JP3126422B2 - 酸拡散透析方法 - Google Patents
酸拡散透析方法Info
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- JP3126422B2 JP3126422B2 JP03198651A JP19865191A JP3126422B2 JP 3126422 B2 JP3126422 B2 JP 3126422B2 JP 03198651 A JP03198651 A JP 03198651A JP 19865191 A JP19865191 A JP 19865191A JP 3126422 B2 JP3126422 B2 JP 3126422B2
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- diffusion dialysis
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、拡散透析により、酸含
有溶液から酸を効率よく選択的に回収または除去するた
めの方法に関する。
有溶液から酸を効率よく選択的に回収または除去するた
めの方法に関する。
【0002】
【従来の技術】陰イオン交換膜を使用して、酸と金属イ
オンを含有する溶液から濃度差を駆動力として酸を回収
し、金属イオンを分離する、いわゆる拡散透析は、既に
多くの分野で使用されている。このような目的に用いる
拡散透析膜としては、数多くの文献、特許が報告されて
いるが、最も実用的な有益なものとして、クロロメチル
スチレン(またはビニルピリジン)−ジビニルベンゼン
共重合体のアミノ化(または4級ピリジニウム化)物か
らなる陰イオン交換膜がある。しかし、これらの陰イオ
ン交換膜を使用しての、3価の鉄イオンなどの不純物を
含有する塩酸溶液などからの酸の回収では、酸の透過性
や選択分離性が著しく低下する欠点がある。
オンを含有する溶液から濃度差を駆動力として酸を回収
し、金属イオンを分離する、いわゆる拡散透析は、既に
多くの分野で使用されている。このような目的に用いる
拡散透析膜としては、数多くの文献、特許が報告されて
いるが、最も実用的な有益なものとして、クロロメチル
スチレン(またはビニルピリジン)−ジビニルベンゼン
共重合体のアミノ化(または4級ピリジニウム化)物か
らなる陰イオン交換膜がある。しかし、これらの陰イオ
ン交換膜を使用しての、3価の鉄イオンなどの不純物を
含有する塩酸溶液などからの酸の回収では、酸の透過性
や選択分離性が著しく低下する欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の欠点
を解消して、塩酸中の鉄イオンのように、金属錯アニオ
ンを形成する不純物を含有する酸溶液から酸を回収でき
る拡散透析方法を提供することを目的とし、更には、従
来では回収メリットがないとされていた製造工程液また
は廃液処理に適用することにより環境保護と省資源に役
立つ拡散透析による酸の回収方法を提供することを目的
とする。
を解消して、塩酸中の鉄イオンのように、金属錯アニオ
ンを形成する不純物を含有する酸溶液から酸を回収でき
る拡散透析方法を提供することを目的とし、更には、従
来では回収メリットがないとされていた製造工程液また
は廃液処理に適用することにより環境保護と省資源に役
立つ拡散透析による酸の回収方法を提供することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、拡散透析膜の
片面に、酸根の式量が100以下の酸と不純物との混合
溶液を接触させ、他方の面に水を接触させることによ
り、上記混合溶液から上記酸を選択的に拡散透析膜の他
方の面側に透過させる酸の拡散透析方法において、上記
拡散透析膜が、陰イオン交換体の主体層からなり、その
混合溶液に接触する側に、強酸性陽イオン交換体層を有
し、前記強酸性陽イオン交換体層が、実質的に芳香族環
と連結基から構成された重合体であって、繰り返し単位
内に一般式(1)−X−Ar−Y−(ただし、式中X、
Yは、−O−、−S−、炭素数1〜13のアルキレン基
または単結合である。Arは
片面に、酸根の式量が100以下の酸と不純物との混合
溶液を接触させ、他方の面に水を接触させることによ
り、上記混合溶液から上記酸を選択的に拡散透析膜の他
方の面側に透過させる酸の拡散透析方法において、上記
拡散透析膜が、陰イオン交換体の主体層からなり、その
混合溶液に接触する側に、強酸性陽イオン交換体層を有
し、前記強酸性陽イオン交換体層が、実質的に芳香族環
と連結基から構成された重合体であって、繰り返し単位
内に一般式(1)−X−Ar−Y−(ただし、式中X、
Yは、−O−、−S−、炭素数1〜13のアルキレン基
または単結合である。Arは
【化3】
である。ここで、R
1
〜R
5
は、互いに同一または異な
るハメットの置換基定数が負の置換基。aは0〜3、b
+cおよびd+eはいずれも0〜5。)を含有する重合
体からなり、その芳香族環に、スルホン酸基が導入され
た陽イオン交換体層である酸拡散透析方法を提供する
(以下、化3を一般式(2)という)。また、本発明
は、拡散透析膜の片面に、酸根の式量が100以下の酸
と不純物との混合溶液を接触させ、他方の面に水を接触
させることにより、上記混合溶液から上記酸を選択的に
拡散透析膜の他方の面側に透過させる酸の拡散透析方法
において、上記拡散透析膜が、陰イオン交換体の主体層
からなり、その混合溶液に接触する側に、強酸性陽イオ
ン交換体層を有し、前記強酸性陽イオン交換体層が、C
F 2 =CF(OCF 2 CF(CF 3 )) m O(CF 2 )
n SO 2 F(mは0〜2、nは0〜4であり、mとnは
同時に0にならない。)と四フッ化エチレンとの共重合
体からなり、SO 2 F基がSO 3 H基に変換された陽イ
オン交換体層である酸拡散透析方法を提供する。
るハメットの置換基定数が負の置換基。aは0〜3、b
+cおよびd+eはいずれも0〜5。)を含有する重合
体からなり、その芳香族環に、スルホン酸基が導入され
た陽イオン交換体層である酸拡散透析方法を提供する
(以下、化3を一般式(2)という)。また、本発明
は、拡散透析膜の片面に、酸根の式量が100以下の酸
と不純物との混合溶液を接触させ、他方の面に水を接触
させることにより、上記混合溶液から上記酸を選択的に
拡散透析膜の他方の面側に透過させる酸の拡散透析方法
において、上記拡散透析膜が、陰イオン交換体の主体層
からなり、その混合溶液に接触する側に、強酸性陽イオ
ン交換体層を有し、前記強酸性陽イオン交換体層が、C
F 2 =CF(OCF 2 CF(CF 3 )) m O(CF 2 )
n SO 2 F(mは0〜2、nは0〜4であり、mとnは
同時に0にならない。)と四フッ化エチレンとの共重合
体からなり、SO 2 F基がSO 3 H基に変換された陽イ
オン交換体層である酸拡散透析方法を提供する。
【0005】本発明で使用される拡散透析膜は、基本的
には、表面に特定の強酸性陽イオン交換体層(以下、単
に強酸性陽イオン交換体層という)を有する陰イオン交
換膜からなり、これを酸の拡散透析プロセスに使用する
ことにより、酸の選択透過性の安定化が達成されるもの
であるが、これは、従来にない発想と新しい知見に基づ
くものである。
には、表面に特定の強酸性陽イオン交換体層(以下、単
に強酸性陽イオン交換体層という)を有する陰イオン交
換膜からなり、これを酸の拡散透析プロセスに使用する
ことにより、酸の選択透過性の安定化が達成されるもの
であるが、これは、従来にない発想と新しい知見に基づ
くものである。
【0006】本発明者は、選択性、透過性の優れた拡散
透析膜について鋭意検討したところ、特定の不純物を含
有した酸溶液の拡散透析において、水素イオン/陽イオ
ン(水素イオンを除く)の選択透過性が優れた陰イオン
交換膜ほど、酸については透過性や選択性が著しく低下
する現象を認めた。陰イオン交換膜の酸についての選択
透過性を阻害する不純物について調査した結果、イソポ
リ酸や金属錯アニオンであることをつきとめ、かかるア
ニオンを含有する酸溶液に対し、特定の陽イオン交換体
膜により実用的な酸の回収方法を見出した。しかしなが
ら陽イオン交換膜においては、不純物として水素イオン
以外の陽イオンが共存していると選択性が充分でない欠
点を有していた。
透析膜について鋭意検討したところ、特定の不純物を含
有した酸溶液の拡散透析において、水素イオン/陽イオ
ン(水素イオンを除く)の選択透過性が優れた陰イオン
交換膜ほど、酸については透過性や選択性が著しく低下
する現象を認めた。陰イオン交換膜の酸についての選択
透過性を阻害する不純物について調査した結果、イソポ
リ酸や金属錯アニオンであることをつきとめ、かかるア
ニオンを含有する酸溶液に対し、特定の陽イオン交換体
膜により実用的な酸の回収方法を見出した。しかしなが
ら陽イオン交換膜においては、不純物として水素イオン
以外の陽イオンが共存していると選択性が充分でない欠
点を有していた。
【0007】かくして本発明者は、不純物が、陽イオン
の系、イソポリ酸や金属錯アニオンのように質量の大き
な陰イオンの系、または陽イオンと質量の大きな陰イオ
ンが共存する系のいずれにおいても、選択性、透過性、
性能安定性の優れた酸拡散透析膜について検討した結
果、陽イオン交換体層の薄膜を陰イオン交換体の主体層
の表面に設けることにより達成できることを見出し本発
明を完成せしめた。
の系、イソポリ酸や金属錯アニオンのように質量の大き
な陰イオンの系、または陽イオンと質量の大きな陰イオ
ンが共存する系のいずれにおいても、選択性、透過性、
性能安定性の優れた酸拡散透析膜について検討した結
果、陽イオン交換体層の薄膜を陰イオン交換体の主体層
の表面に設けることにより達成できることを見出し本発
明を完成せしめた。
【0008】以下に本発明を更に詳しく説明すると、強
酸性陽イオン交換体層を陰イオン交換体の主体層の表面
に設ける方法としては、陰イオン交換体の主体層の表面
に陽イオン交換基を有する化合物を付着または吸着させ
る方法、または、スルホン化等の化学反応により、陰イ
オン交換体の主体層の表面の陰イオン交換基を強酸性陽
イオン交換基に変換する方法なども使用できる。しか
し、耐久性に優れ、酸の透過性が低下し難いことから、
好ましくは、酸の透過性、薄膜成形性に優れた強酸性陽
イオン交換体フィルムを形成し、これを陰イオン交換体
の主体層に積層する方法が使用される。
酸性陽イオン交換体層を陰イオン交換体の主体層の表面
に設ける方法としては、陰イオン交換体の主体層の表面
に陽イオン交換基を有する化合物を付着または吸着させ
る方法、または、スルホン化等の化学反応により、陰イ
オン交換体の主体層の表面の陰イオン交換基を強酸性陽
イオン交換基に変換する方法なども使用できる。しか
し、耐久性に優れ、酸の透過性が低下し難いことから、
好ましくは、酸の透過性、薄膜成形性に優れた強酸性陽
イオン交換体フィルムを形成し、これを陰イオン交換体
の主体層に積層する方法が使用される。
【0009】強酸性陽イオン交換体層としては、CF2
=CF(OCF2 CF(CF3 ))m O(CF2 )n S
O2 F(化学式におけるmは0〜2、nは0〜4、ただ
しm,nが同時に0にならない。)と四フッ化エチレン
との共重合体からなり、SO2 F基がSO3 H基に変換
された陽イオン交換体からなるものを用いる。強酸性陽
イオン交換体層は、イオン交換容量が0.6〜2.0ミ
リ当量/g乾燥樹脂であることが好ましく、0.9〜
1.6ミリ当量/g乾燥樹脂である場合はさらに好まし
い。強酸性陽イオン交換体層は、厚みが0.01〜25
μmであることが好ましく、0.1〜10μmである場
合はさらに好ましい。
=CF(OCF2 CF(CF3 ))m O(CF2 )n S
O2 F(化学式におけるmは0〜2、nは0〜4、ただ
しm,nが同時に0にならない。)と四フッ化エチレン
との共重合体からなり、SO2 F基がSO3 H基に変換
された陽イオン交換体からなるものを用いる。強酸性陽
イオン交換体層は、イオン交換容量が0.6〜2.0ミ
リ当量/g乾燥樹脂であることが好ましく、0.9〜
1.6ミリ当量/g乾燥樹脂である場合はさらに好まし
い。強酸性陽イオン交換体層は、厚みが0.01〜25
μmであることが好ましく、0.1〜10μmである場
合はさらに好ましい。
【0010】別の強酸性陽イオン交換体層としては、実
質的に芳香族環と連結基から構成された重合体であっ
て、繰り返し単位内に、一般式(1)−X−Ar−Y−
(ただし、式中X、Yは、−O−、−S−、炭素数1〜
13のアルキレン基または単結合である。
質的に芳香族環と連結基から構成された重合体であっ
て、繰り返し単位内に、一般式(1)−X−Ar−Y−
(ただし、式中X、Yは、−O−、−S−、炭素数1〜
13のアルキレン基または単結合である。
【0011】Arは一般式(2)である。
【0012】ここでR1 〜R5 は、互いに同一または異
なるハメットの置換基定数が負の置換基。aは0〜3、
b+cおよびd+eは0〜5である。)を含有する重合
体からなり、その芳香族環に、スルホン酸基が導入され
た陽イオン交換体が使用される。かかる陽イオン交換体
は、主鎖に芳香族環を有しているため機械的性質、耐熱
性、耐薬品性、薄膜成形性に優れている。上記一般式
(1)を有する好ましい具体例としては、
なるハメットの置換基定数が負の置換基。aは0〜3、
b+cおよびd+eは0〜5である。)を含有する重合
体からなり、その芳香族環に、スルホン酸基が導入され
た陽イオン交換体が使用される。かかる陽イオン交換体
は、主鎖に芳香族環を有しているため機械的性質、耐熱
性、耐薬品性、薄膜成形性に優れている。上記一般式
(1)を有する好ましい具体例としては、
【0013】
【化4】
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】
【0016】等を繰り返し単位として含む重合体であ
る。好ましくは、スルホン酸基を0.5〜4.0ミリ当
量/g乾燥樹脂、さらに好ましくは1.0〜2.0ミリ
当量/g乾燥樹脂だけ導入した陽イオン交換体層が例示
される。
る。好ましくは、スルホン酸基を0.5〜4.0ミリ当
量/g乾燥樹脂、さらに好ましくは1.0〜2.0ミリ
当量/g乾燥樹脂だけ導入した陽イオン交換体層が例示
される。
【0017】本発明では、更に好ましくは、芳香族系重
合体が、少なくとも2種の繰り返し単位からなる共重合
体であって、一方の繰り返し単位の芳香族環にスルホン
酸基がブロック的に導入された強酸性陽イオン交換体層
を使用することが、透過性、選択性が高く、かつ機械的
性質に優れている点で好ましい。
合体が、少なくとも2種の繰り返し単位からなる共重合
体であって、一方の繰り返し単位の芳香族環にスルホン
酸基がブロック的に導入された強酸性陽イオン交換体層
を使用することが、透過性、選択性が高く、かつ機械的
性質に優れている点で好ましい。
【0018】かかる強酸性陽イオン交換体層としては、
ポリフェニレンオキシド/ポリエーテルスルホン共重合
体、ポリフェニレンスルフィド/ポリエーテルスルホン
共重合体、ポリアリールエーテルスルホン/ポリエーテ
ルスルホン共重合体、ポリアリールエーテルアリレート
/ポリアリレート共重合体またはポリアリールエーテル
スルホン/ポリチオエーテルスルホン共重合体であり、
例えば、
ポリフェニレンオキシド/ポリエーテルスルホン共重合
体、ポリフェニレンスルフィド/ポリエーテルスルホン
共重合体、ポリアリールエーテルスルホン/ポリエーテ
ルスルホン共重合体、ポリアリールエーテルアリレート
/ポリアリレート共重合体またはポリアリールエーテル
スルホン/ポリチオエーテルスルホン共重合体であり、
例えば、
【0019】
【化7】
【0020】等の重合体のスルホン化物が例示される。
ただし、p,qは、2〜200で、p/qは、100/
1〜1/10である。これらの重合体は、本出願人によ
る特開平1−215348、特開平2−245035お
よび特開平2−248434に記載されている方法によ
って得ることができる。
ただし、p,qは、2〜200で、p/qは、100/
1〜1/10である。これらの重合体は、本出願人によ
る特開平1−215348、特開平2−245035お
よび特開平2−248434に記載されている方法によ
って得ることができる。
【0021】本発明に使用する陰イオン交換体の主体層
としては、上記の強酸性陽イオン交換体層と同種の重合
体でも、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体等の異な
る重合体でも使用されるが、好ましくは、膜の選択透過
性や機械的性質が優れることから、実質的に芳香族環と
連結基から構成された重合体において、繰り返し単位内
に一般式(1)−X−Ar−Y−(ただし、式中X、Y
は、−O−、−S−、炭素数1〜13のアルキレン基ま
たは単結合である。Arは一般式(2)と同じである。
ここでR1 〜R5 は、互いに同一または異なるハメット
の置換基定数が負の置換基。aは0〜3、b+cおよび
d+eはいずれも0〜5。)を含有する重合体からな
り、その芳香族環に、陰イオン交換基が導入された陰イ
オン交換体が使用される。
としては、上記の強酸性陽イオン交換体層と同種の重合
体でも、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体等の異な
る重合体でも使用されるが、好ましくは、膜の選択透過
性や機械的性質が優れることから、実質的に芳香族環と
連結基から構成された重合体において、繰り返し単位内
に一般式(1)−X−Ar−Y−(ただし、式中X、Y
は、−O−、−S−、炭素数1〜13のアルキレン基ま
たは単結合である。Arは一般式(2)と同じである。
ここでR1 〜R5 は、互いに同一または異なるハメット
の置換基定数が負の置換基。aは0〜3、b+cおよび
d+eはいずれも0〜5。)を含有する重合体からな
り、その芳香族環に、陰イオン交換基が導入された陰イ
オン交換体が使用される。
【0022】かかる陰イオン交換体としては、化4、化
5、化6等の重合体に陰イオン交換基を0.5〜4.5
ミリ当量/g乾燥樹脂、好ましくは1.0〜3.5ミリ
当量/g乾燥樹脂になるように導入した陰イオン交換体
が例示される。
5、化6等の重合体に陰イオン交換基を0.5〜4.5
ミリ当量/g乾燥樹脂、好ましくは1.0〜3.5ミリ
当量/g乾燥樹脂になるように導入した陰イオン交換体
が例示される。
【0023】本発明では、なかでも繰り返し単位内に、
上記一般式(1)をブロック的に含有する重合体からな
るものが好ましい。例えば、ポリフェニレンオキシド/
ポリエーテルスルホン共重合体、ポリフェニレンスルフ
ィド/ポリエーテルスルホン共重合体、ポリアリールエ
ーテルスルホン/ポリエーテルスルホン共重合体、ポリ
アリールエーテルアリレート/ポリアリレート共重合体
またはポリアリールエーテルスルホン/ポリチオエーテ
ルスルホン共重合体である。例えば、化7の重合体に陰
イオン交換基が導入された陰イオン交換膜が例示され
る。
上記一般式(1)をブロック的に含有する重合体からな
るものが好ましい。例えば、ポリフェニレンオキシド/
ポリエーテルスルホン共重合体、ポリフェニレンスルフ
ィド/ポリエーテルスルホン共重合体、ポリアリールエ
ーテルスルホン/ポリエーテルスルホン共重合体、ポリ
アリールエーテルアリレート/ポリアリレート共重合体
またはポリアリールエーテルスルホン/ポリチオエーテ
ルスルホン共重合体である。例えば、化7の重合体に陰
イオン交換基が導入された陰イオン交換膜が例示され
る。
【0024】上記重合体に陰イオン交換基を導入する方
法としては、(a)アミノアルキル基を導入、必要によ
りハロゲン化アルキルで4級化する方法、または、
(b)ハロアルキル基を導入後、NH3 、1〜2級アミ
ンまたは3級アミンにより1〜3級アミンの弱塩基性陰
イオン交換基または4級アンモニウム塩の強塩基イオン
交換基を導入する方法、が使用できる。なかでも反応が
容易で、イオン交換容量の制御が容易であること、イオ
ン強度の異なる陰イオン交換基の導入性が優れているこ
と、ハロアルキル基の反応性を利用して架橋を導入でき
る点で、(b)のハロアルキル化−アミノ化反応が好ま
しく使用される。
法としては、(a)アミノアルキル基を導入、必要によ
りハロゲン化アルキルで4級化する方法、または、
(b)ハロアルキル基を導入後、NH3 、1〜2級アミ
ンまたは3級アミンにより1〜3級アミンの弱塩基性陰
イオン交換基または4級アンモニウム塩の強塩基イオン
交換基を導入する方法、が使用できる。なかでも反応が
容易で、イオン交換容量の制御が容易であること、イオ
ン強度の異なる陰イオン交換基の導入性が優れているこ
と、ハロアルキル基の反応性を利用して架橋を導入でき
る点で、(b)のハロアルキル化−アミノ化反応が好ま
しく使用される。
【0025】ハロアルキル基の導入方法としては、芳香
族環にアルキル基が置換されている重合体を原料とする
場合には、塩素化、臭素化等の反応も使用できる。一般
的には、クロロメチルメチルエーテル、1,4−ビス
(クロロメトキシ)ブタン、1−クロロメトキシ−4−
クロロブタンやホルマリン−塩化水素、パラホルムアル
デヒド−塩化水素等の親電子反応性のクロロメチル化反
応により、ブロック共重合体の−X−Ar−Y−繰り返
し単位の芳香族環に選択的に、ハロアルキル基を導入す
ることができる。
族環にアルキル基が置換されている重合体を原料とする
場合には、塩素化、臭素化等の反応も使用できる。一般
的には、クロロメチルメチルエーテル、1,4−ビス
(クロロメトキシ)ブタン、1−クロロメトキシ−4−
クロロブタンやホルマリン−塩化水素、パラホルムアル
デヒド−塩化水素等の親電子反応性のクロロメチル化反
応により、ブロック共重合体の−X−Ar−Y−繰り返
し単位の芳香族環に選択的に、ハロアルキル基を導入す
ることができる。
【0026】かくして得られたクロロメチル化重合体
は、好ましくは以下の方法にて膜状の陰イオン交換体と
することができる。(1)クロロメチル化重合体を溶液
化せしめ、アミンを添加、陰イオン交換樹脂溶液とした
後、流延し、膜状に成形せしめる。(2)クロロメチル
化重合体を溶液化せしめ、流延し、膜状に成形せしめた
後、アンモニアまたは1〜3級アミンと接触させ、残余
のクロロメチル基を陰イオン交換基に変換する。(3)
クロロメチル化重合体を溶液化せしめ、クロロメチル基
の0〜80モル%の3級アミンを添加し、陰イオン交換
樹脂溶液とした後、残余のクロロメチル基を加熱処理、
ルイス酸との接触、またはポリアミンと反応し架橋構造
を導入する。
は、好ましくは以下の方法にて膜状の陰イオン交換体と
することができる。(1)クロロメチル化重合体を溶液
化せしめ、アミンを添加、陰イオン交換樹脂溶液とした
後、流延し、膜状に成形せしめる。(2)クロロメチル
化重合体を溶液化せしめ、流延し、膜状に成形せしめた
後、アンモニアまたは1〜3級アミンと接触させ、残余
のクロロメチル基を陰イオン交換基に変換する。(3)
クロロメチル化重合体を溶液化せしめ、クロロメチル基
の0〜80モル%の3級アミンを添加し、陰イオン交換
樹脂溶液とした後、残余のクロロメチル基を加熱処理、
ルイス酸との接触、またはポリアミンと反応し架橋構造
を導入する。
【0027】上記方法に使用される陰イオン交換基導入
用のアミノ化剤としては、アンモニアの他、1級アミン
としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミ
ン、ブチルアミン、エタノールアミンが、2級アミンと
しては、ジメチルアミン、ジエチルアミン等のジアルキ
ルアミン、ジエタノールアミンが例示される。
用のアミノ化剤としては、アンモニアの他、1級アミン
としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミ
ン、ブチルアミン、エタノールアミンが、2級アミンと
しては、ジメチルアミン、ジエチルアミン等のジアルキ
ルアミン、ジエタノールアミンが例示される。
【0028】強塩基性イオン交換基導入用の3級アミン
としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン等のト
リアルキルアミン、トリエタノールアミンが例示され
る。またイオン交換基と架橋が導入されるポリアミンと
しては、メチレンジアミン、エチレンジアミン、トリメ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の一般式R
6 R7 N−(CH2 )k −NR8 R9 (R6 ,R7 ,R
8 ,R9 は、互いに同一または異なる水素原子または炭
素数1〜6の炭化水素基。kは、1〜10である。)で
示されるアルキレンジアミン、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等
のポリエチレンイミン化合物、フェニレンジアミン等の
芳香族ポリアミンなどが例示される。
としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン等のト
リアルキルアミン、トリエタノールアミンが例示され
る。またイオン交換基と架橋が導入されるポリアミンと
しては、メチレンジアミン、エチレンジアミン、トリメ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の一般式R
6 R7 N−(CH2 )k −NR8 R9 (R6 ,R7 ,R
8 ,R9 は、互いに同一または異なる水素原子または炭
素数1〜6の炭化水素基。kは、1〜10である。)で
示されるアルキレンジアミン、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン等
のポリエチレンイミン化合物、フェニレンジアミン等の
芳香族ポリアミンなどが例示される。
【0029】本発明に用いる陰イオン交換体の主体層
は、全イオン交換容量が、0.5〜4.5ミリ当量/g
乾燥樹脂である場合は、選択性と透過性が大きい点で好
ましい。全イオン交換容量が1.0〜3.5ミリ当量/
g乾燥樹脂である場合、特には1.6〜3.0ミリ当量
/g乾燥樹脂である場合はさらに好ましい。
は、全イオン交換容量が、0.5〜4.5ミリ当量/g
乾燥樹脂である場合は、選択性と透過性が大きい点で好
ましい。全イオン交換容量が1.0〜3.5ミリ当量/
g乾燥樹脂である場合、特には1.6〜3.0ミリ当量
/g乾燥樹脂である場合はさらに好ましい。
【0030】かくして得た陰イオン交換体の主体層を本
発明における酸拡散透析膜とするため、その表面に強酸
性陽イオン交換体層を設ける。かかる形成方法として
は、個別に製膜した後、加熱、加圧等により接合する方
法、適宜の接着剤、例えばイオン交換樹脂溶液により接
合する方法、離型性フイルムに、陽イオン交換樹脂溶液
をキャスト製膜せしめた後、陰イオン交換樹脂溶液を陽
イオン交換体層上にキャストし複層化せしめる方法、ま
たは、陽イオン交換樹脂溶液を既製の陰イオン交換膜に
塗布、造膜せしめる方法が使用される。
発明における酸拡散透析膜とするため、その表面に強酸
性陽イオン交換体層を設ける。かかる形成方法として
は、個別に製膜した後、加熱、加圧等により接合する方
法、適宜の接着剤、例えばイオン交換樹脂溶液により接
合する方法、離型性フイルムに、陽イオン交換樹脂溶液
をキャスト製膜せしめた後、陰イオン交換樹脂溶液を陽
イオン交換体層上にキャストし複層化せしめる方法、ま
たは、陽イオン交換樹脂溶液を既製の陰イオン交換膜に
塗布、造膜せしめる方法が使用される。
【0031】かくして得られる酸拡散透析膜は、陽イオ
ン交換体層の膜厚が、0.01〜25μmであることが
好ましい。陽イオン交換体層の膜厚が0.1〜10μm
である場合はさらに好ましい。陰イオン交換体の主体層
の厚みは、1〜300μmであることが好ましい。陰イ
オン交換体の主体層の厚みが10〜100μmである場
合はさらに好ましい。全膜厚(陽イオン交換体層の膜厚
と陰イオン交換体の主体層の厚みとの和)は1〜325
μmであることが好ましい。全膜厚が10〜125μm
である場合はさらに好ましい。
ン交換体層の膜厚が、0.01〜25μmであることが
好ましい。陽イオン交換体層の膜厚が0.1〜10μm
である場合はさらに好ましい。陰イオン交換体の主体層
の厚みは、1〜300μmであることが好ましい。陰イ
オン交換体の主体層の厚みが10〜100μmである場
合はさらに好ましい。全膜厚(陽イオン交換体層の膜厚
と陰イオン交換体の主体層の厚みとの和)は1〜325
μmであることが好ましい。全膜厚が10〜125μm
である場合はさらに好ましい。
【0032】本発明の拡散透析膜は、寸法安定性、取扱
性等を確保するために強度を大きくするために、多孔性
基材により、補強することができる。かかる多孔性基材
は、イオン交換体層に埋め込んで、補強された複合イオ
ン交換膜として使用できる他、透過性を損なうことを防
止する目的で、イオン交換体の薄膜層と多孔性基材層と
の複層イオン交換膜とすることができる。膜の形状は、
一般的な平面状だけではなく、袋状、スパイラル状、中
空糸、中空管などとして使用される。
性等を確保するために強度を大きくするために、多孔性
基材により、補強することができる。かかる多孔性基材
は、イオン交換体層に埋め込んで、補強された複合イオ
ン交換膜として使用できる他、透過性を損なうことを防
止する目的で、イオン交換体の薄膜層と多孔性基材層と
の複層イオン交換膜とすることができる。膜の形状は、
一般的な平面状だけではなく、袋状、スパイラル状、中
空糸、中空管などとして使用される。
【0033】上記陽イオン交換膜を使用して拡散透析に
より分離回収される酸としては、酸根の式量が100以
下の酸である。酸根の式量が100以下の酸としては、
HBr、HCl、HClO3 、HF、HI、HNO3 、
H2 SO4 、H3 PO4 等の無機酸または蟻酸、酢酸、
シュウ酸等の有機酸が例示される。なかでも、酸の透過
性から好ましくは、HF、HCl、HNO3 、H2 SO
4 およびH3 PO4 からなる群より選ばれる1種または
この群から選ばれる2種以上の混酸が使用される。
より分離回収される酸としては、酸根の式量が100以
下の酸である。酸根の式量が100以下の酸としては、
HBr、HCl、HClO3 、HF、HI、HNO3 、
H2 SO4 、H3 PO4 等の無機酸または蟻酸、酢酸、
シュウ酸等の有機酸が例示される。なかでも、酸の透過
性から好ましくは、HF、HCl、HNO3 、H2 SO
4 およびH3 PO4 からなる群より選ばれる1種または
この群から選ばれる2種以上の混酸が使用される。
【0034】本発明における混合溶液中の不純物として
は、水素イオン以外の陽イオンおよび/または陰イオン
が挙げられる。陽イオンとしては、周期律表2A族(M
g、Caなど)、2B族(Zn、Cdなど)、3A族
(Y、Laなど)、3B族(Al、Gaなど)、8族
(Fe、Co、Ni、白金族金属など)の金属のイオン
が例示される。代表的なものとしては、鉄、ニッケル、
亜鉛、アルミニウムのイオンが例示される。これら不純
物陽イオンを含有する具体的酸溶液としては、鉄の硫酸
酸洗液、ニッケルや亜鉛の酸メッキ液、アルミニウムの
塩酸エッチング液などが挙げられる。
は、水素イオン以外の陽イオンおよび/または陰イオン
が挙げられる。陽イオンとしては、周期律表2A族(M
g、Caなど)、2B族(Zn、Cdなど)、3A族
(Y、Laなど)、3B族(Al、Gaなど)、8族
(Fe、Co、Ni、白金族金属など)の金属のイオン
が例示される。代表的なものとしては、鉄、ニッケル、
亜鉛、アルミニウムのイオンが例示される。これら不純
物陽イオンを含有する具体的酸溶液としては、鉄の硫酸
酸洗液、ニッケルや亜鉛の酸メッキ液、アルミニウムの
塩酸エッチング液などが挙げられる。
【0035】一方、混合溶液中の不純物である陰イオン
としては、式量が150以上の陰イオンが例示でき、周
期律表1B族(Cuなど)、2B族(Zn、Cdな
ど)、3B族(Al、Gaなど)、4A族(Ti、Zr
など)、4B族(Ge、Sn、Pbなど)、5A族
(V、Nbなど)、6A族(Cr、Mo、Wなど)、6
B族(Se、Teなど)、7A族(Mnなど)または8
族(Fe、Co、Ni、白金族金属など)の金属の酸素
酸の酸根、または、それらの金属のポリ酸(イソポリ
酸、ヘテロポリ酸)の酸根、または、それらの金属の金
属錯アニオンが例示される。これらの他、炭素数5以上
の有機スルホン酸や炭素数8以上の有機カルボン酸等の
酸根である有機アニオンが示される。
としては、式量が150以上の陰イオンが例示でき、周
期律表1B族(Cuなど)、2B族(Zn、Cdな
ど)、3B族(Al、Gaなど)、4A族(Ti、Zr
など)、4B族(Ge、Sn、Pbなど)、5A族
(V、Nbなど)、6A族(Cr、Mo、Wなど)、6
B族(Se、Teなど)、7A族(Mnなど)または8
族(Fe、Co、Ni、白金族金属など)の金属の酸素
酸の酸根、または、それらの金属のポリ酸(イソポリ
酸、ヘテロポリ酸)の酸根、または、それらの金属の金
属錯アニオンが例示される。これらの他、炭素数5以上
の有機スルホン酸や炭素数8以上の有機カルボン酸等の
酸根である有機アニオンが示される。
【0036】これらのうちの代表的具体例としては、バ
ナジウム酸、ニオブ酸、モリブデン酸、タングステン
酸、セレン酸、テルル酸等の周期律表5A族、6A族ま
たは6B族の金属の酸素酸の酸根またはそれらのイソポ
リ酸やヘテロポリ酸の酸根が挙げられる。その他には、
塩化白金酸、塩化パラジウム酸、[Co(NH3 )2
(NO2 )4 ] 1- 、[Fe(CN)6 ] 4- 、[Ni(C
N)4 ] 2- 、FeCl6 3- などの金属錯アニオンやアル
キルベンゼンスルホン酸根等の有機アニオンが例示され
る。
ナジウム酸、ニオブ酸、モリブデン酸、タングステン
酸、セレン酸、テルル酸等の周期律表5A族、6A族ま
たは6B族の金属の酸素酸の酸根またはそれらのイソポ
リ酸やヘテロポリ酸の酸根が挙げられる。その他には、
塩化白金酸、塩化パラジウム酸、[Co(NH3 )2
(NO2 )4 ] 1- 、[Fe(CN)6 ] 4- 、[Ni(C
N)4 ] 2- 、FeCl6 3- などの金属錯アニオンやアル
キルベンゼンスルホン酸根等の有機アニオンが例示され
る。
【0037】かくして本発明によれば、拡散透析膜の陽
イオン交換体層側に、不純物を含有する酸根の式量が1
00以下の酸溶液を接触させ、もう一方の陰イオン交換
体層側に水(希薄溶液を含む)を接触せしめることによ
り、酸溶液中の不純物である上記陽イオンまたは陰イオ
ンは、拡散透析膜を通過することなく、上記の酸根の式
量が100以下の酸が選択的に膜を透過し、かかる酸を
選択的に分離、回収せしめることができる。
イオン交換体層側に、不純物を含有する酸根の式量が1
00以下の酸溶液を接触させ、もう一方の陰イオン交換
体層側に水(希薄溶液を含む)を接触せしめることによ
り、酸溶液中の不純物である上記陽イオンまたは陰イオ
ンは、拡散透析膜を通過することなく、上記の酸根の式
量が100以下の酸が選択的に膜を透過し、かかる酸を
選択的に分離、回収せしめることができる。
【0038】
【作用】本発明における拡散透析膜は、スルホン酸基等
の強酸性イオン交換基を有する陽イオン交換体層を表面
に有しており、この強酸性イオン交換基が酸溶液中にて
解離できるため、陰イオンの透過を阻止する作用を有す
る。そして、陰イオンの透過を阻止する作用の大きさ
は、陰イオンの大きさに依存すると考えられる。厚みが
小さい陽イオン交換体層は、水素イオンの透過性が優れ
ているため、水素イオンの透過とともに、小さい陰イオ
ンも電気的バランスを保つため透過できるが、大きな陰
イオンは陽イオン交換体層を透過できない。
の強酸性イオン交換基を有する陽イオン交換体層を表面
に有しており、この強酸性イオン交換基が酸溶液中にて
解離できるため、陰イオンの透過を阻止する作用を有す
る。そして、陰イオンの透過を阻止する作用の大きさ
は、陰イオンの大きさに依存すると考えられる。厚みが
小さい陽イオン交換体層は、水素イオンの透過性が優れ
ているため、水素イオンの透過とともに、小さい陰イオ
ンも電気的バランスを保つため透過できるが、大きな陰
イオンは陽イオン交換体層を透過できない。
【0039】一方、陽イオン交換体層を透過した水素イ
オン以外の陽イオンは、陰イオン交換体層を透過でき
ず、その結果、小さい陰イオンを成分とする酸が選択的
に透過分離されると説明される。しかしながらかかる説
明は本発明の理解のために述べたものであり、かかる説
明により本発明が限定的に解釈されるべきではない。
オン以外の陽イオンは、陰イオン交換体層を透過でき
ず、その結果、小さい陰イオンを成分とする酸が選択的
に透過分離されると説明される。しかしながらかかる説
明は本発明の理解のために述べたものであり、かかる説
明により本発明が限定的に解釈されるべきではない。
【0040】
【実施例】次に本発明を実施例により説明するが、本発
明は、かかる実施例に限定されるものではない。
明は、かかる実施例に限定されるものではない。
【0041】実施例1 特開昭61−168629に記載された合成法と同様に
して、4,4’−ジフェノールとジクロロジフェニルス
ルホンとを反応せしめ、芳香族ポリスルホンのユニット
からなる固有粘度0.22のプリカーサーを合成し、つ
いで該プリカーサーとジクロロジフェニルスルホンと硫
化ナトリウムとを反応せしめ、芳香族ポリスルホンとポ
リチオエーテルスルホンが等モルからなる固有粘度0.
65のブロック共重合体Aを得た。
して、4,4’−ジフェノールとジクロロジフェニルス
ルホンとを反応せしめ、芳香族ポリスルホンのユニット
からなる固有粘度0.22のプリカーサーを合成し、つ
いで該プリカーサーとジクロロジフェニルスルホンと硫
化ナトリウムとを反応せしめ、芳香族ポリスルホンとポ
リチオエーテルスルホンが等モルからなる固有粘度0.
65のブロック共重合体Aを得た。
【0042】次に、該共重合体Aを、無水硫酸/トリエ
チルホスフェート錯体と反応せしめ、スルホン化共重合
体Bを得た。共重合体Bは、NMR測定により、ジフェ
ノールの芳香族環に選択的にスルホン酸基が導入されて
おり、イオン交換容量が1.9ミリ当量/g乾燥樹脂で
あることがわかった。得られた共重合体BをN−メチル
ピロリドンに溶解し溶液Cを得た。
チルホスフェート錯体と反応せしめ、スルホン化共重合
体Bを得た。共重合体Bは、NMR測定により、ジフェ
ノールの芳香族環に選択的にスルホン酸基が導入されて
おり、イオン交換容量が1.9ミリ当量/g乾燥樹脂で
あることがわかった。得られた共重合体BをN−メチル
ピロリドンに溶解し溶液Cを得た。
【0043】一方、共重合体Aをクロロメチル化し、次
いでトリメチルアミンと反応させることにより、イオン
交換容量2.0ミリ当量/g乾燥樹脂、膜厚25μmの
陰イオン交換膜Dを得た。この陰イオン交換膜Dを主体
層とし、その片面に、陽イオン交換樹脂溶液Cを流延し
た後、50℃で2時間加熱乾燥せしめることにより、強
酸性陽イオン交換体層を形成して、全膜厚が30μmの
複層イオン交換膜Eを作成した。
いでトリメチルアミンと反応させることにより、イオン
交換容量2.0ミリ当量/g乾燥樹脂、膜厚25μmの
陰イオン交換膜Dを得た。この陰イオン交換膜Dを主体
層とし、その片面に、陽イオン交換樹脂溶液Cを流延し
た後、50℃で2時間加熱乾燥せしめることにより、強
酸性陽イオン交換体層を形成して、全膜厚が30μmの
複層イオン交換膜Eを作成した。
【0044】かくして得られた複層イオン交換膜Eによ
り2室に区画された透析槽の陽イオン交換層に面する室
に、7Nの塩酸と0.25Mの塩化第2鉄と0.25M
の塩化第1鉄を含有する溶液を満たし、他方の室に純水
を満たし、純水側に透過する酸と鉄の透過速度を求め
た。この溶液は、不純物として2価の鉄と3価の鉄とを
含む塩酸溶液である。表1に酸の透過速度と、(鉄の透
過速度/酸の透過速度)比を示した。比較例1と比べ、
実施例1は、酸の透過速度が高く、(鉄の透過速度/酸
の透過速度)比が小さいことがわかる。比較例2と比べ
ると、実施例1は、酸の透過速度が高く、(鉄の透過速
度/酸の透過速度)比は同程度であることがわかる。
り2室に区画された透析槽の陽イオン交換層に面する室
に、7Nの塩酸と0.25Mの塩化第2鉄と0.25M
の塩化第1鉄を含有する溶液を満たし、他方の室に純水
を満たし、純水側に透過する酸と鉄の透過速度を求め
た。この溶液は、不純物として2価の鉄と3価の鉄とを
含む塩酸溶液である。表1に酸の透過速度と、(鉄の透
過速度/酸の透過速度)比を示した。比較例1と比べ、
実施例1は、酸の透過速度が高く、(鉄の透過速度/酸
の透過速度)比が小さいことがわかる。比較例2と比べ
ると、実施例1は、酸の透過速度が高く、(鉄の透過速
度/酸の透過速度)比は同程度であることがわかる。
【0045】
【表1】
【0046】比較例1 実施例1における膜厚25μmの陰イオン交換膜Dを使
用して実施例1と同様にして、拡散透析を行い、その結
果を表1に示した。なお、別に上記と同様にして、7N
の塩酸と0.5Mの塩化第1鉄を含有する溶液での酸の
透過速度と鉄の透過速度を求めたところ、酸の透過速度
は、14mol/m2 ・hr・Δc、(鉄の透過速度/
酸の透過速度)比は0.008であった。この陰イオン
交換膜は、2価の鉄だけが含まれている塩酸溶液では比
較的高い酸の透過性と選択性を示すのに対し、2価と3
価の鉄が塩酸中に含まれている場合には、酸の透過性や
選択性が低下することがわかる。
用して実施例1と同様にして、拡散透析を行い、その結
果を表1に示した。なお、別に上記と同様にして、7N
の塩酸と0.5Mの塩化第1鉄を含有する溶液での酸の
透過速度と鉄の透過速度を求めたところ、酸の透過速度
は、14mol/m2 ・hr・Δc、(鉄の透過速度/
酸の透過速度)比は0.008であった。この陰イオン
交換膜は、2価の鉄だけが含まれている塩酸溶液では比
較的高い酸の透過性と選択性を示すのに対し、2価と3
価の鉄が塩酸中に含まれている場合には、酸の透過性や
選択性が低下することがわかる。
【0047】比較例2 実施例1における陽イオン交換樹脂溶液Cをキャスト乾
燥し、イオン交換容量1.9ミリ当量/g乾燥樹脂、厚
み25μmの陽イオン交換膜を得た。実施例1と同様に
して拡散透析を行い、その結果を表1に示した。なお、
別に上記と同様にして7Nの塩酸と0.5Mの塩化第2
鉄とを含有する溶液の拡散透析を行い酸の透過速度と鉄
の透過速度を求めたところ、酸の透過速度は、5.9m
ol/m2 ・hr・Δc、(鉄の透過速度/酸の透過速
度)比は0.002であった。この陽イオン交換膜は、
3価の鉄だけが含まれている塩酸溶液では比較的高い酸
の透過性と選択性を示すのに対し、2価と3価の鉄が塩
酸中に含まれている場合には、酸の透過性や選択性が低
下することがわかる。
燥し、イオン交換容量1.9ミリ当量/g乾燥樹脂、厚
み25μmの陽イオン交換膜を得た。実施例1と同様に
して拡散透析を行い、その結果を表1に示した。なお、
別に上記と同様にして7Nの塩酸と0.5Mの塩化第2
鉄とを含有する溶液の拡散透析を行い酸の透過速度と鉄
の透過速度を求めたところ、酸の透過速度は、5.9m
ol/m2 ・hr・Δc、(鉄の透過速度/酸の透過速
度)比は0.002であった。この陽イオン交換膜は、
3価の鉄だけが含まれている塩酸溶液では比較的高い酸
の透過性と選択性を示すのに対し、2価と3価の鉄が塩
酸中に含まれている場合には、酸の透過性や選択性が低
下することがわかる。
【0048】実施例2 実施例1において、イオン交換容量2.0ミリ当量/g
乾燥樹脂の厚み25μmの陰イオン交換膜Dの片面に陽
イオン交換樹脂溶液Cをキャストし、複層化するに際
し、溶液Cをメタノールで希釈することにより陽イオン
交換体層の厚みが異なる複層膜を得た。かくして得た複
層膜の陽イオン交換体層側に7Nの塩酸と0.5Mの塩
化第2鉄とを含有する溶液を供給し、実施例1と同様に
酸の透過速度と鉄の透過速度を求め、表2に示した。
乾燥樹脂の厚み25μmの陰イオン交換膜Dの片面に陽
イオン交換樹脂溶液Cをキャストし、複層化するに際
し、溶液Cをメタノールで希釈することにより陽イオン
交換体層の厚みが異なる複層膜を得た。かくして得た複
層膜の陽イオン交換体層側に7Nの塩酸と0.5Mの塩
化第2鉄とを含有する溶液を供給し、実施例1と同様に
酸の透過速度と鉄の透過速度を求め、表2に示した。
【0049】比較例3 実施例2で得た複層膜を使用して、陰イオン交換体層に
接する室に、7Nの塩酸と0.5Mの塩化第2鉄を含有
する溶液を供給し、他方の室に水を供給して拡散透析を
行い、酸の透過速度と鉄の透過速度を求め、表2に示し
た。
接する室に、7Nの塩酸と0.5Mの塩化第2鉄を含有
する溶液を供給し、他方の室に水を供給して拡散透析を
行い、酸の透過速度と鉄の透過速度を求め、表2に示し
た。
【0050】
【表2】
【0051】実施例3 旭硝子製セレミオンDSV(スチレン−ジビニルベンゼ
ン共重合体層陰イオン交換膜、膜厚120μm、イオン
交換容量2.0ミリ当量/g乾燥樹脂)の片面に実施例
1における陽イオン交換樹脂溶液Cをキャストし、0.
5μmの陽イオン交換体層を形成した。該複層膜を用い
実施例2と同様にして、塩酸と塩化第2鉄を含む溶液の
拡散透析を行ったところ、酸の透過速度は3.5mol
/m2 ・hr・Δc、(鉄の透過速度/酸の透過速度)
比は0.06であった。一方、比較として陽イオン交換
体層を複層化しない場合は、酸の透過速度は2.2mo
l/m2 ・hr・Δc、(鉄の透過速度/酸の透過速
度)比は0.4であった。
ン共重合体層陰イオン交換膜、膜厚120μm、イオン
交換容量2.0ミリ当量/g乾燥樹脂)の片面に実施例
1における陽イオン交換樹脂溶液Cをキャストし、0.
5μmの陽イオン交換体層を形成した。該複層膜を用い
実施例2と同様にして、塩酸と塩化第2鉄を含む溶液の
拡散透析を行ったところ、酸の透過速度は3.5mol
/m2 ・hr・Δc、(鉄の透過速度/酸の透過速度)
比は0.06であった。一方、比較として陽イオン交換
体層を複層化しない場合は、酸の透過速度は2.2mo
l/m2 ・hr・Δc、(鉄の透過速度/酸の透過速
度)比は0.4であった。
【0052】実施例4 実施例2で得た陽イオン交換体層が0.1μmの複層膜
を使用し、陽イオン交換体層に接する室に、7Nの硫酸
と1g/リットルのモリブデン酸を含有する溶液を供給
し、酸の透過速度を求めたところ、6mol/m2 ・h
r・Δcであった。一方、比較として実施例1で得た陽
イオン交換体層を複層化していない陰イオン交換膜Dを
用いて同様に拡散透析を行ったところ、酸の透過速度は
0.2mol/m2 ・hr・Δcであった。これによ
り、モリブデン酸が存在した場合に酸の透過速度が低下
する欠点が、陽イオン交換体層の複層化により改善され
ることがわかる。
を使用し、陽イオン交換体層に接する室に、7Nの硫酸
と1g/リットルのモリブデン酸を含有する溶液を供給
し、酸の透過速度を求めたところ、6mol/m2 ・h
r・Δcであった。一方、比較として実施例1で得た陽
イオン交換体層を複層化していない陰イオン交換膜Dを
用いて同様に拡散透析を行ったところ、酸の透過速度は
0.2mol/m2 ・hr・Δcであった。これによ
り、モリブデン酸が存在した場合に酸の透過速度が低下
する欠点が、陽イオン交換体層の複層化により改善され
ることがわかる。
【0053】
【発明の効果】従来の陰イオン交換膜または陽イオン交
換膜による酸の拡散透析において、不純物として陰イオ
ン、陽イオンが共存し、透過性および/または選択性が
低下し、酸の回収が、実質的に不可能であった回収系に
おいても、本発明によれば酸の実用的な回収プロセスが
提供でき、環境保全や資源の有効利用がはかれる。
換膜による酸の拡散透析において、不純物として陰イオ
ン、陽イオンが共存し、透過性および/または選択性が
低下し、酸の回収が、実質的に不可能であった回収系に
おいても、本発明によれば酸の実用的な回収プロセスが
提供でき、環境保全や資源の有効利用がはかれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 61/24
Claims (7)
- 【請求項1】拡散透析膜の片面に、酸根の式量が100
以下の酸と不純物との混合溶液を接触させ、他方の面に
水を接触させることにより、上記混合溶液から上記酸を
選択的に拡散透析膜の他方の面側に透過させる酸の拡散
透析方法において、上記拡散透析膜が、陰イオン交換体
の主体層からなり、その混合溶液に接触する側に、強酸
性陽イオン交換体層を有し、前記強酸性陽イオン交換体
層が、実質的に芳香族環と連結基から構成された重合体
であって、繰り返し単位内に一般式(1)−X−Ar−
Y−(ただし、式中X、Yは、−O−、−S−、炭素数
1〜13のアルキレン基または単結合である。Arは 【化1】 である。ここで、R1 〜R5 は、互いに同一または異な
るハメットの置換基定数が負の置換基。aは0〜3、b
+cおよびd+eはいずれも0〜5。)を含有する重合
体からなり、その芳香族環に、スルホン酸基が導入され
た陽イオン交換体層である酸拡散透析方法。 - 【請求項2】拡散透析膜の片面に、酸根の式量が100
以下の酸と不純物との混合溶液を接触させ、他方の面に
水を接触させることにより、上記混合溶液から上記酸を
選択的に拡散透析膜の他方の面側に透過させる酸の拡散
透析方法において、上記拡散透析膜が、陰イオン交換体
の主体層からなり、その混合溶液に接触する側に、強酸
性陽イオン交換体層を有し、前記強酸性陽イオン交換体
層が、CF2 =CF(OCF2 CF(CF3 ))m O
(CF2 )n SO2 F(mは0〜2、nは0〜4であ
り、mとnは同時に0にならない。)と四フッ化エチレ
ンとの共重合体からなり、SO2 F基がSO3 H基に変
換された陽イオン交換体層である酸拡散透析方法。 - 【請求項3】強酸性陽イオン交換体層が、イオン交換容
量が0.5〜4.0ミリ当量/g乾燥樹脂で、厚みが
0.01〜25μmである、スルホン酸基を有する陽イ
オン交換体層である請求項1または2記載の酸拡散透析
方法。 - 【請求項4】陰イオン交換体の主体層が、繰り返し単位
内に、一般式(1)−X−Ar−Y−(ただし、式中
X、Yは、−O−、−S−、炭素数1〜13のアルキレ
ン基または単結合である。Arは 【化2】 である。ここで、R1 〜R5 は、互いに同一または異な
るハメットの置換基定数が負の置換基。aは0〜3、b
+cおよびd+eはいずれも0〜5。)を含有する重合
体からなり、その芳香族環に、陰イオン交換基が導入さ
れたイオン交換容量0.5〜4.5ミリ当量/g乾燥樹
脂の陰イオン交換体層である請求項1〜3のいずれか記
載の酸拡散透析方法。 - 【請求項5】酸根の式量が100以下の酸が、HF、H
Cl、HNO3 、H2 SO4 およびH3 PO4 からなる
群より選ばれる1種またはこの群から選ばれる2種以上
の混酸である請求項1〜4のいずれか記載の酸拡散透析
方法。 - 【請求項6】不純物が、陽イオンであり、かつ周期律表
2A族、2B族、3A族、3B族および8族からなる群
より選ばれる金属の陽イオンである請求項1〜5のいず
れか記載の酸拡散透析方法。 - 【請求項7】不純物が、式量が150以上の陰イオンで
あり、かつ周期律表1B族、2B族、3B族、4A族、
4B族、5A族、6A族、6B族、7A族および8族か
らなる群より選ばれる金属の酸素酸もしくはポリ酸の酸
根、または、この群より選ばれる金属の金属錯アニオン
である請求項1〜6のいずれか記載の酸拡散透析方法。
Priority Applications (4)
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JP03198651A JP3126422B2 (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 酸拡散透析方法 |
EP92109492A EP0517228B1 (en) | 1991-06-07 | 1992-06-04 | Method for separating and recovering an acid |
DE69207071T DE69207071D1 (de) | 1991-06-07 | 1992-06-04 | Verfahren für die Trennung und die Wiedergewinnung von Säuren |
US07/894,642 US5300228A (en) | 1991-06-07 | 1992-06-05 | Method for separating and recovering an acid |
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JPH0515743A JPH0515743A (ja) | 1993-01-26 |
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- 1991-07-12 JP JP03198651A patent/JP3126422B2/ja not_active Expired - Fee Related
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