JP2003096219A - 陰イオン交換膜 - Google Patents

陰イオン交換膜

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JP2003096219A
JP2003096219A JP2002150655A JP2002150655A JP2003096219A JP 2003096219 A JP2003096219 A JP 2003096219A JP 2002150655 A JP2002150655 A JP 2002150655A JP 2002150655 A JP2002150655 A JP 2002150655A JP 2003096219 A JP2003096219 A JP 2003096219A
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anion exchange
mol
film
diamine
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JP2002150655A
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Yoshio Sugaya
良雄 菅家
Yoshikazu Yamada
賀一 山田
Niro Kawazoe
仁郎 川添
Ryosuke Aoki
良輔 青木
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Abstract

(57)【要約】 【課題】電気抵抗が低く、高いイオン選択性と耐蝕性を
有し、かつ水移動量が少ない陰イオン交換膜の提供。 【解決手段】特定のハロアルキル基を有する繰返し単位
を25〜100質量%含有する芳香族ポリスルホン系重
合体を、ポリアミンおよびモノアミンと反応させてなる
架橋構造を有する重合体からなる陰イオン交換膜であっ
て、ハロアルキル基全体に対してポリアミンと反応した
ハロアルキル基の比率が70mol%以上であり、25
℃における0.5mol/L硫酸中の比抵抗が350〜
6000Ω・cmであり、面積抵抗が0.4〜8Ω・c
2である陰イオン交換膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陰イオン交換膜、
特には拡散透析、電気透析、または電解に用いられ、電
池用の隔膜に使用できる陰イオン交換膜に関する。
【0002】
【従来の技術】実用的で有益な陰イオン交換体として、
クロロメチル化スチレンとジビニルベンゼンとの共重合
体をアミノ化して得られた陰イオン交換体、またはビニ
ルピリジンとジビニルベンゼンとの共重合体を4級ピリ
ジニウム化して得られた陰イオン交換体がある。この陰
イオン交換体は、耐薬品性、耐熱性、イオン交換性に優
れ、かつ、架橋剤となるジビニルベンゼンの含有量を変
えることによりイオン交換特性や選択透過性を制御でき
ることから、様々な用途に用いられ、多様な品種が合成
されてきた。
【0003】フッ酸や硝酸等の酸化性の高い酸の効率的
回収、酸化性金属を含有する酸の回収、アルミニウム工
業におけるエッチング廃液からのリン酸の回収、工業塩
並みの安価な食塩を製造するための海水濃縮、電解質や
有機物を含有する水溶液の電解等、新しい用途において
は、イオン交換膜は低い電気抵抗で水移動量が少なく、
耐蝕性を有することが要求される。
【0004】しかし、従来のジビニルベンゼン系共重合
体からなるイオン交換膜では上記の要求に対応できない
問題があった。すなわち、電気抵抗を低下させるために
はイオン交換容量を増大させ含水率を増加させる必要が
あるが、そのためにクロロメチル化スチレンまたはビニ
ルピリジンの含有量を増加させ、架橋剤となるジビニル
ベンゼンの含有量を低減させると、得られるイオン交換
膜は機械的強度の低下に加え、選択透過性および耐蝕性
が低下し、水の移動量が増大する。また、電気抵抗を低
下させる別の手段としては膜厚を薄くする方法がある
が、スチレン−ジビニルベンゼン系共重合体からなるイ
オン交換膜は、機械的強度、特に脆さの点から厚さを1
00μm以下にするのが困難である。
【0005】一方、限外濾過膜、逆浸透膜やガス分離膜
等の分離膜においては、機械的強度および加工性の優れ
たエンジニアリングプラスチック系の材料が使用されて
いる。特に耐薬品性が優れたポリスルホン系重合体から
なる膜については、イオン交換基が導入されたものは限
外濾過膜や逆浸透膜での透過性の改良に用いられ、イオ
ン選択透過性が付与されたものはイオン交換膜への適用
が検討されてきた。例えば、式(a)からなる繰り返し
単位を有するポリスルホンのクロロメチル化物から合成
された陰イオン交換膜が、J.Membrane Sc
ience,22(1985)325〜332に記載さ
れている。
【0006】
【化2】
【0007】しかし、このポリスルホン系重合体からな
るイオン交換膜は非架橋であり、イオン交換容量を増加
させて電気抵抗を低下させようとすると、イオン選択性
および耐蝕性が低下し、水移動量が増大する問題があっ
た。
【0008】この問題を解決する方法として、ポリスル
ホン系重合体のクロロメチル化物をポリアミンで反応さ
せた架橋構造を有する陰イオン交換体(特開平2−68
146号)が提案された。また、同様の架橋構造を有す
る陰イオン交換体からなる、耐蝕性に優れた陰イオン交
換膜が提案された(特開平6−80799号、特開平6
−172559号、特開平6−271688号)。
【0009】これらの陰イオン交換膜は耐蝕性が優れ、
特定の条件においては低い電気抵抗および高いイオン選
択性を示したが、水移動量が多い問題があった。このた
め、膜の一方に廃酸を流し、もう一方に水を流して拡散
透析により酸を回収する場合は、水側から廃酸側へ水が
多量に移動し廃液量が増大する問題があった。また、電
気透析による電解質の濃縮回収においては、希釈側から
濃縮側へ水が多量に移動するため電解質の濃縮濃度が上
がらない問題があった。
【0010】水移動量の低減を目的として、ハロアルキ
ル基全体に対してモノアミンと反応したハロアルキル基
の比率が30〜50mol%、ポリアミンと反応したハ
ロアルキル基の比率が50〜70%であり、膜の比抵抗
が300Ω・cm以下の陰イオン交換膜(特開平9−2
27698号)が提案されている。しかし、この膜は従
来のスチレン−ジビニルベンゼン系膜に比べ、はるかに
優れた耐蝕性とイオン選択透過性を有するものの、さら
なる耐蝕性やイオン選択透過性を必要とする用途には必
ずしも充分ではなかった。
【0011】また、ポリアミンと反応したハロアルキル
基の比率が100%の一価陰イオン選択透過性陰イオン
交換膜(特開平6−172559号)が提案されている
が、ポリアミンとの反応時間が著しく長く、実用的では
なかった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、イオン選択
性が高く、耐蝕性に優れ、水移動量の少ない実用的な陰
イオン交換膜の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、式1で示され
るハロアルキル基を有する繰返し単位を25〜100質
量%含有する芳香族ポリスルホン系重合体を、ポリアミ
ンおよびモノアミンと反応させてなる架橋構造を有する
重合体からなる陰イオン交換膜であって、ハロアルキル
基全体に対してポリアミンと反応したハロアルキル基の
比率が70mol%以上であり、25℃における0.5
mol/L硫酸中の比抵抗が350〜6000Ω・cm
であり、面積抵抗が0.4〜8Ω・cm2であることを
特徴とする陰イオン交換膜を提供する。
【0014】
【化3】
【0015】式1において、ZはPh、Ph−Ph、また
はPh−C(CH32−Phであり、Phはフェニレン基
である。ただし、Zにおいてベンゼン環に結合した水素
原子の少なくとも1個は−(CH2sX(sは1〜5の
整数、XはCl、BrまたはI)で示されるハロアルキ
ル基で置換されてなる。
【0016】本発明の陰イオン交換膜は高架橋であり、
従来の芳香族ポリスルホン系重合体からなる陰イオン交
換膜より比抵抗は高いが、膜厚を薄くすることにより面
積抵抗を0.4〜8.0Ω・cm2とし、優れたイオン
選択透過性、耐蝕性、水移動量の低減を実現したもので
ある。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の陰イオン交換膜は、式1
で示されるハロアルキル基を有する繰返し単位を25〜
100質量%含有する芳香族ポリスルホン系重合体(以
下、HPS重合体と称する)を、ポリアミンおよびモノ
アミンと反応させてなる架橋構造を有する重合体からな
る。上記繰返し単位の含有割合が25質量%未満である
場合は、イオン交換基が導入される割合が小さくなり、
イオンが選択的に透過できる領域の割合が減少するため
イオン選択透過性が低下する。HPS重合体における上
記繰返し単位の含有割合は、特には30〜100質量
%、さらには35〜100質量%が好ましい。
【0018】HPS重合体のハロアルキル基全体に対し
て、ポリアミンと反応したハロアルキル基の比率は70
mol%以上である。この比率が70mol%より小さ
いと、膜の比抵抗は低くなるが、イオン選択透過性およ
び耐蝕性が低下し、水移動速量が大きくなる。上記ポリ
アミンと反応したハロアルキル基の比率は、特には75
〜95mol%であるのが好ましい。
【0019】本発明の陰イオン交換膜の25℃における
0.5mol/L硫酸中の比抵抗は350〜6000Ω
・cmである。この比抵抗が350Ω・cm未満である
場合はイオン選択透過性が低い。よって、拡散透析によ
る酸の回収においては、金属イオン等の不純物のリーク
が多く、酸を高純度で回収できない。また、電気透析や
電解においては電流効率が低下し、不純物のリークも増
加する。一方、この比抵抗が6000Ω・cmを超える
場合は、膜厚を薄くして面積抵抗を所望の値としても陰
イオン選択透過性が低下する。比抵抗が著しく高いとき
に陰イオン選択透過性が低下する理由については必ずし
も明らかではないが、対イオンである陰イオンの選択透
過性が阻害されることから相対的に陽イオンの透過比率
が高くなるためと考えられる。上記比抵抗は、特には4
00〜3000Ω・cmであるのが好ましい。
【0020】本発明の陰イオン交換膜の25℃における
0.5mol/L硫酸中の面積抵抗は0.4〜8.0Ω
・cm2である。面積抵抗は陰イオン交換膜の比抵抗に
応じ、膜厚を変えることにより上記範囲にできる。ここ
で、面積抵抗は、膜を0.5mol/Lの硫酸中で平衡
させ、1000Hzの交流でLCRメータによって測定
した値である。
【0021】面積抵抗が0.4Ω・cm2より小さい場
合は、イオン選択透過性がよくても水移動量が増大す
る。一方、面積抵抗が8.0Ω・cm2より大きい場合
は、拡散透析による酸回収においては、酸の透過速度の
低下により所要膜面積が増加し、電気透析や電解による
酸の濃縮等においては、印加する電圧が増大し、必要な
電気エネルギーが増大する。上記面積抵抗は、特には
0.6〜4.0Ω・cm2であるのが好ましい。
【0022】HPS重合体におけるハロアルキル基の含
有量は1.0〜4.0mmol/gであるのが好まし
い。このハロアルキル基の含有量が上記範囲である場合
はポリアミンとの反応性が高く、陰イオン交換膜のイオ
ン選択透過性および耐久性が良好である。上記ハロアル
キル基の含有量は特には1.5〜3.5mmol/gで
あるのが好ましい。
【0023】本発明の陰イオン交換膜は、架橋度が高
く、比抵抗が比較的高い重合体からなる陰イオン交換膜
の面積抵抗を0.4〜8.0Ω・cm2とすることによ
り、低い電気抵抗と、高いイオン選択性、少ない水移動
量、優れた耐蝕性、高い機械的強度という相反する特性
を両立させたものである。面積抵抗を上記範囲とするた
めには、陰イオン交換膜の膜厚を薄くすることが必要で
ある。好ましい膜厚は、陰イオン交換膜の用途および使
用条件等により異なるが、0.1〜50μm、特には
0.5〜40μm、さらには1〜25μmである。この
膜厚の範囲において、面積抵抗を0.4〜8Ω・cm2
とするのが好ましい。
【0024】膜厚が薄く、使用膜面積が大きい場合は、
取り扱いの点から陰イオン交換膜を他の基材と複層して
用いることが好ましい。積層させる基材、積層方法とし
ては、特開平2−265929号、特開平6−8079
9号に記載の多孔性基材、積層方法等が好ましい。例え
ば、多孔性基材としては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリテトラフルオロエチレン等の不織布や、延伸展
開法によって得られる微多孔膜が好ましく、積層方法と
しては、陰イオン交換体の前駆体からなる溶液を接着剤
として使用し、あらかじめ作製した陰イオン交換膜と多
孔性基材とを、いわゆるウエットラミネート法で接着す
る方法が好ましい。
【0025】陰イオン交換膜のイオン交換容量は、用途
により最適な値が異なるが、1.0〜3.5ミリ当量/
g乾燥樹脂となるように選定するのが好ましい。イオン
交換容量が1.0ミリ当量/g乾燥樹脂より小さいと比
抵抗が大きくなる。一方、イオン交換容量が3.5ミリ
当量/g乾燥樹脂より大きいとイオン選択透過性が低下
し、水移動量が増大する。
【0026】HPS重合体において、式1で示されるハ
ロアルキル基を有する繰返し単位の含有割合が100質
量%未満である場合、残部を構成する繰返し単位として
は、イオン交換基が導入されていないものが好ましい。
特には、式1で示されるハロアルキル基を有する繰返し
単位の単量体との相溶性、陰イオン交換膜の耐薬品性、
および機械的強度特性の観点から式3で示される繰返し
単位が好ましい。 −Py−SO2−Py−B− ・・・式3 ただし、Pyはフェニレン基であって、BはO、S、O
−Py−Py−O、O−Py−C(CH32−Py−Oであ
る。
【0027】式1で示されるハロアルキル化繰返し単位
と、式3で示される繰返し単位からなるHPS重合体と
しては、互いに結合したブロック共重合体またはランダ
ム共重合体の他、互いに結合していない重合体の混合物
も使用できる。ブロック共重合体は、例えば、特開昭和
61−168629号に記載の、ジクロロジフェニルス
ルホンとジヒドロキシジフェニルとの一段重合後、ジク
ロロジフェニルスルホンと硫化ナトリウムで二段目の重
合を行う方法により得られる。
【0028】HPS重合体を製造する方法としては、具
体的には、以下の方法が好ましい。 1)BがO−Py−Py−O、またはO−Py−C(C
32−Py−Oである式3で示される繰返し単位と、
BがOまたはSである式3で示される繰返し単位とから
なる共重合体を、ハロアルキル化する方法。 2)BがO−Py−Py−O、またはO−Py−C(C
32−Py−Oである式3で示される繰返し単位から
なる重合体と、BがOまたはSである式3で示される繰
返し単位からなる重合体を混合した後、ハロアルキル化
する方法。 3)式1で示されるハロアルキル基を有する繰返し単位
からなる重合体、または該重合体のハロアルキル基全体
の30%未満をモノアミンと反応させた重合体と、式3
で示される繰返し単位からなる重合体とを混合する方
法。
【0029】1)〜3)の方法で得られる重合体の固有
粘度としては、0.1〜3dL/gが好ましく、特には
0.2〜2dL/g、さらには0.4〜1.5dL/g
が好ましい。
【0030】HPS重合体におけるハロアルキル基とし
ては、クロロメチル基、ブロモプロピル基、ブロモブチ
ル基、ブロモペンチル基等が挙げられるが、反応が容易
である点でクロロメチル基が好ましい。クロロメチル基
を導入する場合は、例えば、トリクロロエタン、テトラ
クロロエタン等、ハロゲン化炭化水素の溶媒中におい
て、1)〜3)の方法に記載の重合体と、(クロロメチ
ル)メチルエーテル、1,4−ビス(クロロメトキシ)
ブタン、1−クロロメトキシ−4−クロロブタン、また
はホルマリン−塩化水素系、パラホルムアルデヒド−塩
化水素系等の求核性クロロメチル化剤とを反応させる。
このとき、触媒として塩化スズ等を用いることができ
る。
【0031】HPS重合体をモノアミンおよびポリアミ
ンと反応させ、製膜することにより本発明の陰イオン交
換膜が得られる。その方法としては具体的には以下の方
法が挙げられる。 1)HPS重合体を溶媒に溶解し、モノアミンを一定量
添加してハロアルキル基の30mol%未満と反応させ
た後キャスト製膜し、得られた膜をポリアミン溶液中に
浸漬して残部のハロアルキル基をポリアミンと反応させ
る方法。 2)HPS重合体を溶媒に溶解し、モノアミンとポリア
ミンとの混合物を一定量添加してハロアルキル基と反応
させた後、キャスト製膜する方法。 3)HPS重合体を溶媒に溶解し、キャスト製膜した
後、得られた膜をモノアミンとポリアミンの混合溶液中
に浸漬してハロアルキル基と反応させる方法。
【0032】本発明においては、モノアミンと反応させ
るハロアルキル基と、ポリアミンと反応させるハロアル
キル基の比率を精度良くコントロールする必要があるこ
とから1)の方法が好ましく用いられる。なお、本発明
のイオン交換膜はハロアルキル基の一部がモノアミンと
反応してなるものであり、上記の方法においてアミノ化
にかかる時間は充分に実用的な範囲である。
【0033】ここで、ポリアミンとしては、エチレンジ
アミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、テトラエチレンペンタミン、ポリエチレンイミン、
フェニレンジアミン等の1〜2級アミンからなる化合
物、N,N,N′,N′−テトラメチルジアミノメタ
ン、N,N′−ジメチルジアミノメタン、N,N,
N′,N′−テトラメチル−1,2−ジアミノエタン、
N,N′−ジメチル−1,2−ジアミノエタン、N,
N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ジアミノプロ
パン、N,N′−ジメチル−1,3−ジアミノプロパ
ン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,6−ジア
ミノヘキサン、N,N′−ジメチル−1,6−ジアミノ
ヘキサン、N,N,N′,N′−テトラメチルベンジジ
ン、N,N,N′,N′−テトラメチル−4,4′−ジ
アミノジフェニルメタン、ポリビニルピリジン、ポリク
ロロメチルスチレンの第1〜第3アミノ化物、第3アミ
ンを分子末端に2個有するジアミン化合物等が使用でき
る。
【0034】なかでも、式2で示される、第1〜第3ア
ミンを分子末端に2個有するジアミン化合物は、入手が
容易なこと、アミノ化反応性が高いこと、第1〜第3ア
ミンとR1基およびR2基を変えることによりイオン交換
基の水和性や陰イオンとの親和性を変えて、陰イオンの
選択透過性を制御できること、メチレン基の数を変える
ことにより架橋間の鎖長を制御し、イオン選択透過性、
耐久性等の膜物性を容易に制御できることから特に好ま
しい。 (R12N−(CH2t−N(R22・・・式2 ただし、R1およびR2は互いに同一または異なる水素原
子、炭素数1〜5のアルキル基、または炭素数1〜5の
ヒドロキシアルキル基、tは1〜5の整数である。
【0035】なお、ハロアルキル基と反応したポリアミ
ンは、架橋構造を形成しているものと、形成していない
ものとが存在するが、その大部分は架橋構造を形成して
いると考えられる。
【0036】モノアミンとしては、第1〜第3アミンが
使用できるが、反応性やイオン交換基としての化学的安
定性の点で第3アミンが好ましい。具体的には、トリメ
チルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミンなど
のトリアルキルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N
−メチルピロールなどの芳香族アミン、N−メチルピロ
リジン、N−メチルモルホリンなどの複素環アミン、N
−メチル−N,N−ジエタノールアミン、N,N−ジメ
チル−N−エタノールアミン、トリエタノールアミンな
どのアルコールアミンが挙げられる。なかでも、トリメ
チルアミンは、低い比抵抗の膜が得られることから好ま
しく用いられる。
【0037】本発明の陰イオン交換膜は、陰イオン交換
膜の一方の面に酸を含有する水溶液(以下、酸水溶液)
を接触させ、もう一方の面に水または上記酸水溶液より
濃度の低い酸水溶液を接触させて、拡散透析により酸を
回収する酸の回収方法に好ましく使用できる。本発明の
陰イオン交換膜を用いることにより、高純度の酸を安定
して効率よく回収できる。特に、面積抵抗が0.2〜
2.0Ω・cm2である本発明の陰イオン交換膜は酸の
透過性が大きく、金属イオンのリークが低いので酸の拡
散透析に好ましく使用される。
【0038】具体的には、陰イオン交換膜と厚さ0.5
〜5mmのスペーサーネットを交互に配置し、酸を含有
する原液が供給される室と、水が供給される室とが交互
に区画されるようにし、酸を含有する原液と水とを、各
室に膜有効面積1m2に対して0.7〜5L/hの速度
で供給して酸を回収することが好ましい。このとき運転
温度は25〜60℃が好ましい。25℃より低い場合は
酸の透過速度が低下する。60℃より高い場合は、室枠
やスペーサーの材質に耐熱性が必要となり高価になるの
で特殊の用途以外には好ましくない。
【0039】また、本発明の陰イオン交換膜は、陰極と
陽極との間に陽イオン交換膜または水素イオン選択透過
膜と、陰イオン交換膜とを交互に配置し、電解質溶液を
通液しながら電圧を印加して電気透析により電解質を濃
縮する方法に好ましく使用できる。本発明の陰イオン交
換膜を用いることにより、高い電流効率で運転でき、目
的物が高い濃縮濃度で得られる。特に、面積抵抗が0.
8〜4.0Ω・cm2である本発明の陰イオン交換膜を
用いた場合は濃縮濃度を高くでき、電流効率も高いの
で、電解質の電気透析に好ましく使用される。
【0040】具体的には、例えば、陽極を備える陽極室
と陰極を備える陰極室との間に、複数の陽イオン交換膜
と陰イオン交換膜とを交互に配置し、陽極側が陰イオン
交換膜で区画され陰極側が陽イオン交換膜で区画された
脱塩室と、陽極側が陽イオン交換膜で区画され陰極側が
陰イオン交換膜で区画された濃縮室とを交互に2〜30
0組程度配置する。脱塩室には電解質を含有する原液を
原液タンクから循環させ、濃縮室には濃縮された電解質
を回収するための電解質液を循環しながら電流を流すこ
とにより濃縮回収を行う。各脱塩室および各濃縮室に
は、限界電流密度以下の電流値となるように0.2〜2
V程度の電圧を印加することが好ましい。
【0041】また、本発明の陰イオン交換膜は、陰極と
陽極との間に陽イオン交換膜および陰イオン交換膜を、
陰極側が陽イオン交換膜となるように配置し、電解質溶
液、または有機物を含有する水溶液を通液しながら電圧
を印加して電解する電解方法、または、陰極と陽極との
間に陰イオン交換膜のみを配置して、電解質溶液、また
は有機物を含有する水溶液を通液しながら電圧を印加し
て電解する電解方法に好ましく使用できる。本発明の陰
イオン交換膜を用いることにより、高い電流効率で安定
して運転できる。特に、面積抵抗が0.8〜8.0Ω・
cm2である本発明の陰イオン交換膜は耐薬品性に優
れ、電流効率も高いので、電解質の電解に好ましく使用
される。
【0042】具体的には、例えば、陰極と陽極との間に
陽イオン交換膜および陰イオン交換膜を、陰極側が陽イ
オン交換膜となるように配置してなる場合は、陽イオン
交換膜と陰イオン交換膜で区画された中間室に、陰極と
陽極との間に陰イオン交換膜のみを配置してなる場合は
陰極室に、電解質溶液または有機物を含有する水溶液を
通液しながら電圧を印加して電解する。このとき好まし
い電圧は、電解反応により異なるが、電解反応が充分に
起こる0.2〜10Vが好ましい。
【0043】さらに本発明の陰イオン交換膜は、耐蝕性
に優れることから、正極と負極が隔膜により分離され、
正極と負極に正極液と負極液を通液して酸化還元反応を
行い、充放電するレドックスフロー電池用の隔膜として
も使用できる。特に、面積抵抗が0.6〜2.0Ω・c
2である本発明の陰イオン交換膜を用いた場合は、充
放電するときの電流効率および電圧効率が高く、充放電
するときの極液の液移動が低く、耐久性に優れるのでレ
ドックスフロー電池用の隔膜として好ましい。
【0044】
【実施例】以下に本発明の実施例(例1〜4、例7〜例
9)および比較例(例5、例6、例10)を説明する。
【0045】例1〜3 特開昭61−168629号に記載された合成法と同様
にして、4,4′−ジフェノール0.36molと4,
4′−ジクロロジフェニルスルホン0.396molと
を反応させ、芳香族ポリスルホンのユニットからなるm
=10のプリカーサー0.36molを合成し、次いで
該プリカーサー0.36molと4,4′−ジクロロジ
フェニルスルホン0.324molと、硫化ナトリウム
0.378molとを反応させ、式4で示される芳香族
ポリスルホン−ポリチオエーテルスルホン共重合体22
0gを得た。ただし、m=n=10である。この共重合
体の固有粘度は0.55dL/gであった。
【0046】
【化4】
【0047】次に、上記共重合体75gを1,1,2,
2−テトラクロロエタン1020mLに溶解し、クロロ
メチルメチルエーテル400gおよび無水塩化スズ4.
5gを添加し、110℃にて4時間かけてクロロメチル
化反応を行った。反応終了後、メタノール5000mL
を用いて反応生成物を沈殿させ、これを洗浄し、クロロ
メチル化共重合体(1)を85g得た。このクロロメチ
ル化共重合体(1)におけるクロロメチル基の含有量は
2.56mmol/gであり、クロロメチル基をすべて
トリメチルアミンで反応させた場合のイオン交換容量は
2.2ミリ当量/g乾燥樹脂であった。
【0048】このクロロメチル化共重合体(1)50g
をN,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFとい
う)300mLに溶解し、クロロメチル化共重合体
(1)を15質量%含有する溶液3バッチ(A、B、
C)を調製した。この溶液を0℃にて撹拌しながら、1
mol/LのトリメチルアミンのDMF溶液をAについ
ては34mL、Bについては21mL、Cについては1
1mLをゆっくりと滴下した後、10gの2−メトキシ
エタノールを添加した。
【0049】このようにして、溶液A(イオン交換容
量:0.65ミリ当量/g乾燥樹脂)344mL、溶液
B(イオン交換容量:0.4ミリ当量/g乾燥樹脂)3
32mL、溶液C(イオン交換容量:0.2ミリ当量/
g乾燥樹脂)321mLを得た。各溶液のモノアミンと
反応したクロロメチル基の比率は、溶液Aは29.5m
ol%、溶液Bは18.5mol%、溶液Cは9.1m
ol%であった。
【0050】各溶液を60℃で2時間かけてキャスト製
膜し、溶液Aから厚さ15μmのキャスト膜Aを、溶液
Bから厚さ8μmのキャスト膜Bを、溶液Cから厚さ3
μmのキャスト膜Cを得た。
【0051】一方、ポリテトラフルオロエチレン製の多
孔質膜(孔径1μm、多孔度80%、膜厚140μm)
にエタノールを含浸させた後、水に浸漬し、さらに0.
5質量%のポリビニルアルコール水溶液に浸漬し、60
℃で30分間乾燥した。これをグルタルアルデヒドにて
架橋処理し、親水化した多孔質膜を得た。この多孔質膜
の25℃における0.5mol/L硫酸中の面積抵抗は
0.08Ω・cm2であった。
【0052】キャスト膜Aの上に、接着液A(溶液Aを
DMFと2−メトキシエタノールの混合溶液(質量比:
DMF/2−メトキシエタノール=97/3)で希釈し
て5質量%としたもの)を液膜の厚さが70μmとなる
ように塗布し、すばやく上記多孔質膜を積層し、60℃
で2時間乾燥して複層膜Aを得た。同様にしてキャスト
膜Bの上に、溶液Bから調整した接着液Bを用いて上記
多孔質膜を積層して複層膜Bを得、キャスト膜Cの上
に、溶液Cから調整した接着液Cを用いて上記多孔質膜
を積層して複層膜Cを得た。
【0053】得られた複層膜A、複層膜B、および複層
膜Cを各々0.5mol/LのN,N,N′,N′−テ
トラメチル−1,2−ジアミノプロパンのメタノール溶
液に、55℃で24時間浸漬して複層ジアミン処理膜A
(例1)、複層ジアミン処理膜B(例2)、複層ジアミ
ン処理膜C(例3)を得た。
【0054】これらの複層ジアミン処理膜におけるジア
ミンと反応したクロロメチル基の比率は、各々溶液A、
溶液B、溶液Cを基準として、複層ジアミン処理膜Aが
70.5mol%、複層ジアミン処理膜Bが81.5m
ol%、複層ジアミン処理膜Cが90.9mol%であ
った。また、25℃における0.5mol/L硫酸中の
面積抵抗は、複層ジアミン処理膜Aが1.0Ω・c
2、複層ジアミン処理膜Bが1.2Ω・cm2、複層ジ
アミン処理膜Cが1.1Ω・cm2であった。
【0055】また、上記多孔質膜を積層しない以外、上
記と同様にしてジアミン処理を行ったキャスト膜の25
℃における0.5mol/L硫酸中の比抵抗は、キャス
ト膜Aが400Ω・cm、キャスト膜Bが600Ω・c
m、およびキャスト膜Cが800Ω・cmであった。
【0056】例4 ジアミン処理の際に0.5mol/LのN,N,N,N
−テトラメチル−1,2−ジアミノプロパンのメタノー
ルに浸漬する時間を48時間とした以外は例3と同様に
して、上記多孔質膜が積層された厚さ10μmの複層ジ
アミン処理膜C’を得た。この複層ジアミン処理膜C’
のジアミンと反応したクロロメチル基の比率は90.9
mol%であり、25℃における0.5mol/L硫酸
中の面積抵抗は2.0Ω・cm2であり、比抵抗は80
0Ω・cmであった。
【0057】例5(比較例) 1mol/LのトリメチルアミンのDMF溶液を62m
L滴下した以外は例1と同様にして、イオン交換容量が
1.2ミリ当量/g乾燥樹脂の溶液D362mLを得
た。溶液Dのモノアミンと反応したクロロメチル基の比
率は54.5mol%であった。次いで、例1と同様に
して厚さ10μmのキャスト膜Dを得、上記多孔質膜と
積層して複層膜Dとし、さらにジアミン処理を行って複
層ジアミン処理膜Dを得た。この複層ジアミン処理膜D
のジアミンと反応したハロアルキル基の比率は45.5
mol%であり、25℃における0.5mol/L硫酸
中の面積抵抗は0.21Ω・cm2であった。また、上
記多孔質膜を積層しない以外、上記と同様にしてジアミ
ン処理を行ったキャスト膜Dの25℃における0.5m
ol/L硫酸中の比抵抗は100Ω・cmであった。
【0058】例6(比較例) 拡散透析用のスチレン系の陰イオン交換膜(旭硝子社商
品名:セレミオンDSV)を準備した。この膜の25℃
における0.5mol/L硫酸中の面積抵抗は1Ω・c
2であり、比抵抗は130Ω・cmであった。
【0059】[評価結果1] (a)拡散透析による酸の回収 例1〜3、および例5で得られた複層ジアミン処理膜、
例5の陰イオン交換膜を用いて拡散透析による酸の回収
を行った。膜をセルに組み、膜の一方に30g/Lの鉄
イオンを含有する3mol/Lの硫酸を供給し、もう一
方に水を膜有効面積1m2あたりに2L/hの速度で供
給した。上記硫酸水溶液および水は液温40℃で向流と
なるように供給した。得られた酸の透過係数、鉄の透過
係数、透過係数比(鉄/酸)、酸の回収率、および鉄の
回収率を表1に示す。表1より本発明の複層ジアミン処
理膜は、酸の鉄に対する透過係数比が高く(すなわち選
択透過性が優れ)、高純度の酸を回収できることがわか
る。
【0060】
【表1】
【0061】b)過酸化水素水溶液における耐久性の評
価 例1〜3、および例5で得られた複層ジアミン処理膜お
よび例6の陰イオン交換膜を、60℃にて30質量%過
酸化水素水に浸漬した。例6の陰イオン交換膜において
は、1日後にイオン交換樹脂層が補強クロスから欠落し
た。例5の複層ジアミン処理膜Dにおいては、7日後に
イオン交換層にクラックが入った。例1〜3の複層ジア
ミン処理膜A、BおよびCは外観上の異常もなく、25
℃における0.5mol/L硫酸中の面積抵抗の変化も
なかった。
【0062】c)ペルオキソバナジン酸溶液における耐
久性の評価 例1〜3、および例5で得られた複層ジアミン処理膜
を、25℃にてメタバナジン酸アンモニウムの飽和液1
00質量部と、30質量%の過酸化水素水5質量部との
混合液に浸漬した。複層ジアミン処理膜Dにおいては2
日後にイオン交換膜の層にクラックが発生したが、複層
膜ジアミン処理膜A、BおよびCについては7日後もク
ラックは発生しなかった。
【0063】d)電気透析による硫酸の濃縮回収 例4および例5で得られた複層ジアミン処理膜を用い
て、以下のようにして電気透析による硫酸の濃縮回収を
行った。複層膜ジアミン処理膜と水素イオン選択透過膜
(旭硝子社製品名:セレミオンHSV)の各5枚を交互
にセルに組んだ。水素イオン選択透過膜の選択透過層側
に15g/Lのアルミニウムイオンを含有する1.8m
ol/Lの硫酸からなる原液を供給し、反対側に水を供
給し、1ユニットあたり0.5Vの電圧を印加して電流
を0.05A/cm2で流し、硫酸を濃縮した。
【0064】各液は線速度が5cm/sになるようにタ
ンクより循環して供給した。原液は有効膜面積1m2
たり2L/hの速度で新たに供給するとともに、0.8
L/hの速度で抜き出した。一方、水は有効膜面積1m
2あたり0.6L/hの速度で供給するとともに1.8
L/hの速度で抜き出した。
【0065】複層ジアミン処理膜C’を用いた場合は電
流効率は40%であり、濃縮濃度は3.0mol/Lで
あった。複層ジアミン処理膜Dを用いた場合は電流効率
は15%と低く、濃縮濃度は1.9mol/Lとわずか
に濃縮されたのみであった。
【0066】e)電気分解による中性塩からの酸の製造 例2および例5で得られた複層ジアミン処理を用意し
た。複層ジアミン処理膜と陽イオン交換膜(旭硝子社製
品名:セレミオンCMT)を陽極と陰極の間に配置し
た。セルを60℃に保温し、中間室に25質量%硫酸ナ
トリウム水溶液からなる原液を供給し、陽極室および陰
極室に水を供給し、電極間に5Vの電圧を印加して電解
を行った。上記原液は線速度が5cm/sになるように
タンクより循環し、かつ、有効膜面積1m2あたり2L
/hの速度で新たな原液を供給した。水は有効膜面積1
2あたりに0.5L/hの速度で供給した。
【0067】複層ジアミン処理膜Bを用いた場合の陽極
室において得られた硫酸の濃度は20質量%であった。
複層ジアミン処理膜Dを用いた場合の陽極室において得
られた硫酸の濃度は低く、10質量%であった。
【0068】例7 4,4′−ジフェノール0.36molと4,4′−ジ
クロロジフェニルスルホン0.324molとを反応さ
せ、芳香族ポリスルホンのユニットからなるm=10の
プリカーサー0.36molを合成し、次いで該プリカ
ーサー0.36molと、4,4′−ジクロロジフェニ
ルスルホン0.235molと、4,4′−ジヒドロキ
シジフェニルスルホン0.18molとを反応させ、式
5で示される芳香族ポリスルホン−ポリエーテルスルホ
ンのブロック共重合体215gを得た。ただし、m=n
=10である。このブロック共重合体の固有粘度は0.
53dL/gであった。
【0069】
【化5】
【0070】上記共重合体を例1と同様にしてクロロメ
チル化し、クロロメチル化共重合体(2)を得た。この
クロロメチル化共重合体(2)におけるクロロメチル基
の含有量は2.65mmol/gであり、クロロメチル
基をすべてトリメチルアミンで反応させた場合のイオン
交換容量は2.3ミリ当量/g乾燥樹脂であった。
【0071】1mol/LのトリメチルアミンのDMF
溶液を21mL滴下した以外は例1と同様にして、イオ
ン交換容量が0.4ミリ当量/g乾燥樹脂の溶液E32
1mLを得た。溶液Eのモノアミンと反応したクロロメ
チル基の比率は17mol%であった。次いで、例1と
同様にして厚さ10μmのキャスト膜Eを得、上記多孔
質膜と積層して複層膜Eとし、さらにジアミン処理を行
って複層ジアミン処理膜Eを得た。複層ジアミン処理膜
Eの25℃における0.5mol/L硫酸中の面積抵抗
は、1.1Ω・cm2であった。また、上記多孔質膜を
積層しない以外、上記と同様にしてジアミン処理を行っ
たキャスト膜Eの25℃における0.5mol/L硫酸
中の比抵抗は550Ω・cmであった。
【0072】例8 4,4′−ジフェノール0.36molと、4,4′−
ジクロロジフェニルスルホン0.559molと、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン0.18mol
とを反応させ、式6で示される芳香族ポリスルホン−ポ
リエーテルスルホンのランダム共重合体215gを得
た。ただし、m=n=10である。このランダム共重合
体の固有粘度は0.40dL/gであった。
【0073】
【化6】
【0074】式5で示される共重合体を用いる代わりに
上記ランダム共重合体を使用した以外は例7と同様にし
て、クロロメチル化共重合体(3)を得た。このクロロ
メチル化共重合体(3)におけるクロロメチル基の含有
量は2.63mmol/gであり、クロロメチル基をす
べてトリメチルアミンで反応させた場合のイオン交換容
量は2.3ミリ当量/g乾燥樹脂であった。
【0075】次いで、例7と同様にしてイオン交換容量
が0.4ミリ当量/g乾燥樹脂の溶液F321mLを得
た。溶液Fのモノアミンと反応したクロロメチル基の比
率は17mol%であった。次いで、例1と同様にして
厚さ10μmのキャスト膜Fを得、上記多孔質膜と積層
して複層膜Fとし、さらにジアミン処理を行って複層ジ
アミン処理膜Fを得た。複層ジアミン処理膜Fの25℃
における0.5mol/L硫酸中の面積抵抗は1.0Ω
・cm2であった。
【0076】また、上記多孔質膜を積層しない以外、上
記と同様にしてジアミン処理を行ったキャスト膜の25
℃における0.5mol/L硫酸中の比抵抗は500Ω
・cmであった。
【0077】例9 4,4′−ジフェノール0.72molと4,4′−ジ
クロロジフェニルスルホン0.738molとを反応さ
せ、式7で示される芳香族ポリスルホン重合体272g
を得た。式7においてp=40である。この重合体の固
有粘度は0.53dL/gであった。
【0078】
【化7】
【0079】式7で示される共重合体を用いるかわりに
上記共重合体を使用した以外は例7と同様にして、クロ
ロメチル基が3.84mmol/gのクロロメチル化共
重合体(4)を合成した。このクロロメチル化共重合体
(4)におけるクロロメチル基の含有量は3.84ミリ
当量/gであり、すべてトリメチルアミンで反応させた
場合のイオン交換容量は3.1ミリ当量/g乾燥樹脂で
あった。
【0080】このクロロメチル化重合体(4)71質量
部とポリエーテルスルホン(住友化学社製品名:PES
5000)29質量部との混合物をDMFに溶解し、該
混合物を15質量%含有する溶液を調合した。この重合
体の混合物におけるクロロメチル基の含有量は2.2m
mol/gであり、クロロメチル基をすべてトリメチル
アミンで反応させた場合のイオン交換容量は2.2ミリ
当量/g乾燥樹脂であった。
【0081】次いで、例7と同様にしてイオン交換容量
が0.37ミリ当量/g乾燥樹脂の溶液G320mLを
得た。溶液Gのモノアミンと反応したクロロメチル基の
比率は17mol%であった。次いで、例1と同様にし
て厚さ10μmのキャスト膜Gを得、上記多孔質膜と積
層して複層膜Gとし、さらにジアミン処理を行って複層
ジアミン処理膜Gを得た。複層ジアミン処理膜Gの25
℃における0.5mol/L硫酸中の面積抵抗は0.7
Ω・cm2であった。また、上記多孔質膜を積層しない
以外、上記と同様にしてジアミン処理を行ったキャスト
膜の25℃における0.5mol/L硫酸中の比抵抗は
400Ω・cmであった。
【0082】例10 1mol/LのトリメチルアミンのDMF溶液を53m
L滴下した以外は例7と同様にして、イオン交換容量が
1.0ミリ当量/g乾燥樹脂の溶液H353mLを得
た。溶液Hのモノアミンと反応したクロロメチル基の比
率は43.5mol%であった。次いで、例1と同様に
して厚さ10μmのキャスト膜Hを得、上記多孔質膜と
積層して複層膜Hとし、さらにジアミン処理を行って複
層ジアミン処理膜Hを得た。複層ジアミン処理膜Hの2
5℃における0.5mol/L硫酸中の面積抵抗は、
0.3Ω・cm2であった。また、上記多孔質膜を積層
しない以外、上記と同様にしてジアミン処理を行ったキ
ャスト膜Hの25℃における0.5mol/L硫酸中の
比抵抗は170Ω・cmであった。
【0083】[評価結果2] f)拡散透析による酸の回収 例5および例7〜10で得られた複層ジアミン処理膜を
用意した。また、これらの複層ジアミン処理膜を、メタ
バナジン酸アンモニウムの飽和液100質量部と、30
質量%過酸化水素水5質量部との混合液中にて25℃で
1日浸漬した後、充分に水洗したもの(複層ジアミン処
理膜D’、E’、F’、G’、H’)を用意した。これ
らの複層ジアミン処理膜を用いて、以下のようにして拡
散透析による酸の回収を行った。膜を各々2室セルに組
み、膜の一方に0.5mol/Lのアルミニウムイオン
を含有する3mol/Lの硫酸を仕込み、もう一方に水
を仕込んだ。水側に拡散した酸とアルミニウムの濃度を
測定し、酸の透過係数、アルミニウムの透過係数、透過
係数比(アルミニウム/酸)を求めた。結果を表2に示
す。
【0084】
【表2】
【0085】
【発明の効果】本発明の陰イオン交換膜は、イオン選択
性が高く、耐蝕性に優れ、水移動量が少ない。よって、
拡散透析による酸の回収に用いると、高純度の酸が効率
よく回収される。また、電気透析や電解に用いると、目
的の酸またはアルカリが高い濃縮濃度で効率よく得られ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 47/12 B01J 47/12 D C08G 75/23 C08G 75/23 H01B 1/06 H01B 1/06 A H01M 8/18 H01M 8/18 // C08L 81:06 C08L 81:06 Fターム(参考) 4D006 GA13 GA17 MA03 MA06 MA14 MB07 MB11 MB17 MC18 MC22 MC23 MC30 MC60X MC62X MC71X NA12 NA45 NA50 PA02 PB12 PB21 4F071 AA64C AF02C AF53C FA02 FB02 FC01 FD05 4J030 BA09 BA42 BB14 BB37 BB66 BG04 5G301 CA30 CD01 5H026 AA10 CX05 EE18 HH03 HH05 HH06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式1で示されるハロアルキル基を有する繰
    返し単位を25〜100質量%含有する芳香族ポリスル
    ホン系重合体を、ポリアミンおよびモノアミンと反応さ
    せてなる架橋構造を有する重合体からなる陰イオン交換
    膜であって、ハロアルキル基全体に対してポリアミンと
    反応したハロアルキル基の比率が70mol%以上であ
    り、25℃における0.5mol/L硫酸中の比抵抗が
    350〜6000Ω・cmであり、面積抵抗が0.4〜
    8Ω・cm2であることを特徴とする陰イオン交換膜。 【化1】 式1において、ZはPh、Ph−Ph、またはPh−C(C
    32−Phであり、Phはフェニレン基である。ただ
    し、Zにおいてベンゼン環に結合した水素原子の少なく
    とも1個は−(CH2sX(sは1〜5の整数、XはC
    l、BrまたはI)で示されるハロアルキル基で置換さ
    れてなる。
  2. 【請求項2】上記芳香族ポリスルホン系重合体における
    ハロアルキル基の含有量が1.0〜4.0mmol/g
    である請求項1記載の陰イオン交換膜。
  3. 【請求項3】陰イオン交換膜の膜厚が0.1〜50μm
    である請求項1または2記載の陰イオン交換膜。
  4. 【請求項4】ポリアミンが式2で示される化合物である
    請求項1〜3いずれか記載の陰イオン交換膜(ただし、
    1およびR2は互いに同一または異なる水素原子、炭素
    数1〜5のアルキル基、または炭素数1〜5のヒドロキ
    シアルキル基、tは1〜5の整数。)。 (R12N−(CH2t−N(R22・・・式2
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