JP2003038965A - 陰イオン交換体および陰イオン交換膜 - Google Patents
陰イオン交換体および陰イオン交換膜Info
- Publication number
- JP2003038965A JP2003038965A JP2001229670A JP2001229670A JP2003038965A JP 2003038965 A JP2003038965 A JP 2003038965A JP 2001229670 A JP2001229670 A JP 2001229670A JP 2001229670 A JP2001229670 A JP 2001229670A JP 2003038965 A JP2003038965 A JP 2003038965A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- anion
- anion exchanger
- group
- exchange membrane
- haloalkyl group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
ン交換体の提供。 【解決手段】ビフェニレン基(ビフェニレン基に結合し
た水素の少なくとも1個はハロアルキル基で置換されて
なる)を有する繰返し単位を含有する特定の芳香族ポリ
スルホン系重合体のハロアルキル基が、アミンと反応し
た重合体からなる陰イオン交換体であって、上記芳香族
ポリスルホン系重合体におけるハロアルキル基の含有量
が1.0〜4.0mmol/gである陰イオン交換体。
Description
特には、海水濃縮、かん水の脱塩等のための電気透析、
酸やアルカリの拡散透析、電解または電池用の隔膜に使
用できる陰イオン交換膜に適した陰イオン交換体に関す
る。
スチレン−ジビニルベンゼン系共重合体に陰イオン交換
基を導入してなる重合体がある。スチレン−ジビニルベ
ンゼン系共重合体は、ベンゼン核の反応性を利用して陽
イオン交換基や陰イオン交換基に容易に変換できるだけ
でなく、耐薬品性、耐熱性に優れ、架橋剤となるジビニ
ルベンゼンの含有量を変えることにより、イオン交換特
性や選択透過性を制御できることから、様々な用途に用
いられ、多種の品種が開発されてきた。
ための海水濃縮、各種産業から排出される排水からの酸
またはアルカリの回収、レドックスフロー電池やメタノ
ール電池用の隔膜等の新しい用途においては、従来のス
チレン−ジビニルベンゼン系共重合体からなるイオン交
換膜では対応できない問題があった。
を低くすること、膜厚を薄くすることが必要であるが、
架橋密度を低くするとイオン選択性や耐薬品性が低下
し、膜厚を薄くすると機械的強度が低下する。
等の分離膜においては、機械的強度および加工性の優れ
たエンジニアリングプラスチック系の材料が使用されて
いる。特に耐薬品性が優れたポリスルホン系重合体から
なる膜については、イオン交換基が導入されたものにつ
いては限外ろ過膜や逆浸透膜での透過性の改良に用いら
れ、イオン選択透過性が付与されたものはイオン交換膜
への適用が検討されてきた。例えば、式(a)からなる
繰り返し単位を有するポリスルホンのクロロメチル化物
を、トリメチルアミンで4級化した強塩基性の陰イオン
交換膜がJ.MEMBRANE SCIENCE,22
(1985)325〜332に記載されている。しか
し、このポリスルホン系重合体からなるイオン交換膜は
非架橋であり、イオン交換容量を増加させて抵抗を低下
させようとすると、吸水率が急激に増加し、イオン選択
透過性が低下する。
て、ブロモメチル化ポリスルホンとポリスルホンとの混
合物からなるアミノ化ポリマーを多孔性ポリスルホン支
持体にコーティングした複合陰イオン交換膜が開発さ
れ、酸の透析分離へ利用できることが[繊維と工業]4
4巻1号11頁(1988)に記載されている。この膜
はイオン交換容量を一定に制御できる効果はあるもの
の、実用面で従来のスチレン−ジビニルベンゼン系共重
合体からなる陰イオン交換膜に代替できるものではなか
った。
容量が高くともイオン選択透過性が高く、電気抵抗が低
い安価な陰イオン交換体および陰イオン交換膜の提供を
目的とする。
る繰返し単位を有する芳香族ポリスルホン系重合体(式
1において、R1〜R4は互いに同一または異なる炭素
数1〜8の炭化水素基またはフッ素原子を示す。a、b
は0〜8の整数、a+bは0〜7、c、dは0〜4の整
数、c+dは0〜7を示す。また、R3またはR4が結
合できるフェニレン基に結合した水素の少なくとも1個
はハロアルキル基で置換されてなる。)のハロアルキル
基が、アミンと反応した重合体からなる陰イオン交換体
を提供する。
体に陰イオン交換基を導入した陰イオン交換体におい
て、従来より主として用いられてきた、ベンゼン環とベ
ンゼン環との間に単結合以外の基を含むもの(例えば、
ビスフェニルプロパンのフェニル環に陰イオン交換基が
導入されてなる芳香族ポリスルホン系重合体)からなる
陰イオン交換体より、ビフェニル環に陰イオン交換基が
導入されてなる上記芳香族ポリスルホン系重合体からな
る本発明の陰イオン交換体がはるかに優れたイオン選択
性と耐久性を有することを見出した。
で示される繰返し単位を有する芳香族ポリスルホン系重
合体のハロアルキル基の一部または全部が、アミンと反
応してなる重合体からなる。上記芳香族ポリスルホン系
重合体における、式1で示される繰返し単位の含有量は
80質量%以上であるのが好ましい。
性質の向上等を目的として、陰イオン交換基を有しない
重合体と混合して用いることができる。なかでも、本発
明の陰イオン交換体と、式2で示される重合体との混合
物からなる陰イオン交換体は、イオン選択透過性に優
れ、かつ、機械的性質および耐薬品性が優れることから
好ましく用いられる。
O、O−Py−O、O−Py−Py−O、O−Py−
(CH3)2−Py−O、Sであり、Pyはフェニレン
基である。mは10〜100であり、nは0〜100で
ある。
陰イオン交換体との相溶性、得られた混合物からなる陰
イオン交換体の機械的性質、耐久性等の観点から、特に
は、YがO−Py−Py−OでありZがOであるもの、
YがO−Py−Py−OでありZがSであるもの、Yが
Oでありnが0であるもの、YがO−Py−Py−Oで
ありnが0であるものが好ましい。
る重合体の混合割合は、陰イオン交換体100質量部に
対して、式2で示される重合体5〜300質量部とする
のが好ましい。
香族ポリスルホン系重合体におけるハロアルキル基の含
有量が1.0〜4.0mmol/gであるのが好まし
い。ハロアルキル基の含有量が上記範囲である場合、ア
ミンとの反応性が高く、得られる陰イオン交換体のイオ
ン選択透過性が良好である。上記ハロアルキル基の含有
量は、特には1.5〜3.5mmol/gであるのが好
ましい。
上記芳香族ポリスルホン系重合体に含まれるハロアルキ
ル基全体に対してアミンと反応したハロアルキル基の比
率が30mol%以上であるものが好ましい。上記ポリ
スルホン系重合体におけるハロアルキル基の含有量と、
ハロアルキル基全体に対してアミンと反応したハロアル
キル基の比率を選択することにより、目標とするイオン
交換容量を有する陰イオン交換体を得ることができる。
上記ハロアルキル基の比率は特には50mol%以上で
あるのが好ましい。
は0.5〜4.0ミリ当量/g乾燥樹脂であるのが好ま
しい。イオン交換容量が0.5ミリ当量/g乾燥樹脂よ
り小さい場合は比抵抗が大きくなり、4.0ミリ当量/
g乾燥樹脂より大きい場合はイオン選択透過性が低下す
る。イオン交換容量は特には0.8〜3.5ミリ当量/
g乾燥樹脂、さらには1.7〜3.2ミリ当量/g乾燥
樹脂であるのが好ましい。
たものは、イオン交換膜として種々の用途に用いること
ができる。本発明の陰イオン交換膜は、比較的高いイオ
ン交換容量を有していても、固定イオン濃度を4ミリ当
量/gH2O以上、好ましくは6ミリ当量/gH2O以
上と高くでき、高いイオン選択性と、高い透過性を発現
できると考えられる。
における0.5mol/L硫酸中の交流比抵抗が50〜
6000Ω・cmであるのが好ましい。この比抵抗が上
記範囲内である場合はイオン選択透過性が高く、拡散透
析による酸の回収においては高純度で酸を回収でき、電
気透析や電解においては高い電流効率を保つことができ
る。ここで上記比抵抗は、膜を0.5mol/Lの硫酸
中で平衡させ、1000Hzの交流でLCRメータによ
って測定した値である。
は、陰イオン交換膜の用途および使用条件等により異な
るが、0.1〜300μm、特には1〜100μm、さ
らには5〜50μmとするのが好ましい。
る繰返し単位を有する芳香族ポリスルホン系重合体のハ
ロアルキル基の一部または全部をアミンと反応させるこ
とにより得られる。
X(sは1〜5の整数、XはCl、BrまたはI)が好
ましいが、特にはクロロメチル基、3−ブロモプロピル
基、4−ブロモブチル基、5−ブロモペンチル基等が好
ましく、なかでも反応が容易である点からクロロメチル
基が好ましい。クロロメチル基を導入する場合は、例え
ば、ビフェニル環を含有する芳香族ポリスルホン系重合
体と、(クロロメチル)メチルエーテル、1,4−ビス
(クロロメトキシ)ブタン、1−クロロメトキシ−4−
クロロブタン、またはホルマリン−塩化水素系、パラホ
ルムアルデヒド−塩化水素系等の親電子反応性のクロロ
メチル化剤とを反応させる。このとき触媒として塩化ス
ズ等を用いることができる。これにより上記芳香族ポリ
スルホン系重合体のビフェニル環にクロロメチル基を選
択的に導入できる。
陰イオン交換体を得るためには、ハロアルキル化反応を
終了させるときに、反応停止剤としてメトキシ基を含有
する化合物を添加するのが好ましい。これにより、導入
されるハロアルキル基の量を制御できるとともに、得ら
れたハロアルキル基を有する上記芳香族ポリスルホン系
重合体を精製するときに、該重合体がゲル化するのを防
ぐことができる。
しては、1−メトキシエタノール、2−メトキシエタノ
ール等のメトキシアルコール、アニソール、p−メトキ
シフェノール等のメトキシ基を含有する芳香族化合物、
1,2−ジメトキシエタン等のメトキシ基を2個含有す
る化合物が挙げられる。なかでも1,2−ジメトキシエ
タンは安定であることから好ましい。
合体を、例えば以下の方法によりアミノ化し、製膜す
る。 (1)クロロメチル化重合体を溶媒に溶解し、モノアミ
ンを添加して一定量のクロロメチル基をモノアミンと反
応させた溶液を流延し、膜状に成形する方法。 (2)クロロメチル化重合体を溶媒に溶解させた溶液を
流延し、膜状に成形した後、モノアミンを添加して一定
量のクロロメチル基をモノアミンと反応させる方法。 (3)クロロメチル化重合体を溶媒に溶解し、クロロメ
チル基の一部、好ましくは20〜80mol%を第3ア
ミンと反応させ、膜状に成形した後、残部のクロロメチ
ル基を加熱処理、ルイス酸との接触、または少なくとも
2個以上のアミノ基を有するポリアミンと反応させて、
架橋構造を導入する方法。
ミンが使用できる。ここで、第1アミンとしては、メチ
ルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、n−ブ
チルアミン等のアルキルアミン、アニリン等の芳香族ア
ミン、またはエタノールアミン等が挙げられる。第2ア
ミンとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン等のジ
アルキルアミンの他、N−メチルアニリン等の芳香族ア
ミン、ピロリジン、ピペラジン、モルホリン等の複素環
アミン、またはジエタノールアミン等が挙げられる。
ン、トリエチルアミン等のトリアルキルアミンの他、
N,N−ジメチルアニリン、N−メチルジフェニルアミ
ン、ピリジン、キノリン、アクリジン、N−メチルピロ
ール、1−メチルインドール、N−エチルカルバゾール
等の芳香族アミン、N−メチルピロリジン、N−メチル
モルホリン等の複素環系アミン、またはトリエタノール
アミン等が挙げられる。なかでも、トリメチルアミン
は、低い比抵抗の膜が得られることから好ましく用いら
れる。
ン交換基と架橋構造を導入できるポリアミンのうち、ア
ミノ基を2個有するものとしては、式3で示されるもの
や、複素環系のジアミンが好ましい。 (A1)(A2)−N−(CH2)t−(A3)(A4) ・・・式3 式3において、A1、A2、A3、A4は互いに同一ま
たは異なる水素、炭素数1〜6のアルキル基またはヒド
ロキシアルキル基であり、tは1〜15の整数である。
具体的には、メチレンジアミン、エチレンジアミン、ト
リメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニ
レンジアミン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、シ
ンノリン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン、1
−メチルイミダゾール、N,N′−ジメチルピペラジ
ン、(1,4)ジアザビシクロ(2,2,2)オクタン
が挙げられる。アミノ基を3個以上有するものとして
は、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
テトラエチレンヘプタミン等のポリエチレンイミン化合
物やトリアジン、ヘキサメチレンテトラミン等の環状ポ
リアミンが挙げられる。
加工して用いることができるが、寸法安定性、取扱性等
の実用的な強度を付与するため、または比抵抗を低下さ
せるために、多孔性基材と複合させて、補強して用いて
もよい。
プロピレン、ポリテトラフルオロエチレン等の不織布
や、延伸展開法によって得られる微多孔膜が好ましく、
複合させる方法としては、陰イオン交換体、または陰イ
オン交換体の前駆体からなる溶液を接着剤として使用
し、あらかじめ作製した陰イオン交換膜と多孔性基材と
を、いわゆるウエットラミネート法で接着する方法が好
ましい。
方法としては、多孔性基材をイオン交換体層中に埋め込
む方法、薄い陰イオン交換膜と多孔性基材とを積層する
方法等が挙げられる。
平面状だけではなく、袋状、中空糸状、中空管状等に成
形してもよい。
較例(例4)を説明する。
dL/gのポリスルホン(アモコエンジニアリングポリ
マーズ社製品名:レーデルR5000NT)40gを準
備した。
ン737gに溶解したものに、クロロメチルメチルエー
テル171g、および無水塩化スズ4gをクロロメチル
メチルエーテル36gに溶解した溶液を添加し、80℃
にて6時間かけてクロロメチル化反応を行い、1,2−
ジメトキシエタン18gを添加して30分間撹拌し、反
応を停止させた。次いで、得られた反応生成物を塩化メ
チレンにて希釈し、メタノールを添加して沈澱させ、こ
れを洗浄し、固有粘度0.7dL/gのクロロメチル化
重合体Aを得た。
チル基の含有量は3.7mmol/gであり、クロロメ
チル基をすべてトリメチルアミンで反応させた場合のイ
オン交換容量は3.1ミリ当量/g乾燥樹脂であった。
N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFという)30
0mLに溶解した15質量%の溶液を調製した。この溶
液を冷却下、撹拌しながら、0℃の1mol/Lのトリ
メチルアミンのDMF溶液104mLをゆっくりと滴下
した後、2−メトキシエタノール65gを添加し、イオ
ン交換容量が2.0ミリ当量/g乾燥樹脂の溶液Aを得
た。
(以下、PET)フィルム上にバーコータにて塗工し、
80℃、1時間加熱乾燥せしめ膜厚25μmの陰イオン
交換膜Aを形成した後、PETフィルムを陰イオン交換
膜Aから剥離させた。得られた陰イオン交換膜Aの固定
イオン濃度は10ミリ当量/g・H2Oであり、25℃
における0.5mol/L硫酸中の交流比抵抗値は20
0Ω・cmであった。
を75℃とした以外は例1と同様にしてクロロメチル化
重合体Bを得た。クロロメチル化重合体Bの固有粘度は
0.6dL/gであり、クロロメチル基の含有量は3.
5mmol/gであり、クロロメチル基をすべてトリメ
チルアミンで反応させた場合のイオン交換容量は2.8
ミリ当量/g乾燥樹脂であった。
にしてアミノ化し、イオン交換容量が2.3ミリ当量/
g乾燥樹脂の溶液Bを得、例1と同様にして膜厚25μ
mの陰イオン交換膜Bを作成した。陰イオン交換膜Bの
固定イオン濃度は8ミリ当量/g・H2Oであり、25
℃における0.5mol/L硫酸中の交流比抵抗値は2
58Ω・cmであった。
を50℃とした以外は例1と同様にしてクロロメチル化
重合体Cを得た。クロロメチル化重合体Cの固有粘度は
0.6dL/gであり、クロロメチル基の含有量は2.
4mmol/gであり、クロロメチル基をすべてトリメ
チルアミンで反応させた場合のイオン交換容量は2.1
ミリ当量/g乾燥樹脂であった。
にしてアミノ化し、イオン交換容量が2.0ミリ当量/
g乾燥樹脂の溶液Cを得、例1と同様にして膜厚25μ
mの陰イオン交換膜Cを作成した。陰イオン交換膜Cの
固定イオン濃度は8ミリ当量/g・H2Oであり、25
℃における0.5mol/L硫酸中の交流比抵抗値は2
70Ω・cmであった。
粘度0.4dL/gのポリスルホン(アモコエンジニア
リングポリマーズ社製品名:ユーデルP3500)を準
備した。
クロロメチル化反応を行い、得られた反応生成物を例1
と同様にして沈殿させた後、洗浄し、固有粘度0.65
dL/gのクロロメチル化重合体Dを得た。クロロメチ
ル化重合体Dにおけるクロロメチル基の含有量は3.2
mmol/gであり、クロロメチル基をすべてトリメチ
ルアミンで反応させた場合のイオン交換容量は2.7ミ
リ当量/g乾燥樹脂であった。
にしてアミノ化し、イオン交換容量が2.3ミリ当量/
g乾燥樹脂の溶液Dを得た。例1と同様にして膜厚25
μmの陰イオン交換膜Dを作成した。陰イオン交換膜D
の固定イオン濃度は5ミリ当量/g・H2Oであり、2
5℃における0.5mol/L硫酸中の交流比抵抗値は
110Ω・cmであった。
交換膜を用いて以下のようにして拡散透析による酸の回
収を行った。陰イオン交換膜を2室セルに組み、一方の
室に0.4molのアルミニウムイオンを含有する3m
ol/Lの硫酸を満たし、もう一方の室に純水を供給し
た。純水側に拡散した酸とアルミニウムイオンの濃度を
測定し、酸の透過係数、アルミニウムイオンの透過係
数、酸とアルミニウムイオンの透過係数比を求めた。
25℃にて2週間浸漬して膨潤させた後、上記と同様に
して酸の透過係数(mol・m−2・h−1・(mol
/L)−1)、アルミニウムイオンの透過係数(mol
・m−2・h−1・(mol/L)−1)、酸とアルミ
ニウムイオンの透過係数比を求めた。以上の結果を表1
に示す。本発明の陰イオン交換膜は酸の選択透過性に優
れ、イオン交換水で膨潤させた後の性能も優れている。
に優れたポリスルホンを基本骨格とし、ビフェノール構
造に選択的に陰イオン交換基が導入されることにより、
高いイオン選択透過性、高い透過性、優れた耐久性を有
する。よって、この陰イオン交換体からなる陰イオン交
換膜を拡散透析による酸の回収に用いると、高純度の酸
が効率よく回収できる。また、電気透析や電解に用いる
と、目的とする酸またはアルカリが高い濃縮濃度で効率
よく得られる。
Claims (7)
- 【請求項1】式1で示される繰返し単位を有する芳香族
ポリスルホン系重合体(式1において、R1〜R4は互
いに同一または異なる炭素数1〜8の炭化水素基または
フッ素原子を示す。a、bは0〜4の整数、a+bは0
〜8、c、dは0〜4の整数、c+dは0〜7を示す。
また、R3またはR4が結合できるフェニレン基に結合
した水素の少なくとも1個はハロアルキル基で置換され
てなる。)のハロアルキル基が、アミンと反応した重合
体からなる陰イオン交換体。 【化1】 - 【請求項2】上記芳香族ポリスルホン系重合体における
ハロアルキル基の含有量が1.0〜4.0mmol/g
である請求項1記載の陰イオン交換体。 - 【請求項3】イオン交換容量が0.5〜4.0ミリ当量
/g乾燥樹脂である請求項1または2記載の陰イオン交
換体。 - 【請求項4】ハロアルキル基全体に対してアミンと反応
したハロアルキル基の比率が30mol%以上である請
求項1〜3いずれか記載の陰イオン交換体。 - 【請求項5】アミンがモノアミンである請求項1〜4い
ずれか記載の陰イオン交換体。 - 【請求項6】請求項1〜5いずれか記載の陰イオン交換
体が膜状に成形された陰イオン交換膜。 - 【請求項7】25℃における0.5mol/L硫酸中の
交流比抵抗値が50〜6000Ω・cmである請求項6
記載の陰イオン交換膜。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001229670A JP2003038965A (ja) | 2001-07-30 | 2001-07-30 | 陰イオン交換体および陰イオン交換膜 |
CA002396166A CA2396166A1 (en) | 2001-07-30 | 2002-07-29 | Anion exchanger and process for producing anion exchange membrane |
DE60214684T DE60214684T2 (de) | 2001-07-30 | 2002-07-29 | Anionenaustauscher und Verfahren zur Herstellung einer Anionenaustauschmembran |
EP02017084A EP1367086B1 (en) | 2001-07-30 | 2002-07-29 | Anion exchanger and process for producing anion exchange membrane |
AT02017084T ATE339466T1 (de) | 2001-07-30 | 2002-07-29 | Anionenaustauscher und verfahren zur herstellung einer anionenaustauschmembran |
US10/207,147 US6780893B2 (en) | 2001-07-30 | 2002-07-30 | Anion exchanger and process for producing anion exchange membrane |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001229670A JP2003038965A (ja) | 2001-07-30 | 2001-07-30 | 陰イオン交換体および陰イオン交換膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003038965A true JP2003038965A (ja) | 2003-02-12 |
Family
ID=19061984
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001229670A Pending JP2003038965A (ja) | 2001-07-30 | 2001-07-30 | 陰イオン交換体および陰イオン交換膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003038965A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008115389A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-05-22 | Samsung Sdi Co Ltd | ポリスルホン、ポリスルホン混合物、ポリスルホンの架橋体、電解質膜、及び燃料電池 |
WO2013089084A1 (ja) * | 2011-12-13 | 2013-06-20 | セントラル硝子株式会社 | へキサフルオロイソプロパノール基を含むポリスルホンおよびその合成方法 |
JP2014503634A (ja) * | 2010-12-12 | 2014-02-13 | ベン‐グリオン ユニバーシティ オブ ザ ネゲヴ リサーチ アンド デベロップメント オーソリティ | 陰イオン交換膜、その調製方法および用途 |
US8993220B2 (en) | 2009-04-10 | 2015-03-31 | Asml Netherlands B.V. | Immersion lithographic apparatus and a device manufacturing method |
JP2017063039A (ja) * | 2016-10-28 | 2017-03-30 | 公立大学法人首都大学東京 | 高分子電解質膜及び燃料電池 |
-
2001
- 2001-07-30 JP JP2001229670A patent/JP2003038965A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008115389A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-05-22 | Samsung Sdi Co Ltd | ポリスルホン、ポリスルホン混合物、ポリスルホンの架橋体、電解質膜、及び燃料電池 |
US8026339B2 (en) | 2006-10-31 | 2011-09-27 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Polysulfone, electrolyte membrane using the same, and fuel cell using the electrolyte membrane |
US8993220B2 (en) | 2009-04-10 | 2015-03-31 | Asml Netherlands B.V. | Immersion lithographic apparatus and a device manufacturing method |
JP2014503634A (ja) * | 2010-12-12 | 2014-02-13 | ベン‐グリオン ユニバーシティ オブ ザ ネゲヴ リサーチ アンド デベロップメント オーソリティ | 陰イオン交換膜、その調製方法および用途 |
WO2013089084A1 (ja) * | 2011-12-13 | 2013-06-20 | セントラル硝子株式会社 | へキサフルオロイソプロパノール基を含むポリスルホンおよびその合成方法 |
JP2013144780A (ja) * | 2011-12-13 | 2013-07-25 | Central Glass Co Ltd | へキサフルオロイソプロパノール基を含むポリスルホンおよびその合成方法 |
JP2017063039A (ja) * | 2016-10-28 | 2017-03-30 | 公立大学法人首都大学東京 | 高分子電解質膜及び燃料電池 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6780893B2 (en) | Anion exchanger and process for producing anion exchange membrane | |
JP6008870B2 (ja) | 陰イオン交換膜、その調製方法および用途 | |
EP0948392B1 (en) | Use of a charged porous membrane for water softening | |
JP2003096219A (ja) | 陰イオン交換膜 | |
EP0352798A2 (en) | Anion exchanger | |
KR20120082007A (ko) | 음이온 교환 고분자전해질 | |
Hao et al. | Preparation of solvent-resistant anion-exchange membranes | |
JP2003038965A (ja) | 陰イオン交換体および陰イオン交換膜 | |
US5300228A (en) | Method for separating and recovering an acid | |
JP2522356B2 (ja) | 新規な架橋構造を有する陰イオン交換体 | |
JP4027184B2 (ja) | 陰イオン交換膜の製造方法 | |
AU2001264921B2 (en) | Modified sulfonamide polymers | |
JPH0722710B2 (ja) | 陰イオン交換体 | |
CN1039738A (zh) | 阴离子交换剂 | |
JP3345086B2 (ja) | 複層陰イオン交換膜の製造方法および酸の回収方法 | |
JP2828690B2 (ja) | 複層陰イオン交換膜 | |
JPH0813326B2 (ja) | 酸の新規な回収方法 | |
JPH04288346A (ja) | イオン交換膜及びその製造方法 | |
JPH04288347A (ja) | イオン交換膜 | |
JP3126422B2 (ja) | 酸拡散透析方法 | |
JPH06172559A (ja) | 一価陰イオン選択性陰イオン交換膜 | |
JPH09227698A (ja) | 架橋構造を有する陰イオン交換膜 | |
JPH04202440A (ja) | 改良された陰イオン交換膜及び製造法と酸の回収方法 | |
JPH04359030A (ja) | 複層陰イオン交換膜及びそれを使用する酸の回収方法 | |
JPH03115440A (ja) | 複層陰イオン交換膜 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080326 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20080418 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090708 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090714 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20091110 |