JP2003089511A - 炭素材の製造方法 - Google Patents
炭素材の製造方法Info
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Abstract
することができ、リチウム二次電池負極材として好適に
用いられる炭素材の製造方法 【解決手段】 ケイ素含有炭素前駆体および炭素質小球
体を含む原料を混合する工程、前記工程で得られた混合
物を熱処理する工程、炭素化処理する工程を有すること
を特徴とする炭素材の製造方法、あるいは、ケイ素含有
炭素前駆体および炭素質小球体を含む原料を混合する工
程、前記工程で得られた混合物を熱処理する工程、前記
熱処理したものを粉砕する工程、次いで前記粉砕物を炭
素化処理する工程を有することを特徴とする炭素材の製
造方法。
Description
に関する。特に、リチウム二次電池負極材として好適に
用いられる炭素材の製造方法に関する。
などのポータブル機器の普及に伴い、移動用電源として
小型高容量の二次電池に対する需要が高まり、リチウム
二次電池の使用が拡大されてきた。上記に示したリチウ
ム二次電池の負極材用炭素材としては、特開平5−74
457号公報記載の黒鉛を使用しているものが挙げられ
る。黒鉛は、サイクル性が非常によいことが特長である
が、理論充放電容量が372mAh/gであるため、こ
れ以上の充放電容量は望めないという欠点がある。ま
た、黒鉛材料以外では、特開平5−28996号公報、
特開平7−73868号公報に示されるピッチコークス
を使用した負極材が挙げられる。この材料は易黒鉛化炭
素材であるが、焼成温度が2000℃を超える領域では
黒鉛化が進行する。黒鉛になってしまうと充放電容量が
決定されてしまう。また黒鉛化される前の温度域(10
00〜1800℃)においては充放電容量の高い炭素材
が得られている。しかしながら、サイクル性が乏しく、
ピッチコークスは不純物を多く含んでおり、電池特性に
悪影響を及ぼす。
度の低温で処理された炭素負極は、次世代の高容量型炭
素負極の有力候補の一つである。可逆容量で850mA
h/gと、重量あたりの容量で黒鉛をこえる。また、低
温処理であるため、エネルギーメリットも高い。しかし
ながら、電位が高く、充放電での電位のヒステリシスが
大きいのが難点である。炭素以外のリチウムイオン負極
材として注目されているのが特開平5−166536号
公報に示される金属酸化物含有炭素材、及び特開平6−
290782号公報に示される窒素含有炭素材である。
しかしながら、これらの炭素材では充放電容量800m
Ah/gと非常に大容量ではあるが、瞬間放電量が非常
に高いことからその制御が困難であるとされている。
ョン能が非常に高い材料としてケイ素元素があり、それ
を用いたケイ素含有炭素材として、特開平05−144
74公報,特開平7−315822公報,再表98/0
24135公報,特開平08−231273公報等があ
る。これらにおいて、有機ケイ素化合物、無機ケイ素化
合物を使用している場合、ケイ素と結合している有機又
は無機元素の影響を受けケイ素元素が持っている充放電
容量が十分に活かされていない。また、ケイ素元素を使
用している場合でも、易黒鉛化炭素前駆体,難黒鉛化炭
素前駆体又は炭素材にケイ素元素を混合し炭化処理して
いる。この場合、ケイ素の炭素材への分散性は良い。し
かし、炭素材表面へのケイ素元素の露出により容量は高
いが、充放電効率が悪い。あるいは、ケイ素元素の炭素
材表面への露出は少ないが、ケイ素元素へのリチウムイ
オンのインターカレーションによるケイ素元素の膨張に
よる炭素材の破損を押える事が困難で、充放電効率を低
下させる傾向にある。
電容量が高く、優れた充放電効率を発揮することがで
き、リチウム二次電池負極材として好適に用いられる炭
素材の製造方法を提供することである。
(1)〜(8)の本発明により達成される。 (1)ケイ素含有炭素前駆体および炭素質小球体を含む
原料を混合する工程、前記工程で得られた混合物を熱処
理する工程、炭素化処理する工程を有することを特徴と
する炭素材の製造方法。 (2)ケイ素含有炭素前駆体および炭素質小球体を含む
原料を混合する工程、前記工程で得られた混合物を熱処
理する工程、前記熱処理したものを粉砕する工程、次い
で前記粉砕物を炭素化処理する工程を有することを特徴
とする炭素材の製造方法。 (3)前記原料は、ケイ素含有炭素前駆体と炭素質小球
体とを重量比で20:80〜70:30で混合したもの
である前記(1)又は(2)記載の炭素材の製造方法。 (4)前記熱処理工程は、最高温度400〜700℃で
熱処理するものである前記(1),(2)又は(3)記
載の炭素材の製造方法。 (5)前記熱処理工程は、昇温速度10〜200℃/時
間で400〜700℃まで昇温し、該温度で0.5〜2
0時間熱処理するものである前記(4)記載の炭素材の
製造方法。 (6)前記炭化処理工程は、最高温度800〜1200
℃で炭化するするものである前記(1)ないし(5)の
いずれかに記載の炭素材の製造方法。 (7)前記炭化処理工程は、10〜200℃/時間で8
00〜1200℃まで昇温し、該温度で1〜10時間保
持するものである前記(6)記載の炭素材の製造方法。 (8)前記原料を混合する工程の後に、前記原料を溶融
し、その後粉砕する工程を有するものである前記(1)
ないし(7)のいずれかに記載の炭素材の製造方法。
詳細に説明する。本発明の炭素材の製造方法は、ケイ素
含有炭素前駆体および炭素質小球体を含む原料を混合す
る工程、前記工程で得られた混合物を熱処理する工程、
前記工程で得られたものを粉砕する工程、前記粉砕物を
炭素化処理する工程を有しているものである。
イ素含有炭素前駆体および炭素質小球体を含む原料を混
合する工程を有するものである。これにより、ケイ素含
有炭素前駆体と炭素質小球体を均一に分散させ、ケイ素
含有炭素前駆体中のケイ素のうち、炭素前駆体で被覆さ
れていないケイ素を少なくとも部分的に覆うことができ
る。その結果、本発明で得られる炭素材を二次電池に用
いた場合に充放電容量を維持しながら効率を高めること
ができる。前記原料を混合する方法は、例えばブレン
ド、粉砕混合、溶液混合、溶融混合等をあげることがで
きる。これらの中でも溶融混合が好ましい。これによ
り、原料を均一に混合することができる。その結果、本
発明で得られる炭素材を二次電池に用いた場合に充放電
効率を向上することができる。溶融混合する温度は、特
に限定されないが150〜250℃で行うことが好まし
く、特に180〜220℃が好ましい。混合時間は、前
記温度範囲で均一に混合される時間であればよく、特に
限定されるものではない。前記原料を溶融混合するに
は、具体的にはニーダー、二軸押し出し機等の装置を用
いることができる。
有炭素前駆体としては、例えば、シロキサン,シラザン
等の有機ケイ素化合物、有機ケイ素化合物と石油ピッ
チ,石炭ピッチ等の易黒鉛化炭素前駆体又はフェノール
樹脂,フラン樹脂,エポキシ樹脂等の難黒鉛化炭素前駆
体との混合物、及びケイ素又はケイ素酸化物,ケイ素炭
化物等の無機ケイ素化合物と前記易黒鉛化炭素前駆体又
は難黒鉛化炭素前駆体との混合物等が挙げられ、特に限
定されない。これらの中でもケイ素粉末と易黒鉛化炭素
前駆体又は難黒鉛化炭素前駆体との混合物が好ましい。
これにより、本発明の炭素材を二次電池に用いた場合に
高充放電容量を発揮することができる。さらには、ケイ
素粉末とピッチとの混合物であることが好ましい。これ
により、酸素含有量が少なく、炭素化率を上がることが
できるので、上記の効果に加え、二次電池に用いた場合
に放電容量保持率を向上することができる。また、前記
ケイ素粉末は、前記ケイ素含有炭素前駆体の15〜60
重量%が好ましく、特に20〜50重量%が好ましい。
前記ケイ素粉末が前記範囲内であると、ケイ素の特性を
損なうことなく、二次電池の高充放電容量を発揮するこ
とができる。
限定されないが、ケイ素粉末、アルミナ粉末およびピッ
チとの混合物であることが好ましい。これにより、本発
明で得られた炭素材を二次電池に用いた場合に充放電効
率の低下を抑制し、充放電効率を更に向上することがで
きる。この場合、前記ケイ素粉末及びアルミナ粉末の配
合量については、特に限定されないが、ケイ素粉末は、
前記ケイ素含有炭素前駆体の15〜60重量%が好まし
く、特に20〜50重量%が好ましく、ケイ素粉末とア
ルミナ粉末の合計量は、前記ケイ素含有炭素前駆体の1
6〜80重量%が好ましく、特に25〜70重量%が好
ましい。前記範囲内であると二次電池に用いた場合に高
充放電容量を保持したまま、充放電効率が向上すること
ができる。
して、あるいは炭化処理して炭素材となる球体又は曲面
を有する形状の粉末をいう。例えば、球状のフェノール
樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド,メソフェーズ小球体
等、あるいはこれらを炭化処理し得られる炭素質小球体
等の易黒鉛化炭素前駆体や難黒鉛化炭素前駆体、あるい
は前記易黒鉛化炭素前駆体や難黒鉛化炭素前駆体を炭化
処理した後、機械的に球体近い形状に粉砕処理した粉
末、又は紡糸し繊維化したものを炭化処理し粉砕した粉
末等が挙げられる。これらの中でもメソフェーズ小球
体、これを炭化処理して得られるメソフェーズ含有炭素
質小球体、あるいは黒鉛化処理して得られるメソカーボ
ンマイクロビーズが好ましく、この中でも特にメソカー
ボンマイクロビーズが好ましい。これにより、ケイ素の
リチウムとの反応による膨張収縮力を球体の曲面で分散
させることにより、二次電池に用いた場合に高い充放電
効率を発揮することができる。また、前記炭素質小球体
の粒径は、特に限定されないが、平均粒径1〜50μm
が好ましく、特に5〜30μmが好ましい。前記炭素質
小球体の粒径が前記範囲内であると上述の効果に加え、
負極材作製時の取り扱い性が良く、また、作製後の負極
材塗布面が平滑となる。
特に限定されないが、炭素材用原料の20〜70重量%
で有ることが好ましく、特に30〜60重量%が好まし
い。前記ケイ素含有炭素前駆体が前記範囲内であると二
次電池に用いた場合に高充放電容量を発揮することがで
きる効果に加え、放電容量保持率を向上することができ
る。また、前記炭素質小球体の混合割合は、特に限定さ
れないが、炭素材用原料全体の30〜80重量%が好ま
しく、特に40〜70重量%が好ましい。前記炭素質小
球体が前記範囲内であるとケイ素の高容量特性を維持し
ながら、二次電池に用いた場合に高充放電効率を発揮す
ることができる。また、前記原料は、特に限定されない
が、ケイ素含有炭素前駆体と炭素質小球体とを重量比で
20:80〜70:30で混合したものが好ましく、特
に30:70〜60:40が好ましい。前記範囲内であ
ると二次電池の高容量特性および高充放電効率の維持に
加え、充放電効率の劣化を抑制することができる。
熱処理する工程を有する。これにより、揮発性成分を放
出し、最終炭化構造の骨格を制御することができる。前
記熱処理工程の昇温温度は、特に限定されないが、最高
温度400〜700℃にまで昇温するのが、好ましく、
特に500〜600℃が好ましい。これにより、上記効
果を良好に発現することができる。また、昇温速度は、
特に限定されないが、10〜200℃/時間で昇温する
のが好ましく、特に50〜120℃/時間が好ましい。
また、昇温後は、特に限定されないが、前記昇温温度で
0.5〜20時間保持することが好ましく、特に1〜1
0時間保持することが好ましい。これにより、揮発成分
が徐々に放出され、最終炭素材の細孔を小さく制御する
ことができる。その結果、二次電池の充放電効率を高く
することができる。また、前記熱処理工程は、特に限定
されないが、還元雰囲気下で行うことが好ましい。例え
ば、窒素、アルゴン、一酸化炭素、二酸化炭素等の雰囲
気下で行う。
で得られたものを粉砕する工程を有する。これにより、
負極材を作製し易くすることができる。粉砕する粒径
は、特に限定されないが、100μm以下が好ましく、
特に1〜60μmが好ましい。これにより、負極材表面
を平滑とすることができる。また、粉砕する方法として
は、例えばボールミル、カッターミル、ジェットミル等
を用いる方法をあげることができる。
理する工程を有する。これにより、炭素構造を固定する
とともに、二次電池の導電性を向上し、充放電容量、充
放電効率を向上することができる。前記炭素化処理工程
の昇温温度は、特に限定されないが、最高温度800〜
1200℃まで昇温するのが、好ましく、特に900〜
1000℃が好ましい。これにより、上記効果を良好に
発現することができる。また、昇温速度は、特に限定さ
れないが、10〜200℃/時間で昇温するのが好まし
く、特に80〜120℃/時間が好ましい。また、昇温
後は、特に限定されないが、前記昇温温度で1〜10時
間保持することが好ましく、特に1〜5時間保持するこ
とが好ましい。これにより、炭素構造のバラツキを押さ
え、一定の特性を発揮することができる。また、前記炭
素化処理工程は、特に限定されないが、還元雰囲気下で
行うことが好ましい。例えば、窒素、アルゴン、一酸化
炭素、二酸化炭素等の雰囲気下で行う。
ケイ素含有炭素前駆体および炭素質小球体を混合する工
程後に、前記原料を溶融し、その後に粉砕する工程を加
えることが好ましい。これにより、次工程で均一な熱処
理が出来、特性のバラツキの少ない炭素材を得ることが
できる。前記粉砕は、特に限定されないが、500μm
以下の粒径にするのが好ましく、特に1〜200μmが
好ましい。これにより、熱処理工程で均一な熱処理を容
易に行うことができ、その後の工程である粉砕も容易に
行いうる。
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
スコに入れ、180〜240℃でピッチを溶解した。溶
解したピッチにケイ素粉末(平均粒径10μm)150
重量部、アルミナ粉末(平均粒径10μm)25重量部
を徐々に逐添し、添加終了後、更に1時間攪拌した後、
室温まで冷却し、粗砕しケイ素含有炭素前駆体Aを得
た。
重量%使用し、炭素質小球体としてメソカーボンマイク
ロビーズであるKMFC(川崎製鉄(株)製)を全体の
60重量%使用し、V型ブレンダーを用いて30分間混
合した。次いで、衝撃式粉砕機でスクリーン1mmφで
100μm以下に粉砕した。
まで昇温して1.5時間保持した。その後、冷却して振
動ボールミルを用いて45μm以下まで粉砕した。
3時間保持した。その後、冷却して45μm篩で篩い、
炭素材を得た。
0重量%、アセチレンブラック3重量%を添加し、希釈
溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを適量加え混合
し、スラリー状の負極混合物を調整した。調整した負極
スラリー状混合物を10μmの銅箔の両面に塗布し、そ
の後、110℃で1時間真空乾燥した。真空乾燥後、ロ
ールプレスによって電極を加圧成形した。これを幅40
mmで長さ290mmの大きさに切り出し負極を作製し
た。但し、負極両端10mmの部分は銅箔が露出してお
り、この一方に負極タブを圧着した。
重量部、アセチレンブラック15重量部、ポリフッ化ビ
ニリデン15重量部を添加し、希釈溶媒としてN−メチ
ル−2−ピロリドンを適量加え混合し、スラリー状の正
極混合物を調製した。得られた正極スラリー状混合物を
25μmのアルミ箔の両面に塗布し、その後、110℃
で1時間真空乾燥した。真空乾燥後、ロールプレスによ
って電極を加圧成形した。これを幅40mmで長さ28
0mmの大きさに切り出し正極を作製した。但し、正極
両端10mmの部分はアルミ箔が露出しており、この一
方に正極タブを圧着した。 前記正極、セパレータ(ポリプロピレン製多孔質フィ
ルム:幅45mm、厚さ25μm)、前記負極、セパレ
ータ、前記正極…の順で前記負極が外側になるよう渦巻
き状に捲回して電極を作製した。作製した電極を単三型
の電池缶に挿入し負極タブを缶底と溶接する。電解液と
して体積比が1:1のエチレンカーボネートとジエチレ
ンカーボネートの混合液に6フッ化リン酸リチウムを1
モル/リットル溶解させたものを電池缶に注入した後、
正極タブを正極蓋に溶接し、正極蓋をかしめ付けて二次
電池を作製した。
素前駆体Aの使用量を全体の30重量%とし、KMFC
の使用量を全体の70重量%とした以外は、実施例1と
同様に実施した。 (実施例3)実施例1において、アルミナ粉末の添加量
をピッチ500重量部及びケイ素粉末150重量部に対
して70重量部としたケイ素含有炭素前駆体Bを使用し
た以外は、実施例1と同様にした。
/時間にした以外は、実施例1と同様に実施した。 (実施例5)熱処理時の昇温速度を180℃/時間にし
た以外は、実施例1と同様に実施した。
理時間を5時間にした以外は、実施例1と同様に実施し
た。 (実施例7)熱処理温度を700℃にした以外は、実施
例1と同様に実施した。
℃/時間にした以外は、実施例1と同様に実施した。 (実施例9)炭素化時の昇温速度を50℃/時間にした
以外は、実施例1と同様に実施した。
外は、実施例1と同様にした。 (比較例2)ケイ素含有炭素前駆体Aを使用しない以外
は、実施例1と同様に実施した。
体(大阪化成製TGP)を用いた以外は、実施例1と同
様に実施した。 (比較例4)熱処理後に粉砕しなかった以外は、実施例
1と同様に実施した。
た結果を表1に示す。なお、比表面積は、炭素材製造後
にユアサアイオニクス社製NOVA1200を用いて、
窒素ガスBET3点法で測定した。2.5V放電容量、
初回充放電効率および放電容量保持率については、二次
電池製造後に測定した。充電条件は、電流25mA/g
の低電流で1mVになるまで保持し、その後、1.25
mAh/g以下に電流が減衰するまでとした。また、放
電条件のカットオフ電位は2.5Vとした。放電容量保
持率は初回放電容量に対する300サイクル後の放電容
量の保持率とした。
素含有炭素前駆体を使用しているため放電容量に優れ
る。特に実施例1,3,4,6,は、熱処理時に不融化
又は炭素化が密に進行し、不要な細孔生成を制御するた
め充放電効率に優れる。また、実施例3,4,9は、炭
素化時の発生ガスによる新たな細孔生成が制御されるた
め放電容量保持率も優れる。
ば、得られた炭素材は、二次電池に使用した場合、高充
放電容量を発揮することができる。特に、ケイ素含有ピ
ッチとメソカーボンマイクロビーズからなる混合物を炭
化処理した炭素材を用いる場合、特に二次電池の放電容
量保持率を保持及び充放電効率を向上することができ
る。また、熱処理工程や炭素化処理工程を特定の条件に
て行うことにより、炭素材の細孔を制御することがで
き、更に放電容量保持率と充放電効率を向上することが
できる。
Claims (8)
- 【請求項1】 ケイ素含有炭素前駆体および炭素質小球
体を含む原料を混合する工程、前記工程で得られた混合
物を熱処理する工程、炭素化処理する工程を有すること
を特徴とする炭素材の製造方法。 - 【請求項2】 ケイ素含有炭素前駆体および炭素質小球
体を含む原料を混合する工程、前記工程で得られた混合
物を熱処理する工程、前記熱処理したものを粉砕する工
程、次いで前記粉砕物を炭素化処理する工程を有するこ
とを特徴とする炭素材の製造方法。 - 【請求項3】 前記原料は、ケイ素含有炭素前駆体と炭
素質小球体とを重量比で20:80〜70:30で混合
したものである請求項1又は2記載の炭素材の製造方
法。 - 【請求項4】 前記熱処理工程は、最高温度400〜7
00℃で熱処理するものである請求項1,2又は3記載
の炭素材の製造方法。 - 【請求項5】 前記熱処理工程は、昇温速度10〜20
0℃/時間で400〜700℃まで昇温し、該温度で
0.5〜20時間熱処理するものである請求項4記載の
炭素材の製造方法。 - 【請求項6】 前記炭化処理工程は、最高温度800〜
1200℃で炭化するするものである請求項1ないし5
のいずれかに記載の炭素材の製造方法。 - 【請求項7】 前記炭化処理工程は、10〜200℃/
時間で800〜1200℃まで昇温し、該温度で1〜1
0時間保持するものである請求項6記載の炭素材の製造
方法。 - 【請求項8】 前記原料を混合する工程の後に、前記原
料を溶融し、その後粉砕する工程を有するものである請
求項1ないし7のいずれかに記載の炭素材の製造方法。
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