし、しかも組立作業を効率よく確実に行うこ
とができる簡単な構造を備えたシフトレバーブーツの取
付構造を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用効果】本件請求項
1に係る発明は、シフトレバーブーツの基端部に複数の
取付孔を有し、同取付孔を介して前記ブーツの基端部を
枠状のブーツ取付用リテーナとブーツ取付部の開口周辺
部との間に取り付ける構造であって、前記リテーナの裏
面に複数の係止爪及び複数のリブが任意に配され、前記
ブーツ取付部の開口周辺部に前記係止爪を係止する爪係
止部及び前記リブを収容するリブ収容部が形成されてな
り、前記取付孔は前記リブを挿通可能にすることを特徴
とするシフトレバーブーツの取付構造にある。
【0016】本発明の基本的なシフトレバーブーツの取
付構造は、枠状のブーツ取付用リテーナのリブをシフト
レバーブーツの基端部に形成された取付孔からブーツ裏
面へ貫通させ、係止時には前記リテーナの係止爪をブー
ツ取付部の開口周辺部に対応する爪係止部に係止すると
いう簡単な構造を採用すると共に、前記リブは、係止時
には前記係止爪の係止方向と相反する方向に係止可能に
ブーツ取付部の開口周辺部に対応するリブ収容部に収容
するように構成している。前記リブは、前記リブ収容部
の内壁面に形成された対向面に接触するか、又は微小な
間隔をもって離間して配される。
【0017】かかる構成によれば、前記リテーナの係止
爪とリブとは、係止時には相反する方向に係止するよう
になっているため、シフトレバーブーツに引張り上げる
方向の大きな外力が作用したとき、前記リテーナの係止
爪とリブとの二つの部材は、ブーツ取付部の内外に2段
で配されていることにより、前記爪係止部又は前記リブ
収容部からの押し付け方向の力を受けて、互いに係止強
度を増加するように作用する。このため、前記係止爪の
撓み変形を最小にすることができるようになり、前記係
止爪の動きを規制することができる。
【0018】前記爪係止部とリブとの双方は前記ブーツ
取付部に安定的に固定され、前記係止爪と前記爪係止部
とに厳格な寸法等の製作精度を要求されることなく、前
記係止爪の撓み変形に対して組付強度を合理的に確保す
ることができる。また、前記リテーナの係止爪とリブと
の設定間隔寸法を変更することにより、前記係止爪の係
止力を調整できるようになり、前記係止爪の挿入力の設
定を容易に行うことができる。
【0019】請求項2に係る発明は、前記係止爪が前記
リテーナの外縁部に配されると共に、前記ブーツ取付部
の前記爪係止部の端縁に係止され、前記リブが前記リテ
ーナの内縁部に配されると共に、前記取付孔に挿通した
状態で前記係止爪の外れを規制するよう前記リブ収容部
に収納されていることを特徴としている。この発明は、
前記係止爪を前記リテーナの外縁部に設けて、シフトレ
バーブーツの取付孔に挿通することなく前記爪係止部の
端縁に係止している。そのため、前記係止爪はシフトレ
バーブーツの固定に直接関与しない。
【0020】前記リブは前記リテーナの内縁部に設けら
れ、シフトレバーブーツの基端部を挿入支持して前記リ
ブ収容部内に収納されている。このため、シフトレバー
ブーツに引張り上げる方向の大きな外力が作用すると、
その力は前記リブが受けるか、或いは同リブを介して前
記リブ収容部の内壁面あるいは外壁面で直接受けること
ができる。従って、シフトレバーブーツにかかる過大な
力は前記係止爪自体には殆ど作用することなく、全て前
記リブ或いは前記リブ収容部が受けるため、前記係止爪
の撓み変形が規制され、同係止爪は容易に離脱しない。
【0021】請求項3に係る発明は、前記係止爪が前記
リテーナの外縁部に配されると共に、前記ブーツ取付部
の前記爪係止部の外側端縁に係止されていることを特徴
としている。この発明は、前記係止爪を前記リテーナの
外縁部に設けて、シフトレバーブーツの取付孔に挿通す
ることなく前記爪係止部の外側端縁に係止している。そ
のため、前記係止爪はシフトレバーブーツの固定に直接
関与しない。
【0022】前記リブは前記リテーナの内縁部に設けら
れ、シフトレバーブーツの基端部を挿入支持して前記リ
ブ収容部内に収納されている。このため、シフトレバー
ブーツに引張り上げる方向の大きな外力が作用すると、
その力は前記リブが受けるか、或いは同リブを介して前
記リブ収容部の内壁面で直接受けることができる。従っ
て、シフトレバーブーツにかかる過大な力は前記係止爪
自体には殆ど作用することなく、全て前記リブ或いは前
記リブ収容部が受けるため、前記係止爪の撓み変形が規
制され、同係止爪は容易に離脱しない。また、前記係止
爪の爪部は前記リテーナの外方に向けて突出して形成さ
れるため、爪部の成形が容易であり、安価な金型が得ら
れると共に、形成作業性もよい。
【0023】請求項4に係る発明は、前記係止爪及び前
記リブがリテーナの放射方向に互いが対向して配される
共に、前記爪係止部及び前記リブ収容部はブーツ取付部
の開口周辺部の放射方向に互いが対向して配されている
ことを特徴としている。
【0024】この発明は、前記係止爪及び前記リブが、
前記リテーナの外縁部及び内縁部に適当な間隔をもって
相対して対をなして配されると共に、それぞれ前記爪係
止部及び前記リブ収容部に配されている。前記係止爪及
び前記リブの二部材をリテーナの放射方向に組み合わせ
て得られるため、前記リブは十分な係止力を発生させ、
前記係止爪の離脱をさらに確実に防止することができ
る。
【0025】請求項5に係る発明は、前記係止爪又は前
記リブを設けたリテーナの内縁側にはフランジ部が下方
に向けて突設され、前記ブーツ取付部の開口端縁部には
前記フランジ部に対応する部位に壁部が設けられ、前記
フランジ部と前記壁部との間に前記シフトレバーブーツ
の基端部を挟着固定していることを特徴としている。こ
の発明は、前記リテーナの内縁側全周にわたって下方に
向かうフランジ部と同フランジ部の設置間隔と対応して
前記ブーツ取付部の開口端縁部に設けられた壁部との間
に前記シフトレバーブーツの基端部を所要の挟持力によ
り強固に固定するように構成している。
【0026】前記リテーナの内縁部と前記ブーツ取付部
の開口端縁部とは、前記シフトレバーブーツを介して前
記ブーツ取付部の開口を気密的に閉鎖するようにして設
置されるため、前記シフトレバーブーツにあらゆる方向
に過大な引張り力が作用しても、前記シフトレバーブー
ツに対する組付強度を十分に確保することができる。ま
た、前記シフトレバーブーツと前記リテーナの内縁部と
の間に隙間をなくすことができるため、前記シフトレバ
ーブーツ及び前記リテーナの取付品質が高められる。
【0027】請求項6に係る発明は、前記係止爪と前記
リブとが補強リブにより連結されていることを特徴とし
ている。この発明は、前記係止爪と前記リブとの対向面
間に補強リブを一体に設けることにより全体的な剛性を
高めるとともに、係止爪及びリブのそれぞれの強度をも
確保している。前記係止爪とリブとはシフトレバーブー
ツの基端部を取り付けるのに十分な最小限の大きさや形
態とすることが可能であり、倒れ、破損や変形等を防止
することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて具体的に説明する。図1は本発明
の代表的な実施形態を示すシフトレバーブーツ取付部の
分解斜視図、図2は同シフトレバーブーツ取付部の組立
状態を示す斜視図であり、図3は図2のII−II線の矢視
断面図である。なお、本実施形態ではシフトレバーブー
ツ取付部として自動車のコンソールボックスを例に挙げ
て説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えば自動車の床面などにも使用できる。
【0029】本実施形態に適用されるブーツ取付部であ
る図示せぬ自動車用コンソールボックスの上面部には、
同じく図示せぬシフトレバーの室内へ露呈する部分を挿
通するシフトレバー用開口部が形成されている。図1〜
図3において、符号10はコンソールボックスのシフト
レバー用開口周辺部に配される合成樹脂製のフィニッシ
ャ本体を示している。同フィニッシャ本体10の裏面に
は図示せぬ取付クリップが設けられており、同取付クリ
ップを介してコンソールボックスのシフトレバー用開口
周辺部に面一に嵌め込んで固定される。
【0030】前記フィニッシャ本体10の全体は、図1
に示すように車両前後方向の後端から前端にかけて上方
向に向けて緩やかに湾曲された湾曲形状に構成されてお
り、その中間部には、前記シフトレバーの露呈端部を挿
通するシフトレバー用開口部11が形成されている。同
開口部11の開口周辺部には溝形状をなすブーツ取付用
フランジ部12が延設され、全体として左右対象に形成
されている。同ブーツ取付用フランジ部12の後端中央
部は前端部よりも幅広く設定され、溝底部から所定の高
さだけ上がった段差をもって突設している。
【0031】前記フィニッシャ本体10のブーツ取付用
フランジ部12の溝底部には、後述するブーツ取付用リ
テーナ30の係止爪31を係止する爪係止部を構成する
複数個の爪係止孔13,…,13が任意に穿設され、更
に前記リテーナ30の外れ防止用のリブ32を収容する
リブ収容部である複数個のリブ収容孔14,…,14が
任意に穿設されている。また更に、前記ブーツ取付用フ
ランジ部12の溝底部には、前記リテーナ30の案内部
をなすガイド片33を挿入する複数個の角孔15,…,
15が任意に穿設されている。
【0032】これらの係止孔13及びリブ収容孔14は
本発明の特徴部の一部を構成する。図示例によれば、前
記リブ収容孔14の中心は、前記爪係止孔13の中心か
ら前記ブーツ取付用フランジ部12の内側方向にずれて
いる。前記角孔15の中心は前記爪係止孔13の中心か
ら前記ブーツ取付用フランジ部12の外側方向にずれて
おり、前記リブ収容孔14とは平行に配されている。な
お、フィニッシャ本体10の形状は図示例に限定される
ものではない。また、フィニッシャ本体10の代わりに
前述のコンソールボックスのシフトレバー用開口部自体
をブーツ取付部として使用することができる。
【0033】本実施形態であるシフトレバーブーツ20
の取付構造は、図2に示すように前記フィニッシャ本体
10のブーツ取付用フランジ部12と枠状のブーツ取付
用リテーナ30との間にシフトレバーブーツ20の基端
部を介在させて固着することによりなされる。シフトレ
バーブーツ20は、例えば合成皮革、天然革、布等の各
種材料を使用することができる。このシフトレバーブー
ツ20の中央部には前記シフトレバーの露呈端部を覆う
ための挿通開口が上下にわたって貫通して形成されてい
る。図示例によれば、シフトレバーブーツ20の基端部
には、前記ブーツ取付用リテーナ30のリブ32の設置
間隔と対応して複数のスリット状取付孔21,…,21
が形成されている。なお、同取付孔21は前記爪係止孔
13の設置間隔と対応して形成することにより前記爪係
止孔13に挿通支持してもよい。
【0034】本実施形態のリテーナ30は、前記フィニ
ッシャ本体10のシフトレバー用開口部11に合致する
形状の開口部を有する合成樹脂製の枠体からなり、フィ
ニッシャ本体10と同様に車両前後方向後端から前端に
かけて上方向に向けて緩やかに湾曲された湾曲形状をな
している。リテーナ30の内側縁部及び外側縁部には、
それぞれフランジ部30a,30bが下方に向けて突設
されている。なお、リテーナ30の形状は図示例に限定
されるものではなく、例えば二以上に分割することがで
きる。
【0035】前記リテーナ30の裏面には、前記フィニ
ッシャ本体10の爪係止孔13に対応する部位に複数個
の係止爪31,…,31が突設され、更に前記フィニッ
シャ本体10のリブ収容孔14に対応する部位に複数個
のリブ32,…,32が突設されている。同リブ32は
リテーナ30の内縁部方向に開口するコ字状をなしてい
る。前記係止爪31の長さはリブ32よりも下方に長く
設定されている。なお、前記リブ32の形状は、図示さ
れた形状に限定されるものではなく、例えばコ字形に限
らず、U字状、円筒状、板状等の任意の形状であり、種
々の変更が可能である。
【0036】また、前記リテーナ30の裏面には、前記
フィニッシャ本体10の角孔15に対応する部位に複数
個のガイド片33,…,33が突設されている。同ガイ
ド片33はリテーナ30の外縁部にわたって任意に配さ
れている。前記リテーナ30の係止爪31をフィニッシ
ャ本体10の爪係止孔13に導入案内して、組付け時に
前記係止爪31のねじれやこじれ等を生じることなく、
前記リテーナ30の組付けを確実に且つ円滑に行うこと
ができる。
【0037】これらの係止爪31及びリブ32は、本発
明の他の特徴部を構成する。前記係止爪31とリブ32
とは、前記リテーナ30の内外に二段に配され、互いに
相反する方向に係止できるようになっている。前記リブ
32は、前記リブ収容孔14の内壁面に形成された対向
面に当接し、或いはその対向面に微小な間隔をもって離
間して配される。本実施形態によれば、前記係止爪31
は、リテーナ30の外縁部にわたって任意に配され、フ
ィニッシャ本体10の爪係止孔13の外側端縁に内側か
ら係止する。前記リブ32はリテーナ30の内縁部にわ
たって任意に配されており、フィニッシャ本体10のリ
ブ収容孔14の内壁面に当接して収納される。
【0038】前記爪係止孔13及びリブ収容孔14は、
図1に示すようにフィニッシャ本体10の車両後方向で
あって円弧状の角隅部にフィニッシャ本体10の開口周
辺部の放射方向に互いに隣り合う位置に配されている。
また、前記爪係止孔13及び角孔15は、フィニッシャ
本体10の車両後方向の後端中央部にフィニッシャ本体
10の開口周辺部の放射方向に互いに対向して配され、
前記係止爪31及びガイド片33は所要の間隔をおいて
対向して配されている。更に前記係止爪31及び前記リ
ブ32は、図3に示すようにフィニッシャ本体10の車
両後方向後端であって円弧状の角隅部にリテーナ30の
放射方向に互いに相対して対をなして配されている。
【0039】前記リテーナ30の係止爪31及びリブ3
2をリテーナ放射方向に組み合わせて得られるため、前
記リブ32は十分な係止力を発生することができ、前記
係止爪31の離脱が確実に防止できる。また、前記係止
爪31及びリブ32の設定間隔寸法を変更することによ
り、前記係止爪31の弾性変形量を調整できるようにな
り、同係止爪31の係止力の設定をも容易に行うことが
できる。
【0040】更に本実施形態によれば、前記フィニッシ
ャ本体10のブーツ取付用フランジ部12の開口端縁部
には、前記リテーナ30の内側縁部に下方に向けて突設
されたフランジ部30aに対応する部位に壁部12aが
設けられている。前記リテーナ30のフランジ部30a
は、図3に示すように前記フィニッシャ本体10の壁部
12aとの間にシフトレバーブーツ20の基端部を強固
に挟着固定している。
【0041】かかる構成によれば、前記フランジ部30
aと前記壁部12aとは気密的に閉鎖するようにして設
置されるため、シフトレバーブーツ20にあらゆる方向
の過大な力が作用しても、シフトレバーブーツ20に対
する組付強度を十分に確保することができる。また、シ
フトレバーブーツ20の基端部とリテーナ30の内縁部
との間に隙間をなくすことができるため、塵等が内部に
入り込むこともなくなり、シフトレバーブーツ20及び
リテーナ30の取付品質が高められる。
【0042】また更に、本実施形態によれば、リテーナ
30の放射方向に互いに対向して配された一組の係止爪
31と前記リブ32とには、図3に示すように相対する
部位に板状をなす補強リブ34が一体に形成されてい
る。前記係止爪31とリブ32とをシフトレバーブーツ
20の基端部を取り付けるのに必要な最小限の大きさや
形態で形成することができると共に、前記係止爪31及
びリブ32の強度及び剛性を高めて倒れや変形等が防止
できる。なお、前記補強リブ34は各係止爪31及びリ
ブ32ごとに設けることができる。
【0043】本実施形態の取付構造は、図3に示すよう
に前記リテーナ30のリブ32をシフトレバーブーツ2
0の取付孔21からブーツ裏面へ貫通させ、係止時には
前記リテーナ30の係止爪31をフィニッシャ本体10
の対応する爪係止孔13に係止すると共に、前記リブ3
2を前記係止爪31の係止方向と相反する方向に接触し
てフィニッシャ本体10の対応するリブ収容孔14に収
容するようになっている。
【0044】この取付構造は、前記係止爪31を前記リ
テーナ30の外縁部に配して、シフトレバーブーツ20
の取付孔21に挿通することなく前記フィニッシャ本体
10の爪係止孔13の外側端縁に内側から係止している
ため、前記係止爪31はシフトレバーブーツ20の固定
に直接関与していない。シフトレバーブーツ20に引張
り上げる方向の過大な外力が作用すると、その力を前記
リテーナ30のリブ32が前記フィニッシャ本体10の
リブ収容孔14の内壁面からの押し付け方向の力を直接
受けて、係止強度を増加するように作用する。従って、
シフトレバーブーツ20にかかる過大な力は係止爪自体
にはわずかに作用するだけであり、全て前記リブ32が
受けるため、前記係止爪31の撓み変形が最小に規制さ
れ、同係止爪31の変形等が防止できる。
【0045】図4にリテーナ30の変形例を示してい
る。図3に示すリテーナ30の係止爪31は爪部を外方
に向けて突出してあったものを、この変形例では係止爪
31の爪部をリテーナ30の内方に向けて突出してい
る。なお、同図において上記実施形態と実質的に同じ部
材には同一の部材名と符号を付して、これらの部材に関
する詳細な説明は省略する。
【0046】同図において、係止爪31は前記リテーナ
30の外縁部に設けられている。係止爪31の爪部はリ
テーナ30の内方に向けて突出されており、シフトレバ
ーブーツ20の取付孔21に係止爪31を挿通すること
なく、爪部を爪係止孔13の内側端縁に係止している。
一方のリブ32はリテーナ30の内縁部に設けられてお
り、シフトレバーブーツ20の基端部を挿入支持するこ
とにより前記リブ収容孔14の外面壁寄りに収納されて
いる。かかる構成を備えることにより、前記係止爪31
の外れ方向に力が作用すると、前記リブ32は前記リブ
収容孔14の外壁面に当接して強く押し付られ、係止爪
31の動きを規制するため係止爪31の離脱を防止する
ことができる。
【0047】なお、前記リテーナ30の係止爪31、リ
ブ32及びガイド片33の設置位置は、上記実施形態に
限定されるものではなく、例えばリテーナ30の内縁部
及び外縁部の相対する位置に交互に配列する必要はな
く、リテーナ30の裏面に一列に任意に配列することが
できる。また、上記フィニッシャ本体10の爪係止孔1
3、リブ収容孔14及び角孔15の設置位置も同様に、
図示例に限定されないことは勿論である。
【0048】以上の説明からも明らかなように、本実施
形態に係るシフトレバーブーツ20の取付構造は、シフ
トレバーブーツ20にかかる引張り上げる方向の大きな
外力は前記リブ32が受けるか、或いは同リブ32を介
して前記リブ収容孔14の内壁面で直接受けることがで
きる。従って、シフトレバーブーツ20にかかる過大な
力は前記係止爪自体には殆ど作用することなく、全て前
記リブ32或いは前記リブ収容孔14が受けることがで
きる。
【0049】前記係止爪31とリブ32とは、それぞれ
爪係止孔13及びリブ収容孔14に安定的に固定され、
前記係止爪31と前記爪係止孔13との格別な寸法等の
製作制度を要求されることなく、シフトレバーブーツ2
0に作用する大きな外力による係止爪31の撓み変形に
対して組付強度を合理的に確保することができる。な
お、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、
それらの実施形態から当業者が容易に変更可能な技術的
範囲をも当然に包含するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施形態を示すシフトレバー
ブーツ取付部の分解斜視図である。
【図2】同シフトレバーブーツ取付部の組立状態を示す
斜視図である。
【図3】図2のII−II線の矢視断面図である。
【図4】本発明に適用されるブーツ取付用リテーナの変
形例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 フィニッシャ本体 11 シフトレバー用開口部 12 ブーツ取付用フランジ部 12a 壁部 13 爪係止孔 14 リブ収容孔 15 角孔 20 シフトレバーブーツ 21 取付孔 30 ブーツ取付用リテーナ 30a,30b フランジ部 31 係止爪 32 リブ 33 ガイド片 34 補強リブ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シフトレバーブーツの基端部に複数の取
    付孔を有し、同取付孔を介して前記ブーツの基端部を枠
    状のブーツ取付用リテーナとブーツ取付部の開口周辺部
    との間に取り付ける構造であって、 前記リテーナの裏面に複数の係止爪及び複数のリブが任
    意に配され、 前記ブーツ取付部の開口周辺部に前記係止爪を係止する
    爪係止部及び前記リブを収容するリブ収容部が形成され
    てなり、 前記取付孔は前記リブを挿通可能にする、ことを特徴と
    するシフトレバーブーツの取付構造。
  2. 【請求項2】 前記係止爪は前記リテーナの外縁部に配
    されると共に、前記ブーツ取付部の前記爪係止部の端縁
    に係止され、 前記リブは前記リテーナの内縁部に配されると共に、前
    記取付孔に挿通した状態で前記係止爪の外れを規制する
    よう前記リブ収容部に収納されてなる、ことを特徴とす
    る請求項1記載のシフトレバーブーツの取付構造。
  3. 【請求項3】 前記係止爪は前記リテーナの外縁部に配
    されると共に、前記ブーツ取付部の前記爪係止部の外側
    端縁に係止されことを特徴とする請求項2記載のシフト
    レバーブーツの取付構造。
  4. 【請求項4】 前記係止爪及び前記リブはリテーナの放
    射方向に互いが対向して配される共に、前記爪係止部及
    び前記リブ収容部はブーツ取付部の開口周辺部の放射方
    向に互いが対向して配されてなることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載のシフトレバーブーツの取付
    構造。
  5. 【請求項5】 前記係止爪又は前記リブを設けたリテー
    ナの内縁側にはフランジ部が下方に向けて突設され、前
    記ブーツ取付部の開口端縁部には前記フランジ部に対応
    する部位に壁部が設けられ、前記フランジ部と前記壁部
    との間に前記シフトレバーブーツの基端部を挟着固定し
    てなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載
    のシフトレバーブーツの取付構造。
  6. 【請求項6】 前記係止爪と前記リブとが補強リブによ
    り連結されてなることを特徴とする1〜5のいずれかに
    記載のシフトレバーブーツの取付構造。
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